JP2018100019A - 液圧制御装置およびブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 制御性の悪化を抑制できる液圧制御装置を提供すること。【解決手段】 液圧制御装置は、接続液路(液路11等)、遮断弁21、ポンプ201(液圧源)、第1ストロークシミュレータ6A、及び第2ストロークシミュレータ6Bを備える。マスタシリンダ5は、ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させる。ホイルシリンダ4は、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与する。遮断弁21は接続液路にある。ポンプ201は、接続液路における遮断弁21に対してホイルシリンダ4の側にブレーキ液を吐出可能である。第1ストロークシミュレータ6Aおよび第2ストロークシミュレータ6Bは、マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能である。【選択図】 図1
Description
本発明は、液圧制御装置に関する。
従来、マスタシリンダとホイルシリンダとを接続する接続液路に遮断弁があり、接続液路における遮断弁に対してホイルシリンダの側にブレーキ液を吐出可能な液圧源を備えた液圧制御装置が知られている。例えば特許文献1に記載の液圧制御装置は、マスタシリンダに接続するストロークシミュレータを備えており、ストロークシミュレータはブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能である。
従来の液圧制御装置では、ストロークシミュレータの作動が阻害されると、ブレーキ操作部材の作動が妨げられ、制御性が悪化するおそれがあった。
本発明の一実施形態に係る液圧制御装置は、好ましくは、ストロークシミュレータを2つ備える。
よって、一方のストロークシミュレータの作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータが正常に作動可能であるため、制御性が大きく悪化することを抑制できる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
まず、メカ的構成を説明する。本実施形態のブレーキシステム1は、車輪を駆動する原動機として内燃機関(エンジン)のみを備えた一般的な車両のほか、内燃機関に加えて電動式のモータ(ジェネレータ)を備えたハイブリッド車や、電動式のモータのみを備えた電気自動車等に適用可能である。ブレーキシステム1は、液圧による摩擦制動力を複数(本実施形態では4つ)の車輪に付与する液圧制動装置である。ブレーキシステム1は、互いに独立した2つのブレーキ液圧系統であるプライマリ系統(P系統)とセカンダリ系統(S系統)を有する。以下、P系統に対応して設けられた部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。各車輪FL〜RRには、ブレーキ作動ユニットが設置されている。ブレーキ作動ユニットは例えばディスク式であり、ホイルシリンダ4とキャリパを有する。キャリパはホイルシリンダ4の液圧(ブレーキ液圧)によって作動し、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに摩擦制動力を付与する。前輪側(フロント側)のホイルシリンダ4は、左前輪FLのホイルシリンダ4aと右前輪FRのホイルシリンダ4bを有する。後輪側(リア側)のホイルシリンダ4は、左後輪RLのホイルシリンダ4cと右後輪RRのホイルシリンダ4dを有する。以下、各車輪FL〜RRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字a〜dを付して適宜区別する。
まず、メカ的構成を説明する。本実施形態のブレーキシステム1は、車輪を駆動する原動機として内燃機関(エンジン)のみを備えた一般的な車両のほか、内燃機関に加えて電動式のモータ(ジェネレータ)を備えたハイブリッド車や、電動式のモータのみを備えた電気自動車等に適用可能である。ブレーキシステム1は、液圧による摩擦制動力を複数(本実施形態では4つ)の車輪に付与する液圧制動装置である。ブレーキシステム1は、互いに独立した2つのブレーキ液圧系統であるプライマリ系統(P系統)とセカンダリ系統(S系統)を有する。以下、P系統に対応して設けられた部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。各車輪FL〜RRには、ブレーキ作動ユニットが設置されている。ブレーキ作動ユニットは例えばディスク式であり、ホイルシリンダ4とキャリパを有する。キャリパはホイルシリンダ4の液圧(ブレーキ液圧)によって作動し、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに摩擦制動力を付与する。前輪側(フロント側)のホイルシリンダ4は、左前輪FLのホイルシリンダ4aと右前輪FRのホイルシリンダ4bを有する。後輪側(リア側)のホイルシリンダ4は、左後輪RLのホイルシリンダ4cと右後輪RRのホイルシリンダ4dを有する。以下、各車輪FL〜RRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字a〜dを付して適宜区別する。
図1に示すように、ブレーキシステム1は、マスタシリンダユニット1C、第1液圧制御ユニット1A、および第2液圧制御ユニット1Bを有する。ユニット1A,1B,1Cは、ブレーキ配管10を介して互いに接続する。ブレーキ配管10は、マスタシリンダ配管10M、ホイルシリンダ配管10W、中継配管10I、およびリザーバ配管10Rを有する。マスタシリンダ配管10Mは、P系統の配管10MPとS系統の配管10MSを有する。ホイルシリンダ配管10WはP系統の配管10Wc,10WdおよびS系統の配管10Wa,10Wbを有する。中継配管10IはP系統の配管10IPとS系統の配管10ISと第2ストロークシミュレータ用の配管10ISSを有する。リザーバ配管10Rは第1配管10RAと第2配管10RBを有する。マスタシリンダユニット1Cは、マスタシリンダ配管10MP,10MSおよびリザーバ配管10R(第1配管10RA)を介して第1液圧制御ユニット1Aに接続する。また、マスタシリンダユニット1Cは、リザーバ配管10R(第2配管10RB)を介して第2液圧制御ユニット1Bに接続する。第1液圧制御ユニット1Aは、中継配管10IP,10ISを介して第2液圧制御ユニット1Bに接続する。第2液圧制御ユニット1Bは、ホイルシリンダ配管10Wを介してホイルシリンダ4に接続する。
マスタシリンダユニット1Cは、リザーバタンク40、マスタシリンダ5、およびストロークセンサ80を有する。リザーバタンク40は、ブレーキ液を貯留する液源であり、大気圧に開放される低圧部である。リザーバタンク40の鉛直方向の底部側は、隔壁により、マスタシリンダ用液室400P,400S、およびポンプ用液室401に仕切られる。液室401には液面のレベルを検出するセンサ81が設置される。第1配管10RA及び第2配管10RBの一端は液室401に接続する。
ブレーキペダル3は、運転者のブレーキ操作が入力されるブレーキ操作部材である。マスタシリンダ5は、プッシュロッド30を介してブレーキペダル3に接続され、運転者によるブレーキペダル3の操作(ブレーキ操作)に応じて作動する。マスタシリンダ5は、ブレーキ操作に応じてブレーキ液圧を発生させ、これをホイルシリンダ4に供給可能な液圧源である。マスタシリンダ5は、ピストン51とスプリング52を有する。マスタシリンダ5は、タンデム型であり、ピストン51として、プッシュロッド30に接続されたプライマリピストン51Pと、フリーピストン型のセカンダリピストン51Sとを、直列に有する。ピストン51はシリンダ50に収容され、液室502を画成する。液室502は、P系統の液室(プライマリ液室)502PとS系統の液室(セカンダリ液室)502Sを有する。スプリング52は、各液室502に圧縮状態で収容される。スプリング52は、ピストン51をプッシュロッド30の側に常時付勢する戻しばねである。各液室502には補給ポート501と供給ポート503が接続する。プライマリ液室502Pの補給ポート501Pはリザーバタンク40の液室400Pに接続し、セカンダリ液室502Sの補給ポート501Sはリザーバタンク40の液室400Sに接続する。P系統のマスタシリンダ配管10MPの一端はP系統の供給ポート503Pに接続し、S系統のマスタシリンダ配管10MSの一端はS系統の供給ポート503Sに接続する。
シリンダ50にはUパッキン(断面がカップ状であるリング形のシール部材)53が設置され、Uパッキン53はピストン51の外周に摺接する。ブレーキペダル3が踏み込まれていない初期状態では、ピストン51の内外周を連通する孔510が補給ポート501に連通し、液室502は孔510および補給ポート501を介してリザーバタンク40の液室400に連通する。このため、液室502に液圧が発生しない(大気圧に保たれる)。ブレーキペダル3が踏み込まれ、ピストン51がスプリング52の付勢方向と反対側に移動すると、孔510と補給ポート501との連通が遮断され、液室502から補給ポート501へ向かうブレーキ液の流れがUパッキン53により遮断される。このため、ピストン51の移動(ブレーキ踏込み操作)に応じて容積が縮小する液室502に液圧(マスタシリンダ液圧)が発生する。液室502から供給ポート503を介してマスタシリンダ配管10Mにブレーキ液が吐出される。補給ポート501からピストン51の外周側を通って液室502へ向かうブレーキ液の流れはUパッキン53により許容される。このため、ピストン51の移動(ブレーキ踏戻し操作)に応じて液室502の容積が拡大すると、リザーバタンク40から補給ポート501を介して液室502にブレーキ液が補給されうる。ストロークセンサ80は、ブレーキペダル3に連動するプッシュロッド30(プライマリピストン51P)の移動量(ブレーキ操作量)を検出する。
第1液圧制御ユニット1Aは、ホイルシリンダ4にブレーキ液圧を発生可能であり、第1液圧ユニット2A、第1液圧センサ82A,83A、および第1コントロールユニット9Aを有する。第1液圧ユニット2Aは、第1ストロークシミュレータ6A、第1ハウジング7A、第1液圧源20A、および複数の電磁弁を有する。第1ストロークシミュレータ6Aは、第1ピストン61Aと第1ばね62Aを有する。第1ピストン61Aは、第1シリンダ60Aに収容される。第1シリンダ60Aの内部は、第1ピストン61Aにより第1正圧室601Aと第1背圧室602Aに隔てられる。第1ピストン61Aの外周には第1シール部材63Aが設置される。第1シール部材63Aは第1シリンダ60Aの内周に摺接することで両室601A,602Aを液密に分離する。第1背圧室602Aには第1ばね62Aが設置される。第1ばね62Aは単一のコイルスプリングであって、押し縮められた状態で設置されており、第1ピストン61Aを第1正圧室601Aの側へ常時付勢する。なお、第1ばね62Aはコイルスプリングに限らず、第1ピストン61Aを第1正圧室601Aの側へ常時付勢する弾性部材であればよい。
第1液圧源20Aは第1ポンプ201Aと第1モータ200Aを有する。第1ポンプ201Aは例えば5つのシリンダ(プランジャ)を有するプランジャポンプであり、第1モータ200Aにより駆動される。なお、ポンプ201Aはギヤポンプでもよく、その形式は特に限定されない。モータ200Aは、ブラシ付きでもよいし、レゾルバを備えるブラシレスモータでもよい。複数の電磁弁は、第1遮断弁21A、サブ遮断弁22、第1連通弁23A、第1調圧弁24A、およびストロークシミュレータ弁(SS弁)25を有する。第1遮断弁21A、サブ遮断弁22、および第1調圧弁24Aは、非通電状態で開弁する常開弁であると共に、ソレノイドに供給される電流に応じて弁の開度が調整される比例制御弁である。第1連通弁23AおよびSS弁25は、非通電状態で閉弁する常閉弁であると共に、弁の開閉が二値的に切り替え制御されるオン・オフ弁である。
第1ハウジング7Aの内部には、複数のポート70、複数の液路11等、第1液溜り41A、および第1シリンダ60Aがあり、また、第1ポンプ201Aや複数の電磁弁や液圧センサ82A,83Aを設置するための複数の孔がある。ポート70は、第1入力ポート70IA、第1出力ポート70OA、第1リザーバポート70RA、および第1シミュレータ出力ポート70SOAを有する。第1入力ポート70IAは、P系統のポート70IAPとS系統のポート70IASを有する。第1出力ポート70OAはP系統のポート70OAPとS系統のポート70OASを有する。マスタシリンダ配管10MP,10MSの他端はそれぞれ第1入力ポート70IAP,70IASに接続する。リザーバ配管10Rのうち第1配管10RAの他端は第1リザーバポート70RAに接続する。中継配管10IP,10ISの一端はそれぞれ第1出力ポート70OAP,70OASに接続する。中継配管10ISSの一端は第1シミュレータ出力ポート70SOAに接続する。
