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JP2018003643A - バランスウェイトを備えたタービンロータ、及びバランスウェイト - Google Patents

バランスウェイトを備えたタービンロータ、及びバランスウェイト Download PDF

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JP2018003643A
JP2018003643A JP2016128438A JP2016128438A JP2018003643A JP 2018003643 A JP2018003643 A JP 2018003643A JP 2016128438 A JP2016128438 A JP 2016128438A JP 2016128438 A JP2016128438 A JP 2016128438A JP 2018003643 A JP2018003643 A JP 2018003643A
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JP2016128438A
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大道 北原
Hiromichi Kitahara
大道 北原
秀夫 依田
Hideo Yoda
秀夫 依田
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Mitsubishi Power Ltd
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Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd
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Abstract

【課題】タービンロータへのバランスウェイトの設置において作業性を向上でき作業時間を低減できるとともにコストの増大を防止できる、バランスウェイトを備えたタービンロータとバランスウェイトとを提供する。
【解決手段】タービンロータ11の回転軸10の周りに周方向に延伸するように設けられた環状の溝部12と、溝部12の内部に設置されたバランスウェイト14とを備える。タービンロータ11の径方向の長さを幅とする。溝部12は、底面31と、底面31に面する開口部30とを備え、開口部30が回転軸10の方向に開口し、開口部30の幅L0が底面31の幅Lよりも小さい。バランスウェイト14は、タービンロータ11の径方向に互いに隣接して配置された第1の部材15と第2の部材16とを備える、
【選択図】図2A

Description

本発明は、バランスウェイトを備えたタービンロータと、タービンロータに設置可能なバランスウェイトに関する。
ガスタービンと蒸気タービンは、典型的には、複数のロータ段を備え、各々が一列の翼列、すなわちタービンブレードを保持するロータディスクを有する。タービンでは、ベアリング及び構造支持体の損傷とこれらに対する過剰な負荷を避けるために、ロータ、ホイール、及びシャフト等の回転体のバランスを調整する必要がある。このバランス調整は、回転体の一部分(修正面)の削り加工や、回転体へのバランスウェイトの設置により行われる。バランスウェイトは、タービンの組立工場及び設置現場で、位置が調節されながら回転体の様々な位置に設置される。
特許文献1に記載されている回転体は、バランスウェイトの設置のために、外周面に周方向に延伸する溝部を備える。この溝部は、底面と、底面から溝部の開口部に向かって収束するように互いに近づく2つの側面とを有し、底面の幅が開口部の幅より大きいテーパ状である。このような溝部に設置されるバランスウェイトは、テーパ状であり、溝部に設けた開口(アクセス開口部)から溝部に挿入され、溝部の内部を周方向に移動させられ、設置位置に固定される。
特許文献2には、底面から開口部に向かって互いに近づく側面(テーパ側部)を有する溝に配置されるバランスウェイトを備える回転機械が記載されている。特許文献2に記載の発明では、バランスウェイトを回転機械の溝に配置するには、バランスウェイトを、テーパ側部により形成された開口を通して溝に挿入した後、設置位置まで移動させてから円周方向に約90度回転させ、側面を溝のテーパ側部に隣接させて固定する。
特許文献3には、タービンロータのディスクに形成されたスロット内に配置されるバランスウェイトが記載されている。このスロットは、ディスクとフランジアームとフランジにより形成される。バランスウェイトは、外向きに突出するディンプルを有し、ディンプルをフランジに形成されたアパーチャ内に押し付けることにより、固定する。
