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JP2017034782A - 圧電駆動装置、ロボット、ポンプ、及び圧電駆動装置の製造方法 - Google Patents

圧電駆動装置、ロボット、ポンプ、及び圧電駆動装置の製造方法 Download PDF

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JP2017034782A
JP2017034782A JP2015150406A JP2015150406A JP2017034782A JP 2017034782 A JP2017034782 A JP 2017034782A JP 2015150406 A JP2015150406 A JP 2015150406A JP 2015150406 A JP2015150406 A JP 2015150406A JP 2017034782 A JP2017034782 A JP 2017034782A
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Abstract

【課題】本発明の目的の1つは、被駆動体に接触する部分が振動板に対して高い接合強度を有する圧電駆動装置及びそのような圧電駆動装置の製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明に係る圧電駆動装置は、圧電体を含む圧電素子と、圧電素子を配置する板状の振動板30と、を含む。振動板30は、被駆動体に接触する部分を含み、第1金属酸化物の焼結体を含む第1領域20aと、第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物の焼結体を含む第2領域30aと、第1領域20aと第2領域30aとの間に設けられ、第1金属酸化物と第2金属酸化物との固溶体を含む接合部30bと、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電駆動装置、ロボット、ポンプ、及び圧電駆動装置の製造方法に関する。
圧電体を振動させて被駆動体を駆動する圧電アクチュエーター(圧電駆動装置)は、磁石やコイルが不要のため、様々な分野で利用されている(例えば特許文献1参照)。このような圧電駆動装置には、一般的に、バルク状の圧電体を備えた圧電素子が利用されている(例えば特許文献2参照)。
一方、圧電素子としては、薄膜状の圧電体を備えたもの(薄膜圧電素子)が知られている。薄膜圧電素子は、主に、インクジェットプリンターのヘッドにおいて、インクの射出を行うために利用されている。
特開2004−320979号公報 特開2008−227123号公報
上記のような薄膜圧電素子を圧電駆動装置に用いれば、圧電駆動装置やこれによって駆動される機器を小型化することができる可能性が高い。このような圧電駆動装置の振動板(補強板)は、靱性に優れることが要求される振動体部(補強板本体)と、ローターとの接触における耐摩耗性が要求される突起部と、を有している。そのため、振動体部と突起部とを異なる材質で別々に製造し、両者を接着剤で固定している。
しかしながら、薄膜圧電素子では、振動板も薄型化され、振動体部と突起部との接着領域も薄くなり、両者の接着強度が不足する傾向がある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、被駆動体に接触する部分が振動板に対して高い接合強度を有する圧電駆動装置及びそのような圧電駆動装置の製造方法を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記圧電駆動装置を含むロボットまたはポンプを提供することにある。
本発明は上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]
本適用例に係る圧電駆動装置は、
圧電体を含む圧電素子と、
前記圧電素子を配置する板状の振動板と、
を含む圧電駆動装置であって、
前記振動板は、
被駆動体に接触する部分を含み、第1金属酸化物の焼結体を含む第1領域と、
前記第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物の焼結体を含む第2領域と、
前記第1領域と前記第2領域との間に設けられ、前記第1金属酸化物と前記第2金属
酸化物との固溶体を含む接合部と、を有することを特徴とする。
本適用例に係る圧電駆動装置によれば、被駆動体に接触する部分を含む第1領域と第2領域とが固溶体を含む接合部によって接合されているので、高い接合強度を有する。
[適用例2]
本適用例に係る圧電駆動装置において、
前記第1金属酸化物は、酸化アルミニウムであり、
前記第2金属酸化物は、二酸化ジルコニウムであり、
前記接合部は、酸化アルミニウムと二酸化ジルコニウムとの固溶体を含むことができる。
本適用例に係る圧電駆動装置によれば、被駆動体に接触する部分が耐摩耗性に優れる酸化アルミニウムを用いることで耐久性を得られ、第2領域に靱性に優れる二酸化ジルコニウムを用いることで圧電素子による屈曲変形または伸縮変形に対する耐久性を得ることができる。
[適用例3]
本適用例に係る圧電駆動装置において、
前記振動板は、長方形の板材である振動体部を有し、
前記被駆動体に接触する部分は、前記振動体部の短辺から突出する突起部であり、
前記接合部は、前記振動体部に形成することができる。
本適用例に係る圧電駆動装置によれば、突起部と振動体部とを強固に接合することができる。また、本適用例に係る圧電駆動装置によれば、接合部を振動体部に設けることで、接合部の幅を長くとることができ、第1領域と第2領域との接合強度を高くすることができる。
[適用例4]
本適用例に係る圧電駆動装置において、
前記振動板は、前記振動体部を挟んで前記突起部と対向する位置にカウンターウェイトを備えることができる。
