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JP2017191039A - 磁場計測装置及び磁場計測装置の校正方法 - Google Patents

磁場計測装置及び磁場計測装置の校正方法 Download PDF

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JP2017191039A JP2016081355A JP2016081355A JP2017191039A JP 2017191039 A JP2017191039 A JP 2017191039A JP 2016081355 A JP2016081355 A JP 2016081355A JP 2016081355 A JP2016081355 A JP 2016081355A JP 2017191039 A JP2017191039 A JP 2017191039A
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Abstract

【課題】磁気センサーの検出軸の方向を考慮して計測対象の磁場を精度良く計算することが可能な磁場計測装置を提供すること。【解決手段】複数の磁気センサーと、前記磁気センサーの検出ベクトルと前記磁気センサーの位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定し、推定した前記磁場に基づいて前記検出ベクトルを更新する校正部と、前記磁気センサーの計測値と前記校正部により更新された前記検出ベクトルとに基づいて、計測対象の磁場を計算する磁場計算部と、を含む、磁場計測装置。【選択図】図4

Description

本発明は、磁場計測装置及び磁場計測装置の校正方法に関する。
地磁気に比べて微弱な心臓の磁場(心磁場)や脳の磁場(脳磁場)等の生体磁場を計測するための磁場計測装置が知られている。磁場計測装置は非侵襲であるため、磁場計測装置により、被検体(生体)に負荷をかけずに臓器の状態を計測することができる。
特許文献1には、SQUID磁束計位置での磁場の理論値から算出されるSQUID磁束計の出力電圧の理論値と出力電圧の測定値の差から、最小自乗法によりSQUID磁束計ベクトル位置と検出磁場方向ベクトルと磁場感度の各パラメータを推定するキャリブレーション方法が開示されている。
特開平7−280904号公報
ところで、例えば、磁場計測装置が備える各磁気センサーの検出軸がすべて同一方向を向いているものとして磁場を計測する場合、実際には検出軸の向きにばらつきがあるため、磁場の計測値の誤差が大きくなるという問題がある。例えば、2つの磁気センサーの検出軸の方向に1/1000=0.057°の差があった場合、磁気ノイズのレベルが2.6nTであるとすると、この2つの磁気センサーの出力から得られる磁場の計測値は2.6/1000=2.6pTの誤差を有することになる。この誤差は、心磁場や脳磁場等の微弱な磁場の計測に要求される計測分解能(例えば、1pT)を超えるレベルであり、所望の性能が得られない。
しかしながら、特許文献1のキャリブレーション方法では、SQUID磁束計の検出軸の向きのばらつきについての考慮はなされていないため、磁気センサーの検出軸の向きが揃っていない磁場計測装置に特許文献1のキャリブレーション方法を適用しても、正確な校正を行うことは難しい。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、磁気センサーの検出軸の方向を考慮して計測対象の磁場を精度良く計算することが可能な磁場計測装置を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、磁場計測装置が磁気センサーの検出軸の方向を考慮して計測対象の磁場を精度良く計算することを可能する磁場計測装置の校正方法を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る磁場計測装置は、複数の磁気センサーと、前記磁気センサーの検出ベクトルと前記磁気センサーの位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定し、推定した前記磁場に基づいて前記検出ベクトルを更新する校正部と、前記磁気センサ
ーの計測値と前記校正部により更新された前記検出ベクトルとに基づいて、計測対象の磁場を計算する磁場計算部と、を含む。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、校正部は、例えば、磁気センサーによって計測対象の磁場が計測されない状態において、磁気センサーの検出ベクトルと磁気センサーの位置情報と磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定することにより、磁気センサーの検出ベクトル(検出軸の向きと利得の情報)を精度良く更新することができる。従って、本適用例に係る磁場計測装置によれば、磁場計算部は、精度良く更新された検出ベクトルを用いることにより、磁気センサーの検出軸の方向を考慮して計測対象の磁場を精度良く計算することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る磁場計測装置において、前記校正部は、更新した前記検出ベクトルと推定した前記磁場とに基づいて前記磁気センサーの計測値を推定し、推定した前記磁気センサーの計測値と前記磁気センサーの計測値との差のノルムが閾値よりも小さくなるまで、前記磁場を推定する処理と前記検出ベクトルを更新する処理とを繰り返してもよい。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、校正部は、磁場を推定する処理と検出ベクトルを更新する処理とを反復して行うことにより、検出ベクトルを真値に近い値に収束させることができる。従って、本適用例に係る磁場計測装置によれば、磁場計算部は、真値に近い検出ベクトルを用いて計測対象の磁場を精度良く計算することができる。
[適用例3]