特開2015−31368号公報 特開2010−261446号公報 特開2010−084760号公報
特許文献1に記載の発明では、バランスウェイトを、溝部に設けたアクセス開口部から溝部に挿入し、設置位置まで溝部の内部を周方向に移動させてから固定する必要がある。特許文献2に記載の発明では、バランスウェイトを、テーパ側部により形成された開口から溝に挿入し、設置位置まで溝部の内部を移動させて回転させてから固定する必要がある。これらの発明では、バランスウェイトの溝部への挿入位置が定まっているとともに、溝部に挿入したバランスウェイトを移動させる必要があるため、特にタービンの設置現場において作業性の悪化を招き、作業時間が増えるという課題がある。
特許文献3に記載の発明では、バランスウェイトの溝部(スロット)への挿入位置が定まってはいないが、タービンロータに複雑な構造を設ける必要があり、設計費と加工費などのコストの増大を招くとともに作業時間が増えるという課題がある。
本発明の目的は、タービンロータへのバランスウェイトの設置において作業性を向上でき作業時間を低減できるとともにコストの増大を防止できる、バランスウェイトを備えたタービンロータとバランスウェイトとを提供することである。
本発明によるバランスウェイトを備えたタービンロータは、タービンロータの回転軸の周りに周方向に延伸するように設けられた環状の溝部と、前記溝部の内部に設置されたバランスウェイトとを備える。前記タービンロータの径方向の長さを幅とする。前記溝部は、底面と、前記底面に面する開口部とを備え、前記開口部が前記回転軸の方向に開口し、前記開口部の幅が前記底面の幅よりも小さい。前記バランスウェイトは、前記タービンロータの径方向に互いに隣接して配置された第1の部材と第2の部材とを備える。
本発明による、バランスウェイトを備えたタービンロータとバランスウェイトは、タービンロータへのバランスウェイトの設置において作業性を向上でき作業時間を低減できるとともにコストの増大を防止できる。
従来のタービンロータにおけるバランスウェイトの設置方法の例を示す、ロータの正面図。 従来の、バランスウェイトが設置されたタービンロータの側断面図である。 本発明の実施例によるタービンロータにおけるバランスウェイトの設置方法を示す、ロータの正面図。 本発明の実施例による、バランスウェイトが設置されたタービンロータの側断面図である。 本発明の実施例によるタービンロータの側断面図である。 本発明の実施例によるタービンロータに設置されるバランスウェイトの側断面図。 本発明の実施例による、バランスウェイトが固定されたタービンロータの側断面図。 本発明の実施例による、バランスウェイトが固定されたタービンロータの正面図。 蒸気タービンの構成の概略を示す図。
本発明によるタービンロータ(以下、単に「ロータ」とも称する)は、ロータの回転軸に垂直な面に、回転軸の周りに周方向に延伸し回転軸方向に開口するように設けられた環状の溝部と、この溝部の内部に設置され、ロータの動的バランスを取るためのバランスウェイトとを備える。バランスウェイトは、環状の溝部の周方向の一部に設けられる。
ロータの溝部は、バランスウェイトが溝部から外れないように、開口部の幅(ロータの径方向の長さ)が底面の幅より小さい。溝部は、幅が底面から開口部に向かって次第に小さくなるテーパ状(すなわち、溝部の側面が底面から開口部に向かって互いに近づく形状)であるのが好ましい。溝部は、複雑な構造によって形成されるものではなく、従来の簡素な構造の溝を用いることができるので、バランスウェイトをロータに設置するためのコストが増大するのを防止できる。
溝部の内部に設置されたバランスウェイトは、溝部から外れないように溝部の開口部よりも幅が大きい部分を溝部の内部に有し、ロータの径方向(幅方向)に互いに隣接して配置された2つの部材からなる。このため、開口部の幅が底面の幅より小さい溝部に対し、溝部の側面にバランスウェイトを設置するための開口がなくても、幅が溝部の開口部よりも大きい部分を有するバランスウェイトを溝部の内部に設置することが容易にできる。
従って、本発明によれば、溝部の任意の位置にバランスウェイトを容易に設置することができるので、ロータへのバランスウェイトの設置において作業性を向上でき作業時間を低減できるとともにコストの増大を防止できる。
以下、本発明の実施例による、バランスウェイトを備えたタービンロータとバランスウェイトとを説明する。以下の説明において、「幅」とは、ロータの径方向における長さであり、「幅方向」とは、ロータの径方向であり、「周方向」とは、ロータの周方向である。本発明によるタービンロータは、蒸気タービンのロータでもガスタービンのロータでもよいが、以下の実施例では、蒸気タービンのロータについて説明する。なお、以下に示す図において、同一の要素には同一の符号を付け、これらの要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
