JP2017505778A - ペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体及びそれを含むしわ改善及び老化防止用組成物に関する。本発明に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、水に対する溶解度や安定性が改善され、優れたビタミンDの供給源としてしわ改善及び老化防止用化粧料組成物、薬剤学的組成物、健康機能食品などに効果的に使用できる。
Description
本発明は、ペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体に係り、より詳しくは、安定性や溶解度が増加し、体内で加水分解してビタミンDを供給するペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体及びそれを含むしわ改善及び老化防止用組成物に関する。
ビタミンDの主要形態としては、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール、化合物B)があり、これら2種の物質は、肝臓や腎臓で代謝を受けることで活性型(カルシトリオール、化合物C)に転換されるようになる。7−デヒドロコレステロール(7−dehydrocholesterol:7−DHC、化合物A)は、ビタミンD3のプロビタミン(provitamin)形態であって、太陽光によってビタミンD3に転換される。
ビタミンD3は、一般にカルシウムの吸収を刺激して骨の密度を強化させる働きをすることで骨粗鬆症患者の治療剤として用いられており、また、年寄りや日照量が不足な北緯度地域の居住者らに対する補充剤として用いられている。
ビタミンDの前駆物質として知られた7−デヒドロコレステロールは、強力な皮膚老化抑制機能や抗酸化効能及び紫外線防御効果を持っており、機能性化粧品の素材として活用されている[参照:韓国公開特許第2001−0002281号]。また、米国公開特許第2013−0017234号では、骨の生成と関連のあるCol-1、ALP、OSX、OC、BMP−2、IL−5などの複数の因子を発現させ、関節治療医薬品としての可能性を示したことがあり、さらに、韓国登録特許第10−0568600号では、臨床実験を通じて毛髪の保護効果にも優れることが報告されている。
したがって、表皮層に持続的に7−デヒドロコレステロールを補充することで、紫外線の吸収遮断や老化防止は勿論のこと、コレカルシフェロールの産生を増加させ、骨粗鬆症の予防や異常角質による乾癬及びアトピー性皮膚炎のような皮膚疾患を予防することができるという機能が期待される。
しかし、7−デヒドロコレステロールは、皮膚以外では非常に不安定なものであって光によって複数の物質に転換され、該変換体は副作用はないものの、ビタミンD3への転換が非常に難しくなる。また、皮膚以外の場所では、7−デヒドロコレステロールがピロカルシフェロールやルミステロール、イソピロカルシフェロールに転換され、活性が劣るという問題点がある。
このような問題点を解決するために、米国特許第5,342,833号では、新規な物性を持つ新規コレカルシフェロール、すなわち活性型ビタミンD誘導体を皮膚疾患や乾癬治療に用いた例を示しており、また、米国特許第5,747,478号では、酸化マグネシウムとクエン酸ナトリウムを用いて活性化したコレカルシフェロールを安定化させた例を示している。
しかし、7−デヒドロコレステロールに対する安定化研究は非常に不十分な点が多く、その理由は、7−デヒドロコレステロールが紫外線や温度によって別の物質に転移し易く、且つ空気中の酸素と反応して変性を示すという構造的な短所を持っているからである。
また、上述したように、既存の特許では剤形的に7−デヒドロコレステロールの安定化に関する内容だけが報告されているか、または活性型であるコレカルシフェロールに関する研究だけを報告されており、7−デヒドロコレステロールを合成的に安定化させた例は未だ報告されたことがない。
本発明者らは、前記した7−デヒドロコレステロールの問題点である化学的な不安定性、紫外線、温度及び空気との接触による不安定性や水に対する難溶性の問題を改善するために、鋭意研究・検討を重ねた結果、7−デヒドロコレステロールをポリエチレングリコールにコンジュゲート化して、有機溶媒または水溶液に対する溶解度を増加させると共に、皮膚内細胞への伝達効果を増加させ、且つ物性の改善による効能の増大を誘導することで、溶解度が改善し且つ長期間の保管にも安定性を保持することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明の目的は、溶解度や安定性が向上したペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を提供することである。
本発明の他の目的は、前記ペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用組成物を提供することである。
本発明の一実施の形態は、下記の化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体に関する。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Gは、−XCOCH2(CH2)mCO−、−XCH2(CH2)mCO−、−XCONHCYCO−、−XCOCYNHCO(CH2)mCH2CO−又は−XCH2(CH2)mCONHCYCO−を示し、
Xは、O、NH又はSを示し、
Yは、水素、C1−C6のアルキル基、(CH2)m’CH2NHCO(CH2)mCH2(OCH2CH2)nOR、(CH2)m’CH2NHCOCH2(CH2)mCO(OCH2CH2)nOR又は(CH2)m’CH2NHCOCH2(CH2)mCO−DHCを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは、3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Gは、−XCOCH2(CH2)mCO−、−XCH2(CH2)mCO−、−XCONHCYCO−、−XCOCYNHCO(CH2)mCH2CO−又は−XCH2(CH2)mCONHCYCO−を示し、
Xは、O、NH又はSを示し、
Yは、水素、C1−C6のアルキル基、(CH2)m’CH2NHCO(CH2)mCH2(OCH2CH2)nOR、(CH2)m’CH2NHCOCH2(CH2)mCO(OCH2CH2)nOR又は(CH2)m’CH2NHCOCH2(CH2)mCO−DHCを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは、3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本明細書で用いられるC1−C6のアルキル基とは、炭素数1〜6個で構成された直鎖状又は分岐状炭化水素を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが含まれるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式1Aで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式1Bで表される化合物であってよい。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式1Bで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Aで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Bで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Cで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
mは、1〜3の整数、好ましくは1を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Dで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Eで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Fで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明の一実施の形態に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の化学式2Gで表される化合物であってよい。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数、好ましくは3〜200の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数、好ましくは1を示す。
本発明に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、下記の反応式1〜5に表した方法によって製造されていてよい。下記の反応式に表した方法は本発明において代表的に用いられた方法を例示したものに過ぎず、単位操作の順序、反応試薬、反応条件などは、場合によって種々に適宜変更することができる。
前記反応式中、
R、X、n、及びmは、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一である。
R、X、n、及びmは、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一である。