液路は、第1接続液路11A、第1吸入液路12A、第1吐出液路13A、第1調圧液路14A、第1シミュレータ正圧液路15、第1シミュレータ背圧液路16、および第2シミュレータ正圧液路18Aを有する。第1接続液路11AはP系統の液路11APとS系統の液路11ASを有する。P系統の液路11APについてみると、液路11APの一端は第1入力ポート70IAPに接続し、液路11APの他端は第1出力ポート70OAPに接続する。液路11APには第1遮断弁21APがある。S系統の液路11ASも同様である。液路11APにおける第1入力ポート70IAPと第1遮断弁21APとの間にサブ遮断弁22がある。第1リザーバポート70RAには第1液溜り(容積室)41Aが接続する。第1吸入液路12Aの一端側は第1液溜り41Aに接続し、第1吸入液路12Aの他端は第1ポンプ201Aの吸入部に接続する。第1吐出液路13Aの一端は第1ポンプ201Aの吐出部に接続し、第1吐出液路13Aの他端側はP系統の液路13APとS系統の13ASに分岐する。液路13APは第1接続液路11AのうちP系統の液路11APに接続し、液路13ASはS系統の液路11ASに接続する。液路13APには第1連通弁23APがあり、液路13ASには第1連通弁23ASがある。
第1調圧液路14Aの一端は第1吐出液路13Aにおける第1ポンプ201Aと第1連通弁23Aとの間に接続し、第1調圧液路14Aの他端側は第1液溜り41Aに接続する。液路14Aには第1調圧弁24Aがある。第1シミュレータ正圧液路15の一端はP系統の第1接続液路11APにおける第1遮断弁21APとサブ遮断弁22との間に接続し、第1シミュレータ正圧液路15の他端は第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aに接続する。第1シミュレータ正圧液路15にはSS弁25がある。第1シミュレータ背圧液路16の一端は第1ストロークシミュレータ6Aの第1背圧室602Aに接続し、第1シミュレータ背圧液路16の他端側は第1液溜り41Aに接続する。第2シミュレータ正圧液路18Aの一端はS系統の第1接続液路11ASにおける第1入力ポート70IASと第1遮断弁21ASとの間に接続し、第2シミュレータ正圧液路18Aの他端は第1シミュレータ出力ポート70SOAに接続する。
第1液圧センサ82A,83Aは、第1マスタシリンダ液圧センサ82A、第1P系統液圧センサ83AP、および第1S系統液圧センサ83ASを有する。第1マスタシリンダ液圧センサ82Aは、P系統の第1接続液路11APにおける第1入力ポート70IAPとサブ遮断弁22との間に接続する。第1P系統液圧センサ83APは、P系統の第1接続液路11APにおける第1遮断弁21APと第1出力ポート70OAPとの間に接続する。第1S系統液圧センサ83ASは、S系統の第1接続液路11ASにおける第1遮断弁21ASと第1出力ポート70OASとの間に接続する。第1コントロールユニット9Aは、第1液圧センサ82A,83Aとともに、第1ハウジング7Aに設置される。第1コントロールユニット9Aは、第1液圧センサ82A,83Aが検出した信号の入力を受ける。
第2液圧制御ユニット1Bは、ホイルシリンダ4にブレーキ液圧を発生可能であり、第2液圧ユニット2B、第2液圧センサ82B,83B、および第2コントロールユニット9Bを有する。第2液圧ユニット2Bは、第2ストロークシミュレータ6B、第2ハウジング7B、第2液圧源20B、および複数の電磁弁を有する。第2ストロークシミュレータ6Bの基本構成は、第2ばね62Bのセット荷重(第2ピストン61Bのストローク量がゼロである初期状態での荷重)およびばね定数(剛性)が第1ばね62Aのセット荷重およびばね定数よりそれぞれ小さい点を除き、第1ストロークシミュレータ6Aと同様である。例えば第2ピストン61Bの径は第1ピストン61Aの径と略同じである。第2液圧源20Bは第2ポンプ201Bと第2モータ200Bを有する。第2ポンプ201Bおよび第2モータ200Bはそれぞれ第1ポンプ201Aおよび第1モータ200Aと同様である。複数の電磁弁は、第2遮断弁21B、第2連通弁23B、第2調圧弁24B、増圧弁26、減圧弁27、ストロークシミュレータイン弁(SS/IN弁)29I、およびストロークシミュレータアウト弁(SS/OUT弁)29Oを有する。第2遮断弁21B、第2連通弁23B、および第2調圧弁24Bはそれぞれ第1遮断弁21A、第1連通弁23A、および第1調圧弁24Aと同様である。増圧弁26は常開の比例制御弁であり、減圧弁27、SS/IN弁29I、およびSS/OUT弁29Oは常閉のオン・オフ弁である。
第2ハウジング7Bはメインハウジング7B1とサブハウジング7B2を一体に有する。メインハウジング7B1の内部には、複数のポート70、複数の液路18等、および第2液溜り41Bがあり、また、第2ポンプ201Bや複数の電磁弁や第2液圧センサ82B,83Bを設置するための複数の孔がある。ポート70は、第2入力ポート70IB、第2出力ポート70OB、第2リザーバポート70RB、および第2シミュレータメイン入力ポート70SIB1を有する。第2入力ポート70IBは、P系統のポート70IBPとS系統のポート70IBSを有する。第2出力ポート70OBはポート70OBa,70OBb,70OBc,70OBdを有する。サブハウジング7B2の内部には、第2シリンダ60B、複数のポート70、および複数の液路11等がある。ポート70は、第2シミュレータサブ入力ポート70SIB2および第2シミュレータサブ出力ポート70SOB2を有する。中継配管10IP,10ISの他端はそれぞれ第2入力ポート70IBP,70IBSに接続する。リザーバ配管10Rのうち第2配管10RBの他端は第2リザーバポート70RBに接続する。ホイルシリンダ配管10Wa,1OWb,1OWc,1OWdの一端はそれぞれ第2出力ポート70OBa,70OBb,70OBc,70OBdに接続する。中継配管10ISSの他端は第2シミュレータサブ入力ポート70SIB2に接続する。メインハウジング7B1の第2シミュレータメイン入力ポート70SIB1とサブハウジング7B2の第2シミュレータサブ出力ポート70SOB2は互いに接続する。
メインハウジング7B1の液路は、第2接続液路11B、第2吸入液路12B、第2吐出液路13B、第2調圧液路14B、減圧液路17、および第2シミュレータ背圧液路19の一部191を有する。第2接続液路11BはP系統の液路11BPとS系統の液路11BSを有する。P系統についてみると、第2接続液路11BPの一端は第2入力ポート70IBPに接続し、第2接続液路11BPの他端側は後左輪RL用の液路11Bcと後右輪RR用の液路11Bdに分岐する。液路11Bc,11Bdはそれぞれ第2出力ポート70OBc,70OBdに接続する。液路11BPの上記一端側には第2遮断弁21BPがある。第2遮断弁21BPをバイパスする液路110BPが液路11BPに接続する。バイパス液路110BPには逆止弁(チェック弁)210BPがある。逆止弁210BPは、第2入力ポート70IBPの側から第2出力ポート70OBc,70OBdの側へ向かうブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを抑制する。液路11Bcについてみると、液路11Bcには増圧弁26cがある。増圧弁26cをバイパスする液路110Bcが液路11Bcに接続する。バイパス液路110Bcには逆止弁260Bcがある。逆止弁260Bcは、第2出力ポート70OBcの側から第2入力ポート70IBP(第2遮断弁21BP)の側へ向かうブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを抑制する。減圧液路17cの一端は第2接続液路11Bcにおける増圧弁26cと第2出力ポート70OBcとの間に接続し、減圧液路17cの他端側は第2液溜り41Bに接続する。液路17cには減圧弁27cがある。液路11Bdについても液路11Bcと同様である。S系統についてもP系統と同様である。
第2リザーバポート70RBには第2液溜り41Bが接続する。第2吸入液路12Bの一端側は第2液溜り41Bに接続し、第2吸入液路12Bの他端は第2ポンプ201Bの吸入部に接続する。第2吐出液路13Bの一端は第2ポンプ201Bの吐出部に接続し、第2吐出液路13Bの他端側はP系統の液路13BPとS系統の13BSに分岐する。液路13BPは第2接続液路11BのうちP系統の液路11BPに接続し、液路13BSはS系統の液路11BSに接続する。液路13BPには第2連通弁23BPがあり、液路13BSには第2連通弁23BSがある。第2調圧液路14Bの一端は第2吐出液路13Bにおける第2ポンプ201Bと第2連通弁23Bとの間に接続し、第2調圧液路14Bの他端側は第2液溜り41Bに接続する。液路14Bには第2調圧弁24Bがある。
第2シミュレータ背圧液路191の一端は第2シミュレータメイン入力ポート70SIB1に接続し、第2シミュレータ背圧液路191の他端側は排出液路19Oと供給液路19Iに分岐する。排出液路19Oは第2液溜り41Bに接続する。供給液路19Iは第2接続液路11BSにおける第2遮断弁21BSと増圧弁26a,26bとの間に接続する。排出液路19OにはSS/OUT弁29Oがある。弁29Oをバイパスする液路190Oが排出液路19Oに接続する。バイパス液路190Oには逆止弁290Oがある。逆止弁290Oは、第2液溜り41Bの側から第2シミュレータメイン入力ポート70SIB1の側へ向かうブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを抑制する。供給液路19IにはSS/IN弁29Iがある。弁29Iをバイパスする液路190Iが供給液路19Iに接続する。バイパス液路190Iには逆止弁290Iがある。逆止弁290Iは、第2シミュレータメイン入力ポート70SIB1の側から第2接続液路11BSの側へ向かうブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを抑制する。なお、本実施形態において、上記各バイパス液路及び逆止弁は、それぞれ電磁弁(における弁部)を構成する部材の1つであるシール部材をUパッキンとすることによって簡便に構成可能である。
サブハウジング7B2の液路は、第2シミュレータ正圧液路18Bおよび第2シミュレータ背圧液路19の一部192を有する。第2シミュレータ正圧液路18Bの一端は第2サブシミュレータ入力ポート70SIB2に接続し、第2シミュレータ正圧液路18Bの他端は第2ストロークシミュレータ6Bの第2正圧室601Bに接続する。第2シミュレータ背圧液路192の一端は第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bに接続し、第2シミュレータ背圧液路192の他端は第2サブシミュレータ出力ポート70SOB2に接続する。
第2液圧センサ82B,83Bは、第2マスタシリンダ液圧センサ82B、第2P系統液圧センサ83BP、および第2S系統液圧センサ83BSを有する。第2マスタシリンダ液圧センサ82Bは、S系統の第2接続液路11BSにおける第2入力ポート70IBSと第2遮断弁21BSとの間に接続する。第2P系統液圧センサ83BPは、P系統の第2接続液路11BPにおける第2遮断弁21BPと増圧弁26c,26dとの間に接続する。第2S系統液圧センサ83BSは、S系統の第2接続液路11BSにおける第2遮断弁21BSと増圧弁26a,26bとの間に接続する。第2コントロールユニット9Bは、第2液圧センサ82B,83Bとともに、第2ハウジング7B2に設置される。第2コントロールユニット9Bは、第2液圧センサ82B,83Bが検出した信号の入力を受ける。第2コントロールユニット9Bは、信号線91等を介してストロークセンサ80や液面センサ81に接続し、これらのセンサ80,81が検出した信号の入力を受ける。第2コントロールユニット9Bは、信号線92を介して車輪速センサ84に接続し、これらのセンサ84が検出した信号(各車輪FL〜RRの回転速度信号)の入力を受ける。第2コントロールユニット9Bは、信号線93(専用の配線またはCAN等の車載ネットワーク)を介して第1コントロールユニット9Aに接続し、第1コントロールユニット9Aとの間で互いに信号を送受信可能である。また、第2コントロールユニット9Bは車載ネットワークを介して他の車載機器からの情報を受信可能である。
次に、制御構成を説明する。第1コントロールユニット9Aは、受信部、演算部、および駆動部を有する。受信部は、第1液圧センサ82A,83Aの検出値や第2コントロールユニット9Bからの信号を受信する。演算部は、受信部から入力される情報と内蔵されたプログラムに基づき、目標ホイルシリンダ液圧その他の演算を行う。また、電磁弁21A等や第1モータ200Aを駆動するための指令を演算し、これを駆動部に出力する。駆動部は、演算部からの指令信号に応じて電磁弁21A等や第1モータ200Aに電力を供給する。ユニット9Aは、電磁弁21A等の開閉動作や第1モータ200Aの回転数(すなわち第1ポンプ201Aの吐出量)を制御する。これにより、ユニット9Aは、第1シミュレータ作動化制御および第1補助加圧制御を実行可能である。また、ユニット9Aは、各車輪FL〜RRのホイルシリンダ液圧(液圧制動力)を制御することで、各種のブレーキ制御を実行可能である。ブレーキ制御は、自動緊急ブレーキ(AEB)および失陥時ブレーキ制御を含む。
第1シミュレータ作動化制御は、第1ストロークシミュレータ6Aを作動可能とするための制御である。第1コントロールユニット9Aは、第2コントロールユニット9Bからの情報に基づき、第2液圧制御ユニット1Bによるブレーキ制御の開始を検知すると、当該ブレーキ制御の実行中、SS弁25を開方向に作動させる。
第1補助加圧制御は、第2液圧制御ユニット1Bによる倍力制御時におけるホイルシリンダ4の加圧を補助するための制御である。第1コントロールユニット9Aは、第2コントロールユニット9Bからの情報に基づき、第1補助加圧制御を実行する。第1補助加圧制御は、第1ストロークシミュレータ6Aによるものと第1ポンプ201Aによるものを含む。第2コントロールユニット9Bからの情報に基づき、倍力制御の開始を検知すると、急ブレーキ操作状態でなく、かつ第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ加圧能力が不十分でもないと判定した場合、第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御(のみ)を実行する。急ブレーキ操作状態であるか、または第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ加圧能力が不十分であると判定した場合、第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御に加え、第1ポンプ201Aによる補助加圧制御を実行する。
