JP2018154792A - 着色剤および着色組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(1)で表されるフタロシアニン化合物と、りん酸ジフェニル及びジフェニルフォスフィン酸に代表される2種類のリン酸化合物とを反応させてえられる着色剤を含む、着色組成物。
[Xは、ハロゲン原子;nは、4〜16;但し、Xの置換数の平均値が、6〜15、分布幅が、4以上;Yは、−OH又は−Cl]
【選択図】なし
Description
下記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物と反応試薬とを反応させて得られる着色剤の製造方法であって、反応試剤として、少なくとも下記一般式(2)および(3)の2種類のリン酸化合物を用いることを特徴とする着色剤の製造方法である。
一般式(1)
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物と反応させるリン酸化合物である反応試剤とは、一般式(1)中のAlと結合する水酸基と反応し得る反応試剤を意味する。本製造方法では、リン酸化合物として、少なくとも2種類のリン酸化合物である反応試剤を用いるが、3種類以上の反応試剤を用いても構わない。リン酸化合物は、予め混合して一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物と反応させても、反応中に添加順序を変えながら順次添加しても構わないが、均一な品質の着色剤を得る上では、予め混合して一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物と反応させることが好ましい。
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物と、少なくとも2種類のリン酸化合物とを反応する際に用いられる有機溶媒(着色組成物に用いられる「有機溶剤」と区別するため「反応溶媒」ということがある)としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールに代表される一価のアルコール系溶媒、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、もしくはトリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール系溶媒、1−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリジノン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロパンアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、尿素、もしくはテトラメチル尿素等のようなアミド系溶媒、その他、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、もしくはトリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級モノアルキルエーテル系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル(モノグライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、もしくはトリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)等のポリエーテル系溶媒、スルホラン、ジメチルスルホキシド、もしくは3−スルホレン等の含イオウ系溶媒、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能系溶媒、酢酸、マレイン酸、ドコサヘキサエン酸、トリクロロ酢酸、もしくはトリフルオロ酢酸等のカルボン酸系溶媒、メタンスルホン酸、もしくはトリフルオロスルホン酸等のスルホン酸系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられるが、溶解性の観点から、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価のアルコール系溶媒や、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒を用いることが好ましい。中でも、一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物および2種類の反応試剤と反応して生成する着色剤の溶解性が良好であるジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒がさらに好ましい。これらの反応溶媒は、単独で、若しくは2種以上を混合して用いることができる。
本発明の着色組成物は、さらに色度調整するため等に、本発明の効果を損なわない範囲で緑色色素を含有してもよい。緑色色素としては、特に制限はないが、一般的には、緑色顔料又は緑色染料が挙げられる。
本発明の着色組成物は、さらに色度調整するため等に、本発明の効果を損なわない範囲で黄色色素を含有してもよい。黄色色素としては、特に制限はないが、一般的には、黄色顔料又は黄色染料が挙げられる。
本発明の着色組成物に用いられる着色剤は、高い明度および高いコントラストを得るため、必要に応じてソルトミリング処理等により、着色剤粒子の微細化を施すことにより、カラーフィルタ用着色剤として好適に使用することができる。着色剤の体積平均一次粒子径は、着色剤担体中への分散性を高めるために、10nm以上であることが好ましい。また、コントラストが高いフィルタセグメントを得るためには、80nm以下であることが好ましい。特に好ましい範囲は、20〜60nmの範囲である。
バインダー樹脂は、顔料や色素などの着色剤、特に一般式(4)および(5)で表されるフタロシアニン化合物を分散するものであって、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
バインダー樹脂に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもアクリル樹脂を用いることが好ましい。
方法(a)としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、不飽和エチレン性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
方法(b)としては、水酸基を有する不飽和エチレン性単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