前記反応式1によれば、前記化学式4で表される化合物と化学式5で表される化合物をそれぞれ化学式7aで表される化合物又は化学式6で表される化合物と縮合反応させて前記化学式1Aで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。また、前記化学式4で表される化合物を化学式7bで表される化合物と縮合反応させて前記化学式1Bで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
前記化学式5で表される化合物と化学式7aで表される化合物は、それぞれ化学式4で表される化合物又は化学式6で表される化合物に酸無水物を反応させて製造し、化学式7bで表される化合物は、XがOである化学式6で表される化合物を出発物質として公知の方法で製造するか、商業的に購買することができる[参考文献:J.M. Harris et.al、Advanced Drug Delivery Reviews、2002、54、459-476]。
また、化学式6で表される化合物は、商業的に購買するか、または公知の方法で製造することができる[参考文献:Sandler and Karo、Polymer Synthesis、Academic Press、New York、Vol.3、pages 138-161]。
前記反応式中、
R、X、n、及びmは、化学式Iにおける定義とそれぞれ同一であり、
Zb及びZcは保護基を示し、
Y1は、水素、C1−C6のアルキル基又はアミノ酸残基を示す。
R、X、n、及びmは、化学式Iにおける定義とそれぞれ同一であり、
Zb及びZcは保護基を示し、
Y1は、水素、C1−C6のアルキル基又はアミノ酸残基を示す。
前記反応式2によれば、前記化学式6で表される化合物を活性化して得られた前記化学式8で表される化合物と前記化学式9で表される化合物とを反応させて前記化学式10で表されるポリエチレングリコール誘導体を製造することができる。また、前記化学式10で表される化合物を前記化学式4で表される化合物と縮合反応させて前記化学式2Aで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
また、前記化学式6で表される化合物を化学式12で表される化合物と縮合反応させて前記化学式13で表される化合物を得ることができる。次いで、前記化学式13で表される化合物の脱保護反応によって前記化学式14で表される化合物を収得し、前記化学式14で表される化合物を前記化学式5で表される化合物と縮合反応させて前記化学式2Bで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を得ることができる。
また、場合によっては、化学式11で表される化合物のような保護基で置換されている化合物を選択して用い、Y1がアミノ酸残基である場合、必要に応じて保護基で置換するか遊離基として用いることができる。
前記反応式中、
R、n、及びmは、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Lは、ハロゲン、コハク酸イミド又はイミダゾールを示し、
Y1は、水素、C1−C6のアルキル基又はアミノ酸残基を示す。
R、n、及びmは、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Lは、ハロゲン、コハク酸イミド又はイミダゾールを示し、
Y1は、水素、C1−C6のアルキル基又はアミノ酸残基を示す。
前記反応式3によれば、前記化学式7bで表される化合物を活性化して得られた前記化学式15bで表される化合物と前記化学式9で表される化合物とを反応させて前記化学式16で表されるポリエチレングリコール誘導体を製造することができる。また、前記化学式16で表される化合物を前記化学式4で表される化合物と縮合反応させて前記化学式2Cで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
前記反応式中、
R、X、n、m、及びm’は、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Lは、ハロゲン、コハク酸イミド又はイミダゾールを示し、
Za及びZbは、保護基を示す。
R、X、n、m、及びm’は、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Lは、ハロゲン、コハク酸イミド又はイミダゾールを示し、
Za及びZbは、保護基を示す。
前記反応式4によれば、前記化学式6で表される化合物を、保護基で置換されているか又は遊離基の化学式17で表される化合物と反応させて前記化学式18で表される化合物を製造し、前記化学式18で表される化合物を脱保護反応させて得られた化学式19で表される化合物と化学式7bで表される化合物とを反応させて側鎖状のポリエチレングリコール誘導体である化学式20で表される化合物を製造することができる。前記化学式20で表される化合物を脱保護反応させて得られた化学式21で表される化合物と化学式5で表される化合物とを縮合反応させて前記化学式2Dで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
前記反応式中、
R、X、n、m、及びm’は、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Zaは、保護基を示す。
R、X、n、m、及びm’は、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Zaは、保護基を示す。
前記反応式5によれば、前記化学式8で表される化合物を、保護基で置換されているか又は遊離基の化学式22で表される化合物と反応させて前記化学式23で表される化合物を製造し、前記化学式23で表される化合物の脱保護反応によって得られた化学式24で表される化合物と前記化学式15bで表される化合物とを反応させて前記化学式25bで表される化合物を製造し、前記化学式25bで表される化合物と前記化学式4で表される化合物とを縮合反応させて前記化学式2Eで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
また、前記化学式24で表される化合物と前記化学式7aで表される化合物を活性化して得られた前記化学式15aで表される化合物とを反応させて前記化学式25aで表される化合物を製造し、前記化学式25aで表される化合物と前記化学式4で表される化合物とを縮合反応させて前記化学式2Fで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
前記反応式中、
R、X、n、m、及びm’は、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Zaは、保護基を示す。
R、X、n、m、及びm’は、化学式Iにおけるそれぞれの定義と同一であり、
Zaは、保護基を示す。
前記反応式6によれば、前記化学式8で表される化合物を、保護基で置換されているか又は遊離基の化学式22で表される化合物と反応させて前記化学式23で表される化合物を製造し、前記化学式23で表される化合物を前記化学式4で表される化合物と縮合反応させて得られた前記化学式26で表される化合物を脱保護反応させて前記化学式27の化合物を製造し、前記化学式27で表される化合物と化学式5で表される化合物とを縮合反応させて前記化学式2Gで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を製造することができる。
前記反応式における縮合反応は、溶媒中で縮合剤及び有機アミン触媒の存在下において行なうのが好ましい。
前記縮合剤としては、N,N,N’,N’−テトラメチル−(ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド(EDC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N‘−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などを用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、有機アミン触媒としては、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などを用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
前記溶媒としては、無水有機溶媒、例えばジクロロメタン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、及びジエチルエーテルから選択された1種以上を用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、水、緩衝溶液、またはアセトニトリル(Acetonitrile)、ジメチルホルムアミド(Dimethylformamide)などの水に混じられる有機溶媒と水を併用することもできる。
前記反応は、冷却乃至加温された状態で進められていてもよい。
一方、前記保護基としては、Boc、Fmoc、CBz、tBuCO、Trt、Me、Etなどを用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、前記脱保護反応は、有機溶媒中で酸又は塩基の存在下において行なうことができる。前記有機溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、メタノール(Methanol)、ジメチルホルムアミド(DMF)などを用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、前記酸又は塩基としては、トリフルオロ酢酸(TFA)、塩酸、硫酸、酢酸、ピペリジン、水酸化ナトリウムなどを用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
