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JP2017126954A - 画像処理装置、画像処理方法、及び、撮像装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び、撮像装置 Download PDF

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JP2017126954A JP2016006374A JP2016006374A JP2017126954A JP 2017126954 A JP2017126954 A JP 2017126954A JP 2016006374 A JP2016006374 A JP 2016006374A JP 2016006374 A JP2016006374 A JP 2016006374A JP 2017126954 A JP2017126954 A JP 2017126954A
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Abstract

【課題】高精度な画像処理を可能にすることができるようにする。
【解決手段】画像処理装置は、非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する。本技術は、例えば、ビューイング用途やセンシング用途の画像を処理する画像処理装置に適用することができる。
【選択図】図3

Description

本技術は、画像処理装置、画像処理方法、及び、撮像装置に関し、特に、高精度な画像処理を可能にすることができるようにした画像処理装置、画像処理方法、及び、撮像装置に関する。
従来より、可視光による画像信号だけでなく、赤外光による画像信号を用いて画像処理を行う手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、画像処理の分野では、実際には存在しない色が再現される偽色が知られている。特許文献1に提案されている手法においても、その原理上、偽色が発生することを避けることはできない。また、画像処理によっては、処理した画像に、実際とは異なる模様が現れるアーチファクトが発生する場合がある。
特開2011−233983号公報
ところで、偽色やアーチファクトが発生すると、その画像を見たユーザに対して、不快感を与えてしまうほか、近年開発の進んでいるセンシング用途では、センシング性能の低下の要因となることが想定される。そのため、偽色やアーチファクト等の発生を抑制するための高精度な画像処理を可能にするための技術が求められていた。
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、高精度な画像処理を可能にすることができるようにするものである。
本技術の第1の側面の画像処理装置は、非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する画像生成部を備える画像処理装置である。
本技術の第1の側面の画像処理装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。また、本技術の第1の側面の画像処理方法は、上述した本技術の第1の側面の画素処理装置に対応する画像処理方法である。
本技術の第1の側面の画像処理装置及び画像処理方法においては、非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像が生成される。
本技術の第2の側面の撮像装置は、各色の非可視光側の分光特性が揃っている色フィルタを有し、被写体を撮像する撮像素子と、前記色フィルタの非可視光側の分光特性に応じた投光波長の光を前記被写体に投光する投光部と、前記投光波長の光を前記被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する画像生成部とを備える撮像装置である。
本技術の第2の側面の撮像装置においては、被写体が撮像され、撮像素子の各色の非可視光側の分光特性が揃っている色フィルタの非可視光側の分光特性に応じた波長帯からなる投光波長の光が前記被写体に投光され、前記投光波長の光が前記被写体に投光されることで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像が生成される。
本技術の第2の側面の撮像装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。
本技術の第1の側面及び第2の側面によれば、高精度な画像処理を可能にすることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
偽色の例を示す図である。 アーチファクトの例を示す図である。 本技術を適用した撮像装置の一実施の形態の構成を示す図である。 投光器により投光される光の投光波長の例を示す図である。 投光器により投光される光の投光タイミングを示すタイミングチャートである。 撮像素子の色フィルタ配列の例を示す図である。 撮像素子の色フィルタの分光特性の例を示す図である。 フル解像度画像生成部の第1の構成例を示す図である。 差分処理の概要を示す図である。 色フィルタ別感度ずれ補正処理の概要を示す図である。 フル解像度画像生成部の第2の構成例を示す図である。 フル解像度画像生成部の第3の構成例を示す図である。 従来の信号処理部の構成を示す図である。 図13の輝度生成部による輝度生成方法を示す図である。 本技術の信号処理部の構成を示す図である。 本技術の画像処理の流れを説明するフローチャートである。 図16のフル解像度画像生成処理の流れを説明するフローチャートである。 フル解像度画像におけるアーチファクト除去の例を示す図である。 フル解像度画像におけるアーチファクト除去の例を示す図である。 図16の信号処理の流れを説明するフローチャートである。 撮像装置の第1の他の構成例を示す図である。 撮像装置の第2の他の構成例を示す図である。 撮像装置の第3の他の構成例を示す図である。 撮像装置の第4の他の構成例を示す図である。 撮像装置の第5の他の構成例を示す図である。 コンピュータの構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.偽色とアーチファクトの原理
2.システムの構成
(1)全体の構成
(2)投光器102の投光の動作
(3)撮像素子103の詳細な構成
(4)フル解像度画像生成部105の詳細な構成
(5)信号処理部106の詳細な構成
3.処理の流れ
4.変形例
5.コンピュータの構成
<1.偽色とアーチファクトの原理>
上述したように、所定の画像処理が施された画像に、実際には存在しない色が再現される偽色が発生する場合がある。図1は、偽色の例を示す図である。図1においては、枠A,枠B,及び枠Cで囲まれた領域内に、実際には存在しない色が再現されている。
また、画像処理によっては、処理した画像に、実際とは異なる模様が現れるアーチファクトが発生する場合がある。図2は、アーチファクトの例を示す図である。図2においては、枠Aで囲まれた領域内に、実際とは異なる模様が現れている。
このような偽色やアーチファクトが発生すると、その画像を見たユーザに対して、不快感を与えるほか、近年開発の進んでいるセンシング用途では、センシング性能の低下の要因となるため、偽色やアーチファクトの発生を抑制する必要がある。
そこで、本技術では、図1に示した偽色や、図2に示したアーチファクトの発生を抑制するための高精度な画像処理の手法を提案する。以下、本技術による偽色やアーチファクトの発生を抑制するための画像処理の手法について説明する。
<2.システムの構成>
(1)全体の構成
(撮像装置の構成例)
図3は、本技術を適用した撮像装置の一実施の形態の構成を示す図である。
撮像装置10は、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末装置などの撮像機能を有する電子機器である。
図3において、撮像装置10は、制御部101、投光器102、撮像素子103、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106から構成される。また、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106により、画像処理部100が構成される。
制御部101は、撮像装置10の各部の動作を制御する。また、制御部101は、投光器102による投光の動作と、撮像素子103による撮像の動作とを同期させるための同期信号を生成し、投光器102及び撮像素子103にそれぞれ出力する。
投光器102は、制御部101からの同期信号に従い、撮像素子103と同期して、各色フィルタの非可視光側の分光特性の揃っている波長(以下、投光波長という)帯の光を明滅投光する。この投光波長は、例えば、赤外光(IR光)の波長など、可視光とは別の波長帯(非可視光の波長帯)かならる。なお、投光器102による投光の動作の詳細については、図4及び図5を参照して後述する。
撮像素子103は、被写体から反射した光(反射光)を受光し、その光を電気信号に変換して、画像信号を生成する。撮像素子103としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどのイメージセンサを用いることができる。
この撮像素子103には、二次元格子状に配列される複数の画素に対応して、各色の色フィルタ111が設けられている。例えば、色フィルタ111には、R(Red:赤)、G(Green:緑)、B(Blue:青)及びW(White:白)の各色の色フィルタが二次元状に配列されている。撮像素子103においては、この色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)に応じたR画素、G画素、B画素及びW画素が、二次元格子状に配列されることになる。
撮像素子103においては、これらの画素のそれぞれで光電変換したアナログの電気信号を、A/D(Analog to Digital)変換して、画素ごとにデジタル信号を画素信号として生成し、これらの画素信号を含む画像信号を生成する。
また、撮像素子103は、制御部101からの同期信号に従い、投光器102と同期して、撮像の動作を行う。ここで、投光器102は、非可視光の波長帯の光(例えば赤外光)を明滅投光しているので、撮像素子103では、投光器102が点灯しているときに得られる画像(以下、投光画像という)と、投光器102が消灯しているときに得られる画像(以下、非投光画像という)の画像信号が生成される。
