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JP2016216631A - 遮光部材、黒色樹脂組成物及び黒色樹脂成形品 - Google Patents

遮光部材、黒色樹脂組成物及び黒色樹脂成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】所定厚みあたりの光学濃度が高められた遮光部材、黒色樹脂組成物及び黒色樹脂成形品等を提供する。
【解決手段】基材(2)と、この基材(2)の少なくとも一面に設けられた遮光膜(3)とを備える遮光部材(1)において、バインダー樹脂(31)、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料(32)、及びこれよりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料(33)を含有する遮光膜(3)を採用する。第2黒色顔料(33)の平均粒子径D50は0.01〜0.3μmが好ましい。また、遮光膜(3)の光学濃度は、厚み換算で0.54〜2.00(μm−1)であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮光部材、黒色樹脂組成物及び黒色樹脂成形品に関する。
従来、カメラやプロジェクタ等の光学機器においては、カメラ内壁面等を遮光性のある部材で構成し、外光によるハレーションやゴーストの発生等を防止している。このような遮光部材としては、例えば、カーボンブラックを含有する黒色塗料からなり所定の表面形状を有する光吸収膜を基材フィルムの表面に設けた光吸収性部材が知られている(特許文献1参照)。
また、一眼レフカメラ、コンパクトカメラ、ビデオカメラ等の各種光学機器のシャッターや絞り部材やレンズユニット等においても、遮光性のある部材が使用されている。さらにこれらの遮光部材においては、その使用態様から、滑り性(摺動性)に優れること、及び低光沢であることも必要とされている。そして従来、各種光学機器のシャッターや絞り部材やレンズユニット等としては、金属薄膜に黒色塗料を塗布したものが用いられてきた。しかしながら、近年では、軽量なプラスチック材料への代替が検討されている。
このような非金属製の遮光部材としては、熱硬化型樹脂又は常温硬化型樹脂中にカーボンブラック及び滑剤を含有する遮光膜を、樹脂フィルムの両面に形成した遮光部材が知られている(特許文献2参照)。また、カーボンブラック、ポリエチレンワックス等の滑剤、吸油量が250(g/100g)以上のシリカ微粒子及びバインダー樹脂を含有する遮光膜を、樹脂フィルムの両面に形成した遮光性フィルムも知られている(特許文献3参照)。
特開2003−266580号公報 特開平04−009802号公報 国際公開第2006/016555号
しかしながら、例えばスマートフォンや一眼レフカメラ等に代表されるように、各種光学機器の小型化及び薄型化の要求がより一層高まっている。そして遮光部材には光学濃度(OD)が高いことが求められているが、従来技術では所定厚みあたりの光学濃度が十分ではなく、改善の余地があった。
ここで所定厚みあたりの光学濃度を増すためには、一般的にはカーボンブラック等の遮光性フィラーを高充填すればよいと考えられる。しかしながら、例えば従来技術において光学濃度が5.4以上のものは、カーボンブラック、滑剤、シリカ微粒子等の充填剤の合計充填率は既に飽和状態にあり、充填剤のこれ以上の高充填は技術的限界を迎えている。したがって、所定厚みあたりの光学濃度を増すにあたり、カーボンブラックの充填割合を高めるという従来設計処方に代わる、新たな設計指針の探索が必要とされていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。すなわち本発明は、所定厚みあたりの光学濃度が高められた遮光部材、黒色樹脂組成物及び黒色樹脂成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、遮光性フィラーとして大小2種の黒色顔料を用いることで、上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下(1)〜(13)に示す具体的態様を提供する。
(1)基材と、該基材の少なくとも一面に設けられた遮光膜とを備え、前記遮光膜は、バインダー樹脂及び黒色顔料を少なくとも含有し、前記黒色顔料は、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料と、該第1黒色顔料の平均粒子径D50よりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料を含有する、遮光部材。
(2)前記遮光膜の光学濃度が、厚み換算で0.54〜2.00(μm−1)である、上記(1)に記載の遮光部材。
(3)前記第2黒色顔料の平均粒子径D50が0.01〜0.3μmである、上記(1)又は(2)に記載の遮光部材。
(4)前記黒色顔料が、前記遮光膜中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算で、10質量%以上、60質量%以下含まれる、上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の遮光部材。
(5)前記遮光膜は、3μm以上、10μm未満の総厚みを有する、上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の遮光部材。
(6)前記バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の遮光部材。
(7)前記基材は、シート状基材であり、前記遮光膜が、前記シート状基材の一方の主面及び他方の主面に設けられている、上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の遮光部材。
