JP2017175957A - 耐熱性セロビオハイドロラーゼ - Google Patents
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Abstract
Description
[1] (A1)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(B1)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチド、又は
(C1)配列番号1で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチド、
からなるセルロース結合モチーフ領域と、セロビオハイドロラーゼ触媒領域とを有し、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有することを特徴とする、耐熱性セロビオハイドロラーゼ。
[2] 前記セロビオハイドロラーゼ触媒領域が、
(A2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列からなるポリペプチド、
(B2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、又は
(C2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、
からなる、前記[1]の耐熱性セロビオハイドロラーゼ。
[3] (A3)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(B3)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、又は
(C3)配列番号3で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、
からなる、前記[1]の耐熱性セロビオハイドロラーゼ。
[4] カルシウムイオン存在下において、少なくとも105℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有する、前記[1]〜[3]のいずれかの耐熱性セロビオハイドロラーゼ。
[5] (a1)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする塩基配列、
(b1)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(c1)配列番号1で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(d1)配列番号2で表される塩基配列と80%以上の配列同一性を有し、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、又は
(e1)配列番号2で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドの塩基配列であり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
と、
セロビオハイドロラーゼ触媒活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列と、を有する、ポリヌクレオチド。
[6] (a2)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする塩基配列、
(b2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(c2)配列番号3で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(d2)配列番号4で表される塩基配列と80%以上の配列同一性を有し、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、又は
(e2)配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドの塩基配列であり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
からなる、前記[5]のポリヌクレオチド。
[7] 前記ポリペプチドが、カルシウムイオン存在下において、少なくとも105℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有する、前記[5]又は[6]のポリヌクレオチド。
[8] 前記[5]〜[7]のいずれかのポリヌクレオチドが組込まれており、
宿主細胞において、セロビオハイドロラーゼ活性を有するポリペプチドを発現し得る、発現ベクター。
[9] 前記[8]の発現ベクターが導入されている、形質転換体。
[10] 前記[8]の形質転換体内で、耐熱性セロビオハイドロラーゼを生産することを含む、耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法。
[11] 前記[1]〜[4]のいずれかの耐熱性セロビオハイドロラーゼ、前記[5]〜[7]のいずれかのポリヌクレオチドがコードする耐熱性セロビオハイドロラーゼ、又は前記[10]の耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼと、少なくとも1種のその他のグリコシド加水分解酵素とを含む、グリコシド加水分解酵素混合物。
[12] セルロースを含む材料を、前記[1]〜[4]のいずれかの耐熱性セロビオハイドロラーゼ、前記[5]〜[7]のいずれかのポリヌクレオチドがコードする耐熱性セロビオハイドロラーゼ、前記[8]に記載の形質転換体、又は前記[10]の耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼに接触させることにより、セルロース分解物を生産することを含む、セルロース分解物の製造方法。
また、本発明に係るポリヌクレオチド、当該ポリヌクレオチドが組込まれた発現ベクター、当該発現ベクターが導入されている形質転換体は、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造に好適に用いられる。
糸状菌、細菌、アーキアを含む多くの微生物は難培養性であり、土壌など微生物環境に生息する菌の99%が未知の菌であるといわれている。特に、高温環境に生息する微生物の培養は極めて困難であり、現在の微生物の単離を目指す培養技術では、自然界から採取された天然サンプル中に生息する微生物の0.1%以下を単離しているにすぎないと考えられている。この微生物の難培養性が、耐熱性セロビオハイドロラーゼの開発が進まない一因である。よって、耐熱性セロビオハイドロラーゼの開発には、従来のような単離培養技術に頼らないアプローチが必要である。