撮像素子103においては、制御部101からの同期信号に従い、投光画像と非投光画像(の画像信号)が交互に生成され、順次、画像処理部100(の遅延調整バッファ104)に出力される。なお、撮像素子103の詳細な構成については、図6及び図7を参照して後述する。
また、撮像素子103においては、非可視光の波長帯域の光(例えば赤外光)に応じた画像信号を生成する必要があるため、通常のカメラで設けられている非可視光の波長帯域の光をカットするフィルタ(例えばIRカットフィルタ)を設ける必要はない。
画像処理部100において、遅延調整バッファ104には、撮像素子103により生成された投光画像と非投光画像(の画像信号)が、順次書き込まれる。遅延調整バッファ104は、そこに書き込まれた投光画像と非投光画像の少なくとも一方を保持することで、同時に処理すべき投光画像と非投光画像の処理のタイミングを合わせる。
このようにしてタイミングが合わされた投光画像と非投光画像は、後段のフル解像度画像生成部105により同時に読み出される。また、同時に読み出される投光画像と非投光画像のうち、非投光画像が、信号処理部106に供給される。ただし、後述するように、非投光画像の代わりに、投光画像が、信号処理部106に供給されるようにしてもよい。
フル解像度画像生成部105は、遅延調整バッファ104から同時に読み出した投光画像と非投光画像を処理して、可視光の波長帯域の分光成分から得られる被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度の画像(以下、フル解像度画像という)を生成し、信号処理部106に供給する。
ここで、フル解像度画像生成部105においては、例えば、投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分をとることで、投光成分のみの画像が得られるので、この画像を、フル解像度画像とすることができる。すなわち、投光画像と非投光画像は、投光器102が、非可視光の波長帯域(例えば赤外光の帯域)で、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の分光特性の揃っている波長帯を投光波長として、光を明滅投光することで得られる画像であるため、フル解像度画像は、色フィルタ111における全ての色のフィルタを通過した光(赤外光)から得られる画素信号によって生成されることになる。
そして、このようにして生成されるフル解像度画像は、各色フィルタの色成分ごとの画像(例えば、R,G,B,Wの画素信号に応じた画像)と比べて、解像度の高い画像となる。なお、フル解像度画像生成部105の詳細な構成については、図8乃至図12を参照して後述する。
信号処理部106には、遅延調整バッファ104から読み出される非投光画像と、フル解像度画像生成部105から出力されるフル解像度画像が同時に入力される。ここでは、フル解像度画像を生成するために用いられた非投光画像が、当該フル解像度画像と同時に入力されることになる。
信号処理部106は、フル解像度画像に基づいて、非投光画像を処理して、出力画像を生成し、後段の回路(不図示)に出力する。例えば、出力画像は、ビューイング用途の(高解像度化された)カラー画像とすることができる。
ここで、信号処理部106においては、非投光画像から得られる輝度画像(輝度信号)ではなく、フル解像度画像を用いることで、アーチファクトの発生を抑制することができる。また、信号処理部106では、フル解像度画像を用いて、非投光画像から得られる色画像に対する偽色の発生を抑制するための処理が行われる。したがって、信号処理部106から出力される出力画像は、偽色やアーチファクトの発生が抑制された画像となる。なお、信号処理部106の詳細な構成については、図13乃至図15を参照して後述する。
撮像装置10は、以上のように構成される。
なお、図3の構成では、画像処理部100が、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106から構成されるとして説明したが、画像処理部100を別装置として捉えるようにしてもよい。すなわち、画像処理部100は、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106を有する画像処理装置とすることができる。ただし、この画像処理装置において、遅延調整バッファ104は必須ではなく、フル解像度画像生成部105に、同時に処理すべき投光画像と非投光画像が、所定のタイミングで入力されればよい。
次に、図4乃至図15を参照して、図3の撮像装置10を構成する各部の詳細な処理内容について説明する。
(2)投光器102の投光の動作
まず、図4及び図5を参照して、図3の投光器102による投光の動作について説明する。
(投光波長の例)
図4は、投光器102により投光される光(赤外光)の投光波長の例を示す図である。図4において、横軸は波長λ(nm)を表しており、図中の左側から右側に向かうにつれて、その値が大きくなる。また、縦軸は、撮像素子103の色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の分光透過率(%)(分光特性)を表している。
図4において、色フィルタ111のうち、Bフィルタは、短波長側の光を透過させる。ここで、短波長は、例えば、450〜500nmや400〜500nm等の波長帯を表している。また、色フィルタ111のうち、Gフィルタは、中波長の光を透過させる。ここで、中波長は、例えば500〜600nm等の波長帯を表している。さらに、色フィルタ111のうち、Rフィルタは、長波長側の光を透過させる。ここで、長波長は、例えば、600〜650nmや550〜650nmなどの波長帯を表している。
また、色フィルタ111のうち、Wフィルタは、380〜650nm等の波長帯の光(可視光)を透過させる。一方で、色フィルタ111の各色のフィルタ(R,G,B,Wフィルタ)は、非可視光側、すなわち、可視光よりも波長の長い赤外光の850nm近辺での分光特性が類似している(図中の四角の枠A)。すなわち、色フィルタ111においては、可視光以外の帯域(赤外光の帯域)で、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ、及び、Wフィルタの分光特性が揃っている。
投光器102は、このような色フィルタ111の各色フィルタの分光特性に合わせて、投光波長として850nm近辺の波長帯の赤外光が投光されるようにする。例えば、投光器102は、非可視光の波長帯域の光を透過するフィルタ(例えばIRバンドパスフィルタ)により、分光特性が揃っている波長帯を生成し、さらに、その波長帯に絞った赤外光を投光することができる。なお、単に、フル解像度画像を得るだけの目的であれば、IRバンドパスフィルタは不要で、単に分光特性が揃っている波長に限定した光を投光すればよい。
(投光タイミングの例)
図5は、投光器102により投光される光(赤外光)の投光タイミングを示すタイミングチャートである。なお、図5において、時間の方向は、図中の左側から右側に向かう方向とされる。
図5には、図5A乃至図5Cのタイミングチャートによって、3種類の投光タイミングを例示している。ただし、投光器102による投光のタイミングと、撮像素子103の露光のタイミングは、制御部101からの同期信号によって、同期しているものとする。
撮像素子103においては、時刻t1乃至時刻t5や、時刻t5乃至時刻t9などの1/30秒(33.3ミリ秒)の期間ごとに、露光期間と(電荷の)読み出し期間とが繰り返される。一方で、投光器102は、撮像素子103の露光のタイミングに一致するように、赤外光(投光波長の波長帯の光)を投光(明滅投光)する。
したがって、図5A乃至図5Cのタイミングチャートにおいて、露光期間が、図中の白い部分(濃淡が付けられていない部分)で表され、読み出し期間が、図中の濃淡の部分で表されるとすれば、投光器102が赤外光を投光する期間(図中の「IR投光」に対応する斜線の領域)は、露光期間内に行われることになる。
このように、露光期間内に、赤外光を投光(明滅投光)することで、投光器102が点灯しているときの被写体と、投光器102が消灯しているときの被写体とが交互に撮像されることになる。ここで、投光器102の点灯(オン)と消灯(オフ)のタイムラグは可能な限り小さいほうが好ましいが、例えば、1/30秒(33.3ミリ秒)の間に、高速に、投光器102の点灯と消灯を行い、それぞれのタイミングで得られる信号を、異なるメモリ部(バッファ)に加算蓄積することにより、投光器102の点灯と消灯のタイムラグを微小に抑えることができる。
なお、複数の画素が二次元状に配列された撮像素子103においては、全画素同時に露光を開始し、全画素同時に露光を終了し、フォトダイオードに蓄積された電荷を、メモリ部や浮遊拡散領域へ順次転送することで、いわゆるグローバル露光が実現される。このグローバル露光により、全画素一致した露光期間による撮像が可能となって、いわゆるフォーカルプレーン歪みの発生を抑制することができる。
以上のように、投光器102による投光のタイミングと、撮像素子103による露光のタイミングとが同期することで、撮像素子103により、投光器102が点灯しているときに得られる投光画像(の画像信号)と、投光器102が消灯しているときに得られる非投光画像(の画像信号)とが交互に生成されることになる。
なお、図5のタイミングチャートに示した投光器102による投光のタイミングは一例であって、他のタイミングで、投光器102から赤外光が投光されるようにしてもよい。
(3)撮像素子103の詳細な構成
次に、図6及び図7を参照して、図3の撮像素子103のより詳細な構成について説明する。
(色フィルタの配列の例)
図6は、撮像素子103の色フィルタ111の各色フィルタの配列の例を示す図である。
色フィルタ111は、図6A乃至図6Gに示すように、Rフィルタ、Gフィルタ、及び、Bフィルタを少なくとも含み、さらにWフィルタ又はIRフィルタを含めることも可能で、それらのフィルタが所定の規則に従い配列されている。なお、本実施の形態においては、色フィルタ111として、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ、及び、Wフィルタが配列されている場合を中心に説明している。
(A)第1の色配列
図6Aの色フィルタ111においては、その列方向に、Rフィルタ、Wフィルタ、及び、Bフィルタからなる第1の行と、Wフィルタ及びGフィルタからなる第2の行とが、交互に配列され、かつ、第1の行では、RフィルタとBフィルタとが交互に配列されている。
