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JP2018044085A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物 Download PDF

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JP2018044085A
JP2018044085A JP2016180568A JP2016180568A JP2018044085A JP 2018044085 A JP2018044085 A JP 2018044085A JP 2016180568 A JP2016180568 A JP 2016180568A JP 2016180568 A JP2016180568 A JP 2016180568A JP 2018044085 A JP2018044085 A JP 2018044085A
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Abstract

【課題】低温耐衝撃性や引張特性等に優れ、エアバッグ収納カバーに用いるために必要な射出成形性や、車窓まわり部品又は自動車内装表皮に用いるために必要な押出成形性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供する。【解決手段】少なくとも下記成分(B)及び下記化合物(C)を含有する熱可塑性エラストマー組成物。成分(B):エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体化合物(C):パーオキシジカーボネート【選択図】なし

Description

本発明は、低温耐衝撃性、引張特性、成形性等に優れた熱可塑性エラストマー組成物と、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた射出成形体及び押出成形体に関する。本発明の射出成形体は、エアバッグ収納カバーとして好適であり、本発明の押出成形体は、車窓まわり部品、自動車内装表皮として好適である。
自動車用エアバッグシステムは自動車等の衝突の際に運転手や搭乗者を保護するシステムであり、衝突の際の衝撃を感知する衝突感知装置と、この衝突感知装置の衝突の感知に応じてエアバッグを膨張させるように作動するエアバッグ装置とを有する。エアバッグ装置は、ステアリングホイール、助手席前方のインストルメントパネル、運転席及び助手席のシート、フロント及びサイドピラー等に設置される。
エアバッグ装置におけるエアバッグ収納カバーには、低温から高温までの幅広い温度範囲において設計通りに開裂するように、その構造や材質において種々の提案がなされている。
従来、エアバッグ収納カバー向けの材料としては例えば、特許文献1には、プロピレン系オレフィン樹脂と有機過酸化物等の架橋剤を含む架橋ポリオレフィン熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。また、特許文献2には、成分(A):プロピレン系重合体100質量部に対し、成分(B):エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体のブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体を10〜300質量部含む熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。
特許文献1には、架橋剤としての例示に、本発明で用いる化合物(C)のパーオキシジカーボネートの記載はないが、特許文献3には、パーオキシジカーボネートをポリプロピレンと混合し、この混合物を加熱することにより、ポリプロピレンの溶融強度を増強する方法が提案されている。
国際公開WO2006/070179 国際公開WO2014/046139 特表2001−524565
近年、安全性の強化、設計の自由度等の観点から、エアバッグ収納カバー向けの材料として、低温耐衝撃性や引張特性等がより一層強化された材料の開発が望まれている。
しかしながら、本発明者の詳細な検討によれば、前記特許文献1,2に記載されているような従来のエアバッグ収納カバー向けの材料では、低温耐衝撃性や引張特性等が不十分であることが見出された。
本発明の技術課題は、低温耐衝撃性や引張特性等に優れ、エアバッグ収納カバーに用いるために必要な射出成形性や、車窓まわり部品又は自動車内装表皮に用いるために必要な押出成形性にも優れた熱可塑性エラストマー組成物と、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた射出成形体及び押出成形体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に、架橋剤として特定のパーオキシジカーボネートを配合することにより、架橋により低温耐衝撃性等が向上し、上記課題を解決することができることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明の要旨は以下の[1]〜[11]に存する。
[1] 少なくとも下記成分(B)及び下記化合物(C)を含有する熱可塑性エラストマー組成物。
成分(B):エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体
化合物(C):パーオキシジカーボネート
[2] 化合物(C)を、成分(B)の100質量部に対し、0.01〜10質量部含む、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 更に、成分(A)として、プロピレン単位含有量が85〜100質量%のプロピレン系重合体を含む、[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[4] 成分(B)の密度が0.880g/cm以下である、[1]ないし[3]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[5] 化合物(C)が、下記一般式(1)で表される化合物である、[1]ないし[4]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
−OC(O)OOC(O)O−R …(1)
(一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、以下の基から選ばれる基である。