バインダー樹脂に用いる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、カルド樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂、カルド樹脂、またはメラミン樹脂が好ましい。
<有機溶剤>
本発明の着色組成物には、着色剤を充分にモノマー、樹脂などに溶解させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させる。
本発明の着色組成物は一般式(4)および(5)で表されるフタロシアニン化合物を含む着色剤を、前記樹脂と、必要に応じて溶剤とからなる着色剤担体中に、好ましくは色素誘導体などの分散助剤と一緒に、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、又はアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、一般式(1)で表されるフタロシアニン顔料の溶解性が高い場合、具体的には使用する有機溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
着色剤を着色剤担体中に分散する際には、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、着色剤の分散に優れ、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、分光透過率の高いカラーフィルタが得られる。
本発明の着色組成物は、光重合開始剤を含有させることができる。光重合開始剤を使用する際の配合量は一般式(4)および(5)で表されるフタロシアニン化合物を含む着色剤100質量部に対し、5〜200質量部であることが好ましく、光硬化性の観点から10〜150質量部であることがより好ましい。
本発明の光重合性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
さらに、本発明の着色組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤としては、ベンゾフェノン誘導体、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン誘導体、ベンジルやカンファーキノンなどに代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の着色組成物は、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有することができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(5−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。
これらの多官能チオールは、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
また、本発明の着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、及びN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
本発明の着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の合計100質量%中、0.003〜0.5質量%用いることが好ましい。
また本発明の着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。前記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、0.01〜15質量部が好ましい。
本発明の着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備する。また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、および黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストであり、かつ量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性制御も重要であり、分散剤や体質顔料によってインキ粘度の調整も行うことができる。
樹脂の重合平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
樹脂溶液0.5〜1.0部に、アセトン80mlおよび水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の固形分濃度から、樹脂の固形分あたりの酸価を算出した。
顔料中のハロゲン置換平均数は、顔料を酸素燃焼フラスコ法にて燃焼させ、該燃焼物を水に吸収させた液体を、イオンクロマトグラフ(ICS−2000イオンクロマトグラフィー、DIONEX社製)により分析してハロゲン量を定量し、ハロゲン置換平均数に換算することで得た。
顔料中のハロゲン分布幅は、飛行時間型質量分析装置(autoflexIII(TOF−MS)、ブルカー・ダルトニクス社製)を用いて決定した。ハロゲンの含有量は顔料粉末を質量分析して得られたマススペクトラムにおいて、各成分に相当する分子イオンピークの信号強度(各ピーク値)と、各ピーク値を積算した値(全ピーク値)とを算出し、全ピーク値に対する各ピーク値の割合より求めた。ハロゲン分布幅は、全ピーク値に対する各ピーク値の割合が1%以上のピークの数をカウントし、ハロゲン分布幅とした。
着色剤中に含まれる化合物の同定と比率の決定は、上記ハロゲン分布幅の同定と同様にTOF−MSを用いた。
フタロシアニン顔料および黄色着色剤の体積平均一次粒子径(MV)は、日立ハイテクノロジーズ社製透過型電子顕微鏡(TEM)「H−7650」と下記計算式によって求めた。まず、TEMによって着色剤粒子を撮影した。得られた画像にて、着色剤粒子の任意の100個を選び、その一次粒子の短軸径と長軸径の平均値を着色剤粒子の粒径(d)とし、次いで個々の着色剤を求めた粒径(d)を有する球とみなして、それぞれ粒子の体積(V)を求め、この作業を100個の着色剤粒子について行い、そこから下記式(1)を用いて算出した。
式(1) MV=Σ(V・d)/Σ(V)
(アクリル樹脂溶液1の調整)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)7.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、重量平均分子量(Mw)26000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