ここで、図7の各色フィルタ111の分光特性に示すように、各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)では、各色成分の光が透過されるだけでなく、投光器102から投光される赤外光も透過されることになる。すなわち、上述したように、投光器102では、各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の分光特性(図7)に合わせて、例えば850nm近辺の波長帯の赤外光が投光されるため、撮像素子103では、分光特性が揃っている各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)によって、投光器102からの赤外光を透過することが可能となる。
これにより、図6Aの色フィルタ111において、Rフィルタを透過した光(赤色光と赤外光)から、RとIRの画素信号を得ることができる(図中の「R+IR」)。同様に、Gフィルタを透過した光(緑色光と赤外光)から、GとIRの画素信号を得ることができる(図中の「G+IR」)。
また、Bフィルタを透過した光(青色光と赤外光)から、BとIRの画素信号を得ることができる(図中の「B+IR」)。同様に、Wフィルタを透過した光(白色光と赤外光)から、WとIRの画素信号を得ることができる(図中の「W+IR」)。
このように、色フィルタ111として、図6Aの配列を採用することで、撮像素子103では、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)に応じた画素から得られる各色成分(可視光の波長帯域の分光成分)の画素信号とともに、全ての画素から得られる赤外光の成分(非可視光の波長帯域の分光成分)の画素信号を生成することが可能となる。そして、この赤外光の成分の画素信号は、撮像素子103にて二次元状に配列された全ての画素から得られる画素信号であるため、この画素信号を含んで生成される画像信号は、高い解像度の画像とされる。
(B)第2の色配列
図6Bの色フィルタ111においては、その列方向に、Rフィルタ、Gフィルタ、及び、Bフィルタからなる第1の行と、Gフィルタ及びIRフィルタからなる第2の行とが、交互に配列され、かつ、第1の行では、RフィルタとBフィルタとが交互に配列されている。
図6Bの色フィルタ111においては、第1の色配列(図6A)の場合と同様に、各色フィルタが、図7に示した分光特性を有しているので、各色成分の光とともに、投光器102からの赤外光が透過されることになる。ただし、IRフィルタでは、可視光は遮断され、投光器102からの赤外光のみが透過される。したがって、図6Bの色フィルタ111を有する撮像素子103では、全ての画素から得られる赤外光の成分の画素信号を用いて、高い解像度の画像(画像信号)を生成することができる。
(C)第3の色配列
図6Cの色フィルタ111においては、その列方向に、Rフィルタ、Wフィルタ、及び、Bフィルタからなる第1の行と、Wフィルタ、IRフィルタ、及び、Gフィルタからなる第2の行とが、交互に配列されている。また、図6Cの色フィルタ111において、第1の行では、RフィルタとBフィルタとが交互に配列され、かつ、第2の行では、IRフィルタとGフィルタとが交互に配列されている。
図6Cの色フィルタ111においては、第1の色配列(図6A)の場合と同様に、各色フィルタが、図7に示した分光特性を有しているので、各色成分の光とともに、投光器102からの赤外光が透過されることになる。したがって、図6Cの色フィルタ111を有する撮像素子103では、全ての画素から得られる赤外光の成分の画素信号を用いて、高い解像度の画像(画像信号)を生成することができる。
(D)第4の色配列
図6Dの色フィルタ111においては、その列方向に、Rフィルタ、Wフィルタ、及び、Bフィルタからなる第1の行と、Wフィルタ及びGフィルタからなる第2の行とが、交互に配列されている。また、図6Dの色フィルタ111において、第1の行では、RフィルタとBフィルタとが交互に配列され、かつ、第2の行では、WフィルタとGフィルタとが交互に配列されている。
図6Dの色フィルタ111においては、第1の色配列(図6A)の場合と同様に、各色フィルタが、図7に示した分光特性を有しているので、各色成分の光とともに、投光器102からの赤外光が透過されることになる。したがって、図6Dの色フィルタ111を有する撮像素子103では、全ての画素から得られる赤外光の成分の画素信号を用いて、高い解像度の画像(画像信号)を生成することができる。
(E)第5の色配列
図6Eの色フィルタ111においては、Rフィルタ、Gフィルタ、及び、Bフィルタからなる第1の行と、全てがGフィルタからなる第2の行とが、交互に配列され、かつ、第1の行では、RフィルタとBフィルタとが交互に配列されている。
図6Eの色フィルタ111においては、第1の色配列(図6A)の場合と同様に、図7に示した分光特性を有しているので、各色成分の光とともに、投光器102からの赤外光が透過されることになる。したがって、図6Eの色フィルタ111を有する撮像素子103では、全ての画素から得られる赤外光の成分の画素信号を用いて、高い解像度の画像(画像信号)を生成することができる。
以上のように、撮像素子103においては、例えば、上述した第1の色配列乃至第5の色配列のいずれかの色配列を有する色フィルタ111を設けることで、色フィルタ111の各色に応じた画素から得られる各色成分(可視光の波長帯域の分光成分)の画素信号とともに、全ての画素から得られる赤外光の成分(非可視光の波長帯域の分光成分)の画素信号を生成することが可能となる。このとき、赤外光の成分の画素信号を含んで生成される画像信号は、高い解像度の画像とされる。
なお、上述した第1の色配列乃至第5の色配列で示した色配列は一例であって、色フィルタ111では、他の色配列を採用するようにしてもよい。ただし、色フィルタ111においては、各色のフィルタの可視光以外の帯域(赤外光の帯域)で、分光特性が揃っていることが(必須の)要件となるが、それ以外は、各色のフィルタの配列に、アルゴリズム上の制限はない。
(4)フル解像度画像生成部105の詳細な構成
次に、図8乃至図12を参照して、図3のフル解像度画像生成部105の詳細な構成について説明する。ここでは、フル解像度画像を生成するフル解像度画像生成部105の一例として、フル解像度画像生成部105A乃至105Cの構成を説明する。
(A)第1の構成
図8は、フル解像度画像生成部105Aの構成例を示す図である。
図8において、フル解像度画像生成部105Aは、差分処理部121及び色フィルタ別感度ずれ補正部122から構成される。
フル解像度画像生成部105Aにおいては、同時に処理すべき投光画像と非投光画像が、遅延調整バッファ104(図3)から読み出され、差分処理部121に入力される。差分処理部121は、投光画像(の分光成分)と、非投光画像(の分光成分)との差分を求めることで、環境光の影響を取り除いた投光画像(以下、ピュア投光画像という)を生成し、色フィルタ別感度ずれ補正部122に供給する。
ここで、図9Aに示すように、投光画像は、撮像素子103(図3)の色フィルタ111のRフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ、及び、Wフィルタにより透過される可視光側の各色成分の光(可視光の波長帯域の分光成分)から得られる画素信号と、非可視光側の赤外光(非可視光の波長帯域の分光成分)から得られる画素信号を用いて生成されることになる。また、非可視光側の赤外光には、投光器102から投光された赤外光の成分(図中の「投光IR」)だけでなく、環境光に含まれる赤外光の成分(図中の「環境IR」)が含まれている。
一方で、図9Bに示すように、非投光画像は、色フィルタ111のRフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ、及び、Wフィルタにより透過される可視光側の各色成分の光から得られる画素信号と、非可視光側の赤外光から得られる画素信号を用いて生成されるが、投光器102からの赤外光が投光されていないため、非可視光側の赤外光には、環境光に含まれる赤外光の成分(図中の「環境IR」)のみが含まれることになる。
そして、図9Aの投光画像(の分光成分)と、図9Bの非投光画像(の分光成分)との差分を求めれば、図9Cに示すように、ピュア投光画像(の分光成分)において、可視光側の各色成分の光は、打ち消される一方で、非可視光側の赤外光は、環境光に含まれる赤外光の成分が取り除かれて、投光器102から投光された赤外光の成分(図中の「投光IR」)のみからなる。
このように、差分処理を行うことで、環境光の影響を取り除くことができるが、これは、後段の色フィルタ別感度ずれ補正部122により実行される色フィルタ別感度ずれ補正処理において、環境光が、アーチファクトとして現れる場合があるため、このアーチファクトを除去することなどを目的としている。
図8の説明に戻り、色フィルタ別感度ずれ補正部122は、差分処理部121から供給されるピュア投光画像に対して、色フィルタ別感度ずれ補正処理を行う。色フィルタ別感度ずれ補正部122は、色フィルタ別感度ずれ補正処理の結果得られる画像を、フル解像度画像として、信号処理部106(図3)に出力する。
この色フィルタ別感度ずれ補正処理では、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)に応じた各色成分の画素ごとの感度のずれを除去するために、色フィルタごとのゲイン処理が行われる。例えば、上述した図9Cのピュア投光画像(の分光成分)においては、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ、及び、Wフィルタの分光特性がずれている場合があるので、これらの色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の感度のずれを、色フィルタ別ゲイン処理により補正することになる。すなわち、当該色フィルタ別ゲイン処理を実行することで、各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の分光特性を、同一(又は許容範囲内)の分光特性に合わせこむことができる。
例えば、図10に示すように、色フィルタ別感度ずれ補正部122では、図10Aのピュア投光画像に対して、色フィルタ別感度ずれ補正処理の一例である色フィルタ別ゲイン処理を施すことで、図10Bのピュア投光画像が得られる。図10Bのピュア投光画像は、図10Aのピュア投光画像と比べて、色フィルタ別ゲイン処理により、色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)ごとの微妙な感度比が補償された画像となる。
以上のように、フル解像度画像生成部105Aにおいては、投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分処理により、ピュア投光画像が生成され、さらに、色フィルタ別感度ずれ補正処理により、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の感度のずれが補正されることで、フル解像度画像が生成される。
