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JP2018102613A - 吸収性物品 - Google Patents

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JP2018102613A
JP2018102613A JP2016252361A JP2016252361A JP2018102613A JP 2018102613 A JP2018102613 A JP 2018102613A JP 2016252361 A JP2016252361 A JP 2016252361A JP 2016252361 A JP2016252361 A JP 2016252361A JP 2018102613 A JP2018102613 A JP 2018102613A
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JP2016252361A
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綾子 牧野
Ayako Makino
綾子 牧野
櫻井 高志
Takashi Sakurai
高志 櫻井
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

【課題】排泄物の吸収に起因して生じる尿臭等の臭気を効果的に抑制し得る吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品1の吸収性コア40は高吸収性ポリマーを含み、該吸収性コア40の肌対向面又は非肌対向面が凹凸構造を有している。前記凹凸構造における凸部51の先端領域は、高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域43を有し、該ポリマー非存在領域に香料が含まれている。吸収性コア40が液透過性の被覆シートで被覆されていることも好適である。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、失禁パッド及び生理用ナプキンなどの各種の吸収性物品においては、吸収した排泄物から生ずる臭気が知覚されないようにする目的で、該吸収性物品に香料を施して臭気をマスキングすることがしばしば行われている。マスキングの効果を高めるためには、香料の香りを強くする必要があるが、香料の香りが強すぎると、着用者や他者の気分を悪くさせることがある。
香料によるマスキング効果を高める目的で、香料は一般に吸収性物品における吸収体に施されることが多い。しかし、吸収体に吸収された尿等の排泄物が香料と混ざり合うことで別の臭いが発生し、香料によるマスキング効果が低下する場合がある。
吸収性物品に吸収保持された排泄物から生ずる臭気を香料によるマスキングで抑制する従来の技術として、例えば特許文献1には、体液との接触により香りを発する水溶性香料を、エンボス凹部32が設けられた吸収体13の外周部の少なくとも一部に形成された塗布範囲30に配し、吸収体13の中央部に配設しないようにした吸収性物品が提案されている。この構成を採用することによって、1回目に吸収体中央部のみに吸収保持されるような排泄があったときから香りを発するのではなく、2回目以降の排尿領域が吸収体13の外周部にまで達し吸収体13の吸収量が許容量に近づいた時点で香りが発するようにしている。したがって、香りによって適切なおむつ交換時期を知ることができると、同文献には記載されている。
特開2014−166208号公報
しかし、生活の質の一層の向上化の要求は益々高くなってきており、吸収性物品に要求される臭気の抑制効果も、これまでよりも高いレベルが要求されている。したがって、特許文献1に記載の技術を超える高い消臭の抑制効果が必要である。
したがって本発明の課題は、賦香された吸収性物品の改良にあり、更に詳しくは排泄物の吸収に起因して生じる臭気を効果的に抑制し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シートと、裏面シートと、両シート間に配置された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、
前記吸収性コアは高吸収性ポリマーを含み、該吸収性コアの肌対向面又は非肌対向面が凹凸構造を有しており、
前記凹凸構造における凸部の先端領域は、前記高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域を有し、該ポリマー非存在領域に香料が含まれている吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、排泄物の吸収に起因して生じる尿臭等の臭気を効果的に抑制し得る吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態を示す、長手方向に沿う中央域で幅方向に沿って切断したときの厚み方向断面図である。 図2は、図1に示す吸収性物品の吸収体における吸収性コアを、その非肌対向面を上側に向けた状態での斜視図である。 図3は、図1に示す吸収性物品の吸収体における吸収性コアの長手方向に沿う中央域での幅方向に沿う厚み方向断面図である。 図4(a)は、目的の臭い分子が嗅覚受容体を活性化させる機序を示す模式図であり、図4(b)は、嗅覚受容体アンタゴニズムによって、目的の臭い分子に対する受容体の活性化が阻害される機序を示す模式図である。