(樹脂型分散剤溶液1の調整)
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、AIBN(2,2'−アゾビスイソブチロニトリル)1.0質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート186質量部を仕込み、引き続きメチルメタクリレート27質量部、ブチルメタクリレート27質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート21質量部、ベンジルメタクリレート18質量部及びクミルジチオベンゾエート3.6質量部を仕込んで、30分間窒素置換した。その後ゆるやかに攪拌して、反応溶液の温度を60℃に上昇させ、この温度を24時間保持してリビングラジカル重合を行った。次いで、この反応溶液に、AIBN1.0質量部及びジメチルアミノエチルメタクリレート35質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70質量部に溶解させ30分間窒素置換した溶液を添加し、60℃で24時間リビングラジカル重合することによりブロック共重合体の溶液を得た。得られたブロック共重合体溶液に、塩化ベンジル25質量部とプロピレングリコールモノメチルエーテル50質量部を添加し、80℃で2時間反応を行い、固形分濃度を40%に調整することによって、樹脂型分散剤溶液1を得た。樹脂型分散剤1は、メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド及びジメチルアミノエチルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するAブロックと、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート及びベンジルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するBブロックからなる、ブロック共重合体である。プロトンNMR測定の結果、各繰り返し単位の共重合比は、メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド/ジメチルアミノエチルメタクリレート/メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルメタクリレート/ベンジルメタクリレート=34/4/18/18/14/12(質量比)であった。
[製造例1]
(フタロシアニン顔料PC−1の製造)
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(P−1)50部、N−ブロモスクシンイミド(NBS)99.1部を加え撹拌し、20℃、3時間、反応させた。その後、3℃の氷水5000部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。ビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥して、フタロシアニン顔料(PC−1)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−2の製造)
ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(P−1)50部をクロロアルミニウムフタロシアニン(P−2)50部に、NBS99.1部を1,2−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)104.4部に、反応時間を3時間から4時間に変更した以外は、製造例1と同様な操作を行い、フタロシアニン化合物(PC−2)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−3の製造方法)
DBDMHの量、反応時間を表1に記載した条件にそれぞれ変更した以外は、製造例2と同様な操作を行い、フタロシアニン化合物(PC−3)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−4の製造方法)
臭化アルミニウム203部、臭化ナトリウム47部および臭化第二鉄5部を加温して溶融し、140℃でクロロアルミニウムフタロシアニン(P−2)50部を加えた。160℃に昇温して臭素173.7部を吹き込みながら、160℃にて6時間反応させた。3℃の氷水2500部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。残渣を1%塩酸水溶液、温水、1%水酸化ナトリウム水溶液洗、温水の順で洗浄し、その後、乾燥して臭素化アルミニウムフタロシアニン98部を得た。得られた粗製臭素化アルミニウムフタロシアニンを濃硫酸980部に溶解し、50℃で3時間撹拌した。その後、3℃の氷水9800部に上記硫酸溶液を注入し、析出した固体をろ取、水洗し、乾燥させた。次いでビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥してフタロシアニン顔料(PC−4)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−5、6の製造方法)
臭素の量、反応時間を表1に記載した条件にそれぞれ変更した以外は、製造例4と同様な操作を行い、それぞれフタロシアニン顔料(PC−5、PC−6)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−7の製造方法)
三つ口フラスコに、塩化アルミニウム250部、塩化ナトリウム60部、ヨウ素2.25部加え150℃、30分間撹拌した。そこへヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(P1)50部加え、155℃、30分間撹拌し、溶解させた。さらにトリクロロイソシアヌル酸58.5部加え、190℃、5時間撹拌した。その後、3℃の氷水5000部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。ビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥して、フタロシアニン顔料(PC-7)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−8の製造方法)
トリクロロイソシアヌル酸の量、反応時間を表1に記載した条件にそれぞれ変更した以外は、製造例7と同様な操作を行い、それぞれフタロシアニン顔料(PC−8)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−9の製造方法)