なお、差分処理部121により差分処理が実行されることで、環境光の影響を取り除き、ひいては、アーチファクトを除去することが可能となるが、例えば、環境光に対して、投光器102により投光される光(赤外光)が十分に明るいことが、ユースケース上担保できるのであれば、当該差分処理は不要となる。
ただし、通常、可視光以外の波長の光の投光を用いた光彩認証などのアプリケーションは、環境光が強力な屋外などで環境光の影響を受けて正しく動作できなくなるが、この差分処理を実行すれば、環境光が大きい場合でも、その影響を除去でき、環境光の影響を受けることなく、適切な動作を行うことができる。また、例えば、比較的画質を重視するアプリケーションを用いる場合などにおいては、環境光が強いときに、アーチファクトが生じるリスクは回避せざるをえないという事情があるため、当該差分処理を実行することが望ましい。
また、色フィルタ別感度ずれ補正部122により色フィルタ別感度ずれ補正処理が実行されることで、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の感度のずれを補正することが可能となるが、例えば、色フィルタ111の各色フィルタの感度がずれていない理想的な状況を想定すれば、当然に当該補正処理は不要となる。ここで、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の感度がずれないようにするためには、例えば、色フィルタ111の材料を限定することが想定されるが、利用可能なアプリケーションの範囲を極端に狭めないようにするために、色フィルタ111の材料を限定しない場合には、当該補正処理を実行することが望ましい。
(B)第2の構成
図11は、フル解像度画像生成部105Bの構成例を示す図である。
図11において、フル解像度画像生成部105Bは、差分処理部121、色フィルタ別感度ずれ補正部122、及び、残パターン除去フィルタ123から構成される。なお、図11のフル解像度画像生成部105Bにおいて、図8のフル解像度画像生成部105Aと同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、図11のフル解像度画像生成部105Bにおいては、図8のフル解像度画像生成部105Aと比べて、色フィルタ別感度ずれ補正部122の後段に、残パターン除去フィルタ123が、新たに設けられている。
この残パターン除去フィルタ123には、色フィルタ別感度ずれ補正部122から、色フィルタ別感度ずれ補正処理が施されたピュア投光画像が入力される。残パターン除去フィルタ123は、色フィルタ別感度ずれ補正後のピュア投光画像に対して、(わずかに)残ったパターン模様を除去するための残パターン除去処理をさらに実行する。
この残パターン除去処理では、色フィルタ別感度ずれ補正後のピュア投光画像に対して、例えば、高周波の成分を失わないように、エッジ方向に応じた狭い範囲(例えば3タップ程度)のフィルタをかけることで、(わずかに)残ったパターンが除去されることになる。
以上のように、フル解像度画像生成部105Bにおいては、投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分処理により、ピュア投光画像が生成され、色フィルタ別感度ずれ補正処理により、色フィルタ111の各色フィルタの感度のずれが補正され、さらに、残パターン除去処理により、色フィルタ別感度ずれ補正後のピュア投光画像にわずかに残るパターン模様が除去されることで、フル解像度画像が生成される。
なお、さらに画質に強いこだわりがあるアプリケーションを用いる場合などにおいては、上述した色フィルタ別感度ずれ補正処理に加えて、この残パターン除去処理を実行することが望ましい。
(C)第3の構成
図12は、フル解像度画像生成部105Cの構成例を示す図である。
図12において、フル解像度画像生成部105Cは、差分処理部121、色フィルタ別感度ずれ補正部122、残パターン除去フィルタ123、及び、位置ずれ補正処理部124から構成される。なお、図12のフル解像度画像生成部105Cにおいて、図11のフル解像度画像生成部105Bと同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、図12のフル解像度画像生成部105Cにおいては、図11のフル解像度画像生成部105Bと比べて、差分処理部121の前段に、位置ずれ補正処理部124が、新たに設けられている。
フル解像度画像生成部105Cにおいては、同時に処理すべき投光画像と非投光画像が、遅延調整バッファ104(図3)から読み出され、位置ずれ補正処理部124に入力される。位置ずれ補正処理部124は、遅延調整バッファ104から読み出された投光画像と非投光画像との位置ずれを補正し、差分処理部121に供給する。
この位置ずれ補正処理では、例えば、投光画像及び非投光画像に対して、所定の領域からなるブロック単位でのマッチングを行い、対象のブロックごとに画像を変形することで動きを相殺する手法や、マッチングの結果を統合して画像全体のずれ量を算出して除去する手法などを用いることで、投光画像と非投光画像の位置ずれが補正されることになる。
なお、このブロックマッチングで用いられるブロックの単位としては、公知の技術と比べて比較的限定した領域とすることができる。また、このブロックマッチングを用いた手法は、位置ずれ補正処理の一例であって、他の公知の技術を用いて、位置ずれ補正処理が行われるようにしてもよい。
以上のように、フル解像度画像生成部105Cにおいては、位置ずれ補正処理により、投光画像と非投光画像の位置ずれが補正された後に、投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分処理により、ピュア投光画像が生成され、色フィルタ別感度ずれ補正処理により、色フィルタ111の各色フィルタの感度のずれが補正され、さらに、残パターン除去処理により、色フィルタ別感度ずれ補正後のピュア投光画像にわずかに残るパターン模様が除去されることで、フル解像度画像が生成される。
なお、位置ずれ補正処理部124により位置ずれ補正処理が実行されることで、投光画像と非投光画像との位置ずれを除去することが可能となるが、これは、位置ずれを無視できるほどの微小なタイムラグで、投光画像と非投光画像を取得するのが困難であるため、コストが許容される場合には、当該位置ずれ補正処理を実行することが望ましい。ただし、例えば、位置ずれを無視できるほどの微小なタイムラグで、投光画像と非投光画像を取得することができる場合などには、位置ずれ補正処理部124は、不要である。
以上、図3のフル解像度画像生成部105として、フル解像度画像生成部105A乃至105Cの構成を説明したが、これらの構成は一例であって、投光画像と非投光画像を用いて、フル解像度画像(白黒画像)を生成可能な構成であれば、上述した構成以外の他の構成を採用するようにしてもよい。
(5)信号処理部106の詳細な構成
次に、図13乃至図15を参照して、図3の信号処理部106の詳細な構成について説明する。なお、ここでは、比較のため、図13及び図14を参照して、従来の信号処理部106Pについて説明した後に、図15を参照して、本技術の信号処理部106(図3)について説明する。
(従来の構成)
図13は、従来の信号処理部106Pの構成を示す図である。
図13において、信号処理部106Pは、輝度生成部131、エッジ抽出部132、各色同時化部133、環境IR除去部134、エッジ合成部135、及び、カメラ信号処理部136から構成される。
信号処理部106Pにおいては、輝度画像(輝度信号)のエッジ成分を抽出するための上側のパスと、低周波成分となる色画像(画像信号)から、環境光に含まれる赤外光の成分(環境IR)を除去するための下側のパスとに分けられ、それぞれのパスに対して、前段から非投光画像が入力される。
上側のパスには、輝度生成部131とエッジ抽出部132が含まれる。輝度生成部131は、非投光画像に基づいて、輝度画像(輝度信号)を生成し、エッジ抽出部132に供給する。
ここで、図14に示すように、撮像素子103においては、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)のうち、Wフィルタが市松模様状に配列されているものとする。この場合に、輝度生成部131は、Wフィルタに対応するW画素が存在する座標では、当該W画素から得られるW画素信号を用いる一方で、W画素が存在しない座標では、所定の補間処理を適用することで、W画素信号(輝度信号)を求める。
例えば、図14において、3×3画素のうち、中心のG画素に注目すれば、当該G画素の座標では、上下左右方向に配列されたW画素(WA画素、WB画素、WC画素、及び、WD画素)から得られるW画素信号を用いて、例えば、下記の式(1)を演算することで、当該G画素の座標のW画素信号(輝度信号)が求められる。
W' =(WA+WB+WC+WD)/4 ・・・(1)
なお、上述した式(1)は、補間処理の一例であり、例えば、画質をより向上させるために、注目画素の周囲のW画素からエッジ方向に並ぶ2つの画素を選択して、その平均値を求める手法などを用いるようにしてもよい。
また、ここでは、図14に示した3×3画素の中心のG画素を一例に説明したが、W画素以外のR画素やB画素、他のG画素についても同様に、対象の画素の周辺のW画素のW画素信号を用いた所定の演算を行うことで、対象の画素に応じた座標のW画素信号(輝度信号)を求めることができる。このようにして生成される輝度画像(輝度信号)は、エッジ抽出部132に供給される。
図13の説明に戻り、エッジ抽出部132は、輝度生成部131から供給される輝度画像(輝度信号)に対して、ハイパスフィルタ処理を施すことで高周波成分のエッジを抽出し、そのエッジ抽出結果(エッジ情報)を、エッジ合成部135に供給する。
一方で、下側のパスには、各色同時化部133と環境IR除去部134が含まれる。各色同時化部133は、非投光画像に基づいて、色フィルタ111の各色フィルタに対応する各色画素から得られる画素信号に対して、同色のみを用いたローパスフィルタ処理を施す。このローパスフィルタ処理で得られる、低周波成分の各色画像は、環境IR除去部134に供給される。
環境IR除去部134は、各色同時化部133から供給される各色画像に対して、所定の演算(行列演算)を行うことで、各色画像から、環境光に含まれる赤外光の成分(環境IR)を除去する。赤外光の成分が除去された各色画像は、エッジ合成部135に供給される。
エッジ合成部135には、エッジ抽出部132からのエッジ情報と、環境IR除去部134からの(赤外光の成分が除去された)各色画像が入力される。エッジ合成部135は、各色画像の色成分(低周波成分)に、エッジ情報を合成することで、高解像度化された高解像度化画像(画像信号)を生成し、カメラ信号処理部136に供給する。
