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JP2018500609A - 近視の進行を抑制するための単焦点レンズ及び多焦点レンズを含む系及び方法 - Google Patents

近視の進行を抑制するための単焦点レンズ及び多焦点レンズを含む系及び方法 Download PDF

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Abstract

個人の眼の矯正レンズ系はそれぞれ、第1及び第2の処方の第1及び第2の対のレンズを含む。特定の実施態様では、第1の対のレンズは、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含み、第2の対のレンズは、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む。第1及び第2の対のレンズは、個々のレンズが個々の区画に入れられる複数の区画を有するパッケージに構成することができる。第1の対のレンズを第1の期間、そして第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを提供することができる。第1の処方は、第2の処方とは異なる。レンズは、個人の近視の進行を抑制することができる。レンズ系を用意する、処方する、及び使用する方法が説明される。【選択図】 図2A

Description

本出願は、引用により全内容が本明細書中に組み込まれている、2014年11月5日出願の米国仮特許出願第62/075,553号の利益を請求する。
(参考文献)
以下の参考文献は、引用によりそれぞれの全内容が本明細書中に組み込まれている:「周辺軸外焦点位置の像面及び位置の相対曲率を変更するための方法及び装置(Methods and apparatuses for altering relative curvature of field and positions of peripheral, off-axis focal positions)」という名称の米国特許第7,025,460号、「周辺軸外焦点位置の像面及び位置の相対曲率を変更するための方法及び装置(Methods and apparatuses for altering relative curvature of field and positions of peripheral, off-axis focal positions)」という名称の米国特許第7,503,655号、「近視の進行を抑制するための周辺像の位置を制御するための方法及び装置(Method and apparatus for controlling peripheral image position for reducing progression of myopia)」という名称の米国特許第7,997,727号、「屈折異常のためのレンズ、装置、方法、及びシステム(Lenses, devices, methods, and systems for refractive error)」という名称の国際公開第WO2013/149303号、及び「屈折異常のためのレンズ、装置、方法、及びシステム(Lenses, devices, methods, and systems for refractive error)」という名称の国際公開第WO2014/059465号。
(開示の分野)
本開示は、一般に、眼の屈折異常を矯正するための方法及び系に関する。より詳細には、本開示は、装着可能な眼科用レンズ、例えば、コンタクトレンズの療法を用いた眼の運動及び近視の進行の抑制/制御の方法及び系に関する。
(背景)
屈折異常、視力障害を引き起こす、眼の焦点が正しくない眼の光学的状態としては、近視(myopia)(近視(near sightedness)又は近視(shortsightedness))、遠視(hyperopia)(遠視(farsightedness)又は遠視(longsightedness))、及び/又は乱視が挙げられる。近視では、光学焦点の異常は、遠くの物体(眼が見ている景色におけるアイテム)の像が網膜上で合焦するのではなく網膜の前方で合焦するため、該物体がぼやけて見えるような状態である。
眼による屈折は、「非正視」、即ち、(眼が近視、遠視、及び/又は乱視であり得る)正確に合焦していない状態であり得る。非正視の状態又は状況は、眼によって正確に合焦している状態である「正視」の反対である。本発明者らは、眼の中心領域及び眼の周辺領域が異なる屈折状態を有し得ることを観察した。例えば、所定の位置の矯正レンズの有無にかかわらず、眼は、正確に合焦した中心像点を有し得る(即ち、中心が正視に矯正された)が、なお合焦していない周辺像点を有し得る(即ち、周辺が非正視のままである)。(網羅的ではない)他の例では、所定の位置の矯正レンズの有無にかかわらず、眼は、中心が遠視で周辺が近視、中心が遠視で周辺が正視、中心が遠視で周辺がさらに強い遠視、中心が近視で周辺も近視、中心が近視で周辺が正視、中心が近視で周辺が遠視などであり得る。
なお別の例では、同様に網羅的ではなく、所定の位置の矯正レンズの有無にかかわらず、眼は、眼の成長の方向に向上する軸上網膜像質及び同様に眼の成長の方向に向上する軸外網膜像質、眼の成長の方向に低下する軸上網膜像質又は眼の成長の方向に低下する軸外網膜像質、眼の成長の方向に低下する軸上網膜像質及び/又は眼の成長の方向に比較的一定のままである軸外網膜像質、眼の成長の方向に比較的一定のままである軸上網膜像質及び/又は眼の成長の方向に低下する軸外網膜像質、眼の成長の方向に向上する軸上網膜像質及び/又は眼の成長の方向に向上する軸外網膜像質を有し得る。
近視は、一般的な視力障害であり、米国の成人人口の約4分の1が罹患している。一部の国々、特に東アジア地域では、近視の罹患率は、学齢児童で約80%である。現在は、世界の人口の大部分が、ある種の光学矯正を必要とする有意な水準の近視である。また、近視が、一部の人々では、発症の年齢にかかわらず進行することもわかっており、また、この近視の増加によってこれらの人々がより強い矯正レンズを装着することが必要となるだけではなく、かなり強度の近視(>−6.00D)が、多くの場合、近視の人々をある程度の眼病に罹りやすくすることも分かっている。近年、強い近視は、網膜剥離、後白内障、及び緑内障のリスクの上昇に関連付けられた。加えて、この視力障害は、個人及び社会に対する個人的、社会的、及び経済的負担を伴い得る。これらには、視力矯正及び管理の直接的なコスト(1年に合計数十億ドルにも達し得る)、並びに間接的なコスト、例えば、生産性及び生活の質が含まれる。
近視の進行を遅らせるための試みに様々な方法が利用されてきた。1つのこのような方法は、低矯正(under-correction)の方法である。この方法は、遠くを見るときに常に視界がぼやけるという欠点を有する。当分野で公知の別の方法では、近く、中間、及び遠くを見る状態に対して明確な矯正に寄与するレンズの光学全体に単調な度数変化を有する従来の二焦点レンズ又は多焦点レンズを利用する。
近視の進行を遅くしようとする上記の方法は、中心窩に向かう直進する軸上の方向における光学焦点ぼけの操作及び/又は制御を伴うという点で、近視の進行抑制の軸上方法である。近視の進行を抑制する他のアプローチは、周辺(即ち、軸外)像点の位置又は視像の像面の相対曲率を操作することにより、中心窩の外側の周辺領域に影響を与える光学焦点ぼけの操作及び制御を伴う。
本発明者らは、近視に対処するための当分野で開示されたアプローチは、個人が効果的な近視進行抑制レンズを装着することができ、なお個人が典型的に取り得る様々な活動で日中に効果的に機能することができるという両方の要望を満たす1つ以上の方法で不十分であり得ることに気付いた。従って、本明細書に開示されるこれら及び他の問題を解決するための系及び方法が望まれるようになる。本開示は、本明細書での考察から明らかになるように、先行技術の少なくとも1つの欠点の克服及び/又は改善に関する。
概要
本開示は、近視の眼の進行を抑制し得ると共に、典型的な日に個人が行い得る多数の典型的な活動の間に個人に適切な視力を提供する装着可能な適切なレンズを選択するための改善された系及び方法の現在も続いている要求に関する。本開示の様々な態様は、このような要求に対応することができる。
特定の実施態様によると、個人の矯正レンズを選択するための方法が説明される。この方法は、個人の眼の少なくとも1回の測定に基づいた該個人についての眼の測定情報を得るステップ;該個人の眼の測定情報に少なくとも部分的に基づいて該個人の第1の対のレンズの第1の処方を決定するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;該個人の眼の測定情報に少なくとも部分的に基づいて該個人の第2の対のレンズの第2の処方を決定するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;該個人が該第1の対のレンズを装着する第1の期間を決定するステップ;及び該個人が該第2の対のレンズを装着する第2の期間を決定するステップを含み、該第1の処方が、該第2の処方と異なる。特定の実施態様では、この方法は、個人が第1の処方の第1の対のレンズを第1の期間、そして第2の処方の第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書を提供するステップを更に含み得る。
他の実施態様は、矯正レンズのキットを製造する方法に関する。この方法は、第1の処方の第1の対のレンズを選択するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;第2の処方の第2の対のレンズを選択するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;ベース及び取り外し可能なカバー部分によって形成された複数の区画を含むレンズのパッケージの中に該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズを一緒にパッケージングするステップであって、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、所与の取り外し可能なカバー部分が、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されている、該ステップ;及び該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを提供するステップを含み、該第1の処方が、該第2の処方とは異なる。
他の実施態様は、個人の眼の矯正レンズ系に関する。この系は、第1の処方の第1の対のレンズであって、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該第1の対のレンズ;第2の処方の第2の対のレンズであって、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該第2の対のレンズ、を含み、該第1及び第2の対のレンズが、ベース及び取り外し可能なカバー部分によって形成された複数の区画を含むパッケージ内に配置され、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、所与の取り外し可能なカバー部分が、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されており;更に該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを含み、該第1の処方が、該第2の処方とは異なる。
他の実施態様は、個人の眼の視力に良い影響を与える、又は該眼を運動させる方法に関する。この方法は、第1の処方の一対のレンズを左眼及び右眼に近接して第1の期間装着するステップであって、該第1の処方の該一対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;その後、第2の処方の一対のレンズを該左眼及び該右眼に近接して第2の期間装着するステップであって、該第2の処方が該第1の処方と異なり、該第2の処方の該一対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;その後、該第1の処方の一対のレンズを該左眼及び該右眼に近接して別の第1の期間装着するステップ;及びその後、該第2の処方の一対のレンズを該左眼及び該右眼に近接して別の第2の期間装着するステップ;を含む。
この概要で検討された実施態様はもちろん、他の実施態様も、本明細書、図面、及び特許請求の範囲で開示される。
(図面の詳細な説明)
特定の実施態様の様々な態様を更に明確にするために、特定の実施態様のより具体的な説明が、添付の図面で例示されるこれらの明確な実施態様の参照によって示される。これらの図面は、例示的な実施態様を示し、従ってその範囲の限定と見なされるべきではない。例示的な実施態様は、添付の図面による更なる具体性及び詳細をもって記載され、説明される。