CH、2−i−CO−C、CCH(CH)、4−CH−C、ClCC(CH、C15、c−C11CH、3−t−C−C、ClSi(CH、C、CHCH(OCH)CHCH、COCHCH、CCH、z−C17CH=CH(CH、2−CH−C、(CHCHCHCH(CH)、3、4−di−CH−C、ClC、CHCH(Cl)、ClCH、[COC(O)]CH(CH)、3,5−di−CH−C、C17、C、C1837、2−オクソ−1,3−ジオクソラン−4−CH、CCH(Cl)CH、4−CHO−C、i−C、CHSOCHCH、C1225、CCH(Cl)CH、HC=CHC(O)OCHCH、4−NO−C、C、C1021、CCH(C)CH、HC=CHCH、2−Cl−c−C10、HC=C(CH)CH、c−C11、ClCHCH、4−[C−N=N]−CCH、C1633、1−ナフチル、4−t−C−C10、2、4、5−tri−Cl−C、Cl(CH、C1429、9−フルオレニル、4−NO−CCH、2−i−C−C、CHOCHCH、HC=C(CH)、3−CH−C、BrCHCH、3−CH−5−i−C−C、BrCCH、COCHCH、4−CHOC(O)−C、HC=CH、i−C、2−CCH(CH)−C、ClCCH、C11、c−C1223、4−t−C−C、C13、C、CHOCHCH、C13CH(CH)、CHOC(CHCHCH、COCHCH、CHOCHCH(CH)、2−i−C−5−CH−c−C、CCCHCH、t−C、(CHCCH
ここで、i=イソ、t=ターシャリー、z=シス、及びc=サイクリックである。C、C、C、Cはベンゼン環である。)
[6] 成分(A)が、エチレン・プロピレンブロック共重合体、エチレン・プロピレンランダム共重合体、及びポリプロピレンのいずれか1種又は2種以上である、[3]ないし[5]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[7] メルトフローレート(230℃、21.2N(ISO 1133))が0.1〜150g/10分である、[1]ないし[6]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[8] [1]ないし[7]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いた射出成形体。
[9] エアバッグ収納カバーである、[8]に記載の射出成形体。
[10] [1]ないし[7]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いた押出成形体。
[11] 車窓まわり部品又は自動車内装表皮である、[10]に記載の押出成形体。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、低温耐衝撃性や引張特性等に優れ、エアバッグ収納カバーに用いるために必要な射出成形性や、車窓まわり部品又は自動車内装表皮に用いるために必要な押出成形性にも優れる。
このため、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の射出成形体として、低温から高温までの幅広い温度領域で展開性能に優れたエアバッグ収納カバーを提供することができる。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の押出成形体として、車窓まわり部品又は自動車内装表皮を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
[熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、少なくとも下記成分(B)及び下記化合物(C)を含有し、好ましくは更に下記成分(A)を含有するものである。
成分(A):プロピレン単位含有量が85〜100質量%のプロピレン系重合体
成分(B):エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体
化合物(C):パーオキシジカーボネート
<作用機構>
成分(B)は、エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体であることにより、高温強度、低温耐衝撃性に優れる。このような成分(B)に架橋剤として化合物(C)のパーオキシジカーボネートを配合することで、ゴムの架橋効果によって、柔軟性を向上させて、低温衝撃性を向上させることができる。
即ち、パーオキシジカーボネートは、従来の架橋熱可塑性エラストマー組成物に架橋剤として配合されている2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物に比べて樹脂に対する分解作用が極めて少なく、エラストマーに対する架橋効果が大きいため、樹脂の機械的特性を損なうことなく、その架橋効果によって、柔軟性を向上させて、低温衝撃性を向上させることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が更に成分(A)のプロピレン系重合体を含むことで、成形性や得られる成形体の強度、剛性、外観等を良好なものとすることができる。
<成分(A)>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、好ましくは成分(A)として、プロピレン単位の含有量が85〜100質量%のプロピレン系重合体を含む。本発明の熱可塑性エラストマーが、このような成分(A)を含むことにより、射出成形性、押出成形性が向上し、得られる成形体の強度、剛性、外観等を良好なものとすることができる。
成分(A)のプロピレン系重合体としては、プロピレンの単独重合体(ポリプロピレン)であってもよいし、プロピレン単位に加え、エチレン単位、エチレン及びプロピレン以外のα−オレフィン単位を含有するプロピレン・(エチレン及び/又はα−オレフィン)共重合体であってもよいし、また、プロピレン系ブロック共重合体であってもよい。また、エチレン及びα−オレフィン以外の単量体単位を含有するものであってもよい。
成分(A)がα−オレフィン単位を有するプロピレン系共重合体である場合、エチレン及びプロピレン以外のα−オレフィン単位としては、炭素数4〜20のα−オレフィンを挙げることができる。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、好ましくは炭素数4〜10のα−オレフィンであり、より好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
