[go: up one dir, main page]

JP2019001768A - 害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。 - Google Patents

害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。 Download PDF

Info

Publication number
JP2019001768A
JP2019001768A JP2017124641A JP2017124641A JP2019001768A JP 2019001768 A JP2019001768 A JP 2019001768A JP 2017124641 A JP2017124641 A JP 2017124641A JP 2017124641 A JP2017124641 A JP 2017124641A JP 2019001768 A JP2019001768 A JP 2019001768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pest repellent
microcapsule composition
microcapsule
fiber
pest
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017124641A
Other languages
English (en)
Inventor
典央 染谷
Norihisa Someya
典央 染谷
尚規 森本
Naomi Morimoto
尚規 森本
希実エ 峯村
Kimie Minemura
希実エ 峯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Daiwa Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Chemical Industries Ltd filed Critical Daiwa Chemical Industries Ltd
Priority to JP2017124641A priority Critical patent/JP2019001768A/ja
Publication of JP2019001768A publication Critical patent/JP2019001768A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

【課題】様々な害虫忌避剤を内包することができ、更に洗濯耐久性に優れる害虫忌避マイクロカプセルを安定して製造する製造方法及び、これをバインダーを併用処理することで害虫忌避性が向上した繊維・不織布構造物の提供。【解決手段】害虫が近寄るのを阻止できる害虫忌避薬剤であって、摩擦により破断可能に生成した合成樹脂によるマイクロカプセル壁の内部に害虫忌避剤を封入した害虫忌避マイクロカプセル組成物。害虫忌避成分含有濃度が、1〜60(wt/wt)%、好ましくは、5〜50(wt/wt)%であり、害虫忌避マイクロカプセルの平均粒径が0.1〜50μm、好ましくは、0.1〜25μmである、害虫忌避マイクロカプセル組成物。害虫忌避マイクロカプセル組成物の付着量が0.5〜30g/m2である、繊維・不織布構造物。【選択図】図1

Description

本発明は、害虫忌避効果を持つ物質を内包したマイクロカプセル製剤の製造方法及びそれを加工した繊維・不織布構造物に関する。
従来、衣類生地に対して所定の害虫忌避処理(化学的処理,物理的処理)を施すことにより、使用者が装着した際に、害虫が近寄るのを阻止するようにした害虫忌避衣類は知られており、例えば、化学的処理を施した害虫忌避衣類としては、特許文献1で開示される釣り用衣服が知られ、また、物理的処理を施した害虫忌避衣類としては、特許文献2で開示される作業用下着が知られている。
特許文献1で開示される化学的処理による釣り用衣服(害虫忌避衣類)は、表生地と裏生地を備え、表生地及び裏生地のうちの一方を、所定の処理を施した生地から構成し、他方を、所定の処理が施された生地とは異なる処理を施した生地から構成し、表生地及び裏生地のうちの一方を、防虫処理、具体的には、忌避効果のある処理液に生地を浸けることによって、生地の表面に忌避層をコートする防虫処理を施した防虫用生地から構成したものである。
また、特許文献2で開示される物理的処理による作業用下着(害虫忌避衣類)は、山林作業用の下着として蜂刺され乃被害をなくし快適に作業ができることを目的としたものであり、具体的には、汗水を吸収しない弾力性のある素材を網状にし、裏には肌への接触面積を少なく15mm程度の厚みを保つための突起物を設け、流れた汗は収集できるように水路に導き水路の端にニップルを設け、袋に収集することにより、べとつきがなく快適となるようにするとともに、更に、作業用下着の上に作業服を着用することにより、15mm程度の厚みを持つ弾力性のある素材が身体を保護するようにし、蚊・虻・すずめ蜂等の針が届かない防護服として構成したものである。
特開2010−144264号公報 特開2012−097392号公報
しかし、上述した従来の害虫忌避衣類、特に、化学的処理を施した害虫忌避衣類(釣り用衣服)は、次のような問題点があった。
