JP2018125496A - 有機薄膜太陽電池用基板、積層構造体およびその製造方法、ならびにフレキシブル・エレクトロニクス素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]下記(1)〜(6)を全て満たす、有機薄膜太陽電池用基板。
(1)厚さ5μmにおける波長400±5nmの最大透過率が70%以上である
(2)厚さ5μmにおけるL*a*b*表色系のb*値が5以下である
(3)JIS P8115に準拠して測定される、厚さ10μmにおけるMIT耐折性試験での耐折回数が、1万回以上である
(4)ガラス転移温度が200℃以上である
(5)厚さ10μm以下である
(6)少なくとも一方の面の表面粗さ(Ra)が5nm以下である
前記一般式(1)で表される構成単位のY1が、
[4]基材と、フレキシブル・エレクトロニクス素子用基板とが、フッ素系樹脂層を介して積層されており、前記フッ素系樹脂層の表面の水接触角が13°以上85°以下である、積層構造体。
[5]前記フレキシブル・エレクトロニクス素子用基板が、下記一般式(3)で表される繰り返し構成単位または下記一般式(4)で表される繰り返し構成単位を有するポリイミドを含む、[4]に記載の積層構造体。
[8]上記[4]〜[6]のいずれかに記載の積層構造体のフレキシブル・エレクトロニクス素子用基板上にエレクトロニクス素子部を形成する工程と、前記エレクトロニクス素子部の形成後、フレキシブル・エレクトロニクス素子用の基板から、フッ素系樹脂層および基材を剥離する工程と、を有する、フレキシブル・エレクトロニクス素子の製造方法。
本発明の有機薄膜太陽電池用基板(以下、単に「太陽電池用基板」とも称する)は、有機薄膜太陽電池の基板として用いられるものである。前述のように、従来、薄膜太陽電池の基板には、ガラス基板が主に使用されてきた。しかしながら、ガラス基板は割れやすく、取り扱いに十分な注意が必要であるとともに、フレキシブル性が低いとの欠点があった。一方で、樹脂からなる基板は、フレキシブル性を有するものの、機械的強度や耐熱性が不十分であることが多かった。また基板の表面粗さによっては、素子の短絡が生じるとの欠点があった。
本発明の太陽電池用基板は、(1)厚さ5μmにおける波長400±5nmの最大透過率が70%以上であり、好ましくは74%以上であり、さらに好ましくは78%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは85%以上である。最大透過率が当該範囲であると、太陽電池用基板を有機薄膜太陽電池の受光面側の基板に用いた時に、十分な光電変換効率を実現することができる。なお、本発明の太陽電池用基板を構成する材料として、ポリイミドが好ましく用いられるが、ポリイミドは、一般的に短波長側の光を吸収しやすい傾向がある。これに対し、波長400nm±5nmの最大透過率を70%以上とすることで、短波長側の光の透過率が高くなり、受光面側の基板としての有用性が非常に高くなる。
本発明の有機薄膜太陽電池を構成する材料は、上記物性を有し、かつ有機系の材料であれば特に制限されないが、以下の一般式(1)および/または一般式(2)で表される繰返し単位を有するポリイミドが含まれることが好ましい。ポリイミドには、一般式(1)で表される繰返し単位および一般式(2)で表される繰返し単位のうち、いずれか一方のみが含まれていてもよく、両方が含まれていてもよい。また、当該ポリイミドには、一般式(1)で表される繰返し単位および/または一般式(2)で表される繰返し単位以外の繰返し単位が含まれていてもよいが、ポリイミドを構成する繰返し単位の総量に対して、一般式(1)で表される繰返し単位および一般式(2)で表される繰返し単位の総量が50モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、95モル%以上であることが特に好ましい。これらの総量が50モル%以上であると、上述の物性を有する太陽電池用基板が得られやすく、物性が均一になりやすく、特にガラス転移温度を高くすることができる。
