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JP2017002592A - 作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステップの下方から発生してオペレータの耳元に達する騒音を低減することができる作業機を提供すること。
【解決手段】運転席と、前記運転席の前方且つ下方に設けられたステップと、前記ステップの下方に設けられた吸音材と、前記吸音材を前記ステップの下方に離間させて保持する保持部とを備えている。保持部は、前記ステップの下方に設けられたプレートと、前記プレートを前記ステップの下方に離間させて保持する保持部材とを有し、前記吸音材は前記プレートの下面に設けられている。
【選択図】図13

Description

本発明は、騒音低減構造を備えたバックホー等の作業機に関する。
バックホー等の作業機においては、エンジン、油圧ポンプ、ファン等の機器から騒音が発生する。騒音は作業機を運転するオペレータに不快感を与え、オペレータの疲労度合を増大させる。
このような問題に鑑みて、オペレータの耳元に達する騒音を低減するための構造を有する作業機が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示された作業機は、騒音発生源を取り囲むように吸音材を装着した構造を有するバックホーである。このバックホーは、カウンタウエイトと前部フードにより囲まれた空間に、エンジン、油圧ポンプ、ファン等の騒音発生源が設けられている。そして、カウンタウエイトの内周面と前部フードの内周面に、鉛等からなる吸音材を装着した構造を有している。
特開平11−303141号公報 特開2002−317464号公報
特許文献1の開示技術では、カウンタウエイトと前部フードにより囲まれた空間、即ち運転席の後方から発生する騒音を低減することができる。しかし、特許文献1の開示技術は、運転席の前下方、即ちステップの下方から発生する騒音については考慮されていない。そのため、ステップの下方から発生して運転席に着座したオペレータの耳元に達する騒音を低減することは困難である。
一方、上記特許文献2には、作業機の防音構造として、原動部を覆うカバーを鉄板又は樹脂板で形成し、その内面に、スポンジやグラスウールなどからなる吸音材を貼り付けることが開示されている。しかし、特許文献2の開示技術も、運転席の前下方、即ちステップの下方から発生する騒音については考慮されていない。そのため、特許文献1の開示技術と同様に、ステップの下方から発生して運転席に着座したオペレータの耳元に達する騒音を低減することは困難である。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、ステップの下方から発生してオペレータの耳元に達する騒音を低減することができる作業機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明の作業機は、運転席と、前記運転席の前方且つ下方に設けられたステップと、前記ステップの下方に設けられた吸音材と、前記吸音材を前記ステップの下方に離間させて保持する保持部とを備えている。
請求項2に係る発明の作業機は、前記保持部は、前記ステップの下方に設けられたプレートと、前記プレートを前記ステップの下方に離間させて保持する保持部材とを有し、前記吸音材は、前記プレートの下面に設けられている。
請求項3に係る発明の作業機は、前記ステップの下方に設けられて油圧機器を制御する制御バルブを備え、前記吸音材は、前記制御バルブの上方に設けられている。
請求項4に係る発明の作業機は、前記保持部材は、ボスと、固定部材とを有し、前記ボスは、前記ステップと前記プレートとの間に設けられ、前記固定部材は、前記ボスを介して前記ステップと前記プレートとを固定している。
請求項5に係る発明の作業機は、前記油圧機器に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプと前記制御バルブとを接続する油圧ホースを備え、前記吸音材は、少なくとも
前記油圧ホースと前記制御バルブとの接続部の上方に設けられている。
請求項6に係る発明の作業機は、前記ステップと前記プレートとの間に形成される空間の周囲は開放されている。
請求項7に係る発明の作業機は、前記運転席の前方、後方、側方及び上方を囲うキャビンを備え、前記ステップは、前記キャビンの内底部を構成している。
本発明に係る作業機によれば、運転席と、運転席の前方且つ下方に設けられたステップと、ステップの下方に設けられた吸音材と、吸音材を前記ステップの下方に離間させて保持する保持部と、を備えている。そのため、ステップの下方において発生する騒音の高音(高周波)成分を吸音材で吸音することができるとともに、吸音材で吸音できなかった低音(低周波)成分を、吸音材とステップとの間に形成された空気層で低減することができる。その結果、オペレータの耳元に達する騒音を十分に低減することが可能となる。
また、保持部は、ステップの下方に設けられたプレートと、プレートをステップの下方に離間させて保持する保持部材とを有し、吸音材はプレートの下面に設けられている。そのため、保持部材によって確実に、吸音材をプレートと共にステップの下方に離間させて保持することが可能となる。また、プレートが遮音材としても機能するため、オペレータの耳元に達する騒音を効果的に低減することが可能となる。
