[go: up one dir, main page]

JP2017130770A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017130770A
JP2017130770A JP2016008378A JP2016008378A JP2017130770A JP 2017130770 A JP2017130770 A JP 2017130770A JP 2016008378 A JP2016008378 A JP 2016008378A JP 2016008378 A JP2016008378 A JP 2016008378A JP 2017130770 A JP2017130770 A JP 2017130770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
antenna element
antenna
length
ground conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016008378A
Other languages
English (en)
Inventor
良樹 山田
Yoshiki Yamada
良樹 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2016008378A priority Critical patent/JP2017130770A/ja
Publication of JP2017130770A publication Critical patent/JP2017130770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Abstract

【課題】複数のアンテナ素子間で所望のアイソレーションを確保できる小型のアンテナ装置を実現する。【解決手段】アンテナ装置10は、第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31と、第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31に対して共通のグランド導体102と、を備える。グランド導体102における給電点FP1と給電点FP2との間には、一方端がグランド導体102の端辺121で開口して開放端401となり、他方端が短絡端402となる有限長のスリット40が形成されている。スリット40における開放端401側の第1部分41の幅W41は、短絡端402側の第2部分42の幅W42よりも小さい。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の通信帯域に対応するアンテナ装置に関する。
近接する2つの周波数の通信信号を、1つの高周波フロントエンドモジュールで取り扱うことがある。例えば、Wifi(登録商標)とBlueTooth(登録商標)は、同じ2400MHz帯を利用しており、これらを同時に送受信する高周波フロントエンドが存在する。
このような高周波フロントエンドモジュールでは、周波数が近接する2つの通信信号をそれぞれに送受信する2つのアンテナの間の結合が問題となる。特に、小型の通信機器に備えられた高周波フロントエンドモジュールでは、これら2つのアンテナの距離を長く取ることが容易ではなく、相互干渉はより問題となる。
特許文献1に記載のマルチアンテナ装置は、線状導体の第1アンテナ素子、線状導体の第2アンテナ素子、グランド導体を備えている。グランド導体における第1アンテナ素子への給電点と第2アンテナ素子への給電点との間には、スリットが設けられている。スリットの長さは、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子で通信する通信信号の波長の略1/4である。
このような構造のスリットは、高周波的に1/4波長共振器として機能する。これにより、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に、通信信号の周波数に減衰極を有するトラップフィルタが形成され、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間のアイソレーションが向上する。
特開2012−100013号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、通信信号の略1/4波長の長さのスリットをグランド導体に確保しなければならず、グランド導体の小面積化が容易ではない。このため、この構成のアンテナ装置を備える通信機器を小型にし難い。
したがって、本発明の目的は、複数のアンテナ素子間で所望のアイソレーションを確保しながら、より小型のアンテナ装置を提供することにある。
この発明のアンテナ装置は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子に対して共通のグランド導体と、を備える。グランド導体における第1アンテナ素子に対する第1給電点と第2アンテナ素子に対する第2給電点との間には、一方端がグランド導体の端辺で開口して開放端となり、他方端が短絡端となる有限長のスリットが形成されている。スリットにおける開放端側の第1部分の幅は、短絡端側の第2部分の幅よりも小さい。
