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JP2017508471A - 次世代シークエンシングにおける稀な遺伝子変異の正確な検出 - Google Patents

次世代シークエンシングにおける稀な遺伝子変異の正確な検出 Download PDF

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Abstract

本発明は、標的核酸断片を分析する方法であって、5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び該標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により、該標的の1つの鎖を鋳型として使用して第1鎖を作製するステップ、場合により、非取り込みプライマーを除去するステップ、該作製された第1鎖から標的を増幅し、増幅産物を作り出すステップ、並びに該増幅産物を検出するステップ、を含む方法に関する。このような標的分析方法に有用な特有のプライマーもまた開示する。【選択図】図1

Description

本発明は、標的核酸断片を分析する方法に関する。より詳細には、本発明は、標的ヌクレオチド配列の分析のためのプライマーID配列を含有するオリゴヌクレオチドプライマーの使用に関する。本発明はさらに、このような使用に適切なオリゴヌクレオチドプライマーを開示する。
次世代シークエンシング(NGS)技術は、特定の表現型、例えば、がん発生、ウイルス薬物抵抗性などに寄与する、ゲノムレベルのヌクレオチド突然変異の発生及び頻度を決定する大きな機会を提供する。しかし、(手順中のシークエンシング技術及びPCR増幅の進行の両方による)相対的に高いバックグラウンドのエラー率が、真の遺伝子変異の正確な検出を複雑にさせる。このことは、変異が、高度に異種な試料集団において極めて低頻度で存在するSNPである場合、特に真実となる。
米国特許出願第2013/0310264号は、非オーバーラップゲノム断片のランダムな混合物の分析による、大規模シークエンシング方法を提供している。RNAウイルスシークエンシングのために、プライマーIDの使用が近年論じられた。Jabara,C,et al.,PNAS,2011,v108,20166−20171。国際公開第2013/0130512号も参照されたい。
米国特許出願第2013/0310264号
本発明の実施形態は、核酸試料において極めて低頻度の配列変異の正確な検出を可能にする。したがって、本発明の実施形態は、発見されたすべての変異の偽陽性及び偽陰性の同定を達成し、従って、変異検出の正確さ及び感度を有意に増加させる。
したがって、一実施形態では、本発明は、標的核酸断片の分析方法に関する。本方法は、
(a)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により、標的の1つの鎖を鋳型として使用して第1鎖を作製するステップ、
(b)場合により、非取り込みプライマーを除去するステップ、
(c)作製された第1鎖から標的を増幅し、増幅産物を作り出すステップ、並びに
(d)増幅産物を検出するステップ、
を含む。
特定の実施形態では、本方法は、
(1)5’から3’に、第2のオーバーハングアダプター領域、第2のプライマーID領域及び標的断片の他方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により、作製された第1鎖を鋳型として使用して第2鎖を作製するステップ、並びに
(2)場合により非取り込みプライマーを除去するステップ、
を、増幅ステップの前にさらに含む。
特定の実施形態では、プライマー伸長は、ハイフィデリティDNAポリメラーゼの存在下で達成される。
特定の実施形態では、増幅ステップは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により達成される。
別の実施形態では、本発明は、
(1)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマー、並びに
(2)第2及び第3のオリゴヌクレオチドプライマーをPCRプライマーとして含み、
(i)第2のオリゴヌクレオチドプライマーが、5’から3’に、第1のシークエンシングプライマー、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含み、
(ii)第3のオリゴヌクレオチドプライマーが、5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な領域、第2の任意選択のバーコード領域及び標的断片の他方の末端に相補的な領域を含む、
オリゴヌクレオチドプライマーのセットに関する。
別の実施形態では、本発明は、
1)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマー、並びに
2)5’から3’に、第2のオーバーハングアダプター領域、第2のプライマーID領域及び標的断片の他方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマー、
を含む、オリゴヌクレオチドプライマーのセットに関する。
本発明の実施形態に従った標的核酸の増幅に関する略図を示す図である。 アンプリコンのBioAnalyzer QCの予想結果を示す図である。
定義
単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「(the)」は、文脈が特に他のことを明確に示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び特許請求の範囲を通してここで使用される、概略を表す言葉(Approximating language)は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動できる任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「約」などの用語により修飾された値は、指定された正確な値に限定されるものではない。特に他のことが明記されない限り、本明細書及び特許請求の範囲に使用される原料、分子量などの特性、反応条件などの量を表現するすべての数字は、すべてにおいて「約」という用語により修飾されていると理解するべきである。したがって、特に反対のことが示されない限り、下記の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメーターは、本発明により得ることが探求されている所望の特性に依存して変動し得る近似値である。少なくとも各数値パラメーターは、少なくとも報告された有効数字を考慮して、普通の四捨五入技術の適用により解釈されるべきである。
「バーコード」又は「バーコード領域」という用語は、本明細書において使用される場合、2−10ヌクレオチドなどの、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、又は10ヌクレオチドの短鎖ポリヌクレオチド領域を指す。バーコードは、分析の日付、時間又は場所;臨床試験;回収の日付、時間又は場所;患者番号;試料番号;種;亜種;亜型;治療薬投与計画;又は組織型を表し得る。
