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JP2017169512A - 植物付き容器の製造方法、及び植物付き容器 - Google Patents

植物付き容器の製造方法、及び植物付き容器 Download PDF

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JP2017169512A
JP2017169512A JP2016060945A JP2016060945A JP2017169512A JP 2017169512 A JP2017169512 A JP 2017169512A JP 2016060945 A JP2016060945 A JP 2016060945A JP 2016060945 A JP2016060945 A JP 2016060945A JP 2017169512 A JP2017169512 A JP 2017169512A
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真弓 綿世
Mayumi Watase
真弓 綿世
秀明 神内
Hideaki Jinnai
秀明 神内
祐司 大矢
Yuji Oya
祐司 大矢
尊之 村瀬
Takayuki Murase
尊之 村瀬
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Abstract

【課題】植物を損傷することなく封止部に挿通でき、封止部によって容器を容易に密封できる植物付き容器の製造方法を提供する。【解決手段】植物付き容器の製法は、容器2の開口筒部22から容器2内に植物3を差し入れる差入工程、前記開口筒部22と前記植物3との間の間隙を、流動性を有する未硬化の封止材料59にて覆う封止工程、前記封止材料59を硬化させて封止部を形成する硬化工程、を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、容器に植物が挿通された植物付き容器の製造方法などに関する。
従来、植物として、鉢植え、切り花などが市場において流通している。鉢植えは、植物だけでなく用土を含むため、大重量であり運搬に適さず、また、それを観賞した後に用土を処分することが困難である。切り花などの生花は、観賞後に処分し易いが、流通過程で枯死し易い。
この点、水を入れた容器に生花を差し入れることによって、生花の枯死を抑制できるが、水が漏れ出ないように工夫する必要がある。
例えば、特許文献1の図7には、小容器62と小容器の開口を密封状に塞ぐシール栓63とで囲われる空間に水などの液体64を充填し、そのシール栓63に生花の茎部を挿通して液体中に浸した花包装体が開示されている。
しかしながら、生花の茎部を損傷させることなく、小容器の密封状に塞ぐシール栓に茎部を挿通することは、実際上、困難である。
すなわち、特許文献1には、シール栓についての詳細は開示されていないが、通常、シール栓と言えばゴム材が用いられ、そのゴム材に茎部を挿通できる大きさの孔を貫通形成し、その孔に茎部を挿通する。しかしながら、茎部は、必ずしも直線ではないので、前記ゴム材の孔に挿通することは困難である。さらに、茎部を挿通できたとしても、茎部の端部又は茎部の外面が損傷してしまう。一方、孔径を十分に大きくすると、茎部を挿通し易くなるが、挿通後に孔内と茎部との間に大きな隙間が生じ、小容器を密封状に封止することができない。
特開平4−279480号公報
本発明の第1の目的は、植物を損傷することなく封止部に挿通でき、封止部によって容器を密封できる植物付き容器の製造方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、植物を長期間保管でき、容易に製造することもできる植物付き容器を提供することである。
本発明の植物付き容器の第1の製法は、開口筒部を有する容器の、前記開口筒部から容器内に植物を差し入れる差入工程、前記開口筒部と前記植物との間の間隙を、流動性を有する未硬化の封止材料にて覆う封止工程、前記封止材料を硬化させる硬化工程、を有する。
本発明の植物付き容器の第2の製法は、開口筒部を有する容器の、前記開口筒部を、流動性を有する未硬化の封止材料にて覆う封止工程、前記未硬化の封止材料に植物を挿通し、前記容器内に前記植物を差し入れる差入工程、前記封止材料を硬化させる硬化工程、を有する。
本発明の好ましい製法は、前記封止材料が、泡状である。
本発明の好ましい製法は、前記封止材料が、湿式硬化型樹脂又は硬化剤混合型樹脂である。
本発明の好ましい製法は、前記封止工程の前に、前記容器内に水分及び養分の少なくとも一方を収容する工程を有する。
本発明の別の局面によれば、植物付き容器を提供する。
本発明の植物付き容器は、開口筒部を含む周壁を有する容器と、前記開口筒部を塞ぐ封止部と、前記封止部に挿通支持された植物と、を有し、前記封止部が、湿式硬化型樹脂又は硬化剤混合型樹脂から構成されている。
本発明の好ましい植物付き容器は、前記容器内に、水分及び養分の少なくとも一方が収容されている。
本発明の好ましい植物付き容器は、前記周壁又は封止部に、前記容器内の収容部に連通する通気孔が形成されている。
本発明の好ましい植物付き容器は、前記通気孔が、前記周壁に形成されており、前記周壁の外面に、前記通気孔に被さるラベルが添付されており、前記ラベルと周壁の外面の間には、前記ラベルの縁から通気孔に通じる隙間を有する。
本発明の製造方法によれば、植物を損傷することなく封止部に挿通でき、封止部によって容器が密封され且つ封止部に植物が挿通支持された植物付き容器を容易に得ることができる。
また、本発明の植物付き容器は、封止部に植物が支持されており、植物を長期間保管することができる。