この構成では、スリットの第1部分が等価的にキャパシタとして機能し、第2部分が等価的にインダクタとして機能し、スリットが全長において同じ幅である場合と比較して、キャパシタを大きく取れる。したがって、この構成では、スリット長を短くしながら、スリットが全長において同じ幅の場合と同じ共振周波数が実現される。これにより、グランド導体に対するスリットの形成面積が小さくなる。
また、この発明のアンテナ装置では、第1アンテナの通信周波数と第2アンテナの通信周波数とは、同じ又は近接していることが好ましい。
この構成では、通信周波数が同じ又は近接する複数のアンテナ間でアイソレーションが確保される。
また、この発明のアンテナ装置では、スリットは、開放端と短絡端との間において屈曲していてもよい。
この構成では、グランド導体の端辺から、この端面に直交する方向のグランド導体の長さを短くすることが可能になる。また、スリットの形状に自由度が向上する。
また、この発明のアンテナ装置では、次の構成であってもよい。グランド導体は、第1アンテナ素子を形成する第1線状導体と、第2アンテナ素子を形成する第2線状導体との間に配置される凸部を備えている。スリットの少なくとも一部は、凸部に形成されている。
この構成では、グランド導体の端辺から、この端面に直交する方向のグランド導体の長さを短くすることが可能になる。
また、この発明のアンテナ装置では、スリットの長さに対する第1部分の長さは、第1部分によるキャパシタンスと第2部分によるインダクタンスとから決定されるスリットの共振周波数が極小となる長さであることが好ましい。
この構成では、スリットの長さを、より適切な長さに、正確に設定することが可能になる。
この発明によれば、複数のアンテナ素子間で所望のアイソレーションを確保しながら、より小型のアンテナ装置を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置におけるスリットの第1部分の幅とアイソレーションの周波数特性との関係を示すグラフ、および、スリットの第1部分の幅とスリットの長さおよびアイソレーションとの関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置におけるスリットの第1部分の長さと共振周波数との関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置について、図を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
図1に示すように、アンテナ装置10は、誘電体基板101、グランド導体102、第1アンテナ素子21、および第2アンテナ素子31を備える。第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31は、所謂、モノポールアンテナである。グランド導体102は、第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31に対して共通のグランド導体である。
第1アンテナ素子21、第2アンテナ素子31を構成する導体パターン、および、グランド導体102は、誘電体基板101の表面に形成されている。また、第1アンテナ素子21、第2アンテナ素子31を構成する各チップ型リアクタンス素子は、誘電体基板101の表面に実装されている。
グランド導体102は、誘電体基板101の第1方向の略全長に亘って形成されている。グランド導体102は、誘電体基板101の第2方向(第1方向と直交する方向)において、当該第2方向の一方端側の所定長の領域を除いて形成されている。このグランド導体102が形成されている領域と形成されていない領域との境界が、グランド導体102の端辺121である。
第1アンテナ素子21を構成する導体パターン、第2アンテナ素子31を構成する導体パターンは、誘電体基板101におけるグランド導体102が形成されていない領域(端辺121よりもグランド導体102が形成されていない側の領域)に形成されている。
第1アンテナ素子21、および、第1アンテナ素子21に対する給電点FP1は、誘電体基板101における第1方向の一方端側に配置されている。第2アンテナ素子31、および、第2アンテナ素子31に対する給電点FP2は、誘電体基板101における第1方向の他方端側に配置されている。
第1アンテナ素子21は、線状の導体パターン22,23と、チップ型リアクタンス素子24とを備える。チップ型リアクタンス素子24は、一般的には、インダクタがよく用いられる。導体パターン22は、誘電体基板101の第2方向(端辺121に直交する方向)に延びる形状である。導体パターン22の延びる方向の一方端は、グランド導体102に近接している。この導体パターン22の一方端とグランド導体102との間が、第1アンテナ素子21の給電点FP1となる。給電点FP1が本発明の「第1給電点」に対応する。
導体パターン23は、延びる方向に沿って、直角に曲がる屈曲部を2箇所備えている。言い換えれば、導体パターン23は、誘電体基板101の第1方向に沿って延びる2つの直線部と、この2つの直線部を接続する第2方向に沿って延びる1つの直線部によって形成されている。この構成によって、第1アンテナ素子21は折れ曲がった形状となり、グランド導体102に結合する導体部分が設けられる。これにより、第1アンテナ素子21を構成する導体とグランド導体102との間に生じるキャパシタンスを大きくでき、インダクタンスのみで第1アンテナ素子21を形成するよりも、形状を小さくすることができる。
