JP2017173539A - 光コネクタ及び光結合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバの先端面間の間隔の調整を高精度に行うことができる光コネクタ及び光結合構造を提供する。【解決手段】一形態に係る光コネクタ1は、光ファイバと、相手側コネクタと対向するフェルール端面2aを有し、光ファイバを保持するフェルール2と、フェルール端面2a上に設けられてフェルール端面2aと相手側コネクタとの間隔を規定するスペーサ3と、を備え、フェルール端面2aにおいて光ファイバの先端面は露出しており、光ファイバの先端面及びフェルール端面2aのそれぞれの法線方向は、光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、スペーサ3は、光ファイバの先端面から延びる光路を通過させる開口3bを有し、スペーサ3は、フェルール端面2aに接合されている第1領域R1、及びフェルール端面2aに接触すると共にフェルール端面2aに接合されていない第2領域R2、を有する。【選択図】図7
Description
本発明は、光コネクタ及び光結合構造に関するものである。
非特許文献1には、多芯光ファイバ同士を接続する光コネクタに用いられるフェルールが開示されている。このフェルールは、複数本の光ファイバを保持するための複数の孔と、位置決め用のガイドピンが挿入されるガイド孔とを有する。このガイド孔にガイドピンが挿入されることにより、フェルールの精密な位置決めがなされる。
S. Nagasawa et al., "A high-performancesingle-mode multifiber connector using oblique and direct endface contactbetween multiple fibers arranged in a plastic ferrule,"IEEE Photonics Technol Letters, vol. 3, no. 10, pp. 937-939(1991)
光ファイバ同士のコネクタ接続の方式として、一般的にPC(Physical Contact)方式が知られている。図8(a)は、PC方式のフェルールの構造の一例を示す側断面図である。フェルール100は、光ファイバ120を保持するための孔102を中心軸線上に有する。光ファイバ120は孔102に挿通される。このPC方式では、光ファイバ120の先端面を相手側コネクタの光ファイバ120の先端面と物理的に接触させて押圧することにより、光ファイバ120同士を光結合させる。この方式は、主に単心光ファイバ同士を接続する際に用いられる。
しかしながら、上記の方式には次の問題がある。フェルール端面104に異物が付着した状態で接続してしまうと、押圧力によってフェルール端面104に異物が密着してしまう。密着した異物を取り除くためには接触式のクリーナを使用する必要があり、また、異物の密着を防ぐためには頻繁に清掃を行う必要がある。また、複数本の光ファイバ120を同時に接続する多芯フェルールの場合、1本の光ファイバ120毎に所定の押圧力が要求されるので、光ファイバ120の本数が多くなるほど接続に大きな力が必要となる。
上記の問題に対し、例えば図8(b)に示されるように、互いに接続される2本の光ファイバ120の先端面121間に間隔を設ける構造が考えられる。しかしながら、先端面121間に間隔を設ける構造では、当該間隔の長さ次第で光の結合状態が変わりうるため、当該間隔の調整を高精度に行う必要がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、光ファイバの先端面間の間隔の調整を高精度に行うことができる光コネクタ及び光結合構造を提供することを目的とする。
前述した問題を解決するために、本発明の一実施形態に係る光コネクタは、光ファイバと、相手側コネクタと対向するフェルール端面を有し、光ファイバを保持するフェルールと、フェルール端面上に設けられてフェルール端面と相手側コネクタとの間隔を規定するスペーサと、を備え、フェルール端面において光ファイバの先端面は露出しており、光ファイバの先端面及びフェルール端面のそれぞれの法線方向は、光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、スペーサは、光ファイバの先端面から延びる光路を通過させる開口を有し、スペーサは、フェルール端面に接合されている第1領域、及びフェルール端面に接触すると共にフェルール端面に接合されていない第2領域、を有する。