(A1)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(B1)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチド、又は
(C1)配列番号1で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチド。
(A2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列からなるポリペプチド、
(B2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、又は
(C2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド。
(A3)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(B3)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、又は
(C3)配列番号3で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド。
本発明に係るポリヌクレオチドは、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼをコードする。当該耐熱性セロビオハイドロラーゼは、当該ポリヌクレオチドが組込まれた発現ベクターを宿主に導入することにより、当該宿主の発現系を利用して生産することができる。
(a1)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする塩基配列、
(b1)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(c1)配列番号1で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(d1)配列番号2で表される塩基配列と80%以上の配列同一性を有し、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、又は
(e1)配列番号2で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドの塩基配列であり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列。
(a2)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする塩基配列、
(b2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(c2)配列番号3で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(d2)配列番号4で表される塩基配列と80%以上の配列同一性を有し、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、又は
(e2)配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドの塩基配列であり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列。
本発明及び本願明細書において、「ポリヌクレオチドにおいて塩基が置換する」とは、ポリヌクレオチドを構成している塩基が別の塩基に変わることを意味する。
本発明及び本願明細書において、「ポリヌクレオチドにおいて塩基が付加される」とは、ポリヌクレオチド中に新たな塩基が挿入されることを意味する。
本発明に係る発現ベクターは、前記本発明に係るポリヌクレオチドが組込まれており、宿主細胞において、少なくとも95℃、pH5.5の条件下でセロビオハイドロラーゼ活性を有するポリペプチドを発現し得る。すなわち、前記本発明に係るポリヌクレオチドが、前記本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼを発現し得る状態で組込まれた発現ベクターである。具体的には、上流から、プロモーター配列を有するDNA、前記本発明に係るポリヌクレオチド、ターミネーター配列を有するDNAからなる発現カセットとして発現ベクターに組込まれていることが必要である。なお、ポリヌクレオチドの発現ベクターへの組込みは、周知の遺伝子組み換え技術を用いることにより行うことができ、市販の発現ベクター作製キットを用いてもよい。
本発明に係る形質転換体は、本発明に係る発現ベクターが導入されている。当該形質転換体中では、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼを発現させ得る。従来公知のセロビオハイドロラーゼは、現宿主のレンジが狭い、つまり、異種発現が難しいものが多い。これに対して、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼは、大腸菌、酵母、糸状菌、高等植物葉緑体等、広範な発現宿主に発現させることができる。このため、発現ベクターを導入する宿主としては、大腸菌等の原核細胞であってもよく、酵母、糸状菌、昆虫培養細胞、哺乳培養細胞、又は植物細胞等の真核細胞であってもよい。大腸菌の形質転換体を培養することにより、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼを、より簡便かつ大量に生産することができる。一方で、真核細胞内ではタンパク質に糖鎖修飾が施されるため、真核細胞の形質転換体を用いることにより、原核細胞の形質転換体を用いた場合よりも、より耐熱性に優れた耐熱性セロビオハイドロラーゼを生産し得る。
本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法は、前記本発明に係る形質転換体内で、耐熱性セロビオハイドロラーゼを生産する方法である。前記本発明に係るポリヌクレオチドが、発現の時期等の制御能を有していないプロモーターの下流に組込まれている発現ベクターを用いて製造された形質転換体内では、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼが恒常的に発現している。一方で、特定の化合物や温度条件等によって発現を誘導するいわゆる発現誘導型プロモーターを用いて製造された形質転換体に対しては、それぞれの発現誘導条件に適した誘導処理を行うことにより、当該形質転換体内に耐熱性セロビオハイドロラーゼを発現させる。