(8)マトリックス樹脂及び該マトリックス樹脂中に分散された黒色顔料を少なくとも含有し、前記黒色顔料は、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料と、該第1黒色顔料の平均粒子径D50よりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料を含有する、黒色樹脂組成物。
(9)成形したときの厚み換算の光学濃度が0.54〜2.00(μm−1)である、上記(8)に記載の黒色樹脂組成物。
(10)前記第2黒色顔料の平均粒子径D50が0.01〜0.3μmである、上記(8)又は(9)に記載の黒色樹脂組成物。
(11)前記黒色顔料が、全樹脂成分に対する固形分換算で、10質量%以上、60質量%以下含まれる、上記(8)〜(10)のいずれか一項に記載の黒色樹脂組成物。
(12)前記マトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記(8)〜(11)のいずれか一項に記載の黒色樹脂組成物。
(13)上記(8)〜(12)のいずれか一項に記載の黒色樹脂組成物を成形してなる、黒色樹脂成形品。
本発明においては、平均粒子径D50が異なる大小2種の黒色顔料を樹脂中に配合することで、所定厚みあたりの光学濃度(ODt)が格別に向上されている。その理由は定かではないが、第1黒色顔料の粒子間の空隙に平均粒子径D50が小さな第2黒色顔料が充填され、これにより従来設計と比較して黒色顔料の粒子が密に充填されているためと推察される。但し、作用はこれに限定されない。そして、本発明の上記特徴から、少なくとも以下の優位性が導かれる。
まず第1に、黒色顔料の配合量が同一である場合、従来技術では所定厚みあたりの光学濃度(ODt)が十分でないため、これ以上の小型化及び/又は薄膜化を推し進めることができない。これは、基本性能として遮光性が十分でないことに起因する。一方、本発明では、所定厚みあたりの光学濃度(ODt)が格別に向上されているため、小型化及び/又は薄膜化と高い遮光性とを高次元でバランスさせることができる。
第2に、光学濃度(OD)が同一である場合、従来技術ではカーボンブラック等の遮光性フィラーを比較的に高配合しなければならない。例えばOD値を6.0にするためには飽和状態にまで充填率を高める必要がある。このような組成では、さらなる改良のための設計自由度がほとんどなく、また、製造時のプロセス裕度も狭い。一方、本発明では、黒色顔料の配合量が比較的に少ない態様を実現することができる。このように黒色顔料の配合量が比較的に少ない態様は、さらなる改良のための設計自由度が十分に確保されたものであるとも言える。例えば他の要求性能を考慮して他の添加物を多量に配合する等の設計変更を十分に行うことができる。また、黒色顔料等の充填剤の配合量が比較的に少ない態様は、分散性、製膜性及び取扱性に優れ、製造時のプロセス裕度を広くすることができる。
さらに本発明では、上記のとおり遮光性に優れるのみならず、表面光沢度が小さく(艶消し性に優れ)、且つ、滑り性(摺動性)に優れる遮光部材等をも実現できる。これは、平均粒子径D50が異なる大小2種の黒色顔料を樹脂中に配合することで、平均粒子径D50の大きな黒色顔料により形成された表面の凹凸に、平均粒子径D50が小さな黒色顔料により形成される微細な凹凸が重畳された結果、入射光の反射がより少なくなったことに起因する推察される。これにより、表面の光沢度(鏡面光沢度)が低下して、遮光部材とした際に良好な艶消し性が発揮され、さらには良好な摺動性が得られたものと推察される。但し、作用はこれに限定されない。
ここで従来設計処方においては、上述した充填剤の合計充填率が既に飽和状態にある中、カーボンブラックの配合量、マット剤の配合量及び滑り剤の配合量を微調整していた。これは、遮光性、表面光沢度、及び滑り性の3性能がトレードオフの関係にあるためである。具体的には、カーボンブラック等の充填剤を高配合することで、滑り性を高めることは可能であったが、それと同時に、表面光沢度が大きくなる。一方、表面光沢度を小さくするためにマット剤(艶消し剤)を配合する手法も知られているが、そうすると滑り性が悪化する傾向にあり、さらにカーボンブラック等の配合量が減ることで遮光性までもが犠牲となり得る。さらに、滑り性を高めるために滑り剤を配合することも試みられていたが、上述した充填剤の合計充填率が既に飽和状態にあることから、滑り剤の配合のためにカーボンブラック等の他の充填剤の配合量を減らす必要があり、その場合には基本性能としての遮光性が犠牲となる。これらの技術背景を鑑みると、本発明は、従来設計処方では脱却できなかった技術的なトレードオフの関係を脱却し得る新規な設計処方を新たに見出した点で、格別の技術的意義を有する。
本発明によれば、所定厚みあたりの光学濃度(ODt)が高められた遮光部材、黒色樹脂組成物及び黒色樹脂成形品等を提供することができる。これにより、遮光性は従来技術と同等以上でありながらも、さらなる小型化及び/又は薄膜化に対応した遮光部材を実現することができる。また、本発明によれば、遮光性に優れるのみならず、表面光沢度が小さく、滑り性にも優れる遮光部材等をも実現できる。さらに、本発明によれば、製造時の分散性、製膜性、取扱性を改善することが可能となる。
第一実施形態の遮光部材1の要部を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。但し、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施することができる。なお、本明細書において、例えば「1〜100」との数値範囲の表記は、その上限値「1」及び下限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。
図1は、本発明の第一実施形態の遮光部材1の要部を模式的に示す図である。本実施形態の遮光部材1は、基材2と、この基材2の少なくとも一面に設けられた遮光膜3とを備える。遮光膜3は、バインダー樹脂31及び平均粒子径D50が異なる2種の黒色顔料32,33を少なくとも含有する。
