[go: up one dir, main page]

JP2017220586A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2017220586A
JP2017220586A JP2016114566A JP2016114566A JP2017220586A JP 2017220586 A JP2017220586 A JP 2017220586A JP 2016114566 A JP2016114566 A JP 2016114566A JP 2016114566 A JP2016114566 A JP 2016114566A JP 2017220586 A JP2017220586 A JP 2017220586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor
superlattice
base
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016114566A
Other languages
English (en)
Inventor
正和 杉山
Masakazu Sugiyama
正和 杉山
崇子 藤原
Takako Fujiwara
崇子 藤原
博行 十川
Hiroyuki Togawa
博行 十川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
University of Tokyo NUC
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd, University of Tokyo NUC filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2016114566A priority Critical patent/JP2017220586A/ja
Publication of JP2017220586A publication Critical patent/JP2017220586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Abstract

【課題】広範囲に亘る発光波長帯域(スペクトル幅)を有する高い演色性の半導体発光素子を提供すること。
【解決手段】第1の導電型を有する第1の半導体層12と、第1の半導体層上に形成され、互いに組成が異なる複数の超格子層が積層された超格子構造層13と、超格子構造層上に形成され、第1の半導体層及び超格子構造層から応力歪を受ける組成を有してランダムな網目状に区画された複数のベースセグメントを有するベース層14と、ベース層上に形成され、少なくとも1つの量子井戸層及び少なくとも1つの障壁層を含む活性層15と、活性層上に形成され、第1の半導体層とは反対の第2の導電型を有する第2の半導体層17と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子に関する。
半導体発光素子は、通常、成長用基板上に、n型半導体層、活性層及びp型半導体層からなる半導体構造層を成長し、それぞれn型半導体層及びp型半導体層に電圧を印加するn電極及びp電極を形成して作製される。
特許文献1には、基板上に積層され、基板に対する傾斜角が滑らかに変化する部分を含んだ表面を持つ活性層を有する半導体発光素子及びその製造方法が開示されている。また、非特許文献1には、高インジウム組成を有しかつナノ構造(nanostructure)を有するInGaN層上に、他のInGaN層を積層した多重量子井戸構造の活性層を有する発光ダイオードが開示されている。
特許第4984119号公報
Applied Physics Letters 92, 261909 (2008)
半導体発光素子は、電極から素子内に注入された電子と正孔(ホール)とが活性層において再結合することによって発光する。活性層から放出される光の波長(すなわち発光色)は、活性層を構成する半導体材料のバンドギャップによって決まる。例えば、窒化物系半導体を用いた発光素子の場合、その活性層からは青色の光が放出される。
一方、例えば照明用途など、光源に演色性が求められる場合がある。高い演色性を有する光源は自然光に近い光を発する光源である。高い演色性を得るためには、光源から可視域のほぼ全域の波長を有する光が取出されることが好ましい。例えば、演色性の高い光源から取出された光は白色光として観察される。
これに対し、上記特許文献に記載されるように、半導体発光素子を用いて白色光を得る様々な手法が提案されている。例えば異なる組成を有する複数の活性層を積層することで、蛍光体を用いずに発光波長の広帯域化を図る手法が提案されている。
しかし、これらの手法によって発光装置を作製する場合、各発光色の均一化や製造工程の複雑化、発光強度の点で課題があった。その一例としては、半導体層の形成工程及び接合工程の追加、半導体層の結晶性の劣化などが挙げられる。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、広範囲に亘る発光波長帯域(スペクトル幅)を有する高い演色性の半導体発光素子を提供することを目的としている。
