JP2017130334A - 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 - Google Patents
荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017130334A JP2017130334A JP2016008593A JP2016008593A JP2017130334A JP 2017130334 A JP2017130334 A JP 2017130334A JP 2016008593 A JP2016008593 A JP 2016008593A JP 2016008593 A JP2016008593 A JP 2016008593A JP 2017130334 A JP2017130334 A JP 2017130334A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulse
- signal
- charged particle
- unit
- ringing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/02—Details
- H01J37/22—Optical, image processing or photographic arrangements associated with the tube
- H01J37/222—Image processing arrangements associated with the tube
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/02—Details
- H01J37/244—Detectors; Associated components or circuits therefor
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/26—Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
- H01J37/28—Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/244—Detection characterized by the detecting means
- H01J2237/2448—Secondary particle detectors
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/244—Detection characterized by the detecting means
- H01J2237/24495—Signal processing, e.g. mixing of two or more signals
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/26—Electron or ion microscopes
- H01J2237/28—Scanning microscopes
- H01J2237/2813—Scanning microscopes characterised by the application
- H01J2237/2817—Pattern inspection
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
【課題】微細なパターンを検査又は計測する検査計測装置において、パルスカウント方式を用いて分解能を向上させ、深穴パターンの底部の視認性向上させるため、高精度にパルス信号を検出することを可能にする。
【解決手段】収束させた荷電粒子線を試料に照射し走査して試料から発生した二次荷電粒子を検出部で検出し、検出部からの出力信号を受けて処理し、処理した信号を受けて試料の画像を形成する荷電粒子ビーム装置の画像形成方法において、検出部からの出力信号を受けて処理することを、検出部からの出力信号をアナログ処理することと、検出部からの出力信号をパルスカウント処理することにより行い、パルスカウント処理することは、検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去し、このリンギングパルス信号を除去した信号に対してパルスをカウントすることにより行うようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】収束させた荷電粒子線を試料に照射し走査して試料から発生した二次荷電粒子を検出部で検出し、検出部からの出力信号を受けて処理し、処理した信号を受けて試料の画像を形成する荷電粒子ビーム装置の画像形成方法において、検出部からの出力信号を受けて処理することを、検出部からの出力信号をアナログ処理することと、検出部からの出力信号をパルスカウント処理することにより行い、パルスカウント処理することは、検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去し、このリンギングパルス信号を除去した信号に対してパルスをカウントすることにより行うようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、試料上に形成された微細なパターンを計測、観察又は検査するための荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法に関する。
走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子ビーム計測装置では、試料に電子ビームを照射した際に発生する二次電子や反射電子を検出するために、シンチレータと光電子増倍管を組み合わせて使われている。シンチレータから発せられる光が光電子増倍管に入射すると光電面から光電子が放出され、その電子は光電子増倍管で増幅される。ここで、入射する光が強い領域では光電子増倍管出力のパルス間隔が狭いため、おのおの重なり合ったアナログ波形となる。しかし光が弱くなるとおのおのが離散したパルス状の出力波形となる。
このようなアナログ波形とパルス状の出力波形の検出方式に関係する先行技術例として、特開2011−175811号公報(特許文献1)、に記載された技術がある。
特許文献1では、以下の内容が記載されている。荷電粒子線装置において、出力信号が当該検出器へ一つの荷電粒子が入射される状態における出力信号であるか、当該検出器へ複数の荷電粒子が入射される状態における出力信号であるかを判定する判定部と、前記出力信号が当該検出器へ一つの荷電粒子が入射される状態における出力信号であると判断された場合には、パルスカウント法による信号処理により画像形成を行い、前記出力信号が当該検出器へ複数の荷電粒子が入射される状態における出力信号であると判断された場合には、アナログ法による信号処理により画像形成を行う演算部を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置について記載されている。
半導体製造プロセスにおいて、半導体基板(ウェハ)上に形成される回路パターンの微細化が急速に進んでおり、それらのパターンが設計通りに形成されているか否か等を監視するプロセスモニタリングの重要性が益々増加している。例えば、半導体製造プロセスにおける異常や不良(欠陥)の発生を早期に或いは事前に検知するために、各製造工程の終了時に、ウェハ上の回路パターン等の計測及び検査が行われる。
