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JP2017147788A - 発電装置 - Google Patents

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JP2017147788A
JP2017147788A JP2016026070A JP2016026070A JP2017147788A JP 2017147788 A JP2017147788 A JP 2017147788A JP 2016026070 A JP2016026070 A JP 2016026070A JP 2016026070 A JP2016026070 A JP 2016026070A JP 2017147788 A JP2017147788 A JP 2017147788A
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直樹 西長
Naoki Nishinaga
直樹 西長
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Abstract

【課題】振動を抑制するための機構を追加で設けることなく、内燃機関の動作に伴う振動を抑制することのできる発電装置を提供する。【解決手段】発電装置10は、内燃機関20の駆動力を交流電力に変換するモータジェネレータ60と、モータジェネレータ60からの交流電力を電力変換して外部に出力する電力変換部200と、電力変換部200の動作を制御する制御部300と、を備える。制御部300は、電力変換部200から外部に出力される電流の大きさである出力電流値が、内燃機関20のクランク角に基づいて変化するように、電力変換部200の動作を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の駆動力により発電を行う発電装置に関する。
内燃機関の駆動力により発電を行う発電装置は、幅広い分野で用いられている。このような発電装置は、内燃機関の駆動力によってモータジェネレータを回転させ、モータジェネレータで生じた電力を電力変換して外部へと出力するものである。
下記特許文献1に記載の発電装置(エンジン発電機)は、モータジェネレータから出力された交流電力をサイリスタブリッジ回路によって一旦整流した後、インバータによって所定周波数の交流電力に変換してから外部へと出力する構成となっている。当該発電装置では、サイリスタブリッジ回路からインバータへ供給される電力の電圧を適宜調整することにより、インバータから外部へと出力される電力の電圧変動を抑制している。
特許第2540305号公報
ところで、上記のような発電装置は、屋外で用いられる可搬型の発電装置として構成することもできるのであるが、建物に電力を供給するための据え置き型の発電装置として構成することもできる。例えば、内燃機関で生じた熱を給湯等に用いながら、発電された電力を電力系統に逆潮流させて売電するような、所謂コジェネシステムの一部として構成することもできる。
発電装置の内燃機関としては、構造が比較的簡単な単気筒エンジンが用いられることが多いのであるが、単気筒エンジンは大きな振動を生じやすい。一方、発電装置を上記のように据え置き型として用いる場合には、内燃機関の動作に伴う振動は可能な限り抑制することが望ましい。このため、何らかの方法で内燃機関の振動を抑制する必要がある。しかしながら、振動の防止を目的として複数気筒のエンジンを用いたり、カウンターウェイト等の振動防止機構を追加で設けたりすることは、コストの観点からは好ましくない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動を抑制するための機構を追加で設けることなく、内燃機関の動作に伴う振動を抑制することのできる発電装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る発電装置は、内燃機関の駆動力により発電を行う発電装置(10)であって、内燃機関の駆動力を交流電力に変換する発電部(60)と、発電部からの交流電力を電力変換して外部に出力する変換部(200)と、変換部の動作を制御する制御部(300)と、を備える。制御部は、変換部から外部に出力される電流の大きさである出力電流値が、内燃機関のクランク角に基づいて変化するように、変換部の動作を制御する。
