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JP2017214352A - 高負荷、制御放出マグネシウム経口剤形およびそれを作製および使用するための方法 - Google Patents

高負荷、制御放出マグネシウム経口剤形およびそれを作製および使用するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マグネシウム欠乏症等の治療に用いられるマグネシウム塩含有経口製剤において、優れた放出制御プロファイルと高いバイオアベイラビリティを有する高負荷、制御放出剤形の提供。【解決手段】哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の制御放出の経口投与のための高負荷剤形において、前記剤形の約85〜95重量%の乳酸マグネシウムと、前記剤形の約5〜15重量%のヒドロキシプロピルセルロースとを含み、マグネシウム又は治療的に活性のあるその塩の放出が、血漿及び尿中マグネシウム濃度を決定することにより特徴付けられる、高負荷剤形。前記剤形は錠剤であることが好ましい。絶対的バイオアベイラビリティが血漿中で約20%及び尿中で約40%である、剤形。【選択図】なし

Description

関連出願に対する相互参照
本願は、2009年5月18日提出の米国特許出願第12/467,883号明細書ならびに2008年5月19日提出の米国特許出願第61/054,305号明細書の優先権を主張する、2013年4月9日提出の米国特許出願第13/859,098号明細書、題名「High−Loading,Controlled−Release Magnesium Oral Dosage Forms and Methods for Making and Using Same」の継続出願である、2014年10月21日提出の米国特許出願第14/519,823号明細書、題名「High−Loading, Controlled−Release Magnesium Oral Dosage Forms and Methods for Making and Using Same」の継続出願である2015年7月28日提出の米国特許出願第14/811,540号明細書、題名「High−Loading, Controlled−Release Magnesium Oral Dosage Forms and Methods for Making and Using Same」の一部継続出願であり、これらは全て、それらの全体において参照により本明細書中に組み込まれる。
マグネシウムは、ヒトの身体中で4番目に多い陽イオンであり、細胞内環境では2番目に多く、300を超える酵素反応に関与する。マグネシウムはまた、心臓および腎臓を含む多くの身体器官の正常な機能にも必須である。マグネシウム欠乏は、心疾患、不整脈、糖尿病、片頭痛および骨粗しょう症を含む疾患および状態の広範な一覧に付随する。これらの状態は、米国だけでも甚大な数の者に影響を及ぼす。
残念ながら、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウムまたは水酸化マグネシウムなど、マグネシウム欠乏を経口で処置するために現在使用されている多くのマグネシウム塩は、酸化マグネシウムの場合の約2%から塩化マグネシウムおよびグルコン酸マグネシウムの場合の約20%まで、非常に低いものから中程度のバイオアベイラビリティを示す。マグネシウム塩のバイオアベイラビリティが低い場合、あったとしても非常に少量のマグネシウムしか実際に身体に吸収されず、マグネシウムが必要とされる細胞に到達しない。それ自体、33.9mEq/IUの最小濃度として定義される正常な細胞内マグネシウムレベルを達成するのに必要な投与量で医師により処方され得る、マグネシウムのバイオアベイラビリティが非常に高い経口剤形を有することが所望される。
1つ以上の活性成分(例えばマグネシウム塩)を含有する固形経口剤形を調製するために、剤形に圧縮しようとする材料が、このような加工にそれ自身役立つある一定の物理学的特徴を保持することが必要である。とりわけ、圧縮しようとする材料は自由流動性でなければならず、滑沢化されなければならず、重要なこととしては、固形剤形が圧縮後に未変化のままであることを確実にするために十分な凝集性を保持しなければならない。しかし、マグネシウム塩(特に、乳酸マグネシウムを含むバイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩)は一般に圧縮性に乏しい。結果的に、処方されている薬物に凝集特性を付与するために圧縮性補助剤を使用し得る。しかし、圧縮性補助剤を含むことによって、固形経口剤形で達成され得る投与量レベルが限定される。結果的に、高負荷量の高バイオアベイラビリティマグネシウム塩を含む経口剤形は、製造困難なことで悪名高い。
またさらに、高負荷錠剤は一般的に、制御放出プロファイルを欠く。すなわち、錠剤からの薬物の放出を遅延させ得る材料を包含することにより、固形経口剤形において達成され得る投与量レベルが限定され得る。結果的に、高負荷量のマグネシウム塩を含む経口剤形は、制御放出製剤において調製が困難であることで悪名高い。
この不十分な制御放出製剤によって、さらに、従来のマグネシウム経口剤形の有効性が低下する。より具体的には、ある種の一過性受容器電位(TRP)イオンチャネルは、遠位小腸に位置し、腎臓におけるマグネシウム再吸収の制御および腸での吸収に関与する。TRPMは、TRPM6およびTRPM7(一過性受容器電位陽イオンチャネル、サブファミリーM(「メラスタチン」)、メンバー6および7)を含む一過性受容器電位イオンチャネルのファミリーである。細胞内Mg2+貯蔵が不足している患者は、遠位小腸においてTPRM6/7輸送を介したMg2+の取り込みがより高く、腎臓の遠位曲尿細管においてTRPM6/7輸送を介したより高いMg2+再吸収があり、その結果、Mg2+の腎臓での喪失が少なくなり、血液Mg2+が細胞内区画により多く移行するようになる。残念ながら、従来のマグネシウム経口剤形によって、消化管のこの部分を標的とするためのマグネシウム放出の十分な調節は達成されず;したがって、従来の製剤を使用した場合、最適吸収がマグネシウム欠乏患者において達成されない。
マグネシウム塩の処方物のための従来の工程は単一処方物中で高いバイオアベイラビリティ、高い薬物負荷および制御放出特性を提供することができないので、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩の経口投与用の、高負荷、制御放出剤形および、これらを作製および使用するための方法が依然として必要とされている。
Ammonia Methacrylate Copolymer,Type A and B
本開示の目的によれば、本明細書中で具現化され、広く記載されるように、本開示は、ある態様において、マグネシウム塩の経口投与のための、高負荷、制御放出剤形および、それらを作製および使用するための方法に関する。
剤形の約80重量%〜約95重量%として存在する乳酸マグネシウムおよび剤形の約5重量%〜約20重量%として存在する1つ以上の構成成分を含む、哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための高負荷剤形が開示される。
剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含み、1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間でマグネシウム塩が少なくとも約50重量%放出され、10時間でマグネシウム塩が少なくとも約85重量%放出されることを特徴とする、錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイルを有する、哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための制御放出剤形も開示される。
哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与用の制御放出剤形を作製する方法も開示され、この方法は、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む剤形を形成させるのに十分な圧力で粒状マグネシウム塩および1つ以上の構成成分のブレンド物を圧縮する段階を含む。
開示される方法により作製される生成物も開示される。
治療的有効量の、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形を哺乳動物に投与し、それによってその障害を処置することを含む、マグネシウム欠乏を特徴とする障害を処置する方法も開示される。
治療的有効量の、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形と、細胞内マグネシウムレベルを低下させる既知の副作用を有する薬物と、を哺乳動物に同時投与し、それによって低マグネシウムレベルを予防または緩和することを含む、低マグネシウムレベルを予防または緩和する方法も開示される。
治療的有効量の、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形と、細胞内マグネシウムレベル低下を付随する障害を処置することが知られる薬物と、を哺乳動物に同時投与し、それによって低マグネシウムレベルを予防または緩和することを含む、低マグネシウムレベルを予防または緩和する方法も開示される。
少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形と、細胞内マグネシウムレベルを低下させる既知の副作用を有する薬物と、を含むキットも開示される。
少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形と、細胞内マグネシウムレベル低下を付随する障害を処置することが知られる薬物と、を含むキットも開示される。
システム管理クラス(system statutory class)など、特定の法定クラスで本開示の態様が記載され、主張され得る一方で、これは単に便宜的なものであり、当業者は、本開示の各態様が、あらゆる法定クラスで記載および主張され得ることを理解しよう。明示的に別段の定めがある場合を除き、本明細書中に記載の方法または態様は何れも、特定の順序でその段階が行われることを求めるものと解釈されるものではない。したがって、主張される方法は、段階が特定の順序に限定されるべきことを特許請求の範囲および記載において具体的に述べないので、あらゆる関連において順序が推定されると解釈されるものではない。工程または操作の流れの並びに関する論理の問題、文法構成もしくは句読点に由来する単純な意味または、明細書中に記載の態様の数もしくはタイプを含め、解釈についての何らかの可能性のある不明確な基準(non−express basis)に対してこれが当てはまる。
添付の図面は本明細書の一部に組み込まれ、本明細書の一部を構成しており、いくつかの態様を示し、説明とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
図1は、調製のためのある処方物および工程のための代表的な処理フローチャートを示す。 図2は、Aquacoat(登録商標)ECDを用いたトップスプレー造粒に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−3および2007−124−20−A)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図3は、Aquacoat(登録商標)ECDおよび5%顆粒外Ac−Di−Sol(登録商標)に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−30および34)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図4は、Methocel K4M CRおよびKollidon 30に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−44−A、BおよびC)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図5は、顆粒外Methocel K15Mを用いた、Methocel K4M CRおよびKollidon 30に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−56−A、B、CおよびD)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図6は、Aquacoat ECDおよび顆粒外Ac−Di−Solに基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−56−E、FおよびG)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図7は、顆粒外Methocel K4M CRを用いた、Methocel K4M CRおよびMethocel E5Pに基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−68−A、CおよびD)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図8は、顆粒外Methocel K15M CRを用いた、Methocel K15M CRおよびMethocel E5Pに基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−68−B、EおよびF)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図9は、Aquacoat ECDおよび顆粒外Ac−Di−Solに基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−124−79−C)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図10は、顆粒外Methocel K100M CRを用いた、Methocel K4M CRおよびMethocel E5Pに基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−149−6−GおよびH)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図11は、Carbopolを用いた、Methocel Kl5M CRおよびMethocel E5Pに基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−149−30−A、B、CおよびD)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図12は、Klucel EFおよびCarbopol 974Pに基づく非コーティングコア(ロット2007−149−32、34および36)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図13は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 974Pおよび様々な錠剤硬度;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2007−149−39)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図14は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 974P;水性工程に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−149−43)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図15は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 974P;有機溶媒工程に基づく非コーティングコア(ロット2007−149−50)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図16は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 974P;有機溶媒工程に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−149−52)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図17は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 974P;水性工程に基づく腸溶性コーティングコア(ロット2007−149−64−A、BおよびC)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図18は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 974P;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2007−149−39、60、66および67)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図19は、Klucel EFおよび顆粒外Ethocel Std 10FP;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2007−149−91、92、94および95)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図20は、Klucel EFおよび顆粒外キサンタンガム;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2007−149−99および100)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図21は、Klucel EFおよび2%ステアリン酸Mg;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2008−046−9、22および24B)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図22は、Klucel(登録商標)EFおよび顆粒外Carbopol(登録商標)971P;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2008−046−12および14)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図23は、Klucel EFおよび顆粒外Carbopol 971P;水性工程に基づく非コーティングおよび腸溶性コーティングコア(ロット2008−046−21および24A)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図24は、Klucel(登録商標)EFおよび顆粒外Carbopol(登録商標)971P;水性工程に基づく非コーティングコア(ロット2008−046−25および27)からのMg2+の溶解プロファイルを示す。 図25は、時間0、30および60日でのpH6.8クエン酸緩衝溶液中の乳酸マグネシウム修飾放出錠剤、10mEqに対する溶解プロファイルを介して錠剤の安定性を示す。 図26は、ベースラインでの尿中Mg2+排泄とコーティングMLD09処方物投与後の尿中Mg2+排泄との間の相関性を示す。 図27−1は、健常成人における、何らかの処置を行う前および処置A、BおよびCを行った後の平均実測血清マグネシウム濃度を示す。 図27−2は、健常成人における、処置A、BおよびCを行った後の、平均ベースライン調整血清マグネシウム濃度を示す。 図27−3は、健常成人における、何らかの処置を行う前および処置A、BおよびCを行った後の、平均実測尿中マグネシウム排泄量を示す。 図27−4は、健常成人での処置A、BおよびCを行った後の、平均ベースライン調整尿中マグネシウム排泄量を示す。
本開示のさらなる長所は、一部は続く説明において記載され、一部は説明から明らかになるか、または本発明を実践することにより知ることができる。本開示の長所は、添付の特許請求の範囲で特に指摘される要素および組み合わせにより実現され、達成されよう。前述の一般的な説明および続く詳細な説明は、両方とも単なる代表および説明であり、主張されるように、本開示を限定するものではないことが理解されよう。
本開示は、次の、本開示の詳細な説明およびそこに含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解され得る。
本化合物、組成物、物品、系、装置および/または方法が開示および記載される前に、これらは、特別の定めのない限り、具体的な合成方法または特別の定めのない限り、特定の構成成分に限定されず、当然ではあるが変動し得ることを理解されたい。本明細書中で使用される専門用語は、特定の態様のみを記載する目的のものであり、限定的なものではないことも理解されたい。本明細書中に記載のものと同様または同等の何らかの方法および材料を本開示の実施または試験において使用し得るが、例となる方法および材料をここで記載する。
本明細書中で言及される全ての刊行物は、その刊行物が引用されるものと関連する方法および/または材料を開示および記載するために、参照により本明細書中に組み込まれる。本明細書中で論じられる刊行物は、本明細書の提出日前のそれらの開示について単純に提供される。本明細書中で、本開示が、先行発明に基づいてこのような刊行物に先行する権利がないことを受け入れるものとして解釈されるべきものはない。さらに、本明細書中で提供される刊行物の日付は、実際の公開日とは異なり得、独立に確認する必要があり得る。
A.定義
明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「組成物」、「薬剤」または「錠剤」への言及は、2つ以上のこのような組成物、薬剤または錠剤などの混合物を含む。
範囲は、本明細書中で「約」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値まで、として表され得る。このような範囲が表される場合、別の態様は、一方の特定の値から、および/または他方の特定の値までを含む。同様に、「約」という先行詞の使用により近似値として値が表される場合、特定の値が別の態様を形成することが理解されよう。範囲のそれぞれのエンドポイントが他方のエンドポイントとの関係において、および他方のエンドポイントと独立に、の両方で重要であることがさらに理解されよう。本明細書中で開示される多くの値があり、各値が本明細書中でまた、値そのものに加えて、「約」その特定の値として開示されることも理解されよう。例えば値「10」が開示される場合、「約10」も開示される。2つの特定の単位間の各単位も開示されることも理解される。例えば、10および15が開示される場合、11、12、13および14も開示される。
