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JP2017216314A - ボンディング装置、ボンディング方法及びプログラム - Google Patents

ボンディング装置、ボンディング方法及びプログラム Download PDF

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JP2017216314A JP2016108103A JP2016108103A JP2017216314A JP 2017216314 A JP2017216314 A JP 2017216314A JP 2016108103 A JP2016108103 A JP 2016108103A JP 2016108103 A JP2016108103 A JP 2016108103A JP 2017216314 A JP2017216314 A JP 2017216314A
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Yasumoto TOGASHI
泰元 富樫
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Abstract

【課題】従来の荷重センサを用いてフリーエアーボールの異常潰れを検出する構成よりも、精度よくフリーエアーボールの異常潰れを検出できるボンディング装置、異常潰れ判定方法及び異常潰れを判定するプログラムを提供する。【解決手段】ワイヤボンディング装置1は、所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子32を有する超音波ホーン31と、超音波ホーン31の先端部に保持されて超音波振動が印加され、フリーエアーボールBを押し潰して電極101、201にボンディングするキャピラリ33と、キャピラリ33がフリーエアーボールBを押し潰す際に駆動電圧の値及び駆動電圧に対する駆動電流の値に基づいて、フリーエアーボールBの潰れ状態を判定する判定手段53とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ボンディング装置、ボンディング方法及びプログラムに関する。
半導体装置の製造工程において、半導体チップの電極であるパッドとリードフレームの電極であるリードとの間を金属細線であるワイヤで接続するワイヤボンディング装置が多く用いられている。ワイヤボンディング装置は、駆動モータにより上下方向に揺動駆動されるボンディングアームと、ボンディングアームに取り付けられた超音波ホーンと、超音波ホーンの先端に取り付けられたキャピラリと、超音波ホーンに取り付けられた振動子とを備え、ボンディングアームを回転駆動させてキャピラリをパッドまたはリードに対して接離方向に移動させ、キャピラリ先端に形成されたフリーエアーボールをパッドに、ワイヤをリードに押しつけて圧着すると共に、振動子によって超音波ホーンを共振させ、キャピラリ先端に超音波振動を付与してボンディングを行うことが多い。
ワイヤボンディング装置によってボンディングを行う場合、キャピラリに挿通されたワイヤの先端に形成されたフリーエアーボールはある速度をもってパッドに衝突した後に一定荷重でパッドに押圧されてパッドに圧着されて圧着ボールとなるが、衝突の影響で後の一定荷重での押圧期間においてもワイヤとキャピラリとが押し付け方向に振動し、この振動により押圧荷重が変動して圧着ボールの形状や圧着ボール径等がバラツキ、ボンディング不良を生じる場合がある。
そこで、ボンディングの際に荷重センサによってボンディングツールに加わるボンディング対象に接離方向の荷重を連続的に検出し、検出した荷重の最大値を衝撃荷重とし、衝撃荷重に基づいてボンディング良否の判定を行うことで圧着ボールの形状や圧着ボール径のバラツキによるフリーエアーボールの異常潰れを検出する方法が提案されている(引用文献1参照)
特開2010−27699号公報
しかし、特許文献1の方法では、荷重センサが検出する荷重によって検出された荷重量によりフリーエアーボールの異常潰れを検出しているが、異常潰れ発生時にボンディングツールに加わる荷重量が正常時と大きく変わらない場合には異常潰れが検出できないという問題がある。さらに、荷重センサは、荷重により生じた歪量により荷重を検出しており、ボンディングツールと離れたフランジに設けられていることからも、荷重変動に対する応答性が悪いという問題がある。