内燃機関におけるクランク軸の回転速度、すなわちクランク角の変化速度は、爆発、排気、吸気、圧縮の行程に伴って変化する。例えば、排気行程から吸気行程に移行する際には、クランク角の変化速度は最も大きくなっている。一方、圧縮行程が終わって点火が行われる際には、クランク角の変化速度は最も小さくなっている。内燃機関の動作に伴う振動は、上記のような変化速度の変動に起因するところが大きい。
上記のような構成の発電装置では、変換部から外部に出力される電流の大きさである出力電流値が、内燃機関のクランク角に基づいて変化するように調整される。例えば、クランク角の変化速度が大きくなるタイミングで出力電流値を増加させると、発電部を動作させる内燃機関への負荷が大きくなる。その結果、上記変化速度の増加が抑制される。また、クランク角の変化速度が小さくなるタイミングで出力電流値を減少させると、発電部を動作させる内燃機関への負荷が小さくなる。その結果、上記変化速度の低下が抑制される。
このように、本発明に係る発電装置では、クランク角に基づいて出力電流値を変化させ、これにより内燃機関の動作負荷を変化させることで、クランク角の変化速度を概ね一定に近づけることができる。その結果、内燃機関の動作に伴う振動を抑制することができる。
尚、「クランク角に基づいて変化させる」とは、クランク角そのものの測定値やその変化速度等に基づいて出力電流値を変化させること、のみを意味するのではない。クランク角に連動して変化する他の指標(例えば、発電部から出力される電圧の大きさ等)に基づいて出力電流値を変化させることも、ここでいう「クランク角に基づいて変化させる」に含まれる。
本発明によれば、振動を抑制するための機構を追加で設けることなく、内燃機関の動作に伴う振動を抑制することのできる発電装置が提供される。
本発明の実施形態に係る発電装置の全体構成を模式的に示す図である。 DCリンク部の電圧が、内燃機関の動作に伴って変化することを説明するための図である。 出力電流値の補正について説明するための図である。 クランク角の変化速度についての変動量と、補正値との関係を示す図である。 制御部で実施される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る発電装置10の構成について、図1を参照しながら説明する。発電装置10は、内燃機関20の駆動力によってモータジェネレータ60を動作させ、モータジェネレータ60で生じた電力を外部に出力する装置である。また、発電装置10は、内燃機関20において生じた熱を回収し、給湯のために利用することもできる。すなわち、発電装置10は、建物に据え置いて使用されるコジェネシステムとして構成されている。
発電装置10は、内燃機関20と、モータジェネレータ60と、コジェネ制御装置100と、電力制御装置400と、を備えている。
内燃機関20は、単気筒の4サイクルレシプロエンジンである。内燃機関20は、燃焼室21と、ピストン22と、プラグ23と、クランク軸24とを有している。プラグ23は、内部に設けられたイグナイタ(不図示)で昇圧された電力により放電を行い、燃焼室21において燃料への点火を行うための装置である。燃焼室21に供給された燃料が、プラグ23によって点火されて燃焼し、吸気、圧縮、爆発、排気の各行程が繰り返される。これに伴い、ピストン22の往復運動がクランク軸24の回転運動に変換され、後述のモータジェネレータ60が駆動される。
内燃機関20にはクランク角センサ25が設けられている。クランク角センサ25は、クランク軸24の位相、すなわちクランク角を検知するためのセンサである。クランク角センサ25により検知されたクランク角は、電気信号によりコジェネ制御装置100へと伝達される。コジェネ制御装置100は、当該電気信号に基づいて現時点におけるクランク角を把握することができる。また、現時点におおける内燃機関20の状態、すなわち、吸気、圧縮、爆発、排気のうちいずれの行程が行われているのかについても把握することができる。
モータジェネレータ60は、クランク軸24の回転運動を交流電力に変換する回転電機である。モータジェネレータ60の駆動軸(出力軸)は、クランク軸24に接続されている。内燃機関20が動作しているときには、クランク軸24の回転に伴ってモータジェネレータ60の駆動軸が回転し、交流電力が生じる。当該交流電力は、電力線61を介して電力制御装置400の第1インバータ211へと入力される。第1インバータ211を含む電力制御装置400の動作については後に説明する。