本明細書中で使用される場合、「任意の」または「任意選択により」という用語は、続いて記載される事象または状況が起こり得るかまたは起こり得ないこと、およびその記載が前記の事象または状況が起こる例およびそれが起こらない例を含むことを意味する。
本明細書中で使用される場合、「実質的に」という用語は、続いて記載される事象または状況が完全に起こること、または続いて記載される事象または状況が一般に、一般的にまたはおそらく起こることを意味する。例えば、明細書が、薬剤の実質的に全てが放出されることを開示する場合、当業者は、その薬剤が完全に放出される必要がないことを容易に理解しよう。むしろ、この用語は、その薬剤が、有効量がもはや放出されない程度まで放出されるだけでよいことを当業者に伝える。
本明細書中で使用される場合、「処置」という用語は、疾患、病的状態または障害を、治癒させる、軽減する、安定させる、または予防するための患者の医学的管理を指す。この用語は、積極的処置、すなわち疾患、病的状態または障害の改善を具体的に目的とした処置を含み、原因処置、すなわち、関連する疾患、病的状態または障害の原因の除去を目的とした処置も含む。さらに、この用語は、緩和的処置、すなわち、疾患、病的状態または障害の治癒よりもむしろ症状の緩和のために設計された処置;予防的処置、すなわち、関連疾患、病的状態または障害の発現を最小限に抑えるかまたは部分的にもしくは完全に阻害することを目的とした処置;および補助的処置、すなわち関連疾患、病的状態または障害の改善を目的とした別の具体的な治療法を補うために使用される処置を含む。
本明細書中で使用される場合、「対象」という用語は、投与標的としての生きている生物を指す。本明細書中で開示される方法の対象は、脊椎動物、例えば哺乳動物、魚類、鳥類、爬虫類または両生類などであり得る。したがって、本明細書中で開示される方法の対象は、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ネコ、モルモットまたはげっ歯類であり得る。この用語は特定の齢または性別を示さない。したがって、雄であれ雌であれ、成体および新生対象ならびに胎仔が包含されるものとする。患者は疾患または障害に罹患している対象を指す。「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学的対象を指す。
本明細書中で使用される場合、「予防する(prevent)」または「予防すること(preventing)」という用語は、特に事前の行動により、あるものが起こることを、起きないようにする、防ぐ、除去する、未然に防ぐ、停止させる、または妨げることを指す。減少させる、阻害する、または予防する、は、本明細書中で使用される場合、別段の具体的な指示がない限り、他の2つの語の使用も明確に開示されることが理解される。ある一定の態様において、この用語は、「予防的処置」という語と同義であり得る。
本明細書中で使用される場合、「軽減する(alleviate)」または「軽減すること(alleviating)」という用語は、症状、状態または障害の重症度を軽くするかまたは低下させることを指す。例えば、対象における疼痛の重症度を低下させる処置は、疼痛を軽減すると言うことができる。ある一定の状況において、処置は、基礎障害を処置することなく症状または状態を軽減し得ることが理解される。ある一定の態様において、この用語は、「緩和的処置」という語と同義であり得る。
本明細書中で使用される場合、ある状態と「診断される(diagnosed)」という用語は、熟練者、例えば医師(例えば、医者または獣医師)による身体診察に供され、その状態を有することが見出されていることを指す。対象(例えば哺乳動物、ヒト)がこのような状態と同定され得ることも具体的に企図される。
本明細書中で使用される場合、処置を「必要とすると診断される(diagnosed with a need for)」という用語は、熟練者、例えば医師による身体診察に供され、本処置により診断または処置され得る状態を有することが見出されていることを指す。対象(例えば哺乳動物、ヒト)がこのような処置を必要とすると同定され得ることも具体的に企図される。
本明細書中で使用される場合、「投与すること(administering)」および「投与(administration)」という用語は、対象に医薬品を提供する何らかの方法を指す。このような方法は、当業者にとって周知であり、経口投与、経皮投与、吸入による投与、鼻腔投与、局所投与、膣内投与、眼への投与、耳内投与、脳内投与、直腸投与および、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与および皮下投与などの注射可能物を含む非経口投与を含むが限定されない。投与は、連続または間欠的であり得る。様々な態様において、調製物を治療的に投与し得;すなわち、存在する疾患または状態を処置するために投与し得る。さらなる様々な態様において、調製物を予防的に投与し得;すなわち、疾患または状態の予防のために投与し得る。ある態様において、錠剤の投与は経口投与を指す。
本明細書中で使用される場合、「即時放出」という用語は、所望の物質がその標的環境に比較的すぐに放出されることを示す特質を指す。ある態様において、「即時放出」錠剤は、錠剤溶解試験下で測定した場合、投与後1時間以内に所望の物質の約40%超を放出する。
本明細書中で使用される場合、「制御放出」という用語は、所望の物質、例えば薬物(例えばマグネシウム塩)などがその標的環境(例えば対象)に対して即時的ではなく、制御方式で放出されることを示す特質を指す。したがって、「制御放出」処方物が投与後1時間に放出する所望の物質は、錠剤溶解試験下で測定した場合、所望の物質の約40%を超えない。「制御放出」は、「遅延放出」および「持続放出」処方物の両方を含む。ある態様において、「制御放出」は「即時放出」処方物を除外するが;しかし、ある種の「制御放出」処方物が即時放出態様を含み得ることを企図する。例えば、即時放出制御コアおよび腸溶性コーティングを有する処方物は、「即時放出」処方物とは呼ばれず;このような処方物は、「制御放出」処方物および「遅延放出」処方物と呼ばれ得るが、「持続放出」処方物とは呼ばれない。「制御放出」錠剤の例としては、「遅延放出」錠剤、「持続放出」錠剤および「遅延/持続放出」錠剤が挙げられる。
本明細書中で使用される場合、「遅延放出」という用語は、所望の物質、例えば薬物(例えばマグネシウム塩)などが、投与直後ではない時間にその標的環境(例えば対象)に対して放出されることを示す特質を指す。ある態様において、剤形は、消化管への薬物放出速度を調節し、十二指腸に対して遠位の消化管部分において薬物の殆どを放出する。これは、胃腸副作用の発生率または重症度を低下させ得る。さらに、これは、血中に吸収される薬物の量を増加させ得る。さらなる態様において、「遅延放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えない。またさらなる態様において、「遅延放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内に放出する量は、所望の物質の約40%を超えない。さらにさらなる態様において、「遅延放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内では所望の物質の約40%を超えず、投与後8時間以内では所望の物質の約80%を超えない。さらにさらなる態様において、「遅延放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後4時間以内では所望の物質の約40%を超えず、投与後8時間以内では所望の物質の約50〜約80%である。さらなる態様において、実質的に薬物全てが12時間以内に放出される。「遅延放出」は「制御放出」のサブセットである。FDA指針も、「遅延放出」錠剤は、投与直後を除く時間に薬物を放出する固形の剤形であるとしている。腸溶性コーティング物品は遅延放出剤形である。この用語は、「遅延放出」錠剤および「遅延/持続放出」錠剤の両方を含む。
本明細書中で使用される場合、「持続放出」という用語は、所望の物質、例えば薬物(例えばマグネシウム塩)などが、所望の投与量でその標的環境(例えば対象)に対して放出され、所望の間隔にわたり維持されることを示す特質を指す。ある態様において、この特質は、「徐放」または「持続性放出」とも呼ばれ得る。ある態様において、剤形は、投薬頻度を減少させるように薬物放出速度を調節する。これは、投薬頻度と独立して、所望の薬物血中レベルを維持し得る。これはまた、ある治療計画に対する患者コンプライアンスも向上させ得る。さらなる態様において、剤形は、遠位小腸を標的とするように薬物放出速度を調節する。またさらなる態様において、剤形は、遠位小腸を標的とするように薬物放出速度を調節し、それによりTRPM6および/またはTRPM7陽イオンチャネルとの相互作用に利用可能なマグネシウムの量が増加する。さらなる態様において、「持続放出」処方物が投与後1時間以内に放出する量は、所望の物質の約40%を超えない。またさらなる態様において、「持続放出」処方物が投与後1時間以内に放出する量は、所望の物質の約40%を超えず、投与後6時間以内に放出する量は、所望の物質の約80%を超えない。さらにさらなる態様において、「持続放出」処方物が投与後1時間以内に放出する量は、所望の物質の約40%を超えず、投与後6時間以内に放出する量は、所望の物質の約50%〜約80%である。さらなる態様において、実質的に薬物全てが10時間以内に放出される。さらにさらなる態様において、「持続放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内に放出する量は、所望の物質の約40%を超えない。さらにさらなる態様において、「持続放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内では、所望の物質の約40%を超えず、投与後8時間以内では、所望の物質の約80%を超えない。さらにさらなる態様において、「持続放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内では、所望の物質の約40%を超えず、投与後8時間以内では、所望の物質の約50%〜約80%である。さらなる態様において、全薬物の実質的に全てが12時間以内に放出される。「持続放出」は「制御放出」のサブセットである。FDA指針は、「持続放出」錠剤を「徐放錠剤」とも呼び、すなわち、従来剤形において与えられる薬物と比較した場合、少なくとも投薬頻度を減少させることを可能とする薬物を含有する固形剤型である。この用語は、「持続放出」錠剤および「遅延/持続放出」錠剤の両方を含む。
本明細書中で使用される場合、「遅延/持続放出」という用語は、所望の物質、例えば薬物(例えばマグネシウム塩)などが、投与直後以外の時間にその標的環境(例えば対象)に放出され、その標的環境に所望の投与量で放出され、これが所望の間隔にわたり維持されることを示す特質を指す。ある態様において、剤形は、消化管への薬物放出速度を調節し、十二指腸に対して遠位の消化管の部分で殆どの薬物を放出する。これは、胃腸副作用の発生率または重症度を低下させ得る。さらに、これは、血中に吸収される薬物の量を増加させ得る。さらなる態様において、本剤形は、遠位小腸を標的とするように薬物放出速度を調節する。またさらなる態様において、本剤形は、遠位小腸を標的とするように薬物放出速度を調節し、それによりTRPM6および/またはTRPM7陽イオンチャネルとの相互作用に利用可能なマグネシウムの量が増加する。ある態様において、本剤形は、投薬頻度を減少させるように薬物放出速度を調節する。これは、投薬頻度と独立して、薬物の所望の血中レベルを維持し得る。これはまた患者のある治療計画の順守も向上させ得る。さらなる態様において、「遅延/持続放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内に放出する量は、所望の物質の約40%を超えない。さらにさらなる態様において、「遅延/持続放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内では、所望の物質の約40%を超えず、投与後8時間以内では、所望の物質の約80%を超えない。さらにさらなる態様において、「遅延/持続放出」処方物が投与後2時間以内に放出する量は、所望の物質の約5%を超えず、投与後3時間以内では、所望の物質の約40%を超えず、投与後8時間以内では、所望の物質の約50%〜約80%である。さらなる態様において、全薬物の実質的に全てが12時間以内に放出される。「遅延/持続放出」は「制御放出」のサブセットである。「遅延/持続放出」は「遅延放出」のサブセットである。「遅延/持続放出」は「持続放出」のサブセットである。
本明細書中で使用される場合、「有効量」という用語は、所望の結果を達成するか、または望ましくない状態において影響を有するのに十分である量を指す。例えば、「治療的有効量」は、所望の治療結果を達成するか、または望ましくない症状において影響を有するのに十分であるが、一般に有害な副作用を引き起こすのに不十分な量を指す。何らかの特定の患者に対する具体的な治療的有効用量レベルは、処置されている障害および障害の重症度;使用される具体的な組成物;患者の年齢、体重、総体的健康状態、性別および食事;投与時間;投与経路;使用される具体的な化合物の排泄速度;処置の持続時間;使用される具体的な化合物と併用するかまたは同時に存在する薬物および医学の技術分野で周知の同様の要因を含む様々な要因に依存する。例えば、所望の治療効果を達成することが必要とされるものよりも低いレベルで化合物の用量を開始し、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることは十分に当技術分野の技術の範囲内である。必要に応じて、有効な1日用量は、投与目的のために複数回投与に分割し得る。結果的に、単回投与組成物は、1日用量を構成するために、このような量またはその約数を含有し得る。投与量は、何らかの禁忌の事象においてその個人の医師により調整され得る。投与量は変動し得、1日または数日にわたり、1日に1回以上投与され得る。ある種のクラスの医薬製品に適切な投与量について文献中で助言を見出し得る。さらなる様々な態様において、調製物を「予防的有効量」、すなわち、疾患または状態の予防に有効である量で投与し得る。
本明細書中で使用される場合、「薬学的に許容可能な担体」という用語は、滅菌された水性または非水性溶液、分散物、懸濁液またはエマルション、ならびに使用直前に滅菌注射可能溶液または分散物に再構成するための滅菌粉末を指す。適切な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、カルボキシメチルセルロースおよびそれらの適切な混合物、植物油(オリーブ油など)および注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルなどが挙げられる。例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散物の場合は必要とされる粒径の維持によって、および界面活性剤の使用によって、的確な流動性を維持し得る。これらの組成物は、アジュバント、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤なども含有し得る。様々な抗菌および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などを含むことにより、微生物の作用の予防を確実にし得る。等張剤、例えば糖、塩化ナトリウムなどを含むことも所望され得る。薬剤、例えば、吸収を遅延させるモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどを含むことによって、注射可能な医薬品形態の吸収を延長させ得る。注射可能なデポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコリド、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)などの生体分解性ポリマー中で薬物のマイクロカプセル化マトリクスを形成させることによって、作製される。薬物とポリマーとの比率および使用される特定のポリマーの性質に依存して、薬物放出速度を調節し得る。身体組織と適合性があるリポソームまたはマイクロエマルジョン中に薬物を封入することによっても、デポー注射可能な処方物が調製される。例えば細菌保持フィルターを通じたろ過によって、または滅菌水もしくは他の滅菌性の注射可能な媒体中で使用直前に溶解もしくは分散され得る滅菌固形組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、注射可能な処方物を滅菌し得る。適切な不活性担体としては、ラクトースなどの糖が挙げられ得る。
本開示の組成物を調製するために使用されるべき構成成分ならびに本明細書中で開示される方法内で使用すべき本組成物それ自身が開示される。これらおよび他の材料が本明細書中で開示され、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用、群などが開示される場合、これらの化合物のそれぞれの様々な個別のおよび集団的な組み合わせおよび順列の具体的な参照が明らかに開示され得ない一方で、それぞれが具体的に企図され、本明細書中に記載されることが理解される。例えば、特定の化合物が開示され、論じられ、本化合物を含む分子の多くになされ得る多くの修飾が論じられる場合、そうでないことが具体的に示されない限り、本化合物のそれぞれおよび全ての組み合わせおよび順列および可能である修飾が具体的に企図される。したがって、分子A、BおよびCのクラスならびに分子D、EおよびFのクラスおよび組み合わせ分子の例が開示される場合、A−Dが開示され、それぞれが個々に引用されない場合でも、それぞれが個々に、および集団的に企図され、組み合わせ、A−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−EおよびC−Fが開示されるとみなされることを意味する。同様に、これらのあらゆるサブセットまたは組み合わせも開示される。したがって、例えばA−E、B−FおよびC−Eのサブグループは開示されるとみなされる。この概念は、本発明の組成物を作製し、使用する方法における段階を含むが限定されない本願の全ての態様に適用される。したがって、行われ得る様々なさらなる段階がある場合、これらのさらなる段階のそれぞれが、何らかの具体的な態様または本発明の方法の態様の組み合わせとともに行われ得ることが理解される。
本明細書中で開示される組成物は、ある一定の機能を有することが理解される。開示される機能を発揮するためのある一定の構造要件が本明細書中で開示され、開示される構造に関連する同じ機能を発揮させ得る様々な構造があることおよびこれらの構造が一般的には同じ結果を達成することが理解される。
B.組成物
ある態様において、本開示は、マグネシウム塩および1つ以上のさらなる構成成分を含む経口剤形に関する。例えば、開示される経口剤形は、治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための、高負荷および/または制御放出剤形であり得る。さらなる態様において、マグネシウム塩は、乳酸マグネシウム、例えばL−乳酸マグネシウム二水和物である。
カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、粉末、顆粒剤などとして経口剤形が提供され得ることが理解される。投与の容易さゆえに、錠剤およびカプセルは、好ましい経口投与単位であり、それによって固形医薬担体が使用される。したがって、ある態様において、開示される経口剤形は錠剤であり得る。ある態様において、経口剤形の総重量は、約1500mgを超えず、例えば約1350mgである。任意選択により、標準的な水性または非水性技術によって錠剤をコーティングし得る。
圧縮または成形によって、任意選択により1つ以上の補助的成分またはアジュバントを用いて、この開示の組成物を含有する錠剤を調製し得る。粉末または顆粒などの自由流動形態の活性成分を適切な機械において圧縮することによって、圧縮錠剤を調製し、任意選択により結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、界面活性剤または分散剤と混合し得る。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を適切な機械において成形することによって作製され得る。
ある態様において、経口剤形は、マグネシウム塩(例えば乳酸マグネシウム)および薬学的に許容可能な担体または希釈剤を含む粒子を含む複数の粒子から形成されるコアを含む。粒子が固形コアを形成するために圧縮され得るにもかかわらず、圧縮された粒子の集団としてコアを記載することは有用であり得る。粒子の粒径は、通常の篩技術を使用して選択され得る。ある態様において、粒子の直径は約20メッシュ(840μm)未満である。例えば、粒子の直径は約50μm〜約840μmであり得る。
開示される経口剤形は、開示される作製方法によって調製され得ることが理解される。開示される経口剤形は、開示される使用方法と関連して使用され得ることも理解される。開示される経口剤形が開示されるキットと関連して使用され得ることも理解される。
1.マグネシウム塩
ある態様において、マグネシウム塩は、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、マグネシウムフメレート(magnesium fumerate)、グルコン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、L−乳酸マグネシウム、酸化マグネシウム、DL−アスパラギン酸マグネシウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、マグネシウムアミノエート(magnesium aminoate)、リン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、マグネシウムピドレート(magnesium pidolate)、リンゴ酸マグネシウムまたはピコリン酸マグネシウムの1つ以上である。
さらなる態様において、マグネシウム塩は、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩であるものが選択される。「バイオアベイラビリティが高い」とは、塩が少なくとも約30%、例えば少なくとも約40%のバイオアベイラビリティを有することを意味する。このようなマグネシウム塩の例としては、乳酸マグネシウム、DL−アスパラギン酸マグネシウムおよびL−アスパラギン酸マグネシウムが挙げられる。ある態様において、マグネシウム塩は、乳酸マグネシウム(2−ヒドロキシプロパン酸マグネシウム塩)、例えば、L−乳酸マグネシウム二水和物(Jostから粉末として市販されている)である。