また、特許文献1の方法では、フリーエアーボールが電極に接触した際の衝撃荷重に基づいてフリーエアーボールの異常潰れを検出しているため、フリーエアーボールが電極に接触した後に異常潰れが発生した場合には、異常潰れを検出できないという問題があった。
そのため、本発明は、従来の荷重センサを用いてフリーエアーボールの異常潰れを検出する構成よりも、精度よくフリーエアーボールの異常潰れを検出できるボンディング装置、異常潰れ判定方法及び異常潰れを判定するプログラムを提供することを目的とする。
[1]先端にフリーエアーボールが形成されたワイヤをボンディングステージ上に載置されたチップ又は基板の電極に接合するワイヤボンディング装置であって、所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子を有する超音波ホーンと、超音波ホーンの先端部で保持されて超音波振動が印加され、フリーエアーボールを押し潰して電極に接合するキャピラリと、キャピラリがフリーエアーボールを押し潰す際に駆動電圧の値及び駆動電圧に対する駆動電流の値に基づいて、フリーエアーボールの潰れ状態を判定する判定手段とを備える、ボンディング装置。
[2]駆動電圧と駆動電流との位相差を算出する算出手段をさらに備え、判定手段は、位相差に基づいて、フリーエアーボールの潰れ状態を判定する[1]に記載のボンディング装置。
[3]駆動電圧と駆動電流との位相差及び位相差の標準偏差を算出する算出手段をさらに備え、前記判定手段は、前記標準偏差に基づいて、フリーエアーボールの潰れ状態を判定する、[1]に記載のボンディング装置。
[4]所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子を有する超音波ホーンと、超音波ホーンの先端部で保持されて超音波振動が印加され、ワイヤの先端に形成されたフリーエアーボールを押し潰してボンディングステージ上に載置されたチップ又は基板の電極に接合するキャピラリとを備え、フリーエアーボールが形成されたワイヤを電極に接合するワイヤボンディング装置を用いたワイヤボンディング方法であって、キャピラリによってフリーエアーボールを押し潰し、ワイヤを電極に接合する工程と、ワイヤを電極に接合する際に振動子に印加される駆動電圧及び駆動電圧に対する駆動電流を計測し、駆動電圧及び駆動電流に基づいて、フリーエアーボールの潰れ状態を判定する工程とを備える、ボンディング方法。
[5]駆動電圧と駆動電流との位相差、及び位相差の標準偏差を算出する工程を更に備え、判定する工程は、標準偏差に基づいてフリーエアーボールの潰れ状態を判定する、[4]に記載のボンディング方法。
[6]コンピュータを、所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子を有する超音波ホーンと、超音波ホーンの先端部で保持されて超音波振動が印加され、ワイヤの先端に形成されたフリーエアーボールを押し潰してボンディングステージ上に載置されたチップ又は基板の電極にボンディングするキャピラリと、前記超音波ホーンを高さ方向に駆動させる駆動モータとを備え、フリーエアーボールが形成されたワイヤを電極にボンディングするワイヤボンディング装置を制御する制御部として機能させるプログラムであって、制御部は、駆動モータを駆動させてキャピラリによってフリーエアーボールを押し潰し、ワイヤを電極にボンディングする駆動手段と、ワイヤをチップに接合する際に振動子に印加される駆動電圧及び駆動電圧に対する駆動電流を計測し、駆動電圧及び駆動電流に基づいて、フリーエアーボールの潰れ状態を判定する判定手段とを含む、プログラム。
[7]駆動電圧と駆動電流との位相差、及び位相差の標準偏差を算出する算出手段を更に備え、判定手段は、標準偏差に基づいてフリーエアーボールの潰れ状態を判定する、[6]に記載のプログラム。
本発明によれば、従来の荷重センサを用いてフリーエアーボールの異常潰れを検出する構成よりも、精度よくフリーエアーボールの異常潰れを検出できる