また、ステップの下方に設けられて油圧機器を制御する制御バルブを備え、吸音材は制御バルブの上方に設けられている。そのため、制御バルブから発生する騒音がオペレータの耳元に達することを効果的に抑制することができる。
また、保持部材は、ボスと固定部材とを有し、ボスはステップとプレートとの間に設けられ、固定部材はボスを介してステップとプレートとを固定している。そのため、固定部材とボスによって、吸音材とステップとの距離を一定に維持しながら、吸音材をステップの下方に固定することができる。
また、油圧機器に作動油を供給する油圧ポンプと、油圧ポンプと制御バルブとを接続する油圧ホースを備え、吸音材は、少なくとも油圧ホースと制御バルブとの接続部の上方に設けられている。そのため、油圧ホースと制御バルブとの接続部から発生する騒音がオペレータの耳元に達することを効果的に抑制することができる。
また、ステップとプレートとの間に形成される空間の周囲が開放されていることにより、吸音材とステップとの間に形成された空気層の周囲が開放される。そのため、空気層に侵入してステップ下面で反射した騒音を、ステップの周囲下方に逃がすことができる。これにより、騒音がオペレータの耳元に達することを効果的に抑制できる。
また、運転席の前方、後方、側方及び上方を囲うキャビンを備え、ステップはキャビンの底部を構成していることにより、キャビン内の運転席に着座したオペレータの耳元に達する騒音を低減することができる。
旋回台及びキャビンを示す斜視図である。 旋回台前部のキャビンの内底面を示す平面図である。 旋回台前部のキャビンの内底面を示す斜視図である。 図3において側部カバーを外した状態を示す斜視図である。 旋回台前部の側部カバーを外した状態を示す側面図である。 ステップと制御バルブの位置関係を示す平面図である。 ステップと制御バルブの位置関係を示す底面図である。 ステップを上方から見た図である。 ステップを下方から見た図である。 図8のA−A断面図である。 図8のB−B断面図である。 ステップの斜視図である。 運転席、ステップ、制御バルブ等の位置関係を示す側面図である。 作業機の側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図14は本発明に係る作業機1を示しており、旋回作業機であるバックホーが例示されている。作業機1は、機体2と、キャビン3と、走行装置4と、作業装置5とを備えている。尚、図14では、作業装置5の一部の図示を省略している。
以下、キャビン3の運転席7に着座した運転者の前側(図14の左側)を前方、運転者の後側(図14の右側)を後方、運転者の左側(図14の手前側)を左方、運転者の右側(図14の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向K1(図14参照)に直交する方向である水平方向K2(図1参照)を機体幅方向として説明する。また、機体2の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって機体2から離れる方向である。機体外方とは反対の方向を機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって機体2に近づく方向である。
図14に示すように、機体2は、走行装置4のフレーム上に支持された旋回台6を有している。旋回台6は、ベアリングを介して縦方向の軸心回りに旋回自在に支持されている。旋回台6は、油圧モータ(図示略)の駆動により旋回する。図1に示すように、旋回台6の右前部には、支持ブラケット8が設けられている。支持ブラケット8には、スイングブラケット9が装着されている。スイングブラケット9は、支持ブラケット8に対して縦方向の軸心回りに揺動可能に支持されている。スイングブラケット9の揺動は、旋回台6内に備えられたスイングシリンダ(図示略)の伸縮により行われる。スイングブラケット9には、作業装置5が装着されている。
図14に示すように、キャビン3は、旋回台6の上部に搭載されている。キャビン3の内部には運転席7が設けられている。キャビン3は、運転席7の前方、後方、側方及び上方を囲っている。
図1に示すように、キャビン3は、側枠3A、前枠3B、屋根部材3C及びサイドピラー3Dを有している。側枠3A及びサイドピラー3Dは、運転席7の右方と左方に夫々配置されている。前枠3Bは、運転席7の前方に配置されて、右側の側枠3Aの前部と左側の側枠3Aの前部とを連結している。屋根部材3Dは、運転席7の上方に配置されて、右側の側枠3Aの上部と左側の側枠3Aの上部とを連結している。サイドピラー3Dは、側枠3Aの上部の前後中途部から下方に延びている。側枠3Aの下端部とサイドピラー3Dの下端部とは、下部側枠3Gにより連結されている。左側の側枠3Aの前部と左側のサイドピラー3Dとの間は、乗降口Rとなっている。左側のサイドピラー3Dには、乗降口を開閉するドア3Fが設けられている。前枠3BにはフロントガラスG1が装着されている。側枠3AにはサイドガラスG2が装着されている。側枠3Aの後方であってキャビン3の後面にはリアガラスが装着されている。キャビン3の前下部には前面板25が設けられている。前面板25はフロントガラスG1の下縁を支持している。