経口剤形の調製中に使用されるマグネシウム塩の選択された量を変動させることによって、高負荷剤形が、様々な態様において、少なくとも約8mEqのマグネシウム、少なくとも約9mEqのマグネシウムまたは約10mEqのマグネシウムとともに提供され得る。同様に、高負荷剤形は、様々なさらなる態様において、剤形の約85重量%〜約95重量%、約85重量%〜約90重量%、約90重量%〜約95重量%または約87重量%〜約92重量%として存在するマグネシウム塩とともに提供され得る。例えば、高負荷剤形は、剤形の約85重量%〜約95重量%として存在する少なくとも約8mEqのマグネシウム塩(例えば乳酸マグネシウム)とともに提供され得る。
2.さらなる構成成分
様々な態様において、1つ以上の構成成分は、充填剤、結合剤、緩衝剤および/または滑沢剤を含み得る。経口剤形は、1つ以上のコーティング層をさらに含み得る。さらなる構成成分(例えば、希釈剤、保存剤、崩壊剤、賦形剤など)も経口剤形中で使用され得ることが理解される。
a.充填剤/希釈剤
ある態様において、経口剤形は、充填剤、希釈剤または増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールまたはケイ酸などを含み得る。充填剤は、錠剤またはカプセルの大きさを満たし、それにより、作製が実用的になり、消費者が使用するのに好都合となる。かさ容積を増大させることによって、最終作製物の体積が、患者が取り扱うのに望ましくなり得る。一般的には、充填剤は不活性であり、本処方物の他の構成成分と適合し、吸湿性ではなく、可溶性で、比較的安価であり、小型化可能であり、好ましくは無味であるかまたは好ましい味である。植物セルロース、リン酸水素カルシウムおよび植物性脂肪および油も充填剤として使用し得る。充填剤の他の例としては、マンニトール、ソルビトールおよび炭酸カルシウムが挙げられる。
b.崩壊剤
ある態様において、経口剤形は、崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩または炭酸ナトリウムなどを含み得る。崩壊剤は、湿り気を帯びたとき、膨張し、溶解し、消化管での錠剤の分解を引き起こし、吸収のための活性成分を放出する。崩壊剤の例としては、デンプン、セルロース、架橋ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸塩および架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。
本剤形中での使用のための崩壊剤のさらなる例としては、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、メタクリル酸DVB、架橋PVP、微結晶セルロース、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプン、アルファ化デンプンなどが挙げられる。少なくとも1つの態様において、崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドン(例えばKOLLIDON(登録商標)CL)、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えばAc−Di−Sol)、デンプンまたはデンプン誘導体、例えばデンプングリコール酸ナトリウム(例えばEXPLOTAB(登録商標))、またはデンプンとの組み合わせ(例えばPRIMOJEL.TM.)、膨潤性イオン交換樹脂、例えばAinberlite JRP 88、ホルムアルデヒド−カゼイン(例えばESNIA SPRENG.TM.)およびそれらの混合物から選択される。少なくとも1つの態様において、崩壊剤はデンプングリコール酸ナトリウムである。
c.結合剤
形成中に顆粒剤および錠剤の機械的強度を向上させるために、薬物−充填剤混合物に結合剤(接着剤と呼ばれることもある)を添加し得る。例えば、(1)湿式造粒前に他の成分と混合される乾燥粉末として、(2)湿式造粒中の凝集液体として使用され、溶液結合剤と呼ばれる、溶液として、および(3)圧密前に他の成分と混合される乾燥粉末として、様々な方法で処方物に結合剤を添加し得る。結合剤としては、溶液結合剤および乾燥結合剤が挙げられる。溶液結合剤は、溶媒中で溶解され、湿式造粒工程で使用され得る。例は、ゼラチン、セルロース、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、デンプン、スクロースおよびポリエチレングリコールである。乾燥結合剤は、湿式造粒法段階後または直接的粉末圧密処方の一部としての何れかで、粉末ブレンド物に添加され得る。例は、セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびポリエチレングリコールである。
したがって、ある態様において、経口剤形は、1つ以上の結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアゴムなどを含み得る。結合剤は、錠剤中で成分をまとめ、それにより、確実に錠剤および顆粒剤が必要とされる機械的強度で形成され得るようになる。結合剤は、デンプン、糖、セルロースまたは変性セルロース、例えばヒドロキシプロピルセルロースなど、ラクトースまたは、キシリトール、ソルビトールもしくはマルチトールのような糖アルコールであり得る。
コアに有用な結合剤のさらなる例としては、硬化植物油、ヒマシ油、パラフィン、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族酸、長鎖脂肪酸、脂肪酸エステル、ワックス様物質、例えば脂肪アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、硬化脂肪、炭化水素、通常のワックス、ステアリン酸、滅菌アルコール、炭化水素骨格を有する疎水性および親水性ポリマーおよびそれらの混合物が挙げられる。水溶性ポリマー結合剤の具体例としては、加工デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)など)、ポリビニルアルコールおよびそれらの混合物が挙げられる。
ある態様において、1つ以上の構成成分は結合剤を含む。さらなる態様において、1つ以上の構成成分は、架橋アクリル酸に基づくポリマー(例えば、Lubrizolより、CARBOPOL(登録商標)974PまたはCARBOPOL(登録商標)971Pとして入手可能)および/またはヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Aqualonより、KLUCEL(登録商標)EFとして入手可能)を含む。様々な態様において、適切なアクリルポリマーとしては、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミンコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸)無水物、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびグリシジルメタクリレートコポリマーが挙げられる。さらなる態様において、1つ以上の構成成分は、高シアー(sheer)造粒工程においてヒドロキシプロピルメチルセルロースを含まない。またさらなる態様において、1つ以上の構成成分は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含まない。
ある態様において、結合剤は、Carbopol(登録商標)971Pであり、これは、Carbopol(登録商標)974Pよりも速い速度で高度に膨潤する軽度架橋ポリマーである。Carbopol(登録商標)971Pは、多くの他の結合剤と比較して溶解速度の高度な調節を可能とし、Carbopol(登録商標)974Pよりも低い負荷レベルで使用され得る。
持続放出コーティングを適用する目的のための錠剤コアの開発中、任意の制御放出マトリクスが発見された。ある態様において、このマトリクスは、流動層トップスプレー造粒工程中に適用される高レベルのヒドロキシプロピルセルロースに基づく。錠剤プレス時に起こる噴出問題の可能性を克服するために、ある態様において、多量の滑沢剤を使用した。従来の工程において、滑沢剤の量を高レベルに増加させることに付随する潜在的な損害は圧縮性の喪失である。しかし、開示される処方物においてこれは観察されず、有益な溶解性の結果を有するロバストな錠剤が達成された。
他の態様において、マトリクスコアからの薬物放出のカイネティクスが少なくとも部分的に組成物内の賦形剤の拡散および/または侵食特性に依存する制御放出マトリクスが提供される。この態様において、制御放出マトリクスは、有効量のマグネシウム塩および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含有する。
制御放出マトリクスは、マルチパーティキュレート(multiparticulate)またはユニパーティキュレート(uniparticulate)であり得、少なくとも1つの機能的または非機能的コーティングで、またはマグネシウム塩もしくは他の薬物を含有する即時放出コーティングで、コーティングされ得る。機能的コーティングとしては、例として、制御放出ポリマーコーティング、腸溶性ポリマーコーティングなどが挙げられる。非機能的コーティングは、薬物放出に影響を及ぼさないが、他の特性に影響を及ぼすコーティングである(例えば、これらは制御放出処方物の化学的、生物学的または物理学的様相を促進し得る)。
制御放出マトリクス剤形のある種の態様において使用され得る親水性ポリマーの非限定例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)または他のセルロースエーテル、ポリオキシエチレン、アルギン酸、アクリル酸誘導体、例えばポリアクミル酸(polyacmylic acid)、Carbopol(B.F.Goodrich,Cleveland,Ohio)、ポリメタクリレートポリマー、例えばEUDRAGIT(登録商標)RL、RS、R.S、NEおよびE(Rhome Pharma,Darmstadt,Germany)、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、ヒドロイエチル(hydroyethyl)メタクリル酸(HEMA)ポリマー、ヒドロキシメチルメタクリル酸(HMMA)ポリマーおよびポリビニルアルコールが挙げられる。
少なくとも1つの態様において、制御放出マトリクス剤形は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む。HPMCは、ヒドロキシル基の一部がメチル基で置換されてメチルエーテル部分を形成し、その他がヒドロキシプロピル基でまたはメトキシプロピル基で置換されてヒドロキシプロピルエーテルまたはメトキシプロピルエーテル部分を形成する、無水グルコースである。市販されているヒドロキシプロピルメチルセルロースの例としては、The Dow Chemical Company,Midland,Mich.,USAの製品である、METHOCEL(登録商標)E(USP type 2910)、METHOCEL(登録商標)F(USP type 2906)、METHOCEL(登録商標)J(USP type 1828)、METHOCEL(登録商標)K(USP type 2201)およびMETHOCEL(登録商標)310シリーズ製品が挙げられる。本剤形は、様々な粘度を有する様々なHPMCグレードを含み得る。異なるHPMCグレードを組み合わせて、所望の粘度特性を達成し得る。例えば、少なくとも1つの薬学的に許容可能なポリマーは、2種類のHPMCポリマー、例えばMETHOCEL(登録商標)K3 LV(粘度3cps)およびMETHOCEL(登録商標)K100M CR(粘度100,000cps)などを含み得る。さらに、ポリマーは、2種類のヒドロキシプロピルセルロース形態、例えばKLUCEL(登録商標)LFおよびKLUCEL(登録商標)EFなどを含み得る。さらに、少なくとも1つのポリマーは、KLUCEL(登録商標)およびMETHOCEL(登録商標)の混合物を含み得る。
少なくとも1つの態様において、制御放出マトリクス剤形は、ポリエチレンオキシド(PEO)を含む。PEOは、未置換エチレンオキシドの直鎖状ポリマーである。ある一定の態様において、粘度平均分子量が100,000ダルトン以上であるポリ(エチレンオキシド)ポリマーを使用する。市販されているポリ(エチレンオキシド)の非限定例としては、POLYOX(登録商標)NF、グレードWSR凝固剤、分子量5百万;POLYOX(登録商標)グレードWSR301、分子量4百万;POLYOX(登録商標)グレードWSR303、分子量7百万;POLYOX(登録商標)グレードWSR N−60K、分子量2百万;およびそれらの混合物が挙げられる。これらの特定のポリマーはDow Chemical Company,Midland,Mich.,USAの製品である。ポリエチレンオキシドの他の例が存在し、同様に使用し得る。PEOに対する所望の分子量は、市販の異なる分子量のPEOを混合することにより得ることができる。
制御放出マトリクス剤形の少なくとも1つの態様において、PEOおよびHPMCを同じ制御放出マトリクス内で組み合わせる。ある一定の態様において、ポリ(エチレンオキシド)の分子量は2,000,000〜10,000,000Daの範囲である。例えば、少なくとも1つの態様において、ポリエチレンオキシドの分子量は4,000,000〜7,000,000Daの範囲である。ある一定の態様において、HPMCポリマーの粘度は4,000センチポアズ〜200,000センチポアズの範囲内である。例えば、少なくとも1つの態様において、HPMCポリマーの粘度は50,000センチポアズ〜200,000センチポアズであり、他の態様において80,000センチポアズ〜120,000センチポアズである。制御放出マトリクス内のPEOおよびHPMCの相対量は本開示の範囲内で変動し得る。少なくとも1つの態様において、PEO:HPMC重量比は1:3〜3:1である。例えば、ある一定の態様において、PEO:HPMC重量比は1:2〜2:1である。マトリクス全体に対するポリマーの総量に関して、これは同様に変動し得、所望の薬物負荷に依存し得る。
本開示の少なくとも1つの態様において、制御放出マトリクス剤形は、疎水性ポリマー、例えばエチルセルロースなどを含む。エチルセルロースの粘度は、薬物放出の速度に影響を及ぼすために選択され得る。ある一定の態様において、エチルセルロースの粘度は7〜100cPである(80:20トルエン:エタノール溶媒を用いて、Ubbelohde粘度計で25℃にて5%溶液として測定した場合)。ある一定の態様において、疎水性ポリマーは、マトリクス剤形の10重量%〜90重量%を構成し得る。例えば、少なくとも1つの態様において、疎水性ポリマーは、マトリクス剤形の20重量%〜75重量%、他の態様において30重量%〜60重量%を構成する。
少なくとも1つの態様において、結合剤は1つ以上のガムをさらに含み得る。本開示の結合剤態様において、天然および修飾(半合成)の両方の多糖類ガムを使用し得る。例としては、デキストラン、キサンタンガム、ジェランガム、ウェランガム(welan gum)、ラムサンガム(rhamsan gum)、グアーガム(guar gum)およびそれらの混合物が挙げられる。少なくとも1つの態様において、多糖類ガムはキサンタンガムである。
少なくとも1つの態様において、結合剤は少なくとも1つの希釈剤をさらに含み得る。例としては、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトースまたはスクロースまたは他の二糖類、セルロース、セルロース誘導体、カオリン、マンニトール、乾燥デンプン、グルコースまたは他の単糖類、デキストリンまたは他の多糖類、ソルビトール、イノシトール、スクラルファート、カルシウムヒドロキシル−アパタイト、リン酸カルシウムおよび脂肪酸塩、例えばステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。
d.流動促進剤
ある態様において、1つ以上の構成成分は、流動促進剤を含む。流動促進剤は、粉末または顆粒剤またはその両方の流動性を向上させるために使用され得る。例としては、二酸化ケイ素、セルロース、微結晶セルロース、ステアリン酸金属塩、アルミノケイ酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよびそれらの組み合わせが挙げられる。
e.滑沢剤
錠剤化されている材料が錠剤プレスの抜型に張り付くのを回避するために、滑沢剤を添加し得る。このような滑沢剤は一般に、1重量%未満の量で最終的な錠剤化製品中に含まれる。一般に使用される滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物が挙げられる。ある態様において、1つ以上の構成成分は、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム(Mallinckrodtより入手可能)を含む。
滑沢剤のさらなる例としては、ステアリン酸、硬化植物油(硬化綿実油(STEROTEX(登録商標)など)、硬化大豆油(STEROTEX(登録商標)HM)および硬化大豆油およびキャスターワックス(STEROTEX(登録商標)K))滅菌アルコール、ロイシン、ポリエチレングリコール(MW1450、適切には4000以上)、ステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸グリセリン、ステアリン酸、グリセリルベヘネート、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドポリマー(例えば登録商標CARBOWAX(登録商標)のもとUnion Carbide,Inc.,Danbury,Conn.から入手可能)、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、DL−ロイシン、コロイド状シリカおよびそれらの混合物が挙げられる。
f.香味剤および着色剤
処方物の味または外観を改善するために香味料および着色料を添加し得る。ある態様において、1つ以上の構成成分は着色剤を含む。薬剤を容易に見分けられるようになるので、色を一致させることが望まれ得る。適切な着色剤としては、U.S.Federal Drug Administrationにより摂取について承認されている、二酸化チタン、酸化鉄、天然色素、染料およびレーキまたはそれらの組み合わせが挙げられる。
ある態様において、1つ以上の構成成分は香味剤を含む。適切な香味剤としては、バニリン、クエン酸ナトリウム、クエン酸、ミント、オレンジ、レモン油または何らかの他の薬学的に承認される香味剤または矯味剤およびそれらの組み合わせが挙げられる。成分の口当たりをより良くするために、甘味料も添加し得る。例えば、嫌な味または匂いを遮蔽するために糖を使用し得る。
g.保存剤
ある態様において、1つ以上の構成成分は保存剤を含む。適切な保存剤としては、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、パルミチン酸レチニルおよびセレンのような抗酸化剤;アミノ酸システインおよびメチオニン;クエン酸およびクエン酸ナトリウム;およびメチルパラベンおよびプロピルパラベンのような合成保存剤が挙げられる。
h.吸着剤
ある態様において、1つ以上の構成成分は吸着剤を含む。吸着剤は、乾燥状態において液体吸着(すなわち、吸着または吸収の何れかによる液体または気体の取り込み)を制限することによる錠剤/カプセル防湿のために使用される。適切な吸着剤としてはカオリンおよびベントナイト粘土が挙げられる。
i.湿潤剤
ある態様において、1つ以上の構成成分は湿潤剤を含む。湿潤剤は、表面上での液体の広がりまたは材料への液体の浸透を促進するために液体に少量添加され得る。適切な湿潤剤としては、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールが挙げられる。
3.表面コーティング
様々なさらなる態様において、経口剤形は、1つ以上のコーティング層をさらに含み得る。コーティング層は、持続放出コーティング、腸溶性コーティングおよび/またはバリア層であり得る。
したがって、ある態様において、経口剤形の粒子は、その上に第一の表面コーティングを有するコアを形成し得る。さらなる態様において、第一の表面コーティングは持続放出コーティングであり得る。さらなる態様において、第一の表面コーティングはバリアコーティングであり得る。さらなる態様において、第一の表面コーティングは腸溶性コーティングであり得る。
ある態様において、経口剤形は、コア上に第二の表面コーティングを含み得る。さらなる態様において、第二のコーティングは、第一のコーティング上に重ねられる。さらなる態様において、第二の表面コーティングは持続放出コーティングであり得る。さらなる態様において、第二の表面コーティングはバリアコーティングであり得る。さらなる態様において、第二の表面コーティングは腸溶性コーティングであり得る。一般的には、2つ以上のコーティングが使用される場合、少なくとも1つ(および好ましくは第一)はバリアコーティングである。したがって、さらなる態様において、第一の表面コーティングはバリアコーティングを含み、第二の表面コーティングは腸溶性コーティングを含む。
さらなる態様において、経口剤形は、1つ以上の表面コーティングまたはコアを取り囲む防湿バリアを含み得る。
したがって、ある態様において、本開示は、剤形の約80重量%〜約95重量%として存在する乳酸マグネシウム;剤形の約5重量%〜約20重量%として存在する1つ以上の構成成分;および1つ以上の表面コーティングを含む、哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための高負荷剤形に関する。さらなる態様において、本開示は、1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、10時間で少なくとも約85重量%のマグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイル;および1つ以上の表面コーティングを有する、剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含む、哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための制御放出剤形に関する。
a.持続放出コーティング
別の例として、1つ以上のコーティングは、持続放出コーティングを含み得、これは、錠剤からの薬物の放出を遅延させる錠剤上のコーティングである。ある態様において、コーティング層は比較的不溶性の物質を含み、薬物の放出は、それらを通じた薬物の拡散に対するコーティング層またはマトリクスの耐性により調節される。このような処方物からの薬物の放出は、例えば処方物への拡散による、例えば胃液の浸透の結果生じる薬物濃度の勾配により引き起こされる。
持続放出コーティングの例としては、疎水性材料、エチルセルロース、エチルセルロースおよび、アクリル酸エチル、メチルメタクリレートおよびトリメチルアンモニオエチルメタクリレートのコポリマーが挙げられ;研究書(非特許文献1)の下で列挙される。持続放出フィルムコーティングにおける孔形成剤として水溶性賦形剤も使用し得る。