第1コントロールユニット9Bは、第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御を実行する前提(予備制御;蓄圧制御)として、運転者がブレーキペダル3を操作していない状態で(例えばコントロールユニット9の自己診断時)、第1モータ200Aを所定回転数で作動させ、P系統の第1連通弁23APを開方向に、第1調圧弁24Aを閉方向に、サブ遮断弁22を閉方向に、SS弁25を開方向に作動させる。第1P系統液圧センサ83APの検出値(第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aの液圧)が所定の目標液圧になると、上記予備制御を終了する。すなわち第1モータ200AやSS弁25等を非作動とする。
第1コントロールユニット9Aは、第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御では、SS弁25を開方向に作動させる(第1シミュレータ作動化制御を実行する)と共に、サブ遮断弁22を閉方向に作動させる。第2液圧制御ユニット1Bによる倍力制御の開始を検知してから所定時間が経過すると、上記補助加圧制御を終了する。上記補助加圧制御の終了後(第2液圧制御ユニット1Bによる倍力制御時)、SS弁25を開方向に作動させたままとする(第1シミュレータ作動化制御を継続する)一方、サブ遮断弁22を非作動とし(開弁状態とし)、P系統の第1遮断弁21APを閉方向に作動させる。なお、弁21APを非作動とし(開弁状態とし)てもよい。
第1ポンプ201Aによる補助加圧制御では、第1モータ200Aを所定回転数で作動させ、S系統の第1遮断弁21ASを閉方向に、S系統の第1連通弁23ASを開方向に、第1調圧弁24Aを閉方向に作動させる。第2コントロールユニット9Bからの情報に基づき、急ブレーキ操作状態でなくなるか、または第2ポンプ201Bの吐出能力が十分となったことを示す所定の条件が成立すると、上記補助加圧制御を終了する。上記補助加圧制御の終了後(第2液圧制御ユニット1Bによる倍力制御時)、第1ポンプ201Aを非作動とし、S系統の第1連通弁23ASおよび第1調圧弁24Aを非作動とする一方、S系統の第1遮断弁21ASを閉方向に作動させる。なお、弁21ASを非作動とし(開弁状態とし)てもよい。
AEBは、前方車両との衝突を回避または衝突の被害を軽減するため、前方の道路状況を感知し、(予想される)衝突を感知すると自動的にホイルシリンダ液圧を発生させる制御である。第1コントロールユニット9Aは、レーダーやカメラ等からの信号または車載ネットワークからの情報(液圧制御ユニット1A,1B以外の装置から出力されCANによって伝達された信号)に基づき、衝突の可能性が高いか否かを判断する。衝突の可能性が高いと判定すると、車輪FL〜RRに所定の最大ホイルシリンダ液圧を発生させるべく、第1モータ200Aを駆動するための指令を設定する。AEB時には、第1モータ200Aを作動させ、第1遮断弁21Aを閉方向に、第1連通弁23Aを開方向に、第1調圧弁24Aを閉方向に作動させる。運転者のブレーキ操作時にはSS弁25を開方向に作動させる。ホイルシリンダ4の液圧が最大ホイルシリンダ液圧となるように第1ポンプ201Aの回転数を制御する。ホイルシリンダ4の液圧は、第1P系統液圧センサ83APおよび第1S系統液圧センサ83ASのいずれか又は両方により検出可能である。
失陥時ブレーキ制御は、第2液圧制御ユニット1Bの失陥を検知したとき、第1液圧制御ユニット1Aによりブレーキ制御を継続するものである。第1コントロールユニット9Aは、第2コントロールユニット9Bからの情報(第2コントロールユニット9Bにおいて検出された異常に関する信号)または車載ネットワークからの情報に基づき、第2液圧制御ユニット1Bの電源失陥が生じているか否かを判断する。上記電源失陥が生じていると判定すると、第1コントロールユニット9Aは、失陥時ブレーキ制御として、第1モータ200Aを所定回転数で作動させ、第1遮断弁21Aを閉方向に、第1連通弁23Aを開方向に、SS弁25を開方向に作動させ、第1調圧弁24Aの開閉状態を制御する。失陥時の(第1液圧制御ユニット1Aによる)倍力制御時には、第1マスタシリンダ液圧センサ82Aの検出値に基づき、ブレーキ操作量としてのマスタシリンダ液圧を検出する。検出されたマスタシリンダ液圧に基づき、目標ホイルシリンダ液圧を設定する。例えば、所定の倍力比、すなわちマスタシリンダ液圧と運転者の要求ブレーキ液圧との間の理想の関係特性を実現する目標ホイルシリンダ液圧を設定する。ホイルシリンダ4の液圧が目標ホイルシリンダ液圧となるように第1調圧弁24Aの開閉を制御する。ホイルシリンダ4の液圧は、液圧センサ83AP,83ASのいずれか又は両方により検出可能である。
第2コントロールユニット9Bは、受信部、演算部、および駆動部を有する。受信部は、信号線91〜93や車載ネットワークからの情報(ストロークセンサ80、第2液圧センサ82B,83B、および車輪速センサ84の検出信号や車両側からの走行状態に関する情報)を受信する。演算部は、受信部から入力される情報と内蔵されたプログラムに基づき、目標ホイルシリンダ液圧その他の演算を行う。例えば、ストロークセンサ80の検出値に基づき、ブレーキ操作量としてのブレーキペダル3の変位量(ペダルストローク)を検出する。目標ホイルシリンダ液圧を実現するよう、電磁弁21B等や第2モータ200Bを駆動するための指令を演算し、これを駆動部に出力する。駆動部は、演算部からの指令信号に応じて電磁弁21B等や第2モータ200Bに電力を供給する。
ユニット9Bは、電磁弁21B等の開閉動作や第2モータ200Bの回転数(すなわち第2ポンプ201Bの吐出量)を制御することにより、第2液圧ユニット2Bに接続された各車輪FL〜RRのホイルシリンダ液圧(液圧制動力)を制御する。ユニット9Bは、ホイルシリンダ液圧を制御することで、各種のブレーキ制御を実行可能である。ブレーキ制御は、運転者のブレーキ操作力を低減するための倍力制御、制動による車輪FL〜RRのスリップを抑制するためのアンチロックブレーキ制御(ABS)、車輪FL〜RRの駆動スリップを抑制するためのトラクション制御、車両の運動制御のためのブレーキ制御、先行車追従制御等の自動ブレーキ制御、回生協調ブレーキ制御等を含む。車両の運動制御は、横滑り防止等の車両挙動安定化制御を含む。倍力制御は、第2補助加圧制御を含む。
第2コントロールユニット9Bの演算部は、倍力制御時には、検出されたペダルストロークに基づき、所定の倍力比、すなわちペダルストロークと運転者の要求ブレーキ液圧(運転者が要求する車両減速度)との間の理想の関係特性を実現する目標ホイルシリンダ液圧を設定する。第2コントロールユニット9Bは、例えば検出されたペダルストロークが所定値を超えると、ブレーキペダル3が踏み込まれたと判断し、倍力制御を開始する。倍力制御時には、第2ポンプ201Bを所定回転数で作動させ、第2遮断弁21Bを閉方向に、第2連通弁23Bを開方向に、SS/OUT弁29Oを開方向に作動させ、第2調圧弁24Bの開閉状態を制御する。第2調圧弁24Bの上流側の液圧である第2吐出液路13Bの液圧が目標ホイルシリンダ液圧に応じた目標液圧となるように第2調圧弁24Bの開閉を制御する。上流側の液圧は、第2P系統液圧センサ83BPおよび第2S系統液圧センサ83BSのいずれか又は両方により検出可能である。
第2補助加圧制御は、倍力制御時における第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ4の加圧を第2ストロークシミュレータ6Bにより補助するための制御である。第2コントロールユニット9Bは、ブレーキペダル3の踏込み操作初期に、急ブレーキ操作状態であるか、または第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ加圧能力が不十分であることを示す所定の条件が成立する間、第2補助加圧制御を実行する。例えば、検出されるペダルストロークの大きさまたは/および時間当り変化量が所定の閾値を超えると急ブレーキ操作状態であると判定する。または、第2モータ200Bへ駆動指令を出力してから所定時間が経過するまでの間、もしくは第2液圧センサ83Bにより検出される液圧が所定値に達するまでの間、第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ加圧能力が不十分であると判定する。第2補助加圧制御時には、第2モータ200Bを所定回転数で作動させ、第2遮断弁21Bを閉方向に、第2連通弁23Bを開方向に作動させ、第2調圧弁24Bの開閉状態を制御する。その後、急ブレーキ操作状態でなくなるか、または第2ポンプ201Bの吐出能力が十分となったことを示す所定の条件が成立すると、第2補助加圧制御を終了し、通常の倍力制御に切換える。具体的には、第2補助加圧制御時の状態から、SS/OUT弁29Oを開方向に作動させる。
第2コントロールユニット9Bの演算部は、ABS時、トラクション制御時、車両の運動制御のためのブレーキ制御時、及び自動ブレーキ制御時には、当該制御の目標値(ABSやトラクション制御では目標スリップ率、車両の運動制御のためのブレーキ制御では目標ヨーレイト、自動ブレーキ制御では目標車速や目標減速度)に応じて、制御対象輪の目標ホイルシリンダ液圧を算出する。ABS時には、例えばホイルシリンダ液圧の検出値に基づき路面μを推定し、所定のタイヤモデルに基づき、当該車輪のロックを防止しつつ最大の制動力を得るスリップ率を実現するような目標ホイルシリンダ液圧を算出する。車両の運動制御のためのブレーキ制御時には、所望の車両運動状態を実現するよう、例えば、検出または受信された車両運動状態量(横加速度や車速等)や操舵角に基づき目標ヨーレイトを算出し、実ヨーレイトが目標ヨーレイトとなるように各車輪FL〜RRの目標ホイルシリンダ液圧を算出する。自動ブレーキ制御時には、例えば運転者のブレーキ操作をアシストするため、運転者のブレーキ操作状態に加えて車両の走行状態や車両前方の障害物情報等に基づき目標減速度を演算し、この目標減速度を達成するような各車輪FL〜RRの目標ホイルシリンダ液圧を設定する。回生協調ブレーキ制御時には、回生ブレーキと協調して目標減速度(目標制動力)を達成するような目標ホイルシリンダ液圧を算出する。例えば、車両の回生制動装置のコントロールユニットから入力される回生制動力と目標ホイルシリンダ液圧に相当する液圧制動力との和が、運転者の要求する車両減速度を充足するような目標ホイルシリンダ液圧を算出する。
第2コントロールユニット9Bは、これらのブレーキ制御時には、運転者のブレーキ操作時または非操作時に、第2遮断弁21Bを閉方向に、第2連通弁23Bを開方向に作動させる。必要に応じて第2ポンプ201Bを所定回転数で作動させ、制御対象輪の増圧弁26もしくは減圧弁27、または第2調圧弁24Bの開閉を制御することにより、当該車輪のホイルシリンダ液圧を減圧・増圧・保持し、目標ホイルシリンダ液圧を実現する。また、SS/OUT弁29Oを開方向に作動させることにより、第2ストロークシミュレータ6Bを作動可能とする。なお、ABS時、SS/OUT弁29OやSS/IN弁29Iを適宜開閉することで第2背圧室602Bの液圧を調整し、これによりブレーキペダル3に適当な反力を作用させてもよい。第2コントロールユニット9Bは、第1液圧制御ユニット1Aの失陥(電源失陥等)を検知したときにも、上記各ブレーキ制御を継続する。なお、第1コントロールユニット9Aによる予備制御時、第2コントロールユニット9Bは増圧弁26b,26cを閉方向に作動させる。
なお、第1コントロールユニット9Aおよび第2コントロールユニット9Bについて、演算部及び受信部は、実施形態においてはマイクロコンピュータ内のソフトウェアによって実現されるが、電子回路によって実現してもよい。演算は、数式演算だけでなく、ソフトウェア上での処理全般を意味する。受信部は、マイクロコンピュータのインターフェイスであってもよいし、マイクロコンピュータ内のソフトウェアであってもよい。駆動部は、PWMデューティ値演算部やインバータ等を含む。指令信号は、電流値に関するものであってもよいし、トルクや変位量に関するものであってもよい。第1コントロールユニット9Aの演算部について、所定の倍力比を実現する目標ホイルシリンダ液圧は、マイクロコンピュータ内のマップによって設定されるが、演算によって設定してもよい。