以下に、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1に示す吸収性物品1は、肌対向面側に配置された表面シート2、非肌対向面側に配置された裏面シート3、及び両シート2,3間に介在された吸収体4を具備しており、長手方向と幅方向とを有する一方向に長い形状をしている。吸収性物品1は、長手方向の両側部に、撥水性シート6と該撥水性シート6に固定された弾性部材61とを含む立体ギャザー5を備えている。立体ギャザー5は、着用時に着用者側に向かって起立する。
本明細書において吸収性物品の長手方向と言うときは、着用時に着用者の前後方向と一致する方向を意味する。吸収性物品の幅方向と言うときは、該長手方向と略直交する方向を意味する。図1中、符号Yで示す方向(Y方向)は、吸収性物品(吸収体、吸収性コア、立体ギャザー)の幅方向である。また本明細書において、吸収性物品の厚み方向は、図1中、Zで示す方向である。また、肌対向面は、吸収性物品における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(通常、衣類側)に向けられる面である。
吸収性物品1における表面シート2は液透過性である。表面シート2の片面は、吸収性物品1の肌対向面を構成している。一方、裏面シート3は、液不透過性又は液難透過性を有している。裏面シート3の片面は、衣類側に向けられる吸収性物品1の非肌対向面側の面を構成している。表面シート2、裏面シート3及び吸収体4は、それぞれ吸収性物品1の長手方向と同方向に長い形状を有している。
吸収性物品1の裏面シート3側の面(非肌対向面)には、吸収性物品1の具体的な用途に応じて、粘着剤層10が設けられていてもよい。粘着剤層10は、吸収性物品1の着用状態において、該吸収性物品1を、下着や別の吸収性物品に固定するために用いられる。
吸収体4は、表面シート2及び裏面シート3間に挟持固定されている。表面シート2の長手方向に沿う両側部は、吸収体4の非肌対向面側に巻き下げられ、吸収体4と裏面シート3との間において、吸収体4及び/又は裏面シート3と接合されている。
吸収体4は、吸収性コア40を、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなる液透過性の被覆シート44で被覆して構成されている。被覆シート44は、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆していることが好ましい。また、被覆シート44は、吸収性コア40の非肌対向面の全域も被覆していることが好ましい。更に、被覆シート44は、吸収性コア40の左右の側面の全域も被覆していることが好ましい。図1に示す実施形態では、被覆シート44を1枚用い、該被覆シート44で、吸収性コア40の肌対向面、非肌対向面及び両側面を被覆している。被覆シート44は、その左右の側縁域が互いに重なり合って重なり部44Aを形成するように、吸収性コア40を被覆している。図1に示す実施形態では重なり部44Aは、吸収性コア40における非肌対向面に形成されている。
吸収体4における被覆シート44と表面シート2との間には、ドット、スパイラル又はストライプ等のパターンでホットメルト粘着剤等の接着剤(図示せず)が塗工されており、それによって両者が互いに接合されている。吸収体4における被覆シート44と裏面シート3との間にも同様に接着剤(図示せず)が塗工されており、それによって両者が互いに接合されている。
吸収性物品1は、図1に示すように、その長手方向に沿う両側部に、着用者側に起立する一対の立体ギャザー5,5を備えている。立体ギャザー5は、表面シート2で覆われた吸収体4の両側に配されている。具体的には、吸収性物品1の長手方向に沿う両側部それぞれには、該長手方向のほぼ全長にわたって、一定の幅を有する立体ギャザー形成用の一対の撥水性シート6,6が配されている。各撥水性シート6は、その長手方向に沿って延びる折曲部が形成されるように二つ折りされている。二つ折りされた撥水性シート6は、その長手方向に沿って延びる二つの側縁部が、表面シート2とともに吸収体4の裏側に配され、表面シート2とともに裏面シート3に接合されている。それによって、立体ギャザー5の固定端部53が形成されている。立体ギャザー5の自由端部62は、二つ折りされた撥水性シート6の折曲部からなる。立体ギャザー5の自由端部62側は、長手方向に沿って幅方向Yの外側に向けて折り返されている。これにより、立体ギャザー5の自由端部62は、吸収性物品1の長手方向に延びる中心線(図示せず)から見て、幅方向Yの外側、すなわち吸収性物品1の側縁1a側を向くようになる。
立体ギャザー5の自由端部62近傍には、1本又は複数本の弾性部材61(図1では2本)が長手方向に延びるように配されている。弾性部材61は伸長状態で撥水性シート6に固定されている。弾性部材61は、立体ギャザー5の長手方向のほぼ全長にわたり設けられている。
吸収性物品1は、長手方向の中央域に、肌対向面側の面が窪んで形成された圧搾溝7を有している。圧搾溝7は、吸収性物品1の長手方向に延び、該吸収性物品1を左右に二等分する中心線(図示せず)の両側に、一本ずつ配されている。
各圧搾溝7は、吸収性物品1の長手方向に沿って延びている。長手方向に沿って延びているという表現には、圧搾溝7が直線状に延びている場合の他、圧搾溝7が円弧状又は他の形状を有しているが、概ね長手方向に延びている場合も含まれる。圧搾溝7,7は、前記の中心線に対して対称な形状をしている。圧搾溝7は、例えば幅方向Yの外側から前記の中心線側に向かって凸となった緩やかな曲線状(円弧状)に形成することができる。この場合、各圧搾溝7,7どうしが最近接する位置は、吸収性物品1の長手方向に沿う位置のうち、中央位置又はその近傍の位置であることが好ましい。
