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JP2018090636A - 新規化合物及び摂食行動に対するそれらの効果 - Google Patents

新規化合物及び摂食行動に対するそれらの効果 Download PDF

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JP2018090636A
JP2018090636A JP2018047745A JP2018047745A JP2018090636A JP 2018090636 A JP2018090636 A JP 2018090636A JP 2018047745 A JP2018047745 A JP 2018047745A JP 2018047745 A JP2018047745 A JP 2018047745A JP 2018090636 A JP2018090636 A JP 2018090636A
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スティーブン・ロバート・ブルーム
Stephen Robert Bloom
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Imperial Innovations Ltd
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Abstract

【課題】食欲、摂食量、食物摂取量、エネルギー消費量、カロリー摂取量、炭水化物耐性を制御するための薬剤の使用、特に糖尿病及び肥満の分野における使用、また、神経保護薬又は心保護薬としての前記薬剤の使用を提供する。【解決手段】GLP-1ペプチド及びグルカゴンペプチドの両方からの配列を含有するペプチド、前記ペプチドを含む組成物、並びに、代謝障害、例えば、エネルギー代謝障害、例えば、肥満又は糖尿病の治療及び予防のための前記ペプチドの使用方法を提供する。【選択図】なし

Description

本出願は、食欲、摂食量、食物摂取量、エネルギー消費量、カロリー摂取量、炭水化物耐性を制御するための薬剤の使用、特に糖尿病及び肥満の分野における使用に関する。本出願はまた、神経保護薬又は心保護薬としての前記薬剤の使用に関する。
全国健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey)(NHANES III、1988〜1994年)によれば、米国の男性及び女性の1/3〜1/2は、過体重である。米国では、20才以上の年齢の男性60パーセント及び女性の51%パーセントが過体重又は肥満のいずれかである。更に、米国のかなりの割合の小児は、過体重又は肥満である。
肥満の原因は、複雑であり、多因子である。肥満が、単純な自己制御の問題でなく、食欲調節及びエネルギー代謝に影響を与える複合疾患であることを示唆する証拠が増えている。更に、肥満は、人口における罹患率及び死亡率の増加と関連する種々の状態と関連している。肥満の病因は明確には確証されていないが、遺伝子的、代謝的、生化学的、文化的及び心理社会的因子が一因となると考えられている。一般に、肥満は、過剰な体脂肪が個体を健康リスクに曝している状態と表現されている。
肥満が罹患率及び死亡率の増加と関連している強力な証拠がある。心血管疾患リスク及び2型糖尿病リスクなどの疾病リスクは、ボディーマスインデックス(BMI)の増加に伴って、独立して増加する。実際に、このリスクは、24.9超のBMIの1ポイントについて、女性の心臓病リスクを5パーセント増加させ、男性の心臓病リスクを7パーセント増加させると定量化された(Kenchaiahら、N. Engl. J. Med. 347:305、2002年;Massie、N. Engl. J. Med. 347:358、2002年を参照のこと)。更に、肥満者における体重減少が重要な疾病リスク因子を減らす実質的な証拠がある。過体重及び肥満の成人における初期体重の、10%といったわずかな体重減少であっても、高血圧症、高脂血症及び高血糖症などのリスク因子の減少と関連している。最近、大幅な体重減少により、2型糖尿病を効果的に治癒させることが可能であることが示された(Limら、Diabetologia 2011年6月)。
食事及び運動が、体重増加を減少させるための簡単な方法を提供するにもかかわらず、過体重及び肥満の個体は、効果的に体重を減少させるほどには十分にこれらの因子を制御することができないことが多い。薬物療法が利用でき、総合的な減量プログラムの一部として使用できるいくつかの減量薬が、食品医薬品局(Food and Drug Administration)によって認可されている。しかし、これらの薬の多くは、重篤で有害な副作用を有することが判明しており、この場合もやはり、休薬しなければならなかった。より低侵襲性の方法が役に立たず、しかも、肥満に関連する患者の罹患率又は死亡率のリスクが高い場合には、減量手術が、慎重に選択された、臨床的に重度の肥満を有する患者における選択肢となる。しかし、これらの治療は高リスクであり、限られた数の患者にのみ適する。減量を望むのは、肥満対象だけではない。推奨範囲内の体重を有する人々、例えば、推奨範囲の上部の体重を有する人々は、体重を減少させて、理想体重により近づけることを望む場合がある。したがって、過体重及び肥満の対象並びに正常体重の対象の減量に使用できる薬剤に対するニーズが依然として存在する。
プログルカゴン分子に由来する多くのペプチド誘導体が、肥満及び/又は糖尿病の治療に使用するために提案されている。プログルカゴンは、グルカゴン並びにオキシントモジュリン(OXM)及びGLP1(グルカゴン様ペプチド1)を含むいくつかの他のホルモンの前駆体ペプチドである。本発明は、特定の残基が除去され及び/又は置換されている、GLP1ペプチド及びグルカゴンペプチドの両方からの配列を含有するハイブリッドペプチド分子を対象に投与することにより、食物摂取量の減少、カロリー摂取量の減少、食欲の減少、エネルギー代謝の増加、インスリン放出の増大及び/又は炭水化物耐性をもたらすことができるという発見に基づく。多くの場合、このような類似体は、GLP1及び/又はグルカゴンの天然の残基のみをベースとするハイブリッド分子に比較して、作用強度が改善され、並びに/又は作用持続時間が長く及び副作用が少ない。
GLP1とグルカゴンとは、循環グルコース濃度に対して逆の効果を有するとみなすことができる。GLP1は、消化管腔中の栄養素の存在に応答してインビボで腸L細胞において産生される。いったん血液循環中に入ると、天然GLP1は、酵素ジペプチジルペプチダーゼによる急速分解のため、ヒトにおける半減期がわずか数分である。GLP1は、グルコース依存的な、膵臓からのインスリン分泌の増加、膵臓からのグルカゴン分泌の減少、胃排出の阻害、及び満腹度の増加による食物摂取量の減少を含む多くの生理的機能を有する。インスリン分泌の増加は、循環グルコース濃度の減少につながる。
米国特許第6,410,707号 米国特許第5,936,092号 米国特許第6,093,692号 米国特許第6,225,445号 米国特許第4,179,337号 米国特許第6,447,743号 米国特許第5,700,486号 米国特許第6,436,091号 米国特許第5,939,380号 米国特許第5,993,414号
全国健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey)(NHANES III、1988〜1994年) Kenchaiahら、N. Engl. J. Med. 347:305、2002年 Massie、N. Engl. J. Med. 347:358、2002年 Limら、Diabetologia 2011年6月 PanらJournal of Biological Chemistry、281巻、18号、12501〜12515頁、2006年5月 Rungeら、British Journal of Pharmacology 2003年、138巻、787〜794頁 Jequier、Am. J Clin. Nutr. 45:1035〜47頁、1987年 Barlow及びDietz、Pediatrics 102:E29、1998年 National Institutes of Health, National Heart, Lung, and Blood Institute (NHLBI)、Obes. Res. 6(suppl. 2):51S-209S、1998年 Lyznickiら、Am. Fam. Phys. 63:2185、2001年 Mukaiら(2009年) Biochem. Biophys. Re. Comm. 28993):523〜6頁 Jameson及びWolf (1988年)Comput. Appl. Biosci. 4(1):181〜6頁 Pellequer及びWesthof、(1993年) J. Mol. Graph. 11(3):204〜10頁 Kolaskar及びTongankar (1990年) FEBS Leu. 10:276(1-2):172〜4頁 Bowieら、Science 247:1306〜1310頁、1990年 Kopelman、Nature 404:635〜43頁、2000年 Rissanenら、British Med. J. 301、835、1990年 J. Cereb. Blood Flow Metab. 2011年4月13日(Teramoto Sら) E. W. Martin著、Remington's Pharmaceutical Sciences Wang, Y. J.及びHanson, M. A.、Journal of Parenteral Science and Technology、Technical Report No. 10, Supp. 42:2S(1988年) Sefton、CRC Crit. Ref. Biomed Eng. 14:201、1987年 Buchwaldら、Surgery 88:507、1980年 Saudekら、N. Engl. J. Med. 321 :574、1989年 Langer、Science 249:1527〜1533頁、1990年
グルカゴンは、インビボにおいて、血中グルコースレベルが低下すると放出され、肝臓に貯蔵グリコーゲンをグルコースへと変換させる活性を有し、グルコースは血流中に放出されて、血中グルコースレベルが増加する。この点において、グルカゴンの作用はインスリンの作用の逆とみなすことができ、インスリンの分泌はGLP1によって促進されるので、したがって、グルカゴンはGLP1の逆の活性を有するとみなすことができる。しかし、種々のホルモン間の相互作用は複雑である。これは、グルコースはインスリンの放出も刺激するので、グリコーゲン分解の結果として新たに放出された血流中のグルコースはインスリン依存性組織によって吸収及び使用される可能性があるためである。GLP1及びグルカゴンの両者の受容体において活性を有するハイブリッド分子を、2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)の治療に使用できることが提示されている。Panらは、GLP1アゴニスト及びグルカゴンアンタゴニストであるペプチドを開示している(Panら Journal of Biological Chemistry、281巻、18号、12501〜12515頁、2006年5月)。Panらの文献に開示されているペプチドの一部は、動物毒であるエキセンディン-4に由来する配列も含有する。Panらの文献に開示された化合物の半減期は、期待外れであり、週1回の投薬を可能にするためにペグ化によってタンパク質の循環半減期を増加するために使用し得ることが提示されている。一方で、ペグ化は、立体障害により活性を低減する可能性がある。Panらは、残基12に正電荷を加えることによって、又は酸化分解を緩和する目的で27位のメチオニンをロイシンに置換することによって、安定性を証明できることを示唆している。Rungeら(British Journal of Pharmacology 2003年、138巻、787〜794頁)は、GLP1の残基7〜20及びグルカゴンの残基15〜29を含むハイブリッドペプチド分子、並びにグルカゴンの残基1〜14及びGLP1の残基21〜27を含む更なるハイブリッド分子を開示している。
本発明は、GLP及びグルカゴンと共通の残基は一般に未変化であるが他の残基は本発明に従って変更されているペプチドは、長期の食欲減少を引き起こし、GLP1受容体とグルカゴン受容体の両方に通常は結合するという発見に基づく。本発明はまた、GLP1受容体アゴニストでもありグルカゴン受容体アゴニストでもあるハイブリッド分子を提供することに治療上の利点があるという認識に基づく。本開示は、このようなハイブリッド分子が、食欲、したがって食物摂取量を減少させ及びまたエネルギー代謝を変化させて、体重減少を促進する能力を有する証拠を提供する。このような薬剤は、単に食欲抑制剤である薬剤よりも体重減少の促進に有効であると予想される。
本発明の第1の態様は、式I
A-B
(I)
[式中、
Aは、配列His1-Xaa2-Gln3-Gly4-Thr5-Phe6-Thr7-Ser8-Asp9-Xaa10-Ser11-Xaa12-Tyr13-Leu14-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Xaa21-Phe22-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Leu26-Xaa27-Xaa28-Xaa29;
を有するペプチドの領域を表し、
Bは、存在しないか、-NH2又は
a) Arg30;
b) Gly30;
c) Arg30-NH2;
d) Gly30-NH2;
e) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39;
f) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2;
g) His30-NH2;
h) Gly30-Pro31;
i) Gly30-Tyr31-Tyr32-Tyr33;
j) Arg30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34;
k) His30;
l) Gly30-His31;
m) His30-His31;
n) His30-Pro31;
o) Gly30-Pro31-NH2;
p) Gly30-His31-NH2;
q) His30-Pro31-NH2;
r) His30-His31-NH2;及び
s) Lys30-His31
から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
-NH2は、ペプチドのC-末端のアミド化を表し、
Xaa2は、Ser2、Gly2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
Xaa10は、Tyr10、Leu10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12、His12又はArg12であり、
Xaa15は、Asp15、Asn15、Gln15、Glu15、Lys15又はHis15であり、
Xaa16は、Ser16、Glu16、Gln16又はGly16であり、
Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
Xaa18は、Ala18、Ile18、His18又はArg18であり、
Xaa19は、Ala19、His19又はVal19であり、
Xaa20は、Lys20、Arg20、His20又はGln20であり、
Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21、His21又はLys21であり、
Xaa23は、Ile23、His23又はVal23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25、His25、Lys25、Tyr25又はLeu25であり、
Xaa27は、Val27、Met27、Lys27、His27又はLeu27であり、
Xaa28は、Lys28、His28又はAsn28であり、
Xaa29は、Gly29、Thr29、His29又はArg29である]
によって表される配列を有するペプチドである化合物、又は前記ペプチドの変形体及び/若しくは誘導体である化合物、又は前記ペプチド若しくは前記化合物の塩及び/若しくは溶媒和物であって、ただし、以下の基準:
t)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
u)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
v)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
w)Ile18が、ペプチド配列の18位に存在する、
x)His25が、ペプチド配列の25位に存在する、
y)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
z)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
aa)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
ab)Bが、存在しない、
ac)Bが、-NH2である、
ad)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39である、
ae)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2である、及び/又は
af)Bが、His30-NH2である
の少なくとも1つが当てはまる、化合物を提供する。
本発明の更なる態様によれば、式IA
A-B
(IA)
[式中、
Aは、配列His1-Xaa2-Gln3-Gly4-Thr5-Phe6-Thr7-Ser8-Asp9-Xaa10-Ser11-Xaa12-Tyr13-Leu14-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Xaa21-Phe22-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Leu26-Xaa27-Xaa28-Xaa29
を有するペプチドの領域を表し、
Bは、存在しないか、-NH2又は
a) Arg30
b) Gly30
c) Arg30-NH2
d) Gly30-NH2
e) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39
f) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2
g) His30-NH2; ;及び
h) Gly30-Pro31
から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
-NH2は、ペプチドのC-末端のアミド化を表し、
Xaa2は、Ser2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
Xaa10は、Tyr10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12、His12又はArg12であり、
Xaa15は、Asp15、Asn15又はGlu15であり、
Xaa16は、Ser16、Glu16又はGly16であり、
Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
