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JP2016501737A - ブラスト加工媒体、並びにその製造方法及び使用方法 - Google Patents

ブラスト加工媒体、並びにその製造方法及び使用方法 Download PDF

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JP2016501737A JP2015550853A JP2015550853A JP2016501737A JP 2016501737 A JP2016501737 A JP 2016501737A JP 2015550853 A JP2015550853 A JP 2015550853A JP 2015550853 A JP2015550853 A JP 2015550853A JP 2016501737 A JP2016501737 A JP 2016501737A
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アン−ラウル・ボードネット
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Saint Gobain Ceramics and Plastics Inc
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Abstract

本発明は、賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体、及び被加工物の表面を調製する方法を提供する。被加工物表面調製方法は、担体及び複数の賦形された研磨粒子を含む研磨材を被加工物に向けること、並びに被加工物の表面を前記研磨材で調製することを含む。【選択図】 図1A

Description

本発明は、ブラスト加工媒体に関し、より詳しくは、賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体に関する。
研磨粒子は研削、仕上げ削り、及び研磨を含むさまざまな材料除去作業に有用である。研磨材のタイプによって、研磨粒子は製品製造において多種多様な材料及び表面の形削り及び研削に有用である。ある種の研磨粒子はある特定の幾何学的形状を持つように配合されており、例えば三角形に賦形された研磨材やそのようなものを内蔵する研磨用物品が挙げられる(例えば、米国特許第5,201,916号、同5,366,523号、及び同5,984,988号参照)。
特定の形状を有する研磨粒子を製造するのに使用されている3つの基本的な技術は(1)融解、(2)焼結、及び(3)化学的セラミックである。融解法においては、表面が型彫りされた又はされていないチルロール、溶体を流し込む鋳型、あるいは酸化アルミニウム溶体に浸漬したヒートシンク材によって、研磨粒子を賦形することができる。例えば、米国特許第3,377,660号を参照。当該特許文献は、炉からの溶融した研磨材を回転中の冷たいキャスティングシリンダーの上に流し、研磨材を急速凝固させて薄い半固形湾曲シートを作り、圧力ロールで半固形物を緻密化した後、半固形物のストリップを高速駆動され冷却されたコンベヤでシリンダーから引き離すことによって、半固形物ストリップの曲率を反転してそれを部分的に破壊することを含む方法を開示している。
焼結法においては、直径10ミクロン以内の粒度を有する耐火物粉末から研磨粒子を作ることができる。その粉末には、潤滑剤及び適当な溶媒(例えば、水)とともに結着剤を添加してもよい。得られた混合物、混合物、又はスラリーはさまざまな長さ及び直径を有する板片又は棒に賦形することができる。例えば、米国特許第3,079,242号を参照。当該特許文献は、か焼したボーキサイト材料から研磨粒子を作る方法を開示している。該方法は、(1)材料を微粉末に粉砕する工程、(2)肯定圧力下で圧密するとともに該粉末の微粒子をグレイン寸法の凝集塊にする工程、及び(3)粒子凝集塊をボーキサイトの融解温度より低い温度で焼結して粒子の限定された再結晶化を生じさせる工程を含み、それによって砥粒を所望の粒度で直接製造するものである。
化学的セラミック技術は、コロイド分散液又はヒドロゾル(時にはゾルと呼ばれる)を、選択随意に他の金属酸化物前駆物質の溶液との混合物の形で用いて、ゲル又は成分の易動度を制限する他の任意の物理的状態へと変換し、乾燥及び焼成を行ってセラミック材料を得るものである。例えば、米国特許第4,744,802号及び同第4,848,041号を参照。
しかしながら、産業界では、研磨粒子及び研磨粒子を用いた研磨用物品の性能、寿命、並びに効力の改善が今も求められている。
一つの局面においては、本明細書では賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体について述べる。この賦形された研磨粒子は長さ(l)、幅(w)、及び高さ(hi)を持つ本体を有することができ、該高さ(hi)は該本体の内部高さであり、w≧l且つw≧hiである。しかも、前記本体は長さと幅とで定まる平面内で見て2次元多角形形状を有することができ、該本体は三角形、四角形、長方形、台形、五角形、六角形、七角形、六角形、八角形、九角形、十角形、五角形、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる形状を含む。前記本体は該本体の長さと幅とで定まる平面内で見た2次元形状として、長円面、ギリシャ文字、ローマ字(Latin alphabet characters)、ロシア文字、およびこれらの組合せから成る群から選ばれる形状を含んでもよい。
されに別の局面においては、表面処理操作のために被加工物に向けて投射されるように構成されるブラスト加工媒体のバッチは、複数の研磨粒子を含む第1の部分を含むことができる。前記バッチは、第2の粒子特性を有する複数の研磨粒子を含む第2の部分をも含んでもよい。ここで、前記第2の粒子特性は、平均粒度(average particle size)、平均結晶粒度(average grain size)、2次元形状、組成、フラッシング率、粒子寸法、及びそれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの粒子特性において前記第1の粒子特性とは異なる。
別の局面においては、被加工物の表面を調製する方法は、担体及び複数の賦形された研磨粒子を含む研磨材を被加工物に向けることと、該被加工物の表面を前記研磨材で調製することと、を含む。
さらに別の局面においては、被加工物の表面を調製する方法は、担体及び複数の賦形された研磨粒子を含む研磨材を被加工物に向けることと、該被加工物の表面の平均表面粗さ(Ra)を初期平均表面粗さから増大させることと、平均濡れ角を初期平均濡れ角に比して増大させることと、を含む。
一つの特定の局面においては、ブラスト加工媒体により改質された表面を有する被加工物は、該表面に亘ってランダムに分布しているグージ溝(gouges)を含み、この場合、該グージ溝は平均長さ及び平均幅を有するとともに、さらに少なくとも約2:1の(平均長さ):(平均幅)のアスペクト比を規定する。
一つの局面においては、ブラスト加工媒体は長さ(l)、幅(w)、及び高さ(hi)を持つ本体を有する賦形された研磨粒子を含み、該高さ(hi)は該本体の内部高さであり、w≧l且つw≧hiであり、さらに、該賦形された研磨粒子は少なくとも80%の砥粒残存率を有する。
添付図面を参照することによって、本開示はよりよく理解され、その数々の特徴及び利益は当業者に明らかとなるであろう。
一実施態様に係るブラスト加工媒体を示す図を含む。 一実施態様に係る図1Aの横断面図を含む。 一実施態様に係る賦形された研磨粒子を示す図を含む。 一実施態様に係る、被加工物に向けられた研磨材を含む表面調製操作を示す図を含む。 各実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。 各実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。 各実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。 各実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。 各実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。 各実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。 一実施態様に係るある特定のブラスト加工媒体の写真を含む。 一実施態様に係る賦形された研磨粒子を含むある特定のブラスト加工媒体の写真を含む。 一実施態様に係る図10のブラスト加工媒体により改質された表面の写真を含む。 図11の一部の拡大像を含む。 従来のブラスト加工媒体の像を含む。 従来のブラスト加工媒体の像を含む。 従来のブラスト加工媒体の像を含む。 一実施態様を代表する試料及び2つの従来の試料についての砥粒残存率を示すプロットを含む。 図13及び図15の従来のブラスト加工媒体によってそれぞれ改質された被加工物の像を含む。 図13及び図15の従来のブラスト加工媒体によってそれぞれ改質された被加工物の像を含む。 一実施態様を代表する試料及び2つの従来の試料についての砥粒残存率を示すプロットを含む。 一実施態様に係る賦形された研磨粒子の側面視像を含む。 一実施態様に係る賦形された研磨粒子の側面視像を含む。 一実施態様に係る賦形された研磨粒子の側面視像を含む。
以下の記述は、一実施態様に係る、ブラスト加工媒体、ブラスト加工媒体の作製方法、ブラスト加工媒体の使用方法、ブラスト加工媒体を使用して被加工物を調製する方法、及びブラスト加工媒体により調製された被加工物に関する。
一つの局面によれば、このブラスト加工媒体は賦形された研磨粒子を含むことができる。より詳細には、前記ブラスト加工媒体は、3次元的に所定の形状を持ち得る本体を有する賦形された研磨粒子を含んでもよい。賦形された研磨粒子は、不規則でランダムな形状を一般に有する従来の粉砕した砥粒とは異なってもよい。バッチとして考えた場合、賦形された研磨粒子は、少なくともそのバッチ中の粒子の大半についてほぼ同一の代表的寸法的特徴を1つ又は2つ以上有してもよい。従来の粉砕した砥粒のバッチは、一般に、少なくともそのバッチ中の粒子の大半についてほぼ同一の代表的寸法的特徴を1つまたは2つ以上示すことはない。この1つ又は2つ以上の代表的寸法的特徴は、1つ又は2つ以上の作製条件に結びついていて、該1つ又は2つ以上の代表的寸法的特徴が粒子から粒子へと複製されるようになっていてもよいが、必ずしもそうである必要はない。
前記ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子はさまざまな加工方法を通じて得ることができる。加工方法としては例えば、印刷、成型、プレス加工、スタンピング、打抜き、キャスティング、押出加工、切削、破壊(fracturing)、加熱、冷却、結晶化、ロール加工(rolling)、エンボス加工、堆積(depositing)、エッチング、スコーリング(scoring)、及びそれらの組合せ等が挙げられるが、それらに限定されない。一つの特定の実施態様によれば、前記賦形された研磨粒子はスクリーン印刷プロセスを通じて作製することができる。このプロセスは、セラミック材料及び液体を含む混合物を作ることから始めてもよい。特に、前記混合物はセラミック粉末材料及び液体からなるゲルであり得、そのゲルは生の(すなわち、未焼成の)状態においてもある与えられた形状を実質的に保持できる形状安定性材料として特徴づけることができる。一実施態様によれば、前記ゲルは個別の粒子の集積網状構造としてのセラミック粉末材料から成り得る。前記混合物はある含有量の固体材料、液体材料、及び添加物を含むことで、本明細書中に記載するプロセスを通じて形成することのできる寸法的に安定な材料相を形成する適切な流動学的特性を有するようになっていてもよい。一般に、寸法的に安定な材料相は、ある特定の形状を持つように成形することができるとともにその形状を実質的に維持することができる材料であって、その形状が最終成形品に実質的に存在するような材料である。
前記セラミック粉末材料は酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、酸炭化物(oxycarbide)、酸窒化物、及びそれらの組合せを含み得る。具体的な例では、前記セラミック材料はアルミナを含み得る。本明細書中、「ベーマイト」なる用語は、典型的にはAl・HOであって15%台の含水率を有する鉱物ベーマイト、並びに15%を超える例えば20〜38%の含水率を有する擬ベーマイトを含むアルミナ水和物類を指す。ただし、ベーマイト(擬ベーマイトを含む)はある特定の識別可能な結晶構造を有し、したがって独特のX線回折パターンを有するので、他の水和アルミナを含む他のアルミニウム含有材料(aluminous materials)、例えばベーマイト粒子材料を作成するために本明細書中で使用する通常の前駆物質であるATH(三水酸化アルミニウム)とは明確に異なる。
前記混合物は固体材料、例えば前記セラミック粉末材料の含有量がある特定の値になるように作製し得る。例えば、一実施態様においては、前記混合物は該混合物の総重量に対して約25wt%以上約75wt%以下の固形分を含み得る。さらに、前記混合物101はある特定の液体材料含有率、例えば該混合物の総重量に対して約25wt%以上約75wt%以下の液体含有量を有することができる。
適切な作製を容易にするため、前記混合物はある特定の貯蔵弾性率、例えば少なくとも約1×10Pa,少なくとも約4×10Pa,又はさらには少なくとも約5×10Paの貯蔵弾性率を有してもよい。しかし、少なくとも1つの非限定的実施態様においては、前記混合物は約1×10Pa以下,例えば約2×10Pa以下の貯蔵弾性率を有してもよい。前記混合物の貯蔵弾性率は上記最小値および最大値のいずれかの間の範囲内とすることができることは、認識されるであろう。前記貯蔵弾性率は、ARES又はAR−G2回転式流動計をペルチエ板温度制御装置と共に使用する平行板システムを通じて測定し得る。試験に際しては、互いに約8mm離間するように設定した2枚の板の間隙内で前記混合物を押出成形することができる。前記ゲルを前記間隙中に押出成形した後、該間隙を定める前記2枚の板の間隔を2mmに減少させて、前記混合物が前記板の間隙を完全に満たすようにする。余分の混合物を拭い去った後、前記間隙を0.1mmだけ減少させて、試験を開始する。この試験は振動応力掃引試験(oscillation strain sweep test)であって、25mm平行板を使用し、6.28rad/s(1 Hz)で、歪みレンジを01%〜100%とする測定器設定で、10個一組当り10点記録する(recording 10 points per decade)方式で実施する。試験終了後1時間以内に、前記間隙を再び0.1mmだけ減少させて、試験を繰り返す。この試験は少なくとも6回繰り返すことができる。1回目の試験は2回目及び3回目とは異なるかもしれない。各供試体について2回目と3回目の試験の結果のみを報告するべきである。
さらにまた、前記混合物は処理(加工)を容易にするある特定の粘度を有することができる。例えば、前記混合物は少なくとも約4×10Pa s、少なくとも約8×10Pa s、少なくとも約20×103Pa s、少なくとも約40×10Pa s、又はさらには少なくとも約65×10Pa sの粘度を有することができる。少なくとも1つの非限定的実施態様においては、前記混合物は約100×10Pa s以下、約95×10Pa s以下、又はさらには約85×10Pa s以下の粘度を有することができる。前記混合物の粘度が上記最小値および最大値のいずれかの間の範囲内とすることができることは、認識されるであろう。この粘度は上に述べた貯蔵弾性率と同様の仕方で測定することができる。
前記混合物は、本明細書中の実施態様に係る賦形された研磨粒子の処理(加工)及び作製を容易にするために、例えば前記液体とは明確に異なり得る有機添加剤等の有機物質をある特定の含有率で含むように作製することができる。いくつかの適切な有機添加剤としては、安定剤、紫外線硬化性樹脂、結着剤、例えばフルクトース、スクロース、ラクトース、グルコース等が挙げられる。
しかしながら、前記混合物中の有機物質、特に上記の有機添加剤のいずれも、その含有率は前記混合物中の他の成分と比較して少なめであってよい。少なくとも1つの実施態様においては、前記混合物は該混合物の総重量に対して約30wt%以下の有機物質を有するように作製することができる。しかも、前記混合物は、本明細書中の実施態様による賦形された研磨粒子の処理(加工)及び作製を容易にするために、前記液体とは明確に異なる酸又は塩基をある特定の含有率で含むように作製することができる。いくつかの適切な酸又は塩基としては、硝酸、硫酸、クエン酸、塩素酸、酒石酸、リン酸、硝酸アンモニウム、及びクエン酸アンモニウム等があげられる。
前記混合物を賦形し、賦形された研磨粒子の前駆体を作製するために、様々なシステムを使用して良い。スクリーン印刷操作を利用するある特定の実施態様においては、前記混合物はダイ出口を通して押出すことができ、適用ゾーン内での押出加工の間、複数の網目を有するスクリーンをダイ出口の下方を通らせることができる。ある実施態様によれば、前記網目はスクリーンの長さ(l)及び幅(w)で定まる平面内で見て2次元形状を有することができるが、その形状としては様々な形状が挙げられる。様々な形状には、多角形、長円面、数字、ギリシャ文字、ローマ字、ロシア文字、多角形の組合せのような複雑な形状、およびそれらの組合せが含まれるが、それに限定されない。ある特定の場合においては、前記網目は三角形、長方形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、及びそれらの組合せ等の2次元多角形形状を有してもよい。前記網目の形状は、賦形された研磨粒子の1つ又は2つ以上の特徴を実質的に形成しやすくすることがある。
