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JP2018192955A - ステアリング装置 - Google Patents

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JP2018192955A JP2017099181A JP2017099181A JP2018192955A JP 2018192955 A JP2018192955 A JP 2018192955A JP 2017099181 A JP2017099181 A JP 2017099181A JP 2017099181 A JP2017099181 A JP 2017099181A JP 2018192955 A JP2018192955 A JP 2018192955A
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豪哉 加藤
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Abstract

【課題】エンドダンパの衝撃吸収機能を軸方向への短いストロークで実現することが可能なステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリング装置1は、転舵輪18の向きを変えるラックシャフト13と、ラックシャフト13の軸方向端部に装着された大径部材60と、を備え、大径部材60が移動に伴って接離するストッパ部27を有し、ラックシャフト13及び大径部材60を軸方向Aに移動可能に保持するラックハウジング20と、大径部材60とストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることにより衝撃を吸収するエンドダンパ70と、を備える。エンドダンパ70は、大径部材60とストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることにより弾性変形する第1弾性部材71と、第1弾性部材71の弾性変形に伴って荷重を受けることにより、エンドダンパ70の全体の弾性率を第1弾性部材71の弾性率に比して大きくした状態で弾性変形する第2弾性部材72と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
従来、車両の転舵輪を転舵するステアリング装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このステアリング装置は、転舵シャフトと、ハウジングと、エンドダンパと、を備えている。転舵シャフトは、転舵輪を転舵するための車幅方向に延在するシャフトであって、軸方向への移動により転舵輪の向きを変える軸部材である。ハウジングは、転舵シャフトが挿通される挿通孔を有する円筒状に形成された部材であって、転舵シャフトを軸方向に移動可能に保持している。
転舵シャフトの両端部にはそれぞれ、転舵輪側と連結するジョイントとしてのシャフトエンド部材が装着されている。シャフトエンド部材は、その外径が転舵シャフトの本体の外径に比して大きくなるように形成されている。ハウジングは、シャフトエンド部材が移動に伴って接離するストッパ部を有している。ストッパ部は、ハウジングの内面から径方向内側に向けて突出する壁部材である。ストッパ部は、転舵シャフトが軸方向に所定ストロークを超えて移動するのを規制する機能を有している。
エンドダンパは、シャフトエンド部材とハウジングのストッパ部との間に配置されている。エンドダンパは、シャフトエンド部材とハウジングのストッパ部との間で挟持されることにより両部材間の衝撃を吸収する機能を有している。エンドダンパは、弾性を有する弾性部材と、その弾性部材を保持するプレート部材と、を有している。弾性部材は、ゴムや合成樹脂等の弾性材料により形成されている。プレート部材は、例えば金属材料により形成されている。
プレート部材は、断面L字状に形成されており、円筒部と、その円筒部の軸方向の第1端部から径方向外側に向けて延在するフランジ部と、を有している。プレート部材のフランジ部は、シャフトエンド部材が当接する当接面を形成する。このプレート部材のフランジ部の当接面には、複数の溝が周方向に等間隔に設けられている。この溝は、シャフトエンド部材がプレート部材のフランジ部に当接したときの圧縮空気の逃げ道となり、空間内部の圧力増加を抑える機能や、フランジ部の曲げ強度を高める機能などを有している。また、弾性部材は、シャフトエンド部材とストッパ部とに挟持されることにより軸方向に圧縮変形する。弾性部材の軸方向への圧縮変形が進行すると、その弾性部材の内周側がプレート部材の円筒部に規制されつつ、その弾性部材の外周側が径方向外側へ膨張変形する。弾性部材は、径方向外側へ膨張変形することで、その弾性部材の外周面とハウジングの内面との間に形成された隙間に充填される。
特開2016−97840号公報
しかしながら、上記したエンドダンパの構造では、シャフトエンド部材とストッパ部との間の衝撃吸収は、弾性部材の圧縮変形のみによって実現される。すなわち、弾性部材が圧縮変形に伴って径方向外側へ膨張変形しても、その膨張変形分が弾性部材の外周面とハウジングの内面との間の隙間に充填されるだけであり、その膨張変形が衝撃吸収に寄与しない。このため、弾性部材の圧縮変形のみによって衝撃吸収を実現しようとすると、軸方向への弾性部材のストロークを長くすることが必要となる。
本発明は、エンドダンパの衝撃吸収機能を軸方向への短いストロークで実現することが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明に係るステアリング装置は、転舵輪に連結され、軸方向への移動により前記転舵輪の向きを変える転舵シャフトと、前記転舵シャフトの軸方向端部に装着され、前記転舵シャフトの移動に伴って軸方向に移動するシャフトエンド部材と、前記転舵シャフトが挿通される挿通孔と、前記シャフトエンド部材が移動に伴って接離するストッパ部と、を有し、前記転舵シャフト及び前記シャフトエンド部材を軸方向に移動可能に保持する筒状のハウジングと、前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部とに軸方向で挟持されることにより衝撃を吸収するエンドダンパと、を備えるステアリング装置であって、前記エンドダンパは、前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部との間に配置され、前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部とに軸方向で挟持されることにより弾性変形する第1弾性部材と、前記第1弾性部材に対して隣接して配置され、前記第1弾性部材の弾性変形に伴って荷重を受けることにより、前記エンドダンパの全体の弾性率を前記第1弾性部材の弾性率に比して大きくした状態で弾性変形する第2弾性部材と、を有する。