Xaa18は、Ala18、Ile18又はArg18であり、
Xaa19は、Ala19又はVal19であり、
Xaa20は、Lys20、Arg20、His20又はGln20であり、
Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21又はHis21であり、
Xaa23は、Ile23又はVal23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25、His25、Lys25、Tyr25又はLeu25であり、
Xaa27は、Val27、Met27、Lys27又はLeu27であり、
Xaa28は、Lys28又はAsn28であり、
Xaa29は、Gly29、Thr29又はArg29である]
によって表される配列を有するペプチドである化合物、又は前記ペプチドの変形体及び/若しくは誘導体である化合物、又は前記ペプチド若しくは前記化合物の塩及び/若しくは溶媒和物であって、ただし、以下の基準:
a)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
b)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
c)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
d)Ile18が、ペプチド配列の18位に存在する、
e)His25が、ペプチド配列の25位に存在する、
f)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
g)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
h)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
i)Bが、存在しない、
j)Bが、-NH2である、
k)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser29である、又は
l)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser29-NH2である
の少なくとも1つが当てはまる、化合物が提供される。
本発明の更なる態様によれば、医薬品として使用するための、本発明による化合物が提供される。
本発明の更なる態様によれば、本発明による化合物を、医薬として許容される担体及び任意選択で他の治療成分と共に含む医薬組成物が提供される。
本発明の更なる態様によれば、肥満若しくは糖尿病の治療に使用するための、本発明による化合物又は本発明による化合物を含む医薬組成物が提供される。
本発明の更なる態様によれば、神経保護を提供するための、心保護を提供するための又は神経変性を予防若しくは治療するための医薬品として使用するための、本発明による化合物又は本発明による化合物を含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、対象の食欲の減少に使用するための、対象の食物摂取量の減少に使用するための、対象のカロリー摂取量の減少に使用するための、対象のエネルギー消費量の増加に使用するための、又は対象のインスリン放出の増大に使用するための、対象の炭水化物耐性の改善及び/若しくは対象の炭水化物代謝の改善に使用するための、本発明による化合物又は本発明による化合物を含む医薬組成物が提供される。
本発明の更なる態様によれば、本発明による化合物又は本発明による化合物を含む医薬組成物の皮下投与を含む、疾病若しくは障害又は他の望ましくない生理的状態の治療方法が提供される。
本発明によれば、更に、本発明による化合物又は本発明による化合物を含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、肥満又は糖尿病の治療を必要としている対象の代謝障害の治療方法が提供される。
本発明によれば、それを必要とする対象において、神経変性疾患を治療するための、又は神経保護を提供するための、又は心保護を提供するための方法であって、本発明による化合物又は本発明による化合物を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法が更に提供される。
肥満又は糖尿病の治療のための医薬品を製造するための、本発明による化合物の使用が更に提供される。
神経変性疾患を治療するための、又は神経保護を提供するための、又は心保護を提供するための医薬品を製造するための、本発明による化合物の使用が更に提供される。
対象の食欲を減少させるための、対象の食物摂取量を減少させるための、対象のカロリー摂取量を減少させるための、対象のエネルギー消費量を増加させるための、対象のインスリン放出の増大に使用するための、対象の炭水化物耐性の改善及び/若しくは対象の炭水化物代謝の改善に使用するための医薬品を製造するための、本発明による化合物の使用が更に提供される。
例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 例の化合物の配列及び食物摂取量の要約データを示す表である。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 選択された例の化合物に関するより詳細な食物摂取量のデータを示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード(pair feeding)試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 本発明の化合物を用いたペアフィード試験の結果を示すグラフである。 実施例7のペアフィード試験において使用したラットの9日目の血中グルコースレベルを示すグラフである。 本発明に化合物によるラットの薬物動態試験の結果を示すグラフである。 本発明に化合物によるラットの薬物動態試験の結果を示すグラフである。 本発明に化合物によるラットの薬物動態試験の結果を示すグラフである。
配列表
本出願中に記載したアミノ酸配列は、アミノ酸に対して標準的な文字略語を使用して示してある。図1([図1−1]から[図1−28])、図6、及び実施例に示した特定の配列は、本発明の特定の好ましい実施形態に関する。「AIB」は、α-アミノイソ酪酸残基に対して使用される略語である。特定の化合物は、本明細書中において、数字識別子/化合物no.(即ち、化合物285、ペプチド285)によって言及する。場合によっては、その数字識別子は、「G」接尾辞を有することがある(即ち、化合物G285)。G接尾辞はもっぱら、本出願の主題を本出願人の他のプロジェクトと識別するのに役立つ。G接尾辞は、他に何も意味せず、数字識別子は、接尾辞が付されていてもいなくても、同じ化合物を指し、同義で使用し得る。
定義
本開示の種々の実施形態の検討を容易にするために、特定の用語について以下の説明を示す。
動物:例えば、哺乳類及び鳥類を包含するカテゴリーである、生きている多細胞の脊椎動物。用語「哺乳類」は、ヒト及びヒト以外の哺乳類を包含する。同様に、用語「対象」は、ヒト及び獣医学的対象を包含する。
食欲:食物に対する自然な欲求又は渇望。一実施形態において、食欲は、食物に対する欲求を評価する調査によって測定する。一般に、食欲が増加すれば、摂食行動が増加する。
食欲抑制剤:食物に対する欲求を減少させる化合物。市販の食欲抑制剤としては、アンフェプラモン(ジエチルプロピオン)、フェンテルミン、マジンドール及びフェニルプロパノールアミン、フェンフルラミン、デキスフェンフルラミン並びにフルオキセチンが挙げられるが、これらに限定するものではない。
ボディーマスインデックス(BMI):ケトレー指数(Quetelet's Index)と称することもある、体質量を数値化するための数式。BMIは、体重(kg)÷身長2(m2)によって算出される。「標準的」と認められている現行基準は、男性及び女性共に、BMI 20〜24.9kg/m2である。一実施形態において、25kg/m2を超えるBMIを使用して、肥満対象を特定できる。グレードIの肥満(肥満ではなく「過体重」と称されることもある)は、BMI25〜29.9kg/m2に相当する。グレードIIの肥満は、BMI 30〜40kg/m2に相当し、グレードIIIの肥満は、BMI 40kg/m2超に相当する(Jequier、Am. J Clin. Nutr. 45:1035〜47頁、1987年)。理想体重は、種間及び個体間で、身長、体格、骨構造及び性別によって異なるであろう。
心保護は、アポトーシス、壊死性細胞死又は変性(機能喪失)からの心臓細胞(特に心筋細胞)の保護を指す。心保護はほとんどの場合、心筋梗塞後に必要とされるが、虚血性心疾患(例えば、狭心症)を患っている対象においても使用し得る。
保存的置換(conservative substitution):ポリペプチド中アミノ残基の、生物学的に類似している別の残基による置換。用語「保存的変形」は、ポリペプチドがその活性を保持するならば又は置換ポリペプチドに対して産生される抗体も非置換ポリペプチドと免疫反応するならば、親アミノ酸の代わりに、置換アミノ酸、即ち、1つ又は複数の原子が別の原子又は基で置き換えられているアミノ酸の使用も含む。
糖尿病:インスリンの内因性欠乏及び/又はインスリン感受性の欠損により、細胞が、それらの膜を横切るように内因性グルコースを輸送できない状態。糖尿病は、インスリンの不十分な分泌又は標的組織のインスリン抵抗性による、炭水化物、タンパク質及び脂質の代謝障害の慢性症候群である。糖尿病は、病因、病態、遺伝的特質、発症年齢及び治療の点で異なる、インスリン依存型糖尿病(IDDM、1型)及びインスリン非依存性糖尿病(NIDDM、2型)の2つの主要形態で発症する。
糖尿病のこれら2つの主要形態はいずれも、グルコース恒常性の制御に必要な量及び正確なタイミングでインスリンを送達できないことを特徴とする。1型糖尿病型又はインスリン依存型糖尿病(IDDM)は、β細胞の破壊、その結果としての内因性インスリンの不十分なレベルによって引き起こされる。2型糖尿病型又はインスリン非依存性糖尿病は、身体のインスリン感受性の欠損及びインスリン産生の相対的な欠乏の両方に起因する。
エネルギー代謝: 身体は、正常代謝を維持するために、一定量のエネルギーを消費する必要がある。文明人において、多くの場合、これは1日に約2,800カロリーに設定されている。食物消費量がこれを提供しない場合には、体重減少が起こる。一方、エネルギー代謝の調節も行われる。例えば、グルカゴンの投与は代謝率を増加させ、そのため、エネルギー収支の達成及び体重の維持により多くの食物摂取量が必要となると考えられる。したがって、食物摂取量が通常のレベルに維持されるがエネルギー代謝が増加する場合には、体重減少が起こるであろう。食物摂取量の減少は通常、食物摂取量の減少にもかかわらず、体重を維持させ得るエネルギー代謝の低下を引き起こすと考えられている。したがって、エネルギー代謝を増大させ且つ食物摂取量を減少させる薬剤があれば、体脂肪貯蔵及び体重のはるかに大きい低下をもたらす可能性が高いであろう。
食物摂取量:個体によって消費される食物の量。食物摂取量は、体積又は重量によって測定できる。例えば、食物摂取量は、個体によって消費される食物の総量であり得る。又は、食物摂取量は、タンパク質、脂肪、炭水化物、コレステロール、ビタミン、ミネラル若しくは個体の全ての他の食物成分の量であることができる。「タンパク質摂取量」は、個体によって消費されるタンパク質の量を指す。同様に、「脂肪摂取量」、「炭水化物摂取量」、「コレステロール摂取量」、「ビタミンの摂取量」及び「ミネラル摂取量」は、個体によって消費される脂肪、炭水化物、コレステロール、ビタミン又はミネラルの量を指す。
GLP1: グルカゴン様ペプチド1(GLP1)は、プログルカゴン遺伝子の転写産物に由来する。生物学的活性型のGLP1は、GLP1(7〜37)及びGLP1(7〜36)-NH2として知られている切断型である。
ヒトGLP1(7〜36)-HN2の配列は、His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-NH2。[配列番号2]
である。
グルカゴン: グルカゴンは、プログルカゴン遺伝子に由来するペプチドである。これは、ヒトでは29アミノ酸のポリペプチドであり、配列His-Ser-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Ser-Arg-Arg-Ala-Gln-Asp-Phe-Val-Gln-Trp-Leu。[配列番号1]
を有する。
過分極:細胞の膜電位の減少。抑制性神経伝達物質は、過分極によって神経インパルスの伝達を阻害する。この過分極は、抑制性シナプス後電位(IPSP)と称される。細胞の閾電圧に帯電していないが、過分極細胞は、閾値に達するためにより強い興奮性刺激を必要とする。
神経保護は、アポトーシス、壊死性細胞死又は変性(機能喪失)からの神経系内(好ましくは中枢神経系内)のニューロンの保護を指す。本発明の種々の態様に関連するものを含む神経保護治療は、脳損傷(例えば、身体的外傷又は非外傷性損傷、例えば、脳卒中、脳腫瘍、感染症、中毒症、低酸素症、虚血、脳症若しくは物質濫用後の脳損傷)の後に必要とされる可能性がある。本発明の種々の態様に関するものを含む神経保護治療は、慢性神経変性疾患、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ゲーリッグ病又はハンチントン病を有する対象にも適応があり得る。
正常な1日の食事:所与の種の個体の平均食物摂取量。正常な1日の食事は、カロリー摂取量、タンパク質摂取量、炭水化物摂取量及び/又は脂肪摂取量に換算して表すことができる。ヒトの正常な1日の食事は一般に、約2,000カロリー、約2,400カロリー又は約2,800カロリーからそれよりかなり高カロリーまでを含む。更に、ヒトの正常な1日の食事は一般に、タンパク質約12〜約45g、炭水化物約120〜約610g及び脂肪約11〜約90gを含む。低カロリー食は、ヒト個体の正常なカロリー摂取量の約85%以下、好ましくは約70%以下であろう。
動物では、カロリー所要量及び栄養所要量は、動物の種及び大きさによって異なる。例えば、ネコでは、総カロリー摂取量/ポンド並びにタンパク質、炭水化物及び脂肪の構成比(percent distribution)は、ネコの年齢及び生殖状態によって異なる。しかし、ネコのための一般的基準は、40cal/lb/日(18.2cal/kg/日)である。約30〜約40%はタンパク質摂取量から、約7〜約10%は炭水化物摂取量から、約50〜約62.5%は脂肪摂取量から得るべきである。当業者ならば、全ての種の個体の正常な1日の食事を容易に特定できる。
肥満:過剰な体脂肪がヒトを健康リスクに曝す可能性がある状態(Barlow及びDietz、Pediatrics 102:E29、1998年;National Institutes of Health, National Heart, Lung, and Blood Institute (NHLBI)、Obes. Res. 6(suppl. 2):51S-209S、1998年を参照のこと)。過剰な体脂肪は、エネルギー摂取量とエネルギー消費量のアンバランスの結果である。例えば、ボディーマスインデックス(BMI)を、肥満の評価に使用できる。1つの一般的に用いられている慣習では、BMI 25.0〜29.9kg/m2は過体重、BMI 30kg/m2以上は肥満である。
別の慣習では、胴囲を、肥満の評価に使用する。この慣習においては、男性では胴囲102cm以上を肥満とみなし、女性では胴囲89cm以上を肥満とみなす。肥満が、個体の罹患率及び死亡率のいずれにも影響を及ぼすことを示す強力な証拠がある。例えば、肥満個体は、特に、心疾患、インスリン非依存性(2型)糖尿病、高血圧症、脳卒中、癌(例えば、子宮内膜癌、乳癌、前立腺癌及び大腸癌)、脂質異常症、胆嚢疾患、睡眠時無呼吸、生殖能低下及び変形性関節症のリスクが高い(Lyznickiら、Am. Fam. Phys. 63:2185、2001年を参照のこと)。
過体重:体重が理想体重を上回る個体。過体重個体は肥満であり得るが、必ずしも肥満ではない。例えば、過体重個体は、減量を望む任意の個体である。1つ慣習では、過体重個体は、BMIが25.0〜29.9kg/m2の個体である。
ペグ化される及びペグ化:ポリ(アルキレングリコール)、好ましくは活性化ポリ(アルキレングリコール)を反応させて共有結合の形成するプロセス。促進剤、例えば、アミノ酸、例えば、リジンを使用してもよい。「ペグ化」は、ポリ(エチレングリコール)又はその誘導体、例えば、メトキシポリ(エチレングリコール)を用いて実施されることが多いが、この用語は本明細書中では、メトキシポリ(エチレングリコール)の使用に限定するのではなく、任意の他の有用なポリ(アルキレングリコール)、例えば、ポリ(プロピレングリコール)の使用も含む。
pI:pIは等電位点の略語である。場合によって使用される別の略語は、IEPである。pIは、特定の分子が正味電荷を有さないpHである。そのpI未満のpHでは、タンパク質又はペプチドは、正味の正電荷を有する。そのpIを超えるpHでは、タンパク質又はペプチドは、正味の負電荷を有する。タンパク質及びペプチドは、等電点電気泳動と称される技術を用いて、それらの等電位点に従って分離できる。等電点電気泳動とは、ポリアクリルイミドゲル中に含まれるpH勾配を利用する電気泳動法である。
末梢投与:中枢神経系の以外の投与。末梢投与は、脳への直接投与を包含しない。末梢投与としては、血管内投与、筋肉内投与、皮下投与、吸入投与、経口投与、直腸内投与、経皮投与又は鼻腔内投与が挙げられるが、これらに限定するものではない。
ポリペプチド:モノマーが、アミド結合によって結合しているアミノ酸残基であるポリマー。アミノ酸がα-アミノ酸である場合には、L-光学異性体又はD-光学異性体のいずれを使用してもよく、L-異性体が好ましい。本明細書中で使用する用語「ポリペプチド」又は「タンパク質」は、任意のアミノ酸配列を網羅し、糖タンパク質などの修飾配列を包含する。用語「ポリペプチド」は、天然に存在するタンパク質及び組換えによって又は合成によって生成されたものを網羅する。用語「ポリペプチド断片」は、ポリペプチドの一部、例えば、受容体を結合する際に有用な少なくとも1つの配列を示す断片を指す。用語「ポリペプチドの機能性断片」は、ポリペプチドの活性を保持するポリペプチドの全ての断片を指す。生物学的機能性ペプチドはまた、当該ペプチドがその望ましい活性を減少させない別のペプチドに融合している融合タンパク質を包含し得る。
皮下投与:皮下投与は、皮膚の真皮と下にある組織との間に見られる脂肪の皮下層への物質の投与である。皮下投与は、例えば、注射器又は「ペン」型注射装置に装着した皮下注射針を用いる注射によることができる。他の投与方法、例えば、極微針を使用してもよい。皮下注射針を用いる注射は典型的には、レシピエントにはある程度の疼痛を伴う。このような疼痛は、局部麻酔薬又は鎮痛薬の使用によってマスクできる。しかし、感知される注射の疼痛を低減するのに用いられている一般的な方法は、注射直前及び注射中にただ単に気を散らすことである。疼痛は、比較的小さいゲージの皮下注射針を用いることによって、比較的小容量の物質を注射することによって、及び対象が注射部位に「刺す」感覚を感じる原因となり得る、過度に酸性又はアルカリ性の組成物を回避することによって、最小限に抑えることができる。pH4〜10の組成物は通常、認容できる程度に苦痛がないとみなされている。
治療有効量:障害の進行を予防するのに十分な、若しくは障害を退縮させるのに十分な、又は障害の徴候若しくは症状を軽減できる、若しくは望ましい結果を達成できる用量。いくつかの実施形態において、本発明の化合物の治療有効量は、体重増加を阻害若しくは停止するのに十分な量、或いは食欲を減少させるのに十分な量、或いはカロリー摂取量若しくは食物摂取量を減少させるか又はエネルギー消費量を増加させるのに十分な量である。