前記反応式3及び5における活性化離脱基の置換反応は、無水有機溶媒下において必要に応じて有機アミン触媒を用い、塩化チオニル(Thionylchloride)、塩化オキサリル(Oxalylchloride)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(N−Hydroxysuccinimide)、カルボニルイミダゾール(Carbonyldiimidazole)などと反応させて行なうことができる。
本発明に係る前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、7−デヒドロコレステロール(DHC)に比べて、水溶液に対する溶解度が増加し、且つ光や熱に対する安定性が著しく改善した。
したがって、本発明に係る前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、体内で加水分解してビタミンD前駆体である7−デヒドロコレステロールを供給することができるビタミンD前駆体の供給源として、しわ改善及び老化防止用化粧料組成物、薬剤学的組成物及び健康機能食品に効果的に用いることができる。
本発明の一実施の形態は、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用化粧料組成物に関する。
本発明に係る化粧料組成物は、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を有効成分として、約0.0001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%の範囲で含む。有効成分の含量はその使用目的に応じて適宜決めればよい。
本発明に係る化粧料組成物は、有効成分としての前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体以外に、化粧料組成物に通常に用いられる成分、例えば抗酸化剤、安定化剤、溶解化剤、ビタミン、顔料、及び香料のような通常の補助剤、並びに担体を含む。
本発明に係る化粧料組成物は、当業界において通常に用いられる如何なる剤形への製造も可能であり、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、パウダー、スプレーなどに剤形化することができる。
本発明の剤形がペースト、クリーム、またはゲルである場合は、担体成分として動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルク、酸化亜鉛などが用いられていてよい。
本発明の剤形がパウダーまたはスプレーである場合は、担体成分としてラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケート、ポリアミドパウダーなどが用いられていてよく、特にスプレーである場合は、更に、クロロフルオロヒドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルのような推進体を含むことができる。
本発明の剤形が溶液または乳濁液である場合は、担体成分として溶媒、溶解化剤または乳濁化剤、例えば水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3−ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステルなどが用いられていてよい。
本発明の剤形が懸濁液である場合は、担体成分として水、エタノール、またはプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル、またはポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、トラガカントなどが用いられていてよい。
本発明に係る化粧料組成物は、スキン、ローション、クリーム、エッセンス、パック、ファウンデーション、メイクアップ化粧品、サンクリーム、ツーウェイケーキ、ペースパウダー、コンパクト、メーキャップベース、スキンカバー、アイシャドウ、リップスティック、リップグロス、リップフィックス、アイブローペンシルなどの化粧品に適用されていてよい。
本発明の一実施の形態は、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用薬剤学的組成物に関する。
本発明に係る薬剤学的組成物は、経口的に(例えば、服用または吸入)または非経口的に(例えば、注射、経皮吸収、直腸投与)投与されてよく、注射は、例えば、静脈注射、皮下注射、筋肉内注射、または腹腔内注射であってよい。本発明に係る薬剤学的組成物は、投与経路によって、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤(fine subtilae)、粉剤、舌下錠、座薬、軟膏、注射剤、乳濁液剤、懸濁液剤、シロップ剤、噴霧剤などに剤形化していてよい。前記各種の形態の本発明に係る薬剤学的組成物は、各剤形に通常に用いられる薬剤学的に許容できる担体(carrier)を用い、公知技術によって製造されていてよい。薬剤学的に許容できる担体の例は、賦形剤、結合剤、崩壊剤(disintegrating agent)、潤滑剤、防腐剤、抗酸化剤、等張化剤(isotonic agent)、緩衝剤、被膜剤、甘味剤、溶解剤、基剤(base)、分散剤、湿潤剤、懸濁化剤、安定剤、着色剤などを含む。
本発明に係る薬剤学的組成物は、薬剤の形態によって異なるが、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を約0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲で含む。
本発明に係る薬剤学的組成物の具体的な投与量は、治療対象の人を含む哺乳動物の種類、体重、性別、疾患の程度、医者の判断などによって異なっていてよい。好ましくは、経口投与の場合は、体重60kgの治療対象を基準に一日に5μg〜60μgの範囲で投与される。前記総一日投与量は、疾患の程度、医者の判断などによって一度にまたは複数回に分けて投与されていてよい。
本発明の一実施の形態は、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用健康機能食品に関する。
本発明に係る健康機能食品の種類には特に制限がなく、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液剤、エマルジョン、シロップ剤などの経口型製剤の形態であるか、またはキャンデー、お菓子、ガム、アイスクリーム、麺類、パン、飲料などの一般的な食品に添加されていてよい。
本発明に係る健康機能食品は、形態によって通常の方法にて充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、甘味剤、芳香剤、保存剤、界面活性剤、潤滑剤、賦形剤などの食品学的に許容できる担体を適宜用いて製造されていてよい。
前記健康機能食品の製造に際し、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体の含量は、健康機能食品の形態によって異なるが、約0.0001〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の濃度である。
前記健康機能食品の製造に際し、前記化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体の含量は、健康機能食品の形態によって異なるが、約0.0001〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の濃度である。
本発明に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、水に対する溶解度や安定性が改善し、毒性低減効果を奏する。
この結果、本発明に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、優れたビタミンDの供給源として、しわ改善及び老化防止用化粧料組成物、薬剤学的組成物、健康機能食品などに効果的に用いることができる。
さらには、本発明に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体は、生体内で多くの酵素によって活性ビタミンDに転換され、抗酸化、しわ改善、美白などの生理活性を持続的に奏することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明することにする。なお、これらの実施例は単に本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではないことは当業者にとって自明である。
実施例1:mPEG350−S−DHCエステル(Rはメチル基を示し、XはOを示し、nは7.25(平均)であり、mは1である化学式1Aで表される化合物)の製造