上記適用例に係る磁場計測装置において、前記検出ベクトルの初期値は設計値であってもよい。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、校正部は、検出ベクトルの初期値として真値との差が小さい設計値を用いて磁場を推定し、推定した磁場に基づいて検出ベクトルを更新するので、検出ベクトルを真値に近い値に更新することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る磁場計測装置において、前記校正部は、前記磁気センサー毎に、当該磁気センサーの計測値と推定した前記磁場のうちの当該磁気センサーの位置における前記磁場の推定値とに基づいて、当該磁気センサーの検出ベクトルを更新してもよい。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、校正部は、行列計算によって検出ベクトルを更新するのではなく、磁気センサーの計測値と当該磁気センサーの位置における磁場の推定値とに基づいて、直接的に当該磁気センサーの検出ベクトルを算出することにより、真値に近い値に正しく更新することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る磁場計測装置において、前記校正部は、前記磁場を前記磁気センサーの位置を変数とする多項式で近似し、前記検出ベクトルと前記位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて、当該多項式を計算することにより前記磁場を推定してもよい。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、校正部は、磁気センサーの位置を変数とする多項式を用いて磁場を精度良く近似することができるので、当該多項式を計算することにより磁場を精度良く推定することができる。
[適用例6]
上記適用例に係る磁場計測装置において、前記校正部は、前記磁場の発散がゼロであるものとして、前記多項式を計算してもよい。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、環境磁場の発散がゼロであるとの条件により、多項式の係数の数を減らすことができるので、校正部の計算量が軽減され、あるいは、検出ベクトルの算出(更新)精度が向上する。
[適用例7]
上記適用例に係る磁場計測装置において、前記校正部は、前記磁場の回転がゼロであるものとして、前記多項式を計算してもよい。
本適用例に係る磁場計測装置によれば、環境磁場の回転がゼロであるとの条件により、多項式の係数の数を減らすことができるので、校正部の計算量が軽減され、あるいは、検出ベクトルの算出(更新)精度が向上する。
[適用例8]
上記適用例に係る磁場計測装置の校正方法は、複数の磁気センサーの計測値と前記複数の磁気センサーの検出ベクトルとに基づいて計測対象の磁場を計算する磁場計測装置の校正方法であって、前記磁気センサーの計測値を取得する工程と、前記検出ベクトルと前記磁気センサーの位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定する工程と、推定した前記磁場に基づいて前記検出ベクトルを更新する工程と、を含む。
本適用例に係る磁場計測装置の校正方法によれば、例えば、磁気センサーによって計測対象の磁場が計測されない状態において、磁気センサーの検出ベクトルと磁気センサーの位置情報と磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定することにより、磁気センサーの検出ベクトル(検出軸の向きと利得の情報)を精度良く更新することができる。
本実施形態に係る磁場計測装置の構成例を示す概略側面図。 磁気センサーユニットの模式側面図。 磁気センサーユニットの模式平面図。 処理装置の構成例を示す図。 本実施形態に係る磁場計測装置の校正方法についての説明図。 処理装置の校正部が校正処理を行う手順の一例を示すフローチャート図。 図7は、図6の工程S3〜工程S7の処理に対応するブロック線図。 検出ベクトル行列の更新処理の手順の一例を示すフローチャート図。 処理装置の磁場計算部が磁場計算処理を行う手順の一例を示すフローチャート図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.第1実施形態
1−1.磁場計測装置の構成
図1は、本実施形態に係る磁場計測装置の構成例を示す概略側面図である。図1に示すように、本実施形態の磁場計測装置1は、計測対象物としての被検体(生体)9の心臓から発せられる心磁場や被検体(生体)9の脳から発せられる脳磁場等を計測する装置である。図1に示すように、磁場計測装置1は、図示しない第1磁気センサー11(図2、図
3及び図5参照)を備えた磁気センサーユニット10と、第2磁気センサー30と、図示しない処理装置2(図5参照)と、土台3と、テーブル4と、磁気シールド装置6とを備えている。
磁気センサーユニット10が備える第1磁気センサー11は、計測対象となる心磁場や脳磁場等の微弱な磁場(計測対象の磁場)を計測するためのセンサーであり、心磁計や脳磁計等として使用される。第2磁気センサー30は、外部磁場(磁気ノイズ)等の環境磁場を計測するためのセンサーである。第1磁気センサー11および第2磁気センサー30としては、光ポンピング式磁気センサー、SQUID式磁気センサー、フラックスゲート磁気センサー、MIセンサー、ホール素子等を用いることができる。
磁場計測装置1の高さ方向(図1における上下方向)をZ方向とする。Z方向は鉛直方向である。土台3、テーブル4の上面が延在する方向をX方向およびY方向とする。X方向およびY方向は水平方向であり、X方向とY方向とは直交する方向である。横たわった状態の被検体9の身長方向(図1における左右方向)をX方向とする。
土台3は磁気シールド装置6(本体部6a)の内側の底面上に配置され、本体部6aの外側にまで、X方向(被検体9の移動可能方向)に沿って延在している。テーブル4は、X方向テーブル4aと、Z方向テーブル4bと、Y方向テーブル4cとを有している。土台3上には、X方向直動機構3aによりX方向に沿って移動するX方向テーブル4aが設置されている。X方向テーブル4aの上には、図示しない昇降装置によりZ方向に沿って昇降するZ方向テーブル4bが設置されている。Z方向テーブル4bの上には、図示しないY方向直動機構によりレール上をY方向に沿って移動するY方向テーブル4cが設置されている。
磁気シールド装置6は、開口部6cを有する角筒状の本体部6aを備えている。本体部6aの内部は空洞となっており、Y方向およびZ方向を通る面(Y−Z断面でX方向に直交した平面)の断面形状は概ね四角形になっている。心磁場を計測する際は、本体部6aの内部に被検体9がテーブル4上に横たわった状態で収容される。本体部6aはX方向に延在しており、これ自体でパッシブ磁気シールドとして機能する。
磁気センサーユニット10および第2磁気センサー30は、磁気シールド装置6の本体部6aの内部に配置されている。磁気シールド装置6は、地磁気等の外部磁場が、磁気センサーユニット10が配置された空間へ流入する事態を抑制している。すなわち、磁気シールド装置6により、磁気センサーユニット10が配置された空間は外部磁場に比べて著しく低磁場とされ、外部磁場の磁気センサーユニット10への影響が抑制されている。
本体部6aの開口部6cから+X方向に土台3が突出している。磁気シールド装置6の大きさは、例えば、X方向の長さが約200cm程度であり、開口部6cの一辺が90cm程度である。そして、開口部6cから、磁気シールド装置6内に、テーブル4に横たわった被検体9がテーブル4と共に土台3上をX方向に沿って移動して出入することができる。
