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JP2017075295A - 液体洗剤 - Google Patents

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JP2017075295A
JP2017075295A JP2016134525A JP2016134525A JP2017075295A JP 2017075295 A JP2017075295 A JP 2017075295A JP 2016134525 A JP2016134525 A JP 2016134525A JP 2016134525 A JP2016134525 A JP 2016134525A JP 2017075295 A JP2017075295 A JP 2017075295A
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晋 梅澤
Shin Umezawa
晋 梅澤
直也 田村
Naoya Tamura
直也 田村
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Abstract

【課題】洗浄力を維持しつつ、低粘度でありながら構造化でき、しかも保存安定性にも優れる液体洗剤の提供。【解決手段】本発明の液体洗剤は、(A)成分:界面活性剤と、(B)成分:下記一般式(b1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(b2)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位と、アクリル酸から誘導された繰り返し単位及びアクリルアミドから誘導された繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位とを有するポリマーと、(C)成分:下記一般式(c1)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位と、下記一般式(c2)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーと、を含有し、(A)成分の含有量が15質量%以上であり、(B)成分/(C)成分で表される質量比が0.05〜1.25である。[化1]【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗剤に関する。
近年、衣料用洗剤として、液体洗剤が多く用いられるようになってきている。液体洗剤のレオロジー特性を変更させるなどの目的で、液体洗剤に構造化剤を配合して液体洗剤を構造化させることがある。このような構造化剤としては、例えばアクリル酸系高分子が用いられる。
アクリル酸系高分子を含む組成物として、例えば特許文献1には、界面活性剤とアクリル酸系共重合体と水とアルカリ性材料と酸性材料とを含有する、パーソナルケア用途やホームケア用途等に用いられる水性界面活性剤組成物が開示されている。
特開2014−28957号公報
しかしながら、液体洗剤にアクリル酸系高分子を配合すると高粘度になりやすく、容器から液体洗剤を吐出しにくくなる等の使用性に劣ることがあった。
このように、粘度の上昇を抑制しつつ、液体洗剤を構造化することは困難であった。
また、近年では、界面活性剤の濃度を高くした濃縮型の液体洗剤が多く用いられているが、水分量が少なくなるため、保存安定性が低下し、液体洗剤に含まれる成分が沈殿したり分離したりしやすかった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、洗浄力を維持しつつ、低粘度でありながら構造化でき、しかも保存安定性にも優れる液体洗剤を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] (A)成分:界面活性剤と、(B)成分:下記一般式(b1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(b2)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位と、アクリル酸から誘導された繰り返し単位及びアクリルアミドから誘導された繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位とを有するポリマーと、(C)成分:下記一般式(c1)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位と、下記一般式(c2)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーと、を含有し、(A)成分の含有量が15質量%以上であり、(B)成分/(C)成分で表される質量比が0.05〜1.25である、液体洗剤。
Figure 2017075295
式(b1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。
式(b2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。
Figure 2017075295
式(c1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは水素原子である。
式(c2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素数1〜40のアルキル基である。
[2] 前記(A)成分は、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを含み、前記ノニオン界面活性剤は、下記一般式(a1)で表される化合物及び下記一般式(a2)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上であり、前記アニオン界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、炭素数8〜18の脂肪酸及び炭素数8〜18の脂肪酸塩からなる群より選ばれる1種以上であり、前記(B)成分は、ジアリルジアルキルアンモニウム塩から誘導された繰り返し単位と、アクリルアミドから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーである、[1]に記載の液体洗剤。
Figure 2017075295
式(a1)中、Rは炭素数9〜13の炭化水素基であり、R10は炭素数2〜4のアルキレン基であり、R11は炭素数1〜4のアルキル基である。mはOR10の平均繰り返し数を示し、5〜25の数である。
式(a2)中、R12は炭素数10〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基である。sはEOの平均繰り返し数を示し、5〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を示し、0〜4の数である。
[3] ノニオン界面活性剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、10〜50質量%である、[2]に記載の液体洗剤。
[4] アニオン界面活性剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、2〜20質量%である、[2]又は[3]に記載の液体洗剤。
[5] (A)成分の含有量が60質量%以下である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
[6] (B)成分の含有量が0.01〜5質量%である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
[7] (C)成分の含有量が0.01〜8質量%である、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
[8] 水をさらに含有する、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
[9] 不溶粒子をさらに含有する、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
[10] 衣料用である、[1]〜[9]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
[11] 前記(A)成分は、下記一般式(a3)で表される化合物及び下記一般式(a4)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上であるカチオン界面活性剤をさらに含む、[1]〜[10]のいずれか1つに記載の液体洗剤。
Figure 2017075295
式(a3)中、R13及びR14は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜25の炭化水素基又は−(CHCHO)−Hで表される基(qは1〜25の整数を表す。)であり、R15は炭素数8〜25の炭化水素基であり、R16は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は−(CHCHO)−Hで表される基(rは1〜25の整数を表す。)であり、Zは対イオンである。
式(a4)中、R17は炭素数7〜27の炭化水素基であり、R18は炭素数1〜25の炭化水素基であり、R19は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基又は−(CHCHO)−Hで表される基(pは1〜25の整数を表す。)である。
本発明の液体洗剤は、洗浄力を維持しつつ、低粘度でありながら構造化でき、しかも保存安定性にも優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液体洗剤は、以下に示す(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する。
なお、本発明において「構造化」とは、静置状態など力が加わらない状態ではある程度の粘度を有するが、力が加わると粘度が下がり流動性を発現することを意味する。
また、「粘度が低い」とは、回転数60rpmで60秒攪拌した後の粘度が1000mPa・s以下を意味する。
<(A)成分>
(A)成分は、界面活性剤である。液体洗剤が(A)成分を含有することで、洗浄力(特に皮脂汚れに対する洗浄力)が高まる。
(A)成分としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(A)成分としては、皮脂洗浄力に優れる点で、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを併用することが好ましい。
