JP2019035634A - 過電流検出機能付き電流センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】被測定電流線に過電流が流れたことを速やかに検知することが可能な過電流検出機能付き電流センサを提供する。【解決手段】被測定電流線を流れる電流が発生する誘導磁界を検出する磁気検出回路10と、磁気検出回路10の出力に基づいて動作する平衡制御用増幅器20と、平衡制御用増幅器20の出力に基づいて、誘導磁界を打ち消す磁界を発生させるフィードバックコイル30と、フィードバックコイル30に流れる電流に応じた信号を出力する電流検出部40と、フィードバックコイル30に生じる電圧に基づき、過電流を判定する判定回路部50と、を備えたことを特徴とする過電流検出機能付き電流センサ。【選択図】図1
Description
本発明は電流センサに関し、特に被測定電流線に過電流が流れたことを検出可能な過電流検出機能付き電流センサに関する。
特許文献1には、磁気平衡式電流センサであって、検出抵抗と、その両端間の電圧を測定する差動増幅器を用いる電流センサが記載されている。磁気平衡式電流センサは、ホール素子などの磁電変換素子を備える磁気検出回路における測定精度が良好な磁界領域を用いて電流の測定を行うため高い測定精度を実現できる。しかしながら、特許文献1の図1に示されるように、複雑な回路を用いてフィードバックコイルを動作させるため、被測定電流線に流れる電流(1次電流)の急激な変化に追従することは容易でない。1次電流の急激な変化の具体例として、回生ブレーキの急激な動作に起因して生じる過電流が挙げられる。このような過電流に対する電流センサの応答遅れは、電流センサの破損をもたらしたり、電流センサからの出力信号により動作する機器の動作不良をもたらしたりする場合がある。
被測定電流線に過電流が流れたことをいち早く検知することを目的として、特許文献2にはセンサ部の出力端子からA/D変換器を通さずに過電流を判定する電流センサが記載されている。
しかしながら、特許文献2に記載されるような電流センサであっても、過電流の程度が大きい、すなわち、被測定電流線に流れる電流量が極度に急激に変わった場合には、過電流の判定が遅れる場合があった。
本発明は、かかる現状を鑑み、被測定電流線に過電流が流れたことを速やかに検知することが可能な過電流検出機能付き電流センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、被測定電流線を流れる電流が発生する誘導磁界を検出する磁気検出回路と、前記磁気検出回路の出力に基づいて動作する平衡制御用増幅器と、前記平衡制御用増幅器の出力に基づいて、前記誘導磁界を打ち消す磁界を発生させるフィードバックコイルと、前記フィードバックコイルに流れる電流に応じた信号を出力する電流検出部と、前記フィードバックコイルに生じる電圧に基づき、過電流を判定する判定回路部と、を備えたことを特徴とする過電流検出機能付き電流センサである。
被測定電流線に電流が流れると、その電流の誘導磁界は、磁気検出回路が備える磁気検出素子に印加されて、磁気検出回路から磁界強度に応じた信号が出力される。その出力された信号を入力とする平衡制御用増幅器からの出力に基づき、フィードバックコイルから上記の誘導磁界を打ち消す磁界が発生する。ここで、被測定電流線に過電流が流れると、その誘導磁界を打ち消すための磁界強度が高くなるため、平衡制御用増幅器からフィードバックコイルに大電流が流れてしまう。この問題を解決するために本発明者らは、1次電流(被測定電流線を流れる電流)の誘導磁界は磁気検出素子にも印加されるが、同時に、フィードバックコイルにも印加されることに着目した。フィードバックコイルに1次電流の誘導磁界が印加されると、印加された誘導磁界の変化に基づく起電力が、フィードバックコイルの両端に発生する。このため、フィードバックコイルの両端に発生する電圧は、電流センサの出力よりも早く1次電流の変化に対応する。つまり、電流センサの出力が、追従できないほど急激に電流が増加した場合でも、フィードバックコイルの両端の電圧を調べることで、素早く過電流を検出することができる。このように、上記の本発明に係る過電流検出機能付き電流センサは、フィードバックコイルに生じる電圧に基いて過電流を判定する判定回路部を備えることにより、過電流を速やかに検出することができる。