前記混合物がダイ出口を通り前記スクリーンの網目の中に入るようにした後、賦形された研磨粒子の前駆体を前記スクリーンの下方に置いたベルト上に印刷してよい。前記混合物を前記スクリーンの網目の中へ押出すプロセスの間、前記ベルトを該スクリーンに接触させていてよい。あるいは、前記ベルトを前記スクリーンから離間させてもよい。特に、前記混合物のスクリーン通過を迅速に行わせて、該混合物の前記網目中の平均滞留時間を約2分未満、又はさらには約20秒未満となるようにすることができる。ある特定の非限定的実施態様においては、前記混合物がスクリーンの網目を通過する印刷の間、該混合物が実質的に変質しないように、したがってその成分の量が元の混合物から何ら変わらないように、特に該混合物がスクリーンの網目の中で大して乾燥することがないようにしてもよい。
前記賦形された研磨粒子の前駆体は一連のゾーンを通って並進してよく、そこで様々な処理プロセスが実施されてよい。いくつかの適切な処理プロセスの例としては、乾燥、加熱、硬化、反応、放射、混合、かきまぜ(stirring)、撹拌(agitating)、平坦化(planarizing)、か焼、焼結、微粉砕、ふるい分け、ドーピング、及びそれらの組合せを挙げることができる。一実施態様によれば、前記賦形された研磨粒子の前駆体は選択随意的賦形ゾーンを通して並進させてよく、そこで少なくとも1つの外面を本明細書中の実施態様で述べるように賦形してよい。さらに、前記賦形された研磨粒子の前駆体は適用ゾーンを通して並進させてよく、そこで1つ又は2つ以上の添加物を該賦形された研磨粒子の前駆体に適用してよく、それは本明細書中の実施態様で述べるように原材料粉末に添加物を与えるのと同じプロセスとすることができる。前記適用ゾーン内で、前記添加用物質は、例えば噴霧、浸漬、堆積、含浸、転写、打抜き、切断(cutting)、加圧作業(pressing)、及びそれらの任意の組合せを含む様々な方法を利用して適用してよい。さらにまた、前記賦形された研磨粒子の前駆体は前記ベルト上で後成形ゾーンを通して並進させてよく、そこで例えば乾燥、焼成、及び焼結等の様々なプロセスを該賦形された研磨粒子の前駆体に対して行って、賦形された研磨粒子を作製してよい。
一実施態様によれば、前記ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子は、ある特定の形状を有することができる。例えば、前記賦形された研磨粒子は長さ(l)、幅(w)、及び高さ(hi)を含む本体であって、該高さ(hi)が内部高さである該本体を有することができる。前記幅は前記長さ以上であることができ、また該幅は前記高さ以上であることができる。前記賦形された研磨粒子の本体が前記長さおよび幅で定まる平面内で見て2次元多角形形状又は多角形形状に近似した形状を一般に持ち得ることは、認識されるであろう。より具体的には、前記本体は、前記長さ及び幅で定まる平面内で見て、多角形形状、長円面形状、数字、ギリシャ文字、ローマ字、ロシア文字、多角形形状の組合せを用いた複雑な形状、及びそれらの組合せを有する2次元形状を持つことができる。具体的な多角形形状としては、三角形、長方形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、それらの任意の組合せ等が挙げられる。他の不規則な多角形形状も利用することができ、その例としては星形粒子、十字形粒子、切頭三角形粒子等が挙げられる。
一実施態様によれば、前記ブラスト加工媒体の本体は多結晶材料を含むことができる。多結晶材料は複数の砥粒を含んでよく、各砥粒は結晶粒を規定することができ、個々の結晶粒は結晶粒界で分離されている。ある特定の場合においては、前記砥粒は窒化物、酸化物、炭化物、ホウ化物、酸炭化物、酸窒化物、酸ホウ化物、ダイアモンド、及びそれらの組合せ等の物質を含むことができる。少なくとも1つの特別な場合においては、前記砥粒は酸化物材料を、より詳細には、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化クロム、酸化ストロンチウム、酸化ケイ素、及びそれらの組合せ等の酸化物を、含むことができる。ある一つの実施態様においては、前記砥粒はアルミナを含むことができ、より詳細には本質的にα−アルミナ等のアルミナから成っていてよい。
図1Aは、一実施態様に係る賦形された研磨粒子としてのブラスト加工媒体を示す図を含む。また、図1Bは図1Aの横断面図を含む。前記本体101は上面103、該上面103と反対側の主底面104を含む。前記上面103及び前記底面104は側面105,106、および107によって互いに分離されていることができる。図示のように、前記賦形された研磨粒子100の本体101は、前記上面103の平面内で見て略三角形形状を有することができる。前記本体101は側部(side)に沿って延びる前記本体の最長寸法であり得る幅(w)を持つことができ、さらに、高さ(h)を持つことができるが、この高さ(h)は前記本体101の側面で定まる方向で前記長さ及び幅に対して垂直な方向に延びる前記本体の寸法であってよい。特に、本明細書中でさらに詳しく述べるように、前記本体101は位置によって様々な高さで規定することができる。特定の場合においては、前記幅は前記長さ以上であることができ、前記長さは前記高さ以上であることができ、該幅は該高さ以上であることができる。
特に、前記本体101は図1Bに示すように長さ(Lmiddle)を持つことができ、その長さは、前記本体101の底面104において測定され、一つの角113から該本体101の中点181を通り該本体の反対側の稜114の中点まで延びるものであってよい。あるいは、前記本体は第2の長さ又はプロファイル長さ(Lp)で規定することができ、その長さは、前記上面103での側面視で第1の角113から隣の角112までの該本体の寸法の尺度であることができる。特に、Lmiddleの寸法はある角での高さ(hc)と該角の反対側の稜の中点での高さ(hm)との間の距離を規定する長さであることができる。前記寸法Lpは前記粒子の側部(side)に沿ってh1とh2との間の距離を規定するプロファイル長さであることができる。本明細書中での長さに対する言及は、LmiddleまたはLpに対する言及であり得る。
さらに、本明細書中での任意の寸法特性(例えば、h1、h2、hi、w、Lmiddle、Lp等)に対する言及は、バッチの単一粒子の寸法、あるいはバッチからの粒子の適切なサンプリングの分析から導いた中央値又は平均値に対する言及であり得る。明記しない限り、本明細書中での寸法特性に対する言及は、粒子のバッチからの適切な粒子数のサンプルサイズから導いた統計的に有意な値に基づいた中央値に対する言及と考えることができる。特に、本明細書中の特定の実施例については、前記サンプルサイズは粒子のバッチから無作為に選んだ少なくとも40個の粒子を含むことができる。粒子のバッチは、単一のプロセスランから収集した一群の粒子であることができ、より詳細には、市販級の研磨用製品を形成するのに適した量の賦形された研磨粒子を含んでよく、それは例えば少なくとも約20ポンドの粒子である。
一実施態様においては、前記本体101は角113で定まる該本体の第1の領域での第1角高さ(hc)を持つことができる。特に、前記角113は前記本体101上の最大高さの点を表してもよいが、該角113での高さは該本体101上の最大高さの点を表さなくてもよい。前記角113は、前記上面103と2つの側面105,107との交わりで定まる該本体101上の点又は領域として定義することができる。前記本体101は他の角をさらに含んでよく、その例としては角111および角112が挙げられる。さらに図示するように、前記本体101は前記角111,112,113によって互いに隔てられた稜114,115,116を含むことができる。前記稜114は前記上面103と前記側面106との交差で規定することができる。前記稜115は角111および113の間における前記上面103と側面105との交差で規定することができる。前記稜116は角112および113の間における前記上面103と側面107との交差で規定することができる。
さらに図示するように、前記本体101は、前記角113で定まる第1端の反対側であり得る前記稜114の中点の領域で定めることができる該本体の第2端における第2中点高さ(hm)を含むことができる。前記軸150は前記本体101の前記2つの端の間に延びることができる。図1Bは前記軸350に沿う前記本体101の横断面図であるが、該軸350は前記角113と前記稜114の中点との間の長さ寸法(Lmiddle)に沿って該本体の中点181を通って延びることができる。
一実施態様によれば、前記本体101は高さの平均差を持つことができるが、それはhcおよびhm間の差の尺度である。本明細書中では便宜的に、高さの平均差をhc−hmとして一般に定義するが、それはその差の絶対値として定義されるのであり、前記本体101の前記稜114の中点での高さが前記角113での高さよりも大きい時には、高さの平均差をhm−hcとして計算してよいことは、認識されるであろう。さらに詳細には、前記高さの平均差は、適切なサンプルサイズ(例えば本明細書中で定義されるようにバッチからの少なくとも40個の粒子)からの複数の賦形された研磨粒子に基づいて計算することができる。前記粒子の前記高さhcおよびhmはSTIL(Sciences et Techniques Industrielles de la Lumiere−France)Micro Measure 3D Surface Profilometer(白色(LED)色収差法)を使用して測定することができ、前記高さの平均差は前記サンプルからのhcおよびhmの平均値に基づいて計算することができる。
一つの特定の実施態様においては、前記本体101は該本体の異なる位置での高さの平均差を有し得る。例えば、前記本体101は、第1角高さ(hc)及び第2中点高さ(hm)間の[hc−hm]の平均値たり得る高さの平均差として、少なくとも約20ミクロンの値を持つことができる。前記本体101の前記稜の中点での高さが反対側の角での高さよりも大きい時は前記高さの平均差がhm−hcとして計算されてよいことは、認識されるだろう。他の場合においては、前記高さの平均差[hc−hm]は少なくとも約25ミクロン、少なくとも約30ミクロン、少なくとも約36ミクロン、少なくとも約40ミクロン、少なくとも約60ミクロン、例えば少なくとも約65ミクロン、少なくとも約70ミクロン、少なくとも約75ミクロン、少なくとも約80ミクロン、少なくとも約90ミクロン、又はさらには少なくとも約100ミクロンであることができる。ある非限定的実施態様においては、前記高さの平均差は約300ミクロン以下、例えば約250ミクロン以下、約220ミクロン以下、又はさらには約180ミクロン以下であることができる。前記高さの平均差は上記最小値および最大値のいずれかの間の範囲内とすることができることは、認識されるだろう。
さらには、前記高さの平均差がhcの平均値に基づき得ることは、認識されるだろう。例えば、前記本体101の角での平均高さ(Ahc)は該本体の高さを全ての角において測定し、それらの値を平均することによって計算することができ、それはまた、一つの角での単一の高さ値(hc)とは明確に異なる場合がある。したがって、前記高さの平均差は式[Ahc−hi]の絶対値で与えられてよい。さらに、前記高さの平均差が、賦形された研磨粒子のバッチからの適切なサンプルサイズから計算した内部高さ中央値(Mhi)およびそのサンプルサイズ中の全粒子につての角における平均高さを用いて計算し得ることは、認識されるだろう。したがって、前記高さの平均差は計算[Ahc−Mhi]の絶対値で与えられてよい。
特定の場合においては、前記本体101は、(幅):(長さ)として表現される比であって、少なくとも1:1の値を持つ第1アスペクト比を有するように作製することができる。他の場合においては、前記本体101は、前記第1アスペクト比(w:l)が少なくとも約1.5:1、例えば少なくとも約2:1、少なくとも約4:1、又はさらには少なくとも約5:1となるように作製することができる。さらに、他の場合においては、前記研磨粒子は、前記本体が約10:1以下、例えば約9:1以下、約8:1以下、又はさらには約5:1以下の第1アスペクト比を有するように作製することができる。前記本体101が上記比のいずれかの間の範囲内の第1アスペクト比を持ち得ることは、認識されるだろう。さらに、本明細書中における高さへの言及は前記研磨粒子の測定可能な最大高さであることは、認識されるだろう。前記研磨粒子が該研磨粒子の本体101中の異なる位置で異なる高さを有してよいことは、後述されるだろう。
前記第1アスペクト比に加えて、前記本体101は、(長さ):(高さ)の比として定義され、その高さが内部高さ中央値(Mhi)である第2アスペクト比を持つことができる。ある場合においては、前記第2アスペクト比は約5:1及び約1:3の間、例えば約4:1及び約1:2の間、又はさらには約3:1及び約1:2の間の範囲内であり得る。
別の実施態様によれば、前記本体101は、(幅):(高さ)の比として定義され、その高さが内部高さ中央値(Mhi)である第3アスペクト比を含む。前記本体101の第3アスペクト比は、約10:1および約1.5:1の間、例えば8:1及び約1.5:1の間、例えば約6:1及び約1.5:1の間、又はさらには約4:1及び約1.5:1の間の範囲内であり得る。
一実施態様によれば、前記賦形された研磨粒子の本体101は性能改善を容易にする特別な寸法を有することができる。例えば、ある場合においては、前記本体101は、内部高さ(hi)を持ち得るが、その内部高さは任意の角および対抗する稜の中点の間の寸法に沿って測定した該本体101の最小高さ寸法であり得る。前記本体101が略三角形の2次元形状である特定の場合においては、前記内部高さ(hi)は、3つの角の各々および対向稜の中点の間での3つの測定値についての、高さ(すなわち、前記底面104及び前記上面105の間の尺度)の最小寸法であってよい。前記本体101の内部高さ寸法(hi)を図1Bに示す。一実施態様によれば、前記内部高さ(hi)は前記幅(w)の少なくとも約22%であることができる。任意の粒子の前記高さ(hi)は、前記賦形された研磨粒子を分割(sectioning)又は載置及び磨砕(mounting and grinding)し、前記本体101の内部における最小高さ(hi)を測定するのに十分な仕方(すなわち、光学顕微鏡又はSEM)で観察することによって測定してよい。特定の一実施態様においては、前記高さ(hi)は前記本体101の前記幅の少なくとも約25%、該幅の少なくとも約28%、該幅の少なくとも約29%、例えば少なくとも約30%、又はさらには該幅の少なくとも約33%であり得る。1つの非限定的実施態様については、前記本体101の高さ(hi)は前記幅の約80%以下、例えば約76%以下、約73%以下、約70%以下、約68%以下、約56%以下、約48%以下、又はさらには約40%以下であり得る。前記本体101の高さ(hi)は上記最小及び最大パーセントのいずれかの間の範囲内とすることができることは、認識されるだろう。
ブラスト加工媒体のバッチの少なくとも一部であり得る研磨粒子のバッチは、制御された内部高さ中央値(Mhi)を持つことができ、それによって性能改善が容易になる場合がある。特に、バッチの内部高さ中央値(hi)は、前記と同様にそのバッチの賦形された研磨粒子の幅中央値と関連付けることができる。特に、内部高さ中央値(Mhi)は前記バッチの賦形された研磨粒子の幅中央値の少なくとも約22%、例えば少なくとも約28%、少なくとも約29%、少なくとも約30%、又はさらには少なくとも約33%とすることができる。1つの非限定的実施態様については、前記本体の内部高さ中央値(Mhi)は、前記幅中央値の約80%以下、例えば約76%以下、約73%以下、約70%以下、該幅(中央値)の約68%以下、該幅(中央値)の約56%以下、該幅(中央値)の約48%以下、又はさらには該幅中央値の約40%以下とすることができる。前記本体の内部高さ中央値(Mhi)が上記最小及び最大パーセントのいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
さらに、前記賦形された研磨粒子のバッチ、したがって前記ブラスト加工媒体の少なくとも一部は、適切なサンプルサイズからの寸法特性の標準偏差で測られる、改善された寸法均一性を示す場合がある。一実施態様によれば、内部高さ変動(Vhi)を持つことができ、それはバッチからの適切なサンプルサイズの粒子についての内部高さ(hi)の標準偏差として計算することができる。一実施態様によれば、前記内部高さ変動は約60ミクロン以下、例えば約58ミクロン以下、約56ミクロン以下、又はさらには約54ミクロン以下とすることができる。1つの非限定的実施態様においては、前記内部高さ変動(Vhi)は少なくとも2ミクロンとすることができる。前記本体の内部高さ変動が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
