JP2018036341A - 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】隔壁によって区画された各セル内に充填された電気泳動分散液に含まれる電気泳動粒子の含有量の均一化を図り得る電気泳動表示シートおよび電気泳動表示装置、かかる電気泳動表示装置を備える信頼性に優れた電子機器を提供すること。【解決手段】電気泳動表示シートは、第1基板と、第1基板と対向して配置された第2基板と、第1基板に設けられ、複数のセルに区切る隔壁35と、複数の前記セル内に配置され、電気泳動粒子34と分散媒15とを含有する電気泳動分散液37と、隔壁35と第2基板とが対向する領域に配置された親和性層42とを有し、親和性層42は、分散媒15に対して親和性を有する親和性部を備えるネットワークポリマーを含有する。【選択図】図4
Description
本発明は、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器に関するものである。
従来から、粒子の電気泳動を利用した電気泳動表示装置が知られており、この電気泳動表示装置は、可搬性および省電力性を有している点で優れている。
この電気泳動表示装置では、電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を挟んで対向する画素電極と共通電極との間に電圧を印加して、帯電した黒粒子や白粒子等の電気泳動粒子を空間的に移動させることで表示領域に画像を形成している。電気泳動表示装置としては、例えば、対をなす画素基板と対向基板との間を隔壁によって複数のセル(空間)に区画し、各セル内に電気泳動粒子および分散媒を含む電気泳動分散液を配置(封入)した構成のものが知られている。
このような電気泳動表示装置は、例えば、特許文献1に記載のように、電気泳動分散液(電気泳動インク)をセルの内部に封止するために、画素基板上に設けられた隔壁の頂部と対向基板とを、接着層を介して接合することで、前記セルの内部での封止性を高めている技術が開示されている。
しかしながら、接着層を用いてセル内部を封止すると、電気泳動表示装置の使用時における温度変化による電気泳動分散液の膨張や、電気泳動表示装置の構成部品の製造時のバラツキ等に起因して、接着層による隔壁の頂部と対向基板との間の接合強度が低下する。その結果、隔壁の頂部と対向基板との間から、電気泳動粒子が隣接するセル同士間に流れ込むこととなり、これにより、隣接するセル同士間における電気泳動粒子の濃度にバラツキが生じることから、電気泳動表示装置における表示品質が低下するという問題があった。
本発明の目的は、隔壁によって区画された各セル内に充填された電気泳動分散液に含まれる電気泳動粒子の含有量の均一化を図り得る電気泳動表示シートおよび電気泳動表示装置、かかる電気泳動表示装置を備える信頼性に優れた電子機器を提供することにある。
このような目的は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、下記の本発明により達成される。
本発明の電気泳動表示シートは、第1基板と、
前記第1基板と対向して配置された第2基板と、
前記第1基板に設けられ、複数のセルに区切る隔壁と、
複数の前記セル内に配置され、電気泳動粒子と分散媒とを含有する電気泳動分散液と、
前記隔壁と前記第2基板とが対向する領域に配置された親和性層とを有し、
前記親和性層は、前記分散媒に対して親和性を有する親和性部を備えるネットワークポリマーを含有することを特徴とする。
前記第1基板と対向して配置された第2基板と、
前記第1基板に設けられ、複数のセルに区切る隔壁と、
複数の前記セル内に配置され、電気泳動粒子と分散媒とを含有する電気泳動分散液と、
前記隔壁と前記第2基板とが対向する領域に配置された親和性層とを有し、
前記親和性層は、前記分散媒に対して親和性を有する親和性部を備えるネットワークポリマーを含有することを特徴とする。
これにより、隔壁によって画成された各セル内に充填された電気泳動分散液に含まれる電気泳動粒子の含有量の均一化を図ることができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記親和性層の前記分散媒による膨潤度は、前記分散媒を膨潤していない時の前記親和性層の重量を1としたとき、前記分散媒を膨潤している時の前記親和性層に含まれる前記分散媒の重量が5倍以上40倍以下であることが好ましい。
これにより、隔壁の頂部を親和性層に確実に食い込ませることができる。
これにより、隔壁の頂部を親和性層に確実に食い込ませることができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記ネットワークポリマーは、前記第2基板に連結する結合部を備えることが好ましい。
これにより、親和性層の第2基板に対する密着性を優れたものとすることができるため、ネットワークポリマーが親和性層から分散媒中へ離脱するのを的確に抑制または防止することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記ネットワークポリマーは、前記ネットワークポリマーにおける架橋点を形成するための架橋部を備えることが好ましい。
これにより、得られるネットワークポリマーは、電気泳動分散液に含まれる分散媒に対して、優れた膨潤性を示すものとなる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記ネットワークポリマーは、イオン性を有するイオン性部を備えることが好ましい。
これにより、得られるネットワークポリマーは、イオン性を有するものとなる。
これにより、得られるネットワークポリマーは、イオン性を有するものとなる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記ネットワークポリマーは、分極性を有する分極部を備えることが好ましい。
これにより、得られるネットワークポリマーは、分極性を有するものとなる。
これにより、得られるネットワークポリマーは、分極性を有するものとなる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1基板は、画素電極を備える素子基板であり、前記第2基板は、共通電極を備える対向基板であることが好ましい。
このように、第1基板が素子基板であり、第2基板が対向基板である場合に、本発明の電気泳動表示シートが適用される。
本発明の電気泳動表示装置は、本発明の電気泳動表示シートを備えることを特徴とする。
これにより、電気泳動表示装置は、優れた信頼性を備えるものとなる。
これにより、電気泳動表示装置は、優れた信頼性を備えるものとなる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、電子機器は、優れた信頼性を備えるものとなる。
これにより、電子機器は、優れた信頼性を備えるものとなる。
以下、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を含むものとする。
<電子機器>
まず、本発明の電気泳動表示シートおよび電気泳動表示装置を説明するのに先立って、本発明の電気泳動表示装置を備える電子機器(本発明の電子機器)について説明する。
まず、本発明の電気泳動表示シートおよび電気泳動表示装置を説明するのに先立って、本発明の電気泳動表示装置を備える電子機器(本発明の電子機器)について説明する。
図1は、本発明の電気泳動表示装置が搭載された電子機器の実施形態を示す斜視図である。なお、使用する図面(図1および以下で示す図を含む)は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
図1に示すように、電子機器100は、電気泳動表示装置10と、電子機器100を操作するためのインターフェイスとを備えている。このインターフェイスは、具体的には、例えば、操作部110で、スイッチ等から構成される。
電気泳動表示装置10は、本発明の電気泳動表示装置で構成され、表示領域Eを有するディスプレイモジュールである。表示領域Eは複数の画素から成り、これらの画素が電気的に制御されることで表示領域Eに画像が表示される。そのため、かかる電気泳動表示装置10を備える電子機器100は、優れた信頼性を備えるものとなる。
なお、電気泳動表示装置10を備えた電子機器100として、図1に示す、電子ペーパー(EPD:Electronic Paper Display)の他、ウォッチ、リスタブル機器、スマートフォン、タブレット端末、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等に適用することができる。
<電気泳動表示装置>
<<第1実施形態>>
次に、かかる電子機器100が備える電気泳動表示装置10(本発明の電気泳動表示装置)の第1実施形態について説明する。
<<第1実施形態>>
次に、かかる電子機器100が備える電気泳動表示装置10(本発明の電気泳動表示装置)の第1実施形態について説明する。
図2は、本発明の電気泳動表示装置の電気的な構成の第1実施形態を示す等価回路図、図3は、本発明の電気泳動表示装置の構造の第1実施形態を示す模式平面図、図4は、図3に示す電気泳動表示装置のA−A’線断面図、図5は、図3に示す電気泳動表示装置のうち親和性層、およびシール部周辺の構造を示す模式平面図、図6は、図5に示す電気泳動表示装置のB−B’線断面図、図7は、図5に示す電気泳動表示装置のC部を拡大して示す拡大平面図、図8は、図6に示す電気泳動表示装置のF部を拡大して示す拡大断面図である。なお、図5〜図8においては、絶縁層や配線、電極等の図示は省略する。
図2に示すように、電気泳動表示装置10は、複数のデータ線12と、複数の走査線13とを有し、データ線12と走査線13とが交差する部分に画素11が配置される。具体的には、電気泳動表示装置10は、データ線12と走査線13とに沿ってマトリクス状に配置された複数の画素11を有している。各画素11は、画素電極21と共通電極22との間に配置された分散媒15と電気泳動粒子34とを含む電気泳動分散液を有する。
画素電極21は、トランジスター16(TFT16)を介してデータ線12に接続されている。また、TFT16のゲート電極は、走査線13に接続されている。なお、図2は、例示であり、必要に応じて保持容量等の他の素子が組み込まれてもよい。
また、図3および図4に示すように、電気泳動表示装置10は、素子基板51と、素子基板51と対向して配置された対向基板52と、素子基板51に設けられ、複数のセル36に区切る隔壁35と、複数のセル36内に配置され、電気泳動粒子と分散媒とを含有する電気泳動分散液で構成される電気泳動層33と、隔壁35と対向基板52とが対向する領域に配置された親和性層42とを有する。
本実施形態では、本発明における第1基板として素子基板51が適用され、本発明における第2基板として対向基板52が適用される。
素子基板51が備える、例えば、透光性を有するガラス基板からなる第1基材31上には、各画素11に対応して画素電極21が配置されている。
詳述すると、図3および図4に示すように、画素11(画素電極21)は、例えば、平面視でマトリクス状に形成されている。また、画素電極21の材料としては、例えば、ITO(錫を添加した酸化インジウム:Indium Tin Oxide)等の光透過性材料が用いられる。
第1基材31と画素電極21との間には、図示しない回路部が設けられており、回路部の中にTFT16等が形成されている。TFT16は、図示しないコンタクト部を介して、各画素電極21と電気的に接続されている。なお、図示しないが、回路部の中には、TFT16の他、各種配線(例えば、データ線12や走査線13等)や素子(例えば、容量素子)等が配置されている。画素電極21上を含む第1基材31上の全面には、第1絶縁層32が形成されている。なお、第1絶縁層32を設けない構成でもよい。
