JP2016161908A - 帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 設置場所や設置条件に応じて機能の最適化を図ることが可能な帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本発明の帯電ブラシ10は、電子写真プロセスにおいて用いられる潜像担持体の表面を帯電させるシート状の帯電ブラシであって、基材11と、基材11上に設けられた接着剤層12と、接着剤層12に植毛された複数のブラシ毛13からなるブラシ部14とを備え、ブラシ部14は、潜像担持体の回転方向の上流側から下流側に向かうに従い、ブラシ毛13の電気抵抗値が小さくなる様に設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の帯電ブラシ10は、電子写真プロセスにおいて用いられる潜像担持体の表面を帯電させるシート状の帯電ブラシであって、基材11と、基材11上に設けられた接着剤層12と、接着剤層12に植毛された複数のブラシ毛13からなるブラシ部14とを備え、ブラシ部14は、潜像担持体の回転方向の上流側から下流側に向かうに従い、ブラシ毛13の電気抵抗値が小さくなる様に設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、電子写真方式を採用した画像形成装置に適用することが可能な帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像表示装置に関するものである。
一般に、電子写真方式を採用した画像形成装置に於いては、潜像担持体の表面を一様に帯電させるために帯電ブラシ等が設けられており、当該帯電ブラシとしては、例えば、ロール状の帯電ブラシが知られている(下記、特許文献1参照)。そして、画像形成装置については、近年、その小型化が進んでおり、それに伴って帯電ブラシの小型化も望まれている。しかし、ロール状の帯電ブラシであると、小型化による省スペース化が困難な上、ゴムロールの帯電ブラシの場合には、さらにクリーナー部材も必要となる。そのため、従来のロール状帯電ブラシにおいては、その設置場所や設置条件に制限がかかるが、当該設置場所等に影響を受けることなく、必要とされる帯電ブラシの性能を発揮するのは困難となっている。
また、従来の帯電ブラシとしては、シート状の帯電ブラシも知られている。シート状の帯電ブラシとしては、例えば、パイル糸がW織りで基布に織り込まれ、当該パイル糸を構成する繊維同士が広がって起毛しブラシ毛を構成した帯電ブラシがある(下記特許文献2)。しかし、シート状の帯電ブラシであっても、設置場所や設置条件に関わりなく、必要とされる帯電ブラシの性能を発揮させるのは困難である。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、設置場所や設置条件に応じて機能の最適化を図ることが可能な帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置を提供することにある。
本発明の帯電ブラシは、前記課題を解決するために、電子写真プロセスにおいて用いられる潜像担持体の表面を帯電させるシート状の帯電ブラシであって、基材と、前記基材上に設けられた接着剤層と、前記接着剤層に植毛された複数のブラシ毛からなるブラシ部とを備え、前記ブラシ部における前記ブラシ毛の電気抵抗値は、面内において連続的に又は段階的に変化していることを特徴とする。
前記の構成によれば、ブラシ部におけるブラシ毛の電気抵抗値を、面内において連続的に又は段階的に変化させているので、設置場所・条件に応じて機能の最適化を図ることが可能な帯電ブラシを提供することができる。
例えば、電気抵抗値を大きくした領域では、潜像担持体の表面に付着している未転写の残トナーやトナーへの外添剤などを捕集して収容する性能を向上させることができる。その一方、電気抵抗値を小さくした領域では、残トナー等に対する電荷注入の性能を向上させることができる。
また、本発明の帯電ブラシはシート状であり、潜像担持体表面に即して設けることができ、しかも設置場所の制限がないため、ロール状の帯電ブラシと比較して省スペース化が図れる。さらに、本発明の帯電ブラシは、基材上の接着剤層に複数のブラシ毛が植毛された構成であるので、ブラシ毛の長さを短くしても、潜像担持体表面に接触させるブラシ毛の密度が実質的に低下することがない。その結果、例えば、パイル織り生地構造の帯電ブラシと比較して、ブラシ毛の長さを短くしても、クリーニング性能や帯電性能を維持することができる。これにより、一層の省スペース化が可能になる。
前記ブラシ部において、前記潜像担持体の回転方向の上流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値は、下流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値よりも小さいことが好ましい。潜像担持体の回転方向の上流側における領域のブラシ毛の電気抵抗値を小さくすることにより、当該領域において、残トナーや外添剤に対する電荷注入の性能を向上させることができる。ここで、電荷注入された残トナー等はブラシ部と同一の電荷極性であるので、下流側の領域においては残トナー等の付着量を抑制することができる。その結果、ブラシ部の帯電性能の低減を防止することができる。
また、前記ブラシ部において、前記潜像担持体の回転方向の上流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値は、下流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値よりも大きいことが好ましい。潜像担持体の回転方向の上流側における領域のブラシ毛の電気抵抗値を大きくすることにより、当該領域において、残トナーや外添剤などを捕集して収容する性能を向上させることができ、クリーニング機能の向上が図れる。その結果、潜像担持体の清浄度が向上し、ブラシ部の下流側の領域の汚染を低減させることができる。
