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JP2016197509A - 磁性シールドケーブル及びその製造方法 - Google Patents

磁性シールドケーブル及びその製造方法 Download PDF

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JP2016197509A
JP2016197509A JP2015076265A JP2015076265A JP2016197509A JP 2016197509 A JP2016197509 A JP 2016197509A JP 2015076265 A JP2015076265 A JP 2015076265A JP 2015076265 A JP2015076265 A JP 2015076265A JP 2016197509 A JP2016197509 A JP 2016197509A
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Tokuten Ko
得天 黄
小林 正則
Masanori Kobayashi
正則 小林
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Abstract

【課題】製造歩留が高く、しかも可撓性や耐屈曲性が高い磁性シールドケーブル及びその製造方法を提供する。【解決手段】磁性体粉層105が内側塗膜層106と外側塗膜層107とで挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層103を備えている磁性シールドケーブル100である。ケーブル108の周囲に塗料を塗布して内側未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、内側未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて磁性体粉層105を形成する第二の工程と、磁性体粉層105の周囲に塗料を塗布して更に外側未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、内側未硬化塗膜層を硬化させて内側塗膜層106を形成すると共に外側未硬化塗膜層を硬化させて外側塗膜層107を形成する第四の工程と、を備えている磁性シールドケーブル100の製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、外来雑音の原因となる外部磁界の影響を軽減する磁気遮蔽層を備えている磁性シールドケーブル及びその製造方法に関する。
コンピュータ等の精密電子機器においては、電気信号を伝送する際に、外来雑音の原因となる外部磁界の影響を軽減する磁気遮蔽層を備えている磁性シールドケーブルが使用されていることがある。
磁性シールドケーブルにおいては、本来は中心導体に到達するはずの磁束を、中心導体に対して同心円に配置されている磁気遮蔽層に引き寄せて迂回させることにより、外来雑音の原因となる外部磁界の影響を軽減している。
従来、磁気遮蔽層としては、ベースとなる樹脂組成物に磁性体粉を含有させた磁性樹脂組成物を押出被覆して形成した磁性樹脂押出層や、磁性樹脂組成物を成形して得られる磁性樹脂テープを巻き付けて形成した磁性樹脂テープ層が知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特開2011−249022号公報 特開2001−266662号公報
先の磁性樹脂組成物(ベースとなる樹脂組成物に磁性体粉を含有させたもの。以下、同じ。)を押し出す場合、磁性体粉によって押出機のスクリュが過摩耗したり破損したりする虞がある。
そのため、スクリュ表面の鍍金が剥がれて異物として混入する虞があり、また頻繁にスクリュを交換する必要があるため、連続稼働ができず、結果として、磁気シールドケーブルの製造歩留を低下させてしまう。
一方、磁性樹脂テープ層を設けた磁性ケーブルは、磁性樹脂テープ層の上に更に被覆層を設けるため、ケーブル外径が太くなり、可撓性や耐屈曲性にやや劣る。
そこで、本発明の目的は、製造歩留が高く、しかも可撓性や耐屈曲性が高い磁性シールドケーブル及びその製造方法を提供することにある。
この目的を達成するために創案された本発明は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層を備えている磁性シールドケーブルである。
また、本発明は、中心導体と、前記中心導体の周囲に被覆されている絶縁層と、前記絶縁層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、を備えており、前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されている磁性シールドケーブルである。
また、本発明は、中心導体と、前記中心導体の周囲に被覆されている絶縁層と、前記絶縁層の周囲に被覆されている電磁遮蔽層と、前記電磁遮蔽層の周囲に被覆されている内部被覆層と、前記内部被覆層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、を備えており、前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されている磁性シールドケーブルである。
