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JP2018510116A - ガラスリボン処理方法およびシステム、並びに、それらによって形成されたガラスリボン - Google Patents

ガラスリボン処理方法およびシステム、並びに、それらによって形成されたガラスリボン Download PDF

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JP2018510116A JP2017548120A JP2017548120A JP2018510116A JP 2018510116 A JP2018510116 A JP 2018510116A JP 2017548120 A JP2017548120 A JP 2017548120A JP 2017548120 A JP2017548120 A JP 2017548120A JP 2018510116 A JP2018510116 A JP 2018510116A
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チャイ カン,キャト
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カミール ルイス,スー
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Abstract

方法は、カップリング剤溶液を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜して、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程を有する。ガラスリボンは、最大で約300μmの厚さを有する可撓性ガラスリボンである。方法は、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を加熱して、ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する工程、および、ガラスリボンを、回収ロールに巻き取る工程を有する。ガラスリボンは、最大で約300μmの厚さ、および、主表面を有する。主表面の少なくとも部分は、カップリング剤処理済領域を含む。カップリング剤処理済領域の形成から少なくとも5か月後に、ポリマー層が、前記カップリング剤処理済領域上に形成されると、ポリマー層は、少なくとも200gf/インチ(約77N/m)の剥離力を有する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年3月13日出願の米国仮特許出願第62/132,841号の優先権の利益を主張し、その内容は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、ガラスリボンに関し、特に、ガラスリボンの連続処理方法およびシステムに関する。
可撓性ガラス基板は、例えば、表示装置(例えば、薄型、可撓性、および/または、曲面ディスプレイ)、タッチセンサー、光起電力装置、並びに、光学製品を含む、様々な利用例で、使用しうる。そのような基板は、個別のシートとして、または、巻き取って、巻取りガラスを形成しうる長いリボンとして、処理しうる。基板を、長いリボンとして処理する場合には、基板は、典型的には、基板を支持して様々な処理装置を通るように導く、様々なローラまたは他の機構へと送られる。いくつかの工程では、ガラス基板の表面に、被膜を成膜しうる。しかしながら、被膜とガラス基板の間の接着は、ガラス基板の処理中に、または、処理に続き、ガラス基板を取り扱う間に、そのままの接着を維持するには、十分強くないかもしれない。例えば、処理中のローラ同士の接触により、被膜は、ガラス基板から分離されうる。
本明細書は、可撓性ガラスリボンを、カップリング剤で、表面処理する方法、および、それによって形成されたロール状のガラスリボンを開示する。
本明細書は、カップリング剤溶液を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜して、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程を有する方法を、開示する。ガラスリボンは、最大で約300μmの厚さを有する可撓性ガラスリボンを含む。この方法は、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を加熱して、ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する工程、および、ガラスリボンを、回収ロールに巻き取る工程を有する。
本明細書は、ガラスリボンを、被膜部の中を連続して通過させて、カップリング剤溶液を、ガラスリボンの主表面に成膜して、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程を有する方法を、開示する。ガラスリボンは、最大で約300μmの厚さを有する可撓性ガラスリボンを含む。この方法は、ガラスリボンを、加熱部の中を通過させて、カップリング剤被膜領域を加熱して、ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する工程、および、ガラスリボンを、回収ロール上に巻き取る工程を有する。
本明細書は、最大で約300μmの厚さ、および、主表面を有する、ガラスリボンを、開示する。主表面の少なくとも部分は、カップリング剤処理済領域を含む。カップリング剤処理済領域の形成から少なくとも5か月後に、ポリマー層が、前記カップリング剤処理済領域上に形成されると、ポリマー層は、少なくとも200gf/インチ(約77N/m)の剥離力を有する。