図示しない処理装置2は、磁気センサーユニット10が備える第1磁気センサー11からの電気信号と、第2磁気センサー30からの電気信号を受け取って、心磁場や脳磁場等の磁場を計測する装置である。処理装置2が発生する電気信号により磁場や残留磁場が発生して磁気センサーユニット10に検出されるとノイズとなる。そのため、処理装置2は、発生される磁場や残留する磁場が磁気センサーユニット10に到達し難くなるように、磁気シールド装置6の開口部6cから離れた場所に設置されているのが好ましい。
磁気シールド装置6の本体部6aは、比透磁率が例えば数千以上の強磁性体、または、高伝導率の導体によって形成される。強磁性体にはパーマロイ、フェライト、または鉄、クロムもしくはコバルト系のアモルファス等を用いることができる。高伝導率の導体には、例えば、アルミニウム等で、渦電流効果によって磁場低減効果を有するものを用いることができる。なお、強磁性体と高伝導率の導体とを交互に積層して本体部6aを形成することも可能である。
本体部6aおよび土台3の+X方向側および−X方向側の端には補正コイル(ヘルムホルツコイル)6bが設置されている。補正コイル6bの形状は枠状であり、本体部6aを囲むように配置されている。補正コイル6bは、本体部6aの内部空間へ流入する流入磁場を補正するためのコイルである。流入磁場は、外部磁場が開口部6cを通過して内部空間に入り込む磁場を指す。流入磁場は開口部6cに対してX方向で最も強くなる。補正コイル6bは、処理装置2から供給される電流により流入磁場をキャンセルするように磁界を発生させる。
磁気センサーユニット10は、本体部6aの天井に支持部材7を介して固定されている。磁気センサーユニット10は、Z方向における磁場の強度成分を計測する。すなわち、磁気センサーユニット10が備える第1磁気センサー11のそれぞれの検出軸は、Z方向を向いている。被検体9の心磁場を計測する際は、被検体9における計測位置である胸部9aが磁気センサーユニット10と対向する位置になるようにX方向テーブル4aおよびY方向テーブル4cを移動させ、胸部9aが磁気センサーユニット10に接近するようにZ方向テーブル4bを上昇させる。
第2磁気センサー30は、磁気センサーユニット10の周囲に複数個配置されている。第2磁気センサー30のそれぞれは、X方向、Y方向又はZ方向における磁場の成分を計測する。すなわち、第2磁気センサー30のそれぞれの検出軸は、X方向、Y方向又はZ方向を向いている。
1−2.磁気センサーユニットの構成
図2及び図3は、本実施形態に係る磁気センサーユニット10の構造を示す模式図である。詳しくは、図2は磁気センサーユニット10の模式側面図であり、図3は磁気センサーユニット10の模式平面図である。
図3に示すように、磁気センサーユニット10には、レーザー光源18からレーザー光18aが供給される。レーザー光源18から発せられたレーザー光18aは光ファイバー19を通って磁気センサーユニット10に供給される。磁気センサーユニット10と光ファイバー19とは、光コネクター20を介して接続されている。
レーザー光源18は、セシウムの吸収線に応じた波長のレーザー光18aを出力する。レーザー光18aの波長は特に限定されないが、本実施形態では、例えば、D1線に相当する894nmの波長に設定している。レーザー光源18はチューナブルレーザーであり、レーザー光源18から出力されるレーザー光18aは一定の光量を有する連続光である。
光コネクター20を介して供給されたレーザー光18aは、−Y方向に進行して偏光板21に入射する。偏光板21を通過したレーザー光18aは、直線偏光になっている。そして、レーザー光18aは、第1ハーフミラー22、第2ハーフミラー23、第3ハーフミラー24、第1反射ミラー25に順次入射する。
第1ハーフミラー22、第2ハーフミラー23および第3ハーフミラー24は、レーザ
ー光18aの一部を反射して+X方向に進行させ、一部のレーザー光18aを通過させて−Y方向に進行させる。第1反射ミラー25は、入射したレーザー光18aを全て+X方向に反射する。第1ハーフミラー22、第2ハーフミラー23、第3ハーフミラー24、第1反射ミラー25により、レーザー光18aは4つの光路に分割される。各光路のレーザー光18aの光強度が同じ光強度になるように、各ミラーの反射率が設定されている。
次に、図2に示すように、レーザー光18aは第4ハーフミラー26、第5ハーフミラー27、第6ハーフミラー28、第2反射ミラー29に順次入射する。第4ハーフミラー26、第5ハーフミラー27および第6ハーフミラー28は、レーザー光18aの一部を反射して+Z方向に進行させ、一部のレーザー光18aを通過させて+X方向に進行させる。第2反射ミラー29は、入射したレーザー光18aを全て+Z方向に反射する。
第4ハーフミラー26、第5ハーフミラー27、第6ハーフミラー28、第2反射ミラー29により、1つの光路のレーザー光18aは4つの光路に分割される。各光路のレーザー光18aの光強度が同じ光強度になるように、各ミラーの反射率が設定されている。したがって、レーザー光18aは16個の光路に分離される。そして、各光路のレーザー光18aの光強度が同じ強度になるように、各ミラーの反射率が設定されている。
第4ハーフミラー26、第5ハーフミラー27、第6ハーフミラー28、第2反射ミラー29の+Z方向側には、レーザー光18aの各光路に、4行4列の16個のガスセル12が設置されている。そして、第4ハーフミラー26、第5ハーフミラー27、第6ハーフミラー28、第2反射ミラー29にて反射したレーザー光18aは、ガスセル12を通過する。ガスセル12は、内部に空隙を有する箱であり、この空隙にはアルカリ金属のガスが封入されている。アルカリ金属は特に限定されず、カリウム、ルビジウムまたはセシウムを用いることができる。本実施形態では、例えばアルカリ金属にセシウムを用いている。
各ガスセル12の+Z方向側には、偏光分離器13が設置されている。偏光分離器13は、入射したレーザー光18aを、互いに直交する2つの偏光成分のレーザー光18aに分離する素子である。偏光分離器13には、例えば、ウォラストンプリズムまたは偏光ビームスプリッターを用いることができる。
偏光分離器13の+Z方向側には第1光検出器14が設置され、偏光分離器13の+X方向側には第2光検出器15が設置されている。偏光分離器13を通過したレーザー光18aは第1光検出器14に入射し、偏光分離器13にて反射したレーザー光18aは第2光検出器15に入射する。第1光検出器14および第2光検出器15は、入射したレーザー光18aの光量に応じた電流を処理装置2に出力する。
第1光検出器14および第2光検出器15が磁場を発生すると測定に影響を与える可能性があるので、第1光検出器14および第2光検出器15は非磁性の材料で構成されることが望ましい。磁気センサーユニット10は、X方向の両面およびY方向の両面に設置されたヒーター16を有している。ヒーター16は磁界を発生しない構造であることが好ましく、例えば、流路中に蒸気や熱風を通過させて加熱する方式のヒーターを用いることができる。ヒーターの代わりに、高周波電圧によりガスセル12を誘電加熱してもよい。