上記の過電流検出機能付き電流センサにおいて、前記判定回路部により制御されて、前記平衡制御用増幅器から前記フィードバックコイルに電流が流れることを停止する平衡制御停止部を備えてもよい。上記の判定回路部により被測定電流線に過電流が流れたことを判定した場合には、平衡制御用増幅器からフィードバックコイルに電流が流れることを停止することにより、電流センサの破損を保護することが可能となる。
上記の過電流検出機能付き電流センサにおいて、前記判定回路部と接続され、過電流を示す信号を外部に出力する過電流出力端子を備えてもよい。上記の判定回路部により被測定電流線に過電流が流れたことを判定した場合には、この過電流出力端子からの出力信号を用いて、電流センサに接続される回路に電流センサから異常信号が流れ込むことを保護することが可能となる。
上記の過電流検出機能付き電流センサにおいて、前記判定回路部は、前記フィードバックコイルの両端の電位差を出力するフィードバックコイル用差動増幅器と、前記フィードバックコイル用差動増幅器から出力された前記電位差と予め設定された基準電位差を示す信号とを比較する第1のコンパレータと、前記第1のコンパレータの出力を元に過電流を判定する判定回路とを備えていてもよい。誘導磁界の変化に基づく起電力をフィードバックコイルの両端の電位差として測定することにより、過電流の発生をより安定的に検出することができる。
上記の過電流検出機能付き電流センサにおいて、前記第1のコンパレータが検出する過電流と、逆方向の過電流を検出する第2のコンパレータを有していてもよい。このように第2のコンパレータを有していることにより、過電流の発生をより安定的に検知することができたり、被測定電流線に流れる過電流の向きに関する情報を得ることができたりする。
上記の過電流検出機能付き電流センサにおいて、前記判定回路部は、前記フィードバックコイルの一端の電位と予め設定された第1の基準電位とを比較する第1のコンパレータと、前記第1のコンパレータの出力を元に過電流を判定する判定回路とを備えていてもよい。かかる構成により過電流を安定的に検出することができる。この場合において、前記判定回路部は、前記フィードバックコイルの他端の電位と、予め設定された第2の基準電位とを比較する第2のコンパレータをさらに有し、前記判定回路では、前記第1のコンパレータからの出力または前記第2のコンパレータからの出力を元に過電流を判定してもよい。このようにすることにより、過電流の発生をより安定的に検知することができたり、被測定電流線に流れる過電流の向きに関する情報を得ることができたりする。
本発明によれば、被測定電流線に過電流が流れたことを速やかに検知することが可能な過電流検出機能付き電流センサが提供される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサを示す図である。図1に示されるように、過電流検出機能付き電流センサ100は、図示しない被測定電流線を流れる電流の誘導磁界を検出する磁気検出回路10と、磁気検出回路10の出力に基づいて動作する平衡制御用増幅器20と、平衡制御用増幅器20の出力に基づいて、誘導磁界を打ち消す磁界を発生させるフィードバックコイル30と、フィードバックコイル30に流れる電流に応じた信号を出力する電流検出部40と、を備える。
図1は、本発明の第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサを示す図である。図1に示されるように、過電流検出機能付き電流センサ100は、図示しない被測定電流線を流れる電流の誘導磁界を検出する磁気検出回路10と、磁気検出回路10の出力に基づいて動作する平衡制御用増幅器20と、平衡制御用増幅器20の出力に基づいて、誘導磁界を打ち消す磁界を発生させるフィードバックコイル30と、フィードバックコイル30に流れる電流に応じた信号を出力する電流検出部40と、を備える。
磁気検出回路10は、例えば、磁気抵抗効果素子やホール素子などの磁気検出素子を複数備えるフルブリッジ回路から構成され、磁気検出回路10からは、2つのハーフブリッジ回路の中点電位がそれぞれ出力される。