また、本発明は、複数本の電線と、複数本の前記電線の周囲に一括して被覆されているバインド層と、前記バインド層の周囲に被覆されている内部被覆層と、前記内部被覆層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、を備えており、前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されている磁性シールドケーブルである。
また、本発明は、複数本の電線と、複数本の前記電線の周囲に一括して被覆されているバインド層と、前記バインド層の周囲に被覆されている電磁遮蔽層と、前記電磁遮蔽層の周囲に被覆されている内部被覆層と、前記内部被覆層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、を備えており、前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されている磁性シールドケーブルである。
前記磁性体粉層は、ファインメット(登録商標)で形成されており、前記塗膜層は、紫外線硬化型樹脂塗料や熱硬化型樹脂塗料で形成されていることが好ましい。
前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で繰り返し挟み込まれて形成されていることが好ましい。
また、本発明は、ケーブルの周囲に塗料を塗布して未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、前記未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて磁性体粉層を形成する第二の工程と、前記磁性体粉層の周囲に塗料を塗布して更に未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、前記未硬化塗膜層を全て硬化させて塗膜層を形成する第四の工程と、を備えている磁性シールドケーブルの製造方法である。
前記第二の工程と前記第三の工程とを繰り返すことが好ましい。
本発明によれば、製造歩留が高く、しかも可撓性や耐屈曲性が高い磁性シールドケーブル及びその製造方法を提供することができる。
第一の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを示す断面図である。 第二の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを示す断面図である。 第三の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを示す断面図である。 第四の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを示す断面図である。 第五の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に順って説明する。
最初に、第一の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを説明する。
図1に示す通り、第一の実施の形態に係る磁性シールドケーブル100は、中心導体101と、中心導体101の周囲に被覆されている絶縁層102と、絶縁層102の周囲に被覆されている磁気遮蔽層103と、磁気遮蔽層103の周囲に被覆されている外部被覆層104と、を備えている。
このうち、磁気遮蔽層103は、一層の磁性体粉層105が二層の塗膜層(内側塗膜層106と外側塗膜層107)で挟み込まれて形成されており、自己にとって外来雑音の原因となる外部磁界の影響を軽減すると共に他者にとって外来雑音の原因となる内部磁界の漏洩を軽減する役割を果たしている。
この磁性シールドケーブル100は、中心導体101と絶縁層102とからなるケーブル108の周囲に塗料を塗布して未硬化塗膜層(内側未硬化塗膜層)を形成する第一の工程と、内側未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて磁性体粉層105を形成する第二の工程と、磁性体粉層105の周囲に塗料を塗布して更に未硬化塗膜層(外側未硬化塗膜層)を形成する第三の工程と、内側未硬化塗膜層を硬化させて内側塗膜層106を形成すると共に外側未硬化塗膜層を硬化させて外側塗膜層107を形成する第四の工程と、を経て製造されている。
中心導体101は、導電性が高い銅や銅合金等で形成されており、絶縁層102は、絶縁性が高く誘電率が低いポリエチレン樹脂や弗素樹脂等で形成されていることが好ましい。これにより、磁性シールドケーブル100を使用して電気信号を伝送する際の伝送損失を軽減することができると共に磁性シールドケーブル100を使用して電気信号を伝送する際に高周波で高速伝送することができる。
外部被覆層104は、耐傷性等が高い弗素樹脂等で形成されており、磁性シールドケーブル100の損傷等を防止するジャケットとしての役割を果たしている。
磁性体粉層105は、層厚が50μm程度であり、磁気遮蔽性が高い日立金属株式会社製のファインメット(登録商標)等で形成されていることが好ましい。これにより、磁性シールドケーブル100の細径化を図りながらも磁性シールドケーブル100に磁気遮蔽性を付与することができる。
内側塗膜層106と外側塗膜層107は、層厚が20μm以上50μm以下程度であり、未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高く、硬化時において伸長性や可撓性が高い紫外線硬化型樹脂塗料(例えば、ウレタンアクリレート樹脂塗料、エポキシアクリレート樹脂塗料、シリコーン樹脂塗料、シリコーンアクリレート樹脂塗料、又はポリエステルアクリレート樹脂塗料)や熱硬化型樹脂塗料(例えば、ポリウレタン樹脂塗料)等で形成されていることが好ましい。これにより、磁性シールドケーブル100の可撓性や耐屈曲性を維持しながらも磁性シールドケーブル100に磁気遮蔽性を付与することができる。
