JP2016173355A - 機械部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)〜(f)の工程で、シリコン基板20をエッチング加工して、機械部品であるひげぜんまい10を形成すると共に、その一部分だけがシリコン基板20のエッチングされなかった部分に接続した状態で支持されるように加工基板20Aを形成し、(g)〜(j)の工程で、そのひげぜんまい10が加工基板20Aのひげぜんまい10以外の部分と接触しないように、加工基板20Aを加工して加工基板20Cを形成する。(k)の工程で、そのひげぜんまい10に表面を平滑化する表面処理として水素アニール処理を施し、その後(l)の工程で、ひげぜんまい10を上記接続した部分を切断して加工基板20Cから分離する。
【選択図】図4
Description
ひげぜんまいは、通常、金属を加工して形成されるが、加工精度のばらつきや金属が有する内部応力の影響などによって、設計通りの形状が得られない場合が多い。
また、シリコンは金属よりも温度特性が良好なので、金属よりも環境温度に対して変形しにくいという特徴がある。
そのため、例えば特許文献1には、シリコン等の結晶構造を有する材料で形成したひげぜんまいの表面に、金属等の導電性材料層を成膜して機械的な強度を高めることが提案されている。
このような問題は、機械式時計に使用する他の部品、例えばガンギ車、アンクル、歯車等、あるいは一般の精密機器等に使用する機械部品をシリコン等で製造する場合にも、同様に生じる。
上記表面処理を施す工程における表面処理が水素アニール処理であるとよく、その場合、800℃から1200℃の高温水素雰囲気中で予め設定した時間アニール処理を行うとよい。
あるいは、上記表面処理が樹脂膜形成処理又は無機膜形成処理であってもよい。
上記機械部品として、機械式時計の調速機構又は脱進機構を構成する部品を製造するとよい。
〔機械部品の一例であるひげぜんまい〕
先ず、この発明による製造方法で製造する機械部品の一例であるひげぜんまいについて、図1及び図2によって説明する。図1はそのひげぜんまいの製造中の状態を示す平面図、図2は図1のA−A線に沿う断面の端面図である。
したがって、接続部14を切り離すだけで、このひげぜんまい10をシリコン基板20から分離して取り出すことができる。
ひげ玉12は、回転軸体と嵌合する貫通孔12aを有している。また、ひげ玉12とぜんまい部11とは接続部15によって接続されている。すなわち、ぜんまい部11は、接続部15を介してひげ玉12を中心にひげ玉12を巻回している形状である。
このように、シリコン基板をRIE(Reactive Ion Etching)技術等でエッチング加工して形成したひげぜんまい10のようなシリコン製の機械部品1は、そのRIE加工表面に図3の(a)に示すような連続した凹面状のえぐれ(スキャロップ)やマイクロクラック等のミクロな凹凸が発生しており、縁部はエッジ状の角になっている。それらが、このようなシリコン製の機械部品1の耐衝撃性や耐久性を低下させる原因となっている。
水素アニールにおける水素の役割は未だ完全には解明されていないが、最近の研究で、シリコン基板表面を水素終端することによって、清浄なシリコン基板表面が得られるという報告がなされている。清浄なシリコン(Si)表面原子は、表面エネルギーが高い凸部から、表面エネルギーが低い凹部へ、つまりエネルギー的に安定な方向へ拡散して、図3の(b)に示すように表面を平滑化する作用をなす。
このようなシリコン構造体に対する水素アニール処理については、種々の研究報告がなされている。そして、シリコンウエハに高温の水素雰囲気中で水素アニール処理を行なって、表層の結晶欠陥を大幅に低減させる技術も公知になっている。
この発明による機械部品の製造方法は、上述したような問題を解消して、シリコン基板をエッチング加工して形成した機械部品を、その製造工程中で表面を平滑化する水素アニール処理等の表面処理を行なってその強度を高め、その後容易に回収できるようにする。
そこで、この発明の一実施形態として、ひげぜんまい製造方法を図4によって説明する。
図4は、そのひげぜんまいの製造方法を説明するための工程図である。この図4におけるひげぜんまい10は、図1のA−A線に沿う断面の図2に示した端面に相当するが、図示の便宜上大幅に簡略化して示している。
この実施形態のひげぜんまいの製造方法では、図4に示す(a)〜(l)の工程を順に実行する。
シリコン基板20として、SOI基板を使用せずに、単結晶シリコン基板の内部に、SiO2の層(ボックス層に相当)を形成し、単結晶シリコンの層でこのSiO2の層を上下(上が活性層、下が支持層に相当)から挟んだような基板を使用してもよい。
そして、(c)の工程で、その二酸化珪素膜31上の全面にフォトレジスト32を塗布し、それをフォトリソグラフィ技術によって、製造するひげぜんまいの平面形状にパターニングする。
(e)の工程ではさらに、そのパターニングされた二酸化珪素膜31をエッチングマスクとして、深掘りRIE(Deep-RIE)技術によって、活性層23をひげぜんまい10の平面形状に、ボックス層22に達するまでエッチングする。