圧搾溝7,7は、熱を伴うか又は伴わないエンボス、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。例えば、吸収性物品1の製造工程において、吸収体4の一面上に表面シート2を供給した後、エンボス加工により所定部位を表面シート2側から吸収体4側に向けて凹状に押し込む(圧搾する)ことにより、該所定部位に圧搾溝7を形成することができる。このように圧搾溝7を形成することによって、該圧搾溝7においては、表面シート2と吸収体4とがともに圧搾溝7内に陥没している。圧搾溝7においては、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化している。圧搾溝7は、平面視において長方形、正方形、菱形、円形、十字等の多数の深窪み部(相対的に深く窪んでいる部分。高エンボス部。)と、浅窪み部(相対的に浅く窪んでいる部分。低エンボス部。)とが、交互に連なって全体として連続線を形成していてもよく、あるいは多数の窪み部が間欠的に配されて形成されていてもよい。
図2には、図1に示す吸収性物品1の吸収体4における吸収性コア40の斜視図が示されている。同図に示す吸収性コア40は、これを上下反転させて、その非肌対向面を上面に向けた状態になっている。図3には、吸収性コア40の幅方向の断面図が示されている。図3に示すとおり、吸収性コア40は、第1面40A及び第2面40Bを有している。第1面40Aは肌対向面であり、表面シート2又は必要に応じて用いられる中間シート(図示せず)側を向いている。第2面40Bは非肌対向面側であり、裏面シート3側を向いている。
図2及び図3に示すとおり、吸収性コア40は、相対的に坪量が高く裏面シート3側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部41と、高坪量部41に隣接し、且つ相対的に坪量が低く裏面シート3側から表面シート2側に向けて窪んだ低坪量部42とを有している。高坪量部41と低坪量部42とは一体成形されている。吸収性コア40は、その非肌対向面側に凹凸構造を有しており、且つ肌対向面側が平坦面となっている。吸収性コア40の非肌対向面側を凹凸構造にすると、吸収性コア40の幅方向から加わる外力によって吸収性コア40が柔軟に変形しやすくなる。その結果、吸収性物品1のフィット性が向上する。「一体成形されている」とは、これらの部位が、接着剤や熱融着等の接合手段を介さずに互いに分離不可能に一体化されており、同一の材料から一体的に形成されていることを意味する。これらの部位が一体成形されていると、体液がスムーズに移動し得る連続性を有するようになる。このような構造の吸収性コア40の製造方法は、例えば特開2013−255567号公報に記載されている。
吸収性コア40は吸液性材料から構成されている。吸液性材料としては、吸収性物品の技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えば吸液性材料として各種の繊維材料、具体的には木材パルプ、コットン、麻等の天然繊維;ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂からなる合成繊維;アセテートやレーヨン等の半合成繊維等を用いることができる。これらの繊維材料は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明において吸収性コア40には、水を吸収して膨潤し且つ水を保持する性質を有するヒドロゲル材料からなる高吸収性ポリマーが含まれている。特に、図3に示すとおり、最も非肌対向面側に、パルプ単体の層が形成されていると、すなわち高坪量部41である凸部の先端領域は、パルプのみから構成されており高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域43を有していることが好ましい。特に高坪量部41の先端の面にポリマー非存在領域43を有していることが好ましい。高坪量部41の先端の面にポリマー非存在領域43を有していると、おむつ10の非肌対向面において、高吸収性ポリマーに起因する硬さを低減できるので好ましい。ポリマー非存在領域43は、高坪量部41の凸形状の側面及び低坪量部42の先端の面、すなわち非肌対向面の凹凸構造の表面の全域に存在することが好ましい。同様の理由によって、吸収性コア40における平坦面である肌対向面も、パルプのみから構成されており高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域45を有していることが好ましい。更に同様の理由によって、吸収性コア40における両側面も、パルプのみから構成されており高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域を有していることが好ましい。要するに、吸収性コア40においては、その表面の全域にポリマー非存在領域を有していることが好ましい。この場合、厚み方向Zにおいて、高吸収性ポリマーが存在する領域と、ポリマー非存在領域とが一部に存在する場合がある。ポリマー非存在領域の厚みは、表面から内方に向けて0.1mm以上1mm以内であることが好ましい。また、吸収性コア40の凸部における厚みに対するポリマー非存在領域の厚みは、0.01mm以上が好ましく、0.03mm以上がより好ましく、また、0.3mm以下が好ましく、0.2mm以下がより好ましい。このような構造の吸収性コア40の製造方法は、例えば特開2013−255567号公報に記載されている。