「相補的」という用語は、本明細書において使用される場合、ヌクレオチド又は核酸の間、例えば、2つの二本鎖DNA分子の間又はオリゴヌクレオチドプライマーと、分析又は増幅される一本鎖核酸のプライマー結合部位との間のハイブリダイゼーション又は塩基対を指す。M.Kanehisa Nucleic Acids Res.12:203(1984)を参照されたく、当該文献は参照により本明細書に組み込まれる。
「コンセンサス配列」という用語は、本明細書において使用される場合、同一のプライマーIDを含有する2つ又はそれを超える配列から形成される配列を指す。
ハイフィデリティDNAポリメラーゼ:DNAポリメラーゼのフィデリティは、所望の鋳型の正確な複製の結果である。明確には、これは、鋳型鎖を読み取る能力、適切なヌクレオシド三リン酸を選択する能力及びワトソン−クリック塩基対が維持されるように3’プライマー末端に正確なヌクレオチドを挿入する能力を含む、複数のステップを伴う。正確なヌクレオチドと不正確なヌクレオチドとの有効な区別に加えて、いくつかのDNAポリメラーゼは3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を保有する。「プルーフリーディング」として知られるこの活性は、不正確に取り込まれたモノヌクレオチドを排除して、次いで正確なヌクレオチドと交換するために使用される。ハイフィデリティDNAポリメラーゼは、低い誤取り込み率もしくはプルーフリーディング活性のいずれか又は両方を有し、目的の標的DNAの忠実な複製をもたらすDNAポリメラーゼである。ハイフィデリティDNAポリメラーゼのいくつかの例は、T7 DNAポリメラーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、phi29 DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI及びDNAポリメラーゼIのクレノウ(Klenow)断片である。
「核酸」という用語は、本明細書において使用する場合、プリン及びピリミジン塩基を含むリボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドもしくはペプチド核酸(PNA)のいずれか、又は他の天然、化学的もしくは生化学的に修飾された、非天然もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基の任意の長さのヌクレオチドの多量体型を指す。ポリヌクレオチドの骨格は、通常RNAもしくはDNA中に見し得る糖及びリン酸基又は修飾もしくは置換された糖もしくはリン酸基を含んでよい。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチド及びヌクレオチド類似体などの修飾ヌクレオチドを含み得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分により割り込まれることもある。したがって、ヌクレオシド、ヌクレオチド、デオキシヌクレオシド及びデオキシヌクレオシドという用語は、全体に本明細書に記載のような類似体も含む。これらの類似体は、核酸又はオリゴヌクレオシド配列中に取り込まれた場合、これらが溶液中で天然に存在する核酸配列とハイブリダイゼーション可能となるような、天然に存在するヌクレオシド又はヌクレオチドと共通するいくつかの構造特色を有する分子である。通常、これらの類似体は、塩基、リボース又はリン酸ジエステル部分を交換及び/又は修飾することにより、天然に存在するヌクレオシド及びヌクレオチドからもたらされる。これらの変化は、テーラーメイドして、ハイブリッドの形成を安定化又は不安定化でき、又は所望の相補的核酸配列とのハイブリダイゼーションの特異性を強化することができる。
「オリゴヌクレオチド」又は時として「ポリヌクレオチド」と呼ばれる用語は、本明細書において使用される場合、少なくとも2、好ましくは少なくとも8及びより好ましくは少なくとも20ヌクレオチド長に及ぶ核酸又はポリヌクレオチドと特異的にハイブリダイズする化合物を指す。
本発明のポリヌクレオチドは、天然起源から分離され得る、組み換え的に作製され得る、又は人工的に合成され得るデオキシリボ核酸(DNA)もしくはリボ核酸(RNA)の配列又はこれらの模倣体を含む。本発明のポリヌクレオチドのさらなる例としては、ハイブリダイゼーションの特異性を上昇し得る非天然類似体、例えばペプチド核酸(PNA)連結体及びロックド核酸(LNA)連結体を挙げることができる。LNA連結体は、より高い溶融温度及びより大きなミスマッチ識別を有する相補的標的と結合する、構造的に制約を受けたヌクレオチド類似体である。プローブ中に含まれ得る他の修飾としては、2’OMe、2’Oアリル、2’O−プロパルギル、2’O−アルキル、2’フルオロ、2’アラビノ、2’キシロ、2’フルオロアラビノ、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロアミデート、2’アミノ、5−アルキル−置換ピリミジン、5−ハロ−置換ピリミジン、アルキル置換プリン、ハロ−置換プリン、二環式ヌクレオチド、2’MOE、LNA様分子及びこれらの誘導体が挙げられる。本発明は、特定のtPvNA分子中に同定され、三重らせん中に存在すると仮定されているフーグスティーン(Hoogsteen)塩基対などの、非伝統的塩基対が存在する状況もまた包含する。「ポリヌクレオチド」及び「オリゴヌクレオチド」は、本出願において交換可能に使用される。
「プライマー」又は「オリゴヌクレオチドプライマー」という用語は、本明細書において使用される場合、二本鎖、一本鎖又は部分的一本鎖のオリゴヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、プライマーは、適切な条件、例えばバッファー及び温度の下で、4種の異なるヌクレオシド三リン酸及び例えばDNAポリメラーゼなどの重合剤の存在下において鋳型指向核酸合成の開始点として作用することができる。プライマーは、DNAもしくはRNA又は他のヌクレオチド類似体からなる。プライマーの長さは、いずれの場合にも、例えばプライマーの意図される使用に依存して、概して15から100ヌクレオチドの範囲である。短鎖プライマー分子は、概して、鋳型との十分に安定なハイブリッド複合体を形成するために比較的低い温度を要求する。プライマーは、必ずしも鋳型の正確な配列を反映する必要はないが、このような鋳型とハイブリダイズするために十分に相補的でなければならない。プライマー部位は、プライマーがハイブリダイズする鋳型の領域である。プライマー対は、増幅される配列の5’末端とハブリダイズする5’上流プライマー及び増幅される配列の3’末端の相補体とハイブリダイズする3’下流プライマーのセットである。
「プライマーID」又は「プライマーID領域」という用語は、本明細書において使用される場合、オリゴヌクレオチド合成反応の間にプライマー内に導入されたヌクレオチドの縮重ストリング(degenerate string)を指す。プライマーは新たに合成されるので、プライマー集団は、その縮重ブロックにおいて特有の組合せを含有するものである例えば、8つの縮重塩基のブロックを含有するプライマーIDは、65,536(48)の特有の組合せを有すると思われる。例えば、第1のプライマーIDは5’GCATCTTC3’であり、第2のプライマーIDが5’CAAGTAAC3’であり得る。それぞれが、プライマーID中のアイデンティティ及び塩基の順番を決定することにより決定可能な特有のアイデンティティを有する。
