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JP2017202499A - 構造体及びその製造方法 - Google Patents

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JP2017202499A JP2016094640A JP2016094640A JP2017202499A JP 2017202499 A JP2017202499 A JP 2017202499A JP 2016094640 A JP2016094640 A JP 2016094640A JP 2016094640 A JP2016094640 A JP 2016094640A JP 2017202499 A JP2017202499 A JP 2017202499A
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Abstract

【課題】特に自動車構造用継手部材として有用な継手を提供する。
【解決手段】一体成型物である構造体であって、平面視において、少なくとも1つの外縁部が凹状部を有する天板部と、凹状部を有する前記外縁部から下方に折れ曲がり、前記外縁部に沿った少なくとも1つの縦壁部と、前記縦壁部から外側へ伸びる下部フランジ部と、前記天板部上に、前記天板部の上方に伸びる伸びフランジである少なくとも1つの突出部を備えることを特徴とする構造体。
【選択図】図1

Description

本発明は、立体三又形状を有し、特に自動車用部材に好適な構造体に関する。
近年の自動車におけるAピラーロアの構造として、キャビンを保護するため、内部のリインフォースメントによる補強提案が多くなされている。
特許文献1は、Aピラーロア内部のリインフォースメントにより、車両前側の板厚を厚くし、前面から入力される荷重に対する強度を向上させる技術を開示している。
しかしながら、リインフォースメントによる厚肉部位は前面のみであり、サイドシルへ進入する荷重に対しての考慮はされていない。特許文献1の技術では、Aピラー前面は負荷荷重に対して耐性があるが、大きな荷重を受けるとサイドシルへ進入する荷重が大きくなるので、Aピラー前面が効率的に変形することなく、Aピラー側面に接合されているサイドシルのみが大きな変形を受ける。さらに、軽量化は期待できない。
特許文献2は、Aピラー内部のリインフォースメントの構造を工夫することにより、衝突時に前輪が移動する際に、前輪の進行方向をAピラーロアの形状で変化させ、キャビンへの前輪の進入を抑制する技術を開示している。
特許文献2の技術は、前輪が進行方向を向いており、前輪の幅がAピラーロアの車幅方向よりも大きすぎない場合にのみ効果を発揮する。前輪が斜め方向を向いている場合や、前輪幅が広い場合には、広い面で荷重を受ける必要があるので、効果が期待できない。
特開2011−37291号公報 特開2013−141928号公報
自動車の衝突時には、車輪が進行方向と同軸上にキャビンに飛びこんでくるとは限らない。そのため、Aピラーロアから離れた部分、すなわちダッシュ側への補強も必要となる。このような場合に備え、Aピラーロアインナーにダッシュクロスが接続されることがある。ダッシュクロスはフランジを立ち上げてAピラーロアインナーに接合される。そのため、ダッシュクロスに変位を受けた際には、接合部が剥離しやすいという問題が有る。
本発明は、Aピラーロアインナーとダッシュクロスとの効率的な継手として使用できる構造体を提供することにより、衝突時の接合部の強度を向上させることを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、Aピラー、ダッシュクロス方向への継手を有し、さらに、サイドシル方向への継手を有し、荷重伝達が可能な構造体をAピラーロアインナーとして用いることにより、前記の課題を解決できることが分かった。本発明は上記の知見に基きなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)一体成型物である構造体であって、平面視において、外縁部に少なくとも1つの凹状部を含む天板部と、上記外縁部の上記凹状部を含む一部又は全部から下方に折れ曲がり、上記外縁部に沿った少なくとも1つの縦壁部と、上記縦壁部から外側へ伸びる下部フランジ部と、上記天板部上に、上記天板部の上方に伸びる少なくとも1つの突出部を備えることを特徴とする構造体。
(2)引張強度590MPa以上の鋼板からなることを特徴とする前記(1)の構造体。
(3)前記突出部が、伸びフランジ成形された開断面であることを特徴とする前記(1)又は(2)の構造体。
(4)3部品以上の他部品の溶接連結用途で用いられる前記(1)〜(3)のいずれかの構造体。
(5)自動車構造用継手部材であることを特徴とする前記(4)の構造体。
(6)パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から前記(1)〜(5)のいずれかの構造用部材を製造する方法であって、上記成形素材を、成形素材に突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、該平板部の上方に突出部を少なくとも1つ形成する第1の工程と、突出部を形成した成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第2の工程と、 突出部、縦壁部、及び下部フランジ部を形成した成形素材を、上記突出部をリストライクし、形状を整えるためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記突出部を形成する第3の工程を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