対向基板52が備える、例えば、透光性を有するガラス基板からなる第2基材41上(図4における分散媒15側)には、複数の画素11に対応して共通に設けられた共通電極22が形成されている。共通電極22としては、例えば、ITO等の光透過性材料が用いられる。
また、対向基板52が備える共通電極22上(図4における分散媒15側)には、本実施形態では、そのほぼ全面に親和性層42が形成されている。なお、この親和性層42については、後に詳述する。
第1絶縁層32と親和性層42との間には、電気泳動層33が設けられている。
電気泳動層33は、少なくとも1種以上の電気泳動粒子34と、電気泳動粒子34が分散された分散媒15とを含む電気泳動分散液37で構成され、この電気泳動分散液37(分散媒15および電気泳動粒子34)は、第1絶縁層32と、親和性層42と、第1基材31上に設けられた隔壁35(リブ)と、により仕切られた(分割された)空間(領域)であるセル36内に充填されている。
電気泳動層33は、少なくとも1種以上の電気泳動粒子34と、電気泳動粒子34が分散された分散媒15とを含む電気泳動分散液37で構成され、この電気泳動分散液37(分散媒15および電気泳動粒子34)は、第1絶縁層32と、親和性層42と、第1基材31上に設けられた隔壁35(リブ)と、により仕切られた(分割された)空間(領域)であるセル36内に充填されている。
隔壁35は、図3に示すように、素子基板51と、対向基板52との間に介挿され、碁盤目状に形成されている。なお、隔壁35は、透光性材料(アクリルやエポキシ樹脂等)であることが好ましい。また、隔壁35の幅は、好ましくは3μm以上10μm以下に設定される。
なお、本実施形態では、各画素11に画素電極21が配置され、各画素電極21に前記隔壁35(リブ)が配置されている構成としたが、これに限定されず、複数の画素毎(例えば2〜20画素毎)に、隔壁(リブ)が形成されても良い。
また、素子基板51と対向基板52とを貼り合せた際、隔壁35の上部が対向基板52(具体的には、親和性層42)に接触することにより、隔壁35の高さ(実際には、図6に示す額縁隔壁61)を基準に素子基板51と対向基板52との間のセルギャップを決めることができる。
なお、以下では、隔壁35によって区切られ、隔壁35と素子基板51と対向基板52とで囲まれた領域をセル36と言う。一つのセル36は、画素電極21と、共通電極22と、電気泳動層33とを含む。
さらに、隔壁35の高さは、この隔壁35により区画される電気泳動層33の厚さとほぼ等しくなり、例えば、10μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上100μm以下であることがより好ましく、特に好ましくは30μm程度に設定される。これにより、電気泳動粒子34の移動による白表示と黒表示とを優れたコントラストで表示することが可能となる。
また、本実施形態では、図4に示すように、電気泳動粒子34は、白色粒子と黒色粒子とを含有している。なお、含まれる電気泳動粒子34は、白色粒子と黒色粒子との2種に限らず、白色粒子および黒色粒子のいずれか一方の1種の構成であってもよいし、白色粒子および黒色粒子の他に、他の有色粒子を含む3種以上の構成であってもよい。
例えば、画素電極21と共通電極22との間に電圧を印加すると、これらの間に生じる電界にしたがって、電気泳動粒子34は、いずれかの電極(画素電極21、共通電極22)に向かって電気泳動する。例えば、白色粒子が正荷電を有する場合、画素電極21を負電位とすると、白色粒子は、画素電極21側(下側)に移動して集まり、黒表示となる。逆に、画素電極21を正電位とすると、白色粒子は、共通電極22側(上側)に移動して集まり、白表示となる。このように、表示側の電極に集合する白色粒子の有無や数等に応じて、所望の情報(画像)が表示される。また、ここでは、電気泳動粒子34として白色粒子や黒色粒子を用いたが、他の有色粒子を用いてもよく、また、この場合、有色粒子は、互いに帯電量の異なるものが、色の異なる有色粒子として複数種含まれていてもよい。
また、電気泳動粒子34としては、無機顔料系の粒子、有機顔料系の粒子または高分子微粒子等を用いることができ、各種粒子を2種以上混合して用いてもよい。また、電気泳動粒子34の平均粒子径は、例えば、0.05μm以上10μm以下程度のものが用いられ、好ましくは、0.2μm以上2μm以下程度のものが用いられる。
また、白色粒子の含有量は、分散媒15、白色粒子および黒色粒子の全重量、すなわち電気泳動分散液に対して30%以内であり、黒色粒子の含有量は、分散媒15、白色粒子、黒色粒子の全重量、すなわち電気泳動分散液に対して10%以内である。このように配分することにより、反射率が40%以上、および黒色反射率が2%以下になり、表示性能を高くすることができる。
また、本実施形態では、電気泳動粒子34を分散させた電気泳動分散液37とするための分散媒15として、沸点が100℃以上であり、比較的高い絶縁性を有するものが好ましく用いられる。
かかる分散媒としては、例えば、各種水(例えば、蒸留水、純水等)、ブタノールやグリセリン等のアルコール類、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸ブチル、高級脂肪酸エステル等のエステル類、ジブチルケトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン等の芳香族複素環類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類のような有機溶媒またはシリコーンオイル等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
中でも、分散媒としては、脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)またはシリコーンオイルを主成分とするものが好ましい。流動パラフィンまたはシリコーンオイルを主成分とする分散媒は、電気泳動粒子34の凝集抑制効果が高いことから、図5に示す電気泳動表示装置10の表示性能が経時的に劣化するのを抑制することができる。また、流動パラフィンまたはシリコーンオイルは、不飽和結合を有しないため耐候性に優れ、さらに安全性も高いという利点を有している。
また、分散媒としては、比誘電率が1.5以上3以下または体積固有抵抗が109Ω・cm以上であるものが好ましく用いられ、比誘電率が1.7以上2.8以下または体積固有抵抗が1010Ω・cm以上1012Ω・cm以下であるものがより好ましく用いられる。このような分散媒は、電気泳動粒子34の分散性に優れるとともに、電気絶縁性も良好である。このため、消費電力が小さく、コントラストの高い表示が可能な電気泳動表示装置10の実現に寄与する。なお、この誘電率の値は、50Hzにおいて測定された値であり、かつ、含有する水分量が50ppm以下、温度25℃である分散媒について測定された値である。
また、分散媒中には、必要に応じて、例えば、電解質、界面活性剤(アニオン性またはカチオン性)、金属石鹸、樹脂材料、ゴム材料、油類、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、潤滑剤、安定化剤、各種染料等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
また、図5および図6に示すように、電気泳動表示装置10は、表示領域Eと、この表示領域Eを囲む額縁領域E1(外周領域)とを有する。この額縁領域E1には、電気泳動層33のうち表示に寄与しない領域であるダミー画素領域Dと、ダミー画素領域Dの外側に配置された額縁隔壁61(外周隔壁)と、額縁隔壁61の外側に配置されたシール部14とを含む。
なお、額縁領域E1の幅は、例えば、1mm程度である。また、ダミー画素領域Dの幅は、例えば、80μmである。ダミー画素領域Dの表示領域E側には、表示領域Eに配置された隔壁35と同じ形状で形成された隔壁35aが設けられている。隔壁35aのリブ幅(頂部35’の幅)は、3μm以上10μm以下程度であるのが好ましい。また、隣り合う隔壁と隔壁との距離は、好ましくは100μm以上300μm以下程度に設定される。
ダミー画素領域Dの外側には、額縁隔壁61が設けられている。額縁隔壁61は、分散媒15が外側に流れ出ないように堰き止めることができると共に、セルギャップを調整するために用いられており、ダミー画素領域Dを囲むように配置されている。なお、額縁隔壁61は、通常、表示領域Eの隔壁35と同じ材料で構成されている。
額縁隔壁61の幅W1は、好ましくは100μm以上300μm以下程度に設定される。また、額縁隔壁61の厚みは、好ましくは10μm以上50μm以下程度の範囲に設定される。
なお、額縁隔壁61は、隣接して配置される第1シール材14aが表示領域Eにはみ出さないようにするためにも用いられる。
シール部14は、本実施形態では、図6に示すように、第1シール材14aと、第2シール材14bとを有する。第1シール材14aは、素子基板51と対向基板52とを貼り合わせる際に接着するために用いられ、額縁隔壁61を囲むように設けられている。
第1シール材14aの幅W2は、好ましくは150μm以上600μm以下程度に設定される。また、第1シール材14aの粘度は、例えば、30万Pa・s以上100万Pa・s以下であり、好ましくは、40万Pa・s程度である。このような粘度の第1シール材14aを用いることにより、素子基板51と対向基板52との貼り合せの際に、素子基板51と対向基板52との接触面積を大きく保つことができる。
また、第2シール材14bは、素子基板51と対向基板52との間を封止するために用いられ、第1シール材14aを囲むように配置されている。
第2シール材14bの幅W3は、好ましくは150μm以上600μm以下程度に設定される。また、第2シール材14bの粘度は、例えば、100Pa・s以上500Pa・s以下であり、好ましくは、400Pa・s程度である。このような粘度の第2シール材14bを用いることにより、第1シール材14aの周囲の素子基板51と対向基板52との間に、第2シール材14bを入り込ませることが可能となる。そのため、第2シール材14bの接着強度を向上させることができる。また、外部から第2シール材14bおよび第1シール材14aを介して内部に水分が侵入することを抑えることが可能となり、信頼性の高いシール構造を得ることができる。
なお、シール部14は、第1シール材14aと、第2シール材14bとのように別体として設ける場合の他、第2シール材14bの構成材料によっては、第1シール材14aを省略して、第2シール材14bの単体で構成されるものであってもよい。
さて、図4、図6および図8に示すように、本実施形態では、親和性層42は、表示領域Eにおいて、対向基板52の下面のほぼ全面に設けられている。これにより、親和性層42は、セル36の対向基板52側の領域、さらには、隔壁35(頂部35’)と対向基板52とが対向する領域(セル間領域)に配置されることとなる。そして、この親和性層42は、本発明では、前述した分散媒に対して親和性を有する親和性部391を備えるネットワークポリマーを含有するもので構成される。
このように、隔壁35と対向基板52とが対向する領域に親和性層42を配置することで、親和性層42と、第1絶縁層32と、隔壁35(リブ)が備えるセルとにより区画された閉空間が形成され、この閉空間に分散媒15と電気泳動粒子34とを含む電気泳動分散液37が充填される。
また、隔壁35と対向基板52とが対向する領域に位置する親和性層42が分散媒に対して親和性を有する親和性部391を備えるネットワークポリマーを含有しているため、この親和性層42は、分散媒15で膨潤された状態となっている。これに起因して、閉空間に充填される電気泳動分散液37に含まれる分散媒15および電気泳動粒子34のうち、分散媒15は、隣接するセル36同士間における行き来(往来)が許容され、電気泳動粒子34は、隣接するセル36同士間における行き来ができなくなっている。
