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JP2017165216A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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JP2017165216A
JP2017165216A JP2016051363A JP2016051363A JP2017165216A JP 2017165216 A JP2017165216 A JP 2017165216A JP 2016051363 A JP2016051363 A JP 2016051363A JP 2016051363 A JP2016051363 A JP 2016051363A JP 2017165216 A JP2017165216 A JP 2017165216A
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陽宣 堀口
Akinobu Horiguchi
陽宣 堀口
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Subaru Corp
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Subaru Corp
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Abstract

【課題】車両の運転状態や車両挙動制御の作動状況を考慮して、カーブ外側への車線逸脱や障害物との接触を適切に防止し、車両を車線内に留める。【解決手段】自動運転状態において、車両がカーブ外側に向けて旋回するようにブレーキ制御装置22の横すべり防止制御が作動した際に、走行車線のカーブ外側の車線区画線からの逸脱と対向車等の障害物との接触の少なくとも一方の危険状態が検出された場合は、ブレーキ制御装置22の横すべり防止制御のカーブ外側に向けて旋回する車両挙動制御を中止させ、ブレーキ制御装置22にカーブ内側に向けて旋回する緊急回避制御を実行する。この緊急回避制御では車両が減速する制動力を付加し、更に、カーブ内側が目標操舵角となる目標操舵トルクを算出して転舵制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動運転機能を有する車両において横すべり防止装置が作動した際の車線逸脱や障害物との接触を回避する車両の走行制御装置に関する。
近年、車両においては、ドライバの運転を、より快適に安全に行えるように自動運転制御に係る様々な技術が開発され実用化されている。例えば、特開2001−114081号公報(以下、特許文献1)では、障害物を検出してそれと衝突するか否かを判定する衝突判定装置と、車線を検出して現在走行している車線から逸脱するか否かを判定する車線逸脱判定装置とを備えた車両において、操縦安定性制御中であっても、障害物と衝突し、あるいは車線を逸脱することが推定されれば、操縦安定性制御を停止して自動制動を行う自動制動装置の技術が開示されている。
特開2001−114081号公報
しかしながら、上述の特許文献1で開示される自動制動装置の技術では、衝突判定や車線逸脱判定がなされる前に、操縦安定性制御(例えば、横すべり防止制御等の車両挙動制御)がどのように作動していたのか、また、ドライバがどのような運転を行っていたのかが不明なため、単に、車両挙動制御を停止して自動制動を行うのみでは、障害物との衝突や車線逸脱を防止するには、そのときの車両の運動状態や路面状況を考慮すると安全性を向上させるには十分とはいえないという課題がある。例えば、摩擦係数の低いカーブ路等において、車両挙動制御がカーブ外側に向けて旋回させるようにヨーモーメントを付加してオーバーステア傾向を修正しようとしている場合や、ドライバがカウンターステアを行っている状況で車両挙動制御を停止して自動制動を行っても、そのときの車両の姿勢のまま、カーブ外側に進んで車両前方からカーブ外側に車線逸脱、又は障害物と接触してしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両の運転状態や車両挙動制御の作動状況を考慮して、カーブ外側への車線逸脱や障害物との接触を適切に防止し、車両を車線内に留めることができる車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
本発明の車両の走行制御装置の一態様は、自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段と、上記走行環境情報と上記自車両の走行情報に基づいて自動運転制御を実行する車両の走行制御装置において、各車輪の制駆動力差により車両にヨーモーメントを付加して車両の旋回運動を制御する車両挙動制御手段と、走行車線のカーブ外側の車線区画線からの逸脱と障害物との接触の少なくとも一方の危険状態を検出する危険状態判定手段と、車両が上記カーブ外側に向けて旋回するように上記車両挙動制御手段が作動した際、上記車両危険状態判定手段で上記危険状態の発生が検出された場合は、上記車両挙動制御手段の上記カーブ外側に向けて旋回する車両挙動制御を中止させ、上記車両挙動制御手段にカーブ内側に向けて旋回する緊急回避制御を実行させる緊急回避実行手段とを備えた。
