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JP2018179743A - フローセンサ - Google Patents

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JP2018179743A
JP2018179743A JP2017079421A JP2017079421A JP2018179743A JP 2018179743 A JP2018179743 A JP 2018179743A JP 2017079421 A JP2017079421 A JP 2017079421A JP 2017079421 A JP2017079421 A JP 2017079421A JP 2018179743 A JP2018179743 A JP 2018179743A
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千歳 範壽
Norihisa Chitose
範壽 千歳
中村 賢蔵
Kenzo Nakamura
賢蔵 中村
生方 康弘
Yasuhiro Ubukata
康弘 生方
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

【課題】 配管に流れる液体の液面が変化しても高精度に流量を測定可能なフローセンサを提供すること。【解決手段】 液体Lが流れる配管Pのうち水平に延在した部分の外周面に設置されるフローセンサ1であって、配管の外周面に巻き付けられる絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルムの表面に配管の軸線方向に互いに間隔を空けて形成された一対の温度センサ部3A,3Bと、絶縁性フィルムの表面に一対の温度センサ部の間で一対の温度センサ部と間隔を空けて形成された電気抵抗により発熱する発熱体4とを備え、発熱体が、配管の外周面の少なくとも下端部に配され、温度センサ部が、配管の周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部3aを備え、単位センサ部が、サーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部と、薄膜サーミスタ部に形成された一対の対向電極とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、配管を流れる液体の温度差で流量を測定可能なフローセンサに関する。
従来、発熱体を挟む2つの温度センサの温度差によって流体の流量を測定するフローセンサが知られている。例えば、特許文献1では、流体を通す管に取り付けた発熱体と、管の発熱体の上流側及び下流側にそれぞれ設けた上流側及び下流側温度検出手段と、両温度検出手段の検出温度差に基づいて管を通過する流体の流量を求める演算手段とを有した熱式流量計が記載されている。
また、特許文献2では、流体が流通するU字形流管と、U字形流管に巻き付けられた抵抗線の加熱手段と、加熱手段の前後でU字形流管に巻き付けられ温度を測定する一対の感熱抵抗線とを備えた熱式流量センサが記載されている。
さらに、特許文献3では、2つの感熱抵抗素子を支持している2つの基板にガスが流れる通路を形成する筒体が設けられ、その外表面上に抵抗線のヒータが巻きつけられているフローセンサが記載されている。
これらフローセンサは、温度を検出する一対のセンサだけでなく、一対のセンサの間に発熱体を設けることで、流量だけでなく流れの方向も検知することが可能であると共に、流れの方向にかかわらず、流量測定が可能である。
特開平5−107093号公報 特開平2−141621号公報 特開2005−24486号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記従来のフローセンサでは、配管に流れる流体が液体である場合、配管内の液体の液面高さが変化してしまうと、正確に流量を測定することができないという不都合があった。特に、配管に流れる液体が少量で液面が低いほど、流量測定の精度が低下してしまう問題があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、配管に流れる液体の液面高さが変化しても高精度に流量を測定可能なフローセンサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るフローセンサは、液体が流れる配管のうち水平に延在した部分の外周面に設置されるフローセンサであって、前記配管の外周面に貼り付けられる又は巻き付けられる絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの表面又は裏面に前記配管の軸線方向に互いに間隔を空けて形成された一対の温度センサ部と、前記絶縁性フィルムの表面又は裏面に一対の前記温度センサ部の間で一対の前記温度センサ部と間隔を空けて形成された電気抵抗により発熱する発熱体とを備え、前記発熱体が、前記配管の外周面の少なくとも下端部に配され、前記温度センサ部が、前記配管の周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部を備えていることを特徴とする。
