JP2017040237A - エンジン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン始動時にベーパーロックが生じていると考えられるときに、早期に通常の燃料噴射制御にする。
【解決手段】燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上のときには、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離が大きいときには乖離が小さいときに比して大きな値を下限ガードαに設定し(S120)、下限ガードαにより設定されるポート噴射率kpfiを用いた燃料噴射制御を実行する(S160,S190)。ポート噴射率kpfiは値1より小さいから、筒内用燃料噴射バルブからの燃料噴射も行なわれる。このため、デリバリパイプの燃料を流してデリバリパイプの冷却を行なうことができ、これにより早期にベーパーロックを解消することができる。この結果、早期に通常の燃料噴射制御にすることができる。
【選択図】図3
【解決手段】燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上のときには、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離が大きいときには乖離が小さいときに比して大きな値を下限ガードαに設定し(S120)、下限ガードαにより設定されるポート噴射率kpfiを用いた燃料噴射制御を実行する(S160,S190)。ポート噴射率kpfiは値1より小さいから、筒内用燃料噴射バルブからの燃料噴射も行なわれる。このため、デリバリパイプの燃料を流してデリバリパイプの冷却を行なうことができ、これにより早期にベーパーロックを解消することができる。この結果、早期に通常の燃料噴射制御にすることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、エンジン装置に関し、詳しくは、ポート噴射弁と筒内噴射弁とを有するエンジンを備えるエンジン装置に関する。
従来、この種のエンジン装置としては、エンジンの始動時に筒内噴射弁に燃料を供給する高圧燃料供給管の燃圧が所定圧力を超えるまでは筒内噴射弁による燃料噴射を禁止し、ポート噴射弁による燃料噴射を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、上述の制御により、短い時間で十分な燃圧を確保してから筒内噴射弁による燃料噴射を開始し、噴射開始当初から噴射燃料の微粒化を促進し、始動性を向上している。
しかしながら、上述のエンジン装置では、燃料の高温時などに高圧燃料供給管やこの高圧燃料供給管に燃料を供給する低圧燃料供給管にベーパーロックが生じたときには、高圧燃料供給管の燃圧が上昇せず、筒内噴射弁による燃料噴射を開始することができない場合が生じる。こうしたベーパーロック時には、低圧燃料供給管の燃圧を上昇させてベーパーをつぶし、高圧燃料供給管の燃圧を上昇させることも考えられているが、高圧燃料供給管の燃圧を十分に上昇させるまでに時間を要する。この場合、筒内噴射弁による燃料噴射を禁止してポート噴射弁からの燃料噴射だけによりエンジンを運転する状態が長く続くため、筒内噴射弁による燃料噴射を伴う場合に比して燃料噴射量が不足して加速不良などの運転フィーリングを損なう場合も生じる。特に、高圧燃料供給管の燃圧が所定圧力を超えるまで筒内噴射弁による燃料噴射を禁止すると、高圧燃料供給管に燃料が流れないため、燃料による冷却が行なわれず、高圧燃料供給管のベーパーを解消するのに長時間を要してしまう。
本発明のエンジン装置は、エンジン始動時にベーパーロックが生じていると考えられるときに、早期に通常の燃料噴射制御にすることを主目的とする。
本発明のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置は、
燃料を吸気ポートに噴射するポート噴射弁と燃料を筒内に噴射する筒内噴射弁とを有するエンジンと、前記エンジンを制御する制御手段と、を備えるエンジン装置において、
前記制御手段は、前記エンジンを始動する際に前記筒内噴射弁に燃料を供給する高圧燃料供給管における燃料圧力と目標燃圧との乖離が所定の乖離以上の場合、前記エンジンの出力と目標出力との乖離が大きいときには小さいときに比して全燃料噴射量に対する前記ポート噴射弁からの燃料噴射量の比率を大きくする、
ことを特徴とする。
燃料を吸気ポートに噴射するポート噴射弁と燃料を筒内に噴射する筒内噴射弁とを有するエンジンと、前記エンジンを制御する制御手段と、を備えるエンジン装置において、
前記制御手段は、前記エンジンを始動する際に前記筒内噴射弁に燃料を供給する高圧燃料供給管における燃料圧力と目標燃圧との乖離が所定の乖離以上の場合、前記エンジンの出力と目標出力との乖離が大きいときには小さいときに比して全燃料噴射量に対する前記ポート噴射弁からの燃料噴射量の比率を大きくする、
ことを特徴とする。
この本発明のエンジン装置では、エンジンを始動する際に筒内噴射弁に燃料を供給する高圧燃料供給管における燃料圧力と目標燃圧との乖離が所定の乖離以上の場合には、ベーパーロックが生じていると考えられる。この場合、エンジンの出力と目標出力との乖離が大きいときには小さいときに比して全燃料噴射量に対するポート噴射弁からの燃料噴射量の比率を大きくする。即ち、エンジンの出力と目標出力との乖離に応じて筒内噴射弁による燃料噴射とポート噴射弁による燃料噴射とを行なうのである。この場合、筒内噴射弁による燃料噴射も行なわれるから、高圧燃料供給管の燃料を流して高圧燃料供給管の冷却を行なうことができ、これにより早期にベーパーロックを解消することができる。この結果、早期に通常の燃料噴射制御にすることができる。しかも、エンジンの出力と目標出力との乖離が大きいときには小さいときに比して全燃料噴射量に対するポート噴射弁からの燃料噴射量の比率を大きくするから、ベーパーロックに起因して生じる燃料噴射量の不足によるエンジン出力の不足を抑制することができる。ここで、「燃料圧力と目標燃圧との乖離」としては、目標燃圧から燃料圧力を減じた差分や、目標燃圧に対する燃料圧力の比など、燃料圧力と目標燃圧との乖離の程度を反映するものを用いることができる。また、「エンジンの出力と目標出力との乖離」としては、目標出力からエンジンの出力を減じた差分や、目標出力に対するエンジンの出力の比など、エンジンの出力と目標出力との乖離の程度を反映するものを用いることができる。