前記本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼ、又は前記本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼと、少なくとも1種のその他のグリコシド加水分解酵素を含むグリコシド加水分解酵素混合物として使用することもできる。前記本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼは、形質転換体内に含まれた状態のものであってもよく、形質転換体から抽出又は精製されたものであってもよい。本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼを、その他のグリコシド加水分解酵素との混合物としてセルロースの分解反応に用いることにより、難分解性であるリグノセルロースをより効率よく分解させることができる。
本発明に係るセルロース分解物の製造方法は、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼにより、セルロースを分解して分解物を得る方法である。具体的には、セルロースを含む材料を、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼ、本発明に係る形質転換体、又は本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼに接触させることにより、セルロース分解物を生産する。
<1> 温泉土壌からのDNA抽出と全ゲノムシーケンス(Whole Genome Sequence、WGS)
耐熱性セロビオハイドロラーゼ(至適温度:55℃以上)、超耐熱性セロビオハイドロラーゼ(至適温度:80℃以上)の遺伝子探索を目的として、中性〜弱アルカリ性温泉から土壌DNAを採取し、これらの土壌を構成する微生物叢メタゲノムDNAの塩基配列解読を行った。
中性〜弱アルカリ性温泉土壌サンプルとして、野外にて高温の温泉が噴き出している日本国内の3ヶ所、5地点(メタゲノムDNAサンプルN2、AR19、AR15、OJ1、及びH1)から、土壌、泥、バイオマットを含む温泉水を採取した。これらの温泉土壌サンプルは、採取時の温度58〜78℃、pH7.2〜8のレンジにあった。
Roche 454の出力(sffファイル)を、Genomics Workbench Ver.4ソフトウエア(CLC社製)を用いて、低品質リードのトリミング及びde novoアセンブルを行った。
500bp以上にアセンブルされた総コンティグ長は、合計159,587,150bpであり、このデータセットをセルラーゼ酵素遺伝子解析に用いた。トリミング後のリード総数は2,766,328リードであり、平均で1,230bpのコンティグにアセンブルされ(計129,742コンティグ)、このうち最大コンティグ長は105,977bpであった。
UniProtデータベース(http://www.uniprot.org/)からEC番号が3.2.1.4(セルラーゼ)、3.2.1.21(β−グルコシダーゼ)、3.2.1.37(β−キシロシダーゼ) 、3.2.1.91(セルロース 1,4−β−セロビオシダーゼ)、3.2.1.8(エンド1,4−β−キシラナーゼ)の配列をダウンロードし(アクセス日:2011/12/9)、これらグリコシド加水分解酵素遺伝子のプロテオームローカルデータベースを構築した。アノテーションソフトウェアMeteGeneAnotator(Noguchi et al.,MetaGeneAnnotator: Detecting Species-Specific Patterns of Ribosomal Binding Site for Precise Gene Prediction in Anonymous Prokaryotic and Phage Genomes, DNA Res. 2008, 15, 387-396.)を使用して、前記<2>で得たコンティグ配列から、遺伝子領域(=オープンリーディングフレーム)を推定した。推定されたORFからグリコシド加水分解酵素遺伝子を抽出するために、BLASTP(blastall ver. 2.2.18)を使い、前記ローカルデータベースに参照した。BLASTPのoption条件は、「Filter query sequence=false」、「Expectation value(E)<1e−20」[以下、デフォルト値:Cost to open a gap=−1、Cost to extended gap=−1、X dropoff value for gapped alignment=0、Threshold for extending hits=0、Word size=default]とし、ヒットした配列をグリコシド加水分解酵素遺伝子として収集した。
前記<3>で収集されたセルラーゼ、エンドヘミセルラーゼ、脱分岐酵素等のグリコシド加水分解酵素を含む配列についてについて、タンパク質の機能領域配列データベースpfam HMMs(Pfam version 23.0 and HMMER v2.3;Finn et al.,Nucleic Acids Research Database,2010,Issue 38,p.D211-222)を基準に、機能分類を行った。具体的には、タンパク質モチーフ検索プログラムHMMER(Durbin et al.,‘The theory behind profile HMMs. Biological sequence analysis: probabilistic models of proteins and nucleic acids’, 1998,Cambridge University Press.;hmmpfam(Ver.2.3.2)、E−value cutoff<1e−5; Database=Pfam_fs(models that can be used to find fragments of the represented domains in a sequence.))を用いて、Pfam領域データベースとの相同性からグリコシド加水分解酵素(GH)ファミリーを決定した。
オープンリーディングフレームAR19G−166c4Aは、590アミノ酸残基からなるポリペプチド(配列番号3)をコードし、1位のアミノ酸残基がアラニン(A)から開始し、3’末端が終始コドンで終わっている不完全長配列(配列番号4)であった。モチーフの配列相同性から、オープンリーディングフレームAR19G−166c4Aは、2位のシステイン(C)から103位のシステイン(C)までの102アミノ酸残基がCBMファミリー2ドメインであり、164位のロイシン(L)から590位のプロリン(P)までの427アミノ酸残基がGlycosidehydrolase family 6触媒ドメインをコードしていると推測された。このCBMファミリー2ドメインは、放線菌マイクロビスポーラ・サブスピーシーズのα−L−アラビノフラノシダーゼのCBM2領域(配列番号9の29〜128位のアミノ酸からなる領域)とCBM領域について64%のアミノ酸配列同一性を示す、新規な配列であった。配列相同性は、ClustalWアルゴリズムにより算出した。