導体パターン23における延びる方向の一方端は、導体パターン22の他方端に近接している。導体パターン23と導体パターン22は、この部分において、チップ型リアクタンス素子24によって接続されている。言い換えれば、導体パターン22、チップ型リアクタンス素子24、および、導体パターン23は、直列に接続されている。
導体パターン23における延びる方向の他方端は、第2方向において、一方端よりもグランド導体102側に配置されている。このような構成とすることによって、第1アンテナ素子21の形成面積を小さくすることができる。
導体パターン23の他方端を含む直線部は、グランド導体102に対して離間して配置されている。これにより、グランド導体102における第1方向に平行な端辺と平行な直線部があっても、この直線部とグランド導体102との不要な結合を抑制できる。また、導体パターン23の他方端は、開放端であるので、電流強度が低く、外部の導体パターンと結合し難い。したがって、この直線部とグランド導体102との不要な結合をより確実に抑制できる。
導体パターン22,23の長さ、幅等の形状、および、チップ型リアクタンス素子24のリアクタンスは、第1アンテナ素子21としての電気長が第1アンテナ素子21の共振周波数に対応する波長λ1の略1/4になるように設定されている。なお、チップ型リアクタンス素子24は、省略することも可能である。しかしながら、チップ型リアクタンス素子24を備えることによって、第1アンテナ素子21の形成面積を変えることなく、電気長を適宜調整することができる。
第2アンテナ素子31は、第1アンテナ素子21と同じ形状であり、具体的な形状の説明は省略する。第2アンテナ素子31とグランド導体102とが近接する部分は、第2アンテナ素子31の給電点FP2となる。給電点FP2が本発明の「第2給電点」に対応する。
グランド導体102における、第1方向に沿った、給電点FP1と給電点FP2との途中位置には、スリット40が形成されている。スリット40は、グランド導体102の一部に導体非形成部を設けることによって形成されている。スリット40は、第2方向(端辺121に直交する方向)に沿って直線状に延びる形状である。スリット40の延びる方向の一方端は、グランド導体102の端辺121から開口している。言い換えれば、スリット40によって形成される導体非形成部は、グランド導体102の端辺121から、導体が形成されていない領域に繋がっている。この開口する端部が、スリット40の開放端401となる。スリット40の延びる方向の他方端は、三方がグランド導体102によって囲まれている。この囲まれている端部が、スリット40の短絡端402となる。このように、スリット40は、一方端が開放端401となり、他方端が短絡端402となる、直線状で有限長の導体非形成部によって形成されている。
スリット40は、延びる方向(長さ方向)に沿って繋がる第1部分41と第2部分42とを備える。開放端401側が第1部分41であり、短絡端402側が第2部分42である。
このような構成において、スリット40は、次に示す構造を備えることによって、第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31で通信する通信信号の周波数に対して、LC共振器型のトラップフィルタとして機能する。なお、ここで、対象とする通信信号の周波数は、第1アンテナ素子21で通信する周波数と第2アンテナ素子31で通信する周波数とが同じまたは近接する周波数である。
従来技術に記載されているように、グランド導体にスリットを形成し、スリットの全長に亘って幅を一定にし、一方端を開放端、他方端を短絡端とし、スリットの長さを通信信号の波長λの1/4とすれば、スリットは、λ/4共振器となり、通信信号の周波数に減衰極を形成することができる。
λ/4共振器(λ/4同軸共振器)においては、一般的に、長さ方向の中央位置から見て、開放端側は電界が強く、容量性が強い。一方、短絡端側は磁界が強く、誘導性が強い。したがって、本実施形態の場合、開放端側をキャパシタンスC、短絡端側をインダクタンスLとみなすことができる。そして、減衰極の周波数である共振周波数fは、次式で表される。
f=1/(2π・√(LC)) −(式1)
ここで、本実施形態のアンテナ装置10では、スリット40の開放端401側となる第1部分41の幅W41は、短絡端402側となる第2部分42の幅W42よりも小さい(W41<W42)。
この構成によって、キャパシタンスCは、従来構成(開放端側の幅が短絡端側の幅と同じ全長に亘って一定の場合)と比較して大きくなる。一方、インダクタンスLは殆ど変化しない。
この場合、(式1)から分かるように、共振周波数fは低くなる。
一方で、一方端が開放端で他方端が短絡端のスリットは、λ/4共振器として機能し、スリットの長さをλ/4とすることで、この波長λに応じた共振周波数fを実現できる。
ここで、共振周波数fと波長λとは、誘電体基板101の実効誘電率をεeffとして、次式の関係を有する。なお、cは、通信信号の伝搬速度であり、ここでは光速である。
λ=c/(√(εeff)・f) −(式2)
したがって、共振周波数fを高くすると波長λは短くなり、共振周波数fを低くすると波長λは長くなる。
