JP2017025160A - エチレン系重合体および中空成形体 - Google Patents
エチレン系重合体および中空成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017025160A JP2017025160A JP2015143113A JP2015143113A JP2017025160A JP 2017025160 A JP2017025160 A JP 2017025160A JP 2015143113 A JP2015143113 A JP 2015143113A JP 2015143113 A JP2015143113 A JP 2015143113A JP 2017025160 A JP2017025160 A JP 2017025160A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ethylene
- polymerization
- ethylene polymer
- polymer
- hlmi
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
Description
しかしながら、これらのエチレン系重合体からなる中空体は長鎖分岐の導入により衝撃耐性および長期疲労特性が低下する欠点がある。
本発明のエチレン系重合体(α)は、下記要件[a]、[b]、[c] 、[d] および[e]を同時に満たす限り、単一のエチレン系重合体であっても、二種以上のエチレン系重合体、あるいは、後述する公知の添加剤を、エチレン系重合体中に全添加剤が通常1重量%以下となるような量で混練ブレンドした後の混合物であってもよい。
[b]密度が945〜965kg/m3の範囲にあること。
log(σ)≧―0.12×log(HLMI)+7.65
[d]JIS K7111に準拠して測定された−40℃でのシャルピー衝撃強さ(MPa)とHLMIとの関係が以下の範囲にあること。
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧―1.1×log(HLMI)+2.16
[e] 230℃で測定されたスウェル比が、1.56以上の範囲にあること。
[g]JIS K7115に準拠して測定された引張クリープ試験(試験温度80℃)において、試験応力が6MPaのとき、100時間経過後のクリープ歪みが15%以下であること。
[h]ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で求められるMw/MnおよびMz+1/Mwが以下の範囲にあること。
4.0≦(Mw/Mn)≦22.0 かつ(Mz+1/Mw)≧16.0
本発明は、上記のエチレン系重合体(α)からなる層を含む中空成形体に関する。
本発明は、上記の中空成形体から構成される燃料タンク、灯油缶、ドラム缶、薬品用容器、農薬用容器、溶剤用容器、またはボトルに関する。
該燃料タンクおよび農薬用容器においては、前記バリア層(II)がエチレン-ビニルアルコール共重合体を含んでなる層であることが好ましい。
<エチレン系重合体(α)>
本発明のエチレン系重合体(α)は、エチレン単独重合体、またはエチレンと炭素数4以上10以下のα‐オレフィン、好ましくはエチレンと炭素数6〜10のα‐オレフィンとの共重合体である。α‐オレフィンとして、炭素数4のα‐オレフィンを使用する場合には、炭素数6〜10のα‐オレフィンもあわせて使用することが好ましい。エチレンとの共重合に用いられる炭素数4〜10のα‐オレフィンとしては、1‐ブテン、1‐ヘキセン、4‐メチル‐1‐ペンテン、1‐オクテン、1‐デセンなどが挙げられる。
なお、後述するように、エチレン系重合体を二段以上で連続的に重合する場合は、例えば一段目においてエチレンのみを単独重合し、二段目においてエチレンとα−オレフィンとを共重合してもよい。この場合、上記「全構成単位」とは、二段以上で連続的に重合し最終的に得られた重合体の全構成単位を意味する。
なお、本発明のエチレン系重合体(α)は、下記要件[a]〜[d]を同時に満たす限り、単一のエチレン系重合体であっても二種以上のエチレン系重合体の混合物、あるいは組成物であってもよい。
密度が945kg/m3に満たないエチレン系重合体は、得られる中空成形体の剛性が不足したり、燃料タンクとして使用した場合に膨潤による剛性低下が起き易いので好ましくなく、一方、965kg/m3を超えるエチレン系重合体は、得られる中空成形体が脆くなり耐衝撃性およびESCR特性等の長期疲労特性が発現しないので好ましくない。
log(σ)≧―0.12×log(HLMI)+7.65 ・・・(Eq−1)
log(σ)≧―0.12×log(HLMI)+7.66 ・・・(Eq−1−2)
log(σ)≧―0.12×log(HLMI)+7.68 ・・・(Eq−1−3)
キャピラリーレオメーターでは、バレルからダイスに溶融樹脂が流入する際に発生する縮小流れにより流動方向に伸長流動が生じるが、高速大変形場ではこの伸長流動に対する抵抗力、即ち伸長粘度に基づく圧力損失が支配的となり、せん断流動により生じる圧力損失と比較して十分に大きくなる事が知られている(例えば、Cogswell,F.N. Polym.Eng.Sci.1972,12,64)。よって、ダイスの管径を小さくすることによりダイスへの流入部で高速大変形場を生成することができ、さらにダイスのランドを短くしてせん断圧損を小さくできるようなダイスを用いて、発生圧力を測定することで高速大変形場の伸長流動特性を評価することができる。
本発明のエチレン系重合体(α)では、高分子量ポリマーを生成する事が可能である第4族遷移金属化合物からなるオレフィン重合用触媒(以下、説明では「A‐1」と呼ぶ場合がある)と、更なる高分子量ポリマーを生成する事が可能である第4族遷移金属化合物からなるオレフィン重合用触媒(以下、説明では「A‐2」と呼ぶ場合がある)との、少なくとも2種類の第4族遷移金属化合物からなるオレフィン重合用触媒の存在下でバイモーダル(二段重合)のエチレン系重合体を調整する事により、溶融時の変形量が大きい領域でも伸長応力を保持できるような伸長流動特性に優れるエチレン系重合体(α)を得る事が可能となり、中空成形時のダイス出口での高速流動場でパリソンの表面に発生するシャークスキンを抑制する事ができる。
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧―1.1×log(HLMI)+2.16 ・・・(Eq−2)