図1は、本発明の実施の形態におけるワイヤボンディング装置の要部を示す構成図及びブロック図である。 図2は、超音波ホーンの構造を示す上面図である。 図3は、ボンディングステージ上の基板及びチップをウインドクランパで固定した状態を上面から示す模式図である。 図4は、ワイヤボンディング装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、駆動電圧の値を示すグラフであり、(a)は、異常潰れが発生していない場合(正常時)の値、(b)は、異常潰れが発生した場合(異常時)の値である。 図6は、駆動電流の値を示す図であり、(a)は、正常時の値、(b)は、異常時の値である。 図7は、駆動電圧と駆動電流との位相差を示すグラフであり、(a)は、正常時の位相差、(b)は、異常時の位相差である。 図8は、駆動電圧の周波数の変動を示す図であり、(a)は、正常時の値、(b)は、異常時の値である。 図9は、振動子のインピーダンスの変動を示す図であり、(a)は、正常時の値、(b)は、異常時の値である。 図10は、ボンディング後のチップ電極を上面視した模式図であり、(a)は、正常時、(b)は、異常時を示している。 図11は、図10に示すチップ電極の断面図であり、(a)は、正常時を示すA−A線断面図であり、(b)は、異常時を示すB−B線断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、ワイヤボンディング装置の要部を示す構成図及びブロック図である。図2は、超音波ホーンの構造を示す上面図である。
ワイヤボンディング装置1は、XY方向に移動可能に設けられたXYテーブル21と、XYテーブル21上に配置された駆動モータ22と、駆動モータ22の駆動によりZ軸方向に移動するボンディングアーム30と、ボンディングアーム30に固定保持される超音波ホーン31と、ボンディング対象であるチップ100や基板200を吸着固定するボンディングステージ41と、ワイヤWとの間でスパークを発生させてワイヤWの先端にフリーエアーボールBを形成する電気トーチ23と、ボンディングステージ41上に設けられ、基板200を上面から固定するウインドクランパ42とを備える。ワイヤボンディング装置1は、ボンディングステージ41上に載置されたチップ100又は基板200に先端にフリーエアーボールBが形成されたワイヤWを接合する装置である。なお、基板200には、リードフレーム、プリント基板、シリコン基板等を含む。
さらに、ワイヤボンディング装置1は、CPU等で構成されたコンピュータ等であって、プログラムにしたがって装置の各部を制御する制御部50と、ハードディスクやメモリで構成され、プログラムや各種装置データ等が記憶される記憶部61と、後述する振動子32に印加される駆動電圧及び駆動電流等を測定する測定部62と、装置の各部に電力を供給する電源63とを備える。
ボンディングアーム30は、駆動モータ22の回転軸Oに回転自在に取り付けられ、駆動モータ22の駆動によりZ方向(上下方向)に移動する。ボンディングアーム30の回転軸Oはボンディングステージ41の上に吸着された基板200の表面、又は基板200に実装されたチップ100の表面と同一面上にある。
超音波ホーン31は、図2に示すように、複数枚の圧電素子を重ね合わせた振動子32、キャピラリ33を保持する貫通穴35、及び超音波ホーン31の中間部から側方に突出するフランジ34を備える。超音波ホーン31は、フランジ34によってボンディングアーム30の先端部のフランジ取付面301にボルト302によって固定される。振動子32は、超音波ホーン31の中間部に設けられ、超音波ホーン31の側壁に囲まれた領域に格納されている。
振動子32は、電源63から所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動し、キャピラリ33に超音波振動を印加する。キャピラリ33は、振動子32から印加された超音波振動をフリーエアーボールBに伝達するとともに、駆動モータ22の駆動によるボンディングアーム30及び超音波ホーン31の下降動作にしたがってフリーエアーボールBをチップ100に荷重をかける。キャピラリ33は、荷重及び超音波によってフリーエアーボールBをチップ電極に接合する。振動子32に印加される駆動電圧は、例えば±30Vの範囲であり、その周波数は、例えば50kHz〜160kHzの範囲である。
制御部50は、駆動モータ22及びXYテーブル21の駆動を制御する駆動手段51と、測定部62から駆動電圧の電圧値及び駆動電流の電圧値を取得し、電圧値と電流値とから駆動電圧と駆動電流との位相差及び位相差の標準偏差を算出する算出手段52と、算出手段52が算出した標準偏差に基づいて、フリーエアーボールBの異常潰れが発生したか否かを判定する判定手段53とを有する。判定手段53の詳細については、後述する。なお、駆動手段51、算出手段52及び判定手段53は、ハードウェアにより各機能を実行するものであってもよい。
