JP2017188291A - 雄型端子および雄型コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】雌型コネクタへの挿入時に片当たりを起こしても座屈や変形を起こしにくく、かつ、振動の影響を受けにくい雄型端子、およびそのような雄型端子を備えた雄型コネクタを提供する。【解決手段】先端側から雌型コネクタハウジング91に進入し、端子接触部12において雌型コネクタハウジング91に収容された雌型端子93と接触する雄型端子1において、端子接触部12よりも基端側に、雄型端子1の先端側と基端側を結ぶ方向xに交差する断面の面積が、端子接触部12よりも大きくなった大断面部13を有する雄型端子1とする。また、そのような雄型端子1と、雄型端子1を固定して収容する雄型コネクタハウジング21と、を有する雄型コネクタ2とする。【選択図】図5
Description
本発明は、雄型端子および雄型コネクタに関し、さらに詳しくは、プリント基板用コネクタ等として用いられる雄型端子、およびそのような雄型端子を備えた雄型コネクタに関するものである。
雄型コネクタと雌型コネクタを嵌合させて電気的接続を形成するに際し、良好な電気的接触を確保するため、また各コネクタを構成する端子等の部材への不要な負荷の印加を避けるために、雄型コネクタに収容された雄型端子を、雌型コネクタに対して、正規の位置および方向に挿入する必要がある。そのために、雌型コネクタに、雄型端子を正規の位置および方向に誘い込むための誘い込み部が設けられる場合がある。
例えば、図6(a)に示すように、誘い込み部92aは、雌型コネクタハウジング91のキャビティ92の入口部分に、雄型端子110の挿入方向手前側に広がったテーパ面として設けられる。また、この種のコネクタにおいては通常、雄型コネクタ100と雌型コネクタ90の嵌合位置の誤差を許容するために、雄型コネクタハウジング120と雌型コネクタハウジング91の間に、クリアランスCが設けられる。この場合に、図6(b)のように、クリアランスCの範囲内で、雄型コネクタハウジング120と雌型コネクタハウジング91が相互に対して図6(a)に示す正規位置からずれた状態また正規の方向から傾いた状態で、雄型端子110が雌型コネクタハウジング91のキャビティ92に挿入される場合が生じる。すると、雄型端子110の先端部が、ある方向において、雌型コネクタハウジング91の誘い込み部92aのテーパ面に当接して押し付けられる片当たりと称される現象が生じる。片当たりが起こると、雄型端子110に負荷がかかり、座屈や変形を起こし、雌型端子93との間に正常な電気接続を形成できなくなる可能性がある。
端子の挿入位置の誤差によって生じる負荷により、端子等の部材に問題が生じるのを防ぐ方法として、例えば、特許文献1に、固定部(静電チャック)に端子(チャック側端子)を固定するに際し、固定部に基端が接続された可撓性のある電線と、その電線の先端に接合された先端部材とで端子を形成することが記載されている。先端部材が相手側端子に圧入されるときに、位置ずれがあったとしても、可撓性の電線の存在により、固定部と端子の接合部に大きな力や曲げモーメントがかかることが防止される。
雄型コネクタ100と雌型コネクタ90の嵌合の際に、雌型コネクタハウジング91の誘い込み部92aへの片当たり等によって雄型端子110に負荷が印加されるのを防止するために、雄型端子110を雄型コネクタハウジング120に固定する部位に、特許文献1に記載されるように、可撓性の電線を用いた接続を適用することが考えられる。しかし、その場合には、嵌合させた状態の雄型コネクタ100および雌型コネクタ90に振動が加えられると、その振動により、雄型コネクタハウジング120が可撓性電線を介して雄型端子110に対して運動を起こす場合がある。すると、雄型端子110と雌型端子93の間の接点部で摩耗が発生し、接続不良につながる可能性がある。特に、車両内等、振動が激しい部位にコネクタ100,90が用いられる場合には、この問題が大きくなる。
本発明の課題は、雌型コネクタへの挿入時に片当たりを起こしても座屈や変形を起こしにくく、かつ、振動の影響を受けにくい雄型端子、およびそのような雄型端子を備えた雄型コネクタを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる雄型端子は、先端側から雌型コネクタハウジングに進入し、端子接触部において前記雌型コネクタハウジングに収容された雌型端子と接触する雄型端子において、前記端子接触部よりも基端側に、前記雄型端子の先端側と基端側を結ぶ方向に交差する断面の面積が、前記端子接触部よりも大きくなった大断面部を有するものである。
