JP2018023038A - 光送信装置および波長分割多重光伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各波長チャネルを介して偏波多重光信号が伝送される波長分割多重光伝送システムにおいて、相互位相変調に起因するビット誤りを抑制する。【解決手段】信号処理回路は、第1〜第4の固定パタンがそれぞれ付加された第1〜第4の駆動信号を生成する。第1の光変調器は、第1および第2の駆動信号から生成される第1および第2の光信号を合波して第1の偏波多重光信号を生成する。第2の光変調器は、第3および第4の駆動信号から生成される第3および第4の光信号を合波して第2の偏波多重光信号を生成する。第1〜第3の固定パタンは互いに同じであり、第4の固定パタンの各ビットの値は、第3の固定パタンの対応するビットの値に対して反転している。信号処理回路は、第1〜第4の固定パタンが第1および第2の偏波多重光信号によりほぼ同時に伝送されるように、第1〜第4の駆動信号を生成する。【選択図】図8
Description
本発明は、偏波多重光信号を送信する光送信装置および波長分割多重光伝送装置に係わる。
光伝送システムにおいて大容量のデータ伝送を実現するために、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が実用化されている。WDMは、波長の異なる複数の光信号を利用してデータを伝送することができる。すなわち、WDMは、複数の波長チャネルを利用してデータを伝送することができる。
各波長チャネルの容量を大きくする技術の1つとして、偏波多重が実用化されている。偏波多重は、互いに直交する1組の偏波を利用して信号を伝送する。以下の記載では、互いに直交する1組の偏波をX偏波およびY偏波と呼ぶことがある。また、X偏波およびY偏波を利用して伝送される光信号を、それぞれ、X偏波光信号およびY偏波光信号と呼ぶことがある。
光伝送システムにおいてフレームを伝送する場合、各フレームの先頭に固定パタン領域が付加されることがある。固定パタン領域は、送信器により、フレームヘッダ内に設定される。そして、受信器は、受信光信号から固定パタン領域を検出することにより、フレーム同期を確立することができる。また、受信器は、検出した固定パタン領域の電界情報に基づいて、光伝送路の特性(例えば、分散)を推定することができる。
偏波多重光伝送システムにおいては、図1に示すように、同じタイミングでX偏波光信号およびY偏波光信号に固定パタン領域が挿入される。ここで、X偏波光信号およびY偏波光信号に挿入される固定パタン領域のビット列は、互いに同じである。このため、X偏波光信号およびY偏波光信号が多重化されると、固定パタン領域の電界情報の合成によって単一偏波状態が生成される。すなわち、固定パタン領域が伝送される期間(例えば、10n秒)は、単一偏波状態が生成される。なお、受信器は、単一偏波状態の固定パタン領域を受信するので、光信号が光伝送路上で雑音の影響を受ける場合であっても、固定パタン領域の検出(すなわち、フレーム同期の確立)および分散推定を容易に行うことができる。
関連技術として、光伝送路における相互位相変調(XPM)を予等化する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。また、複数のチャネルを伝送する光伝送システムにおいて、チャネル間で生じる非線形光学効果を低減して、受信端における信号品質劣化を抑圧する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。さらに、非特許文献1は、WDM伝送システムにおける相互位相変調による非線形偏波変動について検討している。
Brandon C. Collings and Luc Boivin, Nonlinear Polarization Evolution Induced by Cross-Phase Modulation and Its Impact on Transmission Systems, IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, VOL.12, NO.11, November 2000
上述のように、各フレームに固定パタン領域を付加することにより、フレーム同期および分散推定などが実現される。ところが、WDM伝送システムにおいては、相互位相変調(XPM:cross phase modulation)により、ある波長チャネルの偏波状態が、他の波長チャネルの偏波状態に影響を与える。特に、各波長チャネルが偏波多重光信号を伝送する場合、単一偏波状態の固定パタン領域は、他の波長チャネルにおいて偏波変動を引き起こすおそれがある。図1に示す例では、期間T1〜T2に波長チャネルλ1において固定パタン領域が伝送されるときに、波長チャネルλ3の偏波状態が擾乱される。
隣接チャネル(図1では、波長チャネルλ1)において固定パタン領域が伝送される期間は、被擾乱チャネル(図1では、波長チャネルλ3)において連続してビット誤りが発生し得る。すなわち、バーストエラーが発生し得る。そして、このビット誤りがFECの能力を超えると、受信器は、データを正しく再生できない。
本発明の1つの側面に係わる目的は、各波長チャネルを介して偏波多重光信号が伝送される波長分割多重光伝送システムにおいて、相互位相変調に起因するビット誤りを抑制することである。