次に、作用を説明する。第1,第2コントロールユニット9A,9Bは、運転者のブレーキ操作時に、第1,第2液圧ユニット2A,2Bを非作動状態とすることにより、マスタシリンダ5とホイルシリンダ4とを連通させ、踏力ブレーキを実現可能である。第1液圧ユニット2Aにおいて、第1接続液路11Aは第1入力ポート70IAおよび第1出力ポート70OAに接続する。第1入力ポート70IAは、マスタシリンダ配管10Mを介してマスタシリンダ5の供給ポート503に接続する。供給ポート503から流出したブレーキ液は、第1入力ポート70IAに入力され、第1接続液路11Aを通って第1出力ポート70OAから出力されうる。第2液圧ユニット2Bにおいて、第2接続液路11Bは第2入力ポート70IBおよび第2出力ポート70OBに接続する。第2入力ポート70IBは、中継配管10Iを介して第1出力ポート70OAに接続する。第1出力ポート70OAから出力されたブレーキ液は、第2入力ポート70IBに入力され、第2接続液路11Bを通って第2出力ポート70OBから出力されうる。第2出力ポート70OBの一端部は第2接続液路11Bに接続し、第2出力ポート70OBの他端部はホイルシリンダ配管10Wを介してホイルシリンダ4に接続する。第2出力ポート70OBから出力されたブレーキ液はホイルシリンダ4に供給される。このように、マスタシリンダ配管10M内の液路、第1接続液路11A、中継配管10I内の液路、第2接続液路11B、およびホイルシリンダ配管10W内の液路は、マスタシリンダ5とホイルシリンダ4とを接続し互いに連通させる接続液路として機能する。この接続液路により、マスタシリンダ5を液圧源としてホイルシリンダ4を加圧可能である。P系統の接続液路には後輪のホイルシリンダ4c,4dが接続し、S系統の接続液路には前輪のホイルシリンダ4a,4bが接続する。すなわち、本実施形態のブレーキシステム1は、いわゆる前後配管方式を採用する。なお、X字型(ダイヤゴナル型)のブレーキ配管方式を採用してもよい。踏力ブレーキ時には、SS弁25およびSS/OUT弁29Oが閉弁状態となるため、第1,第2ストロークシミュレータ6A,6Bが作動しない。
第1,第2コントロールユニット9A,9Bは、運転者のブレーキ操作時または非操作時に、第1,第2液圧ユニット2A,2Bのいずれか一方または両方を作動状態とすることにより、所謂ブレーキバイワイヤ制御を実現可能である。ブレーキバイワイヤ制御では、マスタシリンダ5とホイルシリンダ4との連通を遮断しつつ、マスタシリンダ5以外の液圧源20を用いてホイルシリンダ液圧を生成・制御する。両液圧ユニット2A,2Bの液路11等、液圧源20、および弁21等は、液圧制御装置として機能する。第1液圧ユニット2Aは液圧制御装置の液圧源として第1ポンプ201Aを備える。第1液圧ユニット1Aは、互いに分離された2系統の第1接続液路11AP,11ASを有しており、系統毎に第1吐出液路13AP,13APおよび第1連通弁23AP,23ASを有する。よって、第1液圧ユニット2Aは、各系統の第1接続液路11AP,11ASに第1ポンプ201Aからブレーキ液を供給可能であり、各系統のホイルシリンダ4の液圧(制動力)を各別に制御可能である。また、P,S系統間のブレーキ液の流通を抑制し、両系統を互いに独立に保つことが可能である。
第1液圧ユニット2Aは、第1接続液路11Aにおける第1吐出液路13A(第1ポンプ201A)の接続位置よりも第1入力ポート70IAの側に第1遮断弁21Aを有する。第1ポンプ201Aは第1接続液路11Aにおける第1遮断弁21Aに対して第1出力ポート70OA(ホイルシリンダ4)の側にブレーキ液を吐出可能である。よって、第1液圧ユニット2Aは、第1入力ポート70IAに入力されたブレーキ液の第1出力ポート70OAへの出力を許容および抑制することができるとともに、第1入力ポート70IAと第1ポンプ201A(の吐出部)との間を遮断しつつ、第1ポンプ201Aにより第1出力ポート70OAにブレーキ液を供給可能である。下流側(ホイルシリンダ4の側)から上流側(マスタシリンダ5の側)へ向かうブレーキ液の流れを第1遮断弁21Aにより抑制することで、第1ポンプ201Aによるホイルシリンダ4の加圧を効率化できるとともに、第1ポンプ201Aのブレーキ液の吐出が上流側の液圧に与える影響を小さくできる。上流側から下流側へ向かうブレーキ液の流れを第1遮断弁21Aにより抑制することで、マスタシリンダ5からのブレーキ液の吐出が下流側の液圧に与える影響を小さくし、第1ポンプ201Aによる液圧制御の独立性を向上できる。
第1液圧ユニット2Aは、第1調圧液路14Aおよび第1調圧弁24Aを有する。よって、第1液圧ユニット2Aは、第1ポンプ201Aを所定回転数で作動させた状態で、第1調圧弁24Aの開閉により、第1接続液路11Aに供給されるブレーキ液の量ないし圧力(ホイルシリンダ液圧)を精度良く調節可能である。第1液圧ユニット2Aは、第1ポンプ201A(の吸入部)に接続する第1液溜り41Aを有する。よって、第1液圧ユニット2Aは、第1リザーバ配管10RAからの液漏れ等があった場合でも、第1液溜り41Aを液源として第1ポンプ201Aによる液圧制御を継続可能である。第1液圧ユニット2Aは、第1ストロークシミュレータ6Aを有する。第1ストロークシミュレータ6A(第1正圧室601A)は、第1シミュレータ正圧液路15を介して、第1接続液路11APにおける第1遮断弁21APに対して第1入力ポート70IAP(マスタシリンダ5)の側に接続し、接続液路を介してマスタシリンダ5の供給ポート503Pに接続する。よって、第1遮断弁21Aまたは第2遮断弁21Bによりマスタシリンダ5とホイルシリンダ4との間で接続液路が遮断された状態でも、マスタシリンダ5と連通する第1ストロークシミュレータ6Aが、運転者のブレーキ操作に応じたブレーキペダル3のストロークと反力(擬似的なブレーキ操作反力:擬似操作反力)を生成可能である。第1液圧ユニット2Aは、SS弁25を有する。よって、第1液圧ユニット2Aは、SS弁25の開閉を制御することで、第1ストロークシミュレータ6Aの作動の有無を切り換えることができる。第1液圧ユニット2Aは、サブ遮断弁22を有する。よって、第1液圧ユニット2Aは、サブ遮断弁22により第1入力ポート70IAと第1ポンプ201Aとの間を遮断しつつ、第1ポンプ201A(の吐出部)と第1ストロークシミュレータ6A(第1正圧室601A)とを連通させ、第1ポンプ201Aから第1正圧室601Aにブレーキ液を供給することが可能である。
ブレーキ(バイワイヤ)制御時には、第1遮断弁21Aが閉方向に作動することで、マスタシリンダ5とホイルシリンダ4との連通が遮断される一方、第1液圧源20Aが作動することでホイルシリンダ4を加圧可能になる。SS弁25が開方向に作動することで、運転者のブレーキ操作に応じた第1ストロークシミュレータ6Aの作動が可能になる。マスタシリンダ5(液室502P)から吐出されたブレーキ液は、マスタシリンダ配管10MPおよび液路11AP,15を通って第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aに供給される。「第1正圧室601Aの液圧が第1ピストン61Aを押す力」が、「第1背圧室602Aの液圧が第1ピストン61Aを押す力」と「第1ばね62Aが第1ピストン61Aを付勢する力」との和よりも大きくなると、第1ピストン61Aがストロークする。運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダ5から第1正圧室601Aにブレーキ液が流入し、第1ピストン61Aがストロークすることで、ペダルストロークが発生すると共に、圧縮される第1ばね62Aの弾性力(第1ピストン61Aを付勢する力)によりマスタシリンダ5を介して運転者のブレーキ操作反力(ペダル反力)が生成される。第1ピストン61Aのストロークに伴い第1ストロークシミュレータ6Aの第1背圧室602Aから排出されたブレーキ液は、液路16を通って第1液溜り41Aに供給される。第1ポンプ201Aから吐出されたブレーキ液は、液路13A,11Aおよび中継配管10Iを通って第2液圧ユニット2B(ホイルシリンダ4)に供給されうる。
第2液圧ユニット2Bは液圧制御装置の液圧源として第2ポンプ201Bを備える。第2液圧ユニット2Bは、互いに分離された2系統の第2接続液路11BP,11BSを有しており、系統毎に第2吐出液路13BP,13BSおよび第2連通弁23BP,23BSを有する。よって、第2液圧ユニット2Bは、各系統の第2接続液路11BP,11BSにブレーキ液を供給可能であり、各系統のホイルシリンダ4の液圧(制動力)を各別に制御可能である。また、P,S系統間のブレーキ液の流通を抑制し、両系統を互いに独立に保つことが可能である。第2液圧ユニット2Bは、各第2出力ポート70OBについて増圧弁26と減圧弁27を有する。よって、第2液圧ユニット2Bは、各車輪FL〜RRのホイルシリンダ液圧(制動力)を各別に制御可能である。増圧弁26と並列の逆止弁260Bは、増圧弁26が閉故障した場合でも増圧弁26の下流側(第2出力ポート70OBの側)から上流側(第2入力ポート70IBの側)へのブレーキ液の流れを許容することで、下流側(ホイルシリンダ4)にブレーキ液が閉じ込められることを抑制する。
第2液圧ユニット2Bは、第2接続液路11Bにおける第2吐出液路13B(第2ポンプ201B)の接続位置よりも第2入力ポート70IBの側(上流側)に第2遮断弁21Bを有する。第2ポンプ201Bは第2接続液路11Bにおける第2遮断弁21Bに対して第2出力ポート70OBの側(下流側)にブレーキ液を吐出可能である。よって、第2液圧ユニット2Bは、第2入力ポート70IBに入力されたブレーキ液の第2出力ポート70OBの側への出力を許容および抑制することができるとともに、第2入力ポート70IBと第2ポンプ201Bとの間を遮断しつつ、第2ポンプ201Bにより各第2出力ポート70OBにブレーキ液を供給可能である。下流側(ホイルシリンダ4の側)から上流側(マスタシリンダ5の側)へ向かうブレーキ液の流れを第2遮断弁21Bにより抑制することで、第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ4の加圧を効率化できるとともに、第2ポンプ201Bのブレーキ液の吐出が上流側の液圧に与える影響を小さくできる。上流側から下流側へ向かうブレーキ液の流れを第2遮断弁21Bにより抑制することで、第1ポンプ201Aのブレーキ液の吐出が下流側の液圧に与える影響を小さくし、第2ポンプ201Bによる液圧制御の独立性を向上できる。第2遮断弁21Bをバイパスするバイパス液路110Bがあり、バイパス液路110Bには逆止弁210Bがある。第1ポンプ201Aから吐出され第2液圧ユニット2Bの第2入力ポート70IBに入力されたブレーキ液は、バイパス液路110Bを通ってホイルシリンダ4へ向かうことが可能である。逆止弁210Bの上流側(第1ポンプ201Aの側)の液圧のほうが下流側(第2ポンプ201Bないしホイルシリンダ4の側)の液圧よりも高い限り、ブレーキ液がホイルシリンダ4に向けて供給される。第2ポンプ201Bが作動すると同時に第1液圧ユニット2Aからブレーキ液が第2入力ポート70IBに入力される場合(例えば、AEBで第1ポンプ201Aおよび第2ポンプ201Bを同時に作動させた場合)、第2遮断弁21Bの上流側からバイパス液路110B(逆止弁210B)を通って下流側にブレーキ液が供給されうる。これにより、ホイルシリンダ4を加圧する効率が向上する。
第2液圧ユニット2Bは、第2調圧液路14Bおよび第2調圧弁24Bを有する。よって、第2液圧ユニット2Bは、第2ポンプ201Bを所定回転数で作動させた状態で、第2調圧弁24Bの開閉により、第2接続液路11Bに供給されるブレーキ液の量ないし圧力(ホイルシリンダ液圧)を精度良く調節可能である。第2液圧ユニット2Bは、第2ポンプ201B(の吸入部)に接続する第2液溜り41Bを有する。よって、第2液圧ユニット2Bは、リザーバ配管10RBからの液漏れ等があった場合でも、第2液溜り41Bを液源(内部リザーバ)として第2ポンプ201Bによる液圧制御を継続可能である。
第2液圧ユニット2Bは、第2ストロークシミュレータ6Bを有する。第2ストロークシミュレータ6B(第2正圧室601B)は、(中継配管10ISSを含む)第2シミュレータ正圧液路18を介して、第1接続液路11ASにおける第1遮断弁21ASに対して第1入力ポート70IAS(マスタシリンダ5)の側に接続し、接続液路を介してマスタシリンダ5の供給ポート503Sに接続する。よって、第1遮断弁21Aまたは第2遮断弁21Bによりマスタシリンダ5とホイルシリンダ4との間で接続液路が遮断された状態でも、マスタシリンダ5と連通する第2ストロークシミュレータ6Bが、運転者のブレーキ操作に応じたブレーキペダル3のストロークと反力(擬似操作反力)を生成可能である。第2液圧ユニット2Bは、SS/OUT弁29Oを有する。よって、第2液圧制御ユニット1Bは、SS/OUT弁29Oの開閉を制御することで、第2ストロークシミュレータ6Bの作動の有無を切り替えることができる。SS/OUT弁29Oと並列の逆止弁290Oは、SS/OUT弁29Oが閉故障した場合でも第2液溜り41Bから第2背圧室602Bへ向うブレーキ液の流れを許容することで、第2ストロークシミュレータ6Bの第2ピストン61Bが初期位置に戻ることを容易にする。第2液圧ユニット2Bは、バイパス液路190Iと逆止弁290Iを有する。運転者のブレーキ踏み込み操作によって第2背圧室602Bから流出するブレーキ液は第2シミュレータ背圧液路19(供給液路19I)におけるバイパス液路190Iおよび逆止弁290Iを通って第2接続液路11Bに供給されうる。よって、第2液圧ユニット2Bは、第2ポンプ201Bの作動開始後、その吐出能力が十分に向上するまでの間(逆止弁290Iに対し第2背圧室602Bの側が第2接続液路11Bの側よりも高圧である間)、第2背圧室602Bからホイルシリンダ4に向けてブレーキ液を供給可能である。これにより、第2ポンプ201Bによるホイルシリンダ4の加圧応答性が向上する。逆止弁290Iと並列のSS/IN弁29Iは、開弁することで、第2背圧室602Bから第2接続液路11Bへ向かう液路の流路断面積を拡大可能である。これによりホイルシリンダ4の加圧応答性がより向上する。