成分(A)のプロピレン系重合体としては、より具体的には、プロピレン単独重合体(ポリプロピレン)、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・エチレン・1−オクテン共重合体等のエチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種の単量体とプロピレンとの共重合体が挙げられる。また、プロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体成分(A1)と、エチレン・プロピレン共重合体成分(A2)からなるプロピレン系重合体、好ましくは第1工程でプロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体等を例示することができる。これらの中でも特に、成分(A)としては、低温耐衝撃性及び高温強度の観点から、ポリプロピレン、或いは第1工程でプロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体であることが好ましい。
成分(A)のプロピレン系重合体のプロピレン単位含有量は、成分(A)全体に対し、好ましくは85〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%である。成分(A)のプロピレン単位の含有量が前記下限値以上であることにより、耐熱性及び剛性が良好となる傾向にある。なお、成分(A)中のプロピレン単位含有量は、赤外分光法により求めることができる。
成分(A)が、プロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体成分(A1)と、エチレン・プロピレン共重合体成分(A2)からなるプロピレン系重合体、好ましくは第1工程でプロピレン単位含有量が90〜100質量%であるプロピレン系重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体である場合、成分(A)は、成分(A1)と成分(A2)との合計量に対し、成分(A1)を60〜95質量%含有することが好ましい。成分(A)中の成分(A1)の含有量が上記下限よりも少ないと力学強度、剛性が低下する傾向があり、上記上限よりも多いと成分(A2)を含むことによる耐衝撃性の向上効果を十分に得ることができなくなる。成分(A)中の成分(A1)の含有量は、より好ましくは65質量%以上、更に好ましくは70質量%で、より好ましくは99質量%以下である。
なお、成分(A2)のエチレン・プロピレン共重合体のエチレン単位は、前述の成分(A)の好ましいプロピレン単位含有量を満たす程度であればよいが、通常20〜80質量%程度である。
成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重21.2N)は、限定されないが、通常0.1g/分以上であり、成形体の外観の観点から、好ましくは10g/10分以上であり、より好ましくは20g/10分以上であり、更に好ましくは30g/10分以上である。また、成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重21.2N)は、通常、200g/10分以下であり、引張り強度の観点から、好ましくは150g/10分以下であり、更に好ましくは100g/10分以下である。成分(A)のメルトフローレートは、ISO 1133に従って、測定温度230℃、測定荷重21.2Nの条件で測定される。
成分(A)としては、前述のプロピレン系重合体の1種を単独で用いてもよく、単量体組成や物性の異なるものの2種以上を混合して用いてもよいが、2種以上を混合して用いる場合、混合物としての成分(A)が前述のプロピレン単位含有量及びメルトフローレートを満たすことが好ましい。
成分(A)のプロピレン系重合体の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒を用いた重合法を挙げることができる。該重合法には、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等を用いることができ、これらを2種以上組み合わせてもよい。
また、成分(A)は市販の該当品を用いることも可能である。具体的には、下記に挙げる製造者等から調達可能であり、適宜選択することができる。入手可能な市販品としては、プライムポリマー社のPrim Polypro(登録商標)、住友化学社の住友ノーブレン(登録商標)、サンアロマー社のポリプロピレンブロックコポリマー、日本ポリプロ社のノバテック(登録商標)PP、LyondellBasell社のMoplen(登録商標)、ExxonMobil社のExxonMobil PP、Formosa Plastics社のFormolene(登録商標)、Borealis社のBorealis PP、LG Chemical社のSEETEC PP、A.Schulman社のASI POLYPROPYLENE、INEOS Olefins&Polymers社のINEOS PP、Braskem社のBraskem PP、SAMSUNG TOTAL PETROCHEMICALS社のSumsung Total、Sabic社のSabic(登録商標)PP、TOTAL PETROCHEMICALS社のTOTAL PETROCHEMICALS Polypropylene、SK社のYUPLENE(登録商標)等がある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が成分(A)を含有する場合、熱可塑性エラストマー組成物中の成分(A)の含有量は、成分(B)と成分(A)との合計100質量部に対して10〜90質量部、特に15〜85質量部、とりわけ25〜75質量部であることが好ましい。本発明の熱可塑性エラストマー組成物が成分(A)を含有することで、射出成形性、押出成形性が向上し、得られる成形体の強度、剛性、外観等を良好なものとすることができるが、その含有量が少な過ぎると上記効果を十分に得ることができない。成分(A)の含有量が多過ぎると相対的に他の成分の含有量が少なくなり、低温耐衝撃性、切断時引張強さ、切断時伸び率等が低下する傾向にあることから、成分(A)の含有量は、上記上限以下とすることが好ましい。
<成分(B)>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に含まれる成分(B)は、エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体のブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体である。成分(B)は110〜125℃に結晶融解ピークを有し、かつその結晶融解熱量が20〜60J/gであることが好ましい。ここで、成分(B)において、110〜125℃結晶融解ピークにおける結晶融解熱量が20〜60J/gであることは、成分(B)が、結晶性のエチレンを含む重合体ブロックを有することを表す指標である。また、成分(B)は、エチレンを含む重合体ブロックに基づく結晶性に加え、エチレン・α−オレフィン共重合体のブロックに基づく非晶性を有する。成分(B)がこのような構造を有することにより、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に高温強度及び低温耐衝撃性の効果が付与される。成分(B)の結晶融解熱量は、高温強度の観点から、より好ましくは30J/g以上であり、低温耐衝撃性の観点から、より好ましくは50J/g以下である。
