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JP2016197675A - Led素子用のフレキシブル多層回路基板 - Google Patents

Led素子用のフレキシブル多層回路基板 Download PDF

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JP2016197675A JP2015077413A JP2015077413A JP2016197675A JP 2016197675 A JP2016197675 A JP 2016197675A JP 2015077413 A JP2015077413 A JP 2015077413A JP 2015077413 A JP2015077413 A JP 2015077413A JP 2016197675 A JP2016197675 A JP 2016197675A
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柴崎 聡
Satoshi Shibazaki
聡 柴崎
貴之 駒井
Takayuki Komai
貴之 駒井
松浦 大輔
Daisuke Matsuura
大輔 松浦
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Abstract

【課題】フレキシブル多層回路基板における、支持基板の可撓性や、支持基板と金属配線部との曲げ弾性率の差異に起因して起こる、折れ曲がり損傷のリスクを低減すること。【解決手段】前記支持基板111の一方の最表面及び他方の最表面に少なくとも備えられる金属配線部12を、複数の導電プレート部によって形成し、一の金属配線部12を構成する導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部と、他の金属配線部12を構成する導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部との、多層回路基板の平面視上における重なり部分を最小化する所定の条件を満たす位置関係となるように配置されているフレキシブル多層回路基板とする。【選択図】図4

Description

本発明は、LED素子用のフレキシブル多層回路基板及びそれを用いたLEDドットマトリックス表示装置に関する。尚、「LEDドットマトリックス表示装置」とは、LEDを実装してなるドット状に形成された発光単位が二次元配列され、それらの発光単位を任意の組合せで選択的に発光させることにより、所望の文字、記号、又は図柄を構成して表示する発光表示装置のことを言う。
このLEDドットマトリックス表示装置を用いれば、選択されて発光する各発光ドットの組合せによって、それらの配置関係に文字や記号等、意味のある二次元配列を構成しつつ表示することができる。しかも、このLEDドットマトリックス表示装置においては、LED素子から発光される光が直接的に上記の二次元配列として認識されることとなるので、液晶等を用いた表示に比べて、高輝度、高コントラストが実現しやすい。又、表示装置の表示面に外乱光が照射されても、高い視認性が得られやすい点でも有利である。このようなLEDドットマトリックス表示装置として、例えば、電子部品を収納した筐体面に表示窓を形成し、複数のLED素子をマトリックス状に配線基板上に配列したLED表示パネルを設け、表示制御装置でこのLED表示パネルのLED素子を表示制御するように構成されているLED表示装置等が知られている(特許文献1参照)。
又、LEDドットマトリックス表示装置において、多数のLED素子の発光制御を可能とする各素子への導通については、多くの場合において、支持基板の両面に金属配線部が配置されている多層回路基板(特許文献2参照)が用いられている。この配線部の多層化により、例えば、3色のLEDを内蔵したLED素子における各LEDを任意に選択して発光させるマルチカラーの表示装置等、複雑な回路構成が要求される場合であっても、各発光単位が占めるLED実装用領域の面積を最小限に抑えて装置全体の小型化を可能とし、尚且つ、回路構成の一層の緻密化、精密化の要請にも対応して、LEDドットマトリックス表示装置の生産性や品質安定性の向上が実現されている。
又、このような多層回路基板の更なる改良型として、樹脂フィルム等可撓性を有する支持基板の両面に金属配線部を配置してなるフレキシブル多層回路基板も提案されている(特許文献3参照)。このようなフレキシブル多層回路基板によれば、薄型化やLED素子2の配置密度の高密度化、或いは、支持基板の形状やサイズを変更するための様々な加工が容易に行えるため、LEDドットマトリックス表示装置の設計の自由度が飛躍的に拡大する。
しかし、これらのフレキシブル多層回路基板においては、LEDドットマトリックス表示装置等に組込まれるまでのいずれかの工程において、支持基板の可撓性や、支持基板と金属配線部との曲げ弾性率の差異に起因して、復元不能な基板の折れ曲がりや、LED素子の実装部の破損等、LEDドットマトリックス表示装置にとって致命的な損傷を受けるケースが散見されている。そして、これがLEDドットマトリックス表示装置の生産性の向上を阻害する要因の一つとなっていた。
特開2006−145682号公報 特開2001−345485号公報 特開2010−140989号公報