(ノニオン界面活性剤)
ノニオン界面活性剤は、主に液体洗剤に洗浄力を付与するために用いられる界面活性剤である。
ノニオン界面活性剤としては特に限定されないが、例えばポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、アルキルフェノール、炭素数8〜22の脂肪酸又は炭素数8〜22のアミン等のアルキレンオキサイド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキサイド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、上記の中でも、液体洗剤の粘度を適度に保持しつつ、外観安定性が向上する点で、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が好ましい。
ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤としては、例えば下記一般式(a1)で表される化合物(以下、「化合物(a1)」という。)、下記一般式(a2)で表される化合物(以下、「化合物(a2)」という。)などが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2017075295
式(a1)中、Rは炭素数9〜13の炭化水素基であり、R10は炭素数2〜4のアルキレン基であり、R11は炭素数1〜4のアルキル基である。mはOR10の平均繰り返し数を示し、5〜25の数である。
式(a2)中、R12は炭素数10〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基である。sはEOの平均繰り返し数を示し、5〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を示し、0〜4の数である。
化合物(a1):
前記式(a1)中、Rにおける炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。
また、Rにおける炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましい。
の炭素数は9〜13であり、炭素数10〜13が好ましく、炭素数11〜13がより好ましい。Rの炭素数が9以上であると、洗浄力がより高まる。一方、Rの炭素数が13以下であると、保存安定性が向上し、特にゲル化が抑制されやすくなる。
化合物(a1)は、単一鎖長の混合物であってもよく、複数の鎖長の混合物であってもよい。Rは、原料の脂肪酸(R−COOH)に由来する。
前記式(a1)中、R11は、炭素数1〜4のアルキル基であり、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R11として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられ、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R11の炭素数が1以上であると、低温保存時の析出が抑制されやすくなる。一方、R11の炭素数が4以下であると、低温条件下での液体洗剤の水に対する溶解性がより高まる。
前記式(a1)中、R10は、炭素数2〜4のアルキレン基であり、エチレン基又はプロピレン基が好ましい。
式中の複数のR10は、相互に同じであってもよく異なってもよい。すなわち、R10のアルキレン基は、1種単独であってもよく、2種以上が組み合わされていてもよい。中でも、洗浄時の泡立ちがよく、安価であることから、式中のm個のOR10が、全てオキシエチレン基であるか、又はオキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在していることが好ましい。
10のアルキレン基が2種以上組み合わされている場合、OR10の付加方法は、特に限定されず、例えばオキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在している場合の付加方法としては、ランダム付加であってもよく、ブロック付加であってもよい。ブロック付加の方法としては、エチレンオキシドを付加した後にプロピレンオキシドを付加する方法、プロピレンオキシドを付加した後にエチレンオキシドを付加する方法、エチレンオキシドを付加した後にプロピレンオキシドを付加してさらにエチレンオキシドを付加する方法等が挙げられる。
前記式(a1)中、mは、OR10の平均繰返し数を示し、5〜25の数である。mが下限値以上であると、洗浄力、特に皮脂汚れに対する洗浄力がより向上する。一方、mが上限値以下であると、液体洗剤の水に対する溶解性がより向上する。
OR10が全てオキシエチレン基である場合、mは、5〜20が好ましく、12〜18がより好ましい。
OR10がオキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在している場合、mは12〜21が特に好ましい。このうち、オキシプロピレン基の平均繰返し数は、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均繰返し数が5を超えると、洗浄力、及び液体洗剤としての保存安定性(透明均一性、経時安定性など)が低下するおそれがある。
化合物(a1)において、OR10の繰返し数が異なる化合物の分布の割合を示すナロー率は、20質量%以上であることが好ましい。ナロー率の上限値は、実質的には80質量%以下であることが好ましい。
該ナロー率は、20〜50質量%がより好ましく、保存安定性及び水に対する溶解性がより向上することから、30〜45質量%がさらに好ましい。
該ナロー率が高いほど、良好な洗浄力が得られやすい。また、該ナロー率が、好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上であると、化合物(a1)由来の原料臭気の少ない液体洗剤が得られやすくなる。これは、化合物(a1)の製造後、化合物(a1)と共存する、化合物(a1)の原料である脂肪酸エステルと、前記式(a1)中のmが1又は2のアルキレンオキシド付加体と、が少なくなるためである。
化合物(a1)中に不純物として含まれる化合物のうち、化合物(a1)の原料である脂肪酸エステルと、前記式(a1)中のmが1又は2のアルキレンオキシド付加体との合計の割合は、化合物(a1)の総質量に対して、0.5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以下であることがより好ましい。この割合が0.5質量%以下であると、界面活性剤の原料臭気のより少ない液体洗剤が得られやすくなる。
本明細書において「ナロー率」とは、アルキレンオキシドの付加モル数が異なるアルキレンオキシド付加体の分布の割合を示す、下記の数式(S)で表される値をいう。
Figure 2017075295
前記式(S)において、mmaxは、化合物(a1)全体の中に最も多く存在するアルキレンオキシド付加体のOR10の繰返し数(付加モル数)を示す。
iは、OR10の繰返し数を示す。
Yiは、化合物(a1)全体の中に存在するアルキレンオキシドの付加モル数がiであるアルキレンオキシド付加体の割合(質量%)を示す。
前記ナロー率は、例えば、化合物(a1)の製造方法等によって制御できる。
化合物(a1)の製造方法としては、特に限定されず、例えば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)により容易に製造することができる。
かかる表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒、あるいは、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシド等により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒が挙げられる。
また、前記複合金属酸化物触媒の表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドと、の混合割合を、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドの割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
化合物(a1)の製造方法としては、アルカリ土類金属化合物とオキシ酸等の混合物より調製されるアルコキシル化触媒により、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加する方法もある。上記のアルコキシル化触媒については、特許04977609号、国際公開第1993/004030号、国際公開第2002/038269号、国際公開第2012/028435号等で開示されており、例えば、カルボン酸のアルカリ土類金属塩及び/又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩と硫酸等の混合物より調製したアルコキシル化触媒等が挙げられる。
化合物(a2):
前記式(a2)中、R12における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。
また、R12における炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましい。
12の炭素数は10〜20であり、炭素数12〜18が好ましく、炭素数12〜14がより好ましい。R12の炭素数が10以上であると、洗浄力がより高まる。一方、R12の炭素数が20以下であると、保存安定性が向上し、特にゲル化が抑制されやすくなる。
化合物(a2)は、単一鎖長の混合物であってもよく、複数の鎖長の混合物であってもよい。R12は、原料のアルコール(R12−OH)に由来する。該アルコールとしては、ヤシ油、パーム油もしくは牛脂などの天然油脂由来のアルコール、又は、石油由来の合成アルコールが挙げられる。
前記式(a2)中、sは、EOの平均繰返し数を示し、5〜20の数であり、12〜18の数が好ましく、12〜16の数がより好ましい。sが前記範囲内にあると、液体洗剤の洗浄力、特に皮脂汚れに対する洗浄力がより向上する。
tは、POの平均繰返し数を示し、0〜4の数であり、0〜3の数が好ましく、0であることが特に好ましい。tが前記範囲内にあると、液体洗剤のゲル化が抑制されやすくなり、また、すすぎ時に良好な泡切れ性が得られやすい。