本発明による車両の走行制御装置によれば、車両の運転状態や車両挙動制御の作動状況を考慮して、カーブ外側への車線逸脱や障害物との接触を適切に防止し、車両を車線内に留めることが可能となる。
本発明の実施の一形態による、車両の走行制御装置の全体構成図である。 本発明の実施の一形態による、自動運転制御時の緊急回避制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態による、緊急回避目標ヨーレートの特性の一例を示す説明図である。 本発明の実施の一形態による、緊急回避する車両の動きの説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は、車両の走行制御装置を示し、この走行制御装置1には、走行制御部10に、周辺環境認識装置11、走行パラメータ検出装置12、自車位置情報検出装置13、車車間通信装置14、道路交通情報通信装置15、スイッチ群16の各入力装置と、エンジン制御装置21、ブレーキ制御装置22、ステアリング制御装置23、表示装置24、スピーカ・ブザー25の各出力装置が接続されている。
周辺環境認識装置11は、車両の外部環境を撮影して画像情報を取得する車室内に設けた固体撮像素子等を備えたカメラ装置(ステレオカメラ、単眼カメラ、カラーカメラ等)と、車両の周辺に存在する立体物からの反射波を受信するレーダ装置(レーザレーダ、ミリ波レーダ等)、ソナー等(以上、図示せず)で構成されている。
周辺環境認識装置11は、カメラ装置で撮像した画像情報を基に、例えば、距離情報に対して周知のグルーピング処理を行い、グルーピング処理した距離情報を予め設定しておいた三次元的な道路形状データや立体物データ等と比較することにより、車線区画線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両(先行車、対向車、並走車、駐車車両)等の立体物(障害物)データ等を自車両からの相対的な位置(距離、角度)を、速度と共に抽出する。
また、周辺環境認識装置11は、レーダ装置で取得した反射波情報を基に、反射した立体物の存在する位置(距離、角度)を速度と共に検出する。このように、周辺環境認識装置11は走行環境情報取得手段として設けられている。
走行パラメータ検出装置12は、自車両の走行情報、具体的には、車速、前後加速度、横加速度、操舵トルク、ハンドル角、ヨーレート、アクセル開度、スロットル開度、及び走行する路面の路面勾配、路面摩擦係数推定値、ブレーキペダルスイッチのON−OFF、アクセルペダルスイッチのON−OFF、ターンシグナルスイッチのON−OFF、ハザードランプスイッチのON−OFF等を検出する。このように、走行パラメータ検出装置12は、走行情報検出手段として設けられている。
自車位置情報検出装置13は、例えば、公知のナビゲーションシステムであり、例えば、GPS[Global Positioning System:全地球測位システム]衛星から発信された電波を受信し、その電波情報や、加速度センサとジャイロ、タイヤの回転に伴う車速信号等による自立航法の情報に基づいて現在位置を検出し、フラッシュメモリや、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイ(Blu−ray;登録商標)ディスク、HDD(Hard disk drive)等に予め記憶しておいた地図データ上に自車位置を特定する。
この予め記憶される地図データとしては、道路データおよび施設データを有している。道路データは、リンクの位置情報、種別情報、ノードの位置情報、種別情報、カーブ曲率(カーブ半径)情報、および、ノードとリンクとの接続関係の情報、すなわち、交差点情報、道路の分岐、合流地点情報と分岐路における最大車速情報等を含んでいる。施設データは、施設毎のレコードを複数有しており、各レコードは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、施設種別(デパート、商店、レストラン、駐車場、公園、車両の故障時の修理拠点の別)情報を示すデータを有している。そして、地図位置上の自車位置を表示して、操作者により目的地が入力されると、出発地から目的地までの経路が所定に演算され、ディスプレイ、モニタ等の表示装置24に表示され、また、スピーカ・ブザー25により音声案内して誘導自在になっている。このように、自車位置情報検出装置13は、走行環境情報取得手段として設けられている。
車車間通信装置14は、例えば、無線LANなど100[m]程度の通信エリアを有する狭域無線通信装置で構成され、サーバなどを介さずに他の車両と直接通信を行い、情報の送受信を行うことが可能となっている。そして、他の車両との相互通信により、車両情報、走行情報、交通環境情報等を交換する。車両情報としては車種(本形態では、乗用車、トラック、二輪車等の種別)を示す固有情報がある。また、走行情報としては車速、位置情報、ブレーキランプの点灯情報、右左折時に発信される方向指示器の点滅情報、緊急停止時に点滅されるハザードランプの点滅情報がある。更に、交通環境情報としては、道路の渋滞情報、工事情報等の状況によって変化する情報が含まれている。このように、車車間通信装置14は、走行環境情報取得手段として設けられている。