本発明の太陽電池用基板は、上述のように、有機薄膜太陽電池の基板として用いることができる。以下に、有機薄膜太陽電池の構成の一例を示すが、有機薄膜太陽電池の構成は当該構造に限定されない。有機薄膜太陽電池は、受光面側基板/第1の電極/電子輸送層/光電変換層/正孔輸送層/第2の電極/裏面側基板がこの順に積層された構造とすることができる。
本発明の太陽電池用基板の製造方法の製造方法は、太陽電池用基板が上述の物性を満たす限りにおいて特に制限されない。例えば、上述のポリイミドを含む太陽電池用基板を作製する方法としては、特定の構造を有するジアミンと、特定の構造を有するテトラカルボン酸二無水物とを、溶媒中で重合反応させてアミド酸含有ワニスとし、当該アミド酸含有ワニスを、基材上に塗布する。そして、当該基材上でアミド酸をイミド化(イミド閉環)させた後、ポリイミド基板(太陽電池用基板)を、基材から剥離することで得られる。
本発明の積層構造体は、基材と、フッ素系樹脂層と、フレキシブル・エレクトロニクス素子用基板(以下、「素子用基板」とも称する)とが、積層された構造を有する。
以下、本発明の積層構造体の各構成について説明する。
基材は、素子用基板を十分に支持可能な剛性を有し、かつその表面に後述のフッ素系樹脂層を均一に形成可能な基板であれば特に制限されない。基材の形状は、作製するエレクトロニクス素子の形状に合わせて適宜選択され、例えば平板状の基板であってもよく、屈曲した構造を有する基板等であってもよい。
フッ素系樹脂層は、基材とフレキシブル・エレクトロニクス素子用基板との間に形成される層であり、分子構造中にフッ素を含む樹脂を含む層である。フッ素系樹脂層の表面の水接触角が13°以上85°以下であり、水接触角は、好ましくは23°以上80°以下であり、さらに好ましくは23°以上70°以下である。後述するように、素子用基板は、通常、フッ素系樹脂層上に、樹脂前駆体を含むワニス等を塗布して形成される。このとき、フッ素系樹脂層表面の水接触角が高すぎると、ワニスを弾いてしまい、均一に素子用基板を形成することができない。これに対し、フッ素系樹脂層表面の水接触角が85°以下であれば、素子用基板をムラなく均一に形成することができる。一方、フッ素系樹脂層表面の水接触角が高くなると、エレクトロニクス素子部の形成後、素子用基板を剥離する際に、素子用基板とフッ素系樹脂層との界面での剥離が生じ難くなるが、フッ素系樹脂層表面の水接触角を13°以上とすることで、良好な剥離性が得られやすい。フッ素系樹脂層表面の水接触角は、フッ素系樹脂層の種類や、表面処理等によって、調整することが可能である。
素子用基板は、フレキシブル・エレクトロニクス素子を形成するための基板であればよく、その種類は特に制限されない。フレキシブル・エレクトロニクス素子の例には、例えば、有機薄膜太陽電池等の太陽電池、LED素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、及びトランジスタ等が含まれる。
上述の積層構造体は、基材上にフッ素系樹脂層を形成する工程と、当該フッ素系樹脂層上に素子用基板を形成する工程と、を行うことで、製造することができる。
まず、前述の基材を準備し、当該基材上にフッ素系樹脂層形成用組成物塗布する。フッ素系樹脂層形成用組成物は、前述のフッ素系樹脂もしくはその前駆体と、溶媒とを含む組成物等とすることができる。
続いて、上記フッ素系樹脂層上に、素子用基板を形成する。素子用基板の形成方法は、樹脂の種類に応じて適宜選択されるが、ポリイミドを主に含む素子用基板を作製する方法としては、特定の構造を有するジアミンと、特定の構造を有するテトラカルボン酸二無水物とを、溶媒中で重合反応させてアミド酸含有ワニスとする。そして、当該アミド酸含有ワニスを、フッ素系樹脂層上に塗布した後、アミド酸をイミド化(イミド閉環)させる。これにより、基材、フッ素系樹脂層、および素子用基板が積層された積層構造体が得られる。
