JP2018012401A - 電圧推定装置、電圧推定方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
回生インバータや電力貯蔵装置には、動作開始電圧が設定され、直流母線電圧が動作開始電圧を超えると動作を開始する。
回生インバータや電力貯蔵装置の動作開始電圧は、鉄道用直流変電所における無負荷時の直流電圧((JEC−2410規格においては「規約無負荷直流電圧」、以下、「無負荷直流電圧」と記載)の値に応じて設定される。しかしながら、鉄道用直流変電所の多くは、敷地面積やコストなどの理由により計器用変圧器VT(Voltage Transformer)を備えていない。そのため、鉄道用直流変電所では、無負荷直流電圧を直接計測することができない場合が多く、回生インバータや電力貯蔵装置の動作開始電圧を適切に設定することが困難である。
そのため、変電所が計器用変圧器を備えていない場合であっても、変電所における無負荷直流電圧を推定することのできる技術が求められていた。
本発明の実施形態に共通の変電所1の等価回路について説明する。
本発明の実施形態による変電所1は、図1に示すように、トランス10と、整流器20と、電圧センサ30と、電流センサ40と、電圧推定装置50と、回生電力吸収装置60と、端子Aと、端子Bと、端子Cと、を備える。
端子Bは、各回線のき電線に接続される端子である。き電線は、架線を介して車両に接続されている。
端子Cは、レール(帰線)に接続される端子である。
また、変電所1は、図2に示す等価回路によって表される。
図2に示す等価回路から、直流母線電圧Vdcは、無負荷直流電圧V0、変電所1の出力インピーダンスZo、直流統括電流Idcを用いて、Vdc=V0−Zo・Idcと表すことができる。
したがって、電圧推定装置50は、直流母線電圧Vdcを表す式を求め、その式の直流統括電流Idcにゼロを代入したときの直流母線電圧Vdcを算出することにより、無負荷直流電圧V0を推定することができる。
このように、電圧推定装置50は、変電所1が計器用変圧器を備えていない場合であっても、変電所1における無負荷直流電圧V0を推定することができる。
電圧推定装置50は、推定した無負荷直流電圧V0に基づいて、回生電力吸収装置60を動作させる動作信号を生成する。
電圧推定装置50は、生成した動作信号を回生電力吸収装置60に送信する。
回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。
回生電力吸収装置60は、受電した回生電力を他装置に供給する。
回生電力吸収装置60は、例えば、回生インバータや電力貯蔵装置などである。
本発明の第一の実施形態による電圧推定装置50は、図3に示すように、電圧サンプリング部501と、電流サンプリング部502と、無負荷直流電圧推定部503と、記憶部504と、制御部505と、を備える。
具体的には、電圧サンプリング部501は、電圧センサ30が検出している直流母線電圧Vdcを、例えば1秒毎にサンプリングする。
具体的には、電圧サンプリング部501が1秒毎にサンプリングする場合には、電流サンプリング部502は、電流センサ40が検出した直流統括電流Idcを、同一のタイミングに1秒毎にサンプリングする。
無負荷直流電圧推定部503は、サンプリングを行う時間間隔以上の所定のシフト時間が経過する毎に、取得した最新の電圧と電流と、過去に取得した電圧と電流とに基づいて、それぞれの算出期間に対して、変電所1における無負荷直流電圧V0を推定する。なお、それぞれの算出期間は、所定のシフト時間に基づいて決定される期間であって、所定のシフト時間よりも長い期間である。
例えば、記憶部504は、電圧サンプリング部501が直流母線電圧Vdcをサンプリングした電圧の値と、電流サンプリング部502が直流統括電流Idcをサンプリングした電流の値とを記憶する。
例えば、制御部505は、回生電力吸収装置60を動作させる動作信号を生成する。制御部505は、生成した動作信号を回生電力吸収装置60に送信し、回生電力吸収装置60の動作を開始させる。
ここでは、変電所1における本発明の第一の実施形態による電圧推定装置50の処理について説明する。
なお、電圧推定装置50の処理の初期段階では、車両は回生電力を発生させておらず、回生電力吸収装置60は動作していないものとする。
トランス10は、受電した電力の受電電圧Vを整流器20が扱う電圧まで低下させる。
トランス10は、低下させた電圧を整流器20に供給する。
整流器20から供給される整流後の電力は、端子Bを介して負荷に供給される。
具体的には、整流器20から供給される整流後の電力は、直流母線電圧Vdcと、直流統括電流Idcとにより表される電力である。
電圧サンプリング部501は、サンプリングした直流母線電圧Vdcを記憶部504に記憶させる。
電流サンプリング部502は、サンプリングした直流統括電流Idcを同一のタイミングにサンプリングされた直流母線電圧Vdcと対応付けて記憶部504に記憶させる。