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧―1.1×log(HLMI)+2.19 ・・・(Eq−2−2)
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧―1.1×log(HLMI)+2.20・・・(Eq−2−3)
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧1.6 ・・・(Eq−2−4)
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧―1.1×log(HLMI)+2.25・・・(Eq−2−5)
本発明のエチレン系重合体(α)のスウェル比は1.56以上、好ましくは1.60以上である。スウェルとは、ダイスから押出された樹脂溶融物がダイス出口のスリット幅及びクリアランスよりも寸法が大きくなる現象のことであり、スウェル比が小さいと、ブロー成形時においてパリソンなどの成形コントロールが難しく成形性が悪くなり好ましくなく、製品の肉厚調整のためには大きなスウェル比が要求される。スウェルは、更なる高分子量ポリマーを生成する事が可能である第4族遷移金属化合物(A‐2)からなるオレフィン重合用触媒から重合されるエチレン系重合体の、高分子量ポリマーの極限粘度[η]を大きくすることにより、上記スウェルを大きくすることができる。
本発明のエチレン系重合体(α)は、前記要件[a]〜[g]に加えて下記要件[h]を満たすことが好ましい。
4.0≦(Mw/Mn)≦22.0・・・(Eq−3−1)
(Mz+1/Mw)≧16.0 ・・・(Eq−3−2)
6.0≦(Mw/Mn)≦21.0・・・(Eq−3−3)
8.0≦(Mw/Mn)≦20.0・・・(Eq−3−4)
(Mz+1/Mw)≧17.0・・・(Eq−3−5)
Mw/Mnが22.0より大きいエチレン系重合体は、低分子量ポリマーと高分子量ポリマーの分散不良によるブロー成形時の外観不良が発生しやすくなり、また、極限粘度[η]が5.0以下のエチレン系重合体では低分子量成分が増えすぎる為に得られる中空成形体は耐衝撃性が発現しないので好ましくない。また、パリソン結合部のピンチオフ部(パリソンを金型で挟んだ融着部分)の形状および融着強度が劣るようになり、落下強度が低下することがあるので好ましくない。
本発明のエチレン系重合体(α)は、オレフィン重合触媒、たとえば、
(A−1)下記一般式[I]で表される周期律表第4族の遷移金属化合物(以下説明では「A−1」と呼ぶ場合がある)と、
(A−2)下記一般式[III]で表される周期律表第4族の遷移金属化合物(以下説明では「A−2」と呼ぶ場合がある)と
(B)(B-1) 有機金属化合物、
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3) 遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下説明では「共触媒」と呼ぶ場合がある。)と必要に応じて用いられる
(C)担体
とから形成されるオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンを単独重合させるか、またはエチレンと前記した炭素原子数6〜10のα-オレフィンとを共重合させることによって好適に製造することができる。
(A−1)遷移金属化合物
遷移金属化合物(A−1)は、以下に記載する一般式[I]で表される化合物である。
遷移金属化合物(A−2)は、以下に記載する一般式[III]で表される化合物である。
本発明のポリエチレン系重合体(α)は、上記式[I]に示される遷移金属化合物とともに以下の遷移金属化合物[III]を用いることで製造することが出来る。特に遷移金属化合物[II]の遷移金属化合物とともに、用いることが好ましい。
一般式[I]中、Mは具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
mは、好ましくは2である。
一般式[III]において、R1〜R5としては、R1〜R5は、水素原子、炭化水素基、示し、互いに同一でも異なっていてもよく、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、mが2以上の場合にはR1〜R5で示される基のうち少なくとも2個の基が連結されていてもよい。また、R1〜R5は、互いに同一でも異なっていてもよく、R1〜R5で示される基のうち少なくとも2個の基が連結されていてもよい。なかでも、水素原子、炭化水素基が特に好ましい。
一般式[IV]中、黒丸(●)は窒素原子との結合点を表す。
一般式[III]中、jは、Mの価数を満たす数であり、具体的には0〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
以上の点より、本願のエチレン重合体を得るのに最も好ましい化合物を以下に列挙する。
なお、一般式(IV)の成分は異なる2種以上の化合物を使用することができる。
〔(B-1) 有機金属化合物〕
(B-1)有機金属化合物として、具体的には下記のような周期律表第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が挙げられる。
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物である。
後述する実施例において用いたアルミニウム化合物はトリイソブチルアルミニウム、またはトリエチルアルミニウムである。
本発明で必要に応じて用いられる(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2-78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
後述する実施例において使用した有機アルミニウムオキシ化合物は市販されている日本アルキルアルミ株式会社製のMAO(=メチルアルモキサン)/トルエン溶液である。
本発明で用いられる、遷移金属化合物(A−1)および遷移金属化合物(A−2)と反応してイオン対を形成する化合物(B-3) (以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1-501950号公報、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、US5321106号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このようなイオン化イオン性化合物(B-3)は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