この構成によれば、シャフトエンド部材とストッパ部との間に配置された第1弾性部材が軸方向で挟持されることにより弾性変形すると、その第1弾性部材に対して隣接して配置された第2弾性部材が、その第1弾性部材の弾性変形に伴って荷重を受けることにより、エンドダンパの全体の弾性率を第1弾性部材の弾性率に比して大きくした状態で弾性変形する。このため、第1弾性部材の弾性変形と第2弾性部材の弾性変形とで衝撃吸収を実現することができる。従って、ステアリング装置によれば、衝撃吸収を第1弾性部材の弾性変形のみで実現する構成と比較して、エンドダンパの衝撃吸収機能を実現するうえで軸方向への第1弾性部材のストロークを短く抑えることができる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体構成図である。 本実施形態のステアリング装置の要部の断面図である。 本実施形態のステアリング装置が備えるエンドダンパの分解斜視図(尚、第1弾性部材については一部を切り欠いた状態での斜視図)である。 本実施形態のステアリング装置におけるシャフトエンド部材とストッパ部とが当接する前でのエンドダンパの拡大断面図である。 本実施形態のステアリング装置におけるシャフトエンド部材とストッパ部とが当接した時点でのエンドダンパの拡大断面図である。 本実施形態のステアリング装置におけるシャフトエンド部材とストッパ部とが当接しかつ第2弾性部材が弾性変形した後でのエンドダンパの拡大断面図である。 本実施形態のエンドダンパと対比構成のエンドダンパとで、シャフトエンド部材がストッパ部に当接した後の第1弾性部材の軸方向へのストロークと吸収エネルギの大きさとの関係を比較した図である。 本発明の第1変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの要部の衝撃吸収前後における拡大断面図である。 本発明の第2変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの要部の衝撃吸収前後における拡大断面図である。 本発明の第3変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの要部の当接前での拡大断面図である。 図10に示すエンドダンパの要部の当接時点での拡大断面図である。 図10に示すエンドダンパの要部の当接後かつ第2弾性部材の弾性変形開始後での拡大断面図である。 本発明の第4変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの要部の拡大断面図である。 本発明の第5変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの要部の拡大断面図である。 本発明の他の変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの要部の拡大断面図である。 本発明の他の変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの有する第2弾性部材の斜視図である。 本発明の他の変形形態に係るステアリング装置が備えるエンドダンパの有する第2弾性部材の斜視図である。
(1.ステアリング装置の構成)
本発明の一実施形態に係るステアリング装置1の構成について、図1〜図9を参照して説明する。ステアリング装置1は、転舵シャフトであるラックシャフトをそのラックシャフトの延びる軸方向に沿って移動させることにより、そのラックシャフトの両端それぞれに連結されている転舵輪を転舵させる装置である。
ステアリング装置1は、図1に示す如く、ステアリングシャフト10を有している。ステアリングシャフト10の一端部には、車両運転者による回転操作可能なステアリングホイール11が連結されている。ステアリングシャフト10は、車体に支持されたラックハウジング20に回転可能に保持されており、ステアリングホイール11の回転に伴って回転する。ステアリングシャフト10の他端部には、ラックアンドピニオン機構を構成するピニオン12が形成されている。
ステアリング装置1は、車幅方向すなわち軸方向Aに延在する転舵シャフトであるラックシャフト13を備えている。ラックシャフト13の何れか一端に偏った箇所には、上記ピニオン12と共にラックアンドピニオン機構を構成するラック14が形成されている。ステアリングシャフト10のピニオン12とラックシャフト13のラック14とは、互いに噛合している。ステアリングシャフト10は、車両運転者による回転操作(すなわち、ステアリング操作)によってステアリングホイール11に加わったトルクをラックシャフト13に伝達する。ステアリングシャフト10の回転は、上記のラックアンドピニオン機構によりラックシャフト13の軸方向Aへの直線移動に変換される。ラックシャフト13は、ステアリングシャフト10の回転に伴って軸方向Aに移動する。
ラックシャフト13の軸方向両端部には、ボールジョイント15を介してタイロッド16が揺動可能に連結されている。タイロッド16には、ナックルアーム17を介して転舵輪18が連結されている。転舵輪18は、ラックシャフト13の軸方向Aへの移動により転舵される。この転舵輪18の転舵により車両は左右に操舵される。
ステアリング装置1は、ボールネジ機構30と、電動モータ40と、駆動力伝達装置50と、を備えている。ステアリング装置1は、電動モータ40を駆動源として、車両運転者がステアリングホイール11を回転操作するときの操舵トルクを補助することが可能である。ステアリング装置1は、電動モータ40の発生したアシスト回転トルクを、駆動力伝達装置50を介してギヤ装置としてのボールネジ機構30に伝達すると共に、そのボールネジ機構30によってラックシャフト13を軸方向Aに直線移動させる力に変換する。この変換により、ラックシャフト13に転舵輪18の転舵を補助する補助力が付与される。ステアリング装置1は、いわゆるラックパラレル型の電動パワーステアリング装置である。
ボールネジ機構30は、ボールネジ部31と、ボールネジナット(図示せず)と、を有している。ボールネジ部31は、ラックシャフト13の外周面に螺旋状に複数回巻かれて形成されたネジ溝としての外周溝である。ボールネジナットは、円筒状に形成された軸方向Aに延在する円筒部材であって、ラックシャフト13と同軸に配置されている。ボールネジナットは、その内周面に螺旋状に複数回巻かれて形成されたネジ溝としての内周溝を有している。ボールネジ部31の外周溝とボールネジナットの内周溝とは、径方向に対向配置されており、そのボールネジナットに設けられるデフレクタ(図示せず)により無限循環される複数の転動ボールを介して螺合している。
ラックシャフト13は、軸方向Aへ移動可能にラックハウジング20に挿通されてそのラックハウジング20に保持されている。ラックハウジング20は、略筒状に形成された軸方向Aに延在するハウジングであって、ラックシャフト13を軸方向Aに移動可能に覆って保持している。ラックハウジング20は、ラックシャフト13が挿通される挿通孔20aを有している。ラックハウジング20は、アルミニウムなどにより形成されている。ラックハウジング20は、ラックシャフト13の外径に比して僅かに大きな内径を有する小径部21と、小径部21の内径に比して大きな内径を有する大径部22と、を有している。
小径部21には、ステアリングシャフト10が挿通されるステアリングシャフト挿通部23が連結されている。大径部22には、ボールネジ機構30が収容されると共に、駆動力伝達装置50が収容される。大径部22には、主にボールネジナット及び転動ボールを内包するボールネジ室24が形成されている。大径部22は、ラックハウジング20の略軸方向中央部に配置されている。尚、ラックハウジング20は、大径部22がボールネジ機構30のボールネジナットと駆動力伝達装置50とを収容できるように軸方向Aに接離可能であってよい。
電動モータ40は、ラックハウジング20の大径部22近傍に固定されるケース41に収容されている。電動モータ40は、その出力軸がラックシャフト13の軸方向Aに対して平行となるように配置されている。電動モータ40は、電子制御装置からの指令に従ってアシスト回転トルクを発生する。電動モータ40により発生されたアシスト回転トルクは、駆動力伝達装置50に伝達される。