まず、所定の構造を有するジアミンと、特定の構造を有するテトラカルボン酸二無水物とを、溶媒中で重合反応させてアミド酸含有ワニスとする。
上述のポリアミド酸ワニスを、前述のフッ素系樹脂層上に塗布し、加熱し、ポリアミド酸をイミド化させる。ここで、ポリアミド酸ワニスの塗布方法は特に制限されず、例えば例えばスピンコート法、バーコート法、ディップコート法、スリットコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、ダイコート法等とすることができる。
上述の積層構造体を用いてフレキシブル・エレクトロニクス素子を製造する場合、まず、積層構造体の素子用基板上にエレクトロニクス素子部を形成する工程を行い、その後、フレキシブル・エレクトロニクス素子用の基板から、フッ素系樹脂層および基材を剥離する工程を行う。
[実施例1、2、および比較例1〜3]
・フッ素系樹脂層の形成
フッ素系コーティング剤1(3M社製、NOVEC 1700)およびフッ素系コーティング剤2(3M社製、NOVEC7100)を表1に示す質量比で混合したフッ素系樹脂層形成用組成物を、無機ガラス板からなる基材(アルカリガラス、0.7mm厚)上に200μl滴下し、スピンコートした。スピンコートの条件は、2000rpm、60秒間とした。その後、当該積層体を室温で3分静置し、無機ガラス板上に厚さ100nmのフッ素系樹脂層を形成した。得られたフッ素系樹脂層の表面に、酸素プラズマ処理を行った。プラズマ処理は、SAMCO社製PC300にて、酸素ガス流量5sccm、電力50Wで30秒間行った。得られたフッ素系樹脂層の表面の水接触角を液滴法により測定した。水接触角は、5箇所について測定を行い、これらの平均値とした。結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、窒素導入管、滴下ロートを備えた300mLの5つ口セパラブルフラスコに、1,4−ジアミノシクロヘキサン(CHDA)5.71g(0.05モル)、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(14BAC)7.11g(0.05モル)、およびN,N‐ジメチルアセトアミド(DMAc)229.7gを加えて撹拌した。
無機ガラス板上にポリアミド酸ワニスを塗布した以外は、実施例1と同様にポリイミド基板を作製した。
得られた積層構造体について、ポリイミド基板の成膜性、およびポリイミド基板の剥離性を以下のように評価した。
得られた積層構造体のポリイミド基板の表面について、一部凝集による厚膜領域、または液の弾きによる成膜ができていない(極端に厚さが薄い)領域(不均一な領域)の有無を目視により確認した。そして、成膜性を以下の基準で評価した。
〇:全体に対して不均一な領域の面積がおおむね10%未満であった
×:全体に対して不均一な領域の面積が10%以上であった
得られた積層構造体から、ポリイミド基板を剥離した。具体的には、ポリイミド基板の無機ガラス板の外周側の4辺に、メスにて切込みを入れた。そして、当該4辺にテープを接着させ、「ロ」の字型の構造のポリイミド基板を得た。剥離は、テープを手またはピンセットで保持しながら行った。このときのポリイミド基板の剥離性を以下の基準で評価した。
〇:「ロ」の字型の基板のうち、90%以上にポリイミド膜が形成されていた
△:「ロ」の字型の基板のうち、50%以上90%未満にポリイミド膜が形成されていた
×:破れや無機ガラス板への残りなどにより、ポリイミド膜の形成面積が「ロ」の字型の基板の50%未満であった
・フッ素系樹脂層の形成