なお、非限定的な(B)成分としては、後述する実施例では上記(B-1)および(B-2)を併用している。
本発明で必要に応じて用いられる(C)微粒子状担体は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が1〜300μm、好ましくは3〜200μmであって、比表面積が50〜1000(m2/g)、好ましくは100〜800(m2/g)の範囲にあり、細孔容積が0.3〜3.0(cm3/g)の範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じて80〜1000℃、好ましくは100〜800℃で焼成して使用される。
本発明において、(D)有機化合物成分は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げられる。
(P1)成分(A−1)および(A−2)と、(B-1)有機金属化合物、(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物および(B-3) イオン化イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種の成分(B)(以下単に「成分(B)」という。)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(P3)成分(A−1)および(A−2)と成分(B)とを予め接触させた触媒成分、および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。この場合各々の成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
(P5)成分(A−1)および(A−2)と成分(B)とを微粒子状担体(C)に担持した触媒成分を、重合器に添加する方法。
(P8)成分(B)を微粒子状担体(C)に担持した触媒成分、成分(A−1)および(A−2)、および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。この場合各々の成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
上記の微粒子状担体(C)に、成分(A−1)および(A−2)および成分(B)が担持された固体触媒成分を利用する方法、すなわち(P5)、(P6)、(P9)および(P10)においてはオレフィンが予備重合されていてもよい。この予備重合された固体触媒成分は、通常固体触媒成分1g当たり、ポリオレフィンが0.1〜1000g、好ましくは0.3〜500g、特に好ましくは1〜200gの割合で予備重合されて構成されている。予備重合に供されるオレフィンとしてはエチレンまたは前記した炭素数6〜10のα−オレフィンを例示でき、これらの中ではエチレンが好んで用いられる。本発明においては、通常微粒子状担体(C)を用いる方法によってエチレン系重合体が調製され、好ましくは成分(A−1)および(A−2)と成分(B)とを微粒子状担体(C)に担持した触媒成分にエチレンが予備重合された触媒成分と、成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法が採用される。
重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できるが、生産性の視点から懸濁重合および気相重合法が好んで採用される。
(1)エチレン系重合体粒子および所望により添加される他の成分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
本発明のエチレン系重合体(α)には、本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤などの添加剤やカーボンブラック、酸化チタン、チタンイエロー、フタロシアニン、イソインドリノン、キナクリドン化合物、縮合アゾ化合物、群青、コバルトブルー等の顔料が必要に応じて配合されていてもよい。
本発明の中空成形体は、上記本発明のエチレン系重合体(α)からなり、中空成形体としての好ましい態様は燃料タンク、ドラム缶、農薬用容器、IBC、コンテナである。
本発明の燃料タンクおよび農薬用容器の、より好ましい態様は、内側から外側に向かって、本発明のエチレン系重合体(α)層(I)/接着層(IV)/前記バリア層(II)/再生層(III)からなる積層構造体を含む燃料タンクおよび農薬用容器である。
[エチレン系重合体(α)の測定]
エチレン系重合体およびエチレン系重合体(α)の物性の測定方法を以下に示す。
JIS K7210(1999)に準拠し、190℃、2.16kg荷重および190℃、21.6kg荷重の条件下で測定した。
JIS K7112(1999)に準拠し、MFR測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、更に室温で1時間放置した後に密度勾配管法で測定した。
190℃における溶融張力(MT)(単位;g)は、一定速度で延伸したときの応力を測定することにより決定した。測定には東洋精機製作所社製キャピラリーレオメーター:キャピログラフ1Bを用いた。条件は樹脂温度190℃、溶融時間6分、バレル径9.55mmφ、押し出し速度15mm/分、巻取り速度7.85m/分、ダイス径2.095mmφ、ダイス長さ8mmとした。この値が大きいほど、中空成形時のドローダウンが抑制され、成形性がよいといえる。
測定サンプル約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、下記式(Eq-6A)に示すように濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位;dl/g)として求めた。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0) --------(Eq-6A)
分子量分布曲線は、ウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフ alliance GPC2000型(高温サイズ排除クロマトグラフ)を用い、以下のように測定した。