尚、駆動力伝達装置50は、電動モータ40の出力軸に取り付け固定され、外歯を有する駆動プーリと、ボールネジ機構30のボールネジナットに取り付け固定され、外歯を有する従動プーリと、帯状かつ環状に形成され、駆動プーリ及び従動プーリの外歯に噛合する内歯を有するゴム状ベルトと、を有すればよい。電動モータ40から駆動力伝達装置50にアシスト回転トルクが伝達されると、ボールネジ機構30のボールネジナットがラックハウジング20の大径部22に対して軸受を介して支持されながら回転駆動されることで、複数の転動ボールを介してラックシャフト13が軸方向Aに移動される。
上記のステアリング装置1において、ステアリングホイール11が回転操作されると、その操舵トルクがステアリングシャフト10に伝達され、ピニオン12とラック14とからなるラックアンドピニオン機構を介してラックシャフト13が軸方向Aに移動される。また、ステアリングシャフト10に伝達された操舵トルクは、トルクセンサなどを用いて検出される。電動モータ40の出力は、操舵トルク及び電動モータ40の回転位置などに基づいて制御される。電動モータ40は、電子制御ユニットからの指令に従ってアシスト回転トルクを発生する。電動モータ40にてアシスト回転トルクが発生されると、その回転トルクが駆動力伝達装置50を介してボールネジ機構30に伝達されて、ラックシャフト13を軸方向Aに移動させる駆動力に変換される。
ラックシャフト13が軸方向Aに移動されると、ボールジョイント15、タイロッド16、及びナックルアーム17を介して転舵輪18の向きが変更される。従って、ステアリング装置1によれば、運転者によるステアリングシャフト10への操舵トルクと共に、その操舵トルクに応じた電動モータ40によるアシスト回転トルクをラックシャフト13に付与して、そのラックシャフト13を軸方向Aに移動させることができるので、運転者がステアリングホイール11を操作する際に必要な操舵力を軽減することができる。
(2.エンドダンパの構成)
図2に示す如く、ステアリング装置1において、ラックシャフト13の軸方向両端部それぞれには、シャフトエンド部材である大径部材60が装着されている。大径部材60は、ラックシャフト13と同軸に連結されており、ラックシャフト13の外径に比して大きな外径を有している。大径部材60には、軸方向Aの第1端部方向(すなわち、図2における軸外方向A−)に向けて開口する略球状の開口穴61が形成されている。開口穴61には、ボールジョイント15を構成するボールスタッドのボール先端が緩衝材62を介して回動自在に収容されている。
ラックハウジング20の軸方向両端部(具体的には、軸方向両端それぞれの小径部21の軸外方向A−の端部)にはそれぞれ、大径部材60を収容可能な大径収容室26が形成されている。ラックハウジング20は、大径収容室26において大径部材60の外径に比して大きな内径を有するように形成されている。この大径収容室26での内径は、ラックハウジング20本体(すなわち、挿通孔20a)の内径に比して大きい。
ラックハウジング20は、内面から径方向内側に向けて突出するストッパ部27を有している。ストッパ部27は、ラックハウジング20(具体的には、小径部21)本体の円筒内面から径方向内側に延びており、円環状に形成された壁部材である。ストッパ部27は、ラックハウジング20の軸方向両側それぞれに設けられている。ストッパ部27は、ラックシャフト13が軸方向Aの第2端部方向(すなわち、図2における軸内方向A+)に所定ストロークを超えて移動するのを規制する機能を有している。ラックシャフト13の大径部材60は、ストッパ部27に対して軸外方向A−側に配置されており、軸方向Aへの移動に伴ってそのストッパ部27に対して接近又は離間(すなわち、接離)する。
ストッパ部27の軸中心には、ラックシャフト13が挿通される挿通孔27aが形成されている。挿通孔27aは、ラックシャフト13の外形に対応して円形に形成されている。挿通孔27aは、ラックシャフト13の外径に比して大きくかつ大径部材60の外径に比して小さな径を有している。ストッパ部27は、軸外方向A−に向いた軸方向端面27bを有している。軸方向端面27bは、後述のエンドダンパ70を介して、大径部材60の軸内方向A+に向いた軸方向端面60aと当接する当接面である。ストッパ部27は、軸方向端面27bでの大径部材60の軸方向端面60aとのエンドダンパ70を介した当接により、その大径部材60が連結されているラックシャフト13が軸内方向A+にそれ以上移動するのを規制する。ストッパ部27は、大径部材60側からの所定押圧力に耐えてラックシャフト13の所定ストロークを超える移動を規制するのに必要な軸方向厚さを有している。
ステアリング装置1は、エンドダンパ70を備えている。エンドダンパ70は、ラックシャフト13の軸方向Aへの所定ストロークを超える移動時に大径部材60の軸方向端面60aとラックハウジング20のストッパ部27とに挟持されることによりその大径部材60とストッパ部27との間の衝撃を吸収するための装置である。エンドダンパ70は、その衝撃吸収により駆動力伝達装置50のベルト歯とびなどを防止することができる。エンドダンパ70は、軸方向両側それぞれに設けられている。
各エンドダンパ70は、対応のストッパ部27に対して軸外方向A−に隣接して配置されている。すなわち、エンドダンパ70は、ラックシャフト13の大径部材60とラックハウジング20のストッパ部27との間に介在している。エンドダンパ70は、弾性部材を用いてラックシャフト13がラックハウジング20に当接する際の衝撃力を減衰させる。エンドダンパ70は、図3に示す如く、二種類の弾性部材71,72と、保持プレート73と、リングプレート74と、を有している。
弾性部材71は、弾性を有するゴムや樹脂などの材料により形成されている。弾性部材71の材料は、例えば、架橋ゴム、熱硬化性又は熱可塑性を有する合成樹脂系エラストマー等である。弾性部材71は、略円筒状かつ略円環状に形成された部材である。弾性部材71は、所望の弾性率が得られるように軸方向A及び径方向それぞれに厚さを有している。弾性部材71は、ラックシャフト13の大径部材60の軸方向端面60aとラックハウジング20のストッパ部27の軸方向端面27bとの間に配置されている。弾性部材71は、その大径部材60とストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることによりその軸方向Aに弾性変形(すなわち圧縮変形)することが可能である。弾性部材71は、この圧縮変形によりラックシャフト13の大径部材60とラックハウジング20のストッパ部27との間の衝撃を吸収する。弾性部材71は、保持プレート73に保持されている。弾性部材71は、例えば加硫接着などにより保持プレート73に一体化されている。
保持プレート73は、鉄などの金属により形成されている。保持プレート73は、弾性部材71を保持するプレート部材であって、略円筒状かつ断面L字状に形成された部材である。保持プレート73は、ラックシャフト13の大径部材60の軸方向端面60aに当接されることで軸内方向A+に押圧される部材であって、大径部材60とストッパ部27との挟持による軸内方向A+への圧縮力を弾性部材71に付与してその際の衝撃力を弾性部材71に伝達する。