本発明の第1の態様は、式I
A-B
(I)
[式中、
Aは、配列His1-Xaa2-Gln3-Gly4-Thr5-Phe6-Thr7-Ser8-Asp9-Xaa10-Ser11-Xaa12-Tyr13-Leu14-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Xaa21-Phe22-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Leu26-Xaa27-Xaa28-Xaa29
を有するペプチドの領域を表し、
Bは、存在しないか、-NH2又は
a) Arg30;
b) Gly30;
c) Arg30-NH2;
d) Gly30-NH2;
e) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39;
f) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2;
g) His30-NH2;
h) Gly30-Pro31;
i) Gly30-Tyr31-Tyr32-Tyr33;
j) Arg30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34;
k) His30;
l) Gly30-His31;
m) His30-His31;
n) His30-Pro31;
o) Gly30-Pro31-NH2;
p) Gly30-His31-NH2;
q) His30-Pro31-NH2;
r) His30-His31-NH2;及び
s) Lys30-His31
から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
-NH2は、ペプチドのC-末端のアミド化を表し、
Xaa2は、Ser2、Gly2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
Xaa10は、Tyr10、Leu10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12、His12又はArg12であり、
Xaa15は、Asp15、Asn15、Gln15、Glu15、Lys15又はHis15であり、
Xaa16は、Ser16、Glu16、Gln16又はGly16であり、
Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
Xaa18は、Ala18、Ile18、His18又はArg18であり、
Xaa19は、Ala19、His19又はVal19であり、
Xaa20は、Lys20、Arg20、His20又はGln20であり、
Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21、His21又はLys21であり、
Xaa23は、Ile23、His23又はVal23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25、His25、Lys25、Tyr25又はLeu25であり、
Xaa27は、Val27、Met27、Lys27、His27又はLeu27であり、
Xaa28は、Lys28、His28又はAsn28であり、
Xaa29は、Gly29、Thr29、His29又はArg29である]
によって表される配列を有するペプチドである化合物、又は前記ペプチドの変形体及び/若しくは誘導体である化合物、又は前記ペプチド若しくは前記化合物の塩及び/若しくは溶媒和物であって、ただし、以下の基準:
t)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
u)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
v)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
w)Ile18が、ペプチド配列の18位に存在する、
x)His25が、ペプチド配列の25位に存在する、
y)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
z)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
aa)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
ab)Bが、存在しない、
ac)Bが、-NH2である、
ad)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39である、
ae)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2である、及び/又は
af)Bが、His30-NH2である
の少なくとも1つが当てはまる、化合物を提供する。
特定の実施形態によれば、以下の基準A〜Oのうち少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個が、式(I)の化合物に当てはまる:
A、Xaa2はSer2である。
B、Xaa10は、Tyr10である。
C、Xaa12は、Lys12又はHis12である。
D、Xaa15は、Asp15、Gln15、Lys15、His15又はGlu15である。
E、Xaa16は、Ser16又はGlu16である。
F、Xaa17は、Glu17又はGln17である。
G、Xaa18-Xaa19-Xaa20は、Ala18-Val19-His20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-Arg20である。
H、Xaa21は、His21又はLeu21である。
I、Xaa23は、Ile23である。
J、Xaa24は、Glu24又はGln24である。
K、Xaa25は、Trp25である。
L、Xaa27は、Lys27、Leu27又はVal27である。
M、Xaa28は、Asn28である。
N、Xaa29は、Thr29、His29又はGly29である。
O、Bは-NH2又はGly30、His30、Gly30-NH2、His30-NH2、His30-Pro31、Gly30-Pro31、Gly30-His31、His30-His31、His30-Pro31-NH2、Gly30-Pro31-NH2、Gly30-His31-NH2又はHis30-His31-NH2
から選択される配列を有するペプチドの領域である。
前記特徴の全ての組み合わせ、例えば、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14又は第15の特徴A〜Oを任意選択で組み合わせた
A+B、A+C、A+D、A+E、A+F、A+G、A+H、A+I、A+J、A+K、A+L、A+M、A+N、A+O、
B+C、B+D、B+E、B+F、B+G、B+H、B+I、B+J、B+K、B+L、B+M、B+N、B+O、
C+D、C+E、C+F、C+G、C+H、C+I、C+J、C+K、C+L、C+M、C+N、C+O、
D+E、D+F、D+G、D+H、D+I、D+J、D+K、D+L、D+M、D+N、D+O
E+F、E+G、E+H、E+I、E+J、E+K、E+L、E+M、E+N、E+O
F+G、F+H、F+I、F+J、F+K、F+L、F+M、F+N、F+O
G+H、G+I、G+J、G+K、G+L、G+M、G+N、G+O
J+K、J+L、J+M、J+N、J+O
K+L、K+M、K+N、K+O
L+M、L+N、L+O、
M_N、M+O及び
N+O
が企図される。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa2は、Ser2又はα-アミノイソ酪酸残基である。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa24は、Glu24又はGln24である。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa28はAsn28である。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はLys12又はHis12であり、Xaa15はAsp15、Gln15、Lys15、His15又はGlu15であり、Xaa16はSer16又はGlu16である。好ましくは、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はLys12又はHis12であり、Xaa15はAsp15又はGlu15であり、Xaa16はSer16又はGlu16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はLys12であり、Xaa15はAsp15であり、Xaa16はSer16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はHis12であり、Xaa15はAsp15であり、Xaa16はSer16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はLys12であり、Xaa15はGlu15であり、Xaa16はSer16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はHis12であり、Xaa15はGlu15であり、Xaa16はSer16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はLys12であり、Xaa15はAsp15であり、Xaa16はGlu16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はHis12であり、Xaa15はAsp15であり、Xaa16はGlu16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はLys12であり、Xaa15はGlu15であり、Xaa16はGlu16である。特定の実施形態において、Xaa2はSer2であり、Xaa10はTyr10であり、Xaa12はHis12であり、Xaa15はGlu15であり、Xaa16はGlu16である。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa17はGlu17又はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はHis20、Arg20又はLys20であり、Xaa21はLeu21又はHis21である。特定の実施形態において、Xaa17はGlu17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はHis20であり、Xaa21はLeu21である。特定の実施形態において、Xaa17はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はHis20であり、Xaa21はLeu21である。特定の実施形態において、Xaa17はGlu17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はHis20であり、Xaa21はHis21である。特定の実施形態において、Xaa17はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はHis20であり、Xaa21はHis21である。特定の実施形態において、Xaa17はGlu17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はArg20であり、Xaa21はLeu21である。特定の実施形態において、Xaa17はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はArg20であり、Xaa21はLeu21である。特定の実施形態において、Xaa17はGlu17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はArg20であり、Xaa21はHis21である。特定の実施形態において、Xaa17はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はArg20であり、Xaa21はHis21である。特定の実施形態において、Xaa17はGlu17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はLys20であり、Xaa21はLeu21である。特定の実施形態において、Xaa17はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はLys20であり、Xaa21はLeu21である。特定の実施形態において、Xaa17はGlu17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はLys20であり、Xaa21はHis21である。特定の実施形態において、Xaa17はGln17であり、Xaa18はAla18であり、Xaa19はVal19であり、Xaa20はLys20であり、Xaa21はHis21である。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24又はGln24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa27はLys27、Leu27又はVal27であり、Xaa28はAsn28であり、Xaa29はThr29、His29又はGly29である。好ましくは、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa27はLeu27又はLys27であり、Xaa28はAsn28であり、Xaa29はGly29又はThr29である。特定の実施形態において、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa27はLeu27であり、Xaa28はAsn28であり、Xaa29はGly29である。特定の実施形態において、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa27はLys27であり、Xaa28はAsn28であり、Xaa29はGly29である。特定の実施形態において、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa27はLeu27であり、Xaa28はAsn28であり、Xaa29はThr29である。特定の実施形態において、Xaa23はIle23であり、Xaa24はGlu24であり、Xaa25はTrp25であり、Xaa27はLys27であり、Xaa28はAsn28であり、Xaa29はThr29である。
式(I)の化合物の特定の実施形態によれば、Bは、-NH2又は配列Gly30-Pro31、Gly30-His31、His30-NH2、Gly30-His31-NH2若しくはHis30-His31を有するペプチドの領域である。特定の実施形態において、Bは、-NH2又はGly30-Pro31、Gly30-His31、His30-NH2若しくはHis30-His31から選択される配列を有するペプチドの領域である。
式(I)の化合物の特定の好ましい実施形態によれば、
Xaa2は、Ser2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
Xaa10は、Tyr10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12又はHis12であり、
Xaa15は、Asp15、Glu15、Gln15、Lys15又はHis15であり、
Xaa16は、Ser16、Glu16又はGly16であり、
Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
Xaa18〜Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20であり、
Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21又はHis21であり、
Xaa23は、Ile23又はVal23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25又はLys25であり、
Xaa28は、Lys28又はAsn28であり、
Xaa29は、Gly29、His29又はThr29であり、
Bは存在しないか、-NH2又は
Arg30、Gly30、His30、Arg30-NH2、Gly30-NH2、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2、His30-NH2、Gly30-Pro31、Gly30-His31、His30-Pro31、His30-His31、Gly30-Pro31-NH2、Gly30-His31-NH2、His30-Pro31-NH2、及びHis30-His31-NH2
から選択される配列を有するペプチドの領域である。
式(I)の化合物の特定の好ましい実施形態によれば、
Xaa2は、Ser2であり、
Xaa10は、Tyr10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12又はHis12であり、
Xaa15は、Asp15又はGlu15であり、
Xaa16は、Gly16又はSer16であり、
Xaa17は、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17であり、
Xaa18〜Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20であり、
Xaa21は、Leu21又はHis21であり、
Xaa23は、Ile23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25又はLys25であり、
Xaa27は、Leu27、Lys27、Met27又はVal27であり、
Xaa28は、Asn28であり、
Xaa29は、Thr29又はGly29であり、
Bは存在しないか、-NH2又は
Arg30、Gly30、Arg30-NH2、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、及びGly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2
から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
ただし、以下の基準:
a)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
b)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
c)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
d)Ile18が、ペプチド配列の18位に存在する、
e)His25が、ペプチド配列の25位に存在する、
f)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
g)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
h)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