以下、遮光部材1の各構成要素について詳述する。
基材2は、遮光膜3を支持可能なものである限り、その種類は特に限定されない。その具体例としては、紙、合成紙、金属シート、合金シート、金属箔、合成樹脂フィルム及びこれらの積層体等挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、基材2は、遮光膜3と接着性を有するものであっても、有さないものであってもよい。遮光膜3と接着性を有さない基材2は、離型フィルムとして機能させることができる。寸法安定性、機械的強度及び軽量化等の観点からは、合成樹脂フィルムが好ましく用いられる。合成樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)フィルム、ポリイミドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。また、アクリル系、ポリオレフィン系、セルロース系、ポリスルホン系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリエーテルスルホン系、ポリエーテルエーテルケトン系のフィルムを用いることもできる。これらの中でも、基材2としては、ポリエステルフィルムが好適に用いられる。とりわけ、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステルフィルムは、機械的強度及び寸法安定性に優れるため、特に好ましい。また、耐熱用途には、ポリイミドフィルムが特に好ましい。ここで、基材2の外観は、透明、半透明、不透明のいずれであってもよく、特に限定されない。例えば発泡ポリエステルフィルム等の発泡した合成樹脂フィルムや、カーボンブラック等の黒色顔料や他の顔料を含有させた合成樹脂フィルムを用いることもできる。より一層薄く且つ高い遮光性が必要される場合は、光学濃度が高い基材2を用いることで、遮光部材1全体の光学濃度を補強することもできる。
基材2の厚みは、要求性能及び用途に応じて適宜設定でき、特に限定されない。一般的には1μm以上、250μm未満が目安とされる。ここで遮光部材1の強度や剛性等の観点からは51μm以上、250μm未満が好ましく、軽量化及び薄膜化の観点からは、1μm以上、50μm以下が好ましい。本実施形態の遮光部材1においては、遮光膜3の厚み換算の光学濃度(ODt)が殊に高められるため、基材2及び遮光膜3の双方を薄膜に設定しても、遮光性等の諸性能を維持したまま、例えば総厚みが60μm以下、好ましくは総厚みが35μm以下、さらに好ましくは総厚みが15μm以下、特に好ましくは総厚みが10μm以下の遮光部材1を実現することができる。そのため、薄膜化が特に求められる用途においては、基材2の厚みは、より好ましくは1μm以上、25μm以下、さらに好ましくは4μm以上、10μm以下、特に好ましくは5μm以上、7μm以下である。なお、遮光膜3との接着性を向上させる観点から、必要に応じて、基材2表面にアンカー処理やコロナ処理等の各種公知の表面処理を行うこともできる。
遮光膜3は、上述した基材2の少なくとも一面に設けられるものであり、バインダー樹脂31及び黒色顔料32,33を少なくとも含有する。なお、図1では、シート状の基材2の一方の主面(上面)のみに遮光膜3を設けた態様を示したが、シート状の基材2の一方の主面(上面)及び他方の主面(下面)に遮光膜3をそれぞれ設けてもよい。シート状の基材2の上面及び下面の双方に遮光膜3を設けることで、遮光部材1の取扱性が高められる。
ここで用いるバインダー樹脂31としては、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン/ポリブタジエン樹脂、ポリウレタン系樹脂、アルキド樹脂、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂等の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等も用いることができる。これらは1種を単独で用いることができ、また2種以上を組み合わせて用いることもできる。なお、バインダー樹脂は、要求性能及び用途に応じて、適宜選択して用いることができる。例えば、耐熱性が求められる用途においては、熱硬化性樹脂が好ましい。
遮光膜3中のバインダー樹脂31の含有量は、特に限定されないが、遮光膜3の総量に対する固形分換算で、40〜90質量%が好ましく、より好ましくは50〜85質量%、さらに好ましくは60〜80質量%である。バインダー樹脂31の含有量を上記の好ましい範囲とすることで、基材1と遮光膜3との接着性や、遮光膜3の遮光性、摺動性及び艶消し性等の物性を高次元でバランスさせることができる。また、形成される遮光膜3の耐傷付性を向上させるとともに、遮光膜3が脆くなることを防止することもできる。特に本実施形態では、後述するように、黒色顔料の配合量が比較的に少ない態様を実現できるので、従来技術よりもバインダー樹脂31の含有量を相対的に増加(例えば、65質量%以上)させることが可能である。その結果、黒色顔料の分散性、遮光膜3の製膜性、取扱性、接着性、滑り性、耐磨耗性等の向上等に寄与し得る。
一方、遮光膜3に含有される黒色顔料32,33は、バインダー樹脂31を黒色に着色して遮光性を付与するものである。本実施形態では、遮光膜3に含有される黒色顔料32,33として、平均粒子径D50が異なる2種の黒色顔料、すなわち、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料32と、この第1黒色顔料の平均粒子径D50よりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料33とを用いている。