図6は、蒸気タービンの構成の概略を示す図である。蒸気タービン70は、ケーシング74と、ロータ11と、動翼71と、静翼72を備える。ケーシング74は、ロータ11と動翼71と静翼72を格納する。ロータ11は、軸受75に支持され、蒸気により回転軸10を中心として回転する。動翼71は、ロータディスク73を介してロータ11の外周部に固定される。静翼72は、回転軸10の方向で動翼71の間に位置するように、ケーシング74に固定される。
図1Aは、従来のタービンロータにおけるバランスウェイトの設置方法の例を示す、ロータの正面図である。図1Bは、従来の、バランスウェイトが設置されたタービンロータの側断面図である。図1Aと図1Bでは、ロータの上半分のみを示している。図1Bにおいて、左右方向がロータの回転軸方向であり、上下方向がロータの径方向である。
典型的な従来のタービンロータ51は、ロータ51の回転軸50に垂直な面に、ロータ51の周方向に延伸し回転軸50の方向に開口するように設けられた環状の溝部52を備える。溝部52は、開口部60(溝部52の底面61に面する開口部)の幅L0が底面61の幅Lより小さい。溝部52の側面には、周方向の一部に開口部53(切り欠き)が設けられている。
溝部52の内部に設置されるバランスウェイト54は、幅が溝部52の開口部60よりも大きい部分(図1Bでは、溝部52の底面61に面する部分)を備え、この部分は、バランスウェイト54が溝部52に設置されたときには溝部52の内部に位置する。
バランスウェイト54は、幅が溝部52の開口部60よりも大きい部分を備えるため、溝部52の開口部60から溝部52の内部に挿入することができない。このため、溝部52の側面に開口部53(切り欠き)を設け、この開口部53からバランスウェイト54を溝部52の内部に挿入する。バランスウェイト54は、開口部53から溝部52の内部に挿入され、設置位置まで溝部52の内部を周方向に移動させられて(図1Aの矢印でこの挿入と移動を示す)、設置位置に固定される。
このように、従来のタービンロータ51では、バランスウェイト54を溝部52の側面の開口部53から溝部52の内部に挿入する必要があるとともに、挿入したバランスウェイト54を溝部52に沿って設置位置まで移動させる必要があるので、バランスウェイト54の設置において作業性が悪化し、作業時間が増えることがある。また、従来のタービンロータ51では、溝部52の側面の開口部53にはバランスウェイト54を設置できないので、タービンロータ51のバランスをうまく取れない場合もある。
図2Aは、本発明の実施例によるタービンロータにおけるバランスウェイトの設置方法を示す、ロータの正面図である。図2Bは、本発明の実施例による、バランスウェイトが設置されたタービンロータの側断面図である。図2Cは、本発明の実施例によるタービンロータの側断面図である。図2A〜図2Cでは、ロータの上半分のみを示しており、図2Cには、バランスウェイトが設置されていないタービンロータを示している。図2Aにおいて、紙面に垂直な方向がロータの回転軸方向である。図2Bと図2Cにおいて、左右方向がロータの回転軸方向であり、上下方向がロータの径方向である。
本実施例によるタービンロータ11は、ロータ11の回転軸10に垂直な面(例えば、ロータディスク73)に、ロータ11の周方向に延伸するように設けられた環状の溝部12を備える。溝部12は、回転軸10の周りに延伸し、底面31と底面31に面する開口部30とを備え、開口部30が回転軸10の方向に開口する。
溝部12は、開口部30の幅L0が底面の幅Lより小さい。溝部12は、幅方向の一方と他方に側面32、33を有し、バランスウェイト14がロータ11に設置された状態では、これらの側面32、33がバランスウェイト14の側面に接する。図2Cに示すように、一方の側面32と底面31とのなす角度をα1、他方の側面33と底面31とのなす角度をα2とする。
溝部12の内部に設置されるバランスウェイト14は、幅が溝部12の開口部30よりも大きい部分(図2Bでは、溝部12の底面31に面する部分)を備え、この部分は、バランスウェイト14が溝部12に設置されたときには溝部12の内部に位置する。
バランスウェイト14は、ロータ11の径方向に互いに隣接して配置された2つの部材からなる。1つは第1の部材15であり、もう1つは第2の部材16である。第1の部材15と第2の部材16は、ともに開口部30から溝部12の内部に挿入され、設置位置に固定される。2つの部材15、16からなるバランスウェイト14が設置されるロータ11は、従来のロータ51(図1A)のように溝部52の側面に開口部を設ける必要がなく、バランスウェイト14を溝部12の内部に設置できる。