このため、上述のキャパシタンスCを大きくしたことによる共振周波数fの低下を相殺するには、(式2)における共振周波数fを高く設定すればよく、波長λを短くすればよい。
これを実現するため、スリット40の長さL40は、スリットの全長において幅が一定の場合の長さよりも短い。これにより、共振する波長λが短くなり、キャパシタンスCが増加したことによる共振周波数の低下を相殺し、スリット40の共振周波数を通信信号の周波数に合わせることができる。言い換えれば、キャパシタンスCを増加させることによって、スリット40の長さL40を短くすることができる。
このように、本実施形態の構成を用いることによって、通信信号の周波数に共振周波数を一致させながら、スリット40の形成面積を小さくすることができる。これにより、グランド導体102の面積を小さくすることができる。また、グランド導体102の面積を変えなければ、グランド導体102における部品の実装領域を大きくすることができ、部品実装位置の自由度を向上させることもできる。
図2(A)は、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置におけるスリットの第1部分の幅とアイソレーションの周波数特性との関係を示すグラフである。図2(B)は、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置におけるスリットの第1部分の幅とスリットの長さおよびアイソレーションとの関係を示す図で、図2(A)のアイソレーション特性における2400MHz−2484MHzの最悪値をプロットしたものである。
図2では、第2部分42の幅W42は、2.0[mm]で一定であり、第1部分41の幅W41を、0.8[mm]、0.4[mm]に変化させている。また、従来構成に対応する幅変化無しは、第1部分41の幅W41は2.0[mm]であり、第2部分42の幅W42と同じである。
図2(A),(B)に示すように、第1部分41の幅W41を、第2部分42の幅W42によりも小さくすることによって、減衰極周波数を変化させることなく、スリットの長さを短くすることができる。この際、図2(A),(B)に示すように、幅を小さくすることによって減衰量はいくらか低下するが、低下量は小さく、所望のアイソレーションを実現可能な減衰量が得られる。
図3(A),(B),(C)は、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置におけるスリットの第1部分の長さと共振周波数との関係を示す図である。図3(A),(B),(C)では、スリットの長さL40および第1部分41の幅W41、第2部分42の幅W42がそれぞれに異なる。図3(A)では、スリット40の長さL40は15.8[mm]であり、第1部分41の幅W41は0.4[mm]であり、第2部分42の幅W42は2.0[mm]である。図3(B)では、スリット40の長さL40は17.8[mm]であり、第1部分41の幅W41は0.8[mm]であり、第2部分42の幅W42は2.0[mm]である。図3(C)では、スリット40の長さL40は15.28[mm]であり、第1部分41の幅W41は0.8[mm]であり、第2部分42の幅W42は4.0[mm]である。図3(A)と図3(B)は、スリット40の長さL40と、第1部分41の幅W41が異なる。図3(B)と図3(C)は、スリットの長さL40と、第2部分42の幅W42が異なる。
図3(A),(B),(C)は、上記形状の条件において、第1部分41の長さL41を変化させた時の共振周波数の変化のシミュレーション結果を示している。なお、図3(A),(B),(C)は、(式2)から得られる共振周波数が約2.4[GHz]になるようにスリットの長さ等を設定している。なお、従来のスリット幅が一定の構成では、図3のシミュレーションと同じ誘電体基板の誘電率を用いて、スリット幅が2.0[mm]の場合、スリット長は、21.6[mm]である。
図3(A),(B),(C)に示すように、第1部分41の長さL41を変化させることによって、スリット40の共振周波数は変化する。具体的には、第1部分41の長さL41がスリット40の長さL40と比較して極短い場合、またはスリット40の長さL40とほぼ同じ場合、スリット40の幅が一定であるのと同じであり、スリット40の長さL40によって共振周波数がほぼ決定される。しかしながら、第1部分41の長さL41がスリット40の長さL40の1/2程度に近づくにしたがって、この幅の小さい部分を有する構造によるキャパシタンスCとインダクタンスLの影響を受け、共振周波数は低下する。そして、第1部分41の長さL41がスリット40の長さL40に対して所定値となるときに、共振周波数は極小値となる。これにより、長さL40が固定されたスリット40に対して減衰極の最低周波数を得ることができる。逆に言い換えれば、所望とする共振周波数を実現するためのスリット40の長さL40を最小にすることができる。したがって、共振周波数が極小値となる時の第1部分41の長さL41が、スリット40の長さL40に対する最適の長さとなる。
図3(A)の場合、L40=15.8[mm]、L41=8.86[mm]であり、図3(B)の場合、L40=17.8[mm]、L41=10.12[mm]であり、図3(C)の場合、L40=15.28[mm]、L41=8.58[mm]である。このように、いずれの場合であっても、スリット40の長さL40を基準とする第1部分41の長さL41の比(L41/L40)が約56%の時に、最適なアイソレーションが得られる。図3(A),(B),(C)では、スリット40の長さL40、第1部分41の幅W41、および第2部分42の幅W42が異なるので、上述の最適なアイソレーションが得られる長さの比はスリットの幅および長さによらず決定されると考えられる。