カメラ信号処理部136は、エッジ合成部135から供給される高解像度化画像(画像信号)に対して、一般的なカメラ信号処理を行う。このカメラ信号処理としては、例えば、ホワイトバランス処理や、デモザイク処理、リニアマトリックス演算処理、ガンマ補正処理、YC変換処理などが行われる。そして、このカメラ信号処理を施すことで得られる出力画像は、後段の回路に出力される。
従来の信号処理部106Pにおいては、以上のような信号処理が行われ、非投光画像から出力画像が生成されることになるが、輝度生成部131により輝度画像(輝度信号)が生成される際に、アーチファクトが発生する可能性がある。また、従来の信号処理部106Pにおいては、偽色を抑制するための処理が行われていないため、偽色が発生する可能性がある。一方で、本技術の信号処理部106では、偽色やアーチファクトの発生を抑制するための対策が施されている。次に、そのような対策が施された構成を有する本技術の信号処理部106について説明する。
(本技術の構成)
図15は、本技術の信号処理部106(図3)の構成を示す図である。
図15において、信号処理部106は、エッジ抽出部141、各色同時化部142、偽色抑制部143、非可視光成分除去部144、エッジ合成部145、及び、カメラ信号処理部146から構成される。
信号処理部106においては、フル解像度画像生成部105から入力されるフル解像度画像のエッジ成分を抽出するための上側のパスと、非投光画像から得られる各色画像(画像信号)に対して、偽色を抑制する処理と、非可視光の成分を除去する処理を行うための下側のパスとに分けられる。
上側のパスには、エッジ抽出部141が含まれる。エッジ抽出部141は、フル解像度画像に対して、ハイパスフィルタ処理を施すことで高周波成分のエッジを抽出し、そのエッジ抽出結果(エッジ情報)を、エッジ合成部145に供給する。
ここで、上述した従来の信号処理部106P(図13)では、輝度生成部131により輝度画像(輝度信号)が生成される際にアーチファクトが発生する可能性があるが、本技術の信号処理部106(図15)においては、輝度画像(輝度信号)の代わりに、フル解像度画像生成部105から入力されるフル解像度画像を用いてエッジを抽出しているので、アーチファクトの発生を抑制することができる。
一方で、下側のパスには、各色同時化部142、偽色抑制部143、及び、非可視光成分除去部144が含まれる。各色同時化部142は、遅延調整バッファ104から読み出される非投光画像に基づいて、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)に対応する各色画素(R画素、G画素、B画素、W画素)から得られる画素信号(R+IR,G+IR,B+IR,W+IR)に対して、同色のみを用いたローパスフィルタ処理を施す。このローパスフィルタ処理で得られる、低周波成分の各色画像は、偽色抑制部143に供給される。
偽色抑制部143には、各色同時化部142からの各色画像と、フル解像度画像生成部105(図3)からのフル解像度画像が入力される。偽色抑制部143は、フル解像度画像を用いて各色画像を処理することで、偽色の発生を抑制する偽色抑制処理を行う。
ここで、偽色は、画素が間引かれることで、高周波成分が、低周波側に「折り返る」ことで発生するものである。したがって、各色画像では、「折り返り」が発生する場合がある。一方で、フル解像度画像は、全ての画素が揃っているため、「折り返り」が発生することはない。
偽色抑制処理では、フル解像度画像と各色画像の模様が類似しているという仮定を前提して、フル解像度画像を各色画像と同じように間引いて、各色画像で発生している「折り返り」と同一の「折り返り」をわざと発生させて、その折り返りの量を計測(推定)する。そして、偽色抑制処理では、計測(推定)された折り返りの量に応じて、各色画像で発生している「折り返り」を相殺することで、偽色の発生を抑制することが可能となる。
偽色抑制部143により処理された各色画像は、非可視光成分除去部144に供給される。非可視光成分除去部144は、各色画像における非可視光の成分を除去する非可視光成分除去処理を行う。この非可視光成分除去処理では、例えば、信号処理部106に、非投光画像が入力された場合、非可視光としては、環境光に含まれる赤外光があるので、各色画像に対して、所定の演算(行列演算)を行うことで、この環境光の赤外光の成分(環境IR)が除去される。非可視光成分除去処理によって非可視光の成分が除去された各色画像は、エッジ合成部145に供給される。
なお、非可視光成分除去部144により非可視光成分除去処理を行い、各色画像における非可視光の成分を除去する理由であるが、次の通りである。すなわち、上述したように、撮像素子103(図3)において、非可視光の波長帯域の光(例えば赤外光)に応じた画像信号を生成する必要があるため、通常のカメラで設けられている非可視光の波長帯域の光をカットするフィルタ(例えばIRカットフィルタ)を設けることができないため、ここでは、信号処理によって非可視光成分が除去されるようにしている。
また、詳細は、図25を参照して後述するが、信号処理部106には、非投光画像の代わりに、投光画像が入力される場合もあり、この場合の非可視光としては、環境光に含まれる赤外光のほかに、投光器102から投光された赤外光もあるので、この場合には、環境光の赤外光の成分(環境IR)と、投光された赤外光の成分(投光IR)が除去されることになる。
エッジ合成部145には、エッジ抽出部141からのエッジ情報と、非可視光成分除去部144からの(非可視光成分が除去された)各色画像が入力される。エッジ合成部145は、各色画像の色成分(低周波成分)に、エッジ情報を合成することで、高解像度化された高解像度化画像(画像信号)を生成し、カメラ信号処理部136に供給する。なお、エッジ合成部145の出力としては、例えば、RGBの画像信号や、ベイヤー配列の画像信号などとすることができる。
カメラ信号処理部146は、エッジ合成部145から供給される高解像度化画像(画像信号)に対して、一般的なカメラ信号処理を行う。このカメラ信号処理としては、例えば、ホワイトバランス処理や、デモザイク処理、リニアマトリックス演算処理、ガンマ補正処理、YC変換処理などが行われる。そして、このカメラ信号処理を施すことで得られる出力画像は、後段の回路に出力される。なお、信号処理部106においては、カメラ信号処理部146を含めない構成としてもよい。
以上のように、本技術の信号処理部106においては、輝度生成部131(図13)により生成される輝度画像(輝度信号)を用いるのではなく、フル解像度画像生成部105から入力されるフル解像度画像を用いてエッジを抽出しているので、アーチファクトの発生を抑制することができる。また、本技術の信号処理部106においては、偽色抑制部143によって、フル解像度画像生成部105から入力されるフル解像度画像を用いて各色画像が処理されることで偽色抑制処理が行われるので、偽色の発生を抑制することができる。
なお、従来の輝度生成部131(図13)による輝度生成処理において、フル解像度画像生成部105により生成されるフル解像度画像(ピュア投光画像)をガイドとして用いることで、アーチファクトの発生を抑制するようにしてもよい。
例えば、従来の輝度生成部131(図13)においては、注目画素の周囲のW画素からエッジ方向に並ぶ画素を選択してフィルタをかけることにより、W画素が補間されるが、高周波成分の模様があると、エッジ方向が判定できなくなり、その結果としてアーチファクトを発生させてしまう場合がある。この場合において、W画素を補間する際のエッジ方向の検波用に、フル解像度画像を用いることで、正しいエッジ方向を求めることができる。このように、フル解像度画像を、いわばガイドとして用いてエッジ方向を求めて、W画素を補間することで、アーチファクトの発生を抑制し、画質を向上させることができる。
<3.処理の流れ>
(画像処理の流れ)
次に、図16のフローチャートを参照して、図3の撮像装置10により実行される画像処理の流れについて説明する。
ステップS101において、投光器102は、制御部101からの制御に従い、赤外光の投光のタイミングであるかどうかを判定する。
ステップS101において、赤外光の投光のタイミングであると判定された場合、処理は、ステップS102に進められる。ステップS102において、投光器102は、制御部101からの同期信号に従い、赤外光を投光する。すなわち、この場合、投光器102による赤外光の投光がオンされる。
一方、ステップS101において、赤外光の投光のタイミングではないと判定された場合、処理は、ステップS103に進められる。ステップS103において、投光器102は、制御部101からの同期信号に従い、赤外光の投光を停止する。すなわち、この場合、投光器102による赤外光の投光がオフされる。
すなわち、ステップS101の判定結果に応じて、投光器102がオン/オフされることで(S102,S103)、投光波長の波長帯の光が、投光器102から明滅投光されることになる。ステップS102又はステップS103の処理が終了すると、処理は、ステップS104に進められる。
ステップS104において、撮像素子103は、制御部101からの同期信号に従い、被写体の撮像を行う。ステップS105においては、ステップS104の処理で撮像された撮像画像が1フレーム目であるかどうかが判定される。
ステップS105において、撮像画像が1フレーム目であると判定された場合、すなわち、遅延調整バッファ104に、同時に処理すべき投光画像と非投光画像が保持されていないと判定された場合、処理は、ステップS106に進められる。ステップS106において、撮像素子103は、遅延調整バッファ104に、ステップS104の処理で撮像された撮像画像を上書きする。これにより、遅延調整バッファ104には、投光画像又は非投光画像のいずれか一方が保持される。
ステップS105の処理が終了すると、処理は、ステップS110に進められる。ステップS110において、処理を継続すると判定された場合、処理は、ステップS101に戻り、上述した処理が繰り返される。
そして、ステップS105において、撮像画像が1フレーム目ではないと判定された場合、処理は、ステップS107に進められる。この場合、遅延調整バッファ104には、ステップS104の処理で撮像された撮像画像が書き込まれ、同時に処理すべき投光画像と非投光画像が保持されていることになる。
ステップS107において、フル解像度画像生成部105は、遅延調整バッファ104から、同時に処理すべき投光画像と非投光画像を読み出す。