この近似式は、同一のタイミングにサンプリングされた直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るデータの集合に基づいて特定される。具体的には、無負荷直流電圧推定部503は、図6に示すように、直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせD1〜D9から成るデータの集合に対して、最小二乗法を用いて直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの関係を示す一次関数の式Vdc=V0−Zo・Idcを特定する。無負荷直流電圧推定部503は、特定した直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの関係を示す近似式の直流統括電流Idcにゼロを代入して変電所1における無負荷直流電圧V0を推定する。無負荷直流電圧推定部503は、特定した近似式がVdc=V0−Zo・Idcである場合、直流統括電流Idcにゼロを代入して算出された直流母線電圧Vdcを無負荷直流電圧V0と推定する。
制御部505は、無負荷直流電圧V0が判定しきい値Vthを超えていると判定した場合、車両が回生電力を発生させていると推定する。
また、制御部505は、無負荷直流電圧V0が判定しきい値Vth以下であると判定した場合、車両が回生電力を発生させていないと推定する。なお、判定しきい値Vthは、無負荷直流電圧V0よりも少し高い電圧(例えば、無負荷直流電圧V0が1620ボルトの場合、無負荷直流電圧V0よりも15ボルト高い1635ボルト)に設定される。
制御部505は、生成した動作信号を回生電力吸収装置60に送信し(ステップS6)、ステップS1の処理に戻す。
回生電力吸収装置60は、制御部505から動作信号を受信した場合、受信した動作信号に基づいて動作を開始する。
回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。
回生電力吸収装置60は、受電した回生電力を他装置に供給する。
また、無負荷直流電圧推定部503は、初めてステップS3の処理を行って以降、所定のシフト時間毎(例えば1秒毎)に、ステップS3の処理を行う。そして、制御部505は、ステップS4以降の処理を行う。例えば、無負荷直流電圧推定部503は、初めてステップS3の処理を行ってから所定のシフト時間が経過した後(例えば、電圧推定装置50の動作が開始してから61秒後)には、現在時刻からシフト時間よりも長い時間だけさかのぼった時刻から現在時刻までの算出期間(例えば、初めてステップS3の処理を行ったときの算出期間に対してサンプリングを行う時間間隔に等しい所定の時間の分だけ遅い2〜61秒までの間)にサンプリングした直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るデータの集合に基づいて無負荷直流電圧V0を推定する。そして、制御部505は、ステップS4以降の処理を行う。なお、所定のシフト時間は、上述のように一定時間であってよい。また、所定のシフト時間は、1秒、3秒、2秒、・・・のように処理を行う毎に時間が変動する変動時間であってもよい。また、現在時刻からシフト時間よりも長い時間は、シフト時間に応じた一定時間であってもよい。また、現在時刻からシフト時間よりも長い時間は、シフト時間に応じた変動時間であってもよい。
本発明の第一の実施形態における電圧推定装置50が計器用変圧器VTを用いずに無負荷直流電圧V0を推定したシミュレーション結果を図7(A)に示す。また、変電所1が備える計器用変圧器VTが受電電圧を測定し、測定した受電電圧から無負荷直流電圧V0を推定したシミュレーション結果を図7(B)に示す。図7(A)と図7(B)を比較するために両方のシミュレーション結果を重ねた図を図8に示す。図8からわかるように、電圧推定装置50が推定した無負荷直流電圧V0は、計器用変圧器VTを用いて推定した無負荷直流電圧V0と図8における円R内に示した部分を除いてほぼ同一であることがわかる。なお、円Rに示した部分の違いは、算出期間内における過去のデータ集合を用いて現在の無負荷直流電圧V0を推定するという本発明の実施形態における算出方式の原理によるものであり、過去に推定した無負荷直流電圧V0が大きく変動した場合に生じるものである。無負荷直流電圧V0が大きく変動する原因は、電力会社のタップ切替や調相設備入切などによるものである。電力会社のタップ切替や調相設備入切などによる無負荷直流電圧V0の変動は、30分から1時間、あるいはそれ以上のインターバルで発生する場合が多い。したがって、実際には、円Rに示した部分の違いは頻繁には生じないものと思われる。また、図8は、無負荷直流電圧V0が変動したときの数分間程度を拡大したものであり、電圧推定装置50がサンプリングを行う全体の対象期間(例えば1日)に対して充分に短い期間である。そのため、円Rに示した部分における無負荷直流電圧V0の違いは、全体の対象期間においては誤差とみなすことができる。また、算出期間を調整し、算出期間における直流母線電圧Vdcが大きく変動する期間の割合を小さくすることで、過去に推定した無負荷直流電圧V0の変動による現在の無負荷直流電圧V0の推定への影響を小さくすることができる。したがって、図7及び図8から、本発明の第一の実施形態による電圧推定装置50が無負荷直流電圧V0を充分な精度で推定できたということができる。