フッ素系コーティング剤3(3M社製、NOVEC 2702)およびフッ素系コーティング剤4(3M社製、NOVEC7200)を表2に示す質量比で混合したフッ素系樹脂層形成用組成物を用いた以外は、実施例1と同様に、ガラス基板、フッ素系樹脂層、およびポリイミド基板(フレキシブル・エレクトロニクス素子用基板)が積層された積層構造体を作製した。当該積層構造体について、実施例1等と同様にポリイミド基板の成膜性、およびポリイミド基板の剥離性を評価した結果を表2に示す。併せて、上述の比較例4(フッ素系樹脂層を含まない)積層構造体の評価結果も表2に示す。
[実施例6]
・積層構造体の作製
無機ガラス板からなる基材(アルカリガラス、0.7mm厚)を準備した。そして無機ガラス板にSAMCO社製PC300にて、酸素ガス流量5sccm、電力300Wで10分間、酸素プラズマ処理を行った。その後、フッ素系コーティング剤1(3M社製、NOVEC 1700)およびフッ素系コーティング剤2(3M社製、NOVEC7100)を1:6の質量比で混合したフッ素系樹脂層形成用組成物を、無機ガラス板上に200μl滴下し、スピンコートした。スピンコートの条件は、2000rpm、60秒間とした。その後、当該積層体を室温で3分静置し、無機ガラス板上に厚さ100nmのフッ素系樹脂層を形成した。得られたフッ素系樹脂層の表面に、SAMCO社製PC300にて、酸素ガス流量5sccm、電力50Wで30秒間酸素プラズマ処理を行った。得られたフッ素系樹脂層の表面の水接触角は、29.0°であった。なお、水接触角は、液適法により5箇所について測定を行った結果の平均値とした。続いて、実施例1と同様に、当該フッ素系樹脂層上にポリイミド基板(厚さ1.3μm)を作製した。当該ポリイミド基板の物性を、表3に示す。
上述の積層構造体のポリイミド基板上に、酸化インジウムスズ(ITO)層をスパッタ法で成膜した。ITO層(第1の電極)の厚さは100nmとした。得られたITO層に、SAMCO社製PC300にて、酸素ガス流量5sccm、電力300Wで1分間酸素プラズマ処理を行った。
続いて、2−メトキシエタノール5mlに酢酸亜鉛二水和物549mg、およびエタノールアミン160μlを溶解させた溶液を、ITO層上に滴下し、スピンコートした。スピンコートの条件は、5000rpmm、30秒間とした。その後、当該積層体を70℃に加熱した後、180℃まで昇温させて30分間保持し、室温まで冷却させて、ZnO層(電子輸送層)を得た。
CHDA、14BAC、ODPAの代わりに、4,4’−オキシジアニリン(ODA)20.0g(0.100モル)および無水ピロメリット酸(PMDA)21.8g(0.100モル)を使用し、DMAcの使用量を177.7gに変更した他は、実施例1と同様の方法でポリアミド酸を含むポリアミド酸ワニスを得た。そして、実施例6と同様の方法により、有機薄膜太陽電池を作製した。
積層構造体の代わりに、無機ガラス板(アルカリガラス、厚み0.7mm)を使用した以外は、実施例6と同様に有機薄膜太陽電池を作製した。
実施例6で作製したポリイミド基板、比較例7で使用したポリイミド基板、および比較例8で使用した無機ガラス板の物性を評価した。結果を表3に示す。
実施例6、比較例7で用いた各ポリアミド酸ワニスを用い、スピンコートの条件だけを変えて、厚みが5μmとなるポリイミド基板を作製した。
得られたポリイミド基板、ならびに比較例8で使用した無機ガラス板の波長400nm±5nmの光線透過率を、島津製作所社製 分光光度計(MultiSpec−1500)で測定した。そして、厚み5μmにおける波長400nm±5nmにおける最大透過率を算出した。
実施例6、比較例7で用いた各ポリアミド酸ワニスを用い、スピンコートの条件だけを変えて、厚みが5μmとなるポリイミド基板を作製した。