ここで用いる黒色顔料としては、例えば、黒色樹脂粒子、チタンブラック、マグネタイト系ブラック、銅・鉄・マンガン系ブラック、チタンブラック、カーボンブラック等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、隠蔽性に優れることから、黒色樹脂粒子、チタンブラック、カーボンブラックが好ましく、より好ましくはカーボンブラックである。カーボンブラックとしては、遮光膜3に導電性を付与し静電気による帯電を防止する観点から、導電性カーボンブラックが特に好ましく用いられる。カーボンブラックの歴史は古く、例えば三菱化学株式会社、旭カーボン株式会社、御国色素株式会社、レジノカラー社、Cabot社、DEGUSSA社等から、各種グレードのカーボンブラック単体及びカーボンブラック分散液が市販されており、要求性能や用途に応じて、これらの中から適宜選択すればよい。
第1黒色顔料32は、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmを有し、第2黒色顔料33は、第1黒色顔料32よりも小さな平均粒子径D50を有する。このように大小2種の黒色顔料32,33を用いることで、第1黒色顔料32の粒子間の空隙に第2黒色顔料33が密に充填されて、厚み換算の光学濃度(ODt)が高い遮光膜3が実現される。ここで、第1黒色顔料32の平均粒子径D50は、表面光沢度を低く押さえ、滑り性を向上させる等の観点から、0.5〜1.5であることがより好ましい。また、第2黒色顔料33の平均粒子径D50は、分散性や十分な遮光性を得る等の観点から、0.01〜0.3μmであることが好ましく、より好ましくは0.08〜0.2μmである。なお、本明細書における平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、島津製作所社:SALD−7000等)で測定されるメディアン径(D50)を意味する。
第1黒色顔料32及び第2黒色顔料33の含有割合は、特に限定されないが、遮光性、表面光沢度、滑り性のバランスの観点から、固形分換算の質量比で20:80〜95:5であることが好ましく、より好ましくは30:70〜80:20であり、さらに好ましくは40:60〜70:30である。なお、遮光膜3は、上述した第1及び第2黒色顔料32,33以外の黒色顔料を含有していてもよい。
遮光膜3中の全黒色顔料の含有量は、特に限定されないが、分散性、遮光膜3の製膜性、取扱性、接着性、滑り性、艶消し性、耐磨耗性等の観点から、遮光膜3中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算(phr)で、10質量%以上、60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以上、50質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以上、40質量%以下である。
遮光膜3の厚みは、要求性能及び用途に応じて適宜設定でき、特に限定されない。厚みが許容される用途においては、遮光膜3の厚みを十分に採ればよく、これにより、遮光膜3中の全黒色顔料の含有割合が大幅に削減された遮光膜3を実現することができる。このような用途においては、遮光膜3の総厚みは、10μm以上、60μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以上、40μm以下である。一方、特に薄膜化が求められる用途においては、遮光膜3の総厚みは、3μm以上、10μm未満が好ましく、より好ましくは4μm以上、9μm以下であり、さらに好ましくは5μm以上、8μm以下である。本実施形態の遮光膜3は、厚み換算の光学濃度(ODt)が従来に比して非常に高いので、従来と同等以上の光学濃度を維持しながら、従来では困難であった薄膜化を実現することができる。ここで、遮光膜3の総厚みは、基材2の一方の主面のみに遮光膜3を設ける場合には、その遮光膜3の厚みを意味し、基材2の両面(一方の主面及び他方の主面)に遮光膜3を設ける場合には、その両面の遮光膜3の厚みを加算した値を意味する。
ここで、遮光膜3は、厚み換算した光学濃度(ODt)が0.54〜2.00(μm−1)であることが好ましく、より好ましくは0.55〜2.00(μm−1)、さらに好ましくは0.80〜1.80(μm−1)、特に好ましくは0.90〜1.50(μm−1)、殊に好ましくは0.91〜1.40(μm−1)、最も好ましくは0.92〜1.20(μm−1)である。厚み換算した光学濃度(ODt)が上記の好ましい範囲にあることで、十分な光学濃度(OD)を有しながらも高度に薄膜化された遮光膜3を実現することができる。
また、遮光膜3は、表面光沢度が5.0%以下であることが好ましい。このように表面光沢度が低いと、入射光の反射が少なくなり、遮光部材とした際の艶消し性が向上して光吸収性が高められる傾向にある。遮光膜3の表面光沢度は4.0%以下であることがより好ましい。
なお、遮光膜3は、上述したバインダー樹脂31並びに第1及び第2黒色顔料32,33以外に、滑剤を含有していてもよい。滑剤を含有することで、遮光膜3の表面の滑り性(摺動性)が向上し、光学機器のシャッター、絞り部材、レンズユニット等に加工した際、作動時の摩擦抵抗が小さくなり、表面の耐擦傷性を向上させることができる。この滑剤としては、公知の粒子状滑剤として知られている有機系滑剤や無機系滑剤を用いることができる。これらの中でも、液状滑剤が好ましい。具体的には、ポリエチレン、パラフィン、ワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸系滑剤;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等のアミド系滑剤;ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリド等のエステル系滑剤;アルコール系滑剤;金属石鹸、滑石、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤;シリコーン樹脂粒子、ポリテトラフッ化エチレンワックス、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂粒子;架橋ポリメチルメタクリレート粒子、架橋ポリスチレン粒子等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、特に有機系滑剤が好ましく用いられる。これらは1種を単独で用いることができ、また2種以上を組み合わせて用いることもできる。