更なる特徴および利点は、以下の詳細な記載で示され、部分的には、当業者には、記載から容易に明らかであるか、または、下記の詳細な記載、請求項、添付の図面を含む、本明細書に記載された実施形態を実施することにより、分かるだろう。
上記概略的記載、および、以下の詳細な記載の両方が、単に例示するものにすぎず、請求項の性質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図していると、理解されるべきである。添付の図面は、更なる理解のために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成するものである。図面は、1つ以上の実施形態を示し、記載と共に、様々な実施形態の原理および動作を説明する役割を果たす。
ガラスリボンの例示的な一実施形態を示す斜視図である。 ロールへと巻き取られた、図1のガラスリボンの例示的な一実施形態の長さ方向の断面図である。 ガラスリボンの形成および処理に使用しうるシステムの例示的な一実施形態を示す概略図である。 ガラスリボンを処理するのに使用しうるシステムの例示的な一実施形態を示す概略図である。 ガラスリボンの化学処理および処理に使用しうるシステムの例示的な一実施形態を示す概略図である。 UV硬化性被膜の剥離力の例示的な一実施形態を、シラン濃度の関数として、示すグラフである。 UV硬化性被膜の剥離力の例示的な一実施形態を、保存時間の関数として、示すグラフである。 未処理ガラス板、および、処理済ガラス板上のUV硬化性被膜の様々なサンプルの剥離力の比較を示すグラフである。
ここで、添付の図面に示された例示的な実施形態を、詳細に記載する。全図面を通して、同じ、または、類似の部分には、可能な限り、同じ参照番号を用いている。図面中の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、むしろ、例示的な実施形態の原理を示すことに重点が置かれている。
図1は、ガラスリボン100の例示的な一実施形態の斜視図である。ガラスリボン100は、厚さ、幅、および、長さを有する。厚さは、幅より短く、幅は、長さより短い。したがって、厚さが、ガラスリボンで、最も短い寸法であり、長さが、ガラスリボンで、最も長い寸法である。ガラスリボン100は、第1の主表面102、および、第1の主表面の反対側の第2の主表面104を有する。第1の主表面102と第2の主表面104の間の距離は、ガラスリボン100の厚さを画定する。いくつかの実施形態において、ガラスリボン100の厚さは、最大で約300μmか、最大で約200μmか、最大で約150μmか、または、最大で約100μmである。更に追加で、または、その代わりに、ガラスリボン100の厚さは、少なくとも約10μm、少なくとも約20μm、または、少なくとも約50μmである。ガラスリボン100は、第1の縁部106、および、第1の縁部の反対側の第2の縁部108を有する。第1の縁部106と第2の縁部108の間の距離は、ガラスリボン100の幅を画定する。いくつかの実施形態において、ガラスリボン100の幅は、少なくとも2桁(つまり、少なくとも100倍)、ガラスリボンの厚さより長い。更に追加で、または、その代わりに、ガラスリボン100の長さは、少なくとも1桁(つまり、少なくとも10倍)、ガラスリボンの幅より長い。いくつかの実施形態において、ガラスリボン100は、ロールへと巻取り可能な可撓性ガラスリボンを含む。例えば、図1は、ロール110へと巻き取られているガラスリボン100を示している。
いくつかの実施形態において、ガラスリボン100は、連続して処理される。例えば、ガラスリボン100は、連続して移動するガラスリボンを含む。連続して移動するガラスリボン100の中央領域は、1つ以上の処理部を通って長さ方向112に(例えば、ロール110の方へ)、連続して移動する。そのようにガラスリボンが連続して移動することによって、(例えば、中央領域をロールへと巻き取る工程の前に、)1つ以上の処理部によるガラスリボンの中央領域の処理が、可能になりうる。そのような処理は、例えば、区分に分割する工程、研削工程、研磨工程、清浄工程、処理(例えば、表面処理)工程、若しくは、被膜(例えば、樹脂、インク、接着剤、ペンキ、若しくは、他の適切な有機または無機組成物)、または、構成要素(例えば、トランジスタ、エレクトロルミネセンス層、または、他の適切な構成要素)をガラスリボン100上に堆積させる工程を、含みうる。いくつかの実施形態において、処理後に、ガラスリボン100の中央領域が、ロール110へと巻き取られる。いくつかの実施形態において、ガラスリボンは、本明細書に記載されるように、ロールから供給される。したがって、連続的処理は、ロールツーロール処理を含む。他の実施形態では、ガラスリボンは、ガラス形成部から供給される。
図2は、ロール110へと巻き取られた、ガラスリボン100の例示的な一実施形態の長さ方向の断面図であり、ロールの長軸に沿ったものである。いくつかの実施形態において、ロール110は、コア114を含み、ガラスリボン100が、その周りに巻き取られる。例えば、コア114は、円筒状スプールを含み、ガラスリボン100が、その周りに巻き取られる。他の実施形態では、(例えば、ガラスリボンを、それ自体に巻き取ることによって、または、ガラスリボンを巻き取った後に、コアを取り除くことによって、)コアは、設けられていない。ロール110は、複数の巻きを含む。各巻きは、ガラスリボン100を、1回転、ロール110の周りに巻き付けることによって、形成しうる。いくつかの実施形態において、ガラスリボンの第1の主表面と第2の主表面は、すぐ前後の巻きの間の境界面で、互いに接触する。他の実施形態において、ガラスリボンの第1の主表面と第2の主表面が、すぐ前後の巻き同士の間の境界面で、互いに接触しないように、前後の巻きは、互いに間隔をあけられている。例えば、いくつかの実施形態において、図2に示されるように、ロール110において、第1の主表面102と第2の主表面104は、実質的に接触しない。