i)Bが、存在しない、
j)Bが、-NH2である、
k)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser29である、又は
l)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser29-NH2である
の少なくとも1つが当てはまる。
式(I)の化合物の特定の好ましい実施形態によれば、
Xaa2は、Ser2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
Xaa10は、Tyr10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12であり、
Xaa15は、Asp15、Glu15、Gln15、Lys15又はHis15であり、
Xaa16は、Ser16又はGly16であり、
Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
Xaa18-Xaa19-Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20又はAla18-Val19-His20であり、
Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21、His21又はAsp21であり、
Xaa23は、Ile23又はVal23であり、
Xaa25は、Trp25又はLys25であり、
Xaa27は、Val27、Met27又はLeu27であり、
Xaa28は、Lys28であり、
Xaa29は、Gly29であり、
Bは存在しないか、-NH2又は
Arg30、Gly30、Arg30-NH2、Gly30-NH2、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2、His30-NH2、及びGly30-Pro31
から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
ただし、以下の基準:
a)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
b)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
c)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
d)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
e)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
f)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
g)Bが、存在しない、
h)Bが、-NH2である、
i)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39である、及び/又は
j)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser29-NH2である
の少なくとも1つが当てはまる。
式(I)の化合物の特定の好ましい実施形態によれば、
Xaa2は、Ser2であり、
Xaa10は、Tyr10であり、
Xaa12は、Lys12又はHis12であり、
Xaa15は、Asp15、Glu15、Gln15、Lys15又はHis15であり、
Xaa16は、Ser16又はGlu16であり、
Xaa17は、Glu17又はGln17であり、
Xaa18〜Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20であり、
Xaa21は、Leu21又はHis21であり、
Xaa23は、Ile23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25であり、
Xaa27は、Lys27、Leu27又はVal27であり、
Xaa28は、Asn28であり、
Xaa29は、Gly29、His29又はThr29であり、
Bは、-NH2又はGly30、His30、Gly30-NH2、His30-NH2、His30-Pro31、Gly30-Pro31、Gly30-His31、His30-His31、His30-Pro31-NH2、Gly30-Pro31-NH2、Gly30-His31-NH2又はHis30-His31-NH2
から選択される配列を有するペプチドの領域である。
式(I)の化合物の特定の好ましい実施形態によれば、
Xaa2は、Ser2であり、
Xaa10は、Tyr10であり、
Xaa12は、Lys12又はHis12であり、
Xaa15は、Asp15又はGlu15であり、
Xaa16は、Ser16又はGlu16であり、
Xaa17は、Glu17又はGln17であり、
Xaa18〜Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20であり、
Xaa21は、Leu21又はHis21であり、
Xaa23は、Ile23であり、
Xaa24は、Glu24であり、
Xaa25は、Trp25であり、
Xaa27は、Lys27又はLeu27であり、
Xaa28は、Asn28であり、
Xaa29は、Gly29又はThr29であり、
Bは、-NH2又はHis30-NH2、Gly30-Pro31、Gly30-His31及びHis30-His31から選択される配列を有するペプチドの領域である。
本発明の更なる態様によれば、式IA
A-B
(IA)
[式中、
Aは、配列His1-Xaa2-Gln3-Gly4-Thr5-Phe6-Thr7-Ser8-Asp9-Xaa10-Ser11-Xaa12-Tyr13-Leu14-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Xaa21-Phe22-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Leu26-Xaa27-Xaa28-Xaa29
を有するペプチドの領域を表し、
Bは、存在しないか、-NH2又は
a) Arg30
b) Gly30
c) Arg30-NH2
d) Gly30-NH2
e) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39
f) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2
g) His30-NH2及び
h) Gly30-Pro31
から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
-NH2は、ペプチドのC-末端のアミド化を表し、
Xaa2は、Ser2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
Xaa10は、Tyr10又はVal10であり、
Xaa12は、Lys12、His12又はArg12であり、
Xaa15は、Asp15、Asn15又はGlu15であり、
Xaa16は、Ser16、Glu16又はGly16であり、
Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
Xaa18は、Ala18、Ile18又はArg18であり、
Xaa19は、Ala19又はVal19であり、
Xaa20は、Lys20、Arg20、His20又はGln20であり、
Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21又はHis21であり、
Xaa23は、Ile23又はVal23であり、
Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
Xaa25は、Trp25、His25、Lys25、Tyr25又はLeu25であり、
Xaa27は、Val27、Met27、Lys27又はLeu27であり、
Xaa28は、Lys28又はAsn28であり、
Xaa29は、Gly29、Thr29又はArg29である]
によって表される配列を有するペプチドである化合物、又は前記ペプチドの変形体及び/若しくは誘導体である化合物、又は前記ペプチド若しくは前記化合物の塩及び/若しくは溶媒和物であって、ただし、以下の基準:
a)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
b)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
c)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
d)Ile18が、ペプチド配列の18位に存在する、
e)His25が、ペプチド配列の25位に存在する、
f)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
g)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
h)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
i)Bが、存在しない、
j)Bが、-NH2である、
k)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39である、又は
l)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser29-NH2である
の少なくとも1つが当てはまる、化合物が提供される。
本発明の化合物は、5個以下の指定されたアミノ酸残基が代替アミノ酸残基で置換されている式(I)又は(IA)の前記ペプチドの変形化合物であることができる。
本発明の化合物は、4個以下の指定されたアミノ酸残基が代替残基で置換されている式(I)又は(IA)の前記ペプチドの変形体であることができる。
本発明の化合物は、3個以下の指定されたアミノ酸残基が代替アミノ酸残基で置換されている式(I)又は(IA)の前記ペプチドの変形体であることができる。
本発明の化合物は、2個以下の指定されたアミノ酸残基が代替アミノ酸残基で置換されている式(I)又は(IA)の前記ペプチドの変形体であることができる。
本発明の化合物は、1個以下の指定されたアミノ酸残基が代替アミノ酸残基で置換されている式(I)又は(IA)の前記ペプチドの変形体であることができる。
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は変形化合物でない。即ち、本発明の化合物は、更なる残基の変化がない式(I)若しくは(IA)の化合物又はそれらの誘導体である。
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は変形化合物でも誘導体化合物でもない。即ち、本発明の化合物は、更なる残基の変化も誘導体化もない式(I)若しくは(IA)の化合物である。
特定の実施形態によれば、以下の基準A〜Jのうち少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個が、式(I)又は(IA)の化合物に当てはまる:
A、Xaa2は、アミノイソ酪酸残基である。
B、Xaa12は、Lys12である。
C、Xaa16は、Ser16又はGly16である。
D、Xaa18-Xaa19-Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20である。
E、Xaa24は、Glu24である。
F、Xaa25は、Trp25又はLys25である。
G、Xaa27は、Val27、Met27又はLeu27である。
H、Xaa28は、Lys28である。
I、Xaa29は、Gly29である。
J、Bは存在しないか、-NH2又は配列Arg30若しくはArg30-NH2を有するペプチドの領域である。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の好ましい実施形態によれば、Xaa16はSer16である。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、Xaa1〜Xaa16の配列は、配列His1-Ser2-Gln3-Gly4-Thr5-Phe6-Thr7-Ser8-Asp9-Tyr10-Ser11-Lys12-Tyr13-Leu14-Asp15-Ser16をほとんど又は完全にベースとすることができ、Ser2は任意選択でα-アミノイソ酪酸残基で置換されていてもよく、1個又は複数の荷電残基は対応する非荷電残基で置き換えられて、分子中の荷電残基の総数が低下していてもよい。例えば、Asp15は任意選択で、中性アミノ酸残基、例えば、Asn15で置き換えることもできる。加えて、Ser16を任意選択でGly16で置き換え且つ/又はLys12をArg12で置き換えることもできる。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、配列Xaa17〜Xaa24は、残基Glu17-Ala18-Val19-Arg20-Leu21-Phe22-Ile23-Glu24をほとんど又は完全にベースとすることができ、1個又は複数の荷電残基は対応する非荷電残基で置き換えられていてもよい。例えば、Glu17及びGlu24は、Gln17及び/又はGln24で置き換えられていてもよく、Arg20は、Gln20又はHis20で置き換えられていてもよい。或いは、Glu17はArg17で置き換えられていてもよく、Ala18はArg18で置き換えられていてもよい。加えて、Leu21は、Tyr21で置き換えられていてもよい。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、配列Xaa25〜Xaa29は、
Tyr25-Leu26-Leu27-Asn28-Thr29、
Tyr25-Leu26-Met27-Asn28-Thr29、
Trp25-Leu26-Leu27-Asn28-Thr29、
Trp25-Leu26-Met27-Asn28-Thr29、
Leu25-Leu26-Leu27-Asn28-Thr29、又は
Leu25-Leu26-Met27-Asn28-Thr29
であることができる。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、配列は、少なくとも3個のHis残基を含有する。これらの残基の好ましい位置としては、12位、20位及び30位が挙げられる。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、領域Bは、存在しないか、-NH2、Arg30、Gly30、His30、Arg30-NH2、Gly30-NH2又はHis30-NH2である。好ましくは、領域Bは、-NH2、Arg30-NH2、Gly30-NH2又はHis30-NH2である。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の1つ又は複数が好ましい:
A、Xaa2はSer2である
B、Xaa10、Tyr10又はVal10である
C、Xaa12は、Lys12又はHis12である
D、Xaa15は、Aps15又はGlu15である
E、Xaa16は、Gly16又はSer16である
F、Xaa17は、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
G、Xaa18〜Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
H、Xaa21は、Leu21又はHis21である
I、Xaa23は、Ile23である
J、Xaa24は、Glu24又はGln24である
K、Xaa25は、Trp25又はLys25である
L、Xaa27は、Leu27、Lys27、Met27又はVal27である
M、Xaa28は、Asn28である
N、Xaa29は、Thr29又はGly29である
O、BはArg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の1つ又は複数が好ましい:
A、Xaa2はSer2である
B、Xaa10は、Tyr10である
C、Xaa12は、Lys12又はHis12である
D、Xaa15は、Aps15又はGlu15である
E、Xaa16は、Gly16又はSer16である
F、Xaa17は、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
G、Xaa18〜Xaa20は、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
H、Xaa21は、Leu21又はHis21である
I、Xaa23は、Ile23である
J、Xaa24は、Glu24又はGln24である
K、Xaa25は、Trp25である
L、Xaa27は、Leu27又はVal27である
M、Xaa28は、Asn28である
N、Xaa29は、Thr29又はGly29であり、
O、BはArg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
前記特徴の全ての組み合わせ、例えば、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14又は第15の特徴A〜Oを組み合わせた
A+B、A+C、A+D、A+E、A+F、A+G、A+H、A+I、A+J、A+K、A+L、A+M、A+N、A+O、
B+C、B+D、B+E、B+F、B+G、B+H、B+I、B+J、B+K、B+L、B+M、B+N、B+O、
C+D、C+E、C+F、C+G、C+H、C+I、C+J、C+K、C+L、C+M、C+N、C+O、
D+E、D+F、D+G、D+H、D+I、D+J、D+K、D+L、D+M、D+N、D+O
E+F、E+G、E+H、E+I、E+J、E+K、E+L、E+M、E+N、E+O
F+G、F+H、F+I、F+J、F+K、F+L、F+M、F+N、F+O
G+H、G+I、G+J、G+K、G+L、G+M、G+N、G+O
J+K、J+L、J+M、J+N、J+O
K+L、K+M、K+N、K+O
L+M、L+N、L+O、及び
N+Oが企図される。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10又はVal10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25又はLys25である
Xaa27が、Leu27、Lys27、Met27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、His12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Glu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Ser16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Glu17又はGln17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Lys20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、His21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Gln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Val27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Gly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Arg30-NH2、Arg30、-NH2、Gly30、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2であるか、又は存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、NH2である。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、存在しない。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Gly30である。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39である。
