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JP2017178750A - ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法 - Google Patents

ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法 Download PDF

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JP2017178750A JP2016073100A JP2016073100A JP2017178750A JP 2017178750 A JP2017178750 A JP 2017178750A JP 2016073100 A JP2016073100 A JP 2016073100A JP 2016073100 A JP2016073100 A JP 2016073100A JP 2017178750 A JP2017178750 A JP 2017178750A
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健二 坂本
Kenji Sakamoto
健二 坂本
山本 和明
Kazuaki Yamamoto
和明 山本
三貴 山下
Miki Yamashita
三貴 山下
敬浩 松永
Takahiro Matsunaga
敬浩 松永
鈴木 直人
Naoto Suzuki
直人 鈴木
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Abstract

【課題】 リチウム二次電池の正極材料として適するリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の原料に好適なニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法を提供する。【解決手段】 化学組成式がNi0.25+αMn0.75−αOOH(但し、−0.025≦α≦0.025である)で表され、かつ、形状が金平糖状であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法に関するものであり、特に、粒子形状が金平糖状凝集体であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法に関する。本発明で得られるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、リチウム二次電池の正極材料として適するリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の原料に好適である。
スピネル型構造のリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物は5V級リチウム二次電池用正極活物質として注目されている。リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物はニッケルとマンガンとが規則配列した超格子構造である。この物質の製造方法としては、ニッケル源、マンガン源を混合し焼成する固相反応法やニッケル及びマンガンを含有する複合水酸化物や複合オキシ水酸化物を前駆体とする製造方法がある。ニッケル及びマンガンを含有する複合水酸化物や複合オキシ水酸化物は、金属がより均一に分布しているため、ニッケルとマンガンの規則配列を前提とした場合、好ましい前駆体といえる。
従来、酸化剤を用いた共沈法により得られた、化学組成式がNi0.25+αMn0.75−αOOH(但し、−0.025≦α≦0.025である)で表されるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が開示された(特許文献1)。当該ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、水酸化カドミウム構造の単一結晶相である特徴を有し、大気中で安定であり、共沈、洗浄、乾燥といった一般的な工程でマンガン成分の偏析を生じない優れた前駆体である旨が開示されている。
リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物は、Liとニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物とを混合し、焼成することで製造されるため、Liとの混合性に優れ、焼結時に異常造粒がないことが求められる。従来のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は球状凝集粒子からなるが、Liとの混合性や、造粒性の観点から、球状以外の形状のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が要望されていた。
加えて、不純物としてのSO、及び/又は、Naの含有量が低いニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が求められていた。
WO2015/008863
本発明は、球状以外の形状のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物で、リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物原料として特に好適なニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を提供することを目的とする。
発明者らは、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物に関し、特に、粒子形状に着目し、鋭意検討した結果、形状が金平糖状であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法を見出し、さらに、本発明の形状が金平糖状であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、従来の球状であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物に比較し、得られるリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物正極のサイクル維持率、及び/又は、レート特性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、化学組成式がNi0.25+αMn0.75−αOOH(但し、−0.025≦α≦0.025である)で表され、かつ、形状が金平糖状であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物及びその製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、従来の球状のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と異なり、金平糖状である。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、球状であるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物に比較し、得られるリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物正極のサイクル維持率、及び/又は、レート特性に優れたものが得られる原料に適したものにするため、二次粒子が一次粒子の凝集体であり、かつ、前記二次粒子が疎に凝集した金平糖状であることが好ましい。
