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JP2018070737A - 耐熱工程用粘着シート及び耐熱工程用粘着シートの製造方法 - Google Patents

耐熱工程用粘着シート及び耐熱工程用粘着シートの製造方法 Download PDF

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JP2018070737A
JP2018070737A JP2016211170A JP2016211170A JP2018070737A JP 2018070737 A JP2018070737 A JP 2018070737A JP 2016211170 A JP2016211170 A JP 2016211170A JP 2016211170 A JP2016211170 A JP 2016211170A JP 2018070737 A JP2018070737 A JP 2018070737A
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征太郎 山口
Seitaro Yamaguchi
征太郎 山口
翔 大高
Sho Otaka
翔 大高
秀一 中山
Shuichi Nakayama
秀一 中山
宮田 壮
Takeshi Miyata
壮 宮田
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Abstract

【課題】例えば、150℃以上の高温処理を実施した場合であっても、膨れが発生せず、かつ、良好な易剥離性等を維持する耐熱工程用粘着シート等を提供する。【解決手段】ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備えてなる、耐熱工程用粘着シート及びその製造方法であって、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、(A)成分として、所定の末端シリル基ポリマーを含んでおり、かつ、第2の粘着剤層の透湿度を100g/m2/Hrs以上の値とする。【選択図】図1

Description

本発明は、耐熱工程用粘着シート及び耐熱工程用粘着シートの製造方法に関する。
すなわち、本発明は、所定温度以上の高温処理を行ったような場合であっても、膨れが発生せず、良好な易剥離性等を維持する耐熱工程用粘着シート、及びそのような耐熱工程用粘着シートの効率的な製造方法に関する。
従来、電子部品の製造工程において、電子材料等を、一時的に、耐熱工程用粘着シート上に固定し、各種処理工程を実施する必要がある一方、その処理工程中において、所定の耐熱性や剥離性を有する必要があった。
例えば、エッチング処理を行うには、耐熱工程用粘着シート上の電子材料等を有機溶剤や水等の溶剤に浸漬する必要がある。
また、洗浄処理を行うには、耐熱工程用粘着シート上の電子材料等を、溶剤に浸漬した状態で、超音波を適用する必要がある。
さらには、耐熱工程用粘着シート上の電子材料等を乾燥するためには、所定温度での熱処理を行う必要がある。
よって、このような処理工程に用いられる耐熱工程用粘着シートは、耐溶剤性及び耐熱性が要求される一方、処理工程の終了後には、耐熱工程用粘着シートは、電子部品等を損傷させることなく、それらから剥離する性能も求められている。
そこで、所定の末端シリル基ポリマーと、粘着付与樹脂と、を含んでなる粘着剤組成物を用いてなる、優れた耐熱性を有する仮固定用粘着シートが開示されている(例えば、特許文献1)。
より具体的には、主鎖又は側鎖に、ウレタン結合及び/又は尿素結合を有するとともに、分子末端に、所定の加水分解性シリル基を含有する末端シリル基ポリマー100重量部と、粘着付与樹脂10〜150重量部と、三フッ化ホウ素及び/又はその錯体、フッ素化剤及びフッ素系無機酸のアルカリ金属塩よりなる群から選ばれたフッ素系化合物0.001〜10重量部と、を均一に混合してなる粘着剤前駆体を、テープ基材又はシート基材の表面に塗布した後、該末端シリル基ポリマーを硬化させることにより、該粘着剤前駆体を粘着剤層とすることを特徴とする仮固定用粘着シートが開示されている。
一方、出願人は、所定の末端シリル基ポリマーと、粘着付与樹脂と、を含んでなる粘着剤組成物を用いてなる、優れた耐熱性を有する仮固定用粘着シートを提案している(例えば、特許文献2)。
より具体的には、所定の末端シリル基ポリマーに対し、所定のシランカップリング剤及び所定の硬化触媒を含むとともに、粘着付与樹脂の配合量を0又は少量とすることによって、薄膜基板の回路形成及びエッチング処理を行った場合であっても、ガラス等の硬質基板と、薄膜基板とを確実に接着し、かつ、エッチング処理の際に、粘着剤層に由来する発泡による浮き剥がれを防止し、位置ズレを防止することができる仮固定用粘着シートである。
特許第5284362号公報(特許請求の範囲等) WO2015/079904号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に開示された仮固定用粘着シートの場合、粘着剤層の主成分として、所定の末端シリル基ポリマー及び粘着付与樹脂等を、支持体の両面に用いていることから、仮固定用粘着シートを、仮固定部材から、容易に剥離できないという問題が見られた。
また、特許文献2に開示された仮固定用粘着シートの場合、基材の耐熱性や、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した粘着剤層の透湿度等までを考慮していなかった。
そのため、耐熱工程用粘着シートとして用い、150℃以上の高温条件において所定処理(ハンダリフロー処理等)をした場合に、耐ブリスター性が十分でなく、膨れが発生しやすいという問題が見られた。
そこで、以上のような事情に鑑み、本発明者等は鋭意努力したところ、所定の第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、所定の第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備え、かつ、第2の粘着剤層の透湿度を所定範囲に調整することによって、例えば、150℃以上の高温処理を実施した場合であっても、膨れが発生せず、かつ、易剥離性等を維持する耐熱工程用粘着シート等が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、所定温度以上の高温処理を行った場合であっても、膨れが発生せず、かつ、易剥離性を維持できる耐熱工程用粘着シート及び、そのような耐熱工程用粘着シートの効率的な製造方法を提供することにある。
本発明によれば、ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備えた耐熱工程用粘着シートであって、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、少なくとも(A)成分としての末端シリル基ポリマーを含んでおり、当該(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、主鎖の両末端に、下記(1)で表される加水分解性シリル基を有しており、かつ、第2の粘着剤層の透湿度を100g/m2/Hrs以上の値とすることを特徴とする耐熱工程用粘着シートが提供され、上述した問題を解決することができる。
(一般式(1)中、X1及びX2は独立しており、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
すなわち、所定の耐熱性を有する第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、所定の耐熱性を有する第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備え、かつ、第2の粘着剤層の構成や透湿度を所定範囲に調整することによって、例えば、150℃以上の高温処理(ハンダリフロー処理や有機トランジスタ製造プロセス等)を実施した場合であっても、膨れが発生せず、かつ、ガラス基板等に対する易剥離性を維持できる耐熱工程用粘着シートを得ることができる。
その上、第2の粘着剤層の種類や厚さ等のみならず、第1の基材の種類や厚さ、第1の粘着剤層の種類や厚さ、第2の基材の種類や厚さ等についても、適宜調整することにより、耐熱工程用粘着シートとしての汎用性を向上させることができる。
また、本発明の耐熱工程用粘着シートを構成するにあたり、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、(B)成分として、粘着付与剤(粘着付与樹脂と称する場合もある。以下、同様である。)を含んでおり、当該粘着付与剤の配合量を、(A)成分100重量部に対して、50重量部未満の値とすることが好ましい。
このように、(B)成分である粘着付与剤の配合量を制限することにより、シリル化ウレタン樹脂におけるアルコキシシリル基の反応速度と反応率をより良好なものとすることができる。
また、所定温度でハンダリフロー処理等を実施した場合であっても、膨れが発生せず、かつ、ガラス基板等に対する易剥離性を維持できる耐熱工程用粘着シートを得ることができる。
また、本発明の耐熱工程用粘着シートを構成するにあたり、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、(C)成分として、(A)成分を硬化させる硬化触媒を含むとともに、当該硬化触媒が、アルミニウム系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒、ビスマス系触媒及び三フッ化ホウ素系触媒からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
このように(C)成分の種類を制限して、構成することにより、各種被着体に対する粘着性や(A)成分の硬化性を制御することができる。