図1は、遠くの物体からの光線が網膜の前方で合焦している従来の近視の眼の簡易概略図を例示している。
図2Aは、本開示の例示的な一態様による、個人の眼の視力に良い影響を与える、眼を運動させる、かつ/又は近視の進行を抑制及び/若しくは制御するためのコンタクトレンズ対の例示的なレンズパッケージ又はキットを例示している。
図2Bは、本開示の例示的な一態様による、個人の眼の視力に良い影響を与える、眼を運動させる、かつ/又は近視の進行を抑制及び/若しくは制御するためのコンタクトレンズ対の別の例示的なレンズパッケージ又はキットを例示している。
図3は、本開示の例示的な一態様による、個人の眼の視力に良い影響を与える、眼を運動させる、かつ/又は近視の進行を抑制及び/若しくは制御するためのレンズを処方する例示的な方法の流れ図を例示している。
図4は、本開示の一態様による、個人の眼の視力に良い影響を与える、眼を運動させる、かつ/又は近視の進行を抑制及び/若しくは制御するためのレンズパッケージ又はキットを製造する例示的な方法の流れ図を例示している。
(詳細な説明)
本開示は、一部の例が添付の図面に例示されている1つ以上の実施態様に関して更に詳細に記載される。例及び実施態様は、説明のために提供され、本開示の範囲を限定すると解釈するべきではない。更に、一実施態様の一部として例示又は記載される特徴は、それ自体を、一実施態様の一部として例示又は記載される他の実施態様及び特徴を提供するために使用することができ、この一実施態様は、更なる実施態様を提供するために1つ以上の他の実施態様と共に使用することができる。本開示は、これらのバリエーション及び実施態様並びに他のバリエーション及び/又は変更も包含する。
本明細書で使用される「含む(comprise)」という語及びその派生語(例えば、含む(comprises)、含んでいる(comprising))は、これらが言及する特徴を含むと解釈するべきであり、特段の記載又は暗示がなければ、更なる特徴の存在を排除することを意味するものではない。
また、本明細書で使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」の意味は、明確にそうではないという記載がない限り、複数形の照応を含むことを理解されたい。また、本明細書の記載及び以下の特許請求の範囲を通じて使用される「〜の中に(in)」の意味は、明確にそうではないという記載がない限り、「〜の中に(in)」及び「〜の上に(on)」を含む。「第1の」、「第2の」、「第3の」などの語の使用は、便宜のために一部の特徴と他の特徴とを区別するための分類を意味し、そうではないという記載がない限り、特徴の特定の順序を指定するものではないことを理解されたい。最後に、本明細書の記載及び以下の特許請求の範囲を通じて使用される「及び(and)」及び「又は(or)」の意味は、接続語及び離接語の両方を含み、明確にそうではないという記載がない限り、互換的に使用することができる。
本明細書(添付の特許請求の範囲に、アブストラクト、及び図面を含む)に開示される特徴は、明確にそうではないという記載がない限り、同じ、同等、又は同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。従って、明確にそうではないという記載がない限り、開示されるそれぞれの特徴は、一般的な一連の同等又は同様の特徴の一例である。
詳細な説明で使用される題目の見出しは、読者が参照しやすいように含められ、本開示又は特許請求の範囲を通じて見られる主題を限定するために使用されるべきではない。題目の見出しは、特許請求の範囲の解釈又は請求項の限定に使用されるべきではない。
本開示の例示的な態様は、眼の視力への良い影響、眼の運動、及び/又は近視の進行の抑制に使用される方法及びレンズ系、例えば、コンタクトレンズ又は眼鏡に関する。図1は、遠くの物体からの光線が網膜の前方で合焦している従来の近視の眼100の簡易概略図を例示している。図1の眼100の概略図は、眼100のいくつかの特徴のみを示して簡易化されている。加えて、特徴に関連した大きさ及び距離は、例示目的で誇張されている。図1に示されているように、眼100は、角膜102、瞳孔104、水晶体106、網膜108、及び眼の最も鮮明な視力に関与する該網膜108の中心部分である中心窩110を含む。図1の例では、遠くの物体から角膜102及び瞳孔104を通って眼100に進入する光線112は、水晶体106によって合焦される。眼100は近視であるため、光線112は、中心窩110自体ではなく、中心窩110の前方の点114で合焦している。従来、矯正レンズ、例えば、眼鏡又はコンタクトレンズは、水晶体106と矯正レンズとの組み合わせ焦点調節により光線が中心窩110で合焦するように、該光線を屈折させるために使用することができる。この従来のアプローチは、眼100の視力をその場で矯正することができるが、時間経過による近視の進行の遅延には有効ではない。
特定のタイプのレンズ、例えば、多焦点コンタクトレンズの使用は、近視の人、特に子供の近視の進行速度を低下させることができると考えられている。しかしながら、この主張の難点は、一部の多焦点処方での遠見視力の低下であり、これにより、対象におけるコンプライアンスの問題、即ち、特に子供が、計画された必要な装着期間を守らないことが起こり得る。例えば、子供は、このようなレンズを装着している間に特定の野外活動に適した視力を有することができず、結果として、このようなレンズを提案されたようには装着しないことがある。
本開示に記載されるアプローチは、近視の進行速度の潜在的な低下の有効性を維持したまま、遠見視力の低下を最小限にすることができる。これに関連して、本明細書に記載のアプローチは、近視対象の屈折矯正のために2対以上のレンズを決定すること、選択すること、又は装着することを含み、一対のレンズは、別の対のレンズの処方とは異なる処方を有する。本明細書で言及される一対のレンズのための(又は一対のレンズの)「処方」は、この一対のレンズの少なくとも矯正度数を含む該レンズの矯正光学特性を指す。これに関連した「矯正用」であるレンズは、光学条件の十分な又は完全な矯正を提供する必要はない。光学条件の部分的な矯正を提供するレンズは、「矯正用」レンズと見なされ、矯正用レンズは、中心窩で合焦しても良いし、又は合焦しなくても良い。本明細書で言及される「処方」は、眼科医、検眼医、又は他の医師によって決定された又は選択された矯正光学情報に限定されるものではなく、眼科医、検眼医、又は他の医師ではない技術者によって操作される自動光学機器を含む光学機器の使用で決定されるものを含む、適切な要領で決定される矯正光学情報を含み得る。
一部の例では、所与の処方の一対のレンズは、処方期間、例えば、1日(例えば、1日の内の起きている時間)、2日以上、1日の内の一部(例えば、12時間)、24時間、36時間、48時間、72時間、1週間、2週間など、又はこれらの組み合わせの期間、装着されるべきである。例えば、第1の処方の第1の対のレンズ(左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む)は、第1の期間、例えば、1日目(例えば、月曜日)の起きている時間装着することができ、かつ第2の処方の第2の対のレンズ(左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む)は、第2の期間、例えば、2日目(例えば、火曜日)の起きている時間装着することができる。便宜上、(第1の対のレンズの)第1の処方は、1L及び1Rの記号表示で示すことができ、「1L」は、左眼の第1の処方を指し、「1R」は、右眼の第1の処方を指す。同様に、(第2の対のレンズの)第2の処方は、2L及び2Rの記号表示で示すことができ、「2L」は、左眼の第2の処方を指し、「2R」は、右眼の第2の処方を指す。しかしながら、他の適切な記号表示を使用しても良い。第2の期間(例えば、2日目)の後、近視対象は、第3の期間(例えば、3日目−水曜日)の第1の処方のレンズの装着に戻り、そして第4の期間(例えば、4日目−木曜日)の第2の処方のレンズの装着に戻ることができる。同様に、第1のレンズを、第5の期間(例えば、5日目−金曜日)装着し、そして第2のレンズを、第6の期間(例えば、6日目−土曜日)装着することができる。第7の期間、例えば、7日目(日曜日)を、例えば、正常な野外用矯正視力を提供するために通常の矯正眼鏡の装着用に確保することができ、これにより第1又は第2の対のレンズを装着するのではなく眼を休めることができる。次いで、第1及び第2の対のレンズを装着するスケジュール、例えば、ある日の第1のレンズと翌日の第2のレンズとが交互するスケジュールを繰り返すことができる。第1の期間は、第2の期間と同じ、実質的に同じ、若しくは同様の期間としても良いし、又は第2の期間と異なっても良いことを理解されたい。第1の期間及び第2の期間は、特定の時間数の具体的に決められた時間にする必要がないことを理解されたい。例えば、第1の期間及び第2の期間は、より一般的に指定することができ、例えば、1日の内の起きている時間、又は過度に疲労することにならない眼がレンズを許容できる一日の内の一部の時間(人によって異なり得る)などに指定することができる。このような時間はなお、第1の期間、第2の期間、第3の期間などの範囲内であると見なされる。
別法では、第3の処方(又は1つ以上の追加の処方)を、第1の処方及び第2の処方と共に利用することができる。例えば、第3の処方の一対のレンズを3日目に装着することができ、第1の処方のレンズを4日目に装着することができ、第2の処方のレンズを5日目に装着することができ、そして第3の処方のレンズを6日目に装着することができる。7日目に通常の矯正眼鏡を、正常な野外用矯正視力を提供するために装着することができ、これにより、7日目(例えば、日曜日)に第1、第2、又は第3の対のレンズを装着するのではなく眼を休めることができる。次いで、この例示的なスケジュールを繰り返すことができる。ある日の期間又はある日の起きている時間を上記の例で述べたが、他の期間も可能である。例えば、近視対象は、第1の処方のレンズを2日間装着することができ、次いで第2の処方のレンズを2日間装着することができ、更にこの交互の装着を続けることができる。1日又は2日以外の異なる日数及び時間数を使用することもできる。これに関連して、適切な期間は、1つ以上の因子、例えば、対象の年齢に依存するレンズの装着に有利な期間を確認するための個人の評価、並びに典型的な活動及び個人が参加するこのような活動の期間に依存する、又は近視の進行速度に依存する現在の近視の状態、又はこれらの組み合わせに基づいて決定することができる。
一部の実施態様では、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズは、矯正された正常な中心視力を提供するように構成することができ、かつ右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズは、正常な中心視力の矯正を提供しないように構成することができる。これに関連して、矯正された正常な中心視力を提供しないように構成されたレンズは、近視の進行を抑制できるように眼を運動させ、かつ/又は該眼の形状を時間と共に変化させることができる。本明細書に記載のアプローチに使用することができるレンズのタイプとしては、単焦点、二焦点、及び多焦点光学素子、「中心−遠」、「中心−近」、及び「同心円リング」型の二焦点及び多焦点が挙げられる。本明細書の他の部分に記載される他のタイプのレンズも使用することができる。
別の例では、第1及び第2のレンズ対の2セットの処方(即ち、4対のレンズ処方)、例えば、最初の処置期間(例えば、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、10週間、12週間、又は他の週数の間)用の2つのレンズ対の1セット、及び続く処置期間(例えば、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、10週間、12週間、又は他の週数の間)用の2つのレンズ対の別のセットを使用する。この例では、個人は、最初は第1のセットの第1の対のレンズの装着と第2の対のレンズの装着とを交互に行うことができ、これによりレンズの両方の対において、左レンズを、左眼の正視を達成するために該左眼に近接して使用することができ、右眼に近接して使用される右レンズは、該右眼の近視の進行を抑制することができるように、時間と共に該右眼の形状を変化させることができる。2対のレンズの最初のセットが、例えば、処方期間の間、交互に使用されたら、2対のレンズの次のセットを使用することができ、ここで、両方の対のレンズの右レンズは、右眼の正視を達成するために該右眼に近接して使用することができ、左眼に近接して使用される両方の対の左レンズは、該左眼の近視の進行を抑制することができるように、時間と共に該左眼の形状を変化させることができる。左眼又は右眼の処置の順序は、もちろん逆にすることもできる。従って、例えば、上記の2セットのレンズ対は、最初の処置期間の間、左眼が矯正された正常な視力を有し、右眼が、矯正された正常な視力ではなく屈折矯正を提供するレンズで運動されるように、そして次の処置期間の間、該右眼が矯正された正常な視力を有し、該左眼が、矯正された正常な視力ではなく屈折矯正を提供するレンズで運動されるように処方することができる。このアプローチは、所与の日中の期間、個人、特に子供が少なくとも1つの眼に十分な視力を有することができ、これにより、該個人は、十分な視力を必要とする典型的な活動に参加することができることを理解されたい。