ここで、内側塗膜層106は、未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されている必要があるが、外側塗膜層107は、必ずしも未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されている必要はない。内側塗膜層106が未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されていない場合は、内側未硬化塗膜層に付着する磁性体粉の量が少なくなり、磁性シールドケーブル100に付与することができる磁気遮蔽性が低下する虞があるが、外側塗膜層107が未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されていない場合であっても、内側未硬化塗膜層に付着する磁性体粉の量は変わらないため、磁性シールドケーブル100に付与することができる磁気遮蔽性が低下する虞はないからである。
但し、外側塗膜層107が未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されていない場合は、外側塗膜層107の形成方法によっては、磁性体粉層105の周囲に塗料を均一に塗布することができず、磁性体粉層105を内側塗膜層106と外側塗膜層107とで挟み込むことが困難となる虞がある。
更に、外側塗膜層107は、硬化時において内側塗膜層106に対する密着性が高く、また内側塗膜層106と同時に硬化させることができる塗料で形成されていることが好ましい。外側塗膜層107が硬化時において内側塗膜層106に対する密着性が高い塗料で形成されていない場合は、内側塗膜層106と外側塗膜層107との間に空間が形成されることがあり、その空間内で磁性体粉が移動して磁気遮蔽層103における磁性体粉の分布が偏る虞があるからである。また、外側塗膜層107が内側塗膜層106と同時に硬化させることができる塗料で形成されていない場合は、内側塗膜層106と外側塗膜層107とを別々に硬化させる必要があるため、磁気遮蔽層103の形成に時間が掛かり磁性シールドケーブル100の製造歩留が低下するからである。
なお、外側塗膜層107が硬化時において内側塗膜層106に対する密着性が高い塗料で形成されている場合は、内側塗膜層106と外側塗膜層107とが密着してその間に磁性体粉が埋設されるため、磁気遮蔽層103における磁性体粉の分布を固定することができ、磁性シールドケーブル100の屈曲に伴って磁気遮蔽層103における磁性体粉の分布が偏ることを防止することができる。
以上の通り、磁性シールドケーブル100においては、磁性体粉層105が伸長性や可撓性が高い内側塗膜層106と外側塗膜層107とで挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層103を備えており、磁気遮蔽層103が磁性シールドケーブル100の屈曲に追従して変形するため、磁性シールドケーブル100の屈曲に伴って磁気遮蔽層103で亀裂等が発生することがなく、可撓性や耐屈曲性を従来よりも大幅に向上させることが可能となる。
即ち、磁気遮蔽層103は、磁性体粉が全体的に分散されている従来の磁気遮蔽層と違い、磁気遮蔽層103の内側表面部と外側表面部とに磁性体粉が分散されておらず、磁気遮蔽層103の内側表面部と外側表面部とで内側塗膜層106や外側塗膜層107の伸長性や可撓性が充分に発揮されるため、従来の磁気遮蔽層で発生する伸長性や可撓性の課題を全て解決することができる。
また、磁気遮蔽層103は、ケーブル108を、塗料で満たされているダイス、磁性体粉で満たされているダイス、塗料で満たされているダイス、塗料硬化装置に通すだけで高速で形成することができるため、磁性シールドケーブル100の製造歩留を向上させることも可能となる。
なお、磁性体粉は微小円筒形状の外形を呈しているため、その配向を揃えて磁束が通る磁路を最適化することにより、磁気遮蔽性を大幅に向上させることができるが、基材樹脂と磁性体粉とを混練して磁性樹脂組成物を形成する場合は、磁性樹脂組成物中における磁性体粉の配向を揃えることはできない。
これに対して、磁性シールドケーブル100においては、ケーブル108を高速で送り出しながら磁気遮蔽層103を形成するため、その時の慣性力で磁性体粉の配向を揃えることができ、磁性シールドケーブル100に付与することができる磁気遮蔽性を大幅に向上させることが可能となる。
次に、第二の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを説明する。
図2に示す通り、第二の実施の形態に係る磁性シールドケーブル200は、中心導体101と、中心導体101の周囲に被覆されている絶縁層102と、絶縁層102の周囲に被覆されている電磁遮蔽層201と、電磁遮蔽層201の周囲に被覆されている内部被覆層202と、内部被覆層202の周囲に被覆されている磁気遮蔽層103と、磁気遮蔽層103の周囲に被覆されている外部被覆層104と、を備えている。
この磁性シールドケーブル200は、中心導体101と絶縁層102と電磁遮蔽層201と内部被覆層202とからなるケーブル203の周囲に塗料を塗布して内側未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、内側未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて磁性体粉層105を形成する第二の工程と、磁性体粉層105の周囲に塗料を塗布して更に外側未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、内側未硬化塗膜層を硬化させて内側塗膜層106を形成すると共に外側未硬化塗膜層を硬化させて外側塗膜層107を形成する第四の工程と、を経て製造されている。