式(I)又は(IA)の化合物の特定の実施形態によれば、以下の特徴の全てが当てはまる:
Xaa2が、Ser2である
Xaa10が、Tyr10である
Xaa12が、Lys12又はHis12である
Xaa15が、Asp15又はGlu15である
Xaa16が、Gly16又はSer16である
Xaa17が、Gln17、Glu17、Arg17又はLys17である
Xaa18〜Xaa20が、Ala18-Val19-Arg20、Ala18-Val19-Lys20又はAla18-Val19-His20である
Xaa21が、Leu21又はHis21である
Xaa23が、Ile23である
Xaa24が、Glu24又はGln24である
Xaa25が、Trp25である
Xaa27が、Leu27又はVal27である
Xaa28が、Asn28である
Xaa29が、Thr29又はGly29である
Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2である。
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は、図1又は実施例のいずれかに具体的に開示された化合物であることができる。
本発明の化合物は、当技術分野において周知の組換え法によって製造することもできるし、別法として、やはり当技術分野において周知の合成法によって製造することもできる。
活性:
本発明の化合物は、ヒトグルカゴン受容体及びGLP1受容体の両方において好ましくは活性である。これは、インビトロ若しくは細胞結合アッセイによって又はリポーターアッセイによって評価し得る。好ましくは、本発明の化合物は、ヒトグルカゴン受容体及びヒトGLP1受容体に、ヒトグルカゴン及びヒトGLPのそれぞれの親和性の少なくとも1/20,000、1/10,000、1/5,000、1/1,1000又は1/400の親和性で結合を示す。より好ましくは、本化合物は、ヒトグルカゴン及びヒトGLPの親和性と同様な親和性を示す。受容体への結合が、天然リガンドの結合ほど強い必要はないことは、驚くべき発見である。例えば、化合物G57は、ヒトGLP1受容体への親和性が、ヒトGLP1が有する親和性の1/204であるが、更に食物摂取量の調節に関して許容される活性を示す。
GLP1受容体及びグルカゴン受容体における化合物の活性の評価方法は、周知である。例えば、Mukaiら(2009年)Biochem. Biophys. Re. Comm. 28993):523〜6頁は、GLP1受容体結合をアッセイするための方法を開示しており、Thermo Scientific(Lafayette、CO、USA)は、インビトログルカゴン受容体アッセイを市販している。
両受容体における活性は好ましくは、インビボではそれぞれ天然のグルカゴン及びGLP1よりも持続時間が長い。
本発明はまた、医薬品として使用するための本発明の化合物を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物を医薬として許容される担体及び任意選択で他の治療成分と共に含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態によれば、医薬組成物は注射器又はヒトへの皮下投与のための他の投与装置中に存在する。
本発明はまた、疾患若しくは障害又は他の望ましくない生理的状態を治療又は予防する方法であって、本発明の化合物又は本発明の医薬組成物を皮下投与するステップを含む方法を提供する。
特定の実施形態によれば、疾患若しくは障害又は他の望ましくない生理的状態は、肥満又は糖尿病である。他の実施形態によれば、それは、過体重の生理的状態であることであり得る。他の実施形態によれば、それは、肥満でも過体重でもないのにもかかわらず、望ましくない体重であることであり得る。
他の実施形態によれば、疾患若しくは障害又は他の望ましくない生理的状態は、神経変性である。このような神経変性は、神経細胞のアポトーシス、壊死又は機能喪失(好ましくはCNS中の)によって引き起こされる可能性がある。治療又は予防される神経変性は、脳損傷(例えば、身体的外傷又は非外傷性損傷、例えば、脳卒中、腫瘍、低酸素症、中毒症、感染症、虚血、脳症若しくは物質濫用後の脳損傷)の後の神経変性であり得る。或いは又は加えて、慢性神経変性疾患、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ゲーリッグ病又はハンチントン病を有する(又は慢性神経変性疾患の素因があると診断された)対象において、神経変性を予防又は治療することができる。このような状況においては、治療は、神経保護とみなされるであろう。特定の好ましい実施形態によれば、治療は、脳虚血後の神経保護、又は神経変性疾患を有する若しくは神経変性疾患の素因があると診断された対象における神経保護である。
他の実施形態によれば、疾患若しくは障害又は他の望ましくない生理的状態は、心臓変性(特に、心筋細胞のアポトーシス、壊死又は機能喪失による心筋変性)である。特定の好ましい実施形態によれば、その治療は、心筋梗塞後の心筋機能の保護である。
本発明はまた、対象の食欲の減少に使用するための、対象の食物摂取量の減少に使用するための、対象のカロリー摂取量の減少に使用するための、対象のエネルギー消費量の増加に使用するための、又は対象のインスリン放出を増大させるための、対象の炭水化物耐性の改善及び/若しくは対象の炭水化物代謝の改善に使用するための、本発明の化合物又は本発明の医薬組成物の使用を提供する。このような使用は、前糖尿病性状態、例えば、インスリン非感受性又は糖尿病前症を有する対象の治療に関係し得る。
本発明はまた、心筋梗塞後の対象における心筋保護に使用するための、又は脳虚血若しくは脳卒中後の対象における神経保護に使用するための、又は慢性神経変性疾患を有する対象における神経保護に使用するための、本発明の化合物又は本発明の医薬組成物の使用を提供する。化合物又は組成物の神経保護又は心保護への使用の種々の特徴は、本発明の方法との関連で前に概説した通りであることができる。
本発明はまた、対象の肥満又は糖尿病を治療するための方法であって、本発明の化合物又は本発明の医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を提供する。
対象は、過体重、肥満又は糖尿病であり得る。或いは、対象は、正常体重を有していてもよい(これは、以前に過体重又は肥満であった対象であって、不健康な体重に戻るのを予防したい対象を含むが、これらに限定するものではない)。対象が正常体重を有する一部の場合において、本発明の態様は、治療的処置ではなく美容処置に関係し得る。
本発明はまた、それを必要とする対象における神経保護又は心保護の方法であって、対象に本発明の化合物又は本発明の医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
神経保護の場合、対象は、脳損傷、脳卒中、又は脳虚血を引き起こす他の事象を以前に経験していてもよい。或いは、対象は、慢性神経変性疾患があってもよいし、又は慢性神経変性疾患を発症する素因があると診断されていてもよい。心保護の場合、対象は、心筋虚血を引き起こす事象、例えば、心筋梗塞及び狭心症を以前に経験していてもよい。
特定の実施形態によれば、化合物は、非経口的に投与すべきである。他の実施形態によれば、化合物は、皮下に、静脈内に、筋肉内に、鼻腔内に、経皮的に、又は舌下に投与すべきである。他の実施形態によれば、化合物は、経口的に投与すべきである。
本発明はまた、肥満、糖尿病又は他の望ましくない生理的状態の治療のための医薬品を製造するための、本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、本発明の他の態様に関連して前述した通りであることができる対象の心保護又は神経保護のための医薬品を製造するための、本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、対象の食欲を減少させるための若しくは対象の食物摂取量を減少させるための、対象のカロリー摂取量を減少させるための、又は対象のエネルギー消費量を増加させるための、又は対象のインスリン放出の増大に使用するための、対象の炭水化物耐性の改善及び/若しくは対象の炭水化物代謝の改善に使用するための医薬品の製造に使用するための、本発明の化合物の使用を提供する。このような使用は、前糖尿病性状態、例えば、インスリン非感受性又は糖尿病前症を有する対象の治療に関係し得る。
式(I)の化合物は、本明細書において実施例中に具体的に記載した化合物を含むが、これらに限定するものではない。
本発明による化合物は好ましくは、ヒトGLP1よりも、食物摂取量の減少に対して持続的な効果があるか、又は食物摂取量の減少に強い効果がある。好ましくは、本発明による化合物は、食物摂取量の減少に対して効果があり、その効果は天然のヒトGLP1と少なくとも同じ強さであるが、より持続する。食欲抑制の持続時間の増加は、「エスケープ」として知られている効果を回避するのに特に重要である可能性がある。持続時間の短い食欲抑制剤は、1回の食事によってカバーされる食欲又は時間を減少させることができ、その食事において、対象は典型的にはより少ない食物を摂取する。しかし、その場合に、食欲抑制剤が代謝されるか、さもなければ対象の血液循環から除去されるならば、次の食事までに対象は、その「正常な」食欲を回復する可能性がある。対象が以前の食事時間で少量の食事を取っていることを考慮すると、対象は実際には、2回目の食事の際に食欲が増加している可能性がある。対象がその食欲を満たすならば、2回の食事にわたる合計食物摂取量は、食欲抑制剤を用いなかった場合の食物摂取量よりも少なくないこともあり得る。即ち、対象は、食欲抑制剤の作用から「エスケープ」した可能性がある。「エスケープ」は、追加用量の食欲抑制剤を用いることによって、又は作用持続時間がより長い食欲抑制剤を用いることによって、減少させることができる。対象の食欲がより長期間減少している場合には、個々の1回の食事の総容量には実際的な限界があるので、1回の食事の不足を次回の食事において補い得る程度が減少する。
本発明の化合物の基準
好ましくは、本発明の化合物は、以下の基準の一部又はより好ましくは全てを満たす。
1)食欲の阻害及びエネルギー消費の増大をもたらす、ヒトグルカゴン受容体及びヒトGLP1受容体の両方における持続性生物活性。
2)低容量注射での有効用量の投与を可能にする(したがって、注射疼痛がより少なくなる)、pH5の水溶液中への高い溶解度。溶解度は簡単なインビトロ試験によって容易に評価できる。溶解度はまた、一次ペプチド配列からかなり正確に予測できる。溶解度は、i)非荷電残基のクラスター形成を回避すること、ii)荷電残基を、ペプチド総残基数の少なくとも5%、10%、15%、20%若しくは25%まで増加させること、又はiii)疎水性残基を、ペプチド総残基数の5%未満、10%未満、15%未満、20%未満若しくは25%未満まで制限することによって、改善できる。
3)依然として許容される治療上又は美容上の利益をもたらしながら、毎日より頻繁でない、好ましくは週に2回、又はより好ましくは週に1回の注射を可能にするような、インビボにおける長期間の活性(ヒト又は動物モデルにおいて評価される)。
4)良好な体重減少又は食欲抑制(ヒト又は動物モデルにおいて評価される)。
5)ヒトにおける低い抗原性。これは、ヒト又は動物モデル(ヒト抗体レパートリーを模倣するようにヒト免疫系を用いて実験的に再構成された特定のマウス)において評価でき、或いは予測ソフトウェア、例えば、「抗原インデックス」アルゴリズム(Jameson及びWolf (1988年)Comput. Appl. Biosci. 4(1):181〜6頁)若しくはPREDITOPアルゴリズム(Pellequer及びWesthof、(1993年)J. Mol. Graph. 11(3):204〜10頁)を組み込んだものを用いて又はKolaskar及びTongankar(1990年)FEBS Leu. 10:276(1-2): 172〜4頁の方法を用いて予測できる。
亜鉛及び溶解度
pH5における溶解度の増大は、ペプチド中に少なくとも1個の(好ましくは2個、3個、4個又はそれ以上の)ヒスチジン残基を確保することによって提供できる。ヒスチジンは、pH7.4において(即ち、血液循環中における生理的条件下で又は皮下注射後の皮下で)荷電しないが、pH5ではヒスチジンのNH側鎖基のpIが約6.0であるので完全に荷電する点で、天然に存在するアミノ酸の中で独特である。したがって、本発明の化合物中にヒスチジン残基を含ませると、望ましい特徴であるpH5での溶解度が増加する。ヒスチジン残基はまた、化合物が皮下に注射された場合に溶解度が低下し、これがペプチドの皮下沈澱につながる点で、追加の利点をもたらす。インビトロでのHis含有ペプチドの亜鉛沈澱(例えば、インスリンの精製において使用される)は典型的には遅く、インビボで皮下沈殿物の分散を防止するほど十分に速いことは予想されないので、これは予想外である。沈殿物は、徐々に再溶解し、これが有利な遅延放出(slow-release)効果をもたらすであろう。ヒスチジン残基を含ませることは、亜鉛イオンを含有する医薬組成物に化合物を配合すべき場合に特に有利である。これは、亜鉛イオンはpH7.4ではヒスチジン残基と配位するがpH5では配位せず、化合物の溶解度の更なる減少をもたらし、これが皮下注射部位における沈澱増加の一因となり得、又は沈殿物の安定性増加の一因となり得るためである。可溶化は注射部位から血液循環及び/又は周囲組織液への亜鉛の洗い出しに左右されるので、亜鉛含有沈殿物はより緩やかに再溶解し、血液循環への放出の寿命を増加させ、有用な生物学的効果の持続に必要な注射の頻度を減少させるであろう。
したがって、発明のペプチドは好ましくは、少なくとも1個、2個、3個、4個又は5個のヒスチジン残基を含有し、本発明の組成物は好ましくは亜鉛イオン(好ましくはペプチド分子に関して1:4、1:2、1:1、2:1若しくは4:1の比で又は直前に示した整数比の任意の2つの間の範囲である比で)を含有する。
本発明の種々の態様の特定の実施形態、特に、体重減少、食欲抑制、肥満、炭水化物代謝及び糖尿病に関連する実施形態によれば、発明の化合物は、以下の特徴の1つ、いくつか又は全てを有する:
A)1ml未満、0.5ml未満又は0.3ml未満の容量での有効用量の投与を可能にする、pH4〜pH5における十分な溶解度、
B)マウス及びラットの両方における食物摂取量の良好な阻害(これは、単に単一の齧歯類の種における良好な阻害である以上に確実な、ヒトにおける食物摂取量の良好な阻害の指標を提供ためになされる)、
C)ヒトGLP1受容体を、セルの第2のセットにおいてはヒトグルカゴン受容体を過剰発現するヒト胚腎臓細胞におけるcAMPシグナル伝達の活性化、
D)前記で列挙した更なる1〜5個の特徴の1つ、いくつか又は全て。
変形体:
変形体は、本発明の化合物中に存在する場合に対応する非変形体分子(即ち、更なる残基の変化がない式Iに示される式を有する化合物又はその誘導体)の生物活性の少なくとも1つ(例えば、食物摂取量の抑制又は受容体結合)を保持する、5個以下のアミノ酸(例えば、1個、2個、3個、4個又は5個)が種々のアミノ酸で置き換えられている(例えば、保存的置換及び非保存的置換;例えば、下記のTable 1(表1)を参照)式(I)で表されるアミノ酸配列を含む本発明の化合物を含む。
典型的には、保存的置換は、脂肪族アミノ酸Ala、Val、Leu及びIleの間での相互の置き換え;ヒドロキシ残基を含有するSer及びThrの交換、酸性残基Asp及びGluの交換、アミド残基AsnとGlnとの交換、塩基性残基Lys及びArgの交換、芳香族残基Phe及びTyrの交換並びに小型アミノ酸Ala、Ser、Thr、Met及びGlyの交換である。表現型的にサイレントなアミノ酸置換、即ち、発現された表現型を変化させない置換を行う方法に関する手引きは、Bowieら、Science 247:1306〜1310頁、1990年に示されている。
変形体は更に、5個以下のアミノ酸(例えば、1個、2個、3個、4個又は5個)が、ヒト以外の種に由来する対応するペプチドの相当する位置に存在するアミノ酸で置き換えられている化合物を含む。
誘導体
本発明の化合物は、アミド化、グリコシル化、カルバミル化、アシル化、例えばアセチル化、硫酸化、リン酸化、環化、脂質化及びペグ化を含む周知の方法によって修飾された式(I)の構造を含むことができる。式(I)の構造は、分子内のランダムな位置で又は分子内の所定の位置で修飾でき、1つ、2つ、3つ又はそれ以上の結合された化学的部分を含んでいてもよい。
本発明の化合物は、式(I)の構造が、当業界で知られている組換え法を用いて別のタンパク質又はポリペプチド(融合パートナー)に融合されている、融合タンパク質であってもよい。或いは、このような融合タンパク質は、任意の既知の方法によって合成的に合成することもできる。このような融合タンパク質は、式(I)の構造を含む。融合パートナーとしては、任意の適当なペプチド又はタンパク質(例えば、血清アルブミン、炭酸脱水酵素、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ又はチオレドキシンなど)を使用できる。好ましい融合パートナーは、インビボで有害な生物活性を有さない。このような融合タンパク質は、融合パートナーのカルボキシ末端を式(I)の構造のアミノ末端に連結することによって又はその逆によって作製できる。任意選択で、切断可能なリンカーを、式(I)の構造を融合パートナーに連結するのに使用できる。結果として生じる切断可能な融合タンパク質は、本発明の化合物の活性型が放出されるように、インビボで切断されることもできる。このような切断可能なリンカーの例としては、リンカーD-D-D-D-Y[配列番号127]、G-P-R、A-G-G及びH-P-F-H-L[配列番号128]が挙げられるが、これらに限定するものではなく、それらはそれぞれ、エンテロキナーゼ、トロンビン、ユビキチン切断酵素及びレニンによって切断され得る。例えば、米国特許第6,410,707号参照。
本発明の化合物は、式(I)の構造の生理学的機能性誘導体であることができる。本明細書中において、用語「生理学的機能性誘導体」とは、式(I)の非修飾化合物と同じ生理学的機能を有する、対応する、式(I)の化合物の化学誘導体を意味するのに用いる。例えば、生理学的機能性誘導体は、体内で式(I)の化合物に変換可能であることができる。本発明によれば、生理学的機能性誘導体の例としては、エステル、アミド及びカルバミン酸塩、好ましくはエステル及びアミドが挙げられる。
本発明の化合物の医薬として許容されるエステル及びアミドは、C1〜20アルキル-、C2〜20アルケニル-、C5〜10アリール-、C5〜10アル-C1〜20アルキル-、又は適当な箇所で、例えば酸基において結合しているアミノ酸-エステル若しくは-アミドを含むことができる。適当な部分の例は、炭素原子4〜26個、好ましくは5〜19個の疎水性置換基である。適当な脂質基としては、以下:ラウロイル基(C12H23)、パルミチル基(C15H31)、オレイル基(C15H29)、ステアリル基(C17H35)、コール酸基及びデオキシコール酸基が挙げられるが、これらに限定するものではない。