上記のように、単焦点、二焦点、及び多焦点光学素子、並びに他のタイプのレンズを含む、様々なレンズのタイプを、本明細書に記載のアプローチに使用することができる。2対のレンズを伴う一例では、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズは、正常な中心視力の矯正(正常な軸上矯正)を提供するように構成することができる。また、右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズは、像点が網膜から所定距離離れて位置するよう、右眼及び左眼の該網膜で合焦しない周辺像点を、該右眼及び該左眼の中心窩の外側の周辺領域に提供するように構成することができ、このタイプの適切なレンズは、例えば、引用により全内容が本明細書中に組み込まれている米国特許第7,025,460号に開示されているように構成することができる。これに関連して、米国特許第7,025,460号に記載されているタイプのレンズは、矯正軸上視力用に提供することができ、かつ網膜の湾曲した像表面から外れた、中心窩の外側の周辺(軸外)領域に像点を提供することもできる。一例として、ソフトコンタクトレンズの光学ゾーン表面の円錐断面と多項式との組み合わせを含む該ソフトコンタクトレンズを使用することができる。背面は、適切な頂点曲率半径(r0)及び形状因子(p)を有する円錐断面型の表面を含み得る。基礎前面は、適切な頂点曲率半径(r0)及び形状因子(p)を有する円錐断面を含むことができ、この基礎面に加えられる追加の矢状高さが多項式によって表される。一部の例では、接線焦点位置及び矢状焦点位置の両方を、このようなレンズを用いて網膜の前方にセットすることができる。一部の例では、屈折力が0のレンズを使用することができ、該レンズの背面は、適切な頂点曲率半径(r0)及び形状因子(p)を有する円錐断面を含み、該レンズの前面は、多項式によって与えられるこの基礎面に加えられる追加の矢状高さを有する基礎非球面を含み、このレンズは、接線焦点位置及び矢状焦点位置の両方を網膜の前方にセットすることができる。様々なコンタクトレンズ材料、例えば、シリコーンハイドロゲル材料などを使用することができる。このようなレンズは、上記のような円錐断面及び多項式によって説明することができるが、スプライン、Beziers、フーリエ級数合成、矢状高さ記述子としてのZernike多項式、又は前述のいずれかの組み合わせ、又はルックアップテーブル若しくは同様のアプローチによるより一般的な点ごとの表面記述を含め、他の表面記述子も使用することができる。更に、本発明の光学素子の設計は、光学表面のプロファイルの設計に限定されるものではない。例えば、勾配屈折率(GRIN)材料を使用して、個別に又は互いに組み合わせて若しくは表面プロファイルの設計アプローチと組み合わせて、フレネル型光学素子、ホログラフィック光学素子、若しくは回折光学素子を使用するかのように、像面の相対曲率を操作することができ、これにより、中心窩の外側の周辺(軸外)領域における像点を操作して、網膜の湾曲像表面から外すことができる。このようなレンズは、対象の近視の進行の抑制に有望であることを示し、近視の進行の抑制におけるさらなる利点が、このようなレンズと、異なる処方の2対以上のレンズの指定期間の交互装着を含む本明細書に記載のアプローチとの併用によって得られ得ると考えられる。例では、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズは、眼の追加的な運動を提供するために正常な矯正中心(軸上)視力からのずれを提供することができる。
本明細書に記載のアプローチに関連して使用される、屈折矯正、例えば、部分的又は完全な矯正を提供する他の適切なレンズとしては、非単調な半径方向の度数プロファイルを有するレンズを挙げることができる。例えば、1つ以上の度数プロファイルは、レンズの半一致(half-chord)光学ゾーンの実質的な部分に対する非単調関数によって特徴付けることができる。例えば、レンズは、少なくとも1つの度数プロファイルが、レンズの半一致光学ゾーンの実質的な部分に対して非単調であるように構成される。一般的には、単調関数又は単調関数は、実質的に増加しない又は実質的に減少しない関数である。関数F(x)は、全てのb>aに対してF(b)≦F(a)(a、bは実数であり、かつIのサブセットである)であるときに、実数の区間Iに対して増加しないと言われ;関数F(x)は、全てのb>aに対してF(b)≧F(a)(a、bは実数であり、かつIのサブセットである)であるときに、実数の区間Iに対して減少しないと言われる。他の例示的な実施態様は、レンズの半一致光学ゾーンの実質的な部分に対する非単調関数及び非周期関数によって特徴付けることができる1つ以上の度数プロファイルを有し得る。特定の実施態様は、少なくとも1つの度数プロファイルが、レンズの半一致光学ゾーンの実質的な部分に対して非単調及び非周期であるように構成されたレンズに関する。特定の例示的な実施態様は、レンズの半一致光学ゾーンの実質的な部分に対する非周期関数によって特徴付けることができる1つ以上の度数プロファイルを有する。特定の例示的な実施態様は、少なくとも1つの度数プロファイルが、レンズの半一致光学ゾーンの実質的な部分に対して非周期的であるように構成されたレンズに関する。一般的には、非周期関数は、非周期的である関数として定義される。周期関数は、期間として表される場合が多い一定間隔でその値を繰り返す又は重複する関数である。例えば、三角関数(即ち、正弦関数、余弦関数、正割関数、余割関数、正接関数、及び余接関数)は、それらの値が、2πラジアンの間隔で繰り返されるため周期的である。周期関数は、そのグラフ表示が並進対称を示す関数として定義することもできる。関数F(x)は、次の条件:F(x+P)=F(x)満たすときに、周期P(Pは非0定数である)で周期的であると言われる。これらのタイプのレンズの例は、引用により全内容が本明細書中に組み込まれている、国際公開第WO2013/149303号及び同第WO2014/059465号に記載されている。
加えて、屈折矯正、例えば、部分的又は完全な矯正を提供する他の適切なレンズとしては、高次対称及び/又は非対称収差プロファイルを有するレンズを挙げることができる。屈折矯正を提供する更に別の適切なレンズとしては、高次対称及び/又は非対称度数プロファイルを有するレンズを挙げることができる。最も一般的に測定される高次眼球収差(HOA)は、球面収差、コマ収差、及びトレフォイル収差を含む。これらとは別に、一部の多焦点光学設計から得られるHOAプロファイルは、多くの場合、ゼルニケ多項式表現で最大10次で表されるかなりの大きさの波面収差を引き起こす。一般的には、ゼルニケ錐体では、中心に近い項は、得られる光学効果に関して測定すると、多くの場合、端/最後(comer)の項よりも影響がある、又は有用である。これは、中心から遠く離れた項が、角周波数が0に近い項に対して比較的大きい平面領域を波面に有するためであり得る。特定の実施態様では、焦点ぼけと相互作用する最も高い可能性又は実質的に高い可能性を有するゼルニケ項は、例えば、0の角周波数成分を有する偶数の半径方向次数、即ち、一次、二次、三次、及び四次球面収差を表す四次、六次、八次、及び十次ゼルニケ係数を有する項である。他の次数の球面収差を表す他のゼルニケ係数も使用することができる。本明細書で定義されるように、項の収差プロファイルは、一次元、二次元、又は三次元分布における1つ以上の収差の配列であり得る。この配列は、連続又は不連続であり得る。収差プロファイルは、一次元、二次元、又は三次元分布における1つ以上の度数プロファイル、度数パターン、及び度数分布の配列によって得ることができる。この配列は、連続又は不連続であり得る。収差は、回転対称又は回転非対称であり得る。これらのタイプのレンズの例は、引用により全内容が本明細書中に組み込まれている、国際公開第WO2013/149303号及び同第WO2014/059465号に記載されている。
軸上及び/又は軸外の両方のスルーフォーカス(through focus)網膜像の質の勾配に影響を与える光学設計としては、非単調度数プロファイルを含むレンズ、高次対称及び/又は非対称収差プロファイルを有するレンズ、これらの組み合わせ、又は他の適切なレンズを含むレンズを挙げることができる。波面収差計、例えば、Hartmann-Shack計測器を用いると、屈折矯正された又はされていない候補眼、屈折矯正された又はされていないモデル眼の光学特性を、網膜像の質(RIQ)の評価基準を決定するために測定することができる。一部の例では、使用されるモデル眼は、平均的な人の眼に対して解剖学的かつ光学的に同等である物理的モデルであり得る。特定の例では、RIQは、レイトレーシング及び/又はフーリエ光学などの光学計算方法によって計算することができる。RIQのいくつかの評価基準が公知であり、これらを使用することができる。
RIQは、網膜に対して前方及び/又は後方であることを考慮することができる。網膜に対して前方及び/又は後方のRIQは、本明細書ではスルーフォーカスRIQと呼ばれ、本明細書ではTFRIQと短縮される。同様に、網膜上及び/又は網膜周囲のRIQは、一定範囲の焦点長に対して考慮することもできる(即ち、眼が遠近調節すると、焦点長の変化に加えて眼の屈折特性も変化する)。
特定の実施態様は、網膜におけるRIQだけではなく、スルーフォーカスRIQの変化も考慮することができる。例えば、本明細書に開示される特定の実施態様は、特定の屈折特性を有する近視の眼に対して、網膜に対する眼の成長方向及び/若しくは後方におけるRIQの低下の変化又はその変化の程度若しくは速度の制御をもたらす、又はもたらすように設計される。特定の実施態様はまた、焦点距離でのRIQにおける変化若しくはその変動の制御をもたらす、又はもたらすように設計することができる。例えば、いくつかの候補レンズの設計を、網膜の後方の方向に低下するRIQにおける変化をもたらすことによって決定することができ、次いで、単一の設計又は設計のサブセットを、焦点長が変化するときのRIQの変動を考慮することによって決定することができる。特に、設計のセットは、焦点距離での網膜におけるRIQの変化に基づいて選択される。次いで、セット内での選択が、TFRIQを参照して行われる。特定の実施態様では、TFRIQの考慮と焦点距離での網膜におけるRIQの変化とを組み合わせる単一評価プロセスが行われる。例えば、焦点距離が変化するときのRIQの平均評価基準を使用して、設計を決定することができる。平均評価基準は、特定の焦点距離に対してより大きな重みを与えることができる(例えば、遠見視力、中間視力、及び近見視力であり、従って、異なるように重み付けすることができる)。例えば、焦点距離が変化するときのRIQの平均評価基準を使用して、本明細書に開示される特定の装置、レンズ、及び/又は方法に使用することができる設計、例えば、一定範囲の焦点距離に対して平均されたRIQの評価基準を決定することができる。平均評価基準は、特定の焦点距離に対してより大きな重みを与える又は強調することができる(例えば、遠見視力、中間視力、及び近見視力であり、従って、異なるように重み付けすることができる)重み付け平均評価基準であり得る。RIQは、網膜の選択された領域に亘って考慮することもできる。網膜の選択された部分に対するRIQは、グローバルRIQと呼ばれる。グローバルRIQは、網膜に対する眼の成長方向及び/又は後方においても考慮することができる。網膜の前方−後方が考慮されたグローバルRIQは、スルーフォーカス・グローバルRIQ又はTFGRIQと呼ばれる。同様に、網膜上及び/又は網膜周囲のグローバルRIQは、一定範囲の焦点長に対して考慮することもできる。例えば、眼が遠近調節をすると、眼の屈折特性が変化し、その焦点長も変化する。特定の実施態様は、網膜におけるRIQだけではなく、スルーフォーカスRIQの変化も考慮することができる。これは、例えば、網膜におけるRIQ及び/又は網膜上の又は網膜周囲のRIQ評価基準の積分又は総和のみを考慮することができるアプローチと対照的である。特定の実施態様は、網膜におけるグローバルRIQだけではなく、スルーフォーカス・グローバルRIQの変化も考慮することができる。