得られたポリイミド基板、ならびに比較例8で使用した無機ガラス板のL*a*b*表色系におけるb*値を、スガ試験機製Color Cute i型を用いて、透過モード、測光方式8°diにて白色標準板による校正を行った後、測定した。比較例8で使用した無機ガラス板については、測定値を、基板の厚みが5μmである場合のb*値に換算した。
実施例6、比較例7で用いた各ポリアミド酸ワニスを用い、スピンコートの条件だけを変えて、厚みが10μmとなるポリイミド基板を作製した。
得られたポリイミド基板を、長さ約120mm×幅15mmの形状にカットし、試験片とした。この試験片を、安田精機製作所製 MIT型耐折試験機(307型)にセットして、曲率半径0.38mm、荷重0.5Kg、折り曲げ確度270度(左右135度)、折り曲げ速度175回/分の条件で破断するまでの回数を測定した。なお、比較例8で使用したガラス基板については、耐折性を測定することができなかった。
耐折性は、MIT耐折度試験機(安田精機製作所製、307型)を用い、上記試験片について、試験片の一端を固定したうえで、他端を把持して試験片を往復折り曲げし、試験片が破断するまでの折り曲げ回数を測定した。測定条件は以下の通りとした。
なお、試験時には、試験片の一方側への折り曲げを1回と数えた。試験は3回行い、3回の試験結果の算術平均値について有効数値2ケタで四捨五入した値を耐折性の測定結果とした。また、耐折性の測定結果の上限値は、100万回とした。
曲げ半径:R=0.38mm
荷重:0.5kgf
折り曲げ角度:270°(左右135°)
折り曲げ速度:175回/分
試験回数:n=3
実施例6、比較例7で用いた各ポリアミド酸ワニスを用い、スピンコートの条件だけを変えて、厚みが5μmとなるポリイミド基板を作製した。
得られたポリイミド基板を、幅4mm、長さ20mmに裁断した。これを島津製作所社製 熱分析装置(TMA−50)で測定した。
実施例6で使用したポリイミド基板および比較例8で使用した無機ガラス板の表面粗さ(Ra)は、AFM(SII社製NanoNavi IIs Nanocute)により測定した。
実施例6および比較例8で作製した薄膜太陽電池(活性領域 0.04cm2)に、ソーラシュミレーターでAM1.5G条件の光を照射強度1000W/m2で照射して、大気圧下、ケースレー社製2400 ソースメータで電流−電圧特性を測定した。得られた電流−電圧曲線から、規格化光電変換効率(PCE)を測定した。
Claims (8)
- 下記(1)〜(6)を全て満たす、有機薄膜太陽電池用基板。
(1)厚さ5μmにおける波長400±5nmの最大透過率が70%以上である
(2)厚さ5μmにおけるL*a*b*表色系のb*値が5以下である
(3)JIS P8115に準拠して測定される、厚さ10μmにおけるMIT耐折性試験での耐折回数が、1万回以上である
(4)ガラス転移温度が200℃以上である
(5)厚さ10μm以下である
(6)少なくとも一方の面の表面粗さ(Ra)が5nm以下である - 基材と、フレキシブル・エレクトロニクス素子用基板とが、フッ素系樹脂層を介して積層されており、
前記フッ素系樹脂層の表面の水接触角が13°以上85°以下である、
積層構造体。 - 請求項4〜6のいずれか一項に記載の積層構造体の製造方法であって、
基材上に、フッ素系樹脂層を形成する工程と、
フッ素系樹脂層上に、フレキシブル・エレクトロニクス素子用の基板を形成する工程と、
を含み、
前記フッ素系樹脂層の表面の水接触角が13°以上85°以下である、
積層構造体の製造方法。 - 請求項4〜6のいずれか一項に記載の積層構造体のフレキシブル・エレクトロニクス素子用基板上にエレクトロニクス素子部を形成する工程と、
前記エレクトロニクス素子部の形成後、フレキシブル・エレクトロニクス素子用の基板から、フッ素系樹脂層および基材を剥離する工程と、
を有する、フレキシブル・エレクトロニクス素子の製造方法。
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