滑剤の含有割合は、特に限定されないが、遮光膜3中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算で、一般的には0.5〜10質量%であることが好ましい。なお、本実施形態においては、遮光膜3が滑剤を実質的に含まないことも好ましい態様の一つである。このように滑剤レスの態様とすることで、遮光膜3中のバインダー樹脂31や黒色顔料32,33の相対的含有量を高くすることができる。これにより、遮光性及び導電性並びに滑り性の低下を抑制することができ、さらには、遮光膜3の接着性、耐磨耗性等の向上にも寄与し得る。なお、実質的に滑剤を含まないとは、滑剤の含有割合が、遮光膜3中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算で、0.5質量%未満であることを意味し、より好ましくは0.1質量%未満である。
また、遮光膜3は、マット剤(艶消し剤)を含有していてもよい。マット剤を含有することで、遮光膜3の表面の光沢度(鏡面光沢度)を低下させ、遮光性を向上させることができる。このマット剤としては、公知のものを用いることができる。具体的には、架橋アクリルビーズなどの有機系微粒子、シリカ、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化チタンなどの無機系微粒子等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、分散性やコスト等の観点からシリカが好ましい。これらは1種を単独で用いることができ、また2種以上を組み合わせて用いることもできる。
マット剤の含有割合は、特に限定されないが、遮光膜3中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算で、一般的には0.5〜20質量%であることが好ましい。なお、本実施形態においては、遮光膜3がマット剤を実質的に含まないことが好ましい態様の一つである。このようにマット剤レスの態様とすることで、遮光膜3中のバインダー樹脂31や黒色顔料32,33の相対的含有量を高くすることができ、遮光性及び導電性並びに滑り性の低下を抑制することができ、さらには、遮光膜3の接着性、耐磨耗性等の向上にも寄与し得る。なお、実質的にマット剤を含まないとは、マット剤の含有割合が、遮光膜3中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算で、0.5質量%未満であることを意味し、より好ましくは0.1質量%未満である。
また、遮光膜3は、他の成分をさらに含有していてもよい。この他の成分としては、SnO等の導電剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤等が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、バインダー樹脂31として、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂を用いる場合には、例えばn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等の増感剤や紫外線吸収剤等を用いてもよい。
本実施形態の遮光部材1の製造方法は、上述した構成及び組成の遮光部材が得られる限り、特に限定されない。再現性よく簡易且つ低コストで製造する観点からは、ドクターコート、ディップコート、ロールコート、バーコート、ダイコート、ブレードコート、エアナイフコート、キスコート、スプレーコート、スピンコート等の従来公知の塗布方法が好適に用いられる。例えば、溶媒中に、上述したバインダー樹脂31、第1及び第2黒色顔料32,33、並びに必要に応じて配合される任意成分(滑剤、マット剤、他の成分等)を含有する遮光膜用塗布液を、基材2の片面または両面に塗布し、乾燥させた後、必要に応じて熱処理や加圧処理等を行うことにより、基材2上に遮光膜3を製膜することで、本実施形態の遮光部材1を得ることができる。ここで使用する塗布液の溶媒としては、水;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエーテル系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、並びにこれらの混合溶媒等を用いることができる。また、基材2と遮光膜3との接着を向上させるため、必要に応じてアンカー処理やコロナ処理等を行うこともできる。さらに、必要に応じて、基材2と遮光膜3との間に接着層等の中間層を設けることもできる。
そして、本実施形態の遮光部材1は、さらなる薄膜化に対応可能であるとともに十分な遮光性を具備させる観点から、5.4〜6.0の光学濃度(OD)を有することが好ましく、より好ましくは5.5〜6.0である。なお、本明細書において、光学濃度(OD)は、後述する実施例に記載した条件下で測定した値とする。
以上詳述したとおり、本実施形態の遮光部材1は、所定厚みあたりの光学濃度(ODt)が格別に向上されているため、遮光性を過度に損なうことなく、さらなる小型化及び/又は薄膜化に対応できる。したがって、軽薄短小が求められる精密機械分野、半導体分野、光学機器分野等における高性能な遮光部材として好適に用いることができる。また、表面光沢度が小さく、滑り性にも優れたものをも実現できるため、高性能一眼レフカメラ、コンパクトカメラ、ビデオカメラ、携帯電話、プロジェクタ等の光学機器用の遮光部材、例えばシャッター、絞り部材、レンズユニット等シャッターや絞り部材として殊に好適に用いることができる。