例えば、本明細書に開示される特定の実施態様は、特定の屈折特性を有する近視の眼に対して、網膜に対する眼の成長方向及び/若しくは後方に低下するRIQにおける変化又はその変化の程度若しくは速度の制御をもたらす、又はもたらすように設計される。特定の実施態様はまた、焦点距離でのRIQにおける変化若しくはその変動の制御をもたらす、又はもたらすように設計することもできる。例えば、いくつかの候補レンズの設計を、網膜に対する眼の成長方向及び/若しくは後方におけるRIQの低下に変化をもたらすことによって決定することができ、次いで、単一の設計又は設計のサブセットを、焦点長が変化するときのRIQの変動を考慮することによって決定することができる。特に、設計のセットは、焦点距離での網膜におけるRIQの変化に基づいて選択される。次いで、セット内での選択が、TFRIQを参照して行われる。一部の実施態様では、TFRIQの考慮と焦点距離での網膜におけるRIQの変化とを組み合わせる単一評価プロセスが行われる。例えば、焦点距離が変化するときのRIQの平均評価基準を使用して、本明細書の特定の実施態様に使用することができる設計を決定することができる。平均評価基準は、特定の焦点距離に対してより大きな重みを与えることができる(例えば、遠見視力、中間視力、及び近見視力であり、従って、異なるように重み付けすることができる)。特定の実施態様では、焦点距離での網膜におけるRIQのスルーフォーカス及び/又は変化は、以下の1つ以上について考慮される:(i)軸上、(ii)例えばスタイルズ・クロフォード効果を考慮する又は考慮しない、瞳孔サイズに対応する又はそれを近似する領域における、軸上の全周囲(iii)軸外(軸外は、中心窩の外側の網膜上のある位置、位置のセット、及び/又は位置の全体を意味し、約10度より大きい視角の光が合焦される場所であり得る)、及び(iv)(i)〜(iii)の1つ以上の組合せの1つ以上。特定の適用例では、視角は、約15度以上、約20度以上、約25度以上、又は約30度以上である。本明細書の説明は、RIQの定量的評価基準についてであるが、定性的評価基準を使用して、定量的評価基準に加えて、収差プロファイルの設計プロセスを支援することもできる。例えば、特定のスルーフォーカス位置における視覚ストレール比(visual Strehl Ratio)は、点広がり関数に基づいて計算又は決定される。これにより、スルーフォーカスを定性的に評価する方法が提供される。一部の実施態様では、レンズ及び/又は装置によってその焦点距離で形成される像の質は、モデル眼を使用しないで計算される。レンズ及び/又は装置によって形成される像の質は、該レンズ及び/又は装置の焦点距離の前方及び/又は後方で計算することができる。焦点距離に対する前方及び/又は後方の像の質は、スルーフォーカスの像の質と呼ぶこともある。スルーフォーカス範囲は、焦点距離に対して負及び正の度数端(power end)を有する。他のレンズとしては、矯正されていない眼と比較して、スルーフォーカス網膜像の質の瞬間勾配を変更するレンズを挙げることができる。これらの実施態様は、非点収差を用いて又は用いずに、近視の進行を制御するためにRIQの勾配又は傾斜を利用することができる。RIQの勾配又は傾斜は、RIQの1つ以上の以下の変形について考慮することができる:(a)遠近調節の効果を考慮する又は考慮しない単色RIQ、(b)遠近調節の効果を考慮する又は考慮しない多色RIQ、(c)グローバルRIQ、(d)近視誘発(myopic impetus)時間信号を用いて考慮されるRIQ、及び(e)近視誘発時間信号を用いたグローバルRIQ。これらのタイプのレンズの例は、引用により全内容が本明細書中に組み込まれている、国際公開第WO2013/149303号及び同第WO2014/059465号に記載されている。
近視又は進行性近視と診断された人の一対の眼を矯正及び処置するために考えられる2対以上のレンズでは、所与のレンズ対の1つのレンズは、矯正される眼に近接して使用される矯正レンズと見なすことができ、他方のレンズは、処置される眼に近接して使用される処置レンズと見なすことができる。別の例では、一対のレンズは、1つの眼の矯正及び処置の両方を行うために使用される1つのレンズを有することができ、他方のレンズは、他方の眼を矯正するのではなく処置するために使用することができる。なお別の例では、一対のレンズは、この対の両方のレンズが眼の矯正及び処置の両方を行うように構成することができる。
一対のレンズでは、矯正された正常な中心(即ち、軸上)視力を提供するように指定されたレンズの処方の選択は、例えば、考慮される眼の所望の視力矯正を達成するための業界の水準に基づくことができる。正常な中心(即ち、軸上)視力以外の屈折矯正を提供することによって眼を運動させるように指定されたレンズの処方の選択は、例えば、限定されるものではないが、潜在的な候補者の年齢、潜在的な候補者の眼の近視の程度、潜在的な候補者の眼の進行の速度、潜在的な候補者の眼の遠近調節の程度、及び潜在的な候補者によって行われる近業作業の量などに基づくことができる。処方の選択は、屈折乱視又は残余乱視の量、及び様々な照明レベルにおける瞳孔の大きさに更に基づくことができる。
表1は、個人の眼の視力に良い影響を与える、眼を運動させる、及び/又は眼の近視の進行を抑制するアプローチに使用することができるコンタクトレンズ対の処方タイプのいくつかの非限定例の説明を例示している。表1の例は、2対のレンズ、即ち、合計4つのレンズの処方を含む。列記された処方レンズの対は、上記のような装着の処方、第1の期間(例えば、1日、2日、1週間、2週間、1カ月など)用の第1の処方の対、及び第2の期間(例えば、1日、2日、1週間、2週間、1カ月など)用の第2の処方の対が行われ得る。例1〜12に列記される実際の処方1L、1R、2L、及び2Rは、満足のいくレベルの矯正視力を提供するための矯正レンズの適正度数を決定するために、例えば検眼医によって利用される技術に基づいて決定することができる。例えば、所与の個人の眼に対して何が正常な矯正と考えられ得るかについての決定がされたら、正常な矯正視力からの適正なずれを、本明細書に記載のアプローチに従って決定することができる。
以下の表1では、多焦点レンズの特定の例示的な適用例は、以下のタイプで指定される:タイプI−高次収差の選択的な操作によって知覚可能な焦点深度の拡大を達成するように設計された多焦点レンズ;タイプII−高次収差の選択的な操作によって知覚可能な焦点深度の拡大を達成すると共に、スルーフォーカス位相伝達関数における位相反転数を最小限にするように設計された多焦点レンズ;タイプIII−高次収差の選択的な操作によって知覚可能な焦点深度の拡大を達成するように設計され、患者の瞳孔の大きさに実質的に無関係に、かつ/又は患者固有の眼球収差に実質的に無関係に光学性能/視機能を提供するように設計された多焦点レンズ;タイプIV−眼の成長の方向において減少する軸上(又はグローバル)スルーフォーカス網膜像の質の勾配を有し、かつ/又は0.2以上の軸上網膜像の質を有する多焦点レンズ。このようなレンズは、国際公開第WO2013/149303号及び同第WO2014/059465号に記載されている。上述のタイプの1つが列記されていない場合は、多焦点レンズは、典型的な多焦点レンズのタイプであることを理解されたい。
Figure 2018500609
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表1:レンズ対の例示的な組み合わせ
表1に列記された例は、本開示に従って特定の期間装着されるべきレンズ対の処方の多数の可能な組み合わせのいくつかを単に反映している。これらは例示であり、限定を意図するものではない。最も右側の列は、例示的な適用を列記し、レンズ対の例は、そこに列記されたタイプの人に限定されるものではなく、他のタイプの人にも利用することができる。表1の二焦点レンズ及び多焦点レンズの特定の数字表示は、完全に例示であり、限定を意図するものではない。特定の実施態様では、近視の人は、例えば、1か月、6か月、1年などの長期間に亘って処方レンズの同じセットを毎日装着するわけではない。むしろ、近視の人は、処方された期間の間に2つ以上の異なる処方のレンズ対を交互に装着する。
上記の例から、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つは、個人の近視の進行速度を低下させるように選択することができることを理解されたい。また、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つは、遠見視力の低下を小さくするように選択することができる。加えて、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つは、近視の進行速度を低下させ、かつ遠見視力の低下を小さくするように選択することができる。
特定の実施態様では、第1の対のレンズと第2の対のレンズの交互の装着により、1つの眼(例えば、左眼)が、第1の期間(例えば、1日)に正常な矯正された中心視力を経験し、かつ第2の期間(例えば、翌日)に正常な矯正された中心視力からのずれを経験することが可能である。同じ期間に、交互装着計画により、他方の眼(例えば、右眼)が、第1の期間に正常な矯正された中心視力からのずれを経験し、かつ第2の期間に正常な矯正された中心視力を経験することが可能である。従って、1つの眼が、正常な矯正された中心視力からのずれを経験するように運動し、他方の眼が、正常な矯正視力を経験する。これにより、個人、例えば、子供が、はっきりと見ることができ、毎日普通に出会う典型的な活動に参加することができる。従って、個人は、提案されるレンズ装着計画に従う可能性がより高く、かつはっきりとした視界及び眼の運動の進展の両方の利点、及び/又は近視の進行の抑制を享受することができる。
本開示の別の例示的な態様によると、指定期間装着されるべき、2つ以上の処方に従って構成されたレンズ対の例示的なレンズパッケージ(例えば、レンズ対のキット)200が図2Aに示されている。レンズパッケージ200は、複数の丸い凹部204及び206を有するプラスチックベース202を備えることができ、個々の区画は、個々のレンズを保持し、取り外し可能なカバー部分208(例えば、個々の区画を分離するミシン目を備えた連続アルミニウムフォイル、又は各区画用の別個のアルミニウムフォイル部分)が、適切な接着剤で該プラスチックベース202に取り付けられている。パッケージは、フォイルカバーがベース202に接着されるときに、凹部204、206が、1つのコンタクトレンズを滅菌生理食塩水中に保持するための別個の液密区画を形成するように構成することができる。図2Aに示されているように、レンズパッケージ200は、様々な異なる領域を備えることができる。パッケージ200は、何日目、曜日、又は所与の期間の使用のための適切な区画を開封することで装着を支援するための続き番号を示す領域210を備えることができる。図2Aの例では、所与のレンズ対の使用期間は、1日であるが、所与のレンズ対の他の使用期間、例えば、1日、2日なども使用することができる。パッケージの異なる部分は、図2Aに点線で示されているベース202に形成されたミシン目によって分離可能であり得、これにより、これらの部分を、所望に応じて、ミシン目に沿って裂くことによって互いに分離することができる。
パッケージ200はまた、列に沿って配置された左眼レンズの領域212、及び列に沿って配置された右眼レンズの領域214も備えることができる。従って、所与のレンズの各行216は、同じ期間の数字表示(例えば、何日目又は曜日)、並びに右レンズ及び左レンズを備えることができる。レンズの各行には、その期間用の処方レンズの適切な対が存在し得る。例えば、数字「1」で示される第1の行は、処方1Lの左眼レンズ及び処方1Rの右眼レンズを含む。数字「2」で示される第2の行は、処方2Lの左眼レンズ及び処方2Rの右眼レンズを含む。次いで、この例では、レンズ対のこれらの2つの処方(1L/1R及び2L/2R)は、複数の第1の対のレンズ及び複数の第2の対のレンズを提供するように繰り返すことができる。しかしながら、3対以上のレンズを含み、かつ/又は装着の異なる期間を含む他の構成も可能であることを理解されたい。レンズパッケージ又はキット200は、使用及び装着の取扱説明書(例えば、再使用及び廃棄についてのガイドライン、装着時間など)を含む、例えば紙に印刷された、説明用挿入物218も含み得る。