前記式(a2)において、EOとPOとは、ブロック状に付加していてもよく、ランダム状に付加していてもよい。EOとPOとがブロック状に付加している場合の付加方法としては、エチレンオキシドを付加した後にプロピレンオキシドを付加する方法、プロピレンオキシドを付加した後にエチレンオキシドを付加する方法、エチレンオキシドを付加した後にプロピレンオキシドを付加してさらにエチレンオキシドを付加する方法等が挙げられる。特に、全自動洗濯機での洗濯におけるすすぎ性がより良好なことから、エチレンオキシドを付加した後にプロピレンオキシドを付加してさらにエチレンオキシドを付加する方法(末端が−O−CHCHO−Hとなること)が好ましい。
化合物(a2)において、アルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド)の付加モル数分布は特に限定されず、化合物(a2)の製造方法等によって制御できる。例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の一般的なアルカリ触媒を用いてアルキレンオキシドを疎水性原料に付加させた際には、比較的広い付加モル数分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載されたAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いてアルキレンオキシドを疎水性原料に付加させた際には、比較的狭い付加モル数分布となる傾向にある。
化合物(A2)の具体例としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
・ライオン株式会社製の商品名レオックスCL−70(炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの混合物)又はSasol社製の商品名Safol23(炭素数12のアルコールと炭素数13のアルコールとの混合物)等のアルコールに対して12モル又は15モル相当のEOを付加した化合物。
・P&G社製の商品名「CO−1214」や「CO−1270」等の天然アルコールに対して9モル、12モル又は15モル相当のEOを付加した化合物。
・炭素数12〜14の第2級アルコールに対して9モル、12モル又は15モル相当のEOを付加した化合物(日本触媒社製の商品名「ソフタノール90」、「ソフタノール120」、「ソフタノール150」)。
ノニオン界面活性剤としては、特に皮脂汚れに対する洗浄力、高濃度領域でゲル化しにくいこと等の点から、化合物(a1)及び化合物(a2)成分からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。この中でも、化合物(a1)と化合物(a2)との組合せ、又は化合物(a1)を用いることがより好ましい。
化合物(a1)としては、上述した中でも、R10がエチレン基であるポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルが好ましく、その中でもR11がメチル基であるポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(以下、「MEE」と記載することがある。)が特に好ましい。
化合物(a2)としては、上述した中でも、第2級アルコールにEOを付加した第2級アルコールエトキシレート(例えば日本触媒社製のソフタノールシリーズ)が特に好ましい。
これらは高濃度においてもゲル化領域が小さいため、高配合時にゲル化が生じにくい。
また、これらを第1級アルコールに酸化エチレンを付加した第1級アルコールエトキシレートと併用してもよい。
また、液体洗剤がポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを含有することにより、水への溶解性が良好となり、高い洗浄力が得られやすいものとなる。また、高濃度の界面活性剤を含有しても粘度の著しい増大(ゲル化)が生じにくく、良好な流動性を有する濃縮型の液体洗剤とすることができる。加えて、触感付与効果も得られる。係る理由は以下のように考えられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル、特にMEEは、水溶液系中で分子同士の配向性が弱く、ミセルが不安定なノニオン界面活性剤であるため、高濃度でゲル化等が生じにくく、1種単独で多量に液体洗剤中に配合することができると推測される。また水への溶解性が向上すると推測される。さらに、高濃度での良好な流動性に寄与していると考えられる。したがって、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルが洗濯機槽内の水中へ投入された場合、洗濯液中のポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの濃度は素早く均一となり、洗浄初期から所定の濃度で被洗物と接することができるため、高い洗浄力が得られると考えられる。
ノニオン界面活性剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、10〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、15〜30質量%がさらに好ましい。液体洗剤の総質量に対して、ノニオン界面活性剤の含有量が、10質量%以上であれば十分な洗浄力が得られ、50質量%以下であれば増粘が抑制され、液体洗剤の保存安定性をより良好に維持できる。
ノニオン界面活性剤の含有量は、(A)成分の総質量に対して、5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、20〜80質量%がさらに好ましい。特に、(A)成分の総質量に対して、ノニオン界面活性剤の含有量が80質量%以下であれば、保存安定性がより良好となる。
(アニオン界面活性剤)
アニオン界面活性剤は、後述するカチオン界面活性剤と併用することで、衣類の柔軟性を高める目的で配合される。
このような機能を有するアニオン界面活性剤としては、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。これらのアニオン界面活性剤における塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものが特に好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均1〜10モルのオキシエチレン基(EO)を付加したもの、さらに平均0〜6モルのオキシプロピレン基(PO)を付加したもの(すなわち、ポリオキシエチレン(プロピレン)アルキルエーテル硫酸塩又はポリオキシエチレン(プロピレン)アルケニルエーテル硫酸塩)が好ましい。
EO及びPOの両方が付加された付加体である場合、EO及びPOの付加方法は、特に限定されず、例えばランダム付加であってもよく、ブロック付加でもよい。ブロック付加方法としては、例えば、EOを付加した後、POを付加する方法;POを付加した後、EOを付加する方法;EOを付加した後、POを付加し、さらにEOを付加する方法等が挙げられる。
アルカンスルホン酸塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましく、14〜17のものがより好ましい。中でも、該アルキル基が2級アルキル基であるもの(すなわち2級アルカンスルホン酸塩)が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、脂肪酸残基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
これらの中でも、洗浄力と安定性に優れる点で、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、及びα−オレフィンスルホン酸塩が好ましく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩がより好ましく、ハンドリング性が高く、再汚染防止性能にも優れる点で、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)が特に好ましい。
また、上述したアニオン界面活性剤に加えて、炭素数8〜18の脂肪酸(高級脂肪酸)又はその塩(高級脂肪酸塩)を併用することが好ましい。
上述したアニオン界面活性剤は、カチオン界面活性剤の共存下において、アニオン−カチオンコンプレックスを形成することがある。アニオン−カチオンコンプレックスは洗浄中の泡膜を安定化させるため消泡性が悪くなり、その結果、すすぎ性が悪くなることがある。高級脂肪酸又はその塩を併用すれば、高級脂肪酸又はその塩が洗濯の水道水中のカルシウムイオンと結合し、泡膜を不安定化することで、すすぎ性を向上させることができる。
高級脂肪酸としては、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の単一脂肪酸の塩、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸などが挙げられる。
これらの高級脂肪酸における塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、2−アミノ−2−メチルプロパノール塩、2−アミノ−2−メチルプロパンジオール等のアルカノールアミン塩、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。
アニオン界面活性剤として、上述したアニオン界面活性剤、高級脂肪酸又はその塩以外の他のアニオン界面活性剤を用いてもよい。
他のアニオン界面活性剤としては、例えばアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
これらのアニオン界面活性剤は、市場において容易に入手することができる。
これらのアニオン界面活性剤はいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アニオン界面活性剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、2〜20質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましく、8〜15質量%がさらに好ましい。液体洗剤の総質量に対して、アニオン界面活性剤の含有量が2質量%以上であれば、再汚染防止効果及び(A)成分の分散安定性が十分に発揮される。一方、アニオン界面活性剤の含有量が20質量%を超えると、対イオンの割合が多くなりすぎることがある。対イオンが多くなりすぎると、ガス吸収量も多くなり、その結果、液体洗剤を収容する容器が凹む場合がある。