保持プレート73は、円筒部73aと、フランジ部73bと、を有している。円筒部73aとフランジ部73bとは、互いに一体に形成されている。円筒部73aは、軸方向Aに延びる円筒状に形成された部位である。円筒部73aは、その外周面側において弾性部材71に接している。円筒部73aには、ラックシャフト13が挿通される貫通孔が形成されている。円筒部73aの内周面は、ラックシャフト13の外周面に対向している。円筒部73aは、ラックシャフト13の外径に比して大きな内径を有している。円筒部73aの軸内方向A+側の端部は、ラックハウジング20のストッパ部27に軸方向Aで対向している。
円筒部73aは、弾性部材71が無変形状態にあるときはその円筒部73aの軸内方向A+の端部とストッパ部27の軸方向端面27bとの間に所定の隙間が空くように形成配置されている。この所定の隙間は、弾性部材71が想定される最大圧縮力で軸内方向A+に圧縮変形した際の最大圧縮代よりも大きくなるように設定されている。円筒部73aは、弾性部材71の径方向内側への弾性変形を規制して、その弾性部材71がラックシャフト13に干渉するのを防止する機能を有している。尚、ストッパ部27の内径側端部には、円筒部73aの軸内方向A+の先端がストッパ部27に干渉し難くなるように切り欠きが設けられていてもよい。
フランジ部73bは、円環状に形成された部位であって、円筒部73aの軸外方向A−側の端部(すなわち、当接し得る大径部材60側の軸方向端部)の外面から径方向外側に向けて突出している。フランジ部73bは、弾性部材71と大径部材60との間に介在している。フランジ部73bは、その軸内方向A+の端面側において弾性部材71に接しており、ラックシャフト13の大径部材60に軸方向Aで対向している。フランジ部73bは、その大径部材60に当接される当接部である。フランジ部73bと大径部材60とは、図4に示す如く、ラックシャフト13の軸方向Aへの通常移動域では、互いに接触せずに離間しており、図5及び図6に示す如く、その移動量が所定ストロークを超えた場合に互いに接触する。
保持プレート73のフランジ部73bの外径は、ラックハウジング20の大径収容室26での内径に比して小さい。弾性部材71の本体の外径は、そのフランジ部73bの外径に略一致している。弾性部材71の本体の外径は、弾性部材71の無変形状態において、ラックハウジング20の大径収容室26での内径に比して小さい。弾性部材71の外周面とその大径収容室26での内周面との間には、隙間が形成されている。
弾性部材71は、その弾性部材71の円筒状の本体の外周面から径方向外側に向けて突出する突部71aを有している。突部71aは、弾性部材71の軸内方向A+の端部(すなわち、当接し得るストッパ部27側の軸方向端部)に設けられている。突部71aは、弾性部材71の本体に対してフランジ状に形成されており、円環状に形成され又は周方向に等間隔で複数配置されている。
ラックハウジング20の大径収容室26には、弾性部材71の突部71aが嵌る溝部25が形成されている。弾性部材71の突部71aとラックハウジング20の溝部25とは、両者の嵌合により弾性部材71及び保持プレート73をラックハウジング20に対して軸方向Aにおいて位置決めする。すなわち、弾性部材71及び保持プレート73は、突部71aと溝部25との嵌合によりラックハウジング20に対して軸方向Aで位置決めされている。ラックハウジング20に対する弾性部材71及び保持プレート73の位置は、それらの組み付け後、弾性部材71の弾性変形の発生前と発生後とで維持される。これにより、突部71aが溝部25に嵌合すれば、以後、弾性部材71の弾性変形が生じても、その弾性部材71の軸方向Aへの抜けは防止される。
弾性部材71は、その弾性部材71の本体の内周側には内径が大きくなるテーパ部71bを有している。テーパ部71bは、弾性部材71の軸内方向A+の端部に設けられており、弾性部材71の軸方向端面で最も内径が大きくなるように形成されている。テーパ部71bは、弾性部材71が軸内方向A+に圧縮変形した際に保持プレート73の円筒部73aの軸内方向A+の先端とラックハウジング20のストッパ部27の軸方向端面27bとの間から径方向内側へはみ出すのを防止するために設けられている。
弾性部材71の軸内方向A+の端部には、軸内方向A+に開口する開口溝71cが設けられている。開口溝71cは、弾性部材71の軸方向端面において円環状に形成された溝である。開口溝71cは、弾性部材71の円筒部73a側の径方向内端と突部71aとの間の略径方向中央に設けられている。突部71aは、開口溝71cに対して径方向外側に位置している。
リングプレート74は、弾性部材71とラックハウジング20のストッパ部27との間に介在している。リングプレート74は、ストッパ部27の軸方向端面27bに対して軸外方向A−に隣接して配置され、そのストッパ部27の軸方向端面27bに接している。リングプレート74は、略円環状に形成されており、弾性部材71の開口溝71cに嵌るプレート部材である。リングプレート74は、その開口溝71cの大きさに合致する大きさを有しており、その開口溝71cの径方向幅と略同じ径方向厚さを有していると共に、その開口溝71cの軸方向幅と略同じ軸方向厚さを有している。リングプレート74は、鉄などの金属により成形されている。
リングプレート74の軸方向厚さは、弾性部材71の突部71a及びテーパ部71bの応力変形を抑えてその保護を図るのに必要十分な大きさであって、かつ、リングプレート74の軸方向長さが弾性部材71の最大変形時でも保持プレート73の円筒部73aとラックハウジング20のストッパ部27との間に隙間を確保できる大きさに設定されている。リングプレート74は、弾性部材71の開口溝71cに嵌合される。リングプレート74は、弾性部材71の突部71aを挟んでラックハウジング20の大径収容室26の溝部25に径方向で対向する。
尚、リングプレート74は、弾性部材71に接着されて固定されていてよい。この場合、弾性部材71がゴム材料で成形されていれば、リングプレート74と弾性部材71とは加硫接着されていてよい。また、リングプレート74は、弾性部材71と共にインサート成形されていてよい。リングプレート74は、軸内方向A+の端面(すなわち、軸方向背面側)でラックハウジング20のストッパ部27に支持されながら、軸外方向A−の端面(すなわち、軸方向表面側)で保持プレート73のフランジ部73bとの間で弾性部材71を軸方向Aで挟持し得る部材である。
弾性部材71は、外周面側において径方向内側すなわち軸心側に凹んだ凹部71dを有している。凹部71dは、径方向外側に向けて開口する円環溝である。尚、凹部71dは、弾性部材71の軸方向何れの位置に設けられていてもよいが、弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形に伴う径方向への膨張変形が最も顕著に生じ易い部位に設けられていることが後に詳述する第2弾性部材72の弾性変形を促進するうえで望ましく、例えば軸方向中央部に設けられている。凹部71dは、その外周側で第2弾性部材72により覆われることで閉塞した隙間空間となる。凹部71dは、弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形時にその圧縮変形に伴う体積変化で膨張したその弾性部材71の一部が充填される領域である。弾性部材72は、上記の弾性部材71とは別体の弾性体である。以下、弾性部材71を第1弾性部材71と、弾性部材72を第2弾性部材72と、それぞれ称す。