図14に示すように、走行装置4は、クローラ式の走行装置である。走行装置4は、機体2の右側と左側の下方にそれぞれ設けられている。走行装置4は、油圧モータ(図示略)によって駆動される。走行装置4の前部にはドーザ10が設けられている。ドーザ10は、ドーザシリンダ(図示略)により上下方向に揺動する。
作業装置5は、ブーム11、アーム及びバケットを有している。作業装置5は、アーム及びバケット等の駆動機構(油圧アクチュエータ等)として、ブームシリンダ12、アームシリンダ及びバケットシリンダを有している。尚、アーム、バケット、アームシリンダ及びバケットシリンダは、公知のバックホーと同様であるため、図示を省略している。ブームシリンダ12、アームシリンダ、バケットシリンダ、スイングシリンダ及びドーザシリンダは、油圧シリンダにより構成されている。ブーム11の基端部は、スイングブラケット9に対して横軸回りに揺動可能に枢支されている。アームの基端部は、ブーム11の先端部に対して横軸回りに揺動可能に枢支されている。アームの先端部にはバケットが装着されている。ブーム11は、ブームシリンダ12の伸縮により上下に揺動する。アームは、アームシリンダの伸縮により上下に揺動する。バケットは、バケットシリンダの伸縮
によりスクイ・ダンプ動作する。バケットに代えて或いは加えて、他の作業具(油圧アタッチメント)を装着することもできる。他の作業具としては、油圧ブレーカ、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等が例示できる。
図1、図14に示すように、旋回台6は、旋回基板13、プロテクタ14、第1側部カバー15、前部カバー16、第2側部カバー17を有している。
旋回基板13は、金属製の厚板から形成されており、旋回台6の底部を構成している。旋回基板13は、走行装置4のフレーム上に、ベアリングを介して縦方向の軸心回りに回動自在に支持されている。旋回基板13上には、エンジンE、制御バルブCV、作動油タンク、ラジエータ、油圧ポンプ等の機器が搭載されている。
図14に示すように、エンジンEは、旋回基板13上の後部に配置されている。エンジンEの側方には、油圧ポンプ及びラジエータ(いずれも図示略)が配置されている。油圧ポンプは、第1〜第4ポンプにより構成された4連ポンプである。油圧ポンプはエンジンEにより駆動される。作動油タンク(図示略)は、作業機1に備えられた各種の油圧機器(油圧シリンダ、油圧モータ等)に供給される作動油を貯蔵する。
プロテクタ14は、旋回基板13上の後部に取り付けられている。プロテクタ14は、旋回台6の後部を構成するとともに、作業装置5との重量バランスを図るバランスウエイトの機能を有する。
第1側部カバー15は、旋回基板13の左端に配置されている。第1側部カバー15は、プロテクタ14の前縁から前方に延びており、旋回台6の左側面を構成している。第1側部カバー15には蓋部材15aが装着されている。蓋部材15aは、上部のヒンジ(図示略)を支点として上方に向けて開放可能となっている。第1側部カバー15の上部には、乗降用の補助ステップとなる上縁部材41が設けられている。図1に示すように、上縁部材41の上面には、キャビン3の下部側枠3Gが載せられる。
前部カバー16は、旋回基板13の前端であって、キャビン3の前下部の前面板25の下方に配置されている。前部カバー16は、第1側部カバー15の前縁から機体内方側に延びており、旋回台6の前面を構成している。
第2側部カバー17は、旋回基板13の右部に配置されている。第2側部カバー17は作動油タンク等を覆っている。図14に示すように、旋回台6上の後部であってプロテクタ14の上方には、ボンネット18が設けられている。ボンネット18は、エンジンEや油圧ポンプ等を覆っている。
図3〜図5に示すように、旋回基板13の前部には、支持部材19が設けられている。支持部材19は、下板部19a、縦板部19b、上板部19c及び上方延出部19dを有している。下板部19aは、旋回基板13の上面に固定されている。縦板部19bは、下板部19aの上面から立ち上がり、機体幅方向に間隔をあけて複数(3つ)設けられている。縦板部19bの前部には、前部カバー16が固定されている。左側の支持部材19は、旋回基板13の左端近傍に設けられている。右側の支持部材19は、支持ブラケット8の左方近傍に設けられている。上板部19cは、機体幅方向に延びていて、複数の縦板部19bの上部を連結している。上方延出部19dは、上板部19cの上面から延出している。詳しくは、上方延出部19dは、上板部19cの上面から上方に延びた後、屈曲して後方に延びている。上方延出部19dは、機体幅方向に間隔をあけて複数設けられている。尚、図3〜図5では、最も左側にある上方延出部19dのみが視認されている。上方延出部19dの上面には、前支持板26がボルト40により固定されている。
前支持板26は、上板部19cの上方から支持ブラケット8の後部上方に亘って機体幅方向に延びている。前支持板26は、後方に向けて拡張された拡張部26aを有している。図2に示すように、拡張部26aは、運転席7の前方の右寄り位置に設けられている。前支持板26には、左側走行レバー28L、右側走行レバー28R、SP操作ペダル(図示略)、スイング操作ペダル(図示略)、右側の足置き部29R及び左側の足置き部29Lが設けられている。
図2、図4及び図5に示すように、前支持板26の上方には、カバー体27が設けられ