即ち、化学的処理を施す方法は、基本的に、忌避効果のある処理液に生地を浸ける方法により行うため、生地の表面に付着した処理液によるコート層の厚さは薄くならざるを得ない。したがって、一般的な衣類に対して、スプレー方式により忌避効果のある処理液を吹き付ける方法とさほど変わりがなく、忌避効果を長期間にわたって維持させることができないとともに、コート層は乾燥により固化した状態となるため、害虫が嫌う臭気等を十分に発生させることができない。結局、十分な忌避性能を確保し、かつ長期間にわたって持続させる実用的観点からは更なる改善の余地があった。 このため様々な機能加工剤との併用は困難であった。
本発明の解決しようとする課題は、上述した内容を解決する害虫忌避剤を内包したマイクロカプセルの製造方法と、それを様々な機能加工剤と併用加工した繊維・不織布構造物である。
本発明は前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、害虫忌避剤をマイクロカプセル化することで、問題を解決することを見出した。
本発明のマイクロカプセルを生地に加工することで、内包する害虫忌避剤由来の害虫忌避効果を示すことが出来、さらに適切な併用バインダーの使用により、高い洗濯耐久性を同時に示す、繊維・不織布構造物を製造することが出来る。
本発明において、マイクロカプセルに内包する害虫忌避剤はあらゆるものを選択することができるが、特にトルアミド類やピペリジン類などの揮発性化合物、ピレスロイド類が適している。
上述した害虫忌避剤を多量に内包した方がコストを抑えた製品となるが、適切な流動性や安定性及び効力を維持するためには1〜60(wt/wt)%、好ましくは5〜50(wt/wt)%の範囲内で構成されている必要がある。5%未満では害虫忌避効力を発現させるために害虫忌避マイクロカプセル組成物の不織布・繊維への処理量が多くなり産業的な利用価値が低くなってしまう。50(wt/wt)%を超えると配合量の上昇と共に粘度上昇が発生するため作業効率が低下し、60(wt/wt)%以上では凝集又はゲル化が起きるため製剤化が困難となる。濃度は、ガスクロマトグラフで解析されたピーク面積の値を採用。
本発明に使用するマイクロカプセルの平均粒子径は0.1〜50μm、好ましくは0.1〜25μmである。0.1μm未満では皮膜形成が不十分になるため繊維・不織布に処理した際に害虫忌避効力が不安定になるのと同時に製造時に粘度上昇するため製剤化が困難となる。25μmを超えると繊維・不織布に処理する際に物理的破壊が発生するため繊維・不織布製品の害虫忌避効力が不安定となる。50μm以上では更に製造後に製剤の離水などが発生し安定化が困難となる。尚、平均粒子径はレーザー回析法で解析されたd50の値を採用。
本発明のマイクロカプセルを製造する方法は、コアセルベーション法、界面重合法、in−situ法、ゾルゲル法を用いた方法などを用いることで製造でき、特に界面重合法は簡便で使用幅の広い水系での製造に適している。
マイクロカプセルの壁剤としては、メラミン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアクリレート、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴム、ボリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリエチレン、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリビニルアセテート、スチレンマレイン酸共重合樹脂などが挙げられるが、中でも製造の簡易さや効果の持続性の観点から、メラミンとポリウレタンが好ましい。また、カプセルに物理的な変化を与えて破壊することで内包物を開放して効果を発揮する用途向きと、特に物理的な変化を与えず徐々に放散して効果を発揮する用途向きと、目的に応じて(0013)記載の平均粒子径、(0014)記載の製造方法及びマイクロカプセルの壁剤の種類及び量に対して生成するマイクロカプセルの壁の構造及び厚みを変化させて得るが、必要とするときに害虫忌避効力が安定して発揮することが求められる。
害虫忌避効力を安定して発揮させるためには害虫忌避成分が経時的に安定して保持されることが求められ、一定の負荷を与えて確認するのが一般的な手法である。本発明に基づくマイクロカプセルの成分保持安定性と効力の相関性から、害虫忌避成分含有量について、100℃で168時間加温乾燥後の減量率が0.1%以上50%未満、好ましくは0.1%以上25%未満であることが有効であることを見出した。減量率が50%以上の場合、害虫忌避効力が90日以内で低下するため産業的な利用価値は低い。また、減量率が25%以上50%未満の場合、害虫忌避効力は180日以上安定であるが耐洗濯性能が不安定なため産業的な利用価値は限定的と言える。これに対して減量率が25%未満の場合、耐洗濯性能も安定して得られることを見出した。また、減量率が0.1%未満であると洗濯前の効力が低くなってしまう逆転現象がしばしば見られる。
本発明に基づくマイクロカプセルの形態は水または有機溶剤へ分散させたものであり、好ましくは水に分散させたものであり、カプセルに物理的な変化を与えて破壊し、内包物を開放して効果を発揮するものである。
本発明に基づくマイクロカプセルの繊維・不織布への処理方法は、併用する機能加工剤と共に水又は適切な有機溶剤に希釈分散させ、これを直接繊維へスプレーまたは塗工あるいは浸漬処理等にて行うが、繊維へ均一に処理するためには浸漬法が望ましい。また、繊維・不織布を構成する材質は特に限定するものではない。
発明に基づくマイクロカプセルの効果を発揮させるためには、内包した害虫忌避剤とその含有量に依存するが、害虫忌避剤含有量が30(wt/wt)%の内包マイクロカプセルを0.5〜30g/m均一に処理するのが望ましい。