図2に示すとおり、低坪量部42は、その複数本が吸収性コア40の長手方向Xと平行に延びている。また低坪量部42は、その複数本が吸収性コア40の幅方向Yと平行に延びている。その結果、低坪量部42は、吸収性コア40の長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしている。そして、低坪量部42によって形成される格子内に高坪量部41が位置している。したがって個々の高坪量部41は低坪量部42によって区画されており、個々に独立している。各高坪量部41の形状はほぼ同じであり、平面視して矩形をしており、長手方向Xの長さが、幅方向Yの長さよりも大きくなっている。一方、低坪量部42に関しては、該低坪量部42が吸収性コア40の長手方向X及び幅方向Yに延びて互いに連結しており連続体となっている。吸収性コア40の長手方向Xに延びる低坪量部42の幅と、吸収性コア40の幅方向Yに延びる低坪量部42の幅とは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。
以上のとおり、吸収性コア40は、坪量が相対的に高い複数の高坪量部41と、坪量が相対的に低い低坪量部42とからなるブロック構造を有しており、且つ各高坪量部41の周囲はその全域にわたって低坪量部42によって囲まれて個々に独立しているブロック構造を形成している。更に、ブロック構造の最外周は、低坪量部42によって囲まれている。ブロック構造の最外周に位置している低坪量部42の角部は、外方に向けて凸の曲線を描く丸みを帯びていることが好ましい。高坪量部41及び低坪量部42からなるブロック構造は、吸収性コア40の長手方向Xの全域及び幅方向Yの全域にわたって形成されている。
高坪量部41と低坪量部42とからなるブロック構造を有することで、吸収性コア40は、その長手方向X及び幅方向Yの双方に柔軟なものとなり、そのことに起因して吸収性コア40は着用者の身体の形状に沿いやすくなる。更に、排泄された液が、厚みの薄い低坪量部に案内されて流れることで、吸収性コア40の長手方向及び幅方向の拡散性を向上させることができる。
高坪量部41の坪量に対する低坪量部42の坪量は、その下限値が好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上である。上限値は好ましくは80%以下であり、更に好ましくは70%以下である。高坪量部41自体の坪量は、その下限値が好ましくは300g/m2以上であり、更に好ましくは350g/m2以上である。上限値は好ましくは900g/m2以下であり、更に好ましくは800g/m2以下である。低坪量部42に関しては、その坪量の下限値が好ましくは100g/m2以上であり、更に好ましくは150g/m2以上である。上限値は好ましくは500g/m2以下であり、更に好ましくは400g/m2以下である。坪量は、特開2013−255567号公報の段落〔0027〕に記載の方法に従い測定される。
高坪量部41は、低坪量部42よりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。高坪量部41の厚みに対する低坪量部42の厚みは、その下限値が好ましくは30%以上であり、更に好ましくは40%以上である。上限値は好ましくは90%以下であり、更に好ましくは80%以下である。高坪量部41自体の厚みは、その下限値が好ましくは2mm以上であり、更に好ましくは3mm以上である。上限値は好ましくは8mm以下であり、更に好ましくは7mm以下である。低坪量部42に関しては、その厚みの下限値が好ましくは1.5mm以上であり、更に好ましくは2.5mm以上である。上限値は好ましくは4.5mm以下であり、更に好ましくは4mm以下である。高坪量部41、低坪量部42(長手方向X、幅方向Y)の厚みは、特開2013−255567号公報の段落〔0028〕に記載の方法に従い測定される。
高坪量部41の厚みと低坪量部42の厚みとが異なっていることに起因して、吸収性コア40における非肌対向面においては、高坪量部41からなる複数の凸部51と、低坪量部42からなる凹部52X,52Yとからなる凹凸構造が形成されている。そして図2に示すとおり、吸収性コア40の長手方向Xに延びる凹部52Xの端部が、吸収性コア40の長手方向Xにおける端縁40Yにまで達している。また、幅方向Yに延びる凹部52Yの端部が、吸収性コア40の幅方向Yにおける側縁40Xにまで達している。
吸収性物品1には香料が含まれている。吸収性物品1において香料を含む位置は、吸収性コア40における非肌対向面に形成された凹凸構造のうち、少なくとも凸部51の先端領域に配されたポリマー非存在領域43である。凸部51の先端領域に配されたポリマー非存在領域43に香料を含むことで、香料が、連続した溝の構造を有する凹部52X,52Yを通って吸収性コア40の全域に拡散し、吸収性物品1の全体に香料が行き渡り、香料に起因する臭いの抑制効果が顕著なものとなる。
特に図2に示すとおり、吸収性コア40の長手方向Xに延びる凹部52Xの端部が、吸収性コア40の長手方向Xにおける端縁40Yにまで達していると、香料が吸収性コア40の長手方向Xの全域に十分に行き渡るので好ましい。同様に、吸収性コア40の幅方向Yに延びる凹部52Yの端部が、吸収性コア40の幅方向Yにおける側縁40Xにまで達していると、香料が吸収性コア40の幅方向Yの全域に十分に行き渡るので好ましい。