このフローセンサでは、温度センサ部が、配管の周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部を備えているので、配管の周方向において液体が接触している部分に対向した単位センサ部の検出温度と、液体が接触していない部分に対向した単位センサ部の検出温度とから液体の液面高さが検出でき、液面高さに応じた液体の流量を算出することが可能になる。
すなわち、配管の周方向において液体が接触していない部分に対向していると共に同じ高さに並んだ上流側と下流側との一対の単位センサ部による検出温度差は、液体が接触している部分に対向していると共に同じ高さに並んだ上流側と下流側との一対の単位センサ部による検出温度差より小さく検出される。このように各高さの上流側と下流側とで対になる単位センサ部の検出温度差から液面高さを求めることができ、液面高さに応じた液体の流量を算出することができる。なお、単位センサ部は、少なくとも配管の下部と上部との2カ所に設置することが好ましいが、液面高さの検出精度を上げるためには、より多くの単位センサ部を配管の周方向に沿って並べることが望ましい。
なお、配管の外側に取り付けられるため、腐食性の液体等でも影響を受けずに、流量測定が可能である。
第2の発明に係るフローセンサは、第1の発明において、前記単位センサ部が、サーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部と、前記薄膜サーミスタ部に形成された一対の対向電極とを備えていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、単位センサ部が、サーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部と、薄膜サーミスタ部に形成された一対の対向電極とを備えているので、配管の外周面に貼り付け又は巻き付ける際に薄い薄膜サーミスタ部が絶縁性フィルムと共に曲げ易いと共に、膜状の薄膜サーミスタ部が面接触していることで、線状の抵抗体を用いた温度センサに比べて、より高精度な温度測定が可能になる。
第3の発明に係るフローセンサは、第2の発明において、前記発熱体と前記薄膜サーミスタ部とが、同じ材料で形成されていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、発熱体と薄膜サーミスタ部とが、同じ材料で形成されているので、同一プロセスで両者を同時に形成することができると共に、互いに異なる材料を用意する必要が無く、製造工程の削減及び材料コストの低減を図ることができる。
第4の発明に係るフローセンサは、第1から第3のいずれかの発明において、前記配管に接続され前記配管の一部となって液体が内部を流通する筒部材を備え、前記絶縁性フィルムが、前記筒部材の外周面に貼り付け又は巻き付けされていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、絶縁性フィルムが、筒部材の外周面に貼り付け又は巻き付けされているので、筒部材を配管に接続するだけで、容易にフローセンサを設置することができる。
第5の発明に係るフローセンサは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記絶縁性フィルムが、前記配管の全周にわたって巻回され、前記発熱体が、前記配管の略全周にわたって延在していることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、発熱体が、配管の略全周にわたって延在しているので、発熱体が配管の全周を加熱することができ、液面が高い場合も発熱体から液体に熱を効率的に加えることができる。
第6の発明に係るフローセンサは、第1から第5の発明のいずれかにおいて、複数の前記単位センサ部が、前記絶縁性フィルムの表面に互いに離間して形成され、前記絶縁性フィルムの裏面であって複数の前記単位センサ部に対向した部分に前記絶縁性フィルムより熱伝導性が高い複数のセンサ用熱伝導体膜が、互いに離間してパターン形成されていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、絶縁性フィルムの裏面であって複数の単位センサ部に対向した部分に絶縁性フィルムより熱伝導性が高い複数のセンサ用熱伝導体膜が、互いに離間してパターン形成されているので、センサ用熱伝導体膜によって各単位センサ部に高い熱伝導性で熱を伝えることができる。また、各センサ用熱伝導体膜は、互いに離間して接触していないため、熱伝導体膜間での直接の熱伝導がなく、隣接する他の単位センサ部への影響を抑制することができる。