超音波ホーン31は、駆動電圧の周波数に基づいて振動子32によって当該超音波ホーン31の長手方向に沿ったY方向に超音波振動をする。超音波ホーン31の超音波振動は、縦振動であり、縦振動とは、振動の伝わる方向と振幅の方向が同一方向の振動をいう。
図3は、ボンディングステージ41上の基板200及びチップ100をウインドクランパ42で固定した状態を上面から示す模式図であり、ワイヤWを接合した後のチップ100及び基板200を示している。ウインドクランパ42は、チップ電極101と基板電極201とをワイヤWで接続する際に、基板200に実装されたチップ100上面を開口421によって露出させるように、1つまたは複数のチップ100が実装された基板200をボンディングステージ41に押さえつけて固定する。ワイヤボンディング装置1は、開口421によって露出されたチップ電極101と、基板電極201とを接続する。
ワイヤWは、一方がフリーエアーボールBを接合した第1の接合部W1によってチップ電極101に接合され、他方がフリーエアーボールBを形成せずにキャピラリ33でワイヤWを接合した第2の接合部W2に接合されて、それぞれの電極101、201間を接続している。なお、フリーエアーボールBを基板電極201に接合する、いわゆる逆ボンディングによりチップ電極101と基板電極201とをワイヤWで接続してもよい。
(ボンディング装置の動作)
次に、本発明のワイヤボンディング装置1の動作について詳細に説明する。図4は、ワイヤボンディング装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
ワイヤボンディング装置1は、図示しない基板搬送装置によりチップ100が実装された基板200がボンディングエリアに到達すると、ウインドクランパ42により基板200及びチップ100をボンディングステージ41に固定してチップ電極101と基板電極201とをワイヤWで接続するワイヤボンディングを開始する。
ワイヤボンディングを開始すると、ワイヤボンディング装置1は、図示しないワイヤスプールからワイヤWを繰り出し、電気トーチ23とワイヤWとの間でスパークを発生させてワイヤWの先端にフリーエアーボールBを形成する(ステップS1)。
ワイヤWの先端にフリーエアーボールBを形成すると、制御部50の駆動手段51は、駆動モータ22を駆動させて超音波ホーン31及びキャピラリ33をZ方向に下降させ、フリーエアーボールBをチップ電極101に接触させる(ステップS2)。
フリーエアーボールBをチップ電極101に接触させると、制御部50は、電源63を制御して振動子32に所定の周波数を有する駆動電圧を印加し、駆動電圧によって超音波ホーン31を超音波振動させる。これと同時に、駆動手段51は、キャピラリ33を更に下降させてチップ電極101に荷重をかけ、超音波及び荷重によりフリーエアーボールBをチップ電極101に接合する(ステップS3)。
さらに、制御部50の算出手段52は、フリーエアーボールBを接合する期間内において駆動電圧の電圧値及び駆動電流の電流値を測定部62から取得し、取得した電圧値及び電流値を記憶部61に記憶する。チップ電極101への接合が終了した後、算出手段52は、フリーエアーボールBを接合する期間内において電圧値と電流値との位相差を演算し、位相差の標準偏差を算出する(ステップS4)。
制御部50の判定手段53は、算出された標準偏差が予め定めた閾値を超えているか否かに基づいて、フリーエアーボールBの異常潰れが発生したか否かを判定する(ステップS5)。閾値は、例えば、2.5であり、標準偏差が閾値以上であれば、判定手段53は、フリーエアーボールBの異常潰れが発生したと判断する(S5:YES)。
フリーエアーボールBの異常潰れが発生したと判断すると、制御部50は、ワイヤボンディング装置1のボンディング動作を停止し、装置画面やブザー等によりユーザに異常潰れが発生したことを通知する(ステップS6)。なお、ワイヤボンディング装置1は、ボンディング動作を停止せずに、異常潰れが発生したチップ100及びボンディング箇所を記憶し、当該箇所を参照可能にする構成としてもよい。