磁気センサーユニット10は、被検体9(図1参照)の+Z側に配置される。被検体9が発する磁気ベクトルは、−Z方向側から磁気センサーユニット10に入る。磁気ベクトルは、第4ハーフミラー26〜第2反射ミラー29を通過し、ガスセル12を通過した後、偏光分離器13を通過して磁気センサーユニット10から出る。
ガスセル12内のセシウムは、加熱されてガス状態になっている。そして、直線偏光になったレーザー光18aをセシウムガスに照射することにより、セシウム原子が励起され磁気モーメントの向きが揃えられる。この状態でガスセル12を磁気ベクトルが通過するとき、セシウム原子の磁気モーメントが磁気ベクトルの磁場により歳差運動する。この歳差運動をラーモア歳差運動と称する。
ラーモア歳差運動の大きさは、磁気ベクトルの磁場の強さと正の相関を有している。ラーモア歳差運動は、レーザー光18aの偏向面を回転させる。ラーモア歳差運動の大きさとレーザー光18aの偏向面の回転角の変化量とは、正の相関を有する。したがって、磁場の強さとレーザー光18aの偏向面の回転角の変化量とは、正の相関を有している。
偏光分離器13は、レーザー光18aを直交する2成分の直線偏光に分離する。そして、第1光検出器14および第2光検出器15は、直交する2成分の直線偏光の強さを検出する。これにより、第1光検出器14および第2光検出器15は、レーザー光18aの偏向面の回転角を検出することができる。そして、処理装置2は、レーザー光18aの偏向面の回転角の変化から、磁場を計算することができる。
ガスセル12、偏光分離器13、第1光検出器14、および第2光検出器15により第1磁気センサー11が構成される。この第1磁気センサー11は、光ポンピング式磁気センサーや光ポンピング原子磁気センサーと称されるセンサーである。第1磁気センサー11の感度は、Z方向において高く、Z方向と直交する方向において低くなっている。図3に示すように、例えば、磁気センサーユニット10には、第1磁気センサー11が4行4列の16個配置されている。磁気センサーユニット10における第1磁気センサー11の個数および配置は特に限定されない。第1磁気センサー11は、3行以下でもよく5行以上でもよい。同様に第1磁気センサー11は、3列以下でもよく5列以上でもよい。第1磁気センサー11の個数が多い程空間分解能を高くすることができる。
1−3.第2磁気センサーの構成
磁気センサーユニット10が配置される計測対象空間は、磁気シールド装置6(図1参照)により外部磁場の流入が抑制されているが、外部磁場の流入を皆無とすることは困難である。第2磁気センサー30は、磁気センサーユニット10が配置される計測対象空間における環境磁場(磁気ノイズ)を計測するためのものである。なお、第2磁気センサー30は、環境磁場(磁気ノイズ)とともに、計測対象の磁場(心磁場)を検知してもよい。
複数の第2磁気センサー30の検出軸はすべてZ方向を向いていてもよいが、複数の第2磁気センサー30の検出軸(後述する検出ベクトルk)のうちの少なくとも2つは互いに直交していることが好ましい。例えば、少なくとも1つの第2磁気センサー30の検出軸がZ方向を向いており、他の第2磁気センサー30の検出軸はX方向又はY方向を向いていてもよい。これにより、第2磁気センサー30の検出軸がすべてZ方向を向いている場合と比較して、第2磁気センサー30の周辺の平面的な環境磁場の分布あるいは空間的な環境磁場の分布を精度良く推定することができるので、後述する本実施形態に係る磁場計測装置の校正方法による校正精度(後述する検出ベクトル行列Kの計算精度)が向上する。
第2磁気センサー30として用いるセンサーの種類は限定されないが、例えば、上述の第1磁気センサー11と同様の光ポンピング式磁気センサーを用いることができる。すなわち、第1磁気センサー11と同様、第2磁気センサー30は、アルカリ金属原子が収容され、直線偏光が入射するセル(ガスセル12)と、当該セルを出射した光を第1軸方向の光と第2軸方向の光に分離する偏光分離器13と、第1軸方向の光を検出する第1光検
出器14と、第2軸方向の光を検出する第2光検出器15と、を有してもよい。
そして、第2磁気センサー30が有するセル(図2及び図3のガスセル12に相当する)は、互いに同一平面上に配置されているのが好ましい。このようにすれば、複数の第2磁気センサー30のそれぞれのセルを1つの容器(保温機構)に収容して保温することができるとともに、各セルへのレーザー光の分岐機構を簡易化することができるので、磁場計測装置1の製造コストを削減することができる。
1−4.処理装置の構成
図4は、処理装置2の構成例を示す図である。図4に示すように、処理装置2は、演算部100、記憶部110、操作部120及び表示部130を含んで構成されている。
操作部120は、演算部100が行う処理に必要な情報(磁場の計測開始指示や計測条件等の各種指示等)を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチやレバースイッチ、ダイヤルスイッチ等の各種スイッチ、タッチパネル、キーボード、マウス等であってもよい。
表示部130は、演算部100の処理結果を文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やELディスプレイ(Electroluminescence display)等であってもよい。
なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部120と表示部130の機能を実現するようにしてもよい。
記憶部110は、演算部100が各種の処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶するためのものであり、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。
特に、本実施形態では、記憶部110には、演算部100によって読み出され、磁場計測装置1の校正処理を実行するための校正プログラム111と、計測対象の磁場を計算する処理(磁場計算処理)を実行するための磁場計算プログラム112とが記憶されている校正プログラム111及び磁場計算プログラム112はあらかじめ記憶部110に記憶されていてもよいし、演算部100がネットワークを介してサーバーから校正プログラム111や磁場計算プログラム112を受信して記憶部110に記憶させてもよい。
また、記憶部110は、演算部100の作業領域として用いられ、演算部100が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。さらに、記憶部110は、演算部100の処理により生成されたデータのうち、長期的な保存が必要なデータを記憶してもよい。