本実施例において、バランスウェイト14を溝部12の内部に設置するには、次のような方法をとる。初めに、第1の部材15を開口部30の任意の位置から溝部12に挿入する。挿入する位置は、バランスウェイト14の設置位置が好ましいが、設置位置でなくてもよい。第1の部材15をバランスウェイト14の設置位置と異なる位置に挿入した場合には、第1の部材15をバランスウェイト14の設置位置まで溝部12の内部を周方向に移動させる。第1の部材15は、1つの側面が溝部12の側面32に接している。次に、第2の部材16を開口部30の任意の位置から溝部12に挿入する。挿入する位置は、第1の部材15の設置位置に近い位置が好ましい。次に、第2の部材16を溝部12の内部で移動させ(図2Aの矢印でこの移動を示す)、第1の部材15と溝部12の側面33との隙間に第2の部材16を配置する。第2の部材16は、1つの側面が溝部12の側面33に接し、1つの側面が第1の部材15に接している。これにより、バランスウェイト14の溝部12への設置は完了する。最後に、後述するように、バランスウェイト14を溝部12に固定する。
なお、第1の部材15と第2の部材16の溝部12に挿入する順序は、どちらが先でも構わない。
図3は、本発明の実施例によるタービンロータに設置されるバランスウェイトの側断面図である。図3を用いて、バランスウェイト14の構成を説明する。バランスウェイト14は、図3の左右方向がロータの回転軸方向になり、上下方向がロータの径方向になるように、ロータに設置される。
バランスウェイト14は、第1の部材15と第2の部材16という2つの部材から構成される。バランスウェイト14がロータ11に設置された状態では、第1の部材15と第2の部材16は、溝部12の底面31に接し、ロータ11の径方向に並んで互いに隣接し、第1の部材15は、溝部12の一方の側面32に接し、第2の部材16は、溝部12の他方の側面33に接する。すなわち、バランスウェイト14は、ロータ11の径方向に、2つの部材に分割されている。
第1の部材15と第2の部材16は、任意の形状を持つことができるが、次のような形状であるのが好ましい。ロータ11に設置された状態において、第1の部材15の、溝部12の底面に接する部分(底面21)の幅L1と、第2の部材16の、溝部12の底面に接する部分(底面22)の幅L2との和は、溝部12の底面31(図2Bを参照)の幅Lと等しい、すなわちL1+L2=Lであるのが好ましい。また、第1の部材15の底面21の幅L1と、第2の部材16の底面22の幅L2との和は、溝部12の開口部30の幅L0よりも大きい、すなわちL1+L2>L0であるのが好ましい。
また、第1の部材15と第2の部材16は、次のような形状であるのが好ましい。ロータ11に設置された状態において、第1の部材15の、溝部12の一方の側面32に接する部分(側面18)と底面21とのなす角度θ1は、溝部12の一方の側面32と底面31とのなす角度α1と等しく、すなわち、θ1=α1であるのが好ましい。また、ロータ11に設置された状態において、第2の部材16の、溝部12の他方の側面33に接する部分(側面19)と底面22とのなす角度θ2は、溝部12の他方の側面33と底面31とのなす角度α2と等しい、すなわち、θ2=α2であるのが好ましい。図2Cと図3では、一例として、θ1、θ2、α1、及びα2が互いに等しい場合を示している。
第1の部材15と第2の部材16は、ロータ11に設置された状態では互いに接する。第1の部材15と第2の部材16の互いに接する部分の形状や接する角度は、任意である。例えば、第1の部材15と第2の部材16とが互いに接する面の傾斜角度は、図2Bと図3では一例として第2の部材16の側面19の傾斜角度θ2と等しい場合を示しているが、側面19の傾斜角度θ2と等しくなくてもよい。第1の部材15と第2の部材16は、ロータ11に設置された状態では、隙間なく互いに接するのが好ましい。
第1の部材15と第2の部材16とが、以上に述べたような好ましい形状であれば、バランスウェイト14(第1の部材15と第2の部材16)が溝部12から外れないようにでき、ロータ11の振動を低減でき、ロータ11のバランスを調整できるという効果がさらに得られやすくなる。
本実施例では、一例として、第1の部材15の幅方向の長さが、第2の部材16の幅方向の長さよりも大きい場合を示している。第1の部材15と第2の部材16の幅方向の長さは、バランスウェイト14(すなわち、第1の部材15と第2の部材16)が溝部12に設置できれば、任意に定めることができる。例えば、第2の部材16が第1の部材15よりも幅方向の長さが大きくてもよいし、第1の部材15と第2の部材16とで幅方向の長さが等しくてもよい。