ところで、高吸収性ポリマーには消臭効果があることが知られているところ、高吸収性ポリマーの近傍に香料が存在していると、該香料も高吸収性ポリマーに吸収されてしまうので、香料に起因する臭いの抑制効果が減殺されることがある。しかし、本実施形態においては、香料は、ポリマー非存在領域43,45に含まれているので、香料が高吸収性ポリマーに吸収されにくく、そのことに起因して香気が長時間にわたって持続するという利点がある。
また、香料は油性の物質であることから、香料の近傍にホットメルト粘着剤等の接着剤が存在すると、該接着剤の粘着性が香料によって悪影響を受けることがある。しかし、本実施形態においては、凸部51の先端領域に接着剤は存在しておらず、該接着剤は、被覆シート44を挟んで、香料と反対側(すなわち、香料よりも非肌対向面側)に施されているので、該接着剤の粘着性の低下が効果的に防止されるという利点もある。
更に、吸収性物品1の非肌対向面側の最外面には裏面シート3が配置されているところ、該裏面シート3が通気性を有するものである場合には、吸収性コア40から生じた臭いが裏面シート3を介して外部に漏れ出すおそれがある。臭いの漏れ出しは、吸収性物品1の装着時や廃棄時に特に知覚されやすい。しかし、本実施形態においては、吸収性コア40の非肌対向面側に香料が含まれているので、該吸収性コア40から生じる臭いが香料によって効果的に抑制されるという利点もある。
なお、本実施形態においては、凸部51の先端領域に配されたポリマー非存在領域43にのみ香料を含んでいるが、香料を含む部位を凸部51の先端領域に限定する意図はなく、少なくとも凸部51の先端領域に香料を含むことをことが好適であると位置づけるものである。したがって、凸部51の先端領域に加えて、吸収性コア40における該領域以外の部位に香料を含むことは何ら妨げられない。例えば、吸収性コア40の凹部52にポリマー非存在領域が存在している場合、凹部52におけるポリマー非存在領域に香料を含んでいてもよい。
吸収性コア40に香料を含ませる方法としては、例えば、使用される香料を適当な溶媒(例えば水、エタノール、低分子炭化水素類、多価アルコール類、液体LPGガス、ジメチルエーテル等)に希釈したものや原液そのものを、ポリマー非存在領域に塗布、噴霧又は含浸させて塗工する方法等が挙げられる。
本発明で用いられる香料としては、大気圧下で香気を大気中に蒸散し得るものであればよく、常温常圧の環境下で、その香気を知覚し得る通常の香料を特に制限なく用いることができ、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものも用いることができる。例えば、香料としては、沸点が約250℃以下の高揮発性香料成分、又は沸点が約250〜約300℃の中揮発性香料成分が好ましく用いられる。
前記高揮発性香料成分としては、例えばアニソール、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、ギ酸ベンジル、酢酸イソボルニル、シトロネラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、パラシメン、デカナール、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメチルフェニルカルビノール、ユーカリプトール、1−カルボン、ゲラニアール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ゲラニルニトリル、酢酸ネリル、酢酸ノニル、リナロール、エチルリナロール、酢酸リナリル、フェニルエチルアルコール、α−ピネン、β−ピネン、γ−ピネン、α−ヨノン、β−ヨノン、γ−ヨノン、α−テルピネオール、β−テルピネオール、酢酸テルピニル、テンタローム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記中揮発性香料成分としては、例えばアミルシンナムアルデヒド、ジヒドロジャスモン酸メチル、サリチル酸イソアミル、β−カリオフィレン、セドレン、セドリルメチルエーテル、桂皮アルコール、クマリン、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、イソオイゲノール、γ−メチルヨノン、ヘリオトロピン、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、フェニルヘキサノール、ペンタライド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
香料としては、前述の高揮発性及び中揮発性香料成分以外に、あるいはこれら香料成分に加えて更に、バラ香調、ラベンダー香調、ジャスミン香調、イランイラン香調を有する香料を含有した香料組成物を用いることもできる。かかる香料組成物としては、例えば、ネロール、ラバンジュロール、ジャスマール、シクロピデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、香料には、前述した香料組成物の単体、及び天然精油や調合ベースのように、「複数の香料によって構成される香料素材が組み合わされたもの(香料組成物)で、溶剤によって希釈・調整されたもの」が含まれる。例えば、香料として、バラ、ラベンダー、ジャスミン、イランイラン様香気を有する香料を含有する香料組成物を用いることができる。