こうした本発明のエンジン装置において、制御手段は、空燃比(空気量/燃料量)が目標空燃比より大きくなるときには全燃料噴射量に対するポート噴射弁からの燃料噴射量の比率が大きくなるように補正するものとしてもよい。こうすれば、ベーパーロックに起因して生じる燃料噴射量の不足によるエンジン出力の不足をより抑制することができる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置20を搭載するハイブリッド自動車10の構成の概略を示す構成図であり、図2は、実施例のエンジン装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車10は、図1に示すように、エンジン22と、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などを行なうエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、を備える。また、実施例のハイブリッド自動車10は、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸32にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30を備える。プラネタリギヤ30のサンギヤには、例えば同期発電電動機として構成されたモータMG1の回転子が接続されている。駆動軸32には、例えば同期発電電動機として構成されたモータMG2の回転子が接続されている。モータMG1,MG2は、インバータ41,42により駆動されており、インバータ41,42の図示しないスイッチング素子がモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40によってスイッチング制御されることによって駆動制御される。モータMG1,MG2は、インバータ41,42を介して、例えばリチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50と電力のやりとりをする。バッテリ50は、電池電圧Vbや電池電流Ib,電池温度Tbなどを用いてバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52により管理される。ハイブリッド自動車10は、更に、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信して車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70を備える。
エンジン22は、図2に示すように、筒内にガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射バルブ125と、吸気ポートに燃料を噴射するポート用燃料噴射バルブ126とを備える内燃機関として構成されている。エンジン22は、こうした二種類の燃料噴射バルブ125,126を備えることにより、ポート噴射駆動モードと筒内噴射駆動モードと共用噴射駆動モードの3つのモードのいずれかで運転される。ポート噴射駆動モードでは、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共にポート用燃料噴射バルブ126から燃料を噴射して吸入された空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。筒内噴射駆動モードでは、同様にして空気を燃焼室に吸入し、吸気行程の途中あるいは圧縮行程に至ってから筒内用燃料噴射バルブ125から燃料を噴射し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させてクランクシャフト26の回転運動を得る。共用噴射駆動モードでは、空気を燃焼室に吸入する際にポート用燃料噴射バルブ126から燃料噴射すると共に吸気行程や圧縮行程で筒内用燃料噴射バルブ125から燃料噴射してクランクシャフト26の回転運動を得る。これらの駆動モードは、エンジン22の運転状態やエンジン22に要求される運転状態などに基づいて切り替えられる。なお、エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する三元触媒を有する浄化装置134を介して外気へ排出される。