また、本発明の耐熱工程用粘着シートを構成するにあたり、第1の基材が、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリイミドフィルムであることが好ましい。
このように構成することにより、例えば、150℃における熱収縮率を0.5%以下の値に制御することができ、ひいては、有機トランジスタ等の製造工程における、平坦性や耐熱性に優れた耐熱工程用粘着シートとして、好適に使用することができる。
また、本発明の耐熱工程用粘着シートを構成するにあたり、第2の基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリフェニレンサルファイドフィルムであることが好ましい。
このように構成することにより、耐熱工程用粘着シートにおいて、所定の耐熱性やフレキシブル性が得られるばかりか、透明性にも優れていることから、エネルギー線の透過損失を低く抑えることができる。
また、本発明の耐熱工程用粘着シートを構成するにあたり、エネルギー線硬化型粘着剤組成物の主成分が、アクリル系ポリマー((メタ)アクリル酸エステルポリマーや(メタ)アクリル酸エステルコポリマーと称する場合もある。以下、同様である。)に対して、(メタ)アクリロイル基を付加してなるエネルギー線硬化型樹脂であることが好ましい。
このように構成することにより、エネルギー線硬化型粘着剤組成物の紫外線硬化が容易になって、経済的に有利な耐熱工程用粘着シートを提供することができる。
また、本発明の別の態様は、ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備えた耐熱工程用粘着シートの製造方法である。
そして、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、少なくとも(A)成分としての末端シリル基ポリマーを含んでおり、当該(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、主鎖の両末端に、下記(1)で表される加水分解性シリル基を有しており、第2の粘着剤層の透湿度が100g/m2/Hrs以上の値である、耐熱工程用粘着シートの製造方法である。
その上で、下記工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする耐熱工程用粘着シートの製造方法である。
(1)第2の基材の片面に、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した、第2の粘着剤層を形成する工程
(2)第2の基材のもう一方の片面に、エネルギー線硬化型粘着剤組成物を塗布する工程
(3)エネルギー線硬化型粘着剤組成物の表面に、第1の基材を積層する工程
(4)エネルギー線硬化型粘着剤組成物に対して、エネルギー線を照射し、第1の粘着剤層を形成する工程
(一般式(1)中、X1及びX2は独立しており、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
すなわち、本発明の耐熱工程用粘着シートの製造方法によれば、所定の第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、所定の第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を形成し、かつ、第2の粘着剤層の構成や透湿度を所定範囲に調整することによって、例えば、150℃以上の高温処理を実施した場合であっても、膨れが発生せず、かつ、ガラス基板等に対する易剥離性を維持できる耐熱工程用粘着シートの効率的な製造方法を提供することができる。
但し、上述した工程(1)〜(4)は、順次に実施することが好ましいが、必ずしもこの順序で実施する必要はなく、適宜変更することができる。
したがって、工程(2)〜(4)を実施した後、最後に、工程(1)を実施して、耐熱工程用粘着シートを製造しても良い。
また、本発明の耐熱工程用粘着シートの製造方法を実施するにあたり、第1の基材が、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリイミドフィルムであることが好ましい。
このように実施することにより、有機トランジスタ等の製造工程に好適な、平坦性や耐熱性に優れた耐熱工程用粘着シートを得ることができる。
図1(a)〜(b)は、耐熱工程用粘着シートの構造及び使用態様を説明するために供する図である。 図2(a)〜(c)は、有機トランジスタ製造プロセスの一例を説明するために供する図である。 図3(a)〜(d)は、耐ブリスター性の評価における膨れ現象(実施例1、比較例1〜3)を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、図1(a)〜(b)に例示されるように、ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材12と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層14と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材16と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層18と、を順次に備えた耐熱工程用粘着シート10である。
そして、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、少なくとも(A)成分としての末端シリル基ポリマーを含んでおり、当該(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、主鎖の両末端に、下記(1)で表される加水分解性シリル基を有しており、かつ、第2の粘着剤層18の透湿度を100g/m2/Hrs以上の値とすることを特徴とする耐熱工程用粘着シート10である。
(一般式(1)中、X1及びX2は独立しており、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
以下、第1の実施形態の耐熱工程用粘着シートを、図面を適宜参照して、具体的に説明する。
1.第1の粘着剤層
図1(a)〜(b)に例示されるように、第1の粘着剤層14として、主成分としてのエネルギー線硬化型ポリマーと、光開始剤と、を含むエネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した粘着剤層が挙げられる。
(1)主成分
エネルギー線硬化型粘着剤組成物の主成分である、エネルギー線硬化型ポリマーは、所定ポリマー成分を分子鎖とし、その分子鎖内に、エネルギー線硬化性官能基を有しており、光開始剤(以下、光重合開始剤と称する場合もある。)によって、重合反応を生じさせるポリマーである。
したがって、通常、かかるエネルギー線硬化型ポリマーの重量平均分子量を30〜200万の範囲内の値とすることが好ましく、50〜150万の範囲内の値とすることが好ましく、80〜120万の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
但し、重量平均分子量が200万を越えたポリマー成分の場合、その含有量については、光開始剤による均一な重合反応を安定的に生じさせるため、エネルギー線硬化型ポリマーの全体量の15重量%以下の値とすることが好ましく、10重量%以下の値とすることがさらに好ましい。
また、エネルギー線硬化型ポリマーの典型例は、単数または複数の(メタ)アクリル酸エステルモノマー等の繰り返し単位に由来してなる、アクリル系ポリマー((メタ)アクリル酸エステルポリマーおよび(メタ)アクリル酸エステルコポリマー)に、エネルギー線硬化性官能基が導入されたものである。
すなわち、かかるアクリル系ポリマーにおいて、当該アクリル系ポリマーを構成するモノマー単位として、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有することで、好ましい粘着性を発現することができる。
アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
中でも、粘着性をより向上させる観点から、アルキル基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、より具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが特に好ましい。
なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、エネルギー線硬化型ポリマーに、エネルギー線硬化性官能基等を導入する化合物としては、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート;メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート;メタクリロイルイソシアネート;アリルイソシアネート;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られたアクリロイルモノイソシアネート化合物;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られたアクリロイルモノイソシアネート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート;2−(1−アジリジニル)エチル(メタ)アクリレート等の少なくとも一つが挙げられる。
その他、エネルギー線硬化型ポリマー中に、上述したアクリルモノマー成分の他にも、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、(メタ)アクリル酸等のビニル化合物が共重合されていてもよい。