即ち、磁性シールドケーブル200は、磁性シールドケーブル100と比較して、電磁遮蔽層201と内部被覆層202とを備えている点のみで相違している。
電磁遮蔽層201は、導電性が高い銅や銅合金等で形成されている複数本の編組素線が編み込まれて形成されている編組遮蔽層や導電性が高い銅や銅合金等で形成されている複数本の横巻素線が巻き付けられて形成されている横巻遮蔽層からなり、外部電磁波を吸収して自己にとって外来雑音の原因となる外部電磁波の影響を軽減すると共に内部電磁波を吸収して他者にとって外来雑音の原因となる内部電磁波の漏洩を軽減する役割を果たしている。
内部被覆層202は、内側未硬化塗膜層に対する付着性が高い材料で形成されていることが好ましい。内部被覆層202が内側未硬化塗膜層に対する付着性が高い材料で形成されていない場合は、内部被覆層202の周囲に塗料を均一に塗布することができず、後工程で磁性体粉を均一に付着させることができなくなり、磁気遮蔽層103における磁性体粉の分布が偏る虞があるからである。
内部被覆層202は、電磁遮蔽層201の表面に存在する凹凸を埋没させてケーブル203の表面を平滑面とする役割を果たしている。これにより、内部被覆層202の周囲に塗料を均一に塗布することができると共に後工程で磁性体粉を均一に付着させることができるため、磁気遮蔽層103における磁性体粉の分布が偏ることを防止することができる。
以上の通り、磁性シールドケーブル200においては、磁気遮蔽層103に加えて電磁遮蔽層201をも備えているため、磁気遮蔽性と電磁遮蔽性の両方を付与することが可能となる。
次に、第三の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを説明する。
図3に示す通り、第三の実施の形態に係る磁性シールドケーブル300は、中心導体101と、中心導体101の周囲に被覆されている絶縁層102と、絶縁層102の周囲に被覆されている磁気遮蔽層301と、磁気遮蔽層301の周囲に被覆されている外部被覆層104と、を備えている。
このうち、磁気遮蔽層301は、二層の磁性体粉層(内側磁性体粉層302と外側磁性体粉層303)が三層の塗膜層(内側塗膜層304と中間塗膜層305と外側塗膜層306)で繰り返し挟み込まれて形成されている。
この磁性シールドケーブル300は、中心導体101と絶縁層102とからなるケーブル108の周囲に塗料を塗布して内側未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、内側未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて内側磁性体粉層302を形成する第二の工程と、内側磁性体粉層302の周囲に塗料を塗布して中間未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、中間未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて外側磁性体粉層303を形成する第四の工程と、外側磁性体粉層303の周囲に塗料を塗布して更に外側未硬化塗膜層を形成する第五の工程と、内側未硬化塗膜層を硬化させて内側塗膜層304を形成し、中間未硬化塗膜層を硬化させて中間塗膜層305を形成し、且つ、外側未硬化塗膜層を硬化させて外側塗膜層306を形成する第六の工程と、を経て製造されている。
即ち、磁性シールドケーブル300は、磁性シールドケーブル100を製造する際の第二の工程と第三の工程とを繰り返すことにより、内側磁性体粉層302と外側磁性体粉層303とが内側塗膜層304と中間塗膜層305と外側塗膜層306とで繰り返し挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層301を備えており、磁性シールドケーブル100と比較して、磁気遮蔽層103の代替として磁気遮蔽層301を備えている点のみで相違している。
内側塗膜層304、中間塗膜層305、及び外側塗膜層306は、層厚が20μm以上50μm以下程度であり、内側塗膜層106と同様の理由により、未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高く、硬化時において伸長性や可撓性が高い紫外線硬化型樹脂塗料や熱硬化型樹脂塗料等で形成されていることが好ましい。
ここで、内側塗膜層304と中間塗膜層305は、内側塗膜層106と同様の理由により、未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されている必要があるが、外側塗膜層306は、外側塗膜層107と同様の理由により、必ずしも未硬化時において磁性体粉に対する付着性が高い塗料で形成されている必要はない。
更に、中間塗膜層305と外側塗膜層306は、外側塗膜層107と同様の理由により、硬化時においてその下層の内側塗膜層304又は中間塗膜層305に対する密着性が高く、また内側塗膜層106と同時に硬化させることができる塗料で形成されていることが好ましい。
以上の通り、磁性シールドケーブル300においては、内側磁性体粉層302と外側磁性体粉層303とが内側塗膜層304と中間塗膜層305と外側塗膜層306とで繰り返し挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層301を備えているため、磁性シールドケーブル300に磁性シールドケーブル100よりも高い磁気遮蔽性を付与することが可能となる。