本昨今の繊維・不織布製品用機能加工製品は、耐洗濯耐久性が求められることが一般的であり、洗濯耐久性を向上させるためには繊維加工用バインダーを使用する必要がある。本発明に基づくマイクロカプセル及び併用する機能加工剤も、洗濯耐久性を発揮させるためにはバインダーを併用することが必要であり、一般の繊維加工用バインダーを使用できるが、風合い等を考慮し選択する必要がある。例えばイソシアネート系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アクリル系ポリマー、シリコン系ポリマーからなるバインダーのうち単独或いは複数のバインダーを組み合わせて使用することが求められる。また、使用するバインダーの組み合わせによっては加工剤を被服することで加工剤の脱落防止と、(0016)記載のマイクロカプセルの壁剤単体と比較して、「特許第5952664」と同様の原理で害虫忌避成分の一部がバインダー等の合成樹脂に浸潤することにより、安定した効力の持続効果が期待できる。
併用する機能加工剤については特に限定するものではなく、一般に市販されている製品を利用することができる。例えば抗菌防臭加工剤として「アモルデンNAZ−30」(大和化学工業(株)社製)、消臭加工剤「ザオバタックNANO−20」(大和化学工業(株)社製)などを利用することができる。
本発明を適用する繊維・不織布製品は、洗濯を行う物全てを指す。
以下、実施例により詳細説明する。特に単位を示さない限りg/mである。また、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1、2]
N,N−ジエチル−3−メチルベンズアミドを害虫忌避剤1、1−メチルプロピル2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラートを害虫忌避剤2とし、それら30部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、粒子径が0.1〜25μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を投入して反応させ、害虫忌避剤1又は2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体を100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤1、2とした。
[実施例3、4]
(0024)記述の害虫忌避剤1、2それぞれ30部とイソシアネート樹脂を混合し、ポリビニルアルコール水溶液を含む乳化剤水溶液に投入して、粒子径が0.1〜25μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながら反応開始剤を投入して反応させ、害虫忌避剤3又は4を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリーの水分を調整し、全体を100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤3、4とした。
[実施例1〜4の加工方法]
以下の(0034)に記載した表1の処方の通りに水分散液を作成し、綿ブロード布((株)谷頭商店製、混率100%、目付120g/m)、PETトロピカル布((株)谷頭商店製、混率100%、目付150g/m)の両方に浸漬加工を行い、80℃10分乾燥し、更に150℃で2分間の高温セットを行い試験試料とした。また、洗濯耐久性能評価として市販の衣料用洗剤を用いて、JIS L 0217:103法に基づく洗濯10回を行った物を洗濯後試料とした。
両生地の試験結果は(0034)に記載し、綿ブロード布を表2、PETトロピカル布を表3とした。
[蚊忌避性能の評価]
試験用ゲージに供試蚊30匹を放ち、モニターの腕に害虫忌避マイクロカプセルが加工された繊維・不織布又は繊維・不織布製品を巻いて、ゲージ中に一定時間暴露する。この間に、腕に巻いた害虫忌避マイクロカプセルが加工されたに繊維・不織布又は繊維・不織布製品に止まった蚊の数を計数して、静止率および忌避率を算出する。忌避効果の目安は、洗濯前70%以上、洗濯10回後50%以上とする。
[防ダニ性能の評価]
JIS L 1920 2007:進入阻止法に順ずる。防ダニ効果の目安は、洗濯前70%以上、洗濯10回後50%以上とする。
[濃度分析]
対照試料をメタノール抽出し、ガスクロマトグラフ((株)島津製作所社製GC−2014)を用いて、既知のリファレンス濃度から成分濃度を算出した。
[粒度分布測定]
対照試料を、レーザー回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所社製SALD−7000)を用いて、d50を測定した。
[実施例5〜8]
害虫忌避マイクロカプセル剤1〜4と抗菌防臭加工剤「アモルデンNAZ−30」(大和化学工業(株)社製)の併用加工。
[実施例9〜12]
害虫忌避マイクロカプセル剤1〜4と消臭加工剤「ザオバタックNANO−20」(大和化学工業(株)社製)の併用加工。
[実施例5〜12の加工方法]
以下の(0044)に記載した表4、(0045)に記載した表7の処方の通りに水分散液を作成し、綿ブロード布((株)谷頭商店製、混率100%、目付120g/m)、PETトロピカル布((株)谷頭商店製、混率100%、目付150g/m)の両方に浸漬加工を行い、80℃10分乾燥し、更に150℃で2分間の高温セットを行い試験試料とした。また、洗濯耐久性能評価として市販の衣料用洗剤を用いて、JIS L 0217:103法に基づく洗濯10回を行った物を洗濯後試料とした。