ている。カバー体27は、前支持板26の上面のうち、拡張部26a及び左側の足置き部29Lより左方部分を除く部分を覆っている。カバー体27は開口部を有しており、当該開口部から左側走行レバー28L、右側走行レバー28R、右側の足置き部29Rが上方に突出している。カバー体27は、左側の足置き部29Lの前方から第2側部カバー17の左側面近傍に亘って、機体幅方向に延びている。尚、図3では、カバー体27及び足置き部29R,29Lの図示を省略している。
図4、図5に示すように、旋回基板13の前部上方には、制御バルブCVが配置されている。制御バルブCVは,支持部材19の下板部19a上に横置きで固定されている。
制御バルブCVは、作業機1に備えられた油圧機器を制御するものである。図6、図7に示すように、制御バルブCVは、複数のバルブV1〜V12を有するバルブユニットである。バルブV1〜V12は、機体幅方向に並んで配置されて一体化されている。バルブV1〜V12は、直動スプール型の切り換えバルブであって、長手方向(スプールの操作方向)に直交する方向に並んでいる。バルブV1〜V12のスプールは、前後に移動する。
図6に示すように、バルブV1〜V12は、作動油の供給・排出用のポートが上方を向くように配置されている。具体的には、油圧ポンプの第1〜第3のポンプからの圧油が流入するポンプポートP1〜P3、及び作動油タンクへの圧油を流出するタンクポートT1,T2、油圧機器に対する圧油の供給・戻りポートが上方を向くように配置されている。尚、油圧機器に対する圧油の供給・戻りポートは、符号を付していないが、後述する油圧ホース44が接続されているポート(図6のバルブV1〜V10に円形で示す)である。
各ポートには、油圧ホースの一端部(前端部)が接続されている。油圧ホースは、各ポートから制御バルブCVの後方に向けて延びている。油圧ホースの他端部(後端部)は、作業機1に備えられた油圧機器等と接続されている。具体的には、ポンプポートP1〜P3は、油圧ホース42を介して油圧ポンプと接続されている。タンクポートT1,T2は、油圧ホース43を介して作動油タンクと接続されている。供給・戻りポートは、油圧ホース44を介して油圧シリンダ又は油圧モータと接続されている。
制御バルブCVを構成するバルブV1〜V12について説明する。
バルブV1は、バケットシリンダを制御するバケット用制御バルブである。バルブV2及びV3は、ブームシリンダ12を制御するブーム用制御バルブである。バルブV4は、左側走行装置の油圧モータを制御する左側走行用制御バルブである。バルブV5は、右側走行装置の油圧モータを制御する右側走行用制御バルブである。バルブV6は、アームシリンダを制御するアーム用制御バルブである。バルブV7は、バケットの代わりに装着される油圧アタッチメントを制御するSP(サービスポート)用制御バルブである。バルブV8は、旋回台6を旋回させる油圧モータを制御する旋回用制御バルブである。バルブV9は、ドーザシリンダを制御するドーザ用制御バルブである。バルブV10は、スイングシリンダを制御するスイング用制御バルブである。バルブV11は、油圧ポンプの第1、第2ポンプからの圧油を、バルブV1〜V7に供給する状態と、バルブV1〜V7に供給せずに作動油タンクに戻す状態とに切り換える切換バルブである。バルブV12は、油圧ポンプの第3ポンプからの圧油を、バルブV8〜V10に供給した後に、SP用制御バルブV7に供給する状態と、SP用制御バルブV7に供給せずにアーム用制御バルブV6及びバケット用制御バルブV1に供給する状態とに切り換える切換バルブである。但し、バルブV1〜V12の配置順、数、制御対象等は適宜変更することができる。
バケット用制御バルブV1,ブーム用制御バルブV2,V3、アーム用制御バルブV6、旋回用制御バルブV8及び切換バルブV11,V12は、運転席7の右側と左側に設けられた操作レバー45(図2参照)の操作により生じるパイロット圧により切り換えられる。左側走行用制御バルブV4は、左側走行レバー28Lによって操作される。右側走行用制御バルブV5は、右側走行レバー28Rによって操作される。SP用制御バルブV7は、SP操作ペダルによって操作される。ドーザ用制御バルブV9は、ドーザ操作レバー(図示略)によって操作される。スイング用制御バルブV10は、スイング操作ペダルによって操作される。
右側走行レバー28Rは、リンク機構を介して右側走行用制御バルブV5のスプールと連結されている。左側走行レバー28Lは、リンク機構を介して左側走行用制御バルブV4のスプールと連結されている。SP操作ペダルは、リンク機構を介してSP用制御バルブV7のスプールと連結されている。スイング操作ペダルは、リンク機構を介してスイング用制御バルブV10のスプールと連結されている。ドーザ操作レバーは、リンク機構又はプッシュプルケーブル等を介してドーザ用制御バルブV9のスプールと連結されている。
図2〜図5に示すように、旋回基板13の上方であって且つ制御バルブCVの上方には、フロアシート20が設けられている。フロアシート20は、金属板から形成されており、旋回台6の上面及びキャビン3の底部を構成している。図5に示すように、フロアシート20の上面は、フロアマット24により覆われている。図2〜図4では、フロアマット24を外した状態を示している。