ここで、前記大断面部は、前記雄型端子の先端側から基端側に向かって、断面の面積が大きくなっているとよい。また、前記雄型端子は、一端にプリント基板に接続される基板接続部を有し他端に相手方接続端子に接続される端子接続部を有するプリント基板用端子の、前記端子接続部を構成しているとよい。
本発明にかかる雄型コネクタは、上記のような雄型端子と、前記雄型端子を固定して収容する雄型コネクタハウジングと、を有するものである。
ここで、前記雄型端子は、前記大断面部の基端部において、前記雄型コネクタハウジングに固定されているとよい。また、前記雄型コネクタハウジングは、前記雌型コネクタハウジングと嵌合した状態において、該雌型コネクタハウジングとの間に空隙を有し、前記雄型端子の前記大断面部の断面は、前記空隙が最も広くなっている方向に沿って、前記端子接触部の断面よりも幅が広くなっているとよい。
上記発明にかかる雄型端子は、端子接触部よりも基端側に、端子接触部よりも断面積の大きい大断面部を有する。雄型端子を構成する材料の断面積を大きくすることで、雌型コネクタハウジングへの片当たりによって、雄型端子の先端部に曲げモーメントが印加された際に、雄型端子の各部に印加される曲げ応力を、小さくすることができる。よって、雄型端子が大断面部を有することで、雄型端子の基端側の部位に印加される曲げ応力が小さく抑えられ、雄型端子の座屈や変形を抑制することができる。また、雄型端子において、曲げ応力の抑制を目的として、可撓性部材等、雄型コネクタハウジングに対する雄型端子の振動を引き起すような部材を用いる必要がないので、振動の影響を受けにくい雄型端子となる。
ここで、大断面部において、雄型端子の先端側から基端側に向かって、断面の面積が大きくなっている場合には、片当たりを起こす先端部からの距離が遠く、片当たりによって曲げ応力を受けやすい雄型端子の基端側の部位において、効果的に曲げ応力を低減することができる。
また、雄型端子が、一端にプリント基板に接続される基板接続部を有し他端に相手方接続端子に接続される端子接続部を有するプリント基板用端子の、端子接続部を構成している場合には、この種のプリント基板用端子は、コネクタハウジングに多数を並べて固定して用いられることが多いが、それぞれのプリント基板用端子の端子接続部において、相手方の雌型端子の正規位置への挿入と、挿入時の曲げ応力の抑制を達成しやすくなる。
上記発明にかかる雄型コネクタは、上記のような雄型端子を雄型コネクタハウジングに固定してなるものであり、相手方の雌型コネクタと嵌合させる際に、雄型端子の片当たりに伴う曲げ応力によって、雄型端子自体や、雄型端子と雄型コネクタハウジングの接合部等に、負荷が印加されるのが抑制される。また、雄型端子と雄型コネクタハウジングの間に、曲げ応力の低減を目的として可撓性部材のような振動の原因となりうる部材を設ける必要がないので、振動の影響を受けにくい雄型コネクタとなっている。
ここで、雄型端子が、大断面部の基端部において、雄型コネクタハウジングに固定されている場合には、雄型端子の先端部に片当たりによる曲げモーメントが印加されても、雄型端子の基端部、そしてその基端部が雄型コネクタハウジングに固定されている部位に、大きな曲げ応力が印加されるのを効果的に抑制することができる。
また、雄型コネクタハウジングが、雌型コネクタハウジングと嵌合した状態において、該雌型コネクタハウジングとの間に空隙を有し、雄型端子の大断面部の断面が、空隙が最も広くなっている方向に沿って、端子接触部の断面よりも幅が広くなっている場合には、雄型コネクタハウジングと雌型コネクタハウジングの間の空隙が大きく、片当たりによって大きな負荷が発生しやすい方向に沿って、大断面部が大きな幅を有しているので、片当たりによってその方向に印加される曲げ応力の影響を、特に効果的に低減することができる。
以下、図面を用いて本発明の一実施形態にかかる雄型端子および雄型コネクタについて、詳細に説明する。
[雄型端子の構成]
図1,2に、本発明の一実施形態にかかる雄型端子1の概略を示す。雄型端子1は、銅または銅合金等の導電性材料から形成された、中実の部材である。
図1,2に、本発明の一実施形態にかかる雄型端子1の概略を示す。雄型端子1は、銅または銅合金等の導電性材料から形成された、中実の部材である。