もう一つの実施態様については、前記本体101は少なくとも約400ミクロンの内部高さ(hi)を持つことができる。より詳細には、この高さは少なくとも約450ミクロン、例えば少なくとも約475ミクロン、又はさらには少なくとも500ミクロンであってよい。いまひとつの非限定的実施態様においては、前記本体101の高さは約3mm以下、例えば約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、約800ミクロン以下とすることができる。前記本体101の高さが上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記の値の範囲が、賦形された研磨粒子のバッチについての内部高さ中央値(Mhi)を表すものであることは、認識されるだろう。
ある特定のブラスト加工媒体は、特定の幅(w)の本体を有する賦形された研磨粒子を含むことができる。例えば、前記幅は少なくとも約600ミクロン、例えば少なくとも約700ミクロン、少なくとも約800ミクロン、又はさらには少なくとも約900ミクロンとすることができる。1つの非限定的場合においては、前記本体101は約4mm以下、例えば約3mm以下、約2.5mm以下、又はさらには約2mm以下の幅を持つことができる。前記本体101の幅が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記の値の範囲が、賦形された研磨粒子のバッチについての幅中央値(Mw)を表すものであることは、認識されるだろう。
もう一つの局面においては、前記ブラスト加工媒体は、ある特定の長さ(l)の本体を有する賦形された研磨粒子を含むことができる。例えば、前記本体は、少なくとも約0.4mm、例えば少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.8mm、又はさらには少なくとも約0.9mmの長さ(LmiddleまたはLp)を持つことができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施態様については、前記本体101は、約4mm以下、例えば約3mm以下、例えば約2.5mm以下、又はさらには約2mm以下の長さを持つことができる。前記本体101の長さが上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記の値の範囲が、長さ中央値(Ml)――それはより詳細には賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって、前記賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体のバッチの少なくとも一部についての、中央長さ中央値(MLmiddle)又はプロファイル長さ中央値(MLp)であってよいのだが――を代表するものであり得ることは、認識されるだろう。
もう一つの実施態様によれば、前記ブラスト加工媒体は、ある特定のディッシング(中くぼみ)(dishing)を示す場合のある本体を有する、賦形された研磨粒子を含むことができる。ここにおいて、ディッシング値(d)は、前記本体の角における平均高さ(Ahc)を前記本体の内部での最小高さ寸法(hi)と比べた両者の間の比として定義することができる。前記本体の角における平均高さ(Ahc)は、該本体の高さを全ての角において測定し、それらの値を平均することで計算することができるが、それは一つの角における単一の値(hc)とは明確に異なる場合がある。前記本体の角における、又は内部における平均高さは、STIL (Sciences et Techniques Industrielles de la Lumiere−France) Micro Measure 3D Surface Profilometer (白色(LED)色収差技術)を使用して測定することができる。あるいは、前記ディッシングは、バッチからの適切な粒子サンプリングから計算した前記粒子の角での高さ中央値(Mhc)に基づいていてよい。同様に、前記内部高さ(hi)は、バッチからの適切な粒子サンプリングから導いた内部高さ中央値(Mhi)とすることができる。一実施態様によれば、前記ディッシング値(d)は、約2以下、例えば約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.25以下、約1.2以下、約1.15以下、又は約1.10以下とすることができる。また、少なくとも1つの非限定的実施態様においては、前記ディッシング値(d)は、少なくとも0.9、例えば少なくとも1.0とすることができる。前記ディッシング比が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記ディッシング値が、賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体のバッチの少なくとも一部についてのディッシング中央値(Md)を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
前記本体101は、底面積(Ab)を規定する底面104を持つことができる。特定の場合においては、前記底面104は前記本体101の最大の表面であり得る。前記底面は、前記上面103の表面積よりも大きな底面積(Ab)として定まる表面積を持つことができる。加えて、前記本体101は、前記底面積に対して垂直で前記粒子の中点181を通る平面の面積を定める横断面中点面積(Am)を持つことができる。特定の場合においては、前記本体101は、約6以下の中点面積に対する底面積の面積比(Ab/Am)を持つことができる。さらに特定の場合においては、前記面積比は、約5.5以下、例えば約5以下、約4.5以下、約4以下、約3.5以下、又はさらには約3以下とすることができる。いま一つの非限定的実施態様においては、前記面積比は少なくとも約1.1、例えば少なくとも1.3、又はさらには少なくとも1.8とすることができる。前記面積比が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記面積比が、賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体のバッチの少なくとも一部についての、面積比中央値をあらわすものであり得ることも、認識されるだろう。
さらにまた、本明細書中の実施態様の賦形された研磨粒子を内蔵する前記ブラスト加工媒体で、例えば図1Bの粒子を含むものは、約0.3以下の正規化高さ差を持つことができる。この正規化高さ差は、式[(hc−hm)/(hi)]の絶対値で定義することができる。他の実施態様においては、前記正規化高さ差は、約0.26以下、例えば約0.22以下、又はさらには約0.19以下とすることができる。いま一つの特定の実施態様においては、前記正規化高さ差は少なくとも約0.04、例えば少なくとも約0.05、又はさらには少なくとも約0.06とすることができる。前記正規化高さ差が、上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記の正規化高さの値が、賦形された研磨粒子のバッチにつての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体のバッチの少なくとも一部についての正規化高さ中央値を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
もう一つの場合においては、前記本体は少なくとも0.04のプロファイル比を持つことができるが、ここで、プロファイル比は、前記賦形された研磨粒子の長さ(Lmiddle)に対する前記高さの平均差[hc−hm]の比、すなわち前記[(hc−hm)/(Lmiddle)]の絶対値として定義される。前記本体の長さ(Lmiddle)が図1Bに図示するように該本体101を横切る距離であり得ることは、認識されるだろう。さらには、この長さが賦形された研磨粒子のバッチからの適切な粒子サンプリングから計算した平均長さ又は長さ中央値である場合があることも、認識されるだろう。ある特定の実施態様によれば、前記プロファイル比は、少なくとも約0.05、少なくとも約0.06、少なくとも約0.07、少なくとも約0.08、又はさらには少なくとも約0.09とすることができる。いま一つの非限定的実施態様においては、前記プロファイル比は、約0.3以下、例えは約0.2以下、約0.18以下、約0.16以下、又はさらには約0.14以下とすることができる。前記プロファイル比が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記プロファイル比が賦形された研磨粒子のバッチについてのプロファイル比中央値を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
もう一つの実施態様によれば、前記本体は、特定のすくい角を持つことができるが、該すくい角は該本体の底面104と側面105、106又は107との間の角として定義してよい。例えば、前記すくい角は約1°と約80°の間の範囲内であってよい。本明細書中の他の粒子については、前記すくい角は約5°と55°の間、例えば約10°と約50°の間、約15°と50°の間、又はさらには約20°と50°の間の範囲内とすることができる。このようなすくい角を有する研磨粒子の作製は、前記ブラスト加工媒体の性能を改善する場合がある。
もう一つの実施態様によれば、図1A及び図1Bの前記ブラスト加工媒体は、前記本体101の上面103内に長円面領域117を持つことができる。この長円面領域117は、前記上面103の周りに延びるとともに該長円面領域117を規定するトレンチ領域118によって規定することができる。前記長円面領域117は前記中点181を包含することができる。さらに、前記上面内に規定された長円面領域117は、作製プロセスによる加工物(artifact)とすることができ、また、作製の際に前記混合物に加わる前記応力の結果として形成される場合がある。
一局面においては、前記本体101は性能改善を容易にする場合のあるパーセントフラッシングを持つことができる。特に、このフラッシング(flashing)は、例えば図2に図示するように一つの辺(side)に沿って見ての前記粒子の面積で定義することができ、この場合、該フラッシングはボックス202及び203内で前記本体の側面から延びることができる。前記フラッシングは、前記本体の上面及び底面に近接するテーパ領域を表すことができる。例えば、前記粒子の側面は前記本体の高さの方向に延びる鉛直軸に対してテーパ状とすることができる。前記フラッシングは、前記本体の側面の最内側点(例えば、221)と該側面上の最外側点(例えば、222)の間に延びる、ボックス内に含まれる該側面に沿った前記本体の面積パーセントとして測定することができる。1つの特定な場合においては、ある特定のフラッシング含有率を持つことができるが、それは、ボックス202,203、および204内に含まれる前記本体の総面積と比べた、ボックス202および203内に含まれる前記本体の面積のパーセントとすることができる。一実施態様によれば、前記本体のパーセントフラッシング(f)は、少なくとも約10%とすることができる。もう一つの実施態様においては、前記パーセントフラッシングはより大きく、例えば少なくとも12%、例えば少なくとも14%、少なくとも16%、少なくとも18%、又はさらには少なくとも20%とすることができる。さらに非限定的実施態様においては、前記本体のパーセントフラッシングは、約45%以下、例えば約40%以下、又はさらには約36%以下とすることができる。前記本体のパーセントフラッシングが上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記パーセントフラッシングが賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体のバッチの少なくとも一部についての、パーセントフラッシングの中央値を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
前記パーセントフラッシングは、前記粒子をその一側を下にして置き、前記本体を見て、例えば図2に図示するような黒白画像を作り出すことによって測定することができる。このような測定を行うための適切なプログラムとしては、ImageJソフトウェアを挙げることができる。前記パーセントフラッシングは、前記側で見て中央204及び前記ボックスを含む前記本体の総面積(陰影部総面積(total shaded area))と比べた、前記ボックス202および203内の前記本体の面積201を求めることによって、測定することができる。このような手順を適切な粒子サンプリングについて完了することで、平均値、中央値、及び/又は標準偏差値を発生させることができる。
本明細書中の実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子のバッチは、該バッチの適切なサンプルサイズの粒子からの寸法特性の標準偏差によって測定した、改善された寸法均一性を示す場合がある。一実施態様によれば、前記賦形された研磨粒子のバッチはフラッシング変動(Vf)を持つことができるが、それはバッチからの適切なサンプルサイズの粒子についてのパーセントフラッシング(f)の標準偏差として計算することができる。一実施態様によれば、前記フラッシング変動は、約5.5%以下、例えば約5.3%以下、約5%以下、又は約4.8%以下、約4.6%以下、又はさらには約4.4%以下とすることができる。一つの非限定的実施態様においては、前記フラッシング変動(Vf)は少なくとも約0.1%とすることができる。前記フラッシング変動が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
本明細書中の実施態様の前記ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子は、少なくとも4000の高さ(hi)・フラッシング乗算値(hiF)を持つことができるが、ここでhiF=(hi)(f)であり、「hi」は前述のように前記本体の最小内部高さを表し、「f」はパーセントフラッシングを表す。1つの特定の場合においては、前記本体の高さ・フラッシング乗算値(hiF)はより大きな値、例えば少なくとも4500ミクロン%、少なくとも5000ミクロン%、少なくとも6000ミクロン%、少なくとも7000ミクロン%、又はさらには8000ミクロン%とすることができる。さらに一つの非限定的実施態様においては、前記高さ・フラッシング乗算値は、約45000ミクロン%以下、例えば約30000ミクロン%以下、約25000ミクロン%以下、約20000ミクロン%以下、又はさらには約18000ミクロン%以下とすることができる。前記高さ・フラッシング乗算値が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記乗算値が賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体の少なくとも一部についての、乗算値中央値(MhiF)を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
本明細書中の実施態様のある特定の賦形された研磨粒子は、式dF=(d)(F)で計算されるディッシング(d)・フラッシング(F)乗算値(dF)を持つことができるが、ここでdFは約90%以下であり、「d」はディッシング値を表し、「f」は前記本体のパーセントフラッシングを表す。1つの特定の場合においては、前記本体のディッシング(d)・フラッシング(F)乗算値(dF)は約70%以下、例えば約60%以下、約55%以下、約48%以下、約46%以下とすることができる。さらに一つの非限定的実施態様においては、前記ディッシング(d)・フラッシング(F)乗算値(dF)は少なくとも約10%、例えば少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約22%、少なくとも約24%、又はさらには少なくとも約26%とすることができる。前記本体のディッシング(d)・フラッシング(F)乗算値(dF)が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、上記乗算値が賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体の少なくとも一部についての、乗算値中央値(MdF)を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
もう一つの実施態様によれば、前記本体は式hi/d=(hi)/(d)で計算される高さ・ディッシング比(hi/d)を持つことができるが、ここでhi/dは約1000以下であり、「hi」は前述のように最小内部高さを表し、「d」は前記本体のディッシングを表す。一つの特定の場合においては、前記本体の比(hi/d)は約900ミクロン以下、約800ミクロン以下、約700ミクロン以下、又はさらには約650ミクロン以下とすることができる。さらに一つの非限定的実施態様においては、前記比(hi/d)は少なくとも約10ミクロン、例えば少なくとも約50ミクロン、少なくとも約100ミクロン、少なくとも約150ミクロン、少なくとも約200ミクロン、少なくとも約250ミクロン、又はさらには少なくとも約275ミクロンとすることができる。前記本体の比(hi/d)が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。さらには、前記高さ・ディッシング比が賦形された研磨粒子のバッチについての、したがって該賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体の少なくとも一部についての、高さ・ディッシング比中央値(Mhi/d)を表すものであり得ることも、認識されるだろう。