図2〜図4に示すように、フロアシート20は、第1板21と、第2板22と、ステップ23とを有している。図2、図3、図5及び図13に示すように、第1板21は、旋回基板13上に設けられた支柱30及び支柱46によって支持されている。具体的には、旋回基板13において、運転席7の座部7aの下方には、支柱30が立設され、当該支柱30に第1板21の一端(前端)がボルト32によって固定されている。また、旋回基板13において、運転席7の背凭れ部7bの直下、或いは、背凭れ部7bの後方には、支柱46が立設され、当該支柱46に第1板21の他端(後端)がボルトによって固定されている。図4、図13及び図14に示すように、第1板21上にはシート台31が設けられている。シート台31上には、サスペンション装置47等を介して運転席7が設けられている。
図2〜図4に示すように、第2板22は、ステップ23の右方であって且つ第1板21の右前方に設けられている。図3に示すように、第2板22の左前縁部は、前支持板26の拡張部26a上に載せられている。第2板22の後縁部は、第1板21の右前縁部上に載せられている。また、第2板22の左縁には、後述するステップ23の右側部232を下方から支持する支持部22aが設けられている。
図2〜図4に示すように、ステップ23は、キャビン3の底部を構成する部材であって、第1板21の前方であって且つ第2板22の左方に設けられている。また、ステップ23は、運転席7(シート台31)の前方且つ下方に位置しており、図4〜図6に示すように制御バルブCVの上方を覆っている。
図12に示すように、ステップ23は、平面部231と、右側部232と、左側部233と、延出部234とを有している。平面部231、右側部232、左側部233及び延出部234は、1枚の金属板を折り曲げ加工することにより形成されている。
平面部231は、前端の縁部(前縁部)である第1縁部231a、後端の縁部(後縁部)である第2縁部231b、右端の縁部(右縁部)である第3縁部231c、左端の縁部(左縁部)である第4縁部231dを有している。第2縁部231b、第3縁部231c及び第4縁部231dは直線状に形成されている。第3縁部231cは、第4縁部231dより短く且つ第4縁部231dと平行に形成されている。第1縁部231aは、右方寄り部分に後方に向けて切り欠かれた切欠き部231eを有している。図3に示すように、切欠き部231eの形状は、前支持板26の拡張部26aの形状と概ね対応している。また平面部231は、円形の穴を形成する複数(3つ)の環状の縁部を有している。環状の縁部は、第1孔H1、第2孔H2及び第3孔H3を形成している。第1孔H1は、第1縁部231aの切欠き部231eの近傍に形成されている。第2孔H2は、第3縁部231cの近傍に形成されている。第3孔H3は、第4縁部231dの近傍に形成されている。
右側部232は、平面部231の第3縁部231cから下方に向けて延びている。左側部233は、平面部231の第4縁部231dから下方に向けて延びている。延出部234は、平面部231の第2縁部231bから斜め下方(下方且つ後方)に向けて延びた後、後方に向けて延びている。延出部234には、複数(2つ)の略半円状の切欠き234aが形成されている。
図3に示すように、平面部231の第1縁部231aは、前支持板26の左後部の上面に載せられている。また、切欠き部231eは、前支持板26の拡張部26aの後部上面に載せられている。平面部231の第1孔H1には、ボルト33が挿通されている。ボルト33の軸部は、拡張部26aを貫通して、旋回基板13上に立設された支柱(図示せず)に螺合されている。これにより、平面部231の前部は、拡張部26aの上面に載った状態で固定されている。また、ステップ23の延出部234は、第1板21の前部上面に載せられている。延出部234の切欠き234aには、ボルト32の頭部が嵌まり込み、これによりステップ23が位置決めされている。ステップ23の右側部232は、第2板22の支持部22aにより支持されている。
上記構成によって、ステップ23は、旋回基板13の上方に,旋回基板13と間隔をあけて支持されている。ステップ23は、ボルト33を外すことによって取り外すことができる。また、平面部231に形成された第2孔H2及び第3孔H3に両手の手指を入れることで、ステップ23を簡単に持ち上げることができる。そのため、ステップ23を簡単に取り外して、ステップ23の下方にある制御バルブCV等のメンテナンスを容易に行うことができる。
図5、図7〜図11に示すように、ステップ23の下方には吸音材34が設けられている。吸音材34は、保持部35によりステップ23の下方に保持されている。吸音材34の具体的構成については後程詳述する。図5、図10及び図11に示すように、保持部35は、吸音材34をステップ23の下方に離間させて保持している。保持部35は、プレート36と保持部材37とを有している。
図5、図10及び図11に示すように、プレート36は、ステップ23の下方に、当該ステップ23と間隔をあけて且つ平行に設けられている。プレート36の上面は、ステップ23の平面部231の下面と対向している。プレート36とステップ23との間隔は、ステップ23の下方のスペースと騒音低減効果とを勘案して設定される。即ち、当該間隔は、騒音低減効果の観点からは大きい方が好ましいが、ステップ23の下方のスペースを削減する観点からは小さい方が好ましい。当該間隔は、例えば5〜20mmの範囲に設定することができ、一例として10mmに設定することができる。プレート36は、平板状であって、例えば金属板から形成されている。