本開示の別の例示的な態様によると、指定期間装着されるべき、2つ以上の処方に従って構成されたレンズ対の例示的なレンズパッケージ(例えば、レンズ対のキット)250が図2Bに示されている。この例では、使用者のレンズの装着を支援又は促すためにレンズパッケージ250にイラストが追加されている。レンズパッケージ250は、複数の丸い凹部254及び256を有するプラスチックベース252を備えることができ、個々の区画は、個々のレンズを保持し、取り外し可能なカバー部分258(例えば、個々の区画を分離するミシン目を備えた連続アルミニウムフォイル、又は各区画用の別個のアルミニウムフォイル部分)が、適切な接着剤で該プラスチックベース252に取り付けられている。パッケージは、フォイルカバーがベース252に接着されると、凹部254、256が、1つのコンタクトレンズを滅菌生理食塩水中に保持するための別個の液密区画を形成するように構成することができる。図2Bに示されているように、レンズパッケージ250は、様々な異なる領域を備えることができる。パッケージ250は、何日目、曜日、又は所与の期間の使用のための適切な区画を開封することで装着を支援するための続き番号を示す領域260を備えることができる。図2Bの例では、所与のレンズ対の使用期間は、1日であるが、所与のレンズ対の他の使用期間、例えば、1日、2日なども使用することができる。パッケージの異なる部分は、図2Bに点線で示されているベース252に形成されたミシン目によって分離可能であり得、これにより、これらの部分を、所望に応じて、ミシン目に沿って裂くことによって互いに分離することができる。
パッケージ250はまた、列に沿って配置された左眼レンズの領域262、及び列に沿って配置された右眼レンズの領域264も備えることができる。従って、所与のレンズの各行266は、期間の数字表示(例えば、何日目又は曜日)、並びに右レンズ及び左レンズを備えることができる。加えて、この例では、パッケージ250は、別の使用期間のイラストとは異なるある使用期間のイラストを含む領域265を備える。この例では、1日目、3日目、及び5日目には、マウス「ミッキー」などの第1の漫画のキャラクターの第1の漫画の絵(及び、任意によるテキストでの名称)を設けることができ、2日目、4日目、及び6日目には、マウス「ミニー」などの異なる第2の漫画のキャラクターの第2の漫画の絵(及び、任意によるテキストでの名称)を設けることができる。このようなイラストの使用により、幼児の使用者が、異なる日に装着するべきレンズ対を区別するのを助けることができ、かつ幼児の使用者が、正しい装着計画をより熱心に順守することを促すこともできる。
レンズの各行には、その期間用の処方レンズの適切な対が存在し得る。例えば、数字「1」で示される第1の行は、処方1Lの左眼レンズ及び処方1Rの右眼レンズを含む。数字「2」で示される第2の行は、処方2Lの左眼レンズ及び処方2Rの右眼レンズを含む。次いで、この例では、レンズ対のこれらの2つの処方(1L/1R及び2L/2R)は、複数の第1の対のレンズ及び複数の第2の対のレンズを提供するように繰り返すことができる。しかしながら、3対以上のレンズを含み、かつ/又は装着の異なる期間を含む他の構成も可能であることを理解されたい。レンズパッケージ又はキット250は、使用及び装着の取扱説明書(例えば、再使用及び廃棄についてのガイドライン、装着時間など)を含む、例えば紙に印刷された、説明用挿入物268も含み得る。この例では、挿入物268は、使用説明書に上記のイラストの使用も含み得る。
図2Bに示されている例の変形では、区別用のイメージを、使用者が右眼レンズと左眼レンズとを区別するのを助けるために使用することができる。例えば、「ミッキー」のイメージ(及び任意によるテキスト)を、各左眼レンズの隣に配置することができ、かつ「ミニー」のイメージ(及び任意によるテキスト)を、それぞれの右眼レンズの隣に配置することができる。
他の実施態様は、近視の進行を抑制し得る個人の矯正レンズを選択する例示的な方法に関する。これに関する矯正レンズは、2つ以上の処方のコンタクトレンズであっても良いし、又は2つ以上の処方の眼鏡でも良いことを理解されたい。これに関連して、図3は、個人のためのレンズを選択するための例示的な方法300を例示している。ステップ302で、個人の眼の少なくとも1回の測定に基づいた該個人の測定情報が得られる。この情報は、データベース又は他の記録から情報を取り出すことによって、又は測定自体を行うことによって得ることができる。ステップ304で、個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に用いて該個人の第1の対のレンズの第1の処方が決定され、該第1の対のレンズは、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む。ステップ306で、個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に用いて該個人の第2の対のレンズの第2の処方が決定され、該第2の対のレンズは、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む。既に述べられたように、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズは、正常な中心視力の矯正を提供するように構成することができる。また、右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズは、正常な中心視力の矯正を提供しないように、或いは近視の進行を抑制し得るよう眼を運動させ、かつ/又は眼の形状を時間と共に変化させるように設計された屈折条件を提供するように構成することができる。複数対のレンズの適切な処方の選択に関係する考慮事項が上述された。
ステップ308で、個人が第1の処方の第1の対のレンズを装着する第1の期間が決定される。ステップ310で、個人が第2の対のレンズを装着する第2の期間が決定される。上記のように、これらの期間は、例えば、1日(例えば、1日の内の起きている時間)、2日以上、1日の内の一部、例えば、12時間、24時間、36時間、48時間、72時間、又はこれらの組み合わせの期間であり得る。第1の期間は、第2の期間と同じでも良いし、又は第2の期間と異なっても良い。ステップ312で、個人が第1の処方の第1の対のレンズを第1の期間、そして第2の処方の第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書が提供される。これらの指示は、例えば、図2A及び図2Bに関連して上記説明されたように、レンズのレンズパッケージ又はレンズキットに付属する取扱説明書の形態で提供することができる。
他の実施態様は、図4の例に示されている、個人の眼のための矯正レンズキットを製造する方法に関する。図4は、眼の視力に良い影響を与える、眼を運動させる、及び/又は個人の近視の進行を抑制するための例示的な方法400を例示している。ステップ402で、第1の処方の第1の対のレンズが選択され、該第1の対のレンズは、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む。ステップ404で、第2の処方の第2の対のレンズが選択され、該第2の対のレンズは、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含み、第1の処方は、該第2の処方とは異なる。ステップ406で、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズが、ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むレンズのパッケージの中に一緒にパッケージングされ、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられる。取り外し可能なカバーは、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合することができる。適切なパッケージの例示的な態様は、図2A及び図2Bに関連して上述された。ステップ408で、図2A及び図2Bに関連して既に説明されたように、第1の処方の第1の対のレンズを第1の期間、そして第2の処方の第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを、レンズパッケージと共に提供することができる。
他の実施態様は、個人の眼の視力に良い影響を与える又は該眼を運動させる方法に関する。例示的な方法では、個人が、第1の処方の一対のレンズを左眼及び右眼に近接して第1の期間装着し、該第1の処方の該一対のレンズは、上記のような左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む。その後、個人は、第2の処方の一対のレンズを左眼及び右眼に近接して第2の期間装着し、該第2の処方は第1の処方とは異なる。第2の処方の一対のレンズは、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む。その後、個人は、第1の処方の一対のレンズ(例えば、未使用のコンタクトレンズの新しい対、又は以前に使用されたレンズの洗浄された対)を左眼及び右眼に近接して別の第1の期間装着する。その後、個人は、第2の処方の一対のレンズ(例えば、未使用のコンタクトレンズの新しい対、又は以前に使用されたレンズの洗浄された対)を左眼及び右眼に近接して別の第2の期間装着する。適切なレンズの構造及び処方、並びに第1及び第2の期間は、本明細書に既に記載されたように選択することができる。
本明細書に記載の実施態様では、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズは、コンタクトレンズであっても良いし、又は眼鏡のレンズであっても良い。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つは、近視の進行速度を低下させるように選択することができる。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つは、遠見視力の低下を小さくするように選択することができる。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つは、近視の進行速度を低下させ、かつ遠見視力の低下を小さくするように選択することができる。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つは、単焦点レンズであり得る。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つは、多焦点レンズであり得る。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つは、単焦点レンズであり得、かつ該左眼用の第1のレンズ、該右眼用の第1のレンズ、該左眼用の第2のレンズ、及び該右眼用の第2のレンズの少なくとも1つは、多焦点レンズであり得る。
本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズ及び近見視力用の単焦点レンズを含み得る。一例では、左眼用の第1のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第1のレンズは、近見視力用の単焦点レンズであり得、左眼用の第2のレンズは、近見視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第2のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得る。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズ及び中間視力用の単焦点レンズを含み得る。一例では、左眼用の第1のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第1のレンズは、中間視力用の単焦点レンズであり得、左眼用の第2のレンズは、中間視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第2のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得る。
本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズは、遠見視力の単焦点レンズ、及び所定量の有効加入度数を有する二焦点レンズを含み得る。一例では、左眼用の第1のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第1のレンズは、所定量の有効加入度数を有する従来の二焦点レンズであり得、左眼用の第2のレンズは、所定量の有効加入度数を有する従来の二焦点レンズであり得、右眼用の第2のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得る。本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズは、遠見視力の単焦点レンズ、及び所定量の有効加入度数を有する従来の多焦点レンズを含み得る。一例では、左眼用の第1のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第1のレンズは、所定量の有効加入度数を有する従来の多焦点レンズであり得、左眼用の第2のレンズは、所定量の有効加入度数を有する従来の多焦点レンズであり得、右眼用の第2のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得る。