アニオン界面活性剤の含有量は、(A)成分の総質量に対して、5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、20〜80質量%がさらに好ましい。特に、(A)成分の総質量に対して、アニオン界面活性剤の含有量が20質量%以上であれば、安定性がより良好となる。一方、アニオン界面活性剤の含有量が80質量%以下であれば、洗浄力がより良好となる。
(カチオン界面活性剤)
カチオン界面活性剤は、上述したアニオン界面活性剤と併用することで、衣類の柔軟性を高める目的で配合される。
カチオン界面活性剤としては、下記一般式(a3)で表される化合物(以下、「化合物(a3)」という。)下記一般式(a4)で表される化合物(以下、「化合物(a4)」という。)などが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2017075295
式(a3)中、R13及びR14は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜25の炭化水素基又は−(CHCHO)−Hで表される基(qは1〜25の整数を表す。)であり、R15は炭素数8〜25の炭化水素基であり、R16は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は−(CHCHO)−Hで表される基(rは1〜25の整数を表す。)であり、Zは対イオンである。
式(a4)中、R17は炭素数7〜27の炭化水素基であり、R18は炭素数1〜25の炭化水素基であり、R19は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基又は−(CHCHO)−Hで表される基(pは1〜25の整数を表す。)である。
化合物(a3):
前記式(a3)中、R13及びR14は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜25の炭化水素基又は−(CHCHO)−Hで表される基(qは1〜25の整数を表す。)である。
13及びR14における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。R13及びR14における炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよく不飽和炭化水素基であってもよい。
13及びR14における炭化水素基は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよく、炭素鎖中に連結基を有していてもよい。なお、R13及びR14が有していてもよい置換基又は連結基の炭素数は、R13及びR14における炭化水素基の炭素数1〜25に含まれないものとする。該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えばヒドロキシ基等が挙げられる。該炭素鎖中に有していてもよい連結基としては、アミド基(−C(=O)−NH−)、エステル基(−C(=O)−O−)又はエーテル基(−O−)等が挙げられる。
上記の中でも、R13及びR14としては、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基が好ましい。その中でも、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基がさらに好ましい。
また、R13及びR14としては、それぞれ、炭素鎖中にエステル基を有する、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭化水素基も好ましい。
前記式(a3)中、R15は炭素数8〜25の炭化水素基である。
15における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。
15における炭化水素基の炭素数は、8〜25であり、16〜22が好ましい。
15における炭化水素基は、置換基を有していてもよく、炭素鎖中に連結基を有していてもよい。なお、R15が有していてもよい置換基又は連結基の炭素数は、R15における炭化水素基の炭素数8〜25に含まれないものとする。該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えばヒドロキシ基等が挙げられる。該炭素鎖中に有していてもよい連結基としては、アミド基(−C(=O)−NH−)、エステル基(−C(=O)−O−)又はエーテル基(−O−)等が挙げられ、中でもエステル基が好ましい。
前記式(a3)中、R16は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は−(CHCHO)−Hで表される基(rは1〜25の整数を表す。)である。
16におけるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
これらの中でも、R16としては、水素原子、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基がさらに好ましい。
前記式(a3)中、Zは、対イオンである。
の具体例としては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲン原子イオン;一般式R20SO4−[式中、R20は、炭素数1〜3のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基等)であり、特に好ましくはメチル基である。]で表されるアニオン等が挙げられる。中でも、ハロゲン原子イオンが好ましく、塩素イオンがより好ましい。
化合物(a3)は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(a3)の具体例としては、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セトステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド等のモノ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩;モノエステルアンモニウム塩、ジエステルアンモニウム塩、トリエステルアンモニウム塩等のエステルアンモニウム塩、又はこれらの混合物等が挙げられる。中でも、モノ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩が好ましい。
化合物(a4):
前記式(a4)中、R17は炭素数7〜27の炭化水素基である。
17における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。R17における炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよく不飽和炭化水素基であってもよい。
17における炭化水素基の炭素数は、7〜27であり、7〜25が好ましい。
17における炭化水素基は、ヒドロキシ基及びアミノ基(−NH)からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有していてもよく、炭素鎖中に連結基を有していてもよい。なお、R17が有していてもよい置換基又は連結基の炭素数は、R17における炭化水素基の炭素数7〜27に含まれないものとする。
17における該炭素鎖中に有していてもよい連結基としては、例えばアミド基(−C(=O)−NH−)、エステル基(−C(=O)−O−)、エーテル基(−O−)が挙げられ、アミド基、エステル基が好ましい。
上記の中でも、R17は、炭素鎖中に連結基を有する、炭素数7〜27の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基が好ましい。
好ましいR17としては、例えば、−R21−R22で表される基が挙げられる。
21は、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。中でも、炭素数1〜4の直鎖状のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基がより好ましい。
22は、−NH−C(=O)−R23、又は−O−C(=O)−R24で表される基を表す。
23は、炭素数7〜23の炭化水素基を表し、好ましくは炭素数7〜21の炭化水素基を表す。R23における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和炭化水素基であっても不飽和炭化水素基であってもよい。
24は、炭素数11〜23の炭化水素基を表し、好ましくは炭素数12〜20の炭化水素基を表す。R24における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和炭化水素基であっても不飽和炭化水素基であってもよい。
前記式(a4)中、R18は炭素数1〜25の炭化水素基である。
18における炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。R18における炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよく不飽和炭化水素基であってもよい。
18における炭化水素基の炭素数は、1〜25であり、1〜20が好ましく、1〜4がより好ましい。
18における炭化水素基は、置換基としてヒドロキシ基を有していてもよく、炭素鎖中に連結基を有していてもよい。なお、R18が有していてもよい連結基の炭素数は、R18における炭化水素基の炭素数1〜25に含まれないものとする。
18における該炭素鎖中に有していてもよい連結基としては、例えばアミド基(−C(=O)−NH−)、エステル基(−C(=O)−O−)、エーテル基(−O−)が挙げられる。
上記の中でも、R18は、置換基としてヒドロキシ基を有していてもよい、炭素数1〜25の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基が好ましい。その中でも、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のヒドロキシアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基がさらに好ましい。
前記式(a4)中、R19は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基又は−(CHCHO)−Hで表される基(pは1〜25の整数を表す。)である。
19におけるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