燃料供給装置60は、燃料タンク58の燃料をエンジン22の筒内用燃料噴射バルブ125やポート用燃料噴射バルブ126に燃料を供給する装置として構成されている。燃料供給装置60は、燃料タンク58の燃料をポート用燃料噴射バルブ126が接続された燃料パイプ63(低圧燃料供給管)に供給する電動の燃料ポンプ62と、燃料パイプ63内の燃料を加圧して筒内用燃料噴射バルブ125が接続されたデリバリパイプ66(高圧燃料供給管)に供給する高圧燃料ポンプ64と、を備える。また、燃料供給装置60は、デリバリパイプ66と燃料タンク58とに接続されたリリーフパイプ68に設けられてデリバリパイプ66内の加圧された燃料の圧力を大気圧との差圧により減圧可能なリリーフバルブ67を備える。高圧燃料ポンプ64は、エンジン22からの動力により駆動されて燃料パイプ63内の燃料を加圧するポンプである。高圧燃料ポンプ64には、その吸入口に接続されて燃料の加圧時に開閉する電磁バルブ64aと、その吐出口に接続されて燃料の逆流を防止すると共にデリバリパイプ66内の燃料の圧力(燃料圧力)を保持するチェックバルブ64bと、が取り付けられている。これにより、高圧燃料ポンプ64は、エンジン22の運転中に電磁バルブ64aが開弁されると燃料ポンプ62からの燃料を吸入し、電磁バルブ64aが閉弁されたときにエンジン22からの動力により作動する図示しないプランジャにより圧縮した燃料をチェックバルブ64bを介してデリバリパイプ66に断続的に送り込むことにより、デリバリパイプ66に供給する燃料を加圧する。リリーフバルブ67は、デリバリパイプ66内の燃料圧力Pfが過剰となるのを防止すると共にエンジン22の停止時にデリバリパイプ66内の燃料圧力Pfを低下させるように開弁される電磁バルブである。リリーフバルブ67が開弁されると、デリバリパイプ66内の燃料はリリーフパイプ68を介して燃料タンク58に戻される。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号が入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24の入力ポートに入力される信号としては以下のものを挙げることができる。
・クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジション
・エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Tw
・燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin
・燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128を開閉するインテークカムシャフトや排気バルブを開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジションθca
・スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TH
・吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa
・吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Ta
・浄化装置134に取り付けられた温度センサからの触媒温度Tc
・空燃比センサ135aからの空燃比AF
・酸素センサ135bからの酸素信号O2
・シリンダブロックに取り付けられてノッキングの発生に伴って生じる振動を検出するノックセンサからのノック信号Ks
・燃料供給装置60のデリバリパイプ66内の燃料の圧力を検出する燃料圧力センサ69からの燃料圧力Pf
・クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジション
・エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Tw
・燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin
・燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128を開閉するインテークカムシャフトや排気バルブを開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジションθca
・スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TH
・吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa
・吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Ta
・浄化装置134に取り付けられた温度センサからの触媒温度Tc
・空燃比センサ135aからの空燃比AF
・酸素センサ135bからの酸素信号O2
・シリンダブロックに取り付けられてノッキングの発生に伴って生じる振動を検出するノックセンサからのノック信号Ks
・燃料供給装置60のデリバリパイプ66内の燃料の圧力を検出する燃料圧力センサ69からの燃料圧力Pf
また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24の出力ポートから出力される制御信号としては以下のものを挙げることができる。
・筒内用燃料噴射バルブ125への駆動信号
・ポート用燃料噴射バルブ126への駆動信号
・スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号
・イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号
・吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号
・燃料ポンプ62への駆動信号
・高圧燃料ポンプ64の電磁バルブ64aへの駆動信号
・リリーフバルブ67への駆動信号
・筒内用燃料噴射バルブ125への駆動信号
・ポート用燃料噴射バルブ126への駆動信号
・スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号
・イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号
・吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号
・燃料ポンプ62への駆動信号
・高圧燃料ポンプ64の電磁バルブ64aへの駆動信号
・リリーフバルブ67への駆動信号
また、エンジンECU24は、以下に例示する演算なども行なっている。
・クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づくクランクシャフト26の回転数(即ちエンジン22の回転数Ne)
・エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づく体積効率(エンジン22の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KL
・ノックセンサからのノック信号Ksの大きさや波形に基づくノッキングの発生レベルを示すノック強度Kr
・モータMG1の出力トルク(例えばトルク指令Tm1*)とプラネタリギヤ30のギヤ比ρ(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)とに基づくエンジン22から出力されていると推定される出力トルクTeおよびこれにエンジン22の回転数Neを乗じて得られるエンジン実出力Pe(Pe=Ne・(1+ρ)・Tm1*/ρ)
・クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づくクランクシャフト26の回転数(即ちエンジン22の回転数Ne)
・エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づく体積効率(エンジン22の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KL
・ノックセンサからのノック信号Ksの大きさや波形に基づくノッキングの発生レベルを示すノック強度Kr
・モータMG1の出力トルク(例えばトルク指令Tm1*)とプラネタリギヤ30のギヤ比ρ(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)とに基づくエンジン22から出力されていると推定される出力トルクTeおよびこれにエンジン22の回転数Neを乗じて得られるエンジン実出力Pe(Pe=Ne・(1+ρ)・Tm1*/ρ)
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサからの回転位置θm1,θm2や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力ポートを介して入力されている。モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、モータECU40は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサからのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの電池電圧Vbやバッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの電池電流Ib,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tbなどが入力されている。バッテリECU52からは、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータが通信によりHVECU70に送信されている。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された電池電流Ibの積算値に基づいてそのときのバッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合である蓄電割合SOCを演算したり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。
HVECU70は、図示しないがCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,記憶したデータを保持する不揮発性のフラッシュメモリ,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、車両を運転するのに必要な信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70の入力ポートに入力される信号としては以下のものを挙げることができる。
・イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号
・シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP
・アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc
・ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP
・車速センサ88からの車速V
・イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号
・シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP
・アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc
・ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP
・車速センサ88からの車速V