前記ブラスト加工媒体の前記本体は全体が多結晶性材料から構成されてよい。すなわち、ある場合においては、前記本体は結着剤を実質的に含まないものとすることができる。さらに、他の場合においては、前記本体はいかなる有機物質も本質的に含まないものであってよく、より詳細には、前記本体は少なくとも一つの無機材料から本質的に成るものとすることができる。
もう一つの実施態様においては、前記本体は複合材料であってよく、少なくとも二つの異なるタイプの砥粒を含んでよい。例えば、前記本体は第1の層および該第1の層の上に横たわる第2の層を含むことができるが、ここで、該第1の層は第1の組成物を含み、該第2の層は該第1の組成物とは明確に異なる第2の組成物を含む。前記第1の組成物及び前記第2の組成物は少なくとも1つの元素で互いに異なってよい。代替的に又は追加的には、前記第1の組成物及び前記第2の組成物は、該組成物中に存在するある特定の元素の少なくとも1重量%だけ互いに異なるものとすることができる。より詳細には、前記第1の組成物及び前記第2の組成物の間の違いは、該第1の組成物及び該第2の組成物中に存在する少なくとも1つの元素の少なくとも約2wt%、例えば少なくとも約4wt%、少なくとも約8wt%、少なくとも約10wt%、少なくとも約15wt%、又はさらには少なくとも約20wt%とすることができる。
代替的実施態様においては、前記本体は複合物を含むことができるが、ここで該本体は第1の領域及び該第1の領域とは明確に異なる第2の領域を含む。特に、ある場合においては、前記第1の領域は圧縮下にあり前記第2の領域は引張り下にあるものとすることができる。ある場合においては、前記第1の領域及び前記第2の領域の間の圧縮・引張りの違いを容易にすることは、第1の組成物を含む第1の領域及び該第1の組成物とは明確に異なる第2の組成物を含む第2の領域を利用することによって、達成してよい。他の場合においては、前記第1の領域及び第2の領域が前記賦形された研磨粒子の本体の中に、且つ、様々な仕方で配置されてよいことは、認識されるだろう。例えば、一つの場合においては、前記第1の領域は前記本体の中点を包囲する中央領域内に存在し、一方、前記第2の領域は該第1の領域を包囲するとともに前記本体の周辺領域に存在するようにすることができる。あるいは、前記第1の領域が周辺領域に存在し、前記第2の領域が中央領域に存在してもよい。さらに別の実施態様においては、前記第1の領域及び第2の領域が互いに対して層状に配置され、該第1の領域が第1の層の形であり、該第2の領域が該第1の領域の上に横たわる第2の層の形となるようにしてもよい。さらに、前記本体が第1及び第2の領域より多くのもの、例えば第3の領域、第四の領域、第五の領域等を含む複合物を含み得ることは、認識されるだろう。
ある実施例によれば、前記ブラスト加工媒体は、ある実施例に係るある特定の表面調製操作を受けやすい時に少なくとも約80%の砥粒残存率を含むことができる。ある実施例においては、本明細書中の前記ブラスト加工媒体の砥粒残存率はより高い値、例えば少なくとも約82%、少なくとも約84%、少なくとも約86%、少なくとも約88%、又はさらには少なくとも約90%とすることができる。また、前記ブラスト加工媒体は99.5%以下の砥粒残存率を有してよい。前記ブラスト加工媒体が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内の砥粒残存率を有してよいことは、認識されるだろう。
前記砥粒残存率を特徴づけるために用いる前記表面調製操作は、標準化された条件にしたがって実施されるように構成されるが、この条件は、前記ブラスト加工媒体の100グラムの初期テストバッチを秤量及び準備することを含む。1バールの圧力及び直径8mmの開口を有するブラストノズルを室温で用いて、ブラスト加工媒体のバッチを鋼(例えば、304Lステンレス鋼)の被加工物に向けること。前記ブラストノズルは前記被加工物の表面から15cm隔てる。ボアの内部軸及び前記ブラスト加工媒体の第1方向を定める前記ブラストノズルの軸は、前記被加工物表面に対して垂直角度に固定する。1回のサイクルは、ブラスト加工媒体のバッチ全体が、再循環することなく、ブラストノズルから該被加工物に向けて吐出された時に終了する。各サイクルの後、前記ブラスト加工媒体を回収し、篩にかける。こうして回収された粒子は、ブラスト加工機に再充填され、上記条件にしたがって前記ブラスト加工操作のもう一つのサイクルに利用される。20回のサイクルが終了したら、前記粒子を回収し、篩にかけた後、ブラスト加工機に再充填する。前記篩分け過程は、前記の100グラムの初期テストバッチの初期平均粒径の60%未満の粒子を除去するように構成される。前記砥粒残存率は、前記初期テストバッチの重量(100グラム)と比べての、20回のサイクル及び最後の20番目の篩分けサイクル後のバッチの重量によって、計算される。
もう一つの局面においては、前記ブラスト加工媒体はブラスト加工媒体のバッチの一部とすることができる。該バッチは、本明細書中の実施態様によって説明されるように、賦形された研磨粒子を含む第1の部分を含むことができる。さらに、該バッチは、前記賦形された研磨粒子とは少なくとも1つの粒子特性で異なる第2の研磨粒子を含む第2の部分を含んでよいが、この粒子特性としては例えば研磨粒子粒度(すなわち、該粒子内の結晶粒の平均サイズ)、硬さ、靭性、脆弱性、密度、気孔率、色、荒充填密度(loose packed density)(LPD)、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。例えば、前記第2の部分は複数のランダムな形状の研磨粒子を含むことができる。このようなランダムな形状の研磨粒子は従来の技術によって利用されるかまたは得られてよいが、該技術としては篩分け、粉砕、及びその組合せが挙げられるが、それらに限定されない。ある特定の場合においては、前記第2の部分は希釈用砥粒を含むことができる。この希釈用砥粒は、前記第1の部分の賦形された研磨粒子に対して形状が変化してよいだけでなく、さらに、該賦形された研磨粒子とは組成、平均粒度、平均結晶粒度(すなわち、該粒子内の結晶粒の平均サイズ)、硬さ、靭性、脆弱性、密度、気孔率、色、荒充填密度(LPD),及びそれらの組合せで明確に異なってもよい。
ある特定の実施態様によれば、前記第1の部分は、ある特定の量(W1)で存在することができるが、この量は前記ブラスト加工媒体のバッチの総重量に対する該第1の部分の重量パーセントの尺度であってよい。さらに、前記バッチは、前記第2の部分のある特定の含有量(W1)をふくむことができるが、それは、前記ブラスト加工媒体のバッチの総重量に対するある量(重量パーセント)で存在してよい。より詳細には、前記バッチは、前記第2の部分の量に対する前記第1の部分の量のある特定の比を含むことができる。例えば、W1およびW2は互いに異なることができる。ある場合においては、W1はW2よりも大とすることができる。さらに別の実施態様においては、W2がW1よりも大であってもよい。代替的には、W1及びW2はほぼ同一とすることができる。
ある実施態様によれば、前記バッチは少なくとも約0.1であり得る比(W1/W2)を含むことができる。他の実施態様においては、前記比(W1/W2)はより大きく、例えば少なくとも約0.3、例えば少なくとも約0.7、少なくとも約1、少なくとも約3、少なくとも約5、又はさらには少なくとも10とすることができる。また、前記比(W1/W1)は制限されて、約100以下、約95以下、約90以下、約85以下、又はさらには約80以下となってもよい。前記バッチが上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得る比(W1/W1)を含むことができることは、認識されるだろう。
また、他の実施態様においては、前記バッチは賦形された研磨粒子を含む第1の部分、及び賦形された研磨粒子を含む第2の部分を利用してよい。前記第2の部分の賦形された研磨粒子が前記第1の部分の賦形された研磨粒子とは少なくとも1つの粒子特性で明確に異なってよいことは認識されるだろう。この粒子特性としては、例えば2次元形状、粒度、平均結晶粒度、及び本明細書中の実施態様の前記賦形された研磨粒子に関連するあらゆる特徴が挙げられる。特定の場合においては、前記第1の部分の複数の賦形された研磨粒子は前記第2の部分の研磨粒子の平均粒度と比べて異なる平均粒度を持つことができる。例えば、前記第1の部分の賦形された研磨粒子は、前記第2の部分の賦形された研磨粒子の平均粒度と比べてより大きな平均粒度を持つことができる。また、他の実施態様においては、前記第2の部分の研磨粒子は前記第1の部分の賦形された研磨粒子と比べてより大きな平均粒度を持つことができる。
ある特定の実施態様によれば、前記ブラスト加工媒体の本体は、複数の物質相を持つことができ、その中には特に第1の相、および該第1の相とは明確に異なる組成を有する第2の相が含まれる。例えば、前記本体は、第1の相の総重量に対して少なくとも約70wt%のアルミナを含む第1の相を含むことができる。加えて、前記本体は、該本体の総重量に対して少なくとも0.1wt%の前記第2の相を含むことができる。
ある実施態様によれば、前記本体は、該本体の体積中に前記第2の相のある特定の分布を持つように形成することができる。例えば、第2の相は前記本体内の一体相であってよい。さらに、前記第2の相は、前記本体の全体積に亘ってほぼ均一に分散していてもよい。代替的には、前記第2の相は、前記本体内に不均一に分散していてもよい。例えば、一実施態様においては、前記本体は、該本体の中央領域での前記第2の相の含有量と比べて、該本体の周辺領域での前記第2の相の含有量が異なったものとすることができる。
前記第2の相は、前記本体内に存在する他の相のいずれかのドメインの中又はドメイン間に配置することができる。1つのドメインは、単一の結晶、または2次元で見た時に同一又はほぼ同一の整列を有する一群の結晶を含むことができる。一実施態様においては、前記第2の相は他の相のいずれかの結晶粒界に配置されていてよく、より詳細には、該第2の相の大半が本明細書中の実施態様において説明される相のいずれかの間の粒界相として(すなわち、粒界で結晶粒の間に)配置されていてよい。例えば、前記第2の相の総含有量の少なくとも60%が前記第1の相の粒界に配置されることができる。他の実施態様においては、前記粒界に配置される前記第2の相の量はより大きく、例えば該第2の相の少なくとも約70%、該第2の相の少なくとも約80%、該第2の相の少なくとも約90%とすることができ、又はさらには、場合によっては、該第2の相のほぼ全てを前記第1の相の粒界に配置することができる。
前記第1の相はある一定のアルミナ含有量を持ってよく、それは例えば前記第1の相の総重量に対して少なくとも約70wt%アルミナである。他の実施態様においては、前記本体は前記第1の相の総重量に対して少なくとも約71wt%、例えば少なくとも約75wt%、少なくとも約77wt%、少なくとも約80wt%、少なくとも約83wt%、少なくとも約85wt%、少なくともやく88wt%、少なくとも約90wt%、少なくとも約93wt%、少なくとも約95wt%アルミナを含有することができ、又はさらには、実質的にアルミナから成ることができる。
さらに、前記粒子状物質は本体の総重量に対して少なくとも約70wt%の前記第1の相を含む本体を持つことができる。他の場合においては、前記第1の相の総含有量は、前記本体の総重量に対してより大きく、例えば少なくとも約75wt%、少なくとも約77wt%、少なくとも約80wt%、少なくとも約83wt%、少なくとも約85wt%、少なくとも約88wt%、少なくとも約90wt%、少なくとも約93wt%、又はさらには少なくとも95wt%であってよい。また、前記本体は、該本体の総重量に対して約99.5wt%以下、約99wt%以下、又はさらには約98wt%以下の前記第1の相を含んでよい。前記本体中の前記第1の相の総含有量が、上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
一つの特定の実施態様においては、前記第2の相はリン酸塩を含むことができ、より詳細には、少なくとも1つの希土類元素の中にリン酸塩を過半含有量を含んでもよい。1つの特定の場合においては、前記第2の相はリン酸塩及び少なくとも1つの希土類元素で本質的に構成することができ、より詳細には、モナザイト(LaPO)で本質的に構成することができる。さらに、前記第2の相は、結晶性物質を含むことができ、より詳細には、結晶性物質で本質的に構成されてもよい。他の場合においては、前記第2の相は単斜系結晶性構造を含むことができ、より詳細には、単斜系結晶性構造で本質的に構成されていてもよい。
さらに、前記本体は該本体の総重量に対して少なくとも0.1wt%の前記第2の相を含むことができる。他の実施態様については、前記本体中の前記第2の相の含有量はより大きく、例えば少なくとも約0.2wt%、少なくとも約0.3wt%、少なくとも約0.5wt%、少なくとも約0.6wt%、少なくとも約0.7wt%、少なくとも約0.9wt%、少なくとも約1.0wt%、又はさらには少なくとも約1.1wt%とすることができる。また、前記本体中の前記第2の相の含有量は限定されてもよく、例えばそれは約30wt%以下、例えば約20wt%以下、約15wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、又はさらには約2wt%以下であってよい。前記本体中の前記第2の相の含有量が、上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
もう一つの実施態様においては、前記ブラスト加工媒体の本体は(WP1/WP2)[式中、WP1は前記本体の総重量に対する前記第1の相の重量パーセントを表し、WP2は前記本体の総重量に対する前記第2の相の重量パーセントを表す]で定義される前記第1及び第2の相の比を含むことができる。少なくとも1つの局面においては、前記比(WP1/WP2)は少なくとも約1、例えば少なくとも約1.1、少なくとも約1.5、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約50、又はさらには少なくとも約70とすることができる。また、もう一つの実施態様においては、前記比(WP1/WP2)は約100以下、又はさらには約95以下とすることができる。前記本体が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内の比(WP1/WP2)を持ち得ることは、認識されるだろう。
いま一つの実施態様においては、前記本体は、該本体中に過半含有量のアルミナ結晶およびより少ない含有量の第1添加物組成物(該第1添加物組成物はアルミナとは明確に異なるものとすることができる)を含むようなアルミナ系本体とすることができる。1つの特定の場合においては、前記第1添加物組成物はマグネシウム及びカルシウムの組合せを含むことができる。より詳細には、このマグネシウムカルシウムはある特定の添加物比(Mg:Ca)で存在してよい。例えば、前記添加物比は約1:1と約10:1との間の範囲内とすることができる。
第1添加物組成物を含む前記本体に関して、該本体は最少量のカルシウムを含んでよい。例えば、前記本体は該本体の総重量に対して少なくとも約0.2wt%のカルシウムを含んでよい。この含有量のカルシウムが、例えば酸化カルシウムを含む酸化物化合物の形で存在してよいことは、認識されるだろう。さらには、前記含有量のマグネシウムが、酸化物化合物の形態(例えば酸化マグネシウム)のような化合物の形態で存在してよいことは、認識されるだろう。
前記アルミナ及び第1添加物組成物を含む本体は、ある特定量のマグネシウムをさらに含んでよい。例えば、マグネシウムの量は約5wt%以下、例えば約4wt%以下、又はさらには約3wt%以下であってよい。また、前記本体が最小量、例えば該本体の総重量に対して少なくとも約0.1wt%、少なくとも約0.2wt%、少なくとも約0.4wt%、又はさらには少なくとも約1.0wt%のマグネシウムを含有できることも、認識されるだろう。前記本体中のマグネシウムの含有量が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
アルミナ及び第1添加物組成物を内蔵する本体に関して、さらに、該本体は前記アルミナ結晶及び該第1添加物組成物で本質的に構成されてもよい。さらに、前記第1添加物組成物の大半は、前記アルミナ結晶の結晶粒界に優先的に位置していてよい。例えば、前記カルシウムを含む添加物は前記アルミナの結晶粒界に優先的に位置していてよい。さらに、前記添加物組成物中のマグネシウムは前記本体の全体にわたって、前記結晶の中及び前記結晶粒界に、ほぼ均一に分散していてもよい。前記第1添加物組成物がマグネシウム及びカルシウムで本質的に構成されていてよいことは、認識されるだろう。
さらに、本明細書中の実施態様に係るあるブラスト加工媒体は、ある物質を本質的に含まないようにすることができるが、この場合のある物質としては、アルカリ金属元素、アルカリ性金属元素(alkaline metal elements)、ナトリウム、イットリウム、マンガン、及び鉄さえも挙げられるが、それらに限定されない。