19としては、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基がより好ましい。
化合物(a4)は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(a4)の中でも、下記一般式(a4−1)で表される化合物又はその塩が好ましい。
Figure 2017075295
式(a4−1)中、R25及びR26は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。R21は炭素数1〜4のアルキレン基を表す。R22は−NH−C(=O)−R23、又は−O−C(=O)−R24で表される基を表す。R23は炭素数7〜23の炭化水素基を表す。R24は炭素数11〜23の炭化水素基を表す。
前記式(a4−1)中、R25及びR26は、それぞれ、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖状のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基がさらに好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記式(a4−1)中、R21、R22、R23、R24については、上述した説明と同じである。
化合物(a4)は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(a4)の具体例としては、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドジアルカノール3級アミン;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルジアルキル3級アミン;ラウリルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、ヤシアルキルジメチルアミン、パルミチルジメチルアミン、牛脂アルキルジメチルアミン、硬化牛脂アルキルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化牛脂アルキルアミンなどが挙げられる。
これらのカチオン界面活性剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(両性界面活性剤)
両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤などが挙げられる。
これらの両性界面活性剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<(B)成分>
(B)成分は、下記一般式(b1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(b2)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(b3)」という。)と、アクリル酸から誘導された繰り返し単位及びアクリルアミドから誘導された繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(b4)」という。)とを有するポリマーである。(B)成分は、構造化剤の役割を果たす。液体洗剤が(B)成分を含有することで液体洗剤が構造化する。よって、例えば液体洗剤が後述する不溶粒子を含有する場合、液体洗剤中に不溶粒子を均一分散でき、その状態を維持できる。加えて、液体洗剤の保存安定性も高まる。
Figure 2017075295
式(b1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。
式(b2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。
なお、繰り返し単位(b3)は、下記一般式(b3)で表されるジアルキルジアリルアンモニウム塩を含むモノマー成分を重合したときに、該ジアルキルジアリルアンモニウム塩に由来する繰り返し単位である。
Figure 2017075295
式中、R27、R28は、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。
上記一般式(b1)、(b2)及び(b3)におけるXとしては、塩素イオン、臭素イオン等のハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硫酸イオン等の無機酸イオン、メチル硫酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン等の有機酸イオン等が挙げられる。
アクリル酸から誘導された繰り返し単位は、アクリル酸またはその誘導体を含むモノマー成分を重合したときに、アクリル酸またはその誘導体に由来する繰り返し単位である。
アクリル酸の誘導体としては、例えばアクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキルなどが挙げられる。
アクリルアミドから誘導された繰り返し単位は、アクリルアミドまたはその誘導体を含むモノマー成分を重合したときに、アクリルアミドまたはその誘導体に由来する繰り返し単位である。
(B)成分の質量平均分子量は、通常1,000〜5,000,000であり、3,000〜2,000,000が好ましく、10,000〜2,000,000がより好ましい。なお、本明細書における質量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質として、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた値を意味する。
(B)成分の重合の形態は、特に限定されず、ブロック重合、ランダム重合又はグラフト重合のいずれであってもよい。
(B)成分中の繰り返し単位(b3)と繰り返し単位(b4)との含有比は特に限定されないが、繰り返し単位(b3)と繰り返し単位(b4)とのモル比(繰り返し単位(b3):繰り返し単位(b4))が、1:9〜7:3となる比率が好ましく、より好ましくは2:8〜6:4である。
(B)成分としては、構造化、保存安定性の点で、ジアリルジアルキルアンモニウム塩から誘導された繰り返し単位と、アクリルアミドから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーが好ましく、具体的には、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・アクリルアミドコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・アクリルアミド・アクリル酸コポリマーなどがより好ましい。
これらのポリマーとしては、合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
(B)成分は、通常のラジカル重合により製造できる。例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドや、アクリルアミド等の(B)成分を構成するモノマーを、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方法により重合することで製造できる。また、重合の際には、通常のラジカル重合に用いられる重合開始剤を使用することが好ましく、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸カリウム等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物を用いることができる。
上記コポリマーの市販品としては、例えばLubrizol社製の商品名「マーコート550」、「マーコート740」、「マーコート2200」等が挙げられる。
また、上記ターポリマーの市販品としては、例えばLubrizol社製の商品名「マーコート3330」、「マーコート3940」等が挙げられる。
これらの(B)成分は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<(C)成分>
(C)成分は、下記一般式(c1)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位と、下記一般式(c2)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーである。(C)成分は、構造化剤の役割を果たす。液体洗剤が(C)成分を含有することで液体洗剤が構造化する。よって、例えば液体洗剤が後述する不溶粒子を含有する場合、液体洗剤中に不溶粒子を均一分散でき、その状態を維持できる。加えて、液体洗剤の保存安定性や再汚染防止性も高まる。
Figure 2017075295
式(c1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは水素原子である。
式(c2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素数1〜40のアルキル基である。
一般式(c1)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位は、一般式(c1)で表されるモノマーを含むモノマー成分を重合したときに、一般式(c1)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位である。
一般式(c1)で表されるモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
これらの一般式(c1)で表されるモノマーは、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記式(c2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。
前記式(c2)中、Rにおけるアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。
におけるアルキル基の炭素数は、1〜40であり、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がより好ましい。
一般式(c2)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位は、一般式(c2)で表されるモノマーを含むモノマー成分を重合したときに、一般式(c2)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位である。