成分(B)における結晶性の重合体ブロックは、エチレンを含むものであり、エチレンに加え他の単量体単位を有していてもよい。他の単量体単位としては1−プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等を例示することができる。好ましくは、1−プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数3〜8のα−オレフィンである。エチレンを含む重合体ブロックは、これらのα−オレフィンは1種のみがエチレンと共重合したものであっても、2種以上がエチレンと共重合したものであってもよい。
ただし、この重合体ブロックが、エチレン以外の他の単量体単位を含有する場合、エチレンの重合体ブロックであることによる結晶性の効果を有効に得る上で、エチレンを含む重合体ブロックのエチレン単位の含有量は20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、35〜95質量%であることが更に好ましく、45〜90質量%であることが特に好ましい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックを構成するα−オレフィンとしては、1−プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられ、好ましくは、1−プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数4〜8のα−オレフィンである。成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックにおけるα−オレフィンは1種のみがエチレンと共重合したものであっても、2種以上がエチレンと共重合したものであってもよい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックのエチレン単位の含有量は、成分(B)全体のエチレン単位の含有量が後述の好適含有量となるような量であることが好ましい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックは、エチレン単位及び上記のα−オレフィン単位に加え、非共役ジエンに基づく単量体単位(非共役ジエン単位)等の他の単量体単位を有していてもよい。該非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロへキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン等が挙げられる。好ましくは、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。
上記のエチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックを含む成分(B)オレフィン系ブロック共重合体のエチレン単位の含有量は、エチレン単位の含有量とα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、40質量%以上80質量%以下であることが好ましい。成分(B)のエチレン単位の含有量は、成分(B)のブロッキングによる融着防止のためには多い方が好ましく、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形したときの低温耐衝撃性の観点では少ない方が好ましい。成分(B)のエチレン単位の含有量は、より好ましくは45質量%以上であり、更に好ましくは60質量%以上である。また、エチレン単位の含有量は、より好ましくは80質量%以下である。
また、成分(B)が非共役ジエン単位等の、エチレン及びα−オレフィン以外の他の単量体単位を有する場合、その含有量は成分(B)全体に対して、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下である。
なお、成分(B)におけるエチレン単位の含有量、α−オレフィン単位の含有量及び非共役ジエン単位等の含有量は、それぞれ赤外分光法により求めることができる。
本発明に用いる成分(B)として具体的には、結晶性エチレンの重合体ブロックと、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体を例示することができる。これらの中でも、成分(B)は、エチレンの重合体ブロックとエチレン・1−オクテン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体であることが好ましい。
成分(B)は結晶性を有するエチレンを含む重合体ブロックを有することに加え、エチレン・α−オレフィン共重合体ブロックによる非晶性を有する。この非晶性はガラス転移温度により表現され、DSC法によるガラス転移温度が好ましくは−50℃以下であり、より好ましくは−55℃以下である。
成分(B)のメルトフローレート(MFR)(測定温度190℃、測定荷重21.2N)は限定されないが、通常、10g/10分以下であり、強度の観点から、好ましくは8g/10分以下であり、より好ましくは5g/10分以下であり、更に好ましくは3g/10分以下である。また、成分(B)のMFRは、通常、0.01g/10分以上であり、流動性の観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.10g/10分以上である。成分(B)のMFRは、ISO 1133に従い、測定温度190℃、測定荷重21.2Nの条件で測定される。
成分(B)の密度は低温耐衝撃性の観点から、好ましくは0.880g/cm以下であり、より好ましくは0.870g/cm以下である。一方、その下限については特に制限されないが、通常0.850g/cm以上である。
成分(B)は、例えば、特表2007−529617号公報、特表2008−537563号公報、特表2008−543978号公報に開示された方法に従って合成することができる。例えば、第1のオレフィン重合触媒と、同等の重合条件下で第1のオレフィン重合触媒によって調製されるポリマーとは化学的性質又は物理的性質が異なるポリマーを調製可能な第2のオレフィン重合触媒と、鎖シャトリング剤と、を組み合わせて得られる混合物又は反応生成物を含む組成物を準備し、上記エチレンとα−オレフィンとを、付加重合条件下で、該組成物と接触させる工程を経て製造することができる。