ステップS108において、フル解像度画像生成部105は、ステップS107の処理で読み出した投光画像と非投光画像を用いて、フル解像度画像生成処理を行う。このフル解像度画像生成処理では、例えば、投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分を求める差分処理などが行われることで、フル解像度画像が生成される。なお、このフル解像度画像生成処理の詳細な内容については、図17のフローチャートを参照して後述する。
ステップS109において、信号処理部106は、ステップS108の処理で生成されたフル解像度画像を用いて、非投光画像(又は投光画像)を処理する信号処理を行う。この信号処理では、例えば、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理や偽色抑制処理などの処理が行われ、フル解像度画像と非投光画像(又は投光画像)から、出力画像が生成される。なお、この信号処理の詳細な内容については、図20のフローチャートを参照して後述する。
ステップS109の処理が終了すると、処理は、ステップS110に進められる。ステップS110において、処理を継続すると判定された場合、処理は、ステップS101に戻り、上述した処理が繰り返される。そして、ステップS110において、処理を終了すると判定された場合、図16の画像処理は終了される。
以上、画像処理の流れについて説明した。この画像処理においては、フル解像度画像生成処理(S108)によって、投光画像と非投光画像からフル解像度画像が生成され、信号処理(S109)によって、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理や偽色抑制処理などの処理が行われ、フル解像度画像と非投光画像(又は投光画像)から出力画像が生成される。
すなわち、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理を行うことで、アーチファクトの発生を抑制することができる。また、フル解像度画像を用いた偽色抑制処理を行うことで、偽色の発生を抑制することができる。このように、図16の画像処理においては、偽色やアーチファクトの発生を抑制するための高精度な画像処理が行われるため、画像(出力画像)を見たユーザに対して不快感を与えることはない。また、例えば、近年開発の進んでいるセンシング用途で、フル解像度画像を利用すれば、センシング性能の低下を抑制することができる。
(フル解像度画像生成処理の流れ)
ここで、図17のフローチャートを参照して、図16のステップS108の処理に対応するフル解像度画像生成処理の詳細な処理内容について説明する。
ステップS121において、位置ずれ補正処理部124は、ステップS107の処理(図16)で遅延調整バッファ104から読み出された投光画像と非投光画像の位置ずれを補正する位置ずれ補正処理を行う。
この位置ずれ補正処理では、例えば、投光画像及び非投光画像に対するブロック単位でのマッチングが行われ、対象のブロックごとに画像を変形することで動きを相殺する手法や、マッチングの結果を統合して画像全体のずれ量を算出して除去する手法などが用いられることで、投光画像と非投光画像の位置ずれが補正される。
ステップS122において、差分処理部121は、ステップS121の処理で位置ずれが補正された投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分を求める差分処理を行う。
この差分処理では、例えば、上述した図9に示したように、投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分を求めることで、環境光の影響が取り除かれたピュア投光画像が生成される。
ステップS123において、色フィルタ別感度ずれ補正部122は、ステップS122の処理で生成されたピュア投光画像に対して、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)応じた各色成分の画素ごとの感度のずれを除去する色フィルタ別感度ずれ補正処理を行う。
この色フィルタ別感度ずれ補正処理では、例えば、各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)の分光特性を同一(又は許容範囲内)の分光特性に合わせこむ色フィルタ別ゲイン処理が行われる。これにより、ピュア投光画像は、色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)ごとの微妙な感度比が補償された画像となる。
ステップS124において、残パターン除去フィルタ123は、ステップS123の処理で補正されたピュア投光画像に対して、(わずかに)残ったパターンを除去する残パターン除去処理を行う。
この残パターン除去処理では、例えば、高周波の成分を失わないように、エッジ方向に応じた狭い範囲(例えば3タップ程度)のフィルタをかけることで、(わずかに)残ったパターンが除去される。なお、ステップS124の処理が終了すると、処理は、図16のステップS108に戻り、それ以降の処理が実行される。
以上、フル解像度画像生成処理の流れについて説明した。このフル解像度画像生成処理においては、位置ずれ補正処理、差分処理、色フィルタ別感度ずれ補正処理、及び、残パターン除去処理が実行されることで、投光画像と非投光画像から、フル解像度画像が生成される。
図18及び図19には、図17のフル解像度画像生成処理を実行することで、フル解像度画像として生成されるピュア投光画像の例を示している。なお、図18及び図19には、比較のため、従来の信号処理部106P(図13)の輝度生成部131で生成される輝度画像(輝度信号)が図示されている。
図18において、図18Aは、輝度生成部131(図13)により生成される輝度画像(輝度信号)であり、図中の多重の円における密度が高い側の半円には、実際とは異なる模様が現れ、アーチファクトが発生している。一方で、図18Bは、フル解像度画像生成部105(図3)により生成されるピュア投光画像(フル解像度画像)であるが、図中の多重の円における密度が高い側の半円においても、正確な模様が現れている。
また、図19において、図19Aは、輝度生成部131(図13)により生成される輝度画像(輝度信号)であり、図中の帯状に記された複数の線種からなる多数の線の一部には、実際とは異なる模様が現れ、アーチファクトが発生している。一方で、図19Bは、フル解像度画像生成部105(図3)により生成されるピュア投光画像(フル解像度画像)であるが、図中の帯状に記された多数の線が、正確に現れている。
このように、従来の信号処理部106P(図13)において、輝度生成部131(図13)により生成される輝度画像(輝度信号)には、アーチファクトが発生していたが、本技術の信号処理部106においては、フル解像度画像生成部105(図3)により生成されるピュア投光画像(フル解像度画像)を用いてエッジ情報を抽出するため、アーチファクトの発生を抑制することができる。
なお、上述したように、位置ずれ補正処理、差分処理、色フィルタ別感度ずれ補正処理、及び、残パターン除去処理は、フル解像度画像生成処理の一例であって、それらの処理の全てを実行する必要はなく、また、他の処理が行われるようにしてもよい。
(信号処理の流れ)
次に、図20のフローチャートを参照して、図16のステップS109の処理に対応する信号処理の詳細な処理内容について説明する。
ステップS131において、エッジ抽出部141は、ステップS108の処理(図16)で生成されたフル解像度画像からエッジ情報を抽出するエッジ抽出処理を行う。このエッジ抽出処理では、フル解像度画像に対して、ハイパスフィルタ処理が施され、高周波成分のエッジが抽出されることで、エッジ情報が得られる。
ステップS132において、各色同時化部142は、ステップS107の処理(図16)で読み出された非投光画像を用いて、各色同時化処理を行う。この各色同時化処理では、色フィルタ111の各色フィルタ(R,G,B,Wフィルタ)に対応する各色画素(R画素、G画素、B画素、W画素)から得られる画素信号(R+IR,G+IR,B+IR,W+IR)に対して、同色のみを用いたローパスフィルタ処理を施すことで、低周波成分の各色画像が得られる。
ステップS133において、偽色抑制部143は、ステップS108の処理(図16)で生成されたフル解像度画像を用いて、ステップS132の処理で得られる各色画像を処理することで、偽色の発生を抑制する偽色抑制処理を行う。例えば、この偽色抑制処理では、フル解像度画像を用いて、各色画像で生じる折り返りの量を推定し、その推定された折り返りの量に応じて、各色画像で生じている折り返りを相殺することで、偽色の発生を抑制する。
ステップS134において、非可視光成分除去部144は、ステップS133の処理で偽色の発生が抑制された各色画像における非可視光の成分を除去する非可視光成分除去処理を行う。この非可視光成分除去処理では、偽色の発生が抑制された各色画像に対して、所定の演算(行列演算)を行うことで、環境光に含まれる赤外光の成分(環境IR)が除去される。
ステップS135において、エッジ合成部145は、ステップS134の処理で非可視光成分が除去された各色画像の色成分(低周波成分)に、ステップS131の処理で抽出されたエッジ情報を合成するエッジ合成処理を行うことで、高解像度化された高解像度化画像(画像信号)を生成する。
ステップS136において、カメラ信号処理部146は、ステップS135の処理で得られた高解像度化画像(画像信号)に対するカメラ信号処理を行うことで、出力画像を生成する。このカメラ信号処理では、例えば、ホワイトバランス処理や、デモザイク処理、リニアマトリックス演算処理、ガンマ補正処理、YC変換処理などの一般的なカメラ信号処理が行われる。なお、ステップS136の処理が終了すると、処理は、図16のステップS109に戻り、それ以降の処理が実行される。
以上、信号処理の流れについて説明した。この信号処理においては、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理(S131)や、フル解像度画像を用いた偽色抑制処理(S133)などの処理が行われ、フル解像度画像と非投光画像(又は投光画像)から出力画像が生成される。ここでは、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理(S131)を行うことで、アーチファクトの発生を抑制することができる。また、フル解像度画像を用いた偽色抑制処理(S133)を行うことで、偽色の発生を抑制することができる。
<4.変形例>
ところで、上述した撮像装置10は、図3に示した構成に限らず、他の構成を採用するようにしてもよい。そこで、次に、図21乃至図25を参照して、図3の撮像装置10の変形例について説明する。
(A)第1の他の構成
図21は、撮像装置10Aの構成例を示す図である。なお、図21の撮像装置10Aにおいて、図3の撮像装置10と同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