一般式(c2)で表されるモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸イコシル等のアクリル酸エステル;、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸イコシル等のメタクリル酸エステルが挙げられる。
これらの一般式(c2)で表されるモノマーは、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(C)成分は、架橋されているものでもよく、架橋されていないものでもよいが、架橋されているものが好ましい。
(C)成分の架橋されているものとしては、例えば、架橋剤により架橋されているもの(高分子架橋体)が挙げられる。
前記の架橋剤としては、例えばアリルエーテル化合物が好適に挙げられる。
アリルエーテル化合物としては、アリルエーテル、糖のアリルエーテル、糖アルコールのアリルエーテル等が挙げられる。
糖のアリルエーテルにおける糖としては、例えばスクロース等が挙げられる。
糖アルコールのアリルエーテルにおける糖アルコールとしては、例えばペンタエリスリトール等が挙げられる。
(C)成分は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、(C)成分は、一般式(c1)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位及び一般式(c2)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位以外の繰り返し単位(他の繰り返し単位)を有していてもよい。
他の繰り返し単位としては、他のモノマーから誘導された繰り返し単位が挙げられる。
他のモノマーとしては、一般式(c1)で表されるモノマー及び一般式(c2)で表されるモノマーと共重合可能であれば特に制限されず、1種以上を用いることができる。
(C)成分の具体例としては、例えば以下の商品名が挙げられる。
架橋タイプの(C)成分の市販品としては、例えばLubrizol社製のアクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる架橋型共重合体である商品名「Carbopol Aqua30」;Lubrizol社製のアクリル酸アルキル(C1〜C4及びC8)、メタクリル酸アルキル(C1〜C4及びC8)、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる架橋型共重合体である「Carbopol Aqua SF−1」;Lubrizol社製のアクリル酸アルキル(C10〜C30)、メタクリル酸アルキル(C10〜C30)及びアクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる架橋型共重合体である商品名「Carbopol EZ−4」;DOW社製のアクリル酸アルキルと、アクリル酸又はメタクリル酸とからなる架橋型共重合体である商品名「ACUSOL 830」等が挙げられる。
非架橋タイプの(C)成分の市販品としては、例えばLubrizol社製のアクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる共重合体である商品名「Novethix HC200」等が挙げられる。
<含有量>
(A)成分の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、15質量%以上であり、15〜60質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。(A)成分の含有量が、15質量%以上であれば十分な洗浄力が得られ、60質量%以下であれば液体洗剤の保存安定性がより高まる。
(B)成分の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましく、0.5質量%以上が特に好ましい。また、(B)成分の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。(B)成分の含有量が、0.01質量%以上であれば液体洗剤がより構造化されやすく、また十分な触感付与効果も得られ、5質量%以下であれば液体洗剤の保存安定性や使用性がより高まる。
(C)成分の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、1質量%以上が特に好ましい。また、(C)成分の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、8質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2.5質量%以下がさらに好ましい。(C)成分の含有量が、0.01質量%以上であれば保存安定性がより高まり、8質量%以下であれば液体洗剤がより構造化されやすい。
(A)成分/(B)成分で表される質量比(A/B比)は10〜4500が好ましく、10〜200がより好ましく、20〜130がさらに好ましい。A/B比が、10以上であれば液体洗剤の増粘を抑制でき、4500以下であれば液体洗剤がより構造化されやすくなる。
(B)成分/(C)成分で表される質量比(B/C比)は0.05〜1.25であり、0.1〜1.25が好ましく、0.2〜1.0がより好ましい。B/C比が、0.05以上であれば液体洗剤が十分に構造化され、1.25以下であれば液体洗剤の保存安定性が高まる。
(A)成分/(C)成分で表される質量比(A/C比)は5〜4500が好ましく、5〜100がより好ましく、10〜50がさらに好ましい。A/C比が、5以上であれば液体洗剤の増粘を抑制でき、4500以下であれば液体洗剤がより構造化されやすくなる。
(A)成分/{(B)成分+(C)成分}で表される質量比(A/(B+C)比)は5〜2000が好ましく、5〜450がより好ましく、10〜30がさらに好ましい。A/(B+C)比が、5以上であれば液体洗剤の増粘を抑制でき、2000以下であれば液体洗剤がより構造化されやすくなる。
なお、「(A)成分/(B)成分で表される質量比」とは、液体洗剤中の(B)成分の含有量に対する、(A)成分の含有量の割合(質量比)のことである。
「(B)成分/(C)成分で表される質量比」とは、液体洗剤中の(C)成分の含有量に対する、(B)成分の含有量の割合(質量比)のことである。
「(A)成分/(C)成分で表される質量比」とは、液体洗剤中の(C)成分の含有量に対する、(A)成分の含有量の割合(質量比)のことである。
「(A)成分/{(B)成分+(C)成分}成分で表される質量比」とは、液体洗剤中の(B)成分及び(C)成分の含有量の合計に対する、(A)成分の含有量の割合(質量比)のことである。
<溶媒>
本発明の液体洗剤は、製造時のハンドリングのしやすさ、使用する際の水への溶解性等の観点から、溶媒として水を含有することが好ましい。
また、本発明の液体洗剤は、保存安定性の向上や、粘度を低下させる目的で、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、水混和性有機溶剤が挙げられ、具体的には、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチルカルビトールなどが挙げられる。これらの水混和性有機溶剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水混和性有機溶剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、3〜20質量%が好ましい。
<他の成分>
液体洗剤は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外の成分(他の成分)を含有してもよい。
他の成分としては、例えば金属イオン補足剤、酸化防止剤、洗浄性能向上剤・安定性向上剤、着色剤、乳濁化剤、香料、不溶粒子などが挙げられる。
(金属イオン補足剤)
金属イオン補足剤としては、例えばマロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸などが挙げられる。これらの金属イオン補足剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
金属イオン補足剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.1〜20質量%が好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、例えばマブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどが挙げられる。これらの酸化防止剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸化防止剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましい。
(洗浄性能向上剤・安定性向上剤)
洗浄性能向上剤・安定性向上剤としては、例えば酵素(プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等)、風合い向上剤、アルカノールアミン等のアルカリビルダー、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、再汚染防止剤、パール剤、ソイルリリース剤などが挙げられる。これらの洗浄性能向上剤・安定性向上剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(着色剤)
着色剤としては、例えばアシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料などが挙げられる。これらの着色剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
着色剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.00005〜0.005質量%が好ましい。
(乳濁化剤)
乳濁化剤としては、例えばポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションなどが挙げられ、具体的にはポリスチレンエマルション(サイデン化学社製(商品名)サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%)などが挙げられる。これらの乳濁化剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