次に、第四の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを説明する。
図4に示す通り、第四の実施の形態に係る磁性シールドケーブル400は、中心導体101と、中心導体101の周囲に被覆されている絶縁層102と、絶縁層102の周囲に被覆されている電磁遮蔽層201と、電磁遮蔽層201の周囲に被覆されている内部被覆層202と、内部被覆層202の周囲に被覆されている磁気遮蔽層301と、磁気遮蔽層301の周囲に被覆されている外部被覆層104と、を備えている。
この磁性シールドケーブル400は、中心導体101と絶縁層102と電磁遮蔽層201と内部被覆層202とからなるケーブル203の周囲に塗料を塗布して内側未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、内側未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて内側磁性体粉層302を形成する第二の工程と、内側磁性体粉層302の周囲に塗料を塗布して中間未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、中間未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて外側磁性体粉層303を形成する第四の工程と、外側磁性体粉層303の周囲に塗料を塗布して更に外側未硬化塗膜層を形成する第五の工程と、内側未硬化塗膜層を硬化させて内側塗膜層304を形成し、中間未硬化塗膜層を硬化させて中間塗膜層305を形成し、且つ、外側未硬化塗膜層を硬化させて外側塗膜層306を形成する第六の工程と、を経て製造されている。
即ち、磁性シールドケーブル400は、磁性シールドケーブル100と比較して、電磁遮蔽層201と内部被覆層202とを備えている点と磁気遮蔽層103の代替として磁気遮蔽層301を備えている点で相違している。
磁性シールドケーブル400においては、磁気遮蔽層103に加えて電磁遮蔽層201をも備えているため、磁気遮蔽性と電磁遮蔽性の両方を付与することが可能となり、しかも、内側磁性体粉層302と外側磁性体粉層303とが内側塗膜層304と中間塗膜層305と外側塗膜層306とで繰り返し挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層301を備えているため、磁性シールドケーブル300に磁性シールドケーブル100よりも高い磁気遮蔽性を付与することが可能となる。
次に、第五の実施の形態に係る磁性シールドケーブルを説明する。
図5に示す通り、第五の実施の形態に係る磁性シールドケーブル500は、複数本の電線501と、複数本の電線501の周囲に一括して被覆されているバインド層502と、バインド層502の周囲に被覆されている内部被覆層503と、内部被覆層503の周囲に被覆されている磁気遮蔽層103と、磁気遮蔽層103の周囲に被覆されている外部被覆層104と、を備えている。
この磁性シールドケーブル500は、複数本の電線501とバインド層502と内部被覆層503とからなるケーブル504の周囲に塗料を塗布して内側未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、内側未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて磁性体粉層105を形成する第二の工程と、磁性体粉層105の周囲に塗料を塗布して更に外側未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、内側未硬化塗膜層を硬化させて内側塗膜層106を形成すると共に外側未硬化塗膜層を硬化させて外側塗膜層107を形成する第四の工程と、を経て製造されている。
即ち、磁性シールドケーブル500は、磁性シールドケーブル100と比較して、ケーブル108の代替としてケーブル504を備えている点のみで相違している。
電線501は、特に限定されるものではないが、例えば、導電性が高い銅や銅合金等で形成されている導体505と、導体505の周囲に被覆されていると共に絶縁性が高く誘電率が低いポリエチレン樹脂や弗素樹脂等で形成されている絶縁体506と、を備えている絶縁電線からなる。
なお、電線501は、導電性が高い銅や銅合金等で形成されている中心導体と、中心導体の周囲に被覆されていると共に絶縁性が高く誘電率が低いポリエチレン樹脂や弗素樹脂等で形成されている絶縁体と、絶縁体の周囲に被覆されていると共に編組遮蔽層や横巻遮蔽層からなる電磁遮蔽層と、を備えている同軸線からなっても構わない。
バインド層502は、機械特性が高いポリエチレンテレフタレート樹脂等で形成されており、複数本の電線501を結束してその配置を固定する役割を果たしている。
内部被覆層503は、内部被覆層202と同様の理由より、内部被覆層202と同様の材料で形成されており、バインド層502の表面に存在する凹凸を埋没させてケーブル504の表面を平滑面とする役割を果たしている。これにより、内部被覆層503の周囲に塗料を均一に塗布することができると共に後工程で磁性体粉を均一に付着させることができるため、磁気遮蔽層103における磁性体粉の分布が偏ることを防止することができる。