解析ソフト:クロマトグラフィデータシステムEmpower2(Waters社)
カラム:TSKgel GMH6− HT×2+TSKgel GMH6−HTL×2(内径7.5mm×長さ30cm,東ソー社)
移動相:o−ジクロロベンゼン(和光純薬 特級試薬)
検出器:示差屈折計(装置内蔵)
カラム温度:140℃
流速:1.0mL/分
注入量:500μL
サンプリング時間間隔:1秒
試料濃度:0.15%(w/v)
分子量較正:単分散ポリスチレン(東ソー社)/分子量495〜2060万
210℃における見かけのせん断圧力(σ)(単位;Pa)は、一定速度で押出したときの圧力を測定することにより決定した。測定には東洋精機製作所社製キャピラリーレオメーター:キャピログラフ1Bを用いた。条件は樹脂温度210℃、バレル径9.55mmφ、押し出し速度200mm/分(見かけのせん断速度19460s- 1)、細管の長さLは5.0mmφ、直径は0.5mmのダイスを用いて測定した。
この値が大きいほど伸長流動特性に優れるといえる。
230℃におけるスウェル比は、東洋精機製作所社製キャピラリーレオメーターにて評価した。
バレル径9.55mm、細管の長さLは3.0mmとし、直径を0.5mmとし、流入角が90°のダイスを用いて測定した。
<中空成形条件>
日本製鋼所(株)社製のNB−30中空成形機を用いて、アキュムレーター式で中空容器の成形を行い、外観の評価を行った。シリンダー設定温度:210℃,ダイ設定温度:210℃,金型温度:20℃,射出速度:0.1625kg/s,ダイ径:132mm,ダイギャップ:5.25mmとしてパリソンを射出したのちにパリソンを切り開き、パリソンの内面と外面の外観評価を行なった。
また、20L握手付角型工薬缶(ホ゛トル重量1000g)が成形されるように、ダイコアのギャップをサンプルに応じて変化させ成形したボトルのピンチ形状の確認を行なった。
パリソンの外観およびボトルのピンチ形状を目視にて確認し、
a)パリソンにシャークスキンやブツがなく外観に優れ、ピンチ形状が良好であるものを○
b)パリソンにシャークスキンはないが、ブツあるいはピンチ形状が不良であるものを△
c)パリソンにシャークスキンが発生するものを×
とした。
[合成例1]
[固体状担体(X‐1)の調製]
200℃で3時間乾燥したシリカ(平均粒径=3.8μm、比表面積=804m2/g、細孔容積=0.87mL/g)5gを274ミリリットルのトルエンで懸濁状にした後、メチルアルミノキサン溶液(Al=3.03モル/リットル)33.0ミリリットルを30分かけて滴下した。次いで1.5時間かけて100℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法によって除去した。得られた固体触媒成分をトルエンで3回洗浄した後、トルエンで再懸濁化して固体触媒成分(X‐1)を得た(全容積257ミリリットル)。
[メタロセン化合物の担持による固体触媒成分(Y‐1)の調製]
磁気攪拌子を備え、充分に窒素置換した500mLガラス容器に脱水トルエン149.7mLを装入し、上記で調製した固体状担体(X‐1)のトルエンスラリーを54.28mL(Al原子換算で21.12mmol)装入した。次いで、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド(A‐1)で表される遷移金属錯体のトルエン溶液17.60mL(Zr原子換算で0.047mmol)を滴下装入し、15分後、A−2で表される遷移金属錯体のトルエン溶液28.41mL(Zr原子換算で0.026mmol)を滴下装入し、室温で1時間反応させ、オレフィン重合用触媒(Y-1)を得た。
充分に窒素置換した内容積500リットルの重合槽に精製ヘプタン250Lを入れ、ここに、トリイソブチルアルミニウム89mmol、オレフィン重合用触媒(Y-1)を固体成分換算で2.38g加えた。80℃に昇温して1度脱圧した後、0.65MPa・Gとなるようにエチレン/水素混合ガス(気相部の濃度:水素/エチレン=0.100(mol/mol))を連続的に供給し、1.9時間重合を行った。重合後、脱圧し、窒素置換を行い用いたエチレン/水素混合ガスを除去した。得られた重合体は、密度が963(kg/m3)、[η]が1.76(dl/g)、MFRが2.01g/10minであり、重合体の重合量は23.7kgであった。
[合成例3]
[固体状担体(X‐2)の調製]
200℃で3時間乾燥したシリカ(平均粒径=3.8μm、比表面積=804m2/g、細孔容積=0.87mL/g)9.0kgを49.4リットルのトルエンで懸濁状にした後、メチルアルミノキサン溶液(Al=3.03モル/リットル)59.4リットルを30分かけて滴下した。次いで1.5時間かけて100℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法によって除去した。得られた固体触媒成分をトルエンで3回洗浄した後、トルエンで再懸濁化して固体触媒成分(X‐2)を得た(全容積118リットル)。
[メタロセン化合物の担持による固体触媒成分(Y‐2)の調製]
充分に窒素置換した反応容器中に、トルエンに懸濁させた合成例1にて合成した固体状担体(X−2)をアルミニウム原子換算で18.01モルを入れ、その懸濁液を撹拌しながら、室温下(20〜25℃)で化合物(A−1)20.18(ミリモル/リットル)溶液を2リットル(40.38ミリモル)加え0.25時間反応させた後、化合物(A−2)を6.73(ミリモル/リットル)溶液を2リットル(13.46ミリモル)加えオレフィン重合用触媒(Y‐2)を得た。
内容積340Lの攪拌機付き第1重合槽に、ヘキサンを29(リットル/hr)、オレフィン重合触媒(Y‐2)をジルコニウム原子に換算して0.027(mmol/hr)、エチレン6.0(kg/hr)、水素26.7(N-リットル/hr)、トリイソブチルアルミニウムを8.1(mmol/hr)を連続的に供給し、アデカプロニックL−71(ADEKA株式会社製、以下L−71という)0.46(g/hr)を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度80℃、反応圧0.52(MPaG)、平均滞留時間3.7hrという条件で重合を行った。
