JP2017520620A - 放射線および化学損傷に対する保護のためのセコイソラリシレジノールジグルコシド(sdg)および関連化合物の使用 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、その一部が、米国国立衛生研究所(NIH)により授与された認可番号R01(CA133470)、1P30ES013508−02、RC1AI081251および5−P30−CA−016520−34S2の下に政府支援を得てなされたものである。政府は本発明に対し一定の権利を有する。
セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの立体異性体、これらの代謝物、およびこれらの類似体を使う、発癌性物質誘発性肺癌および中皮腫からまたは次亜塩素酸イオンからなどの、放射線防護および放射線緩和ならびに化学防御のための組成物および方法が提供される。
したがって、発癌性物質または化学兵器剤、塩素および次亜塩素酸イオンならびにそのほかの有害な毒物などの他の有害な化学薬品への暴露の前に、または暴露中に投与可能な薬剤(すなわち、化学防御剤)を見つけることも極めて重要である。
実施例1
合成(S,S)および(R,R)−セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)は裸のプラスミドDNAおよびゲノムDNAをγ線損傷から保護する。
原子核壊変の結果として、3種類の放射線、すなわち、正電荷を有するアルファ(α)線、負電荷を有するベータ(β)線および電荷を保持しないガンマ(γ)線が生成される。
γ線の場合、電磁波は非常に小さい波長(<0.005nm)を有し、したがって、分子および原子を電離することができる高エネルギーを有する。生物学的系中または溶液中では、電離放射線は水の放射線分解によりヒドロキシルラジカル(・OH)を生成する。これらのヒドロキシルラジカル(・OH)は、脂質、タンパク質およびゲノムDNAなどの細胞成分に対する電離放射線誘発性損傷の主要な発生源である。γ線により生成されるヒドロキシルラジカル(・OH)は、DNA中で単鎖および二重鎖切断を生ずる。(・OH)ラジカルは、デオキシリボースおよびプリンならびにピリミジン基剤からH原子を除去することにより、または塩基の二重結合に付加することにより、DNAを損傷する。これらの反応はDNA鎖の切断を生ずる。
化学薬品
プラスミドDNA(pBR322)、臭化エチジウム、超高純度10X TAE緩衝液および1kb DNAラダーをInvitrogen(Life Technologies,Carlsbad,CA)から購入した。アガロース(超高純度)および仔ウシ胸腺DNAをSigma−Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)(市販)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)およびエンテロラクトン(EL)をChromadex(Irvine,CA)から購入した。
合成SDG(R、R)およびSDG(S、S)立体異性体を、Mishra et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 2013,(19):5325−5328に記載のように合成した。
様々な濃度のSDG(R、R)、SDG(S、S)およびSDG(市販)を含有してまたは非含有でプラスミドDNA(pBR322)または仔ウシ胸腺DNA試料を、Mark1セシウム(Cs−137)照射器(J.L.Shepherd,San Fernando,CA)を使って、pH7.4の燐酸塩緩衝食塩水(PBS)中で、1.7Gy/分の線量率のγ線に暴露した。
放射線誘発性の鎖切断およびスーパーコイル(SC)からオープンコイル(OC)への変換に対する試験化合物の効果を、プラスミドDNA(pBR322)(Life Technologies,Carlsbad,CA)を使って測定した。PBS(pH7.4)中のプラスミドDNA(500ng)を種々の濃度(25〜250μM)のSDG(R、R)、SDG(S、S)およびSDG(市販)と混合し、PBS中で25Gyで照射した。放射線曝露後30分に、試料をローディングダイと混合し、TAE緩衝液(pH8.3)中の100Vでのアガロース(1%)ゲル電気泳動に供した。ゲルを臭化エチジウム(0.5μg/mL)で40分間染色し、20分間洗浄後、UVトランスイルミネーター(Bio−Rad,Hercules,CA)で可視化した。取り込んだゲル画像をスキャンし、オープンコイル(OC)およびスーパーコイル(SC)プラスミドDNAバンドの密度をGel−doc画像解析器プログラムにより決定した。SCおよびOCプラスミドDNAの濃度を全体密度(OC+SC)の%として表した。
DNA中の放射線誘発性の鎖切断に対する試験化合物の効果を、仔ウシ胸腺DNA(Sigma,St.Louis,MO)を使って測定した。PBS(pH7.4)中のDNA(500ng)を種々の濃度(25〜250μM)のSDG(R、R)、SDG(S、S)およびSDG(市販)と混合し、50Gyで30分間照射した。第2シリーズの実験を、0.5〜10μMの範囲で濃度を変えて行った。試料をローディングダイと混合し、TAE緩衝液(pH8.3)中の100Vでのアガロース(1%)ゲル電気泳動に供した。ゲルを臭化エチジウム(0.5μg/mL)で40分間染色し、20分間洗浄後、UVトランスイルミネーター(Bio−Rad,Hercules,CA)で可視化した。取り込んだゲル画像をスキャンし、仔ウシ胸腺DNA断片の密度を、Gel−Pro画像解析器プログラム(Media Cybernetics,Silver Spring,MD)により決定した。仔ウシ胸腺DNAの低分子量の(<6,000bp)および高分子量の(>6,000bp)断片の密度を全体密度(低分子量+高分子量)の%として表した。
得られたデータは、平均値±標準偏差として表される。データを、Statview Programを使って、ボンフェローニの補正を用いる事後比較による一元配置分散分析(ANOVA)に供した。p値≦0.05を有意と見なした。
プラスミドDNA(pBR322)を使って、合成SDG(R、R)、SDG(S、S)、およびSDG(市販)の放射線防護潜在力を決定した。この調査に使用した放射線防護アッセイは、γ線に暴露後のプラスミドDNAは、非暴露プラスミドDNAより遅く移動するという原理に基づいている。これは単純に、スーパーコイルプラスミドDNAが、アガロースゲル中で、コンパクトサイズであるためにより速く移動するという事実による。比較すると、プラスミドDNA中の放射線誘発による切れ目がスーパーコイルを解きほどき、相対的により大きいサイズのプラスミドを生じ、これはゲル中でより遅い速度で移動する。したがって、スーパーコイルプラスミドDNAと比較して、オープンコイルプラスミドDNAの密度を決定することにより、放射線誘発性損傷の程度が示される。
有意なDNA損傷を生ずるが、それでも放射線緩和剤を試験するための治療濃度域を可能にする放射線量を選択するために、プラスミドDNAを、10、25および50Gyガンマ線に暴露した。図11Aに示す結果は、OC型プラスミドDNAの放射線量依存的な増加ならびにSC型の放射線量依存的な低下があることを示す。SCおよびOCの分布(図1B)は、SC%が、0、10、25および50Gyで、68.73±2.54%からそれぞれ、50.91±2.31、38.37±3.73および35.66±4.24%(p<0.05)に低下したことを示す。同時に、OC%は、0、10、25および50Gyで、31.26±2.50%からそれぞれ、49.08±2.31%、61.62±3.73%および67.33±4.24%(p<0.05)に増加したことを示す。これらの最初の実験に基づいて、25Gyの放射線量(この線量で、かなりの明確に確認できる損傷が達成された)をその後の実験のために選択して、異なるSDGの放射線防護特性を測定した。
