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JP2017146520A - プロジェクターおよび画像変位補償方法 - Google Patents

プロジェクターおよび画像変位補償方法 Download PDF

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JP2017146520A
JP2017146520A JP2016029618A JP2016029618A JP2017146520A JP 2017146520 A JP2017146520 A JP 2017146520A JP 2016029618 A JP2016029618 A JP 2016029618A JP 2016029618 A JP2016029618 A JP 2016029618A JP 2017146520 A JP2017146520 A JP 2017146520A
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貴一 平野
Kiichi Hirano
貴一 平野
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Abstract

【課題】投写面が揺れていても、投写面上のマークの有無にかかわらず、投写面上での投写画像の揺れを抑制するプロジェクターおよび画像変位補償方法を提供する。【解決手段】投写面SCに画像を投写するプロジェクター10は、投写面SCに不可視光を照射する照射部14aと、照射部14aから照射され、投写面SCで反射した不可視光を受光する受光部14bと、受光部14bの受光結果に基づいて、投写面SCに対するプロジェクター10の相対的な変位を検出する検出部15aと、検出部15aの検出結果に基づいて、投写面SCに対する画像の相対的な変位を補償する補償部17と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクターおよび画像変位補償方法に関する。
画像を投写するプロジェクターが載せられた設置台や、プロジェクターを天井や壁から吊るしている天吊り装置等が振動すると、その振動がプロジェクターに伝わり、プロジェクターからの投写画像が揺れてしまうことがある。
このような投写画像の揺れを抑制する手法として、プロジェクターに搭載された振動センサーの検出結果に基づいて、プロジェクターの振動に起因する投写画像の揺れを抑制する手法が知られている(特許文献1参照)。この手法では、プロジェクターからの投写画像が、プロジェクターの振動とは逆位相の振動を有する状態で投写される。
また、スクリーン上に予め設けられたマークをプロジェクターに搭載されたカメラが順次撮像し、撮像画像上でのマークの位置の変化に基づいて投写画像の投写方向を制御して投写画像の揺れを抑制する手法も知られている(特許文献2参照)。
特許第5556193号公報 特開2005−292563号公報
特許文献1に記載の手法では、プロジェクターの振動のみに基づいて投写画像の振動が調整されるため、スクリーン等の投写面が振動している場合、この投写面の振動に基づく投写面上での投写画像の揺れを抑制することは困難となる。例えば、プロジェクターと投写面の両方が同じように揺れている場合、投写面上の投写画像の位置は変化しないため、プロジェクターが投写画像を揺らす必要はないが、特許文献1に記載のプロジェクターは、この場合でも投写画像を揺らしてしまう。
一方、特許文献2に記載の手法では、投写面に必ずマークが必要となるため、マークのない投写面が使用された場合、投写面上での投写画像の揺れを抑制することは困難となる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、投写面が揺れている場合にも、投写面上のマークの有無にかかわらず、投写面上での投写画像の揺れを抑制することを解決課題とする。
本発明に係るプロジェクターの一態様は、投写面に画像を投写するプロジェクターであって、前記投写面に不可視光を照射する照射部と、前記照射部から照射され、前記投写面で反射した前記不可視光を受光する受光部と、前記受光部の受光結果に基づいて、前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて、前記投写面に対する前記画像の相対的な変位を補償する補償部と、を備えることを特徴とする。
投写面で反射した不可視光(反射光)の受光結果には、不可視光の投写面での照射領域の凹凸の状態が反映される。よって、投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係が変化して照射領域がずれた場合、反射光の受光結果に反映される凹凸の状態もずれる。したがって、反射光の受光結果は、投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係に応じて変化する。このため、本態様によれば、投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係に応じた反射光の受光結果に基づき、投写面に対するプロジェクターの相対的な変位が検出され、該変位に基づき投写面に対する画像の相対的な変位が補償されることになる。よって、投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係の変化に応じて、投写面に対する画像の変位を補償可能となり、投写面が揺れていても、投写面上での画像の揺れを抑制可能になる。
また、投写面で反射した不可視光の受光結果に基づいて投写面に対する画像の変位を補償するので、マークのない投写面が使用された場合にも、投写面上での画像の揺れを抑制可能になる。ここで「補償」とは、相対的な変位が低減すればよく、完全に無くなることまでを必要としない。