このように、本実施形態の構成において、スリット40の長さL40を基準とする第1部分41の長さL41の比を、共振器を構成するキャパシタンスCとインダクタンスLとから決定される共振周波数によって決定することによって、最適なアイソレーションが得られる長さの比を確実に得ることができる。これにより、スリット40の長さL40に対して、最適なアイソレーションが得られる第1部分41の長さL41を確実に決定することができる。
なお、この3つのシミュレーション結果では、約56%が最適値であるが、アンテナ装置10として必要とされるアイソレーションの最低値に応じて、この最適値を中心として長さの比の取り得る範囲を拡大することもできる。例えば、長さの比が50%以上で70%以下のように、適宜設定することは可能である。
次に、本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置について、図を参照して説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置10Aは、第1の実施形態に係るアンテナ装置10に対して、スリット40Aの形状が異なる。他の構成は、第1の実施形態に係るアンテナ装置10と同じである。以下では、アンテナ装置10と異なる箇所のみを説明する。
スリット40Aは、第1部分41Aと第2部分42Aを備える。第1部分41Aの幅は、第2部分42Aの幅よりも小さい。第1部分41Aは、グランド導体102の端辺121に対して直交する方向に延びる形状である。第2部分42Aは、グランド導体102の端辺121に対して平行な方向に延びる形状である。
第1部分41Aの延びる方向の一方端は、グランド導体102の端辺121に位置する。第1部分41Aの延びる方向の他方端は、第2部分42Aの延びる方向の一方端に繋がっている。
このように、本実施形態に係るアンテナ装置10Aのスリット40Aは、延びる方向において途中で屈曲する形状である。このような構成であっても、第1の実施形態に係るアンテナ装置10と同様に、第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31との間のアイソレーションを確保することができる。
また、この構成とすることによって、グランド導体102に対するスリット40Aの形成される領域の第2方向(端辺121に直交する方向)の長さを短くすることができる。これにより、グランド導体102の第2方向の長さを短くできる。もしくは、グランド導体102の長さを変えなければ、グランド導体102の第2方向に、より広い部品実装領域を設けることができる。
また、このような屈曲形状を用いることによって、スリットの形状の自由度を向上させることができる。これにより、グランド導体102側の部品の配置等に応じて、適切な形状でスリットを形成することができる。
なお、本実施形態では、第1部分41Aと第2部分42Aとが繋がる点において、スリット40Aが屈曲する態様を示したが、第1部分41Aの途中や第2部分42Aの途中で屈曲していてもよい。また、屈曲する回数は一回に限らず、複数回であってもよい。
次に、本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置について、図を参照して説明する。図5は、本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置10Bは、第1の実施形態に係るアンテナ装置10に対して、グランド導体102Aの形状、および、スリット40の形成位置において異なる。他の構成は、第1の実施形態に係るアンテナ装置10と同じである。以下では、アンテナ装置10と異なる箇所のみを説明する。
グランド導体102Aは、給電点FP1、給電点FP2を有する端辺121から、第2方向に沿って突出する凸部120を備える。凸部120は、第1方向において、第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31との間に配置されている。凸部120は、第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31に対して凸部120が不要に結合しないように、第1方向および第2方向の長さが決定されている。
スリット40は、グランド導体102Aにおける凸部120を含むように形成されている。スリット40の第1部分41の一方端は、凸部120の端辺122の位置にある。
このような構成であっても、第1の実施形態に係るアンテナ装置10と同様に、第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31との間のアイソレーションを確保することができる。