第1実施形態に係る植物付き容器の右半分断面を含む正面図。 第1実施形態に係る植物包装体の右半分断面を含む正面図。 植物包装体の分解斜視図。 容器の右半分断面を含む正面図。 植物付き容器に保護カバーが取り付けられた植物包装体であって、熱収縮性筒状ラベルを装着する前の右半分断面を含む正面図。 第1の製造方法において、容器内に植物を差し入れる工程を示す断面図。 第1の製造方法において、開口筒部と植物の下方部(茎部)との間隙に未硬化の封止材料を充填する工程を示す断面図。 第2の製造方法において、開口筒部内に未硬化の封止材料を充填する工程を示す断面図。 第2実施形態の第1例に係る植物付き容器の右半分断面を含む正面図。 第2実施形態の第2例に係る植物付き容器の右半分断面を含む正面図。 第3実施形態に係る植物付き容器の断面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、本明細書において、方向を示す用語としての「上」は、容器の底部にて容器を自立させた状態を仮定して、それを基準にして軸方向の上側を指し、「下」は、その軸方向反対側を指す。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
各図に示される部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
<第1実施形態>
[植物付き容器の概要]
図1は、第1実施形態に係る植物付き容器の正面図であるが、容器の軸を基準にして右半分を断面で示している(以下、同様に右半分で示している図が幾つか存在する)。図2は、植物付き容器に保護カバーを付けた植物包装体の右半分断面を含む正面図である。図3は、同植物包装体を、それを構成する部材に分けて示している。
植物付き容器1は、図1及び図2に示すように、開口筒部22を含む周壁21を有する容器2と、前記開口筒部22を塞ぐ封止部5と、前記封止部5に挿通支持された植物3と、を有する。好ましくは、前記容器2内には、水分及び養分の少なくとも一方が収容され、より好ましくは、少なくとも水分が収容されている。
さらに、植物付き容器1は、必要に応じて、前記容器2に添付されるラベル71を有する。
植物包装体10は、図2に示すように、植物3が容器2に差し入れられた植物付き容器1と、この植物付き容器1の少なくとも植物3の露出部分を覆う保護カバー6と、を有する。
さらに、植物包装体10は、必要に応じて、前記保護カバー6などに装着されるラベル72を有する。
以下、図1乃至図3を参照しつつ、適宜詳細な図面を各部材ごとに摘示して、各部材を分説し、本発明の植物付き容器を具体的に説明する。
[植物]
本明細書において、植物3は、吸水作用を有する植物をいい、吸水作用が失われた植物(例えば、枯れてしまった植物など)は含まれない。植物3は、生花、観葉植物、結実植物などが含まれる。植物3は、主として観賞目的のもの、主として可食目的のもの、及び両目的のものなどが含まれる。前記生花は、主として花卉が鑑賞対象となる植物であり、観葉植物は、主として葉が鑑賞又は可食対象となる植物であり、結実植物は、主として実が鑑賞又は可食対象となる植物である。これらは1種単独で又は2種以上使用できる。生花としては、特に限定されないが、菊、カーネーション、ガーベラ、バラ、ユリ、ヒヤシンス、チューリップなどが挙げられる。観葉植物としては、特に限定されないが、ポトス、パセリ、榊、バラン、竹、ニューサイラン、ハラン、ミスカンサス、サボテンなどが挙げられる。結実植物としては、特に限定されないが、ナンテン、ホオズキ、大根、ニンジンなどが挙げられる。
植物は、それを部位毎に区分けすると、通常、根部(根部には球根部が含まれる)、茎部、及び葉部を有し、生花は、これに加えて花部を有し、結実植物は、実を有する。なお、ダイコンなどは、茎部や葉部が可食対象であり、ユリなどは、球根部が可食対象である場合もあるので、これらは実とも言える。それ故、上記植物の区分けは、あくまで例示であり、明確に区別できるわけではない。
後述するように、本発明においては、植物3の一部分(例えば、植物3の下方部31)が容器内に挿入され、植物3の一部分(例えば、植物3の上方部32)が容器外に出され且つ容器から露出される。
植物3の下方部31は、根部や茎部が含まれ、植物3の上方部32は、花部、葉部や実が含まれる。植物3の下方部31には、植物が吸水するための吸水部分が含まれる。
植物3は、下方部31(例えば茎部)が中途部で切られていてもよく、茎部の端部に根部が付いていてもよい。茎部が切られた植物3は、その切り口から吸水する。図示例では、植物3として、下方部31である茎部が所定長さに切られた生花を例示している。
[植物付き容器]
容器2は、図4にも示すように、端部に開口筒部22を有する。容器2は、例えば、上方が開口した上面開口型の有底容器である。容器2は、好ましくは底部23を下にして自立可能である。
容器2の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状、略逆円錐台状や略逆四角錐台状などの略逆錐台状、略円錐台状や略四角錐台状などの略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状、略徳利状、及びこれらの形状が組み合わされた立体形状などでもよい。本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、多角の「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、円や楕円などの略は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