従来の一次粒子凝集体である球状ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と、本発明の金平糖状からなるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物とは、粒子形状を、例えば、走査型電子顕微鏡で得られる画像(以下、SEM像という)により観察することで容易に判別可能である。
図1は、本発明の好ましい金平糖状ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の一例のSEM像(5,000倍)である。当該ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、二次粒子が一次粒子の凝集体からなり、かつ、前記二次粒子が疎に凝集し、金平糖状の形状をしていることが明瞭に観測される。
一方、図3は、従来のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の一例のSEM像(5,000倍)である。微細な一次粒子が密に凝集した、球状の形状をしており、本発明の、金平糖状のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と、形状が全く異なることが分かる。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の平均粒子径(D50)は、特に制約はないが、ろ過、洗浄工程の負荷を軽減し、生産速度や洗浄性を向上させ、Liとの反応性を良好にするため、好ましくは3〜20μmであり、より好ましくは4〜15μmである。なお、平均粒子径(D50)は、粒子を水などの溶媒に分散し、レーザー回析法で求めた体積分布を、球状近似し粒度分布を求め、頻度の累積が50%になる値である。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の二次粒子径は、特に制約はないが、金平糖状とし、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の平均粒子径を適度とするため、好ましくは0.5〜6μmである。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の二次粒子径は、SEM像から測定可能である。本発明の二次粒子径は、均一である必要はなく、0.5〜6μmの範囲にあればよい。例えば、図1に示したニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の二次粒子径は、1.5〜4μmである。また、例えば、図2に示したニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の二次粒子径は、0.5〜1.5μmである。
さらに、本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、特許文献1が提供するニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と同様に、化学組成式がNi0.25+αMn0.75−αOOHで表されることが必須である。本発明と化学組成式が異なると、得られるリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物が好ましい組成からずれるなど、不具合が生じる。
また、本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、水酸化カドミウム構造の単一結晶相からなることが好ましい。水酸化カドミウム構造と、他の構造の混合物の場合、ニッケルとマンガンの均一性が損なわれる場合が有る。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物とリチウムを混合し、焼成してリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物正極活物質が製造される。本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、前記焼成時にLiSOの副生を防ぐため、SO含有量は0.7wt%以下が好ましく、特に好ましくは0.4wt%以下である。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、電池特性を良好に維持するため、Na含有量は0.4wt%以下が好ましく、特に好ましくは0.3wt%以下である。
次に、本発明が提供する金平糖状ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の好ましい製造方法の一例を、以下で詳細に説明する。
本発明は、ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤を混合し製造する。
ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤を混合すると、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が晶析し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーが得られる。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーは、ろ過、水洗、乾燥を行い、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得る。
ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤の混合は、例えば、一定容積の反応容器で実施可能である。この時、ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤の所望の量を、反応容器に連続で供給し、撹拌などを行い混合し、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを全量抜き出す方法が適用可能である。
しかし、反応容器に、ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤を連続で供給、かつ、混合し、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを連続で抜き出す、連続法は経済性に優れるなど、本発明に好ましく適用可能である。
以下、連続法での製造を例に、本発明を説明する。
ニッケルを含む金属塩水溶液とマンガンを含む金属塩水溶液の供給比率は、ニッケルとマンガンのモル比が(0.25+α):(0.75−α)とすればよい。ニッケルを含む金属塩水溶液と、マンガンを含む金属塩水溶液の供給比率がこの範囲を逸脱すると、本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が得られない。
ニッケルを含む金属塩水溶液とマンガンを含む金属塩水溶液の供給方法は、特に制限はなく、ニッケル塩を溶解した金属塩水溶液と、マンガン塩を溶解した金属塩水溶液を製造し、各々の金属塩水溶液を一定比率で反応容器に投入することが可能である。この際、各金属塩水溶液は反応容器の個別の場所に投入して良いが、同じ場所に投入することが好ましく、特に好ましくは、反応容器投入前にニッケルを含む金属塩水溶液とマンガンを含む金属塩水溶液を混合する。ニッケルを含む金属塩水溶液とマンガンを含む金属塩水溶液を混合する方法は、ニッケルを含む金属塩水溶液とマンガンを含む金属塩水溶液を混合用の容器に入れ、撹拌機などで撹拌し、均一化すればよく、また、ラインミキサーを用いて混合し均一化することも好ましい。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の別の製造方法は、ニッケル及びマンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液並びに酸化剤を混合すると、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が晶析し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーが得られる。ニッケル塩とマンガン塩を、ニッケルとマンガンのモル比が(0.25+α):(0.75−α)で溶解したニッケル塩とマンガン塩の混合水溶液を製造し、該ニッケル塩とマンガン塩の混合水溶液を反応容器に供給しても良い。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の別の製造方法は、前記ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーは、温度が60〜80℃、かつ、pHが9.1〜9.6である。温度が60℃未満であると、反応効率が悪化するなど好ましくなく、80℃を超えると、加温に必要なエネルギーが過大となるなど、好ましくない。一方、pHが9.1未満であると金平糖状ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が得られず、球状となる。逆に、pHが9.6を超えると金平糖状ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物中のNa量が過大となる。温度が65〜75℃が好ましい。
本発明では、pHの調製は苛性ソーダの供給量で設定する。苛性ソーダ液は、水酸化ナトリウムの水溶液であり、その濃度に特に制限はないが、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーのスラリー濃度を高く維持することで、生産効率を向上させ、ろ過工程の負荷を軽減でき、苛性供給速度の許容誤差を広くできて、安定製造がより可能となり、製造コストを良好にできるため、好ましくは1〜48wt%であり、より好ましくは10〜30wt%である。
本発明は、酸化剤を反応容器に供給することが必須である。酸化剤は、前記金属塩水溶液中のNiイオンとMnイオンを酸化するために用いられる。本発明で使用する酸化剤は、NiイオンとMnイオンを酸化できれば、その他の制約は特にない。経済性から、通常、酸素含有ガス、過酸化水素水等が好ましく用いられ、酸素含有ガスとしては、例えば、空気、純酸素、酸素と不活性ガス(例えば、窒素)との混合気等があげられる。これらのうち、特に、空気が好ましい。コンプレッサー等を用いて空気を反応容器に供給すればよい。
本発明で用いられる反応容器は、ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤、又は、ニッケル及びマンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液並びに酸化剤が供給でき、これらを均一に混合可能であればよい。混合は、通常、撹拌機を用い一定の回転数で撹拌すればよい。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の製造方法は、苛性ソーダ水溶液を反応容器に供給することが必須である。苛性ソーダ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等の水溶液があげられる。苛性ソーダ水溶液の濃度に特に制限はないが、得られるニッケル−マンガン複合物スラリーのスラリー濃度を高く維持して生産効率が良好となり、ろ過工程の負荷が軽減でき、さらに、苛性供給速度の許容誤差を広くでき、安定製造や製造コストが良好となるため、好ましくは、1〜48wt%であり、より好ましくは、10〜30wt%である。苛性ソーダ水溶液は、例えば、固形状水酸化ナトリウムを水溶させたものや食塩電解から生成した水酸化ナトリウム水溶液を濃度調製したもの等を用いることができる。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の製造方法は、酸化剤を反応容器に供給することが必須である。酸化剤は、NiイオンとMnイオンとの酸化のために用いられる。本発明で使用する酸化剤は、NiイオンとMnイオンを酸化できれば、その他の制約は特にない。経済性から、通常、酸素含有ガス、過酸化水素水等が好ましく用いられ、酸素含有ガスとしては、例えば、空気、純酸素、酸素と不活性ガス(例えば、窒素)との混合気等があげられる。これらのうち、特に、空気が好ましい。コンプレッサー等を用いて空気を反応容器に供給すればよい。
本発明はニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤、又は、ニッケル及びマンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液並びに酸化剤を連続で供給し、得られた本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを連続で抜き出す。抜き出す方法は特に制限はないが、反応容器の液量を一定量に維持するように抜き出すことが好ましい。例えば、液面が一定高さを超えると、超えた液が自重で排出される、所謂、オーバーフロー形式が簡便であり、特に好ましい。勿論、液面を常時計測し、液面が一定になるようにポンプでスラリーを抜き出すことも好ましく適用可能である。
以上の製造方法を適用することで、リチウム二次電池の正極として使用するリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の好適な原料である金平糖状ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が得られるが、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を苛性ソーダ水溶液と接触させることで、SO量が低く、リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物に特に好適なニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が製造できる。
本発明で用いるニッケルを含む金属塩水溶液とマンガンを含む金属塩水溶液、又は、ニッケル及びマンガンを含む金属塩水溶液の塩の種類に、特に制限はないが、原料コストや腐食性、安定性を考慮すると、硫酸ニッケル水溶液と硫酸マンガン水溶液を用いることが好ましい。
硫酸ニッケル水溶液と硫酸マンガン水溶液を用いた場合、得られるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリー中には多量の硫酸ナトリウムが存在する。そのため、従来のろ過、水洗を実施しても、SO量が高くなり易い。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSO量が高い場合、本発明が提供するニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を苛性ソーダ水溶液と接触させ、次いで、ろ過、水洗を行うと、SO量を0.3wt%未満にすることが可能である。
晶析で得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーは、従来の方法で、ろ過、水洗を実施し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークを得る。ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーをろ過、水洗しないと、本発明の効果は不十分となる。
また、前記ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークは、乾燥させても本発明の効果は発揮されるが、苛性ソーダ接触後に再度乾燥が必要であり、乾燥に要するエネルギーが無駄となる。
前記ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークに接触させる苛性ソーダ水溶液は特に制限はなく、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の晶析に用いる苛性ソーダ水溶液と同じものでよい。
ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークと苛性ソーダ水溶液を接触させる方法に特に制限はなく、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の表面と苛性ソーダ水溶液とが接触できればよい。例えば、ろ過、洗浄に用いる装置を利用し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と苛性ソーダ水溶液とを接触させることが出来る。
従来より、スラリーのろ過、水洗は、フィルタープレス型ろ過装置や、吸引ろ過装置等が用いられるが、これらの公知の方法でろ過、水洗を行った後に、水洗用の洗浄液を苛性ソーダ水溶液に変えて供給し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物ケークに苛性ソーダ水溶液を通過させればよい。苛性ソーダ水溶液供給後に、苛性ソーダ水溶液を洗浄液に戻し、水洗を行えばよい。
苛性ソーダ水溶液は、処理するニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の重量に対し、0.8〜2倍量とすればよい。苛性ソーダ水溶液が少ないと、本願発明の効果が不十分となる場合が有り、多すぎると経済性が悪化する。
ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を苛性ソーダ水溶液を接触させることでSO量が低減できる理由は、必ずしも明確ではないが、発明者らは次のように考えている。
本発明で得られるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリー中には、硫酸ナトリウムが多量に存在するため、陰イオンはほぼSOである。このため、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の陰イオンであるOHの一部がSO 2−で置換されており、従来のろ過、水洗では、SO量が高くなり易い。
しかし、従来のろ過、水洗を実施すると、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物周辺のSOは極微量となり、この状態で、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と苛性ソーダとを接触させることで、SO 2−が速やかにOHに置換され、SO量が低減されると推定している。
他の製造条件は特に制約はなく、従来公知の方法を適宜用いればよく、例えば、以下とすることができる。
金属塩水溶液中のニッケル、マンガンの全金属の合計濃度(金属濃度)は任意であるが、金属濃度は生産性に影響を及ぼすため、1.0mol/L以上が好ましく、2.0mol/L以上がさらに好ましい。通常、2mol/Lとする。
苛性ソーダ水溶液は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等の水溶液等があげられ、例えば、固形状水酸化ナトリウムを水溶させたものや食塩電解から生成した水酸化ナトリウム水溶液を濃度調製したもの等を用いることができる。
本発明で得られるニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーは、引き続き、ろ過・洗浄・乾燥を行う。これらの方法には特に制限はなく、例えば、以下の方法が適用可能である。
ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーは、ろ過により水分を除き、次いで、洗浄及び乾燥を行う。
ろ過に用いる装置とその条件は、従来知られている方法が適時採用可能である。例えば、フィルタープレス型のろ過器を用いて加圧ろ過を行っても良いし、ブフナロートやベルトフィルターを用いて減圧ろ過を行っても良い。
洗浄では、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物に付着、吸着した不純物を除去する。洗浄方法としては、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物ケークに水(例えば、純水、水道水、河川水等)を注ぎながらろ過を行い洗浄する方法が例示できる。通常、ろ過に引き続き、同一装置を用いて洗浄を行うことが可能である。
乾燥では、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の水分を除去する。乾燥方法としては、例えば、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を110〜150℃で2〜15時間で乾燥すること等が挙げられる。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物はリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の原料に好適である。該リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物は、リチウム二次電池の正極材料に使用し得ることが知られている。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を原料として、リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物を製造する方法は特に制限はなく、リチウム源としてリチウム及びリチウム化合物の少なくとも1種を、本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物と混合し、次いで、焼成すればよい。
リチウム化合物は任意のものを用いることができ、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム及びアルキルリチウムの群から選ばれる1種以上が例示できる。好ましいリチウム化合物として、水酸化リチウム、酸化リチウム及び炭酸リチウムが例示できる。
焼成は、500〜1000℃で、空気中、酸素中など各種の雰囲気で行えばよい。
本発明を適用することにより、化学組成式がNi0.25+αMn0.75−αOOH(但し、−0.025≦α≦0.025である)で表され、金平糖状のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が得られる。
また、本発明の製造方法を適用することにより、SO量が極めて低いニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得ることができる。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、リチウム二次電池の正極として使用するリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の原料に、好適に用いられ、サイクル維持率やレート特性に優れるリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物からなる正極を得ることが可能である。