また、このような構成とすることによって、給電点FP1および給電点FP2が位置する端辺121を基準として、第2方向(端辺121に直交する方向)に沿った第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31と反対側のスリット40の形成される領域の長さを短くすることができる。これにより、第2の実施形態に係るアンテナ装置10Aのような屈曲部を有することなく、端辺121を基準としたグランド導体102Aの第2方向の長さを短くできる。もしくは、グランド導体102の長さを変えなければ、グランド導体102Aの第2方向に、より広い部品実装領域を設けることができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置について、図を参照して説明する。図6は、本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置10Cは、第3の実施形態に係るアンテナ装置10Bに対して、スリット40Cの形状および形成位置において異なる。他の構成は、他の構成は、第3の実施形態に係るアンテナ装置10Bと同じである。以下では、アンテナ装置10Bと異なる箇所のみを説明する。
スリット40Cは、グランド導体102Aにおける凸部120に形成されている。スリット40の第1部分41の一方端は、凸部120の端辺123の位置にある。端辺123は、凸部120における第2方向に平行な辺である。スリット40Cは、第1方向に沿って延びる形状である。スリット40Cは、第1部分41Cと第2部分42Cとを備える。第1部分41Cの幅は、第2部分42Cの幅よりも小さい。第1部分41Cの延びる方向の一方端は、端辺123に位置する。第1部分41Cの延びる方向の他方端は、第2部分42Cの一方端に繋がっている。
このような構成であっても、第3の実施形態に係るアンテナ装置10Bと同様に、第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31との間のアイソレーションを確保することができる。
また、この構成とすることによって、スリット40Cは、給電点FP1および給電点FP2が位置する端辺121を基準として、第2方向(端辺121に直交する方向)に沿った第1アンテナ素子21および第2アンテナ素子31と反対側に形成されない。これにより、端辺121を基準としたグランド導体102Aの第2方向の長さを短くできる。もしくは、グランド導体102Aの長さを変えなければ、グランド導体102Aの第2方向に、より広い部品実装領域を設けることができる。
なお、上述の各実施形態の構成は、適宜組み合わせることが可能であり、組み合わせた構成を用いても、第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31との間のアイソレーションを確保することができる。
次に、本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置について、図を参照して説明する。図7は、本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
上述の各実施形態の各アンテナ装置では、通信信号の周波数が重なる第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31のみを備える構成を示した。しかしながら、本実施形態に係るアンテナ装置10Dは、さらに他の周波数の通信信号を通信するアンテナ素子を備えてもよい。
本実施形態に係るアンテナ装置10Dは、第1の実施形態に係るアンテナ装置10に対して、第3アンテナ素子51および第4アンテナ素子61を追加したものである。他の構成は、第1の実施形態に係るアンテナ装置10と同じである。以下では、アンテナ装置10と異なる箇所のみを説明する。
アンテナ装置10Dは、第3アンテナ素子51および第4アンテナ素子61を備える。第3アンテナ素子51は、第1アンテナ素子21に接続されており、給電点FP1から給電されている。第4アンテナ素子61は、第2アンテナ素子31に接続されており、給電点FP2から給電されている。第1アンテナ素子21に対する第3アンテナ素子51の形状および接続態様と、第2アンテナ素子31に対する第4アンテナ素子61の形状および接続態様は、同じである。したがって、第3アンテナ素子51のみを以下に説明する。
第3アンテナ素子51は、線状の導体パターン52と、チップ型リアクタンス素子53とを備える。チップ型リアクタンス素子53は、一般的には、インダクタがよく用いられる。導体パターン52は、第1方向に沿って延びる形状である。導体パターン52の延びる方向の一方端は、チップ型リアクタンス素子53によって、第1アンテナ素子21の導体パターン22に接続されている。導体パターン52の延びる方向の他方端は、第1アンテナ素子21の導体パターン23の延びる方向の他方端に近接している。
このような構成とすることによって、アンテナ装置10Dの形状を大きくすることなく、他の周波数の通信信号を通信することができる。そして、この態様においても、第1アンテナ素子21と第2アンテナ素子31との間のアイソレーションを確保することができる。
なお、本実施形態の構成は、第1の実施形態に係るアンテナ装置10のみでなく、他の実施形態のアンテナ装置にも適用することができる。
上述の各実施形態にでは、誘電体基板に導体パターンを形成する態様を示したが、誘電体基板を省略することも可能である。しかしながら、誘電体基板を用いることによって、各アンテナの導体パターンを短くでき、アンテナ装置をより小型に形成できる。また、誘電体基板に導体パターンを形成することによって、導体パターンの形状を保持でき、信頼性の高いアンテナ装置を実現できる。