上記計測、観察、又は検査の際、走査型電子ビーム方式を用いた電子顕微鏡装置(Scanning Electron Microscope:SEM)などの計測検査装置及び対応する計測検査方法においては、対象のウェハ(試料)に対して電子ビーム(電子線)を走査(スキャン)しながら照射し、これにより発生する二次電子・反射などのエネルギーを検出する。そしてその検出に基づき信号処理・画像処理などにより画像(計測画像や検査画像)を生成し、当該画像に基づいて計測、観察又は検査が行われる。
例えば、回路パターンにおける欠陥の検査を行う装置(検査装置、検査機能)の場合は、検査画像を用いて、同様の回路パターンの画像同士を比較し、それらの差が大きい箇所を欠陥として判定・検出する。
また回路パターンにおける計測を行う装置(計測装置、計測機能)の場合は、二次電子・反射電子などの発生量が試料の凹凸(表面形状)によって変化するので、その二次電子などの信号の評価処理により、試料の表面形状の変化などを捉えることができる。特に、回路パターンのエッジ部で二次電子などの信号が急激に増減することを利用して、当該回路パターンの画像内でのエッジ位置を推定することで、回路パターンの寸法値などを計測することができる。そしてその計測結果に基づいて、当該回路パターンの加工の良否などを評価することができる。
更に、他の検査装置で検出した欠陥を詳細に観察する装置(レビュー装置)の場合は、他の検査装置で検出した欠陥の位置座標に基づいて低倍率の二次電子像で欠陥位置を検出し、次に高倍率の二次電子像で欠陥の拡大像を撮像し、この拡大画像で欠陥を観察すると共に、拡大画像から欠陥の画像上の特徴量を抽出して欠陥の分類を行っている。
従来例のSEM等の計測検査装置における電子ビーム走査方式について、以下に説明する。例えばCD−SEM(Critical Dimension Scanning Electron Microscope:測長SEM)における通常の電子ビームの走査を、TV(Tele−Vision)走査またはラスタ走査などと呼ぶ。またTV走査を基準としてその走査測度をn倍速とした走査をn倍速走査などと呼ぶ。
従来のラスタ走査方式またはTV走査方式では、電子ビームの走査方向や走査速度、試料上に形成されたパターンの形状などに応じて、試料の帯電量に違いが生じるという課題がある。これは、計測又は検査対象のパターンが微細化するに伴い、より顕著になってくる。この試料の帯電量の違いにより、計測又は検査対象の微細なパターンを電子ビームで走査し二次電子を検出して得た画像において、画像コントラストが低下、あるいは回路パターンのエッジが消失する等、試料表面状態の観察すなわち測定や検査の精度が低下するまたは不可能になるという問題が発生する。
上記計測・検査の精度低下に関して、単位領域あたりの電子ビーム照射時間を短くし、即ち照射電荷密度を小さくし、試料の帯電量を下げる又は適切にすることが有効である。このためには、電子ビーム照射走査速度をn倍速のように速くすること即ち高速走査を実現することが有効である。しかし、上記電子ビームの高速走査による照射電荷密度低下に伴い、試料から生じる二次電子・反射電子などの発生頻度が減少、すなわち二次電子等の検出頻度が低下するという問題が生じる。
二次電子・反射電子などの検出方式として、アナログ検出方式とパルスカウント方式がある。
アナログ検出方式は、二次電子の信号強度を画素単位の積分値を用いて画像化する方式である。信号波形に対し、周期的に出力値を読み取り、それぞれの波高値を画素データとする手法が好適とされる。出力値の読み取り方法として通常は、アナログ・デジタル変換器(以下、ADCと記す)を用いてサンプリングする。サンプリングされた信号の振幅情報を画素単位で積分・平均化して画素単位の階調値差を生成するので、画像の明るさ変化情報を得ることが可能である。
しかし、微細なパターン上を電子ビーで高速に走査した場合、試料からの二次電子の発生頻度が低下して、検出系からは幅が狭く離散的なパルス信号が出力されるようになる。このパルス信号は、アナログ検出方式の場合、検出系のバックグランドノイズに漏れてしまい、検出信号の信号対雑音比(S/N比)が小さくなってしまうという課題が発生する。
一方、パルスカウント方式は、微細なパターン上を電子ビーで高速に走査した場合に二次電子検出系から出力される離散的なパルス信号に対して、波高弁別を行い、ある閾値を超えるパルス信号の数を計数する方式である。微細なパターン上を電子ビームで高速に走査した場合に生じる二次電子等の発生頻度の低下に対して、パルスカウント方式は、アナログ検出方式と比較して高い信号対雑音比(S/N比)で信号を検出でき、低頻度の二次電子等検出に有効である。
しかし、パルス信号弁別の高分解能を実現するためには、パルス信号の幅がなるべく狭くなるようにホトマル、プリアンプ回路の高速化・広帯域化を行うことが必須である。パルス信号の幅を狭くすることにより、ホトマルや検出回路がリンギング現象を起こして、真の信号パルスの後に閾値を超える後発パルスが発生してしまう。このリンギングパルスの存在は、低振幅信号を高効率に検出する場合の障害になる。
このような現象は、深穴パターンの底部を観察する場合にも生じる。すなわち、深穴パターンの底部を観察する場合、深穴パターンの底部で発生した二次電子の内検出器に到達する二次電子の割合が少なくなり、深穴パターンの底部の視認性を向上させるためには、パルスカウント方式に依る検出が行われる。しかし、この場合にもリンギングパルスの存在が、低振幅信号を高効率に検出する場合の障害になる。
そこで、本発明では、微細なパターンを検査又は計測する荷電粒子ビーム装置おいて、パルスカウント方式を用いて分解能を向上させ、深穴パターンの底部の視認性を向上させることを実現するため、高精度にパルス信号を検出することを可能にする荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、荷電粒子ビーム装置を、収束させた荷電粒子線を試料に照射して走査する荷電粒子光学系と、荷電粒子光学系で収束させた荷電粒子線を照射して走査された試料から発生した二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、二次荷電粒子を検出部で検出した二次荷電粒子検出部からの出力信号を受けて処理する二次電子信号検出部と、二次電子信号検出部で処理した信号を受けて試料の画像を生成する画像処理部と、荷電粒子光学系と二次荷電粒子検出部と二次電子信号検出部と画像処理部とを制御する制御部とを備えて構成し、二次電子信号検出部は二次荷電粒子検出部からの出力信号をアナログ処理するアナログ処理部と二次荷電粒子検出部からの出力信号をパルスカウントして処理するパルスカウント処理部とを有し、パルスカウント処理部は、二次荷電粒子検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去するリンギングパルス除去部とこのリンギングパルス除去部でリンギングパルス信号を除去した信号に対してパルスをカウントするパルスカウント部とを備え構成した。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、収束させた荷電粒子線を試料に照射して走査することにより試料から発生した二次荷電粒子を検出部で検出し、二次荷電粒子を検出した検出部からの出力信号を受けて処理し、処理した信号を受けて試料の画像を形成する荷電粒子ビーム装置の画像形成方法において、検出部からの出力信号を受けて処理することを、検出部からの出力信号をアナログ処理部でアナログ処理することと、検出部からの出力信号をパルスカウントして処理するパルスカウント処理することにより行い、パルスカウント処理することは、検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去し、このリンギングパルス信号を除去した信号に対してパルスをカウントすることによりパルスカウント処理を行うようにした。