このように、隣接するセル36同士間における分散媒15の往来が許容されるため、たとえ、電気泳動表示装置10の使用時における温度変化によって電気泳動分散液37が膨張したり、電気泳動表示装置10の構成部品の製造時のバラツキ等があったとしても、各セル36内に充填される電気泳動分散液37の内圧の均一化が図られる。そのため、親和性層42を介した隔壁35の頂部35’と対向基板52との間の接合強度が低下するのを的確に抑制することができる。
さらに、上記の通り、隣接するセル36同士間を分散媒15が移動したとしても、セル36同士間における電気泳動粒子34の移動が許容されていないため、セル36毎に充填される電気泳動分散液37に含まれる電気泳動粒子34の含有量が変化するのを的確に防止することができることから、各セル36内に充填された電気泳動分散液37に含まれる電気泳動粒子34の含有量の均一化を図ることができる。そのため、電気泳動表示装置10における表示品質が低下するのを的確に抑制または防止することができる。
また、親和性層42は、有機溶媒に対して親和性を有するもので構成されているため、溶媒として、前述したような有機溶媒やシリコーンオイルを用いたとしても、親和性層42と共通電極22との接合面や、親和性層42と隔壁35との接合面(頂部35’)において、剥離が生じるのを的確に抑制または防止することができる。
このような親和性層42に含まれるネットワークポリマーは、分散媒15に対して親和性を有する親和性部391を備えるものであれば特に限定されないが、結合部を備え、その結果、対向基板52(共通電極22)に対して、化学的に連結しているものであるのが好ましい。これにより、ネットワークポリマーの対向基板52に対する接合強度を向上させることができるため、親和性層42を分散媒15で膨潤させた際に、ネットワークポリマーが分散媒15側に移行するのを的確に抑制または防止することができる。
そして、共通電極22が、前述の通り、ITO等の光透過性材料を含む場合、その表面には水酸基が露出することから、この水酸基に対して反応性を有する第1官能基を、結合部が備えることが好ましいが、この第1官能基としては、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、グリシジル基、オキセタン基およびアルコキシシリル基等が挙げられるが、中でもアルコキシシリル基であることが好ましい。
このような水酸基とアルコキシシリル基との組み合わせとなっている共通電極22およびネットワークポリマーは、それぞれ、比較的容易に用意することができるとともに、共通電極22の表面に強固にネットワークポリマーを連結させることができることから好ましい。
そこで、以下では、結合部を有し、この結合部が備える第1官能基がアルコキシシリル基であるネットワークポリマー39(以下、単に「ポリマー39」と言うこともある。)を一例に説明する。
(第1の構成)
まず、このネットワークポリマー39の第1の構成について説明する。
まず、このネットワークポリマー39の第1の構成について説明する。
ネットワークポリマー39は、第1の構成では、図9に示すように、分散媒15との親和性を有する親和性基を有する第1のモノマーM1(以下、単に「モノマーM1」ともいう)と、水酸基と反応性を有する第1官能基を有する第2のモノマーM2(以下、単に「モノマーM2」ともいう)と、複数の重合基を有する第3のモノマーM3(以下、単に「モノマーM3」ともいう)とを、それぞれ、ランダムに重合させることにより形成された、親和性部391と、結合部392と、架橋部393とをそれぞれ備えるランダム共重合体である。そして、モノマーM2に由来する結合部392において、水酸基と第1官能基とが反応することで共通電極22に連結している。
ネットワークポリマー39をかかる構成のものとすることで、モノマーM1に由来する親和性部391により、分散媒15に対する親和性が付与され、また、モノマーM2に由来する結合部392により共通電極22に対して連結され、さらに、モノマーM3に由来する架橋部393により架橋することでネットワーク構造が形成されたものとなる。そのため、かかる構成のネットワークポリマー39を含有する親和性層42は、分散媒15に対して優れた親和性を示すとともに、分散媒15に対する優れた膨潤性を発揮するものとなる。そのため、親和性層42を、前述した機能を確実に発揮するものとし得る。
このネットワークポリマー39は、モノマーM1に由来する親和性部391を複数含み、また、モノマーM3に由来する架橋部393を複数含み、モノマーM2に由来する結合部392が一方の末端に位置し、この結合部392において、水酸基と第1官能基としてのアルコキシシリル基とが反応することで共通電極22にネットワークポリマー39が化学的に結合する。
以下、このネットワークポリマー39を構成する、親和性部391、結合部392および架橋部393について説明する。
親和性部391は、親和性層42中において、分散媒15に対する親和性を付与するために、ポリマー39中に含まれる。
この親和性部391は、親和性層42中において、重合後は分散媒15に対する親和性に寄与する側鎖となる部位を有するモノマーM1が、モノマーM2またはモノマーM3と重合することで形成される、モノマーM1の由来物である。
モノマーM1は、モノマーM2およびモノマーM3と重合し得るように1つの重合基を備え、さらに重合後は非イオン性の側鎖となる部位を備えるペンダント型の単官能モノマーである。
モノマーM1として、非イオン性の側鎖を備えるものを用いることで、モノマーM1同士またはモノマーM2およびモノマーM3との重合により形成される親和性部391は、電気泳動分散液37に含まれる分散媒15に対して、優れた親和性を示すこととなる。
また、モノマーM1が有する1つの重合基としては、例えば、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基のような炭素−炭素2重結合を含むものが挙げられる。
このようなモノマーM1としては、例えば、ビニルモノマー、ビニルエステルモノマー、ビニルアミドモノマー、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルエステルモノマー、(メタ)アクリルアミドモノマー、スチリルモノマー等が挙げられ、より具体的には、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロ(メタ)アクリレート、下記一般式(I)で表されるシリコーンマクロモノマー等のアクリル系モノマー(片末端シリコーン(メタ)アクリレート誘導体)、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2−プロピルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、2−イソプロピルスチレン、3−イソプロピルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン等のスチレン系モノマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
なお、モノマーM1として上記一般式(I)で表されるシリコーンマクロモノマーを用いる場合、その重量平均分子量は、1,000以上50,000以下程度であることが好ましく、3,000以上30,000以下程度であることがより好ましく、5,000以上20,000以下程度であることがさらに好ましい。これにより、モノマーM1に由来する親和性部391を備える親和性層42を分散媒15に対してより優れた親和性を有するものとし得る。
ネットワークポリマー39は、ネットワークポリマー39における架橋点を形成するために架橋部393を備える。
この架橋部393は、親和性層42中において、架橋点を形成することで、分散媒15に対する膨潤性(保持性)を付与するために、ポリマー39中に含まれる。
この架橋部393は、親和性層42中において、架橋点を形成することで、分散媒15に対する膨潤性(保持性)を付与するために、ポリマー39中に含まれる。
この架橋部393は、複数(図9では2つ)の重合基を備えることで、重合時に、ポリマー39における架橋点となる部位を有するモノマーM3が、モノマーM1およびモノマーM2と重合することで形成される、モノマーM3の由来物である。
モノマーM3は、モノマーM1〜モノマーM3と重合し得るように複数の重合基を備え、モノマーM3同士が重合した位置で架橋点を形成して、ポリマー39を、ネットワーク構造を備えるものとする多官能モノマーである。
モノマーM3として、このような多官能モノマーを用いることで、モノマーM3同士の重合により架橋部393が形成され、その結果、得られるネットワークポリマー39は、電気泳動分散液37に含まれる分散媒15に対して、優れた膨潤性(保持性)を示すものとなる。
また、モノマーM3が有する1つの重合基としては、モノマーM1と同様に、例えば、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基のような炭素−炭素2重結合を含むものが挙げられる。
このようなモノマーM3としては、例えば、2官能モノマーとして、両末端シリコーン(メタ)アクリレート誘導体、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等が挙げられ、3官能モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができ、中でも、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレートが好ましく用いられる。
また、ネットワークポリマー39中において、モノマーM3に由来する架橋部393の個数は、モノマーM1に由来する親和性部391の100個に対して、0.1個以上10個以下であることが好ましく、0.5個以上4個以下であることがより好ましい。これにより、親和性層42(ネットワークポリマー39)の分散媒15に対する親和性および膨潤性の両立を図ることができる。
親和性層42中のネットワークポリマー39は、第2基板である対向基板52に連結する結合部392を備える。
結合部392は、親和性層42中において、共通電極22(対向基板52)の表面に結合しており、これにより、ポリマー39を共通電極22に連結させる(図9参照)。
この結合部392は、共通電極22がその表面に備えた水酸基と反応して共有結合を形成し得る、第1官能基を有する第2のモノマーM2が、モノマーM1またはモノマーM3と重合することで形成される、モノマーM2の由来物であり、形成されるポリマー39の末端に位置する。
このように、ポリマー39を、第1官能基を有する結合部392を備える構成とすることで、ポリマー39すなわち親和性層42の共通電極22に対する密着性を優れたものとすることができる。そのため、ポリマー39が親和性層42から分散媒15中へ離脱するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、本実施形態では、前述の通り、共通電極22の表面に水酸基を備え、モノマーM2が備える第1官能基がアルコキシシリル基となっている。このような水酸基とアルコキシシリル基との組み合わせとすることで、これら同士の反応が優れた反応性を示すことから、結合部392における、共通電極22の表面への結合をより確実に形成することができる。
このようなモノマーM2は、官能基として、下記一般式(II)で表されるアルコキシシリル基を1つ備え、さらに、モノマーM1またはモノマーM3に対して重合し得るように1つの重合基を備えるものである。
モノマーM2として、かかる構成のものを用いることで、モノマーM2を由来物として結合部392を形成することができ、そして、この形成された結合部392は、共通電極22の表面に位置する水酸基に対して、優れた反応性を示すものとなる。