プラスミドDNAを選択した線量の25Gyのγ線に暴露し(図1参照)、DNA損傷(SCからOCの形成)%抑制を種々の濃度(25〜250μM)でのそれぞれのSDG剤(合成および市販)に対して決定した。
放射線は、図3A中のDNAゲルに示すように、DNA断片化の増加を誘発する。サイズに基づいて、仔ウシ胸腺DNA断片を2つの群:高分子量(>6,000bp)サイズおよび低分子量(<6,000bp)サイズに分割した。高分子量および低分子量断片の分布(図3B)は、高分子量DNAの%が88.16±0.50%から、25および50Gyで67.82±7.89および34.94±4.45%(p<0.05)にそれぞれ減少したことを示す。同時に、低分子量断片の比率は11.83±0.50から、25および50Gyで32.17±7.89%および65.05±4.45%(p<0.05)にそれぞれ増加した。結果(図3B)は、高分子量DNA断片の有意な減少および低分子量DNA断片の有意な増加を示し、50GyでのDNAに対する損傷を示す。これらの最初の実験に基づいて、50Gyの放射線量(この線量で、明確な確認可能な仔ウシ胸腺DNA断片化が観察された)を、異なるSDGの放射線防護特性を決定する以降の実験のために選択した。
上述のように、仔ウシ胸腺DNAの放射線誘発性断片化を使って、合成SDG(R、R)、SDG(S、S)およびSDG(市販)の放射線防護潜在力を決定した。
高SDG濃度(25〜250μM):図4Aは、25、50、100および250μMのSDG(S、S)の存在下で50Gyに暴露後の、仔ウシ胸腺DNAの代表的DNAゲルを示す。増加する濃度のSDG(S、S)(25、50、100および250μM)の存在下で、放射線曝露後に高分子量DNA型の比率が有意に(p<0.05)増加したが、低分子量断片は減少した。種々の濃度のSDG(S、S)の存在下での高分子量および低分子量DNA型の分布を図4Bに示す。これらの結果は、仔ウシ胸腺ゲノムDNAを用いる我々の合成SDG(S、S)鏡像異性体の放射線防護特性を示す。同様に、図4C〜Dおよび4E〜Fに提示される結果は、合成SDG(R、R)およびSDG(市販)の放射線防護特性をそれぞれ示す。これらの結果は、仔ウシ胸腺ゲノムDNAを用いる合成SDG(R、R)および(S,S)鏡像異性体の放射線防護特性を示す。
低SDG濃度(0.5〜10μM):低濃度のSDG(S、S)、SDG(R、R)およびSDG(市販)で行った実験の結果を、抗酸化およびフリーラジカル除去活性に関するそれらのEC50値と比較して図5に示す。より高いSDG濃度と同様に、仔ウシ胸腺DNA断片化アッセイを使ってこのセクションで示されるこれらの結果は、低濃度であっても、合成SDG(S、S)、およびSDG(R、R)鏡像異性体が強力な放射線防護特性を有することを実証する。
上述の仔ウシ胸腺DNAの放射線誘発性断片化を用いてSDG代謝物のSECO、EDおよびELの放射線防護潜在力を決定し、SDGと比較した。10μMの濃度のそれぞれの試験薬剤を、有効量の中央値として上で示された前の知見に基づいて、選択した。結果を図6に示す。データは、SDGおよびその代謝物のSECO、ED、ELが、それらの放射線防護特性の点で同等効力であることを示す。
本実施例の結果は、合成SDG(S、S)およびSDG(R、R)鏡像異性体が強力な放射線防護特性を有することを示す。プラスミドDNA(pBR322)を使って決定したこれらの鏡像異性体の放射線防護潜在力は、それらの濃度の増加と共に増加した。これらの合成SDG(S、S)およびSDG(R、R)鏡像異性体は、プラスミドDNAに対する放射線誘発性損傷を、濃度依存的に防いだ。SDGの合成異性体の放射線防護潜在力は、市販SDGと同等であった。合成鏡像異性体SDG(S、S)およびSDG(R、R)はまた、仔ウシ胸腺ゲノムDNAの放射線誘発性DNA断片化も防いだ。試験した最低濃度で、SDG(S、S)およびSDG(R、R)は、仔ウシ胸腺DNAの低分子量断片の放射線誘発性生成を完全に防ぎ、合成SDG(S、S)およびSDG(R、R)鏡像異性体の強力な放射線防護特性を示した。低濃度のSDG(S、S)、SDG(R、R)およびSDG(市販)を使った結果は、仔ウシ胸腺DNAをγ線損傷から保護するために必要な濃度は、それらの抗酸化およびフリーラジカル除去活性に関するEC50値に比べてずっと低いことを示した。重要なことに、哺乳類リグナンSDG代謝物のSECO、EDおよびELは、等しく強力なDNA保護特性を示した。
肺細胞中のリグナンセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)の放射線防護特性
細胞に対する放射線傷害は、活性酸素種(ROS)の生成により開始される。細胞機構に対しROSにより加えられる損傷の範囲には、脂質過酸化、DNAタンパク質架橋、塩基修飾、付加物形成ならびに単鎖および二重鎖切断(DNA SSBおよびDSB)が含まれる。これらの修飾は放射線誘発性アポトーシスおよび細胞死に結びつけられてきた。細胞DNA損傷は放射線誘発性細胞死における既知の決定要因であるので、フリーラジカル反応を妨げることにより、または放射線誘発性アポトーシスを調節することにより放射線損傷に対しDNAを保護できる薬剤を特定し活用するために、大きな努力が払われてきた。
試薬
セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)は市販品である(ChromaDex,Inc.,CA)。コメットアッセイキットはTrevigen,Inc.,(Gaithersburg,MD)から購入した。P−ヒストンH2AX(ウサギmAb)はCell Signaling Technology,Inc.,(Danvers,MA))から購入した。燐酸塩緩衝食塩水(PBS)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(L−グルタミン、グルコース1g/l含有、重炭酸ナトリウム不含)、ヘペス緩衝液、ウシ血清アルブミン(BSA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、4’,6−ジアミノ−2−フェニルインドール(DAPI)、ウシ胎仔血清(FBS)、コラゲナーゼ、トリトンX100およびディスパーゼは、Sigma−Aldrich,St.Louis,MO,USAから購入した。
繊維芽細胞および内皮細胞はC57/bl6マウスから単離した。繊維芽細胞単離のために、マウスの肺を採取し、細かく切り刻み、ディスパーゼ(2mg/ml)と共に45分間インキュベートした。数片をプレートに蒔き、前に記載の通りに、繊維芽細胞を培養し、継代3と10との間で使用した。前に記載の通りに、肺微小血管内皮細胞(PMVEC)をマウス肺から単離した。簡単に説明すると、新たに採取したマウス肺をコラゲナーゼで処理し、続けて、血小板内皮細胞接着分子(PECAM)に対するmAbでコートした磁気ビーズへの付着により、細胞の単離を行った。上皮細胞(C10)は、正常なBALB/cマウス肺外植片から最初に誘導され、非腫瘍形成性であり、接触阻害され、初期継代で2型肺胞細胞の特徴を有する。