特に、かかるエネルギー線硬化型ポリマーが、アクリル系ポリマーに対して、(メタ)アクリロイル基を付加してなるエネルギー線硬化型樹脂であれば、所定量の光開始剤を配合する必要があるものの、紫外線照射装置を用いて、所定量の紫外線を照射するだけで、迅速に硬化させることができる。
すなわち、このようなエネルギー線硬化型樹脂であれば、経済的に有利な耐熱工程用粘着シートを提供することができる。
(2)光開始剤
また、エネルギー線硬化型粘着剤組成物を紫外線硬化させる場合には、主成分に対して、所定の光開始剤を配合することが好ましい。
このような光開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン化合物;4,4’−ジメチルアミノチオキサントン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、α−アシロキシムエステル、メチルベンゾイルホルメート、2−エチルアンスラキノン等のアンスラキノン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド化合物;3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルオパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン等の単独、又は、二つ以上の組み合わせが挙げられる。
また、光開始剤の配合量についても、特に制限されるものではないが、主成分100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる光開始剤の配合量が、0.01重量部未満の値になると、硬化不良が生じやすい場合があるためである。
一方、かかる光開始剤の配合量が10重量部を超えた値になると、光開始剤の析出や、光開始剤由来のアウトガスが多くなったりする場合があるためである。
したがって、光開始剤の配合量を、主成分100重量部に対して、0.05〜5重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜1重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)厚さ
また、第1の粘着剤層の厚さを1〜100μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、第1の粘着剤層の厚さが過度に薄くなると、各種被着体に対して、十分な粘着性が発揮できない場合があるためであり、逆に、過度に厚くなると、第1の粘着剤層を製造する際の残留溶剤等が極端に多くなる場合があるためである。
したがって、第1の粘着剤層の厚さを2〜50μmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜30μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.第2の粘着剤層
(1)(A)成分:末端シリル基ポリマー
(1)−1 構造
図1(a)〜(b)に示される、第2の粘着剤層18を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物の(A)成分としての末端シリル基ポリマーは、主鎖又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有するとともに、主鎖の両末端に上述した一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有することを特徴とする。
この理由は、このような構造を有する(A)成分であれば、一般式(1)で表わされる2官能の加水分解性シリル基を末端に有することから、(A)成分同士の加水分解脱水縮合により効果的に三次元網目構造を形成できるためである。
したがって、所定の粘着付与剤との相溶性を好適な範囲に調節できるとともに、ゲル分率や定荷重性の調整が容易になり、ひいては、耐熱工程用粘着シートに対して高温処理等を実施した場合であっても、膨れや浮きの発生を有効に防止することができる。
なお、かかる第2の粘着剤層18には、図1(a)に示すように、必要に応じて、剥離フィルム19を設けることができる。
すなわち、耐熱工程用粘着シート10を使用する際に、かかる剥離フィルム19を剥がし、その後、図1(b)に示すように、第2の粘着剤層18を介し、例えば、ガラス基板20に貼付することができる。
また、一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基に関し、Rで表わされるアルキル基の炭素数は、加水分解脱水縮合反応性の観点から、1〜12であることが好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
さらにまた、一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基に関し、X1又はX2がアルコキシ基である場合、当該アルコキシ基における炭素数は、加水分解脱水縮合反応性の観点から、1〜12であることが好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
また、所定の末端シリル基ポリマーの末端部分における具体的構造を、下記一般式(2)〜(8)(末端部分:A〜G)に示す。
そして、一般式(2)中、R2及びR3は炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、R、X1及びX2は一般式(1)の場合と同様であり、下記一般式(3)〜(8)においても同様であり、一般式(8)中、X3はアルキレン基であり、X4は炭素数1〜20の有機基を示している。
すなわち、末端シリル基ポリマーが、このような末端部分A〜Gを有することによって、被着体に対する密着性をより強固なものとすることができる。
また、(A)成分である末端シリル基ポリマーの主鎖の骨格としては、ポリオキシアルキレンであることを特徴とする。
この理由は、ポリオキシアルキレンであれば、得られる粘着剤層に対し、適度な柔軟性を付与することができ、被着体に対する粘着力をさらに向上できるためである。
したがって、(A)成分である末端シリル基ポリマーの側鎖の骨格としても、ポリオキシアルキレンであることが好ましい。
なお、かかるポリオキシアルキレンの具体例としては、ポリオキシプロピレンやポリオキシエチレン等が挙げられる。
さらにまた、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーが、側鎖に一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有さず、主鎖の両末端のみに一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する両末端シリル基ポリマーであることが好ましい。
この理由は、かかる両末端シリル基ポリマーであれば、(A)成分同士の架橋密度が好適な範囲に調節され、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与剤の相溶性を、より好適な範囲に調節できるためである。
なお、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーの製造方法については、従来公知の製造方法が使用可能であるが、例えば、シリル化剤およびウレタンプレポリマーを予め準備しておき、それらを撹拌装置付きの容器内に収容し、窒素雰囲気下にて、所定条件で加熱撹拌(一例として、80℃、1時間)し、所定のシリル基ポリマーを得ることができる。
(1)−2 重量平均分子量
また、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーの重量平均分子量(Mw)を5,000〜150,000の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる重量平均分子量が5,000未満の値となると、分子構造が密になり、十分な粘着性が得られず、また粘度が低くなり過ぎ、溶液塗布によるシート化時に加工性が悪くなる場合があるためである。
一方、かかる重量平均分子量が150,000を超えた値となると、粘度増大等による加工適性の低下が顕著になったりする場合があるためである。
したがって、(A)成分の重量平均分子量を10,000〜130,000の範囲内の値とすることがより好ましく、20,000〜100,000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、(A)成分である末端シリル基ポリマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)等の公知の分子量測定装置を用いて測定することができ、具体的な測定方法については、実施例1において詳細に記載する。
(1)−3 配合量
また、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーの配合量を、第2の粘着剤層の全体量100重量%に対して、50〜99.5重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる配合量が50重量%未満の値となると、粘着剤層全体に対する(A)成分の絶対量が過度に少なくなって、十分な粘着性を得ることが困難になる場合があるためである。
一方、かかる配合量が99.5重量%を超えた値となると、水蒸気透過性が低下する場合があるためである。
したがって、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーの配合量を、粘着剤層の全体量100重量%に対して、70〜99重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、80〜99重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)(B)成分:粘着付与剤