本発明の1つの態様の光送信装置は、波長分割多重光伝送システムにおいて使用されるものであり、第1の固定パタンが付加された第1の駆動信号、第2の固定パタンが付加された第2の駆動信号、第3の固定パタンが付加された第3の駆動信号、第4の固定パタンが付加された第4の駆動信号を生成する信号処理回路と、前記第1の駆動信号に基づいて第1の光信号を生成し、前記第2の駆動信号に基づいて第2の光信号を生成し、前記第1の光信号および前記第2の光信号を合波して第1の波長の第1の偏波多重光信号を生成する第1の光変調器と、前記第3の駆動信号に基づいて第3の光信号を生成し、前記第4の駆動信号に基づいて第4の光信号を生成し、前記第3の光信号および前記第4の光信号を合波して第2の波長の第2の偏波多重光信号を生成する第2の光変調器と、前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号を合波するコンバイナと、を有する。前記第1の固定パタンに基づいて生成される前記第1の光信号の位相と前記第2の固定パタンに基づいて生成される前記第2の光信号の位相とがほぼ一致するように、前記第1の固定パタンおよび前記第2の固定パタンが決定される。前記第3の固定パタンに基づいて生成される前記第3の光信号の位相と前記第4の固定パタンに基づいて生成される前記第4の光信号の位相とがほぼ反転するように、前記第3の固定パタンおよび前記第4の固定パタンが決定される。前記信号処理回路は、前記第1の固定パタン、前記第2の固定パタン、前記第3の固定パタン、および前記第4の固定パタンが、前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号によりほぼ同時に伝送されるように、前記第1の駆動信号、前記第2の駆動信号、前記第3の駆動信号、および前記第4の駆動信号を生成する。
上述の態様によれば、各波長チャネルを介して偏波多重光信号が伝送される波長分割多重光伝送システムにおいて、相互位相変調に起因するビット誤りが抑制される。
本発明の実施形態に係わる光送信装置は、WDM伝送システムにおいて使用される。そして、光送信装置は、波長チャネル間のXPMに起因する偏波変動を抑制する機能を備える。よって、本発明の実施形態に係わる光送信装置の構成および動作を記載する前に、XPMに起因する偏波変動について簡単に説明する。一例として、図2に示す注目チャネルのX偏波光信号の偏波変動について検討する。
注目チャネルのX偏波光信号は、直線偏波であるものとする。そして、注目チャネルのX偏波光信号のストークスパラメータS1、S2、S3は「1、0、0」で表されるものとする。この場合、注目チャネルのX偏波光信号の偏波状態は、ポアンカレ球上では、図3(a)に示す点Aで表される。なお、この例では、X偏光が「0度」で表され、Y偏光が「90度」で表される。
期間T1〜T2において、隣接チャネルλ1の偏光方向が45度であるものとする。この場合、隣接チャネルλ1のストークスパラメータは「0、1、0」で表される。すなわち、隣接チャネルλ1の偏波状態は、ポアンカレ球上では、図3(a)に示す点Bで表される。なお、偏波多重光信号のX偏波およびY偏波の振幅が互いに同じであり、且つ、X偏波およびY偏波の光位相が互いに同じであるとき、その偏波多重光信号の偏光方向は45度である。
注目チャネルおよび隣接チャネルλ1が多重化されると、注目チャネルのX偏波光信号の偏波状態は、隣接チャネルλ1の偏波状態の影響を受ける。具体的には、期間T1〜T2において、注目チャネルのX偏波光信号の偏波状態は、図3(a)において矢印Cで示すように、点Aから南極方向(左回り円偏波傾向)にシフトする。この結果、注目チャネルのX偏波光信号において、ビット誤りが発生しやすくなる。
この問題は、隣接チャネルλ1に起因する偏波変動を相殺する偏波変動を生成することにより解決され得る。具体的には、図3(b)に示すように、注目チャネルのX偏波光信号に対して矢印Dで示す偏波変動を与えることにより、隣接チャネルλ1に起因する偏波変動は相殺され得る。
図3(b)において、注目チャネルのX偏波光信号の偏波状態が点Aで表される場合、点Eで表される偏波状態の光信号を生成すれば、注目チャネルのX偏波光信号の偏波状態は、点Aから北極方向(右回り円偏波傾向)にシフトする。ここで、点E(ストークスパラメータ=「0、−1、0」)は、偏光方向が−45度(または、135度)である状態を表す。したがって、期間T1〜T2において、隣接チャネルλ2を介して伝送される光信号の偏光方向を−45度に制御すれば、隣接チャネルλ1に起因する偏波変動と隣接チャネルλ2に起因する偏波変動とが相殺される。すなわち、注目チャネルの偏波変動が相殺または抑制される。
よって、本発明の実施形態に係わる光送信装置は、1組の波長チャネルの偏波状態を制御する。具体的には、第1の波長チャネル(図2では、隣接チャネルλ1)に起因する注目チャネルの偏波変動と、第2の波長チャネル(図2では、隣接チャネルλ2)に起因する注目チャネルの偏波変動とが相殺されるように、第1の波長チャネルおよび第2の波長チャネルの偏波状態が制御される。
図4は、本発明の実施形態によるXPMの相殺の一例を示す。図4に示す例では、WDM光信号は、波長チャネルλ1〜λ3を含む。ここで、波長チャネルλ1〜λ3のキャリア波長は、互いに異なっている。また、各波長チャネルλ1〜λ3は、それぞれ偏波多重光信号を伝送する。各偏波多重光信号は、X偏波光信号およびY偏波光信号を伝送する。各波長チャネルにおいて、X偏波光信号の偏波およびY偏波光信号の偏波は、互いに直交している。
各波長チャネルにおいて、X偏波光信号およびY偏波光信号は、それぞれ所定のフォーマットのフレームを伝送する。したがって、各波長チャネルにおいて、X偏波光信号およびY偏波光信号には、それぞれ、フレームの先頭を検出するための固定パタン領域が挿入される。固定パタン領域は、例えば、所定の時間間隔で挿入される。或いは、固定パタン領域は、所定のビット数に対して付加される。図4に示す例では、波長チャネルλ1のX偏波光信号およびY偏波光信号に対してそれぞれ固定パタンP1および固定パタンP2が付加されている。また、波長チャネルλ2のX偏波光信号およびY偏波光信号に対してそれぞれ固定パタンP3および固定パタンP4が付加されている。
各波長チャネルにおいて、X偏波光信号の固定パタン領域およびY偏波光信号の固定パタン領域は同時に伝送される。例えば、波長チャネルλ1において、X偏波光信号に挿入される固定パタンP1およびY偏波光信号に挿入される固定パタンP2は同時に伝送される。また、波長チャネルλ2において、X偏波光信号に挿入される固定パタンP3およびY偏波光信号に挿入される固定パタンP4は同時に伝送される。したがって、固定パタン領域が伝送される期間は、各波長チャネルにおいて単一偏波状態が生成される。