本発明のうち代表的な形態によれば、高速・微弱パルス信号の検出精度を向上させることができるようになり、微細なパターンを検査又は計測する検査計測装置の分解能と深溝・深穴視認性を向上させることができるようになった。
本発明は、走査型電子顕微鏡を用いて取得した試料の二次電子・反射電子信号をアナログ積算方式とパルスカウント方式から画像を形成し、この形成した画像を合成することにより、試料上に形成されたパターンの境界領域が鮮明な画像を得られるようにしたものである。特に画像を形成するパルスカウント方式におけるリンギングパルス信号の弁別除去処理部構成と処理方法に関するものである。
リンギングパルス信号は、ホトマルを含む検出回路の高速・広帯域化に伴う回避できない課題である。リンギングパルスを削除するため、図7に示すように閾値ThMを上げる方法はあるが、低振幅信号B1、B3を検出できない欠点はある。
リンギングパルスが現す現象に関して、図6、図7、図8を用いて説明する。リンギングパルスB4は信号パルスB2が現した後に、検出器107、プリアンプ30の特性および検出器107とプリアンプ30間の接続特性により一定の時間間隔t1、t2で現す。リンギングパルスB4の振幅値は信号パルスB2の振幅値に比例する。上記以外、リンギングパルスは一つ重要の特徴がある:リンギングパルスB4とその元の信号パルスB2の間に、アンダーシュートB6が存在する。且つアンダーシュートB6の最小値が信号パルスの最低レベル(通常が0レベル)以下になる。
本発明では、上記徳性及びリンギングパルスと信号パルスの異なる特性を利用してリンギングパルスを判別・除去する手法を用いた荷電粒子ビーム装置及びそれを用いた画像の形成方法に関するものである。
本発明では、上記徳性及びリンギングパルスと信号パルスの異なる特性を利用してリンギングパルスを判別・除去する手法を用いた荷電粒子ビーム装置及びそれを用いた画像の形成方法に関するものである。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお実施の形態を説明するための全図において同一部には原則として同一符号を付しその繰り返しの説明は省略する。以下、計測検査装置及び計測検査方法とは、計測のみを行う場合、検査のみを行う場合、及び計測と検査の両方が可能な場合を含む。
図1、図2、図6、図7、図8を用いて、本発明の第1の実施例の走査型電子ビーム方式の計測検査装置及びそれを用いた計測検査方法について、従来例と比較しながら説明する。
[計測検査装置]
図2は、実施例1の計測・検査装置を含むシステム全体の構成を示す。実施例1の計測・検査装置1000は、半導体ウェハを試料110として自動的な計測及び検査を行う機能を有する走査型電子ビーム方式の電子顕微鏡装置(SEM)への適用例である。本計測・検査装置1000は、試料110の表面に形成されたパターンの寸法値を計測する計測機能、及び同パターンにおける異常や欠陥などの状態を検出する検査機能を備える。
図2は、実施例1の計測・検査装置を含むシステム全体の構成を示す。実施例1の計測・検査装置1000は、半導体ウェハを試料110として自動的な計測及び検査を行う機能を有する走査型電子ビーム方式の電子顕微鏡装置(SEM)への適用例である。本計測・検査装置1000は、試料110の表面に形成されたパターンの寸法値を計測する計測機能、及び同パターンにおける異常や欠陥などの状態を検出する検査機能を備える。
本計測・検査装置1000は、本体であるカラム100、試料110などを載置するステージである試料台112を含む機構系、信号処理系であるコンピュータ200、及び二次電子信号検出部50等を有する構成である。
カラム100は、SEM方式の電子光学系や検出器107などを内蔵している。カラム100の検出器107に対しては、プリアンプ回路30を通じて、二次電子信号検出部50が接続され、二次電子信号検出部50がコンピュータ200に接続されている。プリアンプ回路30や二次電子信号検出部50は例えば電子回路基板などで構成される。例えばカラム100の側面近辺(内側または外側)にプリアンプ回路30などの基板が接続されてもよい。
カラム100内は、図示していない真空排気ポンプにより内部を排気して真空の状態にすることが可能である。カラム100の内部に配置した電子光学系などを構成する要素として、電子銃101、第1コンデンサレンズ102、絞り103、第2コンデンサレンズ104、ブランキング制御電極105、アパーチャ106、偏向器108、及び対物レンズ109等を有する。またカラム100内には、検出系を構成する要素である検出器107などを備える。検出器107は、図1に示すように、シンチレータ71と光電子増倍管72を備えて構成されている。
電子銃101は、一次電子ビームであるビームA1を出射する。第1コンデンサレンズ102は、集束レンズであり、電子銃101から出射されたビームA1が通る。第2コンデンサレンズ104は、集束レンズであり、絞り103で絞られたビームA1が通る。電子銃101から出射されたビームA1は、第1コンデンサレンズ102、絞り103、及び第2コンデンサレンズ104を通じて集束される。
ブランキング制御電極105は、ビーム照射の遮断をオン/オフ制御するブランキング制御を行う場合に使用される。通常、遮断オフ時には、ブランキング制御電極105間をビームがそのまま通過し、A2のようにアパーチャ106を通る。遮断オン時には、ブランキング制御電極105間でビームが曲げられ、A3のようにアパーチャ106を通らずに遮断される。
アパーチャ106を通過したビームA2は、偏向器108を通じて偏向制御される。即ちビームA2は、偏向制御を含む走査制御を通じて、対物レンズ109等を経て、試料台112上の試料110に対して走査しながら照射される。試料110に対する電子ビームA2の照射により試料110から発生する二次電子信号(Secondary Electron:SE)や反射電子信号(Back Scattered Electron:BSE)などの二次荷電粒子A4の一部は検出器107に入射して、電気信号・アナログ信号(検出信号、パルス信号などともいう)として検出される。
二次電子信号(SE)や反射電子信号(BSE)などの二次荷電粒子A4を検出した検出器107から出力されるアナログ信号は、プリアンプ回路30で電流(I)−電圧(V)変換されて、二次電子信号検出部50に入力される。二次電子信号検出部50では、二つの経路を分けて、それぞれアナログ方式信号検出部52とパルスカウント方式信号検出部53を経て、アナログ方式で得たアナログ画像信号とパルスカウント方式で得たパルス画像信号を、画像合成部54で画素単位或はブロック単位で画像の合成演算を行う。画像合成部54で合成された画像信号が画像処理部205に入力される。
画像処理部205では、二次電子信号検出部50から出力されたデジタル信号ないしサンプリングデータを用いて、計測または検査に応じた画像処理を施すことで、二次元の計測画像または検査画像を生成する。画像処理部205は、計測機能の場合は計測画像を生成し、当該画像内のパターン寸法値の計算などを行う。また、検査機能の場合は、検査画像を生成し、当該画像内の欠陥などを検出・判定する処理などを行う。