異常潰れが発生していないと判断すると(S5:NO)、ワイヤボンディング装置1は、ワイヤWを基板電極201に接続してチップ電極101と基板電極201とをワイヤWで接続する。制御部50は、基板200に実装されたチップ100の全てについてワイヤを接続したか否かを判断し(ステップS7)、完了していないと判断すると当該チップ100の次の電極101又は次のチップ100の電極101にフリーエアーボールBを接合する(S7:NO)。制御部50は、全てのチップ100についてワイヤWを接続したと判断すると、当該基板200についてのボンディング処理を終了する(S7:YES)。
(異常潰れの検出)
次に、フリーエアーボールBの異常潰れの検出について、詳細に説明する。図5は、駆動電圧の電圧値を示すグラフであり、(a)は、異常潰れが発生していない場合(正常時)の値、(b)は、異常潰れが発生した場合(異常時)の値である。図6は、駆動電流の電流値を示す図であり、(a)は、正常時の値、(b)は、異常時の値である。
さらに、図7は、駆動電圧と駆動電流との位相差を示すグラフであり、(a)は、正常時の位相差、(b)は、異常時の位相差である。図8は、駆動電圧の周波数の変動を示す図であり、(a)は、正常時の値、(b)は、異常時の値である。図9は、振動子32のインピーダンスの変動を示す図であり、(a)は、正常時の値、(b)は、異常時の値である。
図10は、ボンディング後のチップ電極101を上面視した模式図であり、(a)は、正常時、(b)は、異常時を示している。図11は、図10に示すチップ電極101の断面図であり、(a)は、正常時を示すA−A線断面図であり、(b)は、異常時を示すB−B線断面図である。
図5及び図6に示すように、駆動電圧の値及び駆動電流の値は、正常時は、振動子32を振動させた立ち上がり時を除いて、ほぼ一定の値を示しているのに対し、異常潰れが発生した場合においては、立ち上がり後においても、大きく不規則に変動している。
また、図7に示すように、駆動電圧と駆動電流との位相差も、正常時は立ち上がり時を除いてほぼ0度(deg)であるのに対し、異常時は立ち上がり後も10度を超えて大きく変動している。さらに、図8に示すように、駆動電圧の周波数も異常時において、大きく変動し、図9に示すように、振動子32のインピーダンスも異常時において大きく変動している。なお、図7において、(a)に示す正常時の標準偏差は、0.16であり、(b)に示す異常時の標準偏差は、5.55である。
さらに、図10、図11に示すように、異常潰れが発生した場合は、正常時と比較して、フリーエアーボールBがチップ電極101に潰された潰れ面WAの面積が広く、かつ潰れ面の周縁が不均一である。さらに、異常時においては、正常時と比較して接合ボールの高さが低くなっている。
図5から図9に示すグラフ、及び図10、図11に示す模式図から検討すると、フリーエアーボールBをチップ電極101に接合するときに、異常時においては、正常時と比較してフリーエアーボールBがXY方向に広範囲に振動し、その振動も不規則であることが推測される。
図5から図9において、異常時に各値が変動するのは、以下のように推測される。すなわち、フリーエアーボールBが不規則に振動することにより、振動子32による超音波振動とは異なる不規則振動が振動子32に伝わる。不規則振動が振動子32の圧電素子に伝わり、圧電素子に圧力が加わることで起電力が発生する。この起電力により、振動子32のインピーダンスが図9に示すように変動することで、電圧値及び電流値、さらには、駆動電圧と駆動電流との位相差、周波数も変動する。
フリーエアーボールBが正常時と比較してXY方向に広範囲に振動するのは、以下のように推測される。すなわち、基板200は、図3に示すように、チップ電極101及び基板電極201が露出するようにウインドクランパ42で固定されるが、ウインドクランパ42による固定が十分でなく、チップ100が傾いたり、基板200がボンディングステージ41から浮いたりすることがある。ウインドクランパ42によるチップ100及び基板200の固定が十分でない場合には、フリーエアーボールBをチップ電極101に押し潰すときの振動により、チップ100又は基板200がフリーエアーボールBともに振動する。または、チップ電極101に荷重が十分に加わらずフリーエアーボールBがチップ電極101の表面を滑りながら振動する。このとき、フリーエアーボールBは、チップ電極101からの反力が小さくなるために正常時よりも広範囲、不規則に振動することになる。
さらに、チップの割れ、カケ等によるチップ100の不良やチップ100と基板200との接合不良がある場合にも、フリーエアーボールBの異常潰れが発生し得る。また、接合時の荷重によりチップ100が割れた場合等にも異常潰れが発生し得る。