前記の構成に於いて、前記基材の下方には、当該基材を押圧する押圧部材が設けられており、前記押圧部材は、前記基材への面内での押圧力を異ならせることにより、前記ブラシ毛による前記潜像担持体への押圧力を、面内において連続的に又は段階的に変化させていることが好ましい。前記の構成では、前記基材の下方に押圧部材を設けて押圧力を加え、これにより、ブラシ毛が潜像担持体に対し押圧する様に構成されている。また、押圧部材の押圧力は、基材に対し面内で連続的又は段階的に異ならせているので、潜像担持体に対するブラシ毛の押圧も、面内において連続的又は段階的に異ならせることができる。その結果、ブラシ部の機能を面内において異ならせることが可能になる。
例えば、押圧部材による押圧力を大きくして、ブラシ毛の潜像担持体に対する押圧力を大きくした領域では、潜像担持体の表面に付着している未転写の残トナーやトナーへの外添剤などを掻き取り除去する機能、すなわち、クリーニング機能を向上させることができる。また、前記残トナーに対する電荷注入の性能も向上させることができる。その一方、押圧部材による押圧力を小さくして、ブラシ毛の潜像担持体に対する押圧力を小さくした領域では、残トナーや外添剤を捕集して収容する性能を向上させることができる。
また、ブラシ毛は、低湿度環境においては、その毛先から電界が集中し易く、これにより異常放電が生じる場合がある。その結果、画像上に白点や白い筋が発生するという問題がある。しかしながら、前記の構成では、弾性部材によりブラシ毛が押圧されて潜像担持体に圧接するので、当該ブラシ毛の毛先を潜像担持体の表面に傾斜させて接触させることができる。その結果、異常放電の発生を低減し、印刷画像に白点や白い筋が発生するのを抑制することができる。
前記の構成に於いて、前記押圧部材は、前記ブラシ部における前記潜像担持体の回転方向の上流側の領域のブラシ毛を、前記潜像担持体に押圧させる第1弾性部材と、前記ブラシ部における前記潜像担持体の回転方向の下流側の領域のブラシ毛を、前記潜像担持体に押圧させる第2弾性部材とからなり、前記第1弾性部材による前記上流側の領域のブラシ毛への押圧力が、前記第2弾性部材による前記下流側の領域のブラシ毛への押圧力よりも小さいことが好ましい。前記の構成によれば、上流側の領域では、ブラシ毛の潜像担持体に対する押圧力が、下流側の領域のブラシ毛の潜像担持体に対する押圧力よりも小さいので、当該上流側の領域での残トナーやトナーへの外添剤を捕集して収容する性能をさらに向上させることができ、下流側の領域での残トナー等による汚染を一層低減することができる。また、上流側の領域における潜像担持体への機械的ストレスの低減も図れるので、当該潜像担持体の長寿命化が図れる。
また、前記の構成に於いては、前記ブラシ毛の高さは略均一であり、前記第1弾性部材及び第2弾性部材は長手方向に延在する同一のスポンジ状材料からなり、第1弾性部材の高さは第2弾性部材の高さよりも低いことが好ましい。これにより、第1弾性部材による押圧力を第2弾性部材による押圧力よりも小さくすることが可能になる。
本発明の帯電ユニットは、前記の課題を解決する為に、前記の帯電ブラシを備えた帯電ユニットであって、トナーカートリッジ、現像装置又は画像形成装置に着脱自在に設けられたことを特徴とする。
本発明のトナーカートリッジは、前記の課題を解決する為に、前記に記載の帯電ブラシを一体的に備えたトナーカートリッジであって、画像形成装置に着脱自在に設けられたことを特徴とする。
本発明の現像装置は、前記の課題を解決する為に、前記に記載の帯電ブラシを一体的に備えた現像装置であって、画像形成装置に着脱自在に設けられたことを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、前記の課題を解決する為に、前記に記載の帯電ユニット、前記に記載のトナーカートリッジ又は前記に記載の現像装置を備えたことを特徴とする。
本発明は、前記に説明した構成により、以下に述べるような効果を奏する。
すなわち、本発明の帯電ブラシによれば、ブラシ部におけるブラシ毛の電気抵抗値を、面内において連続的に又は段階的に変化させているので、ブラシ部の機能を面内において異ならせることが可能になり、設置場所・条件に応じて機能の最適化を図ることが可能な帯電ブラシを提供することができる。
すなわち、本発明の帯電ブラシによれば、ブラシ部におけるブラシ毛の電気抵抗値を、面内において連続的に又は段階的に変化させているので、ブラシ部の機能を面内において異ならせることが可能になり、設置場所・条件に応じて機能の最適化を図ることが可能な帯電ブラシを提供することができる。
また、本発明の帯電ブラシはシート状であるので、例えば、ロール状の帯電ブラシと比較して省スペース化・小型化が図れる。しかも、基材上の接着剤層に複数のブラシ毛が植毛された構成であるので、ブラシ毛の長さを短くしても、潜像担持体表面に接触させるブラシ毛の密度が実質的に低下することがない。さらに、パイル織り生地構造のシート状の帯電ブラシと比較して、ブラシ毛の長さを短くしても、クリーニング性能や帯電性能を維持することができる。その結果、一層の省スペース化・小型化が可能な帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置を提供することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態の帯電ブラシについて、図1に基づき以下に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る帯電ブラシを模式的に表す斜視図である。図2(a)は長手方向からみた前記帯電ブラシを表す側面図であり、同図(b)は当該帯電ブラシのブラシ毛における電気抵抗値の分布を表すグラフである。図3(a)は長手方向からみた本実施の形態の他の帯電ブラシを表す側面図であり、同図(b)は当該帯電ブラシのブラシ毛における電気抵抗値の分布を表すグラフである。