特に、香料は、尿臭成分に起因するヒトの嗅覚受容体の活性化を阻害する物質(以下、この物質のことを「アンタゴニスト香料」とも言う。)を含むことが好ましい。アンタゴニストとは、結合部位を奪い合うことで作用を阻害する競合的拮抗薬のことであり、アンタゴニスト香料とは、図4(a)に示すとおり、結合部位が嗅覚受容体20である場合に、目的の臭い分子21が嗅覚受容体20に結合して該受容体20が活性化して臭い情報が伝達されるときに、図4(b)に示すとおり、目的の臭い分子21を他の分子22とともに適用することにより、当該他の分子22によって目的の臭い分子21に対する受容体の活性化を阻害し、結果的に個体に認識される臭いを抑制するために用いられる当該他の分子のことである。つまり、アンタゴニスト香料を用いることで、嗅覚受容体アンタゴニズムによる臭いの抑制を達成することができる。このように、アンタゴニスト香料を用いることで、該アンタゴニスト香料自体の香気が強くなくても、高い尿臭の抑制効果が発現する。
嗅覚受容体アンタゴニズムによる臭いの抑制は、同様に他の分子を用いる手段であっても、芳香剤による消臭のように、目的の臭いを香料の香気によって隠蔽(マスキング)する手段とは区別される。嗅覚受容体アンタゴニズムによる臭いの抑制の一例は、アンタゴニスト等の嗅覚受容体の活性化を阻害する物質を使用するケースである。特定の臭いをもたらす臭い分子の受容体にその活性化を阻害する物質を適用すれば、当該受容体の当該臭い分子に対する活性化が阻害されるため、最終的に個体に知覚される臭いを抑制することができる。
尿臭成分としては、p−クレゾール及び2−メトキシ−4−ビニルフェノールが代表的なものとして知られている。これらの物質の臭いを嗅覚受容体アンタゴニズムによって抑制することが、効果的な臭気の抑制の点から好ましい。p−クレゾール及び2−メトキシ−4−ビニルフェノールは、放尿又は採尿後時間が経った尿又は飛び散って乾燥した尿から発せられる臭い、あるいは使用後放置した吸収性物品から発せられる尿の臭いの代表的なものである。
本明細書において、「尿臭」とは、好適には、放尿又は採尿後時間が経った尿から発せられる臭いである。例えば、本明細書における「尿臭」は、飛び散って乾燥した尿の臭い又は使用後放置した吸収性物品から発する尿の臭いであり得る。また好適には、本明細書における「尿臭」は、βグルクロニダーゼ処理された尿又はその抽出物の臭いである。
特に、アンタゴニスト香料は、ヒトの嗅覚受容体としてのOR9Q2、OR10G4、OR10G7又はOR2W1の活性化を阻害する物質のいずれかであることが好ましい。これによって尿臭成分に対する活性が一層抑制され、最終的に個体に知覚される臭いを更に一層抑制することができる。これらの嗅覚受容体のうち、OR9Q2又はOR2W1にアンタゴニスト香料を適用することで、p−クレゾールに対して特異的に臭いの抑制効果が発揮される。また、OR10G4又はOR10G7にアンタゴニスト香料を適用することで、2−メトキシ−4−ビニルフェノールに対して特異的に臭いの抑制効果が発揮される。
本発明において、特に好ましく用いられるアンタゴニスト香料としては、例えばOR9Q2に結合し得る以下の化合物が挙げられる。これらの化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
・3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール(Bourgeonal)
・3,7,11−トリメチルドデカ−1,6,10−トリエン−3−オール(Nerolidol)
・メチルセドリルケトン([1−[(1S,2R,5R,7S)−2,6,6,8−tetramethyltricyclo[5.3.1.01,5]undec−8−en−9−yl]ethanone;Acetyl cedrene)
・1−(2−tert−ブチルシクロヘキシル)オキシブタン−2−オール(Ambercore)
・2,2,7,7−テトラメチルトリシクロ[6.2.1.01,6]ウンデカン−5−オン(iso−Longifolanone)
本発明においてアンタゴニスト香料として、OR2W1に結合し得る以下の化合物も好ましく挙げられる。
・(3R,3aS,6S,7R,8aS)−Octahydro−6methoxy−3,6,8,8,−tetramethyl−1H−3a,7−methanoazulene(Methyl Cedryl Ether)
本発明においてアンタゴニスト香料として、OR10G4に結合し得る以下の化合物も好ましく挙げられる。
・5−メチル−2−(1−メチルエチル)−フェノール(Thymol)
本発明においてアンタゴニスト香料として、OR10G7に結合し得る以下の化合物も好ましく挙げられる。
・2−メチルウンデカナール(Aldehyde C−12 MNA)
・Benzoin Siam
上述したOR9Q2アンタゴニスト香料、OR2W1アンタゴニスト香料、OR10G4アンタゴニスト香料及びOR10G7アンタゴニスト香料は、これまで香料素材として知られていたが、これらの嗅覚受容体に対するアンタゴニスト作用を有することや、p−クレゾール臭を始めとする尿臭を選択的に抑制する機能があることは知られていなかった。本発明において香料は、上述した化合物より選択される少なくとも1種を有効成分とするアンタゴニスト香料であることが好ましい。
上述した各種の嗅覚受容体に対するアンタゴニスト香料は、いずれも市販のものを購入して使用することができる(「合成香料 化学と商品知識」増補改訂版、印藤元一著、化学工業日報社、 2005年3月発行を参照)。例えば、OR9Q2アンタゴニスト香料は、Firmenich S. A.,Givaudan S. A.,International Flavors & Fragrances Inc.,SIGMA−ALDRICH Corporation、高砂香料工業株式会社、花王株式会社などから入手することが可能である。あるいは、化学合成によって、該市販品と同一物質又はそれを含む組成物を製造することが可能である。