上記の如く、弾性部材71の外周面とラックハウジング20の大径収容室26での内周面との間には、隙間が形成されている。第2弾性部材72は、弾性を有する金属やゴム,樹脂などの材料により形成されている。第2弾性部材72は、円筒状かつ円環状に形成された例えば板バネ部材である。第2弾性部材72は、断面形状が平板状となるように形成されている。第2弾性部材72は、第1弾性部材71に対して径方向外側に隣接して配置されており、第1弾性部材71を介して保持プレート73の円筒部73aに径方向で対向している。第2弾性部材72は、第1弾性部材71に対して全周に亘って接している。第2弾性部材72は、上記した第1弾性部材71の外周面とラックハウジング20の大径収容室26での内周面との隙間内に配置されている。第2弾性部材72は、その隙間に比して小さな径方向厚さを有している。第2弾性部材72の径方向厚さは、所望の弾性率が得られるように調整されている。
第2弾性部材72は、第1弾性部材71が軸方向Aに圧縮変形してもその第2弾性部材72の軸外方向A−側の端部が保持プレート73に干渉しないように形成配置されている。また、第2弾性部材72は、第1弾性部材71が軸方向Aに圧縮変形してもリングプレート74との間に隙間が形成されるように形成配置されている。第1弾性部材71の突部71aは、この第2弾性部材72とリングプレート74との隙間から径方向外側にはみ出した状態でラックハウジング20の溝部25に嵌合している。
第2弾性部材72は、無変形状態において、ラックハウジング20の大径収容室26での内周面に接しないように、すなわち、その第2弾性部材72の外周面とその大径収容室26での内周面との間に隙間Sが形成されるように形成配置されている。第2弾性部材72は、その隙間S分だけ径方向外側へ膨らんで弾性変形することが可能である。この隙間Sは、第2弾性部材72の無変形状態において最大であり、その第2弾性部材72の弾性変形が進行することに伴って小さくなる。尚、第2弾性部材72が金属材料により構成されているときは、第2弾性部材72と第1弾性部材71とは、加硫接着などにより互いに一体化されていてよい。
第1弾性部材71は、その内径側にて保持プレート73に保持されている。このため、第1弾性部材71は、軸方向Aへの圧縮変形が進行すると、保持プレート73に保持されつつ径方向外側に向けて膨張変形する。この膨張変形の変形量は、第1弾性部材71の軸方向中央部で大きく、軸方向端部ほど小さい。第1弾性部材71が膨張変形すると、まず、その第1弾性部材71の一部が凹部71dに充填されていく。凹部71dへの弾性部材71の充填が完了する前は、その膨張変形に伴って第2弾性部材72に付与される荷重は比較的小さい。そしてその後、第1弾性部材71の膨張変形が更に進行して凹部71dへの第1弾性部材71の充填が完了すると、その後は、第1弾性部材71の逃げ場が無くなるので、その膨張変形に伴った第2弾性部材72への荷重はその充填前のものに比べて大きくなる。
第2弾性部材72は、第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより径方向外側に弾性変形する。すなわち、第2弾性部材72は、第1弾性部材71から径方向外側への荷重を受けると、軸方向中央部が径方向外側へ膨らんだ状態に撓む。この撓みが生じる際は、第2弾性部材72の軸方向長は短くなる。第2弾性部材72は、この撓みに伴って弾性変形することで、ラックシャフト13の大径部材60とラックハウジング20のストッパ部27との間の衝撃を吸収する。
このようなエンドダンパ70を備えるステアリング装置1においては、図4に示す如くラックシャフト13の軸方向端部に装着された大径部材60の軸方向端面60aがエンドダンパ70の保持プレート73のフランジ部73bに当接していない状態から、そのラックシャフト13の軸内方向A+への移動量が所定ストロークを超えると、まず、図5に示す如く、その軸方向端面60aがそのフランジ部73bに当接する。これにより、大径部材60から保持プレート73のフランジ部73bへ大きな衝撃力が付与される。
上記の衝撃力が保持プレート73のフランジ部73bに付与されると、その保持プレート73がラックハウジング20のストッパ部27に接近する軸内方向A+へ押されて移動する。この場合、その保持プレート73に保持された第1弾性部材71は、その保持プレート73に追従して軸内方向A+へ押されることで弾性変形する。この第1弾性部材71の弾性変形は、その第1弾性部材71が保持プレート73のフランジ部73bとストッパ部27若しくはリングプレート74とにより軸方向Aで挟持されて生じる圧縮変形と、その圧縮変形に伴って第1弾性部材71が逃げ場を求めて凹部71dを含む隙間空間を埋めるように径方向内側や径方向外側へ向けて生じる膨張変形と、を含む。
第1弾性部材71は、大径部材60と保持プレート73との当接後、その保持プレート73から軸内方向A+への押圧が開始されると、所定の弾性率で弾性変形する。尚、第1弾性部材71が弾性変形しても、その第1弾性部材71の径方向への膨張変形によって凹部71dの充填が完了するまで、第2弾性部材72は、ほとんど弾性変形しない。このため、大径部材60からエンドダンパ70に付与された衝撃力は、第1弾性部材71の凹部71dが充填されるまでは、主にその第1弾性部材71の弾性変形の作用により吸収される。
大径部材60と保持プレート73との当接後、軸方向Aへの第1弾性部材71の移動量が所定ストロークx1に達すると、その第1弾性部材71の凹部71dが充填される。第1弾性部材71の凹部71dの充填が完了すると、以後、第1弾性部材71は、軸方向Aに弾性変形しながら、第2弾性部材72、保持プレート73の円筒部73a及びフランジ部73b、並びにリングプレート74、により囲まれる空間内でそれら全方位の接触面を外側へ向けて押圧する。そして、上記した第1弾性部材71の膨張変形が凹部71dの充填が完了した以降も継続すると、その第1弾性部材71に対して径方向外側に隣接する第2弾性部材72に、その第1弾性部材71の膨張変形に伴う大きな荷重が付与される。かかる荷重が第2弾性部材72に付与されると、図6に示す如く、その第2弾性部材72は、その荷重により径方向外側へ押されることで膨らんで弾性変形する。
この第2弾性部材72の弾性変形は、所定の弾性率で行われる。第2弾性部材72が弾性変形すると、以後、エンドダンパ70全体では、第1弾性部材71の弾性変形と第2弾性部材72の弾性変形との双方が行われる。このため、大径部材60からエンドダンパ70に付与された衝撃力は、第1弾性部材71の凹部71dが充填された以後、その第1弾性部材71の弾性変形と第2弾性部材72の弾性変形との双方の作用により吸収される。第2弾性部材72の弾性変形は、その第2弾性部材72がラックハウジング20の内周面に当接するまで継続可能である。
このように、当接後における軸方向Aへの第1弾性部材71の移動量が所定ストロークx1に達するまで(すなわち、第1弾性部材71の凹部71dが充填されるまで、或いは、第2弾性部材72の弾性変形が開始されるまで)は、エンドダンパ70が第1弾性部材71の弾性変形のみで衝撃吸収する。そして、第1弾性部材71の凹部71dが充填された後は、エンドダンパ70が第1弾性部材71の弾性変形と第2弾性部材72の弾性変形の双方で衝撃吸収する。第1弾性部材71及び第2弾性部材72の双方が弾性変形するときのエンドダンパ70の全体の弾性率は、第1弾性部材71の弾性率に比して大きい。
仮に、エンドダンパが有する弾性部材が、ラックシャフト13の大径部材60とラックハウジング20のストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることにより弾性変形する弾性部材のみであるものとすると、この対比構成では、その弾性部材の軸方向Aへの圧縮変形のみで衝撃吸収を実現することが必要となり、その弾性部材が軸方向Aへの圧縮変形に伴って径方向へ膨張変形してもその膨張変形が衝撃吸収に寄与しない。尚、この対比構成のエンドダンパにおいて、当接後における軸方向への弾性部材の移動量が所定ストロークx2に達した時点で衝撃を吸収するエネルギは、図7に示す如く、E1であるとする。