内燃機関20には、吸気配管30と排気配管40とが接続されている。吸気配管30は、燃料である天然ガスと空気との混合気体を、燃焼室21に供給するための配管である。排気配管40は、燃焼により生じた排ガスを、燃焼室21から外部に排出するための配管である。
吸気配管30の内部では、外部から導入された空気が燃焼室21に向かって流れる。吸気配管30の途中には、噴射弁31と、スロットル弁32とが設けられている。噴射弁31は、燃料供給配管33から供給される燃料、具体的には天然ガスを、吸気配管30の内部に噴射するための電磁開閉弁である。噴射弁31の動作はコジェネ制御装置100によって制御される。スロットル弁32は、燃焼室21に対する混合気体の供給量を調整するための弁である。スロットル弁32の開度はコジェネ制御装置100によって制御される。噴射弁31の動作、及びスロットル弁32の開度によって、燃焼室21に供給される燃料の量が調整される。
排気配管40の途中には、排気熱回収器41が設けられている。排気熱回収器41は、排気配管40を通る高温の排ガスから熱を回収するための熱交換器である。排気熱回収器41には、不図示の熱回収配管が接続されている。排気熱回収器41では、熱回収配管を通る水と、排気配管40を通る排ガスとの間で熱交換が行われる。これにより、排ガスの熱が水へと伝達される。
内燃機関20には更に、冷媒配管51、52が接続されている。冷媒配管51、52は、燃焼熱回収器50と内燃機関20との間で冷媒を循環させるための配管である。内燃機関20の燃焼室21で生じた熱は、冷媒配管51、52を通る冷媒によって燃焼熱回収器50へと運ばれる。燃焼熱回収器50には、不図示の熱回収配管が接続されている。燃焼熱回収器50では、熱回収配管を通る水と、冷媒配管51、52を通る冷媒との間で熱交換が行われる。このように、燃焼室21で生じた熱が冷媒を介して水へと伝達される。
熱回収配管を通る水は、上記のように排気熱回収器41での熱交換によって加熱され、燃焼熱回収器50での熱交換によっても加熱されて湯となる。その後、不図示の貯湯タンクに貯えられて、建物への給湯のために利用される。
電力制御装置400の構成について説明する。電力制御装置400は、電力変換部200と、制御部300とを有している。これらは一つの筐体内に収められているのであるが、それぞれが互いに別体の装置として構成されていてもよい。
電力変換部200は、モータジェネレータ60で生じた交流電力を、電力変換した後に外部の電力系統PSへと出力する部分である。発電された電力を電力系統PSへと逆潮流させ、所謂売電を行うことにより、電力会社に支払う電気料金を抑制することが可能となっている。
また、電力変換部200は、内燃機関20の始動時において、電力系統PSから供給された電力を電力変換してモータジェネレータ60へと供給し、モータジェネレータ60を駆動させることも可能となっている。モータジェネレータ60がこのように駆動されると、クランク軸24が回転して内燃機関20が始動される。
電力変換部200は、第1インバータ211と、第2インバータ212と、系統リレー213とを有している。図1に示されるように、第1インバータ211と電力系統PSとの間は電力線210で接続されている。第2インバータ212と系統リレー213とは、それぞれ電力線210の途中に設けられている。
第1インバータ211は、スイッチング素子とダイオードと(いずれも不図示)をそれぞれ複数備えた電力変換器である。第1インバータ211は、モータジェネレータ60で生じた交流電力をダイオードによって整流し、直流電力に変換するものである。当該直流電力は、電力線210を介して第2インバータ212へと入力される。電力線210のうち、第1インバータ211と第2インバータ212との間の部分のことを、以下では「DCリンク部」と称することがある。
第2インバータ212は、複数のスイッチング素子(不図示)を備えた電力変換器である。第2インバータ212は、DCリンク部から供給される直流電力を、交流電力に変換するものである。当該交流電力は、電力線210を介して系統リレー213へと入力される。第2インバータ212におけるスイッチングは、制御部300によって制御される。