次世代ハイスループットシークエンシングプロトコルは、大量の出発ゲノム材料を必要とする。鋳型は限られているので、PCRなどの増幅は通常、シークエンシングにおいて必要な第1ステップである。PCRの間、ポリメラーゼは増幅産物内にエラーを導入すると思われる。これらのエラーは、次世代シークエンシングプラットホームの高解析能により報告される。プライマーIDは、PCR及びシークエンシングプロトコルの間の個別のゲノム断片の追跡並びに直接エラー補正を可能にする。プライマーIDがなければ、人為的結果によるエラーを統計的手段によって生物学的多様性から除去する必要があるが、これは常に可能とは限らない。
本発明の実施形態は、DNAシークエンシングなどによる核酸断片のより正確な検出を可能にし、高度に正確なコンセンサスDNA配列を得るために必要な読み深度を低下させる。本方法は、エラーの直接除去、発見された変異中の擬陽性の同定/フィルタリングによって、標的試料中に存在する真の変異、特に高度に異種の集団において極めて低い百分率で存在する変異に対する正確な検出が可能である。さらに、本方法は、偽陰性を同定することによって次世代シークエンシング技術の検出感度を上昇させ得る。
本発明の実施形態は、標的核酸断片が、がんを患う個体由来の試料の分析に特に適切である。本発明の実施形態は、標的核酸断片が無細胞の循環核酸由来の試料の分析にも適切である。このような試料由来の稀な変異配列は、本発明の実施形態に従った方法により容易に検出される。稀な変異配列とは、低頻度、例えば5%以下の変異配列を指す。
特定の実施形態では、標的核酸断片は、二本鎖核酸断片である。特定の実施形態では、二本鎖核酸断片は二本鎖DNA断片である。他の実施形態では、標的核酸断片は一本鎖核酸断片である。特定の実施形態では、一本鎖核酸断片は、一本鎖DNA断片である。
一態様において、本発明は、標的核酸断片を分析する方法に関する。本方法は、
a)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により、標的の1つの鎖を鋳型として使用して第1鎖を作製するステップ、
b)場合により、非取り込みプライマーを除去するステップ、
c)作製された第1鎖から標的を増幅し、増幅産物を作り出すステップ、並びに
d)増幅産物を検出するステップ、
を含む。
第1鎖の合成は、特別に設計されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用する。このプライマーは、5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む。これらのプライマーは、標的増幅及びその後の検出ステップ(例えば、シークエンシング)の後に使用して、どの標的配列が共通の出発鋳型分子からもたらされるかを決定できるプライマーID領域をそれぞれ含む。各標的は通常、1回の次世代DNAシークエンシングの実施において何回も分析(例えばシークエンシング)されるので、この方法の使用により、核酸産物中に導入されたすべての人為的な変化が明らかになる。1つのプライマーIDからのシークエンシング結果を比較することによる、配列中のすべての違いは、このエラーが増幅エラー又はシークエンシングエラー又はDNA配列への任意の他の人為的導入ミスであろうとなかろうと、エラーの結果である。
特定の実施形態では、プライマーID領域は縮重配列を含む。特定の他の実施形態では、プライマーID領域は5−100ヌクレオチドを含む。さらに他の実施形態では、プライマーID領域は5−50ヌクレオチドを含む。好ましい実施形態では、プライマーID領域は少なくとも8ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、プライマーID領域は所定の配列を含む。
プライマーの3’末端に向かって、標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域が含まれる。この配列は、DNAポリメラーゼが、標的を鋳型として使用するプライマー伸長によって第1鎖を合成するように、標的断片とアニーリング可能である。
プライマーの5’末端に向かって、オーバーハングアダプター領域が含まれ、この領域は、合成された第1鎖のその後の増幅のためのプライマーに対するプライミング部位として機能する。
特定の実施形態では、第1鎖作製のためのプライマー伸長反応は、ハイフィデリティDNAポリメラーゼの存在下で実施される。第1鎖作製のためにTaqポリメラーゼなどの通常のDNAポリメラーゼの代わりにハイフィデリティDNAポリメラーゼを利用することは、この最も重要なステップにおいてエラー率を、少なくとも10倍、例えば50倍又は100倍減少させると思われる。特定の好ましい実施形態では、ハイフィデリティDNAポリメラーゼは、T7 DNAポリメラーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、phi29 DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI及びDNAポリメラーゼIのクレノウ(Klenow)断片から選択される。
第1鎖が合成された後で、非取り込みプライマーを除去する任意選択のステップを導入できる。このようなプライマーの存在は、標的の最終分析に影響を与えないが、増幅効率を低下させる恐れがある。合成された第1鎖とプライマーは長さ(すなわちサイズ)が異なるので、非伸長プライマーの除去は、サイズ排除膜などのサイズに基づく分離によって達成し得る。プライマーは一本鎖であるのに対して第1鎖合成産物は二本鎖なので、余剰プライマーもまたヌクレアーゼ消化により除去され得る。
特定の実施形態では、標的の検出の正確さをさらに上げるために、標的核酸断片の分析方法は、
(1)5’から3’に、第2のオーバーハングアダプター領域、第2のプライマーID領域及び標的断片の他方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により作製された第1鎖を鋳型として使用して第2鎖を作製するステップ、並びに
(2)場合により非取り込みプライマーを除去するステップ、
を、増幅ステップの前にさらに含んでよい。
第2鎖は、第1のプライマーと同様の特色を有するプライマーを使用して、上で詳細に記載した同様の条件下で作製される。
いくつかの実施形態では、各ステップは、先行するステップ由来の余剰の伸長されていないプライマーが標的とハイブリダイズしない、例えばより高温の条件下で実施される。
本発明の特定の実施形態に従った第1鎖又は第1及び第2鎖の作製後、増幅ステップが用いられ、増幅産物が作製される。