制御部210は、当該画像を含むデータ情報を取得してコンピュータ200内のメモリ等(図示せず)に記憶管理する。また制御部210からGUI部215の処理を通じて、当該画像及びデータ情報を含むGUI画面を生成しユーザに対し表示する。例えば計測機能の場合、計測画像内の情報に基づいて回路パターンの寸法などが計測される。検査機能の場合、検査画像内の情報に基づいて異常や欠陥などが検出される。
コンピュータ200は例えばPC(Parsonal Computer)等で実現できる。コンピュータ200及び二次電子信号検出部50等は、例えば制御ラックに格納される。またカラム100、電子回路基板、コンピュータ200等の間は、ケーブルなどで接続される。なおコンピュータ200と他の基板(プリアンプ回路30,二次電子信号検出部50)を一体化した形態なども可能である。
コンピュータ200は、画像処理部205、制御部210、GUI(Graphical User Interface: グラフィカルユーザインタフェース)部215、電子光学制御部220、走査制御部230、検出制御部240、機構系制御部250などを備える。これらの各部は、例えばプロセッサ及びメモリ等の公知の要素によるソフトウェアプログラム処理あるいは専用処理回路又はそれらの組合せなどで実現される。なおコンピュータ200及び制御部210等において、計測機能と検査機能の両方を備えるが、一方のみ備える形態も勿論可能である。
制御部210は、GUI部215によるGUI画面などを通じたユーザの指示入力に従い、本計測・検査装置1000の全体及び各部を制御する処理、及び計測・検査の処理を行う。制御部210は、計測・検査の実行時、二次電子信号検出部50及び画像処理部205を通じて検出・生成された画像を含むデータ情報を取得し、GUI部215によるGUI画面に表示させる。制御部210は、上記画像を含むデータ情報や、計測・検査の設定情報などを、メモリやストレージ等の記憶手段(図示せず)に記憶し管理する。
GUI部215は、計測・検査を行うユーザに対してGUI画面を提供する処理を行う。ユーザは、GUI画面において計測・検査の作業に関して計測機能や検査機能を選択的に実行可能であり、各種の操作指示やデータ情報閲覧などが可能である。GUI部215では、計測・検査の条件などを入力・設定する画面や、計測・検査の結果を二次元画像などの形式で表示する画面などを提供する。GUI部215は、キーボードやマウスやディスプレイ等の入出力装置や通信インタフェース部などを含む。計測機能や検査機能を選択的に実行可能である。
電子光学制御部220は、ブランキング制御回路などを含む構成であり、制御部210からの制御に従い、カラム100内の電子銃101、電子レンズ(102,104)、絞り103、ブランキング制御電極105等を含む電子光学系を駆動することで、電子ビーム(A1,A2,A3)の試料110への照射を制御する。即ち、電子光学制御部220は、カラム100内の電子光学レンズ(102,104)等を含む電子光学系を制御する。
走査制御部230は、偏向制御回路231を含む構成であり、制御部210による制御に従い、カラム100内の偏向器108を含む部位を駆動することで、試料110に対する電子ビーム(A2)の照射による走査制御を行う。また走査制御部230は、後述の各走査速度の走査モードに対応する走査制御機能を実現し、指定された走査速度に応じて走査制御を行う。偏向制御回路231は、偏向器108に対して偏向制御信号を印加することにより、電子ビームA2の偏向による走査を制御する。
検出制御部240は、対物レンズ制御回路241などを含む構成であり、制御部210からの制御に従い、カラム100内の対物レンズ109を含む部位を駆動することで、検出器107による試料110からの二次電子(SE)・反射電子(BSE)などの二次荷電粒子A4の検出を制御する。対物レンズ制御回路241は、対物レンズ109に対して対物レンズ制御信号を印加することにより、試料110への電子ビームA2の照射による二次電子(SE)や反射電子(BSE)などの二次荷電粒子A4の検出を制御する。
機構系制御部250は、制御部210からの制御に従い、試料台112等の機構系に対する制御信号の印加により、動作を制御する。例えば、試料台112に搭載した試料110の観察位置の情報に対応させて、試料台112のX,Y方向への移動を制御する。
115は、上記各制御部(電子光学制御部220,走査制御部230,検出制御部240)から対応する電極などを駆動制御する際のドライバ回路やその端子である。
次に、二次電子信号検出部50にあるパルスカウント処理部53の詳細を、図1に示す。
二次電子信号(SE)や反射電子信号(BSE)などの二次荷電粒子A4が入射した検出器107から出力されるアナログ信号は、プリアンプ回路30で電流(I)−電圧(V)変換されてパルスカウント方式処理部53に入力される。
二次電子信号(SE)や反射電子信号(BSE)などの二次荷電粒子A4が入射した検出器107から出力されるアナログ信号は、プリアンプ回路30で電流(I)−電圧(V)変換されてパルスカウント方式処理部53に入力される。
図7はパルスカウント方式処理部53に入力される信号波形を示すイメージ図である。パルス信号弁別の高分解能を実現するためには、パルス信号の幅がなるべく狭くなるように、検出器107を構成するホトマル、及びプリアンプ回路30を高速化・広帯域化することが必須である。
しかし、検出器107を構成するホトマル、及びプリアンプ回路30を高速化・広帯域化すると、ホトマルや検出回路がリンギング現象を起こして、図7に示すように真の信号パルスB1、B2、B3以外に閾値ThMを超えるリンギングパルスB4が生じてしまう。このリンギングパルスB4が信号パルスとして後段のパルス計数回路535で誤認識されてカウントされてしまうと、信号の検出精度が低下することになる。
このリンギングパルスを信号パルスと誤認識してしまうのを防ぐために、図1に示す実施例1におけるパルスカウント処理部53では、プリアンプ回路30から入力された信号から真の信号パルス候補を抽出する一次パルス信号検出部531、プリアンプ回路30から入力された信号からアンダーシュート信号を検出するアンダーシュート検出部532、一次パルス信号検出部531とアンダーシュート検出部532との信号を受けてリンギングパルスを判定するリンギングパルス判定部533、リンギングパルス判定部533で判定したリンギングパルスを一次パルス信号検出部531から出力された信号の中から除去するリンギングパルス除去部534、リンギングパルス除去部534でリンギングパルスを除去した信号についてパルスをカウントする係数回路535を備えて構成され、係数回路535の出力は画像処理部205へ送られる。
次に、パルスカウント処理部53の動作について説明する。
プリアンプ回路30から入力された信号を、一次パルス信号検出部531に入力して閾値ThMと比較して、閾値ThMより大きい入力信号が真の信号パルスの候補である一次パルスと判別され、その判別した結果が一次パルス信号検出部531から出力される。並行して、上記プリアンプ回路30から入力された信号をアンダーシュート検出部532に入力する。
プリアンプ回路30から入力された信号を、一次パルス信号検出部531に入力して閾値ThMと比較して、閾値ThMより大きい入力信号が真の信号パルスの候補である一次パルスと判別され、その判別した結果が一次パルス信号検出部531から出力される。並行して、上記プリアンプ回路30から入力された信号をアンダーシュート検出部532に入力する。