系統リレー213は、制御部300からの制御信号によって開閉動作を行うリレーである。系統リレー213が閉状態となっているときには、第2インバータ212からの交流電力が電力系統PSへと出力される。系統リレー213が開状態となっているときには、第2インバータ212と電力系統PSとの間における電力経路が遮断される。
電力線210のうち、第1インバータ211と第2インバータ212との間となる位置には、電流計214及び電圧計215が設けられている。また、電力線210のうち、系統リレー213と電力系統PSとの間となる位置には、電流計216及び電圧計217が設けられている。電流計214、電圧計215、電流計216、及び電圧計217で測定されたそれぞれの値(各部の電流、電圧)は、制御部300へと入力される。
電力線210には、第2インバータ212と系統リレー213とをバイパスするバイパス線220が設けられている。バイパス線220の途中には、整流装置221が設けられている。整流装置221は、電力系統PS側から供給される交流電力を直流電力に変換してDCリンク部に供給する機能と、バイパス線220の遮断を行うリレーとしての機能と、を備えた装置である。発電装置10の通常の動作時(つまり始動時以外)においては、整流装置221によってバイパス線220は遮断されている。
発電装置10の始動時には、電力系統PSから供給される電力によってモータジェネレータ60が駆動される。その際、大きな突入電流が供給されてしまうと、系統リレー213の溶着等が生じてしまう恐れがある。バイパス線220及び整流装置221は、このような突入電流による影響を防止するために設けられている。
発電装置10の始動時における電力変換部200等の動作について説明する。コジェネ制御装置100から始動を指示する制御信号が発せられると、発電装置10の始動が行われる。発電装置10の始動時には、系統リレー213が開状態から閉状態とされるのに先立ち、バイパス線220を経由したDCリンク部への電力供給が行われる。つまり、電力系統PSからの交流電力が、整流装置221によって直流電力に変換された後にDCリンク部へと供給される。かかる電力供給は、DCリンク部の電圧を次第に上昇させるように行われる。
DCリンク部の電圧、すなわち電圧計215によって計測される電圧は、次第に上昇して行く。当該電圧が電力系統PSの電圧程度まで上昇すると、系統リレー213が閉状態に切り換えられる。それと共に、第2インバータ212による電力変換が開始される。つまり、電力系統PSからの交流電力が、第2インバータ212によって直流電力に変換されてDCリンク部へと供給される。これとほぼ同時に、バイパス線220を介したDCリンク部への電力供給は停止される。
その後、DCリンク部の電圧がさらに上昇すると、第1インバータ211による電力変換が開始される。つまり、DCリンク部の直流電力が、第1インバータ211によって交流電力に変換されて、モータジェネレータ60へと供給される。第1インバータ211によるこのような電力変換は、制御部300が行う制御によって、スイッチング素子を所定のデューティで動作させることにより行われる。
電力供給を受けたモータジェネレータ60の駆動力によってクランク軸24が回転し、内燃機関20の始動が行われる。コジェネ制御装置100が適切なタイミングでプラグ23を動作させることにより、吸気、圧縮、爆発、排気の各行程が繰り返され始める。
クランク軸24の回転数が十分に増加し、所謂「完爆」の状態になると、第1インバータ211からモータジェネレータ60への電力供給が停止される。その後は、内燃機関20の駆動力によってモータジェネレータ60が駆動される。既に述べたように、モータジェネレータ60で生じた電力を第2インバータ212によって電力変換し、電力系統PSへと逆潮流させる。
制御部300の構成について説明する。制御部300は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイコン310として構成された部分である。制御部300は、機能的な制御ブロックとして、電流決定部311と、タイミング決定部312とを有している。電流決定部311は、発電装置10から電力系統PSへと逆潮流させる電流の大きさ(以下、その値を「出力電流値」とも称する)を決定し、これに合わせて第2インバータ212の動作を制御する部分である。タイミング決定部312は、出力電流値を変更するタイミングを、クランク角センサ25等からの信号に基づいて決定する部分である。電流決定部311及びタイミング決定部312のそれぞれの機能については後述する。