なお、上記実施形態では、基材2上に遮光膜3を設けた態様を示したが、本発明は、基材2を省略した態様でも実施可能である。例えば、マトリックス樹脂及びこのマトリックス樹脂中に分散された黒色顔料を少なくとも含有する樹脂組成物(黒色樹脂組成物)であって、黒色顔料として、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料と、この第1黒色顔料の平均粒子径D50よりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料を含有するものとして、本発明は有効に実施できる。ここで用いるマトリックス樹脂としては、上記の第一実施形態のバインダー樹脂31で説明したものと同様のものを用いることができる。また、ここで用いる第1及び第2黒色顔料としては、上記の第一実施形態の第1及び第2黒色顔料32,33で説明したものと同様のものを用いることができる。そして、この黒色樹脂組成物は、上記実施形態で説明した遮光膜3と同様の組成を有するため、成形したときの厚み換算の光学濃度が0.54〜2.00(μm−1)を実現できる。そのため、これを熱成形、圧縮成形、射出成形、ブロー成形、トランスファ成形、押出成形等の各種公知の成形法により成形することで、所定厚みあたりの光学濃度(ODt)が格別に向上された成形品(黒色樹脂成形品)を得ることができる。また、一旦シート状に成形した後、真空成形や圧空成形等を行うこともできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を表し、「phr」は、遮光膜中に含まれる「全樹脂成分に対する固形分換算の質量%」を表す。
(実施例1)
基材として厚み6μmのポリエステルフィルム(K200:三菱化学ポリエステル社)の両面に、下記の遮光膜用塗布液E1をバーコート法により乾燥後の厚みが3μmとなるように各々塗布し乾燥を行って、基材の両面に厚み3μmの遮光膜を各々形成することで、実施例1の光学機器用遮光部材を作製した。
<遮光膜用塗布液E1>
・アクリルポリオール 100質量部
(アクリディックA801P:大日本インキ化学工業社製、固形分:50%)
・イソシアネート 25.0質量部
(タケネートD110N:三井化学ポリウレタン社製、固形分:60%)
・第1黒色顔料 20.1phr
(導電性カーボンブラックSD-TT2003:レジノカラー社製、平均粒子径0.6μm)
・第2黒色顔料 19.9phr
(導電性カーボンブラック#273:御国色素社製、平均粒子径0.15μm)
・レベリング剤 固形分総量に対して0.05質量%
(シリコーン系添加剤M-ADDITIVE:東レダウコーニング社製)
・希釈溶剤 100質量部
(MEK:トルエン:酢酸ブチル=4:3:3の混合溶媒)
(参考例1)
遮光膜用塗布液E1に代えて、下記の遮光膜用塗布液RE1を用い、乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、乾燥すること以外は、実施例1と同様に操作し、参考例1の光学機器用遮光部材を作製した。
<遮光膜用塗布液RE1>
・アクリルポリオール 100質量部
(アクリディックA801P:大日本インキ化学工業社製、固形分:50%)
・イソシアネート 22.7質量部
(タケネートD110N:三井化学ポリウレタン社製、固形分:60%)
・導電性ナノ粒子カーボンブラック 23.16phr
(バルカンXC-72R :Cabot社製、平均一次粒子径30nm、凝集体粒子径0.4μm)
・マット剤 5.6phr
(シリカ微粒子Acematt_TS100:EVONIK社製、平均粒子径10μm)
・レベリング剤 固形分総量に対して0.05質量%
(シリコーン系添加剤M-ADDITIVE:東レダウコーニング社製)
・希釈溶剤 100質量部
(MEK:トルエン:酢酸ブチル=4:3:3の混合溶媒)
(比較例1)
遮光膜用塗布液E1において第1カーボンブラック及び第2カーボンブラックの配合を省略し、参考例1で使用した導電性カーボンブラック40.0phrを配合した、遮光膜用塗布液CE1を用いること以外は、実施例1と同様に操作し、比較例1の光学機器用遮光部材を作製した。
(比較例2)
遮光膜用塗布液CE1に参考例1で用いたマット剤5.6phrを配合した、遮光膜用塗布液CE2を用いること以外は、比較例1と同様に操作し、比較例2の光学機器用遮光部材を作製した。
(比較例3)
遮光膜用塗布液E1において第2カーボンブラックの配合を省略し、第1カーボンブラックの配合量を40.0phrに変更した、遮光膜用塗布液CE3を用いること以外は、実施例1と同様に操作し、比較例3の光学機器用遮光部材を作製した。
(比較例4)
遮光膜用塗布液CE3に参考例1で用いたマット剤5.6phrを配合した、遮光膜用塗布液CE4を用いること以外は、比較例3と同様に操作し、比較例4の光学機器用遮光部材を作製した。
(比較例5)
遮光膜用塗布液E1において第1カーボンブラックの配合を省略し、第2カーボンブラックの配合量を40.0phrに変更した、遮光膜用塗布液CE5を用いること以外は、実施例1と同様に操作し、比較例5の光学機器用遮光部材を作製した。
(比較例6)
遮光膜用塗布液CE5に参考例1で用いたマット剤5.6phrを配合した、遮光膜用塗布液CE6を用いること以外は、比較例5と同様に操作し、比較例6の光学機器用遮光部材を作製した。
得られた実施例1、参考例1及び比較例1〜6の光学機器用遮光部材について、以下の条件で各物性の測定及び評価を行った。評価結果を、表1に示す。
(1)光学濃度OD
光学濃度の測定は、JIS−K7651:1988に基づき光学濃度計(TD−904:グレタグマクベス社)を用いて測定した。なお、測定はUVフィルターを用いた。
(2)厚み換算の光学濃度ODt
光学濃度を膜厚で除して、厚み1μmあたりの光学濃度ODt(μm−1)を算出した。
(3)表面光沢度
デジタル変角光沢計(UGV-5K:スガ試験機社)を用い、JIS−Z8741:1997に準拠して、入射受光角60°における遮光膜表面の表面光沢度(鏡面光沢度)(%)を測定した。光沢度が低いほど、艶消し性に優れることが認められる。