指数関数的増殖細胞を単一細胞として播種し、一晩インキュベートした。細胞を種々の用量のリグナンSDG(10〜50μM)と6時間処理後、照射した(2、4、6および8Gy)。リグナン投与量は、10%の亜麻仁が摂取される場合に、血液循環中の到達生理的レベル以内であるように動物調査に基づいて選択した。細胞を、Mark1セシウム(Cs−137)照射器(J.L.Shepherd,San Fernando,CA)を用いて、1.7Gy/分の線量率で照射した。照射の10〜15日後にコロニーを染色して計数し、生存率を計算した。
指数関数的増殖細胞を培養し、異なる時間間隔でSDG(50μM)で処理後、照射した(2Gy)。製造業者(Trevigen,Gaithersburg,MD)の説明書に従い、細胞をコメットアッセイ用に処理した。簡単に説明すると、細胞(PBS中の1x105細胞/mL)をLMAgarose(登録商標)と混合(1:10、v/v)し、直ちにCometSlide(商標)上にピペッティングした。その後、細胞を溶解し(4℃、30分)、巻き戻しのために暗所で保持した(室温)。水平型電気泳動ユニット中にて18ボルト(200アンペア)で25分間、電気泳動を行った。スライドをDWで2回洗浄し、70%エタノールで固定し、45℃で乾燥した。DNAをSYBRグリーン(Trevigen)で染色した。少なくとも群当たり150細胞をスコア化した。細胞の目視分析およびコメットテイル長さを、コメット画像解析ソフトウエア(Comet Assey IV、Perceptive Instruments Ltd,Haverhill,UK)を使って測定した。モノクロームCCD FireWireカメラを使って、Olympus IX51蛍光顕微鏡で画像を取り込んだ。
γ−H2AXの免疫染色のために、細胞をカバーガラス上に播種し(5,000細胞/カバーガラス)、50μMのSDGで前処理し(6時間)、照射した(2Gy)。所望の時間間隔で、細胞を固定し(4%パラホルムアルデヒド)、洗浄してPBST(PBS+0.1%の5%ヤギ血清含有トリトンX−100、1%BSA)でブロッキングした。細胞をγ−H2AX一次抗体と共に(1:200)4℃で一晩インキュベートし、続けて、PBSTで洗浄し(3x5分)、二次抗体(Alexa fluor(登録商標)、Invitrogen,CA,USA)と共に室温で1時間インキュベートした。細胞核をDAPIで対比染色して蛍光顕微鏡下で可視化した。
アポトーシス細胞は、核と細胞質の凝縮、膜の泡状突起物形成(blebbing)、細胞収縮、および核DNAの分解により形態学的に特徴付けられ、最初は大きな断片であり、その後はヌクレオソームの断片で、最終的には十分に包み込まれたアポトーシス小体が形成される。アポトーシスを受けている細胞のパーセンテージを、微小核の検出に使用したスライドから顕微鏡的に決定した(細胞遺伝学的損傷)。それぞれの実験毎(実験は2回行った)に、少なくとも500細胞を計数し、アポトーシス細胞パーセントを以下のように求めた:
%細胞死=Na/Ntx100
式中、Naはアポトーシス小体を伴う細胞の数、Ntは分析した細胞の合計数である。
Applied Biosystems,Life Technologies(Carlsbad,CA)により提供されたTaqMan(登録商標)Probe−Based Gene Expression Assaysを使ってqPCRを行った。アポトーシス遺伝子のmRNA発現に対するSDG処理の効果を評価するために、Bax(Mm00432051_m1)およびBcl−2(Mm00477631_m1)に対する個別のTaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイを行った。
イムノブロッティングを用いて観察されるBax(アポトーシスプロモーター)、Bcl−2(アポトーシス阻害剤)、切断カスパーゼ3、および切断ポリ(アデノシンジホスフェートリボース)ポリメラーゼ(PARP)のレベルにより、マウス肺上皮細胞中のアポトーシスを決定した。簡単に説明すると、細胞をプロテアーゼ阻害剤を含むPBS中に溶解した。その後、細胞ライセートの免疫ブロット分析を、10ウエルSDS12%NuPAGEゲル(Invitrogen,Carlsbad California)使って行った。電気泳動を200Vで1時間行った。PolyScreen PV転写膜(PerkinElmer Life Sciences,Boston,MA)への転写を25ボルトで1時間行った。膜を5%脱脂粉ミルク含有燐酸塩緩衝食塩水中で一晩ブロッキングした。その後、脱脂粉ミルクを廃棄し、膜を一次抗体と共にインキュベートした。Bax、Bcl−2、切断カスパーゼ3、および切断PARPのタンパク質レベルを、BaxおよびBcl−2に対するウサギ抗マウスモノクローナル抗体、およびウサギ抗マウス切断カスパーゼ3(Asp175)モノクローナル抗体およびウサギポリクローナル抗切断PARP(214/215)切断部位特異的抗体を使って、製造業者(Cell Signaling Technology,Danvers,MA)推奨の希釈を用いて検出した。膜を5回洗浄した後、西洋ワサビペルオキシダーゼにコンジュゲートされた二次抗体中、室温で45分間インキュベートした。Western Lighting Chemiluminescence Reagent Plus(PerkinElmer Life Sciences,Boston,MA)を使って膜を発色させ、特異的二次抗体(Sigma,St.Louis,MO)により検出されたβ−アクチン発現レベルを使って添加量を調整した、特異的バンド(Baxに対し20kDa、Bcl−2に対し26kDa、切断カスパーゼ3に対し17/19kDa、および切断PARPに対し89kDa)の濃度測定スキャンにより定量した。
データは平均値+/−標準誤差で表される。クローン原性アッセイの生存曲線をKaleidaGraphソフトウェア(4.0)を使って作製した。群間の統計的差異を一元配置分散分析(ANOVA)を使って決定した。統計的有意差が認められた場合(p<0.05)は、個々の比較をBonferroni/Dunn検定(Statview4.0)を使って行った。
SDG処理は照射された一次肺細胞のコロニー形成能力を高める
クローン原性生存アッセイは、環境的および医薬的発癌性物質、電離放射線などへの暴露後の何らかの遺伝毒性のストレスを細胞が受けた後の細胞の増殖死を決定するために広く使用される。この実施例では、一次肺細胞(それぞれ、上皮細胞、内皮細胞および繊維芽細胞)のクローン形成能の放射線誘発性低下に対するSDG(10〜50μM)の前処理の効果を評価した。結果は、SDG(10〜50μM)単独では、それぞれの無処理対照細胞(100%)に比べて、3つ全ての細胞型のコロニー形成能力に対し何らの有害作用も誘発しなかったことを示す(図1A〜1C)。
我々は、最初に、放射線生物学的に妥当な2Gyの照射後の全ての細胞型(内皮、上皮、繊維芽細胞)中でのDNA損傷の動力学を決定する調査を行った。予想通り、放射線曝露は、テイルモーメントの増加から明らかなように、それらのそれぞれの非照射対照細胞に比べて、全ての細胞型で有意なDNA損傷を誘発した。DNA損傷の程度は、照射後30分で最大であった。DNA損傷の程度は、照射後の時間が60分に達すると減少し、その後、照射後2時間までにさらに急に低下した。したがって、我々は、放射線誘発性DNA損傷に関連するさらなる調査のために30分間の時間間隔を選択した(図8A)。
SDGがDNA酸化損傷に対して保護できるかどうかという我々の仮説をさらに検証するために、γ−H2AXフォーカスの誘導に対するSDGの作用もまた評価した。