第1の部材15と第2の部材16の周方向の長さは、バランスウェイト14の質量によって決めることができる。バランスウェイト14の質量は、バランスウェイト14がロータ11のバランスを調整できるように決められる。第1の部材15と第2の部材16の周方向の長さは、互いに等しくても異なってもよい。
本実施例によるタービンロータ11では、バランスウェイト14を任意の位置から溝部12の内部に挿入できるので、バランスウェイト14の設置において作業性を向上でき作業時間を低減できる。また、本実施例によるタービンロータ11では、バランスウェイト14を溝部12の内部に挿入するための開口部(切り欠き)を溝部12に設ける必要がないので、バランスウェイト14を溝部12の任意の位置に設置でき、タービンロータ11のバランスを精度よく取ることができる。溝部12には複雑な構造ではない従来の構造の溝を用いることができるので、バランスウェイト14をロータ11に設置するためのコストが増大するのを防止できる。
図4と図5を用いて、バランスウェイト14(すなわち、第1の部材15と第2の部材16)を溝部12に固定する方法を説明する。
図4は、本発明の実施例による、バランスウェイト14が固定されたタービンロータ11の側断面図であり、図2Bに対応する図である。図4において、左右方向がロータの回転軸の方向であり、上下方向がロータの径方向である。図4には、螺合部材17を用いてバランスウェイト14を固定する例を示している。第1の部材15は、ロータ11の回転軸10の方向に延伸する雌ねじ部23(内側にねじ山を有する穴)を備え、雌ねじ部23に螺合部材17が挿入されている。螺合部材17を回転させながら雌ねじ部23に挿入すると、第1の部材15の側面18と第2の部材16の側面19は、それぞれ溝部12の側面32と側面33に押し付けられて、バランスウェイト14が固定される。
螺合部材17には、例えばネジやボルトを用いることができるが、イモネジと呼ばれる頭部がないネジを用いると、螺合部材17が溝部12の外部に突出しないので好ましい。
図4には第1の部材15が雌ねじ部23を備える例を示したが、第1の部材15と第2の部材16の少なくとも一方に雌ねじ部23を設け、この雌ねじ部23に螺合部材17を挿入すればよい。第1の部材15と第2の部材16のいずれか一方に螺合部材17を挿入する場合には、螺合部材17を挿入する方の部材の幅方向の長さを他方の幅方向の長さよりも大きくするのが好ましい。
図5は、本発明の実施例による、バランスウェイト14が固定されたタービンロータ11の正面図であり、図2Aに対応する図である。図5では、ロータ11の一部(バランスウェイト14とその近傍)のみを示しており、紙面に垂直な方向がロータ11の回転軸10の方向であり、上下方向がロータ11の径方向である。図5には、溝部12の側面32と側面33に凸部20を設けてバランスウェイト14を固定する例を示している。溝部12の側面32には、第1の部材15の側面18の周方向の両端部に接するように2つの凸部20を設け、溝部12の側面33には、第2の部材16の側面19の周方向の両端部に接するように2つの凸部20を設ける。4つの凸部20により、バランスウェイト14は、周方向に移動することがなく、ロータ11に固定される。凸部20は、例えば、ハンマーとポンチを用いて溝部12の側面32、33を塑性変形させることで、形成することができる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
10…回転軸、11…タービンロータ、12…溝部、14…バランスウェイト、15…バランスウェイトの第1の部材、16…バランスウェイトの第2の部材、17…螺合部材、18…第1の部材の側面、19…第2の部材の側面、20…凸部、21…第1の部材の底面、22…第2の部材の底面、23…雌ねじ部、30…溝部の開口部、31…溝部の底面、32、33…溝部の側面、50…回転軸、51…タービンロータ、52…溝部、53…溝部の側部の開口部、54…バランスウェイト、60…溝部の開口部、61…溝部の底面、70…蒸気タービン、71…動翼、72…静翼、73…ロータディスク、74…ケーシング、75…軸受、L0…溝部の開口部の幅、L…溝部の底面の幅、L1…第1の部材の底面の幅、L2…第2の部材の底面の幅、α1…溝部の一方の側面と底面とのなす角度、α2…溝部の他方の側面と底面とのなす角度、θ1…第1の部材の、溝部の側面に接する側面と底面とのなす角度、θ2…第2の部材の、溝部の側面に接する側面と底面とのなす角度。

Claims (10)

  1. タービンロータの回転軸の周りに周方向に延伸するように設けられた環状の溝部と、