成分(B)の重合には、好ましくは連続溶液重合法が適用される。連続溶液重合法は、触媒成分、鎖シャトリング剤、モノマー類、ならびに場合により溶媒、補助剤、捕捉剤および重合助剤が反応ゾーンに連続的に供給され、ポリマー生成物はそこから連続的に取り出される。また、ブロックの長さは、前記触媒の比率および種類、鎖シャトリング剤の比率および種類、重合温度等を制御することによって変化させることができる。
なお、ブロック共重合体の合成方法において、その他の条件は特表2007−529617号公報、特表2008−537563号公報、特表2008−543978号公報に開示されている。
成分(B)としては、1種を単独で用いてもよく、単量体組成や物性の異なるものの2種以上を混合して用いてもよいが、2種以上を混合して用いる場合、混合物としてのエチレン単位含有量や物性が上記の好適範囲を満たすことが好ましい。
成分(B)としては、市販の該当品を用いることも可能である。例えばダウ・ケミカル社製Engage(登録商標)−XLTシリーズやINFUSE(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(B)を含むことで、良好な低温耐衝撃性を得ることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は樹脂成分として成分(B)のみを含有するものであってもよいが、得られる成形体の剛性の観点から、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(B)と成分(A)とを、前述の好適範囲で含有することが好ましい。
<化合物(C)>
化合物(C)のパーオキシジカーボネートとしては、好ましくは下記一般式で表される化合物が挙げられる。
−OC(O)OOC(O)O−R …(1)
(一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、以下の基から選ばれる基である。
CH、2−i−CO−C、CCH(CH)、4−CH−C、ClCC(CH、C15、c−C11CH、3−t−C−C、ClSi(CH、C、CHCH(OCH)CHCH、COCHCH、CCH、z−C17CH=CH(CH、2−CH−C、(CHCHCHCH(CH)、3、4−di−CH−C、ClC、CHCH(Cl)、ClCH、[COC(O)]CH(CH)、3,5−di−CH−C、C17、C、C1837、2−オクソ−1,3−ジオクソラン−4−CH、CCH(Cl)CH、4−CHO−C、i−C、CHSOCHCH、C1225、CCH(Cl)CH、HC=CHC(O)OCHCH、4−NO−C、C、C1021、CCH(C)CH、HC=CHCH、2−Cl−c−C10、HC=C(CH)CH、c−C11、ClCHCH、4−[C−N=N]−CCH、C1633、1−ナフチル、4−t−C−C10、2、4、5−tri−Cl−C、Cl(CH、C1429、9−フルオレニル、4−NO−CCH、2−i−C−C、CHOCHCH、HC=C(CH)、3−CH−C、BrCHCH、3−CH−5−i−C−C、BrCCH、COCHCH、4−CHOC(O)−C、HC=CH、i−C、2−CCH(CH)−C、ClCCH、C11、c−C1223、4−t−C−C、C13、C、CHOCHCH、C13CH(CH)、CHOC(CHCHCH、COCHCH、CHOCHCH(CH)、2−i−C−5−CH−c−C、CCCHCH、t−C、(CHCCH
ここで、i=イソ、t=ターシャリー、z=シス、及びc=サイクリックである。C、C、C、Cはベンゼン環である。)
これらのうち、架橋効率の観点から、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート(これらのパーオキシジカーボネートは室温で固体である);及びジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−ブチルパーオキシジカーボネート、ビス(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート(これらのパーオキシジカーボネートは室温で液体である)が挙げられる。これらのうち、特に好ましくはジセチルパーオキシジカーボネートである。
これらの化合物(C)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の化合物(C)の含有量は、成分(B)のオレフィン系ブロック共重合体100質量部に対して0.01〜10質量部、特に0.1〜8質量部、とりわけ0.1〜4質量部であることが好ましい。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が成分(A)を含む場合、本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の化合物(C)の含有量は、成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部、特に0.1〜8質量部、とりわけ0.1〜6質量部であることが好ましい。
化合物(C)の含有量が上記下限以上であることにより、化合物(C)を配合することによる低温耐衝撃性等の効果を十分に得ることができる。ただし、化合物(C)の含有量が上記上限を超えると、過酸化物の分解効果より樹脂の分子量が著しく低下する恐れがあるため、化合物(C)の含有量は上記上限以下とすることが好ましい。
<その他の任意成分>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、上記の成分以外に本発明の効果を著しく損なわない範囲内で、各種目的に応じて、化合物(C)以外の以下の添加剤や成分(A),(B)以外の樹脂やエラストマー(以下、「その他の樹脂」と称する。)等の任意成分を配合することができる。
任意成分としては、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防雲剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性剤、分子量調整剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤等の各種添加物や充填材を挙げることができる。また、化合物(C)以外の架橋剤を架橋助剤として用いてもよい。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。酸化防止剤を用いる場合、成分(B)と必要に応じて用いられる成分(A)との合計100質量部に対して、通常0.01〜3.0質量部の範囲で用いられる。