実施例1-1:7−デヒドロコレステロールコハク酸(mが1である化学式5で表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール(DHC)6.45g(16.8mmol)をジクロロメタン120mlに溶解し、トリエチルアミン3.39g(33.5mmol)と4−ジメチルアミノピリジン0.82g(6.7mmol)を添加した溶液に、無水コハク酸(mが1である化学式3で表される化合物)3.35g(33.5mmol)を添加し、室温で12時間撹拌した。この反応溶液を3.5%塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した後、エチルアセテートとヘキサン1:2の溶媒でシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製して、標題化合物7.2gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.59(dd, 1H), 5.41(dd, 1H), 4.75(m, 1H), 2.72(dt, 2H), 2.64(dt, 2H), 2.52(d, 1H), 2.39(t, 1H), 2.18-1.85(m, 6H), 1.82-1.50(m, 6H), 1.48-0.93(m, 11H), 0.97(s, 6H), 0.90(d, 3H), 0.89(d, 3H) 0.64(s, 3H)。
実施例1-1:7−デヒドロコレステロールコハク酸(mが1である化学式5で表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール(DHC)6.45g(16.8mmol)をジクロロメタン120mlに溶解し、トリエチルアミン3.39g(33.5mmol)と4−ジメチルアミノピリジン0.82g(6.7mmol)を添加した溶液に、無水コハク酸(mが1である化学式3で表される化合物)3.35g(33.5mmol)を添加し、室温で12時間撹拌した。この反応溶液を3.5%塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した後、エチルアセテートとヘキサン1:2の溶媒でシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製して、標題化合物7.2gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.59(dd, 1H), 5.41(dd, 1H), 4.75(m, 1H), 2.72(dt, 2H), 2.64(dt, 2H), 2.52(d, 1H), 2.39(t, 1H), 2.18-1.85(m, 6H), 1.82-1.50(m, 6H), 1.48-0.93(m, 11H), 0.97(s, 6H), 0.90(d, 3H), 0.89(d, 3H) 0.64(s, 3H)。
実施例1-2:mPEG350−S−DHCエステル(Rはメチル基を示し、XはOを示し、nは7.25(平均)であり、mは1である化学式1Aで表される化合物)の製造
前記実施例1−1で収得した7−デヒドロコレステロールコハク酸(mが1である化学式5で表される化合物)1.1g(2.30mmol)とmPEG350−OH(Rがメチル基を示し、nが7.25(平均)であり、XがOを示す化学式6で表される化合物)0.8g(2.30mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン0.42g(3.44mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド0.88g(4.59mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物1.77gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.59(dd, 1H), 5.40(dd, 1H), 4.74(m, 1H), 4.27(t, 2H), 3.72(t, 2H), 3.67(PEG backbone), 3.57(t, 2H), 3.40(s, 3H), 2.67(dt, 2H), 2.62(dt, 2H), 2.52(d, 1H), 2.38(t, 1H), 2.12-1.89(m, 6H), 1.75-1.53(m, 6H), 1.43-0.95(m, 11H), 0.97(s, 6H), 0.90(d, 3H), 0.88(d, 3H) 0.64(s, 3H)。
実施例2:mPEG2K−S−DHCエステル(Rはメチル基を示し、XはOを示し、nは44.3(平均)であり、mは1である化学式1Aで表される化合物)の製造
前記実施例1−1で収得した7−デヒドロコレステロールコハク酸82.8mg(0.22mmol)、mPEG2K−OH(Rがメチル基を示し、nが44.3(平均)であり、XがOを示す化学式6で表される化合物)452mg(0.22mmol)、ジクロロメタン5ml、4−ジメチルアミノピリジン65.7mg(0.54mmol)、及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド123.8mg(0.65mmol)を用い、前記実施例1−2と同一の製造方法にて標題化合物462mgを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.57(m, 1H), 5.40(m, 1H), 4.72(m, 1H), 4.25(t, 2H), 3.83-3.45(PEG backbone), 3.38(s, 3H), 2.70-2.56(m, 5H), 2.48(dt, 1H), 2.38(dt, 1H), 2.12-1.89(m, 6H), 1.75-1.53(m, 6H), 1.43-0.95(m, 11H), 0.95(s, 6H), 0.88(d, 3H), 0.84(d, 3H) 0.62(s, 3H)。
実施例3:mTrEG−S−DHCエステル(Rはメチル基を示し、XはOを示し、nは3であり、mは1である化学式1Aで表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール0.54g(1.40mmol)とメトキシトリエチレングリコールコハク酸(Rがメチル基を示し、nが3であり、Xが酸素を示し、mは1である化学式7aで表される化合物;mTrEG−succinic acid)0.37g(1.40mmol)をジクロロメタン8mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン0.26g(2.11mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド0.67g(3.51mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物0.69gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.58(dd, 1H), 5.40(dd, 1H), 4.74(m, 1H), 4.28(t, 2H), 3.72(t, 2H), 3.68(m, 6H), 3.59(t, 2H), 3.40(s, 3H), 2.65(m, 4H), 2.52(dd, 1H), 2.39(t, 1H), 2.12-1.89(m, 6H), 1.75-1.53(m, 6H), 1.43-0.95(m, 11H), 0.97(s, 6H), 0.90(d, 3H), 0.88(d, 3H) 0.64(s, 3H)。
実施例4:mPEG350−S−DHCアミド(Rはメチル基を示し、XはNHを示し、nは7.25(平均)であり、mは1である化学式1Aで表される化合物)の製造
前記実施例1−1で収得した7−デヒドロコレステロールコハク酸346.2mg(0.714mmol)とmPEG350−NH2(Rがメチル基を示し、nが7.25(平均)であり、XがNHを示す化学式6で表される化合物;平均分子量350)250mg(0.714mmol)をジクロロメタン6mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン87.3mg(0.714mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド410.8g(2.14mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して標題化合物508mgを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 6.35(s, 1H), 5.57(dd, 1H), 5.39(dd, 1H), 4.72(m, 1H), 3.66(PEG back-bone), 3.47(t, 2H), 3.39(s, 3H), 2.65(dt, 2H), 2.48(d, 1H), 2.37(t, 1H), 2.08-1.89(m, 6H), 1.74-1.50(m, 6H), 1.42-0.96(m, 11H), 0.96(s, 6H), 0.88(d, 3H), 0.87(s, 3H), 0.63(s, 3H)。
実施例5:mPEG2K−P−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、mは1である化学式1Bで表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール0.32g(0.84mmol)とmPEG2K−プロピオン酸(Rがメチル基を示し、nが44.3(平均)であり、mが1である化学式7bで表される化合物;平均分子量2,000)1.68g(0.84mmol)をジクロロメタン100mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン0.154g(1.26mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド0.322g(1.68mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物1.57gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.58(m, 1H), 5.40(m, 1H), 4.74(m, 1H), 3.84-3.47(PEG backbone), 3.39(s, 3H), 2.67(dt, 2H), 2.60(dt, 2H), 2.52(d, 1H), 2.38(t, 1H), 2.12-1.89(m, 6H), 1.75-1.53(m, 6H), 1.43-0.95(m, 11H), 0.96(s, 6H), 0.89(d, 3H), 0.87(d, 3H) 0.63(s, 3H)。