    前記溝部の内部に設置されたバランスウェイトと、を備え、
    前記タービンロータの径方向の長さを幅とすると、
    前記溝部は、底面と、前記底面に面する開口部と、を備え、前記開口部が前記回転軸の方向に開口し、前記開口部の幅が前記底面の幅よりも小さく、
    前記バランスウェイトは、前記タービンロータの径方向に互いに隣接して配置された第1の部材と第2の部材とを備える、
    ことを特徴とする、バランスウェイトを備えたタービンロータ。
  2. 前記バランスウェイトは、前記第1の部材の側面が前記溝部の一方の側面に接し、前記第2の部材の側面が前記溝部の他方の側面に接し、前記第1の部材の底面と前記第2の部材の底面とが前記溝部の前記底面に接し、
    前記第1の部材の前記側面と前記第1の部材の前記底面とのなす角度は、前記溝部の前記一方の側面と前記溝部の前記底面とのなす角度と等しく、
    前記第2の部材の前記側面と前記第2の部材の前記底面とのなす角度は、前記溝部の前記他方の側面と前記溝部の前記底面とのなす角度と等しい、
    請求項1に記載の、バランスウェイトを備えたタービンロータ。
  3. 前記バランスウェイトは、前記第1の部材の底面と前記第2の部材の底面とが前記溝部の前記底面に接し、
    前記第1の部材の前記底面の幅と、前記第2の部材の前記底面の幅との和は、前記溝部の前記底面の幅と等しい、
    請求項1に記載の、バランスウェイトを備えたタービンロータ。
  4. 前記バランスウェイトは、前記第1の部材の底面と前記第2の部材の底面とが前記溝部の前記底面に接し、
    前記第1の部材の前記底面の幅と、前記第2の部材の前記底面の幅との和は、前記溝部の前記開口部の幅よりも大きい、
    請求項1に記載の、バランスウェイトを備えたタービンロータ。
  5. 前記バランスウェイトは、前記第1の部材と前記第2の部材の少なくとも一方が、前記回転軸の方向に延伸する雌ねじ部を備え、
    前記雌ねじ部に螺合部材が挿入されている、
    請求項1に記載の、バランスウェイトを備えたタービンロータ。
  6. 前記バランスウェイトは、前記第1の部材が前記溝部の一方の側面に接し、前記第2の部材が前記溝部の他方の側面に接し、
    前記溝部の前記一方の側面は、前記第1の部材の前記周方向の両端部に接する2つの凸部を備え、
    前記溝部の前記他方の側面は、前記第2の部材の前記周方向の両端部に接する2つの凸部を備える、
    請求項1に記載の、バランスウェイトを備えたタービンロータ。
  7. タービンロータの回転軸の周りに周方向に延伸するように設けられ、底面と前記底面に面する開口部とを備える環状の溝部であり、前記タービンロータの径方向の長さを幅とすると、前記開口部が前記回転軸の方向に開口し、前記開口部の幅が前記底面の幅よりも小さい前記溝部の内部に設置され、
    前記タービンロータの径方向に互いに隣接して配置された第1の部材と第2の部材とを備える、
    ことを特徴とするバランスウェイト。
  8. 前記第1の部材の側面は、前記溝部の一方の側面に接し、
    前記第2の部材の側面は、前記溝部の他方の側面に接し、
    前記第1の部材の底面と前記第2の部材の底面は、前記溝部の前記底面に接し、
    前記第1の部材の前記側面と前記第1の部材の前記底面とのなす角度は、前記溝部の前記一方の側面と前記溝部の前記底面とのなす角度と等しく、
    前記第2の部材の前記側面と前記第2の部材の前記底面とのなす角度は、前記溝部の前記他方の側面と前記溝部の前記底面とのなす角度と等しい、
    請求項7に記載のバランスウェイト。
  9. 前記第1の部材の底面と前記第2の部材の底面は、前記溝部の前記底面に接し、
    前記第1の部材の前記底面の幅と、前記第2の部材の前記底面の幅との和は、前記溝部の前記底面の幅と等しい、
    請求項7に記載のバランスウェイト。
  10. 前記第1の部材の底面と前記第2の部材の底面は、前記溝部の前記底面に接し、
    前記第1の部材の前記底面の幅と、前記第2の部材の前記底面の幅との和は、前記溝部の前記開口部の幅よりも大きい、
    請求項7に記載のバランスウェイト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113250756A (zh) * 2020-02-10 2021-08-13 三菱动力株式会社 涡轮叶轮
KR102360887B1 (ko) * 2021-02-16 2022-02-08 한전케이피에스 주식회사 발전기 터빈의 발란싱용 웨이트 장치

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