(2)−1 種類
図1(a)〜(b)に示される、第2の粘着剤層18を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物の(B)成分として、粘着付与剤(粘着付与樹脂と称する場合もある。)を配合することができる。
すなわち、粘着付与剤を配合することにより、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性を良好な範囲に調節することができ、ひいては、低極性表面を有する被着体等に対しても、優れた粘着力を発揮できるものと推定される。
したがって、粘着付与剤の種類を、重合ロジン、重合ロジンエステル、ロジン誘導体などのロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などのテルペン系樹脂及びその水添物(部分水添及び完全水添を含む。)、テルペンフェノール系樹脂及びその水添物(部分水添及び完全水添を含む。)、クマロン・インデン樹脂、脂肪族系石油系樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合体石油樹脂などの石油系樹脂及びその水添物(部分水添及び完全水添を含む。)スチレン又は置換スチレンの低分子量体、ヒドロアビエチルアルコール、ヒドロアビエチルアルコール由来のエステル等からなる群から選択される少なくとも一種とすることが好ましい。
この理由は、これらの粘着付与剤であれば、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーとの組み合わせにより、粘着剤組成物に対し、優れた粘着力を付与することができるためである。
そして、好適な粘着付与剤として、テルペン樹脂とフェノールの共重合樹脂であるテルペンフェノール樹脂、あるいは、かかるテルペンフェノール樹脂の部分水添物や完全水添物が挙げられる。
この理由は、かかるテルペンフェノール樹脂であれば、(A)成分と混合した場合に、低極性表面を有する被着体に対して、比較的高い粘着力が得られやすいとともに、良好な定荷重性等についても得ることができる相構造を形成できるためである。
一方、テルペンフェノール樹脂の部分水添物や完全水添物、特に、テルペンフェノール樹脂の完全水添物であれば、粘着剤組成物における粘着力と凝集力とのバランスを向上させて、良好な定荷重剥離特性を得ることができるためである。
(2)−2 配合量
また、(B)成分である粘着付与剤の配合量を、(A)成分である末端シリル基ポリマー100重量部に対して、50重量部未満の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる(B)成分の配合量が、50重量部以上の値になると、水蒸気透過性が低下する場合があるためである。
したがって、(B)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、10〜40重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜30重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)(C)成分:触媒
(3)−1 種類
また、図1(a)〜(b)に示される、第2の粘着剤層18を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物の(C)成分として、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマーの硬化を促進するための触媒を含むとともに、当該触媒が、アルミニウム系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒及び三フッ化ホウ素系触媒からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
この理由は、これらの触媒であれば、(A)成分同士の架橋密度の制御が容易になり、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与剤の相溶性を、さらに好適な範囲に調節できるためである。
また、アルミニウム系触媒としては、アルミニウムのアルコキシド、アルミニウムキレート、塩化アルミニウム(III)が好ましく、チタン系触媒としては、チタンのアルコキシド、チタンキレート、塩化チタン(IV)が好ましく、ジルコニウム系触媒としては、ジルコニウムのアルコキシド、ジルコニウムキレート、塩化ジルコニウム(IV)が好ましく、三フッ化ホウ素系触媒としては、三フッ化ホウ素のアミン錯体(三フッ化ホウ素モノエチルアミン、三フッ化ホウ素モノメチルアミン等)やアルコール錯体が特に好ましく使用される。
(3)−2 配合量
また、(C)成分である触媒の配合量を、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対して、0.001〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる(C)成分の配合量が0.001重量部未満の値となると、粘着剤層の硬化が不十分となる場合があるためである。
一方、かかる(C)成分の配合量が10重量部を超えた値となると、触媒作用が過剰となって、製造時における、第2の粘着剤層を形成するシリル化ウレタン粘着剤組成物(塗液)のポットライフが著しく短くなる場合があるためである。
したがって、(C)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、0.01〜8重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.05〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)(D)成分:アミノ基含有アルコキシシラン
また、図1(a)〜(b)に示される、第2の粘着剤層18を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物の(D)成分として、アミノ基含有アルコキシシラン(分子中にアミノ基を有するシランカップリング剤を含む。)を、(A)成分100重量部に対して、0.01重量部以上含有することが好ましい。
この理由は、(D)成分をかかる範囲で配合することにより、架橋助剤としての効果を発揮し、シリル化ウレタン粘着剤組成物のゲル分率や凝集力を、より好適な範囲に調節することができるためである。
そればかりか、(D)成分として、所定量のアミノ基含有アルコキシシランを含むことによって、シリル化ウレタン粘着剤組成物の溶液状態のゲル化を防止し、ポットライフを著しく長くすることもできる。
但し、かかる(D)成分の配合量が多すぎると、粘着剤が黄変するおそれがある。
すなわち、例えば、120℃のオーブン中に、7日間、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来してなる粘着剤を放置した後の、黄変の尺度としてのYI値が大きく変化する場合がある。
したがって、黄変防止の観点からは、(D)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、0.05〜1重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜0.5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、(D)成分であるアミノ基含有アルコキシシランとしては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等の少なくとも一つが好適に用いられる。
(5)添加剤
また、本発明における粘着剤層には、上述した以外の成分として、例えば、(D)成分以外のシランカップリング剤、老化防止剤、ビニルシラン化合物や酸化カルシウム等の脱水剤、充填剤、導電性材料、熱伝導性材料、可塑剤、無水シリカ、アマイドワックス等の揺変剤、イソパラフィン等の希釈剤、水酸化アルミニウム、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤等の難燃剤、シリコーンアルコキシオリゴマー、アクリルオリゴマー等の機能性オリゴマー、顔料、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、乾性油等の少なくとも一つを添加混合してもよい。
また、これらの添加剤を加える場合には、添加剤の種類にもよるが、本発明の効果を損なわない程度に配合することが好ましく、その配合量を、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対して、0.01〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましく、0.01〜70重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.01〜40重量部の範囲内の値とすることが特に好ましい。
(6)厚さ
また、第2の粘着剤層の厚さを、通常、1〜100μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、粘着剤層の厚さが過度に薄すいと、各種被着体に対して、十分な粘着性が発揮できない場合があるためであり、逆に、過度に厚いと、第2の粘着剤層を製造する際に残留する溶剤等が極端に多くなる場合があるためである。
したがって、第2の粘着剤層の厚さを2〜50μmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜30μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(7)透湿度