また、モノマーM2が有する1つの重合基としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基が挙げられるが、モノマーM1と同様に、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基のような炭素−炭素2重結合を含むものが好ましい。
このようなモノマーM2としては、例えば、それぞれ、上記一般式(II)で表されるアルコキシシリル基を1つ備えるビニルモノマー、ビニルエステルモノマー、ビニルアミドモノマー、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルエステルモノマー、(メタ)アクリルアミドモノマー、スチリルモノマー等が挙げられ、より具体的には、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシ(メトキシ)シラン、ビニルトリエトキシ(メトキシ)シラン、4−ビニルブチルトリエトキシ(メトキシ)シラン、8−ビニルオクチルトリエトキシ(メトキシ)シラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリエトキシ(メトキシ)シラン、10−アクリロイルオキシデシルトリエトキシ(メトキシ)シラン等のケイ素原子を含有するシラン系モノマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
このようなポリマー39は、結合部392が末端に位置して、親和性部391および架橋部393がランダムに重合したランダム共重合体である。そのため、ポリマー39において、ランダムな位置に架橋部393を起点とする架橋点が形成されることから、ポリマー39を、分散媒15に対する親和性および膨潤性の双方に優れたものとすることができる。
(第2の構成)
また、ネットワークポリマー39は、上述した、第1の構成のものの他、以下に示す第2の構成のものであってもよい。
また、ネットワークポリマー39は、上述した、第1の構成のものの他、以下に示す第2の構成のものであってもよい。
以下、第2の構成のネットワークポリマー39について、前記第1の構成のネットワークポリマー39との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図10に示すネットワークポリマー39は、ポリマー39中に、さらに、イオン性を有する第4のモノマーM4((以下、単に「モノマーM4」ともいう))に由来するイオン性部394を備えること以外は、図9に示す第1の構成のネットワークポリマー39と同様である。
このネットワークポリマー39は、第2の構成では、図10に示すように、分散媒15との親和性を有する親和性基を有するモノマーM1と、水酸基と反応性を有する第1官能基を有するモノマーM2と、複数の重合基を有するモノマーM3と、イオン性を有する第4のモノマーM4とを、それぞれ、ランダムに重合させることにより形成された、親和性部391と、結合部392と、架橋部393と、イオン性部394とをそれぞれ備えるランダム共重合体である。そして、モノマーM2に由来する結合部392において、水酸基と第1官能基とが反応することで共通電極22に連結している。
ネットワークポリマー39をかかる構成のものとすることで、モノマーM1に由来する親和性部391により、分散媒15に対する親和性が付与され、また、モノマーM2に由来する結合部392により共通電極22に対して連結され、モノマーM3に由来する架橋部393により架橋することでネットワーク構造が形成され、さらに、モノマーM4に由来するイオン性部394によりポリマー39がイオン化したものとなる。そのため、第2の構成のネットワークポリマー39は、第1の構成のネットワークポリマー39と異なり、さらに、イオン化したものであることから、ネットワークポリマー39中において反発し合うこととなるため、分散媒15の膨潤性をさらに高めることができる。
また、親和性層42が負に帯電することから、電気泳動粒子34に含まれる黒色粒子を正に帯電するものとすることで、黒色表示する際に、共通電極22側への黒色粒子の移動度を向上させることができる。そのため、黒色表示するときと白色表示するときとのコントラスト比の向上が図られる。
この第2の構成のネットワークポリマー39は、イオン性を有するイオン性部394を備える。
イオン性部394は、酸性基、および前記酸性基と塩を形成する環状構造を有する、負のイオン性を有する第4のモノマーM4が、モノマーM1、モノマーM2またはモノマーM3と重合することで形成されるモノマーM4の由来物である。
かかる構成のイオン性部394は、イオン性を有することで、親和性層42中において、ポリマー39に負のイオン性を付与する機能を発揮する。
したがって、親和性部391、結合部392および架橋部393の他に、さらに、イオン性部394を備えることで、ネットワークポリマー39に負のイオン性を確実に付与することができる。
モノマーM4は、前述の通り、酸性基と、この酸性基と塩を形成する環状構造とを有するものであり、モノマーM1〜モノマーM3と重合し得るように1つの重合基を備え、さらに重合後は前記酸性基を備える側鎖となる部位を備えるペンダント型の単官能モノマー成分と、前記酸性基と塩を形成する環状構造とを有するものである。
モノマーM4を、酸性基を有するものとすることで、イオン性部394を確実に負のイオン性を有するものとすることができる。また、環状構造を有し、この環状構造が酸性基と塩を形成するものとすることで、後述する電気泳動表示装置の製造方法において、モノマーM4を溶媒中に優れた溶解性をもって溶解させることができる。さらに、分散媒15と接触した際には、環状構造の一部が酸性基から解離し、これに起因して、より優れた膨潤性をもって、親和性層42に分散媒15を膨潤させることができる。
この酸性基としては、特に限定されないが、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基およびアルコキシド基等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、カルボキシ基、リン酸基およびスルホン酸基であることが好ましい。これにより、環状構造との間で確実に塩を形成することができる。
これらのうち、カルボキシ基またはスルホン酸基を有する単官能モノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸、2−ブテン酸(クロトン酸)、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、4−メチル−4−ペンテン酸、4−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸、5−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、6−オクテン酸、7−メチル−7−オクテン酸、7−ノネン酸、8−ノネン酸、3−フェニル−2−プロペン酸(ケイ皮酸)、カルボキシメチル(メタ)アクリレート、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ビニル安息香酸、ビニルフェニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スルホメチル(メタ)アクリレート、2−プロペン−1−スルホン酸、3−ブテン−1−スルホン酸等が挙げられる。
また、環状構造(イオノフォア)は、Na、Kのようなアルカリ金属、Mg、Caのようなアルカリ土類金属等の金属イオンを捕捉した状態で、単官能モノマー成分が有する酸性基と、塩を形成する。
このイオノフォア(環状構造)としては、例えば、酸素原子、窒素原子および硫黄原子のうちの少なくとも1種を含むもの(すなわち、メチレン基同士を、酸素原子、窒素原子または硫黄原子で結合したもの)、メチレン基のみで構成されたもの(炭化水素環)等が挙であるのが好ましいが、特に、メチレン基同士を、酸素原子、窒素原子または硫黄原子(ヘテロ原子)で結合したものが好ましい。このようなイオノフォアは、金属イオンを捕捉する捕捉能が極めて高い構造であることから好ましい。また、環(内側空間)の大きさや、環の柔軟性を調整し易く、かかるイオノフォアの合成を比較的容易に行うことができるという利点もある。
このようなヘテロ原子を含むイオノフォアとしては、例えば、クラウンエーテル系、アザクラウン系、クリプタンド系、スルフィド系(チオエーテル系)、プロピレングリコール系等のものが挙げられる。
なお、クラウンエーテル系のイオノフォアとしては、例えば、12−クラウン−4−エーテル、2−ヘキシル−12−クラウン−4−エーテル、2−オクチル−12−クラウン−4−エーテル、2−デシル−12−クラウン−4−エーテル、2−ドデシル−12−クラウン−4−エーテル、2−テトラデシル−12−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、2−ブチル−15−クラウン−5−エーテル、2−ヘキシル−15−クラウン−5−エーテル、2−ドデシル−15−クラウン−5−エーテル、2−テトラデシル−15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、2−ヘキシル−18−クラウン−6−エーテル、2−オクチル−18−クラウン−6−エーテル、2−テトラデシル−18−クラウン−6−エーテル、2、3−ジオクチル−18−クラウン−6−エーテル、21−クラウン−7−エーテル、2−デシル−21−クラウン−7−エーテル、24−クラウン−8−エーテル、2−デシル−24−クラウン−8−エーテル、2−ドデシル−24−クラウン−8−エーテル等が挙げられる。
また、アザクラウン系のイオノフォアとしては、例えば、1、4、7−トリプロピル−1、4、7−トリアザシクロノナン、2−デシル−1、4、7−トリプロピル−1、4、7−トリアザシクロノナン、1、4、7−トリブチル−1、4、7−トリアザシクロノナン、1、4、7、10−テトラオクチル−1、4、7、10−テトラアザシクロドデカン、1、4、7、10−テトラ(デシル)−1、4、7、10−テトラアザシクロドデカン、1、4、7、10−テトラ(ドデシル)−1、4、7、10−テトラアザシクロドデカン、1、4、7、10−テトラ(ヘキサデシル)−1、4、7、10−テトラアザシクロドデカン、1、4、7、10、13−ペンオクチル−1、4、7、10、13−ペンタアザシクロペンタデカン、1、4、7、10、13−ペンタ(デシル)−1、4、7、10、13−ペンタアザシクロペンタデカン、1、4、7、10、13、16−ヘキサ(デシル)−1、4、7、10、13、16−ヘキサアザシクロオクタデカン、1、4、7、10、13、16−ヘキサ(テトラデシル)−1、4、7、10、13、16−ヘキサアザシクロオクタデカン、1、4、7、10、13、16−ヘキサ(ヘキサデシル)−1、4、7、10、13、16−ヘキサアザシクロオクタデカン等が挙げられる。
さらに、クリプタンド系のイオノフォアとしては、例えば、4、10、15−トリオキサ−1、7−ジアザビシクロ[5.5.5]ヘプタデカン、3−テトラデシル−4、10、15−トリオキサ−1、7−ジアザビシクロ[5.5.5]ヘプタデカン、4、7、13、18−テトラオキサ−1、10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、5−デシル−4、7、13、16、21−ペンタオキサ−1、10−ジアザビシクロ[8.8.5]トリコサン、4、7、13、16、21、24−ヘキサオキサ−1、10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、5−テトラデシル−4、7、13、16、21、24−ヘキサオキサ−1、10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4、7、10、16、19、24、27−ヘプタオキサ−1、13−ジアザビシクロ[11.8.8]ノナコサン等が挙げられる。