実施例6:mPEG2K−O−A−DHC(Rはメチル基を示し、XはOを示し、nは44.3(平均)であり、Y1はメチル基を示す化学式2Aで表される化合物)の製造
実施例6−1:mPEG2K−NPC(Rがメチル基を示し、XがOを示し、nは44.3(平均)である化学式8で表される化合物)の製造
乾燥したmPEG2K−OH(Rがメチル基を示し、nが44.3(平均)であり、XがOを示す化学式6で表される化合物)30g(14.9mmol)をジクロロメタン120mlに溶解した溶液に、4−ニトロフェニルクロロフォーメート12g(59.7mmol)、ピリジン5.9ml(74.6mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応溶液を1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ150mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物33.5gを得た。
実施例6−2:mPEG2K−Ala−OH(Rがメチル基を示し、XがOを示し、nは44.3(平均)であり、Y1はメチル基を示す化学式10で表される化合物)の製造
前記実施例6−1で収得したmPEG2K−NPC 16g(7.2mmol)をアセトニトリル100ml、蒸留水60mlに溶解した溶液に、H−Ala−OH(Y1がメチル基を示す化学式9で表される化合物)1.9g(21.7mmol)、ジイソプロピルエチルアミン1.5ml(21.7mmol)を加え、室温で8時間撹拌した。反応溶液をジクロロメタン300mlで抽出し、1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ300mlで順次洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物18.8g(36.4mmol)を得た。
実施例6−3:mPEG2K−O−A−DHC(Rはメチル基を示し、XはOを示し、nは44.3(平均)であり、Y1はメチル基を示す化学式2Aで表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール0.2g(0.48mmol)と前記実施例6−2で収得したmPEG2K−Ala−OH 0.10g(0.23mmol)をジクロロメタン100mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン0.14g(1.14mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド0.2g(1.14mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物1.06gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.59(dd, 1H), 5.44(dd, 1H), 5.41(bs, 1H), 4.36(q, 1H), 4.22(t, 2H), 3.83(t, 2H), 3.77-3.52(PEG back-bone), 3.48(t, 2H), 3.39(s, 3H), 2.80(dt, 2H), 2.55(d, 2H), 2.41(d, 2H), 2.19-1.77(m, 6H), 1.74-1.52(m, 6H), 1.43-1.08(m, 11H), 0.96(s, 6H), 0.89(d, 3H), 0.88(d, 3H), 0.63(s, 3H)。
実施例7:mPEG2K−NH−A−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、Y1はメチル基を示し、mは1である化学式2Bで表される化合物)の製造
実施例7−1:mPEG2K−NH−Ala−Fmoc(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、Y1はメチル基を示し、ZbがFmocを示す化学式13で表される化合物)の製造
mPEG2K−NH2(Rはメチル基を示し、nは44.3であり、XがNHを示す化学式6で表される化合物)280mg(0.14mmol)、HOBt 94.6mg(0.70mmol)、ジイソプロピルエチルアミン90.5mg(0.70mmol)をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し10分間撹拌して得た溶液に、Fmoc−Ala−OH(ZbがFmocを示し、Y1がメチル基を示す化学式12で表される化合物)218.0mg(0.70mmol)とPyBOP 364.5mg(0.70mmol)を溶解し10分間撹拌して得た溶液を入れ、室温で5時間撹拌した。反応溶液を1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ150mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物301.1mgを得た。
実施例7-2:mPEG2K−NH−Ala−H(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、Y1はメチル基を示す化学式14で表される化合物)の製造
前記実施例7−1で収得したmPEG2K−NH−Ala−Fmoc 300mg(0.13mmol)をピペリジンが25%含まれているDMF溶液6mlに溶解し、室温で3時間撹拌した。反応溶液をジエチルエーテル100mlに入れ沈殿して、白色固体の標題化合物0.26mgを得た。
実施例7−3:mPEG2K−NH−A−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、Y1はメチル基を示し、mは1である化学式2Bで表される化合物)の製造
前記実施例1−1で収得した7−デヒドロコレステロールコハク酸120mg(0.24mmol)とmPEG2K−NH−Ala−H 250mg(0.12mmol)をジクロロメタン5mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン17.7mg(0.14mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド69.5mg(0.36mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物283mgを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.59(dd, 1H), 5.44(m, 3H), 4.33(q, 1H), 4.23(m, 1H), 3.66(PEG backbone), 3.48(t, 2H), 3.39(s, 3H), 2.72(dt, 2H), 2.64(dt, 2H), 2.52(d, 1H), 2.48(d, 3H), 2.39(t, 1H), 2.18-1.85(m, 6H), 1.82-1.50(m, 6H), 1.48-0.93(m, 11H), 0.97(s, 6H), 0.90(d, 3H), 0.89(d, 3H) 0.64(s, 3H)。
実施例8:mPEG2K−P−Ala−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、mは1であり、Y1はメチル基を示す化学式2Cで表される化合物)の製造
実施例8−1:mPEG2K−P−NHS(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、mは1であり、Lがコハク酸イミドを示す化学式15bで表される化合物)の製造
mPEG−PA(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、mが1である化学式7bで表される化合物)1g(0.476mmol)をジクロロメタン7mlに溶解した溶液に、N−ヒドロキシコハク酸イミド0.27g(2.38mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド0.45g(2.38mmol)、ジメチルアミノピリジン0.18g(1.198mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。反応溶液をジクロロメタン100mlで抽出し、1N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ100mlで順次洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物0.94gを得た。
実施例8−2:mPEG2K−P−Ala−OH(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、mは1であり、Y1はメチル基を示す化学式16で表される化合物)の製造