また、上述の説明では、近接する周波数が2400MHz帯(2.4GHz帯)である態様を示したが、他の周波数帯であっても、上述の構成を適用して、同様の作用効果を得ることができる。
また、上述の説明では、第1アンテナの通信周波数と第2アンテナの通信周波数が同じ又は近接する場合を示したが、第1アンテナの通信信号の高調波の周波数と第2アンテナの通信周波数とが同じ又は近接する場合、もしくは逆に第1アンテナの通信周波数と第2アンテナの通信信号の高調波の周波数とが同じ又は近接する場合であっても、上述の構成を適用することが可能である。
10,10A,10B,10C,10D:アンテナ装置
21:第1アンテナ素子
22,23:導体パターン
24:チップ型リアクタンス素子
31:第2アンテナ素子
40,40A,40C:スリット
41,41A,41C:スリットの第1部分
42,42A,42C:スリットの第2部分
51:第3アンテナ素子
52:導体パターン
53:チップ型リアクタンス素子
61:第4アンテナ素子
101:誘電体基板
102,102A:グランド導体
120:凸部
121,122,123:端辺
401:開放端
402:短絡端
FP1,FP2:給電点

Claims (5)

  1. 第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子に対して共通のグランド導体と、を備え、
    前記グランド導体における前記第1アンテナ素子に対する第1給電点と前記第2アンテナ素子に対する第2給電点との間には、一方端が前記グランド導体の端辺で開口して開放端となり、他方端が短絡端となる有限長のスリットが形成されており、
    前記スリットにおける前記開放端側の第1部分の幅は、前記短絡端側の第2部分の幅よりも小さい、
    アンテナ装置。
  2. 前記第1アンテナの通信周波数と前記第2アンテナの通信周波数とは、同じ又は近接している、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記スリットは、前記開放端と前記短絡端との間において屈曲している、
    請求項1または請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記グランド導体は、前記第1アンテナ素子を形成する第1線状導体と、前記第2アンテナ素子を形成する第2線状導体との間に配置される凸部を備えており、
    前記スリットの少なくとも一部は、前記凸部に形成されている、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記スリットの長さに対する前記第1部分の長さは、
    前記第1部分によるキャパシタンスと前記第2部分によるインダクタンスとから決定される前記スリットの共振周波数が極小となる長さである、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
JP2016008378A 2016-01-20 2016-01-20 アンテナ装置 Pending JP2017130770A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016008378A JP2017130770A (ja) 2016-01-20 2016-01-20 アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016008378A JP2017130770A (ja) 2016-01-20 2016-01-20 アンテナ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017130770A true JP2017130770A (ja) 2017-07-27

Family

ID=59395796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016008378A Pending JP2017130770A (ja) 2016-01-20 2016-01-20 アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017130770A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020158651A1 (ja) * 2019-02-01 2020-08-06 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142934A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Alps Electric Co Ltd アンテナ装置
JP2008283464A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Toshiba Corp 電子機器
JP2012100013A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Funai Electric Co Ltd マルチアンテナ装置および携帯機器