実施例1のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 実施例2のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 実施例3のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 比較例1のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 比較例2のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 比較例3のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 実施例4のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSEM像(5,000倍)である。 実施例1のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。 実施例2のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。 実施例3のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。 比較例1のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。 比較例2のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。 比較例3のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。 実施例4のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンである。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
<粉末X線回折測定>
X線回折装置(試料水平型多目的X線回折装置、商品名:UltimaIV、Rigaku製)を使用し、試料の粉末X線回折測定を行った。線源にはCuKα線(λ=1.5405Å)を用い、測定モードはステップスキャン、スキャン条件は毎秒0.04°、計測時間は8秒、及び、測定範囲は2θとして5〜90°の範囲で測定した。
<結晶相の同定>
上記の条件のXRD測定で得られたXRDパターンにおいて、2θ=19.0±0.5°にシャープなピークを有し、36.9±1.5°にブロードなXRDピークを有することをもって、水酸化カドミウム構造であるとした。最低角以外のピーク形状がブロードであるのは積層欠陥の影響である。
<粒度分布、平均粒子径の測定>
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックHRA、HONEWELL製)に投入し、レーザー回折法で体積分布の測定を行なった。得られた体積分布から平均粒子径(μm)を求めた。
<組成、及び、不純物(Na、SO)の定量>
ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の組成、及び、不純物の定量は、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP法)により行った。すなわち、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を、塩酸、過酸化水素の混合溶液に溶解し、測定溶液を調製した。測定は、誘導結合プラズマ発光分析装置(商品名:OPTIMA3000DV、PERKIN ELMER製)を用い、測定溶液のNi、Mn、Na、S量を測定し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の組成、及び、不純物のNa量とSO量を算出した。
<電池性能評価(サイクル維持率、レート特性)>
リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の正極特性として、以下の電池特性試験を行い、サイクル維持率とレート特性を評価した。
リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物:12mgと導電剤のポリテトラフルオロエチレンとアセチレンブラックとの混合物(商品名:TAB−2)とを重量比で2:1の割合で混合し、1ton/cmの圧力でメッシュ(SUS316製)上にペレット状に成型した後、150℃で減圧乾燥し、電池用正極(有効電解面の直径:16mm)を作製した。得られた電池用正極と、金属リチウム箔(厚さ0.2mm)からなる負極、およびエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒に六フッ化リン酸リチウムを1mol/dmの濃度で溶解した電解液を用いてリチウム二次電池を構成した。
当該リチウム二次電池を用いて定電流(電流密度:0.32mA/cm)で電池電圧が4.9Vから3.0Vの間60℃で50サイクル充放電させ、(50サイクル目放電容量)÷(1サイクル目放電容量)からサイクル維持率を算出した。
また、電流密度0.24mA/cmで充電を行った後、電流密度0.24mA/cm及び8mA/cmで放電を行い、(8mA/cmでの放電容量)÷(0.24mA/cmでの放電容量)×100をレート特性(%)とした。なお、レート特性評価は25℃で行った。
実施例1
硫酸ニッケル及び硫酸マンガンを純水に溶解し、1.5mol/Lの硫酸ニッケル及び0.5mol/Lの硫酸マンガンを含む水溶液を得て、これを金属塩水溶液とした(金属塩水溶液中の全金属の合計濃度は2.0mol/Lであった)。
内容積10Lの反応容器に純水をオーバーフローレベルまで投入後、撹拌機で撹拌回転数800rpmにて撹拌しながら70℃まで昇温、維持した。なお、当該反応容器は液量6Lを超えるとオーバーフローにより液が排出される構造である。
前記金属塩水溶液を反応容器に0.45L/Hで添加し、同時に、酸化剤として空気を供給速度1.8NL/minで反応容器中にバブリングした。金属塩水溶液及び空気供給の際、pHが9.25となるように、20wt%の水酸化ナトリウム水溶液(苛性ソーダ水溶液)を断続的に添加し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを製造し、オーバーフロー方式で連続的に反応容器から排出した。
反応開始から50時間経過後に、反応容器から排出されたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを分取し、ろ過、洗浄し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークを得た。また、前記ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーの粒度分布を測定した結果、平均粒子径は13μmであった。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークを、115℃で5時間乾燥し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物(Ni0.25Mn0.75OOH)を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物をSEM観察の結果、金平糖状であった。
また、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のXRDパターンは2θ=19.0°にシャープなピークを有し、2θ=40°以降にブロードなピークを有することから、その結晶構造は、積層欠陥を有する水酸化カドミウム構造であった。
さらに、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のSO量は0.6wt%で、Na量は0.1wt%であった。
実施例2
反応容器のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーのpHを9.5にした以外は、実施例1と同様にニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、金平糖状で、積層欠陥を有する水酸化カドミウム構造であり、SO量は0.3wt%で、Na量は0.2wt%であった。
実施例3
内容積200Lの反応容器に純水を180L投入後、撹拌機で撹拌回転数380rpmにて撹拌しながら70℃まで昇温、維持した。なお、反応容器内の液は循環ポンプにより循環した。