第7の発明に係るフローセンサは、第1から第6の発明のいずれかにおいて、前記発熱体が、前記絶縁性フィルムの表面に形成され、前記絶縁性フィルムの裏面であって前記発熱体に対向した部分に前記絶縁性フィルムより熱伝導性が高い発熱体用熱伝導体膜がパターン形成されていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、絶縁性フィルムの裏面であって発熱体に対向した部分に絶縁性フィルムより熱伝導性が高い発熱体用熱伝導体膜がパターン形成されているので、発熱体用熱伝導体膜によって発熱体の熱を高い熱伝導性で直下の液体に伝えることができる。
第8の発明に係るフローセンサは、第1から第6の発明のいずれかにおいて、一対の前記温度センサ部が、前記絶縁性フィルムの表面に形成され、前記発熱体が、前記絶縁性フィルムの裏面に形成されていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、一対の温度センサ部が、絶縁性フィルムの表面に形成され、発熱体が、絶縁性フィルムの裏面に形成されているので、発熱体の熱がより液体に伝わりやすくなると共に、温度センサ部は発熱体の反対面に設けられているため、同一面に設けられている場合よりも、発熱体からの熱の影響がさらに抑制される。
第9の発明に係るフローセンサは、第1から第8の発明のいずれかにおいて、前記絶縁性フィルム、一対の前記温度センサ部及び前記発熱体を覆うケース部を備えていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、絶縁性フィルム、一対の温度センサ部及び発熱体を覆うケース部を備えているので、ケース部により外界の影響を遮断することができる。
第10の発明に係るフローセンサは、第1から第8の発明のいずれかにおいて、前記絶縁性フィルム、一対の前記温度センサ部及び前記発熱体を封止する絶縁性の被覆体を備えていることを特徴とする。
すなわち、このフローセンサでは、絶縁性フィルム、一対の温度センサ部及び発熱体を封止する絶縁性の被覆体を備えているので、被覆体により外界の影響を遮断することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るフローセンサによれば、温度センサ部が、配管の周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部を備えているので、配管の周方向において液体が接触している部分に対向した単位センサ部の検出温度と、液体が接触していない部分に対向した単位センサ部の検出温度とから液体の液面高さが検出でき、液面高さに応じた液体の流量を算出することが可能になる。
本発明に係るフローセンサの第1実施形態を示す構成図である。 第1実施形態において、筒部材取り付け前のフローセンサを示す平面図である。 第1実施形態において、フローセンサを示す軸線に沿った方向の断面図である。 第1実施形態において、液面が低い場合(a)と液面が高い場合(b)とのフローセンサを示す軸線に直交する方向の断面図である。 本発明に係るフローセンサの第2実施形態を示す断面図である。 本発明に係るフローセンサの第3実施形態において、筒部材取り付け前のフローセンサを示す平面図である。 本発明に係るフローセンサの第4実施形態を示す断面図である。 本発明に係るフローセンサの第5実施形態を示す断面図である。
以下、本発明に係るフローセンサにおける第1実施形態を、図1から図4を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる図面の一部では、各部を認識可能又は認識容易な大きさとするために必要に応じて縮尺を適宜変更している。
本実施形態のフローセンサ1は、図1から図3に示すように、液体Lが流れる配管Pのうち水平に延在した部分の外周面に設置されるフローセンサであって、配管Pの外周面に貼り付けられる又は巻き付けられる絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルム2の表面又は裏面に配管Pの軸線方向に互いに間隔を空けて形成された一対の温度センサ部3A,3Bと、絶縁性フィルム2の表面又は裏面に一対の温度センサ部3A,3Bの間で一対の温度センサ部3A,3Bと間隔を空けて形成された電気抵抗により発熱する発熱体4とを備えている。なお、本実施形態では、一対の温度センサ部3A,3Bと発熱体4とが絶縁性フィルム2の表面に設けられている。
また、本実施形態のフローセンサ1は、配管Pに接続され配管Pの一部となって液体Lが内部を流通する筒部材7を備えている。本実施形態では、配管Pと同じ内径とされた円筒状の筒部材7を配管Pの途中に接続している。
上記発熱体4は、配管Pの外周面の少なくとも下端部に配されている。本実施形態では、配管Pの外周面の下端部に発熱体4を配している。
上記温度センサ部3A,3Bは、配管Pの周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部3aを備えている。
上記単位センサ部3aは、サーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部5と、薄膜サーミスタ部5の上又は下に互いに対向して形成された一対の対向電極6とを備えている。なお、本実施形態では、一対の対向電極6は、薄膜サーミスタ部5の上に形成されている。