本実施の形態の帯電ブラシについて、図1に基づき以下に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る帯電ブラシを模式的に表す斜視図である。図2(a)は長手方向からみた前記帯電ブラシを表す側面図であり、同図(b)は当該帯電ブラシのブラシ毛における電気抵抗値の分布を表すグラフである。図3(a)は長手方向からみた本実施の形態の他の帯電ブラシを表す側面図であり、同図(b)は当該帯電ブラシのブラシ毛における電気抵抗値の分布を表すグラフである。
図1に示すように、本実施の形態の帯電ブラシ10は、基材11上に設けられた接着剤層12と、前記接着剤層12に複数のブラシ毛13が植毛されたブラシ部14とを備えるシート状のブラシである。
帯電ブラシ10はシート状であるので、従来のロール状の帯電ブラシと比較して、ブラシ毛13が後述の潜像担持体に接触する面積を拡大することができる。そのため、本実施の形態の帯電ブラシ10が有しているクリーニング機能及び帯電機能の向上が図れる。帯電ブラシ10の長手方向の長さは特に限定されず、潜像担持体の大きさ等に応じて適宜設定することができる。また、帯電ブラシ10の短手方向の幅は、潜像担持体表面にブラシ毛13を接触させたい接触面積に応じて設定される。通常は、5mm〜100mmの範囲内が好ましく、10mm〜50mmの範囲内がより好ましく20mm〜30mmの範囲内が特に好ましい。
前記基材11としては特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂等のポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、金属等からなるものが挙げられる。
基材11の長手方向の長さ及び短手方向の幅は、潜像担持体や帯電ブラシ10の大きさ等に応じて適宜設定することができる。また、基材11の厚さは特に限定されないが、通常は10μm〜300μmの範囲内であり、好ましくは30μm〜200μm、より好ましくは50μm〜150μmである。
接着剤層12の構成材料としては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル、ポリウレタン、合成ゴムおよび天然ゴム等を主成分とする接着剤等により構成される。
また、前記接着剤層12には、これに導電性を付与するために任意の導電性材料を含有させて導電性接着剤層としてもよい。前記導電性材料としては特に限定されず、例えば、金属、カーボン(炭素)等の導電性粉末が挙げられる。さらに、前記金属の導電性粉末としては特に限定されず、例えば、Ag、Pt、Au等の貴金属の粉末や、Cu、Ni、Fe、Cr、Co、Al、Sb、Mo等の金属若しくはこれらの合金、又は酸化物の粉末が挙げられる。また、カーボンの導電性粉末としては特に限定されず、例えば、カーボンブラックや炭素繊維、グラファイト粒子等が挙げられる。これらの導電性材料は1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。尚、接着剤層12に導電性材料を添加する場合の添加量としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
前記接着剤層12の厚さとしては特に限定されず、通常は50μm〜600μmの範囲内であり、好ましくは100μm〜500μm、より好ましくは150μm〜300μmである。接着剤層12の厚さを50μm以上にすることにより、帯電ブラシ10の良好な形状安定性が図れる。また、接着剤層12の厚さを600μm以下にすることにより、ブラシ毛13を植毛した際に、いわゆる接着剤の染み上がりを防止することができる。接着剤層12の厚さが大き過ぎるとブラシ毛13を接着剤層12に植毛した際に、植毛された部分の接着剤が毛細管現象により上昇し、植毛された部分の周辺領域では接着剤層の厚みが薄くなることがある。しかしながら、接着剤層12の厚さを600μm以下にすることにより、植毛されたブラシ毛13に対する染み上がりを防止することができ、塗布された接着剤の乾燥後において、接着剤層が形成されていない部分が発生するのを防止することができる。
ブラシ部14は、図2(a)及び図2(b)に示すように、後述の潜像担持体の回転方向の上流側から下流側に向かうに従い、ブラシ毛13の電気抵抗値が連続的に小さくなる様に設けられている。上流側の領域のブラシ毛13の電気抵抗値を大きくすることにより、当該領域における残トナー等を捕集し収容する性能の向上が図れ、クリーニング機能が向上する。その結果、潜像担持体の清浄性の維持が図れる。加えて、帯電ブラシ10における下流側の領域の汚染を低減することができ、帯電性能の低減を抑制することができる。
但し、本発明はこの態様に限定されるものではなく、例えば、潜像担持体の回転方向の上流側から下流側に向かうに従い、ブラシ毛13の電気抵抗値が連続的に大きくなる様な態様であってもよい。この場合、上流側の領域では残トナー等に対する電荷注入の性能を向上させることができるため、当該残トナー等を均一に、かつ効果的に帯電することができる。そして、帯電された残トナー等の電荷極性と、帯電ブラシの電荷極性は同一であるため、下流側の領域では、ブラシ毛における残トナー等の付着量を減少させることができる。その結果、当該態様でも、帯電性能の低減を抑制することができる。