JP2013051644A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Toshiba Corp アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
WO2015029322A1 (ja) * 2013-08-27 2015-03-05 Necプラットフォームズ株式会社 アンテナおよび無線通信装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142934A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Alps Electric Co Ltd アンテナ装置
JP2008283464A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Toshiba Corp 電子機器
JP2012100013A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Funai Electric Co Ltd マルチアンテナ装置および携帯機器
JP2013051644A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Toshiba Corp アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
WO2015029322A1 (ja) * 2013-08-27 2015-03-05 Necプラットフォームズ株式会社 アンテナおよび無線通信装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020158651A1 (ja) * 2019-02-01 2020-08-06 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
CN113366700A (zh) * 2019-02-01 2021-09-07 株式会社村田制作所 天线模块和搭载有天线模块的通信装置
JPWO2020158651A1 (ja) * 2019-02-01 2021-10-14 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
JP7040647B2 (ja) 2019-02-01 2022-03-23 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
US11870145B2 (en) 2019-02-01 2024-01-09 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna module and communication device incorporating the same
CN113366700B (zh) * 2019-02-01 2024-06-25 株式会社村田制作所 天线模块和搭载有天线模块的通信装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN207800911U (zh) 天线装置以及电子设备
JP6465109B2 (ja) マルチアンテナ及びそれを備える無線装置
US8743010B2 (en) Antenna device
US9166300B2 (en) Slot antenna
JP5559762B2 (ja) 印刷式フィルタリングアンテナ
US20140361948A1 (en) Antenna system
WO2010050278A1 (ja) 無線通信装置
CN212676478U (zh) 天线装置以及通信终端装置
JP2009111999A (ja) マルチバンドアンテナ
KR100824382B1 (ko) 정합회로가 일체로 형성된 폴디드 다이폴 루프 안테나
JP2014075773A (ja) アンテナ装置、通信装置、及び電子機器
JP6624650B2 (ja) アンテナ
US10418701B2 (en) Antenna device
JP2014086949A (ja) アンテナ装置
JP5863730B2 (ja) アンテナ装置及び無線通信装置
KR101842627B1 (ko) 주파수 가변형 디바이스와 이를 포함하는 안테나, 전파 흡수체 및 주파수 가변형 디바이스의 동작 주파수 확장 방법
JP2017130770A (ja) アンテナ装置
JP2014011560A (ja) アンテナ装置
JP6127630B2 (ja) 誘電体共振部品
US8847821B2 (en) Antenna and radio communication apparatus
JP6431002B2 (ja) 電力伝送通信ユニット及び電力伝送通信装置
US20220278700A1 (en) Filter, antenna module, and radiating element
JP4241539B2 (ja) 表面実装型アンテナおよびそれを備えた無線通信機
JP2012212998A (ja) アンテナ装置
JP6825750B2 (ja) アンテナ装置及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200303