これに対して、本実施形態のエンドダンパ70が有する弾性部材は、ラックシャフト13の大径部材60とラックハウジング20のストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることにより弾性変形する第1弾性部材71と、その第1弾性部材71の弾性変形に伴って径方向外側に荷重を受けて弾性変形する第2弾性部材72と、である。このため、第1弾性部材71が軸方向Aへの圧縮変形に伴って径方向外側へ膨張変形した場合、凹部71dへの第1弾性部材71の充填後、その膨張変形が第2弾性部材72の弾性変形による衝撃吸収に寄与する。すなわち、第1弾性部材71の軸方向Aでの弾性変形と第2弾性部材72の径方向での弾性変形とで衝撃吸収を実現することができる。このエンドダンパ70において、当接後における軸方向Aへの第1弾性部材71の移動量が所定ストロークx2に達した時点で衝撃を吸収するエネルギは、図7に示す如く、上記のE1に比して大きいE2となる。
このため、エンドダンパ70においては、上記の対比構成のエンドダンパと比較して、同じ衝撃吸収機能を実現するうえで、軸方向Aへの第1弾性部材71のストロークを短くすることができる。従って、ステアリング装置1によれば、エンドダンパ70の衝撃吸収機能を実現するうえで軸方向Aへの第1弾性部材71のストロークを短く抑えることができ、その衝撃吸収機能を軸方向Aへの第1弾性部材71の短いストロークで実現することができる。
(3.ステアリング装置の作用効果)
本実施形態のステアリング装置1は、転舵輪18に連結され、軸方向Aへの移動により転舵輪18の向きを変えるラックシャフト13と、ラックシャフト13の軸方向端部に装着され、ラックシャフト13の移動に伴って軸方向Aに移動する大径部材と、ラックシャフト13が挿通される挿通孔20aと、大径部材60が移動に伴って接離するストッパ部27と、を有し、ラックシャフト13及び大径部材60を軸方向Aに移動可能に保持する筒状のラックハウジング20と、大径部材60とストッパ部27とに軸方向で挟持されることにより衝撃を吸収するエンドダンパ70と、を備える。エンドダンパ70は、大径部材60とストッパ部27との間に配置され、大径部材60とストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることにより弾性変形する第1弾性部材71と、第1弾性部材71に対して隣接して配置され、第1弾性部材71の弾性変形に伴って荷重を受けることにより、エンドダンパ70の全体の弾性率を第1弾性部材71の弾性率に比して大きくした状態で弾性変形する第2弾性部材72と、を有する。
この構成によれば、大径部材60とストッパ部27との間に配置された第1弾性部材71が軸方向Aで挟持されることにより弾性変形すると、その第1弾性部材71に対して隣接して配置された第2弾性部材72が、その第1弾性部材71の弾性変形に伴って荷重を受けることにより、エンドダンパ70の全体の弾性率を第1弾性部材71の弾性率に比して大きくした状態で弾性変形する。このため、第1弾性部材71の弾性変形と第2弾性部材72の弾性変形とで衝撃吸収を実現することができる。従って、ステアリング装置1によれば、衝撃吸収を第1弾性部材71の弾性変形のみで実現する構成と比較して、エンドダンパ70の衝撃吸収機能を実現するうえで軸方向Aへの第1弾性部材71のストロークを短く抑えることができる。
ステアリング装置1において、第1弾性部材71は、大径部材60とストッパ部27とに軸方向Aで挟持されることにより軸方向Aに圧縮変形しつつ径方向に膨張変形し得ると共に、第2弾性部材72は、第1弾性部材71に対して径方向に隣接して配置され、第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより径方向に弾性変形する。この構成によれば、第1弾性部材71が軸方向Aへの圧縮変形に伴って径方向へ膨張変形した際にその膨張変形が第2弾性部材72の弾性変形による衝撃吸収に寄与する。従って、ステアリング装置1によれば、衝撃吸収を第1弾性部材71の弾性変形のみで実現する構成と比較して、エンドダンパ70の衝撃吸収機能を実現するうえで軸方向Aへの第1弾性部材71のストロークを短く抑えることができる。
また、ステアリング装置1において、第1弾性部材71は、本体の外周面から径方向外側に突出する突部71aを有し、ラックハウジング20は、突部71aが嵌る溝部25を有する。この構成によれば、突部71aと溝部25との嵌合により、第1弾性部材71をラックハウジング20に対して軸方向Aで位置決めすることができる。
(4.変形形態)
ところで、上記の実施形態においては、第1弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形に伴う径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより径方向に弾性変形する第2弾性部材72が、円筒状かつ円環状に形成されており、その断面形状が図4及び図5に示す如く平板状となるように形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。第2弾性部材72は、略円筒状に形成されると共に、軸方向中央部が径方向内側に張り出すようにすなわちその断面形状が図8の左図に示す如く軸方向中央部において径方向内側に凹むように凹部72aを有するものであってもよい。
この第1変形形態においては、第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って凹部71dが充填された後、第2弾性部材72が、その膨張変形による荷重を受け、軸方向中央部において径方向外側へ押されて弾性変形する。この第2弾性部材72の弾性変形は、上記した凹部72aによる張り出し或いは凹みが無くなり、その断面形状が図8の右図に示す如く平板状になるように行われる。従って、この第1変形形態においても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記の実施形態においては、第2弾性部材72が、第1弾性部材71と大径部材60との間に介在する保持プレート73とは別体で設けられていると共に、第1弾性部材71とストッパ部27との間に介在するリングプレート74とは別体で設けられている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。第2弾性部材72は、その保持プレート73又はリングプレート74と一体に形成されていてもよい。例えば図9に示す如く、第2弾性部材72は、その軸外方向A−の端部が保持プレート73のフランジ部73bの径方向外端部に接続されることでその保持プレート73と一体に形成されていてよい。
この第2変形形態においては、第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って凹部71dが充填された後、第2弾性部材72が、第1弾性部材71の膨張変形による荷重を受け、径方向外側へ押されて膨らんで弾性変形する。この第2弾性部材72の弾性変形は、図9の右図に示す如く、フランジ部73bとの接続部位を基点にしてその第2弾性部材72の軸内方向A+の端部が径方向外側へ膨らむように行われる。従って、この第2変形形態においても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2弾性部材72が保持プレート73と一体に形成されているので、部品点数を削減することができる。