図示例の容器2は、軸方向の何れかの位置において最大外径部211を有する。容器2は、開口筒部22から最大外径部211までの間における外周長が異なる部分を有する非直胴状である。非直胴状は、軸方向において外周長が変化した形状をいい、直胴状は、軸方向において外周長が一定である形状をいう。このような最大外径部211を有する形状としては、図示例のような略徳利状のほか、前記略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状などが挙げられる。図示例の容器2は、その最大外径部211の平面視外形が略円形状である。なお、本明細書において、平面視外形は、上方から見たときの外形をいう。
容器2の大きさは特に限定されないが、余りに小さいと、それに応じて比較的小さな植物しか入れられず、余りに大きいと、流通過程において不便な場合もある。かかる観点から、容器2の大きさは、正面から見た最大幅が例えば5cm〜50cmであり、軸方向の最大長さが5cm〜50cmである。
容器2は、自立させるための底部23と、その底部23の周囲から上方に立設された周壁21と、から構成されている。周壁21と底部23で囲われた容器2の内部は、空間であり、収容部24とされている。この収容部24には、水分、植物3の下方部31や封止部5が入れられる。
周壁21の軸方向中途部又は下方部が、前記最大外径部211とされる。図示例では、中途部において最も外周長が大きくなった周壁21を有する容器2を示している。
周壁21の端部は、開口筒部22とされている。この開口筒部22で囲われた範囲は、植物3の一部分を差し入れる空間であり、一部分を入れた状態で後述する封止部5によって閉塞される。
開口筒部22の内面は、開口を形成する。開口筒部22は、容器2の軸方向において内周長が変わらない内面直胴状の筒部でもよく、或いは、容器2の軸方向において内周長が変化する内面径差を有する筒部でもよい。封止部5が脱落し難くなることから、開口筒部22の内面は軸方向において径差を有することが好ましい。開口筒部22の内面が径差を有する場合、開口筒部22としては、(1)上方に向かうに従って内周長が大きくなっている場合、(2)下方に向かう従って内周長が大きくなっている場合、(3)内周長が部分的に小さく又は大きくなった径差部を有する場合などが挙げられる。封止部5が上下に脱落し難くなることから、開口筒部22は、内周長が部分的に小さく又は大きくなった径差部212を有することが好ましい。図示例では、開口筒部22は、上方に向かう従って内周長が大きくなる部分と下方に向かうに従って内周長が大きくなる部分とを有する。前記2つの部分は軸方向において連続しており、両部間の内周長が部分的に小さくなった径差部212に相当する。なお、特に図示しないが、開口筒部22の内面の一部分を内側に突出させることによって、内周長が部分的に小さくなった径差部212を形成してもよく、或いは、開口筒部22の内面の一部分を凹ませる(換言すると、内面の一部分を外側に突出させる)ことによって内周長が部分的に大きくなった径差部212を形成してもよい。
また、容器2の周壁21には、通気孔4が貫通されている。通気孔4は、封止部5にて密封された収容部24と外部とを連通させるために、周壁21に貫通された孔部である。詳しくは、通気孔4は、周壁21のうち、封止部5と容器2とによって画成される収容部24に連通する位置に形成されている。
図示例では、通気孔4は、周壁21の上方部であって、封止部5の下端よりも下方に形成されている。
通気孔4は、少なくとも1つ形成されていればよく、2つ以上形成されていてもよい。
通気孔4の形状は、特に限定されず、例えば、正面視略円形状などである。通気孔4の大きさは、特に限定されないが、余りに大き過ぎると、収容部24に収容した水分が多量に漏れ出るおそれがあり、余りに小さいと、円滑に通気できないおそれがある。かかる観点から、通気孔4の大きさは、円形の通気孔4を形成したと仮定して、直径0.1mm〜3mmであり、好ましくは0.2mm〜2mmである。なお、通気孔4は円形に限られないので、通気孔4が円形以外の異形状である場合の前記通気孔4の大きさは、その異形状の面積と同じ面積の円を想定し、その想定円の直径に相当する。
容器2は、内部に収容した水が漏れ出さないという防水性を有する。容器2の材質は、前記防水性を有することを条件として特に限定されず、合成樹脂、防水機能を有する紙材、金属などが挙げられる。運搬時に破損し難く、さらに、植物3を見たり触れたりして不要になった後に可燃物として廃棄できることから、容器2は、合成樹脂又は紙材で形成されていることが好ましく、さらに、所望の形状に容易に成形できることから、容器2は、合成樹脂で形成されていることがより好ましい。
容器2を構成する合成樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂などの公知の熱可塑性樹脂などが挙げられる。容器2を構成する防水機能を有する紙材としては、代表的には、ポリエチレンフィルムや金属箔などが積層された紙が挙げられる。
容器2が合成樹脂製である場合、その成型方法は、特に限定されず、ブロー成形、射出成形、シート成形などが挙げられる。また、容器2の肉厚は、特に限定されず、例えば、合成樹脂製の容器2にあっては0.2mm〜3mmである。なお、容器2は、透明又は非透明のいずれでもよい。
ここで、本明細書において、透明は、その部材の内側の物体の形状を外側から視認できる程度に可視光透過性を有することをいい、有色透明又は無色透明を含む。非透明は、その部材の内側の物体の形状を外側から視認不可又は視認困難な程度に可視光遮光性を有することをいう。