PCRクローニングによりオープンリーディングフレームAR19G−166c4Aからセロビオハイドロラーゼ遺伝子AR19G−166c4A−19−2を単離した。AR19G−166c4A−19−2遺伝子は、オープンリーディングフレームAR19G−166c4Aと全て同一の1,773bpからなる塩基配列を含んでいた。
配列番号7で表される塩基配列からなるフォワードプライマー(5’−GTGATGGCCTGCCAGGTGTCCTAC−3’:配列番号5で表される塩基配列の5’末端側に6塩基(GTGATG)付加し、5’末端をリン酸化したもの。)と配列番号8で表される塩基配列からなるリバースプライマー(5’−ATGCAGAGCTCTTAGGGTTGGATCGGCGGATAG−3’:配列番号6で表される塩基配列の5’末端側に制限酵素Sac I認識配列を付加したもの。Sac Iはベクターへの挿入に利用する配列である。)を用い、KOD−Plus−Neo(TOYOBO社製)で増幅したPCR産物をpLEAD5ベクター(ニッポン・ジーン社製)へ挿入し、大腸菌JM109株に形質転換した。なお、配列番号5で表される塩基配列は、配列番号4で表される塩基配列の1〜18位の塩基からなる部分配列と相同的な(同一の)塩基配列である。また、配列番号6で表される塩基配列は、配列番号4で表される塩基配列の1,752〜1,773位の塩基からなる部分配列と相補的な塩基配列である。コロニーPCRによりポジティブクローンを選抜し、100mg/Lアンピシリンを含むLB液体培地を用いて37℃、200rpmで17〜20時間培養した後、ミニプレップキット(Wizard plus SV Minipreps DNA Purification System、Promega社製)を用いてプラスミドの調製を行った。調製したプラスミドは、シーケンサー(ライフテクノロジーズ社の3730 DNA Analyzer)を用いて配列確認を行った。PCRクローニングにより、オープンリーディングフレームAR19G−166c4Aから遺伝子クローンAR19G−166c4A−19−2を得た。
AR19G−166c4A−19−2遺伝子がコードする酵素タンパク質(AR19G−166c4A−19−2)のPSA及びアビセルを基質としたセロビオハイドロラーゼ活性を調べた。計測には、前記<7>で得られた精製酵素を0.05MのTris−HClバッファー(pH8.0)で1mg/mLに希釈して用いた。
AR19G−166c4A−19−2のPSA加水分解活性及びアビセル加水分解活性の温度依存性を調べた。
具体的には、PSA加水分解活性の温度依存性の測定は、反応温度を、50、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、又は110℃とした以外は、前記<8>と同様に行い、酵素の加水分解によって生成した還元糖量を求め、PSA加水分解活性(U/mg)を算出した。
アビセル加水分解活性の温度依存性の測定は、反応温度を、50、60、70、75、80、85、90、又は99℃とした以外は、前記<8>と同様に行い、酵素の加水分解によって生成した還元糖量を求め、アビセル加水分解活性(U/mg)を算出した。
さらに、比較対象として、CBM部を持たないAR19G−166−QAについても同様の測定を行った。
Differential scanning fluorimetry (DSF)は、蛍光色素とリアルタイムPCR装置を用いて、タンパク質の熱変性を計測する方法の一つであり、様々なタンパク質に応用可能である。SYPRO Orange等、DSFに使われる蛍光色素は、疎水性部位と結合する無極性条件下で蛍光を発し、一方、水に溶けた極性条件下では発光が抑えられる。通常、タンパク質はその熱変性温度において折畳み構造が解け、内部にある疎水性部位がタンパク質表面に露出する。この露出した疎水性部位にSYPRO Orangが結合すると、波長470〜480nmの励起光により、波長595nm付近にピークを持つ強い蛍光を発する。タンパク質溶液の温度を一定間隔で段階的に上昇させ、蛍光強度を計測することにより、熱崩壊温度(=蛍光強度の変化点)が算出される。
具体的には、96穴PCRプレート(Multiplate 96 Well PCR Plate MLL−9651、Bio−Rad社製)のウェルに100倍希釈したSYPRO Orange(ライフテクノロジーズ社製)を2μL、濃度1mg/mLの精製酵素溶液を1μL、200mM 酢酸バッファー(pH5.5)を5μL、精製水又は精製水と10mM CaCl2を2:1で混合した溶液を12μL加え、各ウェルの容積を20μLとした。PCRプレートはOptical 8連フラットキャップ(Bio−Rad社製)でシールし、リアルタイムPCR装置(CFX96 Touch Real−Time PCR System、Bio−Rad社製)で0.2℃ずつ、30℃から100℃までウェルの温度を上昇させ、ターゲット温度が達成されてから10秒間経過した後、各ウェルの蛍光強度を同時計測した。波長帯域450〜490nmの光発光ダイオード(LED)によりSYPRO Orangeを励起し、SYPRO Orange放射光は560〜580nmレンジの帯域通過フィルターを通し、CCDカメラで蛍光強度の計測を行い、蛍光強度変化を温度の関数としてプロットした。熱変性温度(melting temperature;Tm値)は、温度関数である蛍光強度曲線の1階微分(図5(B)のY軸に示した「−d(Fluorescence)/dt」)の極小値として定義した。リアルタイムPCRに付属の解析ソフトウェアCFX Manager(Bio−Rad社製)を使い、データ解析を行った。各計測は、3回の独立した試行により行い、平均値と標準誤差を求めた。
AR19G−166c4A−19−2の持つCBM領域を他の酵素に付加した場合の効果を確認するため、当該CBM領域をAR19G−166−RAに付加した状態のセロビオハイドロラーゼ(AR19G−166c4A−19−2−1、配列番号11)を作製し、アビセル分解活性の測定を行った。 AR19G−166c4A−19−2−1遺伝子(配列番号12)は、QuickChange Site−Directed Mutagenesis Kit(Agilent Technologies社製)を用い、AR19G−166c4A−19−2の462番目のグルタミンをアルギニンに置換することにより作製した。具体的には、AR19G−166c4A−19−2/pLEAD5をテンプレートにし、配列番号13で表される塩基配列からなる突然変異誘発プライマー1及び配列番号14で表される塩基配列からなる突然変異誘発プライマー2を用いて作製した。AR19G−166c4A−19−2−1の発現と精製は前記<7>と同様にして行い、セロビオハイドロラーゼ活性の温度依存性は前記<9>と同様にして行った。さらに、比較対象として、CBMを持たないAR19G−166−RAについても同様の測定を行った。