図21において、撮像装置10Aは、制御部101、投光器102、撮像素子103、遅延調整バッファ104、及び、フル解像度画像生成部105から構成される。すなわち、図21の撮像装置10Aにおいては、図3の撮像装置10と比べて、フル解像度画像生成部105の後段に設けられていた信号処理部106が取り除かれている点が異なっている。
ここで、カラー画像を生成してビューイング用途に用いるのではなく、例えば、センシング用途での白黒画像(輝度画像)を生成するのであれば、信号処理部106による信号処理を行わずに、フル解像度画像(白黒画像)をそのまま出力すればよいので、撮像装置10Aにおいては、フル解像度画像生成部105により生成されるフル解像度画像が出力されるようにしている。
以上のように、撮像装置10Aにおいては、センシング用途で用いられる白黒画像(輝度画像)として、アーチファクトの発生が抑制されたフル解像度画像が出力されるようにすることで、センシング性能の低下を抑制することができる。なお、センシング用途でのフル解像度画像を生成する場合、投光器102において、投光波長に対するフィルタ(IRバンドパスフィルタ)は不要となる。
(B)第2の他の構成
図22は、撮像装置10Bの構成例を示す図である。なお、図22の撮像装置10Bにおいて、図3の撮像装置10と同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
図22において、撮像装置10Bは、制御部101、投光器102、撮像素子103、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106から構成される。
すなわち、図22の撮像装置10Bにおいては、図3の撮像装置10と比べて、フル解像度画像生成部105が、遅延調整バッファ104から、同時に処理すべき投光画像と非投光画像を読み出すに際して、1枚の投光画像ではなく、2枚以上の投光画像が読み出される点が異なっている。フル解像度画像生成部105では、複数枚の投光画像を用いて投光画像の精度を上げることで、結果として、生成されるフル解像度画像の精度を向上させることができる。
フル解像度画像生成部105は、遅延調整バッファ104から読み出される、複数枚の投光画像と1枚の非投光画像を処理して、フル解像度画像を生成する。ここでは、例えば、複数枚の投光画像から平均的な投光画像を求めて、その平均的な投光画像(の分光成分)と非投光画像(の分光成分)との差分処理などを行うことで、フル解像度画像が生成される。
以上のように、撮像装置10Bにおいては、複数枚の投光画像を用いて、より精度の高いフル解像度画像を生成することができるので、より高精度に、偽色やアーチファクトを除去することができる。なお、撮像装置10Bにおいては、複数枚の投光画像を用いる場合の例を示したが、複数枚の非投光画像を用いてフル解像度画像が生成されるようにしてもよい。つまり、フル解像度画像が生成される際に用いられる投光画像と非投光画像の枚数は任意である。
(C)第3の他の構成
図23は、撮像装置10Cの構成例を示す図である。なお、図23の撮像装置10Cにおいて、図3の撮像装置10と同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
図23において、撮像装置10Cは、図3の撮像装置10と比べて、撮像素子103の代わりに、撮像素子103−1及び撮像素子103−2が設けられ、さらに、撮像素子103−2の光(反射光)の入射側に、IRカットフィルタ112が設けられる点が異なっている。また、撮像装置10Cでは、フル解像度画像生成部105の前段に設けられていた遅延調整バッファ104が取り除かれている。
撮像素子103−1は、投光器102から投光される赤外光を含む光(反射光)から得られる投光画像を生成し、フル解像度画像生成部105に出力する。一方で、撮像素子103−2は、IRカットフィルタ112により赤外光がカットされた光(反射光)から得られる非投光画像を生成し、フル解像度画像生成部105に出力する。
フル解像度画像生成部105には、撮像素子103−1からの投光画像と、撮像素子103−2からの非投光画像が入力される。フル解像度画像生成部105は、異なる撮像素子103(103−1,103−2)から入力される投光画像と非投光画像を処理して、フル解像度画像を生成する。
以上のように、撮像装置10Cにおいては、撮像素子103−1により生成される投光画像と、撮像素子103−2により生成される非投光画像が、同一のタイミングで、フル解像度画像生成部105に入力されるため、遅延調整バッファ104(図3)は不要となる。また、図3の撮像装置10では、投光画像と非投光画像とが交互に生成されていたため、同時に処理される投光画像と非投光画像とのタイムラグを小さくする必要があったが、撮像装置10Cでは、投光画像と非投光画像とが異なる撮像素子103(103−1,103−2)で生成されるため、フル解像度画像生成部105に入力される投光画像と非投光画像とを、高精度に同期させることができる。
(D)第4の他の構成
図24は、撮像装置10Dの構成例を示す図である。なお、図24の撮像装置10Dにおいて、図3の撮像装置10と同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
図24において、撮像装置10Dは、制御部101、投光器102、撮像素子103、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106から構成される。
すなわち、図24の撮像装置10Dにおいては、図3の撮像装置10と比べて、フル解像度画像生成部105により生成されたフル解像度画像が、遅延調整バッファ104にフィードバックされる点が異なっている。フル解像度画像生成部105では、遅延調整バッファ104から(フィードバックされた)フル解像度画像を読み出して処理することで、それ以降に生成されるフル解像度画像の精度を向上させることができる。
以上のように、撮像装置10Dにおいては、フィードバックされたフル解像度画像を用いて、より精度の高いフル解像度画像を生成することができるので、より高精度に、偽色やアーチファクトを除去することができる。
(E)第5の他の構成
図25は、撮像装置10Eの構成例を示す図である。なお、図25の撮像装置10Eにおいて、図3の撮像装置10と同一の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は適宜省略する。
図25において、撮像装置10Eは、制御部101、投光器102、撮像素子103、遅延調整バッファ104、フル解像度画像生成部105、及び、信号処理部106から構成される。
すなわち、図25の撮像装置10Eにおいては、図3の撮像装置10と比べて、信号処理部106に対して、非投光画像の代わりに、投光画像が入力される点が異なっている。信号処理部106は、フル解像度画像生成部105から入力されるフル解像度画像を用いて、遅延調整バッファ104から読み出された投光画像を処理する信号処理を行う。この信号処理では、例えば、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理や偽色抑制処理などの処理が行われ、フル解像度画像と投光画像から、出力画像が生成される。
以上のように、撮像装置10Eにおいては、信号処理部106によって、フル解像度画像と投光画像を用いた信号処理が行われ、偽色やアーチファクトの発生が抑制された出力画像が出力されることになる。ここでは、フル解像度画像を用いたエッジの抽出処理を行うことで、アーチファクトの発生が抑制される。また、フル解像度画像を用いた偽色抑制処理を行うことで、偽色の発生が抑制される。
(F)その他の構成
なお、図21乃至図25に示した撮像装置10(図3)の変形例は一例であって、さらに他の構成を採用することもできる。例えば、投光器102と撮像素子103とは、制御部101からの同期信号に従い、同期して動作するが、撮像素子103において二次元格子状に配列される画素ごとに、投光器102から投光される光の波長を変えるようにしてもよい。この場合、画素ごとに、投光器102の点灯(オン)と消灯(オフ)を切り替えることができる。また、この場合には、色フィルタ111の各色フィルタ(例えば、R,G,B,Wフィルタ)の非可視光側の分光特性を揃えなくてもよい。
<5.コンピュータの構成>
上述した一連の処理(図16の画像処理)は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図26は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータ1000において、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。バス1004には、さらに、入出力インターフェース1005が接続されている。入出力インターフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記録部1008、通信部1009、及びドライブ1010が接続されている。
入力部1006は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記録部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインターフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータ1000では、CPU1001が、例えば、記録部1008に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ1000(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータ1000では、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インターフェース1005を介して、記録部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線又は無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記録部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記録部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータ1000が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