b.腸溶性コーティング
別の例として、1つ以上のコーティングは、腸溶性コーティングを含み得、これは、錠剤が胃から腸を通過するまで、錠剤の消化を遅延させる錠剤上のコーティングである。腸溶性コーティングは、一般的にはpH感受性ポリマーを含む。このポリマーは、カルボキシレートであり得、一般に低pHで水とあまり相互作用しない。しかし高pHで、ポリマーはイオン化し、それによりポリマーの溶解を引き起こす。したがって、胃の酸性環境においてインタクトなままであるが、腸のよりアルカリ性の環境で溶解するようにコーティングを設計し得る。
例としては、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルエチルセルローススクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、酢酸フタル酸ポリビニルおよびメタクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマーが挙げられる。
ある態様において、第一の表面コーティングはポリビニルアルコールを含む。さらなる態様において、第一の表面コーティングはメタクリル酸−アクリル酸エチルコポリマーを含む。さらなる態様において、第一の表面コーティングはポリビニルアルコールおよびメタクリル酸−アクリル酸エチルコポリマーを含む。さらなる態様において、第一の表面コーティングは、ポリビニルアルコールまたはメタクリル酸−アクリル酸エチルコポリマーの1つ以上を含む腸溶性コーティングである。さらなる態様において、第一の表面コーティングは、CAP、PVAP、アクリルポリマー、アクリルコポリマー、HPMCAS、HPMCPまたはシェラックの1つ以上を含む腸溶性コーティングである。
c.バリア層
別の例として、1つ以上のコーティングは、バリアコーティングまたはサブコーティングを含み得、これは、一般的には、錠剤コアと腸溶性コーティングおよび/または持続放出コーティングとの間の中間層である。バリア層は、コア材料とコーティング材料との間の相互作用を遅延させ得る。
一般的には、バリア層は、疎水性または親水性材料の何れかを含む。したがって、ある態様において、第一の表面コーティングは、疎水性材料を含むバリア層を含む。さらなる態様において、第一の表面コーティングは、親水性材料を含むバリア層を含む。さらなる態様において、第一の表面コーティングは、ポリビニルアルコールを含む。親水性表面コーティングとしては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、マルトデキストリンおよびポリデキストロースが挙げられる。
4.高負荷剤形
乳酸マグネシウムは圧縮性に乏しいということで悪名高いので、従来の乳酸マグネシウム錠処方物は、一般的には、乳酸マグネシウム粉末の圧縮性を改善するために圧縮性補助物質を含む。圧縮性補助は、一般的には、水に不溶性のろう様材料の量および水溶性および/または膨潤性ポリマー性材料の量の両方を含む。このような圧縮性補助剤は、乳酸マグネシウム粉末の粒を包み込むと広く考えられている。包み込む材料は、乳酸マグネシウム粉末と比較して、圧縮性が高く、それ自体、錠剤形態に容易に圧縮され得る。しかし、圧縮性補助剤を含むことによって、固形の経口剤形において達成され得る投与量レベルが制限される。結果として、高負荷の高バイオアベイラビリティマグネシウム塩(例えば乳酸マグネシウム)を含む経口剤形は、製造が困難であることで悪名高い。
しかし、今回開示される技術を考慮すると、相当量の圧縮性補助剤が必要でなくなり得る。したがって、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩(例えば乳酸マグネシウム)の固形経口剤形を調製し得る。
ある態様において、本開示は、剤形の約80重量%〜約95重量%として存在する乳酸マグネシウムと、剤形の約5重量%〜約20重量%として存在する1つ以上の構成成分と、を含む、哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための高負荷剤形に関する。
ある一定の態様において、高負荷剤形は、制御放出経口剤形でもある。したがって、さらなる態様において、剤形は、哺乳動物の消化管への乳酸マグネシウム放出速度を調節し、その剤形は、十二指腸に対して遠位の消化管の部分でその乳酸マグネシウムの殆どを放出する。例えば、制御放出速度は、胃腸副作用の発生率または重症度を低下させ、および/または血中に吸収される乳酸マグネシウムの量を増加させ得る。さらなる態様において、剤形は、遠位小腸を標的とするように薬物放出速度を調節する。またさらなる態様において、剤形は、遠位小腸を標的とし、それによりTRPM6および/またはTRPM7陽イオンチャネルとの相互作用に利用可能なマグネシウムの量が増加するように、薬物放出速度を調節する。
ある態様において、高負荷剤形は、約80重量%〜約95重量%の乳酸マグネシウムと;最大約20重量%のヒドロキシプロピルセルロースと;任意選択により最大約5重量%の滑沢剤と、を含む。さらなる態様において、剤形は、最大約10重量%の架橋アクリル酸に基づくポリマーをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
ある態様において、高負荷剤形は、約80重量%〜約95重量%の乳酸マグネシウムと;最大約10重量%の架橋アクリル酸に基づくポリマーと;任意選択により最大約5重量%の滑沢剤と;ヒドロキシプロピルセルロースの重量バランスと、を含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
ある態様において、高負荷剤形は、約80重量%〜約95重量%の乳酸マグネシウムと;最大約10重量%のヒドロキシプロピルセルロースと;任意選択により最大約5重量%の滑沢剤と;架橋アクリル酸に基づくポリマーの重量バランスと、含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
ある態様において、高負荷剤形は、約85重量%〜約95重量%の乳酸マグネシウムと;約5重量%〜約15重量%の架橋アクリル酸に基づくポリマーおよび/またはヒドロキシプロピルセルロースと;任意選択により最大約5重量%の滑沢剤と、を含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
ある態様において、高負荷剤形は、約88重量%〜約93重量%の乳酸マグネシウムと;約1重量%〜約6重量%の架橋アクリル酸に基づくポリマーと;約4.5重量%〜約5.5重量%のヒドロキシプロピルセルロースと;約0重量%〜約1.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、を含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。
ある態様において、高負荷剤形は、約80重量%〜約95重量%の乳酸マグネシウムと;最大約20重量%の結合剤と;任意選択により最大約5重量%の滑沢剤と、を含む。さらなる態様において、結合剤は、架橋アクリル酸に基づくポリマーまたはヒドロキシプロピルセルロースの1つ以上を含む。さらなる態様において、結合剤は、架橋アクリル酸に基づくポリマーを含む。さらなる態様において、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースを含む。さらなる態様において、結合剤は、架橋アクリル酸に基づくポリマーおよびヒドロキシプロピルセルロースを含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
ある態様において、高負荷剤形は、約80重量%〜約95重量%の乳酸マグネシウムと;最大約20重量%の架橋アクリル酸に基づくポリマーと;任意選択により最大約5重量%の滑沢剤と、を含む。さらなる態様において、剤形は、最大約10重量%のヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面で腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、剤形は、剤形の表面でバリアコーティングおよび腸溶性コーティングをさらに含む。さらなる態様において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
5.制御放出剤形
ある態様において、本開示は、1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、10時間で少なくとも約85重量%のマグネシウム塩が放出されることを特徴とする、錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイルを有する、剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含む、哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための制御放出剤形に関する。さらなるある態様において、約20%〜約40%のマグネシウム塩が1時間で放出される。さらなる態様において、約50%〜約80%のマグネシウム塩が6時間で放出される。さらなる態様において、マグネシウム塩は、剤形の、少なくとも約80重量%として、約80重量%〜約95重量%として、または約90重量%として存在し得る。
ある一定の態様において、制御放出剤形は高投与量経口剤形でもある。ある一定の態様において、制御放出剤形は遅延放出経口剤形でもある。ある一定の態様において、制御放出剤形は持続放出経口剤形でもある。したがって、さらなる態様において、剤形は、哺乳動物の消化管への乳酸マグネシウム放出速度を調節し、剤形は、十二指腸に対して遠位の消化管の部分でその乳酸マグネシウムの殆どを放出する。例えば、制御放出速度は、胃腸副作用の発生率または重症度を低下させ得、および/または、血中に吸収される乳酸マグネシウムの量を増加させ得る。さらなる態様において、剤形は、遠位小腸を標的とするように薬物放出速度を調節する。またさらなる態様において、剤形は、遠位小腸を標的とし、それによりTRPM6および/またはTRPM7陽イオンチャネルとの相互作用に利用可能なマグネシウムの量が増加するように、薬物放出速度を調節する。
様々な開示される制御放出剤形に対する溶解プロファイルの測定は、実施例セクションに記載のような錠剤溶解試験を使用することにより行った。本明細書中で使用される場合、「非コーティングコア溶解プロファイル」という用語は、コーティング層なしで剤形コアにおいて行われた錠剤溶解試験の結果を指す。
ある態様において、本開示は、その上に第一の表面コーティングを有するコアを含む制御放出剤形に関する。コーティング層は、持続放出コーティング、腸溶性コーティングおよび/またはバリア層であり得る。
したがって、さらなる態様において、本開示は、2時間で放出されるマグネシウム塩が約5重量%未満であり、3時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、8時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、12時間で実質的に全てのマグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下での溶解プロファイルを有する剤形に関する。さらなる態様において、3時間で少なくとも約20重量%のマグネシウム塩が放出される。さらなる態様において、3時間で約20%〜約40%のマグネシウム塩が放出される。さらなる態様において、8時間で約80重量%未満のマグネシウム塩が放出される。さらなる態様において、8時間で約50%〜約80%のマグネシウム塩が放出される。
ある態様において、第一の表面コーティングはポリビニルアルコールを含む。さらなる態様において、第一の表面コーティングはメタクリル酸−アクリル酸エチルコポリマーを含む。
またさらなる態様において、その上に第一の表面コーティングを有するコアを含む制御放出剤形は、コア上で第二の表面コーティングをさらに含み得る。第二の表面コーティング層は、持続放出コーティング、腸溶性コーティングおよび/またはバリア層であり得る。ある態様において、第一の表面コーティングはバリアコーティングを含み、第二の表面コーティングは腸溶性コーティングを含む。
様々な開示される持続放出剤形に対する溶解プロファイルの測定は、実施例セクションに記載のような錠剤溶解試験を使用することにより行った。本明細書中で使用される場合、コーティングされた錠剤に関して、「溶解プロファイル」という用語は、その上に持続放出コーティングまたは腸溶性コーティングが重ねられる剤形コアにおいて行われた錠剤溶解試験の結果を指す。
開示される高負荷および/または制御放出経口剤形の様々な態様において使用し得る組成物は以下の表1Aで一覧にする。
Figure 2017214352
C.経口剤形を作製する方法
ある態様において、本開示は、治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための高負荷および/または制御放出剤形を提供するための方法に関する。さらなる態様において、マグネシウム塩は、乳酸マグネシウム、例えばL−乳酸マグネシウム二水和物である。
したがって、さらなる態様において、本開示は、哺乳動物への治療的有効量のマグネシウム塩の経口投与のための高負荷、制御放出剤形を作製する方法であって、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む剤形を形成させるのに十分な圧力で粒状マグネシウム塩および1つ以上の構成成分のブレンド物を圧縮する段階を含む方法に関する。
またさらなる態様において、剤形は、1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、10時間で少なくとも約85重量%のマグネシウム塩が放出されることを特徴とする、錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイルを有する。
さらにさらなる態様において、剤形は、2時間で放出されるマグネシウム塩が約5重量%未満であり、3時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、8時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、12時間で実質的に全てのマグネシウム塩が放出されることを特徴とする、錠剤溶解試験下での溶解プロファイルを有する。
開示される経口剤形を提供するために、開示される作製方法を使用し得ることが理解される。開示される使用方法と関連して使用し得る経口剤形を提供するために、開示される作製方法を使用し得ることも理解される。開示されるキットと関連して使用し得る経口剤形を提供するために、開示される作製方法を使用し得ることも理解される。
予備処方および基本的なプロトタイプ処方データを使用して、湿式造粒工程を介して作製される持続放出マトリクス錠剤が理想的であったと判定した。さらに、流動層トップスプレー造粒は、高せん断造粒技術よりも実行可能性が高かったと判断された。
全体的な錠剤重量を低くしておくために、使用される賦形剤の量を最小限に抑えることが望ましかった。したがって、トップスプレー造粒によって、必要とされる機能的賦形剤の量の最大分布ならびに、非常に均一な顆粒バッチをもたらすことが可能となった。一方で、高せん断造粒によって、観察されている造粒ブレンド物の大きくて密度が高い凝集および「ボーリング(balling)」がある不均一な顆粒バッチが生じた。
プロトタイプ処方物は、トップスプレー工程に対して乳酸マグネシウム二水和物(API)の粉末形態が好ましいことを示す。粉末形態から作製される顆粒の圧縮特性は、乳酸マグネシウム二水和物の粒状形態から作製された顆粒の場合から改善した。溶解比較の結果も粉末形態にとって有利であった。理論により縛られることを望むものではないが、これらの特徴は、2種類の形態の粒径、したがって全体的な表面積が異なるがゆえであると考えられる。全体的表面積が大きい粉末形態ほど、粒子対粒子および粒子対媒体相互作用をより大きくすることが可能であり得る。
一般的には、持続放出マトリクス錠剤は、活性医薬成分(API)、疎水性または親水性薬物放出遅延剤および他の機能的賦形剤、例えば結合剤、希釈剤、流動促進剤および滑沢剤などを含有する。マトリクスからのAPIの放出を調節する機序は、拡散および侵食を含む。実行可能なマトリクス処方物を決定するために、様々な速度調節賦形剤を伴う錠剤を探索した。これらの錠剤からのマグネシウムの放出速度を分析し、溶解プロファイルを作成し、目標プロファイルのものと比較した。
Aquacoat ECDは、疎水性薬物放出遅延剤としての使用のための良好な候補であると判定された。Aquacoat ECDは、エチルセルロースの水性分散物である。これは、一般的には、錠剤コア上のコーティングとしての、疎水性持続放出ポリマーとして使用される。この実験における処方物に対して、トップスプレー造粒工程における造粒媒体としてAquacoat ECDを適用した。これを行うことによって、Aquacoat ECDは、結合剤(顆粒凝集を生じさせる)および持続放出マトリクス賦形剤の両方として機能する。適用すると、Aquacoat ECDは、2種類の手段によって:拡散バリアを提供する個々の乳酸マグネシウム粒子をコーティングすることによって、ならびに、錠剤コアそれ自身内で、拡散および侵食速度が調節される疎水性マトリクスを生成させることによって、マグネシウムの放出を調節すると考えられる。
複数回の試験後、リード処方物が、崩壊剤(Ac−Di−Sol)をAquacoat ECDプラットフォームに組み込んだことが分かった。このリード処方物は、緩徐および速い目標プロファイルの両方に合うように操作され得、したがって、これをさらに調べた。最後に、安定性データから、この処方物が安定ではなく、溶解速度が時間とともに大きく上昇すると結論付けられた(図9参照)。
Aquacoat ECD処方物の開発と同時に、親水性マトリクス系の開発を行った。調べた第一の賦形剤は、Methocel(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)であった。Methocelは、親水性マトリクス系で一般に使用される水溶性セルロースエーテルである。水への曝露時に、Methocel(商標)は、薬物拡散および錠剤侵食が全体的な溶解速度を調節するゲル層を形成する。
Methocelに基づく処方物を開発することにおいて、多くの試みが行われたが;高せん断造粒と組み合わせて、これらの処方物は、所望の処方物性能特性を達成しなかった。Methocelの異なる分子量グレードを有する異なる結合剤の組み合わせを試みた。結果から、溶解が、完全に停止させられるか(目標以下)、速すぎるか(目標を上回る)または最初は目標で保持されたが、その後放出が速くなり過ぎるかの何れかであったことが示された。
実験した次の親水性ポリマーはCarbopol 974Pであった。Carbopol 974Pは、水和時に粘度の高いゲルを生成する高度架橋ポリマーである。これは、一般的には、錠剤処方物においてより低いレベルで使用され、これは、本願に対して理想的であると考えられた。造粒媒体としてKlucel(ヒドロキシプロピルセルロース)の溶液を使用し、Carbopol 974Pにおいて顆粒外的にブレンドして、もう一度トップスプレーを介して顆粒を作製した。処方物の水分含量の問題があり、水性および有機溶媒に基づく工程の両方を開発し、比較した。安定性データから有望な結果が示された。
マグネシウム塩錠剤を作製するために、次の方法を一般的に利用する:
1.造粒
第一に、マグネシウム塩を造粒する。ある態様において、1つ以上の液体、例えばKlucelの存在下でマグネシウム塩の造粒を行う。このような態様において、粒状化粒子は、マグネシウム塩および1つ以上の液体を含む。マグネシウム塩は、開示されるマグネシウム塩の1つ以上であり得るが;ある態様において、マグネシウム塩は、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩、例えばL−乳酸マグネシウム二水和物である。さらなる態様において、マグネシウム塩は低い圧縮性を特徴とする。さらなる態様において、マグネシウム塩は粉末形態である。
造粒は、一般的には、マグネシウム塩の流動層造粒の段階を含む。すなわち、マグネシウム塩は、流動層造粒によって調製し得る。ある態様において、マグネシウム塩は湿式造粒によって調製し得る。さらなる態様において、マグネシウム塩は、乾式造粒によって調製されない。他の構成成分、例えば結合剤は、造粒のためにマグネシウム塩と混合し得る。一般的には、1.4mmノズルおよびコニカルエアキャップ(conical air cap)付きのトップスプレー造粒管が付いたFluid Air Model 20流動層を組み立て、バッチサイズに従い管の高さを調整する。次いで、約40℃のチャンバー温度まで流動層を予備加熱する。次に、マグネシウム塩を流動層に投入する。流体化が達成されたら、一般的に造粒媒体の適用を開始する。
ある態様において、以下のパラメーターに従い、「トップスプレー」によって粒状物が適用され、工程が平衡になるにつれて適用速度が上昇する。
・気流20→38SCFM
・ノズル圧 30PSI
・ポンプ速度 10→34RPM
・入口温度 70→90℃
・作製温度 約28℃
・出口温度 約26℃
全造粒媒体の適用後、一般的には流動造粒を継続する。ある態様において、LOD@90℃≦8.0%まで顆粒を流体床中で乾燥させる(作製温度58〜60℃、出口温度36〜40℃)。
2.粉砕
次に、マグネシウム塩顆粒を一般に、一般的にはスクリーンに通すことによって適切な粒径にして、ミキサー、例えばプラネタリーまたはレーディゲミキサーに導入する。20メッシュ(840ミクロン)篩を通じて造粒物を調整し得る。この篩を通過する材料を回収し;一般的には次の条件を使用して、サイズが20メッシュより大きい全ての材料をさらに粉砕し続ける:
・Quadro Comil
・スクリーン 2A062R03741
・インペラ 2A1607196
・スペーサー値 325
・モーター速度 10%(1315RPM)
次いで、20メッシュ(840ミクロン)篩を通じてさらなる粉砕済み材料を調整し、合わせ得る。したがって、ある態様において、粒子の直径は約20メッシュ(840μm)未満である。例えば、粒子の直径は約50μm〜約840μmであり得る。
3.ブレンド
顆粒外Carbopol 974Pおよび当量の造粒生成物を20メッシュ篩に通し、残りの造粒物のおよそ3分の1と合わせる。この材料を2ft v−シェルブレンダーに投入し、2分間ブレンドした。次いで、一般的には次のパラメーターを使用して、ブレンド物をComilに通す:
・Quadro Comil
・スクリーン 2A156R03763
・インペラ 2A1601173
・スペーサー値 350
・モーター速度 10%(1315RPM)
次いで材料を回収し、残りの造粒物と合わせる。この材料を2ft v−シェルブレンダーに投入し、5分間ブレンドする。次いで、一般的には次のパラメーターを使用して、ブレンド物を再びComilに通す:
・Quadro Comil
・スクリーン 2A156R03763
・インペラ 2A1601173
・スペーサー値 350
・モーター速度 10%(1315RPM)
次いで、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム)を当量のブレンドした造粒物とともに20メッシュ篩に通し得る。次に、この材料のおよそ2分の1を一般的には2ft v−シェルブレンダーに投入し、残りの顆粒と合わせる。次に、この組み合わせを一般的には2分間ブレンドする。
4.圧縮
一般的には、錠剤プレス上で錠剤化しようとする材料に適用される圧力によって錠剤を形成させる。錠剤プレスは、錠剤化する材料でダイキャビティーを満たした後、上部からダイキャビティーに入る対応する形状および寸法を有する底部および上パンチからのダイに適合する下パンチを含む。次いで、下および上パンチ上に適用される圧力によって錠剤を形成させ得る。材料のダイへの自由流動能は、ダイの均一な充填および材料源、例えばフィーダーホッパーからの材料の連続移動があることを確実にするために重要である。圧縮された材料がパンチ面から容易に押し出されなければならないので、固形剤形の調製において材料の滑沢性も重要であり得る。
次いで、Natoli 0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)とともにManesty Express 20ステーションDツーリングプレス(tooling press)を使用して、造粒および粉砕済み材料を圧縮して錠剤にし得る。典型的な圧縮パラメーター:
・予圧 3/4トン
・過負荷圧力 6トン
・タレット速度 385TPM
・フィーダー速度 1216
・目標錠剤Wt(g) 1.319
・錠剤Wt範囲(g) 1.253〜1.385
・錠剤目標厚さ 7.20mm
・錠剤目標硬度 20.0KP
「キロパウンド」または「KP」という用語は、周囲条件下での材料の1kgの重量を指す。
ある態様において、圧力は、約15kp〜約30kp、例えば約20kp〜約30kp、約15kp〜約25kp、約20kp〜約25kp、約15kp〜約20kp、約25kp〜約30kp、約20kpまたは約30kpの硬度を有する錠剤を形成するのに十分である。
ある態様において、過負荷圧力は、約1トン〜約6トン、例えば少なくとも約3トン、少なくとも約4トン、少なくとも約5トンまたは約6トンである。
5.コーティング
次いで、Vector LCDSおよび次のパラメーターを使用して、サブコーティング(例えばOpadry II)を錠剤コアに適用し得る:
・ノズル 1.0mm
・キャップ フラットスプレー
・入口温度 出口温度を維持
・排出温度 42〜44℃
・気流 18〜20CFM
・パン速度 14〜18RPM(流体転動(fluid tumbling)を達成)
・ポンプ速度 7〜14RPM(平均8g/分)
・噴霧化 20〜22PSI
次に、Vector LCDSおよび次のパラメーターを使用して、サブコーティングした錠剤コアに腸溶性コーティング(例えば、Eudragit L30D−55)を適用し得る:
・ノズル 1.0mm
・キャップ フラットスプレー
・入口温度 排出温度維持
・排出温度 30〜33℃
・気流 18〜20CFM
・パン速度 20〜26RPM(流体転動(fluid tumbling)を達成)
・ポンプ速度 7〜10RPM(平均6g/分)
・噴霧化 20〜22PSI
次に、対流式オーブン中で約40℃にて2時間、錠剤を硬化させ得る。
開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を作製する様々な態様で使用され得る手順を下記表1Bで一覧にする。
表1B
手順:
造粒
1.1.4mmノズルおよびコニカルエアキャップ(conical air cap)付きのトップスプレー造粒管が付いた、Assemble Fluid Air Model 20流動層を組み立て;バッチサイズに従い管の高さを調整。
2.流動層を40℃の作製温度(チャンバー)に予備加熱。
3.乳酸Mg二水和物粉末を流動層に投入。
4.流動化開始;流動化が達成されたら、造粒媒体の適用を開始。
5.下記のパラメーターに従いトップスプレー造粒、工程が平衡化するにつれて適用速度上昇。
気流 20→38SCFM
ノズル圧 30psi
ポンプ速度 10→34RPM
入口温度 70→90℃
作製温度 約28℃
出口温度 約26℃
6.全ての造粒媒体適用後、流動造粒を継続。LOD@90℃≦8.0%まで流動層で乾燥。(作製温度58〜60℃、出口温度36〜40℃)
粉砕
1 20メッシュ(840ミクロン)篩を通じて造粒物を調整。
2 通過する材料を回収;サイズが20メッシュよりも大きい材料は全て粉砕段階3を継続。
3 次のものを使用して>20メッシュ凝集物を粉砕:
Quadro Comil
スクリーン 2A062R03741
インペラ 2A1607196
スペーサー値 325
モーター速度 10%(1315RPM)上昇させる必要があり得る。
4 20メッシュ(840ミクロン)篩を通じて粉砕造粒物を調整し、段階2からの造粒物と合わせる。
ブレンド
1 当量の造粒物とともにCarbopol 974Pを20メッシュ篩に通し;残りの造粒物のおよそ3分の1と合わせる。
2 2ft v−シェルブレンダーに材料を投入し、2分間ブレンド。
3 次のパラメーターを使用して、段階2からのブレンド物をComilに通す:
Quadro Comil
スクリーン 2A156R03763
インペラ 2Al601173
スペーサー値 350
モーター速度 10%(1315RPM)
4 材料を回収し、残りの造粒物と合わせる。
5 2ft v−シェルブレンダーに投入し、5分間ブレンド。
6 段階3での上記と同じパラメーターを使用して、段階5からの材料をComilに通す。
7 ステアリン酸Mgを当量の段階6からのブレンド造粒物とともに20メッシュ篩に通す。
8 段階6からの材料のおよそ2分の1を2ft v−シェルブレンダーに投入し、段階7の材料をv−シェルに投入し、次いで残りの段階6の材料をv−シェルに投入。
9 2分間ブレンド。
圧縮
1 Natoli 0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)とともにManesty Express20ステーションDツーリングプレス(tooling press)を使用して錠剤を圧縮。
Figure 2017214352
コーティング
1.Vector LCDSおよび次のパラメーターを使用して、Opadry IIサブコーティングを錠剤コアに適用:
ノズル 1.0mm
キャップ フラットスプレー
入口温度 出口温度を維持
排出温度 42〜44℃
気流 18〜20CFM
パン速度 14〜18RPM(流体転動(fluid tumbling)を達成)
ポンプ速度 7〜14RPM(平均8g/分)
噴霧化 20〜22PSI
2 Vector LCDSおよび次のパラメーターを使用して、サブコーティングした錠剤コアにEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用:
ノズル 1.0mm
キャップ フラットスプレー
入口温度 排出温度を維持
排出温度 30〜33℃
気流 18〜20CFM
パン速度 20〜26RPM(流体転動(fluid tumbling)を達成)
ポンプ速度 7〜10RPM(平均6g/分)
噴霧化 20〜22PSI
3 対流式オーブン中で約40℃にて2時間、錠剤を硬化。
開示される高負荷および/または制御放出経口剤形の様々な態様を作製することにおいて使用され得る手順を要約するフローチャートを図1で示す。
開示される固体経口剤形を調製するための代替的処方を表1Cおよび表1Dでまとめる:
Figure 2017214352
Figure 2017214352
開示される方法は、約900〜約1570mgの重量であり、約8〜約10ミリ当量のマグネシウム(例えば乳酸マグネシウムとして存在)を含有する錠剤を作製可能である。ある態様において、剤形の重量は、約1500mgを超えない。さらなる態様において、剤形は、重量が約1350mgのコアを含む。さらにさらなる態様において、剤形の総重量は約1450mgである。
6.薬剤の製造
剤形の約80重量%〜約95重量%として存在する乳酸マグネシウムと、剤形の約5重量%〜約20重量%として存在する1つ以上の構成成分と、を含む経口剤形を含む薬剤の製造のための方法も開示される。
1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間で少なくとも約50重量%マグネシウム塩が放出され、10時間で少なくとも約85重量%マグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイルを有する、剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形を含む薬剤の製造のための方法も開示される。
2時間で放出されるマグネシウム塩が約5重量%未満であり、3時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、8時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下でのコーティングコア溶解プロファイルを有する、剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形を含む薬剤の製造のための方法も開示される。例えば、8時間で約50重量%〜約80重量%のマグネシウム塩が放出される。さらなる態様において、12時間以内に実質的に全てのマグネシウム塩が放出され得る。
D.使用方法
ある態様において、本開示は、マグネシウム欠乏を特徴とする障害を処置するための、および/または低マグネシウムレベルを予防もしくは軽減するための方法に関する。ある態様において、本方法は、マグネシウム塩を含む治療的有効量の経口剤形を投与することを含む。さらなる態様において、マグネシウム塩は乳酸マグネシウム、例えばL−乳酸マグネシウム二水和物である。
ある一定の態様において、開示される経口剤形が、カルシウムおよび/またはビタミンCと同時投与され得ることが企図される。
開示される使用方法が、開示される経口剤形を使用し得ることが理解される。開示される使用方法が、開示される作製方法により提供される経口剤形を使用し得ることも理解される。開示される使用方法が、開示されるキットと関連して使用され得ることも理解される。
1.処置方法
研究から、乳酸マグネシウムが細胞内マグネシウムレベルを、33.9mEq/IUの最小濃度として定められ、電子蛍光透視法または他の科学的に許容可能な細胞内マグネシウムレベル測定手段によって測定し得る正常範囲に戻すことにおいて100%有効であることが明らかになった。したがって、ある態様において、本開示は、哺乳動物に少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む治療的有効量の経口剤形投与し、それにより障害を処置することを含む、マグネシウム欠乏を特徴とする障害を処置する方法に関する。さらなる態様において、経口剤形は高負荷マグネシウム経口剤形であり;例えばこの剤形は、剤形の約80重量%〜約95重量%として存在する少なくとも約8mEqの乳酸マグネシウムと、剤形の約5重量%〜約20重量%として存在する1つ以上の構成成分と、を含み得る。さらなる態様において、経口剤形は制御放出マグネシウム経口剤形であり;例えばこの剤形は、1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、10時間で少なくとも約85重量%のマグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイルを有し得る。またさらなる態様において、経口剤形は、高負荷マグネシウム経口剤形および制御放出マグネシウム経口剤形である。
さらなる態様において、本開示は、哺乳動物に治療的有効量の、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形を投与し、それにより低マグネシウム血症を処置することを含む、低マグネシウム血症を処置する方法に関する。
さらなる様々な態様において、マグネシウム塩は、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、マグネシウムフメレート(fumerate)、グルコン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、L−乳酸マグネシウム、酸化マグネシウム、DL−アスパラギン酸マグネシウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、マグネシウムアミノエート(aminoate)、リン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、マグネシウムピドレート(pidolate)、リンゴ酸マグネシウムまたはピコリン酸マグネシウムのうち1つ以上である。
さらなる様々な態様において、マグネシウム塩は、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩であるように選択される。このようなマグネシウム塩の例としては、乳酸マグネシウム、DL−アスパラギン酸マグネシウムおよびL−アスパラギン酸マグネシウムが挙げられる。ある態様において、マグネシウム塩は、乳酸マグネシウム(2−ヒドロキシプロパン酸マグネシウム塩)、例えば、L−乳酸マグネシウム二水和物である。
さらなる様々な態様において、障害は、ADD/ADHD、大動脈疾患、アレルギー、アルツハイマー、アンギナ、不安障害、不整脈、関節炎、喘息、自閉症、自己免疫障害、う歯、心臓弁石灰化を含む軟組織の石灰化、脳性麻痺、化学物質アレルギーまたは過敏症、慢性疲労症候群、昏睡、うっ血性心疾患、便秘、歯科矯正障害、うつ、糖尿病、摂食障害、線維筋痛症、潰瘍、クローン病、大腸炎および食物アレルギーを含む消化器障害、難聴、心疾患、高血圧、低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、高血圧、高血糖、運動能力障害、小児痙攣、痙攣、不眠症、腎結石、学習障害、ルー・ゲーリック病、片頭痛、僧帽弁逸脱、多発性硬化症、筋痙攣、疲労、嗜眠、近視、眼振、神経障害、肥満、骨粗しょう症、漏斗胸、パーキンソン病、PMS、月経困難症、原発性肺高血圧症、レイノー病、乳幼児突然死症候群、脳卒中、シンドロームX、インスリン抵抗性、甲状腺障害、TMJまたは潰瘍性大腸炎のうち1つ以上である。
ある態様において、障害は、一般的には静脈内マグネシウム補給で処置される障害である。例えば、ある一定の態様において、開示される経口剤形を静脈内MgSO投与に対する代替物として使用し得る。さらなる態様において、障害は、静脈内マグネシウム補給で処置し得るが、一般的には経口マグネシウム剤形の投与により処置されない障害である。
さらなる態様において、障害は喘息である。研究から、マグネシウム摂取と喘息症状との間の関係が示される。例えば、様々なタイプの喘息がある患者に対する多形核(白血球細胞のタイプ)マグネシウム含量は、健常ボランティアよりも低いことが分かっている。したがって、理論により縛られることを望むものではないが、多形核マグネシウム含量の減少は喘息の病態形成において重要な役割を有し得ると考えられる。マグネシウムの気管支拡張効果も軽症および重症喘息発作の両方の患者において報告されている。動物実験から、マグネシウム欠乏により、血中に放出されるヒスタミンの量が増加することが示されている。実際に、MgSOの静脈内点滴は、軽症および重症喘息発作の両方において迅速で顕著な気管支拡張を生じさせることが示されており、これは類のない気管支拡張剤であり得る。
さらなる様々な態様において、マグネシウム塩は、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、マグネシウムフメレート(fumerate)、グルコン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、L−乳酸マグネシウム、酸化マグネシウム、DL−アスパラギン酸マグネシウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、マグネシウムアミノエート(aminoate)、リン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、マグネシウムピドレート(pidolate)、リンゴ酸マグネシウムまたはピコリン酸マグネシウムのうち1つ以上である。
ある態様において、マグネシウム塩の量は、処置しようとする障害に適切な量として選択され得る。例えば、この量は、約10mEq/IU/日〜約40mEq/IU/日、約20mEq/IU/日〜約60mEq/IU/日または少なくとも約40mEq/IU/日であり得る。ある態様において、この量は、枯渇した血清マグネシウムレベルを治療的に許容可能なレベルに回復させるのに十分である。さらなる態様において、この量は、枯渇した細胞内マグネシウムレベルを少なくとも約33.9mEq/IUの濃度に回復させるのに十分である。さらなる態様において、細胞内マグネシウムレベルを投与後約51時間以内に少なくとも33.9mEq/IUの濃度に回復させる。
ある態様において、剤形は錠剤として処方され、量は、錠剤2個、1日に2回である。
ある態様において、開示される経口マグネシウム剤形は、マグネシウム欠乏を特徴とする慢性障害を処置するために投与し得る。このような態様において、経口マグネシウム剤形は、マグネシウムレベル低下の軽減に役立ち、および/または患者において正常マグネシウムレベルを維持するのに役立ち得る。しかし、開示される経口マグネシウム剤形の投与は、このような態様において、慢性障害が存在する間中必要とされ得ることが理解される。
一例は、糖尿病患者への開示される経口マグネシウム剤形の投与である。糖尿病は、マグネシウム欠乏を特徴とすることが多い慢性障害である。したがって、糖尿病がマグネシウム補給によって治癒しない一方で、糖尿病の処置中、患者において正常マグネシウムレベルを維持するために、マグネシウムを投与することが所望され得る。
2.薬物誘発性低マグネシウム血症に対する同時投与方法
ある一定の状況下で、患者は、マグネシウムレベル低下が付随することが知られる薬物の投与を要する障害に対する処置を必要とし得る。障害を処置するのに有効である可能性がある一方で、その薬物の投与は患者において低マグネシウムレベルを引き起こし得る。したがって、患者は薬物誘発性低マグネシウム血症になると言われ得る。薬物誘発性低マグネシウム血症に対する処置は、治療的有効量(例えば、錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形をマグネシウムレベル低下が付随することが知られている薬物と同時投与することであり得る。このような同時投与により、患者において低マグネシウムレベルが軽減され得る。
あるいは、マグネシウムレベル低下が付随することが知られている薬物の前に予防的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減される。あるいは、マグネシウムレベル低下が付随することが知られている薬物の後に、治療的有効量(例えば、錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減される。ある態様において、マグネシウムレベル低下が薬物の投与を超えて延長し得;血清マグネシウムレベルが治療的に許容可能なレベルに戻るまで、マグネシウム処置が適切とみなされ得ることが理解される。
したがって、ある態様において、本開示は、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む治療的有効量の経口剤形およびマグネシウムレベル低下(例えば、血清レベルまたは細胞内レベル)の既知の副作用を有する薬物を哺乳動物に同時投与し、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減されることを含む、低マグネシウムレベルを予防または軽減する方法に関する。さらなる態様において、薬物は、マグネシウム血清レベル低下の既知の副作用を有する。低マグネシウムレベルは低マグネシウム血症を構成し得る。
さらなる態様において、薬物は、利尿薬、免疫抑制薬、化学療法剤、抗生物質、コルチコステロイド、アルドステロンアゴニスト、インスリンアンタゴニス、アドレナリン作動性アンタゴニスまたは、次の一般的カテゴリーを含む腎臓マグネシウム欠乏を引き起こす何らかの薬物:(1)ループ活性およびチアジド利尿剤、(2)アミノグリコシド抗生物質、免疫抑制剤、化学療法薬およびアンホテリシンBを含む、ネフロトキシンおよび(3)腎臓マグネシウム喪失につながる、細胞からのマグネシウム喪失を促進する処置である。
開示されるマグネシウム組成物が経口剤形である一方で、マグネシウムレベル低下が付随することが知られている薬物は、錠剤、カプセル、ジェル、摂取可能な液体、粉末、パッチまたは静脈内注射であり得る。
ある態様において、開示される経口マグネシウム剤形は、薬物の投与がマグネシウム欠乏につながり得る、慢性障害を処置するための薬物とともに同時投与され得る。このような態様において、経口マグネシウム剤形は、マグネシウムレベル低下を軽減するのに役立ち、および/または患者において正常マグネシウムレベルを維持するのに役立ち得る。しかし、開示される経口マグネシウム剤形の投与は、このような態様において、慢性障害が存在する間中必要とされ得ることが理解される。
一例は、ループ利尿剤と開示される経口マグネシウム剤形の同時投与である。ループ利尿剤は、うっ血性心不全または腎不全による高血圧または浮腫を処置するために使用されることが多いが、その結果、低カリウム血症および/または低マグネシウム血症を引き起こし得る。したがって、マグネシウム補給が必ずしも高血圧、うっ血性心不全または腎不全を治癒させない一方で、患者において正常マグネシウムレベルを維持するためにマグネシウムを同時投与することが所望され得る。
3.疾患誘発性低マグネシウム血症に対する同時投与方法
ある一定の状況下で、患者は、マグネシウムレベル低下を付随する障害に対する処置を必要とし得る。処置は、その障害を処置するのに有効であるが、マグネシウムレベル低下を予防または軽減するのに効果がないことが知られる薬物の投与を含み得る。したがって、患者は疾患誘発性低マグネシウム血症になると言われ得る。疾患誘発性低マグネシウム血症に対する処置は、その障害を処置するのに有効であることが知られる薬物と、治療的有効量(例えば、錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を同時投与することであり得る。このような同時投与によって、患者において低マグネシウムレベルが軽減され得る。
あるいは、処置計画前に、予防的有効量(例えば、錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減される。あるいは、処置計画後に、治療的有効量(例えば、錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減される。ある態様において、マグネシウムレベル低下が障害の処置を超えて延長し得;血清マグネシウムレベルが治療的に許容可能なレベルに戻るまで、マグネシウム処置が適切とみなされ得ることが理解される。
したがって、ある態様において、本開示は、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む治療的有効量の経口剤形および細胞内マグネシウムレベル低下を付随する障害を処置することが知られる薬物を哺乳動物に同時投与し得、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減されることを含む、低マグネシウムレベルを予防または軽減する方法に関する。さらなる態様において、障害にはマグネシウム血清レベル低下が付随する。低マグネシウムレベルは低マグネシウム血症を構成し得る。
さらなる態様において、細胞内マグネシウムレベル低下を付随する障害を処置することが知られる薬物は、低マグネシウム血症と相関する障害を有する患者とともに使用し得る、当業者(例えば医師または獣医師)にとって公知の何らかの薬物であり得;すなわち、障害と低マグネシウム血症との因果関係は存在してもよいしまたは存在しなくてもよい。様々な態様において、細胞内マグネシウムレベル低下を付随する障害を処置することが知られる薬物は、利尿薬、免疫抑制薬、化学療法剤または抗生物質である。ある態様において、障害を処置するために投与される薬物はマグネシアを処置しない。
開示されるマグネシウム組成物が経口剤形である一方で、マグネシウムレベル低下が付随することが知られている薬物は、錠剤、カプセル、ジェル、摂取可能な液体、粉末、パッチまたは静脈内注射であり得る。
さらなる態様において、障害は、ADD/ADHD、大動脈疾患、アレルギー、アルツハイマー、アンギナ、不安障害、不整脈、関節炎、喘息、自閉症、自己免疫障害、う歯、心臓弁石灰化を含む軟組織の石灰化、脳性麻痺、化学物質アレルギーまたは過敏症、慢性疲労症候群、昏睡、うっ血性心疾患、便秘、歯科矯正障害、うつ、糖尿病、摂食障害、線維筋痛症、潰瘍、クローン病、大腸炎および食物アレルギーを含む消化器障害、難聴、心疾患、高血圧、低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、高血圧、高血糖、運動能力障害、小児痙攣、痙攣、不眠症、腎結石、学習障害、ルー・ゲーリック病、片頭痛、僧帽弁逸脱、多発性硬化症、筋痙攣、疲労、嗜眠、近視、眼振、神経障害、肥満、骨粗しょう症、漏斗胸、パーキンソン病、PMS、月経困難症、原発性肺高血圧症、レイノー病、乳幼児突然死症候群、脳卒中、シンドロームX、インスリン抵抗性、甲状腺障害、TMJまたは潰瘍性大腸炎のうち1つ以上である。
剤形の約80重量%〜約95重量%として存在する乳酸マグネシウムと、剤形の約5重量%〜約20重量%として存在する1つ以上の構成成分と、を含む経口剤形の使用も開示される。
1時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、6時間で少なくとも約50重量%のマグネシウム塩が放出され、10時間で少なくとも約85重量%のマグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下での非コーティングコア溶解プロファイルを有する、剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形の使用も開示される。
2時間で放出されるマグネシウム塩が約5重量%未満であり、3時間で放出されるマグネシウム塩が約40重量%を超えず、8時間で少なくとも約50重量%マグネシウム塩が放出されることを特徴とする錠剤溶解試験下でのコーティングコア溶解プロファイルを有する、剤形の少なくとも約50重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形の使用も開示される。例えば8時間で約50重量%〜約80重量%マグネシウム塩が放出される。さらなる態様において、12時間以内に実質的に全てのマグネシウム塩が放出され得る。
ある態様において、開示される経口マグネシウム剤形は、マグネシウム欠乏を特徴とする慢性障害を処置するための薬物とともに同時投与され得る。このような態様において、経口マグネシウム剤形は、マグネシウムレベル低下を軽減することに役立ち、および/または患者において正常マグネシウムレベルを維持するのに役立ち得る。しかし、開示される経口マグネシウム剤形の投与は、このような態様において、慢性障害が存在する間中必要とされ得ることが理解される。
一例は、糖尿病患者へのインスリンと開示される経口マグネシウム剤形との同時投与である。糖尿病は、マグネシウム欠乏を特徴とすることが多い慢性障害である。したがって、糖尿病がマグネシウム補給によって治癒しない一方で、糖尿病の処置の間中、患者において正常マグネシウムレベルを維持するために、マグネシウムを同時投与することが所望され得る。
E.キット
さらなる態様において、本開示はまた、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形と、細胞内マグネシウムレベルを低下させる既知の副作用を有する薬物と、を含むキットにも関する。ある態様において、マグネシウム塩は、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩、例えばL−乳酸マグネシウム二水和物を含む。
さらなる態様において、本開示はまた、少なくとも約80重量%のマグネシウム塩を含む経口剤形と、細胞内マグネシウムレベル低下を付随する障害を処置することが知られる薬物と、を含むキットにも関する。ある態様において、マグネシウム塩は、バイオアベイラビリティが高いマグネシウム塩、例えばL−乳酸マグネシウム二水和物を含む。
本キットは、他の構成成分と、同時包装、同時処方、および/または同時送達されるマグネシウム経口剤形を含み得る。例えば、薬物製造者、薬物再販業者、医師または薬剤師は、開示される経口剤形および患者への送達のための別の構成成分を含むキットを提供し得る。
F.実験
次の例は、当業者に完全な開示および本明細書中で主張される化合物、組成物、物品、装置および/または方法がどのようにして作製され、評価されるかの記載を提供するために提示され、本開示の単なる代表であるものとし、発明者らが発明者らの発明とみなすものの範囲を限定するものではない。数値(例えば量、温度など)に関して正確を期すよう努めているが、いくつかの誤りおよび逸脱があるかもしれない。別段の指示がない限り、部は重量部であり、温度は℃または周囲温度であり、圧力は大気圧または大気圧付近である。
1.溶解プロファイルの測定
開示される制御放出剤形の溶解プロファイルは錠剤溶解試験により測定され得、手順は、本明細書中で記載のように、USP<711>溶解試験と類似のものである。
第一に、0.1N HCl溶解液を調製する。各1リットルの液に対して、8.33mLの濃塩酸を脱イオン(DI)水で1リットルに希釈する。使用前にこの溶液をよく混合する。必要とされる量に応じて、この溶液の体積を拡大または縮小し得ることが理解される。
Figure 2017214352
第二に、50mMクエン酸緩衝溶解液を調製する。各1リットルの液に対して、14.7045gのクエン酸ナトリウム二水和物(m.w.294.09g/モル)を1リットルのDI水中で溶解する。使用前にこれをよく混合し、pHを調整する前にクエン酸ナトリウムが全て溶解していることを確実にする。
50mMクエン酸緩衝液=294.09g/モル0.05モル/L1L
次に、撹拌中、濃塩酸を使用してpHを6.8+/−0.05pH単位に調整する。pHを監視し、必要に応じてさらに調整し、一方で溶液を少なくとも30分間撹拌する。
第三に、溶解試験を行う(USP<711>による)。遅延放出処方物(例えば腸溶錠)の場合のみ、第一段階を行う。1リットルの0.1N塩酸を溶解容器に入れ、次いでこれをカバーする。次に、温度を37℃±0.5℃で安定させる。温度を記録し、1個の錠剤を容器に入れる。50rpmのパドル速度を使用して溶液を撹拌する。2時間後、試験するために、液のアリコートを取り出し、錠剤を取り出す。第二段階において、1リットルの50mMクエン酸緩衝液(pH=6.8)を溶解容器に入れ、次にこれをカバーする。次に、温度を37℃±0.5℃で安定させる。温度を記録し、容器中に1個の錠剤を入れる。50rpmのパドル速度を使用して溶液を撹拌する。1時間間隔(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10時間後)または2時間間隔(例えば、2、4、6、8および10時間後)の何れかで、試験するために、液のアリコートを取り出す。全部で12時間後、試料錠剤を液中でホモジナイズする。溶液を平衡化した後、試験するためにアリコートを取り出す。
第四に、原子吸光分析によってアリコートを試験する。所望の濃度を得るために、各試料の2段階希釈を使用する。100の希釈係数を使用する一方で、操作パラメーター(例えば濃度)の変化に対応するために希釈係数を変動させ得ることが理解される。1つの1mLの溶解試料を総量10mLの0.1N塩酸に希釈する。継続する前に、希釈試料をよく混合する。試料を1時間静置した後、0.45μm PVDFシリンジフィルターに通してこれをろ過して、ポリマー化賦形剤を全て除去する。次いで、1mLのろ過試料を1.2%酸化ランタン希釈剤で総量10mLに希釈する。分析前に作業用試料をよく混合する。分析中、試料セットの両脇に標準物質を置く。一般的には、標準物質セット間で36検体を超えない試料を試験する。
標準物質の各セットに対して傾斜および切片を計算し、次いで両脇の値を平均する。次いで、平均した標準物質の切片および傾斜および試料の吸収を使用して試料濃度を決定する:
Figure 2017214352
コーティング錠剤に対する溶解プロファイルを決定するために、酸性段階および緩衝液段階の両方を使用する。コーティングがない場合、酸性段階は不必要であり得る。したがって、非コーティングコア溶解プロファイルを決定するためには、一般的には緩衝液段階のみが使用される。
2.錠剤の調製(ロット2007−124−3および2007−124−20−A)
流動層でのトップスプレー工程を介したAquacoat ECD/TEC分散物との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。表2で示されるように、乳酸マグネシウムの粉末化形態および粒状形態の両方を使用した。乳酸Mgの両形態を同じように造粒した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いてステアリン酸マグネシウムをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次にEudragit L30D−55腸溶性コーティング(ロット2007−124−3)を適用した。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティング(ロット2007−124−20−A)を適用した。
この例において、粉末形態によって溶解速度が僅かに速くなり、粒状形態の場合よりも錠剤硬度が良好になった。理論により縛られることを望むものではないが、これらの結果は、粉末形態がより大きい全体的表面積をもたらし、したがって、粒状形態の場合と比較したとき、粒子と粒子および粒子と溶液との相互作用が増加したという事実ゆえであったと考えられる。
錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図2で示す。
3.錠剤の調製(ロット2007−124−30および34)
流動層でのトップスプレー工程を介したAquacoat ECD/TEC分散物との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。表3で示すように、崩壊剤ありおよびなしの両方で錠剤を調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて、崩壊剤(Ac−Di−Sol)およびステアリン酸マグネシウムをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。
錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図3で示す。Aquacoat ECD造粒のみから作製された錠剤は、遅い溶解プロファイルを示す。5%Ac−Di−Sol(崩壊剤)を処方物に添加することによって、放出速度上昇を達成した。理論により縛られることを望むものではないが、崩壊剤により達成される、溶解液の取り込み増加および錠剤コアの膨潤によってマグネシウム放出速度上昇が促進されたと考えられる。
4.錠剤の調製(ロット2007−124−44−A、BおよびC)
Comilを使用して、Methocel K4M CRを乳酸Mgに幾何学的にブレンドした。表4で示すように、水性Kollidon 30溶液を用いて、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって、錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、顆粒外Methocel K4M CRおよびステアリン酸MgをV−シェルブレンダーを用いてこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ30kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。
錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図4で示す。溶解結果から、Methocel K4M CRのレベルが上昇するので、最初に溶解が遅延するが、完全には調節されず、マグネシウムの殆ど全てが7時間後に放出されることが示される。
5.錠剤の調製(ロット2007−124−56−A、B、CおよびD)
Comilを使用して、Methocel K4M CRを乳酸Mgに幾何学的にブレンドした。表5で示すように、水性Kollidon 30溶液を用いて、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって、錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、Vシェルブレンダーを用いて、顆粒外Methocel K4M CRおよびステアリン酸Mgをこの顆粒とブレンドした。次いで、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ30kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。
錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図5で示す。ロット2007−124−44−A、BおよびCにおけるように、最初に溶解が遅延するが、8時間を超えて持続しない。
6.錠剤の調製(ロット2007−124−56−E、FおよびG)
流動層でのトップスプレー工程を介したAquacoat ECD/TEC分散物との乳酸Mgの湿式造粒によって、錠剤コアを調製した。表6で示すように、崩壊剤ありおよびなしの両方で錠剤を調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて崩壊剤(Ac−Di−Sol)およびステアリン酸マグネシウムをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。
錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図6で示す。ロット2007−124−34におけるように、処方物中のAc−Di−Sol含量の増加によって、各時点で溶解が徐々に増加した。
7.錠剤の調製(ロット2007−124−68−A、CおよびD)
Comilを使用して、Methocel K4M CRを乳酸Mgに幾何学的にブレンドした。表7で示すように、水性Methocel E5P溶液を使用して、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて顆粒外Methocel K4M CRおよびステアリン酸Mgをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ30kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図7で示す。
8.錠剤の調製(ロット2007−124−68−B、EおよびF)
Comilを使用して、Methocel K15M CRを乳酸Mgに幾何学的にブレンドした。表8で示すように、水性Methocel E5P溶液を使用して、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて顆粒外Methocel K15M CRおよびステアリン酸Mgをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図8で示す。
9.錠剤の調製(ロット2007−124−79−C)
流動層でのトップスプレー工程を介したAquacoat ECD/TEC分散物との乳酸Mgの湿式造粒によって、錠剤コアを調製した。表9で示すように、崩壊剤ありおよびなしの両方で錠剤を調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて崩壊剤(Ac−Di−Sol)およびステアリン酸マグネシウムをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。
錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図9で示す。溶解速度は時間が経過するにつれて速くなる。
10.錠剤の調製(ロット2007−149−6−GおよびH)
Comilを使用して、Methocel K4M CRを乳酸Mgに幾何学的にブレンドした。表10で示すように、水性Methocel E5P溶液を使用して、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて、顆粒外Methocel K100M CRおよびステアリン酸Mgをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図10で示す。
11.錠剤の調製(ロット2007−149−30−A、B、CおよびD)
Comilを使用して、Methocel K15M CRを乳酸Mgに幾何学的にブレンドした。表11で示すように、水性Methocel ESP溶液を使用して、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次に、V−シェルブレンダーを用いて、顆粒外Carbopol 974Pおよびステアリン酸Mgをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図11で示す。
12.錠剤の調製(ロット2007−149−32、34および36)
乳酸マグネシウム、Carbopol 974Pおよび顆粒内Klucel EFを高せん断ミキサーに投入した。次いで、表12で示すように、湿式造粒乳酸Mgをイソプロピルアルコール溶液中でKlucel EFとともに高せん断ブレンドした。
Figure 2017214352
次に、対流式オーブンを介して顆粒剤を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、V−シェルブレンダーを用いてステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図12で示す。理論により縛られることを望むものではないが、Carbopol 974Pのレベルが高いほど、溶解速度が遅くなると考えられる。
13.錠剤の調製(ロット2007−149−39)
表13で示すように、水性Klucel EF溶液を用いて、流動層でのトップスプレー工程を介して、乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 974Pをこの顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーを用いてステアリン酸マグネシウムをこの顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図13で示す。理論により縛られることを望むものではないが、硬度は溶解特性に関与すると考えられ、より硬い錠剤は、僅かにゆっくりと放出される。
14.錠剤の調製(ロット2007−149−43)
表14で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介した水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーを使用して顆粒外Carbopol 974Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーを使用してステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図14で示す。時間の関数としての安定性試験から、処方物が閉鎖された瓶の状態で安定であり;開放された瓶の状態も良好な結果を示すことが示される。
15.錠剤の調製(ロット2007−149−50)
表15で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、80/20 IPA/水溶液中でKlucel EFとの乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーを使用して顆粒外Carbopol 974Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーを使用してステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次にOpadry Clearサブコーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図15で示す。
16.錠剤の調製(ロット2007−149−52)
表16で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、80/20 IPA/水溶液中でKlucel EFとの乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 974Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図16で示す。時間の関数としての安定性試験から、処方物が閉鎖された瓶の状態で安定であり;開放された瓶の状態も良好な結果を示すことが示される。
17.錠剤の調製(ロット2007−149−64−A、BおよびC)
表17で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 974Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図17で示す。理論により縛られることを望むものではないが、Carbopol 974Pのレベルが低いと溶解速度が僅かに速くなると考えられる。