また、不可視光を照射するので、不可視光の代わりに可視光を照射する場合に比べて、照射される光が画像の視認性に及ぼす影響を小さくできる。
上述したプロジェクターの一態様において、前記プロジェクターと前記投写面との間の距離を計測する距離計測部をさらに備え、前記補償部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて前記補償を調整することが望ましい。
検出される変位の大きさは投写面までの距離に応じて変化する。
この態様によれば、プロジェクターと投写面との間の距離の変化に応じて補償を調整できるので、相対的な変位を効果的に補償できる。
上述したプロジェクターの一態様において、前記距離計測部は、前記照射部が前記不可視光を照射してから、前記受光部が前記投写面で反射した前記不可視光を受光して前記受光結果を出力するまでの時間を計測することによって前記距離を計測することが望ましい。
この態様によれば、照射部と受光部とを距離計測用に兼用するので、構成の簡略化を図ることが可能になる。
上述したプロジェクターの一態様において、前記検出部は、前記受光部の受光結果の変化に基づいて前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位を検出することが望ましい。
上述したように、受光部の受光結果は、投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係の変化に応じて変化する。このため、この態様によれば、投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係の変化に基づいて、投写面に対するプロジェクターの相対的な変位を検出可能になる。
上述したプロジェクターの一態様において、前記照射部は、前記投写面の全面に前記不可視光を照射することが望ましい。
この態様によれば、投写面の全面の凹凸の状態を検出可能となるので、例えば、投写面上での位置を容易に特定可能な特徴的な凹凸の検出ミスを抑制できる。このため、投写面の一部に不可視光を照射する場合に比べて、この特徴的な凹凸を検出できずに、受光部の受光結果から投写面とプロジェクターとの相対的な位置関係の変化を検出し難くなる可能性を低くできる。
上述したプロジェクターの一態様において、前記照射部は、前記投写面の一部に前記不可視光を照射することが望ましい。
この態様によれば、投射面の全面に不可視光を照射する場合に比べて、不可視光の照射領域を少なくでき、例えば、不可視光の照射に要する消費電力を軽減可能になる。
本発明の画像変位補償方法の一態様は、投写面に画像を投写するプロジェクターが行う画像変位補償方法であって、前記投写面に不可視光を照射し、前記照射された不可視光のうち、前記投写面で反射した不可視光を受光し、前記受光の結果に基づいて、前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位を検出し、前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位に基づいて、前記投写面に対する前記画像の相対的な変位を補償する、ことを特徴とする。
この態様によれば、投写面が揺れていても、投写面上での投写画像の揺れを抑制可能になる。また、投写面で反射した不可視光の受光結果に基づいて投写面に対する画像の変位を補償するので、マークのない投写面が使用された場合にも、投写面上での投写画像の揺れを抑制可能になる。
第1実施形態に係るプロジェクター10の構成を示すブロック図である。 プロジェクター10や投写面SCの振動の影響を説明するための図である。 受光部14bの一例を示した図である。 投写面SC上の照射領域a1を示す図である。 投写面SC上の照射領域a2を示す図である。 照射領域a1の画像i1を示す図である。 照射領域a2の画像i2を示す図である。 画像i1と画像i2とを重ね合せた画像i1+i2を示す図である。 投写光学系20の一例を示した図である。 変位補償動作を説明するためのフローチャートである。 動きベクトルΔpをx成分Δxとy成分Δyに分けた図である。 シフト量Xを決定する手法を説明するための図である。 シフト量Xを決定する手法を説明するための他の図である。 第2実施形態に係るプロジェクター101の構成を示すブロック図である。 シフト量Xを決定する手法を説明するための図である。 シフト量Xを決定する手法を説明するための他の図である。 投写面SC上の複数の投写領域の一例を示した図である。 不可視光で投写面SC上を走査していく一例を示した図である。 受光素子の出力の記録例を示した図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るプロジェクター10および画像変位補償方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、プロジェクター10の構成を示すブロック図である。プロジェクター10は、画像(以下「投写画像」とも称する)をスクリーンや壁等の投写面SCに投写する。プロジェクター10は、画像信号入力部11、操作パネル12、リモコン受光部13、照射部14a、受光部14b、距離計測部14c、制御部15、記憶部16、補償部17、バスライン18および投写光学系20を備えている。
画像信号入力部11は、パーソナルコンピューターやビデオプレーヤーなどの外部機器30から、各種の画像信号を入力するための複数の画像入力端子を有している。操作パネル12は、各種の操作を行うためのボタン群を有している。リモコン受光部13は、リモコン19からの操作信号(赤外線信号)を受光する。リモコン19は、プロジェクター10本体を遠隔操作するために使用される。リモコン19は、操作パネル12と同様に、各種ボタンを有している。
