JP2017048305A - 熱硬化型ポリウレタン - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、具体的には、以下の構成を有する。
前記ポリオール(A)、及び/又は、前記ポリイソシアネート(B)の平均官能基数が、2.1〜5.0であり、
前記ポリオール(A)が、特定末端構造を有するポリオール化合物(a)を含み、
前記特定末端構造を有するポリオール化合物(a)が、下記式(1)で表される繰り返し単位の少なくとも2種を含み、両端にジオールに由来するヒドロキシ基を有する末端基を有し、
末端基を形成するジオール中の下記式(2)で表されるジオールの比率を表す特定末端OH比率が少なくとも1.0%であり、
末端基を形成するジオール中の下記式(2)で表されるジオールの下記式(3)で表されるジオールに対する比が3.5〜10.5であり、
R1のうち少なくとも1種は、炭素数が5の2価の直鎖脂肪族炭化水素基であるポリカーボネートポリオールである熱硬化型ポリウレタン。
本発明の熱硬化型ポリウレタンは、少なくともポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを構成成分とする熱硬化型ポリウレタンであって、前記ポリオール(A)、及び/又は、前記ポリイソシアネート(B)の平均官能基数が、2.1〜5.0であり、さらに前記ポリオール(A)が、特定末端構造を有するポリオール化合物(a)を含むものである。
ポリオール(A)は、熱硬化型ポリウレタンの構成成分の一つであり、特定末端構造を有するポリオール化合物(a)を含むものであれば特に制限されない。
本実施形態の特定末端構造を有するポリオール化合物(a)は、下記式(1)で表される繰り返し単位の少なくとも2種を含み、両端にジオールに由来するヒドロキシ基を有する末端基を有し、末端基を形成するジオール中の下記式(2)で表されるジオールの比率を表す特定末端OH比率が少なくとも1.0%であり、末端基を形成するジオール中の下記式(2)で表されるジオールの式(3)で表されるジオール(1,4−シクロヘキサンジオール)に対する比(式(2)/式(3)、以下「H/C比」ともいう)が、3.5〜10.5である。特定末端OH比率及びH/C比の算出方法については後述する。また、(a)特定末端構造を有するポリオール化合物に含まれるヒドロキシ基を有する末端基数は特に制限されないが、1分子あたり2個であることが好ましい。
より具体的には、R1の炭素数の組み合わせが炭素数5及び炭素数6の場合、炭素数5の繰り返し単位/炭素数6の繰り返し単位のモル比を20/80〜80/20とすることができ、30/70〜70/30とすることが好ましい。炭素数5の繰り返し単位/炭素数6の繰り返し単位のモル比は、50/50を超え(すなわち、1.00を超える)90/10以下(すなわち、9.00以下)であることもまた好ましい。
またR1の炭素数の組み合わせが炭素数4及び炭素数6の場合、炭素数4の繰り返し単位/炭素数6の繰り返し単位のモル比を30/70〜95/5とすることができ、51/49〜95/5とすることが好ましく、60/40〜95/5とすることがより好ましい。
ここで式(2)におけるR2は炭素数1〜9の脂肪族炭化水素基である。R2で表される脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよく、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。また、R2で表される脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜9であるが、炭素数1〜6であることが好ましく、炭素数1〜5であることがより好ましく、炭素数1〜3であることが更に好ましい。
A:ジオールを含むアルコール化合物(エタノールを除く)のピーク面積の総和
B2:式(2)で表されるジオールのピーク面積の総和
B2:式(2)で表されるジオールのピーク面積の総和
B3:式(3)で表されるジオールのピーク面積の総和
1級末端OH比率は、特許5132686号公報(WO2009/063768)に記載された計算方法で、以下の式により計算される値である。具体的に1級末端OH比率とは、特定末端構造を有するポリオール化合物(a)(70g〜100g)を0.4kPa以下の圧力下、攪拌しながら160℃〜200℃の温度で加熱することにより、該特定末端構造を有するポリオール化合物(a)の約1〜2質量%に相当する量の留分、即ち約1g(0.7〜2g)の留分を得て、これを約100g(95〜105g)のエタノールを溶剤として用いて回収し、回収した溶液をガスクロマトグラフィー(GC)分析にかけて得られるクロマトグラムのピーク面積の値から、下記式により計算した値を意味する。なお、GC分析の条件等は、特許5132686号公報の記載に準じるものとする。
A:ジオールを含むアルコール化合物(エタノールを除く)のピーク面積の総和
B:両末端が1級OH基であるジオールのピーク面積の総和