加えて、本発明の実施形態に係わるWDM伝送においては、WDM光信号に多重化される複数の波長チャネルから1または複数の波長チャネルペアが構成される。各波長チャネルペアは、2個の波長チャネルから構成される。図4に示す例では、波長チャネルλ1および波長チャネルλ2は、1つの波長チャネルペアを構成する。
波長チャネルペアを構成する2個の波長チャネルは、互いに同期している。以下の記載において「同期」は、固定パタンが同時に伝送されることを意味する。したがって、図4に示す例では、波長チャネルλ1の固定パタンおよび波長チャネルλ2の固定パタンが同時に伝送される。即ち、波長チャネルλ1、λ2を含む波長チャネルペアにおいては、固定パタンP1〜P4が同時に伝送される。なお、「同時」は、完全な同時に限定されるものではなく、「実質的同時」または「ほぼ同時」を含むものとする。
各波長チャネルペア内で使用される4個の固定パタン(図4では、固定パタンP1〜P4)は、所定の関係を有する。具体的には、4個の固定パタンのうちの3個のビット列は互いに同じである。また、残りの1個の固定パタンの各ビットの値は、他の3個の固定パタンの対応するビットの値に対して反転している。
図5は、1つの波長チャネルペア内で使用される4個の固定パタンの例を示す。この実施例では、固体パタンのビット長は4ビットである。ただし、実際には、固定パタンのビット長は、数10〜数100ビットである。また、この実施例では、固定パタンP1およびP2は、それぞれ波長チャネルλ1のX偏波光信号およびY偏波光信号に挿入され、固定パタンP3およびP4は、それぞれ波長チャネルλ2のX偏波光信号およびY偏波光信号に挿入される。
固定パタンP1〜P3は互いに同じである。また、固定パタンP4の各ビットの値は、固定パタンP3の対応するビットの値に対して反転している。したがって、波長チャネルλ1においては、各ビットの値が互いに同じ固定パタンP1、P2が同時に伝送される。これに対して、波長チャネルλ2においては、各ビットの値が互いに反転している固定パタンP3、P4が同時に伝送される。
図6は、光信号により伝送される固定パタンと偏波状態との関係の一例を示す。この例では、固定パタンは、BPSK(Binary Phase Shift Keying)で伝送される。BPSKでは、各シンボルは、1ビットのデータを伝送する。また、この例では、図6(a)に示すように、「1」は、「I=1、Q=1」で伝送される。ここで、IおよびQは、光信号の電界を表す。すなわち、「1」は「位相=π/4」で伝送される。一方、「0」は、「I=−1、Q=−1」で伝送される。すなわち、「0」は「位相=−3π/4」で伝送される。このように、「1」が伝送されるときの光信号の位相と、「0」が伝送されるときの光信号の位相とは、互いに反転している。
図6(b)は、X偏波光信号により伝送されるビットの値とY偏波光信号により伝送されるビットの値とが互いに同じであるときの偏波多重光信号の偏波状態の一例を示す。すなわち、X偏波光信号の位相とY偏波光信号の位相とが互いに同じであるときの偏波多重光信号の偏波状態が表されている。この例では、X偏波光信号が「1:π/4」を伝送するときにX偏波成分が「正の値」で表され、Y偏波光信号が「1:π/4」を伝送するときにY偏波成分が「正の値」で表されている。ここで、偏波多重光信号の偏波状態は、X偏波光信号の偏波状態およびY偏波光信号の偏波状態を合成することにより得られる。したがって、X偏波光信号により伝送されるビットの値とY偏波光信号により伝送されるビットの値とが互いに同じであるときは、偏波多重光信号の偏波は45度である。なお、X偏波光信号の振幅およびY偏波光信号の振幅は互いに同じであるものとする。
図6(c)は、X偏波光信号により伝送されるビットの値とY偏波光信号により伝送されるビットの値とが互いに反転しているときの偏波多重光信号の偏波状態の一例を示す。すなわち、X偏波光信号の位相とY偏波光信号の位相とが互いに反転しているときの偏波多重光信号の偏波状態が表されている。この例では、X偏波光信号が「1:π/4」を伝送し、Y偏波光信号が「0:−3π/4」を伝送するものとする。この場合、Y偏波成分は「負の値」で表される。したがって、X偏波光信号により伝送されるビットの値とY偏波光信号により伝送されるビットの値とが反転しているときは、偏波多重光信号の偏波は−45度(または、135度)である。
このように、偏波多重光信号の偏波状態は、X偏波光信号およびY偏波光信号により伝送されるビット値の組合せに依存する。この例では、X偏波光信号およびY偏波光信号により同じビット値が伝送されるときは、偏波多重光信号の偏波は45度である。また、X偏波光信号およびY偏波光信号により互いに反転したビット値が伝送されるときは、偏波多重光信号の偏波は−45度(または、135度)である。よって、図4〜図5に示す実施例においては、波長チャネルλ1において固定パタンP1、P2が伝送される期間は、波長チャネルλ1の偏波は45度である。一方、波長チャネルλ2において固定パタンP3、P4が伝送される期間は、波長チャネルλ1の偏波は−45度(または、135度)である。
すなわち、期間T1〜T2において、波長チャネルλ1の偏波状態は、図3(a)に示す点Bで表され、波長チャネルλ2の偏波状態は、図3(b)に示す点Eで表される。したがって、図4に示す波長チャネルλ1〜λ3が多重化されると、期間T1〜T2において、波長チャネルλ1に起因する波長チャネルλ3における偏波変動と隣接チャネルλ2に起因する波長チャネルλ3における偏波変動とが相殺される。すなわち、波長チャネルλ1、λ2に起因する波長チャネルλ3(すなわち、被擾乱チャネル)の偏波変動が相殺または抑制される。
図7は、WDM伝送システムの一例を示す。この例では、WDM伝送システムは、WDM伝送装置100、110を備える。そして、WDM伝送装置100からWDM伝送装置110へ光伝送線路120を介して光信号が伝送されるものとする。