以下では、雄型端子1の軸に沿って、先端側から基端側に向かう方向をx方向とする。また、x方向に直交する2つの方向を、y方向およびz方向とする。図1(a)は、雄型端子1の側面図(xy平面図)を示し、図1(b)は先端側からの正面図(yz平面図)を示している。また、図2(a)〜(c)はそれぞれ、図1(a)中のA−A断面、B−B断面、C−C断面を示している。
雄型端子1は、先端側から、x方向に沿って、誘導部11、端子接触部12、大断面部13、固定部14を一体に有している。雄型端子1は、誘導部11を除く各部位12〜14において、z方向には均一な厚みを有しているが、y方向については、部位ごとに異なる幅を有している。
端子接触部12は、x方向に沿って略均一に、図2(a)のような矩形の断面を有する軸状の部位として形成されている。雄型端子1は、相手方の雌型端子93と、端子接触部12において電気的に接触する(図5(a)参照)。誘導部11は、端子接触部12から雄型端子1の先端側に向かって、先細り形状を有し、雄型端子1を雌型端子93と嵌合させる際に雄型端子1を誘導する役割を果たす。
大断面部13においては、x軸方向に交差する断面(yz断面)が矩形になっており、その断面の面積が端子接触部12よりも大きくなっている。そして、大断面部13内において、矩形のyz断面の面積が、端子接触部12に連続している先端部13aから、固定部14に連続している基端部13bに向かって、徐々に大きくなっている。
具体的には、図2(b),(c)に、大断面部13のyz断面を示すように、図2(a)の端子接触部12の断面と比較して、z方向の辺の長さz0は変化していない。一方、y方向の辺の長さy1,y2が、端子接触部12における辺の長さy0よりも大きくなっている(y1>y0,y2>y0)。そして、y方向の辺の長さは、大断面部13の中で、先端部13aから基端部13bに向かって徐々に大きくなっている(y2>y1)。
大断面部13の基端部13bに連続している固定部14は、端子接触部12と同様、x軸方向に沿って略均一な断面を有する軸状の部位として形成されている。固定部14のx軸方向に交差する断面の面積は、大断面部13の基端部13bの断面よりも小さくなっている。
[雄型コネクタの構成]
本発明の一実施形態にかかる雄型コネクタ2は、上記のような雄型端子1を備えるものである。図3に示すように、複数(図では4本)の雄型端子1が、平行に並べられて、樹脂材料よりなる雄型コネクタハウジング20に、収容され、固定されている。
本発明の一実施形態にかかる雄型コネクタ2は、上記のような雄型端子1を備えるものである。図3に示すように、複数(図では4本)の雄型端子1が、平行に並べられて、樹脂材料よりなる雄型コネクタハウジング20に、収容され、固定されている。
雄型コネクタハウジング20は、四角筒状の側壁21と、側壁21の一方端を閉塞する底面22を有している。底面22には、雄型端子1の固定部14を挿通できる貫通孔が設けられており、雄型端子1は、固定部14の基端側から、この貫通孔を通って、雄型コネクタハウジング20の内部に挿通されている。そして、大断面部13の基端部13bの端面にて、モールド樹脂(不図示)を用いて雄型コネクタハウジング20の底面22に固定されている。この状態で、雄型コネクタハウジング20の側壁21の四角筒の軸は、雄型端子1の軸と平行になっており、x軸方向に向いている。
上記のような雄型端子1および雄型コネクタ2は、例えば、図4に示すようなプリント基板(PCB)用雄型コネクタ3の一部として構成することができる。PCB用雄型コネクタ3においては、多数のPCB用雄型端子30が並べられ、ハウジング33に固定されている。各PCB用雄型端子30は、長尺状の線材が適宜中途部で曲げられた形状を有しており、一端に基板接続部32が、他端に端子接続部31が形成されている。基板接続部32は、PCBに設けられたスルーホールに挿通され、はんだ接合により、スルーホールとの間に導通を形成される。端子接続部31は、雌型端子として構成された相手方接続端子と嵌合接続される。これにより、PCB用雄型端子30を介して、相手方接続端子とPCBのスルーホールの間に電気的接続が形成される。上記のような本発明の実施形態にかかる雄型端子1および雄型コネクタ2は、このようなPCB用雄型端子30およびPCB用雄型コネクタ3の端子接続部31側の部位を構成するものとして、好適に用いることができる。