平衡制御用増幅器20は、磁気検出回路10から出力された2つの中点電位を入力とする。平衡制御用増幅器20の具体例は、差動アンプであり、入力した2つの中点電位の差分に基づいて、出力電流が設定される。図1に示される平衡制御用増幅器20は2つの出力を有し、それぞれがフィードバックコイル30に電気的に接続されて、フィードバックコイル30に2方向の電流を流すことが可能である。具体的には、平衡制御用増幅器20の一方の出力から配線E1を経由してフィードバックコイル30の一端に向かう電流と、平衡制御用増幅器20の他方の出力から配線E2を経由してフィードバックコイル30の他端に向かう電流とを生じさせることができる。なお、被測定電流線を流れる電流が一方向(即ち直流)の場合、平衡制御用増幅器20を出力が1つの差動増幅器に代えてもよい。この場合には、フィードバックコイル30の一端に平衡制御用増幅器20の出力が電気的に接続され、フィードバックコイル30の他端はグランドに電気的に接続される。
フィードバックコイル30は、磁気検出回路10の磁気検出素子の近傍に配置されており、被測定電流により発生する誘導磁界を相殺するキャンセル磁界を発生する。平衡制御用増幅器20に入力する2つの中点電位が等しくなる(すなわち、2つの中点電位の差分が0Vになる)ように、平衡制御用増幅器20からの出力電流は制御される。このときにフィードバックコイル30に流れる電流は電流検出部40により測定される。過電流検出機能付き電流センサ100では、電流検出部40は、平衡制御用増幅器20の出力とフィードバックコイル30の他端とを接続する配線E2の経路内に位置し、シャント抵抗Rsおよびその両端に接続されるI/Vアンプ41からなる。電流検出部40において測定された電流に関する電位信号は、I/Vアンプ41の出力に接続された電流センサ出力端子60から、過電流検出機能付き電流センサ100の出力信号の一つとして出力される。
以上の構成は、従来技術に係る電流センサと共通する構成である。本発明の第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100は、フィードバックコイル30に生じる電圧に基づいて被測定電流線に過電流が流れたか否かを判定する判定回路部50を有する。判定回路部50には、フィードバックコイル30の両端の電位が入力し、被測定電流線に過電流が流れたと判定した場合には、OFF信号を出力する。
OFF信号は、平衡制御用増幅器20の出力とフィードバックコイル30の一端とを接続する配線E1の途中に設けられたスイッチ70に入力する。スイッチ70は、配線E1を断線させることにより、平衡制御用増幅器20からフィードバックコイル30に電流が流れることを停止する。すなわち、スイッチ70は、OFF信号により動作する平衡制御停止部の具体的な一例である。平衡制御停止部は、平衡制御用増幅器20の動作を停止させることによって、平衡制御用増幅器20からフィードバックコイル30に電流が流れることを停止させてもよい。
平衡制御停止部が動作することによってフィードバックコイル30に電流が流れることが停止した場合には、電流センサ出力端子60からの出力信号がLOW(0V)またはHIGH(5V等の動作電圧)となるように設定しておくことにより、電流センサ出力端子60からの出力信号によって過電流を検出することができる。このようにすることにより、被測定電流線に過電流が流れたときに、その過電流に応じてフィードバックコイル30に流れる電流の絶対値が大きくなって、その結果、電流センサ出力端子60からの出力信号が現実にLOW(0V)またはHIGH(5V等の動作電圧)となるまでに要する時間よりも短い時間で、過電流に基づく電気信号を電流センサ出力端子60から出力することができる。この電気信号を入力として被測定電流に流れる電流量を低減させる回路を有していれば、被測定電流線を備える機器が、被測定電流に過電流が流れたことに起因して正常動作できなくなる不具合が生じにくくなる。
また、平衡制御停止部が動作することによって、過電流に基づき発生した大電流がフィードバックコイル30に流れることを防ぐことができる。この大電流はフィードバックコイル30を焼損させるおそれがあるが、判定回路部50からのOFF信号によって平衡制御停止部が動作する構成を備える過電流検出機能付き電流センサ100は、被測定電流線に過電流が流れても破壊されにくく、従来技術に係る電流センサよりも動作安定性に優れる。
判定回路部50から出力したOFF信号は、過電流出力端子80から、過電流検出機能付き電流センサ100の出力信号の他の一つとして出力される。この過電流出力端子80からの出力信号も、上記のように、現実に過電流に対応してフィードバックコイル30を流れる電流量が大きくなって電流センサ出力端子60から過電流が流れたことに基づく電気信号が出力するよりも短時間で、被測定電流線に過電流が流れたことを示す電気信号を過電流検出機能付き電流センサ100から出力することができる。この電気信号を入力として被測定電流に流れる電流量を低減させる回路を有していれば、被測定電流線を備える機器が、被測定電流に過電流が流れたことに起因して正常動作できなくなる不具合が生じにくくなる。