前記容器2の収容部24内には、好ましくは水分及び養分の少なくとも一方が収容されている。前記水分は、水を含み、必要に応じて、殺菌剤、抗菌剤などもその水に含まれていてもよい。前記養分は、植物に有益な成分をいい、代表的には、窒素、リン酸、カリウム、その他の必須微量元素などが挙げられる。窒素、リン酸、カリウム、必須微量元素などの養分は、硝酸などの化合物の形態で容器内に入れられる、又は、水に溶解させた状態で容器内に入れられる。前記化合物形態の養分は、例えば、徐々に水中に溶解する遅効性でもよく、即効性でもよい。
水分は、収容部24に直接的に(液状のままで)収容されていてもよく、保水性部材に保持された状態で収容されていてもよい。保水性部材としては、綿、不織布、保水シートなどが挙げられる。また、水にゲル化剤などを含有させることにより、前記水分がゲル状又はゼリー状の形態とされていてもよい。
水分(保水性部材に水分が保持されている場合には、保水後の当該部材)は、収容部24の全体に満たされていてもよいが、通気孔4から外気が収容部24内に入り易くなることから、水分は、容器を水平面上に自立させた状態を基準にして、水分の上面が通気孔4の直下以下となる量で入れられていることが好ましい。例えば、水分は、収容部24の容積の1/5〜4/5程度の量で入れられていることが好ましい。
容器2の外面には、図1に示すように、必要に応じて、ラベル71が添付される。好ましくは、ラベル71は、容器2の周壁21の外面であって、少なくとも通気孔4に被さるように添付される。ただし、前記ラベル71は、そのラベル71と周壁21の外面との間に、ラベルの縁から通気孔4に通じる隙間を有するように添付される。ラベル71は、透明若しくは非透明又は一部が透明な部分と残部が非透明な部分とからなるものでもよい。また、ラベル71には、必要に応じて、デザイン印刷層などが設けられていてもよい。
ラベル71としては、例えば、前記隙間を確保するために部分的に非接着部が設けられた粘着ラベル、筒状ラベルなどが挙げられる。このようなラベル71を構成する基材としては、合成樹脂フィルムや紙などの可燃物製であることが好ましい。
前記筒状ラベルは、従来公知のものを使用でき、例えば、熱収縮性筒状ラベル(シュリンクチューブ、シュリンクラベルなどとも呼ばれる)、自己伸縮性筒状ラベル(ストレッチラベルなどとも呼ばれる)などが挙げられる。熱収縮性筒状ラベルや自己伸縮性筒状ラベルの具体的な構成は、例えば、特開2015−121695号、特開2014−186072号などの多くの文献に開示されているので、それを参照されたい。
図示例では、ラベル71として熱収縮性筒状ラベルが用いられ、その熱収縮性筒状ラベル71が容器2の外面のうち少なくとも通気孔4を覆って装着されている。熱収縮性筒状ラベル71は、熱収縮によって、最大外径部211を含む周壁21の外面及び底部23の周囲に添付されている。熱収縮性筒状ラベルなどの筒状ラベルは、容器2の外面に接しているが、そのラベル71の内面と周壁21の外面との間には、隙間を有する。このため、ラベル71の縁から隙間を介して通気孔4まで通気可能であり、外気が容器2の収容部24内に出入りできる。
封止部5は、図1及び図2に示すように、容器2の収容部24を実質的に気密状態とするべく、開口筒部22の内面に取り付けられている。好ましくは、封止部5は、開口筒部22の径差部212を含む内面に取り付けられる。径差部212に取り付けられた封止部5は、容器2から不用意に脱落し難くなる。
封止部5には、植物3の一部分である下方部31が挿通されている。従って、封止部5は、開口筒部22の内面と植物3の下方部31との間の隙間に介在されている。
封止部5と開口筒部22の内面とは、化学的又は物理的に接着していてもよく、或いは、封止部5が開口筒部22側に強く密着することによって接着していてもよい。同様に、封止部5と植物3とは、化学的又は物理的に接着していてもよく、或いは、封止部5が植物3側に強く密着することによって接着していてもよい。
封止部5に下方部31が挿通された植物3は、その一部分である上方部32が周壁21の外に露出された状態で封止部5に支持されている。かかる植物3は、封止部5を介して、容器2の軸方向に起立した状態で容器2の所定位置に保持される。
封止部5の厚み(封止部5の、容器の軸方向における長さ)は、特に限定されないが、余りに小さいと、植物3の支持が不十分となる。かかる観点から、封止部5の厚みは、例えば、1cm以上であり、好ましくは3cm以上である。なお、植物3の支持の点では、封止部5の厚みは大きい方が好ましいが、余りに大きくても支持効果は変わらない一方で収容部24の容積が相対的に低下するので、封止部5の厚みは、例えば、10cm以下が好ましい。
封止部5の形成材料は、気密材料であれば特に限定されず、流動性を有する封止材料の硬化物が挙げられる。封止部5は、湿式硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂などの樹脂硬化物から構成され、中でも、形成容易であることから、湿式硬化型樹脂の硬化物から構成されることが好ましい。
封止部5は、発泡体から構成されていてもよく、或いは、非発泡体(中実体)から構成されていてもよい。封止部5が発泡体である場合、十分な気密性を担保するため、その無数の気泡は独立気泡であることが好ましい。独立気泡の封止部5を用いることにより、気密性の高い封止部5を構成でき、保管・運搬時に封止部5から水分が漏れることを確実に防止でき、植物3の上方部32に水滴が付着することを防止できる。
植物付き容器1は、前記ラベル71が添付され且つ収容部24に水分が入れられた容器2の開口筒部22が、封止部5によって封止され、下方部31の切り口(又は下方部31の根)が前記水分に接触するようにして前記封止部5に植物3の下方部31が挿通支持され、植物3の上方部32が封止部5の上方外部に突出されている。