18.錠剤の調製(ロット2007−149−39、60、66および67)
表18で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させたが;異なる乾燥条件を調べた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 974Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーを用いてステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。次に、Opadry ClearサブコーティングおよびEudragit L30D−55腸溶性コーティングを適用した。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図18で示す。理論により縛られることを望むものではないが、乾燥条件は溶解に殆ど影響を及ぼさないと考えられる。
19.錠剤の調製(ロット2007−149−91、92、94および95)
表19で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Ethocel Std 10FPを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーを用いてステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図19で示す。理論により縛られることを望むものではないが、この処方によって溶解速度が速くなり過ぎたと考えられる。
20.錠剤の調製(ロット2007−149−99および100)
表20で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Xantural 75を顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図20で示す。理論により縛られることを望むものではないが、キサンタンガム系は、目標プロファイルを下回る速度まで溶解速度を遅くしたと考えられる。
21.錠剤の調製(ロット2008−046−9、22および24B)
表21で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 974Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図21で示す。この例における腸溶錠プロファイルは、緩衝溶液のみでの時間に関して示す。理論により縛られることを望むものではないが、ステアリン酸マグネシウムのレベルの上昇により、圧縮中の錠剤排出が良好になったと考えられる。溶解時、HPCのレベルが制御放出を可能にしたことが観察された。
22.錠剤の調製(ロット2008−046−12および14)
表22で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 971Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図22で示す。理論により縛られることを望むものではないが、Carbopol(登録商標)971Pは、ロット間の優れた再現性を達成し、Carbopol(登録商標)974Pを超える溶解調節の向上をもたらすと考えられる。溶解速度低下から、これが調節を向上させたことが示される。
23.錠剤の調製(ロット2008−046−21および24A)
表23で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 971Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図23で示す。この例における腸溶錠プロファイルは、緩衝溶液のみでの時間に対して示される。理論により縛られることを望むものではないが、Carbopol(登録商標)971Pのレベル低下によって、所望の値により近く、溶解速度を向上させたと考えられる。コーティングおよび非コーティングコアの比較によって、腸溶性コーティングが溶解を僅かに遅くすることが示される。
24.錠剤の調製(ロット2008−046−25および27)
表24で示すように、流動層でのトップスプレー工程を介して、水性Klucel EF溶液との乳酸Mgの湿式造粒によって錠剤コアを調製した。
Figure 2017214352
次に、流動層を介して顆粒を乾燥させた。次いで、この顆粒を≦20メッシュサイズに調整/粉砕した。次いで、Comilを使用して、V−シェルブレンダーで顆粒外Carbopol 971Pを顆粒とブレンドした。次いで、V−シェルブレンダーでステアリン酸マグネシウムを顆粒とブレンドした。次に、0.4000”×0.8750”改良型オーバルツーリング(oval tooling)を使用して、およそ20kpの目標硬度で、最終ブレンド物を圧縮して錠剤にした。錠剤溶解試験下で錠剤を試験した。結果を図24で示す。この処方物の造粒が不十分であることによってさらに圧縮が可能となったことが観察された。
25.比較例
76部の乳酸マグネシウム粉末(二水和物)を0.0469インチスクリーンに通し、レーディゲミキサーに導入する。ミキサーを50〜80℃に加熱する。3.2部のステアリン酸、3.6部のカルナウバロウおよび2.3部のポリエチレングリコール(MW=8000)を90℃〜100℃に加熱し、ミキサーに導入する。均一な混合を確実にするためにミキサーを3分間作動する。次いで、得られた混合物をトレーに広げ、室温に冷却する。冷却したら、0.109インチスクリーンを有するFitz Millに混合物を通し、V−ブレンダーに導入する。7.2部の微結晶セルロースおよび7.2部のポリエチレングリコール(MW=8000)をブレンダーに導入し、均一な混合物を提供するためにブレンダーを10分間作動する。0.5部のステアリン酸カルシウム、打錠滑沢剤をブレンダーに添加する。
ブレンダーから混合物を取り出し、カプレット型のツーリング(tooling)(0.745”×0.306”)を有するStokesB−2打錠プレスにおいて圧縮して錠剤にする。
1100mg(834.6mg乳酸マグネシウム)の全体的重量を有する錠剤を作製するために、上記の割合で材料を添加した。作製された錠剤は約7ミリ当量のマグネシウムを含有した。
規格化USP試験手順に従い、摩損度およびキャッピングについて錠剤を試験した。この錠剤の摩損度は低く、キャッピングを示さなかった。
疑似胃液(酵素なし)中に2時間、次いで疑似腸液(酵素なし)に5時間、錠剤を入れることによって、錠剤の溶解を行った。錠剤は、7時間にわたり、溶液中に乳酸マグネシウムの82%を放出した。この錠剤に対する溶解プロファイルを表25で示す。
Figure 2017214352
26.低マグネシウム血症の処置(予測)
公知の技術を使用して(例えば血清マグネシウムレベルの測定)、低マグネシウム血症に対する処置を必要とする対象(例えばヒト)を同定し得る。治療的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得る。治療計画中、間隔を置いて、低マグネシウム血症について対象を監視する。処置期間終了後、再び公知の技術を使用して、対象が低マグネシウム血症に対する処置を必要としないことが分かる。
対象が慢性低マグネシウム血症の処置を必要とし得ることも企図される。したがって、治療計画中、間隔を置いて、治療的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得、低マグネシウム血症について対象を監視し得る。この対象が、開示される高負荷および/または制御放出経口剤形による処置がない同様の状況の対象と比較して、低マグネシウム血症のレベルが低下していることが分かる。
27.化学療法および薬物誘発性低マグネシウム血症の処置のための高負荷、制御放出経口剤形の同時投与(予測的)
マグネシウムレベル低下が付随することが知られており、それによって低マグネシウムレベルとなる化学療法で対象(例えばヒト)が処置され得る。したがって、公知の技術を使用して(例えば血清マグネシウムレベルの測定)、薬物誘発性低マグネシウム血症に対する処置が必要であるものとして対象を同定し得る。治療的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に化学療法と同時投与し、それにより低マグネシウムレベルを軽減し得る。化学療法処置完了後、再び公知の技術を使用して、対象の低マグネシウム血症レベルが緩和されていることが分かる。
処置計画完了後、再び公知の技術を使用して、対象の低マグネシウム血症の症状が軽減されていることが分かり、および/またはもはや低マグネシウム血症に対する処置が必要でないことが分かる。
あるいは、化学療法前に、予防的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減され得る。
28.糖尿病の処置および疾患誘発性低マグネシウム血症の処置のための高負荷、制御放出経口剤形の同時投与(予測的)
糖尿病を処置するのに有効である(例えばインスリン)ことが知られているが糖尿病に起因する低マグネシウムレベルを軽減するのに無効であり、その結果対象において低マグネシウムレベルを引き起こす薬物で、マグネシウムレベル低下が付随する障害である糖尿病に対して対象(例えばヒト)が処置され得る。したがって、公知の技術を使用して(例えば血清マグネシウムレベルの測定)、疾患誘発性低マグネシウム血症に対する処置が必要であるものとして対象を同定し得る。糖尿病を処置するのに有効であることが知られている薬物とともに、治療的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に同時投与し得、それにより低マグネシウムレベルを軽減させる。同時投与計画中、ある間隔で、再び公知の技術を使用して、対象の低マグネシウム血症レベルが緩和されていることが分かる。マグネシウム投与終了後、再び公知の技術を使用して、対象の低マグネシウム血症の症状が軽減されており、および/またはもはや低マグネシウム血症に対する処置が必要でないことが分かる。
あるいは、糖尿病処置計画前に、予防的有効量(例えば錠剤2個、1日2回)の開示される高負荷および/または制御放出経口剤形を対象に投与し得、それにより低マグネシウムレベルが予防されるかまたは軽減される。
29.試薬規格
開示される方法での使用に対して、および開示される組成物の作製において適切な賦形剤および活性医薬成分(API)は、以下で開示される試薬を含む。好ましい規格を一覧にする。
a.賦形剤
開示される組成物で使用される賦形剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、Opadry II Clear、メタクリル酸コポリマー分散物、酢酸トリエチル、モノおよびジグリセリドおよびOpacode Blackが挙げられる。
Figure 2017214352
Figure 2017214352
Figure 2017214352
b.活性医薬成分
開示される組成物で使用される活性医薬成分(API)は乳酸マグネシウム二水和物を含む。
Figure 2017214352
30.乳酸マグネシウム修飾放出錠剤、10MEQ(121.5MG)、10%HPC処方物、非コーティングコアの調製
下記で一覧にする成分および規格を使用して、開示される方法に従い、錠剤を調製した。
Figure 2017214352
31.乳酸マグネシウム修飾放出錠剤、10MEQ(121.5MG)、10%HPC処方物、腸溶錠の調製
以下で一覧にする成分および規格を使用して、開示される方法に従い、錠剤を調製した。
Figure 2017214352
32.バッチコーティング手順
マスタータンク#1に対して、44kgの精製水USPを投入する。渦を生成させるために、指定範囲内で速度を調整して700rpm(±500rpm)の速度で混合を開始する。連続混合しながら6.000kg Opadry II Clear(85F19250)を添加する。渦がなくなるまでミキサー速度を低下させる。均一な混合物を生じさせるために的確な撹拌を維持しながら、渦を最小限にするためにミキサー速度を調整する。可能であれば、過剰な泡立ちの生成を回避する。700rpm(±500rpm)の速度で45分間にわたり、またはこれが完全に溶解するまで、連続して混合する。的確な撹拌を維持しながら、渦を最小限にするために指定の範囲内にミキサー速度を調整する。可能であれば、過剰な泡立ちの生成を回避する。コーティング溶液を15分間、または溶液上部の泡の殆どが消失するまで静置し、次いで錠剤のコーティングを進める。
およそ20kg精製水USPをステンレス鋼ジャケット付きタンク(補助タンク#1)に投入する。ステンレス鋼タンクをカバーし、次いで精製水USPを70℃〜75℃に加熱する。精製水USPが70℃〜75℃に到達したら加熱を中断する。15kgの熱精製水USPを60Lステンレス鋼ペールに測り取る。水が70℃を下回って冷めないようにする。材料添加前に水が70℃を下回った場合、継続する前にこれを再加熱し、再び秤量し得る。
補助タンク#2の内容物に、2.295kgのクエン酸トリエチルおよび0.765kgのモノおよびジグリセリドを添加する。9000rpm(±500rpm)の速度でホモジェナイザーを使用して10〜20分間混合する。補助タンク#2の内容物に、22.740kgの精製水を添加する。従来のミキサーでより遅い速度で、温度が30℃を下回って下落するまで混合する。
51.000kgのメタクリル酸コポリマー分散物NFを#80メッシュスクリーンに通し、マスタータンク#2に投入する。溶液をマスタータンク#2にゆっくりと添加し、少なくとも15分間、穏やかに混合する。
次のとおり錠剤に適用しようとするOpadry Clearコーティング溶液の量を決定する:錠剤の(非コーティング)重量×0.166667kg。次のとおり錠剤に適用しようとする腸溶性コーティング分散物の量を決定する:錠剤の(非コーティング)重量×0.306kg。60”コーティングパンにおいて、指定の噴霧条件を維持しながら、必要な量のOpadry Clearコーティング溶液を錠剤に適用する:入口気流:2500〜5000CFM(目標:4200)、入口温度:50℃〜70℃、排気温度:監視、温度は40℃を下回るべきではない、噴霧速度:500〜1000mL/分(目標750)、ガン:土台から7〜11インチ、オーバーラップなし、噴霧化圧力:50〜70psi(目標60psi)、パターン圧力:20〜40psi(目標30psi)、パン負荷:最大330kg、予熱床温度:45℃〜50℃、パン速度:2〜6rpm(目標4)およびノズル/キャップ:1.2mmニードル/1.2mm折れ防止(anti bending)エアキャップ(#43268)。
溶液全てが適用されたら、入口気流、温度およびパン回転をさらに5分間維持する。次いで、パン速度をジョグモードに低下させ、入口温度を35℃に低下させる。指定の噴霧条件を維持しながら、必要量の腸溶性コーティング分散物を錠剤上に適用する:入口気流:2500〜5000CFM(目標:4200)、入口温度:30℃〜50℃(目標:40)、排気温度:モニター、温度は32℃を上回り上昇すべきではない、噴霧速度:350〜650mL/分(目標500)、噴霧化圧力:50〜70psi(目標60psi)、パターン圧力:20〜40psi(目標30psi)およびパン速度:2〜6rpm(目標4)。
分散物全てが適用されたら、入口気流、温度およびパン回転をさらに3分間維持する。次いで、ダブルポリラインド(double poly−lined)容器に錠剤を排出させ、紙を敷いたトレー上に均一に広げる。全てのトレーをオーブン中のラック上に置き、50℃(±5℃)で24時間硬化させ、次いで30℃を下回る温度まで錠剤を冷却する。ダブルポリラインド(double poly−lined)容器に錠剤を排出させる。
33.錠剤マグネシウム内容物に対するアッセイ
開示される組成物に対するマグネシウム内容物は、以下で示す技術を使用して決定し得る。
a.溶液調製
プラセボ:250.0mLメスフラスコ中で撹拌しながら、150mLの脱イオン(DI)水と一緒に、2.5個の錠剤と同等の賦形剤およびコーティング物質のプラセボ合成物の量を混合する。室温まで冷却し、撹拌バーを取り除く。体積に希釈し、混合する。溶液を0.45μmPVDFシリンジフィルターに通してろ過する。希釈HCl:1000mLメスフラスコ中で227mLの塩酸をDI水と混合し、体積に希釈する。pH10アンモニウム緩衝溶液:17.5gの塩化アンモニウムを秤量し、250mLメスフラスコに移し、142mLの水酸化アンモニウムを添加し、DI水で体積に希釈し、よく混合する。ECBT指示薬:50mLのメタノール中で0.2gのエリオクロムブラックTを溶解させ、よく混合する。
b.試料調製
マグネシウムアッセイ試料(三つ組みで調製):清潔な乳鉢および乳棒を使用して10個の錠剤および微粉末を正確に秤量し;大きなフィルムコーティング片がないことを確認にする。1個の錠剤と同等の正確に秤量した部分を100mLメスフラスコに移す。70mLのDI水を添加し、室温で少なくとも15時間撹拌する。試料を室温まで冷まし、撹拌バーを取り除き、DI水で体積に希釈する。よく混合する。混合物を4000rpmで10分間遠心する。0.45μm PVDFシリンジフィルターで上清をろ過する。
c.試験手順
プラセボ滴定:25.0mLのろ過したプラセボ溶液を250mLエーレンマイヤーフラスコにピペットで添加する。10mL、pH10のアンモニウム緩衝液、40mLのDI水および4滴のECBT指示薬をフラスコに添加する。一定して撹拌しながら、溶液が青色になるまで0.05M EDTA VSで滴定する。使用したEDTAの体積を記録する。アッセイ試料滴定:25.0mLのアッセイ試料を250mLエーレンマイヤーフラスコにピペットで添加する。10mLのpH10アンモニウム緩衝液、100mLのDI水および4滴のECBT指示薬をフラスコに添加する。一定して撹拌しながら、溶液が青色になるまで0.05M EDTA VSで滴定する。使用したEDTAの体積を記録する。さらなるアッセイ調製物について反復する。以下で示されるようにマグネシウム含量を計算し得る:
Figure 2017214352
M=EDTAのモル濃度
Vt=試料に対して滴定されたEDTAの体積(mL)
Vb=ブランクに対して滴定されたEDTAの体積(mL)
24.31=マグネシウムの分子量
sam=試料体積(mL)
pip=滴定で使用される試料の体積(mL)
=10個の錠剤の平均錠剤重量(mg)
=試料重量(mg)
121.54=錠剤1個あたりのマグネシウムの量(mg)
34.錠剤乳酸含量に対するアッセイ
開示される組成物に対する乳酸含量は、以下で示される技術を使用して決定し得る。
a.溶液調製
移動相:1Lの移動相に対して、撹拌しながら1000mLの水に1mLのギ酸を添加する。約1分間撹拌し、次いで1mLのジシクロヘキシルアミンを添加する。よく混合し、溶液を0.45μmナイロン膜フィルターに通してろ過する。10分間にわたり超音波処理によって脱気する。
b.標準物質調製
溶解溶液:40±1mgの無水酢酸ナトリウムおよび40±1mgの乳酸ナトリウムLISPを正確に秤量し、20mLメスフラスコに移す。溶解し、水で体積に希釈し、よく混合する。作業用標準物質:40±1mgの乳酸ナトリウムUSPを正確に秤量し、20mLメスフラスコに移す。溶解し、水で体積に希釈し、よく混合する。検査標準:40±1mgの乳酸ナトリウムUSPを正確に秤量し、20mLメスフラスコに移す。溶解し、水で体積に希釈し、よく混合する。
c.試料調製
清潔な乳鉢および乳棒を使用して10個の錠剤および微粉末を正確に秤量し;大きなフィルムコーティング片がないことを確認にする。1個の錠剤と同等の正確に秤量した部分を100mLメスフラスコに移す。70mLのDI水を添加し、室温で少なくとも15時間撹拌する。試料を室温に冷却し、撹拌バーを取り除き、DI水で体積に希釈する。よく混合する。混合物を4000rpmで10分間遠心する。9.0mLの上清を50−rnLメスフラスコに移し、DI水で体積に希釈する。よく混合する。溶液をGMFシリンジフィルター付きの0.45μrnナイロンに通してろ過する。最初の2〜3滴を捨てる。
d.クロマトグラフィー条件
カラム:Waters Symmetry C18、100x4.6mm、3.5μm;カラム温度:25℃±5.0℃;試料温度:周囲;方法:定組成;流速:1.0mL/分;波長:210nm;注入体積:20μL;および動作時間:10分間。
e.系の適合性
2つのブランク注入物は、乳酸ピークの保持時間で干渉なしであるべきである(標準ピーク面積の<0.1%)。作業用標準物質の6回の反復注入における乳酸ピーク面積反応のRSDは、NMT3.0%である。乳酸ピークに対するテーリング係数はNMT2.0である。酢酸と乳酸ピークとの間の分解能はNLT2.0である。チェック標準に対する回収率(2つ組の注入の平均)は、作業用標準物質の6回の反復注入から計算して、97.0%〜103.0%内であるはずである。
f.試験手順
以下の注入スキームで示されるように、ブランク、溶解溶液、作業用標準物質、チェック標準およびアッセイ試料調製物を個別に注入し、クロマトグラムを記録する。作業用標準物質における乳酸ピークのピーク面積反応から、アッセイ試料調製物中の乳酸の表示量のパーセントを計算する。ブランク(2回注入);溶解溶液(1回注入);作業用標準物質(6回注入);チェック標準(2回注入);試料(最大6個の試料);および両脇の標準物質。以下で示されるように、乳酸含量を計算し得る:
アッセイ(乳酸):
Figure 2017214352
58m=試料中の乳酸のピーク反応
std=標準物質中の乳酸のピーク反応
std=標準物質の重量(mg)
std=標準物質の純度
std=標準物質の体積(mL)
112.06=乳酸ナトリウムの分子量
58m=試料の体積(mL)
58m=試料の希釈率
=10個の錠剤の平均錠剤重量(mg)
=試料重量(mg)
LC=表示量(理論的乳酸含量=10mEq)
35.溶解特性に対するアッセイ
以下で示される技術を使用して、開示される組成物に対する溶解特性を決定し得る。
a.溶解条件
酸性段階:媒体:0.1N HCl 900mL;パドル@50rpm;時間:2hr;吸引体積(pull volume):10mL;フィルター:10)μmカニューレフィルター;および温度:37.0℃±0.5℃。緩衝液段階:媒体:pH6.8クエン酸緩衝液;900mL;パドル@50rpm;吸引体積(pull volume):10mL;フィルター:10μmカニューレフィルター;および温度:37.0℃±0.5℃。
b.溶液調製
ランタン希釈液:2.40±0.05gの酸化ランタンを秤量し、2.0Lメスフラスコに移し;1LのDI水および10.0mLの濃HClを添加する。ランタンが完全に溶解するまで溶液を超音波処理する。室温まで冷却し、DI水で体積に希釈する。よく混合する。
c.標準物質調製
ストック標準物質:マグネシウムAA標準物質(約1000ppm、硝酸中で市販)。中間標準物質:10.0mLのストック標準物質を250mLメスフラスコに添加し、0.1N HCl 40ppmで体積に希釈する。以下で一覧にするように、様々なマグネシウム作業用標準物質を調製する。