このとき、ひげぜんまい10は、その一部分が図1に示した接続部14によって、活性
層23のエッチングされなかった部分に接続した状態で支持されている。シリコン基板20をこのように加工した状態を加工基板20Aとする。
ここまでは、シリコン基板をエッチング加工してひげぜんまいのような機械部品を製造する際の従来の工程と同様である。
(g)の工程では、加工基板20Aの支持層21の下面の全面にフォトレジスト33を塗布し、それをフォトリソグラフィ技術によって、少なくともひげぜんまい10に対応する全領域を含む大きさの開口33aを形成するようにパターニングする。
そして、(h)の工程で、開口33aを形成したフォトレジスト33をマスクとして、加工基板20Aの支持層21を、RIE技術又は深掘りRIE技術によってボックス層22に達するまでエッチングする。それによって、フォトレジスト33の開口33aと同じ大きさの開口21aを支持層21に形成する。この状態のシリコン基板を加工基板20Bとする。
上記(g)〜(j)の工程が、機械部品であるひげぜんまい10が加工基板20Cのひげぜんまい10以外の部分と接触しないように加工基板20Aを加工する工程である。
水素アニールの処理条件はこれに限るものではなく、求められる性能により800℃から1200℃程度の高温水素雰囲気中で、予め設定したガス流量、圧力、時間、例えばガス流量0.5〜2slm、圧力5〜100kPaで、15分〜6時間ほどアニール処理を行うとよい。
そして、ひげぜんまい10は水素アニール処理中、図1に示した接続部14以外は加工基板20Cのどこにも接触していないので、その全表面に均一に水素アニール処理を施して平滑化することができる。しかも、張り付きが発生することはない。
この工程が、機械部品であるひげぜんまい10を、活性層23と接続した部分(接続部14)を切断して加工基板20Cから分離する工程である。
このようにして、水素アニール処理によって表面を平滑化して強度を高めたシリコン製のひげぜんまいを、容易且つ確実に製造することができる。
このようにすれば、水素アニール処理したシリコン製のひげぜんまいを効率よく製造することができる。
ここで、この発明に至る過程で試みたひげぜんまいの製造方法の試行例について、図5及び図6によって説明する。
図5は、その第1の試行例の図4における(f)以降の工程に相当する工程図である。
図4における(a)〜(f)と同様な工程によって、シリコン基板20の活性層23をエッチング加工して、図5の(f)の工程に示すように、ボックス層22上にひげぜんまい10を形成した加工基板20Aを形成する。
すると、ひげぜんまい10は、図6で右端側の接続部のみで活性層23と接続された片持状態になるため、自重と弾性によって少なくともひげ玉が設けられた中央部がボックス層22の厚さ分だけ降下して、支持層21の上面に接触する。
そこで、(h)の工程で、ひげぜんまい10と活性層23との接続部を切断して、ひげ玉を設けたひげぜんまい10を加工基板20Dから分離して取り出す。
その後、ひげぜんまい10をシリコン基板40上から回収しようとしたが、ひげぜんまい10とシリコン基板40との接触部が張り付き、水素アニール処理後のひげぜんまい10を、シリコン基板40から分離して回収することができなかった。
この場合も、図4における(a)〜(f)と同様な工程によって、シリコン基板20の活性層23をエッチング加工して、図6の(f)の工程に示すように、ボックス層22上にひげぜんまい10を形成した加工基板20Aを形成する。
すると、ひげぜんまい10は、図6で右端側の接続部のみで活性層23と接続された片持状態になるため、自重と弾性によって少なくともひげ玉が設けられた中央部がボックス層22の厚さ分だけ降下して、支持層21の上面に接触する。
その状態で、(h)の工程で、全体を高温の水素雰囲気にして水素アニール処理を行った。
ひげぜんまい10の場合は、仮にひげぜんまい10の左右両側あるいはそれ以上の個所で加工基板20Dの活性層23と接続したとしても、ひげ玉12を設けた中央部が自重によって下がり、そこに支持層21が存在するとそれに接触してしまう。そのため、その状態で水素アニール処理を行うと、ひげぜんまい10のひげ玉12を設けた中央部と加工基板20Dの支持層21とが張り付き、ひげぜんまい10を加工基板20Dから分離して回収できなくなる。
この発明は、ひげぜんまいに限らず各種の機械部品の製造に適用できる。その一例として機械式時計の脱進機構に使用するガンギ車及びアンクルの製造方法の実施形態について、図7と図8によって説明する。
図7は、ガンギ車の製造方法の実施形態を説明するための図であり、図4における(j)の工程に相当する工程を示し、(a)は平面図、(b)はそのB−B線に沿う断面の端面図である。なお、便宜上、シリコン基板20を加工した加工基板20Cと、それを構成する支持層21、ボックス層22及び活性層23は、図4に示した加工基板20Cと同じ符号を使用する。
そして、図7の(b)に示すように、シリコン基板の支持層21の少なくともガンギ車50に対応する領域に開口21aを形成し、ガンギ車50を下から支持していたボックス