演算部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサーで実現され、上述した校正処理や磁場計算処理等を行う。
本実施形態では、演算部100は、校正プログラム111を実行することにより校正部101として機能する。すなわち、校正プログラム111は処理装置2(コンピューター)を校正部101として機能させる(あるいは、処理装置2に校正処理を実行させる)ためのプログラムである。校正部101は、第1磁気センサー11の計測値と第2磁気センサー30の計測値を取得して磁場計測装置1の校正処理を行う。この校正処理の詳細については後述する。
また、本実施形態では、演算部100は、磁場計算プログラム112を実行することにより磁場計算部102として機能する。すなわち、磁場計算プログラム112は処理装置2(コンピューター)を磁場計算部102として機能させる(あるいは、処理装置2に校正処理を実行させる)ためのプログラムである。磁場計算部102は、第1磁気センサー11の計測値と第2磁気センサー30の計測値を取得して磁場計算処理を行う。この磁場計算処理の詳細については後述する。
1−5.磁場計測装置の校正処理
本実施形態に係る磁場計測装置の校正方法について詳細に説明した後、処理装置2の校正部101が当該校正方法に対応する校正処理を行う手順について説明する。
本実施形態に係る校正方法は、第1磁気センサー11や第2磁気センサー30に限らず任意の磁気センサーを備えた磁場計測装置に適用可能であり、以下では、より一般的な概念に拡張して説明するために、第1磁気センサー11と第2磁気センサー30を区別せず、単に「磁気センサー」と称することにする。
図5に示すように、磁気センサーの個数W、各磁気センサーi(i=1〜W)の検出ベクトルkや位置ベクトルrは任意の値をとるものとする。検出ベクトルkは、各磁気センサーiの検出軸方向の単位ベクトルと各磁気センサーiの利得との積を表すベクトルであり、位置ベクトルrは原点Oから各磁気センサーiの位置までをベクトル表現したものである。磁場計測装置1の校正処理とは、W個の磁気センサーの検出ベクトルk〜kを求める処理である。
図5に示すように、W個の磁気センサーには、磁場bが印加される。磁場bは一様磁場だけではなく、高次の勾配磁場も含むものとする。校正用の磁場bは、人工的に造れた磁場でもよいし、地磁気のような自然の磁場でもよい。
任意の点(x,y,z)での時間tにおける計算上の磁場の各成分b (t),b (t),b (t)は、計測する磁場分布の次数に合わせることが理想であるが、本実施形態では次式(1)の二次非線形多項式で表されるものとする。
Figure 2017191039
ここで、磁気センサーiの位置での時間tにおける磁場計算値を(bix (t),biy (t),biz (t))とすると、W個の磁気センサーの位置での時間tにおける磁場計算値ベクトルb(t)は、次式(2)で表される。
Figure 2017191039
時間t=1〜Tでの磁場計算値ベクトルb(1)〜b(T)を統合して、磁場計算値行列Bは次式(3)で表される。なお、式(3)において、trはベクトルの転置を表す。
Figure 2017191039
次に、次式(4)のように、多項式(1)の係数の組を30次元列ベクトルa(t)で表す。なお、式(4)において、trはベクトルの転置を表す。
Figure 2017191039
ベクトルa(t)は時系列で変化することを想定するため、時間t=1〜Tにおけるベクトルa(1)〜a(T)を統合した多項式係数行列Aを次式(5)のように定義する。なお、式(5)において、trはベクトルの転置を表す。
Figure 2017191039
定義された二次非線形多項式(1)に基づいて、3W×30の位置情報行列Pを次式(6)のように定義する。
Figure 2017191039
ここで、次の関係式(7)が成り立つ。すなわち、位置情報行列Pは、W個の磁気センサーの位置ベクトルr〜rを磁場計算値行列Bに変換するための行列である。
Figure 2017191039
また、W個の磁気センサーの利得(感度に相当)g〜gを要素に含む利得行列Gを次式(8)のように定義する。利得行列Gは、W×Wの正方行列である。
Figure 2017191039
また、磁気センサーiの検出軸方位をXYZ直交座標系上の単位ベクトル(six,siy,siz)で表し、W個の磁気センサーの検出軸方位の単位ベクトルを統合したW×3Wの検出軸行列Sを次式(9)のように定義する。なお、six +siy +siz =1である。
Figure 2017191039
そして、次式(10)に示すように、利得行列Gと検出軸行列Sとの積を検出ベクトル行列Kとする。ここで、磁気センサーiの検出ベクトルk=(gix,giy,giz)であり、検出ベクトル行列Kは、W個の磁気センサーの検出ベクトルk〜kを要素に含んでいる。
Figure 2017191039
また、時間tにおける磁気センサーiの計算上の観測値(推定値)を観測値計算値l (t)’で表し、時間tにおけるW個の磁気センサーの観測値計算値l (t)’〜l (t)’を統合した観測値計算値ベクトルl(t)’を次式(11)のように定義する。なお、式(11)において、trはベクトルの転置を表す。
Figure 2017191039
このとき、時間t=1〜Tにおける観測値計算値ベクトルl(1)’〜l(T)’を統合した観測値計算値行列L’、検出ベクトル行列K、位置情報行列P及び多項式係数行列Aの間には次式(12)の関係式が成り立つ。式(12)において、D=KPである。
Figure 2017191039
同様に、時間tにおける磁気センサーiの実際の観測値(実測値)をセンサー観測値l (t)で表し、時間tにおけるW個の磁気センサーのセンサー観測値l (t)〜l (t)を統合したセンサー観測値ベクトルl(t)を次式(13)のように定義する。なお、式(13)において、trはベクトルの転置を表す。
Figure 2017191039
そして、次式(14)のように、センサー観測値ベクトルl(t)と観測値計算値ベクトルl(t)’との差を観測値誤差ベクトルv(t)とする。
Figure 2017191039
また、時間t=1〜Tにおける観測値誤差ベクトルv(1)〜v(T)を統合した行列を観測値誤差行列Vとすると、次式(15)のように、観測値誤差行列Vは、時間t=1〜Tにおけるセンサー観測値ベクトルl(1)〜l(T)を統合したセンサー観測値行列Lと観測値計算値行列L’との差で表される。
Figure 2017191039
そして、次式(16)のように定義される観測値誤差行列Vのノルム||V||を最小にする検出ベクトル行列Kと多項式係数行列Aを求める最適化問題を解けば、W個の磁気センサーの検出ベクトルk〜kが得られる。ただし、この最適化問題の解が収束するのに多大な時間を要する場合もあるため、実際には、観測値誤差行列Vのノルム||V||が許容値εよりも小さくなるときの検出ベクトルk〜kを求めるのが現実的である。