HVECU70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
なお、実施例では、エンジン装置20は、エンジン22とエンジンECU24とにより構成される。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車10は、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行モード(HV走行モード)や、エンジン22の運転を停止して走行する電動走行モード(EV走行モード)で走行する。
HV走行モードでの走行時には、HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて、走行に要求される(駆動軸32に出力すべき)要求トルクTr*を設定する。続いて、設定した要求トルクTr*に駆動軸32の回転数Nrを乗じて、走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算する。ここで、駆動軸32の回転数Nrとしては、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数を用いることができる。そして、計算した走行用パワーPdrv*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じて、エンジン22から出力すべき目標出力Pe*を設定する。ここで、充放電要求パワーPb*は、バッテリ50の蓄電割合SOCと目標割合SOC*との差分ΔSOCに基づいて、差分ΔSOCの絶対値が小さくなるように設定する。次に、目標出力Pe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸32に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とについては、エンジンECU24に送信する。モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*については、モータECU40に送信する。エンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22が運転されるように、エンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるように、インバータ41,42の各トランジスタのスイッチング制御を行なう。
EV走行モードでの走行時には、HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する。そして、要求トルクTr*が駆動軸32に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*については、モータECU40に送信する。モータECU40は、上述したように、インバータ41,42を制御する。
次に、こうして構成された実施例のエンジン装置20の動作、特にエンジン22の始動時における燃料噴射制御について説明する。図3は、エンジン22の始動時にエンジンECU24により実行される始動時燃料噴射制御の一例を示すフローチャートである。始動時燃料噴射制御が実行されると、エンジンECU24は、まず、燃料圧力センサ69からの燃料圧力Pfや空燃比センサ135aからの空燃比AF,エンジン22の実出力Peを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の実出力Peは、エンジンECU24により演算されるものを用いた。
続いて、目標燃圧Pf*から燃料圧力Pfを減じて燃圧乖離値ΔPfを計算し(ステップS110)、計算した燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上であるか否かを判定する(ステップS120)。ここで、目標燃圧Pf*は、筒内用燃料噴射バルブ125により燃料噴射を行なうのに適した燃料圧力として予め定められており、リリーフバルブ67を開弁する圧力より若干低い圧力が用いられる。所定値Prefは、燃料パイプ63やデリバリパイプ66に生じたベーパーによりベーパーロックが生じていると考えられると判定するための閾値であり、目標燃圧Pf*と燃料パイプ63の通常圧力との差分より小さな値として予め定められるものである。
燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref未満のときには、ベーパーロックは生じていないと判断し、筒内用燃料噴射バルブ125とポート用燃料噴射バルブ126とを用いた通常のエンジン22の始動時の燃料噴射制御を実行して(ステップS130)、本制御を終了する。
燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上のときには、ベーパーロックは生じていると考えられると判断し、エンジン22の目標出力Pe*と実出力Peと基づいて下限ガードαを設定する(ステップS140)。下限ガードαは、実施例では図4に例示する下限ガード設定用マップを用いて設定される。この下限ガード設定用マップでは、以下のように下限ガードαが設定される。
・目標出力Pe*に対する実出力Peが0.4(Pe/Pe*=0.4)以上で目標出力Pe*に対する実出力Peが0.6(Pe/Pe*=0.6)未満のときには下限ガードαは0.8
・目標出力Pe*に対する実出力Peが0.6(Pe/Pe*=0.6)以上で目標出力Pe*に対する実出力Peが0.8(Pe/Pe*=0.8)未満のときには下限ガードαは0.6
・目標出力Pe*に対する実出力Peが0.8(Pe/Pe*=0.8)以上で目標出力Pe*に対する実出力Peが1.0(Pe/Pe*=1.0)未満のときには下限ガードαは0