道路交通情報通信装置15は、所謂、道路交通情報通信システム(VICS:Vehicle Information and Communication System:登録商標)で、FM多重放送や道路上の発信機から、渋滞や事故、工事、所要時間、駐車場の道路交通情報をリアルタイムに受信し、この受信した交通情報を、上述の予め記憶しておいた地図データ上に表示する装置となっている。このように、道路交通情報通信装置15は、走行環境情報取得手段として設けられている。
スイッチ群16は、ドライバの運転支援制御に係るスイッチ群で、例えば、速度を予め設定しておいた一定速で走行制御させるスイッチ、或いは、先行車との車間距離、車間時間を予め設定しておいた一定値に維持して追従制御させるためのスイッチ、走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御のスイッチ、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御のスイッチ、先行車(追い越し対象車両)の追い越し制御を実行させる追い越し制御実行許可スイッチ、これら全ての制御を協調して行わせる自動運転制御を実行させるためのスイッチ、これら各制御に必要な車速、車間距離、車間時間、制限速度等を設定するスイッチ、或いは、これら各制御を解除するスイッチ等から構成されている。
エンジン制御装置21は、例えば、吸入空気量、スロットル開度、エンジン水温、吸気温度、酸素濃度、クランク角、アクセル開度、その他の車両情報に基づき、車両のエンジン(図示せず)についての燃料噴射制御、点火時期制御、電子制御スロットル弁の制御等の主要な制御を行う公知の制御ユニットである。また、エンジン制御装置21は、駆動輪に所定のスリップが生じた場合、例えば、タイヤのスリップ率が予め設定した目標スリップ率になるように駆動力を低下させる(トルクダウンさせる)、周知のトラクションコントロールを実行するように構成されている。そして、エンジン制御装置21は、自動運転状態の際に、走行制御部10から、上述の各自動運転制御(障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等)に必要な加速度(要求加速度)が入力された場合には、該要求加速度に基づいて駆動トルク(自動運転要求トルク)を算出し、この自動運転要求トルクを目標トルクとするエンジン制御を行う。
ブレーキ制御装置22は、例えば、ブレーキスイッチ、4輪の車輪速、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、4輪のブレーキ装置(図示せず)をドライバのブレーキ操作とは独立して制御可能で、公知のABS制御や、各車輪の制駆動力差により車両にヨーモーメントを付加して車両の旋回運動を制御する車両挙動制御手段としての横すべり防止制御等の車両に付加するヨーモーメントを制御するヨーブレーキ制御を行う公知の制御ユニットである。
例えば、横すべり防止制御は、操舵角や車速に基づいて車両の目標ヨーレートを算出し、該目標ヨーレートと実際に生じているヨーレートとを比較して目標ヨーレートの絶対値の方が実ヨーレートの絶対値よりも所定値以上小さい場合は、車両はオーバーステア傾向にあると判断して車両の旋回外側車輪に制動力を付加する。逆に、目標ヨーレートの絶対値の方が実ヨーレートの絶対値よりも所定値以上大きい場合は、車両はアンダーステア傾向にあると判断して車両の旋回内側車輪に制動力を付加し、車両の横方向の挙動の安定化を図るようになっている。
また、ブレーキ制御装置22は、自動運転状態の際に、走行制御部10から、上述の各自動運転制御(障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等)に必要な減速度(要求減速度)が入力された場合には、該要求減速度に基づいて、各輪ブレーキのホイールシリンダの目標液圧を設定し、ブレーキ制御を行う。
ステアリング制御装置23は、例えば、車速、操舵トルク、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、車両の操舵系に設けた電動パワーステアリングモータ(図示せず)によるアシストトルクを制御する、公知の制御装置である。また、ステアリング制御装置23は、上述の走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御、これらを協調して実行する自動運転操舵制御が可能となっており、これらレーンキープ制御、車線逸脱防止制御、自動運転操舵制御に必要な操舵角、或いは、操舵トルクが、走行制御部10により算出されてステアリング制御装置23に入力され、入力された制御量に応じて電動パワーステアリングモータが駆動制御される。