上述した特定末端構造を有するポリオール化合物(a)の製造方法は特に制限されず、通常用いられるポリカーボネートポリオールの製造方法から適宜選択することができる。例えば、特定末端構造を有するポリオール化合物(a)の製造方法は、少なくとも1種の下記式(2)で表されるジオールの存在下で、下記式(1a)で表されるジオールの少なくとも1種(好ましくは、少なくとも2種)と、脂肪族炭酸エステルの少なくとも1種とを反応させる工程(以下、「縮合工程」ともいう)を含むことが好ましい。特定末端構造を有するポリオール化合物(a)の製造方法は必要に応じて精製工程等のその他の工程を更に含んでいてもよい。
また式(1a)で表されるジオールの少なくとも1種は、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1種であることもまた好ましい。
これらの中でも、1,5−ヘキサンジオール、1,5−オクタンジオール及び1,5−デカンジオールからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、1,5−ヘキサンジオールがより好ましい。
<<<その他のポリオール化合物(b)>>>
本発明の熱硬化型ポリウレタンは、前記特定末端構造を有するポリオール化合物(a)以外に、その他のポリオール化合物(b)を含んでも良い。その他のポリオール化合物(b)には、高分子量ポリオール又は低分子量ポリオールを用いることができる。ポリオール化合物は、1分子中に2つ以上の水酸基を有しているものであれば、特に制限されない。
本発明でいうポリカーボネートポリオールは、その分子中に、1分子中の平均のカーボネート結合の数と同じ又はそれ以下の数のエーテル結合やエステル結合を含有していてもよい。
ポリイソシアネート(B)としては、特に制限されないが、例えば、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、脂環式イソシアネート等が挙げられる。
本発明の熱硬化型ポリウレタンは、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)以外に、例えばポリロタキサン(C)を構成成分としても良い。
ここで、ポリロタキサン(C)は、環状分子(Ca)と、この環状分子(Ca)の開口部を串刺し状に貫通する直鎖状分子(Cb)と、この直鎖状分子(Cb)の両末端に配置され、前記環状分子(Ca)と前記直鎖状分子(Cb)との分離を防止する封鎖基(Cc)と、前記環状分子(Ca)を修飾する修飾基(Cd)が配置されている構成を有する包接化合物である。ポリロタキサンとしては、CAS No.928045−45−8で特定されるポリロタキサンが好ましい。
前記環状分子(Ca)は、その開口部が、直鎖状分子(Cb)が串刺し状に貫通しうる程度の大きさの分子であれば、特に限定されない。この環状分子(Ca)は、ポリロタキサン(C)の製造にあたって、1種類のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。
なお、これらの置換基中の炭素は、前記アルキレン基、アリーレン基及びヘテロアリーレン基における炭素数にカウントしない。
本発明に使用される直鎖状分子(Cb)は、環状分子(Ca)の開口部を串刺し状に貫通して、環状分子(Ca)に包接され得るものであれば、特に限定されない。なお、直鎖状分子(Cb)の両末端には、後述する封鎖基(Cc)を導入する際の反応点となる官能基が存在する。前記官能基の例としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、メルカプト基、スルホニル基等が挙げられる。
本発明に使用されるポリロタキサン(C)の封鎖基(Cc)は、直鎖状分子(Cb)の両端に配置され、環状分子(Ca)と直鎖状分子(Cb)とが分離しないように作用する基であれば、特に限定されない。そのような封鎖基(Cc)は、1種類のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。
無機材料(D)は、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、合金等が挙げられる。
熱硬化型ポリウレタン用組成物(以下、単に「組成物」ということがある)は、ポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、必要に応じてポリロタキサン(C)及び無機材料(D)とを含む混合液である。熱硬化型ポリウレタン用組成物には、触媒、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤、可塑剤、離型剤、補強剤、充填剤(無機充填剤・有機充填剤)、安定剤、着色剤(顔料・染料)、難燃性向上剤、光安定剤など、熱硬化型ポリウレタン用組成物を形成するための従来公知の組成物に使用されている、各種の物質を任意成分として含有することができる。