照射部14aは、投写面SCに不可視光(例えば、赤外光)を照射する。受光部14bは、照射部14aから照射された不可視光のうち、投写面SC上で反射された不可視光(以下「反射不可視光」と称する)を受光する。なお、不可視光は、赤外光に限らず適宜変更可能である。
不可視光の投写面SC上での照射領域は、プロジェクター10と投写面SCとの相対的な位置関係の変化(例えば、プロジェクター10の振動や投写面SCの振動に起因する位置関係の変化)によって変更される。
図2は、プロジェクター10や投写面SCにおける振動の影響を説明するための図である。
図2において、例えば、投写面SCが振動していない状況で、プロジェクター10aが搭載台Tから振動を受けると、プロジェクター10aと投写面SCとの相対的な位置関係が変化する。この場合、不可視光の投写面SC上での照射領域、および、投写画像の投写面SC上での投写位置が変化する。
また、プロジェクター10aが振動していない状況で、投写面SCが壁等から振動を受けると、プロジェクター10aと投写面SCとの相対的な位置関係が変化する。よって、この場合も、不可視光の投写面SC上での照射領域、および、投写画像の投写面SC上での投写位置が変化する。
また、プロジェクター10aと投写面SCが非同期で共に振動している場合も、プロジェクター10aと投写面SCとの相対的な位置関係が変化する。よって、この場合も、不可視光の投写面SC上での照射領域、および、投写画像の投写面SC上での投写位置が変化する。
一方、プロジェクター10aが投写面SCと同じように振動すると(例えば、プロジェクター10aと投写面SCとが配置されている部屋全体が揺れている場合)、プロジェクター10aと投写面SCとの相対的な位置関係は変化しない。このため、不可視光の投写面SC上での照射領域、および、投写画像の投写面SC上での投写位置は変化しない。
以上の説明から、プロジェクター10aと投写面SCとの相対的な位置関係が変化したとき、つまり、不可視光の投写面SC上での照射領域が変化したときに、投写画像の投写面SC上での投写位置の変位の補償が必要となることが理解される。
なお、プロジェクター10aと投写面SCについての上記関係は、天吊り装置Sで天井から吊られているプロジェクター10bと投写面SCの位置関係と、不可視光の投写面SC上での照射領域と、投写画像の投写面SC上での投写位置との関係にも適用される。
図3は、受光部14bの一例を示した図である。
図3において、受光部14bは、受光レンズ14b1とイメージセンサー14b2とを有している。受光レンズ14b1は、反射不可視光が表す画像(不可視光にて照射された投写面SCの照射領域を表す画像)をイメージセンサー14b2上に形成する。
イメージセンサー14b2は、例えば、不可視光に感応する2次元のセンサー(例えば、CCDセンサーまたはCMOSセンサー)である。イメージセンサー14b2は、反射不可視光が表す画像に応じた画像データを出力する。イメージセンサー14b2が出力する画像データは、受光部14bの受光結果の一例である。
ここで、反射不可視光が表す画像、つまり、イメージセンサー14b2上に形成される画像、さらに言えば、イメージセンサー14b2が出力する画像データが表す画像について説明する。
一般的に、投写面SCは、厳密には平坦ではなく、少なくとも凹部や凸部を有している。投写面SCの凹凸は、例えば、投写面SCとして部屋の壁が用いられた場合に顕著となる。投写面SCの凹凸は、投写面SCの模様として認識される場合もある。これは、投写面SCの凹凸部分での光の反射方向が、投写面SCの平坦部分での光の反射方向と異なることに起因する。
図4〜図8は、投写面SC上の凹凸状態と、投写面SCにおける不可視光の照射領域a1およびa2と、照射領域a1で反射された反射不可視光が表す画像i1と、照射領域a2で反射された反射不可視光が表す画像i2の一例を示した図である。
具体的には、図4は、投写面SC上の照射領域a1を示す図である。図5は、投写面SC上の照射領域a2を示す図である。照射領域a2は、照射領域a1に不可視光が照射された後に不可視光が照射された照射領域である。投写面SCにおける照射領域a1から照射領域a2への変位Δn(図5参照)は、プロジェクター10と投写面SCとの相対的な位置の変化によって生じる。
図6は、画像i1(照射領域a1で反射された反射不可視光が表す画像であり、イメージセンサー14b2が照射領域a1で反射された反射不可視光を受光した際に出力する画像データにて表される画像)を示す図である。図7は、画像i2(照射領域a2で反射された反射不可視光が表す画像であり、イメージセンサー14b2が照射領域a2で反射された反射不可視光を受光した際に出力する画像データにて表される画像)を示す図である。
図8は、画像i1と画像i2とを重ね合せた重合せ画像i1+i2を示す図である。
なお、図4および図5では、照射領域a1およびa2を投写面SCの一部としている。また、図4〜図8では、投写面SCの凹凸のうち3つの凸部b1〜b3のみを示し、また、説明を容易にするために、凸部b1〜b3を誇張して示している。
図6に示すように、照射領域a1で反射された反射不可視光が表す画像i1は、照射領域a1の凹凸状態を示す画像となる。また、図7に示すように、照射領域a2で反射された反射不可視光が表す画像i2は、照射領域a2の凹凸状態を示す画像となる。
図4〜図8に示すように、投写面SCとプロジェクター10との相対的な位置関係が変化して照射領域がずれた場合、その照射領域に対応する画像が示す凹凸の状態(凸部b1〜b3)が画像内でずれることになる(図8の重合せ画像i1+i2参照)。
次に、凸部b1〜b3の画像内でのずれについて、図8に示す重合せ画像i1+i2を用いて説明する。