図5に示すように、プレート36は、制御バルブCVの上方に設けられている。具体的には、図6に示すように、プレート36は、制御バルブCVを構成する複数のバルブV1〜V12のうち、バルブV1〜V6,V11の作動油の供給・排出用のポートとオーバラップする位置に設けられている。図9に示すように、プレート36は、前端の縁部(前縁部)である第5縁部36a、後端の縁部(後縁部)である第6縁部36b、右端の縁部(右縁部)である第7縁部36c、左端の縁部(左縁部)である第8縁部36dを有している。第6縁部36bは直線状に形成されている。第7縁部36cは、第6縁部36bの右端と第5縁部36aの右端とを結ぶ縁(辺)である。第8縁部36dは、第6縁部36bの左端と第5縁部36aの左端とを結ぶ縁(辺)である。第8縁部36dは、第7縁部36cと平行であって第7縁部36cより短く形成されている。第5縁部36aは、第7縁部36cの前端と第8縁部36dの前端とを結ぶ縁(辺)である。第5縁部36aは、右方寄り部分に後方に向けて切り欠かれた切欠き部36fを有している。
またプレート36は、円形の穴を形成する複数(7つ)の環状の縁部を有している。当該環状の縁部は、第4孔H4〜第10孔H10を形成している。第4孔H4は、第5縁部36aと第8縁部36dとが交差するコーナ部の近傍に形成されている。第5孔H5は、第6縁部36bと第8縁部36dとが交差するコーナ部の近傍に形成されている。第6孔H6は、第6縁部36bと第7縁部36cとが交差するコーナ部の近傍に形成されている。第7孔H7は、第5縁部36aの切欠き部36fと第7縁部36cとが交差するコーナ部の近傍に形成されている。第8孔H8は、第5縁部36aの切欠き部36fの近傍に形成されている。第9孔H9は、第8縁部36dの近傍であって第3孔H3と重なる位置に形成されている。第10孔H10は、第7縁部36cの近傍であって第2孔H2と重なる位置に形成されている。第9孔H9及び第10孔H10は、上述したように第2孔H2及
び第3孔H3に両手の手指を入れる際に、プレート36が妨げとなることを回避する。
図9に示すように、プレート36は、ステップ23の平面部231と概ね同形状であるが、平面部231よりも若干小さく形成されている。即ち、プレート36の第5縁部36aは、平面部231の第1縁部231aよりも後方に配置されている。プレート36の第6縁部36bは、平面部231の第2縁部231bよりも前方に配置されている。プレート36の第7縁部36cは、平面部231の第3縁部231cよりも左方に配置されている。プレート36の第8縁部36dは、平面部231の第4縁部231dよりも右方に配置されている。特に、第5縁部36aの切欠き部36fは、平面部231の第1縁部231aの切欠き部231eよりも大きく後方に切り欠かれている。そのため、図3に示すように、第1縁部231aの切欠き部231eを、前支持板26の拡張部26aに載せたときに、拡張部26aがプレート36と干渉することが回避できる。
図5、図9〜図11に示すように、プレート36の下面には吸音材34が設けられている。具体的には、吸音材34は、プレート36の下面の略全面に亘って、接着剤等により貼り付けられている。
吸音材34としては、グラスウールが好適に使用されるが、他の公知の吸音材を使用してもよい。例えば、発泡ウレタン等の発泡樹脂、スポンジ、ロックウール、有孔板(パンチングメタル等)などを吸音材34として使用することができる。また2種以上の異なる種類の吸音材を重ねて使用してもよい。
吸音材34は、一定厚みの平板状に成形されている。吸音材34の厚みは、ステップ23の下方のスペースと騒音低減効果とを勘案して設定される。即ち、当該厚みは、騒音低減効果の観点からは大きい方が好ましいが、ステップ23下方のスペースを削減する観点からは小さい方が好ましい。吸音材34の厚みは、例えば10〜20mmの範囲に設定することができ、一例として10mmに設定することができる。図6に示すように、吸音材34は、制御バルブCVの上方に設けられていて、プレート36と同様に、バルブV1〜V6,V11の作動油の供給・排出用のポートとオーバラップする位置に設けられている。この吸音材34は、少なくとも油圧ポンプと制御バルブCVとを接続する油圧ホース42の接続部(ポートP1〜P3)の上方に設けることが好ましい。本実施形態では、吸音材34は、油圧ポンプと制御バルブCVとを接続する油圧ホース42の2つの接続部(P1、P2)の上方に設けられている。
図9に示すように、吸音材34は、プレート36と概ね同形状であって、プレート36の背面(裏面)に重ねられている。即ち、プレート36の背面に、吸音材34が接着され、当該吸音材34の表面(上面)とプレート36の背面(下面)とが密着している。吸音材34は、前端の縁部(前縁部)である第9縁部34a、後端の縁部(後縁部)である第10縁部34b、右端の縁部(右縁部)である第11縁部34c、左端の縁部(左縁部)である第12縁部34dを有している。第10縁部34bは直線状に形成されている。第11縁部34cは、第10縁部34bの右端と第9縁部34aの右端とを結ぶ縁(辺)である。第12縁部34dは、第10縁部34bの左端と第9縁部34aの右端とを結ぶ縁(辺)である。第11縁部34cは、第12縁部34dより短く形成されている。第9縁部34aは、第11縁部34cの前端と第12縁部34dの前端とを結ぶ縁(辺)である。第9縁部34aは、右方寄り部分に後方に向けて切り欠かれた切欠き部34gを有している。