照射後のマウス一次肺細胞中のγ−H2AX形成により実証される、酸化的DNA損傷に対するSDG前処理の効果を、標準的顕微鏡生成画像解析(図9、10)およびフローサイトメトリー(図11)法の両方を使って評価した。蛍光顕微鏡分析の結果は、放射線(2Gy)暴露により3つ全ての細胞型でγ−H2AXフォーカスの形成の有意な増加が生じたことを示す(図9)。フォーカス/細胞の数は、照射後15分までに実質的に増加し、ピークは30分であったが(上皮、内皮および繊維芽細胞に対しそれぞれ、46.7%±0.5、33.6%±3.2および30.0%±1.4のγ−H2AX陽性細胞)、数は、依然として非照射対照細胞より有意に大きいとはいえ、曝露の1時間以内に著しく減少した。全ての値は、それらのそれぞれの非照射対照細胞に比べて有意に大きかった(全ての細胞型でp<0.005)(図9)。
アポトーシスの観点からSDGの細胞保護効果を調査するために、顕微鏡による可視化のために細胞核をDAPIで染色し、計数した。顕微鏡分析は、対照細胞はインタクトクロマチンを有した(アポトーシス細胞、約4〜5%)が、放射線曝露はアポトーシス細胞のパーセンテージを、時間および線量依存的に有意に(p≦0.05)増加させたことを示した。24時間で、アポトーシス細胞のパーセンテージは、上皮および内皮細胞中で、それぞれ、13.9%±1.08および15.1%±1.95であると観察された。図12(AおよびB)で明らかなように、SDG前処理(50μM)は、アポトーシス細胞のパーセンテージのにおけるIR誘発性の増加を有意に(p≦0.05)阻止した(上皮および内皮細胞中で、それぞれ9.9%±1.08および10.71%±1.45アポトーシス細胞)。放射線曝露により24時間および48時間でそれぞれアポトーシス細胞の36.4%および41.8%の著しい増大が生じたことから、繊維芽細胞が最も感受性であることが明らかになった。重要なのは、上皮および内皮細胞で示されるように、SDGによる前処理が、肺繊維芽細胞中でもアポトーシスの程度を有意に低減したことである(図12C)。
DNA損傷および細胞死を抑制するSDGの放射線防護効果をさらに明らかにするために、我々は、SDGがアポトーシス促進性および抗アポトーシス性の制御因子タンパク質の比率を変化させ得ると仮定した。したがって、我々は、放射線の存在下または非存在下での肺細胞のSDG処理がBaxおよびBcl−2の遺伝子発現を変更するかどうか、およびこれらの変化がタンパク質レベルでの変化に繋がるかどうかを試験した。このために、肺上皮、内皮および繊維芽細胞をSDG(50μM)で処理し、酵素mRNAレベルをIR後の6、24、および48時間でqPCRにより評価した(図13AおよびB)。我々は、2Gyにより、IR後の24時間および48時間でアポトーシス促進性Bax mRNAレベルの約11倍の増加が生じ、これはSDG前処理により有意に(p<0.05)抑制されたことを観察した。あるいは、抗アポトーシス性Bcl−2 mRNAレベルは放射線曝露により変化することはなく、むしろ、SDG前処理細胞において、IR処理後の24時間および48時間で、それぞれ6.6および3.5倍増加した。BaxおよびBcl−2 mRNAレベルにおける変化のウェスタンブロット分析によるタンパク質検証時に、我々は、BaxおよびBcl−2タンパク質両方のレベルがその後増加し、SDG前処理細胞中ではそれらのレベルが減少する傾向にあることを見出した(図13Cは代表的ブロットを示し、13Dと13Eは、バンド密度の定量を示す)。SDGにより観察された放射線防護の裏にある根源的な機序をさらに調査するために、我々は、アポトーシスシグナル伝達カスケードに関連する重要なタンパク質:実行役である切断カスパーゼ3および切断PARPのレベルの変更におけるSDGの効果を評価した。全体として、切断カスパーゼ3および切断PARPのレベルは、IRの6、24、および48時間後に照射細胞中で有意に増加し、SDG前処理細胞中ではそれらのレベルは減少する傾向にあった(図14Aは、代表的ブロットを示し、14Bおよび14Cはバンド密度の定量を示す)。
この実施例中で、我々は、FSリグナンSDGがマウス一次肺細胞を、放射線誘発性DNA酸化損傷およびアポトーシス死に対し保護することを示した。我々は、SDG前処理が、クローン原性生存により測定されるようにIR誘発性細胞傷害性を改善するのみでなく、肺細胞中でDNA鎖切断(DSBおよびSSB)および細胞死の誘導も減らすことを認めた。重要なのは、アポトーシスの調節に関連する遺伝子の発現もSDG処置により変えられたことである。これらの知見は、SDGが放射線シナリオにおいて、および放射線療法の治療指数の改善において、非毒性放射線防護剤として有用であり得ることを示唆する。
セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)は次亜塩素酸イオンを除去する:放射線からのゲノムDNAのSDGによる保護の新規機序
強力な酸化剤である次亜塩素酸(HOCl)は、生理学的に存在する塩化物イオンと過酸化水素(H2O2)との間の反応を触媒する活性化ミエロペルオキシダーゼによって好中球により生成される。活性化好中球はH2O2およびスーパーオキシドアニオンO2・−を生成する。生理的pHで、HOClおよび次亜塩素酸イオン(ClO−)の両方の混合物が存在する。HOClは酸化的損傷により微生物を死滅させる。しかし、過剰な産生は組織への損傷を引き起こすことが知られている。次亜塩素酸塩はアデニンヌクレオチドを修飾し、クロラミンの形成が起こり、これが好中球媒介毒性の主要な機序であると思われる。
化学薬品
ROS標識プローブAPFおよびHPF、プラスミドDNA(pBR322)、1kb plus DNAラダーをInvitrogen(Life Technologies,Carlsbad,CA)から購入した。
PBS中のROSプローブAFPおよびHPFの蛍光を、次亜塩素酸塩の存在下またはγ線曝露後に490nm/515nmで励起/発光にて測定した。データは、相対蛍光単位(RFU)として表す。
タウリンの塩素化をTMBアッセイを使って測定した。データはタウリンクロラミン(吸光度)ならびにClO−濃度(μM)として表される。
仔ウシ胸腺またはプラスミドDNAを次亜塩素酸塩と共に37℃で2時間インキュベートした。DNA試料をアガロース(1%)ゲル電気泳動に供し、分析した。
PBS中の2−APを次亜塩素酸塩に暴露し、260〜390nmで、374nmに最大発光を有する蛍光スペクトルを記録した。2−APの%変化を計算した。
得られたデータは、平均値±標準偏差として表される。データを、Statview Programを用いるボンフェローニの補正を使い、事後比較による一元配置分散分析(ANOVA)に供した。p値≦0.05を有意と見なした。
この調査で、我々は、生理溶液中での放射線曝露からのDNA保護の可能な機序として、放射線誘発性ClO−を除去するSDGの能力を調べた。
選択したフルオロプローブの特異性を、次亜塩素酸ナトリウムを使って評価した。図15Aは、ClO−濃度(1〜4μM)の増加に伴うAPFの蛍光強度の線形増加を示す。重要なことに、HPF蛍光強度の増加はごくわずかに過ぎず、APFの蛍光は主としてClO−依存性であることを示している。ClO−用量を、その後の実験のために、この範囲内となるように選択した。次に、SDG(市販)により、ClO−を除去するSDGの能力を評価した。実際に、SDGはClO−を用量依存的に低減させた(図15B)。最後に、我々は、合成SDGジアステレオマーSDG(S,S)およびSDG(R,R)のClO−除去効果を評価した。0.5μMで、SDG(R、R)およびSDG(S、S)、ならびにSDG(市販)は、ClO−除去剤として確立されているシリビニンに類似の、同等の効力でClO−を除去した(図15C)。