本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の対のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズ、及び所定量の有効加入度数を有する、本明細書に上述されたタイプI、II、III、又はIVの多焦点レンズを含み得る。一例では、左眼用の第1のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得、右眼用の第1のレンズは、所定量の有効加入度数を有する、本明細書に上述されたタイプI、II、III、又はIVの多焦点レンズであり得、左眼用の第2のレンズは、所定量の有効加入度数を有する、本明細書に上述されたタイプI、II、III、又はIVの多焦点レンズであり得、かつ右眼用の第2のレンズは、遠見視力用の単焦点レンズであり得る。これらの例では、有効加入度数は、0.50D、1.00D、1.50D、2.00D、2.50D、3.00D、3.50D、若しくは4.00Dの1つ、又は他の適切な加入度数であり得る。
本明細書で言及される1つ以上の組み合わせでは、第1の期間は、第2の期間と異なっても良いし、又は該第2の期間と同じでも良い。例えば、第1の期間及び第2の期間は、約12時間、約24時間、又は約48時間以上であり得る。
さらなる例が以下に開示され、これにより、レンズの処方及びこれらの処方のレンズの装着期間の様々な選択を上記説明されたように選択することができる。

例A1.個人の眼の矯正レンズを選択するための方法であって:
個人の眼の少なくとも1回の測定に基づいた該個人についての眼の測定情報を得るステップ;
該個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に使用して該個人の第1の対のレンズの第1の処方を決定するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
該個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に使用して該個人の第2の対のレンズの第2の処方を決定するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
該個人が該第1の対のレンズを装着する第1の期間を決定するステップ;
該個人が該第2の対のレンズを装着する第2の期間を決定するステップ;を含み、
該第1の処方が、該第2の処方と異なる、該方法。
例A2.個人の眼のレンズキットを用意する方法であって:
第1の処方の第1の対のレンズを選択するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
第2の処方の第2の対のレンズを選択するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むレンズのパッケージの中に該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズを一緒にパッケージングするステップであって、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、該取り外し可能なカバーが、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されている、該ステップ;及び
該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを提供するステップ;を含み、
該第1の処方が、該第2の処方とは異なる、該方法。
例A3.個人の眼の視力に良い影響を与える方法であって:
第1の処方の一対のレンズを左眼及び右眼に近接して第1の期間装着するステップであって、該第1の処方の該一対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
その後、第2の処方の一対のレンズを該左眼及び該右眼に近接して第2の期間装着するステップであって、該第2の処方が該第1の処方と異なり、該第2の処方の該一対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
その後、該第1の処方の一対のレンズを該左眼及び該右眼に近接して別の第1の期間装着するステップ;及び
その後、該第2の処方の一対のレンズを該左眼及び該右眼に近接して別の第2の期間装着するステップ;を含む、該方法。
例A4.個人の眼の近視の進行を抑制するためのレンズを選択するための方法であって:
個人の眼の少なくとも1回の測定に基づいた該個人についての眼の測定情報を得るステップ;
該個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に使用して該個人の第1の対のレンズの第1の処方を決定するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
該個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に使用して該個人の第2の対のレンズの第2の処方を決定するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
該個人が該第1の対のレンズを装着する第1の期間を決定するステップ;及び
該個人が該第2の対のレンズを装着する第2の期間を決定するステップ;を含み、
該第1の処方が、該第2の処方と異なる、該方法。
例A5.個人の眼の近視の進行を抑制するためのレンズキットを用意する方法であって:
第1の処方の第1の対のレンズを選択するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
第2の処方の第2の対のレンズを選択するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むレンズのパッケージの中に該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズを一緒にパッケージングするステップであって、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、該取り外し可能なカバーが、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されている、該ステップ;及び
該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを提供するステップ;を含み、
該第1の処方が、該第2の処方とは異なる、該方法。
例A6.個人のための第1の対のレンズと第2の対のレンズとの組み合わせであって、該第1の対のレンズが、該個人のための第1の処方を有し、かつ左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含み、該第2の対のレンズが、該個人のための第2の処方を有し、かつ左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含み、該第1の処方が、該第2の処方とは異なり、該第1の処方と該第2の処方との組み合わせが、該個人の眼の近視の進行を抑制するのに有効な量の光学矯正を有し、該組み合わせが、該個人のための該第1の対のレンズと該第2の対のレンズとの組み合わせを適用することを含む、該組み合わせ。
例A7.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズがそれぞれ、第1の期間及び第2の期間に従って装着されたときに近視の進行を抑制するように構成されている、例A1〜6の1つ以上に記載の方法。
例A8.左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供しないように構成されている、例A1〜7の1つ以上に記載の方法。
例A9.左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズが、像点が網膜から所定距離離れて位置するよう、右眼及び左眼の該網膜で合焦しない周辺像点を、該右眼及び該左眼の中心窩の外側の周辺領域に提供するように構成されている、例A1〜8の1つ以上に記載の方法。
例A10.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズがコンタクトレンズである、例A1〜9の1つ以上に記載の方法。
例A11.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズが眼鏡のレンズである、例A1〜10の1つ以上に記載の方法。
例A12.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つが、近視の進行速度を低下させるように選択される、例A1〜11の1つ以上に記載の方法。
例A13.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つが、遠見視力の低下を小さくするように選択される、例A1〜12の1つ以上に記載の方法。
例A14.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つが、近視の進行速度を低下させ、かつ遠見視力の低下を小さくするように選択される、例A1〜13の1つ以上に記載の方法。
例A15.左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが単焦点レンズである、例A1〜14の1つ以上に記載の方法。
例A16.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び近見視力用の単焦点レンズを含む、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A17.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、近見視力用の単焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、近見視力用の単焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A18.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び中間視力用の単焦点レンズを含む、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A19.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、中間視力用の単焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、中間視力用の単焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A20.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び所定量の加入度数を有する二焦点レンズを含む、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A21.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、所定量の加入度数を有する二焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、所定量の加入度数を有する二焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A22.左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが多焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A23.左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが単焦点レンズであり、かつ該左眼用の第1のレンズ、該右眼用の第1のレンズ、該左眼用の第2のレンズ、及び該右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが多焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A24.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A25.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A26.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A27.第2の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、例A1〜26の1つ以上に記載の方法。