また、本発明の吸収性物品において、香料の含有量は特に制限されず、所望の消臭性能や吸収性能等に応じて適宜設定することができる。例えば、吸収性物品1枚当たり0.5mg以上100mg以下の香料を含むことができる。 特に、香料としてアンタゴニスト香料を用いた場合には、0.1mg以上50mg以下程度の比較的少ない含有量としても、十分な尿臭抑制効果が得られる点で好ましい。
本発明の適用の対象となる吸収性物品は、ヒトの排泄物を吸収保持するために用いられる各種の製品を広く包含する。例えばベビー用及び大人用の使い捨ておむつ、軽失禁用の失禁パッド、大人用の使い捨ておむつの内側に配置して使用される補助パッド、生理用ナプキン及びパンティライナなどが挙げられるが、これらに限られない。
また前記実施形態は、吸収性コア40の非肌対向面側に凹凸構造が形成されていたが、これに代えて、図3に示す吸収性コア40を同図に示すとおり、その凹凸構造が肌対向面側を向くように吸収性物品1に組み込んでもよい。すなわち吸収性コア40は、その肌対向面が凹凸構造を有していてもよい。そして、肌対向面に形成された凹凸構造における凸部の先端領域には、高吸収性ポリマーが非存在であり、且つ該先端領域に香料が含まれていてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
表面シートと、裏面シートと、両シート間に配置された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、
前記吸収性コアは高吸収性ポリマーを含み、該吸収性コアの肌対向面又は非肌対向面が凹凸構造を有しており、
前記凹凸構造における凸部の先端領域は、前記高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域を有し、該ポリマー非存在領域に香料が含まれている吸収性物品。
<2>
前記凹凸構造における凹部は、前記吸収性コアの長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしており、
長手方向に延びる前記凹部の端部が、前記吸収性コアの長手方向における端縁にまで達しており、
幅方向に延びる前記凹部の端部が、前記吸収性コアの幅方向における側縁にまで達している、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記凹部に前記ポリマー非存在領域を有している、前記<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記吸収性コアが、液透過性の被覆シートで被覆されている前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記吸収性コアは、その非肌対向面に前記凹凸構造を有しており、
前記裏面シートが通気性を有している前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記吸収性コアは吸液性材料として繊維材料を有する前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記吸収性コアは、相対的に坪量が高く前記裏面シート側に向けて突出した凸の形状を有する高坪量部と、
前記高坪量部に隣接し、且つ相対的に坪量が低く前記裏面シート側から前記表面シート側に向けて窪んだ低坪量部とを有している前記<1>ないし<6>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<8>
前記吸収性コアの前記高坪量部と前記低坪量部とは一体成形されている前記<1>ないし<7>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記ポリマー非存在領域が、前記高坪量部の凸形状の側面及び前記低坪量部の先端の面に存在する前記<7>又は<8>に記載の吸収性物品。
<10>
前記高坪量部の坪量に対する前記低坪量部の坪量は、その下限値が好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上であり、上限値は好ましくは80%以下であり、更に好ましくは70%以下であり、
前記高坪量部自体の坪量は、その下限値が好ましくは300g/m2以上であり、更に好ましくは350g/m2以上であり、上限値は好ましくは900g/m2以下であり、更に好ましくは800g/m2以下であり、
前記低坪量部自体の坪量は、その坪量の下限値が好ましくは100g/m2以上であり、更に好ましくは150g/m2以上であり、上限値は好ましくは500g/m2以下であり、更に好ましくは400g/m2以下である前記<7>ないし<9>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<11>