反応容器中で、濃硫酸1500部にクロロアルミニウムフタロシアニン(P−2)100部を氷浴下にて加えた。その後、トリクロロイソシアヌル酸45.0部を徐々に加え、25℃で3時間撹拌を行った。その後、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)210.0部を徐々に加え、25℃で5時間撹拌を行った。続けて、この硫酸溶液を3℃の冷水9000部に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、165.7部のフタロシアニン顔料(PC-9)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−10の製造方法)
反応容器中で、濃硫酸1500部にクロロアルミニウムフタロシアニン(P−2)100部を氷浴下にて加えた。その後、トリクロロイソシアヌル酸125.0部を徐々に加え、25℃で3時間撹拌を行った。その後、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)155.0部を徐々に加え、25℃で5時間撹拌を行った。続けて、この硫酸溶液を3℃の冷水9000部に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、157.1部のフタロシアニン顔料(PC−10)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
(フタロシアニン顔料PC−11の製造方法)
反応容器中で、濃硫酸1500部にクロロアルミニウムフタロシアニン(P−2)100部を氷浴下にて加えた。その後、トリクロロイソシアヌル酸45.0部を徐々に加え、25℃で3時間撹拌を行った。その後、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン(DIDMH)205.0部を徐々に加え、25℃で5時間撹拌を行った。続けて、この硫酸溶液を3℃の冷水9000部に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、145.3部のフタロシアニン顔料(PC−11)を得た。収量、収率、Xで表されるハロゲン原子の置換数の平均値、ハロゲン分布幅については表1の通りであった。
[実施例1](着色剤PG−1の製造方法)
3口フラスコに、N−メチルピロリドンを500部、PC−1を50部およびリン酸ジフェニル11.5部、ジフェニルフォスフィン酸1.6部を加え、90℃に加熱し、8時間反応させた。これを室温まで冷却後、水4000部にこの反応液を注入した。生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、着色剤(PG−1)を得た。着色剤の主成分のモル比率、体積平均一次粒子径については表2の通りであった。
フタロシアニン顔料(PC−2〜PC−11)、反応試薬を表2に記載した条件にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、それぞれ着色剤(PG−2〜PG−21)を得た。着色剤の主成分のモル比率、体積平均一次粒子径については表2の通りであった。
着色剤PG−1のPC−1をP−1、リン酸ジフェニル11.5部を21.4部、ジフェニルフォスフィン酸1.6部を2.9部に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、着色剤PG−22(PCY−30/PCY−31(モル比90.1:9.9))を得た。収量は54.3部、体積平均一次粒子径は30nmであった。
着色剤PG−1のPC−1をPC−3、リン酸ジフェニル11.5部を10.2部、ジフェニルフォスフィン酸1.6部を0部に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、着色剤PG−23(PCY−5)を得た。収量は52.1部、体積平均一次粒子径は27nmであった。
着色剤PG−1のPC−1をPC−3、リン酸ジフェニル11.5部を0部、ジフェニルフォスフィン酸1.6部を8.9部に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、PCY−6を得た。収量は51.3部、体積平均一次粒子径は27nmであった。PCY−5 471.2部とPCY−6 51.3部を均一混ざるように混合し、PG−24を得た。
(微細化緑色顔料(PG58−1)の製造)
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメント グリーン58(DIC社製「FASTOGEN GREEN A110」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化緑色顔料(PG58−1)を得た。
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメント グリーン7(CLARIANT社製「GreenGNX」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化緑色顔料(PG7−1)を得た。
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメント グリーン36(CLARIANT社製「Green8G」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化緑色顔料(PG36−1)を得た。
ニッケル錯体系黄色顔料C.I.ピグメント イエロー150(ランクセス社製「E−4GN」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化黄色顔料(PY150−1)を得た。
キノフタロン系黄色顔料C.I.ピグメント イエロー138(BASF社製「Paliotol Yellow L 0962HD」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化黄色顔料(PY138−1)を得た。
特許第5267696号に記載の合成方法に従い、下記式(1)で表されるキノフタロン化合物を得た。このキノフタロン化合物200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化黄色顔料(Y5267696−1)を得た。
イソインドリン系黄色顔料C.I.ピグメント イエロー 139(BASF社製「Paliotol Yellow L 2146HD」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化黄色顔料(PY139−1)を得た。