(4)滑り性の評価
遮光膜の静摩擦係数(μs)と動摩擦係数(μk)を、JIS−K7125:1999に準拠して、荷重200(g)、速度100(mm/min)の条件下で測定し、それぞれ以下の基準で評価した。
静摩擦係数(μs)
0.30未満 ◎
0.30以上0.35未満 ○
0.35以上0.40未満 △
0.40以上 ×
動摩擦係数(μk)
0.30以上0.35未満 ◎
0.35以上0.40未満 ○
0.40以上 ×
表1に示すとおり、従来処方である参考例1の光学機器用遮光部材においては、遮光膜の厚み換算の光学濃度(ODt)が0.51と低く、また、光学濃度5以上の遮光膜を実現するために総厚みを10μm(片面5μm)としており、基本性能としての遮光性が不十分である。また、表面光沢度を低く抑えるために配合しているマット剤により、滑り性にも劣る。
一方、光学濃度ODを向上するためにカーボンブラックを高充填した比較例1の光学機器用遮光部材は、総厚みが6μm(片面3μm)で光学濃度5.5を達成しているものの、厚み換算の光学濃度(ODt)が0.88であるため基本性能としての遮光性が十分ではない。また、カーボンブラックの高充填にともない表面光沢度が悪化している。この表面光沢度の悪化を改善するために、さらにマット剤を配合したものが比較例2である。この比較例2の光学機器用遮光部材においては、マット剤の配合により、表面光沢度を低く抑えることができているものの、その一方で、滑り性が大きく損なわれている。
また、比較例3及び4は、比較例1及び2で使用したカーボンブラックよりも平均粒子径が大きなカーボンブラックを使用したものである。この比較例3及び4の光学機器用遮光部材は、厚み換算の光学濃度(ODt)が未だに低く、基本性能としての遮光性が十分なものとは言えない。また、比較例3の光学機器用遮光部材では、カーボンブラックの高充填にともない表面光沢度が悪化している。この表面光沢度の悪化を改善するために、さらにマット剤を配合したものが比較例4である。この比較例4の光学機器用遮光部材においては、マット剤の配合により、表面光沢度を低く抑えることができているものの、その一方で、滑り性が大きく損なわれている。
さらに、比較例5及び6は、比較例1及び2で使用したカーボンブラックよりも平均粒子径が小さなカーボンブラックを使用したものである。この比較例5及び6の光学機器用遮光部材は、厚み換算の光学濃度(ODt)が大きく、遮光性に優れたものであることがわかる。しかしながら、比較例5の光学機器用遮光部材では、カーボンブラックの高充填にともない表面光沢度が著しく悪化している。この表面光沢度の悪化を改善するために、さらにマット剤を配合したものが比較例6である。この比較例6の光学機器用遮光部材においては、マット剤の配合により、表面光沢度を低く抑えることができているものの、その一方で、滑り性が大きく損なわれている。
これに対し、本発明の実施例1の光学機器用遮光部材は、遮光膜の厚み換算の光学濃度(ODt)が高く、薄膜化に対応していると同時に、遮光性、表面光沢度及び滑り性の性能が高次元で両立されている。とりわけ、比較例1〜6に裏付けられているとおり、従来技術では表面光沢度を5.0以下とするためにはマット剤の使用が必須であったが、本発明の実施例1の光学機器用遮光部材では、マット剤を使用せずに表面光沢度3.0を達成している。
(実施例2)
基材として厚み6μmのポリエステルフィルム(K200:三菱化学ポリエステル社)の両面に、下記の遮光膜用塗布液E2をバーコート法により乾燥後の厚みが3μmとなるように各々塗布し乾燥させた。その後、循環式熱風乾燥機を用いて150℃の熱処理を行い、次いで高圧水銀灯を用いてUV照射処理(積算光量:1000mJ/cm)を行って、基材の両面に厚み3μmの遮光膜を各々形成することで、実施例2の光学機器用遮光部材を作製した。
<遮光膜用塗布液E2>
・ウレタンアクリレート 100質量部
(樹脂1700BA:日本合成化学社製、固形分:90%)
・第1黒色顔料 7.6phr
(導電性カーボンブラックSD-TT2003:レジノカラー社製、平均粒子径0.6μm)
・第2黒色顔料 7.4phr
(導電性カーボンブラック#273:御国色素社製、平均粒子径0.15μm)
・レベリング剤 0.2質量部
(シリコーン系添加剤M-ADDITIVE:東レダウコーニング社製)
・アゾ系重合開始剤 5.0質量部
・オキシムエステル系光重合開始剤 3.0質量部
・希釈溶剤 100質量部
(MEK:酢酸ブチル=54:46の混合溶媒)
(実施例3)
遮光膜用塗布液E2において第1及び第2カーボンブラックの配合量を10.1phr及び9.9phrにそれぞれ変更すること以外は、実施例2と同様に操作し、実施例3の光学機器用遮光部材を作製した。
(実施例4)
遮光膜用塗布液E2において第1及び第2カーボンブラックの配合量を15.1phr及び14.9phrにそれぞれ変更すること以外は、実施例2と同様に操作し、実施例4の光学機器用遮光部材を作製した。
得られた実施例2〜4の光学機器用遮光部材について、上述した条件で各物性の測定及び評価を行った。評価結果を、表2に示す。
表2に示すとおり、本発明の実施例2〜4の光学機器用遮光部材は、遮光膜の厚み換算の光学濃度(ODt)が高く、薄膜化に対応していると同時に、遮光性、表面光沢度及び滑り性の性能が高次元で両立されている。また、本発明の実施例2の光学機器用遮光部材では、カーボンブラックの充填量が15phrで厚み換算の光学濃度(ODt)0.92を達成しており、さらに、本発明の実施例3及び4の光学機器用遮光部材では、カーボンブラックの充填量が20phr以上で厚み換算の光学濃度(ODt)1.00を達成している。これを比較例1〜6と対比すれば、本発明の実施例2〜4の光学機器用遮光部材は、カーボンブラックの使用量を50%以上削減されているにも関わらず、優れた遮光性が実現できていることが理解される。また、表面光沢度を5.0以下とするために従来はマット剤の使用が必須であったが、本発明の実施例2〜4の光学機器用遮光部材では、マット剤を使用せずに表面光沢度2.5〜3.0を達成している。