第2の粘着剤層の透湿度を100g/m2/Hrs以上の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる第2の粘着剤層の透湿度が、100g/m2/Hrs未満の値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成し、ガラス基板等に貼付した状態で、ハンダリフロー処理等を施した場合に、耐ブリスター性が低下し、いわゆる膨れが生じる場合があるためである。
したがって、第2の粘着剤層の透湿度を150〜500g/m2/Hrsの範囲内の値とすることが好ましく、200〜400g/m2/Hrsの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかる第2の粘着剤層の透湿度の測定方法は、実施例1で詳述する。
3.第1の基材
耐熱工程用粘着シート10は、ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材12を備えることを特徴とする。
この理由は、かかる第1の基材のガラス転移温度が120℃未満の値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成し、ガラス基板等に貼付した状態で、ハンダリフロー処理等の高温処理を施した場合に、耐ブリスター性が低下し、いわゆる膨れが生じたり、ガラス基板等に対する易剥離性が維持できなかったりする場合があるためである。
但し、かかる第1の基材のガラス転移温度を過度に高くすると、フレキシブル性が低下したり、使用可能な構成材料の種類が過度に制限されたりする場合がある。
したがって、第1の基材のガラス転移温度を140〜200℃の範囲内の値とすることが好ましく、150〜180℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、第1の基材のガラス転移温度は、DSC(Differential Scanning Calorimeter)やDTA(Differential Thermal Analysis)等を用いて、フィルム状態で測定することができる。
より具体的には、JIS K 7121に準拠して、示差走査熱量測定装置であるDSC Q2000(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、昇温速度/降温速度をそれぞれ20℃/分として、窒素雰囲気下に測定した。
また、ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材の種類としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリノルボルネン、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、エチレン−メタアクリル酸コポリマー、塩化ビニル、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルサルフォンなどからなる樹脂フィルムが好ましく挙げられる。
特に、かかる第1の基材が、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリイミドフィルムであれば、150℃における熱収縮率を0.5%以下の値に制御することができ、ひいては、有機トランジスタ(有機EL素子)等の製造工程における、平坦性や耐熱性に優れた耐熱工程用粘着シートとして、好適に使用することができる。
また、ポリエチレンナフタレートフィルムであれば、上述した耐熱性等ばかりでなく、透明性や低誘電率性(約2.9)にも優れており、かつ、コスト的にも比較的安いためである。
さらに、ポリイミドフィルムであれば、上述した耐熱性等ばかりでなく、機械的強度や難燃性(UL規格:V−0)にも優れているためである。
また、第1の基材の厚さについても、特に制限されるものではないが、通常、1〜1,000μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる第1の基材の厚さが1μm未満の値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成した場合に、平滑性や耐熱性、あるいは、取り扱い性等が著しく低下する場合があるためである。
また、ガラス基板等に貼付した状態で、ハンダリフロー処理等を施した場合には、耐ブリスター性が低下し、いわゆる膨れが生じたりする場合があるためである。
一方、かかる第1の基材の厚さが1000μmを超えた値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成した場合に、平滑性や取り扱い性等が著しく低下したり、あるいはコストが高くなって、経済的に不利となったりする場合があるためである。
したがって、第1の基材の厚さを10〜100μmの範囲内の値とすることがより好ましく、20〜50μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
4.第2の基材
また、図1(a)〜(b)に例示されるように、耐熱工程用粘着シート10は、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材16を備えることを特徴とする。
この理由は、かかる第2の基材のガラス転移温度が80℃未満の値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成し、ガラス基板等に貼付した状態で、ハンダリフロー処理等を施した場合に、耐ブリスター性が低下し、いわゆる膨れが生じたり、ガラス基板等に対する易剥離性が維持できなかったりする場合があるためである。
但し、かかる第2の基材のガラス転移温度を過度に高くすると、フレキシブル性や機械的強度が低下したり、使用可能な構成材料の種類が過度に制限されたりする場合がある。
したがって、第2の基材のガラス転移温度を90〜140℃の範囲内の値とすることが好ましく、100〜120℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、第2の基材のガラス転移温度は、第1の基材の場合と同様であるが、DSC(Differential Scanning Calorimeter)やDTA(Differential Thermal Analysis)等を用いて、フィルム状態で測定することができる。
また、このような第2の基材の種類としては、上述した第1の基材の種類と同様であっても良いが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリノルボルネン、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、エチレン−メタアクリル酸コポリマー、塩化ビニル、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテルサルフォンなどの樹脂からなる樹脂フィルムが好ましく挙げられる。
特に、第2の基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリフェニレンサルファイドフィルムであれば、耐熱工程用粘着シートにおいて、所定の耐熱性やフレキシブル性が得られるばかりか、透明性にも優れていることから、好ましい樹脂フィルムである。
また、これらの第2の基材であれば、第2の粘着剤層を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物との密着性にも優れていることから、例えば、有機トランジスタ等の製造工程において、ガラス基板等に対する易剥離性を有効に維持することができるためである。
また、第2の基材の厚さについても、特に制限されるものではないが、通常、1〜1,000μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる第2の基材の厚さが1μm未満の値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成した場合に、平滑性や耐熱性、あるいは、取り扱い性等が著しく低下する場合があるためである。また、ガラス基板等に貼付した状態で、ハンダリフロー処理等の高温処理を実施した場合に、耐ブリスター性が低下し、いわゆる膨れが生じたりする場合があるためである。
一方、かかる第2の基材の厚さが1000μmを超えた値になると、所定の耐熱工程用粘着シートを構成した場合に、フレキシブル性や取り扱い性等が著しく低下したり、あるいはコストが高くなって、経済的に不利となったりする場合があるためである。
したがって、第2の基材の厚さを10〜100μmの範囲内の値とすることがより好ましく、20〜50μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.用途
第1の実施形態である耐熱工程用粘着シート10の用途として、図2(a)〜(c)に示すように、有機トランジスタ50の製造プロセスへの応用が挙げられる。
すなわち、図2(a)に示すように、例えば、ガラス基板20の上に、耐熱工程用粘着シート10を貼付する。
その際、第2の粘着剤層18を介して、ガラス基板20の上に、耐熱工程用粘着シート10を貼付する。
次いで、図2(b)に示すように、耐熱工程用粘着シート10の第1の基材12の上に、平坦化層22を設けた後、アルミニウム蒸着法及びフォトリソグラフィ法等を併用して、平坦化層22の上に、ゲート電極24、ゲート絶縁膜26、ソース28やドレイン30を形成する。
さらに、フォトリソグラフィ法等を用いて、有機半導体分離層32を形成した後、有機半導体材料としてのペンタセン等を用いて、有機半導体蒸着層34を形成する。
最後に、図2(c)に示すように、第1の基材12と、第1の粘着剤層14との間で剥離させる。