その後、内容積200Lの攪拌機付き第2重合槽へ該内容物、ヘキサン26(リットル/hr)、トリイソブチルアルミニウムを6.2(mmol/hr)、エチレン3.2(kg/hr)、水素分子0.8(N-リットル/hr)、1-ヘキセンを25(g/hr)、L−71を0.24(g/hr)を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧0.30(MPaG)、平均滞留時間2.1hrという条件で重合を行った。
[合成例5]
[メタロセン化合物の担持による固体触媒成分(Y‐3)の調製]
充分に窒素置換した反応容器中に、トルエンに懸濁させた合成例1にて合成した固体状担体(X−2)をアルミニウム原子換算で18.01モルを入れ、その懸濁液を撹拌しながら、室温下(20〜25℃)で化合物(A−1)20.18(ミリモル/リットル)溶液を2リットル(40.38ミリモル)加え0.25時間反応させた後、化合物(A−2)を8.65(ミリモル/リットル)溶液を2リットル(17.31ミリモル)加えオレフィン重合用触媒(Y‐3)を得た。
内容積340Lの攪拌機付き第1重合槽に、ヘキサン28(リットル/hr)、オレフィン重合触媒(Y‐3)をジルコニウム原子に換算して0.037(mmol/hr)、エチレン6.0(kg/hr)、水素28.7(N-リットル/hr)トリイソブチルアルミニウム8.1(mmol/hr)、連続的に供給しL−71を0.46(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度80℃、反応圧0.49(MPaG)、平均滞留時間3.7hrという条件で重合を行った。
その後、内容積200Lの攪拌機付き第2重合槽へ該内容物、ヘキサン25(リットル/hr)、エチレン3.2(kg/hr)、水素0.9(N-リットル/hr)、1-ヘキセンを25(g/hr)、トリイソブチルアルミニウムを6.2(mmol/hr)、L−71を0.24(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧0.29(MPaG)、平均滞留時間2.1hrという条件で重合を行った。
<エチレン系重合体(α−4)>
内容積340Lの攪拌機付き第1重合槽に、ヘキサン29(リットル/hr)、オレフィン重合触媒(Y‐3)をジルコニウム原子に換算して0.034(mmol/hr)、エチレン5.2(kg/hr)、水素30.1(N-リットル/hr)、トリイソブチルアルミニウム8.1(mmol/hr)、L−71を0.44(g/hr)を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度80℃、反応圧0.42(MPaG)、平均滞留時間3.8hrという条件で重合を行った。
その後、内容積200Lの攪拌機付き第2重合槽へ該内容物、ヘキサン25(リットル/hr)、エチレン4.0(kg/hr)、水素分子1.4(N-リットル/hr)、1-ヘキセン25(g/hr)、トリイソブチルアルミニウムを6.2(mmol/hr)、L−71を0.26(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧0.37(MPaG)、平均滞留時間2.1hrという条件で重合を行った。
<エチレン系重合体(α−5)>
内容積340Lの攪拌機付き第1重合槽に、ヘキサン28(リットル/hr)、オレフィン重合触媒(Y‐3)をジルコニウム原子に換算して0.037(mmol/hr)、エチレン6.0(kg/hr)、水素28.7(N-リットル/hr)トリイソブチルアルミニウム8.1(mmol/hr)、連続的に供給しL−71を0.46(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度80℃、反応圧0.49(MPaG)、平均滞留時間3.7hrという条件で重合を行った。
その後、内容積200Lの攪拌機付き第2重合槽へ該内容物、ヘキサン25(リットル/hr)、エチレン3.2(kg/hr)、水素0.9(N-リットル/hr)、1-ヘキセン40(g/hr)、トリイソブチルアルミニウムを6.2(mmol/hr)、L−71を0.24(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧0.29(MPaG)、平均滞留時間2.1hrという条件で重合を行った。
[合成例6]
[メタロセン化合物の担持による固体触媒成分(Y‐4)の調製]
充分に窒素置換した反応容器中に、トルエンに懸濁させた合成例1にて合成した固体触媒(X‐2)をアルミニウム原子換算で18.01モルを入れ、その懸濁液を撹拌しながら、室温下(20〜25℃)で化合物(A−1)31.06(ミリモル/リットル)溶液を2リットル(61.12ミリモル)加え1時間反応させ、オレフィン重合用触媒(Y‐4)を得た。
内容積340Lの攪拌機付き第1重合槽に、ヘキサン51(リットル/hr)、オレフィン重合触媒(Y‐4)をジルコニウム原子に換算して0.027(mmol/hr)、エチレン7.8(kg/hr)、水素29.1(N-リットル/hr)、トリイソブチルアルミニウム11.2(mmol/hr)、L−71を0.46(g/hr)を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度80℃、反応圧0.75(MPaG)、平均滞留時間2.7hrという条件で重合を行った。
その後、内容積200Lの攪拌機付き第2重合槽へ該内容物、ヘキサン26(リットル/hr)、エチレン4.2(kg/hr)、水素0.7(N-リットル/hr)、1-ヘキセン35(g/hr)、トリイソブチルアルミニウムを7.2(mmol/hr)、L−71を0.24(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧0.26(MPaG)、平均滞留時間1.6hrという条件で重合を行った。
<エチレン系重合体(β−2)>
内容積340Lの攪拌機付き第1重合槽に、ヘキサン51(リットル/hr)、オレフィン重合触媒(Y‐4)をジルコニウム原子に換算して0.027(mmol/hr)、エチレンを7.2(kg/hr)、水素26.1(N-リットル/hr)、トリイソブチルアルミニウムを11.2(mmol/hr)L−71を0.46(g/hr)を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度80℃、反応圧0.75(MPaG)、平均滞留時間2.7hrという条件で重合を行った。