本発明の一実施形態に係る光結合構造は、互いに接続される第1及び第2の光コネクタを備え、第1及び第2の光コネクタは、光ファイバと、フェルール端面を有すると共に光ファイバを保持するフェルールとをそれぞれ備え、第1の光コネクタのフェルール端面と、第2の光コネクタのフェルール端面とが互いに対向し、第1及び第2の光コネクタのそれぞれにおいて、フェルール端面において光ファイバの先端面が露出しており、光ファイバの光軸に沿った断面において、光ファイバの先端面及びフェルール端面のそれぞれの法線方向は、光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、第1の光コネクタのフェルール端面と、第2の光コネクタのフェルール端面との間隔を規定するスペーサと、第1の光コネクタと第2の光コネクタとの相対位置を固定するガイドピンとを更に備え、スペーサは、第1の光コネクタの光ファイバの先端面と、第2の光コネクタの光ファイバの先端面との間に延びる光路を通過させる開口を有し、スペーサは、第1の光コネクタのフェルール端面及び第2の光コネクタのフェルール端面のいずれか一方に接合されている第1領域と、第1の光コネクタのフェルール端面及び第2の光コネクタのフェルール端面に接触すると共に、第1の光コネクタのフェルール端面及び第2の光コネクタのフェルール端面のいずれにも接合されていない第2領域と、を有する。
本発明によれば、光ファイバの先端面間の間隔の調整を高精度に行うことができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る光コネクタは、光ファイバと、相手側コネクタと対向するフェルール端面を有し、光ファイバを保持するフェルールと、フェルール端面上に設けられてフェルール端面と相手側コネクタとの間隔を規定するスペーサと、を備え、フェルール端面において光ファイバの先端面は露出しており、光ファイバの先端面及びフェルール端面のそれぞれの法線方向は、光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、スペーサは、光ファイバの先端面から延びる光路を通過させる開口を有し、スペーサは、フェルール端面に接合されている第1領域、及びフェルール端面に接触すると共にフェルール端面に接合されていない第2領域、を有する。
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る光コネクタは、光ファイバと、相手側コネクタと対向するフェルール端面を有し、光ファイバを保持するフェルールと、フェルール端面上に設けられてフェルール端面と相手側コネクタとの間隔を規定するスペーサと、を備え、フェルール端面において光ファイバの先端面は露出しており、光ファイバの先端面及びフェルール端面のそれぞれの法線方向は、光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、スペーサは、光ファイバの先端面から延びる光路を通過させる開口を有し、スペーサは、フェルール端面に接合されている第1領域、及びフェルール端面に接触すると共にフェルール端面に接合されていない第2領域、を有する。
本発明の一実施形態に係る光結合構造は、互いに接続される第1及び第2の光コネクタを備え、第1及び第2の光コネクタは、光ファイバと、フェルール端面を有すると共に光ファイバを保持するフェルールとをそれぞれ備え、第1の光コネクタのフェルール端面と、第2の光コネクタのフェルール端面とが互いに対向し、第1及び第2の光コネクタのそれぞれにおいて、フェルール端面において光ファイバの先端面が露出しており、光ファイバの光軸に沿った断面において、光ファイバの先端面及びフェルール端面のそれぞれの法線方向は、光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、第1の光コネクタのフェルール端面と、第2の光コネクタのフェルール端面との間隔を規定するスペーサと、第1の光コネクタと第2の光コネクタとの相対位置を固定するガイドピンとを更に備え、スペーサは、第1の光コネクタの光ファイバの先端面と、第2の光コネクタの光ファイバの先端面との間に延びる光路を通過させる開口を有し、スペーサは、第1の光コネクタのフェルール端面及び第2の光コネクタのフェルール端面のいずれか一方に接合されている第1領域と、第1の光コネクタのフェルール端面及び第2の光コネクタのフェルール端面に接触すると共に、第1の光コネクタのフェルール端面及び第2の光コネクタのフェルール端面のいずれにも接合されていない第2領域と、を有する。
前述の光コネクタでは、相手側コネクタとの間隔を規定するスペーサがフェルール端面上に設けられている。同様に、前述の光結合構造では、第1の光コネクタのフェルール端面と第2の光コネクタのフェルール端面との間隔を規定するスペーサが設けられている。これにより、フェルール端面と相手側コネクタとの間(又は、第1及び第2の光コネクタのフェルール端面の間)に所定の間隔を容易に設けることができる。ここで、仮に、フェルール端面に接触するスペーサの面の全てがフェルール端面に接合する場合、フェルール端面へのスペーサの接合に伴ってスペーサの厚みが減少し、この厚みの減少により所望の間隔が規定されなくなる懸念がある。しかしながら、前述の光コネクタ及び光結合構造では、スペーサがフェルール端面に接触すると共にフェルール端面に接合されていない第2領域を有するので、この接合されていない第2領域においてスペーサの厚みを確保することができる。従って、このスペーサをフェルール端面間に介在させることにより、フェルール端面に露出する光ファイバの先端面間の間隔を確実に所望の間隔に規定できる。従って、光ファイバの先端面間の間隔の調整を高精度に行うことができる。