第11縁部34cの中途部には、左方に向けて矩形状に凹んだ第1凹み部34eが形成されている。第1凹み部34eは、第2孔H2及び第10孔H10の下方に形成されている。第12縁部34dの中途部には、右方に向けて矩形状に凹んだ第2凹み部34fが形成されている。第2凹み部34fは、第3孔H3及び第9孔H9の下方に形成されている。第9縁部34aの右端の近傍には、後方に向けて概ね半円状に凹んだ第3凹み部34hが形成されている。第3凹み部34hは、第7孔H7の下方に形成されている。第1凹み部34e及び第2凹み部34fは、第2孔H2及び第3孔H3に手指を入れる際に、吸音材34が妨げとなることを回避する。
吸音材34は、円形の穴を形成する複数(4つ)の環状の縁部を有している。当該環状
の縁部は、第11孔H11〜第14孔H14を形成している。第11孔H11は、第4孔H4の下方に形成されている。第12孔H12は、第5孔H5の下方に形成されている。第13孔H13は、第6孔H6の下方に形成されている。第14孔H14は、第8孔H8の下方に形成されている。第11孔H11〜第14孔H14の直径と、第3凹み部34hの幅は、後述するボルト39の頭部との干渉を回避すべく、当該頭部の直径よりも大きく形成されている。
吸音材34は、プレート36と概ね同形状であるが、プレート36よりも若干小さく形成されている。即ち、吸音材34の第9縁部34aは、プレート36の第5縁部36aよりも後方に配置されている。吸音材34の第10縁部34bは、プレート36の第6縁部36bよりも前方に配置されている。吸音材34の第11縁部34cは、プレート36の第7縁部36cよりも左方に配置されている。吸音材34の第12縁部34dは、プレート36の第8縁部36dよりも右方に配置されている。
図10、図11に示すように、保持部材37は、プレート36をステップ23の下方に離間させて保持している。これにより、吸音材34もステップ23の下方に離間して保持される。また、保持部材37は、ステップ23に対してプレート36(吸音材34)を、機体幅方向等に若干の隙間S2(後述する)をあけて保持している。
保持部材37は、ボス38と固定部材39とを有している。ボス38は、円筒状の部材であって、内周面に雌ねじが形成されている。ボス38は、例えば金属製であって、溶接等によってステップ23の平面部231の下面の複数箇所(5箇所)に固定されている。ボス38の位置は、プレート36の第4孔H4〜第8孔H8の位置と対応している(図8、図9参照)。図11、図12に示すように、ボス38は、ステップ23の平面部231とプレート36との間に介在されている。従って、ボス38の長さ(高さ)を設定することにより、プレート36とステップ23との間隔を設定することができる。
図11、図12に示すように、固定部材39は、ステップ23とプレート36とをボス38を介して固定している。固定部材39は、本実施形態ではボルトからなる(以下、ボルト39という)。ボルト39の軸部は、プレート36の第4孔H4〜第10孔H10を貫通して、ボス38の雌ねじ部に螺合されている。このように、保持部材37によってプレート36をステップ23に取り付けた状態では、図9に示すように、プレート36の縁部(第5縁部36a、第6縁部36b、第7縁部36c、第8縁部36d)と、ステップ23の平面部231の縁部(第1縁部231a、第2縁部231b、第3縁部231c、第4縁部231d)との間に隙間S2が形成される。
言い換えれば、プレート36の第6縁部36bは、延出部234よりも前方に位置して、第6縁部36bと延出部234との間に隙間S2が形成される。また、プレート36の第7縁部36cは、右側部232よりも左方に位置して、第7縁部36cと右側部232との間に隙間S2が形成される。また、プレート36の第8縁部36dは、左側部233よりも右方に位置して、第8縁部36dと左側部233との間に隙間S2が形成される。
以上のように、ステップ23よりも内方にプレート36を保持して、ステップ23とプレート36との間に隙間を形成することによって、防音効果を高めている。
また、図10に示すように、ステップ23の右側部232及び左側部233は、吸音材34の上面よりも下方まで延びている。具体的には、右側部232及び左側部233は、吸音材34の下面と略同じ高さまで、或いは当該下面よりも下方まで延びている。これによって、防音効果をより高めている。
図9に示すように、ボルト39の頭部は、吸音材34の第11孔H11〜第14孔H14と第3凹み部34hの内側にあり、プレート36の下面に当接している。これにより、プレート36は、ボルト39により、ボス38を介してステップ23の下方に固定されている。また、ボルト39とボス38との螺合を外すことにより、プレート36及び吸音材34をステップ23から取り外すことができる。そのため、例えば吸音材34の劣化により吸音性能が低下した場合には、吸音材34を交換することができる。
上述したように、吸音材34は、保持部35によってステップ23の下方に離間させて保持されている。これにより、図5、図10及び図11に示すように、ステップ23と吸