本適用例に係る圧電駆動装置によれば、振動板の突起部側に重心が偏ることが無く、適切な振動板の重量バランスを得ることができる。
[適用例5]
本適用例に係る圧電駆動装置において、
前記第1領域は、前記振動体部を長辺に沿った方向で4分割したうちの1つを超えない範囲に形成することができる。
本適用例に係る圧電駆動装置によれば、第1領域を振動体部の4分の1以内に抑えることで、圧電素子による振動板の屈曲変形または伸縮変形を阻害しない。
[適用例6]
本適用例に係るロボットは、
複数のリンク部と、
複数の前記リンク部を接続する関節部と、
複数の前記リンク部を前記関節部で回動させる前記適用例に記載の圧電駆動装置と、
を含むことを特徴とする。
本適用例に係るロボットによれば、第1領域と第2領域とが高い接合強度を有する圧電駆動装置をロボットの駆動に利用できる。
[適用例7]
本適用例に係るポンプは、
前記本適用例に係る圧電駆動装置と、
液体を輸送するチューブと、
前記圧電駆動装置の駆動によって前記チューブを閉鎖する複数のフィンガーと、
を含むことを特徴とする。
本適用例に係る圧電駆動装置によれば、第1領域と第2領域とが高い接合強度を有する圧電駆動装置をポンプの駆動に利用できる。
[適用例8]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法は、
第1金属酸化物の粒子を含む第1前駆体層が形成された第1金属酸化物帯と、前記第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物の粒子を含む第2前駆体層が形成された第2金属酸化物帯と、が設けられたシートを準備し、
前記第1金属酸化物帯と前記第2金属酸化物帯とを含むように前記シートを切断して、予備成形体を成形し、
前記予備成形体を焼成して、
被駆動体に接触する部分を含み、前記第1金属酸化物の焼結体を含む第1領域と、
前記第2金属酸化物の焼結体を含む第2領域と、
前記第1領域と前記第2領域との間に設けられ、前記第1金属酸化物と前記第2金属酸化物との固溶体を含む接合部と、
を有する振動板を形成し、
前記振動板上に圧電体を含む圧電素子を配置することを特徴とする。
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、被駆動体に接触する部分を含む第1領域と第2領域とが固溶体を含む接合部によって接合されているので、高い接合強度を有する。また、本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、振動板に焼成する工程で固溶体を含む接合部を形成するので、前記背景技術に比べて接合のための工程が簡略化でき、コストダウンとなる。
[適用例9]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法において、
前記シートには、前記第1金属酸化物帯と前記第2金属酸化物帯とが隣接して設けられ、
前記接合部は、前記第1金属酸化物帯と前記第2金属酸化物帯との境界部を含んで形成されても良い。
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、第1金属酸化物帯と第2金属酸化物帯との境界部を利用して接合部を形成することができる。
[適用例10]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法において、
前記シートには、前記第1金属酸化物帯の端部と前記第2金属酸化物帯の端部とが重なるように設けられ、
前記接合部は、前記第1シートと前記第2シートとが重なった部分に形成されても良い
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、第1金属酸化物帯と第2金属酸化物帯とが重なった部分(重複領域)を利用して接合部を形成することができる。
[適用例11]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法において、
前記第1金属酸化物は、酸化アルミニウムであり、
前記第2金属酸化物は、二酸化ジルコニウムであっても良い。
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、被駆動体に接触する部分に耐摩耗性に優れる酸化アルミニウムを用いることで耐久性を有することができる。また、本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、第2領域に靱性に優れる二酸化ジルコニウムを用いることで圧電素子による屈曲変形または伸縮変形に対する耐久性を有することができる。
[適用例12]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法において、
前処理が行われる前の状態で比較した場合に、前記第1金属酸化物の粒子と前記第2金属酸化物の粒子のうち、一方の金属酸化物の粒子の焼結温度T1が他方の金属酸化物の粒子の焼結温度T2よりも高いとき、前記第1前駆体及び前記第2前駆体のうち、前記一方の金属酸化物の粒子を含む前駆体に前記前処理が行われ、
前記シートを準備する際に、前記前処理が行われた前駆体を用いて前記第1前駆体層または前記第2前駆体層が形成され、
前記予備成形体を焼成する際に、前記焼結温度T1よりも低い温度T3で焼成を行っても良い。
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、より低い温度での焼成が可能となるため、金属酸化物が脆くなることを防止することができる。
[適用例13]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法において、
前記予備成形体を成形する際に、1枚の前記シートから複数の前記予備成形体を抜き取っても良い。
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、1枚のシートから複数の予備成形体を抜き取ることができるので、生産効率が向上する。