その後、内容積200Lの攪拌機付き第2重合槽へ該内容物、ヘキサン26(リットル/hr)、エチレン4.8(kg/hr)、水素0.8(N-リットル/hr)、1-ヘキセン35(g/hr)、トリイソブチルアルミニウムを7.2(mmol/hr)、L−71を0.24(g/hr)で連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合内容物を連続的に抜出しながら、重合温度75℃、反応圧0.26(MPaG)、平均滞留時間1.6hrという条件で重合を行った。
[合成例7]
[遷移金属錯体の担持による固体触媒成分(Y‐5)の調製]
磁気攪拌子を備え、充分に窒素置換した500mLガラス容器に脱水トルエン142.7mLを装入し、上記で調製した固体状担体(X‐1)のトルエンスラリーを43.00mL(Al原子換算で16.74mmol)装入した。次いでA−2で表される遷移金属錯体のトルエン溶液64.30mL(Zr原子換算で0.058mmol)を滴下装入し、室温で1時間反応させ、オレフィン重合用触媒(Y-5)を得た。
充分に窒素置換した内容積500リットルの重合槽に精製ヘプタン250Lを入れ、ここに、トリイソブチルアルミニウム89mmol、オレフィン重合用触媒(Y-5)を固体成分換算で1.86g加えた。80℃に昇温して1度脱圧した後、0.50MPa・Gとなるようにエチレン/水素混合ガス(気相部の濃度:水素/エチレン=0.120(mol/mol))を連続的に供給し、2.5時間重合を行った。重合後、脱圧し、窒素置換を行い用いたエチレン/水素混合ガスを除去した。得られた重合体は、密度が964(kg/m3)、[η]が1.36(dl/g)、MFRが6.42g/10minであり、重合体の重合量は22.4kgあった。
エチレン系重合体として東ソー社製高密度ポリエチレン「ニポロンハード8900」を使用した以外は、実施例1と同様にして物性測定を行った結果を表1に示す。さらに、中空成形を実施した。成形時の製品肌を第1 表に示す。
比較例4のエチレン系重合体は、−40℃でのシャルピー衝撃強さ(MPa)が要件[d]の右辺より小さいので、落下の際の耐衝撃性が不十分である。
エチレン系重合体としてプライムポリマー社製高密度ポリエチレン「HI−ZEX8200B」を使用した以外は、実施例1と同様にして物性測定を行った結果を第1表に示す。さらに、中空成形を実施した。成形時の製品肌を表1に示す。
比較例5のエチレン系重合体は、−40℃でのシャルピー衝撃強さ(MPa)が要件[d]の右辺より小さいので、落下の際の耐衝撃性が不十分である。
エチレン系重合体としてBasell社製高密度ポリエチレン「4261AG」を使用した以外は、実施例1と同様にして物性測定を行った結果を表1に示す。さらに、中空成形を実施した。成形時の製品肌を表1に示す。
比較例6のエチレン系重合体は、−40℃でのシャルピー衝撃強さ(MPa)が要件[d]の右辺より小さいので、落下の際の耐衝撃性が不十分である。
エチレン系重合体として日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン「HB111R」を使用した以外は、実施例1と同様にして物性測定を行った結果を表1に示す。さらに、中空成形を実施した。成形時の製品肌を表1に示す。
比較例7のエチレン系重合体は、−40℃でのシャルピー衝撃強さ(MPa)がの要件[d]の右辺より小さいので、落下の際の耐衝撃性が不十分である。
[合成例8]
[遷移金属化合物の担持による固体触媒成分(Y‐6)の調製]
磁気攪拌子を備え、充分に窒素置換した500mLガラス容器に脱水トルエン149.7mLを装入し、上記で調製した固体状担体(X‐1)のトルエンスラリーを54.28mL(Al原子換算で21.12mmol)装入した。次いで化合物(A−1)で表される遷移金属錯体のトルエン溶液17.60mL(Zr原子換算で0.047mmol)を滴下装入し、室温で1時間反応させ、オレフィン重合用触媒(Y-6)を得た。
充分に窒素置換した内容積500リットルの重合槽に精製ヘプタン250Lを入れ、ここに、トリイソブチルアルミニウム89mmol、オレフィン重合用触媒(Y-6)を固体成分換算で2.38g加えた。以降は、実施例1と同条件にて重合を行なった。80℃(一段目)重合時に得られた重合体は、密度が969(kg/m3)、極限粘度[η]が0.92(dl/g)であり、重合体の重合量は12.5kgであり、重合活性は88.1kg‐PE/mmol−Zr・hr、生産性は2760g−PE/g−cat.・hrであった。
一段目および重合終了後の極限粘度[η]より、二段目で重合されるエチレン共重合体の高分子量成分の極限粘度[η]は6.15(dl/g)であった。
[合成例9]
[遷移金属化合物の担持による固体触媒成分(Y‐7)の調製]
磁気攪拌子を備え、充分に窒素置換した500mLガラス容器に脱水トルエン149.7mLを装入し、上記で調製した固体状担体(X‐1)のトルエンスラリーを54.28mL(Al原子換算で21.12mmol)装入した。次いで化合物(A−2)で表される遷移金属錯体のトルエン溶液28.41mL(Zr原子換算で0.026mmol)を滴下装入し、室温で1時間反応させ、オレフィン重合用触媒(Y-7)を得た。
充分に窒素置換した内容積500リットルの重合槽に精製ヘプタン250Lを入れ、ここに、トリイソブチルアルミニウム89mmol、オレフィン重合用触媒(Y-7)を固体成分換算で2.38g加えた。以降は、実施例1と同条件にて重合を行なった。80℃(一段目)重合時に得られた重合体は、密度が953(kg/m3)、極限粘度[η]が2.30(dl/g)であり、重合体の重合量は11.2kgであり、重合活性は78.9kg‐PE/mmol−Zr・hr、生産性は2470g−PE/g−cat.・hrであった。
参考例1および参考例2より、実施例1において75℃(二段目)で遷移金属化合物(A−1)により重合されるエチレン共重合体の高分子量成分の極限粘度[η]は6.1(dl/g)であり、重合量は全体量の27.5重量%となり、実施例1において75℃(二段目)で遷移金属化合物(A−2)により重合されるエチレン共重合体の高分子量成分の極限粘度[η]は18.0(dl/g)であり、重合量は全体量の7.5重量%となる。
Claims (10)
- 下記要件[a]、[b]、[c]、[d]および[e]を同時に満たすことを特徴とするエチレン系重合体(α)。
[a]温度190℃、荷重21.6kg下でのメルトフローレート(HLMI)が1.0〜10g/10分の範囲、
[b]密度が945〜965kg/m3の範囲、