例A28.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例A1〜15の1つ以上に記載の方法。
例A29.加入度数が、0.50D、1.00D、1.50D、2.00D、2.50D、3.00D、3.50D、又は4.00Dの1つである、例A20、21、及び24〜27の1つ以上に記載の方法。
例A30.度数プロファイルが、第1の対のレンズの少なくとも1つの光軸に関連し、該度数プロファイルが、最大値と最小値との間の推移を有し、該最大値が、光学ゾーンの中心の0.2mmの範囲内であり、該最小値が、該最大値から0.3 mm以下、0.6 mm以下、0.9 mm以下、又は1mm以下の距離であり;該最大値と最小値との間の推移の大きさが、少なくとも2.5D、4D、5D、又は6Dである、例A1〜29の1つ以上に記載の方法。
例A31.少なくとも1つのレンズの最大値と最小値との間の推移が、連続、不連続、単調、及び非単調の1つ以上である、例A30の方法。
例A32.レンズの少なくとも1つが、光軸及びその光軸の周りの収差プロファイルを有し、該収差プロファイルが:焦点距離を有し;かつ一次球面収差成分C(4、0)及び二次球面収差成分C(6、0)の少なくとも1つを有する高次収差を含み、該収差プロファイルが、収差が全く又は実質的になく、かつ軸上の長さが、該焦点距離に等しい又は実質的に等しいモデル眼に:眼の成長の方向に低下するスルーフォーカス傾斜を有する網膜像の質(RIQ);及び少なくとも0.3のRIQを提供し、該RIQが、540nm〜590nmの範囲から選択される波長で、0〜30サイクル/度の空間周波数範囲に対して、直径が3mm〜6mmの範囲の少なくとも1つの瞳孔について、実質的に光軸に沿って測定される視覚ストレール比である、例A1〜31の1つ以上に記載の方法。
例A33.少なくとも1つのレンズの高次収差が、群C(4、0)〜C(20、0)から選択される少なくとも3つの球面収差項を含む、例A32の方法。
例A34.個人が第1の処方の第1の対のレンズを第1の期間、そして第2の処方の第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書を提供することをさらに含む、例A1〜33の1つ以上に記載の方法。
例A35.第1の期間が第2の期間とは異なる、例A1〜34の1つ以上に記載の方法。
例A36.第1の期間が第2の期間と同じである、例A1〜35の1つ以上に記載の方法。
例A37.第1の期間及び第2の期間が、約12時間である、例A1〜36の1つ以上に記載の方法。
例A38.第1の期間及び第2の期間が、約24時間である、例A1〜37の1つ以上に記載の方法。
例A39.第1の期間及び第2の期間が、約48時間である、例A1〜38の1つ以上に記載の方法。
例B1.個人の眼の矯正レンズ系であって:
第1の処方の第1の対のレンズであって、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該第1の対のレンズ;
第2の処方の第2の対のレンズであって、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該第2の対のレンズ、を含み、
該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズが、ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むパッケージ内に配置され、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、該取り外し可能なカバーが、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されており;更に
該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを含み、
該第1の処方が、該第2の処方とは異なる、該系。
例B2.個人の眼の近視の進行を抑制するためのレンズ系であって:
第1の処方の第1の対のレンズであって、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該第1の対のレンズ;
第2の処方の第2の対のレンズであって、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該第2の対のレンズを含み、
該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズが、ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むパッケージ内に配置され、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、該取り外し可能なカバーが、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されており;更に
該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを含み、
該第1の処方が、該第2の処方とは異なる、該系。
例B3.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズがそれぞれ、第1の期間及び第2の期間に従って装着されたときに近視の進行を抑制するように構成されている、例B1〜2の1つ以上に記載の系。
例B4.左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供しないように構成されている、例B1〜3の1つ以上に記載の系。
例B5.左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ右眼用の第1のレンズ及び左眼用の第2のレンズが、像点が網膜から所定距離離れて位置するよう、右眼及び左眼の該網膜で合焦しない周辺像点を、該右眼及び該左眼の中心窩の外側の周辺領域に提供するように構成されている、例B1〜4の1つ以上に記載の系。
例B6.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズがコンタクトレンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B7.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズが眼鏡のレンズである、例B1〜6の1つ以上に記載の系。
例B8.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つが、近視の進行速度を低下させるように選択される、例B1〜7の1つ以上に記載の系。
例B9.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つが、遠見視力の低下を小さくするように選択される、例B1〜8の1つ以上に記載の系。
例B10.第1の対のレンズ及び第2の対のレンズの少なくとも1つが、近視の進行速度を低下させ、かつ遠見視力の低下を小さくするように選択される、例B1〜9の1つ以上に記載の系。
例B11.左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが単焦点レンズである、例B1〜10の1つ以上に記載の系。
例B12.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び近見視力用の単焦点レンズを含む、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B13.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、近見視力用の単焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、近見視力用の単焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B14.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び中間視力用の単焦点レンズを含む、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B15.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、中間視力用の単焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、中間視力用の単焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B16.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び所定量の加入度数を有する二焦点レンズを含む、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B17.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、所定量の加入度数を有する二焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、所定量の加入度数を有する二焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B18.左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが多焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B19.左眼用の第1のレンズ、右眼用の第1のレンズ、左眼用の第2のレンズ、及び右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが単焦点レンズであり、かつ該左眼用の第1のレンズ、該右眼用の第1のレンズ、該左眼用の第2のレンズ、及び該右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが多焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B20.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B21.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B22.第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B23.第2の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、例B1〜22の1つ以上に記載の系。
例B24.左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、右眼用の第1のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、左眼用の第2のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、例B1〜5の1つ以上に記載の系。
例B25.加入度数が、0.50D、1.00D、1.50D、2.00D、2.50D、3.00D、3.50D、又は4.00Dの1つである、例B16、17、及び19〜24の1つ以上に記載の系。
例B26.度数プロファイルが、第1の対のレンズの少なくとも1つの光軸に関連し、該度数プロファイルが、最大値と最小値との間の推移を有し、該最大値が、光学ゾーンの中心の0.2mmの範囲内であり、該最小値が、該最大値から0.3 mm以下、0.6 mm以下、0.9 mm以下、又は1mm以下の距離であり;該最大値と最小値との間の推移の大きさが、少なくとも2.5D、4D、5D、又は6Dである、例B1〜25の1つ以上に記載の系。
例B27.少なくとも1つのレンズの最大値と最小値との間の推移が、連続、不連続、単調、及び非単調の1つ以上である、例B26の系。