抗菌防臭加工を行った生地の試験結果は(0044)に記載し、綿ブロード布を表5、PETトロピカル布を表6とした。また、消臭加工を行った生地の試験結果は[0045]に記載し、綿ブロード布を表8、PETトロピカル布を表9とした。
[抗菌性能の評価]
JIS L 0217 2015に基づく繊維製品の抗菌試験・定量試験菌液吸収法にて測定を行った。供試細菌としてStaphylococcus aureus NBRC 12732(黄色ブドウ球菌)を使用した。
抗菌活性値={log(対照試料・培養後生菌数)−log(対照試料・接種直後生菌数)}−{log(試験試料・培養後生菌数)−log(試験試料・接種直後生菌数)}
抗菌活性値≧2.2で効果ありと繊維評価技術協議会で定められている。また、対照試料とは、一般的に試験試料の未加工布のことである。
[消臭性能の評価]
繊維評価技術協議会で定められた方法である。
パーミエーターにアンモニアのパーミエーションチューブをセットし、窒素ガスを流しながらアンモニアガス濃度が100ppmになるように調整する。5Lプラスチックバッグに100cmに裁断した試料を入れ、上述したアンモニアガスを3L注入し、密閉した状態で2時間放置する。その後、検知管にて測定を行う。
減量率={(空試験測定値−試験試料の測定値)/(空試験測定値)}×100
空試験とは、試料を入れない状態でアンモニアガスをプラスティックバックに入れて同様に2時間放置した際の検知管測定値である。
[比較例1]
害虫忌避剤2の5部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、粒子径が0.1〜25μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を投入して反応させ、害虫忌避剤2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体で100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤5とした。
[比較例2]
害虫忌避剤2の30部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、平均粒子径が0.1μm未満になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を投入して反応させ、害虫忌避剤2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体で100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤6とした。
[比較例3]
害虫忌避剤2の30部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、平均粒子径が25〜50μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を投入して反応させ、害虫忌避剤2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体で100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤7とした。
以下の(0051)に記載した表10の処方の通りに水分散液を作成し、綿ブロード布((株)谷頭商店製、混率100%、目付120g/m)とPETトロピカル布((株)谷頭商店製、混率100%、目付150g/m)の両方に浸漬加工を行い、80℃10分乾燥し、更に150℃で2分間の高温セットを行い試験試料とした。また、洗濯耐久性能評価として、連続洗濯(JIS L 0217:103法に基づく)10回を行った物を洗濯後試料とした。
両生地は(0028)〜(0029)に記載した蚊忌避試験を実施した。また、その試験結果は(0051)に記載し、綿ブロード布を表11、PETトロピカル布を表12とした。
[比較例4]
害虫忌避剤2の30部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、平均粒子径が0.1〜25μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を実施例1の半量投入して反応させ、害虫忌避剤2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体で100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤7とした。
[比較例5]
害虫忌避剤2の30部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、平均粒子径が0.1〜25μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を比較例4の半量投入して反応させ、害虫忌避剤2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体で100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤8とした。
[比較例6]
害虫忌避剤2の30部を、スチレンマレイン酸共重合樹脂を含む乳化剤水溶液に投入し、平均粒子径が0.1〜25μmの範囲になるように乳化後、撹拌しながらメラミン樹脂を実施例1の2倍量投入して反応させ、害虫忌避剤2を内包したカプセルスラリーを得た。得られたカプセルスラリー中のホルマリンを除去して水分を調整し、全体で100部とした試料を、害虫忌避マイクロカプセル剤9とした。