ジケトピロロピロール顔料C.I.ピグメント レッド254(BASF社製「B−CF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の微細化ジケトピロロピロール顔料(PR254−1)を得た。
アントラキノン系赤色顔料C.I.ピグメント レッド177(BASF社製「クロモフタルレッド A2B」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、アントラキノン系の微細化赤色顔料(PR177−1)を得た。
フタロシアニン系青色顔料C.I.ピグメント ブルー15:6(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE ES」、比表面積60m2/g)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化青色顔料(PB15:6−1)を得た。
ジオキサジン系紫色顔料C.I.ピグメント バイオレット23(トーヨーカラー社製「LIONOGEN VIOLET RL」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、紫色微細化紫色顔料(PV23−1)を得た。
上記で作成した顔料について、着色組成物の一態様である顔料分散体を製造した。
[実施例22]
(顔料分散体(GP−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が20質量%の顔料分散体(GP−1)を作製した。
着色剤(PG−1) :11.0部
アクリル樹脂溶液1 :17.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC) :66.5部
樹脂型分散剤溶液1 : 5.0部
(顔料分散体(GP−2〜24))
着色剤(PG−1)を、(PG−2)〜(PG−24)にそれぞれ変更した以外は、実施例21と同様の方法で顔料分散体(GP−2〜24)をそれぞれ作製した。
得られた顔料分散体について、下記評価を行った。結果を表3に示す。
(初期粘度)
顔料分散体の粘度は、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃における初期粘度を測定し、以下の基準で評価した。
◎:10mPa・s未満:極めて良好
〇:10mPa・s以上、15mPa・s未満:良好
△:15mPa・s以上、20mPa・s未満:実用可能
×:20mPa・s以上の場合:不良
得られた顔料分散体について、40℃の恒温機に1週間保存して経時促進させた後、経時後の着色組成物の粘度を前記粘度測定と同じ方法で測定し、40℃で1週間保存した前後の粘度の変化率を計算し、以下の基準で評価した。
◎:粘度変化率が±10%未満で、沈降物を生じなかった場合:極めて良好
〇:粘度変化率が±10%以上15%未満で、沈降物を生じなかった場合:良好
△:粘度変化率が±15%以上20%未満で、沈降物を生じなかった場合:実用可能
×:粘度変化率が±20%を超える場合、又は粘度変化率が±20%以内であっても沈降物を生じていた場合:不良
液晶ディスプレー用バックライトユニットから出た光は、偏光板を通過して偏光され、ガラス基板上に塗布された着色組成物の塗膜を通過し、もう一方の偏光板に到達する。この際、偏光板と偏光板の偏光面が並行であれば、光は偏光板を透過するが、偏光面が直交している場合には光は偏光板により遮断される。しかし、偏光板によって偏光された光が着色組成物の塗膜を通過する際に、着色剤粒子によって散乱等が起こり、偏光面の一部にずれが生じると、偏光板が並行のときは透過する光量が減り、偏光板が直交のときは一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が並行の際の輝度と、直交の際の輝度との比を、コントラスト比として算出した。
(コントラスト比)=(並行のときの輝度)/(直交のときの輝度)
従って、塗膜中の着色剤により散乱が起こると、並行のときの輝度が低下し、かつ直交のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。なお、輝度計としては色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)、偏光板としては偏光板(日東電工社製「NPF−G1220DUN」)を用いた。測定に際しては、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色マスクを介して測定した。
◎:20000以上:極めて良好
○:15000以上〜20000未満:良好
△:10000以上〜15000未満:実用可能
×:10000未満:不良
異物発生の評価は、透明基板上に乾燥塗膜が約2.0μmとなるように着色組成物を塗布し、オーブンで250℃60分間加熱、放冷することで得た塗膜基板の塗膜中の異物の数を計測した。評価はオリンパスシステム社製金属顕微鏡「BX60」)を用いて表面観察を行った。倍率は500倍とし、透過にて任意の5視野で観測可能な異物の数を計測し、以下の基準で評価した。
◎:異物の数が3個未満:極めて良好
○:異物の数が3個以上、20個未満:良好
△:異物の数が21個以上、100個未満:実用可能
×:異物の数が100個以上:不良
(顔料分散体(GP−25))
着色剤(PG−1)を(PG58−1)に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(GP−25)を作製した。
着色剤(PG−1)を(PG7−1)に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(GP−26)を作製した。
着色剤(PG−1)を(PG36−1)に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(GP−27)を作製した。
着色剤(PG−1)をPY150−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(YP−1)を作製した。
着色剤(PG−1)をPY138−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(YP−2)を作製した。
着色剤(PG−1)をY5267696−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(YP−3)を作製した。
着色剤(PG−1)をPY139−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(YP−4)を作製した。
着色剤(PG−1)をPR254−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(RP−1)を作製した。