第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100の判定回路部50は、第1のコンパレータ51、第2のコンパレータ52、および判定回路53を有する。
第1のコンパレータ51は、フィードバックコイル30の一端の電位Vc1と、予め設定された第1の基準電位Vs1とを入力して、これらの値を比較し、比較結果を含む第1の判定信号Sj1を出力する。第1の基準電位Vs1は、第1の内部メモリ51Mに格納されている。判定回路53は、第1の判定信号Sj1を入力とし、第1の判定信号Sj1が、電位Vc1が第1の基準電位Vs1以上であることを示す信号であること条件として、OFF信号を出力する。
第2のコンパレータ52は、フィードバックコイル30の他端の電位Vc2と、予め設定された第2の基準電位Vs2とを入力して、これらの値を比較し、比較結果を含む第2の判定信号Sj2を出力する。第2の基準電位Vs2は、第2の内部メモリ52Mに格納されている。判定回路53は、第2の判定信号Sj2を入力とし、第2の判定信号Sj2が、電位Vc2が第2の基準電位Vs2以上であることを示す信号であることを条件として、OFF信号を出力する。なお、第2の基準電位Vs2は、シャント抵抗Rsがフィードバックコイル30の他端側に接続されているため、第1の基準電位Vs1と異なる値となる。
このように、判定回路53は、電位Vc1が第1の基準電位Vs1以上であることおよび電位Vc2が第2の基準電位Vs2以上であることの少なくとも一方を満たすときにOFF信号を出力する。
以上説明した第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100の判定回路部50は、第1のコンパレータ51および第2のコンパレータ52を有しているが、いずれか一方のみを有していてもよい。この場合には、判定回路部50に入力する電位は、フィードバックコイル30の一端および他端の一方の電位のみでよい。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサを示す図である。電流センサとしての基本構成、およびフィードバックコイル30の両端の電位を入力としてOFF信号を出力可能である判定回路部50を備える点において、第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ200は第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100と共通する。第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ200の第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100との対比での相違点は、判定回路部50の内部構成である。
図2は、本発明の第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサを示す図である。電流センサとしての基本構成、およびフィードバックコイル30の両端の電位を入力としてOFF信号を出力可能である判定回路部50を備える点において、第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ200は第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100と共通する。第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ200の第1実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ100との対比での相違点は、判定回路部50の内部構成である。
第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ200の判定回路部50は、フィードバックコイル30の両端の電位を入力とするフィードバックコイル用差動増幅器54を有する。フィードバックコイル用差動増幅器54は差動アンプからなり、これらの入力の差分値(電位差)ΔV0を出力する。この差分値(電位差)ΔV0は、第1のコンパレータ51および第2のコンパレータ52のそれぞれに入力する。