したがって、第1の基材12の上に形成された有機トランジスタ50を、ガラス基板20から剥離して、半導体製品として取り出すことができる。
すなわち、第1の実施形態である耐熱工程用粘着シート10であれば、150℃以上の高温処理を実施した場合であっても、ガラス基板等との間で、膨れが発生せず、かつ、易剥離性を維持することができる。
そして、有機トランジスタ50の製造時間を短縮化できるとともに、製造上の歩留まりについても、極めて高くすることができる。
なお、所望により、後工程において、第1の基材12と、有機トランジスタ50とを剥離すれば、得られた有機トランジスタ50を、半導体製品として、各種用途に適用することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備えてなる、耐熱工程用粘着シートの製造方法である。
そして、シリル化ウレタン粘着剤組成物が、少なくとも(A)成分としての末端シリル基ポリマーを含んでおり、当該(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、主鎖の両末端に、下記(1)で表される加水分解性シリル基を有しており、第2の粘着剤層の透湿度を100/Hrs以上の値としてある。
そしてさらに、下記工程(1)〜(4)を順次に含むことを特徴とする耐熱工程用粘着シートの製造方法である。
(1)第2の基材の片面に、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した、第2の粘着剤層を形成する工程
(2)第2の基材のもう一方の片面に、エネルギー線硬化型粘着剤組成物を塗布する工程
(3)エネルギー線硬化型粘着剤組成物の表面に、第1の基材を積層する工程
(4)エネルギー線硬化型粘着剤組成物に対して、エネルギー線を照射し、第1の粘着剤層を形成する工程
なお、上述した工程(3)と、工程(4)の実施順序は、逆であっても良い。
したがって、そのような場合、工程(1)、工程(2)、工程(4)、及び工程(3)の順序で、耐熱工程用粘着シートを製造することになる。より具体的には、工程(3)において、工程(4)のエネルギー線照射により形成した第1の粘着剤層の表面に、第1の基材を積層する工程になる。
(一般式(1)中、X1及びX2は独立しており、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
1.工程(1)(第2の粘着剤層の形成工程)
工程(1)は、第2の粘着剤組成物であるシリル化ウレタン粘着剤組成物を準備し、それを所定のガラス転移温度(80℃以上)を有する第2の基材の一面に積層して、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した、第2の粘着剤層を形成する工程である。
より具体的には、例えば、(A)成分である末端シリル基ポリマーを、所望により希釈溶剤で希釈し、撹拌下、(B)成分としての粘着付与剤を添加して、均一な混合液とすることが好ましい。
次いで、得られた混合液に対し、(C)成分やその他の添加剤を添加した後、均一になるまで撹拌しつつ、所望の粘度になるように、必要に応じて希釈溶剤をさらに加えることにより、シリル化ウレタン粘着剤組成物の溶液を得ることが好ましい。
なお、各成分の詳細及び配合量、さらには、第2の基材等については、第1の実施形態で既に記載した通りであるため、再度の説明を省略する。
そして、かかるシリル化ウレタン粘着剤組成物を、第2の基材の一面に塗布する方法としては、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を用いることができ、一旦、塗布層(塗膜)を形成した後、加熱乾燥させることが好ましい。
このとき、かかるシリル化ウレタン粘着剤組成物の加熱乾燥条件としては、通常、50〜150℃、10秒〜10分の範囲内の値とすることが好ましい。
また、かかるシリル化ウレタン粘着剤組成物の硬化は、上述した乾燥工程と、シーズニング工程とを通して行われることが好ましい。
ここで、かかるシーズニング工程の条件としては、シリル化ウレタン粘着剤組成物の塗布層や第2の基材にダメージを与えることなく、かつ、均一に硬化させる観点から、硬化温度を20〜50℃の範囲内の値とすることが好ましく、23〜30℃の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、シーズニング工程の湿度としては、30〜75%RHの範囲内の値とすることが好ましく、45〜65%RHの範囲内の値とすることがより好ましい。
2.工程(2)(エネルギー線硬化型粘着剤組成物の塗布工程)
工程(2)は、第2の基材における、シリル化ウレタン粘着剤組成物を塗布した側(A面側と称する場合がある。)と反対側の面(B面側と称する場合がある。)に、エネルギー線硬化型粘着剤組成物を塗布する工程である。
また、かかるエネルギー線硬化型粘着剤組成物を、第2の基材の所定面(A面側)に塗布する方法としては、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を用いることができ、一旦、塗布層を形成した後、乾燥させることが好ましい。
このとき、塗布層の厚さを、乾燥後に得られる粘着剤層の所定厚さとなるように適宜調整することが好ましい。
また、乾燥条件としては、通常、50〜150℃で、10秒〜10分の範囲内とすることが好ましい。
3.工程(3)(第1の基材の積層工程)
工程(3)は、第2の基材の上に塗布したエネルギー線硬化型粘着剤組成物の表面に、所定のガラス転移温度(120℃以上)を有する第1の基材を積層する工程である。
したがって、ラミネーター等を用いて、エネルギー線硬化型粘着剤組成物の表面に、第1の基材として、例えば、PENフィルムを積層することが好ましい。
なお、上述したように、工程(3)を、後述する工程(4)の後に実施してもよい。したがって、そのような場合、工程(3)において、工程(4)で形成した第1の粘着剤層の表面に、第1の基材を積層することになる。
4.工程(4)(第1の粘着剤層の形成工程)
工程(4)は、第1の粘着剤組成物であるエネルギー線硬化型粘着剤組成物に対して、エネルギー線を照射し、第1の粘着剤層を形成する工程である。
すなわち、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に対して、エネルギー線を照射するに際して、一例として、紫外線照射装置を用い、照度100〜400mW/cm2、光量100〜500mJ/cm2の条件とすることが好ましい。
そして、エネルギー線硬化型粘着剤組成物の一つである紫外硬化線粘着剤組成物に対して、紫外線を照射し、第1の粘着剤層を形成することが好ましい。
なお、かかる紫外線等のエネルギー線の照射は、第1の基材を通して実施してもよく、あるいは、第2の基材及び第2の粘着剤層を通して実施してもよい。
5.その他の工程(第2の粘着剤層のシーズニング処理)
上述した工程(4)の前に、その他の工程として、第2の粘着剤層のシーズニング処理を実施することが好ましい。
すなわち、上述した工程(4)において、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に対して、エネルギー線を照射する前に、第2の基材の片面に積層してなるシリル化ウレタン粘着剤組成物の塗布層につき、シーズニング処理を実施することが好ましい。
したがって、一例として、20〜40℃、30〜50%RHの環境下に、1〜20日間放置(シーズニング)し、第2の粘着剤層を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物の反応を、十分進めることが好ましい。
以下、実施例を参照して、本発明の耐熱工程用粘着シートについて、さらに具体的に説明する。
但し、言うまでもなく、本発明の範囲は、特に理由なく、これらの実施例等の記載によって限定されるものではない。
[実施例1]
1.第1の粘着剤組成物(エネルギー線硬化型粘着剤)の作成
窒素雰囲気下において、攪拌機、コンデンサー、温度計、及び窒素導入管を取り付け、窒素置換した反応装置内に、n−ブチルアクリレート50重量部、メチルメタクリレート30重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20重量部とからなるモノマー成分100重量部と、溶媒としての所定量の酢酸エチルを収容し、さらに、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.25重量部を配合し、均一になるまで攪拌した。
次いで、反応装置内において、溶媒を還流させながら、60℃、24時間の条件で、モノマー成分を溶液重合反応させ、重量平均分子量が40万のアクリル系ポリマーを含んでなるアクリル系ポリマー溶液(固形分濃度:40重量%)を得た。
次いで、得られたアクリル系ポリマー溶液に、所定量のメチルエチルケトンをさらに加えて希釈し、その固形分濃度を35重量%に調整した。
次いで、反応装置内に、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを12重量部、ジブチルスズジラウレートを0.13重量部添加し、50℃、12時間の条件で反応させて、メタクリロイル基が付加されたアクリル酸エステルコポリマーを含むポリマー溶液を得た。
その後、得られたポリマー溶液に対して、ポリイソシアナート系架橋剤(東ソー(株)製、コロネートL、固形分75重量%)を0.25重量部、光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184)を3.5重量部添加し、溶液状態のエネルギー線硬化型粘着剤組成物A(UV粘着剤Aと称する場合がある。)を得た。
2.第2の粘着剤組成物(シリル化ウレタン粘着剤)の作成
(1)シリル化剤の準備