以上の通り、磁性シールドケーブル500においては、磁性体粉層105が内側塗膜層106と外側塗膜層107とで挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層103を備えているため、ケーブル504の構造が異なっていても、磁性シールドケーブル100と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、磁性シールドケーブル500においても、磁性シールドケーブル200と同様に電磁遮蔽層201を更に備えていても良いし、磁性シールドケーブル300と同様に磁気遮蔽層301を更に備えていても良いし、磁性シールドケーブル400と同様に電磁遮蔽層201と磁気遮蔽層301と更に備えていても良い。
以上の通り、本発明は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されているサンドイッチ構造の磁気遮蔽層を備えている磁性シールドケーブル及びその製造方法であり、本発明によれば、製造歩留が高く、しかも可撓性や耐屈曲性が高い磁性シールドケーブル及びその製造方法を提供することができる。
なお、本発明は、前述の実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。
例えば、二層以上の磁性体粉層が三層以上の塗膜層で挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層を形成しても構わない。但し、あまり磁気遮蔽層の層厚を大きくすると、磁性シールドケーブルの可撓性が低下するため、磁気遮蔽層の層厚は100μm以上600μm以下程度が好ましい。
100 磁性シールドケーブル
101 中心導体
102 絶縁層
103 磁気遮蔽層
104 外部被覆層
105 磁性体粉層
106 内側塗膜層
107 外側塗膜層
108 ケーブル

Claims (9)

  1. 磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されている磁気遮蔽層を備えていることを特徴とする磁性シールドケーブル。
  2. 中心導体と、
    前記中心導体の周囲に被覆されている絶縁層と、
    前記絶縁層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、
    前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、
    を備えており、
    前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されていることを特徴とする磁性シールドケーブル。
  3. 中心導体と、
    前記中心導体の周囲に被覆されている絶縁層と、
    前記絶縁層の周囲に被覆されている電磁遮蔽層と、
    前記電磁遮蔽層の周囲に被覆されている内部被覆層と、
    前記内部被覆層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、
    前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、
    を備えており、
    前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されていることを特徴とする磁性シールドケーブル。
  4. 複数本の電線と、
    複数本の前記電線の周囲に一括して被覆されているバインド層と、
    前記バインド層の周囲に被覆されている内部被覆層と、
    前記内部被覆層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、
    前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、
    を備えており、
    前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されていることを特徴とする磁性シールドケーブル。
  5. 複数本の電線と、
    複数本の前記電線の周囲に一括して被覆されているバインド層と、
    前記バインド層の周囲に被覆されている電磁遮蔽層と、
    前記電磁遮蔽層の周囲に被覆されている内部被覆層と、
    前記内部被覆層の周囲に被覆されている磁気遮蔽層と、
    前記磁気遮蔽層の周囲に被覆されている外部被覆層と、
    を備えており、
    前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で挟み込まれて形成されていることを特徴とする磁性シールドケーブル。
  6. 前記磁性体粉層は、ファインメット(登録商標)で形成されており、
    前記塗膜層は、紫外線硬化型樹脂塗料や熱硬化型樹脂塗料で形成されている請求項1から5の何れか一項に記載の磁性シールドケーブル。
  7. 前記磁気遮蔽層は、磁性体粉層が塗膜層で繰り返し挟み込まれて形成されている請求項1から6の何れか一項に記載の磁性シールドケーブル。
  8. ケーブルの周囲に塗料を塗布して未硬化塗膜層を形成する第一の工程と、
    前記未硬化塗膜層の周囲に磁性体粉を付着させて磁性体粉層を形成する第二の工程と、
    前記磁性体粉層の周囲に塗料を塗布して更に未硬化塗膜層を形成する第三の工程と、
    前記未硬化塗膜層を全て硬化させて塗膜層を形成する第四の工程と、
    を備えていることを特徴とする磁性シールドケーブルの製造方法。
  9. 前記第二の工程と前記第三の工程とを繰り返す請求項8に記載の磁性シールドケーブルの製造方法。
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