[c]長さ5.0mm、直径0.5mmであるダイスを用い、210 ℃ での剪断速度19460s- 1 における圧力(σ,Pa)とHLMIとの関係が以下の範囲、
log(σ)≧―0.12×log(HLMI)+7.65
[d]JIS K7111に準拠して測定された−40℃でのシャルピー衝撃強さ(MPa)とHLMIとの関係が以下の範囲、
log(シャルヒ゜ー衝撃強度)≧―1.1×log(HLMI)+2.16
[e]230℃で測定されたスウェル比が、1.56以上の範囲にある。 - さらに、下記要件[f]を満たすことを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合体(α)。
[f]ASTM D1693に準拠して測定された耐環境応力亀裂試験(ESCR試験;試験温度65℃,試験片厚み3mmt)において、50%亀裂発生時間(F50)が300時間以上である。 - さらに、下記要件[g]を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のエチレン系重合体(α)。
[g]JIS K7115に準拠して測定された引張クリープ試験(試験温度80℃)において、試験応力が6MPaのとき、100時間経過後のクリープ歪みが15%以下である。 - さらに、下記要件[h]を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエチレン系重合体(α)。
[h]ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で求められるMw/MnおよびMz+1/Mwが以下の範囲にある。
4.0≦(Mw/Mn)≦22.0 かつ(Mz+1/Mw)≧16.0 - エチレン系重合体(α)が、中空成形体用である請求項1〜4のいずれか1項に記載のエチレン系重合体(α)。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエチレン系重合体(α)からなる層を含む中空成形体。
- 請求項6に記載の中空成形体から構成される燃料タンク、灯油缶、ドラム缶、薬品用容器、農薬用容器、溶剤用容器、またはボトル。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエチレン系重合体(α)からなる層(I)、接着層(IV)、バリア層(II)および再生層(III)からなる積層構造を含む中空成形体から構成されることを特徴とする燃料タンクまたは農薬用容器。
- エチレン系重合体(α)からなる層(I)とバリア層(II)とが接着層(IV)を介して積層されていることを特徴とする請求項8に記載の燃料タンクまたは農薬用容器。
- バリア層(II)がエチレン-ビニルアルコール共重合体を含んでなることを特徴とする、請求項8または9に記載の燃料タンクまたは農薬用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015143113A JP6680480B2 (ja) | 2015-07-17 | 2015-07-17 | エチレン系重合体および中空成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015143113A JP6680480B2 (ja) | 2015-07-17 | 2015-07-17 | エチレン系重合体および中空成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017025160A true JP2017025160A (ja) | 2017-02-02 |
JP6680480B2 JP6680480B2 (ja) | 2020-04-15 |
Family
ID=57949677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015143113A Active JP6680480B2 (ja) | 2015-07-17 | 2015-07-17 | エチレン系重合体および中空成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6680480B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11440984B2 (en) * | 2017-12-26 | 2022-09-13 | Lg Chem, Ltd. | Olefin-based polymer |
JP7483465B2 (ja) | 2020-03-31 | 2024-05-15 | 三井化学株式会社 | エチレン系重合体の製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06172594A (ja) * | 1992-12-04 | 1994-06-21 | Nippon Petrochem Co Ltd | ポリエチレン組成物 |
JP2005002333A (ja) * | 2003-05-20 | 2005-01-06 | Mitsui Chemicals Inc | エチレン系重合体 |
WO2008087945A1 (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-24 | Prime Polymer Co., Ltd. | 中空成形体用エチレン系樹脂組成物及びそれからなる中空成形体 |
JP2009533491A (ja) * | 2006-04-07 | 2009-09-17 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | ポリオレフィン組成物、それらから製造される物品およびそれらの調製方法 |
WO2011095629A1 (en) * | 2010-02-05 | 2011-08-11 | Total Petrochemicals Research Feluy | Bimodal polyethylene for blow-moulding applications |
-
2015
- 2015-07-17 JP JP2015143113A patent/JP6680480B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06172594A (ja) * | 1992-12-04 | 1994-06-21 | Nippon Petrochem Co Ltd | ポリエチレン組成物 |