APFの蛍光強度の増加により明らかなように、放射線はClO−を線量依存的に生成する。特に、50Gyのγ線誘発性APFおよびHPF(図16A)は、SDGにより用量依存的に減少した(図16AおよびB)。APF蛍光の低下の最初の傾斜(1,816.30)は、HPF(695.75)に比べてより大きく、ClO−に対するSDGの選択的除去効果を示す(挿入図、図16A)。APFに対するSDGの効果は、HPFに比べて、有意により顕著であった(図16B)。SDGは、APF(図16C)およびHPF(図16D)蛍光の増加により示される、放射線曝露(25および50Gy)由来のClO−生成を低減させた(p<0.05)。APF/HPF比率はSDGにより低下し、ClO−の選択的除去を示す。
放射線誘発性ClO−が生物学的分子中のNH基を塩素化することを確定するために、我々は、タウリンの放射線誘発性塩素化について評価した。結果(図16E)は、生理食塩水中では、50、100、および200Gyでγ線がタウリンクロラミン形成を有意に高め、γ線がClO−生成を誘発し、これは塩化物濃度に依存したことを示す(図16F)。この結果は、放射線が生理的溶液中で、生体分子に損害を与えることが可能なClO−を誘導するという強力な証拠を提供する。
我々は、ClO−がゲノム(図17A〜D)およびプラスミド(図17E〜F)DNAに対し損傷を誘発するかどうかを明確にした。実際に、ClO−はDNA断片化を用量依存的に誘発し(図17A、B)、低分子量断片が増加した。0.5mM次亜塩素酸塩1.0μMに暴露されたゲノムDNAに対する損傷は、すべてのSDG(市販または合成)により、既知の抗酸化剤のケルセチンおよびClO−除去剤のシリビニンと同等のレベルまで低減された(図17C、D)。同様に、ClO−によるプラスミドDNAに対する損傷も、SDGにより低減された(図17E、F)。特に、我々は、アガロースゲル電気泳動で異なる移動パターンを有する、損傷を受けたオープンコイルDNAと比べて、スーパーコイル(SC)プラスミドDNAの量を評価した。25μMでのSDGの存在により、プラスミドDNAに対するClO−誘発性損傷が低減され、DNAはOC型(18.6%±9.4%)に比べて大部分がスーパーコイル型(81.3%±9.4%)で保存された。
DNAへのClO−の損傷がヌクレオベース修飾により起こるのかどうかを明確にするために、我々は、プリンの蛍光性類似体である2−APのClO−誘発性塩素化を評価した。次亜塩素酸塩は、放射線曝露により生成されるものと同等の濃度(10μM)で与えた場合(図15A、16A、17C)2−AP蛍光を低減し、これはSDGによる前処理(60秒)により阻止された(18A、B)。最も重要なのは、SDGによる後処理は、ClO−への曝露の+15、+30、+60、+120、+180または+300秒後にSDGが添加された場合、次亜塩素酸塩誘発性2−AP修飾からの有意な回復をもたらしたことである(図18BおよびC)。これらの結果は、プリン塩基の次亜塩素酸塩誘発性修飾に対するSDGのヌクレオベース保護特性を示している。
放射線がヌクレオベース塩素化を誘発するかどうかを明確にするために、我々は、上記と同じ系、すなわち、2−AP蛍光(図19A)を使用した。実際に、γ線への暴露により蛍光強度の線量依存的減少が生じ(ClO−の存在下の場合と類似の観察(図18A))、これはSDGにより阻止された(図19A、B)。これらの結果は、γ線がヌクレオベースの塩素化を誘発することを示し、プリン塩基のこのような放射線誘発性修飾に対するSDGの保護特性を立証した。
N−塩素化ヌクレオベースの回復または阻止の機序に関して、我々は、電子が豊富な芳香環によるN−Cl−分子の二電子還元、または一電子還元によりN−ラジカルが生成し、これが、次に、フェノール性のSDG成分中の−OH基から水素原子を奪い取ることを示唆する。機構1(図20)は、SDG保護の提案される機序を示す。我々のこの調査の結果は、次亜塩素酸イオンを除去することおよび放射線誘発性DNA損傷から保護することによるSDGの放射線防護作用の新しい機序に対する証拠を提供する。
この調査の結果は、次の証拠を提供する:i)既知のリグナン抗酸化剤およびフリーラジカル除去剤であるSDGは、化学的手段ならびに放射線により生理的溶液中で生成した次亜塩素酸イオンを解毒した;ii)SDGは、次亜塩素酸塩誘発性損傷からゲノムDNAならびにプラスミドDNAを保護した;iii)SDG防御(次亜塩素酸塩誘発性DNA損傷からの保護または回復)の機序は、次亜塩素酸塩の除去およびヌクレオベース上のクロラミン(−NCl)からのアミノ(−NH)基の再生を含む;iv)γ線への暴露は、タウリンクロラミン形成の増加をもたらした;v)γ線への暴露は、プリン塩基の塩素化の増加をもたらし、これはSDGにより阻止された;vi)SDGの作用は、曝露前または暴露後に添加される場合、次亜塩素酸塩誘発性損傷からのDNAの保護の点で等しく効果的であり、すなわち、SDGはヌクレオベース塩素化の保護剤および/または緩和剤として機能できる;vii)市販のSDG、シリビニン、およびケルセチン(天然の抗酸化フラボノイド)に比べて、合成SDG(S、S)およびSDG(R、R)ジアステレオマーは、次亜塩素酸イオンの除去および次亜塩素酸塩誘発性DNA損傷の防止において同等に強力であった。これらの結果は、ヌクレオベースの次亜塩素酸塩誘発性修飾に対するSDGの保護および緩和特性を示す。
亜麻仁およびそのリグナンはベンゾアルファピレンの作用に対し保護する
亜麻仁、SDGおよびリグナン誘導体は、多段階の発癌プロセスを抑制することにより、タバコおよびその他の環境発癌物質に起因する肺腫瘍形成を軽減する(図21)。この実施例では、動物モデルにおいて、リグナンSDGがNrf2に調節される第2相解毒経路の調節、およびおそらくその他の機序を介して、化学防御活性を有することを示す実験が提供される。SDGの保護作用は、直接的ROS除去作用および/または間接的抗酸化/抗炎症特性、ならびに発癌性物質毒性およびDNA損傷の低減により媒介される。
図29は、BaP曝露および食用亜麻仁投与の数ヶ月後のマウス肺の代表的臨床的画像を示す。図30は、BaP曝露および食用亜麻仁投与の数ヶ月後のマウス肺の代表的H&E染色肺切片を示す。対照食餌(上段パネル)または亜麻仁(下段パネル)を摂取したマウスの矢印で示される結節は、亜麻仁摂取マウスで小さいように見える。それぞれのパネルは、異なる動物を表す。
亜麻仁およびそのリグナンは、アスベスト誘発性損傷から細胞および組織を保護する
緒言
悪性中皮腫(MM)は、破壊的な、有痛で致死タイプの、治療および処置の現実的な見込みのない癌である。MMの発生は、アスベスト繊維への暴露に直接結びつけられてきた。最近の調査は、アスベスト誘発性癌の発病が、残留性アスベスト繊維により引き起こされる慢性炎症および酸化的組織損傷に起因することを示している。全粒粉亜麻仁(FS)は、既知の抗酸化、抗炎症および癌化学防御特性を有する。この実施例では、食餌中に添加されたリグナンセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)に富むFSおよびそのリグナン成分(FLC)の、急性のアスベスト誘発性炎症および炎症性サイトカイン放出を防ぐ能力をNf2+/mut、Cdkn2a+/mutマウスで試験した。
マウスの食餌およびアスベストへの曝露
リグナンセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)に富むFSおよびそのリグナン成分(FLC)をげっ歯類固形飼料に与えた。マウス(Nf2+/mut、Cdkn2a+/mut)に、単回の400mgの青石綿アスベストのipボーラスの1日後(+1)または1日前(−1)に、10%FSまたは10%FLC補充食餌を与え、3日後に腹部炎症および炎症促進性サイトカイン放出について評価した(図34参照)。NF2マウス株はアスベストへ暴露時に急速進行型のMMを発症するので、この株を選択した。
液体クロマトグラフィー、タンデム型質量分析(LC/MS/MS)を使って、哺乳類リグナンエンテロラクトン(EL)およびエンテロジオール(ED)などの亜麻仁リグナン代謝物の全身レベル(すなわち、血漿)を評価して、FSがこのマウス株の腸管内菌叢により効果的に代謝されること、およびレベルがその他のマウスモデルのものと同等であることを確認した。
液体クロマトグラフィー、タンデム型質量分析(LC/MS/MS)を使って、哺乳類リグナンエンテロラクトン(EL)およびエンテロジオール(ED)などの亜麻仁リグナン代謝物の全身レベル(すなわち、血漿)を評価し、FSがこのマウス株の腸管内菌叢により効果的に代謝されること、およびレベルがその他のマウスモデルのものと同等であることを確認した(図37)。マクロファージ(MF)および好中球(PMN)の腹部洗浄液レベルは、FSおよびFLCの両方が、アスベストにより誘発された急性腹部炎症を低減させたことを示した(図36および38)。さらに、炎症促進性サイトカインTNF−αおよびIL−1βのレベルもまた、食用薬剤により低減された(図37および38)。
インビボでのSDG投与の用量および動力学の最適化
この実施例では、水溶性の形態でSDGを経口胃管投与されたマウスでの薬物動態学、バイオアベイラビリティ、および用量反応に関するデータが提供される。
Nrf2欠損マウス中のBaP誘発性肺腫瘍形成における発癌の開始期または促進期に対するSDGの効果
肺傷害モデルからのデータは、食餌中のFSおよびFS由来SDGは、肺中のNrf2およびNrf2活性化遺伝子ならびにタンパク質を発現増加させ得ることを示す。この実施例では、Nrf2ノックアウトマウスを使って、この経路の活性化がSDGの化学防御作用の重要な機序であるという仮説を試験し、SDGが発癌の開始期および促進期の両方において活性を有するかどうかを明確にする。
これらの実験では、野性型A/Jマウス中でのBaP誘発性肺癌モデルで経口投与した合成SDGの効果を、A/J背景(我々の動物施設で現在維持しているコロニー)に戻し交配したNrf2欠損マウスと比較した。簡単に説明すると、1つの野性型(WT)マウス群および1つのノックアウト(KO)マウス群に対照食餌を摂取させる。1つのWTマウス群および1つのKOマウス群にSDGをそれらの飲料水経由で投与し、図42Aに示すように、毎日50および100mg/kgのSDG消費を達成する(肺癌の発症の抑制における用量反応関係を試験するため)。SDG投薬調査および動力学により、SDGは少なくとも数日間投与されるべきであり(これは、食餌が組織中で定常状態に達するために必要な最小限の時間であると決定されたため)、続けて、毎週4回の1mg/マウスのベンゾ[a]ピレン(BaP)のi.p.注射が必要であると決定された。経口投与(経口胃管で、または飲料水に入れて)される50および100mg/kgのSDGはいずれも、肺中で相酵素発現を誘発できる(図41参照)。4、6および9ヶ月でマウスを屠殺し(図42B参照)、肺組織をa)画像解析による腫瘍量の組織評価および定量、b)Nrf2調節AOE発現および酸化ストレスのウェスタンブロット検出、c)マウス組織および尿中の8−オキソ−7,8−ジヒドロ−2’−デオキシグアノシン(8−オキソdGuo)レベル、およびd)DNA付加物形成のために、採取した。マウスのサブセットをa)管支肺胞洗浄検査、およびb)CD11b/Ly6G、CD11b/F4/80、および抗CD3に対する抗体をそれぞれ用いる好中球、活性化マクロファージおよびT細胞などの炎症細胞のFACS分析、を使って肺炎症について評価する。
上記データは、BaPの開始期および促進期の両方の期間中のSDG投与に関する明確な機序的データを提供すると期待される。開始期中のみ(図42A、プランB)または促進期中のみ(図42A、プランC)のSDG補充の効力を明確にすることも興味あることである。したがって、このスキーマで概要を述べた実験を、これらの異なる給餌スケジュールを用いて野性型A/Jマウスで行った。
遺伝的および生化学的評価項目によるSDGの経口投与の遺伝的および生化学的臨床試験がデザインされる。
これらの実験では、口腔内粘膜の上皮細胞を気管支上皮組織の代用組織として使用する。このような細胞は、侵襲的気管支鏡検査を必要とする気管支上皮細胞より容易に得られる(すなわち、単に頬の綿棒によるふき取りを用いて)。ヒトでのこの手法の妥当性は、口腔内上皮が遺伝子アレイ調査で気道気管支組織の代用組織として機能し得るという証拠により裏付けられる。
ヒト被験者中の酸化ストレスを測定するのは難しいが、最も確立された手法の1つは、IsoPの尿中レベルを測定することである。このマーカーに対し信頼性が高く再現可能なアッセイが開発されてきた。40gのFSを13週まで摂取した、肺移植を待っている患者からデータを入手した。尿IsoPは徐々に低下することがわかったが、FS摂食により、全身の酸化ストレスの低下徴候が認められた(一部のIsoPサブカテゴリはFS前レベルの26%に低下した)。代表的な患者のデータを図46に示す。シガレット煙中の発癌性物質であるBaPは、活性酸素種媒介DNA鎖切断および8−オキソ−7,8−ジヒドロ−2’−デオキシグアノシン(8−オキソ−dGuo)形成を引き起こす。8−オキソ−dGuoは、LC−MRM/MSを使って、生物検体(尿、肝臓、肺)中で検出可能である。2人のヒトボランティア由来のデータは、毎日40gのFSの3週間の消費が8−オキソ−dGuoの減少の傾向を誘発することを示し、傾向はまた、同じ食餌を摂取した肺移植患者(n=5)でも認められた(図47)。
これらの被験者で気管支鏡検査のような侵襲的試験を行うことが可能でないことを考慮して、非侵襲的試料収集技術である呼気凝縮液(EBC)が、肺酸化ストレスを調査するために使用される。多くの物質が呼気中に認められ、それらは呼気の冷却により(すなわち、凝縮させることにより)得られる液体中で検出可能である。この方法の利点は、肺中の酸化ストレスバイオマーカーのリアルタイム分析および評価のための非侵襲的サンプリング方法として、非侵襲的で簡便であることである。酸化ストレスのバイオマーカーには、H2O2、イソプロスタン(IsoP)、マロンジアルデヒド、4−ヒドロキシ−2−ノネナール、抗酸化剤、グルタチオンおよびニトロソ化ストレスマーカーが含まれる。EBC中のイソプロスタンレベルを、肺酸化ストレスに対するFSの効果を調査する有用な非侵襲的手法として評価する。8−IsoPは、対照被験者および喫煙者から収集したEBC由来の尺度であった。非喫煙者でのレベルは一律に低くて、試験感度(1.2pg/ml±0.6、n=8)に近く、EBCは非喫煙者では有用ではないことを示唆する。レベルは、4人の喫煙者でのみ測定されたが、興味深いことに、これらの被験者の内の2人は、極めて高レベル:16pg/mlおよび6.5pg/mlであった。したがって、高ベースラインレベルを有するこれらの喫煙者では、EBCを肺特異的酸化ストレスを追跡するのに使用する。