[植物包装体]
前記植物付き容器1に保護カバー6を取り付けることにより、植物包装体10を構成できる。
保護カバー6は、主として植物付き容器1の上方部を保護するための部材である。
保護カバー6は、図5にも示すように、容器外に出された植物3の露出部分(例えば、上方部32)を少なくとも覆い、好ましくは、前記露出部分と容器2の周壁21のうち少なくとも開口筒部22とを覆って、容器2に取り付けられている。
保護カバー6は、筒状部61と、筒状部61の上方に設けられた天面部62と、を有する。図示例の天面部62は、筒状部61とは別体であり、筒状部61の上方に嵌着又は接着剤を介して接着されている。もっとも、天面部62と筒状部61は一体的に形成されていてもよい。
保護カバー6の内周長及び軸方向長さは、植物付き容器1に取り付けた際に植物3の上方部32を押し潰さない程度であればよい。例えば、保護カバー6は、取り付け時に、その筒状部61の内面及び天面部62の内面が上方部32との間に空間を有する程度の大きさに形成されていてもよく、或いは、その筒状部61の内面及び天面部62の内面が、植物3の上方部32を押し潰さない程度で接触する大きさに形成されていてもよい。
保護カバー6の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状などが挙げられる。好ましくは、保護カバー6の端部(容器2に取り付けられる側の端部)の平面視外形が、容器2の最大外径部211の平面視外形と同じであることが好ましく、さらに、保護カバー6の平面視外形が、容器2の最大外径部211の平面視外形と同形状であることがより好ましい。例えば、容器2の最大外径部211の平面視外形が略円形状の場合には、保護カバー6の少なくとも端部が平面視略円形状であることが好ましく、容器2の最大外径部211の平面視外形が略四角状の場合には、保護カバー6の少なくとも端部が平面視略四角状であることが好ましい。
また、保護カバー6を容器2に取り付けるために、保護カバー6の少なくとも端部の内周長が、容器2の最大外径部211の外周長よりも小さいことが好ましい。さらに、外観上において、保護カバー6と容器2の一体感を醸し出すようにするために、保護カバー6の少なくとも端部の外周長が、容器2の最大外径部211の外周長と同じであることが好ましい。
図示例では、保護カバー6の筒状部61は、円筒状(平面視略円形状で且つ直胴状)であり、その内周長は平面視略円形状の最大外径部211の外周長よりも小さく且つその外周長は最大外径部211の外周長と同じとされている。
ただし、図面での表現上、保護カバー6の外周長が、(容器2の外面に添付されたラベル71の外周長と同じになっており)容器2の最大径部の外周長よりも小さいように表されているが、実際には、ラベル71の厚みは20μm〜100μm程度でほとんど無視できる程度であることに留意されたい。
保護カバー6は、その全体が透明又は非透明でもよく、或いは、一部が透明な部分(透明部)と残部が非透明な部分(非透明部)とからなるものでもよい。
全体又は一部が透明な保護カバー6を用いることにより、その透明な部分を通じて、外部から植物3を透視することができる。
一方、全体が非透明な保護カバー6を用いることにより、植物3の上方部32が可視光に曝されることを防止できる。なお、保護カバー6が透明部を有している場合でも、その透明部が、可視光遮光性を有する被覆材によって被覆されることによって、植物3の上方部32が可視光に曝されることを防止できる。
例えば、第1例では、保護カバー6は、その全体が非透明であって、全体的に可視光遮光性を有する。
第2例では、保護カバー6は、筒状部61の全体が非透明、及び、天面部62の一部分が透明で且つ残部が非透明又は天面部62の全体が透明である。
第3例では、保護カバー6は、筒状部61の一部分が透明で且つ残部が非透明、及び、天面部62の一部分が透明で且つ残部が非透明又は天面部62の全体が透明である。
保護カバー6の材質は、特に限定されず、合成樹脂、紙材、金属などが挙げられる。運搬時に破損し難く、さらに、植物3を見たり触れたりして不要になった後に可燃物として廃棄できることから、保護カバー6は、合成樹脂又は紙材で形成されていることが好ましい。
保護カバー6を構成する合成樹脂としては、上記容器2で例示したようなものが挙げられる。保護カバー6を構成する紙材としては、厚紙などが挙げられる。
保護カバー6の肉厚は、特に限定されないが、余りに小さいと、機械的強度が低く、異物の接触によって保護カバー6が大きく潰れるおそれがあり、余りに大きいと、重量及びコストアップになる。かかる観点から、合成樹脂製の保護カバー6の肉厚は、例えば、0.2mm〜2mmであり、好ましくは、0.3mm〜1.5mmであり、紙材製の保護カバー6の肉厚は、例えば、0.5mm〜3mmであり、好ましくは、1mm〜2mmである。
保護カバー6は、図5に示すように、容器2の周壁21に着脱可能に外嵌される。詳しくは、前記保護カバー6を植物付き容器1の上方から被せ、保護カバー6の端部を容器2の最大外径部211の上方近傍に密着させることにより、保護カバー6が容器2に取り付けられる。保護カバー6を周壁21の外側に嵌め入れると、保護カバー6の端部が最大外径部211の上方近傍に当たって外側に拡張され、保護カバー6の端部が周壁21に強く密着し、保護カバー6が容器2に取り付けられる。一方、保護カバー6と容器2が離反するように引っ張ることにより、保護カバー6を周壁21から取り外すことができる。
保護カバー6を植物付き容器1に取り付けることにより、図5に示すような植物包装体10aが得られる。
さらに、植物包装体10aには、保護カバー6と容器2の取り付けを強固にするため、図2に示すように、保護カバー6及び容器2の外側に熱収縮性筒状ラベル72が熱収縮装着されていてもよい。