脂肪族酸誘導体によるスルフヒドリル含有化合物の脂質化方法は、米国特許第5,936,092号、米国特許第6,093,692号及び米国特許第6,225,445号に開示されている。本発明の化合物がジスルフィド連結部(disulfide linkage)を介して脂肪酸に連結されている本発明の化合物の脂肪族酸誘導体は、ニューロン細胞及び組織への本発明の化合物の送達に使用できる。脂質化は、対応する非脂質化化合物の吸収速度を基準とする化合物の吸収を著しく増加し、化合物の血液滞留及び組織滞留を延長する。更に、脂質化誘導体中のジスルフィド連結部は、細胞中で比較的不安定であり、したがって、脂肪族酸部分からの分子の細胞内放出を容易にする。適当な脂質含有部分は、炭素原子4〜26個、好ましくは5〜19個の疎水性置換基である。適当な脂質基といては、以下:パルミチル基(C15H31)、オレイル基(C15H29)、ステアリル基(C17H35)、コール酸基及びデオキシコール酸基が挙げられるが、これらに限定するものではない。
環化方法は、ジスルフィド架橋の形成による環化及び環化樹脂を用いる頭-尾環化を含む。環化ペプチドは、それらの構造制約の結果として、向上した安定性、例えば、酵素分解に対する増大した抵抗性を有し得る。環化は特に、非環化ペプチドがN末端システイン基を含む場合に好都合であると考えられる。適当な環化ペプチドは、モノマー及びダイマー頭-尾環化構造を含む。環化ペプチドは、1つ又は複数の追加残基、特に、ジスルフィド結合(disulfide bond)の形成のために組み込まれる追加システイン、又は樹脂ベースの環化の目的で組み込まれる側鎖を含み得る。
本発明の化合物は、式(I)のペグ化構造であってもよい。本発明のペグ化化合物は、更なる利点、例えば、ポリペプチドの溶解度、安定性及び循環時間の増加又は免疫原性の低下をもたらすことができる(米国特許第4,179,337号を参照)。
本発明の化合物の誘導体化のための化学部分はまた、水溶性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、エチレングリコール/プロピレングリコールコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコールなどから選択し得る。本発明の化合物の誘導体化のためのポリマー部分は、任意の分子量であってもよく、また、分岐鎖であっても非分岐鎖であってもよい。取扱い及び製造を容易にするために、本発明の化合物の誘導体化のためのポリエチレングリコールの好ましい分子量は、約1〜約100kDaであり、この用語「約」は、ポリエチレングリコールの調製において、一部の分子が記載した分子量よりも大きく、一部の分子が記載した分子量よりも小さいことを示している。望ましい治療プロファイル、例えば、要求される持続放出の持続時間、もしあれば生物活性に対する効果、取扱い易さ、抗原性の程度又は欠如、及び治療用タンパク質又は類似体に対するポリエチレングリコールの他の既知の効果によっては、他の分子量のポリマーも使用できる。例えば、ポリエチレングリコールは、約200、500、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10,000、10,500、11,000、11,500、12,000、12,500、13,000、13,500、14,000、14,500、15,000、15,500、16,000、16,500、17,000、17,500、18,000、18,500、19,000、19,500、20,000、25,000、30,000、35,000、40,000、45,000、50,000、55,000、60,000、65,000、70,000、75,000、80,000、85,000、90,000、95,000又は100,000kDaの平均分子量を有し得る。
医薬品への使用に適当な本発明の化合物の塩及び溶媒和物は、対イオン又は会合溶媒が医薬として許容されるものである。しかし、例えば、式(I)の化合物及びそれらの医薬として許容される塩又は溶媒和物の調製に中間体として使用するための、非医薬として許容される対イオン又は会合溶媒を有する塩及び溶媒和物は、本発明の範囲内である。
本発明による適当な塩には、有機又は無機の酸又は塩基を用いて形成されるものがある。医薬として許容される酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酒石酸、酢酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、コハク酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、グリコール酸、サリチル酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びイセチオン酸を用いて形成されるものが挙げられる。シュウ酸などの他の酸は、それら自体は医薬として許容されないが、本発明の化合物及びそれらの医薬として許容される塩を得る際に中間体として有用であり得る。塩基との医薬として許容される塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、カリウム塩及びナトリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩及びマグネシウム塩、並びに有機塩基、例えば、ジシクロヘキシルアミン及びN-メチル-D-グルコサミンとの塩が挙げられる。
有機化学分野の当業者ならば、多くの有機化合物が、それらを反応させる溶媒又それらを析出若しくは結晶化させる溶媒と複合体を形成することがあることがわかるであろう。このような複合体は、「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明は、本発明の化合物の溶媒和物を提供する。
条件:
本発明は、式(I)の化合物を、医薬として許容される担体及び任意選択で他の治療成分と共に含む医薬組成物と、関連する方法とを提供する。一部の実施形態において、医薬組成物は注射器又はヒトへの皮下投与のための他の投与装置中に存在する。
本発明は更に、医薬品として使用するための、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物を提供する。
本発明はまた、肥満又は糖尿病の治療に使用するための、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物、或いは式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明は更に、対象の食欲の減少に使用するための、対象の食物摂取量の減少に使用するための、又は対象のカロリー摂取量の減少に使用するための、式(I)の化合物又は式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明は更に、対象のエネルギー消費量の増加に使用するための、式(I)の化合物又は式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明は更に、対象のインスリン放出の増大及び/又は対象の炭水化物代謝の改善に使用するための、式(I)の化合物又は式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。グルカゴンの投与は、炭水化物耐性(即ち、対象が、血流中に例えば消化管から放出される炭水化物を代謝する能力)を悪化させることが知られている。しかし、グルカゴン受容体における活性を有するにもかかわらず、予想外なことに、本発明の化合物は、不都合な炭水化物不耐性を示さない。理論に束縛されることを望むものではないが、これは、GLP1受容体におけるそれらの活性が、この作用に対抗するのに十分なインスリン放出を促進するためであることが示唆される。
本発明は更に、肥満又は糖尿病を治療するための医薬品を製造するための、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物の使用を提供する。本発明はまた、対象の食欲を減少させるための、対象の食物摂取量を減少させるための、対象のカロリー摂取量を減少させるための、対象のエネルギー消費量を増加させるための、又は対象のインスリン放出の増大させるための及び/若しくは対象の炭水化物代謝を改善するための医薬品を製造するための、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物の使用を提供する。
本発明の種々の態様との関連で言及したエネルギー消費量の増加は、食物摂取量の減少後に見られるエネルギー消費量の通常の減少の軽減として現れることもあるし、又は例えば、身体活動レベルの増加の促進による若しくは基礎代謝率の増加によるエネルギー消費量の絶対的増加として現れることもある。
本発明は更に、肥満又は糖尿病の治療を必要としている対象に、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物又は式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を投与する工程を含む、代謝障害の治療方法を提供する。本発明はまた、対象の食欲を減少させる、対象の食物摂取量を減少させる、対象のカロリー摂取量を減少させる、対象のエネルギー消費量を増加させる、又は対象のインスリン放出を増大させ及び/若しくは対象の炭水化物代謝を改善する方法であって、式(I)の化合物又は式(I)の化合物を含む医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態において、化合物は非経口的に投与する。一部の実施形態において、化合物は皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮投与又は舌下投与する。他の実施形態において、化合物は、経口的に投与し得る。
化合物を投与する対象は、過体重、例えば、肥満であってもよい。或いは又は更に、対象は、例えばインスリン抵抗性若しくはグルコース不耐性又は両者を有する糖尿病患者であってもよい。対象は、真性糖尿病を患っていてもよく、例えば、対象は2型糖尿病を患っていてもよい。対象は、過体重、例えば、肥満であって、しかも真性糖尿病、例えば、2型糖尿病を患っていてもよい。
更に又は或いは、対象は、肥満若しくは過体重がリスク因子である障害を有してもよいし、又はそのような障害のリスクがあってもよい。このような障害としては、心血管疾患、例えば、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全及び脂質異常症;脳卒中;胆嚢疾患;変形性関節症;睡眠時無呼吸;生殖障害、例えば、多嚢胞性卵巣症候群;癌、例えば、乳癌、前立腺癌、大腸癌、子宮内膜癌、腎臓癌及び食道癌;静脈瘤;黒色表皮腫;湿疹;運動不耐性;インスリン抵抗性;高血圧症;高コレステロール血症;胆石症;変形性関節症;整形外科的外傷;インスリン抵抗性、例えば、2型糖尿病及びシンドロームX(内臓脂肪症候群);並びに血栓塞栓性疾患が挙げられるが、これに限定されるものではない(Kopelman、Nature 404:635〜43、2000年;Rissanenら、British Med. J. 301、835、1990年を参照のこと)。
肥満と関連する他の障害としては、うつ病、不安症、パニック発作、片頭痛、PMS(月経前症候群)、慢性疼痛状態、線維筋痛、不眠症、衝動性、強迫性障害とミオクローヌスが挙げられる。更にまた、肥満は、全身麻酔の合併症の発生率増加について認識されているリスク因子である(例えば、Kopelman、Nature 404:635〜43頁、2000年参照のこと)。一般に、肥満は寿命を短縮し、前述のような共存症の重大なリスクを伴う。
肥満と関連する他の疾患又は障害は、先天性欠損症、神経管欠損症の発生率の増加と関連する母体肥満、手根管圧迫症候群(CTS);慢性静脈不全(CVI);日中の眠気;深在静脈血栓症(DVT);末期腎疾患(ESRD);痛風;熱中症;免疫応答障害;呼吸機能障害;不妊症;肝疾患;腰痛;産婦人科合併症;膵臓炎;並びに腹部ヘルニア;黒色表皮腫;内分泌異常;慢性低酸素血症及び慢性高炭酸ガス血症;皮膚科学的影響;象皮病;胃食道逆流症;踵骨棘;下肢浮腫;ブラストラップ痛、皮膚損傷、頸部痛、慢性臭、及び乳房下の皮膚のひだの感染などの相当な問題を起こすマンメガリー(mammegaly);大きな前腹壁腫瘤、例えば、歩行を妨げ、頻繁な感染症、臭気、衣服の問題、腰痛を引き起こす、頻繁な皮下脂肪組織炎を伴う腹部皮下脂肪組織炎;筋骨格疾患;偽性脳腫瘍(又は良性頭蓋内圧亢進症)及び滑脱裂孔ヘルニアである。
本発明は更に、対象のエネルギー消費量を増加させるための方法(並びにまた関連する化合物及び組成物)を提供する。この方法は、例えば、対象に本発明の化合物の治療有効量を末梢投与し、それによってエネルギー消費量を変化させることを含む。エネルギーは、全ての生理的プロセスにおいて燃焼される。それらのプロセスの効率を調整するか、又は起こっているプロセスの数及び性質を変化させることによって、体はエネルギー消費率を直接変えることができる。例えば、消化の間に、体はエネルギーを消費して、腸を通して食物を移動させ、食物を消化し、細胞内で、程度の差はあるが熱を産生するように、細胞代謝の効率を変化させることができる。
一態様において、本発明の方法は、食物摂取量を協調的に変化させ且つエネルギー消費量を相反的に変化させる弓形回路網の操作を伴う。エネルギー消費量は、細胞代謝、タンパク質合成、代謝率及びカロリー利用率の結果である。したがって、本発明のこの態様において、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物の投与は、エネルギー消費量を増加させ、カロリー利用効率を低下させる。
本発明はまた、対象の脂質プロファイルを改善する方法を提供する。本発明はまた、栄養素利用性を低下させることによって軽減できる状態又は障害を軽減する方法を提供する。
食欲は、当業者に知られている任意の手段によって測定できる。例えば、食欲の減少は、心理学的アセスメントによって評価できる。例えば、本発明の化合物の投与は、知覚される空腹、満腹及び/又は膨満を変化させる。空腹は、当業者に知られている任意の手段によって評価できる。例えば、空腹は、心理的アッセイを使用して、例えば、視覚的アナログスコア(Visual Analog Score)(VAS)質問票(これに限定するものではないが)などの質問票を用いる空腹感及び感覚認知の評価によって評価する。特定の非限定的な一例において、空腹は、飲食物に対する欲求、予想される食物消費量、嘔気、及び嗅覚又は味覚に関する認知に関して質問に答えることによって評価する。
本発明の化合物は、体重管理及び肥満の治療、例えば、減少又は予防に、特に以下:体重増加の予防及び減少;体重減少の誘発及び促進;並びにボディーマスインデックスによって測定される肥満の減少の任意の1つ又は複数に使用できる。本発明の化合物は、食欲、満腹及び空腹のうち任意の1つ又は複数、特に以下:食欲の減少、抑制及び阻害;満腹及び満腹感の誘発、増加、増強及び促進;並びに空腹及び空腹感の減少、阻害及び抑制の任意の1つ又は複数の制御に使用できる。本発明の化合物は、望ましい体重、望ましいボディーマスインデックス、望ましい容姿及び良好な健康状態のうち任意の1つ又は複数の維持に使用できる。
対象は、体重減少を望む対象、例えば、容姿の変化を望む男女の対象であることができる。対象は、空腹感の減少を望んでいる者であってもよく、例えば、対象は、高レベルの集中を必要とする長期にわたる任務に従事している者、例えば、戦地に待機している軍人、航空交通管制官又は長距離ルートのトラック運転手などであってもよい。
本発明はまた、比較的高い栄養素利用性によって引き起こされるか、複雑化するか又は悪化する状態又は障害の治療、予防、寛解又は緩和に使用できる。本明細書中で、「カロリー(栄養素)利用性の減少によって緩和され得る状態又は障害」という表現は、比較的高い栄養素利用性によって引き起こされるか、複雑化するか若しくは悪化する患者の任意の状態若しくは障害、又は栄養素利用性の減少によって、例えば、食物摂取量の減少によって緩和できる患者の任意の状態若しくは障害を意味するのに使用する。インスリン抵抗性であるか、グルコース不耐性であるか、又は任意の型の真性糖尿病、例えば、1型糖尿病、2型糖尿病若しくは妊娠性糖尿病を患っている対象もまた、本発明による方法から利益を享受できる。
カロリー摂取量の増加と関連する状態又は障害としては、インスリン抵抗性、グルコース不耐性、肥満、2型糖尿病を含む糖尿病、摂食障害、インスリン抵抗性症候群及びアルツハイマー病が挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明によれば、式(I)の化合物又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物は、好ましくはヒトの治療に使用する。しかし、本発明の化合物は典型的には、ヒト対象の治療に使用するが、他の脊椎動物、例えば、他の霊長類;家畜、例えば、ブタ、牛及び家禽;競技動物、例えば、ウマ;コンパニオンアニマル、例えば、イヌとネコにおける類似又は同一の状態の治療にも使用できる。
神経細胞及び心臓細胞の保護における使用。
J. Cereb. Blood Flow Metab. 2011年4月13日(Teramoto Sら)は、心筋梗塞後の心保護を与えるためのGLP1及びエキセンディン-4の両方の使用を論じており、エキセンディン-4を使用することにより、脳虚血-再灌流傷害に対する神経保護を提供できることを立証している。
この研究から、60分間の局所脳虚血後にエキセンディン-4の経静脈注射を受けたマウスが、梗塞体積の著しい減少及び機能障害の改善並びに酸化ストレス、炎症反応及び血流再開後の細胞死の抑制を示すことが示された。この研究は、エキセンディン-4の保護効果が細胞内cAMPレベルの増加を介して仲介される証拠を提供し、エキセンディン-4が、急性虚血性脳卒中の治療に有用な可能性があることを示唆している。
神経保護及び心保護に関連する本発明の態様は、本発明の化合物が、細胞内cAMPの上昇をもたらす(余分な受容体を有するHELA細胞中において特に)という本発明者の観察によって裏付けられる。
組成物
有効成分は単独で投与できるが、医薬製剤又は組成物中に存在するのが好ましい。したがって、本発明は、上記に定義した、式(I)の化合物、又はその変形体若しくは誘導体、又はそれらの塩若しくは溶媒和物及び医薬として許容される賦形剤を含む医薬製剤を提供する。本発明の医薬組成物は、下記の医薬製剤の形態をとることができる。
本発明による医薬製剤は、経口投与、非経口投与(皮下投与、皮内投与、筋肉内投与、静脈内投与及び関節内投与を包含する)、吸入投与(種々の型の定量加圧エアゾール、ネブライザー又は注入器によって発生させることができる微粒子ダスト又はミストを包含する)、直腸投与及び局所投与(皮膚投与、経皮投与、経粘膜投与、頬側投与、舌下投与及び眼内投与を包含する)に適当なものを包含するが、最も適当な投与経路は、例えば、レシピエントの状態及び障害によって異なり得る。
製剤は好都合には単位投与形態で提供でき、薬剤学の分野で周知の任意の方法で調製できる。方法は全て、有効成分を、1種又は複数の補助成分を構成する担体との関連させる工程を含む。一般に、製剤は、均一且つ十分に、有効成分と液体担体若しくは微細固体担体又は両者とを関連させ、次いで必要ならば、生成物を所望の製剤に成形することによって調製する。