表示装置24は、例えば、モニタ、ディスプレイ、アラームランプ等のドライバに対して視覚的な警告、報知を行う装置である。また、スピーカ・ブザー25は、ドライバに対して聴覚的な警告、報知を行う装置である。
そして、走行制御部10は、上述の各装置11〜16からの各入力信号に基づいて、障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等を協調させて行って自動運転制御等を実行する。走行制御部10は、自動運転状態において、例えば、車両のオーバーステア傾向を修正しようとして車両がカーブ外側に向けて旋回するようにブレーキ制御装置22の横すべり防止制御が作動した際に、走行車線のカーブ外側の車線区画線からの逸脱と対向車等の障害物との接触の少なくとも一方の危険状態が検出された場合は、ブレーキ制御装置22の横すべり防止制御のカーブ外側に向けて旋回する車両挙動制御を中止させ、ブレーキ制御装置22にカーブ内側に向けて旋回する、車両のスピン傾向も許容する緊急回避制御を実行させる。この緊急回避制御では、車両が減速する制動力を付加する。更に、緊急回避制御においては、カーブ内側が目標操舵角となる目標操舵トルクを算出し、ステアリング制御装置23に出力して転舵制御する。このように、走行制御部10は、危険状態判定手段、緊急回避実行手段として設けられている。
次に、走行制御部10で実行される、自動運転制御時の緊急回避制御プログラムを図2のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101では、自動運転状態か否か判定され、自動運転状態ではない場合は、プログラムを抜け、自動運転状態の場合には、S102に進む。
S102に進むと、ブレーキ制御装置22の横すべり防止制御が、例えば、車両のオーバーステア傾向を修正しようとして車両がカーブ外側に向けて旋回するように作動しているか否か判定され、作動していない場合は、プログラムを抜け、作動している場合は、S103に進む。
S103では、衝突余裕時間tttcが、例えば、以下の(1)式により算出される。
tttc=L/Vr・・・(1)
ここで、Lは、自車両の予想進行路(例えば、そのまま直線で進行した場合の進行路)上における、カーブ外側の車線区画線、又は、対向車等の障害物と自車両との相対距離である。また、Vrは、カーブ外側の車線区画線、又は、対向車等の障害物と自車両との相対速度である。
次いで、S104に進むと、衝突余裕時間tttcと予め実験、計算等により設定しておいた閾値tcとが比較される。
このS104の比較の結果、衝突余裕時間tttcが閾値tc以上(tttc≧tc)と判定された場合は、危険状態(カーブ外側の車線区画線からの逸脱や対向車等の障害物との接触の可能性)はないと判定されてプログラムを抜ける。
逆に、衝突余裕時間tttcが閾値tcより短い(tttc<tc)と判定された場合は、危険状態(カーブ外側の車線区画線からの逸脱や対向車等の障害物との接触の可能性)と判定されてS105に進む。
S105に進むと、車内においては、表示装置24とスピーカ・ブザー25によって、緊急回避走行を実行することをドライバに対して視覚的、聴覚的に警告、報知する。また、車外に対しては、ハザードランプ等の点滅、又はブレーキランプの点灯により、緊急回避走行を実行することを周囲に報知して注意を促す。
次いで、S106に進み、ブレーキ制御装置22の横すべり防止制御をOFFにする。
次に、S107に進んで、緊急回避時の緊急回避目標ヨーレートγtを、例えば、予め、実験、計算等により設定しておいた図3に示すような特性のマップを参照して設定する。尚、図3の例では、緊急回避目標ヨーレートγtを、車速V、カーブ半径ρに応じて設定するようにしているが、更に、路面摩擦係数μ、路面勾配等により補正して求めるようにしても良い。
次いで、S108に進み、各輪のブレーキ力(旋回外側前輪ブレーキ力Fbof、旋回外側後輪ブレーキ力Fbor、旋回内側前輪ブレーキ力Fbif、旋回内側後輪ブレーキ力Fbirを、例えば、以下の(2)、(3)、(4)、(5)式により、算出し、ブレーキ制御装置22に出力する。
Fbof=Cbf・(1/2)・Fbb・・・(2)
Fbor=(1−Cbf)・(1/2)・Fbb・・・(3)
Fbif=Cbf・(1/2)・Fbb+Cbmf・Fbm・・・(4)
Fbir=(1−Cbf)・(1/2)・Fbb+(1−Cbmf)・Fbm・・・(5)
ここで、Fbbは、予め実験、計算等により設定しておいた車両を減速させるためのブレーキ力であり、Cbfは、ブレーキ力の前輪側配分比である。
また、Fbmは、車両にヨーモーメントを発生させるためのブレーキ力であり、例えば、以下の(6)式により算出される。
Fbm=Kb・|γt−γ|・・・(6)
ここで、γはヨーレートセンサ等で検出した実際のヨーレートであり、Kbはブレーキ力への換算ゲイン(所定値)である。また、Cbmfは、ヨーモーメントを発生させるブレーキ力の、予め実験、計算等により設定しておいた前輪側配分比である。
すなわち、このS108では、(2)〜(5)式からも明らかなように、本実施の形態によれば、自車両は、旋回内側の車輪には、ブレーキ力Fbmが付加されて車両のスピン傾向も許容する旋回内側への旋回力が増加され、ブレーキ力Fbbが付加されて減速されるようになっている。