図2に示されるのは、発電装置10の通常動作中におけるDCリンク部の電圧、すなわち電圧計215によって計測される電圧の時間変化を示すグラフである。DCリンク部の電圧は直流電圧であるから、概ね一定の値V0となっているのであるが、実際には値V0の近傍で小さな脈動が生じている。図2では、このような脈動電圧の1周期分が拡大して描かれている。尚、図2に示されるのは、出力電流値を一定とした場合における電圧の時間変化である。後に述べるように、本実施形態では出力電流値が所定周期で変更されるので、実際の電圧の波形は、図2に示されるものとは異なったものとなる。
図2の横軸に示される期間のうち、時刻t0から時刻t1までの期間は、内燃機関20において爆発行程が行われる期間である。このとき、ピストン22は上死点から下死点に向けて加速し始めるので、クランク軸24の回転速度(すなわち、クランク角の変化速度)は次第に増加して行く。それに伴い、モータジェネレータ60で生じる電力も増加して行くことの影響により、DCリンク部の電圧が上昇して行く。
時刻t1から時刻t2までの期間は、内燃機関20において排気行程が行われる期間である。当該期間において、クランク角の変化速度は最大値に達する。このため、モータジェネレータ60で生じる電力が大きくなり、DCリンク部の電圧も最大となる。
時刻t2から時刻t3までの期間は、内燃機関20において吸気行程が行われる期間である。当該期間においては、クランク角の変化速度は次第に減少して行く。それに伴い、DCリンク部の電圧も減少して行く。
時刻t3から時刻t4までの期間は、内燃機関20において圧縮行程が行われる期間である。当該期間においては、燃焼室21内の圧力に抗してピストンが上昇するので、クランク角の変化速度は更に減少して行く。それに伴い、DCリンク部の電圧も減少して行く。時刻t4以降の期間においては、時刻t0から時刻t4までの期間における変化と同様の変化が繰り返される。
このように、内燃機関20において吸気、圧縮、爆発、排気の各行程が繰り返される毎に、DCリンク部の電圧及びクランク角の変化速度が共に脈動する。図2はDCリンク部の電圧の変動を示すものであるが、クランク角の変化速度の変動も、図2に示されるものと同様のグラフとなる。
クランク角の変化速度の変動は、内燃機関20の動作中における振動の原因となる。換言すれば、クランク角の変化速度を概ね一定に近づけることができれば、内燃機関20の動作中における振動を抑制することができる。本実施形態に係る発電装置10では、出力電流値を適宜調整することによりクランク角の変化速度を一定に近づけて、上記振動を抑制することが可能となっている。
上記のような処理の具体的な内容について、図3を参照しながら説明する。図3(A)に示されるのは、図2に示されたものと同様のDCリンク部の電圧の変化である。図3(B)に示されるのは、出力電流値について設定される補正値の変化である。制御部300は、所定の電流基準値に補正値を加えたものに出力電流値が一致するように、第2インバータ212のスイッチング動作を制御する。尚、図3(B)に示される点線DL1は、図3(A)に示される電圧変化の波形を示すものである。
図3(C)に示されるのは、補正値を図3(B)のように変化させた場合における出力電流値の変化である。図3(C)に示される点線DL2は、補正値の値を常に0とした場合における出力電流値の変化である。
出力電流値を一定の値I0にしようとしても、DCリンク部の電圧が図3(A)のように変化することの影響により、出力電流値の変化は点線DL2のように脈動する波形となる。点線DL2に示されるように変化する電流値、すなわち、補正値を常に0とした場合における出力電流値が、上記の電流基準値に該当する。
図3(D)に示されるのは、電力系統PSの交流電力における電圧(系統電圧)の変化である。当該電圧は、50Hzの周期でサイン波状に変化する。図3においては、図3(D)の電圧波形の一周期が経過する毎の時刻として、時刻t0、t10、t20、t30が示されている。
図3(B)に示されるように、補正値は、系統電圧の変動周期が経過する毎に段階的に切り換えられる。時刻t0から時刻t10までの期間における補正値は、同期間において予想されるDCリンク部の電圧の平均値、に比例した値となるように設定される。他の期間における補正値についても同様である。