Figure 2017191039
図6は、処理装置2の校正部101(図4参照)が上述した磁場計測装置1の校正方法に対応する校正処理を行う手順の一例を示すフローチャート図である。なお、図6の校正処理は、被検体(生体)9がテーブル4上に横たわっていない状態(被検体(生体)9からの心磁場や脳磁場の影響がない状態)で行われる。
図6の例では、まず、校正部101は、センサー観測値行列Lを取得する(工程S1)。具体的には、校正部101は、t=1〜Tにおける各第1磁気センサー11の計測値及び各第2磁気センサー30の計測値を取得し、これらの計測値をセンサー観測値ベクトルl(1)〜l(T)として統合したセンサー観測値行列Lを取得する。
次に、校正部101は、検出ベクトル行列Kを初期値Kに設定する(工程S2)。後述する工程S3〜S8の処理により、検出ベクトル行列Kを真値に近い値に収束させるためには、初期値Kは、真値との差が小さい値が好ましく、例えば、設計値(各第1磁気センサー11の配置及び各第2磁気センサーの配置から推定される値)であってもよい。なお、初期値Kの各要素の値は、あらかじめ記憶部110に記憶されている。
次に、校正部101は、多項式係数行列Aを導出する(工程S3)。具体的には、校正部101は、工程S1で取得したセンサー観測値行列L、検出ベクトル行列K(工程S2で設定した初期値K)及び位置情報行列Pから次式(17)によって多項式係数行列Aを導出する。なお、位置情報行列Pの各要素の値は、あらかじめ記憶部110に記憶されている。
Figure 2017191039
式(17)において、(KP)はKPの擬似逆行列であり、DはD(=KP)の擬似逆行列である。擬似逆行列D(=(KP))は次式(18)で定義される。なお、式(18)において、Tは行列の転置を表す。
Figure 2017191039
次に、校正部101は、磁場計算値行列Bを導出する(工程S4)。具体的には、校正部101は、工程S3で導出した多項式係数行列A及び位置情報行列Pから式(7)によって磁場計算値行列Bを導出する。
次に、校正部101は、検出ベクトル行列Kを更新する(工程S5)。具体的には、校正部101は、工程S1で取得したセンサー観測値行列Lと工程S4で導出した磁場計算値行列Bの擬似逆行列Bとの行列積に対応する行列を導出して検出ベクトル行列Kを更新する。ただし、実際には、センサー観測値行列Lと擬似逆行列Bとの行列積を計算しても検出ベクトル行列Kが正しく導出されない場合もあるため、本実施形態では、センサー観測値行列Lの要素であるセンサー観測値ベクトルl〜lと磁場計算値行列Bの要素である磁場計算値行列b〜bから、検出ベクトル行列Kの要素である検出ベクトルk〜kを導出することにより、検出ベクトル行列Kを更新する。この検出ベクトル行列Kの更新処理の詳細については後述する。
次に、校正部101は、観測値計算値行列L’を導出する(工程S6)。具体的には、校正部101は、工程S4で導出した磁場計算値行列B及び工程S5で更新した検出ベクトル行列Kから次式(19)によって観測値計算値行列L’を導出する。
Figure 2017191039
次に、校正部101は、観測値誤差行列Vを導出する(工程S7)。具体的には、校正部101は、工程S1で取得したセンサー観測値行列L及び工程S3で導出した観測値計算値行列L’から式(15)によって観測値誤差行列Vを導出する。
次に、校正部101は、観測値誤差行列Vのノルム||V||が許容値εよりも小さいか否かを判定する(工程S8)。具体的には、校正部101は、工程S3で導出した観測値誤差行列Vから式(16)によってノルム||V||を算出し、許容値εと比較する。
そして、校正部101は、ノルム||V||が許容値ε以上である場合は(工程S8のN)、工程S3以降の処理を再び行い、ノルム||V||が許容値εよりも小さくなれば(工程S8のY)、校正処理を終了する。なお、図7は、図6の工程S3〜工程S7の処理に対応するブロック線図である。
図8は、検出ベクトル行列Kの更新処理(図6の工程S5の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図8の例では、まず、校正部101は、変数iを1に初期化し(工程S51)する。
次に、校正部101は、センサー観測値ベクトルlと磁場計算値行列bから、検出ベクトルkを算出する(工程S52)。具体的には、校正部101は、センサー観測値ベクトルlと磁場計算値行列bから、次式(20)によって検出ベクトルkを算出する。なお、式(20)において、Tはベクトルの転置を表す。
Figure 2017191039
ここで、センサー観測値ベクトルlは、次式(21)のように、磁気センサーiによる時間t=1〜Tにおけるセンサー観測値l (1)〜l (T)を統合したベクトルとして定義され、式(22)のように、センサー観測値行列Lはセンサー観測値ベクトルl〜lを統合した行列である。
Figure 2017191039
Figure 2017191039
また、磁場計算値行列bは、次式(23)のように、磁気センサーiの位置での時間t=1〜Tにおける磁場計算値を統合したベクトルとして定義され、式(24)のように、磁場計算値行列Bは、磁場計算値行列b〜bを統合した行列である。
Figure 2017191039
Figure 2017191039
次に、校正部101は、変数iを1だけ増加する(工程S53)。
次に、校正部101は、変数iがWよりも大きいか否かを判定する(工程S54)。すなわち、校正部101は、検出ベクトルk〜kの算出をすべて終了したか否かを判定する。
そして、校正部101は、変数iがW以下である場合は(工程S54のN)、工程S52以降の処理を再び行い、変数iがよりも小さくなれば(工程S54のY)、検出ベクトルk〜kから検出ベクトル行列Kを導出し、検出ベクトル行列Kの更新処理を終了する。上述したように、検出ベクトルk=(gix,giy,giz)であり、校正部101は、式(10)のように、検出ベクトルk〜kを統合することで、検出ベクトル行列Kを導出する(工程S55)。
1−6.磁場計測処理
図9は、処理装置2の磁場計算部102(図4参照)が磁場計算処理を行う手順の一例を示すフローチャート図である。なお、図9の磁場計算処理は、被検体(生体)9がテーブル4上に横たわっている状態(被検体(生体)9からの心磁場や脳磁場の計測が可能な状態)で行われる。また、図9の磁場計算処理に先立ち、図6に手順の一例を示した校正処理が行われているものとする。すなわち、校正処理において、センサー観測値行列Lに基づいて検出ベクトル行列Kが更新(算出)され、検出ベクトル行列Kの各要素の値が記憶部110に記憶されているものとする。
図9の例では、まず、磁場計算部102は、センサー観測値行列Lを取得する(工程S101)。具体的には、磁場計算部102は、時間t=1〜Tにおける各第1磁気センサー11の計測値及び各第2磁気センサー30の計測値を取得し、これらの計測値をセンサー観測値ベクトルl(1)〜l(T)として統合したセンサー観測値行列Lを取得する。