(7)パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から前記(1)〜(5)のいずれかの構造用部材を製造する方法であって、
上記成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第1の工程と、縦壁部及び下部フランジ部を形成した成形素材を、成形素材に突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記平板部の上方に突出部を少なくとも1つ形成する第2の工程と、突出部、縦壁部、及び下部フランジ部を形成した成形素材を、上記突出部をリストライクするためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記突出部を形成する第3の工程を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
(8)パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から前記(1)〜(5)のいずれかの構造用部材を製造する方法であって、上記成形素材を、成形素材に前記突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、該平板部の上方に前記突出部を少なくとも1つ形成する第1の工程と、上記フランジを形成した成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第2の工程を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
(9)パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から前記(1)〜(5)のいずれかの構造用部材を製造する方法であって、上記成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第1の工程と縦壁部及び下部フランジ部を形成した成形素材を、成形素材に前記突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記平板部の上方に前記突出部を少なくとも1つ形成する第2の工程を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
本発明によれば、Aピラーロアインナーとダッシュクロスとの効率的な継手として使用できる構造体を提供することができる。これにより、Aピラーロアとダッシュクロスの継手強度を向上させることができ、自動車の耐衝突特性を向上させることができる。
本発明の構造体の一例の概略を示す図である。 従来のAピラーロアとダッシュクロスの接合部と、前方からの負荷荷重がかかった場合の変形の概略を示す図である。 本発明の構造体をAピラーロアインナーとして用いた場合のダッシュクロスの接合部と、前方からの負荷荷重がかかった場合の変形の概略を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における成形素材の概形を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における第1の工程後の構造体の概形を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における第1の工程で用いる金型構造の概略を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における第2の工程後の構造体の概形を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における第2の工程で用いる金型構造の概略を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における第3の工程後の構造体の概形を示す図である。 本発明の構造体の製造方法の一例における第3の工程で用いる金型構造の概略を示す図である。
以下、本発明の構造体について、自動車のAピラーロアインナーとして利用する場合を例に、詳細に説明する。
Aピラーロアは、衝突時に乗員の生存空間を確保する内面衝突対応部品である。
Aピラーロアは、左右の前輪の後ろ側にそれぞれ位置し、上端部は、前側ウインドウの両サイドに付く支柱であるAピラーアッパーに連結される。Aピラーロアの下端部は、左右ドアの下で車体の両サイドを構成するフレームである左右一対のサイドシルと連結される。
左右のAピラーロアの下端部は、ダッシュクロスで連結される。ダッシュクロスは、車幅方向に伸びてエンジンルームと車室を仕切るダッシュパネルに設けられている。
図1に、本発明の構造体の一例の概形を示す。本発明の構造体は一体成型物である構造体(10)であって、平板部(11)の上方に突出部(12)を有し、また、平板部(11)の凹状部(14)を有する外縁部(13)から折り曲げられ、外縁部(13)に沿って形成された縦壁部(15)、縦壁部から外側に伸びる下部フランジ(16)を有している。ここで一体成型物とは、溶接接合や機械接合による接合部を有さない成形物をいう。
図1の例では、平板部(11)は平面視で略L字形状となっている。突出部(12)は、平板部(11)の面に略垂直に設けられたフランジである。