重合せ画像i1+i2では、画像i1での凸部b1、b2およびb3の位置から画像i2での凸部b1、b2およびb3の位置までの「ずれ」Δrが生じている。
ずれΔrの向きは、図5に示した変位Δn(投写面SCに対する照射領域のずれ)の向き、つまり、投写面SCに対するプロジェクター10の相対的な変位の向きと反対となる。そして、ずれΔrの大きさは、投写面SCに対するプロジェクター10の相対的な変位の大きさに対応する。
このため、投写面SCに対するプロジェクター10の相対的な変位(以下「第1変位」と称する)をΔpとした場合、第1変位であるΔpを、ずれΔrと反対方向の向きを有し、ずれΔrと同じ大きさを有する「動きベクトル」として表すことができる。このため、以下では、第1変位であるΔpを「動きベクトルΔp」とも称する。
動きベクトルΔpは、イメージセンサー14b2が画像i1を受光した際に出力する画像データと、イメージセンサー14b2が画像i2を受光した際に出力する画像データと、を用いて求めることができる。本実施形態では、後述する検出部15aが、画像i1および画像i2を用いて動きベクトルΔpを検出する。
図4〜図8で示した例では、照射領域を投写面SCの一部としたので、照射領域を投写面SCの全面とする場合に比べて、不可視光の照射に要する負担(例えば、消費電力)を軽減可能になる。
なお、照射領域を投写面SCの全面としてもよい。
例えば、照射領域を投写面SCの一部とした場合、その照射領域に、特徴的な凹部や凸部(例えば、図4〜図8に示したような凸部b1、b2およびb3)が含まれない可能性が生じる。この場合、照射領域を表す画像に特徴的な凹部や凸部が示されず、その画像が表す照射領域が投写面SCのどの部分であるかを特定することが困難となる可能性が生じる。
これに対して、照射領域が投写面SCの全面である場合には、その照射領域に、特徴的な凹部や凸部が含まれることになり、照射領域を投写面SCの一部である場合に比べて、その画像が表す照射領域が投写面SCのどの部分であるかを特定することが容易になる。
説明を図1に戻す。距離計測部14cは、プロジェクター10と投写面SCとの間の距離Lを計測する。本実施形態では、距離計測部14cは、照射部14aが不可視光を照射してから、受光部14bが投写面SCで反射した反射不可視光を受光して画像データを出力するまでの時間を計測し、この計測値に定数を乗算した値、または、この計測値を距離L(距離Lを表す情報)として用いる。本実施形態では、距離計測部14cの計測値が距離Lとして用いられる。
本実施形態では、照射部14aと受光部14bとを距離計測用に兼用しているので、構成の簡略化を図ることができる。
なお、距離計測専用の照射部および受光部がプロジェクター10に設けられた場合、距離計測部14cは、距離計測専用の照射部が光を照射してから、距離計測専用の受光部が投写面SCで反射した光を受光して受光結果を出力するまでの時間を計測して距離Lを計測してもよい。また、超音波を送信する送信部と超音波を受信する受信部がプロジェクター10に設けられた場合、距離計測部14cは、送信部が超音波を送信してから、受信部が投写面SCで反射した超音波を受信して受信結果を出力するまでの時間を計測して距離Lを計測してもよい。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)等により構成されている。制御部15は、バスライン18を介して各部に対し信号の入出力を行うことで、プロジェクター10全体を統括制御する。
制御部15は、検出部15aを有している。
検出部15aは、受光部14bの受光結果(画像データ)に基づいて、動きベクトルΔpを検出する。検出部15aは、イメージセンサー14b2が出力した画像データに基づいて、図8に示したように、画像i2上の凸部b1、b2およびb3の位置から画像i1上の凸部b1、b2およびb3の位置までのずれの大きさおよび方向を表す動きベクトルΔpを検出する。この場合、検出部15aは、受光部14bの受光結果の変化に基づいて、動きベクトルΔpを検出することになる。動きベクトルΔpは、後述する補償部17にて使用される。
記憶部16は、制御部15が行う制御に用いられる制御プログラムおよび制御データを記憶するROM(Read Only Memory)や、作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)等により構成される(いずれも図示省略)。
補償部17は、画像信号入力部11に入力された画像信号に対し、所定の画像処理を施す。
所定の画像処理には、投写面SCに対する投写画像の相対的な変位(以下「第2変位」と称する)を補償するための画像補正処理(以下「画像変位補償処理」と称する)が含まれる。所定の画像処理には、さらに、画像反転処理、キーストーン歪補正処理、画質調整処理、画像サイズ調整処理、ガンマ補正処理といった公知の画像処理のうち、少なくとも1つの処理が含まれてもよい。
補償部17は、所定の画像処理が施された画像信号をライトバルブ駆動部21に出力する。
補償部17は、検出部15aの検出結果(動きベクトルΔp)に基づいて第2変位(投写面SCに対する投写画像の相対的な変位)を補償する処理を、画像変位補償処理として行う。ここで、「第2変位を補償する」とは、例えば、第2変位が少なくなるように画像信号を補正することを含む。
一例としては、補償部17は、まず、画像変位補償処理が施されていない画像信号に応じた画像(元画像)の中からフレームを切り出す。続いて、補償部17は、切り出したフレームを、元画像内で、動きベクトルΔpの向きとは逆の向きに、動きベクトルΔpの大きさに応じた量だけシフト補正して、元画像を補正する。ここで、元画像は、切り出されるフレームの周囲に予備の画像領域を有するものとする。補償部17は、切り出したフレームが予備の画像領域に入り込むように、動きベクトルΔpに基づいて、該フレームを元画像内でシフトする補正を行う。補償部17は、シフト補正後の画像を表す画像信号(画像変位補償処理が施された画像信号)を、ライトバルブ駆動部21に出力する。