本発明による半導体発光素子は、第1の導電型を有する第1の半導体層と、第1の半導体層上に形成され、互いに組成が異なる複数の超格子層が積層された超格子構造層と、超格子構造層上に形成され、第1の半導体層及び超格子構造層から応力歪を受ける組成を有してランダムな網目状に区画された複数のベースセグメントを有するベース層と、ベース層上に形成され、少なくとも1つの量子井戸層及び少なくとも1つの障壁層を含む活性層と、活性層上に形成され、第1の半導体層とは反対の第2の導電型を有する第2の半導体層と、を有することを特徴としている。
(a)は実施例1に係る半導体発光素子の構造を示す断面図であり、(b)は実施例1に係る半導体発光素子におけるベース層の上面を模式的に示す図である。 実施例1に係る半導体発光素子からの放出光のスペクトルを示す図である。 実施例1の変形例に係る半導体発光素子の構造を示す断面図である。 実施例2に係る半導体発光素子の構造を示す断面図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。本明細書においては、同一の構成要素に同一の参照符号を付している。
図1(a)は、実施例1の半導体発光素子10の構造を示す断面図である。半導体発光素子10は、搭載基板11上に半導体構造層SSが形成された構造を有している。本実施例においては、半導体構造層SSは、搭載基板11上に、n型半導体層(第1の半導体層)12、超格子構造層13、ベース層14、活性層15、電子ブロック層16及びp型半導体層(第2の半導体層、第1の半導体層12とは反対の導電型を有する半導体層)17がこの順で順次積層された構造を有する。
本実施例においては、搭載基板11は、例えば半導体構造層SSの成長に用いる成長用基板であり、例えばサファイアからなる。また、半導体構造層SSは、窒化物系半導体からなる。半導体発光素子10は、例えば、サファイア基板のC面を結晶成長面とし、当該C面上に有機金属気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD法)を用いて半導体構造層SSを成長することによって、作製することができる。本実施例においては、半導体構造層SSは、窒化物系半導体からなる。
なお、本実施例においては、半導体発光素子10が搭載基板11としての成長用基板上に半導体構造層SSが形成された構造を有する場合について説明するが、搭載基板11は成長用基板である場合に限定されるものではない。例えば、半導体発光素子10は、成長用基板上に半導体構造層SSを成長した後、半導体構造層SSを他の基板(支持基板)に貼り合わせ、成長用基板を除去した構造を有していてもよい。この場合、当該貼り合わせた他の基板はp型半導体層17上に設けられる。当該貼り合わせ用の基板としては、例えばSi、AlN、Mo、W、CuWなどの放熱性の高い材料を用いることができる。
次に、半導体構造層SSの全体構造について説明する。n型半導体層12は、例えば、n型ドーパント(例えばSi)を含むGaN層からなる。なお、n型半導体層12は、ドーパント濃度の異なる複数のn型半導体層を有していてもよい。また、搭載基板11とn型半導体層12との間にバッファ層が設けられていてもよい。
超格子構造層13は、互いに組成が異なる複数の超格子層(本実施例においては第1及び第2の超格子層S1及びS2のペア)が積層された構造を有する。本実施例においては、超格子層S1及びS2の各々は、n型半導体層12以上の格子定数を有する。
例えば、本実施例においては、超格子構造層13は、GaNの組成を有する第1の超格子層S1とInGaNの組成を有する第2の超格子層S2とが交互に積層された構造を有する。本実施例においては、n型半導体層12上には第1の超格子層S1が形成され、第1の超格子層S1上に第2及び第1の超格子層S2及びS1が交互に積層されている。また、本実施例においては超格子構造層13の最もベース層14側には第1の超格子層S1が形成されている。
ベース層14は、超格子構造層13上に形成され、n型半導体層12及び超格子構造層13から応力歪を受ける組成を有している。本実施例においては、ベース層14は、n型半導体層12及び超格子構造層13よりも小さな格子定数を有する。ベース層14は、例えば、AlN又はAlGaNの組成を有する。また、本実施例においては、ベース層14は超格子構造層13の第1の超格子層S1上に形成されている。
また、ベース層14は、ランダムな網目状に区画された複数のベースセグメントBSを有する。また、ベース層14は、ベース層14の表面に形成され、ベース層14をベースセグメントBS毎に区画する溝(第1の溝)GR1を有する。
ここで、図1(b)を参照して、ベース層14について説明する。図1(b)は、ベース層14の上面を模式的に示す図である。ベース層14は、溝GR1によって区画され、かつランダムな形状及びサイズで形成された多数の微細なベースセグメントBSを有している。図の明確さのため、図1(b)においては、一部のベースセグメントBSにハッチングを施している。
溝GR1は、互いにランダムにかつ異なる長さ及び形状の溝部から構成されている。溝GR1は、ベース層14の表面において網目状(メッシュ状)に張り巡らされるように形成されている。ベースセグメントBSの各々は、この溝GR1によってベース層BL内にランダムに区画形成された部分(セグメント)である。なお、ベースセグメントBSの各々は、略円形や略楕円形、多角形状など、様々な上面形状を有している。