乳濁化剤の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.01〜0.5質量%が好ましい。
(香料)
香料としては、例えば特開2002−146399号公報に記載の香料成分などが挙げられる。これらの香料は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
香料の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましい。
(不溶粒子)
液体洗剤は、液体洗剤を構成する成分に溶けにくい粒子(不溶粒子)を含有していてもよい。
不溶粒子としては、具体的に、カプセル粒子、特有の製品審美性を付与するためのビーズや真珠光沢剤、ベントナイト、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられる。不溶粒子は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カプセル粒子は、高分子化合物で形成されたカプセル壁によって有効成分が内包されたものである。
カプセル粒子は、公知の方法により製造でき、例えば、界面重合法、in−situ重合法等が挙げられる。
カプセル壁を形成する高分子化合物としては、例えばポリアクリル酸系、ポリビニル系、ポリメタクリル酸系、メラミン系、ウレタン系等の合成高分子が挙げられる。これらは、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有効成分としては、香料成分、日焼け止め成分(紫外線吸収剤、紫外線散乱剤等)などが挙げられる。
以下、高分子化合物で形成されたカプセル壁によって香料成分が内包されたカプセル粒子を「カプセル香料」ともいう。
カプセル香料の具体例としては、例えば以下に示すカプセル香料A、カプセル香料B、カプセル香料Cなどが挙げられる。
カプセル香料A:
カプセル香料Aは、以下の香料成分を含む。
リモネン(0.10質量%)、エチル2−メチルブチレート(3.50質量%)、トリプラール(5.00質量%)、ガルバスコン(0.20質量%)、スピロガルバノン(0.60質量%)、シクラセット(9.00質量%)、シクラブート(0.10質量%)、トリシクロデセニルアセテート(19.00質量%)、ベルドックス(18.00質量%)、ネクタリル(15.00質量%)、テトラヒドロリナロール(14.00質量%)、α−イオノン(0.50質量%)、β−イオノン(14.00質量%)、ジプロピレングリコール(1.00質量%)。
カプセル香料B:
カプセル香料Bは、以下の香料成分を含む。
トリプラール(2.40質量%)、シクラセット(10.00質量%)、トリシクロデセニルプロピオネート(10.00質量%)、イソプロピルメチル−2−ブチレート(1.70質量%)、マンザネート(2.00質量%)、ベルドックス(14.00質量%)、アリルアミルグリコレート(2.00質量%)、アリルシクロヘキシルプロピオネート(5.00質量%)、γ−デカラクトン(0.50質量%)、γ−ウンデカラクトン(7.50質量%)、α−ダマスコン(0.25質量%)、ネロール(0.20質量%)、ヘディオン(5.00質量%)、リリアール(12.00質量%)、リナロール(23.00質量%)、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート(0.20質量%)、バニリン(0.10質量%)、ライムオキサイド(2.40質量%)、ジプロピレングリコール(1.75質量%)。
カプセル香料C:
カプセル香料Cは、以下の香料成分を含む。
ヘキシルサリチレート(3.71質量%)、エチル2−メチルブチレート(3.30質量%)、ジヒドロオイゲノール(8.49質量%)、カンファー(1.46質量%)、1,4−シネオール(1.28質量%)、ベルドックス(9.04質量%)、γ−ノナラクトン(0.84質量%)、γ−デカラクトン(2.58質量%)、γ−ウンデカラクトン(3.70質量%)、アリルカプロエート(7.47質量%)、ヘキシルアセテート(1.27質量%)、ゲラニルプロピオネート(6.38質量%)、プレニルアセテート(1.52質量%)、アリルフェノキシアセテート(0.60質量%)、ジメチルベンジルカルビニルブチレート(0.95質量%)、ネクタリル(8.54質量)、ゲラニルアセテート(11.13質量%)、リリアール(11.51質量%)、シクラメンアルデヒド(3.05質量%)、アミルサリチレート(1.39質量%)、イソイースーパー(1.08質量%)、γ−メチルイオノン(1.34質量%)、アンブロキサン(0.13質量%)、ハバノライド(0.37質量%)、アニスアルデヒド(8.46質量%)、ライムオキサイド(0.41質量%)。
不溶粒子の含有量は、液体洗剤の総質量に対して、0.01〜20質量%が好ましい。
<物性>
本発明の液体洗剤のpHは、4〜9が好ましく、4〜8がより好ましい。液体洗剤のpHが前記範囲内であれば、液体洗剤を長期に保存しても保存安定性が良好に維持される。
液体洗剤のpHとは、液体洗剤を25℃に調整し、pHメーター等により測定される値を意味する。
液体洗剤のpHは、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等のpH調整剤を用いて調整すればよい。
本発明の液体洗剤は、25℃での回転数60rpmで60秒攪拌した後の粘度が1000mPa・s以下であることが好ましく、5〜800mPa・sがより好ましく、5〜500mPa・sがさらに好ましい。回転数60rpmで60秒攪拌した後の粘度が上記範囲内であれば、十分に粘度が低いので、例えば容器から液体洗剤を吐出する際の使用性に優れる。
<製造方法>
本発明の液体洗剤の製造方法は特に限定されず、例えば(A)成分と(B)成分と(C)成分と、必要に応じて他の成分とを溶媒に溶解し、所定のpHに調整する方法が挙げられる。
<作用効果>
以上説明した本発明の液体洗剤においては、(A)成分に、特定の質量比の(B)成分及び(C)成分を組み合わせることで、洗浄力を維持しつつ、低粘度でありながら構造化でき、しかも保存安定性にも優れる。
ところで、カプセル粒子等の、液体洗剤を構成する成分に溶けにくい粒子(不溶粒子)は、液体洗剤中で均一に分散しにくく、また均一に分散できたとしても時間の経過とともに不溶粒子が沈降したり浮遊したりしやすく、均一分散の状態を維持することは困難である。
しかし、本発明の液体洗剤であれば構造化するので、液体洗剤が不溶粒子を含有する場合、液体洗剤中に不溶粒子を均一分散でき、その状態を維持できる。
しかも、本発明の液体洗剤は粘度が低いので、使用性に優れる。加えて、本発明の液体洗剤は保存安定性にも優れるので、濃縮組成の配合であっても、液体洗剤に含まれる成分が沈殿したり分離したりしにくい。
本発明の液体洗剤は、衣料用の液体洗剤として好適である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、各例で用いた成分の配合量は、特に断りのない限り純分換算値である。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・A−1:ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(MEE、ライオン社製、脂肪酸の炭素数17〜19、EOの平均繰り返し数(EOの平均付加モル数)15、上記式(a1)中におけるRが炭素数16〜18のアルキル基、R10がエチル基、R11がメチル基、mが15のもの。)。
・A−2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE(15)、ライオン社製、アルキル基の炭素数12〜14、EOの平均繰り返し数(EOの平均付加モル数)15、上記式(a2)中におけるR12が炭素数12〜14のアルキル基、sが15、tが0のもの。)。
・A−3:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(EOPO型ノニオン、アルキル基の炭素数10〜14、EOの平均繰り返し数(EOの平均付加モル数)5、POの平均繰り返し数(POの平均付加モル数)2、EO及びPOはブロック付加、上記式(a2)中におけるR12が炭素数10〜14のアルキル基、sが5、tが2のもの。)。
・A−4:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS、ライオン社製、アルキル基の炭素数10〜14)。
・A−5:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(AES、天然アルコール(P&G社製の商品名「CO−1270」)に1モル相当のEOを付加した化合物)。
・A−6:ヤシ脂肪酸ナトリウム(日油社製の商品名「椰子脂肪酸」を水酸化ナトリウムにより中和したもの)。
・A−7:塩化アルキルトリメチルアンモニウム(ライオン・アクゾ社製の商品名「アーカード12−37w」、アルキル基の炭素数12〜14、上記式(a3)中におけるR13、R14及びR16がメチル基、R15が炭素数12〜14のアルキル基、ZがClのもの。)。
・A−8:ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製の商品名「リポミンAPA168−65E」。)。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・B−1:ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミドコポリマー (Lubrizol社製の商品名「マーコート550PR」)。
・B−2:ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミドコポリマー (Lubrizol社製の商品名「マーコート740」)。
・B−3:ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸コポリマー (Lubrizol社製の商品名「マーコート3940」)。
・B−4:ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミドコポリマー (Lubrizol社製の商品名「マーコート2200」(粉))。
・B−5:ジアリルジメチルアンモニウムポリマー (Lubrizol社製の商品名「マーコート100」)。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・C−1:アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる架橋型共重合体(Lubrizol社製の商品名「Carbopol Aqua30」)。