図2に示した実施形態において、ガラスリボン100は、対向する第1の縁部106および第2の縁部108へと設けられた縁部つまみ116を含む。縁部つまみ116は、米国特許出願公開第2011/0023548号明細書に記載されたように構成しうるものであり、その記載は、全体として、参照により本明細書に組み込まれる。例えば、縁部つまみ116は、第1の主表面102および第2の主表面104に成膜されて、ガラスリボン100の各縁部から内側に延伸する被膜を、含む。したがって、第1の縁部106に隣接したガラスリボン100の第1の縁部領域、および、第2の縁部108に隣接したガラスリボンの第2の縁部領域は、縁部つまみ116によって覆われ、第1の縁部領域と第2の縁部領域の間に位置する中間領域は、縁部つまみによって覆われていない。被膜は、ポリマー材料、または、他の適切な材料を含む。縁部つまみは、前後の巻きを、互いに間隔をあけるようにさせて、ロール状のガラスリボンの主表面の間の接触を防ぐのを、助けうる。したがって、ロールは、前後の巻き同士の間に間隙を有する。そのように間隔をあけることで、主表面の(例えば、中央領域での)損傷、および/または、ガラスリボンのロールへの巻取りが妨げられるのを、防ぐのを助けうる。
図2は、第1の主表面102および第2の主表面104の両方、並びに、第1の縁部106および第2の縁部108の両方に設けられた縁部つまみ116を示しているが、他の実施形態も、本開示に含まれる。他の実施形態において、縁部つまみは、第1の主表面または第2の主表面のうちの1つに成膜された被膜を含む。更に追加で、または、その代わりに、縁部つまみが、第1の縁部領域または第2の縁部領域のうちの1つの上に配置されるように、縁部つまみは、ガラスリボンの1つの縁部から内側に延伸する。
図3は、ガラスリボンの形成および処理に使用しうるシステム200の例示的な一実施形態を示す概略図である。図3を参照して、ガラスリボンの形成および処理方法の一例示的な実施形態を記載する。いくつかの実施形態において、システム200は、ガラスリボン100を形成する形成部210を含む。そのような実施形態において、方法は、ガラスリボン100を形成する工程を含む。ガラスリボン100は、ダウンドロー工程、スロットドロー工程、フロート工程、アップドロー工程、または、他の適切な形成工程を用いて形成される。例えば、ガラスリボン100は、図3に示されたような、フュージョンドロー工程を用いて形成される。いくつかの実施形態において、ガラスリボン100は、形成部210から離れるように、長さ方向に、連続して移動する。したがって、ガラスリボン100は、連続して移動するガラスリボンである。
いくつかの実施形態において、システム200は、ガラスリボン100の表面を処理するために、形成部210の下流側に配置されうる表面処理部220を含む。図3に示した実施形態において、表面処理部220は、被膜部222および乾燥部224を含む。被膜部222は、カップリング剤溶液を、ガラスリボン100の主表面(例えば、第1の主表面102、および/または、第2の主表面104)に成膜するように構成され、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する。そのような実施形態において、方法は、カップリング剤溶液を、ガラスリボン100の主表面に成膜する工程を含み、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する。例えば、ガラスリボン100を、被膜部222の中を、連続して通過させ、ガラスリボンの主表面にカップリング剤溶液を成膜して、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する。いくつかの実施形態において、方法は、成膜工程の前に、清浄工程を有しない。例えば、追加の清浄または洗浄工程なしで形成されたようなガラス表面を、カップリング剤で処理しうる。カップリング剤溶液成膜工程は、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、蒸着、ワイピング、ドクターブレードによる成膜、または、他の適切な被膜工程を含む。図3に示した実施形態において、被膜部222は、容器226および噴霧部228を含む。容器226は、槽、トート状容器、バレル状容器、または、カップリング剤溶液を収容するのに適切な他の容器を含む。噴霧部228は、ノズル部、噴射部、または、カップリング剤溶液を、ガラスリボン100に成膜するのに適切な他の噴霧装置を含む。カップリング剤溶液は、容器226から、噴霧部228に供給され、ガラスシート100に、スプレーコーティング工程を用いて、成膜される。いくつかの実施形態において、成膜工程は、カップリング剤溶液の層を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜する工程を含み、(例えば、乾燥工程前の)層の湿潤厚さは、約100μmから約200μmである。更に追加で、または、その代わりに、(例えば、乾燥工程後の)層の乾燥厚さは、約0.01μmから約2μm、または、約0.01μmから約0.1μmである。
乾燥部224は、ガラスリボン100のカップリング剤被膜領域を加熱するように構成され、ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する。そのような実施形態において、方法は、ガラスリボン100のカップリング剤被膜領域を加熱する工程を含み、ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する。例えば、ガラスリボン100を、乾燥部224の中を、連続して通過させ、カップリング剤被膜領域を加熱して、ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する。カップリング剤被膜領域を加熱することで、カップリング剤溶液の少なくとも一部分を、(例えば、溶媒成分の一部分を蒸発させることによって、)追い出し、カップリング剤処理済領域を形成しうる。更に追加で、または、その代わりに、カップリング剤被膜領域を加熱することにより、カップリング剤溶液(例えば、シラン成分)を活性化させて、カップリング剤処理済領域を形成しうる。乾燥部224は、炉、窯、ガラス焼きなまし炉、または、他の適切な加熱部を含む。更に追加で、または、その代わりに、乾燥部224は、ガラスリボン100を、対流、放射、伝導、または、他の適切な加熱工程により、加熱する。
