JP2018124422A - カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
Description
この2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示が可能となり、テレビやパソコンモニタ等に用いられるようになった。そして近年、カラー液晶表示装置の高画質、低消費電力が求められておりカラーフィルタに対しても高画質、低消費電力を達成する設計が求められている。
なお、本願では、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリル酸」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
まず、本発明のカラーフィルタ用着色組成物の各種構成成分について説明する。
本発明の着色組成物に用いることができる着色剤としては、従来公知の種々の顔料、および染料から任意に選択することができる。これらの顔料・染料は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明で顔料を用いる場合、微細化して用いることが好ましいが、微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理を行うことができる。顔料の一次粒子径は、着色剤担体中への分散が良好なことから、20nm以上であることが好ましい。また、コントラスト比が高いカラーフィルタを形成できることから、100nm以下であることが好ましい。特に好ましい範囲は、25〜85nmの範囲である。なお、顔料の一次粒子径は、顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)による電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で行った。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積を求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径としている。
本発明の着色組成物は、熱架橋性官能基を含有する特定の顔料分散剤とともに、エポキシ化合物を含有することで、このような微細化処理された顔料を用いた場合にも、耐性に優れ、輝度およびコントラスト比の高いカラーフィルタ用着色組成物とすることができるものである。
樹脂型分散剤(B)は、添加着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体中のと相溶性のある部位とを有し、添加着色剤に吸着して着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。なお、着色剤担体とは、バインダー樹脂および光重合性単量体等の着色剤を除く成分を指す。樹脂型分散剤(B)として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が用いられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
着色剤を着色剤担体中に分散する際に、適宜、色素誘導体、界面活性剤等の樹脂型分散剤(B)以外のその他の分散剤を含有してもよい。これらの分散剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物が、分光特性および粘度安定性が良好になる。
色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物があげられ、例えば、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
バインダー樹脂(C)としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。
バインダー樹脂(C)に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもアクリル樹脂を用いることが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基を有するアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、不飽和エチレン性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
方法(ii)としては、水酸基を有する不飽和エチレン性単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
本発明においては、バインダー樹脂である熱可塑性樹脂と併用して、さらに熱硬化性化合物を含んでもよい。
本発明の光重合性単量体は、ウレタン系光重合性単量体(D1)を含有することで、COA方式で使用される厚膜設計時でのシワ発生の課題を改善することが出来る。
本発明のウレタン系光重合性化合物(D1)は、エチレン性不飽和結合とウレタン結合を少なくとも1つずつ含有する光重合性化合物を示す。例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレートや、アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート等が挙げられる。
本発明は、光重合性単量体として、酸基を有する光重合性単量体(ウレタン系光重合性単量体を除く)(D2)を含有することを特徴とする。酸基としては、スルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等を挙げることができる。また、酸基を有する光重合性単量体の中でも、溶解性や安定性、パターン密着性の観点からカルボキシル基がより好ましく、官能基が2つ以上である多官能単量体が好ましい。
本発明の光重合性単量体(D)は、エチレン性不飽和結合を1〜3個有する(メタ)アクリル単量体(D3)を含有することが好ましい。(メタ)アクリル単量体(D3)は、不飽和結合基を一分子中に1〜3個有する(メタ)アクリル化合物であって、不飽和結合基を一分子中に1個以上3個以下有する多官能アクリレート及び/又は多官能メタクリレートの(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
また、本発明の着色組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、ウレタン系光重合性単量体(D1)や酸基を有する光重合性単量体(D2)、エチレン性不飽和結合を1〜3個有する(メタ)アクリル単量体(D3)に加え、その他の光重合性単量体を併用しても良い。具体的には、光重合性単量体(D1)〜(D3)から外れる各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
本発明の着色組成物は連鎖移動剤として、チオール系連鎖移動剤を含む。チオールを光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる着色組成物は高感度となる。
<光重合開始剤(F)>