・C−2:アクリル酸アルキルと、アクリル酸又はメタクリル酸とからなる架橋型共重合体(DOW社製の商品名「ACUSOL 830」)。
・C−3:アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる共重合体(Lubrizol社製の商品名「Novethix HC200」)。
・C−4:ポリアクリル酸(日本触媒社製の商品名「アクアリックL−DL」)。
・C−5:アクリル酸アルキル(C10〜C30)、メタクリル酸アルキル(C10〜C30)及びアクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる架橋型共重合体(Lubrizol社製の商品名「Carbopol EZ−4」
・C−6:アクリル酸アルキル(C1〜C4及びC8)、メタクリル酸アルキル(C1〜C4及びC8)、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる2種類以上のモノマーからなる架橋型共重合体(Lubrizol社製の商品名「Carbopol Aqua SF−1」)。
任意成分(X)として、以下に示す化合物等を用いた。なお、各成分の末尾に記載の数値は、液体洗剤中の含有量である。
・PEG1000:ポリエチレングリコール(ライオン化学社製の商品名「PEG#1000−L60」)・・・2質量%。
・エタノール:日本アルコール販売社製の商品名「特定アルコール95度合成」・・・7質量%。
・安息香酸ナトリウム:東亞合成社製の商品名「安息香酸ナトリウム」・・・0.5質量%。
・クエン酸:一方社油脂工業社製の商品名「液体クエン酸」・・・0.1質量%。
・p−TSH:パラトルエンスルホン酸(関東化学社製)・・・0.5質量%。
・MEA:モノエタノールアミン(日本触媒社製)・・・適量。
・NaOH:水酸化ナトリウム(鶴見曹達社製)・・・適量。
・カプセル香料A:上述したカプセル香料A・・・0.1質量%。
・香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A・・・0.5質量%。
・イソチジアゾロン液:ローム・アンド・ハウス社製・・・0.001質量%。
・BHT:ジブチルヒドロキシトルエン・・・0.01質量%。
・水:精製水・・・バランス。
なお、MEA及びNaOHの含有量の「適量」は、液体洗剤をpH7.0に調整するのに要した量である。
水の含有量の「バランス」は、液体洗剤全体で100質量%とするのに必要な量である。
「実施例1〜24、比較例1〜8」
<液体洗剤の調製>
表1〜3に示す配合組成に従い、水に、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び任意成分(X)(ただし、水、MEA及びNaOHを除く)を添加し、混合した後、pH調整剤(MEA、NaOH)を用い、混合液の25℃におけるpHを7.0に調整して、液体洗剤を調製した。なお、pHの測定には、pHメーター(東亜ディーケーケー社製の製品名「HM−30G」)を用いた。
得られた各例の液体洗剤について、以下のようにして、粘度を測定し、分散性、保存安定性、皮脂洗浄力を評価した。結果を表1〜3に示す。
<測定・評価>
(粘度の測定)
液体洗剤をPS11瓶に80g充填し、恒温槽にて25℃に調整した。ブルックフィールド型粘度計を用い、恒温にした試料液をセットした。回転数を60rpmに設定し、60秒後の粘度を測定した。
評価基準:
◎:粘度が500mPa・s以下である。
○:粘度が500mPa・sより高く、1000mPa・s以下である。
×:粘度が1000mPa・sより高い。
(分散性の評価)
広口規格瓶(PS−No6瓶)に液体洗剤を30g充填し、これに不溶粒子としてビーズ(TOSHIKI PIGMENT.CO.LTD製、「PFL−RED 7155T Lot.0308」)を0.5g加えて分散させた。25℃の恒温槽に60日保存した。保存期間中は1日毎に恒温槽から瓶を取り出して液体洗剤中のビーズの分散状態を目視確認し、下記評価基準に従って分散性を評価した。分散性に優れるほど、液体洗剤が十分に構造化したことを意味する。
評価基準:
◎:60日間ビーズが液体洗剤中に均一に分散している。
○:30〜59日間ビーズが液体洗剤中に均一に分散している。
×:30日未満でビーズが浮遊又は沈降している。
(保存安定性の評価)
広口規格びん(PS−No6瓶)に液体洗剤を30g充填し、−5℃の恒温槽に1ヶ月保存した後、目視確認し、下記評価基準に従って保存安定性を評価した。
評価基準:
◎:透明であり、−5℃の環境下においても流動性がある。
○:透明であり、また−5℃の環境下では流動性がないものの、室温に戻すと流動性があり実用上問題がない。
×:沈殿又は浮遊物がある。
(皮脂洗浄力の評価)
汚垢布として、顔や首周りの垢汚れを綿布に擦り付けて作製した「顔垢布」を使用した。洗濯液は、水15Lに対して、液体洗剤6mLを分散・溶解して調製した。
洗浄試験器としてTerg−O−meter(UNITED STATES TESTING社製)を用い、汚垢布10枚と、洗浄メリヤス布と、前記洗濯液とを該洗浄試験器に入れ、浴比30倍に合わせて、120rpm、15℃で10分間洗浄した。次に、二槽式洗濯機(三菱電機社製、品番「CW−C30A1−H1」)に移し、1分間脱水後、水道水(15℃、4゜DH)30L中で3分間濯ぎ、風乾した。
垢汚れを付けなかった綿布である未汚れ布、洗浄前の汚垢布及び洗浄後の汚垢布について、それぞれ反射率を色差計(日本電色社製の製品名「SE200型」)で測定し、洗浄率(%)を以下の式で算出した。汚垢布10枚について洗浄率(%)を算出し、その平均値を用いて、下記基準に基づいて皮脂洗浄力を評価した。
洗浄率(%)=(洗浄前の汚垢布のK/S−洗浄後の汚垢布のK/S)/(洗浄前の汚垢布のK/S−未汚れ布のK/S)×100
ただし、K/Sは式:K/S=(1−R/100)/(2R/100)で求められる値であり、Rは反射率(%)である。
評価基準:
◎:洗浄率が70%以上である。
○:洗浄率が60%以上70%未満である。
×:洗浄率が60%未満である。
Figure 2017075295
Figure 2017075295
Figure 2017075295
表1、2から明らかなように、各実施例の液体洗剤は、粘度が低く、保存安定性や皮脂洗浄力に優れていた。また、各実施例の液体洗剤はビーズ(不溶粒子)の分散性に優れていることから、十分に構造化できていることが示された。
一方、表3から明らかなように、(B)成分としてアクリルアミドポリマーを用い、(C)成分としてポリアクリル酸を用いた比較例1の液体洗剤は、粘度が高く、ビーズの分散性にも劣っていた。
(C)成分としてポリアクリル酸を用いた比較例2の液体洗剤は、粘度が高く、ビーズの分散性にも劣っていた。
(A)成分を含まない比較例3の液体洗剤は、粘度が高く、皮脂洗浄力にも劣っていた。
(A)成分の含有量が14質量%である比較例4の液体洗剤は、粘度が高く、皮脂洗浄力にも劣っていた。
(B)成分を含まない比較例5の液体洗剤は、ビーズの分散性及び保存安定性に劣っていた。
(C)成分を含まない比較例6の液体洗剤は、ビーズの分散性及び保存安定性に劣っていた。
(B)成分/(C)成分で表される質量比が1.33である比較例7の液体洗剤は、保存安定性に劣っていた。
(B)成分/(C)成分で表される質量比が0.04である比較例8の液体洗剤は、ビーズの分散性に劣っていた。

Claims (2)

  1. (A)成分:界面活性剤と、
    (B)成分:下記一般式(b1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(b2)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位と、アクリル酸から誘導された繰り返し単位及びアクリルアミドから誘導された繰り返し単位からなる群より選ばれる1種以上の繰り返し単位とを有するポリマーと、
    (C)成分:下記一般式(c1)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位と、下記一般式(c2)で表されるモノマーから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーと、を含有し、
    (A)成分の含有量が15質量%以上であり、
    (B)成分/(C)成分で表される質量比が0.05〜1.25である、液体洗剤。
    Figure 2017075295
    (式(b1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。
    式(b2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xは対イオンである。)
    Figure 2017075295
    (式(c1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは水素原子である。
    式(c2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素数1〜40のアルキル基である。)
  2. 前記(A)成分は、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを含み、
    前記ノニオン界面活性剤は、下記一般式(a1)で表される化合物及び下記一般式(a2)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上であり、
    前記アニオン界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、炭素数8〜18の脂肪酸及び炭素数8〜18の脂肪酸塩からなる群より選ばれる1種以上であり、
    前記(B)成分は、ジアリルジアルキルアンモニウム塩から誘導された繰り返し単位と、アクリルアミドから誘導された繰り返し単位とを有するポリマーである、請求項1に記載の液体洗剤。
    Figure 2017075295
    (式(a1)中、Rは炭素数9〜13の炭化水素基であり、R10は炭素数2〜4のアルキレン基であり、R11は炭素数1〜4のアルキル基である。mはOR10の平均繰り返し数を示し、5〜25の数である。
    式(a2)中、R12は炭素数10〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基である。sはEOの平均繰り返し数を示し、5〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を示し、0〜4の数である。)
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