ここで、本明細書において、コンピュータ1000に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
(1)
非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する画像生成部を備える
画像処理装置。
(2)
投光される光の投光波長は、前記被写体を撮像する撮像素子の各色フィルタの非可視光側の分光特性に応じた波長帯からなる
(1)に記載の画像処理装置。
(3)
前記画像生成部は、前記投光画像の分光成分と、非可視光の波長帯域の光を投光しないときに得られる非投光画像の分光成分との差分を求めることで、前記高解像度画像を生成する
(2)に記載の画像処理装置。
(4)
生成された前記高解像度画像に基づいて、前記投光画像又は前記非投光画像を処理して、出力画像を生成する信号処理部をさらに備える
(3)に記載の画像処理装置。
(5)
前記信号処理部は、
前記高解像度画像からエッジ情報を抽出し、
前記投光画像又は前記非投光画像から色の成分を含む色画像を生成し、
前記色画像から非可視光の成分を除去し、
非可視光の成分が除去された前記色画像と前記エッジ情報とを合成する
ことで、前記出力画像を生成する
(4)に記載の画像処理装置。
(6)
前記信号処理部は、前記高解像度画像を用いて前記色画像を処理することで、偽色の発生を抑制する
(5)に記載の画像処理装置。
(7)
前記信号処理部は、
前記高解像度画像を用いて、前記色画像で生じる折り返りの量を推定し、
推定された折り返りの量に応じて、前記色画像で生じている折り返りを相殺する
ことで、偽色の発生を抑制する
(6)に記載の画像処理装置。
(8)
前記画像生成部は、同時に処理すべき前記投光画像と前記非投光画像との位置ずれを補正した後に、前記投光画像の分光成分と、前記非投光画像の分光成分との差分により得られる差分画像に応じた前記高解像度画像を生成する
(3)乃至(7)のいずれかに記載の画像処理装置。
(9)
前記画像生成部は、前記差分画像を処理して、前記色フィルタごとの分光特性のずれを補正する
(8)に記載の画像処理装置。
(10)
前記画像生成部は、前記色フィルタの分光特性のずれが補正された前記差分画像を処理して、前記差分画像に残ったパターン模様を除去する
(9)に記載の画像処理装置。
(11)
前記投光画像又は前記非投光画像を保持して、同時に処理すべき前記投光画像と前記非投光画像との処理のタイミングを合わせるバッファをさらに備える
(8)乃至(10)のいずれかに記載の画像処理装置。
(12)
前記可視光は、R(赤)、G(緑)、及び、B(青)の成分の光を含み、
前記非可視光は、赤外光である
(1)乃至(11)のいずれかに記載の画像処理装置。
(13)
前記出力画像は、ビューイング用のカラー画像である
(4)に記載の画像処理装置。
(14)
前記高解像度画像は、センシング用の白黒画像である
(1)に記載の画像処理装置。
(15)
画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像処理装置が、
非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する
ステップを含む画像処理方法。
(16)
各色の非可視光側の分光特性が揃っている色フィルタを有し、被写体を撮像する撮像素子と、
前記色フィルタの非可視光側の分光特性に応じた波長帯からなる投光波長の光を前記被写体に投光する投光部と、
前記投光波長の光を前記被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する画像生成部と
を備える撮像装置。
(17)
前記画像生成部は、前記投光画像の分光成分と、非可視光の波長帯域の光を投光しないときに得られる非投光画像の分光成分との差分を求めることで、前記高解像度画像を生成する
(16)に記載の撮像装置。
(18)
生成された前記高解像度画像に基づいて、前記投光画像又は前記非投光画像を処理して、出力画像を生成する信号処理部をさらに備える
(17)に記載の撮像装置。
(19)
前記信号処理部は、
前記高解像度画像からエッジ情報を抽出し、
前記投光画像又は前記非投光画像から色の成分を含む色画像を生成し、
前記色画像から非可視光の成分を除去し、
非可視光の成分が除去された前記色画像と前記エッジ情報とを合成する
ことで、前記出力画像を生成する
(18)に記載の撮像装置。
(20)
前記信号処理部は、前記高解像度画像を用いて前記色画像を処理することで、偽色の発生を抑制する
(19)に記載の撮像装置。
10,10A乃至10E 撮像装置, 100 画像処理部, 101 制御部, 102 投光器, 103,103−1,103−2 撮像素子, 104 遅延調整バッファ, 105,105A乃至105C フル解像度画像生成部, 106 信号処理部, 111,111−1,111−2 色フィルタ, 112 IRカットフィルタ, 121 差分処理部, 122 色フィルタ別感度ずれ補正部, 123 残パターン除去フィルタ, 124 位置ずれ補正処理部, 141 エッジ抽出部, 142 各色同時化部, 143 偽色抑制部, 144 非可視光成分除去部, 145 エッジ合成部, 146 カメラ信号処理部, 1000 コンピュータ, 1001 CPU

Claims (20)

  1. 非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する画像生成部を備える
    画像処理装置。
  2. 投光される光の投光波長は、前記被写体を撮像する撮像素子の各色フィルタの非可視光側の分光特性に応じた波長帯からなる
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像生成部は、前記投光画像の分光成分と、非可視光の波長帯域の光を投光しないときに得られる非投光画像の分光成分との差分を求めることで、前記高解像度画像を生成する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 生成された前記高解像度画像に基づいて、前記投光画像又は前記非投光画像を処理して、出力画像を生成する信号処理部をさらに備える
    請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記信号処理部は、
    前記高解像度画像からエッジ情報を抽出し、
    前記投光画像又は前記非投光画像から色の成分を含む色画像を生成し、
    前記色画像から非可視光の成分を除去し、
    非可視光の成分が除去された前記色画像と前記エッジ情報とを合成する
    ことで、前記出力画像を生成する
    請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記信号処理部は、前記高解像度画像を用いて前記色画像を処理することで、偽色の発生を抑制する
    請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記信号処理部は、
    前記高解像度画像を用いて、前記色画像で生じる折り返りの量を推定し、
    推定された折り返りの量に応じて、前記色画像で生じている折り返りを相殺する
    ことで、偽色の発生を抑制する
    請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像生成部は、同時に処理すべき前記投光画像と前記非投光画像との位置ずれを補正した後に、前記投光画像の分光成分と、前記非投光画像の分光成分との差分により得られる差分画像に応じた前記高解像度画像を生成する
    請求項3に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像生成部は、前記差分画像を処理して、前記色フィルタごとの分光特性のずれを補正する
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像生成部は、前記色フィルタの分光特性のずれが補正された前記差分画像を処理して、前記差分画像に残ったパターン模様を除去する
    請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記投光画像又は前記非投光画像を保持して、同時に処理すべき前記投光画像と前記非投光画像との処理のタイミングを合わせるバッファをさらに備える
    請求項8に記載の画像処理装置。
  12. 前記可視光は、R(赤)、G(緑)、及び、B(青)の成分の光を含み、
    前記非可視光は、赤外光である
    請求項1に記載の画像処理装置。
  13. 前記出力画像は、ビューイング用のカラー画像である
    請求項4に記載の画像処理装置。
  14. 前記高解像度画像は、センシング用の白黒画像である
    請求項1に記載の画像処理装置。
  15. 画像処理装置の画像処理方法において、
    前記画像処理装置が、
    非可視光の波長帯域の光を被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する
    ステップを含む画像処理方法。
  16. 各色の非可視光側の分光特性が揃っている色フィルタを有し、被写体を撮像する撮像素子と、
    前記色フィルタの非可視光側の分光特性に応じた波長帯からなる投光波長の光を前記被写体に投光する投光部と、
    前記投光波長の光を前記被写体に投光することで得られる投光画像に基づいて、可視光の波長帯域の分光成分から得られる前記被写体の画像よりも高い解像度となる、非可視光の波長帯域の分光成分から得られる高解像度画像を生成する画像生成部と
    を備える撮像装置。
  17. 前記画像生成部は、前記投光画像の分光成分と、非可視光の波長帯域の光を投光しないときに得られる非投光画像の分光成分との差分を求めることで、前記高解像度画像を生成する
    請求項16に記載の撮像装置。
  18. 生成された前記高解像度画像に基づいて、前記投光画像又は前記非投光画像を処理して、出力画像を生成する信号処理部をさらに備える
    請求項17に記載の撮像装置。
  19. 前記信号処理部は、
    前記高解像度画像からエッジ情報を抽出し、
    前記投光画像又は前記非投光画像から色の成分を含む色画像を生成し、
    前記色画像から非可視光の成分を除去し、
    非可視光の成分が除去された前記色画像と前記エッジ情報とを合成する
    ことで、前記出力画像を生成する
    請求項18に記載の撮像装置。
  20. 前記信号処理部は、前記高解像度画像を用いて前記色画像を処理することで、偽色の発生を抑制する
    請求項19に記載の撮像装置。
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