前記実施例8−1で収得したmPEG2K−P−NHS 450mg(0.21mmol)をジクロロメタン5mlに溶解した溶液を、H−Ala−OH 92.4mg(1.04mmol)とトリエチルアミン115.5mg(1.14mmol)をジクロロメタン2.5mlとジメチルホルムアミド2.5mlに溶解した溶液にゆっくり滴下し、室温で3時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物478mgを得た。
実施例8−3:mPEG2K−P−Ala−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、mは1であり、Y1はメチル基を示す化学式2Cで表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール90.4mg(0.24mmol)と前記実施例8−2で収得したmPEG2K−P−Ala−OH 420mg(0.19mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン35.9mg(0.29mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド93.9mg(0.49mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物457mgを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.59(dd, 1H), 5.44(m, 3H), 4.26(q, 1H), 4.23(m, 1H), 3.66(PEG backbone), 3.39(s, 3H), 2.60(t, 2H), 2.52(d, 1H), 2.39(t, 1H), 2.18-1.85(m, 6H), 1.82-1.50(m, 6H), 1.50(d, 3H), 1.48-0.93(m, 11H), 0.97(s, 6H), 0.90(d, 3H), 0.89(d, 3H) 0.64(s, 3H)。
実施例9:α−mPEG2K−NH−γ−mPEG2K−P−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Dで表される化合物)の製造
実施例9−1:α−mPEG2K−NH−Dab(tBoc)−Fmoc(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、m’は1であり、ZaはtBoc保護基を示し、ZbはFmoc保護基を示す化学式18で表される化合物)の製造
mPEG2K−NH2 400mg(0.20mmol)、HOBt 135.2mg(1.00mmol)、ジイソプロピルエチルアミン129.3mg(1.00mmol)、Fmoc−Dab(tBoc)−OH(m’は1であり、ZaはtBoc保護基を示し、ZbはFmoc保護基を示す化学式17で表される化合物)264.4mg(0.60mmol)とPyBOP 520.6mg(1.00mmol)、DMF 40mlを用い、前記実施例7−1と同一の製造方法にて白色固形の標題化合物473mgを得た。
実施例9−2:α−mPEG2K−NH−Dab−Fmoc(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、m’は1であり、ZbはFmoc保護基を示す化学式19で表される化合物)の製造
前記実施例9−1で収得したα−mPEG2K−NH−Dab(tBoc)−Fmoc 450mg(0.47mmol)をジクロロメタン5mlに溶解した溶液にトリフルオロ酢酸5mlを加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液にジクロロメタン50mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ50mlで洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物428mgを得た。
実施例9−3:α−mPEG2K−NH−γ−mPEG2K−P−Dab−Fmoc(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、mとm’はそれぞれ1であり、ZbがFmoc保護基を示す化学式20で表される化合物)の製造
前記実施例9−2で収得したα−mPEG2K−NH−Dab−Fmoc 420mg(0.18mmol)をジクロロメタン8mlに溶解し、mPEG2K−PA 374.9mg(0.18mmol)、4−ジメチルアミノピリジン33.2mg(0.27mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド69.4mg(0.36mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物750mgを得た。
実施例9−4:α−mPEG2K−NH−γ−mPEG2K−P−Dab−H(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式21で表される化合物)の製造
前記実施例9−3で収得したα−mPEG2K−NH−γ−mPEG2K−P−Dab−Fmoc 700mg(0.16mmol)をピペリジンが25%含まれているDMF溶液14mlに溶解し、室温で3時間撹拌した。反応溶液をジエチルエーテル100mlに入れ沈殿して、白色固体の標題化合物651mgを得た。
実施例9−5:α−mPEG2K−NH−γ−mPEG2K−P−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはNHを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Dで表される化合物)の製造
前記実施例1−1で収得した7−デヒドロコレステロールコハク酸64.2mg(0.13mmol)と前記実施例9−4で収得したα−mPEG2K−NH−γ−mPEG2K−P−Dab−H 550mg(0.13mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン24.3mg(0.20mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド50.8mg(0.26mmol)を用い、実施例7−3と同一の製造方法にて標題化合物587mgを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 5.74(m, 2H), 5.59(d, 1H), 5.44(m, 2H), 4.35(m, 1H), 4.23(m, 3H), 3.84-3.66(PEG back-bone), 3.57(m, 6H), 3.48(t, 2H), 3.39(s, 6H), 2.72(dt, 2H), 2.64(dt, 2H), 2.62(t, 2H), 2.53-2.39(m, 4H), 2.20-1.52(m, 16H), 1.41-1.06(m, 11H), 0.96(s, 6H), 0.89(d, 3H), 0.88(d, 3H), 0.63(s, 3H)。
実施例10:α−mPEG2K−γ−mPEG2K−P−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Eで表される化合物)の製造
実施例10−1:mPEG2K−Dab(tBoc)−OH(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはOを示し、m’は1であり、ZaがtBocを示す化学式23で表される化合物)の製造
前記実施例6−1で収得したmPEG2K−NPC 2g(0.91mmol)をアセトニトリル15ml、蒸留水10mlに溶解した溶液にH−Dab(tBoc)−OH(m’は1であり、ZaはtBocを示す化学式22で表される化合物)0.59g(2.72mmol)、ジイソプロピルエチルアミン0.46ml(2.72mmol)を用い、前記実施例6−2と同一の製造方法にて標題化合物1.67gを得た。
実施例10−2:mPEG2K−Dab−OH(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはOを示し、m’は1である化学式24で表される化合物)の製造
前記実施例10−1で収得したmPEG2K−Dab(tBoc)−OH 1g(0.47mmol)をジクロロメタン10mlに溶解した溶液にトリフルオロ酢酸10ml(0.13mmol)を加え、前記実施例9−2と同一の製造方法にて標題化合物0.76gを得た。
実施例10−3:α−mPEG2K−γ−mPEG2K−P−Dab−OH(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式25bで表される化合物)の製造
前記実施例10−2で収得したmPEG2K−Dab−OH 0.34g(0.16mmol)と実施例8−1で収得したmPEG2K−P−NHS 0.35g(0.16mmol)をジクロロメタン5mlに溶解した溶液にトリエチルアミン87μlを加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液にジクロロメタン100mlを加え、1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ100mlで順次洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物0.54gを得た。