WDM伝送装置100は、複数の送信器ユニット1および光合波器2を備える。各送信器ユニット1は、データを伝送する光信号を生成する。なお、複数の送信器ユニット1により生成される複数の光信号の波長は、互いに異なっている。光合波器2は、各送信器ユニット1により生成される光信号を合波してWDM光信号を生成する。このWDM光信号は、光伝送線路120を介してWDM伝送装置110へ伝送される。
なお、WDM伝送装置100、110間には、1または複数の中継ノードが設けられていてもよい。中継ノードは、WDM光信号を増幅することができる。また、中継ノードに光分岐挿入装置(ROADM:Reconfigurable Optical Add-Drop Multiplexer)が設けられていてもよい。光分岐挿入装置は、WDM光信号から指定された波長チャネルを分岐することができ、また、WDM光信号の空チャネルに光信号を挿入することができる。
WDM伝送装置110は、光分波器11および複数の受信器ユニット12を備える。光分波器11は、WDM光信号に多重化されている複数の光信号を波長ごとに分波して対応する受信器ユニット12に導く。各受信器ユニット12は、受信光信号からデータを再生する。
図8は、送信器ユニット1の一例を示す。送信器ユニット1は、図8に示すように、トリガ信号生成器21、クロック生成器22、光送信器23a、23b、偏波保持コンバイナ24を備える。また、送信器ユニット1には、データD1〜D4が入力される。データD1〜D2は光送信器23aに導かれ、データD3〜D4は光送信器23bに導かれる。
トリガ信号生成器21は、トリガ信号を生成して光送信器23a、23bに与える。トリガ信号は、データD1〜D4に固定パタンを挿入するタイミングを指示する。なお、この実施例では、各固定パタンは、実質的に同時に対応するデータに挿入される。即ち、トリが信号は、実質的に同時に、光送信器23a、23bに与えられる。なお、トリガ信号生成器21は、例えば、所定の時間間隔でトリガ信号を生成する。この時間間隔は、データを伝送するためのフレームの長さに対応して決められる。
クロック生成器22は、クロック信号を生成する。このクロック信号は、光送信器23a、23bにおいて、変調光信号を生成するために使用される。
光送信器23a、23bは、それぞれ、トリガ信号およびクロック信号を利用して、入力データを伝送する偏波多重光信号を生成する。すなわち、光送信器23aは、データD1を伝送する変調光信号およびデータD2を伝送する変調光信号から偏波多重光信号Aを生成する。同様に、光送信器23bは、データD3を伝送する変調光信号およびデータD4を伝送する変調光信号から偏波多重光信号を生成する。なお、偏波多重光信号Aの波長および偏波多重光信号Bの波長は、互いに異なっている。
偏波保持コンバイナ24は、光送信器23aにより生成される偏波多重光信号Aおよび光送信器23bにより生成される偏波多重光信号Bを合波する。ここで、偏波保持コンバイナ24は、偏波多重光信号Aの偏波状態と偏波多重光信号Bの偏波状態とが所定の関係を保持するように、偏波多重光信号Aおよび偏波多重光信号Bを合波する。なお、光送信器23aと偏波保持コンバイナ24との間、および、光送信器23bと偏波保持コンバイナ24との間は、それぞれ偏波保持ファイバで接続されていることが好ましい。
図9は、送信器ユニット1に実装される光送信器の一例を示す。ここで、図9に示す光送信器23は、図8に示す送信器ユニット1においては、光送信器23a、23bとして使用することができる。以下では、一例として、光送信器23が図8に示す光送信器23aとして使用されるケースについて記載する。
光送信器23は、信号処理回路31、レーザ光源32、光変調器33、位相制御回路34を備える。そして、光送信器23には、データ信号D1、D2、トリガ信号、クロック信号が入力される。
信号処理回路31は、固定パタン付加部41、42、マッパ43、44を備える。固定パタン付加部41、42、マッパ43、44は、クロック生成器22により生成されるクロック信号に従って動作する。なお、信号処理回路31は、例えば、デジタル信号処理器により実現される。また、信号処理回路31は、図9に示していない他の機能を備えていてもよい。
固定パタン付加部41、42は、それぞれ、トリガ信号が入力されるタイミングにおいて、入力ビット列に固定パタンを挿入する。すなわち、固定パタン付加部41は、データD1に図5に示す固定パタンP1を付加する。また、固定パタン付加部42は、データD2に図5に示す固定パタンP2を付加する。すなわち、互いに同じ固定パタンP1、P2が、実質的に同時に、データD1、D2に付加される。
マッパ43は、固定パタンP1が付加されたデータD1を指定された変調方式でマッピングすることにより駆動信号D1を生成する。同様に、マッパ44は、固定パタンP2が付加されたデータD2を指定された変調方式でマッピングすることにより駆動信号D2を生成する。この実施例では、固定パタンP1、P2は、それぞれBPSKでマッピングされる。なお、各駆動信号は、この実施例では、変調光信号の位相および振幅を表す電界情報を表す。すなわち、各駆動信号は、I成分信号およびQ成分信号から構成される。
レーザ光源32は、指定された波長の連続光を生成する。例えば、光送信器23が図8に示す光送信器23aとして使用されるケースでは、レーザ光源32は、波長λ1の連続光を生成する。また、光送信器23が図8に示す光送信器23bとして使用されるケースでは、レーザ光源32は、波長λ2の連続光を生成する。
光変調器33は、光変調器33X、光変調器33Y、移相器33P、偏波ビームコンバイナ33Cを備える。そして、レーザ光源32により生成される連続光は、分岐されて光変調器33Xおよび光変調器33Yに導かれる。このとき、光変調器33Xに導かれる連続光のパワーと光変調器33Yに導かれる連続光のパワーとは、実質的に同じである。