[適用例14]
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法において、
前記予備成形体を成形する際に、前記第1シートと前記第2シートとを部分的に重ねた状態でプレス加工して仮接合すると共に前記シートから抜き取っても良い。
本適用例に係る圧電駆動装置の製造方法によれば、プレス加工することで第1シートと第2シートが重なる部分の仮接合と、抜き取りとを行うことができ、生産効率が向上する。
第1実施形態の圧電駆動装置の概略構成を示す平面図及び断面図。 振動板の平面図。 圧電振動装置と駆動回路の電気的接続状態を示す説明図。 圧電振動装置の動作の例を示す説明図。 (A)は予備成形体70を成形するためのシートの平面図であり、(B)は焼成前の予備成形体70と焼成後の予備成形体70との関係を説明するための図である。 圧電駆動装置を利用したロボットの一例を示す説明図。 ロボットの手首部分の説明図。 圧電駆動装置を利用した送液ポンプの一例を示す説明図。 予備成形体70を成形するためのシートの平面図である。 第3実施形態における振動板300の平面図である。 第3実施形態における振動板300の変形例である振動板302の平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.第1実施形態
図1の(A)は、本発明の第1実施形態における圧電駆動装置10の概略構成を示す平面図であり、図1の(B)はそのB−B断面図である。圧電駆動装置10は、圧電体46を含む圧電素子41a〜41eと、圧電素子41a〜41eを配置する板状の振動板30と、を含む。圧電素子41a〜41eは、振動板30の両面(第1面31aと第2面31b)にそれぞれ配置された2つの圧電振動体40の一部を構成する。
1−1.圧電振動体
圧電振動体40は、基板42と、基板42の上に形成された第1電極44と、第1電極44の上に形成された圧電体46と、圧電体46の上に形成された第2電極48と、を備える。第1電極44と第2電極48は、圧電体46を挟持して圧電素子41a〜41eを構成する。2つの圧電振動体40は、振動板30を中心として対称に配置されている。また、この実施形態では、基板42と振動板30とが圧電素子(44,46,48)を挟むように、圧電振動体40が振動板30上に設置されている。2つの圧電振動体40は同じ構成を有しているので、以下では特に断らない限り、振動板30の下側にある圧電振動体40の構成を説明する。
圧電振動体40の基板42は、第1電極44と圧電体46と第2電極48を成膜プロセスで形成するための基板として使用される。また、基板42は機械的な振動を行う振動板としての機能も有する。基板42は、例えば、Si,Al,ZrOなどで形成することができる。
第1電極44は、基板42上に形成された1つの連続的な導電体層として形成されている。一方、第2電極48は、図1の(A)に示すように、5つの導電体層48a〜48e(「第2電極48a〜48e」とも呼ぶ)に区分されている。中央にある第2電極48eは、基板42の幅方向の中央において、基板42の長手方向のほぼ全体に亘る長方形形状に形成されている。他の4つの第2電極48a,48b,48c,48dは、同一の平面形状を有しており、基板42の四隅の位置に形成されている。図1の例では、第1電極44と第2電極48は、いずれも長方形の平面形状を有している。
第1電極44や第2電極48は、例えばスパッタリングによって形成される薄膜である。第1電極44や第2電極48の材料としては、例えばAl(アルミニウム)や、Ni(
ニッケル)、Au(金)、Pt(白金)、Ir(イリジウム)などの導電性の高い任意の材料を利用可能である。
また、第1電極44を1つの連続的な導電体層とする代わりに、第2電極48a〜48eと実質的に同じ平面形状を有する5つの導電体層に区分してもよい。なお、第2電極48a〜48eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極44及び第2電極48a〜48eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図1では図示が省略されている。
圧電体46は、第2電極48a〜48eと実質的に同じ平面形状を有する5つの圧電体層として形成されている。この代わりに、圧電体46を、第1電極44と実質的に同じ平面形状を有する1つの連続的な圧電体層として形成してもよい。第1電極44と圧電体46と第2電極48a〜48eとの積層構造によって、5つの圧電素子41a〜41e(図1(A))が構成される。
圧電体46は、例えばゾル−ゲル法やスパッタリング法によって形成される薄膜である。圧電体46の材料としては、ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスなど、圧電効果を示す任意の材料を利用可能である。
1−2.振動板
図2は、振動板30の平面図である。振動板30は、長方形の板材である振動体部31と、振動体部31の左右の長辺からそれぞれ3本ずつ延びる接続部32と、左右の3本の接続部32にそれぞれ接続された2つの取付部33を有している。なお、取付部33は、ネジ34によって他の部材に圧電駆動装置10を取り付けるために用いられる。
振動体部31の上面(第1面31a)及び下面(第2面31b)には、圧電振動体40(図1)がそれぞれ接着剤を用いて接着される。
振動体部31の長さLと幅Wの比は、L:W=約7:2とすることが好ましい。この比は、振動体部31がその平面に沿って左右に屈曲する超音波振動(後述)を行うために好ましい値である。振動体部31の長さLは、例えば3.5mm以上30mm以下の範囲とすることができ、幅Wは、例えば1mm以上8mm以下の範囲とすることができる。なお、振動体部31が超音波振動を行うために、長さLは50mm以下とすることが好ましい。