充填材としては、例えば、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、金属石鹸、二酸化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。充填材を用いる場合、成分(B)と必要に応じて用いられる成分(A)の合計100質量部に対して、通常0.1〜50質量部で用いられる。
滑剤としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、シリコーンオイル等が挙げられる。滑剤を用いる場合、成分(B)と必要に応じて用いられる成分(A)との合計100質量部に対して通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に含まれる化合物(C)は、架橋剤として機能するものであるが、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、化合物(C)以外の従来の熱可塑性エラストマー組成物に用いられている架橋剤を架橋助剤として更に併用してもよい。この架橋助剤としては、特に限定はされないが、中でも有機過酸化物架橋剤が好ましい。有機過酸化物架橋剤は、芳香族系もしくは脂肪族系のいずれも使用でき、単一の過酸化物でも2種以上の過酸化物の混合物でもよい。具体的には、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のジアルキルパーオキシド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類、アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類等が用いられる。
これらの架橋剤を架橋助剤として用いる場合、熱可塑性エラストマー組成物中の架橋助剤の含有量は、成分(B)と必要に応じて用いられる成分(A)との合計100質量部に対して0〜6質量部、特に0〜2質量部とすることが好ましい。
成分(A),(B)以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリオレフィン樹脂(だだし、成分(A),(B)に該当するものを除く。)、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、前記以外の各種エラストマーなどが挙げられる。上記で挙げたその他の樹脂は1種のみを含有しても2種以上を含有してもよい。本発明の熱可塑性エラストマー組成物がこれらのその他の樹脂を含有する場合、成分(B)と化合物(C)とを含み、好ましくは更に成分(A)を含むことによる前述の効果を有効に得る上で、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(B)と必要に応じて用いられる成分(A)とを合計で60質量%以上含むことが好ましい。
<熱可塑性エラストマー組成物の製造方法>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記成分(B)及び化合物(C)と、必要に応じて用いられる成分(A)等を通常の押出機やバンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダーブラベンダー等を用いて常法で混練して製造することができる。これらの製造方法の中でも、押出機、特に2軸押出機を用いることが好ましい。本発明の熱可塑性エラストマー組成物を押出機などで混練して製造する際には通常160〜240℃、好ましくは180〜220℃に加熱した状態で溶融混練することによって製造することができる。
特に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造する際には、化合物(C)の存在下に動的に熱処理(動的架橋)して、成分(B)及び必要に応じて用いられる成分(A)を部分的に架橋することが好ましい。
ここで、動的に熱処理する(動的熱処理)とは、溶融状態又は半溶融状態で混練することを意味する。通常、動的熱処理は、前記の各成分を均一に混合した後、架橋剤となる化合物(C)及び必要に応じて用いられる架橋助剤の存在下に溶融混練することによって行なわれる。
<メルトフローレート>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ISO 1133に準拠した温度230℃、測定荷重21.2Nでのメルトフローレート(MFR)が0.1〜150g/10分であることが好ましい。MFRが0.1g/10分より小さいと流動性に乏しく射出成形や押出成形に不適となり、また、150g/10分より大きいと射出成形時にバリ、フローマークのような成形品の外観不良等の原因となり、また押出成形時に成形品が著しく変形する可能性がある。流動性の観点からは、MFRはより好ましくは0.5g/10分以上である。一方、成形時にバリやフローマーク、ヒケ等を抑える観点からは、より好ましくは100g/10分以下であり、更に好ましくは50g/10分以下であり、特に好ましくは30g/10分以下である。
なお、本発明の熱可塑性エラストマーのMFRは流動性の高い成分である成分(A)を多くすると高くなる傾向にあり、また、流動性の低い成分(B)を多くするほど低くなる傾向にある。
<成形法>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、必要に応じて公知の方法により成形して各種の成形体として使用することができる。成形法としては、熱可塑性エラストマーに通常用いられている成形法、例えば、射出成形法、押出成形法、中空成形法、圧縮成形法等が挙げられる。また、その後に積層成形、熱成形等の二次加工を行なってもよい。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は単体で成形体としてもよく、他の材料と組み合わせ、積層体等としてもよい。
[エアバッグ収納カバー]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いて、一般に、通常の射出成形法、又は、必要に応じて、ガスインジェクション成形法、射出圧縮成形法、ショートショット発泡成形法等の各種成形法を用いて成形体とすることによりエアバッグ収納カバーとして用いることができる。特に、エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形条件は以下の通りである。
エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形温度は通常150〜300℃であり、好ましくは180〜280℃である。射出圧力は通常5〜100MPaであり、好ましくは10〜80MPaである。また、金型温度は通常0〜80℃であり、好ましくは20〜60℃である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られたエアバッグ収納カバーは、自動車等の高速移動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知することにより作動し、膨張展開によって乗員を保護するエアバッグシステムのエアバッグ収納カバーとして用いられる。
[車窓まわり部品・自動車内装表皮]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いて、押出成形法、あるいは射出成形法により、ウィンドシールドモール、バックウィンドウモール、ルーフモール等の車窓まわり部品とモール部品や、インストルメントパネル、フロントピラートリム、ドアトリム、シフトレバー、各種コンソール類およびヘッドライニングにおける表皮材等の自動車内装表皮を成形することができる。
車窓まわり部品、自動車内装表皮を押出成形する際の成形温度は、通常100〜250℃であり、好ましくは150〜230℃である。また、射出成形する際の成形温度は通常150〜250℃であり、好ましくは180〜230℃である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られた車窓まわり部品、自動車内装表皮は、低温耐衝撃性能といった要求特性を十分に満たすものである。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限または下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限または下限の値と、下記実施例の値または実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
[原料]
<成分(A)>
A−1:プロピレン系重合体(日本ポリプロ社製 ノバテック(登録商標)PP BC03B、エチレン・プロピレンブロック共重合体、プロピレン単位含有量:91質量%、MFR(ISO 1133(230℃、21.2N))=30g/10分)
A−2:プロピレン系重合体(日本ポリプロ社製 ノバテック(登録商標)PP MG03BD、エチレン・プロピレンランダム共重合体、MFR(ISO 1133(230℃、21.2N))=30g/10分)
<成分(B)>
B−1:オレフィン系ブロック共重合体(三井化学株式会社製 タフマー(登録商標) A1050S(エチレン重合体ブロックとエチレン・1−ブタジエン共重合体ブロックとを有するオレフィン系ブロック共重合体、エチレン単位の含有量:70質量%、MFR(ISO 1133(190℃、21.2N)):1.2g/10分、密度:0.86g・cm、ムーニ―粘度ML1+4(100℃):40)
B−2:オレフィン系ブロック共重合体(ダウ・ケミカル社製 Engage(登録商標)、EG8150(エチレン重合体ブロックとエチレン・1−オクテン共重合体ブロックとを有するオレフィン系ブロック共重合体、エチレン単位の含有量:63質量%、MFR(ISO 1133(190℃、21.2N):0.5g/10分、密度:0.86g/cm、ムーニ―粘度ML1+4(121℃):33))
<化合物(C)>
C−1:ジセチルパーオキシジカーボネート(アクゾノーベル株式会社製パーカドックス24FL)
<架橋助剤>
D−1:ジビニルベンゼン(和光純薬工業株式会社製、ジビニルベンゼン含量:55質量%)
<比較の架橋剤>
C−2:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(化薬アクゾ社製 カヤヘキサAD−40C)
<酸化防止剤>
テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカルズ社製 イルガノックス1010)
[評価方法]
<MFR>
ISO 1133に準拠した温度230℃、測定荷重21.2Nでの条件で測定した。流動性の観点からMFR0.5g/10分以上のものが好ましい。
<光沢度>
以下の低温耐衝撃性の試験片について、ISO 2813に従って、入射角60°で測定した。光沢度は、成形品の外観の観点から70以下であることが好ましい。
<低温耐衝撃性:アイゾット衝撃強度>
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友重機械工業株式会社製「SE−180」)により、射出圧力70MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、アイゾット衝撃強度測定用の試験片(ノッチ無し厚さ4mm×幅10mm×長さ80mmの試験片)に成形し、その後ノッチングマシンでノッチを入れ、試験片を作成した。得られた試験片について、ISO 180に従って行った、温度−40℃、−45℃、−50℃におけるアイゾット衝撃強度(単位:kJ/m)を測定した。このアイゾット衝撃試験における同温度評価したアイゾット衝撃強度の値が高ければ、低温耐衝撃性が優れる。評価温度が違う場合、評価温度が低く、かつ評価結果が良ければ、低温耐衝撃性能が優れる。また破壊状態は、部分破壊、ヒンジ破壊、完全破壊の順番で低温衝撃性能が悪いものとなる。各表記の意味は下記の通りである。
H:ヒンジ破壊:折れ曲がり剛さがなくなったヒンジ状の薄い表層だけが、一体になって離れない試験片となった不完全破壊。部分破壊より低温衝撃性が悪い。
P:部分破壊:ヒンジ破壊の定義に合わない、不完全破壊。ヒンジ破壊よりも低温衝撃性に優れる。
C:完全破壊:試験片が2つ以上の破片に破壊するもの。低温衝撃性能が最も悪い。
なお、表−1中、「80(P)」とはアイゾット衝撃強度が80kJ/mで部分破壊であることを表す。
また、「78(P)1/4」とは4本サンプルを評価し、1本のアイゾット衝撃強度が78kJ/mで部分破壊であることを表す。
<引張特性:引張破壊試験(ISO 37 Type−1A号ダンベル、引張速度500mm/分)>
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友重機械工業株式会社製「SE−180」)により、射出圧力70MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、引張試験用の試験片(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mmのシート)を成形した後、ISO 37に準拠(Type−1A号ダンベル)して打ち抜いた。この打ち抜き試験片について、ISO 37に従って、引張破断強度(単位:MPa)と引張降伏強度(単位:MPa)と引張切断時伸び率(単位:%)を23℃の雰囲気下にて測定した。