また、当該第2領域は、スペーサの開口を形成する内縁の少なくとも一部を含んでいてもよい。更に、当該第2領域は、スペーサの開口を形成する内縁の全てを含んでいてもよい。この場合、開口を形成する内縁でスペーサの厚みを確保することができるので、スペーサの開口の位置で所望の間隔を確保することができる。
また、スペーサの外形寸法は、フェルール端面の外形寸法以下であってもよい。この場合、スペーサがフェルール端面の領域内に収まるので、スペーサがフェルール端面からはみ出すことを抑制できる。従って、はみ出したスペーサが周囲に引っ掛かってスペーサが剥離する問題を回避することができる。
また、スペーサの厚さは5μm以上且つ30μm以下であってもよい。このようにスペーサの厚さを5μm以上且つ30μm以下とすることにより、光ファイバの先端面間における光の多重反射が抑制された光結合構造が実現される。更に、このように薄いスペーサによって2つの光ファイバの先端面間の間隔を規定することにより、2つの先端面間の距離を短くし、レンズを介さない構成であるにもかかわらず、低い結合損失でもってこれらの光ファイバ同士を接続することができる。
また、光コネクタは、相手側コネクタを押圧する方向にフェルールを付勢するバネを備え、バネの押圧力は2N以上且つ6N以下であってもよい。バネの押圧力を2N以上とすることにより、光コネクタを相手側コネクタに確実に接続させることができる。また、バネの押圧力を6N以下とすることにより、フェルール端面において生じる滑りを抑制することができる。更に、バネの押圧力を6N以下とすることにより、過大な押圧力によってフェルール又はスペーサが弾性変形し、これによりスペーサによって規定される間隔が変化してしまうことを抑制することもできる。
また、光軸方向に対する光ファイバの先端面の法線方向の傾斜角度、及び光軸方向に対するフェルール端面の法線方向の傾斜角度は、共に10°以上且つ20°以下であってもよい。このように、光軸方向に対する各法線方向の傾斜角度を10°以上とすることにより、光ファイバの先端面から相手側コネクタに向かう戻り光を光ファイバの光軸から大きく離すことができる。従って、戻り光を相手側コネクタの光ファイバに入射させにくくすることができ、光ファイバの先端面間における光の多重反射を抑制することができる。また、光軸方向に対する各法線方向の傾斜角度を20°以下とすることにより、光の複数の偏光成分間における結合強度の差を抑えることができる。
また、フェルール端面からの光ファイバの突き出し量が1μm以下であってもよい。このように光ファイバの突き出し量を1μm以下に抑えることにより、光ファイバの先端面間の間隔を高精度に管理できる。
また、フェルール端面の曲率半径が50mm以上であってもよい。このようにフェルール端面の曲率半径を50mm以上としてフェルール端面を平面に近い状態とすることにより、光ファイバの先端面間の間隔を高精度に管理できる。
また、前述した光結合構造では、光ファイバの光軸に沿った断面において、第1の光コネクタの光ファイバの位置と、第2の光コネクタの光ファイバの位置とは、光軸に交差する方向に互いにずれていてもよい。この光結合構造では、光ファイバの先端面の法線方向が光ファイバの光軸方向に対して傾斜しているので、当該先端面における屈折により、光ファイバの先端面から延びる光路は、光ファイバの光軸に交差する方向に傾く。このような構成であっても、第1の光コネクタの光ファイバの位置と、第2の光コネクタの光ファイバの位置とが光軸に交差する方向に互いにずれていることによって、第1の光コネクタの光ファイバと第2の光コネクタの光ファイバとを好適に光結合させることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光コネクタ及び光結合構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態に係る光コネクタ及び光結合構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光コネクタ1を示す斜視図である。図2は、光コネクタ1のフェルール2及びスペーサ3を模式的に示す側断面図である。図1及び図2に示されるように、光コネクタ1は、フェルール2及びスペーサ3を備えている。フェルール2は、直方体状の外観を有しており、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂にガラスの粒子が含まれたものによって構成されている。
フェルール2は、相手側コネクタと接続方向A1に接続する。フェルール2は、接続方向A1の一端側に設けられて相手側コネクタと対向するフェルール端面2aと、接続方向A1の他端側に設けられた後端面2bとを有する。また、フェルール2は、接続方向A1に沿って延びる側面2dと、底面2e及び上面2fとを有する。後端面2bには、複数本の光ファイバをまとめて受け入れる導入孔が形成されている。例えば、複数本の光ファイバは、0.25mm素線、0.9mm心線、又はテープ心線等の形で導入される。