前記バッチは販売及び消費者への出荷のためのある特定の包装に入っていてよい。例えば、前記バッチは袋やドラムのような密封包装に入っていてよい。さらに、前記バッチは使用説明書を備えていてよい。その説明書の特定の局面は、前記密封包装に内蔵されていてよい。前記説明書の内容としては、例えば、使用法が挙げられるが、その中には例えば、前記ブラスト加工媒体をランダム形状の研磨粒子のような他の研磨粒子と組合せるための混合説明書等が含まれる。このような混合物は、ある特定の被加工物の様々な表面仕上げを達成するのに適している場合がある。加えて、前記説明書は使用条件についての勧告をされに含んでいてもよい。前記バッチは、顧客が前記粒子を使用するための取扱い上の指示及び安全情報を提供する、製品安全データシート(MSDS)を備えていてもよい。
前記ブラスト加工媒体のバッチが、表面調製操作のために被加工物に向けて投射されるように構成し得ることは、認識されるだろう。表面調製操作は、前記被加工物表面の少なくとも一部から物質を除去すること、前記被加工物表面の少なくとも一部を洗浄すること、又は前記被加工物表面の少なくとも一部を塑性変形させることを含むことができる。前記ブラスト加工媒体と共に使用するのに適した被加工物は、金属、金属合金、ガラス、セラミックス、有機物質、ポリマー、樹脂、エポキシ類、及びそれらの組合せを含むことができる。ある特定の場合においては、前記被加工物は金属合金、より詳細には鋼のような鉄系合金、を含んでよい。一つの特定の実施態様によれば、前記被加工物はステンレス鋼を含むことができる。
一局面においては、前記ブラスト加工媒体のバッチは、まず、研磨材を被加工物にむけること、及びその結果として該被加工物表面の少なくとも一部を変質させて該被加工物表面を調製することによって、該被加工物に表面調製操作を施すのに利用してよい。本明細書中での研磨材に対する言及は、前記ブラスト加工媒体及び担体を含むことができる。前記担体は前記ブラスト加工媒体を前記被加工物は送達するのに利用してよい。特に、前記研磨材を向ける過程は、前記ブラスト加工媒体のバッチの賦形された研磨粒子を、流れの中の自由研磨粒子として、被加工物に投射することを含むことができる。ある場合においては、前記担体は例えば空気等の気体物質を含むことができる。ある特定の場合においては、前記担体は空気で本質的に構成してもよい。代替的には、前記担体は他の気体物質を含むことができ、該他の気体物質としては、例えば不活性ガス、窒素、酸素、及びその他の容易に入手可能な気体物質が挙げられる。代替的実施態様においては、前記担体は少なくとも1つの液相成分を含んでもよい。
前記賦形された研磨粒子をブラスト加工媒体として利用するのに先立って、収集操作を行うのがよい場合があるが、その収集操作は、前記ブラスト加工媒体をある所望の粒子特性によって仕分けする仕分け操作を含んでよい。研磨業界で使用するための粒子は、一般に、使用前にある与えられた粒度分布に等級づけされる。このような分布は、典型的には、粗粒から細粒までの粒度の範囲を持つ。研磨工業においては、この範囲は、「粗粒(coarse)」、「コントロール(control)」、および「細粒(fine)」分画と呼ばれることがある。研磨業界で認められた等級づけ規格によって等級づけされた研磨粒子は、各公称等級について前記粒度分布を数的限界内に指定する。このような業界で認められた等級づけ規格(すなわち、研磨業界で指定された公称等級)としては、米国規格協会(ANSI)規格、欧州研磨製品製造者連盟(Federation of European Producers of Abrasive Products)(FEPA)規格、および日本工業規格(JIS)規格として公知のものが挙げられる。
ANSI等級呼称(すなわち、指示された公称等級)としては、ANSI 4、ANSI 6、ANSI 8、ANSI 16、ANSI 24、ANSI 36、ANSI 40、ANSI 50、ANSI 60、ANSI 80、ANSI 100、ANSI 120、ANSI 150、ANSI 180、ANSI 220、ANSI 240、ANSI 280、ANSI 320、ANSI 360、ANSI 400、およびANSI 600が挙げられる。FEPA等級呼称としては、P8、P12、P16、P24、P36、P40、P50、P60、P80、P100、P120、P150、P180、P220、P320、P400、P500、P600、P800、P1000、およびP1200があげられる。JIS等級呼称としては、JIS8、JIS12、JIS16、JIS24、JIS36、JIS46、JIS54、JIS60、JIS80、JIS100、JIS150、JIS180、JIS220、JIS240、JIS280、JIS320、JIS360、JIS400、JIS600、JIS800、JIS1000、JIS1500、JIS2500、JIS4000、JIS6000、JIS8000、およびJIS10,000が挙げられる。あるいは、前記賦形された研磨粒子20はASTM E−11「Standard Specification for Wire Cloth and Sieves for Testing Purposes」に適合するU.S.A. Standard Test Sievesを用いて公称篩分け等級に等級づけることができる。ASTM E−11は、指示された粒度にしたがって材料を分類するためにフレームに装着したワイヤ織物の媒体を用いた試験用篩のデザイン及び構造の要件を規定する。典型的な呼称は、−18+20と表示されてよいが、これは、前記粒子が、18番篩に関するASTM E−11規格に合う試験用篩を通過し、且つ、20番篩に関するASTM E−11規格に合う試験用篩の上に保持されることを意味する。様々な実施態様においては、前記粒子状物質は、−18+20、−20+25、−25+30、−30+35、−35+40、−40+45、−45+50、−50+60、−60+70、−70+80、−80+100、−100+120、−120+140、−140+170、−170+200、−200+230、−230+270、−270+325、−325+400、−400+450、−450+500、またはー500+635を含む公称篩分け等級を持つことができる。代替的には、−90+100のようなカスタム網目サイズを使用することもできよう。前記粒子状物質の本体は、本明細書中でさらに詳細に説明するように、賦形された研磨粒子の形態であってよい。
図3は、ある実施態様に係る表面調製操作を示す図を含む。図に示すように、研磨材301は、担体303を介して被加工物304の表面305に向けられる賦形された研磨粒子302を含むブラスト加工媒体を含むことができる。特に、図に示すように、前記研磨材301は、前記表面調製操作のための制御された操作パラメータ(例えば、ノズルサイズ、圧力、温度等)を提供する場合のあるブラスト加工機308に接続し得るノズル306から吐出することができる。
ある場合においては、前記表面調製の過程は、ある仕方で前記研磨材301を前記被加工物304に向けることを含むことができるが、その際、該研磨材301の速度を制御する。前記研磨材301の速度を選択するには、入力部312を介して、ある担体圧力を利用することで、前記ブラスト加工媒体302がブラスト加工機から前記被加工物へ向けて吐出される速度を制御すればよい。前記ブラスト加工と共にある特定の圧力を利用することで、前記被加工物304の表面の適切な調製を容易にすることが、適切な場合がある。例えば、前記担体の圧力は、約0.5バール(5×10Pa)と約8.0バール(80×10Pa)の間の範囲内、より詳細には、約0.5バール(5×10Pa)と約6.0バール(60×10Pa)の間の範囲内とすることができる。
さらに、前記ブラスト加工機308は、再循環の特徴を利用してもよく、その中には、前記ノズル306から吐出され前記被加工物304の表面305を調製するのに少なくとも1回使用された前記ブラスト加工媒体302を収集するように構成された回集物品321が含まれてもよい。収集されたブラスト加工媒体320は、1つ又は2つ以上の篩を含んでもよい仕分け物品(sorting article)330を介して再循環させることができる。前記仕分け物品330は、賦形された研磨粒子のうち破壊されたもの又はある最小サイズの粒子を除去することができる。したがって、前記ブラスト加工媒体302についての砥粒残存率は、前記仕分け物品を介してある特定のサイクル数(例えば、20)を経ても残存している該ブラスト加工媒体の粒子の百分率として定義することができる。
図3にさらに示すように、前記ブラスト加工媒体302が前記仕分け物品330から出たのち、該ブラスト加工媒体302は、前記表面調製操作の新たなサイクルのために該ブラスト加工媒体302を前記ブラスト加工機308へ送達するように構成されたホッパー310に装填することができる。
ある実施態様によれば、前記被加工物の表面を調製する過程は、該被加工物の平均表面粗さ(Ra)を変化させることを含むことができる。少なくとも1つの実施態様においては、前記調製操作は、式[(Ra−Rao)/Rao]×100%[式中、Raは表面調製操作を行った後の前記被加工物の平均表面粗さをあらわし、Raoは前記表面調製操作を行う前の該被加工物の初期平均表面粗さを示す]にしたがって、該被加工物の平均表面粗さを初期平均表面粗さから少なくとも1.0%だけ増加させること、を含むことができる。他の実施態様においては、前記被加工物の平均表面粗さの変化はより大きく、例えば少なくとも約2%、少なくとも約4%、少なくとも約6%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、又はさらには少なくとも約35%とすることができる。また、前記平均表面粗さの増加は、約95%以下、例えば約90%以下、約80%以下、又はさらには約70%以下であってよい。前記平均表面粗さの増加が上記最小及び最大百分率のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
さらに、前記表面調製過程は、前記被加工物の最大表面粗さ(Rz)を変化させることを含むことができる。ある特定の場合においては、前記被加工物の表面を調製する過程は、式[(Rz−Rzo)/Rzo]×100%[式中、Rzは前記表面調製操作を行った後の該被加工物の最大表面粗さを表し、Rzoは該表面調製操作を行う前の該被加工物の初期最大表面粗さを表す]にしたがって、該加工物の最大表面粗さを初期最大表面粗さから少なくとも1%だけ増加させることを含むことができる。他の場合においては、前記表面調製操作は、前記最大表面粗さを少なくとも約2%、例えば少なくとも約4%、少なくとも約6%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又はさらには少なくとも約30%だけ増加させるように実施してよい。また、前記表面調製操作による最大表面粗さ(Rz)の増加は、約95%以下、例えば約90%以下、約80%以下、又はさらには約70%以下であってよい。表面調製操作の間の最大表面粗さの増加が、上記最小及び最大百分率のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
さらに、前記ブラスト加工媒体のバッチは、表面調製操作に利用されてよく、また、ある特定の砥粒残存率によって特徴づけられてもよい。本明細書中に記載するように、前記砥粒残存率は、実施例1の実施態様にしたがって実施される表面調製操作を経ても残存するブラスト加工媒体の百分率の尺度である。ある実施態様によれば、表面調製操作を行った後の、前記砥粒残存率は少なくとも約80%とすることができる。他の場合においては、前記砥粒残存率はより高く、例えば少なくとも約82%、少なくとも約84%、少なくとも約86%、少なくとも約88%、又はさらには少なくとも約90%とすることができる。また、前記砥粒残存率は約99.5%以下でよい。前記砥粒残存率が、本明細書中のある実施態様に係る表面調製操作に使用されるブラスト加工媒体のバッチについての、上記最小及び最大百分率のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
前記被加工物の表面を調製する過程は、Sessile drop method又はASTM D7334−08にしたがう平均濡れ角を変化させることを含むことができる。ある特定の場合においては、前記表面調製過程は、該調製過程の前の初期濡れ角に対して平均濡れ角を増加させることを含むことができる。より特定の場合においては、前記表面調製過程は、初期濡れ角に対して平均濡れ角を増加させるとともに、さらに、前記被加工物表面の表面粗さを増加させることを含むことができる。
少なくとも1つの実施態様によれば、被加工物の表面を調製する過程は、該被加工物が約85度より大きな平均濡れ角を持つように、表面調製過程を行うことを含むことができる。ある場合においては、前記被加工物の表面を調製する過程は、該被加工物表面の平均濡れ角を増加させて、該表面調製過程の後の濡れ角が鈍角となるようにすること、を含むことができる。例えは、前記表面調製過程の後、前記被加工物の平均濡れ角は約90度より大、例えば約91度より大、約95度より大、約100度より大、又はさらには約110度より大であってよい。また、前記平均濡れ角は、約170度以下、又はさらには約160度以下となるように制限されてもよい。本明細書中に記載するように表面調製操作を行った後、前記被加工物の平均濡れ角が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
さらに、表面調製操作を行った後、前記濡れ角は変化してもよく、より詳細には、前記初期濡れ角に対してある百分率だけ増加してもよい。例えば、一実施態様においては、式[(Wa―Wi)/Wi]×100%[式中、Waは前記表面調製操作を行った後の濡れ角を表し、Wiは該表面調製操作を行う前の初期濡れ角を表す]にしたがって、初期濡れ角に対して少なくとも約1%だけの増加を示すことができる。他の場合においては、前記濡れ角の増加はより大きく、例えば少なくとも約2%、少なくとも約4%、少なくとも約6%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又はさらには少なくとも約30%とすることができる。
本明細書中の実施態様のいくつかのある局面は図1A及び図1Bに示した前記賦形された研磨粒子に関するものであったが、他の形状も考えられる。図4〜図9は、本明細書中の実施態様のブラスト加工媒体を形成することができる、特定の輪郭を持ち賦形された研磨粒子を規定する、ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を含む。図4に示すように、前記粒子400は、略角柱状であって第1の端面402及び第2の端面404を持つ本体401を含んでよい。さらに、前記本体401は、前記第1の端面402と前記第2の端面404の間に延びる第1の側面410を含んでよい。第2の側面412が、前記第1の端面402と前記第2の側面404の間に、前記第1の側面410に隣接して延びていてよい。図示のように、前記本体401は、また、前記第1の端面402と前記第2の端面404の間に、前記第2の側面412及び前記第1の側面410に隣接して延びる第3の側面414を含むことができる。
図4に示すように、前記本体401は、前記第1の側面410と前記第2の側面412の間に、第1の稜420を含んでよい。前記本体401は、また、前記第2の側面412と前記第3の側面414の間に、第2の稜422を含んでもよい。さらに、前記本体401は前記第3の側面414と前記第1の側面412の間に、第3の稜424を含んでもよい。
図示するように、前記本体401の各端面402、404は略三角形の形をしていてよい。各側面410、412、414は略長方形の形をしていてよい。さらに、前記本体401の前記端面402、404に平行な平面での横断面は、略三角形の形とすることができる。前記本体401の前記端面402、404に平行な平面を通る横断面形状は略三角形であるように図示されているが、他の形状とすることもでき、他の形状としては、あらゆる多角形形状、例えば四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形等があげられることは、認識されるだろう。さらに、前記賦形された研磨粒子の横断面形状は、凸面状、非凸面状、凹面状、または非凹面状であってもよい。
図5は、もう一つの実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。図に示すように、この粒子500は本体501を含んでよく、該本体501は長手方向軸504に沿って延びる中央部502を含んでよい。第1の半径方向腕506は、前記中央部502の長さに沿って、該中央部502から外側へ延びていてよい。第2の半径方向腕508は、前記中央部502の長さに沿って、該中央部502から外側へ延びていてよい。第3の半径方向腕510は、前記中央部502の長さに沿って、該中央部502から外側へ延びていてよい。さらに、第四の半径方向腕512は、前記中央部502の長さに沿って、該中央部502から外側へ延びていてよい。これら半径方向腕506、508、510、512は、前記粒子500の中央部502の周りに等間隔に配置されていてよい。
図5に示すように、前記第1の半径方向腕506は略矢印形状の先端520を含んでいてよい。前記第2の半径方向腕508は略矢印形状の先端522を含んでいてよい。前記第3の半径方向腕510は略矢印形状の先端524を含んでいてよい。さらに、前記第四の半径方向腕512は略矢印形状の先端526を含んでいてよい。