また、ネットワークポリマー39中において、モノマーM4に由来するイオン性部394の個数は、モノマーM1に由来する親和性部391の100個に対して、0.1個以上10個以下であることが好ましく、0.5個以上4個以下であることがより好ましい。これにより、親和性層42(ネットワークポリマー39)に負のイオン性をより確実に付与することができる。
なお、上記では、イオン性部394は、酸性基と、前記酸性基と塩を形成する環状構造とを有する場合について説明したが、イオン性部394は、これに限定されず、例えば、環状構造が省略され酸性基が単独で存在するものであってもよいし、さらに、酸性基に代えて、アミノ基等の塩基性基であってもよい。なお、イオン性部394を、塩基性基を有するものとすることにより、イオン性部394を正のイオン性を示すものとすることができる。
(第3の構成)
さらに、ネットワークポリマー39は、上述した、第1の構成および第2の構成のものの他、以下に示す第3の構成のものであってもよい。
さらに、ネットワークポリマー39は、上述した、第1の構成および第2の構成のものの他、以下に示す第3の構成のものであってもよい。
以下、第3の構成のネットワークポリマー39について、前記第1の構成のネットワークポリマー39との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11に示すネットワークポリマー39は、ポリマー39中に、さらに、分極性を有する第5のモノマーM5((以下、単に「モノマーM5」ともいう))に由来する分極部395を備えること以外は、図9に示す第1の構成のネットワークポリマー39と同様である。
このネットワークポリマー39は、第3の構成では、図11に示すように、分散媒15との親和性を有する親和性基を有するモノマーM1と、水酸基と反応性を有する第1官能基を有するモノマーM2と、複数の重合基を有するモノマーM3と、分極性を有する第5のモノマーM5とを、それぞれ、ランダムに重合させることにより形成された、親和性部391と、結合部392と、架橋部393、分極部395とをそれぞれ備えるランダム共重合体である。そして、モノマーM2に由来する結合部392において、水酸基と第1官能基とが反応することで共通電極22に連結している。
ネットワークポリマー39をかかる構成のものとすることで、親和性層42が負または正に見かけ上、帯電することとなるため、電気泳動粒子34に含まれる黒色粒子を、親和性層42とは正負逆に帯電するものとすることで、黒色表示する際に、共通電極22側への黒色粒子の移動度を向上させることができる。そのため、黒色表示するときと白色表示するときとのコントラスト比の向上が図られる。
この第3の構成のネットワークポリマー39は、分極性を有する分極部395を備える。
分極部395は、主骨格と、この主骨格に結合した置換基とを有する有機基を備える、負または正の分極性を有する第5のモノマーM5が、モノマーM1、モノマーM2またはモノマーM3と重合することで形成されるモノマーM5の由来物である。
かかる構成の分極部395は、分極性を有することで、親和性層42中において、電子が偏在(分極)することとなるため、ポリマー39に負または正の分極性を付与する機能を発揮する。
したがって、ポリマー39を、この分極部395を備えるものとすることで、ポリマー39に負または正の分極性(帯電性)を確実に付与することができる。
モノマーM5は、前述の通り、分極基として、主骨格と、この主骨格に結合した置換基とを有する有機基を備えるものであり、モノマーM1〜モノマーM3と重合し得るように1つの重合基を備え、さらに重合後は前記有機基を備える側鎖となる部位を備えるペンダント型の単官能モノマーである。
このモノマーM5が備える分極基では、置換基の種類(電子吸引性基および/または電子供与性基)、前記主骨格に対する結合数および結合位置のうちの少なくとも1つの条件を設定することにより、主骨格において電子を偏在(分極)させ、これにより、ポリマー39の分極状態(帯電状態)を制御する。
すなわち、例えば、主骨格の重合基と反対側の端部(以下、「主骨格の末端」と言う。)側に、置換基として電子吸引性基(電子吸引基)が結合した分極基では、電子が主骨格の重合基側より末端側に偏在するようになる。このような分極基が導入されると、ポリマー39は負に帯電する。
一方、主骨格の重合基側に、置換基として電子吸引基が結合した分極基では、電子が主骨格の末端側より重合基側に偏在するようになる。このような分極基が導入されると、ポリマー39は正に帯電する。
また、置換基として電子供与性基(電子供与基)が結合した分極基では、前述したのと反対の電子密度の偏りが生じるため、主骨格の末端側に電子供与性基が結合した分極基が導入されると、ポリマー39は正に帯電し、主骨格の重合基側に電子供与性基が結合した分極基が導入されると、ポリマー39は負に帯電する。
そして、主骨格に結合する置換基の結合数が増えるにつれて、この電子密度の偏りは、増大する傾向を示す。
このような電子密度の偏りが生じた分極基を、適宜選択してモノマーM5の側鎖として導入することにより、ポリマー39を所望の帯電状態に制御(調整)することができる。
ここで、分極基の主骨格においては、電子密度の偏りが生じ易い状態であるのが好ましい。したがって、主骨格は、π電子が非局在化した部分(構造)を有するものであるのが好ましい。これにより、主骨格において電子の移動が容易に生じるようになり、電子密度の偏りを確実に生じさせることができる。
このπ電子が非局在化した部分は、その全てが共役二重結合が直線状に連続した構造であってもよいが、その少なくとも一部に環状をなす環状体を有するものが好ましい。これにより、主骨格において、電子の移動がより容易かつ円滑に生じるようになる。
このような環状体には、各種のものが存在するが、芳香族環が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピロール環、チオフェン環、アントラセン環、ピレン環、ペリレン環、ペンタセン環、テトラセン環、クリセン環、アズレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、フェナントレン環、キノリン環、インドール環、ピラジン環、アクリジン環、カルバゾール環、フラン環、ピラン環、ピリミジン環またはピリダジン環であるのが特に好ましい。これにより、環状体における電子密度の偏り(分極)が生じ易くなり、その結果、主骨格における電子密度の偏りをより顕著なものとすることができる。
さらに、主骨格は、その末端に環状体を有し、環状体に置換基が結合しているものが好ましい。これにより、環状体における電子密度の偏り(分極)が生じ易くなり、その結果、主骨格における電子密度の偏りをより顕著なものとすることができる。
ここで、主骨格がその末端にベンゼン環を有する場合を一例に説明する。
ここで、主骨格がその末端にベンゼン環を有する場合を一例に説明する。
この場合、I:ベンゼン環の2位〜6位のうちの少なくとも3位〜5位の3つの位置(前記式(a)では、2位〜6位の全ての位置)に、それぞれ、置換基として電子吸引性基Tが結合していると、前記式(a)に示すように、電子吸引性基Tの存在により、主骨格において電子が末端側に引き寄せられ、偏在するようになる。このため、ポリマー39は負に帯電する。
II:ベンゼン環の3位、4位および5位のうちの少なくとも1つの位置(前記式(b)では、3位および4位の位置)に、置換基として電子吸引性基Tが結合していると、前記式(b)に示すように、電子吸引性基Tの存在により、主骨格(特に、ベンゼン環上)において電子が末端側に引き寄せられ、偏在するようになる。このため、ポリマー39は負に帯電する。
III:ベンゼン環の2位および6位のうちの少なくとも1つの位置(前記式(c)では、2位および6位の位置)に、置換基として電子吸引性基Tが結合していると、前記式(c)に示すように、電子吸引性基Tの存在により、主骨格(特に、ベンゼン環上)において電子が重合基側に引き寄せられ、偏在するようになる。このため、ポリマー39は正に帯電する。
IV:ベンゼン環の2位〜6位のうちの少なくとも3位〜5位の3つの位置(前記式(d)では、2位〜5位の4つの位置)に、それぞれ、置換基として電子供与性基Gが結合していると、前記式(d)に示すように、電子供与性基Gの存在により、主骨格において電子が重合基側に引き寄せられ、偏在するようになる。このため、ポリマー39は正に帯電する。
V:ベンゼン環の3位、4位および5位のうちの少なくとも1つの位置(前記式(e)では、4位)に、置換基として電子供与性基Gが結合していると、前記式(e)に示すように、電子供与性基Gの存在により、主骨格(特に、ベンゼン環上)において電子が重合基側に押しやられ、偏在するようになる。このため、ポリマー39は正に帯電する。
VI:ベンゼン環の2位および6位のうちの少なくとも1つの位置(前記式(f)では、2位)に、置換基として電子供与性基Gが結合していると、前記式(f)に示すように、電子供与性基Gの存在により、主骨格(特に、ベンゼン環上)において電子が末端側に押しやられ、偏在するようになる。このため、ポリマー39は負に帯電する。
なお、前記IIの構成と前記VIの構成と、前記IIIの構成と前記Vの構成とは、それぞれ、組み合わせるようにしてもよい。これにより、主骨格(特に、ベンゼン環上)における電子密度の偏りを更に顕著なものとすることができる。
また、主骨格は、前述した環状体1つのみで構成されていてもよく、複数の環状体が直鎖状に結合した構造であってもよい。後者の主骨格の具体例としては、例えば、下記式(A−1)〜(A−3)等が挙げられる。
ただし、前記式(A−1)〜(A−3)において、式中nは、1以上の整数を示す。
なお、前記式(A−1)〜(A−3)で表される主骨格において、置換基は、末端の環状体に結合しているのが好ましいが、末端以外の他の環状体に結合していてもよい。
なお、前記式(A−1)〜(A−3)で表される主骨格において、置換基は、末端の環状体に結合しているのが好ましいが、末端以外の他の環状体に結合していてもよい。
また、電子吸引性基Tは、水素原子に比べて電子を強く引き寄せる(吸引する)傾向を示す置換基であればよく、特に限定されないが、例えば、F、Cl、Br、Iのようなハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、トリフルオロメチル基、ホルミル基、スルホ基等が挙げられる。これらの中でも、電子吸引性基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基およびトリフルオロメチル基からなる群より選択される少なくとも1種であるのが好ましい。これらのものは、特に、電子を引き寄せる能力が高いものである。
一方、電子供与性基Gは、水素原子に比べて電子を強く押しやる(供与する)傾向を示す置換基であればよく、特に限定されないが、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、水酸基等が挙げられる。これらの中でも、電子供与性基としては、アミノ基、アルキル基およびアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1種である。これらのものは、特に、電子を押しやる能力が高いものである。
アルキル基としては、炭素数1〜30であるのが好ましく、1〜18であるのがより好ましい。アルコキシ基としては、炭素数1〜30であるのが好ましく、1〜18であるのがより好ましい。アルキル基およびアルコキシ基において、炭素数が多すぎると、いずれも、アルキル基自体およびアルコキシ基自体が凝集し易くなる傾向を示し、その結果、ポリマー39の帯電状態を所望のものに調整するのが困難となるおそれがある。