光変調器33Xは、信号処理回路31により生成される駆動信号D1で連続光を変調して変調光信号Xを生成する。同様に、光変調器33Yは、信号処理回路31により生成される駆動信号D2で連続光を変調して変調光信号Yを生成する。移相器33Pは、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とを合わせるために、変調光信号Xまたは変調光信号Yの位相を調整する。図9に示す例では、移相器33Pは、変調光信号Xの位相を調整する。移相器33Pは、例えば、変調光信号Xを伝搬する光導波路の近傍に形成される電極により実現される。この場合、この電極の印加電圧を制御することにより、光導波路の光パス長が変化する。この結果、変調光信号Xの位相が調整される。移相器33Pの印加電圧は、この実施例では、後述する位相制御回路34により制御される。
偏波ビームコンバイナ33Cは、変調光信号Xの偏波と変調光信号Yの偏波とが互いに直交するように、変調光信号Xおよび変調光信号Yを合波する。ここで、送信器ユニット1に対して予め偏波軸(X偏波軸およびY偏波軸)が決められているものとする。X偏波軸およびY偏波軸は互いに直交する。また、以下の記載では、X偏波軸方向およびY偏波軸方向をそれぞれ「0度方向」および「90度方向」と呼ぶことがある。そして、偏波ビームコンバイナ33Cは、変調光信号Xの偏波方向がX偏波軸方向に一致し、変調光信号Yの偏波方向がY偏波軸方向に一致するように、変調光信号Xおよび変調光信号Yを合波する。この結果、偏波多重光信号が生成される。
位相制御回路34は、偏光子34a、受光器(PD)34b、バイアスコントローラ34cを備える。そして、位相制御回路34は、駆動信号D1および駆動信号D2が互いに同じであるときに変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが互いに一致するように、移相器33Pの印加電圧を制御する。ここで、変調光信号Xの偏波方向は0度であり、変調光信号Yの偏波方向は90度である。したがって、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが一致しているときは、偏波多重光信号は45度の直線偏光である。すなわち、偏波多重光信号が45度の直線偏光であれば、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが一致していると考えられる。
そこで、偏光子34aは、X偏波軸に対して45度傾いて実装される。そして、偏光子34aには、光変調器33から出力される偏波多重光信号が導かれる。受光器34bは、偏光子34aの出力光を電気信号に変換する。この電気信号は、光変調器33から出力される偏波多重光信号の45度方向成分を表す。バイアスコントローラ34cは、受光器34bの出力信号の振幅または電力が最大になるように、移相器33Pの印加電圧を制御する。すなわち、光変調器33から出力される偏波多重光信号が45度の直線偏光に近づくようにフィードバック制御が実行され、移相器33Pの印加電圧が決定される。
移相器33Pの印加電圧は、例えば、実際のデータ通信の前に実行される初期設定シーケンスで決定される。初期設定シーケンスでは、光変調器33X、33Yに対して同じ駆動信号が与えられる。各駆動信号は、たとえば、BPSK信号である。また、各駆動信号のI成分およびQ成分は、互いに同じである。そして、これらの駆動信号に基づいて偏波多重光信号が生成さる。
初期設定シーケンスにおいて、上述の駆動信号から生成される偏波多重光信号は、位相制御回路34に導かれる。そうすると、バイアスコントローラ34cは、受光器34bの出力信号の振幅または電力が最大になるように、移相器33Pの印加電圧を制御する。この結果、移相器33Pが最適化される。すなわち、駆動信号D1と駆動信号D2とが互いに同じであるとき(即ち、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが互いに同じであるとき)は、図6(b)に示すように、偏波多重光信号は45度の直線偏波である。一方、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが互い反転しているときは、図6(c)に示すように、偏波多重光信号は−45度の直線偏波である。そして、初期設定シーケンスの終了後、移相器33Pの印加電圧は保持される。
上記構成の光送信器23において、変調光信号Xおよび変調光信号Yは、送信器ユニット1に対して予め決められているX偏波軸およびY偏波軸に従って合波される。一例としては、光送信器23aにおいて、駆動信号D1、D2が同じであるとき(即ち、変調光信号X、Yの位相が一致しているとき)に、変調光信号Xおよび変調光信号Yの偏波状態がそれぞれ「0度方向」および「90度方向」となるように光変調器33が構成される。同様に、光送信器23bにおいては、駆動信号D3、D4が同じであるとき(即ち、変調光信号X、Yの位相が一致しているとき)に、変調光信号Xおよび変調光信号Yの偏波状態がそれぞれ「0度方向」および「90度方向」となるように光変調器33が構成される。このように、送信器ユニット1において、駆動信号D1、D2が同じであり、且つ、駆動信号D3、D4が同じであるときに、光送信器23aの変調光信号Xの偏波状態と光送信器23bの変調光信号Xの偏波状態とが実質的に一致し、且つ、光送信器23aの変調光信号Yの偏波状態と光送信器23bの変調光信号Yの偏波状態とが実質的に一致するように、光送信器23aの光変調器33、光送信器23bの光変調器33、および偏波保持コンバイナ24が構成される。
次に、図8に示す送信器ユニット1の動作を説明する。以下の記載では、光送信器23aにより生成される偏波多重光信号Aは波長チャネルλ1を介して伝送され、光送信器23bにより生成される偏波多重光信号Bは波長チャネルλ2を介して伝送されるものとする。
光送信器23aにおいては、信号処理回路31にデータD1、D2が入力される。そうすると、固定パタン付加部41はデータD1に固定パタンP1を付加し、固定パタン付加部42はデータD2に固定パタンP2を付加する。ここで、図5に示すように、固定パタンP1の各ビットの値と固定パタンP2の対応するビットの値とは互いに同じである。また、光変調器33は、光変調器33Xに与えられるビットと光変調器33Yに与えられるビットが同じであるときに、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが互いに一致するように調整されている。したがって、固定パタンP1、P2が伝送されるときは、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが互いに一致している。すなわち、固定パタンP1、P2が伝送されるときは、波長チャネルλ1は、45度の直線偏波である。