これらの実験では、SDGが生体異物からの毒性を減らし、スルホラファンに類似のBaPなどの発癌性物質を解毒できるという仮説が試験される。第1に、気管支上皮細胞に対するインビトロでのSDGの効果が評価される。MTTアッセイなどの細胞傷害性試験を、下記の全てのSDG用量に対し行う。第2に、BaPマウスモデル中に経口投与されたSDGが評価される。
BaP(10または20μM)は、上皮細胞により代謝的に活性化された場合、用量および時間依存的形式でROSを誘導する(図23)。マウスの調査では、不死化C10マウス気管支細胞株(Balb/Cマウス由来)が使用される。理由は、これらの細胞は非腫瘍形成性であり、接触阻害され、調査下にある全てのNrf2調節機構を含むためである。A549細胞(形質転換されているが、高度に分化された肺癌細胞株であり、ヒト1型肺胞上皮細胞のモデルに使われ(図22〜23のデータ参照)、かつ重要なことに、一次気管支上皮細胞である)を使って類似の調査が行われる。
上記(図42A、プランA)と同じ試験デザインにより、A/Jマウス肺でのBaP誘発性発癌の進行に対する経口投与SDGの効果が調査される。SDG補充マウスが対照と直接比較される。追跡調査試験が行われ、これには、開始期中のみにSDGを使った試験(図42A、プランB)、および促進期中のみにSDGを使った試験(図22A、プランC)が含まれる。
アスベスト誘発性発癌に対するSDGの効果
SDGまたは亜麻仁食餌は、アスベスト誘発性ROS/炎症を減らし、1)ROS、2)低減したサイトカイン、3)低減したHMGB1、4)より少ない腫瘍化フォーカス、および5)より少ない腫瘍、をもたらすと仮定される。根底にある仮説は、低減された炎症および酸化ストレスが、細胞の低減された悪性転換およびより少ない腫瘍量をもたらすであろうということである(図48参照)。
Claims (89)
- それを必要としている対象中で生体分子、細胞、または組織を放射線損傷から保護する方法であって、有効量の少なくとも1つの生理活性成分を前記対象に投与することを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記対象が放射線に暴露されるであろう対象である、請求項1に記載の方法。
- 前記対象が放射線に暴露されたことがある対象である、請求項1に記載の方法。
- 前記対象が治療手順の一部として放射線に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項1に記載の方法。
- 前記対象が放射線療法を受けているまたは受けるであろう癌患者である、請求項4に記載の方法。
- 前記癌患者が肺癌患者である、請求項5に記載の方法。
- 前記対象が診断手順の一部として放射線に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項1に記載の方法。
- 前記診断手順が歯のまたは骨のX線検査である、請求項7に記載の方法。
- 前記診断手順がPETまたはCTスキャンである、請求項7に記載の方法。
- 前記対象が放射線に偶発的に暴露されたことがある、請求項1に記載の方法。
- 前記対象が彼らの職業の一部として放射線に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項1に記載の方法。
- 前記職業が研究室技術者である、請求項11に記載の方法。
- 前記対象がラドンに暴露されたことがある、請求項1に記載の方法。
- 前記対象がテロリズムの結果として放射線に暴露されたことがある、請求項1に記載の方法。
- それを必要としている対象中で生体分子、細胞、または組織を発癌性物質誘発性損傷、悪性転換および癌発生から保護する方法であって、有効量の少なくとも1つの生理活性成分を前記対象に投与することを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記対象が1種または複数種の発癌性物質に暴露されるであろう対象である、請求項15に記載の方法。
- 前記対象が1種または複数種の発癌性物質に暴露されたことがある対象である、請求項15に記載の方法。
- 前記対象が癌を有する、請求項15に記載の方法。
- 前記対象が1種または複数種の発癌性物質に偶発的に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項15に記載の方法。
- 前記対象がテロリストの行為の結果として1種または複数種の発癌性物質または化学戦争毒物に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項15に記載の方法。
- 前記対象が嗜癖の結果として1種または複数種の発癌性物質に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項15に記載の方法。
- 前記嗜癖が喫煙である、請求項21に記載の方法。
- 前記対象が彼らの職業の結果として1種または複数種の発癌性物質に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項15に記載の方法。
- 前記対象の職業が研究室技術者である、請求項23に記載の方法。
- それを必要としている対象中で生体分子、細胞、または組織を次亜塩素酸イオンによる損傷から保護する方法であって、有効量の少なくとも1つの生理活性成分を前記対象に投与することを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記生体分子が核酸である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生体分子がタンパク質または脂質である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が(S,S)−SDGである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が(R,R)−SDGである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が合成SDGである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分がSDG類似体である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が食用組成物中で投与される、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記投与するステップが経口的に投与することを含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が約1ナノモル濃度(nM)〜約1モル(M)の濃度のSDGである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記SDGの濃度が約25μM〜約250μMである、請求項34に記載の方法。
- 前記対象がヒト対象である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 放射線に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう対象中で放射線損傷を処置または予防する方法であって、有効量の少なくとも1つの生理活性成分を前記対象に投与することを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記対象が治療手順の一部として放射線に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項37に記載の方法。