振動体部31の厚み(振動板30の厚み)は、例えば50μm以上700μm以下の範囲とすることができる。振動体部31の厚みを50μm以上とすれば、圧電振動体40を支持するために十分な剛性を有するものとなる。また、振動体部31の厚みを700μm以下とすれば、圧電振動体40の変形に応じて十分に大きな変形を発生することができる。
被駆動体に接触する部分は、振動板30の一方の短辺から突出する突起部20(「接触部」又は「作用部」とも呼ぶ)が設けられている。突起部20は、被駆動体と接触して、被駆動体に力を与えるための部分である。
振動板30は、図2にハッチングで示す第1金属酸化物で形成される第1領域20aと、第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物で形成される第2領域30aと、第1領域20aと第2領域30aとを接合する接合部30bと、を有する。第1領域20aは、被駆動体に接触する部分(本実施形態では突起部20)を含む。被駆動体に接触する部分の形状は、突起部20に限らず、被駆動体と接触することができれば他の形状を採用すること
ができる。第1領域20aは、振動体部31の一方の短辺側の端部の一部を含むように形成され、図2では振動体部31の短辺の幅Wに渡って形成される。
接合部30bは、第1領域20aを形成する第1金属酸化物と第2領域30aを形成する第2金属酸化物との固溶体を含む。接合部30bの固溶体は、第1金属酸化物と第2金属酸化物以外の物質を含んでもよい。第1領域20aと第2領域30aとは、固溶体を含む接合部30bによって接合されているので、高い接合強度を有する。すなわち、従来の圧電駆動装置に比べて、高い接合強度で振動体部31に対して突起部20を強固に接合することができる。
接合部30bは、振動体部31に形成する。接合部30bを振動体部31に設けることで、接合部30bの幅(図2では振動体部31の幅Wと同じ)を長くとることができ、第1領域20aと第2領域30aとの接合強度を高くすることができる。なお、特に断らない限り、「幅」は振動体部31の長手方向に直交する方向の長さであり、「長さ」は振動体部31の長手方向に沿った長さである。
第1領域20aは、振動体部31を長辺に沿った方向で4分割したうちの1つを超えない範囲に形成する。したがって、第1領域20aの振動体部31における長さL1は、第2領域30aの長さL2より短く、振動体部31の長さLの4分の1より短い。第1領域20a及び固溶体を含む接合部30bが振動体部31に形成されることで振動体部31の靱性が低下するが、第1領域20aを振動体部31の4分の1以内に抑えることで、圧電素子41a〜41eによる振動板30の屈曲変形または伸縮変形を阻害しない。
第1領域20aを形成する第1金属酸化物は、被駆動体に接触する部分であるため耐久性が求められ、高い機械的強度を有すると共に耐摩耗性に優れる材料であることが好ましい。第1金属酸化物は、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコンなどを採用することができる。特に、第1金属酸化物は、耐摩耗性に優れる酸化アルミニウム(Al,アルミナ)が好ましい。
第2領域30aを形成する第2金属酸化物は、圧電素子41a〜41e(図1)による振動板30の屈曲変形または伸縮変形の耐久性が求められ、靱性に優れる材料であることが好ましい。第2金属酸化物は、靱性に優れる二酸化ジルコニウム(ZrO,ジルコニア)が好ましく、特にイットリウムを添加したイットリア安定化ジルコニア(YSZ)が好ましい。
接合部30bは、酸化アルミニウムと二酸化ジルコニウムとの固溶体を含む。
1−3.電気的接続状態
図3は、圧電駆動装置10と駆動回路60の電気的接続状態を示す説明図である。5つの第2電極48a〜48eのうちで、対角にある一対の第2電極48a,48dが配線50を介して互いに電気的に接続され、他の対角の一対の第2電極48b,48cが配線52を介して互いに電気的に接続されている。これらの配線50,52は成膜処理によって形成しても良く、或いは、ワイヤ状の配線によって実現してもよい。図3の右側にある3つの第2電極48b,48e,48dと、第1電極44(図1)とは、配線61,62,63,64を介して駆動回路60に電気的に接続されている。
駆動回路60は、一対の第2電極48a,48dと第1電極44との間に周期的に変化する交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、圧電駆動装置10を超音波振動させて、突起部20に接触するローター(被駆動体)を所定の回転方向に回転させることが可能である。ここで、「脈流電圧」とは、交流電圧にDCオフセットを付加した電圧を意味し
、その電圧(電界)の向きは、一方の電極から他方の電極に向かう一方向である。
また、他の一対の第2電極48b,48cと第1電極44との間に交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、突起部20に接触するローターを逆方向に回転させることが可能である。このような電圧の印加は、振動板30の両面に設けられた2つの圧電振動体40に同時に行われる。なお、図3に示した配線50,52,61,62,63,64を構成する配線(又は配線層及び絶縁層)は、図1では図示が省略されている。
1−4.動作
図4は、圧電駆動装置10の動作の例を示す説明図である。圧電駆動装置10の突起部20は、被駆動体としてのローター80の外周に接触している。図4に示す例では、駆動回路60(図3)は、一対の第2電極48a,48dと第1電極44との間に交流電圧又は脈流電圧を印加しており、圧電素子41a,41dは図4の矢印xの方向に伸縮する。これに応じて、圧電駆動装置10の振動体部31が振動体部31の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)に変形し、突起部20の先端が矢印yの向きに往復運動するか、又は、楕円運動する。その結果、ローター80は、その中心82の周りに所定の方向z(図4では時計回り方向)に回転する。