JP2005002333A (ja) * | 2003-05-20 | 2005-01-06 | Mitsui Chemicals Inc | エチレン系重合体 |
JP2009533491A (ja) * | 2006-04-07 | 2009-09-17 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | ポリオレフィン組成物、それらから製造される物品およびそれらの調製方法 |
WO2008087945A1 (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-24 | Prime Polymer Co., Ltd. | 中空成形体用エチレン系樹脂組成物及びそれからなる中空成形体 |
WO2011095629A1 (en) * | 2010-02-05 | 2011-08-11 | Total Petrochemicals Research Feluy | Bimodal polyethylene for blow-moulding applications |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11440984B2 (en) * | 2017-12-26 | 2022-09-13 | Lg Chem, Ltd. | Olefin-based polymer |
JP7483465B2 (ja) | 2020-03-31 | 2024-05-15 | 三井化学株式会社 | エチレン系重合体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6680480B2 (ja) | 2020-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2444546C2 (ru) | Полиолефиновые композиции, изделия из них и методы их получения | |
RU2326904C2 (ru) | Полимерные композиции и способ изготовления труб | |
EP1595897A1 (en) | Ethylene polymer and application thereof to moldings | |
JP6281372B2 (ja) | ポリエチレン系樹脂組成物及びそれよりなる成形体 | |
JP5419464B2 (ja) | 中空成形体用エチレン系樹脂組成物及びそれからなる中空成形体 | |
JP2007218324A (ja) | ポリエチレンパイプ | |
JP5216566B2 (ja) | ポリエチレン系樹脂、それを用いた中空プラスチック成形品およびその用途 | |
EP2681249B1 (en) | Process for preparing polyethylene blend comprising metallocene produced resins and chromium produced resins | |
US20100227098A1 (en) | Ethylenic Resin and Blow Molded Article Obtained Therefrom | |
CN103270054B (zh) | 具有改良了的支化度分布的聚乙烯 | |
JPH11199719A (ja) | ポリエチレン製パイプ | |
JP6680480B2 (ja) | エチレン系重合体および中空成形体 | |
JP2011157562A (ja) | エチレン系重合体及びブロー成形体への応用 | |
JPH11138618A (ja) | ブロー成形体 | |
JP5288682B2 (ja) | エチレン系重合体及びブロー成形体への応用 | |
JP2006083371A (ja) | エチレン系重合体及びパイプ成形体への応用 | |
EP4067390A1 (en) | Polyolefin resin and preparation method thereof | |
JP2017066182A (ja) | 食品容器用エチレン・α−オレフィン共重合体及びそれよりなる中空成形容器 | |
JP6661386B2 (ja) | エチレン系重合体 | |
JPH11140239A (ja) | 機械的強度に優れたブロー成形体 | |
JP2005239750A (ja) | パイプ用エチレン系重合体及び該エチレン系重合体からなるパイプ | |
JP2018131571A (ja) | ポリエチレン樹脂組成物、並びにその成形体及び容器 | |
JP2018131570A (ja) | ポリエチレン樹脂組成物、並びにその成形体及び容器 | |
JP2004244573A (ja) | パイプ用エチレン系重合体及び該エチレン系重合体からなるパイプ | |
US20090036584A1 (en) | Environmental Stress Cracking Resistance Improver, and Resin Composition With Improved Environmental Stress Cracking Resistance Properties Containing the Same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180420 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190205 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190326 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190903 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200303 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200319 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6680480 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |