JP2018006668A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は本発明の一実施形態における撮像装置の断面図である。本実施形態における撮像装置は、図1に示したように、紫外線カットフィルタ11と、該紫外線カットフィルタ11を通過した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子12と、を有する撮像装置10である。さらに、この撮像装置10は、撮像レンズ13を有する。そして、上記した構成要素は筺体14に収容されている。以下、各構成について詳細に説明する。
本実施形態において、紫外線カットフィルタ11は、透明基材11aの表面に紫外線カット層11bを備えて構成されている。
ここで、透明基材11aは、可視光を透過できれば、その構成材料は特に制限されない。この透明基材11の構成材料としては、例えば、ガラスや結晶等の無機材料や、樹脂等の有機材料が挙げられる。なかでも、透明基材11aの材料としては、形状安定性、フィルタ製造時のハンドリング性等から無機材料が好ましい。この形状安定性は、光学フィルタとしての光学特性、機械特性等の長期にわたる信頼性に関わる特性である。また、加工性の観点からは、ガラスが好ましい。
(1)質量%表示で、P2O5 46〜70%、AlF3 0.2〜20%、LiF+NaF+KF0〜25%、MgF2+CaF2+SrF2+BaF2+PbF2 1〜50%、ただし、F 0.5〜32%、O 26〜54%を含む基礎ガラス100質量部に対し、外割でCuO:0.5〜15質量部を含むガラス。
紫外線カット層11bは、波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であり、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内となる光学特性を有する。
ここで、上記光の平均透過率及び光の透過率は、紫外線カット層の表面に対して測定光の垂直入射(入射角は0°)によって得られる透過率に基づくものである。
この紫外線カットフィルタは、例えば、微粒子と、透明樹脂またはその原料成分と、必要に応じて配合される各成分とを、溶媒に溶解または分散させて塗工液を調製し、これを透明基材に塗工し乾燥させ、さらに必要に応じて硬化させることにより紫外線カット層を形成して得られる。
固体撮像素子12は、紫外線カットフィルタ11を通過した光を検出して電荷を発生させ、電気信号に変換する電子部品である。この固体撮像素子12として、具体的にはCCDやCMOS等が挙げられる。
撮像レンズ13は、筐体14の内側に固定されており、紫外線カットフィルタ11を通過した光は、さらに撮像レンズ13に入る。固体撮像素子12と、撮像レンズ13は、光軸xに沿って配置されている。筐体14は、上記した構成要素をその内部に配置、固定するためのケースである。
紫外線カットフィルタ11は、図1に記載のとおり撮像装置10における被写体にもっとも近い位置に設けられることが好ましい。この位置に配置することで、撮像装置10の内部に入る紫外線を大幅に低減することができるため、撮像装置10の内部で生じる反射光(いわゆる迷光)のうち、紫外線成分に起因したフレアやゴーストを抑制することができる。また、紫外線カットフィルタ11は、撮像装置10における被写体にもっとも近い位置以外の場所に設けてもよい。
図2は本発明の他の実施形態における撮像装置の断面図である。本実施形態における撮像装置は、図2に示したように、紫外線カットフィルタ21と、該紫外線カットフィルタ21を通過した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子12と、を有する撮像装置20である。さらに、この撮像装置20は、撮像レンズ13を有する。そして、上記した構成要素は筺体14に収容されている。本実施形態は、第1の実施形態において、紫外線カットフィルタ11の代わりに紫外線カットフィルタ21を用いており、それ以外の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、以下、第1の実施形態と同一又は類似する構成については、同符号を付して説明を省略し、本実施形態に特徴的な点について説明する。
第2の実施形態で用いる紫外線カットフィルタ21は、透明基材中に紫外線カット能を有する微粒子を分散させており、透明基材そのものに紫外線カット機能を付与した点が第1の実施形態とは異なる。
次に本実施形態における紫外線カットフィルタの製造方法について説明する。
紫外線カットフィルタは、透明基材を形成する透光性材料と紫外線カット機能を持つ微粒子を混合、分散した後、焼成することで製造できる。以下、透明基材としてガラス製の基材を用いる場合を例に説明する。
市販のデジタルスチルカメラを用意した。このデジタルスチルカメラに用いられている紫外線カットフィルタ(赤外線カット機能も備える)の分光特性を調べた。分光特性は、紫外可視光分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:V−570)を用いて大気をバックグラウンドとして測定し、その測定結果から各分光特性を算出した。紫外線カットフィルタの分光特性を図3に示す。なお、例1の紫外線カットフィルタの紫外側の波長領域における光の透過率が50%となる波長位置は、光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm超の相違であった。
前述の紫外線カットフィルタは、赤外線吸収ガラスとこのガラスの表面に設けられた赤外線反射層とからなる。赤外線反射層は、高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層した繰り返し積層膜からなるものであり、膜構成を表1に示す。なお、膜層数の1が基板側であり、50が空気側である。
例1で用いたデジタルスチルカメラを用意し、デジタルスチルカメラのレンズの前面に、415nm以下の紫外線をカットできる紫外線カットフィルタを配置し、入射光から紫外線をカットできる撮像装置を得た。なお、紫外線カットフィルタは、撮像装置において被写体にもっとも近い位置になるように配置した。例1と同様の装置、方法を用いた紫外線カットフィルタの分光特性(垂直入射時)を調べた。結果を図4に示す。
415nm以下の紫外線をカットできる紫外線カットフィルタは、ガラス基板(Schott社製、B270ガラス)の表面に高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層した繰り返し積層膜(具体的には、酸化ケイ素(SiO2)と酸化チタン(TiO2)との交互積層膜)からなる紫外線カット層を設けたものである。紫外線カット層の膜構成を表2に示す。なお、膜層数の1が基板側であり、38が空気側である。
任意の波長成分のみを単色光として分離する分光器(モノクロメータ)を用い、ハロゲン光源光から単波長の光を取り出し、その取り出した単波長の光を、例1、2の撮像装置で撮影した。
例1の赤外線反射層は、可視光を透過し、紫外光(一部青色光)を反射する特性も持つ。その透過〜反射の切り替えのちょうど境目が415nm付近であった。光学多層膜の場合、光が斜めに入射すると、透過〜反射の切り替えであるカット波長の位置が短波にずれることが知られている。たとえば410nmの光が入射した場合、それが垂直入射であれば赤外線反射層によって反射され、撮像素子側には入らないが、反射された光の一部は装置内部の光学部品群が持つ反射特性によって内乱反射を引き起こし、再度撮像素子側に向かう。この時、一定以上の入射角度を持っていれば、上記したカット波長の短波ずれによって赤外線反射層を透過し、撮像素子に届いてしまう。これが、フレアの発生メカニズムと考えている。そこで、例1の赤外線反射層においてカット波長が短波にずれることによって反射から透過に変わってしまう波長領域の光を例2の紫外線カットフィルタを用いレンズ前でカットし、そもそも例1の紫外線カットフィルタを透過することがないため、例1のデジタルスチルカメラを用いた場合であっても内乱反射に起因するパープルフレアの発生を抑制できたと考えられる。また、元々垂直入射ではカットする、不必要な光の波長領域の光であり、カットしてしまうことによる不具合もない。410nm、415nmの光において完全にパープルフレアの発生が防止できなかったのは、実験で使用したモノクロメータの分光も通常10nm程度の分光幅を持っていることから実際にはより長波、短波の光を含んでいることと、例2で使用した紫外線カットフィルタの性能ではモノクロメータで分光した光のすべてをカットしきれなかったことが原因と考えている。これは、ある波長以下の光をカットしようとした場合、吸収によるものでも、多層膜の反射カットによるものでも、多少はなだらかなカット特性を示すものであり、避けえない。それでもパープルフレアの抑制効果は明らかなもので、実用上は十分に意味を持つ。一方、上記の状態でも402nmの光は完全に無くすことができたため、フレアの発生自体がなくなっている。
例1で用いたデジタルスチルカメラを用意し、元々設けられていた紫外線カットフィルタを以下の紫外線カットフィルタに置換し、入射光から紫外線をカットできる撮像装置を得る。紫外線カットフィルタの分光特性を、後述するガラス基板、膜構成を用いる条件にてTFCalc(光学特性のシミュレーションソフト、Software Spectra Inc.社製)を用いて算出した。結果を図5に示す。なお、例3の紫外線カットフィルタの紫外側の波長領域における光の透過率が50%となる波長位置は、光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm以内の相違であった。
紫外線カットフィルタは、赤外吸収ガラス基板(AGCテクノグラス社製、NF−50ガラス、板厚:0.2mm)の表面に高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層した繰り返し積層膜からなる紫外線カット層を設けたものである。紫外線カット層の膜構成を表3に示す。なお、膜層数の1が基板側であり、70が空気側である。
例1、例2の評価結果の考察より、パープルフレア発生の主因は、撮像装置内の紫外線カットフィルタが引き起こす、青色から紫外線の強い反射光の発生である。例3の紫外線カットフィルタは、光の垂直入射から斜入射に変化しても紫外線側のカット波長がほとんど動かない。そのため、紫外線カットフィルタを反射した光が、装置内部で乱反射し、再度撮像素子内に向かっても紫外線カットフィルタを透過することがないため、パープルフレアの発生は著しく抑制できると考えられる。
そのため、任意の波長成分のみを単色光として分離する分光器(モノクロメータ)を用い、ハロゲン光源光から単波長の光を取り出し、その取り出した単波長の光を、例3の撮像装置で撮影した場合、395nm、402nm、410nm、415nm、でパープルフレアは発生しないと推定される。
また、例3の紫外線カットフィルタは、赤外域の波長の光をカットする機能を備えているため、1枚のフィルタで紫外線カットと赤外線カットの両者の機能を有する。このため、撮像装置の部品点数を増やすことなくパープルフレアを抑制することができる。
Claims (5)
- 波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であり、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内であって、前記光の透過率が50%となる波長位置が、前記光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm以内となる光学特性を有する紫外線カットフィルタと、
該紫外線カットフィルタを通して入射した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記紫外線カットフィルタは、波長380nm〜420nmにおける光の透過率が50%となる波長位置が、前記光の垂直入射時と比べて30°入射時において、長波長側にシフトする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記紫外線カットフィルタが、透明基材と該透明基材の表面に形成された紫外線カット層とを有する請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 前記紫外線カットフィルタにおいて、前記紫外線カット層が前記光の入射側の表面に形成されている請求項3に記載の撮像装置。
- 前記紫外線カットフィルタが、前記撮像装置において被写体側にもっとも近い位置に設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮像装置。
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WO2013015303A1 (ja) * | 2011-07-28 | 2013-01-31 | 旭硝子株式会社 | 光学部材 |
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