・目標出力Pe*に対する実出力Peが0.4(Pe/Pe*=0.4)以上で目標出力Pe*に対する実出力Peが0.6(Pe/Pe*=0.6)未満のときには下限ガードαは0.8
・目標出力Pe*に対する実出力Peが0.6(Pe/Pe*=0.6)以上で目標出力Pe*に対する実出力Peが0.8(Pe/Pe*=0.8)未満のときには下限ガードαは0.6
・目標出力Pe*に対する実出力Peが0.8(Pe/Pe*=0.8)以上で目標出力Pe*に対する実出力Peが1.0(Pe/Pe*=1.0)未満のときには下限ガードαは0
この下限ガード設定用マップは、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離が大きいとき(Pe/Pe*が小さいとき)は乖離が小さいとき(Pe/Pe*が大きいとき)に比して大きな値を下限ガードαに設定するものといえる。
こうして下限ガードαを設定すると、空燃比AFと所定値βとを比較する(ステップS150)。所定値βは、空燃比AFの目標値としての目標空燃比AF*より大きな値(リーン側の値)として予め設定されるものである。ここで、目標空燃比AF*は、吸入空気量Qaとこの吸入空気量Qaに対して計算される燃料噴射量τ(始動時の補正量などを含む)とに基づいてQa/τとして計算することができる。ベーパーロックが生じている場合、デリバリパイプ66の燃料圧力を上昇させることができないため、筒内用燃料噴射バルブ125からの燃料噴射量が不足することになる。そのため、空燃比AFが目標空燃比AF*より大きく(リーン)になる。空燃比AFと所定値β未満のときには、空燃比AFが比較的目標空燃比AF*に近いと判断し、下限ガードαをポート噴射率kpfiに設定し(ステップS160)、設定したポート噴射率kpfiを用いた燃料噴射制御を実行し(ステップS190)、本制御を終了する。ここで、ポート噴射率kpfiは、全燃料噴射量に対するポート用燃料噴射バルブ126からの燃料噴射量の比率である。したがって、全燃料噴射量に対する筒内用燃料噴射バルブ125からの燃料噴射量の比率としての筒内噴射率kdfiは(1−kpfi)により計算することができる。このため、ポート用燃料噴射バルブ126については吸入空気量Qaに対して計算された燃料噴射量にポート噴射率kpfiを乗じた燃料噴射量の噴射が行なわれるように駆動制御し、筒内用燃料噴射バルブ125に対しては計算された燃料噴射量に筒内噴射率kdfi(1−kpfi)を乗じた燃料噴射量の噴射が行なわれるように駆動制御される。ポート噴射率kpfiは値1より小さいため、筒内用燃料噴射バルブ125からの燃料噴射も行なわれる。このため、デリバリパイプ66の燃料を流してデリバリパイプ66の冷却を行なうことができ、これにより早期にベーパーロックを解消することができる。
一方、空燃比AFと所定値β以上のときには、空燃比AFが比較的目標空燃比AF*に比して必要以上に大きいと判断し、空燃比AFに基づいて補正量γを設定する(ステップS170)。補正量γは、実施例では図5に例示する補正量設定用マップを用いて設定される。この補正量設定用マップでは、空燃比AFが所定値βを超えて大きくなるほど大きな値の補正量γが設定される。この関係は、空燃比AFが大きいときには空燃比AFが小さいときに比して大きな値の補正量γを設定するものとなる。補正量γを設定すると、下限ガードαに補正量γを加えたものをポート噴射率kpfiに設定し(ステップS180)、設定したポート噴射率kpfiを用いた燃料噴射制御を実行し(ステップS190)、本制御を終了する。これにより、ベーパーロックに起因して生じる燃料噴射量の不足によるエンジン22の出力不足をより抑制することができる。
ここで、下限ガードαについて考える。下限ガードαは、燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上のときには、空燃比AFの大小に関わらずにポート噴射率kpfiの設定に用いられる。上述したように、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離が大きいときには乖離が小さいときに比して大きな値を下限ガードαに設定するから、このことは、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離が大きいときには乖離が小さいときに比して大きな値をポート噴射率kpfiに設定することと同意となる。
図6は、ベーパーロックが生じているときのポート噴射率kpfi、燃料パイプ63の燃料圧力、デリバリパイプ66の燃料圧力Pf、デリバリパイプ66の燃料温度、エンジン22の実出力Peと目標出力Pe*、空燃比AFと目標空燃比AF*の時間変化の一例を通常時および比較例と比較可能に示す説明図である。図中、ポート噴射率kpfi、燃料パイプ63の燃料圧力、デリバリパイプ66の燃料圧力Pf、デリバリパイプ66の燃料温度において、実線はベーパーロックが生じているときに図3に示す始動時燃料噴射制御を行なった実施例である。破線はベーパーロックが生じていない通常制御を行なっている通常時である。一点鎖線はベーパーロックが生じているときにポート噴射率kpfiを1.0(100%)として筒内噴射を禁止する比較例である。エンジン22の実出力Peと目標出力Pe*において、実線はエンジン22の実出力Peであり、破線は目標出力Pe*である。空燃比AFと目標空燃比AF*において、実線は空燃比AFであり、破線は目標空燃比AF*である。実施例では、時間T1に燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上となってベーパーロックは生じていると判断されると、エンジン22の目標出力Pe*と実出力Peとの乖離に応じてポート噴射率kpfiが設定される。