既に述べたように、DCリンク部における電圧の変動は、クランク角の変化速度が変動することにより生じるものである。このため、補正値は、クランク角の変化速度の変動量に基づいて設定されることとしてもよい。
図4に示されるのは、上記のようにクランク角の変化速度の変動量に基づいて補正値が設定されるとした場合における、変動量と補正値との関係を示すグラフである。横軸に示される「変動量」とは、実際に測定されたクランク角の変化速度の平均値(系統電圧波形一周期の期間における平均値)から、所定の速度基準値(固定値)を差し引くことにより得られる値のことである。図4の例では、変動量に比例するように補正値が設定される。尚、DCリンク部における電圧についての「変動量」を上記と同様に定義し、これを図4の横軸とするような態様であってもよい。
以上のような方法により、系統電圧波形の一周期が経過する毎に補正値が更新されて行く。このため、図3(B)に示されるように、補正値は階段状に変化して行く。
以下では、時刻t0から時刻t10までの期間のことを「第1制御期間」と称し、時刻t10から時刻t20までの期間のことを「第2制御期間」と称することがある。同様に、時刻t20から時刻t30までの期間のことを「第3制御期間」と称し、時刻t40から一周期が経過するまでの期間のことを「第4制御期間」と称することがある。また、以上の各期間のことを総じて「制御期間」の語を用いることがある。
図3(A)に示される例では、時刻t10から時刻t20までの第2制御期間は、クランク角の変化速度が最も大きくなると予測される期間である。当該期間においては、DCリンク部の電圧の平均値が大きくなるので、補正値も大きな値に設定される。その結果、図3(C)に示されるように、電流基準値からの出力電流値の増加量(つまり補正値)も大きくなっている。
出力電流値がこのように大きくなっているときには、モータジェネレータ60を駆動させるために必要な力も大きくなる。つまり、内燃機関20にかかる負荷が大きくなる。その結果、クランク軸24の回転は抑制され、クランク角の変化速度も抑制される。
図3(A)に示される例では、時刻t30から始まる第4制御期間は、クランク角の変化速度が最も小さくなると予測される期間である。当該期間においては、DCリンク部の電圧の平均値が小さくなるので、補正値も小さな値に設定される。その結果、図3(C)に示されるように、電流基準値からの出力電流値の増加量(つまり補正値)も小さくなっている。
出力電流値が小さくなっているときには、モータジェネレータ60を駆動させるために必要な力も小さくなる。つまり、内燃機関20にかかる負荷が小さくなる。その結果、クランク軸24は回転しやすい状態となり、クランク角の変化速度が増加する。
以上のように、クランク角の変化速度が大きくなると予測される制御期間には、補正値を増加させることにより内燃機関20にかかる負荷を大きくするので、上記変化速度の増加が抑制される。一方、クランク角の変化速度が小さくなると予測される制御期間には、補正値を低下させることにより内燃機関20にかかる負荷を小さくするので、上記変化速度の低下が抑制される。このような制御が行われる結果、クランク角の変化速度が概ね一定に近づけられるので、内燃機関20の動作中における振動が抑制される。
尚、補正値が切り換えられるタイミング(時刻t10、t20等)は、系統電力の電圧の一周期が経過して、電圧値が0となったタイミングとなるように予め設定されている。すなわち、系統電力の電圧変動と同期するように補正値の切り換えが行われる。
内燃機関20は、概ね一定の回転数で動作する。このため、図3(A)に示されるようなDCリンク部における電圧の変化は、概ね正確に予測することができる。例えば、時刻t10からの第2制御期間におけるDCリンク部の電圧の変化は、時刻t10よりも前の時点で予め予測することができる。当該予測は、クランク角センサ25で検知されるクランク角(位相)に基づいて行うことができる。
本実施形態では、第2制御期間における補正値は、当該期間におけるDCリンク部の電圧の平均値を予め予測することにより、その前の第1制御期間において決定されたものとなっている。同様に、第3制御期間における補正値は第2制御期間において予め決定され、第4制御期間における補正値は第3制御期間において予め決定されたものとなっている。第1制御期間における補正値も、その前における制御期間において予め決定されたものとなっている。