次に、磁場計算部102は、センサー観測値行列L、検出ベクトル行列K及び位置情報行列Pから磁場計算値行列Bを算出する(工程S102)。具体的には、磁場計算部102は、工程S1で取得したセンサー観測値行列L、校正処理で得られた検出ベクトル行列K及び位置情報行列Pから、式(7)に式(17)を代入して得られる次式(25)によって、磁場計算値行列Bを算出する。なお、位置情報行列Pの各要素の値は、あらかじめ記憶部110に記憶されており、検出ベクトル行列Kの各要素の値は、校正処理において記憶部110に記憶される。
Figure 2017191039
最後に、磁場計算部102は、工程S102で算出した磁場計算値行列Bから、各第1磁気センサー11の位置での時間t=1〜Nにおける磁場計算値(bix (1),biy (1),biz (1))〜(bix (T),biy (T),biz (T))を抽出することにより、計測対象の磁場を算出し(工程S103)、磁場計測処理を終了する。
1−7.作用効果
以上に説明したように、本実施形態では、校正部101は、例えば、W個の磁気センサー(第1磁気センサー11及び第2磁気センサー30)の検出ベクトル(検出ベクトル行列K)の初期値を設計値として、検出ベクトル(検出ベクトル行列K)と、W個の磁気センサーの位置情報(位置情報行列P)とW個の磁気センサーの計測値(センサー観測値行列L)とに基づいて磁場を推定し(式(7)及び式(17))、推定した磁場(磁場計算値行列B)に基づいて検出ベクトル(検出ベクトル行列K)を更新する。
本実施形態に係る磁場計測装置1によれば、校正部101は、例えば、計測対象の磁場が計測されない状態において、真値との差が小さい設計値をW個の磁気センサーの検出ベクトルの初期値として、当該検出ベクトルとW個の磁気センサーの位置情報とW個の磁気
センサーの計測値とに基づいて磁場を推定することにより、W個の磁気センサーの検出ベクトル(検出軸の向きと利得の情報)を真値に近い値に精度良く更新することができる。そして、本実施形態に係る磁場計測装置1によれば、磁場計算部102は、精度良く更新された検出ベクトルを用いることにより、W個の磁気センサーの検出軸の方向を考慮して計測対象の磁場を精度良く計算することができる。
また、本実施形態では、校正部101は、更新した検出ベクトル(検出ベクトル行列K)と推定した磁場(磁場計算値行列B)とに基づいてW個の磁気センサーの計測値を推定し(式(7)及び式(12))、推定したW個の磁気センサーの計測値(観測値計算値行列L’)と磁気センサーの計測値(センサー観測値行列L)との差のノルム(観測値誤差行列Vのノルム||V||)が閾値(許容値ε)よりも小さくなるまで、磁場を推定する処理と検出ベクトル(検出ベクトル行列K)を更新する処理とを繰り返す。
このように、本実施形態に係る磁場計測装置1によれば、校正部101は、磁場を推定する処理と検出ベクトルを更新する処理とを反復して行うことにより、検出ベクトルを真値に近い値に収束させることができる。従って、本実施形態に係る磁場計測装置1によれば、磁場計算部102は、真値に近い検出ベクトルを用いて計測対象の磁場を精度良く計算することができる。
また、本実施形態では、校正部101は、磁気センサーi毎に、当該磁気センサーiの計測値(センサー観測値ベクトルl)と推定した磁場(磁場計算値行列B)のうちの当該磁気センサーiの位置における磁場の推定値(磁場計算値行列b)とに基づいて、当該磁気センサーiの検出ベクトルkを更新する(式(20))。
このように、本実施形態に係る磁場計測装置1によれば、校正部101は、行列計算によって検出ベクトルを更新するのではなく、W個の磁気センサーの計測値とW個の磁気センサーの位置における磁場の推定値とに基づいて、直接的に当該磁気センサーの検出ベクトルを算出することにより、真値に近い値に正しく更新することができる。
また、本実施形態では、校正部101は、磁場をW個磁気センサーの位置を変数とする多項式(式(7))で近似し、検出ベクトル(検出ベクトル行列K)と位置情報(位置情報行列P)とW個の磁気センサーの計測値(センサー観測値行列L)とに基づいて、当該多項式を計算することにより(式(7)及び式(17))、磁場(磁場計算値行列B)を推定する。
このように、本実施形態に係る磁場計測装置1によれば、校正部101は、W個の磁気センサーの位置を変数とする多項式を用いて磁場を精度良く近似することができるので、当該多項式を計算することにより磁場を精度良く推定することができる。
2.第2実施形態
第1実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)では、磁場の分布を表す非線形多項式(1)は、磁場が本来持っている規則性を一切考慮せずに設定されている。これに対して、第2実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)では、磁場の発散が零という法則を反映させる点で第1実施形態と異なり、その他は第1実施形態と同様である。すなわち、第2実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)では、次式(26)が成り立つものとする。そして、校正部101は、磁場の発散がゼロであるものとして、多項式(1)(具体的には式(7))を計算する。
Figure 2017191039
そして、式(26)に式(1)を代入し、各係数の関係を求めると次式(27)が成り立つ。
Figure 2017191039
式(27)が恒等式であることを利用して、次式(28)の関係式が得られる。
Figure 2017191039
式(28)に示す関係式が4個得られることから、第1実施形態では30個あった係数ax1〜ax10,ay1〜ay10,az1〜az10が26個に減少する。そして、校正部101は、図6の手順に従い、検出ベクトル行列Kを算出(更新)する。従って、第2実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)によれば、校正部101の計算量が軽減され、あるいは、検出ベクトル行列Kの算出精度(校正精度)が向上する。
3.第3実施形態
第1実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)では、磁場の分布を表す非線形多項式(1)は、磁場が本来持っている規則性を一切考慮せずに設定されている。これに対して、第3実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)では、磁場の回転が零という法則を反映させる点で第1実施形態と異なり、その他は第1実施形態と同様である。すなわち、第3実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)では、次式(29)が成り立つものとする。そして、校正部101は、磁場の回転がゼロであるものとして、多項式(1)(具体的には式(7))を計算する。なお、磁場の回転が零になるには、計測する空間内で伝導電流および変位電流が零となる条件が必要となるが、この条件は満たされるものとする。