また、絶縁性フィルム2は、配管Pの全周にわたって巻回されている。なお、本実施形態では、配管Pに接続されて配管Pの一部を構成している筒部材7に絶縁性フィルム2を巻回してフローセンサ1を取り付けているが、筒部材7を使用せず、配管Pに絶縁性フィルム2を直接巻回してフローセンサ1を取り付けても構わない。
さらに、複数の単位センサ部3aは、配管Pの周方向に互いに等間隔に離間して全周にわたって並んでいる。本実施形態では、図2及び図4に示すように、6つの単位センサ部3aが周方向に設置されており、そのうちの2つは下端部と上端部とに配されている。
なお、単位センサ部3aは、少なくとも配管Pの下部と上部との2カ所に設置することが好ましいが、液面高さの検出精度を上げるためには、より多くの単位センサ部3aを配管Pの周方向に沿って並べることが望ましい。
上記絶縁性フィルム2は、図2に示すように、長方形状又は帯状に形成されており、複数の単位センサ部3aは、絶縁性フィルム2の長手方向に並んで設けられている。
したがって、本実施形態では、絶縁性フィルム2が、長手方向を筒部材7の周方向に沿わせて筒部材7の外周面に裏面側を向けて巻き付けた状態で取り付けられている。なお、絶縁性フィルム2を筒部材7に固定するため、接着剤で筒部材7の外周面に接着しても構わない。
上記絶縁性フィルム2は、例えば厚さ7.5〜125μmのポリイミド樹脂シートで形成されている。なお、絶縁性フィルム2は、他にPET:ポリエチレンテレフタレート,PEN:ポリエチレンナフタレート,LCP:液晶ポリマー等でも作製できる。
複数の単位センサ部3aは、絶縁性フィルム2の表面に互いに離間して形成され、図3に示すように、絶縁性フィルム2の裏面であって複数の単位センサ部3aに対向した部分に絶縁性フィルム2より熱伝導性が高い複数のセンサ用熱伝導体膜8が、互いに離間してパターン形成されている。
また、絶縁性フィルム2の裏面であって発熱体4に対向した部分には、絶縁性フィルム2より熱伝導性が高い発熱体用熱伝導体膜9がパターン形成されている。
上記センサ用熱伝導体膜8及び発熱体用熱伝導体膜9は、例えば銅箔等の金属膜で単位センサ部3a又は発熱体4の形状に応じて矩形状等に形成されている。
上記薄膜サーミスタ部5は、フレキシブル性を有したサーミスタ膜であって、例えばスパッタリングで成膜されたM−Al−N膜(但し、MはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni及びCuの少なくとも1種を示す)である。
すなわち、薄膜サーミスタ部5は、一般式:MAl(但し、MはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni及びCuの少なくとも1種を示す。0.70≦y/(x+y)≦0.98、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。なお、これらの膜については、フレキシブル性と良好なサーミスタ特性とが確認されている。また、薄膜サーミスタ部5には、サーミスタ特性を大きく変えない範囲内において、酸素が含まれていてもよい。
なお、本実施形態では、特にTi−Al−Nのサーミスタ材料で矩形状に形成された薄膜サーミスタ部5を採用している。すなわち、この薄膜サーミスタ部5は、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。
上記発熱体4は、短くジグザグに屈曲した線状にパターン形成され、例えば通電により加熱する抵抗加熱が可能なニッケル膜やサーミスタ膜等でパターン形成されている。特に、発熱体4と薄膜サーミスタ部5とを同じ材料で形成することが好ましい。本実施形態では、上記Ti−Al−Nで発熱体4も形成している。この場合、薄膜サーミスタ部5をスパッタリング等で形成する際に、同時に発熱体4も成膜し、パターニングも両者を同時に行う。
上記一対の対向電極6は、互いに対向して櫛型状にパターン形成された櫛型電極であり、交互に配された複数の櫛部6aを有している。
これら一対の対向電極6は、例えば膜厚5〜100nmのCr又はNiCrの接合層と、該接合層上にAu等の貴金属で膜厚50〜1000nm形成された電極層とを有している。
一対の対向電極6の基端部には、一対のセンサ用パッド部6bが設けられており、外部の回路と接続可能とされている。
また、発熱体4の両端部には、センサ用パッド部6bと並んで配された一対の発熱体用パッド部4aが設けられている。
なお、ポリイミド樹脂等で形成された薄い絶縁性保護膜を、センサ用パッド部6b及び発熱体用パッド部4aを除き、一対の対向電極6を含む薄膜サーミスタ部5上や発熱体4上に、スクリーン印刷等で部分的にパターン形成しても構わない。
図1及び図3中、液体Lの流れる方向は、二点鎖線の矢印で示している。また、図2中、一対の対向電極6、薄膜サーミスタ部5及び発熱体4には、ハッチングを施している。