実施例10−4:α−mPEG2K−γ−mPEG2K−P−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは44.3(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Eで表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール38.0mg(0.098mmol)と前記実施例10−3で収得したα−mPEG2K−γ−mPEG2K−P−Dab−OH 0.10g(0.049mmol)をジクロロメタン50mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン6.0mg(0.247mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド95mg(0.494mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物0.48gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 6.85(bs, 1H), 5.74(m, 1H), 5.59(d, 1H), 5.32(d, 1H), 4.35(m, 1H), 4.23(m, 3H), 3.84-3.66(PEG back-bone), 3.49(t, 2H), 3.39(s, 6H), 2.53-2.39(m, 4H), 2.20-1.52(m, 8H), 1.41-1.06(m, 11H), 0.96(s, 6H), 0.89(d, 3H), 0.88(d, 3H), 0.63(s, 3H)。
実施例11:α−mPEG5K−γ−mPEG5K−S−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Fで表される化合物)の製造
実施例11−1:mPEG5K−S−NHS(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、mは1であり、LはNHSを示す化学式15aで表される化合物)の製造
mPEG5K−SA(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、mは1である化学式7aで表される化合物)1.0g(0.20mmol)を用い、N−ヒドロキシコハク酸イミド0.16g(1.4mmol)、ジメチルアミノピリジン73mg(0.6mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド0.27g(1.4mmol)、ジクロロメタン7mlを入れ、前記実施例8−1と同一の製造方法にて白色固形の標題化合物0.93gを得た。
実施例11−2:mPEG5K−Dab(tBoc)−OH(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、m’は1であり、ZaはtBocを示す化学式23で表される化合物)の製造
mPEG5K−NPC 2g(0.384mmol)をアセトニトリル10ml、蒸留水10mlに溶解した溶液にH−Dab(tBoc)−OH 0.17g(0.768mmol)、ジイソプロピルエチルアミン0.2ml(1.15mmol)を加え、前記実施例10−1と同一の製造方法にて標題化合物1.7gを得た。
実施例11−3:mPEG5K−Dab−OH(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、m’は1である化学式24で表される化合物)の製造
前記実施例11−2で収得したmPEG5K−Dab(tBoc)−OH 1.3g(0.254mmol)、トリフルオロ酢酸13ml、ジクロロメタン13mlを用い、実施例9−2と同一の製造方法にて標題化合物1.2gを得た。
実施例11−4:α−mPEG5K−γ−mPEG5K−S−Dab−OH(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式25aで表される化合物)の製造
前記実施例11−3で収得したmPEG5K−Dab−OH 0.79g(0.15mmol)と前記実施例11−1で収得したmPEG5K−S−NHS 0.8g(0.15mmol)をジクロロメタン15mlに溶解した溶液にトリエチルアミン0.1mlを加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液にジクロロメタン50mlを加え、1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ50mlで順次洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理し、ろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をジエチルエーテルで沈殿して、白色固形の標題化合物1.35gを得た。
実施例11−5:α−mPEG5K−γ−mPEG5K−S−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは113.0(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Fで表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール38.0mg(0.098mmol)と前記実施例11−4で収得したα−mPEG5K−γ−mPEG5K−S−Dab−OH 0.5g(0.049mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン6.0mg(0.247mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド95mg(0.494mmol)をゆっくり加えた後、室温で12時間撹拌した。反応溶液を1.0N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮し、真空乾燥して、標題化合物0.49gを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 6.79(bs, 1H), 5.69(m, 1H), 5.53(d, 1H), 5.30(d, 1H), 4.29(m, 1H), 4.17(m, 3H), 3.91-3.50(PEG backbone), 3.45(t, 4H), 3.34(t, 4H), 3.34(s, 6H), 2.55-2.48(m, 8H), 2.1-1.62(m, 14H), 1.42-1.14(m, 11H), 0.95(s, 6H), 0.84(d, 3H), 0.82(d, 3H), 0.59(s, 3H)。
実施例12:α−mPEG350−γ−DHC−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは7.25(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Gで表される化合物)の製造
実施例12−1:mPEG350−NPC(Rがメチル基を示し、XがOを示し、nは7.25(平均)である化学式8で表される化合物)の製造
乾燥したmPEG350−OH(Rがメチル基を示し、nが7.25(平均)であり、XがOを示す化学式6で表される化合物)15g(42.86mmol)をジクロロメタン200mlに溶解した溶液に4−ニトロフェニルクロロフォーメート12.9g(64.29mmol)、ピリジン5.0ml(64.29mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応溶液を1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液のそれぞれ150mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで処理した後にろ過し、減圧濃縮した。生成された混合物をメタノールとジクロロメタンでシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、無色オイル形態の標題化合物18.8gを得た。
実施例12−2:α−mPEG350−Dab(tBoc)−OH(Rがメチル基を示し、XがOを示し、nは7.25(平均)であり、m’は1であり、ZaはtBoc保護基を示す化学式23で表される化合物)の製造
前記実施例12−1で収得したmPEG350−NPC 1.0g(1.94mmol)をアセトニトリル20ml、蒸留水20mlに溶解した溶液にH−Dab(tBoc)−OH 0.64g(2.91mmol)、ジイソプロピルエチルアミン0.50g(3.88mmol)を用い、前記実施例6−2と同一の製造方法にて得た混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、標題化合物0.98gを得た。
実施例12−3:α−mPEG350−Dab(tBoc)−DHC(Rがメチル基を示し、XがOを示し、nは7.25(平均)であり、m’は1であり、ZaがtBoc保護基を示す化学式26で表される化合物)の製造
化学式4で表される7−デヒドロコレステロール582.6mg(0.098mmol)と前記実施例12−2で収得したα−mPEG350−Dab(tBoc)−OH 900mg(1.51mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン208.2mg(1.70mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド435.5mg(2.27mmol)を用い、前記実施例6−3と同一の製造方法にて得た混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、標題化合物1.23gを得た。