第1のコンパレータ51には第1の内部メモリ51Mに格納される第1の基準電位差Vd1も入力し、差分値(電位差)ΔV0と第1の基準電位差Vd1とを比較して、比較結果を含む第1の判定信号Sd1を出力する。判定回路53は、第1の判定信号Sd1を入力とし、第1の判定信号Sd1が、第1の基準電位差Vd1が差分値(電位差)ΔV0以上であることを示す信号であること条件として、OFF信号を出力する。
第2のコンパレータ52には第2の内部メモリ52Mに格納される第2の基準電位差Vd2も入力し、差分値(電位差)ΔV0と第2の基準電位差Vd2とを比較して、比較結果を含む第2の判定信号Sd2を出力する。判定回路53は、第2の判定信号Sd2を入力とし、第2の判定信号Sd2が、第2の基準電位差Vd2が差分値(電位差)ΔV0以下であることを示す信号であること条件として、OFF信号を出力する。
このような構成を有することにより、差分値(電位差)ΔV0が正の値であってその絶対値が過大である場合には、第1のコンパレータ51からの第1の判定信号Sd1に基づき、判定回路53からOFF信号が出力される。一方、差分値(電位差)ΔV0が負の値であってその絶対値が過大である場合には、第2のコンパレータ52からの第2の判定信号Sd2に基づき、判定回路53からOFF信号が出力される。OFF信号が出力された場合には、判定回路53が第1の判定信号Sd1に基づいて出力したか、それとも第2の判定信号Sd2に基づいて出力したかを確認することにより、過電流が被測定電流線を流れた向きを判定することが可能である。すなわち、第1の判定信号Sd1に基づいて出力した場合に所定の一方向に過電流が流れたと判定し、第2の判定信号Sd2に基づいて出力した場合にはその方向と逆方向に過電流が流れたと判定すればよい。
図3は、本発明の第2実施形態の変形例に係る過電流検出機能付き電流センサを示す図である。かかる過電流検出機能付き電流センサ300における第2実施形態に係る過電流検出機能付き電流センサ200に対する相違点は、過電流検出機能付き電流センサ200が単出力型の差動アンプからなるフィードバックコイル用差動増幅器54を有するのに対し、過電流検出機能付き電流センサ300が2出力型の差動アンプからなるフィードバックコイル用差動増幅器55を有し、それぞれの出力が異なるコンパレータに入力することである。具体的には、フィードバックコイル用差動増幅器55は、フィードバックコイル30の一方の端部の電位Vc1の他方の端部の電位Vc2に対する差分値(電位差)ΔV1(=Vc1−Vc2)を出力するとともに、フィードバックコイル30の他方の端部の電位Vc2の一方の端部の電位Vc1に対する差分値(電位差)ΔV2(=Vc2−Vc1)を出力する。
差分値(電位差)ΔV1は第1のコンパレータ51に入力し、第1のコンパレータ51は、差分値(電位差)ΔV1と第1の内部メモリ51Mに格納される第1の基準電位差Vd1とを比較して、比較結果を含む第1の判定信号Sd1を出力する。判定回路53は、第1の判定信号Sd1を入力とし、第1の判定信号Sd1が、差分値(電位差)ΔV1が第1の基準電位差Vd1以上であることを示す信号であること条件として、OFF信号を出力する。
差分値(電位差)ΔV2は第2のコンパレータ52に入力し、第2のコンパレータ52は、差分値(電位差)ΔV2と第2の内部メモリ52Mに格納される第2の基準電位差Vd2とを比較して、比較結果を含む第2の判定信号Sd2を出力する。判定回路53は、第2の判定信号Sd2を入力とし、第2の判定信号Sd2が、差分値(電位差)ΔV2が第2の基準電位差Vd2以上であることを示す信号であること条件として、OFF信号を出力する。
このような構成を有することにより、過電流が被測定電流線を流れた向きにかかわらず、過電流が流れた場合に判定回路53からOFF信号が出力される。この際、判定回路53が、第1の判定信号Sd1に基づいて出力したか第2の判定信号Sd2に基づいて出力したかを確認することにより、過電流が被測定電流線を流れた向きを判定することが可能である。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
100,200,300 :過電流検出機能付き電流センサ
10 :磁気検出回路
20 :平衡制御用増幅器
30 :フィードバックコイル
40 :電流検出部
41 :I/Vアンプ
Rs :シャント抵抗
50 :判定回路部
51 :第1のコンパレータ
51M :第1の内部メモリ
52 :第2のコンパレータ
52M :第2の内部メモリ
53 :判定回路
54 :フィードバックコイル用差動増幅器
55 :フィードバックコイル用差動増幅器
60 :電流センサ出力端子
70 :スイッチ
80 :過電流出力端子
E1 :配線
E2 :配線
Vc1 :フィードバックコイルの一端の電位
Vc2 :フィードバックコイルの他端の電位
Vs1 :第1の基準電位
Vs2 :第2の基準電位
Vd1 :第1の基準電位差
Vd2 :第2の基準電位差
Sd1 :第1の判定信号
Sd2 :第2の判定信号
Sj1 :第1の判定信号
Sj2 :第2の判定信号
10 :磁気検出回路
20 :平衡制御用増幅器
30 :フィードバックコイル
40 :電流検出部
41 :I/Vアンプ
Rs :シャント抵抗
50 :判定回路部
51 :第1のコンパレータ
51M :第1の内部メモリ
52 :第2のコンパレータ
52M :第2の内部メモリ
53 :判定回路
54 :フィードバックコイル用差動増幅器
55 :フィードバックコイル用差動増幅器
60 :電流センサ出力端子
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E1 :配線
E2 :配線
Vc1 :フィードバックコイルの一端の電位
Vc2 :フィードバックコイルの他端の電位
Vs1 :第1の基準電位
Vs2 :第2の基準電位
Vd1 :第1の基準電位差
Vd2 :第2の基準電位差
Sd1 :第1の判定信号
Sd2 :第2の判定信号
Sj1 :第1の判定信号
Sj2 :第2の判定信号
Claims (7)
- 被測定電流線を流れる電流が発生する誘導磁界を検出する磁気検出回路と、
前記磁気検出回路の出力に基づいて動作する平衡制御用増幅器と、
前記平衡制御用増幅器の出力に基づいて、前記誘導磁界を打ち消す磁界を発生させるフィードバックコイルと、
前記フィードバックコイルに流れる電流に応じた信号を出力する電流検出部と、
前記フィードバックコイルに生じる電圧に基づき、過電流を判定する判定回路部と、
を備えたことを特徴とする過電流検出機能付き電流センサ。 - 前記判定回路部により制御されて、前記平衡制御用増幅器から前記フィードバックコイルに電流が流れることを停止する平衡制御停止部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の過電流検出機能付き電流センサ。
- 前記判定回路部と接続され、過電流を示す信号を外部に出力する過電流出力端子を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過電流検出機能付き電流センサ。
- 前記判定回路部は、前記フィードバックコイルの両端の電位差を出力するフィードバックコイル用差動増幅器と、前記フィードバックコイル用差動増幅器から出力された前記電位差と予め設定された基準電位差を示す信号とを比較する第1のコンパレータと、前記第1のコンパレータの出力を元に過電流を判定する判定回路とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の過電流検出機能付き電流センサ。
- 前記第1のコンパレータが検出する過電流と、逆方向の過電流を検出する第2のコンパレータを有することを特徴とする請求項4記載の過電流検出機能付き電流センサ。
- 前記判定回路部は、前記フィードバックコイルの一端の電位と予め設定された第1の基準電位とを比較する第1のコンパレータと、前記第1のコンパレータの出力を元に過電流を判定する判定回路とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の過電流検出機能付き電流センサ。
- 前記判定回路部は、前記フィードバックコイルの他端の電位と、予め設定された第2の基準電位とを比較する第2のコンパレータをさらに有し、
前記判定回路では、前記第1のコンパレータからの出力または前記第2のコンパレータからの出力を元に過電流を判定する、請求項6に記載の過電流検出機能付き電流センサ。
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JP2017156327A JP2019035634A (ja) | 2017-08-14 | 2017-08-14 | 過電流検出機能付き電流センサ |
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