制御部300によって実行される具体的な処理の流れについて、図5を参照しながら説明する。図5に示される一連の処理は、所定の周期が経過する毎に繰り返し実行されている。
最初のステップS01では、現時点におけるクランク角の取得が行われる。クランク角は、クランク角センサ25によって計測された後、コジェネ制御装置100を介して制御部300へと伝達される。
ステップS01に続くステップS02では、次の制御期間におけるDCリンク部の電圧の平均値、が予測される。例えば、現在が第1制御期間であるとすると、ここでは第2制御期間における電圧の平均値が予測される。既に述べたように、かかる予測はクランク角センサ25で検知されるクランク角(位相)に基づいて行われる。
尚、ステップS02では、次の制御期間におけるDCリンク部の電圧の平均値が算出されることに替えて、次の制御期間におけるクランク角の回転速度の平均値、が予測されることとしてもよい。
ステップS02に続くステップS03では、補正値の算出が行われる。既に述べたように、ステップS02において予測された電圧の平均値が大きくなるほど、補正値は大きな値として算出される。ここで算出される補正値は、次の制御期間において電流基準値に加算されるものである。補正値の算出は、電流決定部311により行われる。
ステップS04では、制御期間が切り替わったか否かが判定される。つまり、時間が経過して次の制御期間に移行したか否かが判定される。制御期間が切り替わっていなければ、ステップS04の処理が繰り返される。制御期間が切り替わっていれば、ステップS05に移行する。ステップS04の処理、すなわち、ステップS05に移行して出力電流値の補正を行うタイミングの決定は、タイミング決定部312によって行われる。
ステップS05では、ステップS03で算出された補正値を用いることにより、出力電流値の補正が行われる。具体的には、出力電流値が、ステップS03で算出された補正値を電流基準値に加算した値となるように、第2インバータ212のスイッチング動作が制御されるようになる。その結果、出力電流値は、図3(C)における時刻t10等のように、階段状に変化する。その後は、制御期間が再び切り換わるまでの間、同じ補正値を用いて出力電流値の設定が行われる。
以上に説明したように、本実施形態に係る発電装置10は、内燃機関20の駆動力を交流電力に変換するモータジェネレータ60と、モータジェネレータ60からの交流電力を電力変換して外部に出力する電力変換部200と、電力変換部200の動作を制御する制御部300と、を備えている。制御部300は、電力変換部200から外部(電力系統PS)に出力される電流の大きさである出力電流値が、内燃機関20のクランク角に基づいて変化するように、電力変換部200の動作を制御する。具体的には、制御部300は、クランク角の変化速度が大きくなるような制御期間には、出力電流値が大きくなるように電力変換部200の動作を制御する。
出力電流値によって内燃機関20にかかる負荷を調整し、これによりクランク角の変化速度が変動してしまうことを抑制することができる。クランク角の変化速度が概ね一定に近づくので、内燃機関20の動作に伴う振動が抑制される。このように、発電装置10では、振動を抑制するための機構を追加で設けることなく、内燃機関20の動作に伴う振動を抑制することが可能となっている。
制御部300は、出力電流値が、所定の電流基準値(図2の点線DL2)に補正値を加算した値となるように、電力変換部200の動作を制御する。また、補正値は、所定の速度基準値に対するクランク角の変化速度の変動量(つまり、図4の横軸)、に比例する値となるよう設定される。
尚、補正値は必ずしも上記変動量に比例した値として設定される必要はない。補正値と変動量との関係は、振動を抑制する効果が最も大きくなるような関係となるように、実験等に基づいて適宜調整されることとしてもよい。
制御部300は、現時点よりも後の制御期間におけるDCリンク部の平均電圧を予測し、当該予測に基づいて、制御期間において電流基準値に加算されるべき補正値を決定する。尚、DCリンク部の平均電圧を予測することに替えて、クランク角の変化速度を予測し、当該予測に基づいて補正値を決定することとしてもよい。平均電圧等の予測に基づいて補正値が予め決定されるので、振動の抑制を精度よく行うことが可能となる。