層22をエッチングによって除去する。この状態が加工基板20Cである。
この状態で、図4における(k)の工程と同様に、ガンギ車50を保持する加工基板20C全体を水素アニール処理用のチャンバー内に配置し、そのチャンバー内全体を高温の水素雰囲気にして水素アニール処理を行う。それによって、シリコンで形成されたガンギ車50の表面を平滑化し、角部に丸みを付けて強度を高めることができる。
そのため、水素アニール処理後に、接続部23bを切断すれば、加工基板20Cから、ガンギ車50を損傷することなく容易に取り出すことができる。
このようにして、水素アニール処理によって表面を平滑化して強度を高めたシリコン製のガンギ車を、容易且つ確実に製造することができる。
そして、図8の(b)に示すように、シリコン基板の支持層21の少なくともアンクル60に対応する領域に開口21aを形成し、アンクル60を下から支持していたボックス層22をエッチングによって除去する。この状態が加工基板20Cである。
この状態で、図4における(k)の工程と同様に、アンクル60を保持する加工基板20C全体を水素アニール処理用のチャンバー内に配置し、そのチャンバー全体を高温の水素雰囲気にして水素アニール処理を行う。それによって、シリコンで形成されたアンクル60の表面を平滑化し、角部に丸みを付けて強度を高めることができる。
そのため、水素アニール処理後に、接続部23dを切断すれば、加工基板20Cから、アンクル60を損傷することなく容易に取り出すことができる。
このようにして、水素アニール処理によって表面を平滑化して強度を高めたシリコン製
のアンクル60を、容易且つ確実に製造することができる。
そのようにすれば、水素アニール処理したシリコン製のガンギ車又はアンクルを一層効率よく製造することができる。
次に、この発明によるアンクルの製造方法の他の実施形態を図9によって説明する。図9は、そのアンクル製造方法の各工程を示す図4と同様な工程図であり、図4と対応する図分には同一の符号を付している。
この実施形態のアンクル製造方法では、図9に示す(a)〜(l)の工程を順に実行する。
そして、(b)の工程では、そのシリコン基板25の上面に、エッチングマスクを形成するための二酸化珪素(SiO2)膜31を成膜する。
(c)の工程で、その二酸化珪素膜31上の全面にフォトレジスト32を塗布し、それをフォトリソグラフィ技術によって、図8の(a)に示したような製造するアンクルの平面形状にパターニングする。
(e)の工程ではさらに、そのパターニングされた二酸化珪素膜31をエッチングマスクとして、前述した深掘りRIE(Deep-RIE)技術によって、シリコン基版25をアンクルの平面形状に、その厚さに達するまでエッチングする。
(g)の工程では、加工基板25Aの下面の全面にフォトレジスト33を塗布し、それをフォトリソグラフィ技術によって、少なくともアンクル60に対応する全領域を含む大きさの開口33aを形成するようにパターニングする。
加工基板20Aを、RIE技術又は深掘りRIE技術によってアンクル60となる部分に達するまでエッチングする。それによって、フォトレジスト33の開口33aと同じ大きさの開口25aを加工基板25Aに形成する。この状態のシリコン基板を加工基板25Bとする。
その後、(i)の工程でフォトレジスト33を剥離し、(j)の工程で、フッ酸によって加工基板25Bのマスクに使用した二酸化珪素膜31を除去する。この状態のシリコン基板を加工基板25Cとする。
上記(g)〜(j)の工程が、機械部品であるアンクル60が加工基板25Cのアンクル60以外の部分と接触しないように加工基板25Aを加工する工程である。
水素アニールの処理条件は、求められる性能により800℃から1200℃程度の高温水素雰囲気中で、予め設定したガス流量、圧力、時間、例えばガス流量0.5〜2slm、圧力5〜100kPaで、15分〜6時間ほどアニール処理を行うとよい。
そして、アンクル60は水素アニール処理中、接続部25dの先端部以外に加工基板25Cのどこにも接触していないので、その全表面に均一に水素アニール処理を施して平滑化することができる。しかも、張り付きが発生することはない。
この工程が、機械部品であるアンクル60を、加工基板25Cと接続した部分(接続部25d)を切断して加工基板25Cから分離する工程である。
このようにして、水素アニール処理によって表面を平滑化して強度を高めたシリコン製のアンクルを、容易且つ確実に製造することができる。
この実施形態と同様に、単結晶のシリコン基板(シリコンウエハ)をエッチング加工して、ガンギ車やその他の機械部品も製造することができる。
この発明による機械部品の製造方法において、機械部品の表面を平滑化する表面処理として樹脂膜形成処理を施してもよい。
図10は、この発明による製造方法で表面を平滑化する表面処理として樹脂膜形成処理が施されたアンクルの例を示す平面図であり、図11は、図10のD−D線に沿う拡大断面図である。図10において図8に示したアンクル60の各部と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