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、フレキシブル多層回路基板における、支持基板の可撓性や、支持基板と金属配線部との曲げ弾性率の差異に起因して起こる、折れ曲がり損傷のリスクを低減することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、LED素子用のフレキシブル多層回路基板において垂直方向の異なる位置に配置される各金属配線部を、垂直方向において、絶縁スリット部が重なることがないように配置することにより、上記の折れ曲がり損傷のリスクを低減することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) LED素子用のフレキシブル多層回路基板であって、可撓性を有する支持基板と、前記支持基板の一方の最表面及び他方の最表面を少なくとも含む複数の垂直位置に水平配置されている金属配線部と、を備え、前記金属配線部は、いずれも複数の導電プレート部によって形成されており、一の金属配線部を構成する前記導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部と、他の金属配線部を構成する前記導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部とが、以下の(A)又は(B)の条件を満たす位置関係となるように配置されているフレキシブル多層回路基板。
(A) 互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリット部のうちから選択した任意の一群において、少なくとも一の絶縁スリット部は、他の絶縁スリット部とは、多層回路基板の平面視上において重ならない水平位置に配置されている。
(B) 前記任意の一群において、一の絶縁スリット部が、他の絶縁スリット部と、多層回路基板の平面視上においてその一部が重なる水平位置に配置されていることにより重なり部分を形成していて、
且つ、前記重なり部分は、多層回路基板の平面視上において、隣接する他の絶縁スリット部における前記重なり部分と連通していない。
(2) 前記金属配線部が、全て同一形状のパターニングによって形成されている(1)に記載のフレキシブル多層回路基板。
(3) 前記金属配線部の表面積が、前記支持基板の表面積に対する面積比において80%以上の面積である(1)又は(2)に記載のフレキシブル多層回路基板。
(4) 前記支持基板が対角線の長さが65インチ以上である単一の樹脂フィルムからなる(1)から(3)のいずれかに記載のフレキシブル多層回路基板。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のフレキシブル多層回路基板にLED素子を実装してなる、LEDドットマトリックス表示装置。
本発明によれば、フレキシブル多層回路基板における、支持基板の可撓性や、支持基板と金属配線部との曲げ弾性率の差異に起因して起こる、当該基板の折れ曲がり損傷のリスクを低減することができる。
本発明のフレキシブル多層回路基板にLED素子を実装してなる、LEDドットマトリックス表示装置の構成概略を模式的に示す斜視図である。 図1のA−A断面におけるLEDドットマトリックス表示装置の層構成を模式的に示す部分断面図である。 本発明のLEDドットマトリックス表示装置のLED素子の実装面の表面の部分拡大図であり、本発明のフレキシブル多層回路基板の金属配線部の配置態様の説明に供する図面である。 本発明のフレキシブル多層回路基板であって、条件(A)を満たす金属配線部を備えるフレキシブル多層回路基板の一例についての模式的な部分透視平面図である。 本発明のフレキシブル多層回路基板であって、条件(B)を満たす金属配線部を備えるフレキシブル多層回路基板の一例についての模式的な部分透視平面図である。 本発明のフレキシブル多層回路基板の金属配線部の形状についての他の一実施形態についての説明に供する平面図である。
以下、本発明のLED素子用のフレキシブル多層回路基板(以下、単に「フレキシブル多層回路基板」とも言う)と、当該フレキシブル多層回路基板にLED素子を実装してなるLEDドットマトリックス表示装置の各実施形態について順次説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<フレキシブル多層回路基板>
[全体構成]
本発明のフレキシブル多層回路基板1は、図1に示す通り、LED素子2を実装することによって本発明のLEDドットマトリックス表示装置10を構成することができるフレキシブル配線基板である。
フレキシブル多層回路基板1は、図2に示す通り、一方の最表面に発光面側の金属配線部121が配置されている。そして、発光面側の金属配線部121が配置されている面とは反対側の他方の最表面に、背面側の金属配線部122が積層されている。又、背面側の金属配線部122の表面には、通常、ソルダーレジスト等の絶縁層(図示せず)が形成されており、更に、必要に応じて、樹脂基材等からなり、裏面保護層としての機能も有する絶縁保護膜112が接着剤層133を介して更に積層されている。又、フレキシブル多層回路基板1には、発光面側の金属配線部121と背面側の金属配線部122とを導通するスルーホール15が形成されている。
フレキシブル多層回路基板1が、2層の金属配線基板を有するものである場合には、図2に示すように、支持基板111の表面上及び発光面側の金属配線部121の表面上であって、LED実装用領域を除く部分を覆って、直接、或いは、他の機能層を介して、コントラスト向上用黒色層14が配置されている。このコントラスト向上用黒色層14は、黒色顔料を含有させた樹脂基材等によって形成することができる。尚、本明細書における「LED素子実装用領域」とは、フレキシブル多層回路基板1におけるLED素子2の発光面側の金属配線部121への接合箇所となる部分及びその周辺部分からなる領域であり、LED素子2の設置と同LED素子から発光する光の外部への光路として必要となる空間の直下の領域のことを言う。図2においては、発光面側の金属配線部121の表面上のうち、コントラスト向上用黒色層14が配置されていない部分がLED素子実装用領域である。
又、フレキシブル多層回路基板1は、3層以上の金属配線部を有するものであってもよい。この場合、当該フレキシブル多層回路基板1の発光面側の金属配線部121より当該フレキシブル多層回路基板1の背面側寄りであって背面側の金属配線部122よりも当該フレキシブル多層回路基板1の発光面側寄りの垂直位置に、中間金属配線部(図視せず)が形成される。そして、この中間金属配線部とその他の各金属配線部とを導通可能なスルーホールが形成されることにより、3層の多層の回路構成を有するフレキシブル多層回路基板とすることもできる。更には、同様にして4層以上の多層の回路構成を有するフレキシブル多層回路基板とすることもできる。本明細書においては、3層以上の多層の回路構成を有するフレキシブル多層回路基板1において、発光面側の表面に配置される発光面側の金属配線部121と、背面側の最外層寄りに配置される背面側の金属配線部122との間の位置にあるいずれかの層間に積層されている金属配線部のことを、いずれも中間金属配線部と言うものとする。
フレキシブル多層回路基板1のサイズについては、特に限定されないが、本発明は、従来のリジットタイプの配線基板では製造効率が低いものであった大型のLED表示装置や、表示面が曲面からなる表示装置等に広く適用可能である。例えば、対角線の長さが、65インチ以上であって、X方向に40個程度、Y方向に30個程度、計1200個程度のLED素子2が実装されている大型のLEDドットマトリックス表示装置10にも、本発明のフレキシブル多層回路基板1を好ましく用いることができる。尚、本発明のフレキシブル多層回路基板の平面形状は、必ずしも矩形状に限定されない。本明細書において、「対角線の長さが65ンチ以上である」とは、例えば、フレキシブル多層回路基板が楕円形である場合にはその長径の長さを言うものする。
[支持基板]
支持基板111としては、フレキシブル多層回路基板1の可撓性を保持しうるフィルム又はシートであれば特に限定されず、例えば熱可塑性樹脂から樹脂フィルムを好ましく用いることができる。但し、支持基板111の材料には一定の耐熱性や絶縁性が求められる。このような材料樹脂の好ましい例として、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、非晶ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、液晶ポリマー等を挙げることができる。中でも、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させたポリエチレンナフタレート(PEN)を特に好ましく用いることができる。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたポリエチレンテレフタレート(PET)も樹脂基材の材料樹脂として用いることができる。
支持基板111を形成する材料樹脂は、熱収縮開始温度が100℃以上のもの、又は、上記のアニール処理等によって、同温度が100℃以上となるように耐熱性を向上させた樹脂であることが好ましい。通常、LED素子2から発せられる熱により、その周辺部は90℃程度の温度に達する。この観点から、支持基板111を形成する熱可塑性樹脂は、上記温度以上の耐熱性を有するものであることが好ましい。
尚、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルフィルムをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。又、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。
又、支持基板111には、LEDドットマトリックス表示装置10としての一体化時に、フレキシブル多層回路基板1に必要とされる絶縁性を付与しうる樹脂であることが求められる。一般的には、支持基板111は、JIS C6481に準拠して測定した体積固有抵抗率(本明細書において「体積固有抵抗率」とはこの値のことを言うものとする)が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。尚、体積固有抵抗率の測定は、例えばエーディーシー製デジタル超高抵抗/微少電流計5450/5451等を用いることによって測定することができる。
支持基板111の厚さは、特に限定されないが、可撓性を有する樹脂基板とする場合には、耐熱性及び絶縁性と、製造コストのバランスとの観点から、概ね10μm以上100μm以下程度であることが好ましい。又、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも上記厚さ範囲であることが好ましい。
尚、絶縁保護膜112の材料、厚さ等も上記の支持基板111と同様のものを用いることができる。但し、絶縁保護膜112がフレキシブル多層回路基板1の最外層に配置される場合は保護層としての耐候性や水蒸気バリア性をも有するものとすることが好ましい。この場合に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)等からなる樹脂フィルムを裏面保護層としての機能も果たす絶縁保護膜112として好ましく用いることができる。
[金属配線部]
発光面側の金属配線部121及び背面側の金属配線部122(以下、これらの両配線部と中間金属配線部とを、まとめて「金属配線部12」とも言う)は、銅箔等の導電性基材によって形成される配線パターンであり、フレキシブル多層回路基板1において、支持基板111の両面にそれぞれ配置される。金属配線部12は、例えば1000個以上のLED素子2の間を導通して必要な電流を流して電気を供給する機能を有するとともに、フレキシブル多層回路基板1における放熱部としての作用をも発揮するものである。そして、本発明のフレキシブル多層回路基板1は、その金属配線部の配置を独自の態様に限定することによって、折れ曲がりリスクを低減させたものである点に主たる特徴がある。以下、この金属配線部の配置の詳細について説明する。
図3に示す通り金属配線部12は、フレキシブル多層回路基板1の支持基板111の表面上に、導電性基材によって発光面側に形成されている多角形形状の導電プレート部123(背面側においては図4に示す導電プレート部124)からなる配線パターンである。金属配線部12を構成する導電プレート部の平面視形状は、マトリックス状に配置されるLED素子2の間を導通することが可能な多角形形状であれば正多角形等の凸多角形であっても、或いは図6に示すような凹多角形であってもよい。
金属配線部12は、LED素子2の金属配線部12への接合部分である実装の基本単位が、図3等に示すように、LED素子2を導通可能な態様で、マトリックス上にXY両方向に繰り返されている配置であることが好ましい。実装の基本単位とは、図3等に示す通り、発光面側においては、フレキシブル多層回路基板1における隣接する一組の導電プレート部123と、その間の隙間部分である発光面側の絶縁スリット部123X、123Yとからなる部分のことを言う。背面側についても同様である。
絶縁スリット部とは、詳しくは、図4及び図5に示す通り、フレキシブル多層回路基板1において金属配線部12が配置されている支持基板111の表面上における金属配線部12の非形成部分であって、上記の隣接する一組の導電プレート部123、124の間の非導通部分であり、発光面側の絶縁スリット部123X、123Y及び背面側の絶縁スリット部124X、124Yのことを言う。
尚、図3に示す通り、金属配線部12は、上記の実装の基本単位となる部分の他、マトリックス状の配置において異なる行又は列に配置される導電プレート部の間を接続するコネクター配線や、行又は列の末端部分においてLEDドットマトリックス表示装置10と外部電源等との電気的接続を行うための端子を含んで構成される。フレキシブル多層回路基板1において、金属配線部12を構成する導電プレート部123、124、コネクター配線、端子の配置とそれらの組合せについての設計の自由度は高く、多数のLED素子2の導通の形態について直列、並列いずれの接続によることも可能であり、実装後のLEDドットマトリックス表示装置10に求められる特性に応じて両接続を最適に組み合わせた配線とすることができる。
本発明のフレキシブル多層回路基板1の金属配線部12は、上述した折れ曲がり損傷のリスクを低減するために、絶縁スリット部の配置が、以下に詳細を説明する本発明特有の絶縁スリット部の配置条件を満たすこととなるように、金属配線部の配置を特定の配置に最適化したものである。本発明特有の絶縁スリット部の配置条件とは、一の金属配線部(例えば表面側の金属配線部121)を構成する導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部(例えば表面側の絶縁スリット部123Y)と、他の金属配線部(例えば背面側の金属配線部122)を構成する導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部(例えば背面側の絶縁スリット部124Y)とが、以下の(A)又は(B)の条件を満たす位置関係となるように配置されていることである。
(条件(A))
条件(A)は、以下の通りである。
「互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリット部のうちから選択した任意の一群において、少なくとも一の絶縁スリット部は、他の絶縁スリット部とは、多層回路基板の平面視上において重ならない水平位置に配置されている。」
図4は、条件(A)を満たす金属配線部12の配置の一例である。図4において、互いに平行な表面側の絶縁スリット部123Xと背面側の絶縁スリット部124Xは、フレキシブル多層回路基板1の平面視上において重ならない水平位置に配置されている。又、絶縁スリット部123Yと絶縁スリット部124Yにおいても、更に、その他の互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリットの間においても同様である。図4において金属配線部は2層構成であるが、これに一又は複数の中間金属層が配置された場合であっても、条件(A)は同様に適用される。つまり、垂直方向において全層に亘って同方向に形成されている絶縁スリット部が全て重なる位置にあると、折れ曲りリスクが高まるため、これを回避する配置とするのが条件(A)の目的である。
尚、上述の折れ曲りリスクを更に小さくするためには、上記の条件(A)を充足し、更に、互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある、全ての絶縁スリット部が、多層回路基板の平面視上において互いに重ならない水平位置に配置されていることがより好ましい。
(条件(B))
条件(B)は、以下の通りである。
「互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリット部のうちから選択した任意の一群において、一の絶縁スリット部が、他の絶縁スリット部と、多層回路基板の平面視上においてその一部が重なる水平位置に配置されていることにより重なり部分を形成していて、
且つ、前記重なり部分は、多層回路基板の平面視上において、隣接する他の絶縁スリット部における前記重なり部分と連通していない。」
ここで、「隣接する絶縁スリット部」とは、一の絶縁スリット部の外縁を構成している一の導電プレート部に隣接する他の導電プレート部がその外縁を構成することとなっている当該一の絶縁スリット部以外の他の絶縁スリット部のことを言う。
図5は、条件(B)を満たす金属配線部12の配置の一例である。図5の金属配線部の配置は、図4に示す配置から発光面側の金属配線部121を、その形状を維持したまま、X方向にのみ発光面側の絶縁スリット部の幅の1/2の距離だけ配置位置が重なる方向に位置を平行に移動させた配置である。図5において、互いに平行な表面側の絶縁スリット部123Yと背面側の絶縁スリット部124Yの一部がフレキシブル多層回路基板1の平面視上において一部重なっている。但し、当該重なり部分Sは、隣接する他の絶縁スリット部における重なり部分S、Sとは連通していない。又、絶縁スリット部123Xと絶縁スリット部124Xにおいても、更に、その他の互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリットの間においても同様である。図5において金属配線部は2層構成であるが、これに一又は複数の中間金属層が配置された場合であっても、条件(B)は同様に適用される。つまり、垂直方向において全層に亘って同方向に形成されている絶縁スリット部の一部が重なっていて、且つ、当該重なり部が複数の隣接する絶縁スリット部の重なり部分と連通されていると、折れ曲りリスクが高まるため、これを回避する配置とするのが条件(B)の目的である。
尚、上述の折れ曲りリスクを更に小さくするためには、上記の条件(B)を充足し、更に、全ての上述の重なり部分が、多層回路基板の平面視上において互いに隣接する他の絶縁スリット部における同重なり部分と連通していないことがより好ましい。
又、絶縁スリット部として支持基板111が矩形状である場合におけるX方向Y方向に沿ったスリット部を上記では例示したが、絶縁スリット部はこれに限られない。例えば、支持基板に対して斜め方向に形成されているスリット部や曲線を含んでなるスリット部も本発明で言う絶縁スリット部に含まれる。
フレキシブル多層回路基板1は、金属配線部の形状については、一般的な形状と異なる特段の追加的な形状加工を必要とはせずに、その配置位置の最適化のみによって、フレキシブル多層回路基板1の折れ曲り損傷リスクを著しく低減させることができる。例えば、図4に示す通り、発光面側の金属配線部121と背面側の金属配線部122とが、同一形状の導電プレート部123、124の繰り返しからなる同一のパターニングによって形成されているものであっても、その配置を最適化することで、上記の配置条件を満たして、上記リスクを生産性の低下や加工費用の追加を伴わずに実現することができる。詳しくは、上記の「本発明特有の絶縁スリット部の配置条件」を満たす限り、フレキシブル多層回路基板1において、折れ曲がり損傷の起点となりやすい部分、即ち、絶縁スリット部が、垂直方向において重なって配置されている部分をなくすことができる。よって、これにより、フレキシブル多層回路基板1を折れ曲がり損傷のリスクを低減させたものとすることができる。
尚、絶縁スリット部123X、123Y、124X、124Yの幅は、0.1mm以上1.0mm以下であることが好ましく、0.15mm以上0.5mm以下であることがより好ましい。又、絶縁スリット部123X、123Y、124X、124Yの幅が0.5mm以下であることによって、各導電プレート部の間における好ましい熱の伝達が可能となる。好ましい熱の伝達は、例えば、大型のLEDドットマトリックス表示装置において局所的な発熱が発生した場合、相対的に高温度となった部分の導電プレート部から相対的に低い温度のままである導電プレート部への熱の移動させる作用が挙げられる。これにより、大型のLEDドットマトリックス表示装置10における局所的な高温度をフレキシブル多層回路基板1全体に放散して局所的な温度上昇による各LED素子2の機能低下や故障を防止することができる。
フレキシブル多層回路基板1は、支持基板111の発光面側の表面の80%以上、好ましくは90%、より好ましくは95%以上の範囲が、発光面側の金属配線部121によって被覆されているものとなるように発光面側の金属配線部が配置されていることが好ましい。又、支持基板111の背面側については、一般に発光面側の金属配線部よりも、例えばLED素子の実装にかかる制約が少なく配置範囲の自由度が高いため、90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上の範囲が背面側の金属配線部122によって被覆されているものとなるように背面側の金属配線部122が配置されている。更に、中間金属配線部が配置されている場合は、全ての中間金属配線部が、支持基板111の表面積に対する面積比において85%以上の面積を有するように配置されていることが好ましい。このように金属配線部が配置されていることにより、発光面側で発生した熱を、極めて高効率で背面側に移動させて放出することができる。
金属配線部12を構成する金属の熱伝導率λは200W/(m・K)以上500W/(m・K)以下が好ましく、300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下がより好ましい。金属配線部12を構成する金属の電気抵抗率Rは3.00×10−8Ω・m以下が好ましく、2.50×10−8Ω・m以下がより好ましい。ここで、熱伝導率λの測定は、例えば、京都電子工業社製の熱伝導率計QTM−500を用いることができ、電気抵抗率Rの測定は、例えば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。これによれば、例えば、銅の場合、熱伝導率λは403W/(m・K)であり、電気抵抗率Rは1.55×10−8Ω・mとなる。これにより、放熱性と電気伝導性の両立を図ることができる。より具体的には、LED素子2からの放熱性が安定し、電気抵抗の増加を防げるので、LED素子2の間での発光のバラツキが小さくなる。又、LED素子の寿命も延長される。更に、熱による基板等の周辺部材の劣化も防止できるので、フレキシブル多層回路基板1を用いたLEDドットマトリックス表示装置10の製品寿命も延長することができる。
金属配線部12の材料として用いられる金属としては、アルミニウム、金、銀、銅等の金属箔が例示できる。金属配線部12の厚さは、フレキシブル多層回路基板1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一例として厚さ10μm以上50μm以下が挙げられる。放熱性向上の観点から、金属配線部12の厚さは、10μm以上であることが好ましい。又、金属層厚みが上記下限値に満たないと、基板の熱収縮の影響が大きく、はんだリフロー処理時に処理後の反りが大きくなりやすいため、この観点からも金属配線部12の厚さは10μm以上であることが好ましい。同厚さが、50μm以下であることによって、十分な可撓性を保持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下等も防止できる。
[接着剤層]
フレキシブル多層回路基板1において、支持基板111の両面における発光面側の金属配線部121及び背面側の金属配線部122の形成は、いずれも接着剤層131、132(以下これらを含む全ての接着剤層をまとめて「接着剤層13」とも言う)を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。これらの接着剤層13を形成する接着剤は、いずれも公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。又、必要に応じて、更に有色の顔料を添加することも出来る。例えば、発光面側の金属配線部121の直下の接着剤層131に黒色の顔料を添加することによって、LEDドットマトリックス表示装置10の表面の意匠性を向上させることができる。尚、中間金属配線部を配置する場合に用いる接着剤についても同様である。
フレキシブル多層回路基板1において、接着剤層13には、いずれも所定の絶縁性が求められる。具体的には、接着剤層13は、JIS C6481に準拠して測定した体積抵抗値が10Ω・cm以上、好ましくは、1016Ω・cmであればよい。これにより、金属配線部12の短絡を防ぎ、十分な安全性を確保することができる。
接着剤層13を形成する接着剤は、主剤樹脂、硬化剤及び溶剤を含んでなり、又、必要に応じてその他の各種の添加剤を含有する。その他の添加剤としては、有色顔料、密着性助剤等を例として挙げることができる。接着剤は、主剤樹脂と硬化剤を使用直前に混合する2液タイプのものであることが好ましい。主剤樹脂は、接着剤層を形成する際に、硬化剤と反応して架橋され高分子量化する。そのような主材樹脂としてウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の公知の樹脂を適宜選択することができる。
[コントラスト向上用黒色層]
コントラスト向上用黒色層14は、LEDドットマトリックス表示装置10の表示する情報の視認性を向上させることを目的として、支持基板111の表面上及び金属配線部121の表面上であって、LED実装用領域を除く部分を覆って、それらの各表面に直接、或いは、他の機能層を介して配置される。
コントラスト向上用黒色層14は、フレキシブル多層回路基板1の耐マイグレーション特性を向上させるために配置される絶縁保護層(図示せず)を、黒色化或いは暗色化したものであってもよい。
或いは、コントラスト向上用黒色層14は、発光面側の金属配線部121を覆って配置されている絶縁保護層(レジスト層)上の最表面に別途黒色又は暗色の樹脂層等を積層したものであってもよい。例えば、屋外使用を前提とするLEDドットマトリックス表示装置において個々のLED素子の実装領域を取り囲んでLED素子の防水目的も兼ねて立設される壁状の部材等も、黒色又は暗色の外観を有することにより、コントラストの向上に寄与しうる部材であれば、このコントラスト向上用黒色層14に含まれる。
以下、本発明のフレキシブル多層回路基板1実施形態の一例として、コントラスト向上用黒色層14が、上記の絶縁保護層に黒色又は暗色の色味を付与した黒色の絶縁保護層である場合について説明する。このような、絶縁機能をも併せ持つコントラスト向上用黒色層14は、金属配線部121及び支持基板111上におけるLED素子2の実装領域を除いた部分に形成される。このコントラスト向上用黒色層14は、例えば、上記において説明した第1接着剤に用いるものと同様の黒色又は暗色の顔料を適量添加した絶縁性の熱硬化型インキによって形成することができる。
コントラスト向上用黒色層14を形成する熱硬化型インキとしては、熱硬化温度が100℃以下程度のものであれば、公知のインキを適宜好ましく用いることができる。具体的には、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ系及びフェノール系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シリコーン系樹脂等、を其々ベース樹脂とする絶縁性インキを好ましく用いることができるインキの代表例として挙げることができる。又、これらのうちでも、ポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキは、可撓性に優れる点から、フレキシブル多層回路基板1のコントラスト向上用黒色層14を形成するための材料として特に好ましい。
コントラスト向上用黒色層14の色味については、JIS−Z8722に準拠して、D65光源、10°視野角の条件によって測定したΔL*値が、60以下、好ましくは10以下であることが好ましい。コントラスト向上用黒色層14のΔL*の値を上記範囲とすることにより、コントラスト向上用黒色層14の色味を十分に黒色又は暗色とし、コントラストの向上による表示情報の視認性を十分に向上させることができる。又、コントラスト向上用黒色層14のΔL*が60以下であることにより、同層で可視光が拡散反射することによってLEDドットマトリックス表示装置10の表示にかかる輝度調整が困難になることも防ぐことができる。
[スルーホール]
上述の通り、フレキシブル多層回路基板1には、発光面側の金属配線部121と背面側の金属配線部122とを導通するスルーホール15が形成されている。スルーホール15は、フレキシブル多層回路基板1内に形成されている直径0.1mm〜0.7mm程度の円筒形状の貫通孔であり、その内部には、導電性材料151が充填されているか、又はスルーホール15の内壁にめっき加工等により塗布されている。この導電性材料151により、発光面側の金属配線部121と背面側の金属配線部122の間等、各金属配線部間の導通が確保されている。又、スルーホール15は、高い熱伝導性を有するため金属配線部間の熱伝導経路として放熱を促進する機能も有する。
[ハンダ層]
フレキシブル多層回路基板1においては、金属配線部12とLED素子2との接合については、ハンダ層16を介した接合を行う。このハンダによる接合方法の詳細は後述するが、大きく分けて、リフロー方式、或いは、レーザー方式の2方式のいずれかによって行うことができる。
<LEDドットマトリックス表示装置>
図1に示すLEDドットマトリックス表示装置10は、フレキシブル多層回路基板1に、LED素子2を実装し、その他必要な部材と一体化することにより得ることができる。
[LED素子]
フレキシブル多層回路基板1に実装されることによりLEDドットマトリックス表示装置10を構成するLED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。
フレキシブル多層回路基板1における発光面側の金属配線部121へのLED素子2の接合は、ハンダ層16を介したハンダ接合により好ましく行うことができる。このハンダ接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、発光面側の金属配線部121にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、フレキシブル多層回路基板をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部12に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部12にハンダ付けする方法である。又、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部12にハンダ付けする手法である。
<フレキシブル多層回路基板の製造>
フレキシブル多層回路基板の製造方法については、特に限定されるものではなく、従来公知の電子基板の製造方法によって製造することができる。例えば、特許文献3に記載の通り、エッチング工程によって基板フィルムの各表面に各金属配線部をそれぞれ形成する工程を経る従来方法によって製造することができる。尚、このエッチング工程においてはマスキングされていない部分の銅箔等は除去されて非導通部分が形成されるが、当該部分の直下の接着剤層は支持基板上に残存し、完成したフレキシブル多層回路基板1の支持基板111の略全面において接着剤層として存在することとなる。
以上説明した本発明のフレキシブル多層回路基板及びそれを用いたLEDドットマトリックス表示装置によれば、以下のような効果を奏する。
(1) LED素子用のフレキシブル多層回路基板1において、一の金属配線部を構成する前記導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部と、他の金属配線部を構成する前記導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部とが、以下の(A)又は(B)の条件を満たす位置関係となるように配置されているフレキシブル多層回路基板。
(A) 互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリット部のうちから選択したいかなる任意の一群においても、少なくとも一の絶縁スリット部は、他の絶縁スリット部とは、多層回路基板の平面視上において重ならない水平位置に配置されている。
(B) 前記任意の一群において、一の絶縁スリット部が、他の絶縁スリット部と、多層回路基板の平面視上においてその一部が重なる水平位置に配置されていることにより重なり部分を形成していて、且つ、前記重なり部分は、多層回路基板の平面視上において、隣接する他の絶縁スリット部における前記重なり部分と連通していない。
これにより、フレキシブル多層回路基板1は、金属配線部12の形状については、一般的な形状と異なる特段の追加的な形状加工を行うことを必須とせずに、その配置の最適化により、フレキシブル多層回路基板1の折れ曲り損傷リスクを著しく低減させることができる。
(2)多層配置される各金属配線部が、同一形状のパターニングによって形成されているものとした。
これにより、(1)の発明の実施にかかる材料や工程の追加負担を極めて小さくすることができる。よって、(1)の発明を、経済性の面において、好ましい態様で実施することができる。
(3) 各金属配線部の支持基板の面積に対する相対的面積を一定以上の面積とした。
これにより、LED表示装置の大型化やLED素子配置の高密度化等に伴うLEDドットマトリックス表示装置10の放熱性向上の要求に十分に対応することができる。
(4) 支持基板111が対角線の長さが65インチ以上である単一の樹脂フィルムからなるものとした。
これにより、特に製造過程における折れ曲りリスクが大きい大型のフレキシブル多層回路基板に(1)から(3)の発明を適用することができる。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のフレキシブル多層回路基板にLED素子を実装してなる、LEDドットマトリックス表示装置とした。
これにより、多数のLED素子の発光制御を可能とする各素子への導通が必要なLEDドットマトリックス表示装置において、(1)から(5)の発明の各効果を享受しつつ、優れた経済性、生産性の下でLEDドットマトリックス表示装置10を製造することができる。
以上の通り、本発明によれば、フレキシブル多層回路基板における、支持基板の可撓性や、支持基板と金属配線部との曲げ弾性率の差異に起因して起こる、当該基板の折れ曲がり損傷のリスクを低減することができる。
1 フレキシブル多層回路基板
111 支持基板
112 絶縁保護膜
121 発光面側の金属配線部
122 背面側の金属配線部
123、124 導電プレート部
123X、123Y 発光面側の絶縁スリット部
124X、124Y 背面側の絶縁スリット部
131 接着剤層
132 接着剤層
133 接着剤層
14 コントラスト向上用黒色層
15 スルーホール
151 導電性材料
16 ハンダ層
2 LED素子
10 LEDドットマトリックス表示装置

Claims (5)

  1. LED素子用のフレキシブル多層回路基板であって、
    可撓性を有する支持基板と、
    前記支持基板の一方の最表面及び他方の最表面を少なくとも含む複数の垂直位置に水平配置されている金属配線部と、を備え、
    前記金属配線部は、いずれも複数の導電プレート部によって形成されており、
    一の金属配線部を構成する前記導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部と、他の金属配線部を構成する前記導電プレート部の間の非導通部分である絶縁スリット部とが、以下の(A)又は(B)の条件を満たす位置関係となるように配置されているフレキシブル多層回路基板。
    (A) 互いに平行で、且つ、互いに異なる垂直位置にある絶縁スリット部のうちから選択した任意の一群において、少なくとも一の絶縁スリット部は、他の絶縁スリット部とは、多層回路基板の平面視上において重ならない水平位置に配置されている。
    (B) 前記任意の一群において、一の絶縁スリット部が、他の絶縁スリット部と、多層回路基板の平面視上においてその一部が重なる水平位置に配置されていることにより重なり部分を形成していて、
    且つ、前記重なり部分は、多層回路基板の平面視上において、隣接する他の絶縁スリット部における前記重なり部分と連通していない。
  2. 前記金属配線部が、全て同一形状のパターニングによって形成されている請求項1に記載のフレキシブル多層回路基板。
  3. 前記金属配線部の表面積が、前記支持基板の表面積に対する面積比において80%以上の面積である請求項1又は2に記載のフレキシブル多層回路基板。
  4. 前記支持基板が対角線の長さが65インチ以上である単一の樹脂フィルムからなる請求項1から3のいずれかに記載のフレキシブル多層回路基板。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のフレキシブル多層回路基板にLED素子を実装してなる、LEDドットマトリックス表示装置。
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