いくつかの実施形態において、システム200は、形成部210、および/または、表面処理部220の下流側に配置され、ガラスリボン100に間隔部材を付与する間隔部材付与部230を含む。そのような実施形態において、方法は、間隔部材を、ガラスリボン100の少なくとも1つの主表面に付与する工程を含む。いくつかの実施形態において、間隔部材は、1つ以上の縁部つまみ116を含む。したがって、方法は、縁部つまみを、ガラスリボン100の少なくとも1つの主表面の縁部領域に付与する工程を含む。他の実施形態において、間隔部材は、ガラスリボンの主表面に付与される差込材を含む。差込材は、泡状物質、紙、プラスチック、または、他の適切な差込材を含む。差込材は、ガラスリボンに、(例えば、接着剤、固定ピン留め、または、他の適切な接着工程によって)接着されるか、または、ガラスリボンに、非接着でありうる。間隔部材は、本明細書に記載されたように、ガラスリボンがロール上に巻き取られた時に、前後の巻き同士の間隔があくようにするのを助けうる。
いくつかの実施形態において、システム200は、形成部210、表面処理部220、および/または、間隔部材付与部230の下流側に配置され、ガラスリボン100をロール110へと巻き取りうる巻取り部240を含む。そのような実施形態において、方法は、ガラスリボン100を、回収ロール上へと巻き取る工程を含む。いくつかの実施形態において、巻取り工程は、加熱工程の後に行われる。したがって、巻取り部240は、乾燥部224の下流側に配置される。他の実施形態において、巻取り工程は、加熱工程の前に行われる。したがって、巻取り部は、被膜部と乾燥部の間に配置される。そのような実施形態において、ガラスリボンを乾燥部の中を連続して通過させる処理とは対照的に、バッチ処理の一部として、ロール上に巻き取られたガラスリボンは、乾燥部内へ置かれうる。
ガラスリボンは、更なる処理のために、ロール上に保存されうる。したがって、ガラスリボンは、形成され、表面処理され、次に、被膜、印刷、積層、または、他の工程等のロールツーロール工程で、供給スプールとして使用しうるスプール上に、巻き取られうる。表面処理部は、そのような更なる工程のために、ガラスリボンの表面を改質しうる。例えば、本明細書に記載されたように、改質されていない表面と比較して、ガラスリボンの改質された表面は、(例えば、ポリマー材料で、)ガラスリボンのもっと効果的な被膜を可能にしうる。
図4は、ガラスリボンを処理するのに使用しうるシステム300の例示的な一実施形態を示す概略図である。システム300は、本明細書で図3を参照して記載したシステム200と、同様である。例えば、システム300は、(被膜部222および乾燥部224を含む)表面処理部220、並びに、表面処理部の下流側に配置しうる、巻取り部240を含む。ガラスリボン処理方法の例示的な一実施形態を、図4を参照して記載する。方法は、本明細書で図3を参照して記載した方法と、同様である。したがって、方法の工程のいくつかは、繰り返し記載しない。いくつかの実施形態において、システム300は、図4に示されたようなガラス供給部310を含む。ガラス供給部310は、表面処理部220の上流側に配置され、ガラスリボン100を、表面処理部に供給する。そのような実施形態において、方法は、ガラスリボン100を、供給ロール312から巻き出す工程を含む。例えば、ガラスリボンは、適切なガラス形成工程を用いて形成され、供給ロールに巻き取られうる。次に、ガラスリボンは、供給ロールから巻き出され、表面処理部を通って供給され、次に、回収ロールに、再び巻かれうる。したがって、ガラス形成工程、および、ガラス処理工程は、互いに別々に(例えば、異なる時間に、および/または、異なる場所で)、行いうる。ガラスリボンは、ライン外のロールツーロール工程で処理され、次に、被膜、印刷、積層、または、他の工程など、その後のロールツーロール工程で、使用しうる。
図5は、ガラスリボンの化学処理および処理に使用しうるシステム400の例示的な一実施形態を示す概略図である。システム400は、本明細書で図4を参照して記載したシステム300と、同様である。例えば、システム400は、ガラス供給部310、ガラス供給部の下流側に配置されうる(被膜部222および乾燥部224を含む)表面処理部220、および、ガラス供給部および/または表面処理部の下流側に配置されうる巻取り部240を含む。ガラスリボン処理方法の例示的な一実施形態を、図5を参照して記載する。方法は、本明細書で図3および4を参照して記載した方法と、同様である。したがって、方法の工程のいくつかは、繰り返し記載しない。いくつかの実施形態において、システム400は、図5に示されたような処理部430を含む。処理部430は、ガラス供給部310および表面処理部220の下流側に配置され、ガラスリボン100のカップリング剤処理済領域を処理する。いくつかの実施形態において、処理部430は、並列または直列に配置された複数の処理部を含む。カップリング剤処理済領域の処理は、区分に分割する工程、研削工程、研磨工程、清浄工程、処理(例えば、表面処理)工程、被膜(例えば、樹脂、インク、接着剤、ペンキ、若しくは、他の適切な有機または無機組成物)、または、構成要素(例えば、トランジスタ、エレクトロルミネセンス層、または、他の適切な構成要素)を堆積させる工程、および/または、ガラスリボン100のカップリング剤処理済領域にパターン形成する工程(例えば、エンボス処理、リソグラフィ、エングレービング、エッチング、または、他の適切なパターン形成工程)を含む。例えば、いくつかの実施形態において、方法は、ポリマー層を、ガラスリボン100のカップリング剤被膜領域に成膜する工程を、含む。例えば、ポリマー層は、樹脂、インク、接着剤、ペンキ、若しくは、他の適切な有機または無機成分を含む。ポリマー層を、カップリング剤被膜領域に成膜することで、最初にガラスリボンに表面処理を行わずに、ポリマー層をガラスリボンに成膜した場合と比較して、ポリマー層とガラスリボンの間の接着性の向上を可能にしうる。例えば、いくつかの実施形態において、ポリマー層の剥離力は、少なくとも約200g/インチ(約77N/m)である。更に追加で、または、その代わりに、ポリマー層をガラスリボン上に形成して5か月後に、ポリマー層は、少なくとも200g/インチ(約77N/m)の剥離力を有する。いくつかの実施形態において、ガラスリボンは、ポリマー層成膜後に、更に処理される。例えば、ポリマー層をガラスリボンに成膜後に、ポリマー層に、パターン形成工程を行いうる。ポリマー層とガラスリボンの間の接着性が高まることで、ポリマー層を、ガラスリボン上に保持すること、および/または、そのような更なる処理の間に、ポリマー層が、処理部に付着するのを防ぐのを、助けうる。
いくつかの実施形態において、ガラスリボンは、適切なガラス形成工程を用いて形成し、供給ロール上に巻き取られうる。次に、ガラスリボンは、供給ロールから巻き出され、表面処理部および処理部を通って供給され、回収ロール上に再び巻かれうる。したがって、ガラス形成工程、および、ガラス化学処理/処理工程は、互いに別々に(例えば、異なる時間に、および/または、異なる場所で)、行いうる。ガラスリボンは、ライン内で、例えば、被膜工程、印刷工程、積層工程、または、他の適切な工程で、ロールツーロール工程の一部として、処理しうる。
様々な実施形態において、ガラス形成部、ガラス供給部、表面処理部、処理部、および/または、巻取り部は、1つ以上のガラス取扱装置(例えば、ローラ、空気軸受、または、他の適切な取扱装置)を含みうる。取扱装置は、例えば、ガラスリボンが、システムを通って、連続して移動するにつれて、ガラスリボンを、導く、支持する、および/または、張力をかけるように、構成しうる。
薄いガラスリボンまたはウェブは、本明細書に記載したような連続した工程を用いて、高速で処理しうる。例えば、薄いガラスリボンまたはウェブは、ガラスを1つのロールから供給し、製造工程を通過させて、次に、第2のロールへと巻き付けるものである、ロールツーロールのスプール工程を用いて、処理しうる。処理は、樹脂、インク、接着剤、ペンキ、若しくは、他の適切な有機または無機成分を、ガラス上に被膜する工程を含みうる。そのような被膜のガラスへの接着には、問題がありうる。特に、そのような被膜は、被膜工程および任意の下流側工程を通して被膜したままでいるように、ガラスへの比較的高い接着性を有するべきである。被膜が、ガラスに、十分な強さで接着していないと、ガラスが、処理の間に破損し、それは、運転停止時間の発生を引き起こしうる。更に追加で、または、その代わりに、被膜は、下流側工程中、および/または、保存中に、剥離されうる。
オルガノシランなどのシランを、ガラス用の接着促進剤として使用しうる。様々な実施形態において、カップリング剤溶液は、シラン成分(例えば、アクリロキシシラン、メタクリロキシシラン、メルカプトシラン、グリシドキシシラン、または、それらの組合せ)、および、溶媒(例えば、アセトン、エタノール、水、または、それらの組合せ)を含む。いくつかの実施形態において、シラン成分は、アルコキシシランを含む。更に追加で、または、その代わりに、溶媒は、アルコールを含む。更に追加で、または、その代わりに、カップリング剤溶液は、水または有機溶媒(例えば、アセトン、エタノール、または、それらの組合せ)中に約2%のシランを含む。いくつかの実施形態において、シランは、希釈酸(例えば,酢酸)で酸性化され、シランは、加水分解によって活性化されている。
いくつかの実施形態において、カップリング剤溶液を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜して、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程は、カップリング剤溶液の層を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜する工程を含み、その層の湿潤厚さは、約100μmから約200μmである。
カップリング剤で被膜された表面を加熱することで、溶媒成分を、カップリング剤溶液から、(例えば、蒸発によって)除去すること、および/または、カップリング剤溶液のシラン成分を活性化させて、ガラスリボンへ結合させることを、助けうる。いくつかの実施形態において、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を加熱して、カップリング剤処理済領域を形成する工程は、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を、約100℃から約120℃の加熱温度に、約5分から約15分の加熱時間、曝す工程を含む。他の実施形態において、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を加熱して、カップリング剤処理済領域を形成する工程は、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を、約90℃から約110℃の第1の加熱温度に、約5秒から約30秒の第1の加熱時間、曝す工程、および、その後に、ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を、約30℃から約50℃の第2の加熱温度に、約45秒から約90秒の第2の加熱時間、曝す工程を、含む。
いくつかの実施形態において、加熱工程は、本明細書に記載したような連続した工程の一部である。したがって、加熱時間は、乾燥部の大きさ、および、連続して移動するガラスリボンの速度によって、決定しうる。例えば、乾燥部の長さを長くすることによって、および/または、ガラスリボンの速度を低下させることによって、加熱時間を長くしうる。その代わりに、乾燥部の長さを短くすることによって、および/または、ガラスリボンの速度を上昇させることによって、加熱時間を短くしうる。いくつかの実施形態において、乾燥部は、異なる温度で維持されうる多数の区分を含む。例えば、第1の区分は、第1の加熱温度で維持され、第2の区分は、第2の加熱温度で維持される。ガラスリボンを、連続して乾燥部を(例えば、第1の区分を通り、その後に、第2の区分を通るように)通過させることで、カップリング剤被膜領域を、第1の加熱温度に曝し、その後に、カップリング剤被膜領域を、第2の加熱温度に曝しうる。
いくつかの実施形態において、成膜工程、加熱工程、および、巻取り工程の各工程は、(例えば、図3から5に示されたような)連続した工程の一部である。更に追加で、または、その代わりに、形成工程、成膜工程、加熱工程、および、巻取り工程の各工程は、(例えば、図3に示されたような)連続した工程の一部である。いくつかの実施形態において、成膜工程、加熱工程、および、巻取り工程の各工程は、(例えば、図4および5に示されたような)連続した工程の一部である。更に追加で、または、その代わりに、巻出し工程、成膜工程、加熱工程、および、巻取り工程の各工程は、(例えば、図4および5に示されたような)連続した工程の一部である。
様々な実施形態は、以下の実施例により、更に明らかになるであろう。
実施例1
体積ベースで、1部の氷酢酸を、9部の脱イオン(DI)水と混合して、希酢酸を調製した。体積ベースで、1部の希酢酸を、50部のエタノールと混合して、酸性アルコールを調製した。3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを、酸性アルコールと混合し、次に、5分から10分間、攪拌することによって、様々なシラン濃度を有するカップリング剤溶液を、調製した。
約13μm(0.0005インチ)の湿潤厚さを有するカップリング剤溶液の層を、約150μmの厚さを有するガラス板上に流延することによって、様々なサンプルを用意した。カップリング剤溶液が塗布されたガラス板を、110℃で、10分間、加熱処理した。シラン処理工程の前に、ガラス板を、清浄しなかった。紫外線(UV)硬化性被膜を、処理済ガラス板上に流延し、硬化を行った。
図6は、UV硬化性被膜の剥離力を、重量ベースでのシラン濃度の関数として、示すグラフである。剥離力を、ASTM規格D3330感圧テープの剥離接着検査方法、検査Fに由来する改良された検査方法により、測定した。UV硬化性被膜を、シラン処理済ガラス板上に、0.010インチ(0.254mm)の湿潤被膜厚さで流延した。UV硬化部によって、2.2J/cmの線量で、被膜を硬化させた。ガラスファイバ(例えば、米国、ミネソタ州、ミネアポリスの3Mから市販されているScotch897)が埋め込まれた1インチ(2.54cm)幅の接着テープを、硬化した被膜の上に置いた。硬化した被膜を、テープの縁部に沿って切り取り、余分な被膜を、ガラス板から除去した。張力テスターのクロスヘッドに、滑り部の移動がクロスヘッドに連係するように接続された、移動自在な滑り部上に、ガラス板を、機械的に保持させた。接着テープが接着している1インチ(2.54cm)幅の被膜片を、約2インチ(5.08cm)剥離し、次に、張力テスターの一対の把持部に取り付け、クロスヘッドと滑り部との角度を90度に維持した。滑り部を移動して、接着テープおよび被膜片を、ガラス板から、5mm/分の速さで剥離し、剥離力のデータを、20Hzで収集した。図6に示されるように、シラン濃度が、0.035%以上の場合、剥離力は、200g/インチ(約77N/m)より高かった。
実施例2
実施例1に記載したように、カップリング剤溶液の層を、ガラス板上に流延して、サンプルを用意した。カップリング剤溶液のシラン濃度は、0.05%だった。カップリング剤溶液を備えたガラス板を、100℃で、12秒間、加熱処理し、その後に、40℃で、1分間、加熱処理した。UV硬化性被膜を、処理済ガラス板上に流延し、硬化を行った。
UV硬化性被膜の剥離力は、688g/インチ(約266N/m)だった。実施例2で用いた加熱処理は、実施例1で用いた加熱処理(110℃で10分間)と比べて、比較的低温で、かつ、比較的短かった。したがって、実施例2は、比較的低温かつ比較的短い加熱処理が、十分な剥離力(例えば、少なくとも約200g/インチ(約77N/m))を生成しうることを示した。
実施例3
カップリング剤溶液を、約150μmの厚さを有するガラス板上にワイピングすることによって、様々なサンプルを用意した。カップリング剤溶液は、95%のエタノール中に、1%のアクリレートシランを含むものだった。カップリング剤溶液を備えたガラス板を、110℃で、10分間、加熱処理した。
サンプルを、暗い保存条件で保存した。定期的に、サンプルを、保存場所から取り除き、UV硬化性被膜で、被膜した。UV硬化性被膜は、0.254mm(0.01インチ)の湿潤積層厚さを有し、1J/cmで、硬化を行った。被膜されたサンプルを、環境温度(約25℃)で、かつ、50%の相対湿度で、一晩(約12時間)維持し、次に、UV硬化性被膜の剥離力を、測定した。図7は、UV硬化性被膜の剥離力を、保存時間の関数として、示すグラフである。図7に示されるように、剥離力は、6か月間に、900g/インチ(約347N/m)から、300g/インチ(約116N/m)に低下した。しかしながら、剥離力は、シラン処理をせずに用意した対照サンプルより、非常に高いままだった。対照サンプルは、約4g/インチ(約2N/m)から約10g/インチ(約4N/m)の剥離力を有していた。したがって、実施例3は、シラン処理が、被膜前にシラン処理済ガラスを保存した後でさえ、UV硬化性被膜のガラスへの接着性を向上させることを示した。
実施例4
UV硬化性被膜を、未処理ガラス板、および、処理済ガラス板上に流延し、次に、被膜を硬化させることによって、様々なサンプルを用意した。
図8は、様々なサンプルの剥離力の比較を示すグラフである。サンプル1、2、4および5は、UV硬化性被膜を、カップリング剤溶液で処理されていないガラス板(つまり、未処理ガラス板)上に流延し、次に、被膜を硬化させることによって、用意した。サンプル3および6は、UV硬化性被膜を、カップリング剤溶液で処理されたガラス板(つまり、処理済ガラス板)上に流延し、次に、被膜を硬化させることによって、用意した。処理済サンプル3および6について示された、先端が切り捨てられたバーは、被膜とガラスの接着不良を示す被膜分離ではなく、被膜が細かくちぎれたことを示し、それは、凝集破壊を示している。したがって、処理済サンプル3および6についての剥離力は、高すぎて、測定不能だった。
当業者には、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更および変形を行いうることが明らかであろう。したがって、本発明は、添付の請求項、および、それらの等価物によってのみ制限されるものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
カップリング剤溶液を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜して、前記ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程であって、該ガラスリボンは、最大で約300μmの厚さを有する可撓性ガラスリボンを含むものである工程と、
前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を加熱して、該ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する工程と、
前記ガラスリボンを、回収ロールに巻き取る工程と、
を有する、方法。
実施形態2
前記成膜工程、前記加熱工程、および、前記巻取り工程の各工程が、連続した工程の一部である、実施形態1の方法。
実施形態3
前記加熱工程が、前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を、約100℃から約120℃の加熱温度に、約5分から約15分の加熱時間、曝す工程を、含むものである、実施形態1の方法。
実施形態4
前記加熱工程が、
前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を、約90℃から約110℃の第1の加熱温度に、約5秒から約30秒の第1の加熱時間、曝す工程、および、
その後に、前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を、約30℃から約50℃の第2の加熱温度に、約45秒から約90秒の第2の加熱時間、曝す工程、
を含むものである、実施形態1から3のいずれか1つの方法。
実施形態5
前記巻取り工程が、上記加熱工程の後に行われるものである、実施形態1から4のいずれか1つの方法。
実施形態6
前記巻取り工程が、上記加熱工程の前に行われるものである、実施形態1から4のいずれか1つの方法。
実施形態7
カップリング剤溶液が、シラン成分、および、溶媒を含むものである、実施形態1から6のいずれか1つの方法。
実施形態8
前記シラン成分が、アルコキシシランを含むものである、実施形態7の方法。
実施形態9
前記溶媒が、アルコールを含むものである、実施形態7または8の方法。
実施形態10
前記成膜工程が、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、蒸着、ワイピング、または、ドクターブレードによる成膜の少なくとも1つを含むものである、実施形態1から9のいずれか1つの方法。
実施形態11
前記成膜工程が、前記カップリング剤溶液の層を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜する工程を含み、前記層の湿潤厚さが、約100μmから約200μmである、実施形態1から10のいずれか1つの方法。
実施形態12
前記ガラスリボンを形成する工程を、更に含み、
前記形成工程、前記成膜工程、前記加熱工程、および、前記巻取り工程の各工程が、連続した工程の一部である、実施形態1から11のいずれか1つの方法。
実施形態13
前記ガラスリボンを、供給ロールから巻き出す工程を、更に含み、
前記巻出し工程、前記成膜工程、前記加熱工程、および、前記巻取り工程の各工程が、連続したロールツーロール工程の一部である、実施形態1から11のいずれか1つの方法。
実施形態14
前記巻取り工程の前に、前記ガラスリボンの前記カップリング剤処理済領域の少なくとも部分を、ポリマー層で被膜する工程を、更に含むものである、実施形態1から13のいずれか1つの方法。
実施形態15
前記ポリマー層の剥離力が、少なくとも約200gf/インチ(約77N/m)である、実施形態14の方法。
実施形態16
前記巻取り工程は、前記回収ロール上の前記ガラスリボンが、前後の巻きの主表面の間で接触しないように、該ガラスリボンの前記前後の巻き同士の間隔をあける工程を、更に含むものである、実施形態1から15のいずれか1つの方法。
実施形態17
前記ガラスリボンの前記主表面または反対側の主表面の少なくとも1つの縁部領域に、縁部つまみを設ける工程を有し、
前記間隔をあける工程が、前記縁部つまみを、前記前後の巻きの間に位置決めする工程を、含むものである、実施形態16の方法。
実施形態18
前記成膜工程の前に、清浄工程を有さないものである、実施形態1から17のいずれか1つの方法。
実施形態19
ガラスリボンを、被膜部の中を連続して通過させて、カップリング剤溶液を、前記ガラスリボンの主表面に成膜して、該ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程であって、該ガラスリボンが、最大で約300μmの厚さを有する可撓性ガラスリボンを含むものである工程と、
前記ガラスリボンを、加熱部の中を通過させて、前記カップリング剤被膜領域を加熱して、該ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する工程と、
前記ガラスリボンを、回収ロール上に巻き取る工程と、
を有する、方法。
実施形態20
ガラスリボンにおいて、
最大で約300μmの厚さと、
少なくとも部分が、カップリング剤処理済領域を有するものである、主表面と、
を有し、
前記カップリング剤処理済領域の形成から少なくとも5か月後に、ポリマー層が、前記カップリング剤処理済領域上に形成されると、前記ポリマー層は、少なくとも200gf/インチ(約77N/m)の剥離力を有するものである、ガラスリボン。
実施形態21
前記ガラスリボンが、ロール状のガラスリボンを含むものである、実施形態20のガラスリボン。
実施形態22
前記ロール状のガラスリボンの前後の巻きが、互いに間隔をあけられているものである、実施形態21のガラスリボン。
実施形態23
前記ロール状のガラスリボンの前記主表面または反対側の主表面の少なくとも1つの縁部領域に配置された縁部つまみを、更に含み、前記前後の巻きが、互いに間隔をあけられているものである、実施形態22のガラスリボン。
100 ガラスリボン
102 第1の主表面
104 第2の主表面
110 ロール
116 縁部つまみ
210 形成部
220 表面処理部
222 被膜
224 乾燥部
226 容器
228 噴霧部
230 間隔部材付与部
240 巻取り部
300、400 システム
310 ガラス供給部
312 供給ロール
430 処理部

Claims (10)

  1. カップリング剤溶液を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜して、前記ガラスリボンのカップリング剤被膜領域を形成する工程であって、該ガラスリボンは、最大で約300μmの厚さを有する可撓性ガラスリボンを含むものである工程と、
    前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を加熱して、該ガラスリボンのカップリング剤処理済領域を形成する工程と、
    前記ガラスリボンを、回収ロールに巻き取る工程と、
    を有する、方法。
  2. 前記加熱工程が、前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を、約100℃から約120℃の加熱温度に、約5分から約15分の加熱時間、曝す工程を、含むものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記加熱工程が、
    前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を、約90℃から約110℃の第1の加熱温度に、約5秒から約30秒の第1の加熱時間、曝す工程、および、
    その後に、前記ガラスリボンの前記カップリング剤被膜領域を、約30℃から約50℃の第2の加熱温度に、約45秒から約90秒の第2の加熱時間、曝す工程、
    を含むものである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記巻取り工程が、上記加熱工程の前に行われるものである、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. カップリング剤溶液が、シラン成分、および、溶媒を含み、
    前記シラン成分が、アルコキシシランを含み、前記溶媒が、アルコールを含むものである、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記成膜工程が、前記カップリング剤溶液の層を、連続して移動するガラスリボンの主表面に成膜する工程を含み、前記層の湿潤厚さが、約100μmから約200μmである、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ガラスリボンを形成する工程、または、該ガラスリボンを供給ロールから巻き出す工程の少なくとも1つを、更に含み、
    前記形成または巻出し工程、前記成膜工程、前記加熱工程、および、前記巻取り工程の各工程が、連続した工程の一部である、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記巻取り工程の前に、前記ガラスリボンの前記カップリング剤処理済領域の少なくとも部分を、ポリマー層で被膜する工程を、更に含み、
    前記ポリマー層の剥離力が、少なくとも約200gf/インチ(約77N/m)である、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記成膜工程の前に、清浄工程を有さないものである、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. ガラスリボンにおいて、
    最大で約300μmの厚さと、
    少なくとも部分が、カップリング剤処理済領域を有するものである、主表面と、
    を有し、
    前記カップリング剤処理済領域の形成から少なくとも5か月後に、ポリマー層が、前記カップリング剤処理済領域上に形成されると、前記ポリマー層は、少なくとも200gf/インチ(約77N/m)の剥離力を有するものである、ガラスリボン。
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