いくつかの実施形態では、増幅ステップは非PCRベース法を含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、多重置換増幅(MDA)を含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、転写介在増幅(TMA)を含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、核酸配列ベース増幅(NASBA)を含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、鎖置換増幅(SDA)を含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、リアルタイムSDAを含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、ローリングサークル増幅を含む。いくつかの実施形態では、非PCRベース法は、サークル−サークル増幅を含む。いくつかの実施形態では、非PCR法は、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)を含む。いくつかの実施形態では、非PCR法は、ローリングサークル増幅(RCA)を含む。使用可能な公知の増幅方法及び使用可能と思われる有望な新しい増幅方法が多数存在する。このリストは、当業者が産物の増幅を考案する方法を限定するものでは決してない。
いくつかの実施形態では、増幅ステップはPCRベース法を含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法は定量的PCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はエマルジョンPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法は液滴PCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はホットスタートPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はin situ PCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はインバースPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はマルチプレックスPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はVariable Number of Tandem Repeats(VNTR)PCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法は非対称PCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はロングPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はネステッドPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はヘミネステッドPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はタッチダウンPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はアセンブリPCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRベース法はコロニーPCRを含む。
特定の実施形態では、合成された第1鎖がPCRの鋳型として使用される場合、このPCRは、
(i)5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含む第1のPCRプライマー;並びに
(ii)5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、第2の任意選択のバーコード領域及び標的断片の他方の末端に相補的な領域を含む第2のPCRプライマー、
の、オリゴヌクレオチドプライマーのペアを用いて実施される。
特定の実施形態では、合成された第1及び第2の鎖がPCRの鋳型として使用される場合、このPCRは、
(i)5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含む第1のPCRプライマー;並びに
(ii)5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、第2の任意選択のバーコード領域及び第2のプライマーの第2のオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含む第2のPCRプライマー、
の、オリゴヌクレオチドプライマーのペアを用いて実施される。
シークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域が第1及び第2のPCRプライマー上に存在することにより、シークエンシングによる増幅産物のその後の分析が可能になる。
任意選択のバーコードが第1及び/又は第2のPCRプライマー上に存在することにより、各個別の試料に対する特有のIDが割り当てられる。したがって、異なる供給材料由来のDNA試料のその後の分析のために、複数の試料を一緒にプールすることができる
いくつかの実施形態では、増幅産物の検出ステップは、増幅産物のシークエンシングを含む。増幅産物のシークエンシングは、限定するものではないが、マクサム−ギルバート(Maxam−Gilbert)シークエンシング法、サンガー(Sanger)ジデオキシシークエンシング法、ダイターミネーターシークエンシング法、パイロシークエンシング、多重プライマーDNAシークエンシング、ショットガンシークエンシング及びプライマーウォーキングを含む様々な方法により行われてよい。いくつかの実施形態では、シークエンシングはパイロシークエンシングを含む。いくつかの実施形態では、シークエンシングは次世代DNAシークエンシング法を含む。シークエンシングプライマーは、PCRプライマーの任意選択の領域に相補的な3’領域を含み、このPCRプライマーはシークエンシングプライマーに相補的であるように設計され得る。
いくつかの実施形態では、増幅産物の検出ステップは、増幅産物に関連する異なるプライマーIDの数をカウントするステップを含み、増幅産物に関連する異なるプライマーIDの数は、サンプリングされた鋳型の数を反映する。いくつかの実施形態では、本方法は、同じプライマーIDを含む増幅産物に対するコンセンサス配列を形成するステップをさらに含む。
本方法は、増幅産物の検出に基づく、1又はそれを超える遺伝子変異を検出するステップをさらに含み得る。例えば、遺伝子変異は、増幅産物をシークエンシングすることによって検出され得る。同じプライマーIDを含む配列は、プライマーIDファミリーを形成するために一つにグループ化することができる。プライマーIDファミリー中の少なくとも50%の増幅産物が同じヌクレオチド配列変異を含有する場合、遺伝子変異は検出可能である。プライマーIDファミリー中の50%未満の核酸分子が同じ配列変異を含有する場合、その場合は、ヌクレオチド配列変異はシークエンシング及び/又は増幅のエラーによるものと思われる。いくつかの実施形態では、遺伝子変異の検出ステップは、突然変異の保因率を決定するステップを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子変異の検出ステップは、同じプライマーIDを含む増幅産物のためのコンセンサス配列を形成するステップを含む。