フリーエアーボールBの異常潰れが発生した場合には、ワイヤWがチップ電極101に十分に接合していないため、後の樹脂封止工程等でワイヤWがチップ電極101から剥がれる可能性が高くなり当該チップ100を用いた半導体装置が不良となる。さらに、異常潰れが発生した場合には、潰れ面WAがチップ電極101からはみ出して他のチップ電極101等と接触することも考えられる。
(実施の形態の効果)
本実施の形態よれば、以下の効果を奏する。
(a)振動子32を駆動させる駆動電圧及び駆動電流に基づいてフリーエアーボールBの異常潰れを検出することにより、正常時と異常時とで押圧荷重が変化しない場合でもフリーエアーボールBの異常潰れを検出することができる。また、駆動電圧及び駆動電流に基づいてフリーエアーボールBの異常潰れを検出することにより荷重センサにより検出した荷重により異常潰れを検出する構成よりも、応答性のよい検出データを得ることができる。そのため、従来の荷重センサにより異常潰れを検出する構成よりも高精度にフリーエアーボールBの異常潰れを検出することが可能である。
(b)振動子32を駆動させる駆動電圧及び駆動電流に基づいてフリーエアーボールBの異常潰れを検出することにより、チップ電極101にフリーエアーボールを接触させた後、超音波振動を印加させながらフリーエアーボールを接合する際の潰れ状態を評価することができる。そのため、従来の方法では検出できなかった超音波振動の影響による異常潰れを検出することが可能である。
(c)駆動電圧と駆動電流との位相差の標準偏差に基づいて接合後にフリーエアーボールBの異常潰れを検出することにより、押圧期間全体における振動状態、押圧状態について評価することができる。これにより、ノイズや立ち上がり時の影響による異常潰れの誤検出を抑制することができる。
(d)駆動電圧及び駆動電流に基づいてフリーエアーボールBの異常潰れを検出することにより、ソフトウェアの変更のみで荷重センサを用いない簡素な構成においてもフリーエアーボールBの異常検出をすることができる。
(e)ボンディング工程においてフリーエアーボールBの異常潰れを検出することができるので、異常潰れが発生したときにワイヤボンディング装置1を停止又は異常個所を記憶することができる。これにより、異常潰れが発生したチップ100を除外又は修理をすることができるので、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
(変形例)
実施の形態は、ワイヤボンディング装置1について説明したが、本発明は、チップ電極101と基板電極201とをワイヤWで接続するワイヤボンディング装置1に限らず、バンプのみをチップ電極101又は基板電極201に接合するバンプボンダ装置にも適応することができる。
また、実施の形態において、判定手段53は、電圧値と電流値との差分の標準偏差に基づいて異常潰れを検出すると説明したが、電圧値と電流値との差分に限らず、電圧値及び電流値の数値や周波数の変動等によって異常潰れを検出してもよい。さらに、標準偏差に限らず、他の方法で電圧値及び電流値の差分等を評価してもよい。
また、実施の形態において、判定手段53は、異常潰れが発生しているか否かについて判断していたが、異常潰れについて複数の段階の判断をしてもよいし、異常潰れについて評価値を算出する構成としてもよい。
また、実施の形態では、荷重センサを有しないワイヤボンディング装置1について説明したが、勿論、荷重センサを有するワイヤボンディング装置に本発明を適用することができる。
1…ワイヤボンディング装置、21…XYテーブル、22…駆動モータ、23…電気トーチ、30…ボンディングアーム、31…超音波ホーン、32…振動子、33…キャピラリ、34…フランジ、301…、フランジ取り付け面、302…ボルト、41…ボンディングステージ、42…ウインドクランパ、50…制御部、51…制御手段、52…算出手段、53…判定手段、61…記憶部、62…測定部、63…電源、100…チップ、101…チップ電極、200…基板、201…基板電極、W…ワイヤ、W1…第1の接合部、W2…第2の接合部、WA…潰れ面、B…フリーエアーボール、O…回転軸

Claims (7)

  1. 先端にフリーエアーボールが形成されたワイヤをボンディングステージ上に載置されたチップ又は基板の電極に接合するワイヤボンディング装置であって、