さらに、本発明は、図3(a)及び図3(b)に示すように、段階的にブラシ毛13の電気抵抗値が小さくなる様な態様を採用することもできる。同図に示す第1領域14a、第2領域14b及び第3領域14cは、帯電ブラシの長手方向に延在し、かつ、相互に平行になる様に設けられている。さらに、第1領域14a、第2領域14b及び第3領域14cは同一の面積であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜必要に応じて各領域の面積を異ならせてもよい。
ブラシ部14におけるブラシ毛13の電気抵抗値を面内において変化させる方法としては、電気抵抗値が異なるブラシ毛13を接着剤層12に順次植毛していく方法の他に、例えば、ブラシ毛13が植毛されている接着剤層12の電気抵抗値を異ならせることによっても可能である。具体的には、潜像担持体の回転方向の上流側では導電性材料の添加量が少ない接着剤層を設け、下流側に向かうに従い、導電性材料の添加量が多い接着剤層を順次形成する方法が挙げられる。また、潜像担持体の表面を所定の電位に帯電するために、帯電ブラシ10に直流電圧、交流電圧、又は直流電圧と交流電圧からなる重畳電圧を印加する際、それらの電圧を印加する位置を変更することによっても、ブラシ毛13の電気抵抗値を面内において変化させることができる。具体的には、帯電ブラシ10において、潜像担持体の回転方向の下流側に位置するシート先端部に電圧を印加することにより、ブラシ毛13の電気抵抗値を、潜像担持体の回転方向の上流側から下流側に向かうに従い小さくすることができる。
前記ブラシ毛13としては、導電性を有するものであれば特に限定されない。導電性を付与する方法としては特に限定されず、例えば、合成繊維内に導電性粒子を分散して含有させる方法が挙げられる。前記合成繊維としては特に限定されず、例えば、ナイロン(登録商標)繊維、アラミド繊維等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリアリレート繊維等のポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維等のアクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維等のフッ素繊維等といった合成繊維が挙げられる。また、レーヨン繊維、キュプラ繊維等といった再生繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維等の酢酸セルロース繊維等といった半合成繊維等も含む。更に、麻、綿、羊毛等の天然繊維も挙げられる。更に、ブラシ毛13は、前記に例示した合成繊維、再生繊維、半合成繊維又は天然繊維のうち、それぞれ1種のみを単独で、又は少なくとも2種以上を混繊して用いてもよい。入手の容易性や、多様な用途に対応した性能を付与しやすいとの観点からは、前記合成繊維から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、具体的には、ナイロン(登録商標)樹脂等が挙げられる。また、前記導電性粒子としては特に限定されず、例えば、酸化スズ、酸化チタン、ケイ化モリブデン、炭化タングステン、カーボンブラック、炭素短繊維、グラファイト粒子等が挙げられる。
また、導電性を付与する他の方法としては、例えば、前記合成繊維等の表面に接着剤を介して前記導電性粒子を接着させる方法が挙げられる。この場合、前記接着剤としては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、合成ゴムおよび天然ゴム等を主成分とする接着剤が挙げられる。また、前記導電性粒子が分散した高分子樹脂層を前記合成繊維等の表面に設ける方法等も挙げられる。この場合、前記高分子樹脂層としては、前記接着剤を主成分とするものが挙げられる。さらに、前記合成繊維等の表面の少なくとも一部に金属メッキ層を設ける方法が挙げられる。この場合、前記金属メッキ層としては特に限定されず、例えば、銅メッキ層、ニッケルメッキ層、金メッキ層、銀メッキ層等が挙げられる。
電気抵抗値の制御は、導電性粒子を用いた前記態様の場合、当該導電性粒子の配合量等を変更することにより可能である。また、金属メッキ層を用いた前記態様の場合、当該金属メッキ層を構成する材料の種類や厚さ等を変更することにより、電気抵抗値の制御が可能である。
ブラシ毛13の植毛密度は、5,000〜30,000本/cm2が好ましく、7,000〜20,000本/cm2がより好ましい。前記植毛密度を5,000本/cm2以上にすることにより、ブラシ部14が残トナー等を捕集するクリーニング機能の確保が図れる。また、前記植毛密度を30,000本/cm2以下にすることにより、帯電ブラシ10から残トナーが排出されるのを容易にし、当該帯電ブラシ10のリフレッシュが簡便になる。その結果、帯電ブラシ10の耐久性の向上が図れる。
前記ブラシ毛13の長さは特に限定されず、潜像担持体とのニップ幅等を考慮して適宜設定することができる。但し、帯電ブラシ10は、基材11上の接着剤層12に複数のブラシ毛13が植毛された構成であるので、例えば、パイル織り生地構造の帯電ブラシと比較して、ブラシ毛13の長さを短くしても、潜像担持体表面に接触させるブラシ毛13の密度が実質的に低下することがない。ブラシ毛13の長さを短くして、ニップ幅を小さくしても、帯電ブラシ10のクリーニング性能や帯電性能を維持することができる。その結果、一層の省スペース化が図れる。ブラシ毛13の長さは、通常は接着剤層12に植毛されている根元部分から0.1mm〜5mmの範囲内が好ましく、0.5mm〜3mmの範囲内がより好ましい。また、前記ブラシ毛13の太さ(直径、繊維径)は特に限定されず、用途等に応じて適宜設定することができる。例えば、ブラシ毛13の直径は、5μm〜100μm程度が好ましく、10μm〜70μmがより好ましい。