前述した各実施形態では、このようなシリコン製の機械部品の表面を平滑化する表面処理として水素アニール処理を施したが、この実施形態ではそれに代えて気相重合法による樹脂膜形成処理を施す。
この樹脂膜形成処理としては、ポリパラキシリレン系ポリマー膜を形成する処理を施すとよい。ポリパラキシリレン系ポリマーは、日本パリレン合同会社によって提供されているパリレン(登録商標)であり、気相重合プロセスにより、数百オングストロームから75μmの厚さの薄い樹脂膜を形成することができる。
また、この成膜工程には液相が全く存在しないため、液体特有の表面張力による液だまりや液だれ、架橋現象や毛細管現象による凹凸やエッジ部の成膜不良などの欠陥が生じることはない。
ひげぜんまいを製造する場合は、例えば図4に示した製造工程における(k)の工程で、ひげぜんまい10を支持した加工基板20Cを真空チャンバー内に配置し、ガンギ車を製造する場合は、例えば図7に示したガンギ車50を支持する加工基板20Cを真空チャ
ンバー内に配置して、上述した樹脂膜形成処理を施す。
なお、シリコン製の機械部品の表面にこの樹脂膜を形成することによって、耐衝撃性及び物理的耐久性が高まるだけでなく、電気的絶縁性や化学的耐久性も大幅に高まる。
また、この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された技術的特徴を有する以外は、何ら限定されるものではないことは言うまでもない。
さらに、以上説明してきた各実施形態の構成例、動作例及び変形例等は、適宜変更又は追加したり、一部を削除してもよく、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施することも可能であることは勿論である。
10:ひげぜんまい 11:ぜんまい部 12:ひげ玉 12a:貫通孔
13:ひげ持ち 14,15:接続部
20:シリコン基板(SOI基板) 20a:隙間(空間)
20A,20B,20C,20D:シリコン基板20の加工基板 21:支持層
21a:支持層の開口 22:ボックス層 23:活性層
23a,23c:活性層の開口 23b,23d,25d:接続部
25:シリコン基板(単結晶シリコン基板)
25a,25c:シリコン基板25の開口
25A,25B,25C:シリコン基板25の加工基板
31:二酸化珪素膜 32,33:フォトレジスト 33a:フォトレジストの開口 40:別のシリコン基板 50:ガンギ車 51:歯部 52:リング部
53:ハブ部 53a:軸孔 54:支持アーム 60:アンクル
61:サオ 62:腕 63:爪部 64:軸孔
Claims (7)
- シリコン基板をエッチング加工して、機械部品を形成すると共にその一部分だけが該シリコン基板のエッチングされなかった部分に接続した状態で支持されるように加工基板を形成する工程と、
前記機械部品が前記加工基板の該機械部品以外の部分と接触しないように該加工基板を加工する工程と、
該工程で加工された前記加工基板の前記機械部品に、表面を平滑化する表面処理を施す工程と、
前記機械部品を、前記接続した部分を切断して前記加工基板から分離する工程と
を有することを特徴とする機械部品の製造方法。 - 請求項1に記載の機械部品の製造方法において、
前記シリコン基板として、シリコンウエハによる支持層上に二酸化珪素のボックス層とシリコンの活性層とを順に形成した基板を使用し、
前記加工基板を形成する工程では、前記活性層をエッチング加工して、前記機械部品を形成すると共にその一部分だけが該活性層のエッチングされなかった部分に接続した状態で前記ボックス層上に支持されるようにし、
前記加工基板を加工する工程では、前記支持層における少なくとも前記機械部品と対応する領域に開口を形成した後、前記ボックス層をエッチングによって除去することを特徴とする機械部品の製造方法。 - 前記加工基板を形成する工程では、前記シリコン基板を深掘りRIE技術によるエッチング加工を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の機械部品の製造方法。
- 前記表面処理が水素アニール処理であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の機械部品の製造方法。
- 前記水素アニール処理を、800℃から1200℃の高温水素雰囲気中で予め設定した時間だけ行うことを特徴とする請求項4に記載の機械部品の製造方法。
- 前記表面処理が、樹脂膜形成処理又は無機膜形成処理であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の機械部品の製造方法。
- 前記機械部品が、機械式時計の調速機構又は脱進機構を構成する部品であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の機械部品の製造方法。
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