以下の(0059)に記載した表13の処方の通りに水分散液を作成し、綿ブロード布((株)谷頭商店製、混率100%、目付120g/m)とPETトロピカル布((株)谷頭商店製、混率100%、目付150g/m)の両方に浸漬加工を行い、80℃10分乾燥し、更に150℃で2分間の高温セットを行い試験試料とした。また、洗濯耐久性能評価として、連続洗濯(JIS L 0217:103法に基づく)10回を行った物を洗濯後試料とした。
両生地は(0028)〜(0029)に記載した蚊忌避試験を実施した。また、その試験結果は(0059)に記載し、綿ブロード布を表14、PETトロピカル布を表15とした。
また、害虫忌避マイクロカプセル剤1、7〜9は以下の(0057)に記載されている熱残存率試験を行い、カプセルに内包されている害虫忌避剤の残存量を測定している。
[減量率測定試験]
対照試料を適量採取し、100℃絶乾環境下で168時間乾燥させてサンプリングを行い、メタノール抽出を行った後、ガスクロマトグラフ((株)島津製作所社製GC−2014)を用いて、既知のリファレンス濃度から残存濃度を算出した。
以上のごとく、様々な害虫忌避剤を内包したマイクロカプセルを製造でき、併用加工剤の性能に影響することなく安定した害虫忌避効力を発揮する繊維・不織布又は繊維・不織布製品を提供する。
電子顕微鏡(トプコン(株)社製走査型電子顕微鏡SM−300)による、害虫忌避マイクロカプセルの繊維付着例を示す図である。 電子顕微鏡(トプコン(株)社製走査型電子顕微鏡SM−300)による、害虫忌避マイクロカプセルの断面形状例を示す図である。

Claims (9)

  1. 害虫が近寄るのを阻止できる害虫忌避薬剤であって、摩擦により破断可能に生成した合成樹脂によるマイクロカプセル壁の内部に害虫忌避剤を封入したことを特徴とする害虫忌避マイクロカプセル組成物。
  2. 請求項1に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物のカプセル壁剤を構成する合成樹脂の組成は、メラミン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアクリレート、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリエチレン、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリビニルアセテート、スチレンマレイン酸共重合樹脂のうち2種類以上の成分からなることを特徴とした害虫忌避マイクロカプセル組成物。
  3. 請求項1に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物の害虫忌避成分が、アレトリン、アルファメトリン、イミプロトリン、エスビオスリン、エスフェンバレラート、サイパーメスロン、ベータ−サイパーメスロン、α−シアノ−3−フェニル−2−メチルベンジル−2,2−ジメチル−2−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパン−1−プロパンカルボキシレート、シクロプロトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、γ−シハロトリン、ジメフルトリン、デカメトリン、テトラフルメトリン、テトラメトリン、テラレスリン、テフルトリン、デルタメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、バイオアレスリン、ビオレスメトリン、フェンプロパトリン、フェンフルトリン、フェンバレレート、フタルスリン、ブラトリン、フラメトリン、プラレトリン、プロフルスリン、ビオレスメトリン、フルシトリネート、フルムトリン、フルバリネート、プロフルトリン、5−ベンジル−3−フリルメチル−(E)−(1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(2−オキソチオラン−3−イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシラート、メソスリン、メトフルトリン、レスメトリン、シラフルオフェン等のピレスロイド系化合物及びこれらの化合物の異性体であるピレスロイド類または、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、p−ジクロロベンゼン、ジ−n−ブチルサクシ ネート、カラン−3,4−ジオール、N,N−ジエチル−3−メチルベンズアミド、1−メチルプロピル2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラート、p−メンタン−3,8−ジオール、3−(N−ブチルアセトアルデヒド)プロピオン酸エチル等の揮発性化合物であることを特徴とするマイクロカプセル組成物。
  4. 請求項3に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物の害虫忌避成分含有濃度が1〜60(wt/wt)%、好ましくは5〜50(wt/wt)%であることを特徴とする害虫忌避用マイクロカプセル組成物。
  5. 請求項4に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物の平均粒径が0.1〜50μm、好ましくは0.1〜25μmであることを特徴とする害虫忌避用マイクロカプセル組成物。