各単位センサ部3aのセンサ用パッド部6bには、それぞれ単位センサ部3aの出力に基づいて液体Lの温度を算出する一対の温度演算部11が接続されている。一対の温度演算部11は、それぞれ対応する上流側の温度センサ部3Aと下流側の温度センサ部3Bとの各単位センサ部3aに接続されている。
また、発熱体4の発熱体用パッド部4aには、発熱体4の温度を所定の温度に制御する発熱体制御部12が接続されている。
さらに、一対の温度演算部11と発熱体制御部12とには、算出した一対の温度センサ部3A,3Bの各単位センサ部3aにおける各検出温度及び検出温度差と、発熱体4による液体Lへの加熱量と、液体Lの物性値とに基づいて液体Lの液面レベルと液体Lの流量とを算出する流量演算装置13が接続されている。
本実施形態のフローセンサ1において、液体Lの液面高さを検出するには、例えば、図4の(a)に示すように、液体Lの液面が低い場合、上端部に位置する単位センサ部3aと、上端から一段下に位置する単位センサ部3aは、対向する筒部材7の内周面に液体Lが接触していないため、同じ高さの上流側と下流側との一対の単位センサ部3aによる検出温度差が小さくなる。また、下端部に位置する単位センサ部3aと、下端から1段上に位置する単位センサ部3aは、対向する筒部材7の内周面に液体Lが接触しているため、同じ高さの上流側と下流側との一対の単位センサ部3aによる検出温度差が大きくなる。これらから液面が下端から1段上の単位センサ部3aと2段上の単位センサ部3aとの間にあることが検出される。したがって、この液面の高さに基づいて液体Lの流量を算出することができる。
また、図4の(b)に示すように、液体Lの液面が高い場合、上端部に位置する単位センサ部3aは、対向する筒部材7の内周面に液体Lが接触していないため、同じ高さの上流側と下流側との一対の単位センサ部3aによる検出温度差が小さくなる。また、下端部に位置する単位センサ部3aと、下端から1段上及び2段上に位置する単位センサ部3aは、対向する筒部材7の内周面に液体Lが接触しているため、同じ高さの上流側と下流側との一対の単位センサ部3aによる検出温度差が大きくなる。これらから液面が上端の単位センサ部3aと上端から1段下の単位センサ部3aとの間にあることが検出される。したがって、この液面の高さに基づいて液体Lの流量を算出することができる。
このように本実施形態のフローセンサ1では、温度センサ部3A,3Bが、配管Pの周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部3aを備えているので、図4に示すように、配管Pの周方向において筒部材7の内周面で液体Lが接触している部分に対向した下部の単位センサ部3aの検出温度と、液体Lが接触していない部分に対向した上部の単位センサ部3aの検出温度とから液体Lの液面高さが検出でき、液面高さに応じた液体Lの流量を算出することが可能になる。
すなわち、配管Pの周方向において液体Lが接触していない部分に対向していると共に同じ高さに並んだ上流側と下流側との一対の単位センサ部3a(上部の単位センサ部3a)による検出温度差は、液体Lが接触している部分に対向していると共に同じ高さに並んだ上流側と下流側との一対の単位センサ部3a(下部の単位センサ部3a)による検出温度差より小さく検出される。このように各高さの上流側と下流側とで対になる単位センサ部3aの検出温度差から液面高さを求めることができ、液面高さに応じた液体Lの流量を算出することができる。なお、配管Pの外側に取り付けられるため、腐食性の液体等でも影響を受けずに、流量測定が可能である。
また、単位センサ部3aが、サーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部5と、薄膜サーミスタ部5に形成された一対の対向電極6とを備えているので、配管Pの外周面に貼り付け又は巻き付ける際に薄い薄膜サーミスタ部5が絶縁性フィルム2と共に曲げ易いと共に、膜状の薄膜サーミスタ部5が面接触していることで、線状の抵抗体を用いた温度センサに比べて、より高精度な温度測定が可能になる。
また、絶縁性フィルム2が、筒部材7の外周面に貼り付け又は巻き付けされているので、筒部材7を配管Pに接続するだけで、容易にフローセンサ1を設置することができる。
また、絶縁性フィルム2の裏面であって複数の単位センサ部3aに対向した部分に絶縁性フィルム2より熱伝導性が高い複数のセンサ用熱伝導体膜8が、互いに離間してパターン形成されているので、センサ用熱伝導体膜8によって各単位センサ部3aに高い熱伝導性で熱を伝えることができる。また、各センサ用熱伝導体膜8は、互いに離間して接触していないため、熱伝導体膜間での直接の熱伝導がなく、隣接する他の単位センサ部3aへの影響を抑制することができる。
さらに、絶縁性フィルム2の裏面であって発熱体4に対向した部分に絶縁性フィルム2より熱伝導性が高い発熱体用熱伝導体膜9がパターン形成されているので、発熱体用熱伝導体膜9によって発熱体4の熱を高い熱伝導性で直下の液体Lに伝えることができる。