図5は、また、前記本体501には前記第1の半径方向腕506と前記第2の半径方向腕508の間に第1の空隙530が形成されていてよいことを示している。前記第2の半径方向腕508と前記第3の半径方向腕510の間には、第2の空隙532が形成されていてよい。前記第3の半径方向腕510と前記第四の半径方向腕512の間には、第3の空隙534が形成されていてよい。さらに、前記第四の半径方向腕512と前記第1の半径方向腕506の間には、第四の空隙536が形成されていてよい。
図5に示すように、前記本体501は、長さ540、高さ542、および幅544を含んでよい。ある特定の局面においては、前記長さ540は前記高さ542より大きく、該高さ542は前記幅544より大きい。ある特定の局面においては、前記本体501は、前記高さ542に対する前記長さ540の比である第1アスペクト比((長さ):(幅))を規定していてよい。さらに、前記本体501は、前記幅544に対する前記高さ542の比である第2アスペクト比((長さ):(幅))を規定していてよい。最後に、前記本体501は、前記幅542に対する前記長さ540の比である第3アスペクト比((長さ):(高さ))を規定していてよい。
一実施態様によれば、前記賦形された研磨粒子少なくとも約1:1、例えば少なくとも約1.1:1、少なくとも約1.5:1、少なくとも約2:1、少なくとも約2.5:1、少なくとも約3:1、少なくとも約3.5:1、少なくとも約4:1、少なくとも約4.5:1、少なくとも約5:1、少なくとも約6:1、少なくとも約7:1、少なくとも約8:1、またはさらに少なくとも約10:1の第1アスペクト比を持つことができる。
もう一つの場合においては、前記賦形された研磨粒子は、前記本体が少なくとも約0.5:1、例えば少なくとも約0.8:1、少なくとも約1:1、少なくとも約1.5:1、少なくとも約2:1、少なくとも約2.5:1、少なくとも約3:1、少なくとも約3.5:1、少なくとも約4:1、少なくとも約4.5:1、少なくとも約5:1、少なくとも約6:1、少なくとも約7:1、少なくとも約8:1、又はさらには少なくとも約10:1の第2アスペクト比を持つように形成することができる。
さらに、ある賦形された研磨粒子は、少なくとも約1:1、例えば少なくとも約1.5:1、少なくとも約2:1、少なくとも約2.5:1、少なくとも約3:1、少なくとも約3.5:1、少なくとも約4.5:1、少なくとも約5:1、少なくとも約6:1、少なくとも約7:1、少なくとも約8:1、又はさらには少なくとも約10:1の第3アスペクト比を持つことができる。
前記本体501のある実施態様は、前記第1アスペクト比に関する形状として、例えば扁平な又は湾曲した、略長方形形状を持つことができる。前記粒子500の前記第2アスペクト比に関する形状は、例えば三角形、正方形、長方形、五角形等の多面体形状のいずれかであってよい。前記本体501の前記第2アスペクト比に関する形状は、例えば1、2、3等、A、B、C等の英数字のいずれかであってよい。さらに、前記本体501の前記第2アスペクト比に関する形状は、ギリシャ文字、現代ローマ字(the modern Latin alphabet)、古代ローマ字(the ancient Latin alphabet)、ロシア文字、他のアルファベット文字のいずれか、またはそれらの組合せから選んだ文字であってよい。さらに、前記本体501の前記第2アスペクト比に関する形状は、漢字であってよい。
図6〜図7は、全体として600と称する、ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子のもう一つの実施態様を示す。図に示すように、この粒子600は略立方体状の本体601を含んでよい。前記賦形された研磨粒子が他の多面体形状を有するように形成されてよいことは、認識されるだろう。前記本体601は、第1の端面602及び第2の端面604、該第1の端面602と該第2の端面604の間に延びる第1の横面606、該第1の端面602と該第2の端面604の間に延びる第2の横面608を持っていてよい。さらに、前記本体601は前記第1の端面602と第2の端面604の間に延びる第3の横面610、および該泰一の端面602と該第2の端面604の間に延びる第四の横面612を持つことができる。
図示のように、前記第1の端面602および前記第2の端面604は互いに平行であることができ、また、前記横面606、608、610、及び612によって隔てられていることができて、前記本体に立方体構造を与える。しかし、ある特定の局面においては、前記第1の端面602は前記第2の端面604に対して回転されて、ねじれ角614を生じさせることができる。前記本体601のねじれは、1つ又は2つ以上の軸に沿うものであることができ、それによって特定のタイプのねじれ角を規定することができる。例えば、前記本体602の幅寸法に沿って延びる横軸681および前記本体601の高さ寸法に沿って延びる鉛直軸682によって定まる平面に平行な前記端面602の上で、前記本体601の長さを規定する長手方向軸680に沿って見下ろした、図7に示す、前記本体の上面図(a top−down view)に描写されるように。一実施態様によれば、前記本体601は、前記端面602および604が相互に回転したような、前記本体601の前記長手方向軸の周りのねじれを規定する長手方向ねじれ角614を持つことができる。図7に示す前記ねじれ角614は、第1の稜622のタンジェントと第2の稜624の間の角として測定することができるが、ここで、該第1の稜622および該第2の稜624は前記両横面(610及び612)の間で長手方向に延びる共通稜626で結ばれるとともにそれを共有している。他の賦形された研磨粒子が前記長手方向軸、前記鉛直軸、及びそれらの組合せに対してねじれ角を持つように形成し得ることは、認識されるだろう。このようなねじれ角のいずれも、本明細書中に記載される値を持つことができる。
ある特定の局面においては、前記ねじれ角614は少なくとも約1°である。他の場合においては、前記ねじれ角はより大きく、例えば少なくとも約2°、少なくとも約5°、少なくとも約8°、少なくとも約10°、少なくとも約12°、少なくとも約15°、少なくとも約18°、少なくとも約20°、少なくとも約25°、少なくとも約30°、少なくとも約40°、少なくとも約50°、少なくとも約60°、少なくとも約70°、少なくとも約80°、またはさらに少なくとも約90°とすることができる。また、ある実施態様によれば、前記ねじれ角614は約360°以下、例えば約330°以下、例えば約300°以下、約270°以下、約230°以下、約200°以下、又はさらには約180°以下とすることができる。ある賦形された研磨粒子が上記最小角及び最大角のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
さらに、前記本体は前記長手方向軸、横方向軸、又は鉛直軸の一つに沿って該本体の内部全体を貫通する開口を持っていてよい。
図8は、ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子のもう一つの実施態様を示す図を含む。図示するように、この粒子800は略三角形の底面802を持つ略角錐状形状を呈する本体801を含んでよい。前記本体は、相互につながった側面816、817、及び818ならびに前記底面802をさらに含むことができる。前記本体801は角錐状多面体形状を有するように図示されているが、本明細書中に記載のように、他の形状も可能であることは、認識されるだろう。
一実施態様によれば、前記本体801は、該本体801の少なくとも一部を貫通することができ、より詳細には、該本体801の全体積を貫通する穴804(したがって、及び開口)が形成されていてよい。ある特定の局面においては、前記穴804は、該穴804の中心を通る中心軸806を規定していてよい。さらに、前記粒子800は、該本体801の中心830を通る中心軸808を規定していてよい。前記穴804が、該穴804の中心軸806が前記中心軸808から距離810だけ離間するように、前記本体801の中に形成されていてよいことは、認識されるだろう。したがって、前記本体801の質量中心は該本体801の幾何学的中点830より下方に移動していてよく、この場合、該幾何学的中点830は、長手方向軸809、垂直軸(vertical axis)811、及び中心軸(すなわち、横方向軸)808の交点で定義することができる。前記質量中心を前記賦形された砥粒の幾何学的中点830より下方へ移動することにより、該粒子800が落下あるいは他の仕方でバッキングの上に付着するときに同じ面、例えば前記底面802を下にして着地することで、前記本体801が所定の直立配向を持つようにする可能性を増すことができる。
ある特定の実施態様においては、前記質量中心が前記幾何学的中点830からある距離だけ変位しており、その距離は、高さを定める前記本体802の鉛直軸810に沿う高さ(h)の少なくとも約0.05倍とすることができる。もう一つの実施態様においては、前記質量中心は前記幾何学的中点830から、少なくとも約0.1(h)、例えば少なくとも約0.15(h)、少なくとも約0.18(h)、少なくとも約0.2(h)、少なくとも約0.22(h)、少なくとも約0.25(h)、少なくとも約0.27(h)、少なくとも約0.3(h)、少なくとも約0.32(h)、少なくとも約0.35(h)、又はさらには少なくとも約0.38(h)の距離だけ変位していてよい。また、前記本体801の質量中心は、前記幾何学的中点830から、0.5(h)以下、例えば0.49(h)以下、0.48(h)以下、0.45(h)以下、0.43(h)以下、0.40(h)以下、0.39(h)以下、又はさらには0.38(h)以下の距離だけ変位していてよい。前記質量中心と前記幾何学的中点の間の変位が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
ある特定の場合においては、前記質量中心は、前記粒子800が図8に示すような直立配向の時に、該質量中心が前記本体801の頂点よりも該本体801の基底、例えば前記底面802の方に近接するように、前記幾何学的中点830から変位していてよい。
もう一つの実施態様においては、前記質量中心は、前記幅を定める前記本体801の横方向軸808に沿う幅(w)の少なくとも約0.05倍の距離だけ、前記幾何学的中点830から変位していてよい。もう一つの局面においては、前記質量中心は、前記幾何学的中点830から、少なくとも約0.1(w)、例えば少なくとも約0.15(w)、少なくとも約0.18(w)、少なくとも約0.2(w)、少なくとも約0.22(w)、少なくとも約0.25(w)、少なくとも約0.27(w)、少なくとも約0.3(w)、又はさらには少なくとも約0.35(w)の距離だけ変位していてよい。また、一つの実施態様においては、前記質量中心は、前記幾何学的中点830から、0.5(w)以下、例えは0.49(w)以下、0.45(w)以下、0.43(w)以下、0.40(w)以下、又はさらには0.38(w)以下の距離だけ変位していてよい。
もう一つの実施態様においては、前記質量中心は、前記本体801の長さ(l)の少なくとも約0.05倍の距離(Dl)だけ、前記長手方向軸809に沿って前記幾何学的中点830から変位していてよい。ある特定の実施態様においては、前記質量中心は、前記幾何学的中点から少なくとも0.1(l)、例えば少なくとも約0.15(l)、少なくとも約0.18(l)、少なくとも約0.2(l)、少なくとも約0.25(l)、少なくとも約0.3(l)、少なくとも約0.35(l)、又はさらには少なくとも約0.38(l)の距離だけ変位していてよい。また、ある研磨粒子について、前記質量中心は、約0.5(l)以下、例えば約0.45(l)以下、又はさらには約0.40(l)以下の距離だけ変位させることができる。
図9は、ある実施態様に係るブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子を示す図を含む。この粒子900は、1つ又は2つ以上の側面910,912及び914によって互いに隔てられた基底面902及び上面904を含む本体901を含んでよい。一つの特定の実施態様によれば、前記本体901は、前記基底面902が前記上面904の平面形状(ここで、平面形状はそれぞれの面で定まる平面内で見る)とは異なる平面形状を持つように形成することができる。例えば、図9の実施態様に示すように、前記本体901は、略円形の前記基底面902及び略三角形の前記上面904を持つことができる。前記基底面902及び上面904において、いくつかの形状の任意の組合せを含む他の変更が実現可能であることは、認識されるだろう。
図10は、賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体のバッチの写真を含む。図11は、図10の前記ブラスト加工媒体を用いて表面調製操作を行った後の、被加工物の表面の一部分の像を含む。図に示すように、前記被加工物は表面を横切ってランダムに分布したグージ溝(gouges)1102を含む表面1101を持つことができる。さらに、このグージ溝は、特定の特徴を有してよく、それらの特徴は前記ブラスト加工媒体中に用いた前記賦形された研磨粒子のある局面に関連していてよい。一つの実施態様によれば、そして図11の1つのグージ溝の拡大像を含む図12に示すように、該グージ溝は、平均長さ(l)、平均幅(w)を持つことができ、それらは少なくとも約2:1の((平均長さ):(平均幅))のアスペクト比を規定してよい。図12に示すように、前記長さは2次元の上面図で前記グージ溝1102の最大寸法であり、前記幅は2次元の上面図で該長さに垂直な方向に延びるグージ溝1102の最小寸法である。他の実施態様においては、平均幅に対する平均長さの前記アスペクト比はより大きく、例えば少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、又は少なくとも約10:1とすることができる。
前記グージ溝1102は、平均長さ(la)又は約5mm以下を有してよく、その平均長さは、被加工物の無作為で統計学的に適切なサンプルサイズのグージ溝1102の、適切な光学技法による測定に基づくものである。他の実施態様においては、前記グージ溝1102は、より小さな、例えば約4mm以下、又はさらには約3mm以下の平均長さを有してよい。また、前記グージ溝1102は、少なくとも約0.2mm又はさらには少なくとも約0.5mmの平均長さを有してよい。前記グージ溝1102が上記最小値及び最大値のいずれかの範囲内の平均長さを有し得ることは、認識されるだろう。
図11にさらに示すように、約1.0mm以下の平均幅を持つことができ、その平均幅は、被加工物の無作為で統計学的に適切なサンプルサイズのグージ溝1102の、適切な光学技法による測定に基づくものである。他の実施態様においては、前記グージ溝1102は、より小さな、例えば約0.8mm以下又はさらには約0.5mm以下の平均幅を有してよい。また、前記グージ溝1102は、少なくとも約0.01mm、又はさらには少なくとも約0.05mmの最小幅で規定されていてもよい。前記グージ溝1102が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内の平均幅を有し得ることは、認識されるだろう。
前記被加工物のグージ溝1102は平均深さをさらに有してよく、その平均深さは、該グージ溝1102が該グージ溝1102に隣接する前記被加工物上面上の点から該被加工物の本体の中へ、前記長さと幅で定まる平面に垂直な方向に延びる、該グージ溝1102の最大距離の尺度であってよい。ある実施態様によれば、前記平均深さは前記平均長さより小さくすることができる。さらに、前記グージ溝1102は前記平均幅より小さい平均深さを有してもよい。ある場合においては、前記グージ溝1102は第2アスペクト比(la:da)で特徴づけられてもよく、その第2アスペクト比は平均深さに対する平均長さの尺度であることができ、且つ、少なくとも約2:1の値をさらに有してよい。他の実施態様においては、前記第2アスペクト比はより大きく、例えば少なくとも約3:1又はさらには少なくとも約5:1であってよい。また、少なくとも1つの実施態様においては、前記第2アスペクト比は約100:1以下、約10:1以下又はさらには約8:1以下であってよい。前記グージ溝1102の第2アスペクト比が上記最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であってよいことは、認識されるだろう。
ある場合においては、前記グージ溝1102は、前記ブラスト加工媒体中に利用される前記賦形された研磨粒子の少なくとも1つの局面に関連した平均長さによって特徴づけられてよい。例えば、前記表面に存在する前記グージ溝1102の大半は、高々、複数の賦形された研磨粒子の平均幅である平均長さを持つことができる。ある特定の場合においては、前記グージ溝1102が前記賦形された研磨粒子のある寸法に対応し得ることは、明らかであろう。例えば、前記グージ溝は、複数の賦形された研磨粒子の、幅を規定する該粒子の側面(the side)に沿う稜によって形成された切削痕(cuts)に対応していてよい。
ある局面においては、前記賦形された研磨粒子は代替的方法によって形成されてもよく、その代替的方法としては、例えば、「剛い」混合物又はゲルを賦形用組立体の開口の中に押し出し、吐出材を介して該混合物を該開口から取り出すある特定の方法を用いるプロセスが挙げられるが、これに限定されない。さらに、このような形成プロセス及び吐出の仕方の制御によって、前記賦形された研磨粒子のある特徴の形成を容易にすることができる。