経口投与に適当な本発明の製剤は、個別単位として、例えば、所定量の有効成分をそれぞれ含有するカプセル剤、カシェ剤若しくは錠剤として;散剤又は顆粒剤として;水性液体若しくは非水性液体中の液剤若しくは懸濁剤として;又は水中油型液体乳剤若しくは油中水型液体乳剤として提供できる。有効成分はまた、ボーラス、舐剤又はペースト剤としても提供できる。種々の医薬として許容される担体及びそれらの製剤が、標準的な薬剤処方の専門書、例えば、E. W. Martin著、Remington's Pharmaceutical Sciencesに記載されている。Wang, Y. J.及びHanson, M. A.、Journal of Parenteral Science and Technology、Technical Report No.10, Supp. 42:2S(1988年)も参照のこと。
錠剤は、圧縮又は成形によって、任意選択で1種又は複数の補助成分を用いて製造できる。圧縮錠は、粉末又は顆粒などのさらさらした形態の有効成分を、任意選択で結合剤、滑剤、不活性希釈剤、滑沢剤、界面活性剤又は分散剤と混合して、圧縮することによって調製できる。湿製錠は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を、適当な機械中で成形することによって製造できる。錠剤は任意選択でコーティングするか又は刻み目を付けてもよく、有効成分の緩徐な放出又は制御放出をもたらすように、製剤化できる。本化合物は、例えば、即時放出又は長期放出(extended release)に適当な形態で投与できる。即時放出又は長期放出は、本化合物を含む適当な医薬組成物を用いて、又は特に長期放出の場合には、皮下インプラント又は浸透圧ポンプなどの装置を用いて、達成できる。本化合物は、リポソームとして投与することもできる。
好ましくは、本発明による組成物は、例えば注射による、皮下投与に適当である。特定の実施形態によれば、組成物は、金属イオン、例えば、銅、鉄、アルミニウム、亜鉛、ニッケル又はコバルトイオンを含有していてもよい。このようなイオンの存在は、溶解度を制限でき、したがって皮下投与部位から、循環系への吸込を遅延できる。特に好ましい実施形態において、組成物は、前記でより詳細に記載したように亜鉛イオンを含有する。
経口投与のための例示的な組成物には、例えば、嵩を与えるための微結晶セルロース、沈殿防止剤としてのアルギン酸又はアルギン酸ナトリウム、粘度増強剤としてのメチルセルロース及び甘味剤又は矯味矯臭剤、例えば、当業界で知られているものを含有し得る懸濁剤;並びに、例えば、微結晶セルロース、リン酸二カルシウム、澱粉、ステアリン酸マグネシウム及び/若しくはラクトース並びに/又は他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤及び滑剤、例えば、当業界で知られているものを含有し得る即時放出錠剤が含まれる。式(I)の化合物、又はその変形体、誘導体、塩若しくは溶媒和物はまた、舌下投与及び/又は頬側投与によって口腔を介して送達してもよい。湿製錠、圧縮錠又は冷凍乾燥錠は、使用し得る例示的な形態である。例示的な組成物には、本化合物をマンニトール、ラクトース、スクロース及び/又はシクロデクストリンなどの速溶性希釈剤と共に配合しているものが含まれる。このような製剤はまた、セルロース(Avicel)又はポリエチレングリコール(PEG)などの高分子量賦形剤を含んでいてもよい。このような製剤はまた、粘膜への粘着を補助する賦形剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(SCMC)、無水マレイン酸コポリマー(例えば、Gantrez)、及び放出を制御する作用剤、例えば、ポリアクリルコポリマー(例えば、Carbopol 934)を含み得る。滑剤、流動促進剤、矯味矯臭剤、着色剤及び安定剤もまた、作製及び使用を容易にするために添加してもよい。
非経口投与用の製剤には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤及び製剤を所期のレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性滅菌注射液;並びに沈殿防止剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性滅菌懸濁剤が含まれる。これらの製剤は、単位用量又は多用量容器、例えば、密封アンプル及びバイアルに入れた状態で提供してもよく、また、使用直前に滅菌液体担体、例えば、注射用生理食塩水又は注射用蒸留水の添加のみを必要とする、フリーズドライ(凍結乾燥)された状態で貯蔵してもよい。即時注射液及び懸濁剤は、前記の種類の滅菌散剤、顆粒剤及び錠剤から調製できる。非経口投与用の例示的な組成物には、例えば、適当な無毒性の、非経口的に許容される希釈剤若しくは溶剤、例えば、マンニトール、1,3-ブタンジオール、水、リンガー溶液、等張塩化ナトリウム溶液、又は他の適当な分散剤若しくは湿潤剤及び沈殿防止剤(例えば、合成モノグリセリド又はジグリセリド)及び脂肪酸(例えば、オレイン酸又はCremaphor)を含有し得る注射可能な液剤又は懸濁剤が含まれる。水性担体は、例えば、pH約3.0〜約8.0、好ましくは約3.5〜約7.4、例えば3.5〜6.0、例えば3.5〜約5.0の等張緩衝液であることができる。有用な緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム-クエン酸及びリン酸ナトリウム-リン酸及び酢酸ナトリウム/酢酸緩衝剤が挙げられる。組成物は好ましくは、酸化剤並びに本発明の化合物及び関連分子に有害であることが知られている他の化合物を含まない。含まれ得る賦形剤は、例えば、ヒト血清アルブミン又は血漿製剤などの他のタンパク質である。所望ならば、医薬組成物はまた、少量の無毒性補助物質、例えば、湿潤剤又は乳化剤、保存剤及びpH緩衝剤など、例えば、酢酸ナトリウム又はソルビタンモノラウレートを含有し得る。
鼻内エアゾール又は吸入投与用の例示的な組成物には、例えば、ベンジルアルコール若しくは他の適当な保存剤、バイオアベイラビリティを向上させる吸収促進剤及び/又は他の溶解補助剤若しくは分散剤、例えば、当業界で知られているものを含有し得る生理食塩水中溶液が含まれる。好都合には、鼻内エアゾール又は吸入投与用の組成物において、本発明の化合物は、適当な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の適当な気体を用いて、加圧パック又はネブライザーからエアゾール噴霧剤の形態で送達する。加圧エアゾールの場合には、投与単位は、定量を送達する弁を設けることによって決定できる。吸入器又は注入器に使用するための、例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物と適当な粉末基剤、例えば、ラクトース又は澱粉との粉末混合物を含有するように製剤化できる。特定の非限定的な一例において、本発明の化合物は、アクチュエーターとしても知られるエアゾールアダプターによって定量弁からエアゾール剤として投与する。任意選択で、安定剤も含まれ、且つ/又は肺深部への送達のための多孔質粒子が含まれる(例えば、米国特許第6,447,743号を参照のこと)。
直腸投与用の製剤は、カカオバター、合成グリセリドエステル又はポリエチレングリコールなどの通常の担体と共に停留浣腸剤又は坐剤として提供できる。このような担体は典型的には、常温では固体であるが、直腸腔内では液化及び/又は溶解して薬物を放出する。
口内への局所投与用の製剤、例えば、頬側投与又は舌下投与用の製剤としては、スクロース及びアカシア又はトラガカントなどの香味をつけた基剤中に活性成分を含む口内錠、並びにゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシアなどの基剤中に活性成分を含むパステル剤が挙げられる。局所投与用の例示的な組成物は、プラスチベース(ポリエチレンでゲル化された鉱油)などの局所用担体を含む。
好ましい単位投与量製剤は、活性成分の前記有効用量、又はその適切な一部分を含有するものである。
特に前述した成分に加えて、本発明の製剤は、当該製剤の型を考慮して、当業界で常用される他の作用剤を含んでいてもよく、例えば、経口投与に適当な製剤は矯味矯臭剤を含んでいてもよいことを理解すべきである。
本発明の化合物はまた、適当には持続放出系として投与する。本発明の持続放出系の適当な例には、造形品の形態の適当なポリマー材料、例えば、半透性ポリマーマトリックス、例えば、フィルム若しくはマイクロカプセル;例えば、許容される油中のエマルジョンとして適当な疎水性材料;又はイオン交換樹脂;及び本発明の化合物の難溶性誘導体、例えば、難溶性塩が含まれる。持続放出系は、経口投与、直腸内投与、非経口投与、大槽内投与、腟内投与、腹腔内投与、局所投与(例えば、粉剤、軟膏剤、ゲル剤、ドロップ剤若しくは経皮貼付剤として、又は口腔内噴霧剤若しくは鼻内噴霧剤として)が可能である。
投与用の製剤は、本発明の化合物の制御放出をもたらすように、適当に製剤化できる。例えば、医薬組成物は、生分解性ポリマー、多糖類ジェル化及び/若しくは生体接着性ポリマー、両親媒性ポリマー、式(I)の化合物の粒子の界面特性を変更できる作用剤のうち1種又は複数を含む粒子の形態であることができる。これらの組成物は、活性物質の制御放出を可能にする特定の生体適合性を示す。米国特許第5,700,486号を参照のこと。
本発明の化合物は、ポンプを介して(Langer、上記; Sefton、CRC Crit. Ref. Biomed Eng. 14:201、1987年; Buchwaldら、Surgery 88:507、1980年; Saudekら、N. Engl. J. Med. 321:574、1989年を参照のこと)又は連続的な皮下注入によって、例えばミニポンプを用いて、送達してもよい。静脈内バッグ溶液を使用してもよい。適当な用量を選択する主要因は、総体重若しくは体脂肪量対除脂肪体重の比の減少によって、或いは肥満の制御若しくは予防又は肥満関連状態の予防を測定するための、開業医によって適当とみなされる他の基準によって得られる結果である。他の制御放出系は、Langerによる総説(Science 249:1527〜1533頁、1990年)に記載されている。開示の別の態様において、本発明の化合物は、例えば、米国特許第6,436,091号;米国特許第5,939,380号;米国特許第5,993,414号に記載されている埋め込みポンプを介して送達する。
植込み型薬注入装置は、患者に薬物又は任意の他の治療薬の一定の長期投与量又は注入を提供するのに使用される。基本的には、このような装置は、能動的又は受動的のいずれかとして分類し得る。本発明の化合物は、デポ製剤として製剤化してもよい。このような長時間作用するデポ製剤は、埋め込みによって、例えば、皮下若しくは筋肉内への埋め込みによって、又は筋肉内注射によって投与できる。したがって、例えば、化合物は、適当なポリマー若しくは疎水性材料と共に、例えば、許容される油中エマルジョンとして;又はイオン交換樹脂と共に;又は難溶性誘導体、例えば、難溶性塩として製剤化できる。
本発明の化合物の治療有効量は、単一パルス用量として、ボーラス投与量として、又はある一定期間にわたって投与されるパルス用量として投与してもよい。したがって、パルス投与では、本発明の化合物をボーラス投与し、その後に対象に本発明の化合物を投与しない時間を設け、その後に2回目のボーラス投与を行う。特定の非限定的な一例において、本発明の化合物のパルス用量は、1日の間に、1週間の間に又は1ヶ月の間に投与する。
一実施形態において、本発明の化合物の治療有効量は、別の作用剤、例えば、追加の食欲抑制剤、食物摂取量を減少させる作用剤、血漿中グルコースを減少させる作用剤又は血漿中脂質を変化させる作用剤の治療有効量と共に投与する。追加の食欲抑制剤の特定の非限定的な例としては、アンフェプラモン(ジエチルプロピオン)、フェンテルミン、マジンドール及びフェニルプロパノールアミン、フェンフルラミン、デキスフェンフルラミン、並びにフルオキセチンが挙げられる。本発明の化合物は、追加の食欲抑制剤と同時に投与してもよいし、又は連続的に投与してもよい。したがって、一実施形態において、本発明の化合物は、単一用量として食欲抑制剤と共に製剤化し、投与する。
本発明の化合物は、効果、例えば、食欲抑制、食物摂取量の減少、エネルギー消費量の増加若しくはカロリー摂取量の減少が望まれる際にいつでも、又は効果が望まれるより少し前に、例えば、効果が望まれる時間の約10分前、約15分前、約30分前、約60分前、約90分前若しくは約120分前(これらに限定するものではないが)に投与できる。
本発明の化合物の治療有効量は、使用される分子、治療を受けている対象、苦痛の重症度及び型、並びに投与方法及び投与経路によって決まる。例えば、本発明の化合物の治療有効量は、約0.01μg/キログラム(kg)体重〜約1g/kg体重、例えば、約0.1μg/kg体重〜約20mg/kg体重、例えば、約1μg/kg体重〜約5mg/kg体重、又は約5μg/kg体重〜約1mg/kg体重であることができる。
本発明の一実施形態において、本発明の化合物は対象に、4〜1333nmol/kg体重、例えば、5〜1000nmol/kg体重、例えば10〜750nmol/kg体重、例えば、20〜500nmol/kg体重、特に30〜240nmol/kg体重で投与できる。75kgの対象に対しては、このような用量は、300nmol〜100μmol、例えば、375nmol〜75μmol、例えば、750nmol〜56.25μmol、例えば、1.5〜37.5μmol、特に2.25〜18μmolの投与量に相当する。本発明はまた、本明細書中で言及した特定の投与量のいずれかによって境界が示された投与量範囲を企図する。
代替的実施形態において、本発明の化合物は、対象に、0.5〜135ピコモル(pmol)/kg体重、例えば、5〜100pmol/kg体重、例えば、10〜90pmol体重、例えば、約72pmol/kg体重で投与できる。特定の非限定的な一例において、本発明の化合物は、約1nmol以上、2nmol以上又は5nmol以上の用量で投与する。この例において、本発明の化合物の用量は、一般に100nmol以下、例えば、90nmol以下、80nmol以下、70nmol以下、60nmol以下、50nmol以下、40nmol以下、30nmol以下、20nmol以下、10nmolである。例えば、投与量範囲は、特定の下限用量のいずれかと特定の上限用量のいずれかとの任意の組み合わせを含むことができる。したがって、本発明の化合物の非限定的な用量範囲の例は、1〜100nmol、2〜90mol、5〜80nmolの範囲内である。
特定の非限定的な一例において、約1〜約50nmol、例えば、2〜約20nmol、例えば、約10nmolの本発明の化合物を、皮下注射剤として投与する。正確な用量は、当業者によって、使用される特定の化合物、化合物の送達経路並びに対象の年齢、体重、性別及び生理的状態に基づいて容易に決定される。
本発明の化合物の適当な用量はまた、カロリー摂取量、食物摂取量若しくは食欲の減少、又はカロリー摂取量、食物摂取量若しくは食欲の減少に相当するエネルギー消費量の増加をもたらす用量、或いはGLP1の正常な食後レベルによってもたらされるエネルギー消費量を増加させる用量を含む。用量の例としては、GLP1の血清レベルが約40〜約60pM、又は約40〜約45pM又は約43pMである場合に立証されている効果を生じる用量が挙げられるが、これらに限定するものではない。
前記で論じた用量は、例えば、1日1回、2回、3回若しくは4回又は週1回若しくは2回与えることができる。好ましくは、用量は、週1回以下の頻度で与えることができる。或いは、それらは2日に1回、3日に1回又は4日に1回与えることもできる。亜鉛を含有する遅延放出(slow release)製剤では、1用量を、3、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又は21日に1回与えることも可能な場合がある。特定の実施形態によれば、それらは、各食事の摂取直前に1回投与することができる。
本発明の特定の配列
発明の特定の具体的な実施形態によれば、化合物は、図1に示した特定の配列(AIBは、α-アミノイソ酪酸を表す)のうちの1つで示されるアミノ酸配列を有する。
本発明を、以下の非限定的な実施例によって例示する。
材料及び方法
動物
雄のC57BL/6マウス(Harlan)又は雄のWistarラット(Charles River Ltd、Margate、UK)を、全ての動物実験に用いた。
ペプチド合成
ペプチドは、標準的な自動化フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)固体相ペプチド合成(SPPS)法によって作製した。ペプチド合成は、三環式アミドリンカー樹脂上で行った。アミノ酸は、Fmocストラテジーを使用して結合させた。各アミノ酸は、C末端からN末端まで連続的に加えた。ペプチドカップリングは、試薬TBTUを介して行った。樹脂からのペプチド切断は、捕捉剤の存在下においてトリフルオロ酢酸を用いて達成した。
ペプチドは、逆相HPLCによって精製した。全ての精製ペプチドについて完全な品質管理を行い、ペプチドは、2つの緩衝剤系中でのHPLCによって純度が95%より高いことが示された。酸加水分解後のアミノ酸分析により、アミノ酸組成を確認した。MALDI-MSは、予想される分子イオンを示した。
実施例1
マウスの急性摂食試験
マウスは1匹ずつ、IVCケージに収容した。動物は、体重による層別化によって治療群に無作為化した。マウスは、ペプチド又はビヒクルの投与前に一晩(16時間)絶食させた。ペプチド溶液は全て、投与直前に新しく調製した。全ての試験に使用したビヒクルは、水5容量%及び塩化ナトリウム(0.9%w/v)95容量%であった。体重に対して補正された投与量で、ペプチド及びビヒクルを皮下注射によって投与した。注射容量は、50μlであった。ビヒクル又はペプチドを09:00に投与し、動物を、既知量の食物を含むそれらのホームケージに戻した。食物摂取量は、注射後1、2、4、8及び24時間に測定した。全ての統計は、Dunnettポストテストに関して一元配置ANOVAを用いて、又はBonferroniのポストテストに関して一元配置ANOVAで計算する。
細胞アッセイ
細胞(チャイニーズハムスター卵巣hGcgR又はヒト胚腎臓hGLP1R)を、細胞150000個/mlの密度で24ウェルプレート中に蒔いた。細胞を18時間放置し、次いで、無血清培地と交換することによって1時間血清不足とした。次に、培地を、0nMから30nMまでの範囲の二連の12種の濃度で例の化合物を含有する培地と交換した(24ウェルプレート当たり1つの類似体)。各プレートを、正確に30分間インキュベートした。インキュベーション培地を除去し、溶解緩衝液120μl(0.1M HCl 0.5%TritonX)と交換した。試料(又はELISA標準曲線に合致するようなその希釈物)120μlをエッペンドルフチューブに加え、>5000gにおいて3分間回転させて、細胞片を除去した。試料100μlをELISAプレート(Direct cyclic AMP Enzyme Immunoassay Kit - Enzolifesciences)に加えた。ELISAアッセイは、マニュアルに記載されたようにして行った。
結果
図1は、本発明の例の化合物 (各化合物は、ヒトグルカゴン、GLP1及びエキセンディン4の天然の配列を示す最初の3行を除いて、独自の化合物番号(又はG no.)によって識別される) のアミノ酸配列、結合実験の結果、マウスにおける食欲抑制効果を決定した実験の結果、ペアフィード試験の結果、溶解度試験の結果及びラットの薬物動態試験の結果を示している。