また、主骨格の総炭素数は、6〜40であるのが好ましく、6〜35であるのがより好ましい。総炭素数が少なすぎると、電子が非局在化し難くなり、このため、電子の偏りを効率的に生じさせることができないおそれがあり、一方、総炭素数が多すぎると、分極基をモノマーM5の側鎖に導入するのが困難となるおそれがある。
このような有機基を有する単官能モノマー成分の具体例としては、例えば、前記第2の構成のネットワークポリマー39で説明した、酸性基を有する単官能モノマー成分において、酸性基に代えて有機基を備えるものが挙げられる。
また、ネットワークポリマー39中において、モノマーM5に由来する分極部395の個数は、モノマーM1に由来する親和性部391の100個に対して、0.1個以上10個以下であることが好ましく、0.5個以上4個以下であることがより好ましい。これにより、親和性層42(ネットワークポリマー39)に負または正の分極性をより確実に付与することができる。
また、かかる構成の親和性層42は、図4、図6、図8に示すように、隔壁35との接触面と、電気泳動分散液37との接触面とのうち、隔壁35との接触面の方が断面視において第2基材41(対向基板52)側に位置している。これにより、隔壁35は、その頂部35’が親和性層42に食い込んでいる。このように、頂部35’を親和性層42に食い込ませることで、親和性層42と、第1絶縁層32と、隔壁35とにより区画された閉空間すなわちセル36内に充填された電気泳動分散液37に含まれる電気泳動粒子34が、隣接するセル36同士の間で、行き来するのを的確に抑制または防止することができる。
また、このような親和性層42おいては、親和性層42全体の厚さt1、すなわち、頂部35’が食い込んでいない部分(隔壁35と平面視で重ならない部分)における厚さt1と、頂部35’が食い込んでいる部分(隔壁35と平面視で重なる部分)における厚さt2とを比較すると、厚さt1が10μm〜400μmであり、厚さt2が1μm〜10μmであることが好ましく、厚さt1が40μm〜200μmであり、厚さt2が1μm〜5μmであることがより好ましい。これにより、セル36内に充填された電気泳動分散液37に含まれる電気泳動粒子34が、隣接するセル36同士の間で、行き来するのをより的確に抑制または防止することができる。
親和性層42の分散媒15による膨潤度は、特に限定されないが、親和性層42内における頂部35’の位置との関係で、以下のような範囲とするのが好ましい。すなわち、上記のような厚さt1と厚さt2との関係を満足する親和性層42とするには、親和性層42の分散媒15による膨潤度は、分散媒15を膨潤していない時の親和性層42の重量を1としたとき、分散媒15を膨潤している時の親和性層42に含まれる分散媒15の重量が5倍以上40倍以下程度であることが好ましく、10倍以上20倍以下程度であることがより好ましい。かかる膨潤度を有する親和性層42を用いて、後述する製造方法を用いて電気泳動表示装置を製造することで、上記のような厚さt1と厚さt2との関係を満足する状態で、頂部35’を親和性層42に確実に食い込ませることができる。
また、分散媒15を膨潤した親和性層42の比誘電率は1.3以上3.5以下であること、または、親和性層42の体積抵抗率は1×107Ω・cm以上1×1012Ω・cm以下であることが好ましい。親和性層42を、上記のような比誘電率または体積抵抗率を有するものとすることにより、画素電極21と共通電極22との間に親和性層42が介在することに起因して、電気泳動粒子34の移動度が低下するのを的確に抑制または防止することができる。
また、親和性層42が分散媒15を膨潤することで、親和性層42は、電気泳動層33中に含まれる分散媒15との屈折率差が少なくなる。そのため、電気泳動表示装置10における視野角を広げることができるため、電気泳動表示装置10の視認性の向上が図られる。また、膨潤した親和性層42の抵抗率を、分散媒15の抵抗率に近似させることができるため、電気泳動分散液37(電気泳動層33)に対して、画素電極21と共通電極22とにより印加する駆動電圧のロスを軽減することができる。
なお、図6および図7に示すように、親和性層42の端部は、例えば、表示領域Eの最外周の隔壁35aと額縁隔壁61との間、つまり、ダミー画素領域Dの範囲に配置されている。親和性層42は、表示領域Eより一回り大きく、大きさにばらつきが生じたとしても、表示領域Eに端部が入り込まないような大きさになっている。
以下、かかる構成の親和性層42を備える電気泳動表示装置10を製造するための製造方法を説明する。
<電気泳動表示装置の製造方法>
次に、上述した電気泳動表示装置10を製造するための製造方法について説明する。
図12は、電気泳動表示装置を製造する製造方法を工程順に示すフローチャートである。図13〜図20は、電気泳動表示装置を製造する製造方法を説明するための図である。
以下、電気泳動表示装置の製造方法を、図12〜図20を参照しながら説明する。
次に、上述した電気泳動表示装置10を製造するための製造方法について説明する。
図12は、電気泳動表示装置を製造する製造方法を工程順に示すフローチャートである。図13〜図20は、電気泳動表示装置を製造する製造方法を説明するための図である。
以下、電気泳動表示装置の製造方法を、図12〜図20を参照しながら説明する。
[1]まず、素子基板51(第1基板)を用意し、その後、この素子基板51上に、電気泳動分散液37を充填するための複数のセル36を区切る(設ける)ための隔壁35を形成する。
[1−1]まず、ガラス等の透光性材料からなる第1基材31上に、TFT16や、ITO等の光透過性材料からなる画素電極21等を形成する(ステップS11)。
[1−1]まず、ガラス等の透光性材料からなる第1基材31上に、TFT16や、ITO等の光透過性材料からなる画素電極21等を形成する(ステップS11)。
具体的には、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、第1基材31上にTFT16および画素電極21等を形成する。なお、以降の断面図を用いた説明においては、画素電極21を除く、TFT16等の説明および図示を省略する。
[1−2]次いで、第1基材31上に第1絶縁層32を形成する(ステップS12)。
第1絶縁層32の製造方法としては、特に限定されず、例えば、第1基材31上に絶縁性材料を、スピンコート法等を用いて塗布し、その後、絶縁性材料を乾燥させることにより形成することができる。
以上により、素子基板51(第1基板)が完成する。
第1絶縁層32の製造方法としては、特に限定されず、例えば、第1基材31上に絶縁性材料を、スピンコート法等を用いて塗布し、その後、絶縁性材料を乾燥させることにより形成することができる。
以上により、素子基板51(第1基板)が完成する。
[1−3]次いで、図13に示すように、素子基板51(具体的には、第1絶縁層32)上に隔壁35を形成する(ステップS13)。
より具体的には、表示領域Eの隔壁35と、表示領域Eの最外周の隔壁35aと、その外側に設ける額縁隔壁61と、を同時に形成する。
隔壁35,35a、額縁隔壁61は、例えば、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて形成することができる。
このように、隔壁35,35a、額縁隔壁61を、同じ材料で同時に形成することにより、これらを、効率よく製造することができる。
なお、隔壁35は、分散媒15に溶解しない材質からなり、その材質は有機物か無機物かは問われない。具体的に、有機物材料の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂単体または二種類以上の複合剤を使用する。
以上により、隔壁35が設けられた素子基板51(第1基板)が完成する。
以上により、隔壁35が設けられた素子基板51(第1基板)が完成する。
[2]次に、対向基板52を用意し、その後、図14に示すように、この対向基板52上に、電気泳動分散液37をセル36内に封止するための親和性層42を形成する。
[2−1]まず、第2基材41上に共通電極22を形成する(ステップS21)。
具体的には、ガラス基板等の透光性材料からなる第2基材41上の全面に、周知の成膜技術を用いて共通電極22を形成する。
以上により、対向基板52(第2基板)が完成する。
具体的には、ガラス基板等の透光性材料からなる第2基材41上の全面に、周知の成膜技術を用いて共通電極22を形成する。
以上により、対向基板52(第2基板)が完成する。
[2−2]次いで、共通電極22上に親和性層42を形成する(ステップS22)。
この親和性層42の形成は、例えば、次のようにして実施することができる。
この親和性層42の形成は、例えば、次のようにして実施することができる。
[2−2a]まず、必要に応じて、共通電極22の上面に、モノマーM2との反応性を向上させるための表面処理を施す。これにより、共通電極22の上面(表面)に、モノマーM2が備える第1官能基であるアルコキシシリル基と反応性を有する水酸基が露出される。
この表面処理としては、特に限定されないが、例えば、スパッタリング処理、ブラスト処理のような物理的表面処理、酸素プラズマ、窒素プラズマ等を用いたプラズマ処理、コロナ放電処理、エッチング処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、オゾン暴露処理のような化学的表面処理、または、これらを組み合わせた処理等が挙げられる。
なお、共通電極22の上面から、予め、水酸基が露出している場合には、この表面処理は省略することができる。
[2−2b]次に、第2のモノマーM2を含有する液状材料を共通電極22上に供給して第1の液状被膜を形成した後、この第1の液状被膜を乾燥させる。
これにより、共通電極22の表面に露出する水酸基と、モノマーM2が備えるアルコキシシリル基とが反応することにより、共通電極22上に第2のモノマーM2が連結される。
モノマーM2を含有する液状材料を調製する際に用いる溶媒または分散媒としては、例えば、アンモニア、水、過酸化水素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等を用いることができる。
また、第1の液状被膜を乾燥させる際の温度は、25℃以上であるのが好ましく、25〜100℃程度であるのがより好ましい。
また、乾燥させる時間は、0.5〜48時間程度であるのが好ましく、15〜30時間程度であるのがより好ましい。
[2−2c]次に、第1のモノマーM1と第3のモノマーM3と重合開始剤とを含有する液状材料を、第2のモノマーM2が連結した共通電極22上に供給して第2の液状被膜を形成した後、この第2の液状被膜にエネルギーを付与する。
これにより、モノマーM1と、共通電極22上に連結するモノマーM2と、モノマーM3とが、それぞれ、ランダムに重合することで、第1の構成のネットワークポリマー39が共通電極22上に連結した状態で生成され、その結果、共通電極22上に親和性層42が成膜される。
なお、共通電極22上に第2の構成のネットワークポリマー39を形成する場合には、液状材料としてさらに第4のモノマーM4を含有するものを調製すればよいし、さらに、共通電極22上に第3の構成のネットワークポリマー39を形成する場合には、液状材料としてさらに第5のモノマーM5を含有するものを調製すればよい。
第2の液状被膜に付与するエネルギーは、いかなる方法を用いて付与するものであってもよいが、例えば、第2の液状被膜にエネルギー線を照射する方法、第2の液状被膜を加熱する方法等が挙げられる。
また、エネルギー線としては、例えば、紫外線、レーザ光のような光、X線、γ線のような電磁波、電子線、イオンビームのような粒子線等や、またはこれらのエネルギー線を2種以上組み合わせたものが挙げられる。