上記のような雄型コネクタ2は、図5(a)に示したように、雌型コネクタ90と嵌合することができる。雌型コネクタ90は、雄型コネクタハウジング20の内部空間に進入し、嵌合可能な雌型コネクタハウジング91を有している。雌型コネクタハウジング91の中には、雄型コネクタハウジング20に固定された各雄型端子1が進入可能なキャビティ92が設けられている。キャビティ92の入口部分には、誘い込み部92aが設けられている。誘い込み部92aは、雄型端子1の進入方向に沿って手前側(+x方向)が奥側(−x方向)よりも広がったテーパ形状の面として形成されている。誘い込み部92aのテーパ形状は、雄型端子1をキャビティ92に正規位置まで挿入した状態において、大断面部13の少なくとも先端部13a側の一部を収容でき、大断面部13と干渉しないように設定されている。キャビティ92の内部には、雌型端子93の先端部が収容されており、キャビティ92に進入した雄型端子1は、端子接触部12において、雌型端子93と接触し、電気的接続を形成する。図5(a)のように、雄型コネクタ2と雌型コネクタ90を、雄型端子1の軸とキャビティ92の軸が一致する正規位置および正規方向に嵌合させた際に、雄型コネクタハウジング20の側壁21と雌型コネクタハウジング91の側壁の間には、y方向に沿って、クリアランス(空隙)Cが残る。
[コネクタ嵌合時の片当たり]
上記のような雄型端子1を備えた雄型コネクタ2を雌型コネクタ90と嵌合接続する際に、雄型端子1の片当たりが生じる可能性がある。つまり、雄型コネクタハウジング20と雌型コネクタハウジング91の間にはクリアランスCが存在するため、雌型コネクタ90が雄型コネクタ2の軸(x軸)に対して傾斜した状態、あるいは、その軸に交差する方向(例えばy方向)に位置がずれた状態で、雄型コネクタハウジング20の内部に進入することができる。この際、ずれが存在していても、雌型コネクタハウジング91のキャビティ92の入口に誘い込み部92aが設けられていることにより、雄型端子1がキャビティ92内に誘導される。しかし、雄型端子1が誘い込み部92aに斜め方向から進入することになり、x軸の周りの一方向で、雄型端子1が、誘導部11または端子接触部12において、誘い込み部92aのテーパ状の内壁に当接することになる。図5(b)では、+y方向の当接点Pで当接が起こっている。このまま、雄型端子1をキャビティ92に進入させるような力を、雄型コネクタ2と雌型コネクタ90の間に印加し続けると、当接点Pにおいて、雄型端子1が雌型コネクタハウジング91に対して押し付けられる。すると、雄型端子1に−y方向の荷重が印加され、曲げモーメントが発生する。
上記のような雄型端子1を備えた雄型コネクタ2を雌型コネクタ90と嵌合接続する際に、雄型端子1の片当たりが生じる可能性がある。つまり、雄型コネクタハウジング20と雌型コネクタハウジング91の間にはクリアランスCが存在するため、雌型コネクタ90が雄型コネクタ2の軸(x軸)に対して傾斜した状態、あるいは、その軸に交差する方向(例えばy方向)に位置がずれた状態で、雄型コネクタハウジング20の内部に進入することができる。この際、ずれが存在していても、雌型コネクタハウジング91のキャビティ92の入口に誘い込み部92aが設けられていることにより、雄型端子1がキャビティ92内に誘導される。しかし、雄型端子1が誘い込み部92aに斜め方向から進入することになり、x軸の周りの一方向で、雄型端子1が、誘導部11または端子接触部12において、誘い込み部92aのテーパ状の内壁に当接することになる。図5(b)では、+y方向の当接点Pで当接が起こっている。このまま、雄型端子1をキャビティ92に進入させるような力を、雄型コネクタ2と雌型コネクタ90の間に印加し続けると、当接点Pにおいて、雄型端子1が雌型コネクタハウジング91に対して押し付けられる。すると、雄型端子1に−y方向の荷重が印加され、曲げモーメントが発生する。
ここで、当接点Pにおいて雄型端子1に曲げモーメントMが印加された際に、雄型端子1において生じる曲げ応力σは、Zを断面係数として、
σ=M/Z (1)
となる。
σ=M/Z (1)
となる。
曲げモーメントMは、印加される荷重をW、当接点Pからのx方向の距離をXとして、
M=W×X (2)
となる。
M=W×X (2)
となる。
本実施形態において、雄型端子1の端子接触部12および大断面部13の断面は矩形であり、この場合に、断面係数Zは、
Z=bh2/6 (3)