<曲げ弾性率>
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友重機械工業株式会社製「SE−180」)により、射出圧力70MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、曲げ弾性率測定用の試験片(厚さ4mm×幅10mm×長さ80mmの試験片)に成形し、この試験片について、ISO 178に準拠して、スパン間64mm、曲げ速度2mm/分にて曲げ弾性率(単位:MPa)を測定した。曲げ弾性率は200〜600MPaの範囲が好ましい。
[実施例1〜4、比較例1〜4]
表−1に示す成分を、表−1に示す配合に、滑剤(オレイン酸アミド、添加量0.1質量部)と黒色顔料(カーボン濃度40質量%品、添加量1.5質量部)を合わせてヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドし、同方向二軸押出機(東芝機械株式会社「TEM 26SS」、L/D=48.5、シリンダブロック数=12)へ20kg/hの速度で投入し、160〜190℃の範囲で昇温させて溶融混練を行い、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、上記の評価を行った。それらの評価結果を表−1に示す。
Figure 2018044085
表−1より以下のことが分かる。
実施例1〜2は低温衝撃性能、光沢度の評価結果において、成分(A)と成分(B)を同配合とした比較例1〜2より優れることが分かる。実施例3は低温衝撃性能、光沢度の評価結果において、成分(A)と成分(B)を同配合とした比較例3〜4より優れることが分かる。また切断時引張強さ、切断時伸びも著しく向上している。実施例4は低温衝撃性能の評価結果において、成分(A)と成分(B)を同配合とした比較例5より優れることが分かる。
比較例2、4、5は実施例1、3、4の成分C−1をC−2に変えた例であるが、C−2の激しい分解効果により、材料の低温衝撃性能が著しく低下、また光沢度が大幅に上がることが分かる。
比較例1、3は実施例1、3に添加している成分C−1を使用しなかった例であるが、比較例1、3と実施例1、3との対比から、成分C−1の添加後の架橋効果により、光沢度が下がり、低温衝撃性能が向上したことが分かる。

Claims (11)

  1. 少なくとも下記成分(B)及び下記化合物(C)を含有する熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(B):エチレンを含む重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体
    化合物(C):パーオキシジカーボネート
  2. 化合物(C)を、成分(B)の100質量部に対し、0.01〜10質量部含む、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 更に、成分(A)として、プロピレン単位含有量が85〜100質量%のプロピレン系重合体を含む、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 成分(B)の密度が0.880g/cm以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 化合物(C)が、下記一般式(1)で表される化合物である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    −OC(O)OOC(O)O−R …(1)
    (一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、以下の基から選ばれる基である。
    CH、2−i−CO−C、CCH(CH)、4−CH−C、ClCC(CH、C15、c−C11CH、3−t−C−C、ClSi(CH、C、CHCH(OCH)CHCH、COCHCH、CCH、z−C17CH=CH(CH、2−CH−C、(CHCHCHCH(CH)、3、4−di−CH−C、ClC、CHCH(Cl)、ClCH、[COC(O)]CH(CH)、3,5−di−CH−C、C17、C、C1837、2−オクソ−1,3−ジオクソラン−4−CH、CCH(Cl)CH、4−CHO−C、i−C、CHSOCHCH、C1225、CCH(Cl)CH、HC=CHC(O)OCHCH、4−NO−C、C、C1021、CCH(C)CH、HC=CHCH、2−Cl−c−C10、HC=C(CH)CH、c−C11、ClCHCH、4−[C−N=N]−CCH、C1633、1−ナフチル、4−t−C−C10、2、4、5−tri−Cl−C、Cl(CH、C1429、9−フルオレニル、4−NO−CCH、2−i−C−C、CHOCHCH、HC=C(CH)、3−CH−C、BrCHCH、3−CH−5−i−C−C、BrCCH、COCHCH、4−CHOC(O)−C、HC=CH、i−C、2−CCH(CH)−C、ClCCH、C11、c−C1223、4−t−C−C、C13、C、CHOCHCH、C13CH(CH)、CHOC(CHCHCH、COCHCH、CHOCHCH(CH)、2−i−C−5−CH−c−C、CCCHCH、t−C、(CHCCH
    ここで、i=イソ、t=ターシャリー、z=シス、及びc=サイクリックである。C、C、C、Cはベンゼン環である。)
  6. 成分(A)が、エチレン・プロピレンブロック共重合体、エチレン・プロピレンランダム共重合体、及びポリプロピレンのいずれか1種又は2種以上である、請求項3ないし5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. メルトフローレート(230℃、21.2N(ISO 1133))が0.1〜150g/10分である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いた射出成形体。
  9. エアバッグ収納カバーである、請求項8に記載の射出成形体。
  10. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いた押出成形体。
  11. 車窓まわり部品又は自動車内装表皮である、請求項10に記載の押出成形体。
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