図2で説明した振動板30の3つの接続部32(図2)は、このような振動体部31の振動の節(ふし)の位置に設けられている。なお、駆動回路60が、他の一対の第2電極48b,48cと第1電極44との間に交流電圧又は脈流電圧を印加する場合には、ローター80は逆方向に回転する。なお、中央の第2電極48eに、一対の第2電極48a,48d(又は他の一対の第2電極48b,48c)と同じ電圧を印加すれば、圧電駆動装置10が長手方向に伸縮するので、突起部20からローター80に与える力をより大きくすることが可能である。
1−5.振動板の製造方法
第1実施形態に係る圧電駆動装置10の製造方法は、シート90を切断して予備成形体70を成形する工程と、予備成形体70を加熱して、板状の振動板30に焼成する工程と、振動板30に圧電体46を含む圧電素子(44,46,48)を配置する工程と、を含む。
まず、予備成形体70を成形する工程について説明する。図5(A)は、予備成形体70を成形するためのシート90の平面図である。図5(B)は、焼成前の予備成形体70と焼成後の予備成形体70との関係を説明するための図である。
シート90は、第1金属酸化物帯92と、第2金属酸化物帯94と、を含む。第1金属酸化物帯92には、第1金属酸化物の粒子を含む第1前駆体層が形成されている。第2金属酸化物帯94には、第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物の粒子を含む第2前駆体層が形成されている。シート90には、第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とが隣接して設けられるように形成される。第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とは境界部96を挟んで隣接している。
シート90は、第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とが設けられたグリーンシートである。シート90の長手方向(図の左右方向)に沿って、第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とが所定の幅で延在する。図5(A)では、シート90の幅方向(図の上下方向)に第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とが交互に3列ずつ配置されている。
第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94は、合成樹脂製のシートの表面に、第1
金属酸化物を含む前駆体と第2金属酸化物を含む前駆体とを、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、刷毛塗り法、スプレー法、ディッピング法などにより塗布することによって、形成される。ドクターブレード法では、粒子状の第1金属酸化物と有機バインダー等とを含むスラリーと、粒子状の第2金属酸化物と有機バインダー等とを含むスラリーとを合成樹脂製のシート表面に所望の厚さ及び所望の幅で塗布することによって、シート90が得られる。
シート90を図5(A)に破線で示す予備成形体70の形状に沿って切断し、予備成形体70を成形する。シート90から予備成形体70を切り出す際には、被駆動体に接触する部分(本実施形態では突起部20となる部分)が第1領域72に含まれるようにシート90を切断する。より具体的には、振動板30の接合部30bとなる部分が境界部96上になるように複数の予備成形体70をシート90の長手方向に沿って並ぶように切り出す。
こうしてシート90から切り出された予備成形体70は、第1金属酸化物帯92を含む第1領域72と第2金属酸化物帯94を含む第2領域74とを有する。
図5に示すように、シート90の長手方向に沿って第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とを隣接して配置することにより、1枚のシート90から複数の予備成形体70を抜き取ることができる。このように、1枚のシート90から複数の予備成形体70を抜き取ることができるため、予備成形体70の生産効率が向上する。
次に、予備成形体70を所定の焼成温度で加熱する。予備成形体70を焼成することで、有機バインダーなどの有機成分が除去されると共に、粒子状の第1金属酸化物及び粒子状の第2金属酸化物が焼結し、所望の強度を有する焼結体の振動板30が成形される。このとき、図5(B)に示すように、第1領域72と第2領域74との境界、すなわち第1領域72と第2領域74とが隣接する部分(境界部)96の付近で、第1金属酸化物と第2金属酸化物とが固溶体を形成する。この固溶体によって、接合部30bが形成される。すなわち、接合部30bは、第1領域71と第2領域74との境界部96を含んで形成される。
焼成して得られた振動板30は、突起部20を含む第1領域20aと第2領域30aとが固溶体を含む接合部30bによって接合されているので、高い接合強度を有する。また、振動板30に焼成する工程で固溶体を含む接合部30bを形成するので、従来に比べて接合のための工程が簡略化でき、コストダウンとなる。
第1金属酸化物の粒子を含む第1前駆体層と第2金属酸化物の粒子を含む第2前駆体層のうち、一方に対して前処理を行うことによって、予備成形体70を加熱する際に、第1金属酸化物と第2金属酸化物とをより低い温度で焼結させることが可能となる。原料粒子の状態で比較した場合や、同じ粒子径で比較した場合において、第1金属酸化物の粒子が焼結する温度と第2金属酸化物の粒子が焼結する温度とは異なることが多い。このとき、これらの粒子を同じ焼成温度で焼結させようとすると、焼結温度が高い方の金属酸化物が焼結する温度で焼成しなければならず、焼結温度が低い方の金属酸化物が脆くなってしまう可能性がある。焼結温度が高い方の金属酸化物粒子を含む前駆体に前処理を行うことによって、当該金属酸化物の焼結温度を、焼結温度が低い方の金属酸化物の焼結温度に近づければ、より低い温度で焼成を行うことができるため、このような問題を防止することができる。焼成の工程には、その金属酸化物の所望の性能を得ることができる適切な昇温工程、最高温度保持工程、降温工程が含まれ、「焼成温度」はこれらの工程における最高温度のことである。最高温度が適切な温度より低いと金属酸化物の粒子同士が十分に結合せず、脆くなる。