予備制御時には、図2に一点鎖線で示すように、第1ポンプ201Aから第1ストロークシミュレータ6A(第1正圧室601A)にブレーキ液が供給される。増圧弁26b,26cが閉弁方向に作動することで、ホイルシリンダ4c,4dへ向うブレーキ液の流れが抑制される。なお、第2コントロールユニット9BはP系統の第2遮断弁21BPを閉方向に作動させてもよい。第1正圧室601Aの液圧が目標液圧になったことを検知すると、SS弁25が非作動状態となることで閉弁し、第1正圧室601A内に所定量のブレーキ液が(第1ピストン61Aにより加圧された状態で)蓄えられる(蓄圧される)。第1正圧室601Aと第1ポンプ201A(の吐出部)とを接続する液路13A,11AP,15は、蓄圧用液路として機能する。SS弁25は蓄圧用液路にある。SS弁25は、閉弁することで第1正圧室601Aから第1接続液路11AP(ホイルシリンダ4)へ向うブレーキ液の流れを抑制し、開弁することで第1正圧室601Aから第1接続液路11AP(ホイルシリンダ4)へ向うブレーキ液の流れを許容する。なお、第1液圧センサ83APの検出値が所定の目標液圧になったか否かに代えて、予備制御(第1正圧室601Aへのブレーキ液の供給)の開始から所定時間が経過したか否かにより、予備制御の終了を判断してもよい。本実施形態のように第1液圧センサ83APの検出値を上記判断に用いる場合、より正確な液圧を第1正圧室601Aに蓄圧できるため、第1ストロークシミュレータ6Aの耐久性を向上可能である。
ブレーキ(バイワイヤ)制御時には、第2遮断弁21Bが閉方向に作動することで、マスタシリンダ5とホイルシリンダ4との連通が遮断される一方、第2液圧源20Bが作動することでホイルシリンダ4を加圧可能になる。基本的に(第2補助加圧制御時を除き)SS/OUT弁29Oが開方向に作動することで、運転者のブレーキ操作に応じた第2ストロークシミュレータ6Bの作動が可能になる。マスタシリンダ5(液室502S)から吐出されたブレーキ液は、マスタシリンダ配管10MSおよび液路11AS,18(中継配管10ISS)を通って第2ストロークシミュレータ6Bの第2正圧室601Bに供給される。「第2正圧室601Bの液圧が第2ピストン61Bを押す力」が、「第2背圧室602Bの液圧が第2ピストン61Bを押す力」と「第2ばね62Bが第2ピストン61Bを付勢する力」との和よりも大きくなると、第2正圧室601Bの容積が拡大する方向に第2ピストン61Bがストロークする。運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダ5から第2正圧室601Bにブレーキ液が流入し、第2ピストン61Bがストロークすることで、ペダルストロークが発生すると共に、圧縮される第2ばね62Bの弾性力(第2ピストン61Bを押す力)によりマスタシリンダ5を介してペダル反力が生成される。第2ピストン61Bのストロークに伴い第2背圧室602Bから排出されたブレーキ液は、液路19(19O)を通って第2液溜り41Bに供給される。なお、第2液圧制御ユニット1Bは、第1液圧制御ユニット1Aの失陥(電源失陥等)時にも、ブレーキ制御を継続可能である。この場合、SS/OUT弁29Oが開方向に作動することで第2ストロークシミュレータ6Bが作動可能である。第2ポンプ201Bから吐出されたブレーキ液は、液路13B,11Bおよびホイルシリンダ配管10Wを通って各ホイルシリンダ4に供給されうる。
倍力制御の初期(ブレーキペダル3の踏込み操作の初期)には、第1補助加圧制御が実行される。また、第2補助加圧制御が実行されうる。すなわち、倍力制御の開始後、第2モータ200Bの回転数は指令値の出力に遅れて上昇を開始する。このような制御の応答遅れが1つの要因となり、ホイルシリンダ加圧制御を実行するための第2ポンプ201Bの能力が不充分となるおそれがある。また、ホイルシリンダ4の低圧領域では、ブレーキ作動ユニットの摩擦部材(ブレーキパッド)と車輪側の回転部材(ブレーキディスク)との間のクリアランスが埋まるまでにある程度の液量が必要になる。これに対し、第2ポンプ201Bの作動(第2モータ200Bの指令出力)開始後、上記補助加圧制御により、第1,第2ストロークシミュレータ6A,6Bや第1ポンプ201Aからホイルシリンダ4に向けてブレーキ液が供給されうる。これにより、第2ポンプ201Bのみでホイルシリンダ4を加圧するよりも多くのブレーキ液が供給されるため、ホイルシリンダ4の加圧応答性が向上する。また、上記補助加圧制御では、ブレーキペダル3が踏まれる直前にポンプを作動するプレフィルに比べ、事前にホイルシリンダ4にブレーキ液が吐出されないため、ブレーキ作動ユニットにおける引きずりの発生を抑制できる。なお、倍力制御の初期に、第1補助加圧制御と第2補助加圧制御の一方のみを実行してもよいし、両方を実行してもよい。第1ストロークシミュレータ6Aによるもの、第2ストロークシミュレータ6Bによるもの、及び第1ポンプ201Aによるものを、任意に組み合わせて実行してもよい。
第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御時には、蓄圧された第1ストロークシミュレータ6Aがアキュムレータとして機能し、図3に一点鎖線で示すように、第1ストロークシミュレータ6A(第1正圧室601A)から接続液路(逆止弁210BP)を介してホイルシリンダ4へ向けてブレーキ液が供給される。その間、第2ストロークシミュレータ6Bはマスタシリンダ5と連通しているため、運転者のブレーキ操作に応じた第2ストロークシミュレータ6Bの作動が可能である。逆止弁210BPに対し第1正圧室601Aの側の液圧がホイルシリンダ4側の液圧以下になると、逆止弁210BPは自動的に閉じ、第2正圧室601Bからホイルシリンダ4へ向けたブレーキ液の供給は終了する。第2液圧制御ユニット1Bによる倍力制御の開始を検知してから所定時間経過後、サブ遮断弁22を非作動とする(開弁状態とする)。これにより、マスタシリンダ5のプライマリ液室502Pと第1正圧室601Aが連通し、運転者のブレーキ操作に応じた第1ストロークシミュレータ6Aの作動が可能になる。上記所定時間は、好ましくは、第2液圧制御ユニット1Bによる倍力制御の開始を検知してから逆止弁210BPが自動的に閉じるまでの時間またはその近傍に予め設定される。なお、上記所定時間が経過したか否かに代えて、第1P系統液圧センサ83APの検出値(第1正圧室601Aの液圧)が第2P系統液圧センサ83BPの検出値(ホイルシリンダ4の液圧)以下になったか否かにより、上記補助加圧制御の終了(サブ遮断弁22の開弁)を判断してもよい。または、第1P系統液圧センサ83APの検出値(第1正圧室601Aの液圧)が第1マスタシリンダ液圧センサ82Aの検出値(プライマリ液室502Pの液圧)以下になったか否かにより、上記補助加圧制御の終了(サブ遮断弁22の開弁)を判断してもよい。この場合、「サブ遮断弁22の開弁時に第1正圧室601Aからプライマリ液室502Pへブレーキ液が供給されることでブレーキペダル3が戻され、ブレーキ操作のフィーリング(ペダルフィール)が低下する事態」を抑制できる。
第1ポンプ201Aによる補助加圧制御時には、図4に一点鎖線で示すように、第1ポンプ201Aから接続液路(逆止弁210BS)を介してホイルシリンダ4へ向けてブレーキ液が供給される。逆止弁210BSに対し第1ポンプ201Aの側の液圧がホイルシリンダ4側の液圧以下になると、逆止弁210BSは自動的に閉じ、第1ポンプ201Aからホイルシリンダ4へ向けたブレーキ液の供給は終了する。急ブレーキ操作状態でなくなる等を示す所定の条件が成立すると、第1ポンプ201Aを非作動とする。なお、(好ましくは逆止弁210BSが自動的に閉じるまでの時間またはその近傍に予め設定される)所定時間が経過したか否かや、第1S系統液圧センサ83ASの検出値(第1ポンプ201Aの吐出液圧)が第2液圧センサ83Bの検出値(ホイルシリンダ液圧)以下になったか否かにより、上記補助加圧制御の終了(第1ポンプ201Aの作動停止)を判断してもよい。
なお、仮に予備制御の実行中にブレーキペダル3が踏み込まれ(倍力制御が開始され)た場合でも、その時点までに第1ストロークシミュレータ6Aに蓄えられたブレーキ液を用いて、第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御を実行可能である。また、この場合、(第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御と共に、又はこれに代え、)予備制御のため既に作動している第1ポンプ201Aを用いて(第1ポンプ201Aによる)補助加圧制御を実行してもよい。これらによりホイルシリンダ4の加圧応答性を向上可能である。
第2補助加圧制御時には、ブレーキ操作により作動する第2ストロークシミュレータ6Bが液圧源として機能する。図4に一点鎖線で示すように、ブレーキペダル3の踏込み操作に応じて第2背圧室602Bから流出するブレーキ液が、第2シミュレータ背圧液路19(逆止弁290I)および接続液路を介してホイルシリンダ4へ向けて供給される。第2背圧室602Bと第2接続液路11Bとを接続する第2シミュレータ背圧液路19(供給液路19I,バイパス液路190I)は、ストロークシミュレータ連通路として機能する。逆止弁290Iはストロークシミュレータ連通路にあるストロークシミュレータイン弁として機能する。逆止弁290Iは、開弁することで第2背圧室602Bから第2接続液路11B(ホイルシリンダ4)へ向うブレーキ液の流れを許容し、閉弁することで第2接続液路11B(ホイルシリンダ4)から第2背圧室602Bへ向うブレーキ液の流れを抑制する。逆止弁290Iに対し第2背圧室602Bの側の液圧がホイルシリンダ4側の液圧以下になると、逆止弁290Iは自動的に閉じ、第2背圧室602Bからホイルシリンダ4へ向けたブレーキ液の供給は終了する。急ブレーキ操作状態でなくなるか、または第2ポンプ201Bの吐出能力が十分となったことを示す所定の条件が成立すると、SS/OUT弁29Oを開方向に作動させる。これにより、第2背圧室602Bの連通先が第2液溜り41Bに切り替わるため、運転者のブレーキ操作に応じた第2ストロークシミュレータ6Bの円滑な作動が可能になる。なお、(好ましくは逆止弁290Iが自動的に閉じるまでの時間またはその近傍に予め設定される)所定時間が経過したか否かにより、第2補助加圧制御の終了(SS/OUT弁29Oの開弁)を判断してもよい。
なお、第1補助加圧制御時に、第2遮断弁21Bを開方向に作動させてもよい。この場合、第1ストロークシミュレータ6A(第1正圧室601A)または第1ポンプ201Aの側からホイルシリンダ4の側へ向うブレーキ液の流路は、逆止弁210Bだけでなく第2遮断弁21Bを介するものになるため、上記流路の面積を拡大し(圧力損失を減らし)、ホイルシリンダ4へブレーキ液を効率よく供給できる。また、逆止弁210Bを省略してもよい。この場合、第2コントロールユニット9Bは、第1補助加圧制御時に、第1コントロールユニット9Aと協調し、第2遮断弁21Bを開方向に作動させる。これにより、第1ストロークシミュレータ6A(第1正圧室601A)または第1ポンプ201Aの側からホイルシリンダ4の側へブレーキ液を供給する。第1補助加圧制御の終了時には、第2遮断弁21Bを閉方向に作動させる。これにより、(高圧となった)ホイルシリンダ4の側から第1ストロークシミュレータ6A等の側へのブレーキ液の逆流を抑制可能である。本実施形態では、逆止弁210Bを用いることで、第2遮断弁21Bの制御が不要であるため、制御構成を簡素化できる。また、ブレーキ液の上記逆流は、ホイルシリンダ液圧が高圧になると逆止弁210Bが自動的に閉弁することで、回避される。
同様に、第2補助加圧制御時に、SS/IN弁29Iを開方向に作動させてもよい。この場合、第2背圧室602Bの側からホイルシリンダ4の側へ向うブレーキ液の流路は、逆止弁290IだけでなくSS/IN弁29Iを介するものになるため、上記流路の面積を拡大し、ホイルシリンダ4へブレーキ液を効率よく供給できる。また、逆止弁290Iを省略してもよい。この場合、第2コントロールユニット9Bは、第2補助加圧制御時に、SS/IN弁29Iを開方向に作動させる。これにより、第2背圧室602Bの側からホイルシリンダ4の側へブレーキ液を供給する。第2補助加圧制御の終了時には、SS/OUT弁29Oを閉弁状態から開方向に作動させた後またはそれと同時に、SS/IN弁29Iを閉方向に作動させる。これにより、(高圧となった)ホイルシリンダ4の側から第2背圧室602B等の側へのブレーキ液の逆流を抑制可能である。本実施形態では、逆止弁290Iを用いることで、SS/IN弁29Iの制御が不要であるため、制御構成を簡素化できる。また、ブレーキ液の上記逆流は、ホイルシリンダ液圧が高圧になると逆止弁290Iが自動的に閉弁することで、回避される。よって、運転者に違和感を与えることを、より確実に抑制できる。
なお、液圧制御装置における液圧源20の数は1つでもよい。本実施形態の液圧制御装置は、第1液圧源20Aと第2液圧源20Bを有する。両液圧源20A,20Bは互いに独立して作動可能である。このように、液圧源20が冗長化されているため、いずれか一方の液圧源20(例えば第1液圧源20A)がブレーキ液(圧)を供給不能となる失陥時にも、他方の液圧源20(第2液圧源20B)がブレーキ液(圧)を供給することで、ブレーキ制御を継続できる。このため、液圧制御装置(ブレーキシステム1)の信頼性を向上できる。なお、液圧源20として、ポンプ201に限らずアキュムレータ等を用いてもよい。