前記ブラシ毛13の平面視における断面形状は特に限定されず、例えば、円形状、楕円形状、角部にアールが設けられた多角形状等が挙げられる。
前記ブラシ毛13は、接着剤層12に対し垂直となる様に直毛状態で植毛されていてもよく、任意の角度で傾斜する様に斜毛した状態で植毛されていてもよい。ブラシ毛13を斜毛した状態で植毛した場合、潜像担持体に対し毛先が向いたブラシ毛の本数を減少させることができるので、これにより、異常放電の発生を抑制することが可能になる。
帯電ブラシ10の製造方法としては特に限定されず、公知の方法を採用することができる。具体的には、先ず、基材11上に接着剤を塗布して接着剤塗布層を形成する。次に、接着剤塗布層にブラシ毛13の植毛を行う。植毛の方法については特に限定されず、静電植毛や、歯ブラシ等に見られる機械的な植毛によるものなどが挙げられる。静電植毛の場合、例えば、平板状の一対の電極間に直流高電圧を印加し、一方の電極上にブラシ毛13をおいて帯電させる。また、基材11は一対の電極間に接地され、かつ、電気的に接地しておく。これにより、電極間に生じた電界中でブラシ毛13を電界中の電気力線の方向に沿って飛翔させ、ブラシ毛13を接着剤塗布層に直立した状態で植設させる。その後、接着剤塗布層を任意の乾燥条件で乾燥させて接着剤層12を形成する。さらに、ブラシ部14におけるブラシ毛13の電気抵抗値を面内で変化させる方法については、前述の通りである。これにより、本実施の形態の帯電ブラシ10を作製することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2の帯電ブラシについて、図4に基づき以下に説明する。図4(a)は長手方向からみた他の実施の形態の帯電ブラシを表す側面図であり、同図(b)は当該帯電ブラシのブラシ毛における電気抵抗値の分布を表すグラフである。
本実施の形態2の帯電ブラシについて、図4に基づき以下に説明する。図4(a)は長手方向からみた他の実施の形態の帯電ブラシを表す側面図であり、同図(b)は当該帯電ブラシのブラシ毛における電気抵抗値の分布を表すグラフである。
図4(a)に示すように、帯電ブラシ20のブラシ部19は、潜像担持体の回転方向の上流側に位置する第1帯電領域19aと、当該第1帯電領域19aに隣接し、潜像担持体の回転方向の下流側に位置する第2帯電領域19bとからなる。第1帯電領域19aのブラシ毛13は、第2帯電領域19bのブラシ毛13と比較して電気抵抗値が小さい。但し、第1帯電領域19a及び第2帯電領域19bのブラシ毛13の電気抵抗値は、それぞれの領域において略均一となっている。
第1帯電領域19a及び第2帯電領域19bは、帯電ブラシ10の長手方向に延在し、かつ、相互に平行になる様に設けられている。また、第1帯電領域19aと第2帯電領域19bは同一の面積である。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜必要に応じて第1帯電領域19aと第2帯電領域19bの面積を異ならせてもよい。例えば、第1帯電領域19aを第2帯電領域19bよりも広くすることで、帯電ブラシ10のクリーニング機能を向上させたり、あるいは第2帯電領域19bを第1帯電領域19aよりも広くすることで帯電機能を向上させてもよい。
基材11の接着剤層12が設けられている面とは反対側の面には、第1帯電領域19aに対応するブラシ毛13を潜像担持体に押圧させるための第1弾性部材16が設けられている。また、基材11の接着剤層12が設けられている面とは反対側の面には、第2帯電領域19bに対応するブラシ毛13を潜像担持体に押圧させるための第2弾性部材17が設けられている。
第1弾性部材16及び第2弾性部材17は 図4(a)に示すように、支持部材15上に固定して設けられている。また、第1弾性部材16はブラシ部19の第1帯電領域19aに対応し、第2弾性部材17はブラシ部19の第2帯電領域19bに対応するように設けられている。第1弾性部材16及び第2弾性部材17の支持部材15への固定方法は特に限定されず、例えば、前述の接着剤層を用いることができる。さらに、支持部材15の長手方向における端部は、反対方向に折り返されて、基材11の上流側の長手方向における端部と接続されている。接続方法としては特に限定されず、例えば、接着剤等に接続可能である。
第1弾性部材16と第2弾性部材17は、相互に離間して設けられている。これにより、部材の弾性・高さの効果を明確にすることができる。但し、本発明はこの態様に限定されるものではなく、第1弾性部材16及び第2弾性部材17は、それぞれ第1帯電領域19aと第2帯電領域19bに対応する領域に配置されていればよい。また、両者は隣接していてもよい。これにより、一層の省スペース化を図ることができる。さらに、第1弾性部材16及び第2弾性部材17は、相互に平行になる様に設けられている。
第1帯電領域19aは、第2弾性部材17よりも押圧力の小さい第1弾性部材16により押圧されているため、第1帯電領域での残トナーやトナーへの外添剤を捕集して収容する性能をさらに向上させることができ、第2帯電領域での残トナー等による汚染を一層低減することができる。また、第1弾性部材16による押圧力が小さいため、潜像担持体に対する機械的ストレスも低減することができ、長寿命化が図れる。
また、第1弾性部材16及び第2弾性部材17を設けることにより、当該第1弾性部材16及び第2弾性部材17は各々に対応する領域(即ち、第1帯電領域19a及び第2帯電領域19b)のブラシ毛13をそれぞれ押圧するので、これらのブラシ毛13の毛先を潜像担持体の表面に傾斜させて接触させることができる。これにより、低湿度環境においても、その毛先から電界が集中して異常放電が発生するのを低減することができる。その結果、異常放電に起因して、画像上に白点や白い筋が発生するのを抑制することができる。尚、本実施の形態で述べる異常放電とは、通常のパッシェン則に従った放電とは異なり、パッシェン則に従った場合よりも放電停止電圧が低いために潜像担持体の帯電電位が高くなってしまうような放電が生じる現象を意味している。