下部フランジ(16)は、突出部(12)が設けられた面とは異なる面に設けられたフランジである。すなわち、平板部(11)の凹状部(14)を有する外縁部(13)に沿って縦壁部(15)が設けられており、下部フランジ(16)は、縦壁部(15)から外側に伸びるように形成され、平面視で略L字形状となっている。その結果、ほぼ直行する2つの部品を接続する際に、2つの方向に伸びるフランジ(16a、16b)として用いることができる。図1の例では、凹状部(14)は曲線状であり、角部の丸められた凹角部となっているが、平板(11)に対して凹であれば、特に形状は限定されない。
これらの2つの方向に伸びるフランジ(16a、16b)は、突出部(12)と合わせて、立体的な三又構造のフランジを形成し、3つのフランジ(12、16a、16b)のうちの任意の2つのフランジは、約90°の角をなしている。
なお、本発明における突出部は、上記の例の突出部(12)のように開断面を有する管状でもよいし、下部フランジ(16)のような平板状でもよい。また、閉断面を有する管状でもよい。
図2に示すように、従来Aピラーロアインナー(21)は、内側に補強部材であるAピラーロアリインフォース(27)が配設されたAピラーロアアウター(22)とスポット溶接され、ダッシュクロス(23)は、ダッシュクロス(23)にフランジ(24)を立ち上げ、Aピラーロアインナー(21)とスポット溶接により接合部(25)を形成し、接合される。すなわち、自動車の前後方向に伸びる面が、車幅方向に接合される。
このような接合構造の場合、ダッシュクロス(23)に衝突等により前方から負荷荷重がかかると、ダッシュクロス(23)は後方に変形(26)し、その際、接合部(25)は剥離しやすくなる。
一方、図1に示した本発明の構造体をAピラーロアインナー(31)として用いた場合、図3に示すように、略L字形状の2つのフランジ(13a、13b)を用いてAピラーロアアウター(32)、図示しないサイドシルをスポット溶接により接合し、突出部(12)を用いてダッシュクロス(33)をスポット溶接により接合部(34)を形成し、接合することができる。
このような接合構造の場合、ダッシュクロス(33)に衝突等により前方から負荷荷重がかかると、ダッシュクロスは後方に変形(35)するが、接合部にかかる荷重はせん断方向の荷重となる。一般に、スポット溶接などの接合強度において、せん断強度(TTS)は剥離強度(CTS)よりも大きい。したがって、継手強度は向上し、衝突安全性の向上が可能となる。
さらに、従来の接合構造と比較して、接合位置がキャビン内側となるので、衝突の際のダッシュクロスの変位に対するモーメントの発生を従来の構造よりも小さくすることができ、継手強度の向上に寄与する。
本発明の構造体を、たとえばAピラーロアインナーのような自動車用部材に用いる場合、引張強度590MPa以上の高強度鋼板を用いることが好ましい。高強度鋼板を用いることにより、さらに優れた耐衝突特性を得ることができる。
次に、本発明の構造体の製造方法の一例について説明する。
本発明の構造体は、パンチとダイと、パンチに金属板等のブランク(成形素材)を押し当てて拘束するパッドを備えたプレス成形装置でブランクをプレス成形する、「自由曲げ工法」により製造することができる。以下、「自由曲げ工法」について簡単に説明する。
自由曲げ工法は、たとえば国際公開第2011/145679号公報で公知である。上記公報に記載の発明は、L字型部材のように、横断面が略ハット形状で平面視で縦壁部が天板部側に凸となる屈曲部を有する部品をブランクから成形する方法である。
より具体的には、ブランクをダイ金型とパッド及び曲げ型との間に配置し、(1)面外変形抑制領域としてのブランクの天板部に相当する部位の一部をパッドにより加圧した状態、かつ、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部が天板部と同一平面上にある状態で、ダイ金型と曲げ型とを鉛直方向に相対移動させることにより、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部をダイ金型のうち天板部に対応する部位の上でスライド(面内移動)させながら、縦壁部及びフランジ部を成形することによってL字形状部品等を成形するものである。
または、(2)面外変形抑制領域としてのブランクの天板部に相当する部位の一部にパッドを近接又は接触し、パッドとダイ金型との隙間を、ブランクの板厚以上ブランクの板厚の1.1倍以下に保った状態、かつ、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部が天板部と同一平面上にある状態で、ダイ金型と曲げ型とを鉛直方向に相対移動させることにより、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部をダイ金型のうちブランクの天板部に対応する部位の上でスライド(面内移動)させながら、縦壁部及びフランジ部を成形することによって、L字状形状部品等を成形するものである。
本明細書では、上記発明に係る曲げ成形によるプレス加工方法を「自由曲げ工法」という。図1のような一体成型された構造物を製造する場合、たとえば、鋳造による方法なども考えられる。しかしながら、鋳造による方法の場合、組織制御が難しく、必要とする特性を得ることが難しい場合もある。これに対して、自由曲げ工法を用いる場合、所望の特性を有する素材を用いることにより、必要な特性を有する構造物を製造することができるので、有利である。たとえば、素材として高強度鋼板を使用して、本発明の構造体を作製し、自動車の接続部材として使用すれば、耐衝突性を著しく向上させることが可能である。以下、図1に示す本発明の構造体の具体的な製造方法の例を説明する。