次いで、S109に進み、目標操舵トルクTtが、例えば、以下の(7)式により、算出され、ステアリング制御装置23に出力される。
Tt=Kstr・|γt−γ|・・・(7)
ここで、Kstrは予め実験、計算等により設定しておいたゲインである。
すなわち、ステアリングホイールの行っているカウンターステア制御等を抑制させて、ブレーキ制御によるスピン傾向の制御を促進させるように転舵させるのである。
次に、S110に進み、自車速Vが、略停車したとみなせるかの予め設定しておいた閾値VCLと比較され、自車速Vが、閾値VCLよりも低く(V<VCL)、略停車して車線内に留まっているとみなせる場合は、S111に進み、緊急回避制御を終了してプログラムを抜ける。また、V≧VCLの場合は、S107からの処理を繰り返す。
以上の自動運転制御時の緊急回避制御の一例を図4で説明する。
まず、カーブを旋回する際に、車両がオーバーステア傾向(図4中、P1の状態)となると、横すべり防止制御により、車両にはカーブ外側に向けて旋回するようにヨーモーメントが付加される(図4中、P2の状態)。この際、操舵状態(例えば、カウンターステア状態の場合等)や路面摩擦係数μ、車速Vによっては、図4中、P2‘の状態に示すように、車両が前方を向いたまま走行車線のカーブ外側の車線区画線からの逸脱や対向車等の障害物との接触を生じてしまう可能性がある。従って、このような条件の際には、図4中、P3の状態に示すように、横すべり防止制御のカーブ外側に向けて旋回する車両挙動制御を中止させ、ブカーブ内側に向けて旋回する、車両のスピン傾向も許容する緊急回避制御を実行させ、図4中のP4に示すように、車両を車線内に留める緊急回避制御を行うのである。
このように本発明の実施の形態によれば、自動運転状態において、例えば、車両のオーバーステア傾向を修正しようとして車両がカーブ外側に向けて旋回するようにブレーキ制御装置22の横すべり防止制御が作動した際に、走行車線のカーブ外側の車線区画線からの逸脱と対向車等の障害物との接触の少なくとも一方の危険状態が検出された場合は、ブレーキ制御装置22の横すべり防止制御のカーブ外側に向けて旋回する車両挙動制御を中止させ、ブレーキ制御装置22にカーブ内側に向けて旋回する、車両のスピン傾向も許容する緊急回避制御を実行させる。この緊急回避制御では、車両が減速する制動力を付加し、更に、カーブ内側が目標操舵角となる目標操舵トルクを算出し、ステアリング制御装置23に出力して転舵制御する。このため、車両の運転状態や車両挙動制御の作動状況を考慮して、車両が前方を向いたままカーブ外側へ車線逸脱することや障害物と接触することが適切に防止され、車両を車線内に留めることが可能となる。
尚、本実施の形態では、敢えて車両をスピン傾向とするために、前述の(2)〜(5)式によるブレーキ力を各輪に付加するようになっているが、このスピン傾向をより促進するため、後輪のスリップ率を上げるために所定のブレーキ力を後輪に付加し、後輪をロックさせるような制御を行っても良い。
1 走行制御装置
10 走行制御部(危険状態判定手段、緊急回避実行手段)
11 周辺環境認識装置(走行環境情報取得手段)
12 走行パラメータ検出装置(走行情報検出手段)
13 自車位置情報検出装置(走行環境情報取得手段)
14 車車間通信装置(走行環境情報取得手段)
15 道路交通情報通信装置(走行環境情報取得手段)
16 スイッチ群
21 エンジン制御装置
22 ブレーキ制御装置(車両挙動制御手段)
23 ステアリング制御装置
24 表示装置
25 スピーカ・ブザー

Claims (3)

  1. 自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段と、上記走行環境情報と上記自車両の走行情報に基づいて自動運転制御を実行する車両の走行制御装置において、
    各車輪の制駆動力差により車両にヨーモーメントを付加して車両の旋回運動を制御する車両挙動制御手段と、
    走行車線のカーブ外側の車線区画線からの逸脱と障害物との接触の少なくとも一方の危険状態を検出する危険状態判定手段と、
    車両が上記カーブ外側に向けて旋回するように上記車両挙動制御手段が作動した際、上記車両危険状態判定手段で上記危険状態の発生が検出された場合は、上記車両挙動制御手段の上記カーブ外側に向けて旋回する車両挙動制御を中止させ、上記車両挙動制御手段にカーブ内側に向けて旋回する緊急回避制御を実行させる緊急回避実行手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 上記緊急回避実行手段は、上記緊急回避制御の際に、車両が減速する制動力を付加することを特徴とする請求項1記載の車両の走行制御装置。
  3. 上記緊急回避実行手段は、上記緊急回避制御の際に、目標操舵角を上記カーブ内側に設定して該目標操舵角となるように操舵手段を転舵制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の走行制御装置。
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