さらに、第2の液状被膜にエネルギー線を照射する場合、重合開始剤としては光重合開始剤が用いられ、この光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、ベンゾインエーテル系、チオキサントン系等の各種の開始剤が使用可能であり、具体的には、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等を用いることができる。
また、第2の液状被膜を加熱する場合、重合開始剤としては熱重合開始剤が用いられ、この熱重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)のような各種ラジカル発生剤、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、アルミニウムキレート等の各種カチオン発生剤等が挙げられる。
なお、本実施形態では、共通電極22上において、モノマーM1と、モノマーM2と、モノマーM3とを、ランダム重合させることにより、ネットワークポリマー39を共通電極22上に形成する場合について説明したが、ネットワークポリマー39を形成する方法は、かかる方法に限定されず、例えば、次のような方法によっても形成することができる。すなわち、まず、共通電極22上に連結するモノマーM2に対して、架橋構造を有しない直鎖状をなすモノマーM1とモノマーM3とに由来するユニットを備えるポリマーを連結させる。そして、この直鎖状をなすポリマーにエネルギー線を照射することで、モノマーM3に由来するユニット中に残存する官能基同士間で架橋構造を形成させることによっても、ネットワークポリマー39を形成することができる。
以上により、親和性層42が形成された対向基板52(第2基板)が完成する。
以上により、親和性層42が形成された対向基板52(第2基板)が完成する。
[3]次に、図15〜図20に示すようにして、素子基板51と対向基板52とを貼り合わせることで電気泳動表示装置10を得る。
[3−1]まず、図15に示すように、大気中において、額縁隔壁61の外周に第1シール材14aを塗布する(ステップS31)。
第1シール材14aの材料は、例えば、比較的粘度の高い液性エポキシ樹脂であるカヤトロンである。第1シール材14aの粘度は、例えば、30万Pa・s〜100万Pa・sであり、好ましくは40万Pa・sである。塗布したときの第1シール材14aの幅は、真空に耐えられる程度の幅であり、例えば、200μm以上600μm以下程度である。
[3−2]次いで、図16に示すように、素子基板51上の表示領域E、すなわち、額縁隔壁61で囲まれた領域内に、白色粒子および黒色粒子を含む電気泳動粒子34と分散媒15とを含有する電気泳動分散液37を塗布する(ステップS32)。
これにより、素子基板51と隔壁35とで画成されたセル36内に、電気泳動分散液37が注入される。
塗布方法としては、例えば、ディスペンサーを用いる。また、ダイコーター等も適用することができる。なお、分散媒15として、シリコーンオイルを用いる場合、このシリコーンオイルの粘度は、例えば、10cP以下である。分散媒15の量としては、素子基板51と対向基板52とを貼り合せたときに、額縁隔壁61で囲まれた中を満たすような液量である。本実施形態において額縁隔壁61の高さは、例えば、15μm以上45μm以下程度である。
なお、額縁隔壁61が形成されていることにより、第1シール材14aが表示領域E側に入り込んで広がることを防ぐことができる。また、第1シール材14aの幅が所定の幅より広がらないように規制することができる。これにより、第1シール材14aの強度を十分に確保することができる。
[3−3]次いで、図17に示すように、素子基板51(第1基板)に対向基板52(第2基板)を、共通電極22と隔壁35とが対向するように配置させた後、図18に示すように、素子基板51と対向基板52との間で電気泳動分散液37を封止する(第1封止;ステップS33)。
すなわち、低真空雰囲気下において、第1シール材14aを介して、素子基板51と対向基板52とを、共通電極22と隔壁35とが対向するように配置させた状態で、貼り合わせる。
このとき、親和性層42に隔壁35の頂部35’が食い込む(埋没する)よう、対向基板52を素子基板51に圧力Xを付与することで押圧していくことで、素子基板51と対向基板52とを接近させる。
このとき、額縁隔壁61が素子基板51と対向基板52との間のセルギャップを規定するスペーサーとしても機能する。
素子基板51に対向基板52を押圧していくと、第1シール材14aが潰されると共に、分散媒15が額縁隔壁61および第1シール材14a側に押され充填される。このとき、表示領域Eに設けられた隔壁35の頂部35’は、対向基板52側に設けられた親和性層42に食い込むことにより、隣接するセル36間で電気泳動分散液37が移動することを防ぐことができ、その結果、セル36毎に電気泳動分散液37が封止される。
以上のようにして、対向基板52に設けられた親和性層42に、隔壁35を食い込ませることで、素子基板51と対向基板52とが接合される。
この際、親和性層42が分散媒に対して親和性を有する親和性部391を備えるネットワークポリマーを含有しているため、この親和性層42を、分散媒15で膨潤された状態とすることができ、これに起因して、閉空間に充填される電気泳動分散液37に含まれる分散媒15および電気泳動粒子34のうち、分散媒15は、隣接するセル36同士間における行き来(往来)が許容され、電気泳動粒子34は、隣接するセル36同士間における行き来ができなくなっている。
このように、隣接するセル36同士間における分散媒15の往来が許容されるため、たとえ、本工程において、各セル36内に充填される分散媒15の充填量にバラツキがあったとしても、各セル36内に充填される電気泳動分散液37の内圧の均一化が図られる。そのため、親和性層42を介して隔壁35の頂部35’と対向基板52とを優れた強度で接合することができる。
さらに、上記の通り、隣接するセル36同士間を分散媒15が移動したとしても、セル36同士間における電気泳動粒子34の移動が許容されていないため、セル36毎に充填される電気泳動分散液37に含まれる電気泳動粒子34の含有量にバラツキが生じるのを的確に防止することができる
なお、対向基板52に設けられた親和性層42に、隔壁35を食い込ませる(埋入させる)際には、予め、親和性層42には、分散媒15を膨潤させておくことが好ましい。これにより、親和性層42対する隔壁35の埋入を円滑に実施することができる。
その後、図19に示すように、第1シール材14aが紫外線硬化型樹脂であれば紫外線Yを照射して、第1シール材14aを硬化させる。また、熱硬化型樹脂であれば、加熱することにより硬化させる。
素子基板51と対向基板52とを貼り合せたときのセルギャップは、20μm以上50μm以下程度であり、潰された第1シール材14aの幅は、例えば、200μm以上500μm以下である。
[3−5]次いで、図20に示すように、大気中において、第1シール材14aの外周に第2シール材14bを形成して接着する(第2封止;ステップS34)。
これにより、素子基板51と対向基板52とを接合する。
これにより、素子基板51と対向基板52とを接合する。
具体的には、第2シール材14bは、水分が入らず比較的低い粘度であり、隙間に入り込むことが重要であり、例えば、アクリルやエポキシ樹脂等である。なお、第2シール材14bの粘度は、第1シール材14aの粘度よりも低く、例えば、100Pa・s以上500Pa・s以下であり、好ましくは、400Pa・s程度である。第2シール材14bの幅は、例えば、300μm以上500μm以下程度である。
第2シール材14bを塗布する方法としては、例えば、ディスペンサーやダイコーター等が用いられる。以上により、図20に示すように、素子基板51と対向基板52とによって挟持された空間が封止される。その後、必要に応じて、製品の形状に切断する。
以上のような工程を経ることで、電気泳動表示装置10が得られる。
以上のような工程を経ることで、電気泳動表示装置10が得られる。
<第2実施形態>
次に、電気泳動表示装置10(本発明の電気泳動表示装置)の第2実施形態について説明する。
次に、電気泳動表示装置10(本発明の電気泳動表示装置)の第2実施形態について説明する。
図21は、電気泳動表示装置の第2実施形態を示す縦断面図、図22は、図21に示す電気泳動表示装置における隔壁の頂部近辺を拡大して示す拡大断面図である。
以下、第2実施形態の電気泳動表示装置10について、前記第1実施形態の電気泳動表示装置10との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図21、22に示す電気泳動表示装置10は、親和性層42の構成が異なる以外は、図4、6、8に示す電気泳動表示装置10と同様である。
すなわち、第2実施形態の電気泳動表示装置10において、親和性層42は、対向基板52の下面のほぼ全面に設けられることなく、隔壁35(頂部35’)と対向基板52とが対向する領域(セル間領域)において、選択的に配置される。すなわち、隔壁35の頂部35’付近を囲む領域において、選択的に配置される。
このようなセル間領域に、親和性層42が形成されていれば、親和性層42としての機能を発揮させることができ、この親和性層42に電気泳動分散液37が接触した状態で、隣接するセル36同士間における分散媒15の往来を許容し、かつ、電気泳動粒子34の往来はできなくなっている。
また、隔壁35の幅は、好ましくは3μm以上10μm以下に設定されるが、これに対して、親和性層42の幅は、好ましくは4μm以上20μm以下、より好ましくは5μm以上15μm以下に設定される。このような幅で、親和性層42を規定すること、すなわち、セル間領域の幅を規定することにより、親和性層42に前述した機能をより確実に発揮させることができる。
このような第2実施形態の電気泳動表示装置10によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上記では、本発明の電気泳動表示装置が適用された電気泳動表示装置10について説明したが、本発明の電気泳動表示シートに適用する場合、素子基板51および対向基板52のうちの少なくとも一方として、画素電極21および共通電極22の形成が省略されているものを用意し、これを用いて電気泳動表示シート(本発明の電気泳動表示シート)を作成する。その後、省略された画素電極21および共通電極22のうちの少なくとも一方を、作成された電気泳動表示シートに貼り合わせることで、電気泳動表示装置を得るようにしてもよい。これにより、電気泳動表示装置は、本発明の電気泳動表示シートを備えるものとなり、その結果、電気泳動表示装置は、優れた信頼性を備えるものとなる。
以上、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明の電気泳動表示装置は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、隔壁35が格子状をなしていたが、隔壁35の平面視形状としては、特に限定されない。例えば、ハニカム状、多角形状、丸形状、三角形状等に構成されていてもよい。
また、素子基板51側に隔壁35や額縁隔壁61を配置することに限定されず、対向基板52側に隔壁35や額縁隔壁61を配置するようにしてもよい。
また、第1基材31および第2基材41は、表示側に光透過性を有する材料を用いればよく、ガラス基板の他、プラスチック基板を用いるようにしてもよい。
さらに、額縁隔壁61をスペーサーとして利用することに限定されない。素子基板51と対向基板52との間のセルギャップを規定するために、例えば別の部材をスペーサーとして設ける場合は、額縁隔壁61の高さは隔壁35の高さと等しくてもよい。
さらに、隔壁35を、フォトリソグラフィ法を用いて形成することに限定されず、例えば、ナノインプリント法やスクリーン印刷法、凸版印刷法、グラビア印刷法等の印刷プロセスで形成するようにしてもよい。