光送信器23bにおいては、信号処理回路31にデータD3、D4が入力される。そうすると、固定パタン付加部41はデータD3に固定パタンP3を付加し、固定パタン付加部42はデータD4に固定パタンP4を付加する。ここで、固定パタンP4の各ビットの値は、図5に示すように、固定パタンP3の対応するビットに対して反転している。したがって、固定パタンP3、P4が伝送されるときは、変調光信号Xの位相と変調光信号Yの位相とが互いに反転している。すなわち、固定パタンP3、P4が伝送されるときは、波長チャネルλ2は、−45度の直線偏波である。
なお、光送信器23a、23bには、トリガ信号生成器21により生成されるトリガ信号が実質的に同時に与えられる。また、光送信器23a、23bは、クロック生成器22により生成されるクロック信号に従って動作する。したがって、光送信器23bにおいてデータD3、D4に固定パタンP3、P4が付加されるタイミングは、光送信器23aにおいてデータD1、D2に固定パタンP1、P2が付加されるタイミングと実質的に一致している。すなわち、固定パタンP1〜P4は同時に伝送される。
光送信器23aにより生成される波長チャネルλ1の光信号および光送信器23bにより生成される波長チャネルλ2の光信号は、偏波保持コンバイナ24により合波される。ここで、上述したように、固定パタンP1〜P4は同時に伝送される。また、波長チャネルλ1は45度の直線偏光であり、波長チャネルλ2は−45度の直線偏光である。よって、固定パタンP1〜P4が伝送される期間は、図3を参照しながら説明したように、隣接チャネル(すなわち、非擾乱チャネル)において、波長チャネルλ1に起因す偏波変動と波長チャネルλ2に起因する偏波変動とが相殺する。すなわち、WDM光信号中の他の波長チャネルの偏波は、波長チャネルλ1、λ2の固定パタンに起因して大きく擾乱されることはなく、ビットエラーは抑制される。
尚、送信器ユニット1は、2個の光送信器23(23a、23b)を備える。ここで、信号処理回路31は、例えば、デジタル信号処理器により実現される。この場合、1個のデジタル信号処理器を用いて、光送信器23aの信号処理回路31および光送信器23bの信号処理回路31を実現してもよい。
また、光送信器23aにより生成される光信号と光送信器23bにより生成される光信号との間のクロストークを抑制するため、デジタル信号処理でナイキストフィルタを実現してもよい。この場合、例えば、信号処理回路31において、マッパ43、44の出力信号に対してナイキストフィルタ処理が実行される。
さらに、上述の実施例では、波長チャネルλ2の一方の偏波成分を使用して伝送される固定パタンP4の各ビットの値は、通常の固定パタンに対して反転している。よって、光受信器は、固定パタンまたは固定パタンの反転パタンを検出することによりフレーム同期を確立するように構成される。
<他の実施形態1>
上述したように、光送信器23a、23bは、固定パタンP1〜P4を同時に伝送することが要求される。この場合、トリガ信号生成器21により生成されるトリガ信号が同時に光送信器23a、23bに到着し、クロック生成器22により生成されるクロック信号が同時に光送信器23a、23bに到着することが要求される。この要求は、たとえば、トリガ信号生成器21から光送信器23a、23bへ至る信号線の長さが互いに同じであり、且つ、クロック生成器22から光送信器23a、23bへ至る信号線の長さが互いに同じであるときに満たされる。
上述したように、光送信器23a、23bは、固定パタンP1〜P4を同時に伝送することが要求される。この場合、トリガ信号生成器21により生成されるトリガ信号が同時に光送信器23a、23bに到着し、クロック生成器22により生成されるクロック信号が同時に光送信器23a、23bに到着することが要求される。この要求は、たとえば、トリガ信号生成器21から光送信器23a、23bへ至る信号線の長さが互いに同じであり、且つ、クロック生成器22から光送信器23a、23bへ至る信号線の長さが互いに同じであるときに満たされる。
ただし、送信器ユニット1内のレイアウトによっては、信号線を所望の経路上に形成できないことがある。そこで、他の実施形態に係わる送信器ユニットにおいては、遅延回路を用いて信号のタイミングを調整する機能を備える。
図10は、本発明の他の実施形態に係わる送信器ユニットの一例を示す。他の実施形態に係わる送信器ユニットは、図10に示すように、図8に示す構成に加えて、遅延回路51、52を備える。遅延回路51は、トリガ生成器21から光送信器23aへのトリガ信号の伝搬時間を調整する。また、遅延回路52は、クロック生成器22から光送信器23aへのクロック信号の伝搬時間を調整する。
遅延回路51、52の遅延時間は、例えば、初期設定シーケンスにおいて、フィードバック制御で調整される。この場合、光送信器23a、23bに到着するトリガ信号をモニタしながら遅延回路51の遅延時間が調整され、光送信器23a、23bに到着するクロック信号をモニタしながら遅延回路52の遅延時間が調整される。或いは、偏波保持コンバイナ24の出力光信号に基づいて遅延回路51、52を制御してもよい。
<他の実施形態2>
図8〜図9に示す実施例では、送信器ユニット1の出力端において波長チャネルλ1の固定パタンおよび波長チャネルλ2の固定パタンが同時に伝送されるように、光送信器23a、23bは動作する。ただし、WDM伝送システムの構成によっては、送信器ユニット1の出力端において波長チャネルλ1の固定パタンおよび波長チャネルλ2の固定パタンが異なるタイミングで送信されることが好ましいことがある。