ストロークシミュレータ6の作動が阻害されると、運転者の操作に応じたブレーキペダル3の作動(ペダルストロークやペダル反力の発生)が妨げられ、液圧制御装置(ブレーキシステム1)が実現する踏力FとペダルストロークSとの関係(F-S特性)が大きく変動するおそれがある。この場合、F-S特性に基づきブレーキ操作を行っている運転者が車両(制動力)を制御しにくくなる。すなわち、ブレーキバイワイヤ制御においては、運転者のブレーキ操作状態に応じて液圧制御ユニットがホイルシリンダ液圧を制御することで、運転者が望む制動力を実現しうる。しかし、ブレーキペダル3が思うようにストロークしなかったりペダル反力が発生しなかったりすると、運転者がブレーキ操作状態に応じて制御液圧(制動力)をコントロールしにくい。上記「ストロークシミュレータ6の作動が阻害される」状態とは、液圧制御ユニットの電源失陥によりストロークシミュレータ6の作動を制御できなくなった場合や、ストロークシミュレータ6自体のメカ故障等、ストロークシミュレータ6が正常に作動できない全ての状態を意味する。
本実施形態の液圧制御装置は、第1ストロークシミュレータ6Aと第2ストロークシミュレータ6Bを有する。第1遮断弁21Aまたは第2遮断弁21Bによりマスタシリンダ5とホイルシリンダ4との間が遮断された状態で、第1ストロークシミュレータ6Aと第2ストロークシミュレータ6Bの両方がマスタシリンダ5(液室502)と連通し、運転者のブレーキ操作に応じて作動可能である。第1ストロークシミュレータ6Aと第2ストロークシミュレータ6Bは互いに独立して作動可能である。このように、ストロークシミュレータ6が冗長化されており、一方のストロークシミュレータ6(例えば第1ストロークシミュレータ6A)の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6(第2ストロークシミュレータ6B)が正常に作動可能であるため、運転者の操作に応じたブレーキペダル3の作動が一定程度可能である。他方のストロークシミュレータ6が作動することで、運転者のブレーキ操作力(踏力)に応じてブレーキペダル3が一定程度ストロークしつつ適度な反力も発生する。よって、F-S特性の著しい変動を抑制でき、運転者が制御液圧をコントロールしやすいため、運転者による車両(制動力)の制御性(制動操作性)が大きく悪化することを抑制できる。第1ストロークシミュレータ6Aと第2ストロークシミュレータ6Bは互いに異なる系統の接続液路に接続する。よって、両ストロークシミュレータ6A,6Bが互いに独立して作動することが容易である。また、一方の系統に失陥が生じた場合でも、他方の系統のストロークシミュレータ6が正常に作動可能である。
なお、液圧ユニットの数は1つでもよい。また、コントロールユニット9の数は1つでもよい。本実施形態の液圧制御装置は、液圧ユニットを2つ備える。よって、各液圧ユニット2A,2Bの小型化を図り、車両への搭載性を向上可能である。また、コントロールユニット9A,9Bがそれぞれ液圧ユニット2A,2Bに配置されており、これにより2つの液圧制御ユニット1A,1Bが構成される。よって、一方の液圧制御ユニット(例えば第2液圧制御ユニット1B)が電源失陥したときにも、他方の液圧制御ユニット(第1液圧制御ユニット1A)のコントロールユニット9(第1コントロールユニット9A)がブレーキ制御を継続できる。
第1液圧源20Aと第2液圧源20B、第1遮断弁21Aと第2遮断弁21B、およびSS弁25とSS/OUT弁29Oは、それぞれ互いに異なる液圧制御ユニット1A,1Bに設置される。言い換えると、両液圧源20A,20B、両遮断弁21A,21B、および両シミュレータ弁25,29Oがそれぞれ互いに異なる液圧制御ユニット1A,1B(コントロールユニット9A,9B)により作動を制御される。よって、一方の液圧制御ユニットに電源失陥が生じる等により当該一方の液圧制御ユニットのコントロールユニット9が当該一方の液圧制御ユニットの液圧源20等を制御できなくなった場合でも、他方の液圧制御ユニットの液圧源20等が正常に作動可能である(他方の液圧制御ユニットのコントロールユニット9が当該他方の液圧制御ユニットの液圧源20等を制御可能である)。このため、ブレーキ制御を継続することが容易である。また、他方の液圧制御ユニットのストロークシミュレータ6が正常に作動可能である(他方の液圧制御ユニットのコントロールユニット9が当該他方の液圧制御ユニットのシミュレータ弁を制御可能である)ため、F-S特性の著しい変動を抑制できる。
具体的には、第2液圧ユニット2Bは第1液圧ユニット2Aの下流に直列に接続する(マスタシリンダ5と接続しない)。第2液圧制御ユニット1Bの電源失陥時、第2液圧ユニット2Bの第2入力ポート70IBと第2出力ポート70OBとの間は遮断されず、第2液圧ユニット2Bは単なる接続液路と等価になる。第1液圧制御ユニット1Aは、両系統についてのブレーキ制御を継続できると共に、踏力ブレーキを実現可能である。第1液圧制御ユニット1Aの電源失陥時、第1液圧ユニット2Bの第1入力ポート70IAと第1出力ポート70OAとの間は遮断されず、第1液圧ユニット2Bは単なる接続液路と等価になる。第2液圧制御ユニット1Bは、4輪についてのブレーキ制御を継続できると共に、踏力ブレーキを実現可能である。また、第2液圧制御ユニット1Bの上流側(第1液圧制御ユニット1A、中継配管10I、マスタシリンダ配管10M)で液漏れ等の失陥が発生した場合でも、第2液圧制御ユニット1Bは、4輪についてのブレーキ制御を継続できる。
本実施形態の液圧制御装置では、ブレーキ(バイワイヤ)制御時、第1遮断弁21Aまたは第2遮断弁21Bによりマスタシリンダ5とホイルシリンダ4との間が遮断された状態で、第1ストロークシミュレータ6Aと第2ストロークシミュレータ6Bの両方がマスタシリンダ5と連通可能である。よって、2つのストロークシミュレータ6A,6Bの作動状態(作動条件)を組み合わせることによりF-S特性を任意に調整可能であるため、ペダルフィールを向上可能である。なお、両ストロークシミュレータ6A,6Bのばね62A,62Bの特性(ばね定数等)は同じでもよい。本実施形態では両ばね62A,62Bの特性を異ならせているため、F-S特性をより容易に調整可能であり、例えば踏力ブレーキ時のF-S特性を模擬可能である。
一般に、踏力ブレーキ時のF-S特性は以下のようになることが多い。すなわち、踏力Fの変化に対するペダルストロークSの変化の割合ΔS/ΔFは、踏力Fが小さい所定領域では大きく、踏力Fが大きい領域では小さい。言い換えると、ブレーキペダル3の踏み込み初期にはペダル反力が小さく(ペダルが軽く)、その後はペダル反力が大きい(ペダルが重い)。運転者のブレーキ操作に応じて、マスタシリンダ5の両液室502P,502Sには略同じ液圧が発生する。第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aがプライマリ液室502Pと連通した状態では、プライマリ液室502Pの液圧が第1正圧室601Aの液圧に相当する。第2ストロークシミュレータ6Bの第2正圧室601Bがセカンダリ液室502Sと連通した状態では、セカンダリ液室502Sの液圧が第2正圧室601Bの液圧に相当する。以下、両ストロークシミュレータ6A,6Bの背圧室602A,602Bの液圧が略同じ(例えば大気圧)であるとする。
本実施形態では、第2ばね62Bのセット荷重は第1ばね62Aのセット荷重より小さい。よって、第1,第2正圧室601A,601Bがそれぞれ液室502P,502Sと連通した状態であっても、液室502の液圧(すなわち正圧室601の液圧)により、第1ピストン61Aよりも第2ピストン61Bのほうが先にストロークを開始する。また、第2ばね62Bのばね定数は第1ばね62Aのばね定数より小さい。よって、マスタシリンダ液圧(正圧室601の液圧)の変化に対するピストン61のストローク量の変化の割合は、第1ストロークシミュレータ6A(第1ピストン61A)よりも第2ストロークシミュレータ6B(第2ピストン61B)のほうが大きい。マスタシリンダ液圧(正圧室601の液圧)は踏力Fに相当し、ピストン61のストローク量はペダルストロークSに相当する。第2ピストン61Bがある程度ストロークした後、例えば第2ピストン61Bのストロークが終了すると略同時に、第1ピストン61Aのストロークが開始するように予め設定しておけば、両ストロークシミュレータ6A,6Bにより実現されるF-S特性は図5のようになる。踏力FがF1以下(ペダルストロークSがS1以下)の領域では第2ピストン61B(のみ)がストロークするためΔS/ΔFが大きく、FがF1以上(SがS1以上)の領域では第1ピストン61A(のみ)がストロークするためΔS/ΔFが小さい。これにより、F-S特性が踏力ブレーキ時のものに近似するため、ペダルフィールを向上可能である。
1つのストロークシミュレータ6により上記のような特性を実現しようとすると、例えばばね定数が異なる2つのばね62を背圧室602に直列に配置する等の構成が必要となり、ストロークシミュレータ6の構造が複雑になり、部品点数が多くなる。よって、コストが増大したり、ストロークシミュレータ6の容積が増大して液圧制御装置が大型化したりするおそれがある。これに対し、本実施形態では、それぞれのばね62A,62Bのばね定数が異なる2つのストロークシミュレータ6A,6Bの組合せにより上記特性を実現する。具体的には、F-S特性においてΔS/ΔFが切り換わる点(ΔS/ΔFの差分=微分が最大となる変曲点)αを挟んで一方側の領域と他方側の領域を各ストロークシミュレータ6A,6Bで分担する。よって、各ストロークシミュレータ6A,6Bは、それぞれΔS/ΔFが一定である特性を実現すれば足りる。各ストロークシミュレータ6A,6Bの構成は、1つのばね62を備える簡単なもので足りるため、上記不都合を回避できる。なお、ストロークシミュレータ6A,6Bが同時に作動する領域を設けてΔS/ΔFが切り換わる点を増やすなどしてもよい。
上記のように、第1ストロークシミュレータ6Aは、第1補助加圧制御時にアキュムレータとして機能しうる。2つのストロークシミュレータ6A,6Bのうち、ばね62のばね定数が大きい(剛性が高い)ほうの第1ストロークシミュレータ6Aには、第2ストロークシミュレータ6Bよりも高圧のブレーキ液を貯留可能である。この第1ストロークシミュレータ6Aをアキュムレータとして使用することにより、ホイルシリンダ4の加圧応答性をより効果的に向上できる。このように第1ストロークシミュレータ6Aをアキュムレータとして補助加圧制御を実行するのはブレーキペダル3の踏み込み初期であり、この間、ブレーキ操作に応じて第2ストロークシミュレータ6Bが作動する。この補助加圧制御が終了すると、第1ストロークシミュレータ6Aはアキュムレータとしての機能を終え、ブレーキ操作に応じて通常通り作動する。よって、第1ストロークシミュレータ6Aによる補助加圧制御を実行したとしても、図5のようなF-S特性を実現可能である。
なお、第1ストロークシミュレータ6Aは第1液圧ユニット2Aと別体であってもよい。例えば第1ストロークシミュレータ6Aはマスタシリンダ5等と一体に配置されると共にブレーキ配管を介して第1液圧ユニット2A(第1接続液路11A)に接続してもよい。本実施形態では第1ストロークシミュレータ6Aは第1液圧ユニット2Aと一体であるため、第1正圧室601Aと第1接続液路11Aとの間の液路を極力短くし、圧力損失を低減可能である。よって、第1ストロークシミュレータ6Aを用いた補助加圧制御時にホイルシリンダ4の加圧応答性のより一層の向上を図ることができる。
第2ストロークシミュレータ6Bは、第2補助加圧制御時に液圧源として機能しうる。2つのストロークシミュレータ6A,6Bのうち、ばね62のばね定数が小さい(剛性が低い)ほうの第2ストロークシミュレータ6Bは、背圧室602からブレーキ液をホイルシリンダ4に向けて供給する際の(ばね62による)損失が第1ストロークシミュレータ6Aよりも少ない。すなわち、ばね62のばね定数が小さい分、ピストン61がストロークするために必要な正圧室601の液圧(マスタシリンダ液圧)が低くて済む(マスタシリンダ液圧と背圧室602の液圧との差が小さくてもピストン61がストロークする)。このため、より小さな踏力Fによって効率良く背圧室602からホイルシリンダ4へ向けてブレーキ液を供給可能である。この第2ストロークシミュレータ6Bを第2補助加圧制御時の液圧源として使用することにより、ホイルシリンダ4の加圧応答性をより効果的に向上できる。
なお、第2ストロークシミュレータ6Bは第2液圧ユニット2Bと別体であってもよい。例えば第2ストロークシミュレータ6Bは第1液圧ユニット2A等と一体に配置されると共にブレーキ配管を介して第2液圧ユニット2B(第2接続液路11B)に接続してもよい。本実施形態では第2ストロークシミュレータ6Bは第2液圧ユニット2Bと一体である。第2液圧ユニット2Bは、第1液圧ユニット2Aの下流に接続しており、第1液圧ユニット2Aよりもホイルシリンダ4との間の液路長が短い。よって、第2背圧室602Bとホイルシリンダ4との間の液路を極力短くし、圧力損失を低減可能である。したがって、第2補助加圧制御時にホイルシリンダ4の加圧応答性のより一層の向上を図ることができる。
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1) 液圧制御装置は、
ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ5と、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与するホイルシリンダ4とを接続する接続液路(液路11等)、
接続液路にある遮断弁21、
接続液路における遮断弁21に対してホイルシリンダ4の側にブレーキ液を吐出可能なポンプ201(液圧源)、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ6A、及び、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ6Bを備える。