いくつかの実施形態では、遺伝子変異の検出ステップは、異なる増幅産物の数をカウントするステップを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子変異は多型を含む。いくつかの実施形態では、多型は単一ヌクレオチド多型を含む。場合により、多型は0.5%未満の頻度で起こる。場合により、多型は1%未満の頻度で起こる。場合により、多型は2%未満の頻度で起こる。場合により、多型は5%未満の頻度で起こる。場合により、多型は1%超の頻度で起こる。場合により、多型は5%超の頻度で起こる。場合により、多型は10%超の頻度で起こる。場合により、多型は20%超の頻度で起こる。場合により、多型は30%超の頻度で起こる。いくつかの実施形態では、遺伝子変異は突然変異を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子変異は欠失を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子変異は挿入を含む。
いくつかの実施形態では、増幅産物を検出するステップは、次世代シークエンシング技術により増幅産物をシークエンシングするステップを含む。適切な次世代シークエンシング技術は、本明細書に記載の方法と関連した使用に広範囲に利用可能である。例としては、454Life Sciencesプラットホーム(Roche,Branford,CT);lllumina社のGenome Analyzer(Illumina,San Diego,CA)、HiSeq及びMiSeq;Ion Torrent PGM及びProton(Life Technologies)又はLigation、SOLiD System(Applied Biosystems/Life Technologies)によるDNAシークエンシング、が挙げられる。これらの系は、被験物から分離された多数の核酸分子のシークエンシングを、高次の多重化で平行形式により可能にする(Dear,2003,Brief Funct.Genomic Proteomic,1(4),397−416 and McCaughan and Dear,2010,J.Pathol.,220,297−306).これらのプラットホームはそれぞれ、核酸断片のクローン的に拡大させた、又は増幅されなかった単一分子のシークエンシングを可能にする。特定のプラットホームは、例えば、(i)色素修飾プローブのライゲーションによるシークエンシング(周期的なライゲーション及び切断を含む)、(ii)パイロシークエンシング並びに(iii)単一分子シークエンシングを伴う。
パイロシークエンシングは、sequencing by synthesisに基づく核酸シークエンシング法であり、ヌクレオチドの取り込みにおいて放出されたピロリン酸塩の検出に頼るものである。概して、sequencing by synthesisは、一度に1つのヌクレオチドを合成し、配列が探索される鎖に相補的なDNA鎖を合成するステップを伴う。増幅された標的核酸は固体支持体に固定され、シークエンシングプライマーにハイブリダイズされ、DNAポリメラーゼ、ATPスルフリラーゼ、ルシフェラーゼ、アピラーゼ、アデノシン5’ホスホ硫酸及びルシフェリンと一緒にインキュベートされ得る。ヌクレオチド溶液は連続して付加及び除去される。ヌクレオチドの正確な取り込みはリン酸塩を放出し、このリン酸塩はATPスルフリラーゼと相互作用し、アデノシン5’ホスホ硫酸の存在下でルシフェリン反応を促進するATPを生成し、配列決定を可能にする化学発光シグナルをルシフェリン反応により発生する。パイロシークエンシングのための機器及びメチル化試薬はQiagen,Inc.(Valencia,CA)から利用可能である。Tost and Gut,2007,Nat.Prot.2 2265−2275もまた参照されたい。当業者により使用可能な、パイロシークエンシングに基づく系の例は、下記のステップ:アダプター核酸と標的核酸をライゲーションして、核酸とビーズとをハイブリダイズするステップ;エマルジョン中で標的核酸中のヌクレオチドを増幅するステップ;ピコリットルのマルチウェル固体支持体を使用してビーズを選別するステップ;並びにパイロシークエンシング方法論により増幅されたヌクレオチド配列をシークエンシングするステップを一般に伴う、(例えば、Nakano et al.,2003,J.Biotech.102,117−124).このような系を使用して、本明細書に記載の方法により、例えば、異種核酸と本明細書に記載の方法により作成された第1の増幅産物とのライゲーションにより作製された増幅産物を指数関数的に増幅することができる。
特定の単一分子シークエンシングの実施形態は、sequencing by synthesisの原理に基づき、ヌクレオチド取り込みの成功の結果としてプロトンが放射される機序として、シングルペア蛍光共鳴エネルギー移動(シングルペアFRET)を利用する。放射されたプロトンは多くの場合、増強された、又は高感度の冷却された電荷結合素子と全反射照明顕微鏡(TIRM)とを合わせて使用して検出される。プロトンは、導入された反応溶液が、シークエンシング方法の結果として合成される成長中の核酸鎖へ取り込まれる正確なヌクレオチドを含有する場合にだけ放射される。FRETに基づく単一分子シークエンシング又は検出において、エネルギーは2つの蛍光色素、時としてポリメチンシアニン色素のCy3及びCy5の間を長距離双極子相互作用を介して移動する。供与体はその特定の励起波長に励起され、励起状態のエネルギーが無放射で受容体色素に移動し、順に励起される。受容体色素は、最終的にはプロトンの放射放出により基底状態に戻る。エネルギー移動過程に使用される2つの色素は、シングルペアFRET中の「シングルペア」を表す。Cy3は多くの場合供与体蛍光色素分子として使用され、多くの場合、第1の標識ヌクレオチドとして取り込まれる。Cy5は多くの場合受容体蛍光色素分子として使用され、第1のCy3標識ヌクレオチドの取り込み後の連続的なヌクレオチド付加のためのヌクレオチド標識として使用される。この蛍光色素分子は概してエネルギー移動の発生が成功するためには互いに10ナノメートル以内にある。Baileyらは、量子ドットを使用して蛍光共鳴エネルギー移動を使用してメチル化状態を検出する高感度(15pgのメチル化DNA)方法(MS−qFRET)を近年報告した(Bailey et al.2009,Genome Res.19(8),1455−1461、この文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