となる。bは、荷重と垂直方向の辺の長さ(図2のz0)であり、hは荷重印加方向の長さ(図2のy0,y1,y2)である。
Z=bh2/6 (3)
となる。bは、荷重と垂直方向の辺の長さ(図2のz0)であり、hは荷重印加方向の長さ(図2のy0,y1,y2)である。
上記雄型端子1においては、大断面部13において、端子接触部12よりも、荷重印加方向(y方向)に沿った辺の長さ、つまり式(3)におけるhが大きくなっており、特に、大断面部13の基端部13b側の部位で、その長さが大きくなっている(y2>y1>y0)。よって、式(3)より、断面係数Zは、端子接触部12よりも、大断面部13において大きくなり、特に、大断面部13の基端部13b側の部位で大きくなる。式(2)より、雄型端子1に印加される曲げモーメントMは、片当たりが起こっている当接点Pから離れるほど大きくなるので、端子接触部12よりも大断面部13において、特に大断面部13の基端部13b側の部位において、大きな曲げモーメントMが発生する。しかし、端子接触部12よりも大断面部13、とくに大断面部13の基端部13b側の部位が大きな断面係数Zを有していることにより、式(1)のように、曲げモーメントMによって発生する曲げ応力σを軽減することができる。
雄型端子が大断面部を有さないとすれば、特に雄型端子の基端側に、曲げ応力によって大きな負荷が印加されやすく、また、その負荷を原因として、雄型端子の座屈や変形が起きやすくなる。また、雄型端子を雄型コネクタハウジングに固定している部位にも、負荷が印加されやすくなる。しかし、大断面部13を有する本実施形態にかかる雄型端子1においては、上記のように、大断面部13が大きな断面係数を有することの効果により、曲げ応力を低減することができるので、曲げモーメントに起因する雄型端子1の基端側の部位での座屈や変形、また雄型コネクタハウジング20への固定部に対する負荷の印加を抑制することができる。
上記実施形態においては、大断面部13は、先端部13aから基端部13bに向かって、断面の一方向(y方向)の幅が大きくなっているが、大断面部13の形状はこのようなものに限られない。大断面部13のyz断面が、端子接触部12のyz断面よりも大面積であれば、その面積の効果により、大断面部13が曲げ応力の低減に寄与することができる。例えば、大断面部13のyz断面は、先端部13aから基端部13bまで均一であってもよく、この場合には、大断面部13は、四角柱状となる。しかし、上記実施形態のように、先端部13aから基端部13bに向かって徐々にyz断面の面積が大きくなるように大断面部13を形成しておけば、大断面部13の体積を不必要に大きくすることなく、特に片当たりによって負荷を印加されやすい基端部13b側の部位における曲げ応力を、効果的に軽減することができる。このような形状の例として、上記実施形態のように、断面の一方向(y方向)の幅のみが大きくなり、もう一方向(z方向)の幅が一定であるものの他に、先端部13aから基端部13bに向かって、2つの方向(y方向およびz方向)における幅がともに大きくなるような、四角錐台状の大断面部13を挙げることができる。また、大断面部13の断面形状は、矩形に限られず、円形等、任意の形状に形成されてもよい。それらの場合にも、大断面部13内で、先端部13aから基端部13bに向かって、その断面の面積が徐々に大きくなっていることが好ましい。
式(3)によると、荷重と垂直方向の辺の長さbは、断面係数Zに、1次でしか取り込まれていないのに対し、荷重印加方向の長さhは、2次で取り込まれている。つまり、荷重と垂直な方向をはじめ、荷重印加方向以外の方向に雄型端子1の断面の幅を広げても、その荷重による曲げ応力を軽減する効果を享受することはできるが、荷重印加方向に断面の幅を広げる方が、曲げ応力の軽減の効果が大きく得られる。上記実施形態にかかる雄型端子1では、y方向に幅が広がった大断面部13を有することで、z方向での片当たりによる負荷よりも、y方向での片当たりによる負荷を特に効果的に軽減することができる。よって、端子接触部12から一方向に幅を広げて大断面部13を形成する場合に、雄型コネクタハウジング20と雌型コネクタハウジング91のクリアランスCが最も大きく、片当たりによる負荷の印加が起こりやすい方向に沿って、大断面部13の幅を広げるようにすればよい。上記で例示したように、大断面部13を四角錐台状に形成すれば、複数の方向で、片当たりによる負荷を軽減しやすくなる。