  6. 請求項5に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物の害虫忌避成分含有量について、100℃で168時間加温乾燥後の減量率が0.1%以上50%未満、好ましくは0.1%以上25%未満であることを特徴とする害虫忌避用マイクロカプセル組成物。
  7. 請求項6に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物の付着量が0.5〜30g/mであることを特徴とする繊維・不織布構造物。
  8. 請求項7に記載の害虫忌避マイクロカプセル組成物とイソシアネート系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アクリル系ポリマー、シリコン系ポリマーからなるバインダーのうち何れかを併用処理されたことを特徴とした繊維・不織布構造物。
  9. 請求項8に記載の繊維・不織布構造物に繊維向け機能加工剤として抗菌防臭加工剤及び消臭加工剤等を併用処理されたことを特徴とした繊維・不織布構造物。
JP2017124641A 2017-06-09 2017-06-09 害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。 Pending JP2019001768A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017124641A JP2019001768A (ja) 2017-06-09 2017-06-09 害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017124641A JP2019001768A (ja) 2017-06-09 2017-06-09 害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019001768A true JP2019001768A (ja) 2019-01-10

Family

ID=65007385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017124641A Pending JP2019001768A (ja) 2017-06-09 2017-06-09 害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019001768A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113785846A (zh) * 2021-09-13 2021-12-14 同曦集团有限公司 一种耐水洗的高效防螨剂及其制备方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510184A (ja) * 1993-12-23 1997-10-14 ツッチ アソシエイツ,インコーポレイティド 徐放性昆虫忌避製剤及びその利用
JP2000324972A (ja) * 1999-05-24 2000-11-28 Suminoe Textile Co Ltd 消臭機能と防虫機能を併有するペット用繊維敷物及びその製造方法
JP2001207378A (ja) * 2000-01-25 2001-08-03 Suminoe Textile Co Ltd 防虫機能を有するカーペット等の布帛類及びその製造方法
JP2004099536A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Tomoko Hayase 忌避活性有機高分子微粒子およびその用途
JP2010018597A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Daiwa Kagaku Kogyo Kk 飛来害虫忌避剤。
US20100183690A1 (en) * 2009-01-19 2010-07-22 Innovatec Sl Insect Repellent Textile
WO2011036744A1 (ja) * 2009-09-24 2011-03-31 住友商事株式会社 蚊の防除方法
JP2014100693A (ja) * 2012-11-22 2014-06-05 Toray Ind Inc エアフィルター用濾材及びその製造方法ならびにエアフィルター
CN104255838A (zh) * 2014-09-29 2015-01-07 陈嗳 一种纸型蚊虫趋避剂
JP2016077201A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 株式会社Toscom 害虫忌避衣類及びその製造方法
JP2016183110A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 ユニチカトレーディング株式会社 繊維構造物及びその製造方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510184A (ja) * 1993-12-23 1997-10-14 ツッチ アソシエイツ,インコーポレイティド 徐放性昆虫忌避製剤及びその利用
JP2000324972A (ja) * 1999-05-24 2000-11-28 Suminoe Textile Co Ltd 消臭機能と防虫機能を併有するペット用繊維敷物及びその製造方法