例えば、一実施態様においては、賦形された研磨粒子は曲がりくねった(tortuous)輪郭を持つ本体を含むことができるが、それは、前記代替的形成プロセスのある局面によって容易にされる場合がある。ある特定の場合においては、前記曲がりくねった輪郭は、第1の湾曲部、第2の湾曲部、及び該第1の湾曲部と該第2の湾曲部とを結ぶ平面状部分を含むことができる。図20は、ある実施態様にしたがって作成した賦形された研磨粒子の側面視(反転色)像を含む。この賦形された研磨粒子2000は、第1の主面2003、第2の主面2004、及び該第1の主面2003と該第2の主面2004との間に延びて両者を隔てる側面2005を持つ本体2001を含むことができる。詳細には、そしてある実施態様によれば、前記第1の主面2003は曲がりくねった輪郭を持つことができ、それは、第1の湾曲部2006、第2の湾曲部2008、及び該第1の湾曲部2006と該第2の局面2008との間に延びて両者を連結する、実質的に平面状又は直線状領域2007を有してよい。一つの特定の実施態様においては、前記第1の湾曲部2006はほぼ円弧状の湾曲を規定していてよく、それは、実質的に凸面の湾曲を含んでよい。前記第2の湾曲部2008は前記第1の湾曲部から離間するとともに、実質的に円弧状の湾曲、そして詳細には実質的に凹面の湾曲を規定することができる。
図20に示すようなある実施態様においては、円に最も良くフィットする湾曲の部分にしたがって、第1の湾曲部2006は第1の曲率半径を規定することができ、第2の湾曲部2008は第2の曲率半径を規定することができる。このような分析は、ImageJのような画像形成ソフトウェアを用いて完結してよい。一つの実施態様においては、前記第1の湾曲部2006及び第2の湾曲部2008は互いに異なる曲率半径を持つことができる。いま一つの実施態様においては、前記第1の湾曲部2006及び第2の湾曲部2008に関連した曲率半径は実質的に類似のものとすることができる。さらに、もう一つの特定の実施態様においては、前記第1の主面2003の曲がりくねった輪郭は、前記本体2001の平均高さ(この高さは、該第1の主面2003と第2の主面2004との間の平均距離として測定できる)より大きな曲率半径を持つ第1の湾曲部2006を含み得ることが観察された。加えて、もう一つの実施態様においては、前記第1の主面2004の曲がりくねった輪郭は、前記本体2001の平均高さより大きな曲率半径を持つ第2の湾曲部2008を含み得ることが観察された。
一つの特定の実施態様によれば、前記曲がりくねった輪郭はある特定の波うちを含むことができる。この波うちは、前記曲がりくねった輪郭をもつ任意の表面の部分であって、ある線よりも上方を延びる第1の湾曲部を含み、さらに、その線の下方を延びる第2の湾曲部を含む表面部分として、定義することができる。再び図20を参照すると、前記本体2001の前記第1の主面2003と前記側面2005との複数の角の間に、線2010が引かれている。ある場合においては、前記線2010は、対向する主面が図20に示す前記本体2001の第2の主面2004のように実質的に平坦な表面を規定するならば、その対向する主面に平行であってよい。図に示すように、前記第1の主面は波うちを含む曲がりくねった輪郭を持つことができる。この場合、前記第1の湾曲部2006は前記線2010の一方側(すなわち、図示の配向においては下方)を延びる前記第1の主面2003の一領域を含み、前記第2の湾曲部2008は該第1の主部2006の領域と比べて前記線2010の反対側(すなわち、図示の配向においては上方)を延びる該第1の主面2003の一領域を含む。
ある特定の実施態様においては、前記湾曲部は、前記線2010に対する前記湾曲部2006及び2008の関係によって、山頂高さ又は谷高さを規定することができる。この山頂高さは、前記湾曲部内の点と前記線2010との間の最大距離であり得る。例えば、前記第2の湾曲部2008は、該第2の湾曲部2008内で前記第1の主面2002の点と前記線2010との間の最大距離としての山頂高さ2020を持つことができ、それは、側面視で該線に対して垂直でしかも前記粒子の高さの方向にほぼ延びる方向においてのことである。一実施態様によれば、前記山頂高さ2020は、前記本体2001の平均高さの少なくとも約5%であり得る。他の場合においては、それはより大きく、例えば少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、又はさらには少なくとも約50%であり得る。いま一つの非限定的実施態様においては、前記山頂高さ2020は、前記粒子の平均高さの約150%未満、例えば約90%未満であり得る。前記山頂高さが上記最小及び最大百分率のいずれかの間の範囲内であり得ることは、認識されるだろう。
さらに、図示はしないが、前記第1の湾曲部2006は、前記線2010と前記第1の湾曲部2006内で前記第1の主面2003の一部分との間の最大距離として、谷高さを規定することができる。この谷高さは、前記第2の湾曲部2008に関連した前記山頂高さ2020と同様の特徴を持つことができる。
もう一つの実施態様においては、前記曲がりくねった輪郭は、該曲がりくねった輪郭に沿って延びるトレース線の勾配が、該トレース線の正の勾配を規定する領域から、ゼロの勾配へ、負の勾配へと、勾配が変わる前記本体の一部分によって規定することができる。例えば、図20を参照して、トレース線2012前記曲がりくねった輪郭に沿って作成することができ、且つ、正の勾配を持つ第1の領域2013、ゼロの勾配を含む領域2014、及び該トレース線2012の勾配が負の勾配へと変化する領域を規定することができる。曲がりくねった表面は勾配の追加的変化を含むことができ、その変化としては、例えばゼロ勾配を持つ領域への追加的遷移や、正または負の勾配を持つ領域への遷移が挙げられる。このような特性は、正弦波様曲線として一般に定義されてよいが、それは、前記トレース線2012が正弦波関数の数学的式に正確に合致することを要求するものと解釈されるべきではなく、むしろ、該トレース線2012の湾曲の近似的変化を記述するものと解釈されるべきである。
特に、図20の実施態様に示すように、前記曲がりくねった輪郭は、前記本体2001の第1の主面2003に沿って延びることができ、且つ、該第1の主面2003の少なくとも一部を、側面視でも前記側面の縁(the edge)よりも上へ上げるものであってよい。しかし、他の実施態様においては、前記曲がりくねった輪郭は前記本体2001の他の表面に沿って延びていてもよく、該他の表面としては前記第2の主面2004及び前記側面2005が挙げられるが、それに限定されないことは、認識されるだろう。さらに、本明細書中の実施態様に係る賦形された研磨粒子の前記本体2001の1つより多い数の表面が曲がりくねった輪郭を呈し得ることは、認識されるだろう。
前記曲がりくねった輪郭は、前記本体2001の任意の表面の少なくとも一部に沿って延びることができる。ある特定の場合においては、前記曲がりくねった輪郭は前記本体2001の少なくとも1つの表面(例えば、前記第1の主面2003、第2の主面2004、又は側面2005)の過半に沿って延びることができる。さらに特定の場合においては、前記曲がりくねった輪郭は、前記本体2001の少なくとも1つの表面の少なくとも約60%、例えば少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又はさらにはほぼ全体を、規定することができる。
さらに、曲がりくねった表面を呈さない他の表面は、他の特徴を有してもよく、該他の特徴としては、本明細書中の実施態様の他の特徴(例えば、破壊された表面、矢じり形等)又はさらにはほぼ平面状の輪郭が挙げられる。例えば、前記本体2001の表面の中で、前記第1の主面2003、第2の主面2004、及び側面2005を含むがそれに限定されない、曲がりくねった表面を持たない任意の表面は、ほぼ平面状の表面を有してもよい。また、曲がりくねった表面を呈する表面は追加的な特徴を有してよく、該追加的特徴としては本明細書中の実施態様の他の特徴、例えば破壊された表面、矢じり形などが挙げられることは、認識されるだろう。
もう一つの局面によれば、前記本体2001は第1の高さを含む第1の角2031を有し得るが、該第1の高さは、前記第1の主面2003と前記第2の主面2004との間の前記側面2005に沿う距離として、さらに詳細には、前記角2031と前記角2031との間の前記線2010に垂直な高さ方向に沿う距離として測定される。前記本体2001は前記第2の角2035において第2の高さを有し得るが、該第2の高さは、前記第1の主面2003と前記第2の主面2004との間の前記側面2005に沿う距離として、さらに詳細には、前記角2035と前記角2034との間の前記線2010に垂直な高さ方向に沿う距離として測定される。特に、前記第1の高さは前記第2の高さとは有意に異なり得る。図22は、このような特徴の更なる図解としての、このような賦形された研磨粒子のバッチの側面図を含む。特に、前記粒子のくねりは明白である。
一実施態様によれば、前記賦形された研磨粒子2000の本体2001は、図21に示す側面視で、前記第1の主面2003と前記側面2005との間の第1の上側角2041を含むことができる。前記第1の上側角2041は、少なくとも約80度、例えば約85度であり得る。他の実施態様においては、前記第1の上側角は、約110度以下であり得る。少なくとも1つの実施態様においては、前記側面2005は、前記第1の主面2003及び前記第2の主面2004の少なくとも1つに対してほぼ直交する角度で延びることができる。より詳細には、前記側面2005は、前記第1の主面2003及び前記第2の主面2004に対してほぼ直交する角度で延びることができる。
前記賦形された研磨粒子2000の本体2001は、図21に示す側面視で、前記第2の主面2003と前記側面2005との間の第2の下側角2042を含むことができる。前記第2の下側角2042は、少なくとも約80度、例えば少なくとも約85度とすることができる。他の実施態様においては、前記第2の下側角2042は約110度以下とすることができる。
一実施態様によれば、前記本体2001のパーセントフラッシング(f)は約10%以下、例えば約9%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、約5%以下、又はさらには約4%以下とすることができる。また、一つの非限定的実施態様においては、前記パーセントフラッシングは少なくとも約0.1%とすることができる。
本明細書中の実施態様の特性のいずれもが、ブラスト加工媒体のバッチに帰することができる。バッチは、同じ作製プロセスで作製した賦形された研磨粒子のような研磨粒子の一群を含むことができるが、必ずしもそれを含む必要はない。いま一つの場合においては、ブラスト加工媒体のバッチは、研磨用物品、例えば固定型研磨用物品、より詳細には被覆型研磨用物品(それは、特定の作製方法からは独立であるが、前記粒子のある特定の集団の中に存在する1つ又は2つ以上の限定的特徴を持ってよい)の賦形された研磨粒子の一群とすることができる。例えば、バッチは、商用ブラスト加工プロセスに使用するのに適したある量、例えば少なくとも約20ポンドの、賦形された研磨粒子を含んでよい。
さらに、本明細書中の実施態様の特徴(例えば、アスペクト比、平面状部分、曲がりくねった輪郭等)のいずれもが、単一の粒子の特性、バッチの粒子サンプリングからの中央値、又はバッチからの粒子サンプリングの分析から導いた平均値とすることができる。明記しない限り、本明細書中での特性への言及は、バッチの適切な数の粒子の無作為抽出から導いた統計学的に有意な値に基づいた中央値への言及と考えることができる。特に、本明細書中のある実施態様については、前記サンプルサイズは少なくとも約10個、例えば少なくとも15個、より典型的には少なくとも40個の、バッチから無作為に選んだ粒子を含むことができる。
本明細書中の実施態様で説明する特徴のいずれもが、ブラスト加工媒体のバッチの少なくとも第1の部分に存在する特徴を表し得る。さらに、一実施態様によれば、1つ又は2つ以上のプロセスパラメータの制御によって、本明細書中の実施態様の賦形された研磨粒子の1つ又は2つ以上の特徴の広まりを制御することができる。
前記第1の部分は、バッチ中の粒子の総数の少数部分(例えば50%未満、及び1%と49%との間の任意の整数整数)、バッチの粒子総数の過半の部分(例えば、50%以上、及び50%と99%との間の任意の整数整数)、又はさらにはバッチの粒子のほぼ全部(例えば、99%と100%の間)であってよい。バッチの任意の賦形された研磨粒子の1つ又は2つ以上の特徴の提供は、ブラスト加工媒体の代替的又は改善された性能を容易にする場合がある。
粒子状物質のバッチは、第1のタイプの賦形された研磨粒子を含む第1の部分、及び第2のタイプの賦形された研磨粒子を含む第2の部分を、含むことができる。バッチ中の前記第1の部分及び第2の部分の含有量を制御してもよい。第1の部分及び第2の部分を持つバッチの提供は、代替的または改善された性能を容易にする場合がある。
ブラスト加工媒体の5つの試料を、標準化した表面調製操作にしたがって評価した。試料S1は、一実施態様に係るブラスト加工媒体のバッチであり、このバッチはず10aに示す賦形された研磨粒子から本質的に成る。この賦形された研磨粒子はスクリーン印刷された粒子であり、略三角形の2次元形状を持ち、α−アルミナを含み、850ミクロンより大きい平均幅、約440ミクロンの内部高さ(hi)、及び約1.38mmの中央長さ(Lmiddle)を持つ。
試料CS2は、アルミナから成る従来の粉砕したランダム形状の研磨粒子であり、約710ミクロン〜850ミクロンの平均粒度を持ち、Saint−Gobain Corporationから38A Alundumとして市販されているものである。試料CS2の該粒子の一部の写真を図13に示す。
試料CS3は、α−アルミナから成る従来の粉砕したランダム形状の研磨粒子であり、約500ミクロン〜600ミクロンの平均粒度を持ち、Saint−Gobain Corporationから38A Alundumとして市販されているものである。試料CS3の該粒子の一部の写真を図14に示す。
試料CS4は、溶融ジルコニア及びシリカから成る従来の粉砕したランダム形状の研磨粒子であり、約600ミクロン〜850ミクロンの平均粒度を持ち、Saint−Gobain ZirProからZirgrit T20として市販されているものである。試料CS4の該粒子の一部の写真を図15に示す。
試料CS5は、α−アルミナから成る従来の粉砕したランダム形状の研磨粒子であり、850ミクロンより大きい平均粒度を持ち、Saint−Gobain Corporationから38A Alundumとして市販されているものである。
試料S2は、ブラスト加工媒体のバッチであり、該バッチは図10bに示す賦形された研磨粒子から本質的に成る。この賦形された研磨粒子は押出し成形した粒子であり、略三角形の2次元形状を持ち、α−アルミナを含み、850ミクロンより大きい平均幅を持ち、本質的にフラッシングを持たないものである。この粒子は、本質的に平坦であるが、一般に約1.10〜1.15の範囲内の多少のディッシングを呈するものであった。さらに、この粒子は、本明細書中の実施態様で開示したように多少のくねりを呈した。
ある複数の試料は、本明細書中に詳述した表面調製操作試験にしたがって試験して、砥粒残存率を求めたが、それは、ステンレス鋼から成る被加工物に対して20回のサイクルの後に求めた。該被加工物は、約0.03%炭素、2%マンガン、1%ケイ素、18%クロム、10%ニッケル、残部鉄の組成を持つ304Lステンレス鋼(AISI呼称)であった。特に、バッチの重量を3、6、9、および20回目のサイクルの後に測定してプロットを求めたが、そのプロットを図16に示す。各試料の初期平均粒度に基づいて砥粒残存率を計算した。試料S1の砥粒残存率は600ミクロンより大きい平均粒度を持つ粒子に基づいたもの、試料CS2は500ミクロンより大きい平均粒度を持つ粒子に基づいたもの、試料CS5は600ミクロンより大きい平均粒度を持つ粒子に基づいたものであった。図16に示すように、試料S1の砥粒残存率は、試料CS2及びCS5と比較して有意に上回っていた。
さらに、以下の表1は、実施例1の試料S1、S2、CS2、CS4、及びCS5について、前記表面調製操作の結果のさらなる詳細を提供する。表1に示すように、試料S1は、前記表面調製操作を終了した後の破壊された粒子の百分率が、他の試料の場合と比較して有意に小さかった。しかも、表1のデータにさらに示すように、前記表面調製操作を終了した後の被加工物の表面粗さが、試料S1の場合に、他の試料のいずれかを用いた場合の被加工物の表面粗さと比較して、より大きかった。同様に興味深かったのは、試料S2は試料CS2、CS4およびCS5と比較してほぼ同じ表面粗さを示しながら、150ミクロンより小さい微粒子(fines)の%(パーセント)が他の全ての試料よりも有意に下回っていたことである。このことにより、この材料は、ブラスト加工環境における微粒子の生成に関心のある使用者にとって、望ましいものとなるであろう。さらに、試料S2の場合の砥粒残存パーセントは比較試料と比較して、より優れていた。
前記被加工物表面についての差異のさらなる証拠として、図17及び図18は、試料CS2及び試料CS4をそれぞれ用いて前記表面調製操作を行った後の、被加工物表面の像を示す。図11は、試料S1を用いて前記表面調製操作を行った後の被加工物表面を表す。図17及び図18に示す被加工物表面は、互いに比較的同じように見える。特に、図17及び図19の被加工物表面は、図11にははっきり見られるグージ溝を明示していない。