第1弾性部材16及び第2弾性部材17は、直方体状の同一のスポンジ状材料からなる。また、第1弾性部材16及び第2弾性部材17の短手方向における幅は略同一であり、帯電ブラシ20の幅や第1帯電領域19a、第2帯電領域19bの幅に応じて適宜設定される。一方、第1弾性部材16の高さは、第2弾性部材17の高さよりも低くなる様に設定されている。これにより、第1弾性部材16による押圧力を、第2弾性部材17による押圧力よりも小さくすることができる。尚、スポンジ状材料の形状については特に限定されず、円柱状等のものであってもよい。また、第1弾性部材16と第2弾性部材17の形状及び材質は同一であるが、異なっていてもよい。第1弾性部材16及び第2弾性部材17はスポンジ状材料からなるものに限定されず、ゴム、合成樹脂等の弾性体からなるものを用いてもよい。さらに、第1弾性部材16及び第2弾性部材17の高さは、それぞれが有する弾性力にもよるが、好ましくは1mm〜10mmの範囲内であり、より好ましくは2mm〜8mmの範囲内であり、特に好ましくは4mm〜7mmの範囲内である。
第1弾性部材16及び第2弾性部材17の上面は、端部18aの接着剤層12が設けられている側とは反対側の面に固定されておらず、自由端となっている。これは、第1弾性部材16の高さが第2弾性部材17よりも低いことに起因している。第1弾性部材16の高さを第2弾性部材17よりも低くすることにより、第1帯電領域19aのブラシ毛13が潜像担持体を押圧する押圧力を、第2帯電領域19bのブラシ毛13が潜像担持体を押圧する押圧力よりも小さくすることができる。尚、基材18において、第1弾性部材16及び第2弾性部材17が設けられている面と反対側の面には、これらがブラシ部19を押圧させるための部材(図示しない)が設けられている。
支持部材15としては特に限定されず、前述の基材11と同一の材料からなるものや、異なる材料からなるものを用いることができる。
さらに、本実施の形態の帯電ブラシを画像形成装置に設けるに際しては、例えば、図5に示すような構成で設けることも可能である。図5は、帯電ブラシ20の概略構成を表す斜視図である。
同図に示す帯電ブラシ20においては、基材18における長手方向の端部18aが折返し部18bで反対方向に折り返され、当該端部18a上に接着剤層12を介してブラシ部14が設けられている。接着剤層12は、基材18上の全面に設けられていてもよいが、当該基材18の端部18a上にのみ形成されているのが好ましい。また、反対方向に折り返された端部18aの下方に位置する基材18上には、第1弾性部材16及び第2弾性部材17がそれぞれ長手方向に延在する様に固定して設けられている。
帯電ブラシ20の製造方法としては特に限定されず、実施の形態1の帯電ブラシ10の場合と同様の方法で製造することができる。
基材18としては、前述の基材11と同一の材料からなるものや、異なる材料からなるものを用いることができるが、ゴムや合成樹脂等の弾性材料からなるものを用いるのがより好ましい。基材18はブラシ毛13の植毛の土台となるからである。
ここで、本実施の形態の帯電ブラシ20を電子写真方式の画像形成装置に適用した場合、次の様に用いることができる。
図6は、帯電ブラシ20を備えた画像形成装置における画像形成部の構造を模式的に示す正面図であって、同図(a)は帯電ブラシ20が現像装置に接続されている場合を表し、同図(b)は帯電ブラシ20が現像装置に設けられたトナーカートリッジに接続されている場合を表す。尚、画像形成装置は、当該画像形成装置が備えるスキャナにて読み込まれたデータや、画像形成装置に接続された外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ等の画像処理装置)からのデータを画像として出力するものである。
図6は、帯電ブラシ20を備えた画像形成装置における画像形成部の構造を模式的に示す正面図であって、同図(a)は帯電ブラシ20が現像装置に接続されている場合を表し、同図(b)は帯電ブラシ20が現像装置に設けられたトナーカートリッジに接続されている場合を表す。尚、画像形成装置は、当該画像形成装置が備えるスキャナにて読み込まれたデータや、画像形成装置に接続された外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ等の画像処理装置)からのデータを画像として出力するものである。
図6(a)に示すように、画像形成部40は、潜像担持体としての感光体ドラム21と、帯電ブラシ20と、露光装置22と、現像装置23と、転写ロール24と、搬送ベルト25と、帯電制御装置26とを少なくとも備えている。感光体ドラム21の周囲には、同図(a)の矢印で示す回転方向に沿って、帯電ブラシ20、露光装置22、現像装置23、転写ロール24、搬送ベルト25、帯電制御装置26がこの順序で配置された構成となっている。
感光体ドラム21は、画像形成装置における静電潜像担持体および感光体となるものであり、円柱形状を有している。
露光装置22は、帯電ブラシ20によって帯電された感光体ドラム21の表面を、例えばパーソナルコンピュータ等の画像処理装置からのデータに基づき、レーザー光等により露光して、感光体ドラム21の表面に静電潜像を形成させるためのものである。露光装置22として、例えば半導体レーザーや発光ダイオードを用いることができる。
現像装置23は、感光体ドラム21の表面にトナーを供給し、感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像をトナー像として顕像化し現像するためのものである。現像装置23では、ハウジング23c内に設けられたトナー供給ロール23aから、現像ロール23bにトナーが一定厚さに供給され、この現像ロール23bが感光体ドラム21に当接することにより、感光体ドラム21の表面にトナーが供給される。