これらの結果が示す通り、本発明に係る耐熱性セロビオハイドロラーゼの持つCBMを、他のセロビオハイドロラーゼ酵素に付加することにより、当該酵素のセロビオハイドロラーゼ活性を上昇させることができる。
Claims (12)
- (A1)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(B1)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチド、又は
(C1)配列番号1で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチド、
からなるセルロース結合モチーフ領域と、セロビオハイドロラーゼ触媒領域とを有し、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有することを特徴とする、耐熱性セロビオハイドロラーゼ。 - 前記セロビオハイドロラーゼ触媒領域が、
(A2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列からなるポリペプチド、
(B2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、又は
(C2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの164位のロイシン残基から590位のプロリン残基までの部分配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、
からなる、請求項1に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼ。 - (A3)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(B3)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、又は
(C3)配列番号3で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチド、
からなる、請求項1に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼ。 - カルシウムイオン存在下において、少なくとも105℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼ。
- (a1)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする塩基配列、
(b1)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(c1)配列番号1で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(d1)配列番号2で表される塩基配列と80%以上の配列同一性を有し、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、又は
(e1)配列番号2で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドの塩基配列であり、かつセルロースへ結合する機能を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
と、
セロビオハイドロラーゼ触媒活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列と、を有する、ポリヌクレオチド。 - (a2)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする塩基配列、
(b2)配列番号3で表されるアミノ酸配列のうちの1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(c2)配列番号3で表されるアミノ酸配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
(d2)配列番号4で表される塩基配列と80%以上の配列同一性を有し、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、又は
(e2)配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドの塩基配列であり、かつ少なくとも95℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、
からなる、請求項5に記載のポリヌクレオチド。 - 前記ポリペプチドが、カルシウムイオン存在下において、少なくとも105℃、pH5.5の条件下でリン酸膨潤アビセルを基質とした加水分解活性を有する、請求項5又は6に記載のポリヌクレオチド。
- 請求項5〜7のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドが組込まれており、
宿主細胞において、セロビオハイドロラーゼ活性を有するポリペプチドを発現し得る、発現ベクター。 - 請求項8に記載の発現ベクターが導入されている、形質転換体。
- 請求項9に記載の形質転換体内で、耐熱性セロビオハイドロラーゼを生産することを含む、耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼ、請求項5〜7のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドがコードする耐熱性セロビオハイドロラーゼ、又は請求項10に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼと、少なくとも1種のその他のグリコシド加水分解酵素とを含む、グリコシド加水分解酵素混合物。
- セルロースを含む材料を、請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼ、請求項5〜7のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドがコードする耐熱性セロビオハイドロラーゼ、請求項9に記載の形質転換体、又は請求項10に記載の耐熱性セロビオハイドロラーゼの製造方法によって製造された耐熱性セロビオハイドロラーゼに接触させることにより、セルロース分解物を生産することを含む、セルロース分解物の製造方法。
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