(実施例5)
第1黒色顔料及び第2黒色顔料の配合割合を3:7とし、これらの総量を40phrとすること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例5の光学機器用遮光部材を作製した。
(実施例6)
第1黒色顔料及び第2黒色顔料の配合割合を7:3とし、これらの総量を40phrとすること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例6の光学機器用遮光部材を作製した。
(実施例7)
第1黒色顔料及び第2黒色顔料の配合割合を4:6とし、これらの総量を30phrとすること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例7の光学機器用遮光部材を作製した。
(実施例8)
第1黒色顔料及び第2黒色顔料の配合割合を8:2とし、これらの総量を60phrとし、基材の両面に厚み2μmの遮光膜を各々形成すること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例8の光学機器用遮光部材を作製した。
得られた実施例5〜8の光学機器用遮光部材について、上述した条件で各物性の測定及び評価を行った。評価結果を、表3に示す。
表3に示すとおり、本発明の実施例5〜8の光学機器用遮光部材は、遮光膜の厚み換算の光学濃度(ODt)が高く、薄膜化に対応していると同時に、遮光性、表面光沢度及び滑り性の性能が高次元で両立されている。とりわけ、本発明の実施例8の光学機器用遮光部材では、厚み換算の光学濃度(ODt)が1.50を達成しており、総膜厚が4μm(片面2μm×2)で光学濃度(OD)6.0を達成しており、遮光性に優れるのみならず、格別顕著な薄膜化を達成している。
以上のことから、本発明の光学機器用遮光部材は、遮光膜の黒色顔料の充填量や厚み等を調整することにより、要求される遮光性の度合が異なる多種の光学機器に対応できるものであることが確認された。また、黒色顔料の充填量が比較的に少なくて済むことから、他の成分の配合が可能であるという高い設計自由度を有することが確認された。しかも、基本性能である遮光性が殊に優れるので、さらなる薄膜化への対応も可能である。
本発明は、軽薄短小が求められる精密機械分野、半導体分野、光学機器分野等における高性能な遮光部材として広く且つ有効に利用可能である。また、表面光沢度が小さく、滑り性にも優れたものをも実現できるため、本発明は、高性能一眼レフカメラ、コンパクトカメラ、ビデオカメラ、携帯電話、プロジェクタ等の光学機器用の内壁面等の遮光部材として、また、例えばシャッター、絞り部材、レンズユニット等として殊に有効に利用可能である。
1・・・遮光部材
2・・・基材
3・・・遮光膜
31・・・バインダー樹脂
32・・・第1カーボンブラック
33・・・第2カーボンブラック

Claims (13)

  1. 基材と、該基材の少なくとも一面に設けられた遮光膜とを備え、
    前記遮光膜は、バインダー樹脂及び黒色顔料を少なくとも含有し、
    前記黒色顔料は、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料と、該第1黒色顔料の平均粒子径D50よりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料を含有する、
    遮光部材。
  2. 前記遮光膜の光学濃度が、厚み換算で0.54〜2.00(μm−1)である、
    請求項1に記載の遮光部材。
  3. 前記第2黒色顔料の平均粒子径D50が0.01〜0.3μmである、
    請求項1又は2に記載の遮光部材。
  4. 前記黒色顔料が、前記遮光膜中に含まれる全樹脂成分に対する固形分換算で、10質量%以上、60質量%以下含まれる、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の遮光部材。
  5. 前記遮光膜は、3μm以上、10μm未満の総厚みを有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の遮光部材。
  6. 前記バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の遮光部材。
  7. 前記基材は、シート状基材であり、
    前記遮光膜が、前記シート状基材の一方の主面及び他方の主面に設けられている、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の遮光部材。
  8. マトリックス樹脂及び該マトリックス樹脂中に分散された黒色顔料を少なくとも含有し、
    前記黒色顔料は、平均粒子径D50が0.4〜2.5μmの第1黒色顔料と、該第1黒色顔料の平均粒子径D50よりも小さな平均粒子径D50を有する第2黒色顔料を含有する、
    黒色樹脂組成物。
  9. 成形したときの厚み換算の光学濃度が0.54〜2.00(μm−1)である、
    請求項8に記載の黒色樹脂組成物。
  10. 前記第2黒色顔料の平均粒子径D50が0.01〜0.3μmである、
    請求項8又は9に記載の黒色樹脂組成物。
  11. 前記黒色顔料が、全樹脂成分に対する固形分換算で、10質量%以上、60質量%以下含まれる、
    請求項8〜10のいずれか一項に記載の黒色樹脂組成物。
  12. 前記マトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、紫外線硬化型樹脂、及び電子線硬化型樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、
    請求項8〜11のいずれか一項に記載の黒色樹脂組成物。
  13. 請求項8〜12のいずれか一項に記載の黒色樹脂組成物を成形してなる、
    黒色樹脂成形品。
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