本実施形態では、補償部17は、検出部15aの検出結果(動きベクトルΔp)と距離計測部14cの計測結果とに基づいて第2変位を補償する。
投写光学系20は、液晶方式を採用している。投写光学系20は、ライトバルブ駆動部21、ランプ駆動部22、光源ランプ23、液晶ライトバルブ24および投写レンズ25を有している。
ライトバルブ駆動部21は、液晶ライトバルブ24を駆動するためのドライバーである。ライトバルブ駆動部21は、液晶ライトバルブ24の各画素に、補償部17から受信した画像信号に応じた駆動電圧を印加することにより、各画素の光透過率を設定する。
ランプ駆動部22は、放電発光型のランプである光源ランプ23を点灯するためのドライバーである。ランプ駆動部22は、高電圧を発生して放電回路を形成するイグナイター部と、点灯後の安定した点灯状態を維持するためのバラスト回路と、を有している(いずれも図示省略)。
光源ランプ23は光を発する。光源ランプ23としては、例えば、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプまたはキセノンランプが用いられる。光源ランプ23としては、これら放電発光型のランプに限らず、発光ダイオード、有機EL素子、シリコン発光素子、レーザーダイオード等の各種自己発光素子が用いられてもよい。
液晶ライトバルブ24は、光源ランプ23が発した光を、補償部17が処理した画像信号(具体的には、ライトバルブ駆動部21が出力した駆動電圧)に応じて変調して、画像(画像光)を生成する。
投写レンズ25は、液晶ライトバルブ24が生成した画像を投写面SCに投写する。投写レンズ25としては、複数のレンズが組み合わされた組レンズが用いられる。
図9は、液晶ライトバルブ24が3原色(R、G、B)に対応した3つの色別液晶ライトバルブ24R、24G、24Bを有する場合の投写光学系20の一例(ライトバルブ駆動部21およびランプ駆動部22を除く)を示した図である。
図9において、投写光学系20は、図1に示した光源ランプ23、液晶ライトバルブ24および投写レンズ25の他、光分離光学系40と合成光学系43を有している。
光分離光学系40は、光源ランプ23が発した光を、R、G、Bの色光に分離する。
光分離光学系40は、ダイクロイックミラー41aおよび41bと、ミラー42a〜42cと、を有している。ダイクロイックミラー41aは、光源ランプ23が発した光のうち、赤色光を反射し、赤色光とは異なる色の光を透過する。ダイクロイックミラー41bは、ダイクロイックミラー41aを透過した光のうち、緑色光を反射し、緑色光とは異なる色の光(この場合、青色光)を透過する。この緑色光は、液晶ライトバルブ24Gに入射される。ミラー42aは、ダイクロイックミラー41aが反射した赤色光を、液晶ライトバルブ24Rへ向けて反射する。ミラー42bは、ダイクロイックミラー41bが透過した青色光を反射する。ミラー42cは、ミラー42bが反射した青色光を、液晶ライトバルブ24Bに向けて反射する。
各色別液晶ライトバルブ24R、24G、24Bは、液晶パネルと、その入射側および射出側に設けられた偏光板と、を有している(いずれも図示省略)。液晶パネルとしては、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として用いた液晶パネルが用いられる。
各色別液晶ライトバルブ24R、24G、24Bは、入射光を画像信号に応じて変調する。
合成光学系43は、各色別液晶ライトバルブ24R、24G、24Bによって変調された各色光を合成して、カラー画像を形成する光学素子である。合成光学系43は、例えば、ダイクロイックプリズムである。投写レンズ25は、合成光学系43が形成したカラー画像を投写面SCに投写する。
<動作の概要の説明>
次に、不可視光を用いた投写画像の変位補償動作の概要を説明する。
照射部14aは、不可視光を投写面SCに対して間欠的に照射する。受光部14bは、照射部14aが照射した不可視光のうち投写面SCで反射された反射不可視光を間欠的に受光する。受光部14bのイメージセンサー14b2は、反射不可視光を受光するごとに、その反射不可視光に応じた画像を表す画像データを出力する。
距離計測部14cは、照射部14aが不可視光を照射するごとに、照射部14aが不可視光を照射してから、受光部14bが投写面SCで反射した反射不可視光を受光して画像データを出力するまでの時間を計測する。
検出部15aは、イメージセンサー14b2が画像データを出力するごとに、その画像データに基づいて、投写面SCに対するプロジェクター10の相対的な位置が変動したか否かを判断する。例えば、検出部15aは、イメージセンサー14b2からの最新の画像データとその1つ前に出力された画像データとが一致する場合には変動なしと判断し、一致しない場合には変動ありと判断する。
投写面SCに対するプロジェクター10の相対的な位置が変動した場合には、検出部15aは、変動の有無の判断に用いた2つの画像データを用いて、動きベクトルΔpを検出する(図8参照)。
続いて、補償部17は、投写面SCに対する投写画像の変動を打ち消すように、動きベクトルΔpに基づいて、画像信号に対して上述した画像変位補償処理を施す。この際、補償部17は、動きベクトルΔpと共に、距離計測部14cの計測値を用いて、上述した画像変位補償処理を行う。なお、距離計測部14cの計測値を用いた画像変位補償処理については後述する。
続いて、補償部17は、画像変位補償処理が施された画像信号を、ライトバルブ駆動部21に出力する。