よって、一方のストロークシミュレータ6の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、運転者の制御性が大きく悪化することを抑制できる。
(2) 液圧制御装置は、
遮断弁21を開閉作動させるコントロールユニット9を備え、
コントロールユニット9が遮断弁21を閉方向に作動させているとき、第1ストロークシミュレータ6A及び第2ストロークシミュレータ6Bの両方がマスタシリンダ5と連通可能である。
よって、ブレーキ(バイワイヤ)制御時、2つのストロークシミュレータ6A,6Bにより任意のF-S特性を実現可能であるため、ペダルフィールを向上可能である。
(3)(8) 第1ストロークシミュレータ6Aは第1ばね62Aを備え、
第2ストロークシミュレータ6Bは第2ばね62Bを備え、
第1ばね62Aの剛性が第2ばね62Bの剛性より大きい。
よって、ストロークシミュレータ6の構造が複雑化することを抑制し、部品点数やコストの増大、ストロークシミュレータ6の容積の増大を抑制できる。
(4) 液圧制御装置は、
第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aと第1ポンプ201A(液圧源)とを接続する蓄圧用液路(液路13A,11AP,15)、及び、
蓄圧用液路にあるストロークシミュレータ弁25を備えた。
よって、第1ストロークシミュレータ6Aをアキュムレータとして利用し、ホイルシリンダ4の加圧応答性を向上できる。
(5) 液圧制御装置は、
第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bと接続液路(第2接続液路11B)とを接続するストロークシミュレータ連通路(液路19I,190I)、及び、
ストロークシミュレータ連通路にある逆止弁290I(ストロークシミュレータイン弁)を備えた。
よって、第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bから流出するブレーキ液をホイルシリンダ4へ供給することで、ホイルシリンダ4の加圧応答性を向上できる。
(6) 液圧制御装置は、
ホイルシリンダ4にブレーキ液圧を発生可能な第1液圧制御ユニット1A、及び、
ホイルシリンダ4にブレーキ液圧を発生可能な第2液圧制御ユニット1Bを備え、
第1ストロークシミュレータ6Aの作動は第1液圧制御ユニット1Aにより制御され、第2ストロークシミュレータ6Bの作動は第2液圧制御ユニット1Bにより制御される。
よって、一方の液圧制御ユニットに電源失陥が生じた場合でも、他方の液圧制御ユニットのストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、F-S特性の著しい変動を抑制できる。
(7) 液圧制御装置は、
ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ5の供給ポート503に接続する第1入力ポート70IA、
第1入力ポート70IAに接続する第1接続液路11A、
第1接続液路11Aにある第1遮断弁21A、
第1接続液路11Aに接続する第1出力ポート70OA、
第1接続液路11Aにおける第1遮断弁21Aに対して第1出力ポート70OAの側にブレーキ液を吐出可能な第1ポンプ201A(第1液圧源)、及び、
供給ポート503に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ6A
を有する第1液圧制御ユニット1Aと、
第1出力ポート70OAに接続する第2入力ポート70IB、
第2入力ポート70IBに接続する第2接続液路11B、
第2接続液路11Bにある第2遮断弁21B、
一端部が第2接続液路11Bに接続し、他端部がブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与するホイルシリンダ4に接続する第2出力ポート70OB、
第2接続液路11Bにおける第2遮断弁21Bに対して第2出力ポート70OBの側にブレーキ液を吐出可能な第2ポンプ201B(第2液圧源)、及び、
供給ポート503に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ6B
を有する第2液圧制御ユニット1Bとを備える。
よって、一方のストロークシミュレータ6の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、運転者の制御性が大きく悪化することを抑制できる。
(9) 液圧制御装置は、
第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bと第2接続液路11Bとを接続するストロークシミュレータ連通路(液路19I,190I)、及び、
ストロークシミュレータ連通路にある逆止弁290I(ストロークシミュレータイン弁)を備えた。
よって、第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bから流出するブレーキ液をホイルシリンダ4へ供給することで、ホイルシリンダ4の加圧応答性を向上できる。また、ホイルシリンダ4により近い第2接続液路11Bに第2背圧室602Bが接続するため、ホイルシリンダ4の加圧応答性のより一層の向上を図ることができる。
(10) ブレーキシステム1は、
ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ5を有するマスタシリンダユニット1Cと、
マスタシリンダユニット1Cに接続する液圧制御装置であって、
マスタシリンダ5と、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与するホイルシリンダ4とを接続する接続液路(液路11等)、
接続液路にある遮断弁21、
接続液路における遮断弁21に対してホイルシリンダ4の側にブレーキ液を吐出可能なポンプ201(液圧源)、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ6A、及び、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ6Bを有する
液圧制御装置とを備える。
よって、一方のストロークシミュレータ6の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、運転者の制御性が大きく悪化することを抑制できる。
(1) 液圧制御装置は、
ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ5と、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与するホイルシリンダ4とを接続する接続液路(液路11等)、
接続液路にある遮断弁21、
接続液路における遮断弁21に対してホイルシリンダ4の側にブレーキ液を吐出可能なポンプ201(液圧源)、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ6A、及び、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ6Bを備える。
よって、一方のストロークシミュレータ6の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、運転者の制御性が大きく悪化することを抑制できる。
(2) 液圧制御装置は、
遮断弁21を開閉作動させるコントロールユニット9を備え、
コントロールユニット9が遮断弁21を閉方向に作動させているとき、第1ストロークシミュレータ6A及び第2ストロークシミュレータ6Bの両方がマスタシリンダ5と連通可能である。
よって、ブレーキ(バイワイヤ)制御時、2つのストロークシミュレータ6A,6Bにより任意のF-S特性を実現可能であるため、ペダルフィールを向上可能である。
(3)(8) 第1ストロークシミュレータ6Aは第1ばね62Aを備え、
第2ストロークシミュレータ6Bは第2ばね62Bを備え、
第1ばね62Aの剛性が第2ばね62Bの剛性より大きい。
よって、ストロークシミュレータ6の構造が複雑化することを抑制し、部品点数やコストの増大、ストロークシミュレータ6の容積の増大を抑制できる。
(4) 液圧制御装置は、
第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aと第1ポンプ201A(液圧源)とを接続する蓄圧用液路(液路13A,11AP,15)、及び、
蓄圧用液路にあるストロークシミュレータ弁25を備えた。
よって、第1ストロークシミュレータ6Aをアキュムレータとして利用し、ホイルシリンダ4の加圧応答性を向上できる。
(5) 液圧制御装置は、
第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bと接続液路(第2接続液路11B)とを接続するストロークシミュレータ連通路(液路19I,190I)、及び、
ストロークシミュレータ連通路にある逆止弁290I(ストロークシミュレータイン弁)を備えた。
よって、第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bから流出するブレーキ液をホイルシリンダ4へ供給することで、ホイルシリンダ4の加圧応答性を向上できる。
(6) 液圧制御装置は、
ホイルシリンダ4にブレーキ液圧を発生可能な第1液圧制御ユニット1A、及び、
ホイルシリンダ4にブレーキ液圧を発生可能な第2液圧制御ユニット1Bを備え、
第1ストロークシミュレータ6Aの作動は第1液圧制御ユニット1Aにより制御され、第2ストロークシミュレータ6Bの作動は第2液圧制御ユニット1Bにより制御される。
よって、一方の液圧制御ユニットに電源失陥が生じた場合でも、他方の液圧制御ユニットのストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、F-S特性の著しい変動を抑制できる。
(7) 液圧制御装置は、
ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ5の供給ポート503に接続する第1入力ポート70IA、
第1入力ポート70IAに接続する第1接続液路11A、
第1接続液路11Aにある第1遮断弁21A、
第1接続液路11Aに接続する第1出力ポート70OA、
第1接続液路11Aにおける第1遮断弁21Aに対して第1出力ポート70OAの側にブレーキ液を吐出可能な第1ポンプ201A(第1液圧源)、及び、
供給ポート503に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ6A
を有する第1液圧制御ユニット1Aと、
第1出力ポート70OAに接続する第2入力ポート70IB、
第2入力ポート70IBに接続する第2接続液路11B、
第2接続液路11Bにある第2遮断弁21B、
一端部が第2接続液路11Bに接続し、他端部がブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与するホイルシリンダ4に接続する第2出力ポート70OB、
第2接続液路11Bにおける第2遮断弁21Bに対して第2出力ポート70OBの側にブレーキ液を吐出可能な第2ポンプ201B(第2液圧源)、及び、
供給ポート503に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ6B
を有する第2液圧制御ユニット1Bとを備える。
よって、一方のストロークシミュレータ6の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、運転者の制御性が大きく悪化することを抑制できる。
(9) 液圧制御装置は、
第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bと第2接続液路11Bとを接続するストロークシミュレータ連通路(液路19I,190I)、及び、
ストロークシミュレータ連通路にある逆止弁290I(ストロークシミュレータイン弁)を備えた。
よって、第2ストロークシミュレータ6Bの第2背圧室602Bから流出するブレーキ液をホイルシリンダ4へ供給することで、ホイルシリンダ4の加圧応答性を向上できる。また、ホイルシリンダ4により近い第2接続液路11Bに第2背圧室602Bが接続するため、ホイルシリンダ4の加圧応答性のより一層の向上を図ることができる。
(10) ブレーキシステム1は、
ブレーキペダル3(ブレーキ操作部材)の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ5を有するマスタシリンダユニット1Cと、
マスタシリンダユニット1Cに接続する液圧制御装置であって、
マスタシリンダ5と、ブレーキ液圧に応じて車輪FL〜RRに制動力を付与するホイルシリンダ4とを接続する接続液路(液路11等)、
接続液路にある遮断弁21、
接続液路における遮断弁21に対してホイルシリンダ4の側にブレーキ液を吐出可能なポンプ201(液圧源)、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ6A、及び、
マスタシリンダ5に接続し、ブレーキペダル3の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ6Bを有する
液圧制御装置とを備える。
よって、一方のストロークシミュレータ6の作動が阻害されているときでも、他方のストロークシミュレータ6が正常に作動可能であるため、運転者の制御性が大きく悪化することを抑制できる。
[第2実施形態]