使用可能な単一分子シークエンシングに基づく系の例は全般に、プライマーと増幅された標的核酸とをハイブリダイズして、複合体を作製するステップ;この複合体と固相とを結合させるステップ;蛍光分子でタグ化されたヌクレオチドによりプライマーを反復的に伸長するステップ;並びに各反復後に蛍光共鳴エネルギー移動シグナルの画像を得るステップを伴う(例えば、Braslavsky et al,PNAS 100(7):3960−3964(2003);米国特許第7,297,518号)。このような系は、本明細書に記載の方法により作製された増幅産物を直接シークエンシングするために使用可能である。いくつかの実施形態では、放出された線形増幅産物は、固体支持体、例えば、ビーズ又はスライドクラス上に存在する固定された補足配列に相補的な配列を含有するプライマーとハイブリダイズ可能である。プライマー−放出線形増幅産物複合体と固定補足配列とのハイブリダイゼーションにより、放出された線形増幅産物がsequencing by synthesisに基づくシングルペアFRETのための固体支持体に固定される。このプライマーは多くの場合蛍光性であり、そのため固定化核酸を有するスライドの表面の初期参考画像が生じる。初期参考画像は、真のヌクレオチドの取り込みが起こった場所を決定するために有用である。「プライマーのみ」の参考画像において初期には同定されなかった配列場所において検出された蛍光シグナルは、非特異的蛍光として廃棄される。プライマー−放出線形増幅産物複合体の固定化の後、結合された核酸は多くの場合、a)1つの蛍光標識ヌクレオチドの存在下でポリメラーゼ伸長するステップ、b)適切な顕微鏡、例えばTIRMを使用して蛍光を検出するステップ、c)蛍光ヌクレオチドを除去するステップ、並びにd)異なる蛍光標識ヌクレオチドを用いてステップaに戻るステップ、の反復により平行してシークエンシングされる。
図1は、本発明の実施形態に従った標的核酸の増幅の略図を例示する。
標的特異的配列、プライマーID及びオーバーハングアダプターを含むプライマーライブラリが設計及び合成された。プライマーIDは、8又はそれを超える塩基長のランダム配列タグである。類似のプライマーが、標的断片の他方の末端のために設計され得る。プライマーIDはフォワード及びリバースプライマーの両方に統合可能であるが、本方法が作動するためにはわずか1つのこのようなプライマーが必要とされる(及び示される)。プライマーIDがフォワード及びリバースプライマーの両方で使用される場合、ハイフィデリティDNAポリメラーゼによる2ラウンドの伸長が、包括的PCRアダプタープライマーにより増幅可能な二本鎖のタグ付き産物の作製に必要である。オーバーハングアダプター領域は包括的アダプタープライマーを用いたその後の下流PCRのためのプライミング部位を提供する。
プライマー伸長ステップにおいて、プライマーの標的特異的配列領域は、試料中の標的核酸分子の1つの鎖にアニーリングされ、ハイフィデリティDNAポリメラーゼを使用して伸長され、元のDNA分子の一本鎖「コピー」が作製される。ハイフィデリティDNAポリメラーゼの使用により、1×10-5−1×10-6のエラー率の「コピー」が作製される。作製された「コピー」は、特有の配列タグ(プライマーID)を含み、同じ元のDNA分子に由来するすべてのPCR産物が共通のプライマーIDを有するように、下流PCR反応において鋳型として使用される。
PCR増幅ステップにおいて、特殊なプライマー対が、一本鎖プライマー伸長産物を増幅するために使用される。PCRプライマーの1つは、プライマー伸長プライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な3’配列並びにシークエンシングプライマーに相補的な配列である5’領域を含有する。この場合、シークエンシングプライマーは454シークエンシングプライマーBである。このプライマーはバーコード領域をさらに含む。他のPCRプライマーは、一本鎖プライマー伸長産物(標的配列)の他方の末端と同一の3’配列並びに454シークエンシングプライマーAに相補的な配列である5’領域を含有する。このプライマーもまた、バーコード領域を含む。PCR増幅は、454シークエンシング機器を使用するシークエンシングなどの後に続く分析のための増幅産物を作製する。
鋳型核酸断片の分析に有用なオリゴヌクレオチドプライマーもまた開示する。したがって、一実施形態では、本発明は、
(1)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマー、並びに
(2)第2及び第3のオリゴヌクレオチドプライマーをPCRプライマーとして含み、
(i)第2のオリゴヌクレオチドプライマーが、5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含み、
(ii)第3のオリゴヌクレオチドプライマーが、5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な領域、第2の任意選択のバーコード領域及び標的断片の他方の末端に相補的な領域を含む、
オリゴヌクレオチドプライマーのセットを提供する。
別の実施形態では、本発明は、
1)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマー、並びに
2)5’から3’に、第2のオーバーハングアダプター領域、第2のプライマーID領域及び標的断片の他方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマー、
を含む、
オリゴヌクレオチドプライマーのセットを提供する。特定の実施形態では、プライマーのセットは第3及び第4のオリゴヌクレオチドプライマーをPCRプライマーとしてさらに含み、第3のプライマーは、5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含み、並びに第4のプライマーは、5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な領域、第2の任意選択のバーコード領域及び第2のプライマーの第2のオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含む。
標的遺伝子
本発明の特定の実施形態は、ヒト黒色腫試料のBRAF遺伝子におけるV600目的領域に対する稀な突然変異(5%以下の低頻度)の検出に適用される。この領域中のいくつかの突然変異は、薬物療法に反応性の悪性黒色腫に関係があるとされている。
標的遺伝子のDNA配列は下記の通りである。
TGTTTTCCTTTACTTACTACACCTCAGATATATTTCTTCATGAAGACCTCACAGTAAAAATAGGTGATTTTGGTCTAGCTACAGTGAAATCTCGATGGAGTGGGTCCCATCAGTTTGAACAGTTGTCTGGATCCATTTTGTGGATGGTAAGAATTGAGGCTAT
プライマーの設計
上記の図1に記載のように、プライマーは、プライマー伸長(ステップ1)及びPCR増幅(ステップ2)のために設計及び合成される:
プライマー伸長のためのプライマー:
PCRのためのフォワードプライマー:
ステップ2のためのリバースプライマー
プライマーIDを有するシークエンシング−即時使用アンプリコンの調製
1.下記の品目を96ウェルプレートに加え、十分混合する。
2.チューブを95℃に予熱したブロックに置き、1分間インキュベートする。
3.余熱ブロックの温度を40℃に設定し、インキュベーションを80分間継続する。
4.80分のインキュベーション後、試料の全量をフィルタープレート(Millipore)の予備洗浄したウェルの中心に移す。このフィルタープレートを、45ulの洗浄バッファーを加えることによって予備洗浄し、2,400gにおいてRTで2分間遠心分離処理した。