ライトバルブ駆動部21は、画像変位補償処理が施された画像信号に応じて、液晶ライトバルブ24の各画素を制御する。このため、投写光学系20は、画像変位補償処理が施された画像信号に応じた画像を、投写面SCに投写する。画像変位補償処理が施された画像信号に応じた画像は、投写面SCに対する投写画像の相対的な変位(第2変位)が補償された画像、つまり、第2変位が小さくなった画像となる。
本実施形態では、イメージセンサー14b2が出力する画像データに基づいて、動きベクトルΔpが検出され、その動きベクトルΔpに基づいて、投写面SCに対する投写画像の相対的な変位が補償される。つまり、イメージセンサー14b2が出力する画像データに応じて、投写面SCに対する投写画像の相対的な変位が補償されることになる。
ここで、イメージセンサー14b2が出力する画像データは、投写面SCとプロジェクター10との相対的な位置関係の変動に応じて変化する。このため、本実施形態では、投写面SCとプロジェクター10との相対的な位置関係に基づいて、投写面SCに対する投写画像の相対的な変位が補償されることになる。
投写面SCの揺れ、投写面SCとプロジェクター10との両方の揺れ、および、プロジェクター10の揺れは、投写面SCとプロジェクター10との相対的な位置関係の変化に反映される。このため、投写面SCが揺れても、投写面SCとプロジェクター10の両方が揺れても、また、プロジェクター10が揺れても、投写面SC上での投写画像の揺れを抑制可能になる。また、投写面SCで反射した不可視光の受光結果を用いて投写面SCに対する投写画像の変位を補償するので、マークのない投写面SCが使用された場合にも、投写面SC上での画像の揺れを抑制可能になる。また、相対的な位置関係の変動を検出するために不可視光を照射するので、不可視光の代わりに可視光を照射する場合に比べて、照射される光が投写画像の視認性に及ぼす影響を小さくできる。
<動作の詳細な説明>
次に、不可視光を用いた投写画像の変位補償動作を詳細に説明する。
図10は、不可視光を用いた投写画像の変位補償動作を説明するためのフローチャートである。なお、図10に示した処理は、プロジェクター10が画像を投写している間、繰り返し実行される。
投写光学系20が投写面SCへの投写画像の投写を開始すると、制御部15は、照射部14aに、パルス状の照射信号を出力する。照射部14aは、パルス状の照射信号に応じて、投写面SCに対して、所定時間の間、不可視光を照射する(ステップS101)。この際、照射部14aは、投写面SCの全面に不可視光を照射してもよいし、投写面SCの一部に不可視光を照射してもよい。
イメージセンサー14b2は、照射部14aからの不可視光の照射に応じて反射不可視光を受光する(ステップS102)。
イメージセンサー14b2は、反射不可視光を受光すると、その反射不可視光が表す画像(例えば、図6に示した画像i1または図7に示した画像i2)を示す画像データを出力する。記憶部16は、イメージセンサー14b2が出力した画像データを順次記憶していく。
距離計測部14cは、ステップS101で照射部14aが不可視光を照射してから、ステップS102で受光部14bが投写面SCにて反射した反射不可視光を受光して画像データを出力するまでの時間を計測する(ステップS103)。この計測時間は、プロジェクター10から投写面SCまでの距離に対応する。
検出部15aは、記憶部16から、イメージセンサー14b2が今回出力した画像データ(以下「今回画像データ」と称する)とイメージセンサー14b2が前回出力した画像データ(以下「前回画像データ」と称する)とを読み出す。続いて、検出部15aは、今回画像データと前回画像データとの間で変化があったか否かを判断する(ステップS104)。
ステップS104では、検出部15aは、図8に示したように、2つの画像データにて示される画像(例えば、画像i1と画像i2)を用いて、動きベクトルΔp(ずれの大きさとずれの向き)を算出する。
例えば、検出部15aは、図11に示したように、動きベクトルΔpをx成分Δxとy成分Δyに分けて算出する。
ここで、x成分Δxは、イメージセンサー14b2が出力した画像データの横方向(図11に示したx軸方向)における、動きベクトルΔpの成分であり、y成分Δyは、該画像データの縦方向(図11に示したy軸方向)における動きベクトルΔpの成分である。
x成分Δxは、数値で大きさを示し、その数値の正負で向きを示す(正の場合には、x軸の正の向きを示し、負の場合にはx軸の負の向きを示す)。同様に、y成分Δyは、数値で大きさを示し、その数値の正負で向きを示す(正の場合には、y軸の正の向きを示し、負の場合にはy軸の負の向きを示す)。
例えば、今回画像データの示す画像が図7に示した画像i2であり、前回画像データの示す画像が図6に示した画像i1である場合、検出部15aは、以下のようにして、x成分Δxとy成分Δyを検出する。
検出部15aは、画像i1における凸部b1の最上部のx座標から画像i2の凸部b1の最上部のx座標を差し引いた値を、x成分Δxとして検出する。また、検出部15aは、画像i1における凸部b1の最上部のy座標から画像i2の凸部b1の最上部のy座標を差し引いた値を、y成分Δyとして検出する。
動きベクトルΔpの大きさがゼロ(x成分Δxの数値およびy成分Δyの数値が共にゼロ)である場合、検出部15aは、変化なしと判断し(ステップS104でNO)、変化なしを示す情報を、補償部17に出力して、図10に示した処理を終了する。その後再び図10に示した処理が繰り返される。
なお、補償部17は、変化なしを示す情報を受け付けると、画像信号入力部11を介して入力された画像信号に対して、画像変位補償処理を除いた所定の画像処理を施す。補償部17は、画像変位補償処理を除いた所定の画像処理が施された画像信号を、ライトバルブ駆動部21に出力する。投写光学系20は、この画像信号に応じた投写画像を投写面SCに投写する。
一方、ステップS104で動きベクトルΔpの大きさがゼロでない場合、検出部15aは変化ありと判断し(ステップS104でYES)、x成分Δxおよびy成分Δyを補償部17に出力する。
補償部17は、x成分Δxおよびy成分Δyを受けると、x成分Δxおよびy成分Δyに基づいて、第2変位(投写面SCに対する投写画像の相対的な変位)を補償する(ステップS105)。
ステップS105では、補償部17は、画像変位補償処理が施されていない画像信号に応じた画像(元画像)からフレームを切り出す。
続いて、補償部17は、切り出したフレームを、元画像において、x成分Δxの表す向きと反対の向きにx成分Δxの表す大きさに応じた量Xだけシフトし、y成分Δyの表す向きと反対の向きにy成分Δyの表す大きさに応じた量Yだけシフトする補正を行う。その後、図10に示した処理が繰り返される。
ここで、シフト量Xとシフト量Yの一例について説明する。
図12および図13は、補償部17がシフト量Xとシフト量Yを決定する手法を説明するための図である。
図12に示した投写面SC上の照射領域のずれ量のx成分の大きさDxは、以下の(1)式で表すことができる。
Dx=(|Δx|・L)/fJ・・・(1)
ここで、fJは受光レンズ14b1の焦点距離である。Lは、ステップS103で計測した距離である。
そして、図13に示したシフト量Xは、以下の(2)式で表すことができる。
X=(fT・Dx)/L・・・(2)
ここで、fTは投写レンズ25の焦点距離である。
同様に、投写面SC上の照射領域のずれ量のy成分の大きさDyは、以下の(3)式で表すことができる。
Dy=(|Δy|・L)/fJ・・・(3)
そして、シフト量Yは、以下の(4)式で表すことができる。
Y=(fT・Dy)/L・・・(4)
補償部17は、(1)式および(2)式を用いてシフト量Xを決定し、(3)式および(4)式を用いてシフト量Yを決定する。なお、記憶部16が受光レンズ14b1の焦点距離fJと投写レンズ25の焦点距離fTを記憶する場合、補償部17は、受光レンズ14b1の焦点距離fJと投写レンズ25の焦点距離fTを記憶部16から読み取る。
その後、投写光学系20が、上述したシフト補正(画像変位補償処理)が行われた画像信号に応じた投写画像を投写面SCに投写することで、投写画像の投写面SC上での投写位置が元の位置に戻る。
なお、今回画像データがイメージセンサー14b2から出力された後にプロジェクター10と投写面SCとの間の距離Lが変動する場合が考えられる。この変動が生じると、投写面SC上の投写画像は、距離Lの変化に応じて拡大したり縮小したりしてしまう。
この拡大や縮小を抑制するために、ステップS104を実行してからステップS105を実行するまでの間に、再度、距離Lを計測し(以下、この計測結果を「距離La」と称する)、(2)式および(4)式中の距離Lの代わりに距離Laを用いることが望ましい。この際、距離Laの計測は、再度、照射部14aに不可視光を照射させて、ステップS103と同様に行われることが望ましい。
補償部17は、(2)式および(4)式中の距離Lの代わりに距離Laを用いた場合、シフト量Xおよびシフト量Yを距離Laに応じて調整することになる。
本実施形態によれば、イメージセンサー14b2が出力する画像データの変化に基づいて、動きベクトルΔp(第1変位)が検出される。イメージセンサー14b2が出力する画像データは、投写面SCとプロジェクター10との相対的な位置関係の変化に応じて変化する。このため、投写面SCとプロジェクター10との相対的な位置関係の変化に基づいて、動きベクトルΔpを検出可能になる。
なお、本実施形態によれば、例えば、投写面SCに投写画像を投写しているプロジェクター10をユーザーが移動している状況においても、投写面SC上で投写画像が揺れることを抑制可能になる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、シフト量Xとシフト量Yを決定する手法が第1実施形態と異なる。具体的には、第2実施形態は、プロジェクターから投写面SCまでの距離の情報を用いずに、シフト量Xとシフト量Yを決定する。以下、第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図14は、第2実施形態に係るプロジェクター101の構成を示すブロック図である。図14において、第1実施形態で説明したものと同一構成のものには同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態のプロジェクター101は、距離計測部14cが省略され、補償部17の代わりに補償部17aが備えられている点において、第1実施形態と異なる。
補償部17aは、検出部15aの検出結果(動きベクトルΔp)に基づいて第2変位を補償する。補償部17aが行う補償は、第1実施形態における補償部17が行う補償と比べて、シフト量Xとシフト量Yを決定する手法が異なる。以下、この点をメインに説明する。
図15および図16は、補償部17aがシフト量Xとシフト量Yを決定する手法を説明するための図である。
x成分Δxが生じたときの、投写面SCに対する投写画像の投写方向の角度変化をθxとして表すと、以下の(5)式のような関係が成立する(図15参照)。
θx=arctan(|Δx|/fJ)・・・(5)
そして、x成分Δxの大きさに応じたシフト量Xは、以下の(6)式で表すことができる(図16参照)。
X=fT・tan(θx)・・・(6)
同様に、y成分Δyが生じたときの、投写面SCに対する投写画像の投写方向の角度変化をθyとして表すと、以下の(7)式のような関係が成立する。
θy=arctan(|Δy|/fJ)・・・(7)
そして、y成分Δyの大きさに応じたシフト量Yは、以下の(8)式で表すことができる。
Y=fT・tan(θy)・・・(8)
補償部17aは、(5)式および(6)式を用いてシフト量Xを決定し、(7)式および(8)式を用いてシフト量Yを決定する。
その後、投写光学系20が、補償部17aにてシフト補正(画像変位補償処理)が行われた画像信号に応じた投写画像を投写面SCに投写することで、投写画像の投写面SC上での投写位置が元の位置に戻る。
本実施形態によれば、補償部17aは、プロジェクター101と投写面SCとの間の距離の情報を用いることなく、検出部15aの検出結果(動きベクトルΔp)に基づいて第2変位を補償する。このため、距離計測部14cを不要にでき、第1実施形態に比べて構成を簡略化できる。
<変形例>
以上の各実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相矛盾しない限り適宜に併合され得る。
<変形例1>
照射部14aが照射する投写面SC上の照射領域は、投写面SC上の複数の領域(例えば、図17に示すような領域a3〜a7)にて構成されてもよい。なお、複数の領域の数は5個に限らず2個以上であればよい。
<変形例2>
イメージセンサー14b2の代わりに、単一の受光領域のみを有する受光素子が用いられてもよい。この場合、照射部14aは、例えば図18に示すように、不可視光で投写面SC上を予め定められた方向で走査していき、記憶部16は、その走査時の受光素子の出力を図19に示すように走査位置と関連づけて記録していく。照射部14aが投写面SCに対する走査を予め定められた速度で行う場合、走査位置を、走査開始時からの経過時間で表してもよい。
図19に示したような、走査位置と関連づけられた受光素子の出力のデータは、照射領域の凹凸の状態を表す。このため、例えば、検出部15aは、このデータから、照射領域の画像データを生成し、その画像データをイメージセンサー14b2の画像データの代わりに用いる。
<変形例3>
上述した各実施形態では、画像信号を補正することによって投写面SCに対する投写画像のずれを抑制した。しかしながら、投写光学系20に、投写画像の投写方向を変更する光軸補正レンズを設け、画像信号を補正せずに、動きベクトルΔpを打ち消すように、補償部17が光軸補正レンズをメカニカルに駆動して投写面SCに対する投写画像のずれを補償してもよい。この場合、補償部17が光軸補正レンズをメカニカルに駆動して投写面SCに対する投写画像のずれを補償することは、「第2変位を補償する」ことに含まれる。
<変形例4>
上述した各実施形態では、透過型液晶方式の投写光学系20を例示したが、表示原理については、反射型液晶表示方式やCRT表示方式やマイクロミラーデバイス方式(ライトスイッチ表示方式)など、他の表示方式が採用されてもよい。また、RGBの3枚の液晶パネルの代わりに、1枚の液晶パネルとカラーホイールとの組み合わせが用いられてもよい。
10…プロジェクター、11…画像信号入力部、14a…照射部、14b…受光部、14c…距離計測部、15…制御部、15a…検出部、16…記憶部、17…補償部、20…投写光学系、21…ライトバルブ駆動部、22…ランプ駆動部、23…光源ランプ、24…液晶ライトバルブ、25…投写レンズ、SC…投写面。

Claims (7)

  1. 投写面に画像を投写するプロジェクターであって、
    前記投写面に不可視光を照射する照射部と、
    前記照射部から照射され、前記投写面で反射した前記不可視光を受光する受光部と、
    前記受光部の受光結果に基づいて、前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記投写面に対する前記画像の相対的な変位を補償する補償部と、
    を備えることを特徴とするプロジェクター。
  2. 前記プロジェクターと前記投写面との間の距離を計測する距離計測部をさらに備え、
    前記補償部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて前記補償を調整する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記距離計測部は、前記照射部が前記不可視光を照射してから、前記受光部が前記投写面で反射した前記不可視光を受光して前記受光結果を出力するまでの時間を計測することによって前記距離を計測する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクター。
  4. 前記検出部は、前記受光部の受光結果の変化に基づいて前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位を検出する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプロジェクター。
  5. 前記照射部は、前記投写面の全面に前記不可視光を照射する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプロジェクター。
  6. 前記照射部は、前記投写面の一部に前記不可視光を照射する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプロジェクター。
  7. 投写面に画像を投写するプロジェクターが行う画像変位補償方法であって、
    前記投写面に不可視光を照射し、
    前記照射された不可視光のうち、前記投写面で反射した不可視光を受光し、
    前記受光の結果に基づいて、前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位を検出し、
    前記投写面に対する前記プロジェクターの相対的な変位に基づいて、前記投写面に対する前記画像の相対的な変位を補償する、
    ことを特徴とする画像変位補償方法。
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