本実施形態にかかる雄型端子1においては、片当たりによる負荷の軽減のために、端子接触部12と一体に連続した剛体よりなる大断面部13を用いており、特許文献1に記載されるような可撓性部材を用いていない。大断面部13は、端子接触部12に印加される以上の振動を受けるものではなく、片当たりによる負荷の軽減のために可撓性部材を用いる場合に問題となるような振動の影響は生じない。よって、本実施形態にかかる雄型端子1および雄型コネクタ2は、自動車内のように、激しい振動が頻繁に加えられる部位にも、好適に用いることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、固定部14は、大断面部13よりも小さい断面を有している必要はなく、大断面部13の基端部13bと同じ大断面の部位として設けられてもよい。
1 雄型端子
11 誘導部
12 端子接触部
13 大断面部
14 固定部
2 雄型コネクタ
20 雄型コネクタハウジング
11 誘導部
12 端子接触部
13 大断面部
14 固定部
2 雄型コネクタ
20 雄型コネクタハウジング
Claims (6)
- 先端側から雌型コネクタハウジングに進入し、端子接触部において前記雌型コネクタハウジングに収容された雌型端子と接触する雄型端子において、
前記端子接触部よりも基端側に、前記雄型端子の先端側と基端側を結ぶ方向に交差する断面の面積が、前記端子接触部よりも大きくなった大断面部を有することを特徴とする雄型端子。 - 前記大断面部は、前記雄型端子の先端側から基端側に向かって、断面の面積が大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の雄型端子。
- 前記雄型端子は、一端にプリント基板に接続される基板接続部を有し他端に相手方接続端子に接続される端子接続部を有するプリント基板用端子の、前記端子接続部を構成していることを特徴とする請求項1または2に記載の雄型端子。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の雄型端子と、前記雄型端子を固定して収容する雄型コネクタハウジングと、を有することを特徴とする雄型コネクタ。
- 前記雄型端子は、前記大断面部の基端部において、前記雄型コネクタハウジングに固定されていることを特徴とする請求項4に記載の雄型コネクタ。
- 前記雄型コネクタハウジングは、前記雌型コネクタハウジングと嵌合した状態において、該雌型コネクタハウジングとの間に空隙を有し、
前記雄型端子の前記大断面部の断面は、前記空隙が最も広くなっている方向に沿って、前記端子接触部の断面よりも幅が広くなっていることを特徴とする請求項4または5に記載の雄型コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016075833A JP2017188291A (ja) | 2016-04-05 | 2016-04-05 | 雄型端子および雄型コネクタ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016075833A JP2017188291A (ja) | 2016-04-05 | 2016-04-05 | 雄型端子および雄型コネクタ |
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JP2017188291A true JP2017188291A (ja) | 2017-10-12 |
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ID=60045051
Family Applications (1)
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JP2016075833A Pending JP2017188291A (ja) | 2016-04-05 | 2016-04-05 | 雄型端子および雄型コネクタ |
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JP (1) | JP2017188291A (ja) |
-
2016
- 2016-04-05 JP JP2016075833A patent/JP2017188291A/ja active Pending
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