Figure 2017214352
d.試料調製
酸性段階希釈:溶解試料を室温まで冷ます。1.0mLの試料を10mLメスフラスコに移す。ランタン希釈剤で体積に希釈し、よく混合する。緩衝液段階希釈:溶解試料を室温まで冷ます。1.0mLの試料を100mLメスフラスコに移す。ランタン希釈剤で体積に希釈し、よく混合する。溶解されるマグネシウムの予想量が15%未満である場合、1:10希釈を使用し;そうでない場合は1:100希釈を使用する。
e.原子吸光(AA)パラメーター
流速(アセチレン):2.00L/分;流速(空気):10.00L/分;ランプ:マグネシウムルミナランプ;およびバーナー:10cmx0.25mmスロット。機器設定:連続グラフィクスウィンドウを使用して、ブランクを使用したベースラインをオートゼロにする。1.6−ppm標準物質を使用して、0.3000±0.150の吸収に火炎の高さおよびプロファイルを最適化する。
f.試験手順
ブランク、標準溶液および試料のAA分析を進める。洗浄溶液はDI水であり、自動サンプラー上でゼロ位置に置くべきである。各試料、標準物質およびブランクは3つ組で読むべきであり、各分析に対して反復したものを平均すべきである。試薬ブランクは較正前に行うべきである。低い濃度から高い濃度への順で標準物質を使用して較正を確立する。およそ30分後、再較正を行うべきである。相互汚染を最小限にするために、較正前後に洗浄を行う。試料間の洗浄は必要ではない。次の配列:ブランク、標準物質1、標準物質2、標準物質3、ブランク、試料および再較正ブラケット(段階1〜5)に従う。標準物質の直線性カーブは、NLT0.999の相関係数を有するべきである。最初の較正曲線および後の較正曲線に対して、傾斜および切片を比較すべきである。傾斜の%相違は2.0%未満であり、切片の絶対的相違は0.0025未満であるべきである。2回の較正により挟まれている試料は、2つの両脇にある曲線のみの平均と比較すべきである。
以下で示されるように計算を行い得る:
Figure 2017214352
A=吸収
b=両脇にある較正曲線の平均切片
m=両脇にある較正曲線の平均傾斜
Figure 2017214352
=最初の時間点での試料の濃度
LC=マグネシウムの表示量(10mEq)
58m=試料の希釈率
238.5=乳酸マグネシウムの分子量
24.31=マグネシウムの分子量
119.23=乳酸マグネシウム中のマグネシウムの1ミリ当量
900=溶解体積(mL)
10=試料採取体積(mL)
n=時間点の数
1000=mgからμg Mgへの変換
i−1=前に取り出した試料の濃度
(900−10n)=前に取り出した試料の体積
36.コーティング乳酸マグネシウム錠の溶解
開示される手順を使用して、腸溶性コーティング乳酸マグネシウム錠(ここではMLD09処方物)に対する溶解特性を決定した。コーティング乳酸マグネシウム錠、10mEq(1192.38mg)の溶解結果(0.1N HCl−2時間で1%;pH6.8緩衝液)は次のとおりである:
Figure 2017214352
37.実施例製剤
ある態様において、経口剤形はMLD09非コーティングとして提供され得る。例えば経口剤形は、次の成分リストに従う錠剤として提供され得る。
Figure 2017214352
さらなる態様において、経口剤形はMLD09サブコーティングとして提供され得る。例えば経口剤形は、次の成分リストに従う錠剤として提供され得る。
Figure 2017214352
Figure 2017214352
さらなる態様において、経口剤形はMLD09腸溶性コーティングとして提供され得る。例えば経口剤形は次の成分リストに従う錠剤として提供され得る。
Figure 2017214352
Figure 2017214352
Figure 2017214352
38.乳酸マグネシウム修飾放出錠剤の安定性試験
開示される方法により作製される錠剤に対して溶解実験を行った。pH6.8クエン酸緩衝溶液中で乳酸マグネシウム修飾放出錠剤、10mEqを用いて実験を行った。作製から0日、30日および60日後に錠剤間で比較を行った。結果は図25で図示する。開示される錠剤が、作製から少なくとも60日間まで安定的な溶解特性を示すことが明らかである。
39.2回分の経口マグネシウム負荷比較試験
対照バイオアベイラビリティ試験は、5名の健常対象におけるベースラインと比較して、開示される持続放出乳酸マグネシウム経口剤形、MLD09、新規持続放出L−乳酸マグネシウム二水和物カプレットの投与後の、尿中マグネシウム排泄を評価した。6時間あけた2回の投与として与えた乳酸マグネシウムの経口マグネシウム負荷後に、尿中排泄を測定した。最初の投与で開始して、尿を24時間回収した。試験項目は以下のとおりであった:
・なし(すなわちベースライン)
・MLD09腸溶性コーティング、2回の20mEq投与(合計40mEq)
マグネシウム調製物の薬物動態プロファイルは、4つの要素:血中への腸管吸収度、血中への腸管吸収速度、血中から筋肉への移動速度および血中から尿への移動速度に依存し得る。適切な性能は、高い胃腸吸収速度および胃腸吸収度、筋肉への速い移動速度および低いMg2+腎排泄速度を含む。
表30は、全5名の対象に対する、ベースラインでの、およびMLD09投与後の、24時間の尿中マグネシウム排泄を示す。この対象のうち2名のベースライン尿中マグネシウム排泄は正常であり、2名のベースライン尿中マグネシウム排泄は低く、1名の対象はMLD09投与期間中の尿の回収が不完全であった。
Figure 2017214352
図26は、ベースラインでの尿中Mg2+排出と腸溶性コーティングMLD09処方物投与後の尿中Mg2+排出との間の相関を示す。ベースラインで細胞内Mg2+貯蔵が低い対象ほど、腸でのTRPM6/7トランスポーターを介したMg2+取り込みがより高く、腎臓の遠位曲尿細管でのTRPM6/7トランスポーターを介したMg2+再吸収がより高く、その結果、Mg2+の腎排泄が少なくなり、細胞内区画への血中Mg2+の移動がより多くなる。
この試験への参加中、胃腸または他の有害作用を報告した対象はいなかった。上記結果全てを組み合わせると、投与される経口マグネシウム用量およびまた嚥下丸剤数の両方に関して、MLD09の特有の薬物動態プロファイルにより、従来の医薬品よりも、細胞内マグネシウム貯蔵のより有効な経口充足(oral repletion)がもたらされるという結論が裏付けられる。尿中マグネシウム排泄が正常である対象では、尿中マグネシウム排泄のベースラインを上回り61%上昇し、ベースラインで尿中マグネシウム排泄が低い対象では、尿中マグネシウム排泄がベースラインを上回り38%上昇することにより示されるように、MLD09処方物はヒトにおいて生体利用可能である。理論により縛られることを望むものではないが、経口投与用量のかなりの割合が遠位小腸におけるTRPM6/7トランスポーターを介してこれらの対象におい細胞内マグネシウムプールに移動し、腎臓の遠位曲尿細管におけるTRPM6/7トランスポーターを介したMg2+再吸収がより高いために、ベースラインで尿中マグネシウム排泄が低い対象ではMLD09後の尿中マグネシウム排泄が低かったようだと考えられる。したがって、この結果、Mg2+の腎排泄が少なくなり得、細胞内区画への血中Mg2+の移動が増加し得る。
一過性片頭痛などの医原性または疾患原因による電解質不均衡が起こったことがあるマグネシウム欠乏患者の管理についてL−乳酸マグネシウム二水和物徐放カプレットを調べるために試験を行った。より具体的には、20mEq静脈内(IV)硫酸マグネシウムと比較して20mEq L−乳酸マグネシウム二水和物(MLD)徐放(ER)カプレットの絶対的バイオアベイラビリティを評価し、MLD ERカプレットのバイオアベイラビリティにおける食物の影響を評価し、MLD ERカプレットおよびIV硫酸マグネシウム投与後の血清および尿中薬物動態(PK)および安全性を評価するために試験を行った。血清および尿中薬物動態パラメーターの両方を含め、IV投与硫酸マグネシウムと経口マグネシウム処方物の絶対的バイオアベイラビリティを比較するための試験は科学文献で報告されたことがなかった。
この試験において3種類の処置計画(処置A、BおよびC)を使用した。空腹状態での20mEq L−乳酸マグネシウム二水和物の単回経口投与(2×10mEq MLD10 ERカプレットとして投与)後(処置A)、空腹状態でのおよそ20mEq IV硫酸マグネシウム(4時間にわたり投与)の単回IV点滴後(処置B)および高脂肪、高カロリー、低マグネシウム食後の20mEq L−乳酸マグネシウム二水和物(2×10mEq MLD10 ERカプレットとして投与)の単回経口投与後(処置C)の、血清および尿中マグネシウムPKパラメーターの要約(平均および標準偏差)を以下の表2〜3で示す。
Figure 2017214352
尿中および血清マグネシウム濃度の薬物動態(PK)分析のために、尿および血液試料を回収した。分画および1日尿マグネシウム濃度を調べるために試験期間中を通して各対象に対して合計29検体の尿試料を継続的に回収し、試験中の各時間点での血清マグネシウム濃度を調べるために各対象から33検体の血液試料を回収した。
要約された血清PKパラメーターは:最高血清濃度(Cmax)、最高血清濃度時間(Tmax)、時間0から最終測定可能濃度の時間(t)の血漿曲線下面積(AUC0−4)および時間0〜72時間での血漿濃度−時間曲線下面積(AUC0−72)であった。要約された尿中マグネシウムPKパラメーターは、各時間間隔での尿中で排出されるマグネシウム量(Ae)、時間0〜72時間で尿中で排泄されるマグネシウムの総量(Ae0−72)、各時間間隔での尿中マグネシウム排泄率(fe)、時間0〜72時間での尿中マグネシウム排泄率(fe0−72)、各時間間隔での尿中のマグネシウム排泄速度(Re)、最高尿中排泄速度(Rmax)、最高尿中排泄速度と関連する尿回収間隔の中間点(Tmax,rate)および時間0〜72時間での腎臓クリアランス(CLR0−72)であった。PK分析集団は、処置Aに対して29名の対象、処置Bに対して29名の対象および処置Cに対して31名の対象を含んだ。
処置Aと処置Bとの比較において(MLD10カプレット空腹状態対IV硫酸マグネシウムの絶対的バイオアベイラビリティ)、実測およびベースライン調整血清PKデータに基づき、経口投与MLD10 ERカプレットからのマグネシウム吸収速度およびその度合いは、IV投与硫酸マグネシウムからの場合よりも低かった。ベースライン調整中央値Tmaxは、IV投与後に対して、ERカプレット後は6時間遅延した(表2〜3)。これは、硫酸マグネシウムの直接的IV投与に対するMLD ERのゆっくりとした徐放ゆえであった。ベースライン調整尿PKデータに基づき、MLD10 ERカプレットから尿中で排泄されるマグネシウムの速度および量は、IV硫酸マグネシウムからの場合よりも低かった。中央値Tmax,rateは、IV投与に対して、ERカプレット後は4時間遅かった。72時間試料採取期間にわたり尿中で排出されるマグネシウム用量の平均分画は、ERカプレットの場合は41.0%、IVの場合は92.7%であった。IV投与に対して、中央値腎臓クリアランスはERカプレット後により大きいようであった(表2〜3)。実測およびベースライン調整血清PKデータに基づき、食物はMLD10 ERカプレットからのマグネシウム吸収の速度およびその度合いを低下させると思われた。ベースライン調整中央値Tmaxは食物により2時間延長した(表2〜3)。
処置Cと処置Aを比較することにおいて(摂食状態と空腹状態の健常ボランティアにおける、MLD ERカプレットの相対的バイオアベイラビリティ)、ベースライン調整尿PKデータに基づき、食物は、MLD10 ERカプレットから尿中で排泄されるマグネシウムの速度および量を上昇させると思われた。中央値Tmax,rateは食物を伴う投与後、4時間早く生じた。72時間試料採取期間にわたる尿中マグネシウム排泄率の平均は、空腹状態で41.0%であり、摂食状態で44.8%であった。中央値腎臓クリアランスは食物によって上昇すると思われた(表2〜3)。
処置Cと処置Bを比較することにおいて(IV硫酸マグネシウムに対する、摂食MLD10 ERカプレットの絶対的バイオアベイラビリティ)、実測およびベースライン調整血清PKデータに基づき、食物によって、空腹状態でのIV硫酸マグネシウムと比較して、摂食状態で投与されたMLD10 ERカプレットからのマグネシウム吸収速度およびその度合いが低下すると思われた。ベースライン調整中央値Tmaxは食物により8時間延長した(表2〜3)。ベースライン調整尿PKデータに基づき、食物によって、空腹状態で投与されたIV硫酸マグネシウムと比較して、摂食状態で投与されたMLD10 ERカプレットから尿中で排泄されるマグネシウムの速度および量が低下すると思われた。中央値Tmax,rateは不変のままであった。72時間試料採取期間にわたる尿中マグネシウム排泄率の平均は、摂食状態でのERカプレットについては44.8%であり、空腹状態のIVについては92.7%であった。中央値腎臓クリアランスは、食物によって上昇すると思われた(表2〜3)。
健常成人における何れかの処置の実施前および処置A、BおよびCの実施後の算術平均実測血清マグネシウム濃度−時間プロファイルは、図27−1で均等目盛および片対数目盛で示す。健常成人における処置A、BおよびCの実施後の算術平均ベースライン調整血清マグネシウム濃度を図27−2で示す。健常成人における何れかの処置の実施前および処置A、BおよびCの実施後の算術平均実測尿中マグネシウム排泄量を図27−3で示す。健常成人における処置A、BおよびCの投与後の算術平均ベースライン調整尿中マグネシウム排泄量を図27−4で示す。
経口後の血清マグネシウム曝露(AUC0−72)または尿中マグネシウム排泄(Ae0−72)をIV投与と比較することによって、マグネシウムの絶対的バイオアベイラビリティを評価した。20mEqのマグネシウム用量の空腹状態でのIV硫酸マグネシウムと比較した、空腹および摂食状態における乳酸マグネシウムERカプレットの絶対的バイオアベイラビリティは、以下で要約されるような平均尿中マグネシウム排泄量に基づく、38.11%(空腹)および40.99%(摂食)の平均血清マグネシウム曝露に基づき、20.26%(空腹)および12.49%(摂食)であった:
Figure 2017214352
高脂肪食によって、全身的なマグネシウム曝露が減少したが、ベースライン調整データに基づくと、尿中マグネシウム排泄が辛うじて上昇した。これは、ベースライン血清マグネシウム濃度において対象間の分散が高いためであり得る。乳酸マグネシウムERカプレットからのベースライン調整血清マグネシウムピーク濃度(Cmax)および曝露(AUC0−tおよびAUC0−72)は、高脂肪高カロリー食によってそれぞれ37%、49%および38%低下した。ベースライン調整最高尿中マグネシウム排泄速度(Rmax)、尿中排泄マグネシウム量(Ae0−72)および乳酸マグネシウムERカプレットからの尿中排泄率(fe0−72)は、高脂肪高カロリー食によってそれぞれ58%、8%および8%上昇した。
これらの臨床試験および薬物動態の結果は、市販のマグネシウム製剤の比較バイオアベイラビリティを報告したFirozおよびGraber(2001)による、以前に公開されたバイオアベイラビリティ試験と比較して有意である。FirozおよびGraberの試験において、およそ21mEqの酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、乳酸マグネシウムまたはアスパラギン酸マグネシウムの何れかを健常対象それぞれに与えた。ベースライン尿中マグネシウム排泄量を確立し、尿中マグネシウム濃度を測定し、絶対的マグネシウム排泄(mgマグネシウム/日)を計算し、分析した。FirozおよびGraberは、吸収率の平均が酸化マグネシウムに対して4%であり、乳酸、アスパラギン酸および塩化マグネシウムに対して9〜11%であったことを報告した。FirozおよびGraberは血清マグネシウム率の値を測定または報告しなかった。
本MLD10試験の結果から、尿中マグネシウム排泄に基づき、摂食または空腹状態の何れでも、MLD10処方物が、FirozおよびGraberの試験で報告されたマグネシウム製剤よりも4〜10倍多く吸収されることが明らかになる。全体的に、用量ダンピングの可能性を示唆する血清または尿中PKプロファイルで観察される過剰に急速な全身吸収の証拠はなく、このことから、MLD ER処方物が数時間にわたる連続的吸収を可能にすることが示される。本MLD10試験は、血清レベルに基づいてマグネシウム塩のバイオアベイラビリティを報告する最初のものであり、血清と尿中マグネシウム濃度および速度との間の薬物動態学的関係を明らかにする。血清および尿中PKデータは、血清マグネシウムレベルの有害な上昇なく、MLD ERカプレットが優れた吸収を生じさせ、これにより、吸収されたマグネシウムを腎臓がより効果的に処理できるようになることを明らかにする。これは、一過性片頭痛などの低マグネシウム性の医学的状態を処置することにおいて重要である。
当業者にとって当然のことながら、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、本開示において様々な改変および変更がなされ得る。本開示の他の態様は、本明細書中で開示されるものの仕様および実施を考慮することにより当業者にとって明らかになろう。仕様および例は単なる代表例とみなされ、本開示の範囲および精神は次の特許請求の範囲により示されるものとする。

Claims (20)

  1. 哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の制御放出の経口投与のための高負荷剤形において:
    前記剤形のおよそ85重量%〜およそ95重量%の乳酸マグネシウムと;
    前記剤形のおよそ5重量%〜およそ15重量%のヒドロキシプロピルセルロースと、
    を含み、
    マグネシウムまたは治療的に活性のあるその塩の放出が、血漿および尿中マグネシウム濃度を決定することにより特徴付けられることを特徴とする、
    高負荷剤形。
  2. 請求項1に記載の剤形において、絶対的バイオアベイラビリティが前記血漿中でおよそ20%であることを特徴とする、剤形。
  3. 請求項1に記載の剤形において、絶対的バイオアベイラビリティが前記尿中で測定した場合におよそ40%であることを特徴とする、剤形。
  4. 請求項1に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整した後、20mEq用量投与後に、最高尿中排泄速度(Rmax)がおよそ2〜9mg/時となることを特徴とする、剤形。
  5. 請求項1に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整した後、20mEq用量投与後に、時間0〜72時間での尿中マグネシウム排泄率(fe0−72)が、およそ20〜70%となることを特徴とする、剤形。
  6. 請求項1に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整した後、20mEq用量投与後に、時間0〜72時間での尿中排泄マグネシウムの総量(Ae0−72)がおよそ45〜170mgとなることを特徴とする、剤形。
  7. 請求項1に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整せずに、20mEq用量投与後に、およそ1200〜1500hμg/mLの血漿濃度−時間曲線下面積(AUC)を生じさせることを特徴とする、剤形。
  8. 請求項1に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整せずに、20mEq用量投与後に、およそ18〜22μg/mLの最高血清濃度(Cmax)を生じさせることを特徴とする、剤形。
  9. 請求項1に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整せずに、20mEq用量投与後に、およそ10〜14時間で最高血清濃度レベルを生じさせることを特徴とする、剤形。
  10. 請求項1に記載の剤形において、1日1回または2回投与に適切であることを特徴とする、剤形。
  11. 請求項1に記載の剤形において、食事ありまたはなしでの投与に適切であることを特徴とする、剤形。
  12. 請求項1に記載の剤形において、マグネシウムまたはその治療的に活性のあるその塩の放出が、最大放出達成後、およそ6〜24時間にわたりほぼ最大レベルで維持されることを特徴とする、剤形。
  13. 哺乳動物に対する治療的有効量のマグネシウム塩の制御放出の経口投与のための高負荷剤形において:
    前記剤形のおよそ85重量%〜およそ95重量%の乳酸マグネシウムと;
    前記剤形のおよそ5重量%〜およそ15重量%のヒドロキシプロピルセルロースと、
    を含み、
    前記剤形が、流動層造粒により調製され、
    絶対的バイオアベイラビリティが、尿中で測定した場合、およそ40%であることを特徴とする、
    高負荷剤形。
  14. 請求項13に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整した後、20mEq用量投与後に、最高尿中排泄速度(Rmax)がおよそ2〜9mg/時となることを特徴とする、剤形。
  15. 請求項13に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整した後、20mEq用量投与後に、時間0〜72時間で尿中マグネシウム排泄率(fe0−72)がおよそ20〜70%となることを特徴とする、剤形。
  16. 請求項13に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整した後、20mEq用量投与後に、時間0〜72時間で尿中排出マグネシウムの総量(Ae0−72)がおよそ45〜170mgとなることを特徴とする、剤形。
  17. 哺乳動物への治療的有効量のマグネシウム塩の制御放出の経口投与のための高負荷剤形において:
    前記剤形のおよそ85重量%〜およそ95重量%の乳酸マグネシウムと;
    前記剤形のおよそ5重量%〜およそ15重量%のヒドロキシプロピルセルロースと、
    を含み、
    前記剤形が、流動層造粒により調製され、
    絶対的バイオアベイラビリティが、血漿中で測定した場合、およそ20%であることを特徴とする、
    高負荷剤形。
  18. 請求項17に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整せずに、20mEq用量投与後に、およそ1200〜1500hμg/mLの血漿濃度−時間曲線下面積(AUC)を生じさせることを特徴とする、剤形。
  19. 請求項17に記載の剤形において、対象ベースラインマグネシウムレベルに対して調整せずに、20mEq用量投与後に、およそ18〜22μg/mLの最高血清濃度(Cmax)を生じさせることを特徴とする、剤形。
  20. 請求項17に記載の剤形において、マグネシウムが、遠位小腸および一過性受容器電位チャネル(TRP)において放出されることを特徴とする、剤形。
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