実施例12−4:α−mPEG350−Dab−DHC(Rがメチル基を示し、XがOを示し、nは7.25(平均)であり、m’は1である化学式27で表される化合物)の製造
前記実施例12−3で収得したα−mPEG350−Dab(tBoc)−DHC 250mg(0.26mmol)をジクロロメタン2.5mlに溶解した溶液にトリフルオロ酢酸2.5mlを加え、実施例9−2と同一の製造方法にて得た混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、標題化合物194mgを得た。
実施例12−5:α−mPEG350−γ−DHC−Dab−DHC(Rはメチル基を示し、nは7.25(平均)であり、XはOを示し、mとm’はそれぞれ1である化学式2Gで表される化合物)の製造
前記実施例1−1で収得した7−デヒドロコレステロールコハク酸56.3mg(0.12mmol)と前記実施例12−4で収得したα−mPEG350−Dab−DHC 100mg(0.12mmol)をジクロロメタン5mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン21.3mg(0.17mmol)を添加した。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド44.5mg(0.23mmol)を用い、実施例7−3と同一の製造方法にて標題化合物141mgを得た。
1H NMR 400 MHz(CDCl3) δ 6.85(bs, 1H), 5.74(m, 1H), 5.59(d, 2H), 5.44(m, 2H), 4.35(t, 2H), 4.33(m, 2H), 4.22(m, 1H), 3.84-3.66(PEG back-bone), 3.39(s, 3H), 2.72(dt, 2H), 2.64(dt, 2H), 2.53-2.39(m, 6H), 2.23-1.51(m, 14H), 1.41-1.06(m, 22H), 0.97(s, 12H), 0.88(d, 6H), 0.87(d, 6H), 0.63(s, 6H)。
前記実施例1〜12で収得した本発明に係るペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体の化学構造式を下記の表1に表した。
実験例1:溶解度試験
蒸留水100mlに、実施例1及び実施例5の化合物と比較物質としての7−デヒドロコレステロールをそれぞれ100mgずつ入れ、常温で1時間程度撹拌した。溶解しないまで繰り返し続け、溶解しない物質はろ過して、前記化合物の飽和水溶液をそれぞれ調製した。
蒸留水100mlに、実施例1及び実施例5の化合物と比較物質としての7−デヒドロコレステロールをそれぞれ100mgずつ入れ、常温で1時間程度撹拌した。溶解しないまで繰り返し続け、溶解しない物質はろ過して、前記化合物の飽和水溶液をそれぞれ調製した。
次いで、測量した空き容器(A)に飽和水溶液を入れ、測量(B)した後、減圧濃縮し、真空乾燥して測量(C)を行い、下記の数式1にて溶解度を算出した。その結果を下記の表2に表した。
前記表2に見られるように、実施例1及び5で収得したペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体が7−デヒドロコレステロールよりも水に対する溶解度が著しく優れていることを確認した。
実験例2:熱安定性試験
前記実施例1の化合物をジメチルスルホキシドに10mMの濃度で溶解して溶液を調製した。比較物質としての7−デヒドロコレステロールをジメチルスルホキシドとメタノール(9:1)に10mMの濃度で溶解して溶液を調製した。調製した溶液をそれぞれ1.5mlずつ分画して入れて光を遮断し、それぞれ40℃、70℃の恒温に放置し、一定時間後に回収した後、試験溶液をメタノールで希釈して検液濃度を1mMにして、HPLCで分析を行った。その結果を図1及び図2に示した。
HPLCの分析条件は次のとおりである。
分析機器名:Agilent HPLC 1260
カラム:C18(150×4.6mm/5μm)
展開溶媒:アセトニトリル:メタノール=6:4
カラム温度:30℃
分解率(%)=[Ctx/Ct0]×100(%)
Ct0=0時間の実施例1のピーク面積
Ctx=X時間の実施例1のピーク面積
図1及び図2に示されるように、実施例1で収得したペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体が7−デヒドロコレステロールよりも熱に対する安定性に優れていることを確認した。
実験例3:光安定性試験
前記実施例1の化合物をジメチルスルホキシドに10mMの濃度で溶解して溶液を調製した。比較物質としての7−デヒドロコレステロールをジメチルスルホキシドとメタノール(9:1)に10mMの濃度で溶解して溶液を調製した。調製した溶液をプレートウェルに150μl分画し、UV(中波長、315nm、width:12cm)で照射した。一定時間後に回収し、メタノールで希釈して試験溶液を1mMの濃度にして、HPLCで分析を行った。その結果を図3に示した。
HPLCの分析条件は次のとおりである。
分析機器名:Agilent HPLC 1260
カラム:C18(150×4.6mm/5μm)
展開溶媒:アセトニトリル:メタノール=6:4
カラム温度:30℃
分解率(%)=[Ctx/Ct0]×100(%)
Ct0=0時間の実施例1のピーク面積
Ctx=X時間の実施例1のピーク面積
図3に示されるように、実施例1で収得したペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体が7−デヒドロコレステロールよりも光に対する安定性に優れていることを確認した。
Claims (16)
- 下記の化学式Iで表されるペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Gは、−XCOCH2(CH2)mCO−、−XCH2(CH2)mCO−、−XCONHCYCO−、−XCOCYNHCO(CH2)mCH2CO−又は−XCH2(CH2)mCONHCYCO−を示し、
Xは、O、NH又はSを示し、
Yは、水素、C1−C6のアルキル基、(CH2)m’CH2NHCO(CH2)mCH2(OCH2CH2)nOR、(CH2)m’CH2NHCOCH2(CH2)mCO(OCH2CH2)nOR又は(CH2)m’CH2NHCOCH2(CH2)mCO−DHCを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数を示す。 - 下記の化学式1Aで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
mは、1〜3の整数を示す。 - 下記の化学式1Bで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
nは、1〜700の整数を示し、
mは、1〜3の整数を示す。 - 下記の化学式2Aで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。 - 下記の化学式2Bで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
mは、1〜3の整数を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。 - 下記の化学式2Cで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
nは、1〜700の整数を示し、
mは、1〜3の整数を示し、
Y1は、C1−C6のアルキル基を示す。 - 下記の化学式2Dで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数を示す。 - 下記の化学式2Eで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数を示す。 - 下記の化学式2Fで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数を示す。 - 下記の化学式2Gで表される化合物である請求項1に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
前記式中、
Rは、水素又はC1−C6のアルキル基を示し、
Xは、O又はNHを示し、
nは、1〜700の整数を示し、
m及びm’は、それぞれ独立して1〜3の整数を示す。 - nは、3〜200の整数である請求項1〜10の何れか一項に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
- m及びm’は1である請求項1、請求項7〜10の何れか一項に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
- mは1である請求項2、3、5、及び6の何れか一項に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体。
- 請求項1〜10の何れか一項に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用化粧料組成物。
- 請求項1〜10の何れか一項に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用薬剤学的組成物。
- 請求項1〜10の何れか一項に記載のペグ化7−デヒドロコレステロール誘導体を含むしわ改善及び老化防止用健康機能食品。
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