アンダーシュート検出部532では閾値ThLと比較して、ランダムノイズを含む信号の最小値以下に設定されたThLより小さい信号がアンダーシュート信号と判定され、その判定結果がアンダーシュート検出部532から出力される。
一次パルス信号検出部531からの出力とアンダーシュート信号検出部532からの出力とはリンギングパルス判定部533に入力される。リンギングパルス判定部533では、図7に示すようにアンダーシュートパルス信号B6を挟んで連続する二つの一次信号パルスB2とB4が存在すれば、アンダーシュートパルス信号B6の後の一次信号パルスB4をリンギングパルス信号と判別する。このリンギングパルス信号に関する情報はリンギングパルス除去部534に送られる。
リンギングパルス除去部534では、一次パルス信号検出部531から出力された信号に対してリンギングパルス判定部533でリンギングパルスと判定された信号が除去される。リンギングパルス除去部534から出力されたリンギングパルスが除去された信号パルスは、計数回路部535に入力する。
計数回路部535では、リンギングパルス除去部534から入力した信号に含まれるパルス波形信号について全部真の信号パルスとして画素ごとにカウント(パルスカウント)する。この計数回路部535で画素ごとにカウントされたデータは画像処理部205へ送られる。画像処理部205では、計数回路部535から出力された画素ごとの信号パルスのカウント情報を画素の諧調値に変換して画像を生成する画像処理が行われる。
パルスカウント処理部53の各部で処理を行うのに必要な各閾値は、画像処理部205における画像処理結果に応じて制御部210を経由して設定される。画像処理部205の処理結果や制御部210の各パレメータ設定結果をGUI部215で表示・確認できる。
本実施例によるパルスカウント方式を採用することにより、検出器のホトマルや検出回路がリンギング現象を発生しても、その影響を受けることなく微細なパターンを高分解能で観察できるようになり、更に、深穴パターンの底部の視認性向上させることができるようになった。
以上、本実施例によれば、振幅値、パルス幅が真の信号パルスと区別できないリンギングパルスを弁別・除去でき、高精度パルス信号検出・カウントする方法を実現することにより、高分解能・高速走査に伴う微弱な二次電子の高感度検出と検出画像の輝度階調適正化を可能とし,分解能向上,高スループット化に貢献する。
本発明の第2の実施例を、図3及び図8を用いて説明する。本実施例における走査型電子ビーム方式の検査・計測装置の構成は、実施例1で図2を用いて説明したものとパルスカウント処理部53bを除いて同じであるので、説明を省略する。
実施例1においては、アンダーシュートパルス信号B6を挟んで連続する二つの一次信号パルスB2とB4が存在すれば、アンダーシュートパルス信号B6の後の一次信号パルスB4をリンギングパルス信号と判別していた。
しかし、アンダーシュートパルス信号B6を挟んで連続する二つの一次信号パルスB2とB4のうち、一次信号パルスB4が必ずしもリンギングパルス信号ではない場合がある。 この場合、一次信号パルスB2が発生してからアンダーシュートパルス信号B6が発生するまでに時間に対して、アンダーシュートパルス信号B6が発生してから一次信号パルスB4が発生するまでの時間が長いという特徴がある。
そこで、本実施例では、リンギングパルス信号の御検出を防止するために、一次信号パルスB2が発生してからアンダーシュートパルス信号B6が発生するまでに時間と、アンダーシュートパルス信号B6が発生してから一次信号パルスB4が発生するまでの時間とを比較して、両者の時間の差が一定以下の場合にだけ一次信号パルスB4をリンギングパルス信号と判別するようにパルスカウント処理部53bを構成した。
図3は、本実施例におけるパルスカウント処理部53bの構成を示す。本実施例におけるパルスカウント処理部53bは、一次信号パルス検出部531とアンダーシュート検出部532の後に、検出された一次信号パルスおよびアンダーシュート信号の時間間隔を計測するパルス信号間隔計測部536を設けた点が、実施例1で説明した図1のパルスカウント処理部53と異なる。
図8は実施例1で説明した図7の波形を示すグラフと同じものであって、一次パルスB2とアンダーシュートパルスB6の時間間隔t1、アンダーシュートパルスB6と一次パルスB4の時間間隔t2が追加して表示されている。パルス信号間隔計測部536は、一次パルスB2とアンダーシュートパルスB6の時間間隔t1と、アンダーシュートパルスB6と一次パルスB4の時間間隔t2とを計測する。
リンギングパルス判定部533は、パルス信号間隔計測部536で計測した、一次パルスB2とアンダーシュートパルスB6の時間間隔t1と、アンダーシュートパルスB6と一次パルスB4の時間間隔t2との差が予め設定した時間差以下であった場合に、アンダーシュートパルスB6及びこのアンダーシュートパルスB6を挟む二つの連続した一次パルスB2とB4、の情報を用いて一次パルスB4をリンギングパルス信号として判定する。判定されたリンギングパルスB4は、リンギングパルス除去部534で除去される。
計数回路部535では、リンギングパルス除去部534から入力した信号に含まれるリンギングパルスが除去されたパルス波形信号における信号パルスを全部真の信号パルスとしてで画素ごとにカウント(パルスカウント)する。この計数回路部535で画素ごとにカウントされたデータは画像処理部205へ送られる。画像処理部205では、計数回路部535から出力された画素ごとの信号パルスのカウント情報を画素の諧調値に変換して画像を生成する画像処理が行われる。
パルスカウント処理部53bの各部で処理を行うのに必要な各閾値は、画像処理部205における画像処理結果に応じて制御部210を経由して設定される。画像処理部205の処理結果や制御部210の各パラメータ設定結果をGUI部215で表示・確認することができる。
以上、本実施例によれば、振幅値、パルス幅が真の信号パルスと区別できないリンギングパルスを弁別・除去でき、高精度パルス信号検出・カウントする方法を実現することにより、高分解能・高速走査に伴う微弱な二次電子の高感度検出と検出画像の輝度階調適正化を可能とし,分解能向上,高スループット化に貢献する。
本発明の第3の実施例を、図4、図9を用いて説明する。
本実施例における走査型電子ビーム方式の検査・計測装置の構成は、実施例1で図2を用いて説明したものとパルスカウント処理部53cを除いて同じであるので、説明を省略する。
本実施例における走査型電子ビーム方式の検査・計測装置の構成は、実施例1で図2を用いて説明したものとパルスカウント処理部53cを除いて同じであるので、説明を省略する。
実施例2においては、リンギングパルス信号の御検出を防止するために、一次信号パルスB2が発生してからアンダーシュートパルス信号B6が発生するまでに時間と、アンダーシュートパルス信号B6が発生してから一次信号パルスB4が発生するまでの時間とを比較して、両者の時間の差が一定以下の場合にだけ一次信号パルスB4をリンギングパルス信号と判別するようにした。
しかし、この時間の差分値を検出してリンギングパルス信号の誤検出を防止しようとした場合、この時間の差分値の情報だけでは必ずしもリンギングパルス信号の誤検出を防止できるとは限らない場合が発生する。すなわち、一次信号パルスB2の信号レベルが低い場合であってもアンダーシュートパルス信号B6が発生する場合があるが、このような場合、アンダーシュートパルス信号B6の直後に発生する一次信号パルスB4が、必ずしもリンギングパルス信号ではなく、一次信号である場合も生じる。
そこで、本実施例においては、実施例2で図3及び図8を用いて説明した時間の差分値の情報を用いる方法に加えて、一次信号のピークレベルの情報を用いてリンギングパルス信号を判別するようにした。
図4は、本実施例におけるパルスカウント処理部53cの構成を示す。本実施例におけるパルスカウント処理部53cは、実施例2で説明したパルスカウント処理部53bの構成に対して、一次信号パルス検出部531と並行して、アンダーシュート検出部532の前に、閾値ThHを越える大振幅信号パルスを検出する大振幅信号検出部537を設けたことを特徴とする。
本実施例に係る図9に示した波形のグラフは、実施例1の図7及び実施例2の図8に示した波形のグラフと同じ波形を表している。本実施例においては、図9に示すように、パルス信号を検出するための閾値ThMと、アンダーシュートを検出するための閾値ThLに加えて、パルス信号のピークレベルに対するしきい値ThHを設定するようにした。
即ち、本実施例では、アンダーシュートB6を発生させる信号パルスB2の信号レベル(信号強度)が、アンダーシュートB6を発生させない信号パルスB1やB3の信号レベルに対して大きいという特性を利用して、しきい値ThHを超える信号パルスを検出する。そして、この検出した信号の直後のアンダーシュートB6に対して実施例2で説明したような判定を行うようにした。
図4及び図9に示した例においては、プリアンプ回路30から入力した信号に対して、大振幅信号検出部537でしきい値ThHを超えるパルス信号を検出し、アンダーシュート検出部532でアンダーシュートパルスB6を検出する。次に、パルス間隔計測部536において、大振幅信号検出部537で検出したしきい値ThHを超えるパルス信号B2及びアンダーシュート検出部532で検出したアンダーシュートパルスB6、更に一次信号パルス検出部531で検出したパルス信号の情報を用いて、時間間隔t1とt2とを計測する。
次に、リンギングパルス測定部533において、パルス信号間隔計測部536で計測した、一次パルスB2とアンダーシュートパルスB6の時間間隔t1と、アンダーシュートパルスB6と一次パルスB4の時間間隔t2との差が予め設定した時間差以下であった場合に、アンダーシュートパルスB6及びこのアンダーシュートパルスB6を挟む二つの連続した一次パルスB2とB4、の情報を用いて一次パルスB4をリンギングパルス信号として判定する。
判定されたリンギングパルスB4は、リンギングパルス除去部534で除去される。前記アンダーシュートパルスB6を挟む二つの連続した一次パルスB2とB4とからB4をリンギングパルス信号として判定する。判定されたリンギングパルスB4をリンギングパルス除去部534で除去する。
計数回路部535では、リンギングパルス除去部534から入力した信号に含まれるリンギングパルスが除去されたパルス波形信号における信号パルスを全部真の信号パルスとして画素ごとにカウント(パルスカウント)する。この計数回路部535で画素ごとにカウントされたデータは画像処理部205へ送られる。画像処理部205では、計数回路部535から出力された画素ごとの信号パルスのカウント情報を画素の諧調値に変換して画像を生成する画像処理が行われる。
パルスカウント処理部53bの各部で処理を行うのに必要な各閾値は、画像処理部205における画像処理結果に応じて制御部210を経由して設定される。画像処理部205の処理結果や制御部210の各パラメータ設定結果をGUI部215で表示・確認することができる。
以上、本実施例によれば、振幅値、パルス幅が真の信号パルスと区別できないリンギングパルスを弁別・除去でき、高精度パルス信号検出・カウントする方法を実現することにより、高分解能・高速走査に伴う微弱な二次電子の高感度検出と検出画像の輝度階調適正化を可能とし,分解能向上,高スループット化に貢献する。
本発明の第4の実施例を、図5を用いて説明する。
前記説明した本発明の第1、第2、第3の実施例は、プリアンプ30の出力アナロ信号をアナログ回路方式を用いてリンギング信号パルスの弁別・除去処理を行ったが、図5に示す第4の実施例では、まずプリアンプ30の出力アナロ信号をアナログ・デジタル変換器530でデジタル信号に変換する。
前記説明した本発明の第1、第2、第3の実施例は、プリアンプ30の出力アナロ信号をアナログ回路方式を用いてリンギング信号パルスの弁別・除去処理を行ったが、図5に示す第4の実施例では、まずプリアンプ30の出力アナロ信号をアナログ・デジタル変換器530でデジタル信号に変換する。
その後、デジタル回路処理で第3の実施例で図4を用いて説明したパルスカウント処理部53cの構成に準じた一次信号検出部531a、大振幅信号検出部537a、アンダーシュート検出部532a、パルス信号間隔計測部536a、リンギングパルス検出部533a、リンギングパルス除去部534a、パルスカウント(計数回路)部535aで順次処理を行う。この時の各機能ブロックの処理方法および処理結果は基本的に第3の実施例で説明したものと同じである。
また、図5に示した本実施例の構成において、大振幅パルス検出部537aを削除して、第2の実施例で図3を用いて説明したパルスカウント処理部53bに準じた構成としてもよく、更にそれからパルス間隔計測部536aを削除して、第1の実施例で図1を用いて説明したパルスカウント処理部53に準じた構成としてもよい。
以上、本実施例によれば、デジタル方式でも高精度パルス信号検出・カウントする方法を実現することにより、高分解能・高速走査に伴う微弱な二次電子の高感度検出と検出画像の輝度階調適正化を可能とし,分解能向上,高スループット化に貢献する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
30,30a・・・プリアンプ回路
50・・・二次電子信号検出部
52・・・アナログ方式信号処理部
53,53a,53b,53c・・・パルスカウント方式信号処理部
54・・・画像合成部
100,500・・・カラム
107,107a・・・検出器
200・・・コンピュータ(信号処理系)
205・・・画像処理部
210・・・制御部
215・・・GUI部
530・・・アナログ・デジタル変換器
531、531a・・・一次パルス検出部
532、532a・・・アンダーシュート検出部
533、533a・・・リンギングパルス検出部
534、534a・・・リンギングパルス除去部
535、535a・・・パルスカウント(計数回路)部
536、536a・・・ パルス信号間隔計測部
537、537a・・・大振幅信号検出部
50・・・二次電子信号検出部
52・・・アナログ方式信号処理部
53,53a,53b,53c・・・パルスカウント方式信号処理部
54・・・画像合成部
100,500・・・カラム
107,107a・・・検出器
200・・・コンピュータ(信号処理系)
205・・・画像処理部
210・・・制御部
215・・・GUI部
530・・・アナログ・デジタル変換器
531、531a・・・一次パルス検出部
532、532a・・・アンダーシュート検出部
533、533a・・・リンギングパルス検出部
534、534a・・・リンギングパルス除去部
535、535a・・・パルスカウント(計数回路)部
536、536a・・・ パルス信号間隔計測部
537、537a・・・大振幅信号検出部
Claims (10)
- 収束させた荷電粒子線を試料に照射して走査する荷電粒子光学系と、
前記荷電粒子光学系で収束させた荷電粒子線を照射して走査された前記試料から発生した二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、
前記二次荷電粒子を検出部で検出した前記二次荷電粒子検出部からの出力信号を受けて処理する二次電子信号検出部と、
前記二次電子信号検出部で処理した信号を受けて前記試料の画像を生成する画像処理部と、
前記荷電粒子光学系と前記二次荷電粒子検出部と前記二次電子信号検出部と前記画像処理部とを制御する制御部と
を備えた荷電粒子ビーム装置であって、
前記二次電子信号検出部は前記二次荷電粒子検出部からの出力信号をアナログ処理するアナログ処理部と前記二次荷電粒子検出部からの出力信号をパルスカウントして処理するパルスカウント処理部とを有し、
前記パルスカウント処理部は、前記二次荷電粒子検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去するリンギングパルス除去部と前記リンギングパルス除去部でリンギングパルス信号を除去した信号に対してパルスをカウントするパルスカウント部とを備えていることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。 - 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置であって、前記パルスカウント処理部は、前記二次荷電粒子検出部からの出力信号のうちアンダーシュート信号を検出してリンギングパルスを判定するリンギングパルス判定部を更に備え、前記リンギングパルス除去部は、前記リンギングパルス判定部でリンギングパルスを判定した情報に基づいて前記二次荷電粒子検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去することを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
- 請求項2記載の荷電粒子ビーム装置であって、前記パルスカウント処理部は、前記二次荷電粒子検出部からの出力信号のうちアンダーシュート信号を検出して前記アンダーシュート信号と前記アンダーシュート信号の前後のパルス信号とのパルス間隔を計測するパルス間隔計測部を更に備え、前記リンギングパルス判定部は、前記パルス間隔計測部で計測したパルス間隔の情報を用いてリンギングパルスを判定することを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
- 請求項3記載の荷電粒子ビーム装置であって、前記パルスカウント処理部は、前記二次荷電粒子検出部からの出力信号のうち予め設定したしきい値を超えるパルス信号を検出する大振幅信号検出部を更に備え、前記パルス間隔計測部は、前記大振幅信号検出部で検出した予め設定したしきい値を超えたパルス信号と前記パルス信号の直後に発生したリンギングパルス及びパルス信号についてパルス間隔を計測することを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
- 請求項1記載の荷電粒子ビーム装置であって、前記パルスカウント処理部は、前記二次荷電粒子検出部から出力されたアナログの出力信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換部を備え、前記リンギングパルス除去部は、前記アナログ・デジタル変換部でデジタル信号に変換された信号を処理することを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
- 収束させた荷電粒子線を試料に照射して走査することにより前記試料から発生した二次荷電粒子を検出部で検出し、
前記二次荷電粒子を検出した前記検出部からの出力信号を受けて処理し、
前記処理した信号を受けて前記試料の画像を形成する
荷電粒子ビーム装置の画像形成方法であって、
前記検出部からの出力信号を受けて処理することを、前記検出部からの出力信号をアナログ処理部でアナログ処理することと、前記検出部からの出力信号をパルスカウントして処理するパルスカウント処理することにより行い、
前記パルスカウント処理することは、前記検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去し、前記リンギングパルス信号を除去した信号に対してパルスをカウントすることによりパルスカウント処理を行うことを特徴とする荷電粒子ビーム装置の画像形成方法。 - 請求項6記載の荷電粒子ビーム装置の画像形成方法であって、前記パルスカウント処理を、前記検出部からの出力信号のうちアンダーシュート信号を検出してリンギングパルスを判定し、前記リンギングパルスを判定した情報に基づいて前記検出部からの出力信号のうちリンギングパルス信号を除去し、前記リンギングパルス信号を除去した信号を用いて処理することにより行うことを特徴とする荷電粒子ビーム装置の画像形成方法。
- 請求項7記載の荷電粒子ビーム装置の画像形成方法であって、前記パルスカウント処理を、前記検出部からの出力信号のうちアンダーシュート信号を検出して前記アンダーシュート信号と前記アンダーシュート信号の前後のパルス信号とのパルス間隔を計測し、前記計測したパルス間隔の情報を用いてリンギングパルスを判定した情報に基づいて行うことを特徴とする荷電粒子ビーム装置の画像形成方法。
- 請求項8記載の荷電粒子ビーム装置の画像形成方法であって、前記パルスカウント処理を、前記検出部からの出力信号のうち予め設定したしきい値を超えるパルス信号を検出し、前記検出した予め設定したしきい値を超えたパルス信号と前記パルス信号の直後に発生したリンギングパルス及びパルス信号についてパルス間隔を計測し、前記計測したパルス間隔の情報を用いてリンギングパルスを判定した情報に基づいて行うことを特徴とする荷電粒子ビーム装置の画像形成方法。
- 請求項6記載の荷電粒子ビーム装置の画像形成方法であって、前記パルスカウント処理を、前記検出部から出力されたアナログの出力信号をデジタル信号に変換し、前記リンギングパルス除去部は、前記デジタル信号に変換された信号を処理することにより行うことを特徴とする荷電粒子ビーム装置の画像形成方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016008593A JP2017130334A (ja) | 2016-01-20 | 2016-01-20 | 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 |
US15/365,545 US9859094B2 (en) | 2016-01-20 | 2016-11-30 | Charged particle beam apparatus and image forming method of charged particle beam apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016008593A JP2017130334A (ja) | 2016-01-20 | 2016-01-20 | 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017130334A true JP2017130334A (ja) | 2017-07-27 |
Family
ID=59314277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016008593A Pending JP2017130334A (ja) | 2016-01-20 | 2016-01-20 | 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9859094B2 (ja) |
JP (1) | JP2017130334A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022539216A (ja) * | 2019-07-02 | 2022-09-07 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | 荷電粒子のパルス発生器および荷電粒子のパルス発生器を使用するための方法 |
US11898974B2 (en) | 2020-12-15 | 2024-02-13 | Hitachi High-Tech Corporation | Charged particle beam device, computer, and signal processing method for charged particle beam device |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017130334A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 |
US11933668B2 (en) * | 2020-02-03 | 2024-03-19 | Rohde & Schwarz Gmbh & Co. Kg | Sampling assembly and testing instrument |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2576257A (en) * | 1948-01-27 | 1951-11-27 | Bell Telephone Labor Inc | Measurment of q of resonant electrical systems |
US3898456A (en) * | 1974-07-25 | 1975-08-05 | Us Energy | Electron multiplier-ion detector system |
JP5544187B2 (ja) | 2010-02-24 | 2014-07-09 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置 |
JP5705591B2 (ja) * | 2011-03-07 | 2015-04-22 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | プラズマ分光分析装置 |
US9658510B2 (en) * | 2012-12-19 | 2017-05-23 | Georgia Tech Research Corporation | Devices, systems and methods for ultrafast optical applications |
AU2014268284A1 (en) * | 2014-11-30 | 2016-06-16 | Southern Innovation International Pty Ltd | Method and apparatus for material identification |
JP2017130334A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置の画像形成方法 |
-
2016
- 2016-01-20 JP JP2016008593A patent/JP2017130334A/ja active Pending
- 2016-11-30 US US15/365,545 patent/US9859094B2/en active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022539216A (ja) * | 2019-07-02 | 2022-09-07 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | 荷電粒子のパルス発生器および荷電粒子のパルス発生器を使用するための方法 |
US11898974B2 (en) | 2020-12-15 | 2024-02-13 | Hitachi High-Tech Corporation | Charged particle beam device, computer, and signal processing method for charged particle beam device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US9859094B2 (en) | 2018-01-02 |
US20170207061A1 (en) | 2017-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9633818B2 (en) | Charged particle beam apparatus, image forming method using a charged particle beam apparatus, and image processing apparatus | |
JP5655084B2 (ja) | 荷電粒子ビーム顕微鏡 | |
US10373797B2 (en) | Charged particle beam device and image forming method using same | |
JP5722551B2 (ja) | 欠陥検査方法及びその装置 | |
US7932493B2 (en) | Method and system for observing a specimen using a scanning electron microscope | |
JP6739553B2 (ja) | 荷電粒子線装置 | |
US9368324B2 (en) | Measurement and inspection device | |
US11211226B2 (en) | Pattern cross-sectional shape estimation system and program | |
JP6267529B2 (ja) | 荷電粒子線装置及び画像生成方法 | |
US9859094B2 (en) | Charged particle beam apparatus and image forming method of charged particle beam apparatus | |
US10446359B2 (en) | Charged particle beam device | |
US6797955B1 (en) | Filtered e-beam inspection and review | |
US10665420B2 (en) | Charged particle beam apparatus | |
KR102678106B1 (ko) | 하전 입자선 장치, 계산기 및 하전 입자선 장치의 신호 처리 방법 | |
JP6416544B2 (ja) | 荷電粒子ビーム装置 | |
JP6571045B2 (ja) | 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置を用いた画像の生成方法 | |
KR20220061215A (ko) | 하전 입자선 장치 | |
JP2010135679A (ja) | 半導体検査装置及び検査方法 |