ある複数の試料(S1、CS2、CS4、CS5。およびS2)を、本明細書中で詳述した表面調製操作にしたがって試験した。被加工物は1008又は1010なるAISI呼称を持つ低炭素鋼で、その一般的な組成は、0.12%炭素、0.6%マンガン、0.4%ケイ素、0.05%イオウ、0.04%リン、及び残部鉄である。特に、各試料バッチの重量を3回目、6回目、9回目、及び20回目のサイクルの後に測定してプロットを求めた。そのプロットを図19に示す。各試料の初期平均粒度に基づいて、試料S1の砥粒残存率は600ミクロンより大きい平均粒度を持つ粒子に基づいており、試料CS2は500ミクロンの平均粒度を持つ粒子に基づいており、試料CS5は600ミクロンより大きい平均粒度を持つ粒子に基づくものであった。図16に示すように、試料S1の砥粒残存率は試料CS2及びCS5と比較して有意に上回っていた。
以下の表2は、実施例2の試料S1、CS2、CS4、CS5およびS2について、前記表面調製操作の結果のさらなる詳細を提供する。表2に示すように、試料S1およびS2は、前記表面調製操作を終了した後の破壊された砥粒のパーセントが、試料CS2、CS4、およびCS5と比較して有意に下回っていた。しかも、表2のデータにさらに示すように、前記表面調製操作を終了した後の前記被加工物の表面粗さが、試料S1の場合には、他の試料のいずれを用いた場合よりも上回っていた。また、試料S2は、150ミクロン未満の微粒のパーセントがすべての試料の中で最も低かった。このことは、微粒子の含有量を減少させることが望まれる用途に、特に適しているであろう。
実施例1及び実施例2の前記表面調製操作を行った後、ある複数の試料について、各被加工物の平均濡れ角をASTM D7334−08に従って計算した。特に、該平均濡れ角の値は、被加工物の表面上のランダムな位置で取った10個の測定値から導いた。表3および表4は、ステンレス鋼(実施例1)及び低炭素鋼(実施例2)に対してそれぞれ用いた試料について、濡れ角及び濡れ角変化パーセントの結果を提供する。ステンレス鋼の未処理試料、すなわち前記試料のいかなるものを用いた表面調製操作にもかかりやすくないステンレス鋼試料についての平均濡れ角は18度であった。低炭素鋼の未処理試料、すなわち前記試料のいかなるものを用いた表面調製操作にもかかりやすくない低炭素鋼試料についての平均濡れ角は27度であった。前記変化パーセント対初期濡れ角は、[(Wat−Wai)/Wai]×100%[式中、Watはブラスト加工媒体の試料で処理した後の平均濡れ角を表し、Waiは試料で表面調製操作を行う前の被加工物材料の初期濡れ角を表す]を用いて計算した。
試料S1は、試料CS2、CS3、およびCS4の結果と比較して驚くべき結果を明確に示した。試料S1は、初期値に対して有意に増加した表面粗さを創出する能力を明確に示したが、その試料は濡れ性の減少(すなわち、濡れ角の増加)をも明確に示した。一般には、表面粗さが増すにつれて、濡れ性の増加が期待される。したがって、完全に理解されてはいないが、試料S1のブラスト加工媒体は、前記被加工物の表面を改質して、特性の予期せぬ組合せを持つようにした。さらに、表3及び表4に明示するように、試料S1の場合の初期濡れ角の変化パーセントは、比較例の全てよりも大きく、いくつかの場合においては、約25%の差異となる。
実施例3と同様の試験を、実施例4について行った。このとき、試料S1、S2、及びCS2を用い、実施例3の試料と比較して異なるステンレス鋼の被加工物に対して行った。この試験の結果を以下の表5に示す。特に、試料S1及びCS2について、濡れ角の絶対値は実施例3の結果とは異なるが、傾向は同じであり著しいものであった。
実施例3と同様の試験を、実施例4について行った。このとき、試料S2及びCS2を用い、実施例3の試料と比較して異なる低炭素鋼の被加工物に対して行った。試験の結果を以下の表6に示す。特に、試料S1及びCS2について、濡れ角の絶対値は実施例3の結果とは異なるが、傾向は同じであり著しいものであった。
本願は技術の現状からの新発展を表す。当業界では、丸みを帯びた、又は不規則な配向の粉砕砥粒をブラスト加工媒体のために利用する傾向があった。しかし、賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体を利用すれば、被加工物上に独特の表面特徴の組合せを形成しやすくすることができるということが見出された。さらに、前記賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体は、砥粒残存率等の独特の性質を持ち得ることが注目される。加えて、前記ブラスト加工媒体の賦形された研磨粒子は、独特の特徴の組合せを持つことができ、その特徴の例としては組成、添加物、形態学、2次元形状、3次元形状、相の分布、高さの差異、高さプロファイルの差異、パーセントフラッシング、高さ、ディッシング等が挙げられるが、それに限定されない。そして実際、本明細書中の実施態様の粒子状物質は注目すべきであって予期せぬ性能をもたらすことが明らかになった。
以上に開示した内容は、説明のためのものであって限定的ではないと考えるべきで、また、添付の請求の範囲は、本発明の真の範囲内のこのような変更、強化、およびその他の実施態様の全てを包含するべく意図されたものである。したがって、法律的に許容される最大限に、本発明の範囲は以下の請求の範囲及びその等価物の最も広い許容される解釈によって決められるべきであって、上述の詳細な説明によって限定されるべきではない。
要約は、特許法に適合するべく提供されるが、それが請求の範囲の範囲または意味を解釈又は限定するために使用されることはないという理解とともに、提出される。また、上述の詳細な説明において、様々な特徴がともにグループ分けされるかまたは単一の実施態様の中で説明されるが、その目的は本開示を合理的にすることにある。本開示は、特許請求された実施態様が各請求項に明確に記載したものより多くの特徴を要求するという意図を反映するものと解釈するべきではない。むしろ、以下の請求の範囲が反映するように、発明の対象は、開示された実施態様のいずれかの全ての特徴よりは少ないものに関係してもよい。このように、以下の請求の範囲は詳細な説明の中に組み入れられ、各請求項は、別に特許請求された対象を明記するものとして自立している。

Claims (46)

  1. 賦形された研磨粒子を含むブラスト加工媒体。
  2. 前記賦形された研磨粒子は長さ(l)、幅(w)、及び高さ(hi)を有する本体を含み、前記高さ(hi)は内部高さであり、w≧l且つw≧hiである、請求項1に記載のブラスト加工媒体。
  3. 前記本体は長さ及び幅で定まる面内で見て2次元多角形の形状を含む、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  4. 前記本体は窒化物、酸化物、炭化物、ホウ化物、酸窒化物、ダイアモンド、及びこれらの混合物からなる材料の群から選ばれる砥粒を含む、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  5. 前記内部高さは前記幅の少なくとも約22%である、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  6. 前記本体は前記本体の総側面積に対して少なくとも約10%のフラッシング率(f)を有する、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  7. 前記本体は前記本体の総側面積に対して約45%以下のフラッシング率(f)を有する、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  8. 前記本体は深皿状粒子を含み、前記本体は約2以下のディッシング値(d)を有する、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  9. 前記本体は少なくとも約0.1のディッシング値(d)を有する、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  10. 前記本体は高さの平均差とプロファイル長さとの比[(hc−hm)/(Lmiddle)]として定義されるプロファイル比が少なくとも約0.04であり、前記プロファイル比が約0.3以下である、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  11. 前記第1の側面及び第2の側面は前記本体の高さの方向に延びる鉛直軸に対してテーパ状になっている、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  12. 前記本体は第1の領域及び前記第1の領域と区別される第2の領域を含み、該第1の領域は圧縮下にあり、該第2の領域は引張り下にあり、該第1の領域は第1の組成を有し、該第2の領域は第2の組成を有し、該第1の組成は該第2の組成とは明確に異なる、請求項2に記載のブラスト加工媒体。
  13. 請求項1に記載のブラスト加工媒体であって、少なくとも約80%の砥粒残存率(surviving grain factor)をさらに含む該ブラスト加工媒体。
  14. 前記ブラスト加工媒体は、
    前記賦形された研磨粒子を含む第1の部分と、
    第2の研磨粒子を含み、該第2の研磨粒子が平均粒度(average particle size)、平均結晶粒度(average grain size)、2次元形状、組成、フラッシング率、粒子寸法、及びそれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの粒子特性において前記賦形された研磨粒子とは異なるものである第2の部分と、
    を含む、請求項1に記載のブラスト加工媒体。
  15. 気体物質を含む担体及び複数の賦形された研磨粒子を含む研磨材を被加工物に向けることと、
    該被加工物の表面を調製することと、
    を含む被加工物の表面を調製する方法。
  16. 研磨材を被加工物に向けることは該研磨材の速度を制御することを含み、該研磨材の速度を制御することは前記担体の圧力を制御することを含み、該担体の圧力は0.5バール(5×10Pa)〜約8バール(8×10Pa)の範囲内である、請求項15に記載の方法。
  17. 調製することは前記被加工物の平均表面粗さ(Ra)を変化させることを含み、調製することは式[(Ra−Rao)/Rao]×100%[式中、Raは表面処理操作を行った後の該被加工物の該表面粗さを表し、Raoは該表面処理操作を行う前の該被加工物の初期平均表面粗さを表す]に従って、該被加工物の平均表粗さ(Ra)を初期平均表面粗さから少なくとも1%だけ増加させることを含む、請求項15に記載の方法。
  18. 調製することは前記被加工物の最大表面粗さ(Rz)を変えることを含み、調製することは式[(Rz−Rzo)/Rzo]×100%[式中、Rzは表面処理操作を行った後の該被加工物の最大表面粗さを表し、Rzoは該表面処理操作を行う前の該被加工物の初期最大表面粗さを表す]に従って、該被加工物の最大表面粗さ(Rz)を初期最大表面粗さから少なくとも約1%だけ増加させることを含む、請求項15に記載の方法。
  19. 調製後、前記被加工物は約85度を超える平均濡れ角を有する、請求項15に記載の方法。
  20. 前記濡れ角は式[(Wa−Wi)/Wi]×100%[式中、Waは表面処理操作を行った後の濡れ角を表し、Wiは該表面処理操作を行う前の初期濡れ角を表す]に従って、初期濡れ角に対して少なくとも約1%だけ増加する、請求項15に記載の方法。
  21. 前記被加工物の前記表面はグージ溝(gouges)を含む、請求項15に記載の方法。
  22. 前記グージ溝は前記表面に亘ってランダムに分布している、請求項21記載に記載の方法。
  23. 前記グージ溝は平均長さ及び平均幅を有し、該グージ溝は少なくとも約2:1の(平均長さ):(平均幅)のアスペクト比を規定する、請求項21に記載の方法。
  24. 前記グージ溝は前記複数の賦形された研磨粒子の稜(edges)によって作られた切削痕(cuts)に相当する、請求項21に記載の方法。
  25. 担体及び複数の賦形された研磨粒子を含む研磨材を被加工物に向けることと、
    該被加工物の表面の平均表面粗さ(Ra)を初期平均表面粗さから増加させることと、
    平均濡れ角を初期平均濡れ角に対して増加させることと、
    を含む被加工物の表面を調製する方法。
  26. 前記担体は気体物質を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 複数の賦形された研磨粒子を自由砥粒(free abrasives)のバッチとして集めることをさらに含み、前記複数の研磨粒子を仕分けすることをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  28. 向けることは、前記複数の賦形された研磨粒子の各賦形された研磨粒子を前記担体との流れの中で自由研磨粒子として投射することを含む、請求項25に記載の方法。
  29. 前記平均表面粗さを増加させることは、式[(Ra−Rao)/Rao]×100%[式中、Raは表面処理操作を行った後の前記被加工物の平均表面粗さを表し、Raoは該表面処理操作を行う前の初期平均表面粗さを表す]に従って、該被加工物の平均表面粗さ(Ra)を初期平均表面粗さから少なくとも1%だけ増加させることを含む、請求項25に記載の方法。
  30. 前記被加工物の表面から調製する過程において該被加工物の最大表面粗さ(Rz)を変化させることをさらに含み、変化させることは、式[(Rz−Rzo)/Rzo]×100%[式中、Rzは表面処理操作を行った後の該被加工物の最大表面粗さを表し、Rzoは該表面処理操作を行う前の該被加工物の初期最大表面粗さを表す]に従って、該被加工物の最大表面粗さ(Rz)を初期最大表面粗さから少なくとも約1%だけ増加させることを含む、請求項25に記載の方法。
  31. 調製後に前記複数の賦形された研磨粒子の少なくとも一部を回収することをさらに含み、表面処理操作を行った後の砥粒残存率が少なくとも約80%である、請求項25に記載の方法。
  32. 前記濡れ角を増大させることは該濡れ角を鈍角にまで増大させることを含む、請求項25に記載の方法。
  33. 前記濡れ角を増大させることは式[(Wa−Wi/Wi]×100%[式中、Waは表面処理操作を行った後の該平均濡れ角を表し、Wiは表面処理操作を行う前の初期平均濡れ角を表す]に従って、該平均濡れ角を初期平均濡れ角に対して少なくとも1%だけ増大させることを含む、請求項25に記載の方法。
  34. 前記複数の賦形された研磨粒子の各賦形された研磨粒子は長さ(l)、幅(w)、及び高さ(hi)を有する本体を含み、該高さ(hi)は前記本体の内部高さであり、w>lかつw>hiである、請求項25に記載の方法。
  35. 前記本体は三角形、四角形、長方形、台形、五角形、六角形、七角形、六角形、八角形、九角形、十角形、五角形、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる形状を含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記本体は側面から延びるフラッシングを含み、前記本体は前記本体の総側面積に対して約10%以上約45%以下のフラッシング率(f)を有する、請求項34に記載の方法。
  37. ブラスト加工媒体により改質された表面を有し、該表面に亘ってランダムに分布しているグージ溝を含む被加工物であって、該グージ溝が平均長さ及び平均幅を有し、さらに少なくとも約2:1の(平均長さ):(平均幅)のアスペクト比を規定する、該被加工物。
  38. 該被加工物は金属、金属合金、セラミックス、ガラス、複合物、有機材料、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる材料を含む、請求項37に記載の被加工物。
  39. 前記グージ溝は約5mm以下の平均長さを有する、請求項37に記載の被加工物。
  40. 前記グージ溝は約1mm以下の平均幅を有する、請求項37に記載の被加工物。
  41. 前記グージ溝は前記平均長さ未満の平均深さを有する、請求項37に記載の被加工物。
  42. 前記ブラスト加工媒体は賦形された研磨粒子を含む、請求項37に記載の被加工物。
  43. 前記表面は式[(Ra−Rao)/Rao]×100%[式中、Raは表面処理操作を行った後の該被加工物の平均表面粗さを表し、Raoは表面処理操作を行う前の該被加工物の初期平均表面粗さを表す]に従って、平均表面粗さ(Ra)が初期平均表面粗さから少なくとも1%増大するように改質された、請求項37に記載の被加工物。
  44. 前記表面は式[(Rz−Rzo)/Rzo]×100%[式中、Rzは表面処理操作を行った後の該被加工物の最大表面粗さを表し、Rzoは該表面処理操作を行う前の該被加工物の初期最大表面粗さを表す]に従って、最大表面粗さ(Rz)が初期最大表面粗さから少なくとも1%増大するように改質された、請求項37に記載の被加工物。
  45. 前記表面は約85度以上の平均濡れ角を有する、請求項37に記載の被加工物。
  46. 前記表面は式[(Wa−Wi)/Wi]×100%[式中、Waは表面処理操作を行った後の濡れ角を表し、Wiは前記表面処理操作を行う前の初期濡れ角を表す]に従って、濡れ角が初期濡れ角に対して少なくとも約1%だけ増大するように改質された、請求項37に記載の被加工物。
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