さらに、薄膜サーミスタ部5が、上記MAlで示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相であるので、非焼成で成膜可能で柔軟性を有して高B定数の薄膜サーミスタ部5により、絶縁性フィルム2の曲げに追従して柔軟に薄膜サーミスタ部5が湾曲可能であると共に、高精度な温度測定が可能になる。
また、発熱体4と薄膜サーミスタ部5とを同じ材料で形成することで、同一プロセスで両者を同時に形成することができると共に、互いに異なる材料を用意する必要が無く、製造工程の削減及び材料コストの低減を図ることができる。
次に、本発明に係るフローセンサの第2から第5実施形態について、図4から図8を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4が、いずれも絶縁性フィルム2の表面に形成されているのに対し、第2実施形態のフローセンサ21では、図5に示すように、一対の温度センサ部3A,3Bが、絶縁性フィルム2の表面に形成され、発熱体4が、絶縁性フィルム2の裏面に形成されている点である。
また、第2実施形態では、発熱体用絶縁膜29が発熱体4を覆ってパターン形成されている。特に、金属製の筒部材7を採用した場合、発熱体4と筒部材7との電気的絶縁を図るために、発熱体4を発熱体用絶縁膜29で覆うことが好ましい。
このように第2実施形態のフローセンサ21では、一対の温度センサ部3A,3Bが、絶縁性フィルム2の表面に形成され、発熱体4が、絶縁性フィルム2の裏面に形成されているので、発熱体4の熱がより液体に伝わりやすくなると共に、温度センサ部3A,3Bは発熱体4の反対面に設けられているため、同一面に設けられている場合よりも、発熱体4からの熱の影響がさらに抑制される。
次に、第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、発熱体4が配管P(筒部材7)の下部にだけ対向して部分的に設けられているのに対し、第3実施形態のフローセンサでは、図6に示すように、発熱体34が、配管P(筒部材7)の略全周にわたって延在している点である。
すなわち、第3実施形態では、発熱体34が絶縁性フィルム2の長手方向に沿って一対の温度センサ部3A,3Bの間で延在している。この発熱体34は、ミアンダ状に折り返しジグザグに屈曲した線状にパターン形成されている。すなわち、発熱体34は、絶縁性フィルム2の一端近傍に配された一方の発熱体用パッド部4aから絶縁性フィルム2の長手方向に直線状に延在し、絶縁性フィルム2の他端近傍で折り返した後、絶縁性フィルム2の一端近傍までミアンダ形状を有して他方の発熱体用パッド部4aまで延在している。
このように第3実施形態のフローセンサでは、発熱体34が、配管Pの略全周にわたって延在しているので、発熱体34が配管の全周を加熱することができ、液面が高い場合も発熱体34から液体Lに熱を効率的に加えることができる。
次に、第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4が外部に露出しているのに対し、第4実施形態のフローセンサ41では、図7に示すように、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を覆うケース部42を備えている点である。
すなわち、第4実施形態では、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を囲んだ状態で内部を密封したケース部42が筒部材7の外周面に取り付けられている。
上記ケース部42は、例えば内部に絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を密封状態で収納した内部空間を有する樹脂製等の円筒状部材である。
このように第4実施形態のフローセンサ41では、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を覆うケース部42を備えているので、ケース部42により外界の影響を遮断することができる。
次に、第5実施形態と第4実施形態との異なる点は、第4実施形態では、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4をケース部42で覆っているのに対し、第5実施形態のフローセンサ51では、図8に示すように、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を封止する絶縁性の被覆体52を備えている点である。
すなわち、第5実施形態では、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を封止した樹脂等の被覆体52が筒部材7の外周面に形成されている。この被覆体52は、筒部材7の外周面に密着した状態で円筒状に樹脂等で成形されている。
上記被覆体52は、熱硬化性樹脂等の絶縁材料で形成され、特に、絶縁性フィルム2よりも熱伝導率が小さい材料を採用することが好ましい。