5.このフィルタープレートを2,400gにおいてRTで2分間遠心分離処理する。
6.このフィルタープレートを、45ulの洗浄バッファーを加えることによって2回洗浄し、2,400gにおいて2分間遠心分離処理した。
7.下記の成分を含有するマスターミックスを作り、これをフィルタープレートの中心に加える。
8.このプレートを30℃において45分間インキュベートする。
9.45分のインキュベーション後、このフィルタープレートを2,400gにおいてRTで2分間遠心分離処理し、プレートをステップ6のように2回洗浄する。
10.下記の成分を含有するマスターミックスを調製し、フィルタープレートの中心に移す。
11.サーマルサイクラ−において下記のプログラムを使用してPCRを実施する:
95℃で3分間
95℃で30秒;62℃で30秒;72℃で60秒:を25サイクル。
72℃で5分間
10℃に保持
12.1ulのPCR産物を単一のチューブに移し、45ulのAMPure XPビーズ(Beckman Coulter)を加えて、ボルテックス混合する。
13.RTにおいて、振とうせずに10分間インキュベートする。
14.このチューブを磁気スタンド上に2分間置き、その後上清を除去する。
15.ビーズを、200ulの80%エタノールで2回洗浄する。
16.磁気スタンドからチューブを取り外し、ビーズを10分間風乾させる。
17.30ulのTEバッファーをチューブに加え、ボルテックス混合する。
18.RTにおいて、振とうせずに2分間インキュベートする。
19.このチューブを磁気スタンド上に2分間置き、上清の20ulを新しいチューブに移す。
20.ライブラリサイズを決定するためのBioAnalyzer QC(Agilent)用に1ul及びライブラリ濃度を測定するためのPicoGreen QC(Invitrogen)用に1ulを取る。
図2は、予想されるBioAnalyzer QCの結果を示す。
作製されたアンプリコンの454シークエンシング
作製されたアンプリコンライブラリを、Roche/454Amplicon emPCRキットを用いて製造業者の取扱説明書に従い、454 emPCRに使用する。回収したビーズは、同様に製造業者の取扱説明書に従い、454シークエンシングに使用する。
稀な変異の同定のためのデータ分析
454機器により、リードデータは、加えられた任意のバーコード情報を含む塩基文字データとして抽出される。データは、同じバーコードを有するリードの集合に、ランダムバーコードを読み取るソフトウェアによりバーコードによって分離され、バーコード中のエラーはバッファー内のデータには分離されない。各バッファー由来のデータをアライメントし、これを使用して、アライメントされた配列中の各位置における単純多数に基づきコンセンサス配列を作製する。又は、品質スコア情報を使用して、各塩基がコンセンサス配列に寄与する値をはかることができる。このコンセンサス配列を出力として記録し、変異コーリングなどの下流方法に使用する。このコンセンサス配列は、品質情報のないリード配列として処理してもよく、又は品質情報は、コンセンサス構築の間にこの配列に関して作製してもよい。
ランダム配列(すなわち、プライマーID)は鋳型を特異的に標識するものではなく、これは、標識を確率における単純な衝突問題として調べることによって見ることができる。プライマーID長をLとすると、プライマーID候補の数であるBは4Lに等しい。鋳型の総数がNである場合、同じプライマーIDを有すると思われる鋳型の予想数、D=N(1−(1−1/B)N-1)である。これにより、いずれのプライマーIDに関しても偏りは存在しないと推測される。多数の鋳型に関しては、プライマーIDにより同定されたリードの集合は、2又はそれを超え鋳型に由来する増幅産物を含有する確率が非常に高くなる。試料の分析は、同じプライマーIDにより同定された集合由来のコンセンサス配列の作製により実施される。8から12のプライマーID長に関して、下記の表は、鋳型の総数に対する百分率(有効桁数1)として表される、1以上のプライマーIDを共有する鋳型の予想数を示す。
プライマーIDのこのような衝突のエラーに対する寄与を最小化するために、2つの戦略が明らかである。1つはプライマーID長の増加である。もう1つは、鋳型DNAの量の制限である。後者の方法は、検出可能な変異頻度の下限を課す。例えば、カバレッジ500×(鋳型500)において、各方向に1以上のリードを用いて変異が少なくとも4回出現する、二項式計算による確率は69%である(これらの条件は、明らかな変異に対して確証的とみなされる)。
ランダムプライマーID法の有用性は、単一の鋳型由来の100のリードの集合により起こることを考慮した場合に明らかである。変異コールを誤りとするためには、明らかな変異が集合のコンセンサスにおいて出現するために、鋳型からはずれたリードの50%超において出現することが必要である。エラー率1%の454シークエンシングが特定の位置において変異コールをもたらすことができる確率は1×10-15未満であり、その位置において偏りがないと推測する。したがって、このような集合における明らかな変異は、非常に高い確率で、集合に生じる鋳型中の特色を表す。
本明細書は、好ましい実施形態を含む本発明を開示するため、及びどのような当業者にも、任意の装置又は系の作製及び使用並びに任意の組み込まれた方法の実行を含む本発明の実践を可能にするために、実施例を使用している。本発明の特許となり得る範囲は特許請求の範囲により規定され、当業者が思いつく他の実施例を含み得る。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文面と異ならない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の文面と非実質的な相違を有する等価の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。

Claims (31)

  1. 標的核酸断片を分析する方法であって、
    a)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的核酸断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により、標的の1つの鎖を鋳型として使用して第1鎖を作製するステップと、
    b)場合により、非取り込みプライマーを除去するステップと、
    c)作製された第1鎖から標的を増幅し、増幅産物を作り出すステップと、
    d)増幅産物を検出するステップと
    を含む方法。
  2. 増幅ステップの前に、
    (1)5’から3’に、第2のオーバーハングアダプター領域、第2のプライマーID領域及び標的核酸断片の他方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーを使用したプライマー伸長により、作製された第1鎖を鋳型として使用して第2鎖を作製するステップと、
    (2)場合により非取り込みプライマーを除去するステップと