    所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子を有する超音波ホーンと、
    前記超音波ホーンの先端部に保持されて前記超音波振動が印加され、前記フリーエアーボールを押し潰して前記電極に接合するキャピラリと、
    前記キャピラリが前記フリーエアーボールを押し潰す際に前記駆動電圧の値又は前記駆動電圧に対する駆動電流の値に基づいて、前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する判定手段とを備える、
    ボンディング装置。
  2. 前記駆動電圧と前記駆動電流との位相差を算出する算出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記位相差に基づいて、前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する、
    請求項1に記載のボンディング装置。
  3. 前記駆動電圧と前記駆動電流との位相差及び位相差の標準偏差を算出する算出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記標準偏差に基づいて、前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する、
    請求項1に記載のボンディング装置。
  4. 所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子を有する超音波ホーンと、前記超音波ホーンの先端部に保持されて前記超音波振動が印加され、ワイヤの先端に形成されたフリーエアーボールを押し潰してボンディングステージ上に載置されたチップ又は基板の電極に接合するキャピラリとを備え、前記フリーエアーボールが形成された前記ワイヤを前記電極に接合するワイヤボンディング装置を用いたワイヤボンディング方法であって、
    前記キャピラリによって前記フリーエアーボールを押し潰し、前記ワイヤを前記電極に接合する工程と、
    前記ワイヤを前記電極に接合する際に前記振動子に印加される前記駆動電圧及び前記駆動電圧に対する駆動電流を計測し、前記駆動電圧又は前記駆動電流に基づいて、前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する工程とを備える、
    ボンディング方法。
  5. 前記駆動電圧と前記駆動電流との位相差、及び前記位相差の標準偏差を算出する工程を更に備え、
    前記判定する工程は、前記標準偏差に基づいて前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する、
    請求項4に記載のボンディング方法。
  6. コンピュータを、所定の周波数を有する駆動電圧が印加されることで超音波振動する振動子を有する超音波ホーンと、前記超音波ホーンの先端部で保持されて前記超音波振動が印加され、ワイヤの先端に形成されたフリーエアーボールを押し潰してボンディングステージ上に載置されたチップ又は基板の電極に接合するキャピラリと、前記超音波ホーンを高さ方向に駆動させる駆動モータとを備え、前記フリーエアーボールが形成された前記ワイヤを前記電極にボンディングするワイヤボンディング装置を制御する制御部として機能させるプログラムであって、
    前記制御部は、前記駆動モータを駆動させて前記キャピラリによって前記フリーエアーボールを押し潰し、前記ワイヤを前記電極に接合する駆動手段と、
    前記ワイヤを前記チップに接合する際に前記振動子に印加される前記駆動電圧及び前記駆動電圧に対する駆動電流を計測し、前記駆動電圧及び前記駆動電流に基づいて、前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する判定手段とを含む、
    プログラム。
  7. 前記駆動電圧と前記駆動電流との位相差、及び前記位相差の標準偏差を算出する算出手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記標準偏差に基づいて前記フリーエアーボールの潰れ状態を判定する、
    請求項6に記載のプログラム。
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