フェルール2は、複数の光ファイバ保持孔2cを更に備え、各光ファイバ保持孔2cには光ファイバ5が挿入されている。光ファイバ5は例えばシングルモードファイバである。複数の光ファイバ保持孔2cは、前述の導入孔からフェルール端面2aにまで貫通しており、各光ファイバ5の先端面5aがフェルール端面2aにおいて露出している。
各光ファイバ保持孔2cは接続方向A1に延びており、各光ファイバ保持孔2cの中心軸方向、及び光ファイバ5の光軸方向は、共に接続方向A1に一致している。複数の光ファイバ5の先端面5aは、フェルール端面2aにおいて、接続方向A1と交差する方向A2に沿って一列に並んでいる。一列に並んだ複数の先端面5aの組は、方向A2に交差する方向A3に2段に並んでいる。一列に並ぶ先端面5aの組の方向A3の位置は、方向A3におけるフェルール端面2aの中央位置に対して上下それぞれにずれている。なお、方向A2は、例えば接続方向A1に直交すると共にフェルール端面2a及び上面2fに平行な方向である。方向A3は、例えば接続方向A1及び方向A2に延在する平面に直交する方向である。
光コネクタ1は、一対のガイドピン6a,6bを更に備える。一対のガイドピン6a,6bは、それぞれフェルール2のガイド孔2g,2hに挿通されると共に、フェルール端面2aから接続方向A1に突出している。ガイドピン6a,6bは、フェルール2に接続される相手側コネクタのフェルールのガイド孔に挿入される。ガイドピン6a,6bは、フェルール2と相手側コネクタのフェルールとの相対位置を固定する。一対のガイドピン6a,6bは、方向A2に沿って並んでおり、複数の光ファイバ5を挟む位置(言い換えれば、光ファイバ5の先端面5aにおける列の方向A2の両側)に設けられている。
スペーサ3は、フィルム状(薄膜状)に形成された部材である。スペーサ3は、フェルール端面2a上に配置される。スペーサ3は、フェルール端面2aに対向する対向面3aを有し、この対向面3aの少なくとも一部がフェルール端面2aに接触している。スペーサ3は、フェルール端面2aと相手側コネクタのフェルール端面との間に挟まれることにより、フェルール端面2aと相手側コネクタのフェルール端面との間隔を規定する。
図3は、接続方向A1からスペーサ3及びフェルール端面2aを見た状態を示す正面図である。図3に示されるように、スペーサ3は、フェルール端面2aを露出させる開口3bを有する。開口3bは、複数の光ファイバ5の先端面5aと、相手側コネクタの複数の光ファイバの各先端面との間に延びる複数本の光路を通過させるために、複数の光ファイバ5の先端面5aを露出させる。また、開口3bは、ガイドピン6a,6bを突出させる。すなわち、開口3bは、ガイドピン6a,6bの軸線方向(すなわち接続方向A1)から見たときに、ガイドピン6a,6b及び複数の光ファイバ5の先端面5aを囲む長方形状に形成される。一例として、開口3bは、方向A2を長手方向として形成されている。例えば、方向A2における開口3bの長さは5.31mmであり、方向A2と交差する方向A3における開口3bの幅は0.71mmである。
スペーサ3の外形寸法は、フェルール端面2aの外形寸法以下である。すなわち、接続方向A1からスペーサ3及びフェルール端面2aを見たときに、スペーサ3の外縁は、フェルール端面2aの外縁よりも内側に位置している。これにより、スペーサ3の周縁部への引っ掛かりに起因するスペーサ3の剥離が抑制される。スペーサ3の接続方向A1の厚さは、例えば5μm以上且つ30μm以下であって、一例として20μmである。これにより、フェルール端面2aと相手側コネクタのフェルール端面との間隔が5μm以上且つ30μm以下(一例として20μm)に規定される。
スペーサ3の材料としては、例えば、PPS等の樹脂が用いられ、フェルール2の材料と同一のものが用いられる。また、スペーサ3の対向面3aは、フェルール端面2aに接合されている第1領域R1と、フェルール端面2aに接合されていない第2領域R2と、とを有する。スペーサ3とフェルール端面2aとの接合は、例えば溶着(レーザ溶着等)によって行われる。前述のようにスペーサ3の材料とフェルール2の材料とが互いに同一である場合には、スペーサ3の線膨張係数とフェルール2の線膨張係数とが互いに同程度であるため、温度変化時にスペーサ3がフェルール2から剥離する懸念がなく、溶着接合による信頼性が高い。
スペーサ3の第1領域R1においては、対向面3aとフェルール端面2aとが溶着されている。一方、スペーサ3の第2領域R2においては、対向面3aとフェルール端面2aとは互いに溶着されていない。すなわち、第2領域R2においては、対向面3aとフェルール端面2aとは互いに接触するのみである。第2領域R2は、例えば、スペーサ3の開口3bを含む領域であり、方向A2及び方向A3に延在する長方形状とされている。第1領域R1は、第2領域R2の外側に位置しており、第2領域R2を囲む長方形状とされている。
図4は、本実施形態の光コネクタ1を備えた光結合構造10を示す側断面図である。光コネクタ1は、ガイドピン6a,6bを保持するピンキーパー7と、ピンキーパー7及びフェルール2を接続方向A1に付勢するバネ8と、バネ8を収容するハウジング9とを更に備える。ピンキーパー7は、ガイドピン6a,6bのそれぞれを保持する一対の保持穴7aを備える。
バネ8は、ピンキーパー7を挟んでフェルール2の反対側に設けられており、ハウジング9に収容されている。バネ8の一端はハウジング9の内部に支持されており、バネ8の他端はピンキーパー7に当接している。バネ8は、フェルール2を相手側コネクタ11に押圧する。バネ8のバネ定数は、バネ8による押圧力が2N以上且つ6N以下となる値とされている。
光結合構造10は、光コネクタ1(第1の光コネクタ)と相手側コネクタ11(第2の光コネクタ)を備えている。相手側コネクタ11は、フェルール12と、複数本の光ファイバ15とを備えている。光結合構造10では、光コネクタ1のフェルール2のフェルール端面2aと、相手側コネクタ11のフェルール12のフェルール端面12aとが互いに接続方向A1に対向している。フェルール12は、ガイドピン6a,6bがフェルール端面12aから挿入されるガイド孔12g,12hを有する。
相手側コネクタ11は、例えば、ピンキーパー17、バネ18及びハウジング19を備えており、ピンキーパー17、バネ18及びハウジング19の構成は、光コネクタ1のピンキーパー7、バネ8及びハウジング9の構成と同一にすることができる。また、光結合構造10においては、光コネクタ1のフェルール2に挿通されたガイドピン6a,6bが相手側コネクタ11のフェルール12のガイド孔12g,12hそれぞれに挿入されることによって、光コネクタ1と相手側コネクタ11とが接続方向A1に接続する。
前述したように、スペーサ3は、光コネクタ1のフェルール端面2aと相手側コネクタ11のフェルール端面12aとの間に挟まれることにより、これらのフェルール端面2a,12a間の間隔を規定する。そのために、スペーサ3は、相手側コネクタ11のフェルール端面12aに当接する。そして、スペーサ3の開口3bを介して、光コネクタ1の光ファイバ5と、相手側コネクタ11の光ファイバ15とが光結合する。
図5は、図4に示されたD部を拡大して示す断面図である。図5に示されるように、光ファイバ5,15のそれぞれの先端面5a,15aは、フェルール端面2a,12aにおいて露出しており、好適にはフェルール端面2a,12aのそれぞれと面一である。光ファイバ5,15の光軸に沿った断面において、光ファイバ5,15の先端面5a,15aの法線方向V1は、光ファイバ保持孔2c,12cの中心軸方向、すなわち光ファイバ5,15の光軸方向V2に対して傾斜している。
光軸方向V2に対する法線方向V1の傾斜角度を傾斜角度θとすると、傾斜角度θは、例えば10°以上且つ20°以下であり、より具体的には例えば12°である。また、この傾斜角度θは、光ファイバ5,15の光軸に直交する面に対する先端面5a,15aの傾斜角度に一致する。
本実施形態において、フェルール端面2a,12aの法線方向は、先端面5a,15aの法線方向V1と一致している。先端面5a,15aから出射する光の光路L1は、先端面5a,15aにおいて先端面5a,15aの傾斜の向きとは逆向きに屈折する。従って、光コネクタ1の光ファイバ5の中心軸線と、相手側コネクタ11の光ファイバ15の中心軸線とは、互いに屈折方向(方向A3)にずれている。この方向A3へのずれ量は例えば1μm以上である。また、光コネクタ1の光ファイバ5の先端面5aと、相手側コネクタ11の光ファイバ15の先端面15aには、レンズ等の光学要素又は屈折率整合剤等を介することなく、間隔Kのみを介して直接的に光結合される。間隔Kは例えば空気で満たされている。
また、光コネクタ1では、光ファイバ5がフェルール2の光ファイバ保持孔2cに通されて保持された後に、光ファイバ5の先端面5a及びフェルール端面2aが研磨され、そして、フェルール端面2aにスペーサ3が接合されることによって光コネクタ1が完成する。以下では、光コネクタ1の製造方法のうち、先端面5a及びフェルール端面2aの研磨方法と、フェルール端面2aへのスペーサ3の接合方法について説明する。
図6(a)はフェルール端面2a及び光ファイバ5の先端面5aを研磨する装置を模式的に示す側面図であり、図6(b)はフェルール端面2a及び光ファイバ5の先端面5aを拡大した状態を模式的に示す側断面図である。図6(a)に示されるように、フェルール端面2a及び先端面5aを研磨する装置20は、フェルール端面2a及び先端面5aが擦られる研磨紙21と、研磨紙21を支持する板材22とを備える。この装置20では、フェルール2が保持されると共に、保持されたフェルール2のフェルール端面2a及び光ファイバ5の先端面5aが研磨紙21に沿って擦られることにより、研磨が実行される。
ところで、フェルール端面2a及び先端面5aは、平面に近い方が好ましい。しかしながら、実際には図6(b)に拡大して示すように、フェルール端面2a及び先端面5aは研磨で擦られる過程で僅かに曲面状となる。また、フェルール端面2aからは先端面5aが若干突出した状態となっている。しかしながら、本実施形態では、フェルール端面2a及び先端面5aの曲率を抑えると共に、フェルール端面2aからの先端面5aの突き出し量P1,P2が抑えられている。
例えば、研磨紙21及び板材22として柔らかめの部材を用いてバフ研磨を行った場合には、研磨時に、硬い光ファイバ5は削れずにフェルール2のみが削れるという事象が生じうる。本実施形態では、この事象を回避するため、例えばダイヤモンドで構成された研磨紙21を用いる等、硬質の研磨紙21及び硬質の板材22を用いて研磨を行う。これにより、フェルール2と光ファイバ5が共に削られるので、フェルール端面2aからの先端面5aの突き出し量P1,P2が1μm以下となる。そして、複数の突き出し量P1,P2のばらつきも1μm以下に抑えられる。
また、フェルール2が研磨紙21上で研磨紙21に沿って平行移動するようにフェルール2を押さえて研磨が行われることにより、フェルール2のフェルール端面2aが満遍なく削られる、これにより、フェルール端面2a及び先端面5aが平面に近い状態を維持して研磨が行われ、フェルール端面2aの曲率半径は、例えば50mm以上、より好ましくは100mm以上となる。
図7(a)はフェルール端面2aにスペーサ3を接合させる方法を模式的に示す側断面図であり、図7(b)はスペーサ3を接合させた状態を模式的に示す側断面図である。図7(a)に示されるように、スペーサ3を接合する作業では、例えば、スペーサ3上に板状治具31、弾性治具32、光学マスク33及び板状治具34をこの順に乗せる。
そして、板状治具34によってスペーサ3の加圧を行うことによりスペーサ3の位置ずれを抑制しながら、板状治具34の上(板状治具34の面外方向)からレーザ光Sを照射してスペーサ3とフェルール端面2aとを互いに溶着する。このとき、弾性治具32は、板状治具31と板状治具34との相対的な傾きを吸収する。板状治具31、弾性治具32及び板状治具34は、少なくともレーザ光Sの波長を透過する部材によって構成される。一例では、板状治具31は厚さが2mmのアクリル板であり、弾性治具32は厚さが2mmのシリコーン膜であり、板状治具34は厚さが10mmのアクリル板である。
光学マスク33は、スペーサ3の開口3bを含む第2領域R2をレーザ光Sから保護する。これにより、レーザ光Sは、第2領域R2には照射されず、第1領域R1のみに照射される。第1領域R1において、レーザ光Sは、スペーサ3を透過してフェルール端面2aに到達し、フェルール端面2aとスペーサ3の対向面3aとを溶着する。このとき、フェルール端面2aと対向面3aがレーザ光Sによって溶融するので、第1領域R1では、スペーサ3の厚さが若干(例えば数μm程度)薄くなる。しかしながら、本実施形態では、溶融しない第2領域R2が設けられるので、この第2領域R2により、スペーサ3の初期の厚みが確保されて間隔Kが確実に規定される。
以上のように、光コネクタ1では、相手側コネクタ11との間隔Kを規定するスペーサ3がフェルール端面2a上に設けられている。同様に、光結合構造10では、光コネクタ1のフェルール端面2aと相手側コネクタ11のフェルール端面12aとの間隔Kを規定するスペーサ3が設けられている。これにより、フェルール端面2aと相手側コネクタ11との間(又は、フェルール端面2aとフェルール端面12aとの間)に所定の間隔Kを容易に設けることができる。
従って、非接触の光結合構造10を実現し、フェルール端面2a,12aの清掃を容易に(或いは清掃不要に)することができる。そして、光コネクタ1を繰り返し着脱させても、フェルール端面2a,12aへの異物の付着及びフェルール端面2a,12aの破損が生じないので、繰り返しの着脱に対する耐久性を高めることができる。
また、光コネクタ1及び光結合構造10では、PC方式と異なり、接続に大きな力を必要とせずに、複数本の光ファイバ5,15を同時に接続することができる。更には、光ファイバ保持孔2c,12cがフェルール端面2a,12aにおいて開口しているので、光ファイバ5,15の先端面5a,15aがフェルール端面2a,12aにおいて露出し相手側コネクタ11の光ファイバ15とレンズを介さずに光結合されることとなる。従って、光路に存在する光学部材の数を少なくでき、光接続損失を抑えることができる。
ところで、仮に、フェルール端面に接触するスペーサの面の全てがフェルール端面に接合する場合、フェルール端面へのスペーサの接合に伴ってスペーサの厚みが減少し、この厚みの減少により所望の間隔Kが規定されなくなる懸念がある。しかしながら、光コネクタ1及び光結合構造10では、スペーサ3がフェルール端面2aに接触すると共にフェルール端面2aに接合されていない第2領域R2を有するので、この接合されていない第2領域R2においてスペーサ3の厚みを確保することができる。従って、スペーサ3をフェルール端面2a,12a間に介在させることにより、フェルール端面2a,12aに露出する光ファイバ5,15の先端面5a,15a間の間隔Kの調整を高精度に行うことができる。更に、フェルール端面2a,12aに接触すると共にフェルール端面2a,12aに接合されていない第2領域R2は、スペーサ3の開口3bを形成する内縁を含んでいるので、スペーサ3の開口3bの位置で所望の間隔Kを確保できる。
また、スペーサ3の外形寸法は、フェルール端面2aの外形寸法以下である。よって、スペーサ3がフェルール端面2aの領域内に収まるので、スペーサ3がフェルール端面2aからはみ出すことを抑制できる。従って、はみ出したスペーサ3が周囲に引っ掛かってスペーサ3が剥離する問題を回避することができる。
また、スペーサ3の厚さは5μm以上且つ30μm以下である。これにより、光ファイバ5,15の先端面5a,15a間における光の多重反射が抑制された光結合構造10が実現される。更に、このように薄いスペーサ3によって2つの光ファイバ5,15の先端面5a,15a間の間隔Kを規定することにより、2つの先端面5a,15a間の距離を短くし、レンズを介さない構成であるにもかかわらず、低い結合損失でもってこれらの光ファイバ5,15同士を接続することができる。
また、光コネクタ1は、相手側コネクタ11を押圧する方向にフェルール2を付勢するバネ8を備え、バネ8の押圧力は2N以上且つ6N以下である。バネ8の押圧力を2N以上とすることにより、ガイドピン6a,6bのそれぞれをガイド孔12g,12hに確実に挿入し、光コネクタ1を相手側コネクタ11に確実に接続させることができる。また、バネ8の押圧力を6N以下とすることにより、フェルール端面2aにおいて生じる滑りを抑制することができる。更に、バネ8の押圧力を6N以下とすることにより、過大な押圧力によってフェルール2又はスペーサ3が弾性変形し、これによりスペーサ3によって規定される間隔Kが変化してしまうことを抑制することもできる。
また、光軸方向V2に対する光ファイバ5の先端面5aの法線方向V1の傾斜角度θ、及び光軸方向V2に対するフェルール端面2aの法線方向V1の傾斜角度θは、共に10°以上且つ20°以下である。このように、光軸方向V2に対する法線方向V1の傾斜角度θを10°以上とすることにより、光ファイバ5の先端面5aから相手側コネクタ11に向かう戻り光を光ファイバ15の光軸から大きく離すことができる。従って、戻り光を相手側コネクタ11の光ファイバ15に入射させにくくすることができ、光ファイバ5,15の先端面5a,15a間における光の多重反射を抑制することができる。また、光軸方向V2に対する法線方向V1の傾斜角度θを20°以下とすることにより、光の複数の偏光成分間における結合強度の差を抑えることができる。
また、フェルール端面2aからの光ファイバ5の突き出し量P1,P2は1μm以下である。このように光ファイバ5の突き出し量P1,P2を1μm以下に抑えることにより、光ファイバ5,15の先端面5a,15a間の間隔Kを高精度に管理できる。
また、フェルール端面2aの曲率半径は50mm以上である。このようにフェルール端面2aの曲率半径を50mm以上としてフェルール端面2aを平面に近い状態とすることにより、光ファイバ5,15の先端面5a,15a間の間隔Kを高精度に管理できる。
また、光結合構造10では、光ファイバ5,15の光軸に沿った断面において、光コネクタ1の光ファイバ5の位置と、相手側コネクタ11の光ファイバ15の位置とは、光軸に交差する方向A3に互いにずれている。この光結合構造10では、光ファイバ5,15の先端面5a,15aの法線方向V1が光ファイバ5,15の光軸方向V2に対して傾斜しているので、当該先端面5a,15aにおける屈折により、光ファイバ5,15の先端面5a,15aから延びる光路L1は、光ファイバ5,15の光軸に交差する方向A3に傾く。このような構成であっても、光コネクタ1の光ファイバ5の位置と、相手側コネクタ11の光ファイバ15の位置とが光軸に交差する方向A3に互いにずれていることによって、光コネクタ1の光ファイバ5と相手側コネクタ11の光ファイバ15とを好適に光結合させることができる。
本発明に係る光コネクタ及び光結合構造は、前述の実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、前述の実施形態では、フェルール端面2a,12a間の間隔Kが空気で満たされていたが、屈折率が一定の媒質であれば空気以外の媒質で上記の間隔Kを満たしてもよい。また、フェルール端面及び光ファイバの先端面を研磨する装置の構成は適宜変更可能である。更に、フェルール端面にスペーサを接合させるときに用いられる部材としても、前述の板状治具31、弾性治具32、光学マスク33及び板状治具34に限られず適宜変更可能である。
また、前述の実施形態では、スペーサ3の開口3bを形成する内縁が長方形状である例について説明したが、開口3bを形成する内縁の形状及び大きさは適宜変更可能である。更に、前述の実施形態では、スペーサ3の対向面3aのフェルール端面2a,12aに接合されていない第2領域R2がスペーサ3の開口3bを形成する内縁を含む例について説明したが、この第2領域R2は、当該内縁の一部のみを含む領域であってもよいし、当該内縁を含まずに開口3bから外れた領域であってもよい。このようにフェルール端面2a,12aに接合されていない第2領域R2、及びフェルール端面2a,12aに接合されている第1領域R1、の場所、大きさ及び形状については適宜変更可能である。
また、光コネクタ1及び相手側コネクタ11のいずれか一方からバネ8,18を省略することも可能であり、光コネクタ1及び相手側コネクタ11のフェルール、ピンキーパー、バネ及びハウジングの構成は適宜変更可能である。更に、ガイドピン6a,6bの本数、形状及び大きさも適宜変更可能である。また、前述の実施形態では多芯フェルールに本発明を適用しているが、単心フェルールにも適用可能である。
1…光コネクタ(第1の光コネクタ)、2,12…フェルール、2a,12a…フェルール端面、2b…後端面、2c,12c…光ファイバ保持孔、2d…側面、2e…底面、2f…上面、2g,2h,12g,12h…ガイド孔、3…スペーサ、3a…対向面、3b…開口、5,15…光ファイバ、5a,15a…先端面、6a,6b…ガイドピン、7,17…ピンキーパー、7a…保持穴、8,18…バネ、9、19…ハウジング、10…光結合構造、11…相手側コネクタ(第2の光コネクタ)、20…装置、21…研磨紙、22…板材、31,34…板状治具、32…弾性治具、33…光学マスク、A1…接続方向、A2,A3…方向、K…間隔、L1…光路、P1,P2…突き出し量、R1…第1領域、R2…第2領域、S…レーザ光、V1…法線方向、V2…光軸方向、θ…傾斜角度。
Claims (11)
- 光ファイバと、
相手側コネクタと対向するフェルール端面を有し、前記光ファイバを保持するフェルールと、
前記フェルール端面上に設けられて前記フェルール端面と前記相手側コネクタとの間隔を規定するスペーサと、を備え、
前記フェルール端面において前記光ファイバの先端面は露出しており、
前記光ファイバの前記先端面及び前記フェルール端面のそれぞれの法線方向は、前記光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、
前記スペーサは、前記光ファイバの前記先端面から延びる光路を通過させる開口を有し、
前記スペーサは、前記フェルール端面に接合されている第1領域、及び前記フェルール端面に接触すると共に前記フェルール端面に接合されていない第2領域、を有する、
光コネクタ。 - 前記第2領域は、前記スペーサの前記開口を形成する内縁の少なくとも一部を含んでいる、
請求項1に記載の光コネクタ。 - 前記第2領域は、前記スペーサの前記開口を形成する内縁の全てを含んでいる、
請求項1に記載の光コネクタ。 - 前記スペーサの外形寸法は、前記フェルール端面の外形寸法以下である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の光コネクタ。 - 前記スペーサの厚さは5μm以上且つ30μm以下である、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の光コネクタ。 - 前記相手側コネクタを押圧する方向に前記フェルールを付勢するバネを備え、
前記バネの押圧力は2N以上且つ6N以下である、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の光コネクタ。 - 前記光軸方向に対する前記光ファイバの前記先端面の法線方向の傾斜角度、及び前記光軸方向に対する前記フェルール端面の法線方向の傾斜角度は、共に10°以上且つ20°以下である、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の光コネクタ。 - 前記フェルール端面からの前記光ファイバの突き出し量が1μm以下である、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の光コネクタ。 - 前記フェルール端面の曲率半径が50mm以上である、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の光コネクタ。 - 互いに接続される第1及び第2の光コネクタを備え、
前記第1及び第2の光コネクタは、光ファイバと、フェルール端面を有すると共に前記光ファイバを保持するフェルールとをそれぞれ備え、
前記第1の光コネクタの前記フェルール端面と、前記第2の光コネクタの前記フェルール端面とが互いに対向し、
前記第1及び第2の光コネクタのそれぞれにおいて、前記フェルール端面において前記光ファイバの先端面が露出しており、
前記光ファイバの光軸に沿った断面において、前記光ファイバの前記先端面及び前記フェルール端面のそれぞれの法線方向は、前記光ファイバの光軸方向に対して傾斜しており、
前記第1の光コネクタの前記フェルール端面と、前記第2の光コネクタの前記フェルール端面との間隔を規定するスペーサと、
前記第1の光コネクタと前記第2の光コネクタとの相対位置を固定するガイドピンとを更に備え、
前記スペーサは、前記第1の光コネクタの前記光ファイバの前記先端面と、前記第2の光コネクタの前記光ファイバの前記先端面との間に延びる光路を通過させる開口を有し、
前記スペーサは、
前記第1の光コネクタの前記フェルール端面及び前記第2の光コネクタの前記フェルール端面のいずれか一方に接合されている第1領域と、
前記第1の光コネクタの前記フェルール端面及び前記第2の光コネクタの前記フェルール端面に接触すると共に、前記第1の光コネクタの前記フェルール端面及び前記第2の光コネクタの前記フェルール端面のいずれにも接合されていない第2領域と、を有する、
光結合構造。 - 前記断面において、前記第1の光コネクタの前記光ファイバの位置と、前記第2の光コネクタの前記光ファイバの位置とは、前記光軸に交差する方向に互いにずれている、
請求項10に記載の光結合構造。
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