撹拌機付きの反応容器内に、N−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン100重量部、アクリル酸メチル83.5重量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら、80℃、10時間の加熱条件で反応させて、シリル化剤を得た。
(2)ウレタンプレポリマーの準備
別の撹拌機付きの反応容器内に、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子(株)製、PML S4015、重量平均分子量:15,000)100重量部、イソホロンジイソシアネート2.46重量部(NCO/OH比=1.7)、ジブチルスズジラウレート0.005重量部を仕込み、窒素雰囲気下、撹拌しながら、85℃、7時間の条件で加熱反応させて、所定ウレタンプレポリマーを得た。
(3)末端シリル基ポリマー(シリル化ウレタンポリマー)の合成
次いで、得られたウレタンプレポリマー100重量部に対し、得られたシリル化剤としてのシラン化合物4.21重量部を添加し、窒素雰囲気下にて、撹拌しながら、80℃、1時間の条件で反応させ、(A)成分としての末端シリル基ポリマー(シリル化ウレタンポリマー)を得た。
このとき、赤外分光光度計(FT−IR)により、イソシアネート基の吸収ピーク(2265cm-1)の消失具合を測定し、それにより反応の進行程度を確認した。
なお、シリル化剤の原材料をN−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランとしたことにより、得られた末端シリル基ポリマーには、2官能の末端シリル基が導入された。
さらに、得られた(A)成分としての末端シリル基ポリマーは、主鎖であるポリオキシプロピレンの両末端に、下記式(9)で表わされる末端部分を有する重量平均分子量40,000の両末端シリル基ポリマーであった。
すなわち、(A)成分の重量平均分子量につき、ゲル浸透クロマトグラフ装置(東ソー(株)製、製品名:HLC−8020)を用いて、下記の条件下で測定し、標準ポリスチレン換算にて測定した値を用いた。
(測定条件)
・カラム:「TSK guard column HXL−H」「TSK gel GMHXL(×2)」「TSK gel G2000HXL」(いずれも東ソー(株)製)を順次連結したもの
・カラム温度:40℃
・展開溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1.0mL/min
(4)シリル化ウレタン粘着剤組成物の作成
次いで、得られた(A)成分としての末端シリル基ポリマー100重量部に対し、溶媒としての酢酸エチルを100重量部、(C)成分である触媒としての三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体を0.12重量部、(D)成分である架橋助剤としての3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製、KBM−903)を0.4重量部、それぞれ添加し、さらに均一になるまで撹拌して、第2の粘着剤組成物として、シリル化ウレタン粘着剤組成物A(シリル化ウレタンAと称する。)を得た。
3.第1の粘着剤組成物及び第2の粘着剤組成物の塗布
次いで、得られた第2の粘着剤組成物(シリル化ウレタンA)を、第2の基材として、厚さ50μmのポリエステルフィルム(東レ(株)製、ルミラーT60、ガラス転移温度110℃)に対し、ナイフコーター法を用いて、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布した後、100℃、1分間の条件で加熱処理し、第2の粘着剤層を備えた積層体とした。
次いで、得られた第1の粘着剤組成物(UV粘着剤A)を、積層体における第2の粘着剤組成物を塗布した側(A面側)と、反対側(B面側)のポリエステルフィルムの表面に、ナイフコーター法を用いて、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布した。
その後、100℃、1分間の条件で加熱処理し、第1の粘着剤層等を備えた両面粘着シートとした。
4.シーズニング工程
次いで、得られた両面粘着シートの両面に、厚さ50μmのポリエステル製剥離シートを貼付した。
その状態で、23℃、50%RHの環境下に、14日間放置(シーズニング)し、第2の粘着剤層を構成するシリル化ウレタン粘着剤組成物の反応を十分にすすめた。
5.工程(4)(第1の粘着剤層の形成工程)
次いで、第1の粘着剤組成物(UV粘着剤A)の側に貼付したポリエステル製剥離シートを剥がした後、第1の粘着剤組成物の塗布層に対して、第1の基材として、ポリエチレン2,6−ナフタレートフィルム(PENフィルム、帝人(株)製、テオネックス、厚さ:25μm、ガラス転移温度:120℃)を積層した。
次いで、第2の粘着剤組成物(シリル化ウレタンA)の側に貼付したポリエステル製剥離シートを剥がした後、第2の粘着剤層を介して、ガラス板に貼付した後、PENフィルム側から、紫外線照射(リンテック(株)製、装置名Adwill RAD−2000m/8を使用、照度310mW/cm2、光量300mJ/cm2)を行い、第1の粘着剤組成物の塗布層を紫外線硬化させ、実施例1の耐熱工程用粘着シートとした。
6.評価
(1)透湿度測定
別途、第2の粘着剤層(シリル化ウレタンA)の単独フィルムを作成した。
次いで、かかる第2の粘着剤層の単独フィルムを、2枚のポリエステルメッシュ(NBCメッシュテック製、EX−screen 79−055/200PW)で挟み込んだ評価サンプルを作成した。
この評価サンプルの透湿度を、カップ法(JIS Z0208)に準拠して測定し、第2の粘着剤層の透湿度とした。
(2)耐ブリスター性の評価
ガラス板に貼付した状態の耐熱工程用粘着シートを、150℃のオーブン中に、1時間放置し、その外観変化を目視観察し、下記基準に準じて、耐ブリスター性の評価を実施した。なお、図3(a)に、耐ブリスター性の評価に供した耐熱工程用粘着シートの外観(写真)を示す。
○:膨れが全く観察されない。
△:膨れがわずかに観察される。
×:顕著な膨れが観察される。
(3)耐薬品評価
ガラス板に貼付した状態の、耐熱工程用粘着シートを、ガラスビーカ容器内に収容した100gのイソプロピルアルコール(IPA)に浸漬した状態で、超音波装置(周波数:40Hz)を用いて、10分間超音波を照射した。
その後、耐熱工程用粘着シートの外観変化を目視観察し、下記基準に準じて、耐薬品評価を実施した。
○:浮きが全く観察されない。
△:浮きが一部観察され、IPAの侵入も一部観察される。
×:顕著な浮きが観察され、IPAの侵入も明確に観察される。
(4)剥離性評価
ガラス板に貼付した状態の耐熱工程用粘着シートを、150℃のオーブン中に、1時間載置した。
次いで、当該耐熱工程用粘着シートをオーブンから取り出し、室温になるのを待った後、PENフィルムを剥離して、以下の基準に準じて、剥離性評価を行った。
○:きっかけをつくると容易に剥離できる。
×:きっかけをつくっても容易に剥離できず、PENフィルムを屈曲させながらでなければ、剥離できない。
[実施例2]
実施例2では、第1の粘着剤組成物を構成するUV粘着剤Aの代わりに、UV粘着剤Bを作成して用いた以外は、実施例1と同様に、耐熱工程用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、窒素雰囲気下において、攪拌機、コンデンサー、温度計、及び窒素導入管を取り付け、窒素置換した反応装置内に、n−ブチルアクリレート95重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部とからなるモノマー成分100重量部と、溶媒としての所定量の酢酸エチル/トルエンからなる混合溶液(混合比率:50/50)とを収容し、さらに、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.1重量部を配合し、均一になるまで攪拌した。
次いで、反応装置内において、溶媒を還流させながら、65℃、17時間の条件で、モノマー成分を溶液重合させて、重量平均分子量が68万のアクリル系ポリマーを含んでなるアクリル系ポリマー溶液(固形分濃度:30重量%)を得た。
次いで、反応装置内のアクリル系ポリマー溶液に対して、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを6.7重量部、ジブチルチンジラウレート0.004重量部をそれぞれ添加し、室温で6時間、混合撹拌した。
その後、40℃、18時間の条件で、撹拌しながら反応させて、メタクリロイル基を付加したアクリル系ポリマーとした。
最後に、得られたメタクリロイル基を付加したアクリル系ポリマー100重量部に対して、炭酸エステル構造を有するエネルギー線硬化性ウレタンアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、紫光UV−3210EA、重量平均分子量10,000)15重量部と、光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184)1.5重量部と、架橋剤としてXDI系ポリイソシアナート化合物(綜研化学社製、TD−75)0.5重量部を、それぞれ添加し、エネルギー線硬化型粘着剤組成物B(UV粘着剤B)を得た。
その結果、表1に示すように、実施例2の耐熱工程用粘着シートは、所定構成を満足することから、耐ブリスター性、耐薬品性、及び剥離性の評価において、それぞれ良好な結果が得られた。
[比較例1]
比較例1では、第2の粘着剤層を構成するシリル化ウレタンAの代わりに、アクリル粘着剤Aに変えたほかは、実施例1と同様に耐熱工程用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、窒素雰囲気下において、攪拌機、コンデンサー、温度計、及び窒素導入管を取り付け、窒素置換した反応装置内に、n-ブチルアクリレート90重量部及びアクリル酸10重量部からなるモノマー成分100重量部と、溶媒としての所定量の酢酸エチルとを収容した。