本発明に用いる光重合開始剤は、紫外線、可視光線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、前記光重合性単量体の重合を開始し得る活性種を発生する化合物である。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
さらに、本発明の着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、酸化防止剤(G)を含有することができる。酸化防止剤は、カラーフィルタ用着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
また、本発明の着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
本発明の着色組成物には、着色剤を充分に着色剤担体中に分散、浸透させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布して着色膜を形成することを容易にするために有機溶剤を含有させることが好ましい。有機溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
これらの溶剤は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造又はポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の全質量100質量%中、0.003〜0.5質量%用いることが好ましい。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
また本発明の着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、0.01〜15質量部が好ましい。
本発明の着色組成物には、経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
貯蔵安定剤としては、例えば、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色剤(A)100質量部に対し、0.1〜10質量部の量で用いることができる。
密着向上剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等のシランカップリング剤が挙げられる。密着向上剤は、着色組成物中の着色剤(A)100質量部に対し、0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部の量で用いることができる。
本発明の着色組成物は、着色剤(A)を、バインダー樹脂(C)などの着色剤担体および/または溶剤中に、好ましくは分散助剤と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(着色剤分散体)。このとき、2種以上の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。
染料等、着色剤の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタ用着色組成物により形成されてなる少なくとも1つのフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタである。
カラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメントと、少なくとも1つの緑色フィルタセグメントと、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントとを具備し、前記少なくとも1つのフィルタセグメントが、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されることが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜、などが形成される。
顔料の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料一次粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とし、表1に示す。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(緑色微細化処理顔料(PG−1))
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメント グリーン 58(DIC株式会社製「FASTOGEN GREEN A110」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化緑色顔料(PG−1)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、下記式(1)で表されるフタロシアニン顔料50部とN−メチルピロリドンを500部、及びリン酸ジフェニル13.9部を加え、90℃に加熱し8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、フタロシアニン顔料であるPG−2を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、下記式(1)で表されるフタロシアニン顔料50部、1,2−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)129.3部を加え撹拌し、20℃、6時間、反応させた。その後、3℃の氷水5000部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。ビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥して、フタロシアニン環に臭素原子が平均で10.1個置換された顔料を得た。
次に、3口フラスコに、N−メチルピロリドンを500部、得られたフタロシアニン環に臭素原子が平均で10.1個置換された顔料を50部及びリン酸ジフェニル13.9部を加え、90℃に加熱し8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、フタロシアニン顔料であるPG63−1を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
黄色顔料C.I.ピグメント イエロー 138(BASF社「PAliotol Yellow L 0962 HD」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、PY−1を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
安息香酸メチル200部に、8−アミノキナルジン40部、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物150部、安息香酸154部を加え、180℃に加熱し、4時間攪拌を行った。さらに、室温まで冷却後、反応混合物をアセトン5440部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノール洗浄、および乾燥を行い、下記式(2)で表わされる116部のキノフタロン化合物(a)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(a)であることを同定した。