また、第1基板としての素子基板51に隔壁35を形成し、この隔壁35と、第2基板としての対向基板52とが対向する領域に親和性層42を形成する場合について説明したが、これに限定されず、例えば、第1基板としての対向基板52に隔壁35を形成し、この隔壁35と、第2基板としての素子基板51とが対向する領域に親和性層42を形成するようにすることもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.評価用サンプルの製造
(実施例1)
<1>まず、平均厚さ0.5mmのガラス基板を第1基材31として備え、その下面側に平板電極を備えるものを用意した。次に、この第1基材31上に、ウレタン樹脂で構成される樹脂層(31μm)を形成した後、この樹脂層をエッチングすることにより、幅5μm・高さ31μmの隔壁35を格子状に形成した。
1.評価用サンプルの製造
(実施例1)
<1>まず、平均厚さ0.5mmのガラス基板を第1基材31として備え、その下面側に平板電極を備えるものを用意した。次に、この第1基材31上に、ウレタン樹脂で構成される樹脂層(31μm)を形成した後、この樹脂層をエッチングすることにより、幅5μm・高さ31μmの隔壁35を格子状に形成した。
<2>次いで、平均厚さ0.5mmのガラス基板を第2基材41として備え、その下面側に平板電極を備えるものを用意した。次に、この第2基材41上に、親和性層42を成膜した。
なお、親和性層42の成膜は、第2基材41上に、モノマーM1およびモノマーM3をモル比で99:1としてスピンコート法で供給し、その後、加熱して成膜することで行った。
なお、モノマーM1およびモノマーM3としては、それぞれ、n−ステアリルアクリレートおよびエチレングリコールジメタクリレートを用意した。
また、この際に得られた、親和性層42の膜厚は、分散媒を膨潤させない状態で、400nmであった。また、この親和性層42に分散媒を膨潤させた際の膨潤度は23倍であった。
<3>次いで、第1基材31上の隔壁35aの外周に、液性エポキシ樹脂であるカヤトロンを第1シール材14aとして塗布した。その後、第1基材31と隔壁35とで形成された凹部内に電気泳動粒子34と、分散媒15としてのエステル系分散媒(ライオン社製、「パステル2H-08」)とを含有する電気泳動分散液37を塗布することで注入した。
<4>次いで、前記工程<3>において、第1基材31と隔壁35により形成された凹部内に電気泳動分散液が充填された第1基材31に対して、前記工程<2>において、親和性層42が形成された第2基材41を、隔壁35と親和性層42とが対向するようにして貼り合わせた。なお、この貼り合わせは、500Paの真空負圧環境下で、親和性層42に隔壁35の頂部35’が食い込むまで、素子基板51に対向基板52を押圧した後に、第1シール材14aに紫外線を照射して硬化させることにより行った。なお、親和性層42に隔壁35の頂部35’が食い込むことで形成された電気泳動層33の膜厚は、30μmであった。
以上のような工程を経ることで、実施例1の評価用サンプルを製造した。
以上のような工程を経ることで、実施例1の評価用サンプルを製造した。
(実施例2〜実施例12)
電気泳動分散液37中に含まれる分散媒の種類、親和性層42を成膜する際に用いるモノマーの種類およびその含有量、ならびに、成膜する親和性層42の膜厚のうちの少なくとも1つを変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、実施例2〜12の評価用サンプルを製造した。
電気泳動分散液37中に含まれる分散媒の種類、親和性層42を成膜する際に用いるモノマーの種類およびその含有量、ならびに、成膜する親和性層42の膜厚のうちの少なくとも1つを変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、実施例2〜12の評価用サンプルを製造した。
なお、モノマーM1としては、実施例1と同様のものまたはシリコーンマクロマー(JNC社製、「サイラプレーンFM−0721」分子量5000)類似の片末端シリコーンアクリレート誘導体を用い、モノマーM3としては、実施例1と同様のものを用い、モノマーM4およびモノマーM5としては、それぞれ、下記化学式(M4)で表される化合物および下記化学式(M5)で表される化合物を用意した。
さらに、分散媒15として、パラフィン系分散媒(エクソンモービル社製、「アイソパーM」)およびシリコーン系分散媒(信越シリコーン社製、「KF96-2cs」)を用意した。
(比較例1)
親和性層42の形成を省略したこと以外は、前記実施例1と同様にして、比較例1の評価用サンプルを製造した。
親和性層42の形成を省略したこと以外は、前記実施例1と同様にして、比較例1の評価用サンプルを製造した。
2.評価
各実施例および各比較例の電気泳動分散液について、以下のような評価を行った。
各実施例および各比較例の電気泳動分散液について、以下のような評価を行った。
<構造安定性 粒子流れ評価>
各実施例および比較例の評価用サンプルについて、それぞれ、常温(25℃)および70℃の環境下に配置し、この際に、隔壁で区画された隣接するセル内に封止された電気泳動分散液37を、顕微鏡を用いて観察し、隣接するセル同士間で、親和性層42を介した電気泳動粒子34の往来が許容されているか否かを確認した。
各実施例および比較例の評価用サンプルについて、それぞれ、常温(25℃)および70℃の環境下に配置し、この際に、隔壁で区画された隣接するセル内に封止された電気泳動分散液37を、顕微鏡を用いて観察し、隣接するセル同士間で、親和性層42を介した電気泳動粒子34の往来が許容されているか否かを確認した。
<表示性能評価>
各実施例および比較例の評価用サンプルについて、それぞれ、白色表示した際の白色反射率、および黒色表示した際の黒色反射率を測定し、これらからコントラストを算出した。また、白色表示と黒色表示との切り替えの際の切り替え速度を測定した。さらに、常温での3日間連続駆動の後に書き換えできない箇所を焼き付き部と判断して、この焼き付き部の有無を評価した。
各実施例および比較例の評価用サンプルについて、それぞれ、白色表示した際の白色反射率、および黒色表示した際の黒色反射率を測定し、これらからコントラストを算出した。また、白色表示と黒色表示との切り替えの際の切り替え速度を測定した。さらに、常温での3日間連続駆動の後に書き換えできない箇所を焼き付き部と判断して、この焼き付き部の有無を評価した。
これらの結果を、以下に示す評価基準に基づいて評価した。
<<白色反射率 評価基準>>
◎:白色反射率が50%超である。
○:白色反射率が40%以上50%以下である。
×:白色反射率が40%未満である。
<<白色反射率 評価基準>>
◎:白色反射率が50%超である。
○:白色反射率が40%以上50%以下である。
×:白色反射率が40%未満である。
<<コントラスト 評価基準>>
◎:コントラストが20%超である。
○:白色反射率が15%以上20%以下である。
×:白色反射率が15%未満である。
◎:コントラストが20%超である。
○:白色反射率が15%以上20%以下である。
×:白色反射率が15%未満である。
<<切り替え速度 評価基準>>
◎:切り替え時に応答の遅れおよび残像なし。
○:切り替え時に一部若干の遅れあり。
×:切り替え時に一部明らかな遅れおよび残像あり。
これらの評価結果を、表1に示す。
◎:切り替え時に応答の遅れおよび残像なし。
○:切り替え時に一部若干の遅れあり。
×:切り替え時に一部明らかな遅れおよび残像あり。
これらの評価結果を、表1に示す。
表1から明らかなように、各実施例の評価用サンプルでは、隣接するセル36同士間における分散媒15の移動が許容されたとしても、セル36同士間における電気泳動粒子34の移動が許容されない結果を示し、これに起因して、優れた表示性能を示す結果となった。
これに対して、比較例の評価用サンプルでは、親和性層42の形成が省略されることで、セル36同士間における電気泳動粒子34の移動が許容され、その結果、実施例と比較して、表示性能に劣る結果を示した。
10…電気泳動表示装置、11…画素、12…データ線、13…走査線、14…シール部、14a…第1シール材、14b…第2シール材、15…分散媒、16…トランジスター、21…画素電極、22…共通電極、31…第1基材、32…第1絶縁層、33…電気泳動層、34…電気泳動粒子、35…隔壁、35'…頂部、35a…隔壁、36…セル、37…電気泳動分散液、39…ネットワークポリマー、41…第2基材、42…親和性層、51…素子基板、52…対向基板、61…額縁隔壁、100…電子機器、110…操作部、391…親和性部、392…結合部、393…架橋部、394…イオン性部、395…分極部、D…ダミー画素領域、E…表示領域、E1…額縁領域、M1…第1のモノマー、M2…第2のモノマー、M3…第3のモノマー、M4…第4のモノマー、M5…第5のモノマー、W1…幅、W2…幅、W3…幅、X…圧力、Y…紫外線、t1…厚さ、t2…厚さ
Claims (9)
- 第1基板と、
前記第1基板と対向して配置された第2基板と、
前記第1基板に設けられ、複数のセルに区切る隔壁と、
複数の前記セル内に配置され、電気泳動粒子と分散媒とを含有する電気泳動分散液と、
前記隔壁と前記第2基板とが対向する領域に配置された親和性層とを有し、
前記親和性層は、前記分散媒に対して親和性を有する親和性部を備えるネットワークポリマーを含有することを特徴とする電気泳動表示シート。 - 前記親和性層の前記分散媒による膨潤度は、前記分散媒を膨潤していない時の前記親和性層の重量を1としたとき、前記分散媒を膨潤している時の前記親和性層に含まれる前記分散媒の重量が5倍以上40倍以下である請求項1に記載の電気泳動表示シート。
- 前記ネットワークポリマーは、前記第2基板に連結する結合部を備える請求項1または2に記載の電気泳動表示シート。
- 前記ネットワークポリマーは、前記ネットワークポリマーにおける架橋点を形成するための架橋部を備える請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電気泳動表示シート。
- 前記ネットワークポリマーは、イオン性を有するイオン性部を備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電気泳動表示シート。
- 前記ネットワークポリマーは、分極性を有する分極部を備える請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電気泳動表示シート。
- 前記第1基板は、画素電極を備える素子基板であり、前記第2基板は、共通電極を備える対向基板である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電気泳動表示シート。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電気泳動表示シートを備えることを特徴とする電気泳動表示装置。
- 請求項8に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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JP2016167395A JP2018036341A (ja) | 2016-08-29 | 2016-08-29 | 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 |
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CN118131544A (zh) * | 2024-05-08 | 2024-06-04 | Tcl华星光电技术有限公司 | 电子纸显示面板和制备方法 |
-
2016
- 2016-08-29 JP JP2016167395A patent/JP2018036341A/ja active Pending
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