図1に示す構造体は、略鉛直方向に伸びる伸びフランジである突出部、該突出部と略直角をなす、略直角に交わる2つのフランジである下部L字部を有している。以下に説明する構造体の製造方法は、(1)突出部を形成するための突出部の伸びフランジ成形、(2)下部フランジ部の自由曲げ成形、(3)リストライクによる突出部の成形の3つの工程を備え、(1)→(2)→(3)、あるいは、(2)→(1)→(3)の順に成形し、図1に示す構造体を得ることができる。
あるいは、突出部の成形を、突出部を予成形し、その後リストライクするという工程を設けずに、一気に突出部を成形する方法を用いて製造することもできる。すなわち(1’)突出部成形、(2)下部L字の自由曲げ成形の2つの工程を備え、(1’)→(2)、あるいは、(2)→(1’)の順に成形し、図1に示す構造体を得ることもできる。
上記(1)の突出部を形成するための突出部の伸びフランジ成形では、図4に示すブランク(41)の面を平板部とし、その上方に突出部を形成し、突出部(51)が形成された図5の形状とする。この例では、突出部は、開断面を有するフランジである。
より具体的には、図6に示すように、ブランク(61)に、パンチ(62)とダイ(63)を用いて、フランジを形成する。ブランクホルダー(64)は、ダイ(63)とともにブランク(61)を抑え、材料の流れを調整し、また、しわの発生を防ぐ。ブランクホルダー(64)はブランク(61)に密着している必要はなく、隙間があってもよい。ダイ(63)で固定されたブランク(61)をパンチ(62)で押すことにより、フランジを形成することができる。
次に、上記(2)の下部L字の自由曲げ成形では、平板部(71)の外縁部(72)に沿った縦壁部(73)及び下部フランジ(74)を同時に形成し、図7の形状とする。この例では、自由曲げ工法により、ブランクに、外縁部(72)に沿った縦壁部(73)及び下部フランジ(74)を同時に形成している。
より具体的には、図8に示すように、ブランク(81)に、パンチ(82)とダイ(84)を用いて、フランジを形成する。パッド(83)はブランク(81)をパンチ(82)に押し付けて把持する。固定されたブランク(81)をダイ(84)で押すことにより、ブランクに、外縁部(72)に沿った縦壁部(73)及び下部フランジ(74)を同時に形成する。
なお、図7、図8は、上記(1)突出部を形成するための突出部の伸びフランジ成形の後に、下部フランジ部の自由曲げ成形を行う方法を示しているが、上述したとおり、(1)、(2)の工程の順序は逆でも構わない。
次に、上記(3)のリストライクによる突出部の成形では、伸びフランジ成形された突出部の形状を整え、図9に示すような突出部(91)形状とする。図10は、リストライクに用いる金型構造の一例を示す図である。ブランク(101)を、パッド(104)でダイ(103)に押し付けて把持し、ダイ(103)で固定されたブランク(101)をパンチ(102)で押し、突出部を成形する。なお、上述のとおり、突出部の成形は、予成形をし、その後別にリストライクするのではなく、一気に成形する方法を用いてもよい。
以上説明した本発明の構造体の製造方法によれば、一般的なプレス機を用いて加工を行うことにより、特に構造用継手部材として有用な構造体を、特殊な装置を用いず、短い作業時間で製造することができる。
以上、本発明の構造体をAピラーロアインナーとして使用する場合について、その構造と製造方法について説明したが、本発明の構造体の使用はこれに限定されるものではない。本発明の構造体は、特に立体的に3つ以上の部材が接合される際の継手として有効に利用することができる。
自動車構造用継手部材としては、たとえば、車両最後部のピラー上部の継ぎ手部材として、ルーフレール、車両最後部のピラー、リアウインドウ上部の車幅方向に配置される部材との接続に使用することができる。セダンタイプの車両であればCピラーアッパーであり、ハッチバックタイプの車両であればテールゲート上部に相当する。これにより、車両の剛性が向上し、さらにロールオーバー時のキャビン保護に寄与する。
また、Bピラーロアとして使用し、Bピラー、サイドシル、フロアクロスを接続することができる。これにより、側突時のキャビン保護に寄与し、また、車体のねじり剛性が向上する。
また、三又のフランジも上記の例に限定されるわけではない。上記の例では3つのフランジのうちの任意の2つのフランジは約90°の角をなしているが、たとえば、3つのフランジのうちの任意の2つのフランジが60〜120°程度の角をなすように成形しても、構造用継手部材としての活用が考えられる。すべてのフランジが1点で交わる必要はなく、ねじれの位置にある2つのフランジが存在してもよい。
また、上記の例ではフランジは三又としたが、同様に四又のフランジを形成することも可能である。四又のフランジは、たとえば、天板部を略T字状とし、略L字状となる2つの外縁部にそって縦壁部、及びフランジを設け、天板部のT字状の交点付近に伸びフランジである突出部を有する形状とすることができる。このように、上記パンチ、ダイの形状を変えることにより、上述した継手の例に限定されず、様々な形状の構造体を製造可能であることは明らかであり、それらの変形も本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
たとえば、上記の例では高強度鋼板を用いた自動車構造用継手部材を示したが、用途に応じて、成形素材としては、その他の鋼板、アルミニウム合金板、FRP等の樹脂複合材料平板等も用いることができる。