次に、本発明の熱硬化型ポリウレタンの製造方法について説明する。
本発明の熱硬化型ポリウレタンは、例示すれば、以下の第1工程〜第3工程のようにして製造される。
第1工程:ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、必要に応じて使用できるポリロタキサン(C)及び無機材料(D)を混合する工程。
第2工程:混合液を型内に適用する工程。
第3工程:型内で混合液を反応させ、熱硬化させる工程。
本発明の注型熱硬化型ポリウレタンを製造するための、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、を混合する工程では、ポリロタキサン(C)及び無機材料(D)を使用してもよい。本工程により、熱硬化型ポリウレタン用組成物が得られる。
本発明の熱硬化型ポリウレタンを製造するための各成分の混合方法としては、無機材料(D)を使用しない場合には、その混合方法及び操作順序は特に制限されないが、例えば、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)と、必要に応じてポリロタキサン(C)とを混合する、いわゆるワンショット法や、一部のイソシアナト基反応性置換基を有する化合物(例えばポリオール(A))とポリイソシアネート(B)とを事前に反応させて合成した分子末端にイソシアナト基を有するプレポリマーと、残りのイソシアナト基反応性置換基を有する化合物とを混合する、いわゆるプレポリマー法などが挙げられる。
ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、必要に応じてポリロタキサン(C)を混合する、いわゆるワンショット法の場合、その混合方法及び操作順序は特に制限されないが、例えば、一度にすべての成分を混合する方法などが挙げられる。混合する成分の順番や、事前に混合する成分の組み合わせは、どの順番や組み合わせでもよい。
一部のイソシアナト基反応性置換基を有する化合物と、ポリイソシアネート(B)とを事前に反応させて合成したプレポリマーと、残りのイソシアナト基反応性置換基を有する化合物を混合する、いわゆるプレポリマー法の場合、その混合方法及び操作順序は特に制限されないが、例えば、イソシアナト基反応性置換基を有する化合物(例えばポリオール(A))と、ポリイソシアネート(B)とを事前に反応させて合成したプレポリマーに、残りのイソシアナト基反応性置換基を有する化合物を混合する方法などが挙げられる。
本発明の熱硬化型ポリウレタンを製造するための各成分の混合方法としては、無機材料(D)を使用する場合には、その混合方法及び操作順序は特に制限されないが、例えば、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)及び無機材料(D)、必要に応じて使用できるポリロタキサン(C)を混合する、いわゆるワンショット法や、一部のイソシアナト基反応性置換基を有する化合物(例えばポリオール(A))とポリイソシアネート(B)とを事前に反応させて合成したプレポリマーと、残りのイソシアナト基反応性置換基を有する化合物と、無機材料(D)とを混合する、いわゆるプレポリマー法などが挙げられる。
ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、必要に応じて使用できるポリロタキサン(C)及び無機材料(D)の組成物である混合液を型内に注入する。
注型機から、所定の割合で原料である各液を、保温された型内に吐出して注型する。
前記脱泡時の温度は、20〜100℃で行うことが好ましく、より好ましくは50〜80℃である。このような温度で脱泡を行うことにより、より効率的に脱泡を行うことができる。脱泡を行う温度によっては、脱泡を後述する熱硬化させる工程と同時に行うことができる。
ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及び必要に応じて使用できるポリロタキサン(C)及び無機材料(D)の混合液は、ポリオール(A)等の持つ水酸基と、ポリイソシアネート(B)の持つイソシアネート基とを反応させ、硬化させることができる。これにより、組成物の硬化物である、熱硬化型ポリウレタンが得られる。
型の積極加熱における加熱方法は、例えば型ごと熱風オーブンや電気炉、赤外線誘導加熱炉に入れて加熱する方法等が挙げられる。
精留塔、攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えたガラス製丸底フラスコに、ジメチルカーボネートと、1,6−ヘキサンジオールと、1,5−ペンタンジオールと、1,5−ヘキサンジオールとチタンテトラブトキサイドを仕込み、常圧、攪拌下、窒素気流中でメタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、エステル交換反応を行った。この間、留出物の組成がメタノールとジメチルカーボネートの共沸組成ないしはその近傍となるように調節した。次いで、減圧してメタノールとジメチルカーボネートの混合物を更に留去した後、ジオール成分を留去しながら反応させて、ポリカーボネートポリオール1(PCD−1)を得た。