(樹脂型分散剤溶液(B−1)の製造)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素置換しながら110℃に昇温した。反応槽にジメチルアミノエチルメタクリレート38部、メタクリル酸メチル162部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した。その後同温度で3時間反応した。このようにして、固形分当たりのアミン価が67.8mgKOH/g、重平均分子量9000(Mw)の樹脂型分散剤溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、不揮発分が20質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを添加して樹脂型分散剤溶液(B−1)を得た。
(バインダー樹脂溶液(C−1)の製造)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n−ブチルメタクリレート37.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液(C−1)を調製した。重量平均分子量(Mw)は26000であった。
(緑色顔料分散体(P−G1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し緑色顔料分散体(P−G1)を作製した。
緑色微細化処理顔料(PG−1) :20.0部
樹脂型分散剤(B−1) :5.0部
バインダー樹脂(C−1) :25.0部
溶剤
PGMAC(メトキシプロピルアセテート) :50.0部
着色剤、樹脂型分散剤、アクリル樹脂溶液、および溶剤を表2記載の組成、及び配合量(質量部)に変更した以外は、緑色顔料分散体(P−G1)と同様にして、緑色顔料分散体(P−G2〜3)、黄色顔料分散体(P−Y1〜2)を作製した。
(ウレタン系光重合性単量体1(D−1)の製造)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにトリメチロールプロパン5.0g、ヘキサメチレンジイソシアネート18.8g、ペンタエリスリトールトリアクリレート51.3g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75.1g、メチルヒドロキノン0.02g、次いで触媒としてジオクチル錫0.12gを仕込み、100℃まで昇温した。100℃で3時間反応し、IRでイソシアネートのピークが消失しているのを確認してから、室温まで冷却して反応を終了した。その後、この反応溶液をエバポレーターにて減圧下で溶剤を除去し、重量平均分子量MW7,600の無色透明なウレタン系光重合性単量体1(D−1)を得た。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール5.0g、ヘキシルイソシアネート18.8g、ペンタエリスリトールトリアクリレート51.3g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75.1g、メチルヒドロキノン0.02g、次いで触媒としてジオクチル錫0.12gを仕込み、100℃まで昇温した。100℃で3時間反応し、IRでイソシアネートのピークが消失しているのを確認してから、室温まで冷却して反応を終了した。その後、この反応溶液をエバポレーターにて減圧下で溶剤を除去し、重量平均分子量MW4,800の無色透明なウレタン系光重合性単量体2(D−2)を得た。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにトリメチロールプロパン5.0g、ヘキシルイソシアネート18.8g、ペンタエリスリトールトリアクリレート51.3g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75.1g、メチルヒドロキノン0.02g、次いで触媒としてジオクチル錫0.12gを仕込み、100℃まで昇温した。100℃で3時間反応し、IRでイソシアネートのピークが消失しているのを確認してから、室温まで冷却して反応を終了した。その後、この反応溶液をエバポレーターにて減圧下で溶剤を除去し、重量平均分子量MW7,000の無色透明なウレタン系光重合性単量体3(D−3)を得た。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにトリメチロールプロパン10.0g、テトラヒドロ無水フタル酸11.3g、ジメチルベンジルアミン(和光純薬株式会社製)0.1g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート21.3gを仕込み120℃まで昇温した。120℃で2時間攪拌し、80℃まで冷却した。次いで、メチルヒドロキノン0.05g、ヘキサメチレンイソシアネート21.3g、ペンタエリスリトールトリアクリレート68.4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート93.5gを仕込み、次いで触媒としてジオクチル錫0.23gを仕込み、100℃まで昇温した。100℃で3時間反応し、IRでイソシアネートのピークが消失しているのを確認してから、室温まで冷却して反応を終了した。その後、この反応溶液をエバポレーターにて減圧下で溶剤を除去し、重量平均分子量MW7,200の無色透明な酸基を有するウレタン系光重合性単量体4(D−4)を得た。
用いた光重合性単量体(D)のウレタン結合数と酸基の有無、及び不飽和官能基数を表3に示す。
・多官能チオール系連鎖移動剤(E−1)
ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
・単官能チオール系連鎖移動剤(E−2)
2−エチルヘキシル-メルカプトアセテート
<光重合性開始剤(F)>
BASF社製「イルガキュアー907」
・酸化防止剤(G−1):ヒンダードフェノール系酸化防止剤
ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
・酸化防止剤(G−2):リン系酸化防止剤
トリス[2,4−ジ−(tert)−ブチルフェニル]ホスフィン
(着色組成物(G−1))
下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過し、着色組成物(G−1)を作製した。
顔料分散体(P−G1) :30.0部
顔料分散体(P−Y1) :15.0部
バインダー樹脂溶液(C−1) : 5.0部
ウレタン系光重合性化合物(D1) : 6.0部
光重合性単量体1(D−1)
酸基を有する光重合性化合物(D2) : 4.0部
大阪有機化学製「ビスコート#2500P」(D−5)
(メタ)アクリル化合物(D3) : 2.0部
東亜合成社製「アロニックス M−309」(D−6)
チオール系連鎖移動剤(E) : 2.0部
SC有機化学社製「ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)」
光重合性開始剤(F) : 2.0部
BASF社製「イルガキュアー907」
酸化防止剤(G) : 1.0部
ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(F−1)
溶剤 :33.0部
メトキシプロピルアセテート(PGMAC)
(着色組成物(G−2〜21)
表4、5に示す組成、および配合量(重量部)の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、実施例1の着色組成物(G−1)と同様にして、実施例2〜17、比較例1〜4の着色組成物(G−2〜21)を得た。
得られた着色組成物(G−1〜21)の塗膜の試験を下記の方法で行った。試験の結果を表6に示す。
得られた着色組成物(G−1〜21)について、100mm×100mm、0.7mmのガラス基板上に着色組成物を表5記載のx、yの値になるような膜厚にそれぞれ塗布し、所定のパターンを有するマスクを通して40mJ/cm2の条件下にて紫外線露光を行った。その後、スプレーによりアルカリ現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成した。得られた塗膜について、230℃のオーブンで20分間加熱処理(ポストベーク)を施し、色膜厚を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)およびDektak 8(日本真空技術社製)を用いて測定した。
得られた着色組成物(G−1〜21)について、100mm×100mm、0.7mmのガラス基板上に着色組成物を膜厚3.4μmとなるように塗布し、所定のパターンを有するマスクを通して40mJ/cm2の条件下にて紫外線露光を行った。その後、スプレーによりアルカリ現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成した。得られた塗膜について、230℃のオーブンで20分間加熱処理(ポストベーク)を施し、顕微鏡(オリンパス光学社製「BX−51」)にてシワの有無を確認した。評価は400μm×400μmの正方形画素を顕微鏡で観察し、以下のように評価した。塗膜の膜厚は、Dektak 8(日本真空技術社製)を用いて行った。
○:シワ発生せず
△:パターン端面に発生
×:パターン全面に発生
得られた着色組成物(G−1〜21)について、100mm×100mm、0.7mmのガラス基板上に着色組成物を膜厚3.4μmとなるように塗布し、所定のパターンを有するマスクを通して40mJ/cm2の条件下にて紫外線露光を行った。その後、スプレーによりアルカリ現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成した。得られた塗膜について、230℃のオーブンで20分間加熱処理(ポストベーク)を施し、顕微鏡(オリンパス光学社製「BX−51」)にて残渣の有無を確認した。評価は半径15μmのTHパターン中の残渣の残存面積を計算し、以下のように評価した。塗膜の膜厚は、Dektak 8(日本真空技術社製)を用いて行った。
◎:残存なし
○:50μm2未満
△:50μm2以上150μm2未満
×:150μm2以上
形成されたフィルタセグメントの400μmフォトマスク部分において、230℃オーブンで20分間の加熱処理(ポストベーク)後、さらに、240℃オーブンで180分間の追加ポストベーク後におけるパターン膜厚を測定し、加熱による膜厚変化の度合いを算出して評価を行った。評価方法およびランクは次の通りである。
加熱処理における膜厚変化
= 240℃オーブンで180分間の熱処理後の膜厚 / 230℃オーブンで20分間の熱処理後の膜厚(%)
〇:膜厚変化の割合が95%以上で良好
△:膜厚変化の割合が90%以上95%未満
×:膜厚変化の割合が90%未満
得られた着色組成物(G−1〜21)について、100mm×100mm、0.7mmのガラス基板上に着色組成物を膜厚3.4μmとなるように塗布し、所定のパターンを有するマスクを通して40mJ/cm2の条件下にて紫外線露光を行った。その後、スプレーによりアルカリ現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成した。得られた塗膜について、230℃のオーブンで20分間加熱処理(ポストベーク)を施し、走査型電子顕微鏡(日立ハイテック社製「S−3000H」)にてパターン形状を確認した。評価は幅100μmのストライプ型パターンのSEM画像を取り込み、テーパー部分の角度を分度器を用いて以下のように評価した。
○:テーパー角度50度以上
△:40〜50度未満
×:40度未満
これにより、解像度に優れたカラーフィルタ、および液晶表示装置の得られることが確認できた。
Claims (10)
- 着色剤(A)、樹脂型分散剤(B)、バインダー樹脂(C)、光重合性単量体(D)、チオール系連鎖移動剤(E)、および光重合開始剤(F)を含有するカラーフィルタ用緑色着色組成物であって、着色剤(A)の含有量が着色組成物の全固形分中20〜30重量%であり、光重合性単量体(D)がウレタン系光重合性単量体 (D1)を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに、前記光重合性単量体(D)が、酸基を有する光重合性単量体(ウレタン系光重合性単量体を除く)(D2)を含有することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記酸基を有する光重合性単量体(D2)が、カルボキシル基を有する光重合性単量体を含有することを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記チオール系連鎖移動剤(E)が多官能チオールを含み、該多官能チオールの含有量が着色組成物の全固形分中1〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記ウレタン系光重合性単量体(D1)が、1分子中のウレタン結合の数が3個以上である光重合性単量体を含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに、前記光重合性単量体(D)が、エチレン性不飽和結合を1〜3個有する(メタ)アクリル単量体(ウレタン系光重合性単量体、および酸基を有する光重合性単量体を除く)(D3)を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに、酸化防止剤(G)を含有することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記酸化防止剤(G)が、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項7記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 緑色着色膜の膜厚が3.0〜3.5μmの時に、緑色着色膜のXYZ表色系における色度座標が、C光源で0.155≦x≦0.280、0.615≦y≦0.755になることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 基材上に、請求項1〜9いずれか1項記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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