また、上記の実施形態においては、エンドダンパ70が、円筒部73aとフランジ部73bとからなる保持プレート73と、その保持プレート73に保持された第1弾性部材71と、その保持プレート73とは別体で設けられた第2弾性部材72と、その第2弾性部材72や保持プレート73とは別体で設けられたリングプレート74と、を有している。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。エンドダンパ100は、図10に示す如く、第1弾性部材71と、その第1弾性部材71の周囲を取り囲むように二つの断面L字状のプレート部材101,102と、を有するものとしてもよい。
プレート部材101は、上記実施形態の円筒部73aに相当する円筒部101aと、リングプレート74に相当するフランジ部101bと、を有する。また、プレート部材102は、フランジ部73bに相当するフランジ部102aと、第2弾性部材72に相当する円筒部102bと、を有する。プレート部材101の円筒部101aの軸外方向A−の端部とプレート部材102のフランジ部102aの径方向内端部とは、第1弾性部材71が軸方向Aに圧縮変形しても互いに接触しないように、隙間を空けて配置されている。また、プレート部材101のフランジ部101bの径方向外端部とプレート部材102の円筒部102bの軸内方向A+の端部とは、第1弾性部材71が軸方向Aに圧縮変形しても互いに接触しないように、かつ、第1弾性部材71の突部71aを挟持しないように、隙間を空けて配置されている。
この第3変形形態においては、図10に示す状態から図11に示す如く第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って凹部71dが充填された後、円筒部102bが、その膨張変形による荷重を受け、径方向外側へ押されて膨らんで弾性変形する。この円筒部102bの弾性変形は、図12に示す如く、フランジ部102aとの接続部位を基点にしてその円筒部102bの軸内方向A+の端部が径方向外側へ膨らむように行われる。従って、この第3変形形態においても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、フランジ部73bに相当するフランジ部102aと、第2弾性部材72に相当する円筒部102bと、が一体に形成されていると共に、円筒部73aに相当する円筒部101aと、リングプレート74に相当するフランジ部101bと、が一体に形成されているので、部品点数を削減することができる。
尚、この第3変形形態においては、プレート部材102の円筒部102bが、円筒状かつ円環状に形成され、その断面形状が図10に示す如く径方向厚さが同じ平板状となるように形成されていてよい。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。円筒部102bは、その断面形状が図13に示す如くフランジ部102aとの軸方向接続部位から軸内方向A+の軸方向先端にかけて径方向厚さが小さくなる板状となるようにテーパ状に形成されていてもよい。この第4変形形態においては、非テーパ状のものに比べて、小さい荷重でテーパ状の円筒部102bを弾性変形させることができ、そのテーパ状の円筒部102bの弾性変形を生じさせ易くすることができ、第2弾性部材72に相当する部材の弾性変形量を調整することができる。
また、上記の実施形態においては、第1弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形に伴う径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより弾性変形する第2弾性部材が、その第1弾性部材71に対して径方向外側に隣接して配置される第2弾性部材72である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。第1弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形に伴う径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより弾性変形する第2弾性部材として、図15に示すように、第1弾性部材71に対して径方向内側に隣接して配置される第2弾性部材110を設けることとしてもよい。この第2弾性部材110は、第1弾性部材71に対する径方向外側の第2弾性部材72と同時に設けられるものであってもよいし、或いは、その第2弾性部材72に代えて設けられるものであってもよい。この第2弾性部材110は、保持プレート73の円筒部73aに代えて設けられる。
この径方向内側の第2弾性部材110は、例えば、略円筒状に形成されると共に、軸方向中央部が径方向外側に張り出すようにすなわちその断面形状が軸方向中央部において径方向外側に凹むように凹部を有するものであってよい。この第2弾性部材110の弾性変形は、その凹部による張り出し或いは凹みが無くなり、その断面形状が平板状になるように行われるものであってよい。
また例えば、この第2弾性部材110を上記の第4変形形態において適用すると、図14に示す如く、プレート部材101の円筒部101aがこの第2弾性部材110に相当するものとなる。尚、この構成において、第1弾性部材71は、内周面側において径方向外側に凹んだ凹部71eを有するものとしてもよい。この第5変形形態においては、第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って凹部71dが充填されると、以後、第2弾性部材72に相当する円筒部102bが、その膨張変形による荷重を受け、径方向外側へ押されて膨らんで弾性変形する。また、第1弾性部材71の径方向への膨張変形に伴って凹部71eが充填されると、以後、第2弾性部材110に相当する円筒部101aが、その膨張変形による荷重を受け、径方向内側へ押されて膨らんで弾性変形する。この円筒部101aの弾性変形は、フランジ部101bとの接続部位を基点にしてその円筒部101aの軸外方向A−の端部が径方向内側へ膨らむように行われる。尚、円筒部101aは、径方向内側へ膨らんでもラックシャフト13の外周面に接触しないようにそのラックシャフト13との間に隙間設定されている。従って、この第5変形形態においては、上記の実施形態と同様或いはそれ以上の効果、すなわち、エンドダンパ70の衝撃吸収機能を実現するうえでの軸方向Aへの第1弾性部材71のストロークを更に短く抑えることができる。
尚、上記の第4及び第5変形形態においては、第1弾性部材71に対して径方向外側に隣接する円筒部102bを有するプレート部材102の円筒部102bが、その軸外方向A−の端部がフランジ部102aに接続された状態で軸内方向A+へ延びる円環部材である。また、第1弾性部材71に対して径方向内側に隣接する円筒部101aを有するプレート部材101の円筒部101aが、その軸内方向A+の端部がフランジ部101bに接続された状態で軸外方向A−へ延びる円環部材である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。逆に、第1弾性部材71に対して径方向外側に隣接する円筒部102bを有するプレート部材102の円筒部102bが、その軸内方向A+の端部がフランジ部102aに接続された状態で軸外方向A−へ延びる円環部材であり、第1弾性部材71に対して径方向内側に隣接する円筒部101aを有するプレート部材101の円筒部101aが、その軸外方向A−の端部がフランジ部101bに接続された状態で軸内方向A+へ延びる円環部材であってもよい。