例B28.レンズの少なくとも1つが、光軸及びその光軸の周りの収差プロファイルを有し、該収差プロファイルが:焦点距離を有し;かつ一次球面収差成分C(4、0)及び二次球面収差成分C(6、0)の少なくとも1つを有する高次収差を含み、該収差プロファイルが、収差が全く又は実質的になく、かつ軸上の長さが、該焦点距離に等しい又は実質的に等しいモデル眼に:眼の成長の方向に低下するスルーフォーカス傾斜を有する網膜像の質(RIQ);及び少なくとも0.3のRIQを提供し、該RIQが、540nm〜590nmの範囲から選択される波長で、0〜30サイクル/度の空間周波数範囲に対して、直径が3mm〜6mmの範囲の少なくとも1つの瞳孔について、実質的に光軸に沿って測定される視覚ストレール比である、例B1〜27の1つ以上に記載の系。
例B29.少なくとも1つのレンズの高次収差が、群C(4、0)〜C(20、0)から選択される少なくとも3つの球面収差項を含む、前述の例B28の系。
例B30.第1の期間が第2の期間とは異なる、例B1〜29の1つ以上に記載の系。
例B31.第1の期間が第2の期間と同じである、例B1〜30の1つ以上に記載の系。
例B32.第1の期間及び第2の期間が、約12時間である、例B1〜31の1つ以上に記載の系。
例B33.第1の期間及び第2の期間が、約24時間である、例B1〜32の1つ以上に記載の系。
例B34.第1の期間及び第2の期間が、約48時間である、例B1〜33の1つ以上に記載の系。
例示的な実施態様が、本明細書で示され、説明されたが、当業者であれば、このような実施態様が、単なる例として提供されることを理解されたい。以下の請求項が、本発明の範囲を規定し、かつこれらの請求項及びその等価物の範囲内の方法及び構造が本発明の範囲に含まれるものとする。

Claims (25)

  1. 個人の眼の矯正レンズを選択するための方法であって:
    個人の眼の少なくとも1回の測定に基づいた該個人についての眼の測定情報を得るステップ;
    該個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に使用して該個人の第1の対のレンズの第1の処方を決定するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
    該個人の眼の測定情報を少なくとも部分的に使用して該個人の第2の対のレンズの第2の処方を決定するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
    該個人が該第1の対のレンズを装着する第1の期間を決定するステップ;及び
    該個人が該第2の対のレンズを装着する第2の期間を決定するステップ;を含み、
    該第1の処方が、該第2の処方と異なる、前記方法。
  2. 個人の眼のレンズキットを用意する方法であって:
    第1の処方の第1の対のレンズを選択するステップであって、該第1の対のレンズが、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該ステップ;
    第2の処方の第2の対のレンズを選択するステップであって、該第2の対のレンズが、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該ステップ;
    ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むレンズのパッケージの中に該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズを一緒にパッケージングするステップであって、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、該取り外し可能なカバーが、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されている、該ステップ;及び
    該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを提供するステップ;を含み、
    該第1の処方が、該第2の処方とは異なる、前記方法。
  3. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズがそれぞれ、前記第1の期間及び前記第2の期間に従って装着されたときに近視の進行を抑制するように構成されている、請求項1〜2の1つ以上に記載の方法。
  4. 前記左眼用の第1のレンズ及び前記右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ前記右眼用の第1のレンズ及び前記左眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供しないように構成されている、請求項1〜3の1つ以上に記載の方法。
  5. 前記左眼用の第1のレンズ及び前記右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ前記右眼用の第1のレンズ及び前記左眼用の第2のレンズが、像点が網膜から所定距離離れて位置するよう、右眼及び左眼の該網膜で合焦しない周辺像点を、該右眼及び該左眼の中心窩の外側の周辺領域に提供するように構成されている、請求項1〜4の1つ以上に記載の方法。
  6. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズがコンタクトレンズである、請求項1〜5の1つ以上に記載の方法。
  7. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズが眼鏡のレンズである、請求項1〜6の1つ以上に記載の方法。
  8. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズの少なくとも1つが、近視の進行速度を低下させるように選択される、請求項1〜7の1つ以上に記載の方法。
  9. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズの少なくとも1つが、遠見視力の低下を小さくするように選択される、請求項1〜8の1つ以上に記載の方法。
  10. 前記第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ及び所定量の加入度数を有する二焦点レンズを含む、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  11. 前記左眼用の第1のレンズ、前記右眼用の第1のレンズ、前記左眼用の第2のレンズ、及び前記右眼用の第2のレンズの少なくとも1つが多焦点レンズである、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  12. 前記第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  13. 前記左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、前記右眼用の第1のレンズが、所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、前記左眼用の第2のレンズが、所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ前記右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  14. 前記第1の対のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズ、及び非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズを含む、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  15. 前記左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、前記右眼用の第1のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、前記左眼用の第2のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ前記右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  16. 度数プロファイルが、前記第1の対のレンズの少なくとも1つの光軸に関連し、該度数プロファイルが、最大値と最小値との間の推移を有し、該最大値が、光学ゾーンの中心の0.2mmの範囲内であり、該最小値が、該最大値から0.3 mm以下、0.6 mm以下、0.9 mm以下、又は1mm以下の距離であり;該最大値と最小値との間の推移の大きさが、少なくとも2.5D、4D、5D、又は6Dである、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  17. 前記レンズの少なくとも1つが、光軸及びその光軸の周りの収差プロファイルを有し、該収差プロファイルが:焦点距離を有し;かつ一次球面収差成分C(4、0)及び二次球面収差成分C(6、0)の少なくとも1つを有する高次収差を含み、該収差プロファイルが、収差が全く又は実質的になく、かつ軸上の長さが、該焦点距離に等しい又は実質的に等しいモデル眼に:眼の成長の方向に低下するスルーフォーカス傾斜を有する網膜像の質(RIQ);及び少なくとも0.3のRIQを提供し、該RIQが、540nm〜590nmの範囲から選択される波長で、0〜30サイクル/度の空間周波数範囲に対して、直径が3mm〜6mmの範囲の少なくとも1つの瞳孔について、実質的に光軸に沿って測定される視覚ストレール比である、請求項1〜9の1つ以上に記載の方法。
  18. 前記第1の期間が前記第2の期間とは異なる、請求項1〜17の1つ以上に記載の方法。
  19. 前記第1の期間及び前記第2の期間が、約12時間、約24時間、又は約48時間である、請求項1〜18の1つ以上に記載の方法。
  20. 個人の眼の矯正レンズ系であって:
    第1の処方の第1の対のレンズであって、左眼用の第1のレンズ及び右眼用の第1のレンズを含む、該第1の対のレンズ;
    第2の処方の第2の対のレンズであって、左眼用の第2のレンズ及び右眼用の第2のレンズを含む、該第2の対のレンズ、を含み、
    該第1の対のレンズ及び該第2の対のレンズが、ベース及び取り外し可能なカバーによって形成された複数の区画を含むパッケージ内に配置され、該第1及び第2の対のレンズの個々のレンズが、個々の区画内の滅菌溶液中に入れられ、該取り外し可能なカバーが、別のレンズの区画を傷つけることなく、所与のレンズを個別に露出できるように適合されており;更に
    該第1の処方の該第1の対のレンズを第1の期間、そして該第2の処方の該第2の対のレンズを第2の期間装着するための取扱説明書のセットを含み、
    該第1の処方が、該第2の処方とは異なる、前記系。
  21. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズがそれぞれ、前記第1の期間及び前記第2の期間に従って装着されたときに近視の進行を抑制するように構成されている、請求項20記載の系。
  22. 前記左眼用の第1のレンズ及び前記右眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供するように構成され、かつ前記右眼用の第1のレンズ及び前記左眼用の第2のレンズが、正常な中心視力の矯正を提供しないように構成されている、請求項20及び21の1つ以上に記載の系。
  23. 前記第1の対のレンズ及び前記第2の対のレンズがコンタクトレンズである、請求項20〜22の1つ以上に記載の系。
  24. 前記左眼用の第1のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズであり、前記右眼用の第1のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、前記左眼用の第2のレンズが、非単調な半径方向の度数プロファイル及び所定量の加入度数を有する多焦点レンズであり、かつ前記右眼用の第2のレンズが、遠見視力用の単焦点レンズである、請求項20〜23の1つ以上に記載の系。
  25. 前記度数プロファイルが、前記第1の対のレンズの少なくとも1つの光軸に関連し、該度数プロファイルが、最大値と最小値との間の推移を有し、該最大値が、光学ゾーンの中心の0.2mmの範囲内であり、該最小値が、該最大値から0.3 mm以下、0.6 mm以下、0.9 mm以下、又は1mm以下の距離であり;該最大値と最小値との間の推移の大きさが、少なくとも2.5D、4D、5D、又は6Dである、請求項20〜23の1つ以上に記載の系。
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