前処理としては、次のような処理が挙げられる。たとえば、前処理を行う前の状態で比較した場合に、第1金属酸化物の粒子の焼結温度T1の方が第2金属酸化物の粒子の焼結温度T2よりも高い場合、グリーンシートに塗布する第1金属酸化物の粒子を砕くなどしてより小さいサイズにしてから第1前駆体を調製する。あるいは、第1前駆体を調製する際に、第1金属酸化物の粒子に、当該第1金属酸化物よりも融点が低い金属酸化物の粒子を混ぜる。シート90を準備する際に、このような前処理を行った第1前駆体を用いて、第1前駆体層を形成する。すると、予備成形体70を焼成する際に、本来の焼結温度T1よりも低い温度T3(T2≦T3<T1)で焼成しても、所望の強度や耐摩耗性を有する焼結体を得ることができる。前処理を行う前の状態で比較した場合に、第2金属酸化物の焼結温度の方が高い場合(第2金属酸化物の焼結温度がT1で、第1金属酸化物の焼結温度がT2である場合)には、第2前駆体に対してこのような前処理を施せば良い。
振動板30に圧電体46を含む圧電素子(44,46,48)を配置する工程は、図1の(B)に示すように、あらかじめ基板42上に圧電素子(44,46,48)を積層して圧電振動体40を成形し、圧電振動体40を、接着剤を用いて振動板30の両面に貼り付ける。この際、圧電振動体40の基板42と振動板30との間に圧電素子(44,46,48)が挟まれるように配置する。
2.圧電駆動装置を用いた装置の実施形態
2−1.ロボット
図6は、上述の圧電駆動装置10を利用したロボット2050の一例を示す説明図である。ロボット2050は、複数本のリンク部2012(「リンク部材」とも呼ぶ)と、それらリンク部2012の間を回動又は屈曲可能な状態で接続する複数の関節部2020とを備えたアーム2010(「腕部」とも呼ぶ)を有している。
それぞれの関節部2020には、上述した圧電駆動装置10が内蔵されており、圧電駆動装置10を用いて関節部2020を任意の角度だけ回動又は屈曲させることが可能である。アーム2010の先端には、ロボットハンド2000が接続されている。
ロボットハンド2000は、一対の把持部2003を備えている。ロボットハンド2000にも圧電駆動装置10が内蔵されており、圧電駆動装置10を用いて把持部2003を開閉して物を把持することが可能である。また、ロボットハンド2000とアーム2010との間にも圧電駆動装置10が設けられており、圧電駆動装置10を用いてロボットハンド2000をアーム2010に対して回転させることも可能である。
このように、振動板30の第1領域20aと第2領域30aとが高い接合強度を有する圧電駆動装置10をロボット2050の駆動に利用できる。
図7は、図6に示したロボット2050の手首部分の説明図である。手首の関節部2020は、手首回動部2022を挟持しており、手首回動部2022に手首のリンク部2012が、手首回動部2022の中心軸O周りに回動可能に取り付けられている。
手首回動部2022は、圧電駆動装置10を備えており、圧電駆動装置10は、手首のリンク部2012及びロボットハンド2000を中心軸O周りに回動させる。ロボットハンド2000には、複数の把持部2003が立設されている。把持部2003の基端部はロボットハンド2000内で移動可能となっており、この把持部2003の根元の部分に圧電駆動装置10が搭載されている。このため、圧電駆動装置10を動作させることで、把持部2003を移動させて対象物を把持することができる。
なお、ロボットとしては、単腕のロボットに限らず、腕の数が2以上の多腕ロボットにも圧電駆動装置10を適用可能である。ここで、手首の関節部2020やロボットハンド2000の内部には、圧電駆動装置10の他に、力覚センサーやジャイロセンサー等の各種装置に電力を供給する電力線や、信号を伝達する信号線等が含まれ、非常に多くの配線が必要になる。従って、関節部2020やロボットハンド2000の内部に配線を配置することは非常に困難であった。しかしながら、上述した実施形態の圧電駆動装置10は、通常の電動モーターや、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流を小さくできるので、関節部2020(特に、アーム2010の先端の関節部)やロボットハンド2000のような小さな空間でも配線を配置することが可能になる。
2−2.ポンプ
図8は、上述の圧電駆動装置10を利用した送液ポンプ2200の一例を示す説明図である。送液ポンプ2200は、ケース2230内に、リザーバー2211と、チューブ2212と、圧電駆動装置10と、ローター2222と、減速伝達機構2223と、カム2202と、複数のフィンガー2213、2214、2215、2216、2217、2218、2219と、が設けられている。リザーバー2211は、輸送対象である液体を収容するための収容部である。チューブ2212は、リザーバー2211から送り出される液体を輸送するための管である。
圧電駆動装置10の突起部20は、ローター2222の側面に押し付けた状態で設けられており、圧電駆動装置10がローター2222を回転駆動する。ローター2222の回転力は減速伝達機構2223を介してカム2202に伝達される。フィンガー2213から2219はチューブ2212を閉塞させるための部材である。カム2202が回転すると、カム2202の突起部2202Aによってフィンガー2213から2219が順番に放射方向外側に押される。フィンガー2213から2219は、輸送方向上流側(リザーバー2211側)から順にチューブ2212を閉塞する。これにより、チューブ2212内の液体が順に下流側に輸送される。こうすれば、極く僅かな量を精度良く送液可能で、しかも小型な送液ポンプ2200を実現することができる。