搬送ベルト25は、感光体ドラム21の表面にトナー像が形成された後に、記録媒体27を感光体ドラム21に運搬する。
転写ロール24は、感光体ドラム21の表面のトナー像を、転写材である記録媒体27に転写するためのものであり、板金の面方向と記録媒体27の面方向とを平行にして、搬送ベルト25を間に挟んで感光体ドラム21と隣接対向するように設置されている。尚、記録媒体27は、例えば用紙、OHP等である。転写ロール24は、例えば、ウレタンゴムロールからなっている。
帯電制御装置26は、転写後の感光体ドラム21の残存している正極性および負極性の残存トナーを例えば全てが負極性になるように帯電制御している。尚、帯電制御装置26は省略することも可能である。
帯電ブラシ20は、ブラシ部19のブラシ毛13が感光体ドラム21の表面に当接した状態で、現像装置23に接続して設けられている。より具体的には、帯電ブラシ20における基材18が現像装置23のハウジング23cに一体的に接続して設けられている。但し、帯電ブラシ20は低コストに製造可能であるため、現像装置23に対し着脱自在な帯電ユニットとして構成されていてもよい。さらに、帯電ブラシ20はハウジング23cと一体となる様に構成されていてもよい。この場合、現像装置23自体が画像形成装置に着脱可能な構成とすることもできる。
本実施の形態では、帯電ブラシ20は残トナー等の捕集機能を併せ持つ第1帯電領域19aを備えることから、いわゆる、感光体ドラム21の表面に残留する未転写のトナー粒子やトナーへの外添剤などを除去するためのクリーニング部材を別途設ける必要がない。そのため、潜像担持体に対する機械的ストレスの低減が図れ、長寿命化を可能にすると共に、感光体ドラム21を傷付けることによる画像欠陥や摩耗による感度の劣化、帯電性の劣化、電荷リークによる画像濃度低下及び地肌汚れ等の異常画像の低減も可能になる。さらに、クリーニング部材の設置を不要とするので、クリーナーレス方式により電子写真プロセスを実行可能にしている。
ここで、クリーナーレス方式については、例えば、散らし通過型、一時捕捉型及び併用型がある。しかし、本実施の形態の帯電ブラシ20は何れの方式にも適用可能である。散らし通過型の場合、第1帯電領域19aのブラシ毛13を散らし部材として、感光体ドラム21上の残トナー等を引っ掻くことで、残トナー等と感光体ドラム21との付着力を低下させる。そして、その後、現像ロール23bと感光体ドラム21とが対向する現像領域において、感光体ドラム21上の残トナー等を現像ロール23bに静電転移させることで、現像装置23内に回収することができる。
一時捕捉型の場合、第1帯電領域19aのブラシ毛13は捕捉部材として、感光体ドラム21上の残トナー等を一時的に捕捉する。そして、プリントジョブ終了後やプリントジョブ間の紙間タイミングなどにおいて、捕捉した残トナー等を吐き出させて感光体ドラム21に再転移させた後、現像ロール23bに静電転移させて、現像装置23内に回収する。前述の散らし通過型では、ベタ画像形成時やジャム発生後など、残トナーが大量に発生してしまう場合に現像装置23への回収能力を超えて画像劣化を引き起こすおそれがある。しかし、本実施の形態の帯電ブラシ20を一時捕捉型に適用した場合には、第1帯電領域19aのブラシ毛で捕捉した残トナー等を現像装置23に少しずつ回収することで、画像劣化を抑制することができる。
併用型では、散らし通過型と一時捕捉型を併用する。具体的には、第1帯電領域19aのブラシ毛13に、散らし部材と捕捉部材の機能を併用させる。即ち、第1帯電領域19aに直流電圧のみを印加することで、第1帯電領域19aのブラシ毛13を散らし部材として機能させる一方で、必要に応じてバイアスを直流電圧から重畳電圧に切り換えることで、第1帯電領域19aのブラシ毛13を捕捉部材として機能させる。
また、本実施の形態の帯電ブラシ20は、図6(b)に示すように、現像装置23のカートリッジ装着部に着脱可能に設けられたトナーカートリッジ43と一体的に設けられていてもよい。この場合、帯電ブラシ20はトナーカートリッジ43に対し着脱自在な帯電ユニットとして構成されていてもよい。
(その他の事項)
前記実施の形態2においては、押圧部材としての第1弾性部材16を第1帯電領域19aに対応させ、第2弾性部材17を第2帯電領域19bに対応させた場合を例にして説明したが、本発明はこの態様に限定されるものではない。
例えば、第2弾性部材17を第1帯電領域19aに対応させ、第1弾性部材16を第2帯電領域19bに対応させた態様を採用することもできる。この場合、第1帯電領域19aは、第1弾性部材16よりも押圧力の大きい第2弾性部材17により押圧されているため、潜像担持体に対し、潜像担持体の表面に付着している前記残トナー等を除去するクリーニング機能を備えると共に、当該残トナー等に対する電荷注入機能も併せ持つ。その結果、第2帯電領域19bの汚染の低減が一層図れる。
前記実施の形態2においては、押圧部材としての第1弾性部材16を第1帯電領域19aに対応させ、第2弾性部材17を第2帯電領域19bに対応させた場合を例にして説明したが、本発明はこの態様に限定されるものではない。
例えば、第2弾性部材17を第1帯電領域19aに対応させ、第1弾性部材16を第2帯電領域19bに対応させた態様を採用することもできる。この場合、第1帯電領域19aは、第1弾性部材16よりも押圧力の大きい第2弾性部材17により押圧されているため、潜像担持体に対し、潜像担持体の表面に付着している前記残トナー等を除去するクリーニング機能を備えると共に、当該残トナー等に対する電荷注入機能も併せ持つ。その結果、第2帯電領域19bの汚染の低減が一層図れる。
10、20 帯電ブラシ
11 基材
12 接着剤層
13 ブラシ毛