変電所1が電力会社から受電する受電電圧が変動する場合、その変動に応じて無負荷直流電圧V0も変動する。
そのため、電圧推定装置50がサンプリングを行う全体の対象期間を1日とし、全体の対象期間を算出期間とした場合、算出期間内で無負荷直流電圧V0が変動する。
その結果、全体の対象期間を算出期間とし電圧推定装置50が推定した無負荷直流電圧V0は、無意味な電圧となってしまう。
一方、算出期間を短くし過ぎた場合、電圧推定装置50が最小二乗法などを用いて近似式を算出する際の計算誤差が大きくなってしまう。
そこで、電圧推定装置50では、過去の直流負荷の実測データから直流負荷の変動パターンを検討し、必要最小限な算出期間やサンプリングを行う時間間隔を決定すればよい。そのように決定した算出期間の一例は列車が一回の加速または一回の減速を行う時間(およそ数十秒〜2分間)であり、サンプリングを行う時間間隔は1秒毎である。
そこで、電圧推定装置50では、算出期間においてサンプリングを行う時間間隔を直流母線電圧Vdcの極小値どうしの最小時間間隔よりも充分に短い時間間隔(例えば1秒)としている。なお、サンプリングを行う時間間隔は、過去の実測データを統計処理して誤差の許容範囲の結果が得られるサンプリングを行う時間間隔を決定すればよい。
こうすることで、電圧推定装置50は、変電所1が計器用変圧器VTを備えていない場合であっても、変電所1における無負荷直流電圧V0を推定することができる。その結果、電圧推定装置50が推定した無負荷直流電圧に基づいて回生電力吸収装置60の動作開始電圧を適切に設定することができる。電圧推定装置50は、無負荷直流電圧V0が判定しきい値Vthを超えた場合に回生電力吸収装置60の動作を開始させることができる。回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。回生電力吸収装置60は、受電した回生電力をその他の装置(例えば、空調、照明、エレベータ、など)に供給する。
こうすることで、電圧推定装置50は、算出期間における無負荷直流電圧V0の変動を低減することができ、実際の無負荷直流電圧とほぼ同一の無負荷直流電圧V0を推定することができる。
こうすることで、電圧推定装置50は、算出期間における無負荷直流電圧V0の変動を低減することができ、実際の無負荷直流電圧とほぼ同一の無負荷直流電圧V0を推定することができる。
こうした場合には、電圧推定装置50は、サンプリングを行う全体の対象期間において推定する無負荷直流電圧V0の数を最も多くすることができ、また、受電電圧変化に応じた制御遅れの小さい制御信号を生成することができるため、回生電力吸収装置60の動作を開始させる制御を短い時間間隔で行った場合であっても、適切に回生電力吸収装置60の動作を開始させることができる。
なお、電圧推定装置50は、受電電圧変化に応じた制御遅れが許容できる場合、シフト時間を長くし、制御系統の計算負荷を低減する構成とすることにより、製造コストを低減することもできる。
本発明の第二の実施形態による電圧推定装置50は、図8に示すように、電圧サンプリング部501と、電流サンプリング部502と、無負荷直流電圧推定部503と、記憶部504と、制御部505と、リングバッファ506と、を備える。
リングバッファ506は、記憶領域のすべてが記憶に使用された場合には、古い記憶データの順に上書きして、直流母線電圧Vdcと、直流統括電流Idcとの記憶を継続する。
ここでは、変電所1における本発明の第二の実施形態による電圧推定装置50の処理について説明する。
なお、電圧推定装置50の処理の初期段階では、無負荷直流電圧V0が判定しきい値Vth以下であり(すなわち車両は回生電力を発生させていないと推定し)、回生電力吸収装置60は動作していないものとする。
トランス10は、受電した電力の受電電圧Vを整流器20が扱う電圧まで低下させる。
トランス10は、低下させた電圧を整流器20に供給する。
整流器20から供給される整流後の電力は、端子Bを介して負荷に供給される。
具体的には、整流器20から供給される整流後の電力は、直流母線電圧Vdcと、直流統括電流Idcとにより表される電力である。
電圧推定装置50は、ステップS4〜ステップS6の処理を行う。
回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。
回生電力吸収装置60は、受電した回生電力を他装置に供給する。