このように、振動板30の第1領域20aと第2領域30aとが高い接合強度を有する圧電駆動装置10を送液ポンプ2200の駆動に利用できる。
なお、各部材の配置は図示されたものには限られない。また、フィンガーなどの部材を備えず、ローター2222に設けられたボールなどがチューブ2212を閉塞する構成であってもよい。上記のような送液ポンプ2200は、インシュリンなどの薬液を人体に投与する投薬装置などに活用できる。ここで、上述した実施形態の圧電駆動装置10を用いることにより、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流が小さくなるので、投薬装置の消費電力を抑制することができる。従って、投薬装置を電池駆動する場合は、特に有効である。
3.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る圧電駆動装置10の製造方法について説明する。図9は、第2実施形態における予備成形体70を成形するためのシート100の平面図である。第2実施形態は、予備成形体70を成形する工程におけるシート100の作成方法が第1実施形態と異なる。そのシート100を用いて後の工程を第1実施形態と同様に成形すれば、振動板30を得ることができる。以下の説明では、シート100の作成方法について説明し、第1実施形態と重複する部分については省略する。
シート100は、第1金属酸化物の粒子を含む第1前駆体層が形成された第1シート102と、第2金属酸化物の粒子を含む第2前駆体層が形成された第2シート104と、を部分的に重ねて作成される。図9において、第1シート102はハッチングで示し、第1
前駆体層が形成された第1シート102と第2前駆体層が形成された第2シート104とが重なった部分を重複領域106としてクロスハッチングで示している。切断前に、第1シート102と第2シート104とは重複領域106で仮接合することが好ましい。第1シート102に対する第2シート104の位置が後の工程でずれることを防止するためである。
第1シート102と第2シート104との仮接合は、接着剤で行ってもよいし、重複領域106を加熱して第1、第2シート102,104に塗布されたバインダーを溶かして接合してもよいし、プレス加工で行ってもよい。
プレス加工は、第1シート102と第2シート104とを部分的に重ねた状態で行う。プレス加工により重複領域106を圧着して仮接合することができる。また、このプレス加工により仮接合すると共に、仮接合されたシート100から予備成形体70を抜き取ることができる。このように、プレス加工することで仮接合と抜き取りを行うことで、予備成形体70の生産効率が向上する。
予備成形体70を焼成して得られる振動板30における接合部30bは、第1シート102と第2シート104とが重なった部分、すなわち第1前駆体層と第2前駆体層とが重なった部分である重複領域106に形成される。つまり、予備成形体70を焼成する際に、重複領域106を利用して接合部30bを形成することができる。重複領域106は第1金属酸化物と第2金属酸化物とを含むため、予備成形体70を焼成することで、第1金属酸化物と第2金属酸化物の固溶体を含む接合部30bを形成することができる。
なお、第1シート102と第2シート104とを重ねて重複領域106を形成する代わりに、図5(A)及び(B)に示したシート90において、第1金属酸化物帯92の端部と第2金属酸化物帯94の端部とが重なるように、第1金属酸化物帯92と第2金属酸化物帯94とを配置することによって、重複領域106を形成するようにしても良い。
4.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る圧電駆動装置10について説明する。図10は、第3実施形態における振動板300の平面図である。第3実施形態は、振動板300が第1実施形態の振動板30と異なる。以下の説明では、振動板300について説明し、第1実施形態と重複する部分については省略する。
振動板300は、振動体部31を挟んで突起部20と対向する位置にカウンターウェイト200を備える。カウンターウェイト200は、突起部20と同じ形状及び同じ重さに形成されている。カウンターウェイト200を設けることで、振動板300の突起部20側に重心が偏ることが無く、振動板300の重量バランスを適切に調整することができる。
カウンターウェイト200の形状は、突起部20の形状に限定されることなく、重量バランスが調整できれば、他の形状でもよい。
図11は、第3実施形態における振動板300の変形例である振動板302の平面図である。図10に示した振動板300はその中心軸線301上に突起部20及びカウンターウェイト200を配置しているが、振動板302は、その中心軸線301からオフセットされた位置に突起部20が配置されている。そして、振動板302は、平面視で、突起部20が配置された位置の略対角位置にカウンターウェイト202が配置されている。カウンターウェイト202を突起部20の対角位置に設けることで、振動板300の重量バランスを適切に調整することができる。