但し、この変形形態においては、第1弾性部材71の突部71aが、その第1弾性部材71の軸内方向A+側の端部に代えて、軸外方向A−側の端部に設けられることとしてもよいが、その第1弾性部材71の軸内方向A+側の端部に設けられていてもよい。この構造では、円筒部102bに突部71aが貫通する貫通孔を設けることとし、この突部71aがその貫通孔を介して径方向外側に突出して、ラックハウジング20の溝部25に嵌合すればよい。
また、上記の実施形態においては、第1弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形に伴う径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより弾性変形する第2弾性部材が、円筒状かつ円環状に形成された板部材である第2弾性部材72である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。この第2弾性部材は、径方向への弾性を有するものであれば、図16に示すように、全周のうちの一部に軸方向全長に亘って帯状の切欠きがある第2弾性部材72´であってもよいし、逆に、図17に示すように、全周のうちの一部に軸方向全長に亘って部材が積層される帯状のオーバーラップ部分がある第2弾性部材72´´であってもよい。更に、第2弾性部材72は、径方向への弾性を有するものであれば、網状に形成されたものであってもよい。
また、上記の実施形態においては、第1弾性部材71が外周面側において径方向内側に凹んだ凹部71dを有しており、その凹部71dが第1弾性部材71と第2弾性部材72とにより囲まれる閉塞した隙間空間をなしている。すなわち、第1弾性部材71と第2弾性部材72とが凹部71dを挟んだ状態で互いに隣接して配置されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。第2弾性部材72が第1弾性部材71の弾性変形に伴う荷重を受けて弾性変形し得るものであれば、第1弾性部材71と第2弾性部材72とが凹部や隙間を挟むことなく互いに隣接して配置されていてもよい。
また、上記の実施形態においては、第1弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形時にその一部が充填される凹部71dが、第1弾性部材71と第2弾性部材72との間に形成された隙間空間である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。第1弾性部材71の軸方向Aへの圧縮変形時にその弾性部材71の膨張変形に伴ってその一部が充填される隙間空間であれば、例えば、第1弾性部材71と保持プレート73の円筒部73aとの間に形成されたものであってもよいし、第1弾性部材71と保持プレート73のフランジ部73bとの間に形成されたものであってもよい。
更に、上記の実施形態においては、転舵輪の向きを変える転舵シャフトとして、ラックアンドピニオン機構を構成するラックシャフト13を用いている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。転舵輪の向きを変える転舵シャフトとしてラック歯を有しないシャフトを用いることとし、ステアリングシャフトを有しないステアバイワイヤ装置としてのステアリング装置に適用することとしてもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
1:ステアリング装置、13:ラックシャフト、18:転舵輪、20:ラックハウジング、20a:挿通孔、25:溝部、27:ストッパ部、60:大径部材、70,100:エンドダンパ、71:第1弾性部材、71a:突部、71b:テーパ部、71c:開口溝、71d,71e:凹部、72,72´,72´´,110:第2弾性部材、73:保持プレート、73a,101a,102b:円筒部、73b,101b,102a:フランジ部、74:リングプレート、101,102:プレート部材。

Claims (7)

  1. 転舵輪に連結され、軸方向への移動により前記転舵輪の向きを変える転舵シャフトと、
    前記転舵シャフトの軸方向端部に装着され、前記転舵シャフトの移動に伴って軸方向に移動するシャフトエンド部材と、
    前記転舵シャフトが挿通される挿通孔と、前記シャフトエンド部材が移動に伴って接離するストッパ部と、を有し、前記転舵シャフト及び前記シャフトエンド部材を軸方向に移動可能に保持する筒状のハウジングと、
    前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部とに軸方向で挟持されることにより衝撃を吸収するエンドダンパと、
    を備えるステアリング装置であって、
    前記エンドダンパは、
    前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部との間に配置され、前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部とに軸方向で挟持されることにより弾性変形する第1弾性部材と、
    前記第1弾性部材に対して隣接して配置され、前記第1弾性部材の弾性変形に伴って荷重を受けることにより、前記エンドダンパの全体の弾性率を前記第1弾性部材の弾性率に比して大きくした状態で弾性変形する第2弾性部材と、
    を有する、ステアリング装置。
  2. 前記第1弾性部材は、前記シャフトエンド部材と前記ストッパ部とに軸方向で挟持されることにより軸方向に圧縮変形しつつ径方向に膨張変形し得ると共に、
    前記第2弾性部材は、前記第1弾性部材に対して径方向に隣接して配置され、前記第1弾性部材の径方向への膨張変形に伴って荷重を受けることにより径方向に弾性変形する、請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記エンドダンパは、前記第1弾性部材を保持し、前記第1弾性部材と前記シャフトエンド部材又は前記ストッパ部との間に介在する当接部を含むプレート部材を有し、
    前記第2弾性部材は、前記プレート部材の前記当接部と一体に形成されている、請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記第2弾性部材は、前記当接部に接続する軸方向接続部位から軸方向先端にかけて径方向厚さが小さくなるようにテーパ状に形成されている、請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 前記第2弾性部材は、軸方向中央部が径方向内側又は径方向外側に張り出した円環部材である、請求項1乃至4の何れか一項に記載のステアリング装置。
  6. 前記第1弾性部材は、本体の外周面から径方向外側に突出する突部を有し、
    前記ハウジングは、前記突部が嵌る溝部を有する、請求項1乃至5の何れか一項に記載のステアリング装置。
  7. 前記エンドダンパは、前記第1弾性部材の弾性変形に伴って前記第1弾性部材の一部が充填される隙間空間を有し、
    前記第2弾性部材が前記第1弾性部材の弾性変形に伴って受ける荷重は、前記隙間空間に前記第1弾性部材の一部が充填された後は、充填される前に比べて大きい、請求項1乃至6の何れか一項に記載のステアリング装置。
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