まず、構成を説明する。図6に示すように、ブレーキシステム1は、マスタシリンダユニット1Cおよび液圧制御ユニット1Dを有する。液圧制御ユニット1Dは、第1実施形態の第2液圧制御ユニット1Bが第1ストロークシミュレータ6A(とこれに関する構成である第1シミュレータ正圧液路15、第1シミュレータ背圧液路16、ストロークシミュレータ弁25、およびサブ遮断弁22)を備えたものに相当する。以下、液圧制御ユニット1Dについて、第2液圧制御ユニット1Bと相違する点のみ説明する。
まず、構成を説明する。図6に示すように、ブレーキシステム1は、マスタシリンダユニット1Cおよび液圧制御ユニット1Dを有する。液圧制御ユニット1Dは、第1実施形態の第2液圧制御ユニット1Bが第1ストロークシミュレータ6A(とこれに関する構成である第1シミュレータ正圧液路15、第1シミュレータ背圧液路16、ストロークシミュレータ弁25、およびサブ遮断弁22)を備えたものに相当する。以下、液圧制御ユニット1Dについて、第2液圧制御ユニット1Bと相違する点のみ説明する。
液圧制御ユニット1Dは、マスタシリンダ配管10MP,10MSおよびリザーバ配管10Rを介してマスタシリンダユニット1Cに接続する。液圧制御ユニット1Dは、1つの液圧ユニット2、液圧センサ82,83、および1つのコントロールユニット9を有する。液圧ユニット2は、第1ストロークシミュレータ6A、第2ストロークシミュレータ6B、ハウジング7、1つの液圧源20、および複数の電磁弁を有する。第1,第2ストロークシミュレータ6A,6Bはそれぞれ第1実施形態と同じである。メインハウジング71の内部には、第1シリンダ60Aがあり、また、第1シミュレータ正圧液路15、第1シミュレータ背圧液路16、および第2シミュレータ正圧液路18の一部がある。接続液路11には遮断弁21をバイパスする液路110(および逆止弁210)がない。P系統の接続液路11Pにおける入力ポート70IPと遮断弁21Pとの間にサブ遮断弁22がある。
第1シミュレータ正圧液路15の一端は液路11Pにおける遮断弁21Pとサブ遮断弁22との間に接続し、第1シミュレータ正圧液路15の他端は第1ストロークシミュレータ6Aの第1正圧室601Aに接続する。第1シミュレータ正圧液路15にはストロークシミュレータ弁(SS弁)25がある。第1シミュレータ背圧液路16の一端は第1ストロークシミュレータ6Aの第1背圧室602Aに接続し、第1シミュレータ背圧液路16の他端側は液溜り41に接続する。第2シミュレータ正圧液路18の一端はS系統の接続液路11Sにおける入力ポート70ISと遮断弁21Sとの間に接続し、第2シミュレータ正圧液路18の他端はシミュレータメイン出力ポート70SO1に接続する。シミュレータメイン出力ポート70SO1はサブハウジング72のシミュレータサブ入力ポート70SI2に接続する。マスタシリンダ液圧センサ82は、P系統の接続液路11Pにおける入力ポート70IPとサブ遮断弁22との間に接続する。
コントロールユニット9は、第1実施形態の第1コントロールユニット9Bと同様、第1シミュレータ作動化制御、予備制御、および(第1ストロークシミュレータ6Aによる)第1補助加圧制御を実行可能である。また、第1実施形態の第2コントロールユニット9Bと同様、第2補助加圧制御を含む倍力制御等を実行可能である。他の構成は第1実施形態と同じであるため、対応する構成要素に同じ符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明する。本実施形態の液圧制御装置(ブレーキシステム1)は、液圧ユニット2(ハウジング7)を1つ備える。よって、ブレーキ配管10の数を減らし、装置(システム1)の簡素化を図ることができる。装置(システム1)は、液圧源20を1つ備える。また、遮断弁21、連通弁23、および調圧弁24のセットを1つ備える。よって、部品点数を減らし、液圧ユニット2(液圧制御ユニット1D)の小型化を図ることができる。その他、ストロークシミュレータ6を2つ備えたことや、両ストロークシミュレータ6A,6Bのばね62A,62Bの特性を異ならせたことに伴う作用効果(上記(1)−(5)(10))等は、第1実施形態と同じである。
[他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、(電磁弁やセンサの配置を含む)ブレーキ液圧回路の構成は実施形態のものに限らない。第1シミュレータ背圧液路16や第2シミュレータ背圧液路19(排出液路19O)は、何らかの低圧部に接続していれば足り、例えば(ブレーキ配管を介して)リザーバタンク40に直接接続してもよい。補助加圧制御は、倍力制御時に限らず、ブレーキバイワイヤ制御時に運転者のブレーキ操作に応じて液圧源20を用いてホイルシリンダ4を加圧する際に実行可能である。
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、(電磁弁やセンサの配置を含む)ブレーキ液圧回路の構成は実施形態のものに限らない。第1シミュレータ背圧液路16や第2シミュレータ背圧液路19(排出液路19O)は、何らかの低圧部に接続していれば足り、例えば(ブレーキ配管を介して)リザーバタンク40に直接接続してもよい。補助加圧制御は、倍力制御時に限らず、ブレーキバイワイヤ制御時に運転者のブレーキ操作に応じて液圧源20を用いてホイルシリンダ4を加圧する際に実行可能である。
1 ブレーキシステム。
1A 第1液圧制御ユニット
1B 第2液圧制御ユニット
11A 第1接続液路
11B 第2接続液路
20A 第1液圧源
20B 第2液圧源
201A 第1ポンプ
201B 第2ポンプ
21A 第1遮断弁、
21B 第2遮断弁
3 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
4 ホイルシリンダ
5 マスタシリンダ
503 供給ポート
6A 第1ストロークシミュレータ
6B 第2ストロークシミュレータ
70IA 第1入力ポート
70OA 第1出力ポート
70IB 第2入力ポート
70OB 第2出力ポート
1A 第1液圧制御ユニット
1B 第2液圧制御ユニット
11A 第1接続液路
11B 第2接続液路
20A 第1液圧源
20B 第2液圧源
201A 第1ポンプ
201B 第2ポンプ
21A 第1遮断弁、
21B 第2遮断弁
3 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
4 ホイルシリンダ
5 マスタシリンダ
503 供給ポート
6A 第1ストロークシミュレータ
6B 第2ストロークシミュレータ
70IA 第1入力ポート
70OA 第1出力ポート
70IB 第2入力ポート
70OB 第2出力ポート
Claims (10)
- ブレーキ操作部材の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダと、ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与するホイルシリンダとを接続する接続液路、
前記接続液路にある遮断弁、
前記接続液路における前記遮断弁に対して前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を吐出可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ、及び、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ
を備える液圧制御装置。 - 請求項1に記載の液圧制御装置において、
前記遮断弁を開閉作動させるコントロールユニットを備え、
前記コントロールユニットが前記遮断弁を閉方向に作動させているとき、前記第1ストロークシミュレータ及び前記第2ストロークシミュレータの両方が前記マスタシリンダと連通可能であることを特徴とする液圧制御装置。 - 請求項2に記載の液圧制御装置において、
前記第1ストロークシミュレータは第1ばねを備え、
前記第2ストロークシミュレータは第2ばねを備え、
前記第1ばねの剛性が前記第2ばねの剛性より大きいことを特徴とする液圧制御装置。 - 請求項3に記載の液圧制御装置において、
前記第1ストロークシミュレータの正圧室と前記液圧源とを接続する蓄圧用液路、及び、
前記蓄圧用液路にあるストロークシミュレータ弁を備えたことを特徴とする液圧制御装置。 - 請求項3に記載の液圧制御装置において、
前記第2ストロークシミュレータの背圧室と前記接続液路とを接続するストロークシミュレータ連通路、及び、
前記ストロークシミュレータ連通路にあるストロークシミュレータイン弁を備えたことを特徴とする液圧制御装置。 - 請求項1に記載の液圧制御装置において、
前記ホイルシリンダにブレーキ液圧を発生可能な第1液圧制御ユニット、及び、
前記ホイルシリンダにブレーキ液圧を発生可能な第2液圧制御ユニットを備え、
前記第1ストロークシミュレータの作動は前記第1液圧制御ユニットにより制御され、前記第2ストロークシミュレータの作動は前記第2液圧制御ユニットにより制御されることを特徴とする液圧制御装置。 - ブレーキ操作部材の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダの供給ポートに接続する第1入力ポート、
前記第1入力ポートに接続する第1接続液路、
前記第1接続液路にある第1遮断弁、
前記第1接続液路に接続する第1出力ポート、
前記第1接続液路における前記第1遮断弁に対して前記第1出力ポートの側にブレーキ液を吐出可能な第1液圧源、及び、
前記供給ポートに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ
を有する第1液圧制御ユニットと、
前記第1出力ポートに接続する第2入力ポート、
前記第2入力ポートに接続する第2接続液路、
前記第2接続液路にある第2遮断弁、
一端部が前記第2接続液路に接続し、他端部がブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与するホイルシリンダに接続する第2出力ポート、
前記第2接続液路における前記第2遮断弁に対して前記第2出力ポートの側にブレーキ液を吐出可能な第2液圧源、及び、
前記供給ポートに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータ
を有する第2液圧制御ユニットと
を備える液圧制御装置。 - 請求項7に記載の液圧制御装置において、
前記第1ストロークシミュレータは第1ばねを備え、
前記第2ストロークシミュレータは第2ばねを備え、
前記第1ばねの剛性が前記第2ばねの剛性より大きいことを特徴とする液圧制御装置。 - 請求項8に記載の液圧制御装置において、
前記第2ストロークシミュレータの背圧室と前記第2接続液路とを接続するストロークシミュレータ連通路、及び、
前記ストロークシミュレータ連通路にあるストロークシミュレータイン弁を備えたことを特徴とする液圧制御装置。 - ブレーキ操作部材の操作に応じてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダを有するマスタシリンダユニットと、
前記マスタシリンダユニットに接続する液圧制御装置であって、
前記マスタシリンダと、ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与するホイルシリンダとを接続する接続液路、
前記接続液路にある遮断弁、
前記接続液路における前記遮断弁に対して前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を吐出可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能な第1ストロークシミュレータ、及び、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能な第2ストロークシミュレータを有する
液圧制御装置と
を備えるブレーキシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016247566A JP2018100019A (ja) | 2016-12-21 | 2016-12-21 | 液圧制御装置およびブレーキシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016247566A JP2018100019A (ja) | 2016-12-21 | 2016-12-21 | 液圧制御装置およびブレーキシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018100019A true JP2018100019A (ja) | 2018-06-28 |
Family
ID=62715001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016247566A Pending JP2018100019A (ja) | 2016-12-21 | 2016-12-21 | 液圧制御装置およびブレーキシステム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018100019A (ja) |
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- 2016-12-21 JP JP2016247566A patent/JP2018100019A/ja active Pending
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