このように第5実施形態のフローセンサ51では、絶縁性フィルム2、一対の温度センサ部3A,3B及び発熱体4を封止する絶縁性の被覆体52を備えているので、被覆体52により外界の影響を遮断することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、薄膜サーミスタ部の上に一対の対向電極が形成されているが、薄膜サーミスタ部の下、すなわち薄膜サーミスタ部と絶縁性フィルムとの間に一対の対向電極を形成しても構わない。
また、上記各実施形態のように、配管の全周にわたって絶縁性フィルムを巻回し、単位センサ部も全周にわたって等間隔に配列させることが好ましいが、配管の周方向の一部、例えば半周にわたって絶縁性フィルムを貼り付け、単位センサ部も前記半周にわたって配列させても構わない。
また、上記各実施形態では、一対の温度センサ部が絶縁性フィルムの表面に設けられているが、絶縁性フィルムの裏面に設けても構わない。
1,21,41,51…フローセンサ、2…絶縁性フィルム、3A,3B…温度センサ部、3a…単位センサ部、4…発熱体、5…薄膜サーミスタ部、6…対向電極、7…筒部材、8…センサ用熱伝導体膜、9…発熱体用熱伝導体膜、42…ケース部、52…被覆体、L…液体、P…配管

Claims (10)

  1. 液体が流れる配管のうち水平に延在した部分の外周面に設置されるフローセンサであって、
    前記配管の外周面に貼り付けられる又は巻き付けられる絶縁性フィルムと、
    前記絶縁性フィルムの表面又は裏面に前記配管の軸線方向に互いに間隔を空けて形成された一対の温度センサ部と、
    前記絶縁性フィルムの表面又は裏面に一対の前記温度センサ部の間で一対の前記温度センサ部と間隔を空けて形成された電気抵抗により発熱する発熱体とを備え、
    前記発熱体が、前記配管の外周面の少なくとも下端部に配され、
    前記温度センサ部が、前記配管の周方向において下端部から上端部まで並んだ複数の単位センサ部を備えていることを特徴とするフローセンサ。
  2. 請求項1に記載のフローセンサにおいて、
    前記単位センサ部が、サーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部と、
    前記薄膜サーミスタ部に形成された一対の対向電極とを備えていることを特徴とするフローセンサ。
  3. 請求項2に記載のフローセンサにおいて、
    前記発熱体と前記薄膜サーミスタ部とが、同じ材料で形成されていることを特徴とするフローセンサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    前記配管に接続され前記配管の一部となって液体が内部を流通する筒部材を備え、
    前記絶縁性フィルムが、前記筒部材の外周面に貼り付け又は巻き付けされていることを特徴とするフローセンサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    前記絶縁性フィルムが、前記配管の全周にわたって巻回され、
    前記発熱体が、前記配管の略全周にわたって延在していることを特徴とするフローセンサ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    複数の前記単位センサ部が、前記絶縁性フィルムの表面に互いに離間して形成され、
    前記絶縁性フィルムの裏面であって複数の前記単位センサ部に対向した部分に前記絶縁性フィルムより熱伝導性が高い複数のセンサ用熱伝導体膜が、互いに離間してパターン形成されていることを特徴とするフローセンサ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    前記発熱体が、前記絶縁性フィルムの表面に形成され、
    前記絶縁性フィルムの裏面であって前記発熱体に対向した部分に前記絶縁性フィルムより熱伝導性が高い発熱体用熱伝導体膜がパターン形成されていることを特徴とするフローセンサ。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    一対の前記温度センサ部が、前記絶縁性フィルムの表面に形成され、
    前記発熱体が、前記絶縁性フィルムの裏面に形成されていることを特徴とするフローセンサ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    前記絶縁性フィルム、一対の前記温度センサ部及び前記発熱体を覆うケース部を備えていることを特徴とするフローセンサ。
  10. 請求項1から8のいずれか一項に記載のフローセンサにおいて、
    前記絶縁性フィルム、一対の前記温度センサ部及び前記発熱体を封止する絶縁性の被覆体を備えていることを特徴とするフローセンサ。
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WO2025033220A1 (ja) * 2023-08-10 2025-02-13 株式会社村田製作所 流速測定装置

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