高坪量部41の厚みに対する低坪量部42の厚みは、その下限値が好ましくは30%以上であり、更に好ましくは40%以上であり、上限値は好ましくは90%以下であり、更に好ましくは80%以下であり、高坪量部41自体の厚みは、その下限値が好ましくは2mm以上であり、更に好ましくは3mm以上であり、上限値は好ましくは8mm以下であり、更に好ましくは7mm以下であり、低坪量部42に関しては、その厚みの下限値が好ましくは1.5mm以上であり、更に好ましくは2.5mm以上であり、上限値は好ましくは4.5mm以下であり、更に好ましくは4mm以下である、前記<7>ないし<10>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記ポリマー非存在領域が、非肌対向面の前記凹凸構造の表面の全域に存在する前記<1>ないし<11>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記吸収性コアにおける前記ポリマー非存在領域の厚みは、表面から内方に向けて0.1mm以上1mm以内である前記<1>ないし<12>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記香料は、尿臭成分に起因するヒトの嗅覚受容体の活性化を阻害する物質を含む前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記香料が、p−クレゾール又は2−メトキシ−4−ビニルフェノールに起因するヒトの嗅覚受容体の活性化を阻害する物質を含む前記<14>に記載の吸収性物品。
<16>
前記嗅覚受容体がOR9Q2、OR10G4、OR10G7及びOR2W1のいずれかである前記<14>又は<15>に記載の吸収性物品。
<17>
前記香料が、Bourgeonal、Nerolidol、Acetyl cedrene、Ambercore、iso−Longifolanone、Methyl Cedryl Ether、Thymol、Aldehyde C−12 MNA及びBenzoin Siamからなる群より選択されるいずれか1種を有効成分とするアンタゴニスト香料である前記<14>ないし<16>のいずれか1に記載の吸収性物品。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
吸収性物品として、花王株式会社の軽失禁パッド50ccタイプ(商品名:ロリエさらピュア50cc)を用いた。この吸収性物品の吸収性コアを除去し、その代わりに図1ないし図3に示す構造の吸収性コアを配置した。この吸収性コアは、特開2013−255567号公報に記載の方法で製造した。この吸収性コアは、その坪量が400g/mであり、凸部の先端領域がパルプのみから構成されており、高吸収性ポリマーが非存在であった。また、吸収性コアは、その平坦面である肌対向面及びその近傍の領域も、パルプのみから構成されており、高吸収性ポリマーが非存在であった。
香料として以下の表1に示すものを用いた。この香料を前記の吸収性コアにおける凸部の先端領域の位置に塗布した。塗布は、吸収性コアの全域に存在する凸部の先端領域に対して行った。
〔実施例2〕
香料として以下の表1に示すものを用いた以外は、実施例1と同様に製造した吸収性物品を用いた。
〔比較例1及び2〕
比較例1として、吸収性コアの内部、すなわち高吸収性ポリマーを含有する領域にのみ香料を含んだ吸収性物品を用いた。香料の塗布量は実施例1と同じとした。また、比較例2として、香料を含まない吸収性物品を用いた。
〔評価〕
各実施例及び各比較例の吸収性物品に人尿を各20g注入し、以下の基準により、尿臭を官能で評価を行った。その結果を以下の表1に示す。
◎:尿臭がしない
○:尿臭がほとんどしない
△:尿臭がややする
×:尿臭がする
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例によれば、各比較例に比べて、臭気の抑制効果が高いことが分かる。
1 吸収性物品
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 立体ギャザー
6 撥水性シート
7 圧搾溝
10 粘着剤層
40 吸収性コア
41 吸収性コアの高坪量部
42 吸収性コアの低坪量部
43,45 ポリマー非存在領域
44 被覆シート
51 凸部
52X,52Y 凹部
61 弾性部材
62 立体ギャザーの自由端部

Claims (5)

  1. 表面シートと、裏面シートと、両シート間に配置された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは高吸収性ポリマーを含み、該吸収性コアの肌対向面又は非肌対向面が凹凸構造を有しており、
    前記凹凸構造における凸部の先端領域は、前記高吸収性ポリマーが非存在であるポリマー非存在領域を有し、該ポリマー非存在領域に香料が含まれている吸収性物品。
  2. 前記凹凸構造における凹部は、前記吸収性コアの長手方向及び幅方向に延びる直交した格子状の形状をしており、
    長手方向に延びる前記凹部の端部が、前記吸収性コアの長手方向における端縁にまで達しており、
    幅方向に延びる前記凹部の端部が、前記吸収性コアの幅方向における側縁にまで達している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記凹部に前記ポリマー非存在領域を有している、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性コアが、液透過性の被覆シートで被覆されている請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性コアは、その非肌対向面に前記凹凸構造を有しており、
    前記裏面シートが通気性を有している請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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