得られたポカーボネートジオール1(PCD−1)における式(2)で表されるジオールに由来する成分の含有率は1.3モル%であった。
また、得られたポリカーボネートポリオール1(PCD−1)は、C5/C6=1.25であった。
合成例1と同様の手順で、ポリカーボネートポリオール2(PCD−2)を得た。
得られたポリカーボネートポリオール2(PCD−2)は、特定末端OH比率が2.5%であり、数平均分子量が1010であり、1級末端OH比率が95.0%であった。
得られたポリカーボネートポリオール2(PCD−2)における式(2)で表されるジオールに由来する成分の含有率は1.5モル%であった。
また、得られたポリカーボネートポリオール2(PCD−2)中における炭素数5のジオール成分の炭素数6のジオール成分に対する含有比(C5/C6)を分析したところ、
C5/C6=1.05であった。
ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.048gと脱泡剤(共栄社化学株式会社製「フローレンAC2300−C」)45.7gを混合し、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液を得た。合成例1で得られたPCD−1、73.3g(78質量%)と、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液0.93gと、酸化防止剤(BASFジャパン社製「IRGANOX1726」)0.95gとを混合しポリオール混合液を得た。デュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)を4.8g(5質量%)と、デュラネートD201(旭化成ケミカルズ株式会社製)を14.5g(15質量%)と、調製したポリオール混合液とを自公転攪拌機により均一に混合した。得られた混合物を、ポリテトラフルオロエチレン製ゴム型に注入し、120℃で7時間加熱して硬化させることにより、厚さが約12mmの熱硬化型ポリウレタンを得た。
ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.048gと脱泡剤(共栄社化学株式会社製「フローレンAC2300−C」)45.7gを混合し、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液を得た。合成例2で得られたPCD−2、60.5g(67質量%)と、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液0.88gと、酸化防止剤(BASFジャパン社製「IRGANOX1726」)0.90gとを混合しポリオール混合液を得た。デュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)を7.1g(8質量%)と、デュラネートD201(旭化成ケミカルズ株式会社製)を21.2g(23質量%)と、調製したポリオール混合液とを自公転攪拌機により均一に混合した。得られた混合物を、ポリテトラフルオロエチレン製ゴム型に注入し、120℃で7時間加熱して硬化させることにより、厚さが約12mmの熱硬化型ポリウレタンを得た。
ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.048gと脱泡剤(共栄社化学株式会社製「フローレンAC2300−C」)45.7gを混合し、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液を得た。カプロラクトン変性ポリロタキサン(HAPR−g−PCL;アドバンスドソフトマテリアルズ社製「スーパーポリマーSH2300P」)3.18g(3質量%)と、合成例2で得られたPCD−2、68.8g(63質量%)と、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液1.06gと、酸化防止剤(BASFジャパン社製「IRGANOX1726」)1.06gとを混合しポリオール混合液を得た。デュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)を8.8g(8質量%)と、デュラネートD201(旭化成ケミカルズ株式会社製)を26.5g(24質量%)と、調製したポリオール混合液とを自公転攪拌機により均一に混合した。得られた混合物を、ポリテトラフルオロエチレン製ゴム型に注入し、120℃で7時間加熱して硬化させることにより、厚さが約12mmの熱硬化型ポリウレタンを得た。
ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.048gと脱泡剤(共栄社化学株式会社製「フローレンAC2300−C」)45.7gを混合し、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液を得た。ETERNACOLL(登録商標)UH200(宇部興産製;数平均分子量1979;水酸基価57mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)68.9g(78質量%)と、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液0.88gと、酸化防止剤(BASFジャパン社製「IRGANOX1726」)0.88gとを混合しポリオール混合液を得た。デュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)を4.5g(5質量%)と、デュラネートD201(旭化成ケミカルズ株式会社製)を13.5g(15質量%)と、調製したポリオール混合液とを自公転攪拌機により均一に混合した。得られた混合物を、ポリテトラフルオロエチレン製ゴム型に注入し、120℃で7時間加熱して硬化させることにより、厚さが約12mmの熱硬化型ポリウレタンを得た。
ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.048gと脱泡剤(共栄社化学株式会社製「フローレンAC2300−C」)45.7gを混合し、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液を得た。ETERNACOLL(登録商標)UH100(宇部興産製;数平均分子量1010;水酸基価111mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)69.5g(65質量%)と、ジブチル錫ジラウレート/脱泡剤の混合液1.04gと、酸化防止剤(BASFジャパン社製「IRGANOX1726」)1.04gとを混合しポリオール混合液を得た。デュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)を8.8g(8質量%)と、デュラネートD201(旭化成ケミカルズ株式会社製)を26.3g(25質量%)と、調製したポリオール混合液とを自公転攪拌機により均一に混合した。得られた混合物を、ポリテトラフルオロエチレン製ゴム型に注入し、120℃で7時間加熱して硬化させることにより、厚さが約12mmの熱硬化型ポリウレタンを得た。
実験例で用いたアドバンスドソフトマテリアルズ社製「スーパーポリマーSH2300P」は、CAS No.928045−45−8で特定されるポリロタキサンであり、重量平均分子量が30万である。また、軸となるポリエチレングリコールのポリスチレン換算の数平均分子量は2万である。120℃での粘度が3000cPである。また、ポリロタキサンの修飾基の質量比は、77%である。
トルエンへの浸漬(100℃、22時間)前後の質量から下記の式にて求めた。
W1:浸漬前の質量(g)
W3:浸漬後の質量(g)
膨潤率=W3/W1 ×100 (%)
トルエン浸漬(100℃、22時間)後、真空オーブンにて乾燥(180℃、3時間)後の質量から下記の式にて求めた。
ゲル分率=W2/W1 ×100 (%)
上記式中、W1は、浸漬前の質量(g)を表し、W2は、乾燥後の質量(g)を表す。
硬化物の表面、内部を目視で観察し、白濁の有無を評価した。
Claims (3)
- 少なくともポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを構成成分とする熱硬化型ポリウレタンであって、
前記ポリオール(A)、及び/又は、前記ポリイソシアネート(B)の平均官能基数が、2.1〜5.0であり、
前記ポリオール(A)が、特定末端構造を有するポリオール化合物(a)を含み、
前記特定末端構造を有するポリオール化合物(a)が、下記式(1)で表される繰り返し単位の少なくとも2種を含み、両端にジオールに由来するヒドロキシ基を有する末端基を有し、
末端基を形成するジオール中の下記式(2)で表されるジオールの比率を表す特定末端OH比率が少なくとも1.0%であり、
末端基を形成するジオール中の下記式(2)で表されるジオールの下記式(3)で表されるジオールに対する比が3.5〜10.5であり、
R1のうち少なくとも1種は、炭素数が5の2価の直鎖脂肪族炭化水素基であるポリカーボネートポリオールである熱硬化型ポリウレタン。
- ポリロタキサン(C)を構成成分とする請求項1に記載の熱硬化型ウレタン。
- 前記ポリロタキサン(C)の質量添加率が、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、ポリロタキサン(C)、必要に応じて含まれる無機材料(D)の質量の総和に対し、3〜10質量%である請求項2に記載の熱硬化型ウレタン。
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