10 構造体
11 平板部
12 突出部
13 外縁部
14 凹状部
15 縦壁部
16 下部フランジ
21 Aピラーロアインナー
22 Aピラーロアアウター
23 ダッシュクロス
24 フランジ
25 溶接部
26 変形後のダッシュクロス
27 Aピラーロアリインフォース
31 Aピラーロアインナー
32 Aピラーロアアウター
33 ダッシュクロス
34 溶接部
35 変形後のダッシュクロス
36 Aピラーロアリインフォース
41 ブランク
51 突出部
61 ブランク
62 パンチ
63 ダイ
64 ブランクホルダー
71 平板部
72 外縁部
73 縦壁部
74 下部フランジ
81 ブランク
82 パンチ
83 パッド
84 ダイ
91 突出部
101 ブランク
102 パンチ
103 ダイ
104 パッド

Claims (9)

  1. 一体成型物である構造体であって、
    平面視において、外縁部に少なくとも1つの凹状部を含む天板部と、
    上記外縁部の上記凹状部を含む一部又は全部から下方に折れ曲がり、上記外縁部に沿った少なくとも1つの縦壁部と、
    上記縦壁部から外側へ伸びる下部フランジ部と、
    上記天板部上に、上記天板部の上方に伸びる少なくとも1つの突出部
    を備えることを特徴とする構造体。
  2. 引張強度590MPa以上の鋼板からなることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 前記突出部が、伸びフランジ成形された開断面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 3部品以上の他部品の溶接連結用途で用いられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の構造体。
  5. 自動車構造用継手部材であることを特徴とする請求項4に記載の構造体。
  6. パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造用部材を製造する方法であって、
    上記成形素材を、成形素材に突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、該平板部の上方に突出部を少なくとも1つ形成する第1の工程と、
    突出部を形成した成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第2の工程と、
    突出部、縦壁部、及び下部フランジ部を形成した成形素材を、上記突出部をリストライクし、形状を整えるためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記突出部を形成する第3の工程
    を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
  7. パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造用部材を製造する方法であって、
    上記成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第1の工程と、
    縦壁部及び下部フランジ部を形成した成形素材を、成形素材に突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記平板部の上方に突出部を少なくとも1つ形成する第2の工程と、
    突出部、縦壁部、及び下部フランジ部を形成した成形素材を、上記突出部をリストライクするためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記突出部を形成する第3の工程
    を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
  8. パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造用部材を製造する方法であって、
    上記成形素材を、成形素材に前記突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、該平板部の上方に前記突出部を少なくとも1つ形成する第1の工程と、
    上記フランジを形成した成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第2の工程
    を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
  9. パンチと、ダイを備えたプレス成形装置を用いて、平板である成形素材から請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造用部材を製造する方法であって、
    上記成形素材を、突出部が形成された成形素材に前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記成形素材と同一平面を前記平板部とし、前記縦壁部、及び前記下部フランジ部を形成する第1の工程と
    縦壁部及び下部フランジ部を形成した成形素材を、成形素材に前記突出部を成形するためのパンチとダイの間に配置し、プレス成形することにより、上記平板部の上方に前記突出部を少なくとも1つ形成する第2の工程
    を備えることを特徴とする構造体の製造方法。
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