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 標的核酸断片が、がんを患う個体に由来する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 標的核酸断片が、無細胞の循環核酸に由来する、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 作製ステップが、ハイフィデリティDNAポリメラーゼの使用を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  6. ハイフィデリティDNAポリメラーゼが、T7 DNAポリメラーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、phi29 DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI及びDNAポリメラーゼIのクレノウ(Klenow)断片などのDNAポリメラーゼのプルーフリーディングから選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 増幅ステップが非PCRベース法を含む、請求項1又は2記載の方法。
  8. 非PCRベース法が、多重置換増幅(MDA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)、ローリングサークル増幅(RCA)又は鎖置換増幅(SDA)を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 増幅ステップがPCRベース法を含む、請求項1に記載の方法。
  10. PCRベース法がPCRを含む、請求項9に記載の方法。
  11. PCRが、
    (i)5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含む第1のPCRプライマーと、
    (ii)5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、第2の任意選択のバーコード領域及び標的断片の他方の末端に相補的な領域を含む第2のPCRプライマーと
    のオリゴヌクレオチドプライマーのペアを用いて実施される、請求項10に記載の方法。
  12. 増幅ステップがPCRベース法を含む、請求項2に記載の方法。
  13. PCRベース法がPCRを含む、請求項12に記載の方法。
  14. PCRが、
    (i)5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含む第1のPCRプライマーと、
    (ii)5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な任意選択の領域、第2の任意選択のバーコード領域及び第2のプライマーの第2のオーバーハング領域に相補的な領域を含む第2のPCRプライマーと
    のオリゴヌクレオチドプライマーのペアを用いて実施される、請求項13に記載の方法。
  15. 稀な変異配列を検出するための、請求項1又は2に記載の方法。
  16. 検出方法が、増幅産物を検出するステップが、増幅産物をシークエンシングするステップを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 同じプライマーIDから各増幅産物に対するコンセンサス配列を形成するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 突然変異の保因率を決定するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  19. 稀な配列が多型を含む、請求項15に記載の方法。
  20. 多型が単一ヌクレオチド多型を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 稀な配列が突然変異を含む、請求項15に記載の方法。
  22. 稀な配列が欠失を含む、請求項15に記載の方法。
  23. 稀な配列が挿入を含む、請求項15に記載の方法。
  24. プライマーID領域が縮重配列を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  25. プライマーID領域が5−100ヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  26. プライマーID領域が5−50ヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  27. プライマーID領域が少なくとも8ヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  28. プライマーID領域が所定の配列を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  29. オリゴヌクレオチドプライマーのセットであって、
    1)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマーと
    2)第2及び第3のオリゴヌクレオチドプライマーと
    をPCRプライマーとして含み、
    (a)第2のオリゴヌクレオチドプライマーが、5’から3’に、第1のシークエンシングプライマー、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含み、
    (b)第3のオリゴヌクレオチドプライマーが、5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な領域、第2の任意選択のバーコード領域及び標的断片の他方の末端に相補的な領域を含む、
    オリゴヌクレオチドプライマーのセット。
  30. オリゴヌクレオチドプライマーのセットであって、
    (1)5’から3’に、オーバーハングアダプター領域、プライマーID領域及び標的断片の一方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第1のオリゴヌクレオチドプライマーと、
    (2)5’から3’に、第2のオーバーハングアダプター領域、第2のプライマーID領域及び標的断片の他方の末端に相補的な標的特異的配列領域を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーと
    を含むセット。
  31. 第3及び第4のオリゴヌクレオチドプライマーをPCRプライマーとしてさらに含み、
    (i)第3のプライマーが、5’から3’に、第1のシークエンシングプライマーに相補的な領域、任意選択のバーコード領域及び第1のプライマーのオーバーハングアダプター領域に相補的な領域を含み、
    (ii)第4のプライマーが、5’から3’に、第2のシークエンシングプライマーに相補的な領域、第2の任意選択のバーコード領域及び第2のプライマーの第2のオーバーハングアダプター領域に相補的な領域
    をさらに含む、請求項30に記載のオリゴヌクレオチドプライマーのセット。
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