着色剤(PG−1)をPR177−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(RP−2)を作製した。
着色剤(PG−1)をPB15:6−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(BP−1)を作製した。
着色剤(PG−1)をPV23−1に変更した以外は、実施例22と同様の方法で顔料分散体(VP−1)を作製した。
上記顔料分散体を用いて、本発明の着色組成物の一態様である感光性着色組成物の作成と評価を行った。
[実施例43]
(緑色感光性着色組成物(GR−1))
下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、孔径1μmのフィルタで濾過して、緑色感光性着色組成物(GR−1)を作製した。
顔料分散体(GP−1) :22.2部
顔料分散体(YP−2) :27.8部
アクリル樹脂溶液1 : 7.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM−402」) : 2.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) : 1.2部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) : 0.3部
PGMAC :39.0部
顔料分散体の合計の50部の内訳を、表4に示す種類・質量部にそれぞれ変更した以外は、実施例43と同様にして、それぞれ緑色感光性着色組成物(GR−2〜30)を得た。
得られた感光性着色組成物について、下記評価を行った。結果を表4に示す。
(異物評価)
緑色感光性着色組成物(GR−1〜30)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、クリーンオーブン中で、70℃で20分間乾燥させた。次いで、この基板を室温に冷却した後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の0.2質量%の炭酸ナトリウム水溶液にて30秒間スプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、乾燥した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間加熱処理を行い、基板上にストライプ状の着色画素層を形成した。得られた基板の色度が、C光源においてx=0.297、y=0.570になるような塗布基板を得た。この塗膜基板の異物の数を計測した。評価はオリンパスシステム社製金属顕微鏡「BX60」)を用いて表面観察を行った。倍率は500倍とし、透過にて任意の5視野で観測可能な異物の数を計測し、以下の基準で評価した。
◎:異物の数が3個未満:極めて良好
○:異物の数が3個以上、20個未満:良好
△:異物の数が21個以上、100個未満:実用可能
×:異物の数が100個以上:不良
上記緑色感光性着色組成物の基板を、顔料分散体の基板と同様にコントラスト比の評価を行った。コントラスト比は、下記基準に従って判定し、以下の基準で評価した。
◎:20000以上:極めて良好
○:15000以上〜20000未満:良好
△:10000以上〜15000未満:実用可能
×:10000未満:不良
(赤色感光性着色組成物(RR−1))
下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、孔径1μmのフィルタで濾過して、赤色感光性着色組成物(RR−1)を作製した。
顔料分散体(RP−1)・顔料分散体 :30.0部
顔料分散体(RP−2)・顔料分散体 :20.0部
アクリル樹脂溶液1 : 7.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM−402」) : 2.0部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) : 1.2部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) : 0.3部
PGMAC :39.0部
下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、孔径1μmのフィルタで濾過して、青色感光性着色組成物(BR−1)を作製した。
顔料分散体(BP−1) :45.0部
顔料分散体(VP−1) : 5.0部
アクリル樹脂溶液1 : 7.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM−402」) : 2.0部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) : 1.2部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) : 0.3部
PGMAC :39.0部
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物とリン酸化合物とを反応させて得られる着色剤の製造方法であって、リン酸化合物として、少なくとも下記一般式(2)および(3)の2種類のリン酸化合物を用いることを特徴とする着色剤の製造方法。
一般式(1)
- 少なくとも着色剤、バインダー樹脂および有機溶剤を含有する着色組成物の製造方法であって、着色剤が、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物とリン酸化合物とを反応させて得られる着色剤であり、リン酸化合物として、少なくとも下記一般式(2)および(3)の2種類のリン酸化合物を用いることを特徴とする着色組成物の製造方法。
一般式(1)
- 着色剤が、さらに、緑色色素および/または黄色色素を含有する請求項2に記載の着色組成物の製造方法。
- 緑色色素が、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、黄色色素が、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150およびC.I.ピグメントイエロー185からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の着色組成物の製造方法。
- さらに、光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有する請求項2〜4いずれか一項に記載の着色組成物の製造方法。
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