図8〜図9に示す実施例では、送信器ユニット1の出力端において波長チャネルλ1の固定パタンおよび波長チャネルλ2の固定パタンが同時に伝送されるように、光送信器23a、23bは動作する。ただし、WDM伝送システムの構成によっては、送信器ユニット1の出力端において波長チャネルλ1の固定パタンおよび波長チャネルλ2の固定パタンが異なるタイミングで送信されることが好ましいことがある。
図11は、WDM伝送システムの他の例を示す。図11に示す例では、WDM伝送装置100、110間に中継ノード130が設けられている。WDM伝送装置100と中継ノード130との間は、シングルモードファイバ(SMF)140で接続されている。尚、SMFは、一例であり、WDM伝送装置100と中継ノード130との間は、波長分散が所定の閾値よりも大きい他のタイプの光ファイバで接続されていてもよい。中継ノード130とWDM伝送装置110との間は、分散シフトファイバ(DSF)150で接続されている。
SMFの波長分散は大きい。このため、SMF140においては、XPMは小さい。すなわち、SMF140においては、XPMに起因する偏波変動は小さい。一方、DSFの波長分散はゼロまたはほぼゼロである。このため、DSF150においては、XPMは大きい、すなわち、DSF150においては、XPMに起因する偏波変動は大きい。
したがって、送信器ユニット1は、DSF150において波長チャネルλ1の固定パタンP1〜P2および波長チャネルλ2の固定パタンP3〜P4が同時に伝送されるように波長チャネルλ1、λ2の光信号を生成する。ここで、中継ノード130は光増幅器を備えるので、DSF150の入力端において光信号のパワーは大きい。また、光信号のパワーが大きいほどXPMも大きい。よって、好ましくは、DSF150の入力端において波長チャネルλ1の固定パタンP1〜P2および波長チャネルλ2の固定パタンP3〜P4が同時に伝送される。
送信器ユニット1は、図10に示す遅延回路51を備えるものとする。そして、SMF140の特性および長さに基づいて、遅延回路51の遅延時間が設計される。例えば、SMF140の波長分散が17ps/nm/kmであり、長さが500kmであるものとする。また、波長可チャネルλ1、λ2の波長差が1nmであるものとする。
この場合、SMF140における波長チャネルλ1、λ2間の伝搬時間差は8.5nsである。よって、遅延回路51の遅延時間は8.5nsに調整される。そうすると、送信器ユニット1の送信端において、波長チャネルλ1の固定パタンP1〜P2に対して波長チャネルλ2の固定パタンP3〜P4が8.5nsだけシフトする。この結果、DSF150の入力端において波長チャネルλ1の固定パタンP1〜P2および波長チャネルλ2の固定パタンP3〜P4が同時に伝送される。すなわち、XPMに起因する偏波変動が最も大きい地点において、波長チャネルλ1からの影響と波長チャネルλ2からの影響とが相殺されるので、WDM光信号の各波長チャネルの品質が向上する。
<他の実施形態3>
上述の実施例では、固定パタンはBPSKで伝送される。ただし、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、固定パタンは、BPSK以外の変調方式で伝送されてもよい。例えば、送信器ユニット1は、QPSK、8PSK、8QAM、16QAM、64QAMなどで固定パタンを伝送してもよい。
上述の実施例では、固定パタンはBPSKで伝送される。ただし、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、固定パタンは、BPSK以外の変調方式で伝送されてもよい。例えば、送信器ユニット1は、QPSK、8PSK、8QAM、16QAM、64QAMなどで固定パタンを伝送してもよい。
QPSKは、1個のシンボルで2ビットを伝送する。そして、光送信器23bにおいては、固定パタンP3、P4間で、対応するシンボルの位相が互いに反転するようにマッピングが行われる。一例として、QPSKに対して図12に示すマッピングパタンが使用されるものとする。この場合、図5に示す固定パタンP3、P4の第1シンボルの位相は、それぞれ−45度、135度である。すなわち、固定パタンP3、P4の第1シンボルの位相は互いに反転している。固定パタンP3、P4の第2シンボルの位相は、それぞれ45度、−135度である。すなわち、固定パタンP3、P4の第2シンボルの位相も互いに反転している。したがって、固定パタンP1〜P4がQPSKで伝送される場合であっても、波長チャネルλ1、λ2から非擾乱チャネルへの影響は相殺される。
1 送信器ユニット
21 トリガ信号生成器
22 クロック生成器
23(23a、23b) 光送信器
24 偏波保持コンバイナ
31 信号処理回路
33、33X、33Y 光変調器
34 位相制御回路
41、42 固定パタン付加部
43、44 マッパ
51、52 遅延回路
21 トリガ信号生成器
22 クロック生成器
23(23a、23b) 光送信器
24 偏波保持コンバイナ
31 信号処理回路
33、33X、33Y 光変調器
34 位相制御回路
41、42 固定パタン付加部
43、44 マッパ
51、52 遅延回路
Claims (9)
- 波長分割多重光伝送システムにおいて使用される光送信装置であって、
第1の固定パタンが付加された第1の駆動信号、第2の固定パタンが付加された第2の駆動信号、第3の固定パタンが付加された第3の駆動信号、第4の固定パタンが付加された第4の駆動信号を生成する信号処理回路と、
前記第1の駆動信号に基づいて第1の光信号を生成し、前記第2の駆動信号に基づいて第2の光信号を生成し、前記第1の光信号および前記第2の光信号を合波して第1の波長の第1の偏波多重光信号を生成する第1の光変調器と、
前記第3の駆動信号に基づいて第3の光信号を生成し、前記第4の駆動信号に基づいて第4の光信号を生成し、前記第3の光信号および前記第4の光信号を合波して第2の波長の第2の偏波多重光信号を生成する第2の光変調器と、
前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号を合波するコンバイナと、を有し、
前記第1の固定パタンに基づいて生成される前記第1の光信号の位相と前記第2の固定パタンに基づいて生成される前記第2の光信号の位相とがほぼ一致するように、前記第1の固定パタンおよび前記第2の固定パタンが決定され、