Figure 2017191039
そして、式(29)に式(1)を代入し、各係数の関係を求めると次式(30)が成り立つ。
Figure 2017191039
式(30)が恒等式であることを利用して、次式(31)の関係式が得られる。
Figure 2017191039
式(31)に示す関係式が12個得られるが、このうち、ay7=ax6は、az5=ay7とax6=az5から求められるため、実際には11個の関係式が得られることから、第1実施形態では30個あった係数ax1〜ax10,ay1〜ay10,az1〜az10が19個に減少する。そして、校正部101は、図6の手順に従い、検出ベクトル行列Kを算出(更新)する。従って、第2実施形態に係る磁場計測装置1(磁場計測装置の校正方法)によれば、校正部101の計算量が軽減され、あるいは、検出ベクトル行列Kの算出精度(校正精度)が向上する。
なお、本実施形態において、校正部101は、第2実施形態と同様、さらに、磁場の発散がゼロであるものとして、多項式(1)(具体的には式(7))を計算してもよい。これにより、係数がさらに4個減って、15個にまで減少するので、校正部101の計算量がさらに軽減され、あるいは、検出ベクトル行列Kの算出精度(校正精度)がさらに向上する。
4.変形例
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上記の各実施形態では、磁場計測装置1の校正部101が校正処理を行ってい
るが、磁場計測装置1とは異なる校正装置が磁場計測装置1の校正処理を行ってもよい。すなわち、磁場計測装置1の処理装置2は校正部101を有していなくてもよい。この場合、当該校正装置は、校正処理によって得られた検出ベクトル行列Kを処理装置2の記憶部110に書き込み、磁場計測装置1(磁場計算部102)は、記憶部110に書き込まれた検出ベクトル行列Kを用いて磁場計算処理を行えばよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、校正処理において、広く分散された位置での計測値を用いることによって磁場の推定精度を高めるために第2磁気センサー30が設けられているが、磁場計測装置1は第2磁気センサー30を有していなくてもよい。この場合、処理装置2の校正部101は、第1磁気センサー11の計測値を用いて磁場を推定し、検出ベクトル行列Kを算出(更新)すればよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、磁場計測装置1が被検体9(生体)の心磁場や脳磁場を計測しているが、磁場計測装置1は、心磁場や脳磁場以外の生体磁場を計測してもよいし、生体磁場以外の磁場(微弱な磁場)を計測するものであってもよい。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…磁場計測装置、2…処理装置、3…土台、3a…X方向直動機構、4…テーブル、4a…X方向テーブル、4b…Z方向テーブル、4c…Y方向テーブル、6…磁気シールド装置、6a…本体部、6b…補正コイル(ヘルムホルツコイル)、6c…開口部、7…支持部材、9…被検体(生体)、9a…胸部、10…磁気センサーユニット、11…第1磁気センサー、12…ガスセル、13…偏光分離器、14…第1光検出器、15…第2光検出器、16…ヒーター、18…レーザー光源、18a…レーザー光、19…光ファイバー、20…光コネクター、21…偏光板、22…第1ハーフミラー、23…第2ハーフミラー、24…第3ハーフミラー、25…第1反射ミラー、26…第4ハーフミラー、27…第5ハーフミラー、28…第6ハーフミラー、29…第2反射ミラー、30…第2磁気センサー、100…演算部、101…校正部、102…磁場計算部、110…記憶部、111…校正プログラム、112…磁場計算プログラム、120…操作部、130…表示部

Claims (8)

  1. 複数の磁気センサーと、
    前記磁気センサーの検出ベクトルと前記磁気センサーの位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定し、推定した前記磁場に基づいて前記検出ベクトルを更新する校正部と、
    前記磁気センサーの計測値と前記校正部により更新された前記検出ベクトルとに基づいて、計測対象の磁場を計算する磁場計算部と、を含む、磁場計測装置。
  2. 前記校正部は、
    更新した前記検出ベクトルと推定した前記磁場とに基づいて前記磁気センサーの計測値を推定し、推定した前記磁気センサーの計測値と前記磁気センサーの計測値との差のノルムが閾値よりも小さくなるまで、前記磁場を推定する処理と前記検出ベクトルを更新する処理とを繰り返す、請求項1に記載の磁場計測装置。
  3. 前記検出ベクトルの初期値は設計値である、請求項1又は2に記載の磁場計測装置。
  4. 前記校正部は、
    前記磁気センサー毎に、当該磁気センサーの計測値と推定した前記磁場のうちの当該磁気センサーの位置における前記磁場の推定値とに基づいて、当該磁気センサーの検出ベクトルを更新する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁場計測装置。
  5. 前記校正部は、
    前記磁場を前記磁気センサーの位置を変数とする多項式で近似し、前記検出ベクトルと前記位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて、当該多項式を計算することにより前記磁場を推定する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁場計測装置。
  6. 前記校正部は、
    前記磁場の発散がゼロであるものとして、前記多項式を計算する、請求項5に記載の磁場計測装置。
  7. 前記校正部は、
    前記磁場の回転がゼロであるものとして、前記多項式を計算する、請求項5又は6に記載の磁場計測装置。
  8. 複数の磁気センサーの計測値と前記複数の磁気センサーの検出ベクトルとに基づいて計測対象の磁場を計算する磁場計測装置の校正方法であって、
    前記磁気センサーの計測値を取得する工程と、
    前記検出ベクトルと前記磁気センサーの位置情報と前記磁気センサーの計測値とに基づいて磁場を推定する工程と、
    推定した前記磁場に基づいて前記検出ベクトルを更新する工程と、を含む、磁場計測装置の校正方法。
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