次いで、反応装置内に、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.25重量部を収容し、均一になるまで攪拌した。
次いで、反応装置内の酢酸エチル中において、60℃、24時間の条件で、溶液重合反応させて、重量平均分子量が40万のアクリル系ポリマーを含んでなるアクリル系ポリマー溶液(固形分濃度:40重量%)を得た。
次いで、得られたアクリル系ポリマー溶液に対して、ポリイソシアナート系架橋剤(東ソー(株)製、コロネートL、固形分75重量%)を1.2重量部添加して、アクリル粘着剤Aを得て、それを用いた。
その結果、表1に示すように、比較例1の耐熱工程用粘着シートは、第2の粘着剤層が、透湿度が所定値未満であるアクリル粘着剤Aから構成されている等の理由によって、耐ブリスター性に問題があることが明らかになった。
なお、図3(b)に、耐ブリスター性の評価に供した耐熱工程用粘着シートの外観(写真)を示す。
[比較例2]
比較例2では、第2の粘着剤層を構成するシリル化ウレタンAの代わりに、アクリル粘着剤Bに変えたほかは、実施例1と同様に耐熱工程用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、アクリル粘着剤Bを、ポリイソシアナート系架橋剤(東ソー(株)製、コロネートL、固形分75重量%)1.2重量部の代わりに、アルミキレート系架橋剤(綜研化学社製、M−5A、固形分5重量%)4重量部を用いて得た以外は、アクリル粘着剤Aと同様に作成し、当該アクリル粘着剤Bを使用した。
その結果、表1に示すように、比較例2の耐熱工程用粘着シートは、第2の粘着剤層が、透湿度が所定値未満であるアクリル粘着剤Bから構成されている等の理由によって、耐ブリスター性に問題があることが明らかになった。
なお、図3(c)に、耐ブリスター性の評価に供した耐熱工程用粘着シートの外観(写真)を示す。
[比較例3]
比較例3では、第2の粘着剤層を構成する、シリル化ウレタンAの代わりに、透湿度が所定値未満であるシリル化ウレタンBに変えたほかは、実施例1と同様に耐熱工程用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、上述した第2の粘着剤組成物に対して、テルペンフェノール系粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製、TH130)100重量部を添加して、透湿度が18(g/m2/Hrs)のシリル化ウレタンBを作成した以外は、シリル化ウレタンAと同様に作成し、使用した。
その結果、表1に示すように、比較例3の耐熱工程用粘着シートは、第2の粘着剤層が、透湿度が所定値未満であるシリル化ウレタンBから構成されている等の理由によって、耐ブリスター性に問題があることが明らかになった。
なお、図3(d)に、耐ブリスター性の評価に供した耐熱工程用粘着シートの外観(写真)を示す。
[比較例4]
比較例4では、第1の粘着剤層を構成するUV粘着剤Aの代わりに、上述したアクリル粘着剤Aに変えたほかは、実施例1と同様に耐熱工程用粘着シートを製造し、評価した。
その結果、表1に示すように、比較例4の耐熱工程用粘着シートは、第1の粘着剤層が、アクリル粘着剤Aから構成されている等の理由によって、耐ブリスター性や剥離性に、それぞれ問題があることが明らかになった。
[比較例5]
比較例5では、第1の粘着剤層を構成するUV粘着剤Aの代わりに、上述したシリル化ウレタンAに変えたほかは、実施例1と同様に耐熱工程用粘着シートを製造し、評価した。
その結果、表1に示すように、比較例5の耐熱工程用粘着シートは、第1の粘着剤層が、シリル化ウレタンAから構成されている等の理由によって、剥離性に、問題があることが明らかになった。
以上、詳述したように、本発明によれば、所定の第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、所定の第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備え、かつ、第2の粘着剤層の構成や透湿度を所定範囲に調整することによって、所定温度以上でハンダリフロー処理や有機トランジスタの製造等を実施した場合であっても、膨れが発生せず、かつ、良好な易剥離性等を維持する耐熱工程用粘着シートが得られるようになった。
したがって、例えば、150℃以上の高温処理を行った場合であっても、膨れが発生せず、かつ、良好な易剥離性等を維持する耐熱工程用粘着シート及び、そのような耐熱工程用粘着シートの効率的な製造方法を提供することができる。
すなわち、本発明の耐熱工程用粘着シート等によれば、耐熱工程用粘着シート等における耐熱性の向上、特に、ハンダリフロー処理や有機トランジスタの製造プロセス等において、所定製品の歩留まり向上等へ寄与することが期待される。
10:耐熱工程用粘着シート
12、12´:第1の基材
14:第1の粘着剤層
16:第2の基材
18、18´:第2の粘着剤層
19:剥離フィルム
20:ガラス基板
50:有機トランジスタ

Claims (8)

  1. ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備えてなる、耐熱工程用粘着シートであって、
    前記シリル化ウレタン粘着剤組成物が、少なくとも(A)成分としての末端シリル基ポリマーを含んでおり、
    前記(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、
    主鎖の両末端に、下記(1)で表される加水分解性シリル基を有しており、
    かつ、前記第2の粘着剤層の透湿度を100g/m2/Hrs以上の値とすることを特徴とする耐熱工程用粘着シート。
    (一般式(1)中、X1及びX2は独立しており、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
  2. 前記シリル化ウレタン粘着剤組成物が、(B)成分として、粘着付与剤を含んでおり、当該粘着付与剤の配合量を、前記(A)成分100重量部に対して、50重量部未満の値とすることを特徴とする請求項1に記載の耐熱工程用粘着シート。
  3. 前記シリル化ウレタン粘着剤組成物が、(C)成分として、(A)成分を硬化させる硬化触媒を含むとともに、当該硬化触媒が、アルミニウム系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒、ビスマス系触媒及び三フッ化ホウ素系触媒からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱工程用粘着シート。
  4. 前記第1の基材が、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱工程用粘着シート。
  5. 前記第2の基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリフェニレンサルファイドフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐熱工程用粘着シート。
  6. 前記エネルギー線硬化型粘着剤組成物の主成分が、アクリル系ポリマーに対して、(メタ)アクリロイル基を付加してなるエネルギー線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐熱工程用粘着シート。
  7. ガラス転移温度が120℃以上である第1の基材と、エネルギー線硬化型粘着剤組成物に由来した第1の粘着剤層と、ガラス転移温度が80℃以上である第2の基材と、シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した第2の粘着剤層と、を順次に備えてなる、耐熱工程用粘着シートの製造方法であって、
    前記シリル化ウレタン粘着剤組成物が、少なくとも(A)成分としての末端シリル基ポリマーを含んでおり、
    前記(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部又は側鎖にウレタン結合及び尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、
    主鎖の両末端に、下記(1)で表される加水分解性シリル基を有しており、
    前記第2の粘着剤層の透湿度を100g/m2/Hrs以上の値としてあり、
    かつ、下記工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする耐熱工程用粘着シートの製造方法。
    (1)前記第2の基材の片面に、前記シリル化ウレタン粘着剤組成物に由来した、前記第2の粘着剤層を形成する工程
    (2)前記第2の基材のもう一方の片面に、前記エネルギー線硬化型粘着剤組成物を塗布する工程
    (3)前記エネルギー線硬化型粘着剤組成物の表面に、前記第1の基材を積層する工程
    (4)前記エネルギー線硬化型粘着剤組成物に対して、エネルギー線を照射し、前記第1の粘着剤層を形成する工程
    (一般式(1)中、X1及びX2は独立しており、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
  8. 前記第1の基材が、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項7に記載の耐熱工程用粘着シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020122046A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 アサヒ・ドリーム・クリエイト株式会社 微粘着ボード

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