前記第3の固定パタンに基づいて生成される前記第3の光信号の位相と前記第4の固定パタンに基づいて生成される前記第4の光信号の位相とがほぼ反転するように、前記第3の固定パタンおよび前記第4の固定パタンが決定され、
前記信号処理回路は、前記第1の固定パタン、前記第2の固定パタン、前記第3の固定パタン、および前記第4の固定パタンが、前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号によりほぼ同時に伝送されるように、前記第1の駆動信号、前記第2の駆動信号、前記第3の駆動信号、および前記第4の駆動信号を生成する
ことを特徴とする光送信装置。 - 前記信号処理回路は、第1の駆動信号を生成する第1駆動信号生成回路と、第2の駆動信号を生成する第2駆動信号生成回路と、第3の駆動信号を生成する第3駆動信号生成回路と、第4の駆動信号を生成する第4駆動信号生成回路と、を有する
ことを特徴とする請求項1記載の光送信装置。 - 前記第1の固定パタン、前記第2の固定パタン、および前記第3の固定パタンは、互いに同じであり、
前記第4の固定パタンの各ビットの値は、前記第3の固定パタンの対応するビットの値に対して反転している
ことを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。 - 前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号がほぼ同じであるときに、前記第1の光信号の位相と前記第2の光信号の位相とがほぼ同じになるように前記第1の光変調器が調整され、
前記第3の駆動信号および前記第4の駆動信号がほぼ同じであるときに、前記第3の光信号の位相と前記第4の光信号の位相とがほぼ同じになるように前記第2の光変調器が調整される
ことを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。 - 前記第1の光信号の位相と前記第2の光信号の位相とがほぼ同じであり、且つ、前記第3の光信号の位相と前記第4の光信号の位相とがほぼ同じであるときに、前記第1の光信号の偏波状態および前記第3の光信号の偏波状態が実質的に一致し、且つ、前記第2の光信号の偏波状態および前記第4の光信号の偏波状態が実質的に一致するように、前記第1の光変調器、前記第2の光変調器、および前記コンバイナが構成される
ことを特徴とする請求項4に記載の光送信装置。 - 前記信号処理回路は、前記第1の固定パタン、前記第2の固定パタン、前記第3の固定パタン、および前記第4の固定パタンが、前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号により前記光送信装置から同時またはほぼ同時に出力されるように、前記第1の駆動信号、前記第2の駆動信号、前記第3の駆動信号、および前記第4の駆動信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。 - 前記光送信装置と前記光送信装置から出力される光信号を受信する光受信回路との間に中継ノードが設けられ、
前記信号処理回路は、前記第1の固定パタン、前記第2の固定パタン、前記第3の固定パタン、および前記第4の固定パタンが、前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号により前記中継ノードから同時またはほぼ同時に出力されるように、前記第1の駆動信号、前記第2の駆動信号、前記第3の駆動信号、および前記第4の駆動信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。 - 前記光送信装置と前記中継ノードとの間は、所定の閾値よりも大きい波長分散を有するシングルモードファイバで接続され、
前記中継ノードと前記光受信回路との間は、波長分散がゼロまたはほぼゼロである分散シフトファイバで接続される
ことを特徴とする請求項7に記載の光送信装置。 - 異なる波長の光信号を生成する複数の光送信装置と、
前記複数の光送信装置により生成される光信号を合波する合波器と、を備え、
各光送信装置は、
第1の固定パタンが付加された第1の駆動信号、第2の固定パタンが付加された第2の駆動信号、第3の固定パタンが付加された第3の駆動信号、第4の固定パタンが付加された第4の駆動信号を生成する信号処理回路と、
前記第1の駆動信号に基づいて第1の光信号を生成し、前記第2の駆動信号に基づいて第2の光信号を生成し、前記第1の光信号および前記第2の光信号を合波して第1の波長の第1の偏波多重光信号を生成する第1の光変調器と、
前記第3の駆動信号に基づいて第3の光信号を生成し、前記第4の駆動信号に基づいて第4の光信号を生成し、前記第3の光信号および前記第4の光信号を合波して第2の波長の第2の偏波多重光信号を生成する第2の光変調器と、
前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号を合波するコンバイナと、を有し、
各光送信装置において、
前記第1の固定パタンに基づいて生成される前記第1の光信号の位相と前記第2の固定パタンに基づいて生成される前記第2の光信号の位相とがほぼ一致するように、前記第1の固定パタンおよび前記第2の固定パタンが決定され、
前記第3の固定パタンに基づいて生成される前記第3の光信号の位相と前記第4の固定パタンに基づいて生成される前記第4の光信号の位相とがほぼ反転するように、前記第3の固定パタンおよび前記第4の固定パタンが決定され、
前記信号処理回路は、前記第1の固定パタン、前記第2の固定パタン、前記第3の固定パタン、および前記第4の固定パタンが、前記第1の偏波多重光信号および前記第2の偏波多重光信号によりほぼ同時に伝送されるように、前記第1の駆動信号、前記第2の駆動信号、前記第3の駆動信号、および前記第4の駆動信号を生成する
ことを特徴とする波長分割多重光伝送装置。
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