「hGLP1Rヒト」と表題を付けた列は、各化合物類似体のヒトGLP1受容体への結合の強度を、ヒトGLP1に対する比として示している。1.0未満の値は、ヒトGLP1受容体への結合がヒトGLP1によって示されるよりも大きいことを示す。「rGLP1Rラット」と表題を付けた列は、各化合物類似体のラットGLP1受容体への結合の強度を、ヒトGLP1に対する比として示している。1.0未満の値は、ラットGLP1受容体への結合がヒトGLP1によって示されるよりも大きいことを示す。「rGLP1Rマウス」と表題を付けた列は、各化合物類似体のマウスGLP1受容体への結合の強度を、ヒトGLP1に対する比として示している。1.0未満の値は、マウスGLP1受容体への結合がヒトGLP1によって示されるよりも大きいことを示す。「hGLP1R cAMP」と表題を付けた列は、ヒトGLP1受容体を過剰発現するヒト胚腎臓細胞又はチャイニーズハムスター卵巣細胞におけるシグナル伝達を示している。データは、1の値がベースラインcAMPシグナル伝達レベルを表し且つcAMPシグナル伝達値及び他の値が、cAMPシグナル伝達の倍数差を表すようにスケール変更してある。
「hGlucRヒト」と表題を付けた列は、ヒトグルカゴン受容体への結合の強度を、ヒトグルカゴンに対する比として示している。1.0未満の値は、ヒトグルカゴン受容体への結合がヒトグルカゴンによって示されるよりも大きいことを示す。「hGluc cAMP」と表題を付けた列は、ヒトグルカゴン受容体を過剰発現するヒト胚腎臓細胞又はチャイニーズハムスター卵巣細胞におけるシグナル伝達を示している。データは、1の値がベースラインcAMPシグナル伝達レベルを表し且つcAMPシグナル伝達値及び他の値が、cAMPシグナル伝達の倍数差を表すようにスケール変更してある。
「0〜1マウス」、「0〜4マウス」、「0〜8マウス」、「4〜8マウス」、「8〜24マウス」及び「0〜24マウス」と表題を付けた列は、化合物の投与からの示された期間(時間)における、生理食塩水に対する食物摂取量の減少を示している。1.0を超える値は、生理食塩水で達成されるよりも良好な食物摂取量の減少を示す。「ペアフィード」と表題を付けた列は、ペアフィード試験(以下の実施例4及び5を参照)における選択された化合物の性能を、0=最悪から5=最良までランク付けして示している。「マウス8+24」と表題を付けた列は、0〜8時間及び8〜24時間の期間にわたる、マウスにおける生理食塩水対照に対する食物摂取量の累積減少を示している。「ラット8+24」と表題を付けた列は、同等のラット摂食実験からのデータを示している。1を超える値は、化合物の投与直後(0〜8時間の期間における)の良好な食欲抑制と8〜24時間の期間における連続抑制(又は摂食の少なくとも最小のリバウンド)の組み合わせを立証している。
「sol pH <5」と表題を付けた列は、pH4〜5における20mg/mlでの溶解度のスコアを示しており、1=完全溶解、2及び3は部分溶解を示す。「sol pH7.4」と表題を付けた列は、pH4〜pH5からpH7.4にpHを上昇させた試料の20mg/mlでの溶解度のスコアを示しており、5=完全に沈澱、4=部分的に沈澱である。
略語「PK」を含む表題を付けた列は、ペプチド1分子当たり0.5個の亜鉛イオン(塩化亜鉛として)及び10mg/mlの濃度で存在するペプチドを含有する、生理食塩水中のペプチドの遅延放出亜鉛含有製剤の0.5mgの単一用量を投与されたラットにおける薬物動態試験の結果を示している。投与されたペプチドの血漿中レベルを、その後に間隔を置いて測定した。「PKピーク」の列は、測定されたピーク(最高)血漿中ペプチドレベルの、投与後のおおよそのタイミング(時間)を示している。「PK 3d/4d」の列は、ピークの3日後又は4日後の測定血漿中ペプチド濃度を、前に測定されたピーク濃度の比として表して、示している。スケールは直線的であり、したがって、例えば、0.5の値は、ピーク濃度の3日後又は4日後において、血液循環中のペプチドレベルがピークレベルの半分であることを示す。「PK 7d」と表題を付けた列は、対応する値を示している。「PK評価」の列は、全体的な薬物動態性能のスコアを示しており、投与されたペプチドの長期の安定な血漿中濃度が好ましく、0は不良であり、2は許容され、5は良好である。
実施例2
マウスへの化合物の投与
マウスに、生理食塩水又は化合物番号67、105、129、130、131、177若しくは181を注射した。食物摂取量は、24時間にわたる時間間隔で測定した。図2〜図5に示した結果は、試験した全ての化合物が、少なくとも一部の期間において食物摂取量の減少を示すこと、及び最初の24時間において食物摂取量の全体的な増加はないことを示しており、これは、全体として、その期間において「エスケープ」が起こっていないことを示している。
実施例3
マウス及びラットにおける更なる摂食試験
マウスにおける更なる摂食試験を、食物摂取量を注射の32時間後及び24時間後に更に測定し且つペプチドを亜鉛イオンと共に投与する以外は実施例1において前述したようにして、化合物番号454、460、508、509、510、512、488、489、417、429、443、444、445、448、449、450、452及び453を用いて実施した。結果を、図6に示す。
試験をラットの群で実施し、食物摂取量を32時間、48時間及び72時間において更に測定し且つペプチド製剤がペプチド1分子当たり1個の亜鉛イオンを含有する以外は実施例1において前述したようにして、化合物番号459(100nmol/kg)、化合物番号496(100nmol/kg)、化合物番号497(100nmol/kg)、化合物番号498(100nmol/kg)、化合物番号499(100nmol/kg)、化合物番号500(100nmol/kg)、化合物番号501(100nmol/kg)、化合物番号433(50nmol/kg)、化合物番号471(3nmol/kg;10nmol/kg;30nmol/kg)、化合物番号488(3nmol/kg;10nmol/kg;30nmol/kg)及びエキセンディン-4(3nmol/kg;30nmol/kg)を示された投与量レベルで用いて、更なる摂食試験を実施した。結果を、図7〜図9に示す。
試験をラットの群で実施し、食物摂取量を32時間、48時間及び72時間において更に測定し且つペプチド製剤がペプチド1分子当たり1個の亜鉛イオンを含有する以外は実施例1において前述したようにして、化合物番号224、278、283、289、312、387、407、408、409、366、425、433、436、439、466、467、468、469、470及び471を用いて(全て100nmol/kgの投与量レベルで)、更なる摂食試験を実施した。結果を、図10及び図11に示す。
実施例4
ラットにおけるペアフィード
方法
ペアフィードは、食欲抑制によって引き起こされた、動物のコホートにおいて観察される体重減少を、代謝性変化の誘発によって引き起こされた体重減少と区別するために使用される手法である。ペアフィード試験には、体重(BW)及び食物摂取量(FI)の毎日の測定が必要である。ペアフィード試験においては、ラットを、3つの体重が一致した群に分けた。群1(「生理食塩水」群)には、生理食塩水の連日注射を施し、食物への自由な接近を可能にした。群2(投与された化合物のコードによって識別される)には、選択された本発明の化合物の連日注射を施し、食物への自由な接近を可能にした。群3(対応する群2において投与された化合物のコード及び「PF」接尾辞によって識別される)には、生理食塩水の連日注射を施し、群2の動物によって消費されたのと同じ量の食物にのみ接近させた(1日遅れ)。
第1のペアフィード実験においては、平均開始体重367gの雄のWistarラットに、生理食塩水(n=9)、基準化合物として使用される、LillyによってByetta(商標)として市販されているエキセンディン-4 30nmol/kg(n=8)、化合物285 100nmol/kg(n=8)、化合物373 50nmol/kg(n=8)又は化合物398 200nmol/kg(n=8)を与えた。
化合物の配列は、以下に示す通りである:
エキセンディン-4
His Gly Glu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Leu Ser Lys Gln Met Glu Glu Glu Ala Val Arg Leu Phe Ile Glu Trp Leu Lys Asn Gly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser[配列番号3]
285(G285としても識別される)
His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser Asp Tyr Ser His Tyr Leu Asp Ser Lys Ala Val His Leu Phe Ile Gln Trp Leu Leu Asn Gly-NH2[配列番号87]
373(G373としても識別される)
His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser Asp Tyr Ser Lys Tyr Leu Glu Ser Gln Ala Val His Leu Phe Ile Glu Trp Leu Lys Asn Gly-NH2[配列番号125]
398(G398としても識別される)
His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser Asp Tyr Ser Lys Tyr Leu Asp Ser Gln Ala Val Arg Leu Phe Ile Glu Trp Leu Leu Asn Gly-NH2[配列番号109]
結果
ペアフィード試験における、選択された本発明の化合物の性能の要約を、図1に示す。図1において、1のスコアは、比較的不良な性能(即ち、群2の動物及び群3の動物において同様な体重変化)を示し、スコア5は極めて良好な性能(即ち、群2の動物では、群3の動物と比較して実質的に多い体重減少又は実質的に少ない体重増加)に相当する。
図12は、化合物285(G285)、373(G373)及び398(G398)のペアフィード結果並びにまた、基準化合物エキセンディン-4(Ex4)及び生理食塩水対照のペアフィード結果を示している。図12aは、ラットの群に関する10日間にわたる総食物摂取量を示している。エキセンディン-4及び本発明の全ての化合物が全体的な食物摂取量の低下をもたらしたことがわかる。図12bは、10日間の試験期間の最後までの全体的な体重変化を示している。体重変化の実態は、試験した全ての化合物に関して、食物摂取量の変化に直接対応していないことがわかる。第一に、本発明の全ての化合物及びまた、比較化合物エキセンディン-4は、生理食塩水対照群よりも少ない体重増加を示した。しかし、本発明の化合物については、体重増加の低下は、全ての試験化合物における食物摂取量の減少によっては完全には説明されないことがわかる。そうだとすれば、図12bの「PF」列は、対応する非PF列と同じであろう。これはほぼエキセンディン-4の場合であり、比較化合物の作用機序が食欲抑制のみによって引き起こされる体重減少であることを示唆している。一方、本発明の化合物285及び373並びにより大きい程度で本発明の化合物398は、対応するペアフィード群よりも少ない体重増加を示しており、本発明の化合物が、食欲の減少によるだけでなく代謝の変化によっても働く作用機序を有することを示唆している。
図13、図14、図15及び図16は、図12bに要約された全データを95%信頼区間と共に示している。これらの図は、体重に対する試験化合物の影響が、10日間の試験期間全体にわたって生理食塩水対照動物に比較して著しいこと、及び対を成す群2の動物と群3の動物との相違も、試験期間全体にわたって存在することを立証している。
実施例5
更なるペアフィード試験
方法
以下の配列
His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser Asp Tyr Ser Lys Tyr Leu Asp Ser Gln Ala Val His Leu Phe Ile Gln Trp Leu Leu Asn Gly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser[配列番号126]
を有する本発明の化合物237(G237としても知られる)を用いる以外は実施例4において記載したようにして、更なるペアフィード試験を実施した。
化合物237は、1日に100nmol/kg(n=9)投与した。比較化合物エキセンディン-4は、1日目及び2日目に1日10nmol/kgで投与し、3日目に用量を30nmol/kgに変化させ、その後の全ての日はその用量を維持した。図13は、化合物237が、生理食塩水対照と比較して体重の減少を仲介する証拠を示している。体重のこのような減少が食物摂取量の減少のみによって仲介されるのではないという証拠が、化合物237を投与しなかったが「G237」群と同量の食物摂取量の減少を示した「G237 PF」群によって示されている。これは、化合物237が、身体に対する代謝効果を有し、これが体重低下の一因となることを示唆している。
実施例6
更なるペアフィード試験
化合物447(100nmol/kg;50nmol/kg(1、2日目))、化合物473(50nmol/kg)、化合物467(20nmol/kg;50nmol/kg(1、2日目))及び化合物471(20nmol/kg;50nmol/kg(1、2日目))を、示した投与量レベルで10日間にわたって用いる以外は実施例4に記載したようにして、更なるペアフィード試験を実施した。ペプチド製剤は、ペプチド1分子当たり1個の亜鉛イオン(塩化亜鉛として)を含有していた。結果を、図18及び図19に示す。
実施例7
更なるペアフィード試験
化合物229(100nmol/kg;200nmol/kg(1〜3日目))、化合物374(100nmol/kg;200nmol/kg(1〜3日目))、化合物397(200nmol/kg)及び化合物426(50nmol/kg;200nmol/kg(1〜3日目))を、示した投与量レベルで10日間にわたって用いる以外は実施例4に記載したようにして、更なるペアフィード試験を実施した。ペプチド製剤は、ペプチド1分子当たり1個の亜鉛イオン(塩化亜鉛として)を含有していた。結果を、図20及び図21に示す。9日目に、血中グルコースレベルを測定した。図22は、ペプチドG397、G229、G374及びG426に関する9日目の血中グルコースレベルが、生理食塩水対照と同じか又はそれより低かったことを示している。
実施例8
ラットの薬物動態試験
ラットに、ペプチド149、233、283、332、398、399、421、426又は433を皮下注射した。各注射は、総容量20μl/ラットであり、ペプチド0.5mg及びペプチド1分子当たり1個の亜鉛イオン(ZnCl2として)を含有していた。血液は、4時間、24時間、2日、3日、7日及び10日において採取した。結果を、図23〜図25に示す。

Claims (1)

  1. 式I
    A-B
    (I)
    [式中、
    Aは、配列His1-Xaa2-Gln3-Gly4-Thr5-Phe6-Thr7-Ser8-Asp9-Xaa10-Ser11-Xaa12-Tyr13-Leu14-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Xaa21-Phe22-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Leu26-Xaa27-Xaa28-Xaa29
    を有するペプチドの領域を表し、
    Bは、存在しないか、-NH2又は
    a) Arg30;
    b) Gly30;
    c) Arg30-NH2;
    d) Gly30-NH2;
    e) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39;
    f) Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2;
    g) His30-NH2;
    h) Gly30-Pro31;
    i) Gly30-Tyr31-Tyr32-Tyr33;
    j) Arg30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34;
    k) His30;
    l) Gly30-His31;
    m) His30-His31;
    n) His30-Pro31;
    o) Gly30-Pro31-NH2;
    p) Gly30-His31-NH2;
    q) His30-Pro31-NH2;
    r) His30-His31-NH2;及び
    s) Lys30-His31、
    から選択される配列を有するペプチドの領域であり、
    -NH2は、ペプチドのC-末端のアミド化を表し、
    Xaa2は、Ser2、Gly2又はα-アミノイソ酪酸残基であり、
    Xaa10は、Tyr10、Leu10又はVal10であり、
    Xaa12は、Lys12、His12又はArg12であり、
    Xaa15は、Asp15、Asn15、Gln15、Glu15、Lys15又はHis15であり、
    Xaa16は、Ser16、Glu16、Gln16又はGly16であり、
    Xaa17は、Glu17、Gln17、Arg17、Ser17又はLys17であり、
    Xaa18は、Ala18、Ile18、His18又はArg18であり、
    Xaa19は、Ala19、His19又はVal19であり、
    Xaa20は、Lys20、Arg20、His20又はGln20であり、
    Xaa21は、Glu21、Tyr21、Leu21、His21又はLys21であり、
    Xaa23は、Ile23、His23又はVal23であり、
    Xaa24は、Glu24又はGln24であり、
    Xaa25は、Trp25、His25、Lys25、Tyr25又はLeu25であり、
    Xaa27は、Val27、Met27、Lys27、His27又はLeu27であり、
    Xaa28は、Lys28、His28又はAsn28であり、
    Xaa29は、Gly29、Thr29、His29又はArg29である]
    によって表される配列を有するペプチドである化合物、又は前記ペプチドの変形体及び/若しくは誘導体である化合物、又は前記ペプチド若しくは前記化合物の塩及び/若しくは溶媒和物であって、ただし、以下の基準:
    t)α-アミノイソ酪酸残基が、ペプチド配列の2位に存在する、
    u)Val10が、ペプチド配列の10位に存在する、
    v)Ser17が、ペプチド配列の17位に存在する、
    w)Ile18が、ペプチド配列の18位に存在する、
    x)His25が、ペプチド配列の25位に存在する、
    y)Lys25が、ペプチド配列の25位に存在する、
    z)Leu27が、ペプチド配列の27位に存在する、
    aa)Val27が、ペプチド配列の27位に存在する、
    ab)Bが、存在しない、
    ac)Bが、-NH2である、
    ad)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39である、
    ae)Bが、Gly30-Pro31-Ser32-Ser33-Gly34-Ala35-Pro36-Pro37-Pro38-Ser39-NH2である、及び/又は
    af)Bが、His30-NH2である
    の少なくとも1つが当てはまる、化合物。
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