ポート噴射率kpfiは値1より小さいから、筒内用燃料噴射バルブ125からの燃料噴射も行なわれる。このため、デリバリパイプ66には燃料が流れ、デリバリパイプ66の燃料の温度が低下する。そして、デリバリパイプ66の燃料の温度がベーパーが発生しない程度の温度に至ったときに、ポート噴射率kpfiは通常時(通常制御)に戻る。一方、比較例では、時間T1に燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上となってベーパーロックは生じていると判断されると、ポート噴射率kpfiは1.0(100%)とされ、筒内用燃料噴射バルブ125からの燃料噴射が禁止される。このため、デリバリパイプ66には燃料は流れず、デリバリパイプ66の燃料の温度は低下しない。この結果、ベーパーロックの解消が遅くなり、圧力によりベーパーがつぶされる時間T3に通常時(通常制御)に戻る。
以上説明した実施例のエンジン装置20では、燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上のときには、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離が大きいときには乖離が小さいときに比して大きな値を下限ガードαに設定し、下限ガードαにより設定されるポート噴射率kpfiを用いた燃料噴射制御を実行する。ポート噴射率kpfiは値1より小さいから、筒内用燃料噴射バルブ125からの燃料噴射も行なわれる。このため、デリバリパイプ66の燃料を流してデリバリパイプ66の冷却を行なうことができ、これにより早期にベーパーロックを解消することができる。この結果、早期に通常の燃料噴射制御にすることができる。
また、実施例のエンジン装置20では、燃圧乖離値ΔPfが所定値Pref以上のときであって空燃比AFが所定値β以上のときには、空燃比AFが大きいときには空燃比AFが小さいときに比して大きな値の補正量γを設定し、設定した補正量γと下限ガードαとからなるポート噴射率kpfiを用いた燃料噴射制御を実行する。これにより、ベーパーロックに起因して生じる燃料噴射量の不足によるエンジン22の出力不足をより抑制することができる。
実施例のエンジン装置20では、目標燃圧Pf*から燃料圧力Pfを減じたものを燃圧乖離値ΔPfとして用いた。しかし、燃圧乖離値としては、目標燃圧Pf*に対する燃料圧力Pfの比(Pf/Pf*)を値1から減じたもの(1−Pf/Pf*)など、燃料圧力Pfと目標燃圧Pf*との乖離の程度を反映するものであればよい。また、実施例のエンジン装置20では、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離として目標出力Pe*に対する実出力Pe(Pe/Pe*)を用いた。しかし、目標出力Pe*と実出力Peとの乖離として、目標出力Pe*からエンジン22の実出力Peを減じた差分など、エンジン22の実出力Peと目標出力Pe*との乖離の程度を反映するものであればよい。
実施例のエンジン装置20では、モータMG1のトルク指令Tm1*とプラネタリギヤ30のギヤ比ρとエンジン22の回転数Neとによりエンジン22の実出力Pe(Pe=Ne・(1+ρ)・Tm1*/ρ)を推定するものとした。しかし、エンジン22の実出力Peとしては、吸入空気量Qaと空燃比AFと路面勾配と車速Vとにより推定するものを用いたり、エンジン22の回転変動に基づいて推定するものを用いたり、トルクセンサにより検出したトルクに回転数Neを乗じて計算するものを用いたりしてもよい。これらの場合、プラネタリギヤ30やモータMG1,MG2を搭載しない車両とすることもできる。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の製造産業などに利用可能である。
10 ハイブリッド自動車、20 エンジン装置、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、32 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、58 燃料タンク、60 燃料供給装置、62 燃料ポンプ、63 燃料パイプ、64 高圧燃料ポンプ、64a 電磁バルブ、64b チェックバルブ、66 デリバリパイプ、67 リリーフバルブ、68 リリーフパイプ、69 燃料圧力センサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、125 筒内用燃料噴射バルブ、126 ポート用燃料噴射バルブ、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ。
Claims (1)
- 燃料を吸気ポートに噴射するポート噴射弁と燃料を筒内に噴射する筒内噴射弁とを有するエンジンと、前記エンジンを制御する制御手段と、を備えるエンジン装置において、
前記制御手段は、前記エンジンを始動する際に前記筒内噴射弁に燃料を供給する高圧燃料供給管における燃料圧力と目標燃圧との乖離が所定の乖離以上の場合、前記エンジンの出力と目標出力との乖離が大きいときには小さいときに比して全燃料噴射量に対する前記ポート噴射弁からの燃料噴射量の比率を大きくする、
ことを特徴とするエンジン装置。
Priority Applications (1)
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2015
- 2015-08-21 JP JP2015163586A patent/JP2017040237A/ja active Pending
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