14 ブラシ部
16 第1弾性部材
17 第2弾性部材
18 基材
18a 端部
18b 折り返し部
19 ブラシ部
19a 第1帯電領域
19b 第2帯電領域
21 感光体ドラム(潜像担持体)
22 露光装置
23 現像装置
23a トナー供給ロール
23b 現像ロール
23c ハウジング
24 転写ロール
25 搬送ベルト
26 帯電制御装置
27 記録媒体
40 画像形成部
43 トナーカートリッジ
11 基材
12 接着剤層
13 ブラシ毛
14 ブラシ部
16 第1弾性部材
17 第2弾性部材
18 基材
18a 端部
18b 折り返し部
19 ブラシ部
19a 第1帯電領域
19b 第2帯電領域
21 感光体ドラム(潜像担持体)
22 露光装置
23 現像装置
23a トナー供給ロール
23b 現像ロール
23c ハウジング
24 転写ロール
25 搬送ベルト
26 帯電制御装置
27 記録媒体
40 画像形成部
43 トナーカートリッジ
Claims (10)
- 電子写真プロセスにおいて用いられる潜像担持体の表面を帯電させるシート状の帯電ブラシであって、
基材と、
前記基材上に設けられた接着剤層と、
前記接着剤層に植毛された複数のブラシ毛からなるブラシ部とを備え、
前記ブラシ部における前記ブラシ毛の電気抵抗値は、面内において連続的に又は段階的に変化している帯電ブラシ。 - 前記ブラシ部において、前記潜像担持体の回転方向の上流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値は、下流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値よりも小さい請求項1に記載の帯電ブラシ。
- 前記ブラシ部において、前記潜像担持体の回転方向の上流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値は、下流側の領域のブラシ毛の電気抵抗値よりも大きい請求項1に記載の帯電ブラシ。
- 前記基材の下方には、当該基材を押圧する押圧部材が設けられており、
前記押圧部材は、前記基材への面内での押圧力を異ならせることにより、前記ブラシ毛による前記潜像担持体への押圧力を、面内において連続的に又は段階的に変化させている請求項1〜3の何れか1項に記載の帯電ブラシ。 - 前記押圧部材は、
前記ブラシ部における前記潜像担持体の回転方向の上流側の領域のブラシ毛を、前記潜像担持体に押圧させる第1弾性部材と、
前記ブラシ部における前記潜像担持体の回転方向の下流側の領域のブラシ毛を、前記潜像担持体に押圧させる第2弾性部材とからなり、
前記第1弾性部材による前記上流側の領域のブラシ毛への押圧力が、前記第2弾性部材による前記下流側の領域のブラシ毛への押圧力よりも小さい請求項4に記載の帯電ブラシ。 - 前記ブラシ毛の高さは略均一であり、
前記第1弾性部材及び第2弾性部材は長手方向に延在する同一のスポンジ状材料からなり、第1弾性部材の高さは第2弾性部材の高さよりも低い請求項5に記載の帯電ブラシ。 - 請求項1〜6の何れか1項に記載の帯電ブラシを備えた帯電ユニットであって、トナーカートリッジ、現像装置又は画像形成装置に着脱自在に設けられた帯電ユニット。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の帯電ブラシを一体的に備えたトナーカートリッジであって、画像形成装置に着脱自在に設けられたトナーカートリッジ。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の帯電ブラシを一体的に備えた現像装置であって、画像形成装置に着脱自在に設けられた現像装置。
- 請求項7に記載の帯電ユニット、請求項8に記載のトナーカートリッジ又は請求項9に記載の現像装置を備えた画像形成装置。
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JP2015043602A JP2016161908A (ja) | 2015-03-05 | 2015-03-05 | 帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置 |
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JP2015043602A Pending JP2016161908A (ja) | 2015-03-05 | 2015-03-05 | 帯電ブラシ、帯電ユニット、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019191262A (ja) * | 2018-04-19 | 2019-10-31 | 富士ゼロックス株式会社 | 帯電装置および画像形成装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0615062U (ja) * | 1992-07-21 | 1994-02-25 | カシオ電子工業株式会社 | ブラシ帯電装置 |
JPH07281503A (ja) * | 1994-04-11 | 1995-10-27 | Nec Corp | ブラシ帯電器 |
JP2014115617A (ja) * | 2012-11-16 | 2014-06-26 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2015
- 2015-03-05 JP JP2015043602A patent/JP2016161908A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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