上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…圧電駆動装置、20…突起部、20a…第1領域、30…振動板、30a…第2領域、30b…接合部、31…振動体部、31a…第1面、31b…第2面、32…接続部、33…取付部、34…ネジ、40…圧電振動体、41,41a,41b,41c,41d,41e…圧電素子、42…基板、44…第1電極、46…圧電体、48,48a,48b,48c,48d,48e…第2電極、50,52…接続配線、60…駆動回路、61,62,63,64…配線、70…予備成形体、72…第1領域、74…第2領域、80…ローター、82…中心、90…シート、92…第1金属酸化物帯、94…第2金属酸化物帯、96…境界部、100…シート、102…第1シート、104…第2シート、106…重複領域、200,202…カウンターウェイト、300,302…振動板、301…中心軸線、2000…ロボットハンド、2003…把持部、2010…アーム、2012…リンク部、2020…関節部、2050…ロボット、2200…送液ポンプ、2202…カム、2202A…突起部、2211…リザーバー、2212…チューブ、2213…フィンガー、2222…ローター、2223…減速伝達機構、2230…ケース、x,y,z…方向、L…振動体部の長さ、L1…第1領域の長さ、L2…第2領域の長さ、O…中心軸、W…振動体部の幅

Claims (14)

  1. 圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する板状の振動板と、
    を含む圧電駆動装置であって、
    前記振動板は、
    被駆動体に接触する部分を含み、第1金属酸化物の焼結体を含む第1領域と、
    前記第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物の焼結体を含む第2領域と、
    前記第1領域と前記第2領域との間に設けられ、前記第1金属酸化物と前記第2金属酸化物との固溶体を含む接合部と、を有する、圧電駆動装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1金属酸化物は、酸化アルミニウムであり、
    前記第2金属酸化物は、二酸化ジルコニウムであり、
    前記接合部は、酸化アルミニウムと二酸化ジルコニウムとの固溶体を含む、圧電駆動装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記振動板は、長方形の板材である振動体部を有し、
    前記被駆動体に接触する部分は、前記振動体部の短辺から突出する突起部であり、
    前記接合部は、前記振動体部に形成される、圧電駆動装置。
  4. 請求項3において、
    前記振動板は、前記振動体部を挟んで前記突起部と対向する位置にカウンターウェイトを備える、圧電駆動装置。
  5. 請求項3または4において、
    前記第1領域は、前記振動体部を長辺に沿った方向で4分割したうちの1つを超えない範囲に形成される、圧電駆動装置。
  6. 複数のリンク部と、
    複数の前記リンク部を接続する関節部と、
    複数の前記リンク部を前記関節部で回動させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電駆動装置と、
    を含む、ロボット。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電駆動装置と、
    液体を輸送するチューブと、
    前記圧電駆動装置の駆動によって前記チューブを閉鎖する複数のフィンガーと、
    を含む、ポンプ。
  8. 第1金属酸化物の粒子を含む第1前駆体層が形成された第1金属酸化物帯と、前記第1金属酸化物とは異なる第2金属酸化物の粒子を含む第2前駆体層が形成された第2金属酸化物帯と、が設けられたシートを準備し、
    前記第1金属酸化物帯と前記第2金属酸化物帯とを含むように前記シートを切断して、予備成形体を成形し、
    前記予備成形体を焼成して、
    被駆動体に接触する部分を含み、前記第1金属酸化物の焼結体を含む第1領域と、
    前記第2金属酸化物の焼結体を含む第2領域と、
    前記第1領域と前記第2領域との間に設けられ、前記第1金属酸化物と前記第2金属
    酸化物との固溶体を含む接合部と、
    を有する振動板を形成し、
    前記振動板上に圧電体を含む圧電素子を配置する、圧電駆動装置の製造方法。
  9. 請求項8において、
    前記シートには、前記第1金属酸化物帯と前記第2金属酸化物帯とが隣接して設けられ、
    前記接合部は、前記第1金属酸化物帯と前記第2金属酸化物帯との境界部を含んで形成される、圧電駆動装置の製造方法。
  10. 請求項8において、
    前記シートには、前記第1金属酸化物帯の端部と前記第2金属酸化物帯の端部とが重なるように設けられ、
    前記接合部は、前記第1金属酸化物帯と前記金属酸化物帯とが重なった部分に形成される、圧電駆動装置の製造方法。
  11. 請求項8ないし10のいずれか1項において、
    前記第1金属酸化物は、酸化アルミニウムであり、
    前記第2金属酸化物は、二酸化ジルコニウムである、圧電駆動装置の製造方法。
  12. 請求項8ないし11のいずれか1項において、
    前処理が行われる前の状態で比較した場合に、前記第1金属酸化物の粒子と前記第2金属酸化物の粒子のうち、一方の金属酸化物の粒子の焼結温度T1が他方の金属酸化物の粒子の焼結温度T2よりも高いとき、前記第1前駆体及び前記第2前駆体のうち、前記一方の金属酸化物の粒子を含む前駆体に前記前処理が行われ、
    前記シートを準備する際に、前記前処理が行われた前駆体を用いて前記第1前駆体層または前記第2前駆体層が形成され、
    前記予備成形体を焼成する際に、前記焼結温度T1よりも低い温度T3で焼成を行う、圧電駆動装置の製造方法。
  13. 請求項8ないし12のいずれか1項において、
    前記予備成形体を成形する際に、1枚の前記シートから複数の前記予備成形体を抜き取る、圧電駆動装置の製造方法。
  14. 請求項9において、
    前記予備成形体を成形する際に、前記第1シートと前記第2シートとを部分的に重ねた状態でプレス加工して仮接合すると共に前記シートから抜き取る、圧電駆動装置の製造方法。
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