例えば、算出期間が1分であり、算出期間においてサンプリングを行う時間間隔が1秒である場合、リングバッファ506の記憶容量は、1〜60秒までの間にサンプリングした直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るデータの集合のすべてを記憶可能な記憶容量である。また、リングバッファ506の記憶容量は、1〜60秒までの間にサンプリングした直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るデータの集合が示すデータ容量と同一の記憶容量である場合に、最も少ない記憶容量となる。
こうすることで、電圧推定装置50は、少ない記憶容量のリングバッファ506が記憶している直流母線電圧Vdcと、直流統括電流Idcとに基づいて、それぞれの算出期間毎に、変電所1における無負荷直流電圧V0を推定する。その結果、リングバッファ506の少ない記憶容量を用いて電圧推定装置50が推定した無負荷直流電圧に基づいて回生電力吸収装置60の動作開始電圧を適切に設定することができる。電圧推定装置50は、無負荷直流電圧V0が判定しきい値Vthを超えた場合に回生電力吸収装置60の動作を開始させることができる。回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。回生電力吸収装置60は、受電した回生電力をその他の装置に供給する。
こうした場合には、電圧推定装置50は、リングバッファが記憶する直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るそれぞれのデータをインデックスを用いなくても全データを参照することができる。
本発明の第三の実施形態による電圧推定装置50は、図3で示した本発明の第一の実施形態による電圧推定装置50と同様に、電圧サンプリング部501と、電流サンプリング部502と、無負荷直流電圧推定部503と、記憶部504と、制御部505と、を備える。
ここでは、変電所1における本発明の第三の実施形態による電圧推定装置50の処理について説明する。
なお、電圧推定装置50の処理の初期段階では、車両は回生電力を発生させておらず、回生電力吸収装置60は動作していないものとする。
トランス10は、受電した電力の受電電圧Vを整流器20が扱う電圧まで低下させる。
トランス10は、低下させた電圧を整流器20に供給する。
整流器20から供給される整流後の電力は、端子Bを介して負荷に供給される。
具体的には、整流器20から供給される整流後の電力は、直流母線電圧Vdcと、直流統括電流Idcとにより表される電力である。
無負荷直流電圧推定部503は、電圧サンプリング部501がサンプリングした電圧と、電流サンプリング部502がサンプリングした電流とに基づいて、変電所1における無負荷直流電圧V0を推定する(ステップS10)。
そのため、無負荷直流電圧推定部503は、それぞれの算出期間のタイミング(例えば図12(A)に示すタイミング)において、図12(B)に示すように電流サンプリング部502がサンプリングした電流が所定値を超えた場合のみ、無負荷直流電圧推定部503は、サンプリングしたタイミングの電圧と電流を時刻に関連づけて記憶部504に書き込む。具体的には、無負荷直流電圧推定部503は、図13に示すような直流統括電流Idcが所定の電流しきい値Ith以下の直流統括電流Idcと、その直流統括電流Idcと同一のタイミングにサンプリングされた直流母線電圧Vdcとの組み合わせから成るデータは除外し、直流統括電流Idcが所定の電流しきい値Ithを超えたタイミングにおける直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るデータをサンプリングされた時刻に関連づけて記憶部504に書き込む。無負荷直流電圧推定部503は、例えば図12(C)に示すように、記憶部504に書き込んだ算出期間における直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの組み合わせから成るデータの集合に対して最小二乗法を用いて最小二乗法を用いて直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの関係を示す一次関数の式Vdc=V0−Zo・Idcを特定する。無負荷直流電圧推定部503は、特定した直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとの関係を示す近似式の直流統括電流Idcにゼロを代入して変電所1における無負荷直流電圧V0を推定する。このとき、無負荷直流電圧推定部503は、例えば図12(D)に示すように、各タイミングにおける直流母線電圧Vdcと直流統括電流Idcとに対して回帰分析を行い、相関係数R2乗が所定値(例えば0.7)以上である場合のみ推定した無負荷直流電圧V0を採用し、相関係数R2乗が所定値(例えば0.7)未満の場合には、直近のタイミングにおける無負荷直流電圧V0を採用する。こうすることで、無負荷直流電圧推定部503は、実在しない無負荷直流電圧V0のサグを削除することができる。