かかる熱収縮性筒状ラベル72は、保護カバー6の筒状部61と周壁21の最大外径部211及びそれよりも下方部に密着してそれらを覆っている。熱収縮性筒状ラベル72を保護カバー6と容器2に跨がって装着することにより、そのラベル72を介して保護カバー6と容器2が結束される。特に、図示のように、熱収縮性筒状ラベル72の上端部が保護カバー6の天面部62の外面側に折れ曲がり且つ周壁21の最大外径部211を越えた下方部にまで熱収縮性筒状ラベルを装着することにより、保護カバー6と容器2が熱収縮性筒状ラベル72によって強固に結束される。
熱収縮性筒状ラベル72は、上記容器2の筒状ラベル71と同様に、従来公知のものを使用できる。保護カバー6などの外側に装着される熱収縮性筒状ラベル72は、開封の便のため、軸方向にミシン目線721が形成されていることが好ましい。また、この熱収縮性筒状ラベル72は、必要に応じて、デザイン印刷層が設けられていてもよい。さらに、この熱収縮性筒状ラベル72は、可視光遮光性を有するフィルムから形成されていてもよい。熱収縮性筒状ラベル72の可視光遮光性は、可視光遮光性のあるインキをフィルムに印刷する、或いは、金属箔などの遮光層をフィルムに積層するなどの方法によって付与できる。全体が可視光遮光性を有する熱収縮性筒状ラベル72を使用してもよく、或いは、一部分が可視光遮光性を有し且つ残部が遮光性を有さない熱収縮性筒状ラベル72を使用してもよい。
植物3の上方部32に可視光が当たると、蒸散作用が活発化し、それに応じて、植物3の枯死も早くなると考えられる。全体が非透明な保護カバー6、又は、少なくとも一部分に非透明な部分を有する保護カバー6であって前記非透明な部分が可視光遮光性を有するラベル72で覆われた保護カバー6を用いて植物3の上方部32を覆うことにより、植物3を長期間保存できるようになる。
本発明の植物付き容器1は、容器2内に水分が入れられ且つ封止部5にて開口筒部22が塞がれているので、植物3の蒸散作用によってその下方部31(茎部)の切り口(又は下方部31の根など)から水分を吸水し、植物3が長期間枯れることがない。なお、開口筒部22が封止部5にて封止されている容器2の収容部24は、通常、気密状態にあるが、通気孔4が周壁21に設けられていることによって、外部と通気可能であり、植物3は何ら支障なく吸水できる。
なお、植物3の吸水によって収容部24内は負圧になるので、通常、容器2が傾くなどして収容部24内の水分が通気孔4に触れても外部に漏れることはない。もっとも、上記植物付き容器1は通気孔4に被さるラベル71が添付されているので、水漏れを確実に防止できる上、通気孔4を通じて小さな虫などが容器2内に侵入することも防止できる。
また、植物付き容器1の植物3がサボテンのような乾燥に強い植物である場合には、容器2内に水分や養分が入れられていなくても長期間枯れることはない。
本発明の植物付き容器1は、そのままテーブルなどの上において植物3を見たり触れたりすることができる。
かかる植物付き容器1は、例えば、植物3の露出部分にフィルムなどを被せて保管・運搬することもできるが、保護カバー6を被せた上記植物包装体10,10aの形態にすることにより、保管・運搬時に植物3の上方部32が損傷することを防止できる。
[植物付き容器及び植物包装体の製造方法]
上記植物付き容器は、次のような手順で製造することができる。
(第1の製造方法)
上記容器2の収容部24内に必要に応じて水分及び養分の少なくとも一方を収容する。水分などは、通常、開口筒部22から容器2内に入れられる。
図6に示すように、水分が入れられた容器2の開口筒部22から容器2内に植物3の一部分である下方部31を差し入れる。
なお、容器2に水分などを入れた後に植物3を差し入れる差入工程に代えて、容器2内に植物3を差し入れて差入工程を行った後、容器2内に水分などを入れてもよい。水分などを容器2内に収容する工程は、後述する封止工程の前に行えばよい。
また、図示例のように、容器2の外面にラベル71を添付する場合には、そのラベル71は、水分など及び植物3を入れる前に容器2に添付してもよく、或いは、水分など(又は植物3)を入れた後に容器2に添付してもよい。
前記水分など及び植物3が入れられた容器2の開口筒部22と植物3との間の間隙を、図7に示すように、流動性を有する未硬化の封止材料59にて覆う。
前記流動性を有する未硬化の封止材料59は、比較的高い粘度を有し且つ流動可能な材料である。かかる未硬化の封止材料59は、力を加えない静止状態では固体形状が比較的維持され、前記隙間に留まるほどの粘度を有し、力を加えると流動するものである。
流動性を有する未硬化の封止材料59に圧力などを加えることにより、前記間隙に封止材料59を充填でき、封止材料59は、開口筒部22内に留まって実質的に液垂れせず、その後、硬化される。
封止材料59としては、流動性を有し且つその後に硬化するものであれば特に限定されず、一液硬化型樹脂及び二液硬化型樹脂のいずれも用いることができる。具体的には、一液硬化型樹脂としては、例えば、湿式硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂のような光硬化型樹脂などが挙げられ、二液硬化型樹脂としては、例えば、硬化剤混合型樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、流動性を有するように粘度などが調製される。
湿式硬化型樹脂は、充填時には流動性を有し、空気中又は容器2に付着した若しくは含まれる水分によって硬化する合成樹脂である。熱硬化型樹脂は、充填時には流動性を有し、加熱することによって硬化する合成樹脂である。光硬化型樹脂は、充填時には流動性を有し、紫外線などの光を照射することによって硬化する合成樹脂である。