本実施形態において、制御部300は、出力電流値が、クランク角センサ25からの信号に基づいて変化するように、電力変換部200の動作を制御する。具体的には、クランク角センサ25によって検知されるクランク角に基づいて、次の制御期間におけるDCリンク部の平均電圧を予測し、これに基づいて、次の制御期間のための補正値を変化させる。
DCリンク部の平均電圧の平均値、又はクランク角の変化速度の平均値は、クランク角センサ25からの信号以外に基づいて予測することとしてもよい。例えば、プラグ23による点火タイミングを示す信号に基づいて予測することとしてもよい。当該信号は、コジェネ制御装置100から制御部300へと伝達されるものである。このような態様であっても、クランク軸24の回転速度の変動に応じて出力電流値を変化させ、内燃機関20における振動を抑制することができる。
その他の例として、モータジェネレータ60から出力される交流電力の電圧波形に基づいて、DCリンク部の平均電圧等の予測、及び補正値の決定を行うことしてもよい。また、第1インバータ211から出力される直流電力の電圧波形(図2に示されるような電圧脈動の波形)に基づいて、DCリンク部の平均電圧等の予測、及び補正値の決定を行うこととしてもよい。
本実施形態では、補正値が変更される周期を、図3(D)に示される系統電力の周期と一致させている。このような態様に替えて、系統電力の周期とは異なる周期で、補正値が変更されることとしてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:発電装置
20:内燃機関
25:クランク角センサ
60:モータジェネレータ
200:電力変換部
211:第1インバータ
212:第2インバータ
300:制御部

Claims (8)

  1. 内燃機関(20)の駆動力により発電を行う発電装置(10)であって、
    前記内燃機関の駆動力を交流電力に変換する発電部(60)と、
    前記発電部からの交流電力を電力変換して外部に出力する変換部(200)と、
    前記変換部の動作を制御する制御部(300)と、を備え、
    前記制御部は、
    前記変換部から外部に出力される電流の大きさである出力電流値が、前記内燃機関のクランク角に基づいて変化するように、前記変換部の動作を制御する発電装置。
  2. 前記制御部は、前記クランク角の変化速度が大きくなる期間には、前記出力電流値が大きくなるように前記変換部の動作を制御する、請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記制御部は、前記出力電流値が、所定の電流基準値に補正値を加算した値となるように、前記変換部の動作を制御するものであって、
    前記補正値は、所定の速度基準値に対する前記変化速度の変動量、に比例する値となるよう設定される、請求項2に記載の発電装置。
  4. 前記制御部は、現時点よりも後の制御期間における前記変化速度を予測し、当該予測に基づいて、前記制御期間において前記電流基準値に加算されるべき前記補正値を決定する、請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記制御部は、前記出力電流値が、クランク角センサからの信号に基づいて変化するよう、前記変換部の動作を制御する、請求項1に記載の発電装置。
  6. 前記制御部は、前記出力電流値が、前記内燃機関の点火タイミングを示す信号に基づいて変化するよう、前記変換部の動作を制御する、請求項1に記載の発電装置。
  7. 前記制御部は、前記出力電流値が、前記発電部から出力される交流電力の電圧波形に基づいて変化するよう、前記変換部の動作を制御する、請求項1に記載の発電装置。
  8. 前記変換部は、
    前記発電部からの交流電力を直流電力に変換する第1変換部(211)と、
    前記第1変換部からの直流電力を交流電力に変換する第2変換部(212)と、を有し、
    前記制御部は、前記出力電流値が、前記第1変換部から出力される直流電力の電圧波形に基づいて変化するよう、前記変換部の動作を制御する、請求項1に記載の発電装置。
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