回生電力吸収装置60は、制御部505から動作信号を受信した場合、受信した動作信号に基づいて動作を開始する。
回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。
回生電力吸収装置60は、受電した回生電力を他装置に供給する。
こうすることで、電圧推定装置50は、変電所1が計器用変圧器VTを備えていない場合であっても、整流器20のスナバコンデンサや車両が備えるフィルタのコンデンサなどの無負荷直流電圧V0の推定への影響を低減することができ、変電所1における無負荷直流電圧V0を充分な精度で推定することができる。そのため、電圧推定装置50は、無負荷直流電圧V0が判定しきい値Vthを超えた場合に回生電力吸収装置60の動作を開始させることができる。回生電力吸収装置60は、動作を開始すると、車両からの回生電力を受電する。回生電力吸収装置60は、受電した回生電力をその他の装置に供給する。
10・・・トランス
20・・・整流器
30・・・電圧センサ
40・・・電流センサ
50・・・電圧推定装置
60・・・回生電力吸収装置
501・・・電圧サンプリング部
502・・・電流サンプリング部
503・・・無負荷直流電圧推定部
504・・・記憶部
505・・・制御部
506・・・リングバッファ
Claims (8)
- 車両へ電力を供給する母線における電圧をサンプリングする電圧サンプリング部と、
前記電圧サンプリング部が前記電圧をサンプリングするタイミングと同一のタイミングに変電所から前記母線へ流れる電流をサンプリングする電流サンプリング部と、
前記電圧サンプリング部がサンプリングした電圧と、前記電流サンプリング部がサンプリングした電流とに基づいて、前記サンプリングを行う時間間隔よりも長い所定のシフト時間が経過する毎に、現在時刻からシフト時間よりも長い時間だけさかのぼった時刻から前記現在時刻までの期間である算出期間に対して、前記変電所における無負荷時の直流電圧を推定する無負荷直流電圧推定部と、
を備える電圧推定装置。 - 前記無負荷直流電圧推定部は、
前記算出期間毎に、前記同一のタイミングにサンプリングされた前記電圧と前記電流との組み合わせから成るデータの集合に基づいて、前記電圧と前記電流との関係を示す近似式を特定し、前記近似式の電流にゼロを代入して前記変電所における無負荷時の直流電圧を推定する、
請求項1に記載の電圧推定装置。 - 前記無負荷直流電圧推定部は、
最小二乗法を用いて前記近似式を特定する、
請求項2に記載の電圧推定装置。 - 前記近似式は、前記電圧と前記電流との関係を一次関数で示す式である、
請求項2または請求項3に記載の電圧推定装置。 - 前記電圧サンプリング部がサンプリングした電圧と、前記電流サンプリング部がサンプリングした電流とを記憶し、記憶領域のすべてが記憶に使用された場合には、古い記憶データの順に上書きして前記記憶を継続するリングバッファ、
を備え、
前記無負荷直流電圧推定部は、
前記リングバッファが記憶している前記電圧と、前記電流とに基づいて、前記算出期間毎に、前記変電所における無負荷時の直流電圧を推定する、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の電圧推定装置。 - 前記無負荷直流電圧推定部は、
前記サンプリングを行う全体の対象期間において推定された直流母線電圧と直流統括電流とに対して回帰分析を行い、前記回帰分析の結果が示す相関係数R2乗が所定値未満である場合、対応するサンプリングを行った時刻に推定した前記無負荷時の直流電圧を直近のタイミングにおける無負荷直流電圧に置き換える、
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の電圧推定装置。 - 車両へ電力を供給する母線における電圧をサンプリングすることと、
前記電圧をサンプリングするタイミングと同一のタイミングに変電所から前記母線へ流れる電流をサンプリングすることと、
前記サンプリングした電圧と、前記サンプリングした電流とに基づいて、前記サンプリングを行う時間間隔よりも長い所定のシフト時間が経過する毎に、現在時刻からシフト時間よりも長い時間だけさかのぼった時刻から前記現在時刻までの期間である算出期間に対して、前記変電所における無負荷時の直流電圧を推定することと、
を含む電圧推定方法。 - コンピュータに、
車両へ電力を供給する母線における電圧をサンプリングすることと、
前記電圧をサンプリングするタイミングと同一のタイミングに変電所から前記母線へ流れる電流をサンプリングすることと、
前記サンプリングした電圧と、前記サンプリングした電流とに基づいて、前記サンプリングを行う時間間隔よりも長い所定のシフト時間が経過する毎に、現在時刻からシフト時間よりも長い時間だけさかのぼった時刻から前記現在時刻までの期間である算出期間に対して、前記変電所における無負荷時の直流電圧を推定することと、
を実行させるプログラム。
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