金属塩水溶液を反応容器に13.5L/Hで添加し、同時に、酸化剤として空気を供給速度45NL/minで反応容器中にバブリングした。金属塩水溶液及び空気供給の際、pHが9.5となるように、20wt%の水酸化ナトリウム水溶液の供給量を調整し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを製造し、反応容器の液量が180Lで一定となるように、液循循環ラインからニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーを連続で抜き出した。
上記以外は実施例1と同様にニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、金平糖状で、積層欠陥を有する水酸化カドミウム構造であり、SO量は0.4wt%で、Na量は0.2wt%であった。
得られたニッケル−マンガン系複合オキシ水酸化物と炭酸リチウムとを混合し、空気流中、800℃で14時間焼成した後、700℃で48時間焼成することにより、リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物を合成した。化学組成分析の結果から、組成式LiNiMnと表すことができた。
当該リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の電池性能評価を行った。その結果、サイクル維持率は96%で、レート特性は95%と良好な特性であることが示された。
比較例1
反応容器のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーのpHを9.0にした以外は、実施例1と同様にニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、球状であり、明らかに金平糖状とは異なる形状であった。
また、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、積層欠陥を有する水酸化カドミウム構造であり、Na量は0.1wt%であったが、SO量は1.5wt%と高い値を示した。
比較例2
反応容器のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーのpHを9.75にした以外は、実施例1と同様にニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、歪な金平糖状であった。
また、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、積層欠陥を有する水酸化カドミウム構造であり、SO量は0.2wt%であったが、Na量は0.6wt%と高い値であった。
比較例3
反応容器のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーのpHを9.0にした以外は、実施例3と同様にニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物をSEM観察の結果、球状粒子であった。
また、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、積層欠陥を有する水酸化カドミウム構造であり、SO量は0.3wt%で、Na量は0.2wt%であった。
得られたニッケル−マンガン系複合オキシ水酸化物を用いて、実施例3と同様に、リチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物を合成し、電池性能評価を行った。その結果、サイクル維持率は93%で、レート特性は80%と好ましくない特性であることが示された。
実施例4
実施例1で得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の湿潤ケークをブフナロートに入れ、湿潤ケーク中の固形分と同重量の20wt%苛性ソーダ水溶液を上から注いだ。
注いだ苛性ソーダ水溶液がろ過された後、水洗し、次いで、115℃で5時間乾燥し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物を得た。
得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、実施例1と同様に、金平糖状で、水酸化カドミウム構造であった。
また、得られたニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物のNa量が0.1wt%で実施例1と同等であったが、SO量は0.2wt%と、実施例1に比較して低減されていた。
実施例1〜3、及び、比較例1〜3の結果を表1に示した。
Figure 2017178750
表1から、本発明の方法で金平糖状で、かつ、SO量、及び、Na量が少ないニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物が得られることがわかった。
本発明のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物は、リチウム二次電池の正極活物質などに用いられるリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物の原料に最適であり、そのリチウム−ニッケル−マンガン系複合酸化物を電池用正極として使用した高性能なリチウム二次電池を構成することが可能となる。

Claims (7)

  1. 化学組成式がNi0.25+αMn0.75−αOOH(但し、−0.025≦α≦0.025である)で表され、かつ、形状が金平糖状であることを特徴とするニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物。
  2. 二次粒子が一次粒子の凝集体であり、かつ、前記二次粒子が疎に凝集した金平糖状であることを特徴とする請求項1に記載のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物。
  3. SO含有量が0.7wt%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物。
  4. Na含有量が0.4wt%未満であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物。
  5. ニッケルを含む金属塩水溶液、マンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液及び酸化剤、又は、ニッケル及びマンガンを含む金属塩水溶液、苛性ソーダ水溶液並びに酸化剤を混合し、ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーの温度が60〜80℃、かつ、pHが9.1〜9.6であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの項に記載のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の製造方法。
  6. ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーの温度が65〜75℃であることを特徴とする請求項5に記載のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の製造方法。
  7. ニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物スラリーをろ過、水洗し、次いで、苛性ソーダ水溶液と接触させ、水洗を行うことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のニッケル−マンガン複合オキシ水酸化物の製造方法。
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