JP2001207378A (ja) * 2000-01-25 2001-08-03 Suminoe Textile Co Ltd 防虫機能を有するカーペット等の布帛類及びその製造方法
JP2004099536A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Tomoko Hayase 忌避活性有機高分子微粒子およびその用途
JP2010018597A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Daiwa Kagaku Kogyo Kk 飛来害虫忌避剤。
US20100183690A1 (en) * 2009-01-19 2010-07-22 Innovatec Sl Insect Repellent Textile
WO2011036744A1 (ja) * 2009-09-24 2011-03-31 住友商事株式会社 蚊の防除方法
JP2014100693A (ja) * 2012-11-22 2014-06-05 Toray Ind Inc エアフィルター用濾材及びその製造方法ならびにエアフィルター
CN104255838A (zh) * 2014-09-29 2015-01-07 陈嗳 一种纸型蚊虫趋避剂
JP2016077201A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 株式会社Toscom 害虫忌避衣類及びその製造方法
JP2016183110A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 ユニチカトレーディング株式会社 繊維構造物及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113785846A (zh) * 2021-09-13 2021-12-14 同曦集团有限公司 一种耐水洗的高效防螨剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8956634B2 (en) Insect repellant fabrics having nanocapsules with insecticide
Nelson Microencapsulates in textile coloration and finishing
US20070009563A1 (en) Process for coating fiber or fabric with insecticide using a temperature of 150°c-190°c for drying
EP2038474A2 (en) Composition for impregnation of textiles
Muñoz et al. Electrospun ethylcellulose-based nanofibrous mats with insect-repellent activity
EP1710345A1 (de) Verfahren zur Ausrüstung von Textilien mit Wirkstoffen
EP2382351B1 (en) A wool care composition
EP3424320B1 (en) Antitoxic fibers and fibrous media and methods for manufacturing same
EP0511258A1 (en) TEXTILE TREATMENT.
JP2019001768A (ja) 害虫忌避マイクロカプセル組成物及び該マイクロカプセルによって処理された繊維・不織布構造物。
JP7119335B2 (ja) 害虫忌避繊維構造物およびその製造方法
JPH08245324A (ja) 防虫組成物及び防虫布帛
EP1944408A2 (en) Method for forming a fabric with insect, water- and oilrepellent characteristics
CN115075016A (zh) 一种驱蚊织物整理液及其应用
US20200390094A1 (en) Insect-resistant fabrics having a combination of active ingredients
JP7119336B2 (ja) 害虫忌避繊維構造物およびその製造方法
JP3558825B2 (ja) ダニ防除剤
CN108018736A (zh) 一种湿法无纺布及其制造方法
JPH02200602A (ja) 防虫繊維およびその製造方法
KR20050100587A (ko) 항균기능과 방충(해충퇴치)기능을 가진 마이크로캡슐을이용한 섬유코팅제 조성물 및 그의 제조방법
Hebeish et al. Bioallethrin–based cotton finishing to impart long–lasting toxic activity against mosquitoes
JP2002205903A (ja) 殺虫組成物の防虫網への加工方法と殺虫組成物
JP6362225B2 (ja) 害虫忌避剤
JP6381050B2 (ja) 昆虫忌避剤
US20220411997A1 (en) Insect-Resistant Fabrics Including Micellar Systems

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210810