- 前記対象が放射線療法を受けているまたは受けるであろう癌患者である、請求項38に記載の方法。
- 前記癌患者が肺癌患者である、請求項39に記載の方法。
- 前記対象が診断手順の一部として放射線に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項37に記載の方法。
- 前記診断手順が歯のまたは骨のX線検査である、請求項41に記載の方法。
- 前記診断手順がPETまたはCTスキャンである、請求項41に記載の方法。
- 前記対象が放射線に偶発的に暴露されたことがある、請求項37に記載の方法。
- 前記対象が彼らの職業の一部として放射線に暴露されたことがある暴露されるであろう、請求項37に記載の方法。
- 前記対象の職業が研究室技術者である、請求項45に記載の方法。
- 前記対象がラドンに暴露されたことがある、請求項37に記載の方法。
- 前記対象が、テロリズムの結果として放射線に暴露されたことがある、請求項37に記載の方法。
- 1種または複数種の発癌性物質に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう対象中で発癌性物質誘発性損傷、悪性転換または癌発生を処置または予防する方法であって、有効量の少なくとも1つの生理活性成分を前記対象に投与することを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記発癌性物質誘発性損傷、悪性転換または癌発生が癌である、請求項49に記載の方法。
- 前記癌が肺癌である、請求項50に記載の方法。
- 前記癌が悪性中皮腫である、請求項50に記載の方法。
- 前記対象が前記癌を発症していない、請求項50に記載の方法。
- 前記対象が1種または複数種の発癌性物質に偶発的に暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう、請求項49に記載の方法。
- 前記対象がテロリストの行為の結果として前記1種または複数種の発癌性物質または化学戦争毒物に暴露されたことがあるまたは暴露れるであろう、請求項49に記載の方法。
- 前記対象が嗜癖の結果として1種または複数種の発癌性物質に暴露されたことがあるまたは暴露れるであろう、請求項49に記載の方法。
- 前記嗜癖が喫煙である、請求項56に記載の方法。
- 前記対象が彼らの職業の結果として1種または複数種の発癌性物質に暴露されたことがあるまたは暴露れるであろう、請求項49に記載の方法。
- 前記対象の職業が研究室技術者である、請求項58に記載の方法。
- 前記1種または複数種の発癌性物質がアスベストである、請求項49に記載の方法。
- 前記1種または複数種の発癌性物質がタバコの煙である、請求項49に記載の方法。
- 前記対象が喫煙者である、請求項49に記載の方法。
- 前記対象が以前の喫煙者である、請求項49に記載の方法。
- 前記対象が副流煙に暴露される非喫煙者である、請求項49に記載の方法。
- 次亜塩素酸イオンに暴露されたことがあるまたは暴露されるであろう対象中で次亜塩素酸イオン誘発性損傷を処置または予防する方法であって、有効量の少なくとも1つの生理活性成分を前記対象に投与することを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記生理活性成分が(S,S)−SDGである、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が(R,R)−SDGである、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が合成SDGである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分がSDG類似体である、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が食用組成物中で投与される、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 前記投与するステップが経口的に投与することを含む、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が約1ナノモル濃度(nM)〜約1モル(M)の濃度のSDGである、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 前記SDGの濃度が約25μM〜約250μMである、請求項72に記載の方法。
- 前記対象がヒト対象である、請求項37〜65のいずれか1項に記載の方法。
- 生体分子、細胞、または組織を放射線損傷から保護する方法であって、前記生体分子、細胞、または組織を有効量の少なくとも1つの生理活性成分と接触させることを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 生体分子、細胞、または組織を発癌性物質誘発性損傷から保護する方法であって、前記生体分子、細胞、または組織を有効量の少なくとも1つの生理活性成分と接触させることを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 生体分子、細胞、または組織を次亜塩素酸イオンによる損傷から保護する方法であって、前記生体分子、細胞、または組織を有効量の少なくとも1つの生理活性成分と接触させることを含み、前記生理活性成分がセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)、セコイソラリシレジノール(SECO)、エンテロジオール(ED)、エンテロラクトン(EL)、これらの類似体、これらの立体異性体、またはこれらの組み合わせを含む方法。
- 前記生体分子が核酸である、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生体分子がタンパク質または脂質である、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が(S,S)−SDGである、請求項73〜75のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が(R,R)−SDGである、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が合成SDGである、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分がSDG類似体である、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生理活性成分が約1ナノモル濃度(nM)〜約1モル(M)の濃度のSDGである、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記SDGの濃度が約25μM〜約250μMである、請求項84に記載の方法。
- 前記細胞または組織が癌細胞または組織である、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
- 前記癌が肺癌である、請求項86に記載の方法。
- 前記癌が悪性中皮腫である、請求項86に記載の方法。
- 前記生体分子、細胞、または組織がヒト生体分子、細胞、または組織である、請求項75〜77のいずれか1項に記載の方法。
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