湿式硬化型樹脂としては、従来公知のものを使用でき、例えば、一液型ウレタン系樹脂、一液型シリコーン系樹脂、シアノアクリレート樹脂などが挙げられる。光硬化性樹脂としては、従来公知のものを使用でき、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリシラン系樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、従来公知のものを使用でき、例えば、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。硬化剤混合型樹脂としては、使用時に主剤に硬化剤を混合する二液硬化型ウレタン樹脂、二液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。
容器2内に水分などが入れられる場合には、水存在下で良好に硬化するため、封止材料59として湿式硬化型樹脂を用いることが好ましい。一方、硬化速度が速いことから、作業効率を高めたい場合には、硬化剤混合型樹脂を用いることが好ましい。
また、未硬化の封止材料59の性状は、特に限定されず、例えば、泡状、ゼリー状(ペースト状)などが挙げられる。前記泡状は、好ましくは独立気泡を有する泡状である。このような封止材料59としては、代表的には発泡硬質ウレタン樹脂を用いることができる。
未硬化の封止材料59は、例えば、注出具Xなどを用いて前記開口筒部22の間隙に充填される。封止材料59は、開口筒部22内の所望範囲に充填すればよいが、好ましくは、開口筒部22の径差部212を含んで充填される。図示例では、径差部212は、上方に向かう従って内周長が大きくなる部分と下方に向かうに従って内周長が大きくなる部分との間であり、その2つの部分と径差部212の辺りに未硬化の封止材料59を充填することが好ましい。
開口筒部22と植物3との間の間隙を未硬化の封止材料59にて覆う封止工程を行った後、その封止材料59を硬化させる硬化工程を行うことによって封止部5を形成する(封止部5は、封止材料59の硬化物である)。
例えば、封止材料59が湿式硬化型樹脂である場合には、大気中で放置することにより、封止材料59が硬化し、封止部5が形成される。なお、必要に応じて、前記未硬化の封止材料59に熱を加えてもよい。
また、封止材料59が熱硬化型樹脂又は光硬化型樹脂である場合には、それらに応じて加熱又は光照射することにより、封止材料59が硬化し、封止部5が形成される。
未硬化の封止材料59が泡状である場合には、発泡体からなる封止部5が形成され、未硬化の封止材料59がゼリー状である場合には、非発泡体からなる封止部5が形成される。なお、封止材料59に発泡剤を添加しておくことにより、ゼリー状の封止材料59でも発泡体からなる封止部5を形成することもできる。
必要に応じて、未硬化の封止材料59にて間隙を覆った後、前記封止材料59が硬化する前に、植物の向きなどの起立状態を調整してもよい。詳しくは、未硬化の封止材料59は、上述のように流動性を有するので、植物3はこの封止材料59にて十分に支持されておらず、封止材料59が硬化するまでの間に、下方部31を容器2内に差し入れた植物3が、傾くなどするおそれがある。それ故、未硬化の封止材料59が硬化するので、別途の固定治具(図示せず)などを用いて、植物3の適切な起立状態を維持することが好ましい。前記固定治具は、予め容器2の収容部24に具備されていてもよく、容器2の外部に配置されていてもよい。予め収容部24に具備されている固定治具は、封止材料59の硬化後に取り出さずに植物付き容器の構成要素の一部を成す。また、外部に配置された固定治具は、通常、封止材料59の硬化後に取り外されるが、それを取り外さずに植物付き容器の構成要素の一部に組み込んでもよい。
このようにして、開口筒部22と植物3の下方部31との間の間隙が封止部5によって密封された、図1に示すような植物付き容器1が得られる。
この植物付き容器1の上方から上記保護カバー6を被せ、保護カバー6の端部を容器2の周壁21に密着させることにより、植物3の上方部32が保護カバー6で覆われた、図5に示すような植物包装体10aが得られ、保護カバー6及び容器2の外側に熱収縮性筒状ラベル72を被せ、これを熱収縮装着させることにより、図2に示すような植物包装体10が得られる。
(第2の製造方法)
第2の製造方法は、容器2の開口筒部22を未硬化の封止材料59にて覆った後、その封止材料59に植物3を挿通する点で、上記第1の製造方法と異なっている。以下、第1の製造方法と異なる部分を主として説明する。
すなわち、上記容器2の収容部24内に必要に応じて水分などを収容した後、その容器2の開口筒部22内に、図8に示すように、流動性を有する未硬化の封止材料59を充填して封止工程を行う。封止材料59の材質及び充填位置などは、開口筒部22内に植物3が存在しないこと以外、第1の製造方法と同様である。
次に、充填された未硬化の封止材料59に、植物3を挿通し、容器2内に植物3の下方部31を差し入れる差入工程を行う。
流動性を有する封止材料59は、植物3を挿通する(換言すると、植物3によって力を加える)と容易に流動するので、植物3の下方部31を所望位置に簡単に挿通でき、植物3を損傷することもない。また、植物3の挿通後、流動した未硬化の封止材料59は下方部31の周囲に密着する。特に、泡状の未硬化の封止材料59を用いることにより、比較的小さな力で植物3を挿通でき、また、挿通した植物3の周囲に封止材料59が確実に離れることなく密着するので、密封性に優れた封止部5を形成できる。