音材34との間には空気層S1が形成される。具体的には、ステップ23とプレート36との間に空気層S1が形成され、プレート36の下方に吸音材34が配置される。つまり、ステップ23の下方には、上方から順に、空気層S1、プレート36、吸音材34が設けられる。そして、吸音材34の下方に制御バルブCVが設けられる。
そのため、制御バルブCVから発生して運転席7に着座したオペレータに向かう騒音は、先ず吸音材34に到達して、吸音材34内に侵入する。吸音材34に侵入した騒音の音エネルギーは、吸音材34内部の微小な空隙を透過する際の摩擦によって、一部が熱エネルギーに変換される。これにより、音の振動が減衰して、音エネルギーが小さくなる。特に、高い振動数をもつ高音(高周波)成分は大きく減衰する。つまり、騒音の音エネルギーの高周波成分の多くが吸音材34に吸収される。音エネルギーの低音(低周波)成分は、吸音材34を共振させる。共振により生じた振動エネルギーはプレート36を介して空気層S1に伝わり、当該エネルギーの一部は、ステップ23に達する前に空気層S1に吸収される。また、吸音材34を透過した音の一部は、プレート36に当たって下方に反射し、ステップ23には到達しない。その結果、ステップ23を透過してキャビン3内に侵入する騒音は小さくなり、運転席7に着座したオペレータの耳元に達する騒音が十分に低減される。
特に、吸音材34は、少なくとも油圧ホース42と制御バルブCVとの接続部の上方に設けられているため、当該接続部で発生する騒音がオペレータの耳元に達することを効果的に抑制できる。
また、ステップ23とプレート36との間に形成される空間(即ち空気層S1)の周囲は開放されている。言い換えれば、空気層S1の前方、後方、右方、左方は閉じられておらず、空気の流通が可能である。これにより、ステップ23とプレート36との間に形成される空間(空気層)S1内に侵入してステップ23下面で反射した騒音を、ステップ23の周囲下方に逃がすことができる。これにより、騒音がオペレータの耳元に達することを効果的に抑制できる。
また、図13に示すように、吸音材34及びプレート36は、制御バルブCVの後方まで延びており、且つ運転席7の座面7aの前部下方まで達している。そのため、制御バルブCVから発生して、運転席7に着座したオペレータの耳元に向かう騒音(後方且つ上方に向かう騒音)を、吸音材34及びプレート36によって効果的に低減することが可能となる。
例えば、バックホー(株式会社クボタ製)を使用し、当該バックホーのステップ23の下方にプレート36を設け、当該プレート36の下面に吸音材34を貼り付けた場合(図5、図8〜図11、図13参照)、より詳しくは、吸音材34としてグラスウール(厚さ10mm)を使用し、ステップ23とプレート36との間に隙間(厚さ10mmの空気層S1)を形成した場合、プレート36及び吸音材34を設けない場合に比べて、運転席に着座したオペレータの耳元位置の騒音を約0.8dB(A)低下することができた。一方、ステップ23の裏面(下面)に吸音材34を取り付けた場合は、騒音は0〜0.2dB(A)しか低下しなかった。なお、この騒音試験は、ISO6396の規定に基づいて行った。この結果から、本発明に係る作業機が、優れた騒音低減効果を有していることが確認できた。
以上本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 作業機
3 キャビン
6 旋回台
23 ステップ
34 吸音材
35 保持部
36 プレート
37 保持部材
38 ボス
39 固定部材
42 油圧ホース
CV 制御バルブ
S1 空間(空気層)

Claims (7)

  1. 運転席と、
    前記運転席の前方且つ下方に設けられたステップと、
    前記ステップの下方に設けられた吸音材と、
    前記吸音材を前記ステップの下方に離間させて保持する保持部と、
    を備えている作業機。
  2. 前記保持部は、
    前記ステップの下方に設けられたプレートと、
    前記プレートを前記ステップの下方に離間させて保持する保持部材と、を有し、
    前記吸音材は、前記プレートの下面に設けられている請求項1に記載の作業機。
  3. 前記ステップの下方に設けられて油圧機器を制御する制御バルブを備え、
    前記吸音材は、前記制御バルブの上方に設けられている請求項2に記載の作業機。
  4. 前記保持部材は、ボスと、固定部材とを有し、
    前記ボスは、前記ステップと前記プレートとの間に設けられ、
    前記固定部材は、前記ボスを介して前記ステップと前記プレートとを固定している請求項2又は3に記載の作業機。
  5. 前記油圧機器に作動油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプと前記制御バルブとを接続する油圧ホースを備え、
    前記吸音材は、少なくとも前記油圧ホースと前記制御バルブとの接続部の上方に設けられている請求項3に記載の作業機。
  6. 前記ステップと前記プレートとの間に形成される空間の周囲は開放されている請求項2〜5のいずれかに記載の作業機。
  7. 前記運転席の前方、後方、側方及び上方を囲うキャビンを備え、
    前記ステップは、前記キャビンの底部を構成する部材である請求項1〜6のいずれかに記載の作業機。
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