再度図1(a)を参照すると、溝GR1は、例えばV字形状を有し、ライン状の底部BPを有している。本実施例においては、ベースセグメントBSの各々は、溝GR1における底部BPをその端部とする。ベースセグメントBSの各々は、底部BPにおいて他のベースセグメントBSに隣接している。
また、本実施例においては、ベース層14は、ベースセグメントBSの各々に対応する平坦部(第1の平坦部)FL1を有している。ベース層14の表面は、平坦部FL1と溝GR1の内壁面とによって構成されている。平坦部FL1の各々は、溝GR1によってベースセグメントBS毎に区画されている。ベースセグメントBSは、平坦部FL1からなる上面と溝GR1の内壁面からなる側面とを有している。
すなわち、平坦部FL1はベースセグメントBSの各々における上面を構成し、溝GR1の内壁面はベースセグメントBSの側面を構成する。従って、ベースセグメントBSの各々は、傾斜した側面を有し、またその断面において例えば略台形の形状を有している。
なお、図1(b)は、ベース層14及びベースセグメントBSを模式的に例示するに過ぎない。例えば、ベース層BL14は、図1(b)に示すように、上面(ベース層14に垂直な方向)から視たときに直線的な溝GR1によって区画されている必要はなく、曲線的な溝によって区画されていてもよい。また、以下においては、ベース層14が平坦部FL1び溝GR1からなる場合について説明するが、ベース層14の表面形状はこの場合に限定されない。例えば、ベースセグメントBSの上面が曲面形状を有していてもよい。
さらに、ベース層14の表面に完全にベースセグメントBSが区画形成されている必要はない。例えば、溝GR1は、完全な網目形状を有する必要はなく、部分的に途切れていてもよい。ベース層14がランダムな網目状に区画されたベースセグメントBSを有するとは、ベース層14が上記したような溝形状、区画形状、あるいは上面形状を有することをいう。
活性層15は、ベース層14上に形成され、量子井戸層W1及び障壁層B1を有する。本実施例においては、量子井戸層W1はInGaNの組成を有し、障壁層B1はAlxGa1-xN(0≦x≦1)の組成を有する。なお、本実施例においては、超格子構造層13の第2の超格子層S2としてのInGaN層は、活性層15の量子井戸層W1としてのInGaN層よりも小さなIn組成を有する。
また、図1(a)に示すように、本実施例においては、量子井戸層W1及び障壁層B1は、ベース層14のセグメント形状を残存しつつベース層14上に形成されている。すなわち、活性層15は、ベース層14のセグメント形状を維持した上面形状を有する。
より具体的には、量子井戸層W1は、ベース層14の溝GR1に対応する溝(第2の溝)GR2を有する。また、量子井戸層W1は、ベース層14の平坦部FL1の各々に対応する平坦部(第2の平坦部)FL2を有する。また、障壁層B1は、量子井戸層W1の溝GR2に対応する溝(第3の溝)GR3と、量子井戸層W1の平坦部FL2の各々に対応する平坦部(第3の平坦部)FL3とを有する。
電子ブロック層16は、活性層15上、本実施例においては障壁層B1上に形成されている。本実施例においては、電子ブロック層16は、活性層15の障壁層B1よりも大きなバンドギャップを有する。電子ブロック層16は、例えばAlGaNの組成を有する。p型半導体層17は、電子ブロック層16上に形成され、p型ドーパント(例えばMg又はZn)を有する。本実施例においては、p型半導体層17は、GaNの組成を有する。なお、電子ブロック層16はp型ドーパントを有していてもよい。
次に、ベース層14及び活性層15(量子井戸層W1)について説明する。まず、ベース層14におけるベースセグメントBSは、ベース層14としてのAlGaN層又はAlN層を、比較的低温でn型半導体層12及び超格子構造層13上に成長することで形成することができる。本実施例においては、ベース層14は、n型半導体層12及び超格子構造層13から伸張歪を受ける組成を有する。
具体的には、例えば、ベース層14は、n型半導体層12及び超格子構造層13よりも小さな格子定数を有する。本実施例においては、ベース層14は、超格子構造層13に接している。従って、ベース層14は、成長時において、n型半導体層12及び超格子構造層13から伸張歪を受ける。従って、ベース層14の成長時にはベース層14内に引張応力が生ずる。
従って、例えばベース層14としてのAlN層の成長開始時又は成長途中でAlN層に溝が生じ、これ以降は、AlN層は3次元的に成長する。すなわち、AlN層は3次元的に成長し、複数の微細な凹凸が形成される。この溝の形成開始点が溝GR1の底部BPとなる。また、AlN層の表面に無数の溝が互いに結合しながら形成され(溝GR1)、これによってAlN層の表面が粒状の複数のセグメントに区画されていく。このようにしてベースセグメントBSを有するベース層14を形成することができる。
このベース層14上に量子井戸層W1としてのInGaN層を形成すると、量子井戸層W1は歪み量子井戸層として形成される。また、量子井戸層W1内におけるInの含有量に分布が生ずる。すなわち、量子井戸層W1のうち、例えば平坦部FL1上の領域と溝GR1上の領域とでIn組成が異なるように形成される。また、ベースセグメントBSの上面上と側面上とでは量子井戸層W1の層厚が異なる。従って、量子井戸層W1の層内においてはバンドギャップが一定ではない。従って、微細な島状の凹凸を有する活性層15からは、様々な色の光が放出されることとなる。
また、ベース層14としてのAlN層上に量子井戸層W1としてのInGaN層を形成する場合、InGaN層はAlN層によって圧縮歪を受ける。InGaN層が圧縮歪を受けると、InGaN層内にInが取り込まれ易くなる。これによって、InGaN層におけるバンドギャップ、すなわち量子準位間のエネルギーは小さくなる。本実施例においては、量子井戸層W1からは、より長波長側の発光波長を有する光が放出される。
次に、超格子構造層13について説明する。本願の発明者らは、超格子構造層13上にベース層14を成長することで、活性層15からの放出光のスペクトルの調節を行うことができることを見出した。具体的には、超格子構造層13によって、ベース層14におけるベースセグメントBSのサイズを調節することができる。
ベースセグメントBSのサイズは、ベース層14が成長時に受ける応力歪(本実施例においては伸張歪)の大きさによって異なる。超格子構造層13は、n型半導体層12がベース層14に与える応力歪の大きさを調節する歪調節層として機能する。
例えば、本実施例においては、超格子構造層13は、n型半導体層12と同一の格子定数を有する第1の超格子層S1(GaN層)と、n型半導体層12よりも大きな格子定数を有する第2の超格子層S2(InGaN層)とを有する。また、ベース層14は、n型半導体層12及び超格子構造層13よりも小さな格子定数を有する。従って、n型半導体層12とベース層14との間に超格子構造層13を設けることで、ベース層14は、超格子構造層13を設けない場合とは異なる大きさの伸張歪を受ける。
本実施例においては、超格子構造層13を設けることで、ベース層14のセグメントBSのサイズが小さくなる。これによってベース層14がより微細化され、上記した量子井戸層W1内における層厚やIn量の分布が大きくなる。従って、活性層15からの放出光のスペクトルが広帯域化し、半値幅が拡大する。また、本実施例においては、ベース層14の微細化に伴って量子井戸層W1のIn量が増加する。従って、活性層15からは、長波長化されかつ広帯域化されたスペクトルの光が放出される。
なお、本実施例においては、超格子構造層13を設けることで電子ブロック層16(AlGaN層)のAl組成が増加していることが確認された。電子ブロック層16のAl組成が増加することによって、量子井戸層W1における量子準位間のエネルギーのばらつきが増大し、スペクトルの長波長化が生ずると考えられる。
また、本実施例においては、超格子構造層13はベース層14に接して形成されている。超格子構造層13の直上にベース層14を成長することで、超格子構造層13によるスペクトル制御を効率的に行うことができる。従って、超格子構造層13はベース層14に接して形成されていることが好ましい。なお、本実施例においては、ベース層14は超格子構造層13の超格子層S1に接して形成されている。
また、本願の発明者らは、超格子構造層13における超格子層S1及びS2の層数(すなわち超格子層S1及びS2のペア数)を調節することで、スペクトルの調整を行うことができることを確認した。本実施例においては、超格子層S1及びS2の層数が増加するほどスペクトルの半値幅が拡大し、また、スペクトルのピークが長波長化する。
図2は、半導体発光素子10の発光スペクトルを示す図である。図の横軸は波長を、縦軸は規格化された出力を示す。なお、発明者らは、比較例として超格子構造層13を有しない点を除いては半導体発光素子10と同様の構成を有する半導体発光素子100を作製して両者のスペクトルの比較を行った。また、半導体発光素子10として、それぞれ超格子構造層13が5層、10層及び15層の超格子層S1及びS2を有する場合の3つの半導体発光素子10−1、10−2及び10−3を作製した。
まず、図2に示すように、超格子構造層13を有する本実施例の3つの半導体発光素子10−1、10−2及び10−3は、比較例の半導体発光素子100に比べて、長波長化かつ広帯域化されたスペクトル特性を有することが分かる。次に、超格子構造層13における超格子層S1及びS2の層数を増加することで、スペクトルが長波長化かつ広帯域化することがわかる。なお、半導体発光素子10−1におけるスペクトルのピークは約480nm、半値幅は約93nmであった。半導体発光素子10−2におけるスペクトルのピークは約528nm、半値幅は約117nmであった。また、半導体発光素子10−3におけるスペクトルのピークは約570nm、半値幅は約131nmであった。
なお、本実施例においては、超格子構造層13がGaNの組成を有する第1の超格子層S1及びInGaNの組成を有する第2の超格子層S2からなる場合について説明した。しかし、超格子構造層13の構成はこれに限定されない。超格子構造層13は、互いに組成が異なる複数の超格子層が積層された構造を有していればよい。例えば、超格子構造層13は、第1の超格子層S1がInyGa1-yN(0≦y≦1)の組成を有し、第2の超格子層S2がInzGa1-zN(0≦z≦1、y≠z)の組成を有していてもよい。例えば、超格子構造層13は、In0.01Ga0.99Nの組成の第1の超格子層S1と、In0.05Ga0.95Nの組成を有する第2の超格子層S2とから構成されていてもよい。
また、超格子層S1及びS2の層数、各層の層厚などは適宜調節することができる。例えば、本実施例においては、超格子層S1及びS2をそれぞれ2nmの層厚で形成した。しかし、超格子構造層13の層構成、各層の層厚やその関係などはこれに限定されない。
また、本実施例においては、活性層15とp型半導体層17との間に電子ブロック層16が設けられる場合について説明したが、電子ブロック層16は設けられる必要はない。すなわち活性層15上にp型半導体層17が形成されていてもよい。
上記したように、本実施例においては、n型半導体層12上に超格子構造層13が、超格子構造層13上にベース層14が、ベース層14上に微細構造の活性層15が形成されている。従って、蛍光体などを用いることなく単純な構成で、広範囲に亘る発光波長帯域(スペクトル幅)を有する高い演色性の半導体発光素子10を提供することができる。
[変形例]
図3は、実施例1の変形例に係る半導体発光素子10Aの構造を示す断面図である。半導体発光素子10Aは、活性層15Aの構成を除いては半導体発光素子10と同様の構成を有する。本変形例においては、活性層15Aは、2つの量子井戸層W1及び障壁層B1からなる多重量子井戸構造を有する。活性層15Aは、ベース層14上に2つの量子井戸層W1及び障壁層B1が交互に積層された構造を有する。
半導体発光素子10においては活性層15が1つの量子井戸層W1及び障壁層B1からなる場合について説明した。しかし、発光効率の向上を考慮すると、半導体発光素子10Aのように、活性層15Aが複数の量子井戸層W1及び障壁層B1を有していてもよい。例えば、量子井戸層W1の各々はInGaNの組成を有する。また、障壁層B1の各々は、AlxGa1-xN(0≦x≦1)の組成を有する。
本実施例及び変形例に示すように、活性層15又は15Aは、少なくとも1つの量子井戸層W1及び障壁層B1を有する。従って、単純な構成で高演色かつ高出力な半導体発光素子10及び10Aを得ることができる。
図4は、実施例2に係る半導体発光素子20の構造を示す断面図である。半導体発光素子20は、発光層21をさらに有する点を除いては、半導体発光素子10と同様の構成を有している。本実施例においては、半導体発光素子20は、活性層15とp型半導体層17(電子ブロック層16)との間に、量子井戸層W2及び障壁層B2からなる量子井戸構造の発光層21を有する。
本実施例においては、実施例1における活性層(以下、第1の活性層と称する場合がある)15よりもp型半導体層17側に、発光層(第2の活性層)21が設けられている。例えば、図4に示すように、発光層21は、活性層15の障壁層B1上に、2つの量子井戸層W2と3つの障壁層B2が交互に積層された構造を有する。量子井戸層W2は、例えば、InGaNの組成を有する。また、発光層21の障壁層B2は、活性層15の障壁層B1とは異なる組成、例えば、GaNの組成を有する。また、量子井戸層W2は、その各々が一様に平坦な層構造を有する。
発光層21は、活性層15よりも短波長側に発光スペクトルを有する。半導体発光素子20は、第1の活性層15からの長波長側の発光スペクトルに第2の活性層21からの短波長側の発光スペクトルが付加されたスペクトル特性を示す。従って、高演色な半導体発光素子20を得ることができる。本実施例は、例えば半導体発光素子10に対して短波長側の発光強度を得たい場合に有効な構成である。
なお、本実施例においては、第1の導電型がn型の導電型であり、第2の導電型がp型である場合について説明したが、第1の導電型がp型であり、第2の導電型がn型であってもよい。また、実施例1及び2は互いに組み合わせることができる。
10、10A、20 半導体発光素子
12 n型半導体層(第1の半導体層)
13 超格子構造層
S1、S2 超格子層
14 ベース層
15 活性層(第1の活性層)
17 p型半導体層(第2の半導体層)
21 発光層(第2の活性層)

Claims (5)

  1. 第1の導電型を有する第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に形成され、互いに組成が異なる複数の超格子層が積層された超格子構造層と、
    前記超格子構造層上に形成され、前記第1の半導体層及び前記超格子構造層から応力歪を受ける組成を有してランダムな網目状に区画された複数のベースセグメントを有するベース層と、
    前記ベース層上に形成され、少なくとも1つの量子井戸層及び少なくとも1つの障壁層を含む活性層と、
    前記活性層上に形成され、前記第1の半導体層とは反対の第2の導電型を有する第2の半導体層と、を有することを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記超格子構造層は前記ベース層に接して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記複数の超格子層の各々は、前記第1の半導体層以上の格子定数を有し、
    前記ベース層は、前記第1の半導体層及び前記超格子構造層よりも小さな格子定数を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第1及び第2の半導体層はGaNの組成を有し、
    前記超格子構造層は、GaNの組成を有する第1の超格子層とInGaNの組成を有する第2の超格子層とが交互に積層された構造を有し、
    前記ベース層は、AlN又はAlGaNの組成を有し、
    前記少なくとも1つの量子井戸層は、InGaNの組成を有することを特徴とする請求項3に記載の半導体発光素子。
  5. 前記活性層と前記第2の半導体層との間に、前記活性層よりも短波長側に発光スペクトルを有する発光層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
JP2016114566A 2016-06-08 2016-06-08 半導体発光素子 Pending JP2017220586A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016114566A JP2017220586A (ja) 2016-06-08 2016-06-08 半導体発光素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016114566A JP2017220586A (ja) 2016-06-08 2016-06-08 半導体発光素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017220586A true JP2017220586A (ja) 2017-12-14

Family

ID=60656250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016114566A Pending JP2017220586A (ja) 2016-06-08 2016-06-08 半導体発光素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017220586A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022041230A1 (zh) * 2020-08-31 2022-03-03 厦门市三安光电科技有限公司 一种微发光二极管
CN115050866A (zh) * 2022-08-16 2022-09-13 江苏第三代半导体研究院有限公司 极化可控的量子点Micro-LED同质外延结构及其制备方法

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11251684A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子
JP2004179493A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Rohm Co Ltd 半導体発光素子
JP2008053608A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Stanley Electric Co Ltd 窒化物半導体結晶ないしそれを用いた発光素子及びその製造方法
JP2009124149A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Advanced Optoelectronic Technology Inc Iii族元素窒化物半導体発光デバイス及びその作成方法
JP2009123718A (ja) * 2007-01-16 2009-06-04 Showa Denko Kk Iii族窒化物化合物半導体素子及びその製造方法、iii族窒化物化合物半導体発光素子及びその製造方法、並びにランプ
JP2009530803A (ja) * 2006-03-13 2009-08-27 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ スィヤンティフィック(セーエヌエルエス) モノリシック白色発光ダイオード
US20110133156A1 (en) * 2009-12-07 2011-06-09 Jong Hak Won Light emitting device and light emitting device package including the same
JP2014042023A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Lg Innotek Co Ltd 発光素子、発光素子パッケージ、及び照明システム
WO2014181558A1 (ja) * 2013-05-09 2014-11-13 国立大学法人東京大学 発光ダイオード素子およびその製造方法
JP2016513878A (ja) * 2013-03-14 2016-05-16 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク モノリシック発光デバイス
JP2016092286A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子
JP2016092284A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子
JP2016092287A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子
JP2016092285A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11251684A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子
JP2004179493A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Rohm Co Ltd 半導体発光素子
JP2009530803A (ja) * 2006-03-13 2009-08-27 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ スィヤンティフィック(セーエヌエルエス) モノリシック白色発光ダイオード
JP2008053608A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Stanley Electric Co Ltd 窒化物半導体結晶ないしそれを用いた発光素子及びその製造方法
JP2009123718A (ja) * 2007-01-16 2009-06-04 Showa Denko Kk Iii族窒化物化合物半導体素子及びその製造方法、iii族窒化物化合物半導体発光素子及びその製造方法、並びにランプ
JP2009124149A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Advanced Optoelectronic Technology Inc Iii族元素窒化物半導体発光デバイス及びその作成方法
US20110133156A1 (en) * 2009-12-07 2011-06-09 Jong Hak Won Light emitting device and light emitting device package including the same
JP2014042023A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Lg Innotek Co Ltd 発光素子、発光素子パッケージ、及び照明システム
JP2016513878A (ja) * 2013-03-14 2016-05-16 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク モノリシック発光デバイス
WO2014181558A1 (ja) * 2013-05-09 2014-11-13 国立大学法人東京大学 発光ダイオード素子およびその製造方法
JP2016092286A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子
JP2016092284A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子
JP2016092287A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子
JP2016092285A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 スタンレー電気株式会社 半導体発光素子

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022041230A1 (zh) * 2020-08-31 2022-03-03 厦门市三安光电科技有限公司 一种微发光二极管
JP2023536678A (ja) * 2020-08-31 2023-08-29 廈門市三安光電科技有限公司 マイクロ発光ダイオード
JP7530998B2 (ja) 2020-08-31 2024-08-08 湖北三安光電有限公司 マイクロ発光ダイオード
CN115050866A (zh) * 2022-08-16 2022-09-13 江苏第三代半导体研究院有限公司 极化可控的量子点Micro-LED同质外延结构及其制备方法
CN115050866B (zh) * 2022-08-16 2022-11-08 江苏第三代半导体研究院有限公司 极化可控的量子点Micro-LED同质外延结构及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6433246B2 (ja) 半導体発光素子
JP6605213B2 (ja) 半導体発光素子
JP6457784B2 (ja) 半導体発光素子
JP6433248B2 (ja) 半導体発光素子
JP6433247B2 (ja) 半導体発光素子
WO2016152772A1 (ja) 半導体発光素子及びその製造方法
JP2017220586A (ja) 半導体発光素子
JP6885675B2 (ja) 半導体発光素子
JP6605214B2 (ja) 半導体発光素子
JP2016178267A (ja) 半導体発光素子
JP6552234B2 (ja) 半導体発光素子
JP2017126684A (ja) 半導体発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20160622

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200512

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201110