その後、未硬化の封止材料59が硬化することにより、開口筒部22と植物3の下方部31との間の間隙が封止部5によって密封された、図1に示すような植物付き容器1が得られる。
事後、第1の製造方法と同様にして、図5及び図2に示すような植物包装体10,10aが得られる。
第1の製造方法によれば、容器2の開口筒部22と植物3との間隙に流動性を有する未硬化の封止材料59を充填した後、それを硬化させて封止部5を形成するので、植物3が損傷することなく封止部5を容易に形成できる。
同様に、第2の製造方法によれば、開口筒部22に流動性を有する未硬化の封止材料59を充填した後、それに植物3を挿通し、それを硬化させて封止部5を形成するので、植物3が損傷することなく封止部5を容易に形成できる。
さらに、いずれの製造方法においても、流動性を有する未硬化の封止材料59に対する植物3の挿通は簡単に行え、挿通後は、植物3の周囲に密着した封止部5を形成できる。
なお、本発明は、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で様々に変更できる。以下、他の実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、上記第1実施形態と同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
<第2実施形態>
上記第1実施形態の容器2において、図9に示すように、周壁21の外面の一部分に内側に凹んだ凹み部25を形成し、その凹み部25内に通気孔4を形成してもよい。
また、図10に示すように、周壁21の外面の一部分に外側に膨らんだ突出部26を形成し、その突出部26内に通気孔4を形成してもよい。
このように周壁21に凹み部25又は突出部26を形成し、その部分に通気孔4を形成することにより、ラベルと周壁21の間に比較的大きな隙間を確保でき、容器2内に外気が入りやすくなる。
<第3実施形態>
上記各実施形態では、容器2に通気孔4を形成しているが、これに代えて又は併用して、図11に示すように、封止部5に通気孔4を形成してもよい。
封止部5に通気孔4を形成する方法は、特に限定されず、例えば、穿孔具を用いて封止部5に孔を穿つ方法、封止部5を未硬化の封止材料59で形成する場合には、ストローの如き管状体74を封止部5に貫通させる方法などが挙げられる。簡易に形成できることから、図11に示すように、管状体74を貫通させる方法が好ましい。例えば、上記第1の製造方法の場合には、植物3を差し入れる前後又は同時に、管状体74を開口筒部22内に配置し、開口筒部22と植物3及び管状体74との間の間隙に未硬化の封止材料59を充填した後、それを硬化させることにより、図11に示すような植物付き容器1が得られる。上記第2の製造方法の場合には、開口筒部22内に未硬化の封止材料59を充填した後、植物3の挿通の前後に又は同時に、管状体74を前記封止材料59に挿通し、封止材料59を硬化させることにより、図11に示すような植物付き容器1が得られる。
管状体74は、直胴状でもよく、或いは、非直胴状でもよい。また、管状体74は、直線状でもよく、或いは、屈曲状又は湾曲状でもよい。さらに、図示のように、収容部24側の端部が上向きに曲げられている又は端部が横向きに曲げられている管状体74を用いることにより、収容部24内の水分が管状体74を通じて外部に漏れ難くなるので好ましい。
もっとも、上記各実施形態のように、通気孔4が形成された容器2を用いる方が簡便であるので好ましい。
1 植物付き容器
2 容器
21 容器の周壁
22 容器の開口筒部
3 植物
31 植物の下方部
32 植物の上方部
4 通気孔
5 封止部
59 封止材料
71 ラベル

Claims (9)

  1. 開口筒部を有する容器の、前記開口筒部から容器内に植物を差し入れる差入工程、
    前記開口筒部と前記植物との間の間隙を、流動性を有する未硬化の封止材料にて覆う封止工程、
    前記封止材料を硬化させる硬化工程、を有する植物付き容器の製造方法。
  2. 開口筒部を有する容器の、前記開口筒部を、流動性を有する未硬化の封止材料にて覆う封止工程、
    前記未硬化の封止材料に植物を挿通し、前記容器内に前記植物を差し入れる差入工程、
    前記封止材料を硬化させる硬化工程、を有する植物付き容器の製造方法。
  3. 前記封止材料が、泡状である、請求項1または2に記載の植物付き容器の製造方法。
  4. 前記封止材料が、湿式硬化型樹脂又は硬化剤混合型樹脂である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の植物付き容器の製造方法。
  5. 前記封止工程の前に、前記容器内に水分及び養分の少なくとも一方を収容する工程を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の植物付き容器の製造方法。
  6. 開口筒部を含む周壁を有する容器と、
    前記開口筒部を塞ぐ封止部と、
    前記封止部に挿通支持された植物と、を有し、
    前記封止部が、湿式硬化型樹脂又は硬化剤混合型樹脂から構成されている、植物付き容器。
  7. 前記容器内に、水分及び養分の少なくとも一方が収容されている、請求項6に記載の植物付き容器。
  8. 前記周壁又は封止部に、前記容器内の収容部に連通する通気孔が形成されている、請求項6または7に記載の植物付き容器。
  9. 前記通気孔が、前記周壁に形成されており、
    前記周壁の外面に、前記通気孔に被さるラベルが添付されており、前記ラベルと周壁の外面の間には、前記ラベルの縁から通気孔に通じる隙間を有する、請求項8に記載の植物付き容器。
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